JP2000188273A - 半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体基板の洗浄時に洗浄槽のミスト付着が少
なく、かつ残留研磨粒子除去効果の高い、清浄な表面の
得られる洗浄装置と洗浄方法を提供する。 【解決手段】半導体基板洗浄中に高圧水噴出によって発
生するミストが基板20に再付着しないよう、発生領域
に覆い5Cを付けて飛散を防止し、かつ静止水に高圧水
を接触させることによってキャビティーを発生させ、そ
のキャビティーによって発生する高周波を用いて残留研
磨粒子を除去する。また、半導体基板面への高圧水噴出
を超純水等の液相中で行い、最初からミストの発生が無
いようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の洗浄装置及び
半導体基板の洗浄方法に関するものであり、特に微小の
パーティクルを十分に除去することの可能な、枚葉式の
半導体基板の洗浄装置及びその洗浄方法、特に、洗浄対
象物の平面部と窪み部を同時に洗浄する、従来の接触洗
浄(Pen)と非接触洗浄(CJ)とを組み合わせた新
しい洗浄方法(キャビジェット複合ペン洗浄方法:以下
「Cavipen洗浄方法」)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の加工寸法がサブミクロン単
位の微細なものになるに従い、半導体装置の製造に用い
る半導体基板の表面に附着したパーティクルは極微小な
ものでも不良の原因となり、徹底した除去を可能とする
工程管理が求められている。また、同様に表面に附着し
た金属等の不純物は極微量のものでも電気特性不良の原
因となり、同様に徹底した除去が求められている。
【0003】このため、近年表面パーティクルを効果的
に除去する方法としてメガヘルツ帯の超音波を印加した
高圧純水で洗浄することで非常に清浄度の高い表面を得
る方法が開発され、このような方法を用いた装置開発も
進んでいる。
【0004】このような方法を用いた装置としては枚葉
式の洗浄装置が知られている。ところが、これらの枚葉
洗浄装置に備えられている各種洗浄ノズル(例えばウォ
ータージェットノズル、キャビテーションジェットノズ
ル、メガソニック付きウォータージェットノズルなど)
を用いた洗浄においては、1)高圧水が半導体基板表面
に噴射・照射されたとき、2)高周波(メガソニック)
を印加したときに、水蒸気のミストが気相中に舞い上が
る問題がある。このミストは半導体基板の洗浄後のスピ
ン乾燥工程において逆吸着し、基板上にウォーターマー
クとして残存したり、さらには気相中のゴミに付着して
それが基板上にパーティクルとして逆吸着することがあ
る。尚、ここで述べている高圧水とは、メガソニック付
きウォータージェットノズルの場合は数Kgf/cm
程度、ウォータージェットノズル、キャビテーションジ
ェットノズルの場合は数10Kgf/cmないし数1
00Kgf/cm程度の圧力を有するものである。
【0005】そこで、このようなミストの発生を防止す
る対策として、半導体基板外周部に排気口を設けて強制
排気する方式の半導体基板洗浄装置が知られている。
【0006】以下に図34を用いて、従来の半導体基板
洗浄装置の概要を説明する。
【0007】図34は、従来の枚葉式の半導体基板洗浄
装置に半導体基板を載置したときの要部の概略見取図で
ある。図中、1は上下面が密閉され、ほぼ円筒状に形成
された半導体基板洗浄装置のチャンバーであり、その底
部ほぼ中央を貫通して、軸状の基板ホルダー2がチャン
バー1底面と気密に、かつ、回転摺動可能に載置されて
いる。その基板ホルダー2は、チャンバー1外部の一端
で図示しない回転機構に接続されており、高速で回転可
能となっている。また、その基板ホルダー2のチャンバ
ー1内部の他端には、基板固定冶具6が接続されてい
る。その基板固定冶具6には半導体基板20がほぼ水平
に固定され、その半導体基板20は基板ホルダー2の回
転によって回転可能になっている。また、半導体基板2
0表面上部にわずかに離間して、高圧水ジェットのノズ
ル4の先端4Aが、高圧水ジェットを噴出可能に載置さ
れている。このノズル4は先端4A近くをノズルフレー
ム5によって支持固定されている。
【0008】一方、軸状のノズル支持アーム3が、チャ
ンバー1の上面周辺部近くで気密を保持した状態でチャ
ンバー上面を貫通して摺動可能に載置されており、その
上端にはチャンバー1外部で図示しない回転機構が接続
され、一定角度範囲で回転摺動可能となっている。ま
た、ノズル支持アーム3の下部はチャンバー1内でチャ
ンバー中心部方向に向かってL字状に形成され、そのL
字状に形成された端部に上記のノズルフレーム5が固定
されている。
【0009】このような構成を取る事により、ノズル支
持アーム3を一定角度回転することにより、ノズルフレ
ーム5を半導体基板20の直径方向全体に走査すること
ができ、さらに基板ホルダー2を回転させることで半導
体基板20の全面をノズル先端4Aと近接させることが
可能となる。
【0010】また、ノズル4は高圧水の供給管を兼ねて
おり、細いステンレスチューブないしテフロンチューブ
等の柔軟な管で形成され、ノズル支持アーム3の回転に
十分追随可能な長さ的余裕を持って、チャンバー1の上
部からチャンバー1外部に気密を保持した状態で導出さ
れている。そのチャンバー1外部の一端は図示しない高
圧水供給部に接続され、高圧水が連続して供給可能とさ
れている。
【0011】また、チャンバー1の上面ほぼ中央にはガ
ス供給口10が形成されており、窒素等の不活性ガスを
供給することができる。一方、チャンバー1の半導体基
板20の載置部より下部に、外部の図示しない排気装置
に接続された排気口11が形成されており、上記のガス
供給口10から供給された不活性ガスを排気することが
できる。このような構成を取り、半導体基板20表面に
高圧水を噴出して洗浄する際に不活性ガスを流すことに
より、不活性ガスとともに高圧水から発生するミストを
排気口11に効率的に導くことができ、また、高圧水も
効果的に排水することができる。
【0012】次にこの装置を用いて半導体基板表面を洗
浄する方法について説明する。
【0013】上記した装置に、ノズル先端4Aに近接し
て半導体基板20を載置する(図34)。
【0014】次に、基板ホルダー2、ノズル支持アーム
3をそれぞれ所望の角度で回転し、ガス供給口10から
窒素ガスを供給し、排気口11から、排気することによ
りチャンバー1内にガス流を作り、高圧水をノズル先端
4Aから噴出させることにより半導体基板20表面を洗
浄する。
【0015】ここで、高圧水に例えば1.6MHz程度
の高周波を印加しておくことにより、高圧水の噴出時に
高周波が半導体基板20表面に伝播し、その周波数に応
じて半導体基板20表面に附着した微細なダストが振動
励起されて浮き上がり、高圧水によって除去される。こ
れにより、清浄な半導体基板20表面がえられる。この
ときにチャンバー1内には多量のミストが発生するが、
チャンバー1内には上記のガス流が形成されているた
め、発生したミストはガス流とともに排気口11に排出
される。
【0016】この後、高圧水の供給を止め、基板ホルダ
ー2の回転のみを行うことによりスピン乾燥により半導
体基板20を乾燥させることができる。
【0017】つぎに、従来の洗浄方法について述べる。
64MDRAM以降、デバイスプロセスに平坦化プロセ
スのために多用されるようになったChemical Mechanica
l Polishing(CMP)装置によって行われる洗浄方法
は、Dry in/outのコンセプト(半導体基板をドライ
状態でCMP装置内に搬入し、平坦化工程・洗浄工程終
了後、ドライ状態でCMP装置から搬出する)にもとづ
いて平坦化(研磨)工程と洗浄工程とから構成されてい
る。
【0018】CMPの主目的であるウエハーの平坦化工
程では、スラリと呼ばれる研磨粒子と化学薬品が用いら
れており、研磨粒子はアルミナ(Al2 3 )、シリカ
(SiO2 )、セリア(CeO2 )などが使われてい
る。CMPの対象となる膜としては、酸化膜、ポリシリ
コン膜、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、
銅(Cu)などがある。洗浄工程はその平坦化工程で用
いた研磨粒子を除去することが主目的である。
【0019】本件発明者はCMP後のウエハー表面に残
留した研磨粒子を効果的に除去するCMPポストクリー
ニングの方法も検討した。なお、本明細書で述べるCM
Pポストクリーニングとは、平坦化工程が終了し、濡れ
たままのウエハーをスピンドライ乾燥させるまでに行う
洗浄のことを指しており、具体的にはロールスポンジ洗
浄(R/S)やペンシルスポンジ洗浄(Pen)、超音
波洗浄(MJ)、キャビティション・ジェット洗浄(Ca
vitation jet:CJ)などがある。現在のCMPポスト
クリーニング方法としては、R/S洗浄とPen洗浄を
連続して行う二段洗浄や、R/S洗浄、Pen洗浄、M
J洗浄を連続して行う三段洗浄が主流となっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】まずはじめに、上述の
従来の半導体基板洗浄装置の問題点を述べる。即ち、 (1)ノズル先端4Aから噴出した高圧水は半導体基板
20表面で多量のミストを発生し、その大半は排気口1
1より排出されるが、チャンバー1内に浮遊するものも
多く、それらの浮遊ミストが再度半導体基板20表面に
附着する。それらのミストには気相中のダストが吸着し
て含まれている場合があり、附着後にミストの水分が蒸
発すると、半導体基板20表面にダストが残留して固着
してしまい、除去が困難になる。また、ダストが含まれ
ていないミストが半導体基板20表面に吸着し、水分が
蒸発した場合でも、いわゆるウォーターマークとしてミ
ストの痕跡が残存する場合がある。
【0021】(2)上記のようにミストの一部がチャン
バー内に浮遊しているため、それがチャンバー内壁に附
着することが多い。この内壁は通常塩ビ等の樹脂製であ
るが、半導体基板の洗浄に酸、アルカリを含有する洗浄
液を用いると、チャンバー内壁で酸(例えば塩酸)とア
ルカリ(例えばアンモニア水溶液)が反応して塩化アン
モニウムなどの塩が形成され、壁面に附着してパーティ
クル源となる恐れがある。これらの洗浄液は純水よりも
強力な洗浄力を有するが、上記の問題のためこれらは使
用できない。
【0022】上記の問題を解決する方法として、例え
ば: a)半導体基板20の外周端部にガードリング型のカッ
プを載置して、特にミスト発生の多い半導体基板外周端
部からの発生ミストが舞い上がらないようにする方法。 b)半導体基板上にその半導体基板とほぼ同形状の円盤
を用意し、その円盤の中心から薬液を入れ、円盤とウェ
ハー間を薬液で満たして洗浄することで、ミスト発生を
抑える方法、などが提案されている。しかしながら、上
記のa)では、ウェハーの周辺からのミストは防止でき
るが、ウェハー上で発生するミストに対しては全く効果
が無い。また、b)ではミストの発生自体を抑制できる
が、超音波を印加するという、ウォータージェットとし
ての本来の効果が得られないなどの問題がある。
【0023】つぎに、従来の洗浄方法についての問題に
ついて述べる。図35は、CMPの平坦化工程後に、研
磨されたウエハー表面に研磨粒子が残留する様子を示
す。図35(A)はデッシング、図35(B)はスクラ
ッチ、図35(C)は合わせマーカの断面であり、61
は残留する研磨粒子、62はウエハー表面上に形成され
た膜のうち凹部に残存する部分、63はウエハーであ
る。研磨されたウエハー表面にはパターンの形状、CM
P条件によっては上記のデッシングやスクラッチなどの
窪みが生じ、そこに研磨粒子が陥没する。また、これら
以外の顕著な窪みの例として、W−CMPではPフォト
リソグラフィ工程に用いる合わせマーク(図35
(C))の窪みに研磨粒子が詰まるなどの問題があり、
これらの残留粒子を除去する必要がある。
【0024】これら残留粒子を除去する方法には、物理
的な力で粒子を除去するものと、化学的な力で粒子を除
去するものがあり、物理的な力で粒子を除去する方法に
は、接触によるものと非接触によるものがある。
【0025】物理的な力で粒子を除去する方法の中で
も、接触洗浄(例えば、R/S+Penの二段洗浄)で
は窪みの中に陥没した研磨粒子に直接接触できないた
め、上記のようなデッシング、スクラッチ、合わせマー
クの内部に残留する研磨粒子を除去することが非常に困
難である。
【0026】また、MJやCJなどの非接触型の物理洗
浄を行うことによって粒子を除去する検討がなされてい
るが、MJ洗浄においては超音波の周波数、出力等のハ
ード条件と粒子除去率の関係が、洗浄に用いる超純水の
溶存ガス濃度で変化するなどの問題があり、MJ洗浄を
使いこなしていない。一方、CJ洗浄では、高圧水の吹
き出しおよびウエハーへの垂直照射によって洗浄薬液ミ
ストが発生し、乾燥時にウォーターマークの逆汚染を引
き起こす等の問題がある。
【0027】また、一般的にMJやCJなどの非接触型
の物理洗浄評価には窪みの無い平面のウエハー上に吸着
した粒子を用いた洗浄能力評価が主であり、規格化され
た窪み(凹部)中に存在する粒子の除去と言う意味では
殆ど検討がなされていない。
【0028】本発明は、従来の接触洗浄(Pen)と非
接触洗浄(CJ)の両方の利点を有する、新しい洗浄方
法(キャビジェット複合ペン洗浄方法、以下「Cavi
pen洗浄方法」)を開発して、平面部と窪み部を同時
に洗浄できるCMPポストクリーニング方法を提供す
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る半導体基板の洗浄方法は、半導体基板
洗浄装置の基板ホルダー部に半導体基板を載置する工程
と、前記半導体基板を回転させる工程と、前記回転して
いる半導体基板の被洗浄面に向けて高圧洗浄液を噴出し
つつ、高周波を印加する工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0030】上記方法において、前記印加される高周波
は、少なくとも400kHzの高周波を含むことが望ま
しく、また、800kHz以下の周波数帯において連続
する周波数成分を有することも望ましい。このように構
成することにより、付着する粒子径が多様な場合にもこ
れら粒子を有効に排除することが可能となる。
【0031】また、上記方法において、前記高圧洗浄液
は、前記半導体基板上に移動可能に設けられた洗浄液ノ
ズルから前記被洗浄面に向けて噴出され、かつ前記洗浄
液ノズルの内径は0.3mm以上とし、前記被洗浄面か
ら前記洗浄液ノズル先端までの間隔(高圧水吹き出し位
置)は、7mm以上とすることが望ましい。また、基板
回転数は10rpm以上の回転速度、好ましくは100
0rpm以上の回転速度とすることが望ましい。さら
に、前記高圧洗浄液に印加される圧力は30kgf/c
以上とすることが望ましい。このように構成するこ
とにより、高周波を発生するためのキャビティーが効率
的に形成され洗浄効果を高めることができる。
【0032】また、前記連続する周波数成分を有する高
周波は、開口端と該開口端に連接する中空部を有するペ
ンシルスポンジと、該中空部にノズル先端が突出するよ
うに設けられた洗浄ノズルとからなる、一つの高周波発
生装置によって発生されても良い。このようにすること
により、複数の高周波発生装置を設けなくとも、多様な
周波数成分を有する高周波を同時に被洗浄面に印加する
ことが可能となる。
【0033】また、前記洗浄方法において、前記被洗浄
面の電位と該被洗浄面に付着する粒子のゼータ電位(固
体と液体の界面を横切るように存在する電気的ポテンシ
ャル:界面動電位)が同種の電位となるように、洗浄液
のpHを選択することが望ましい。また、洗浄液のpH
を選択するだけでなく、界面活性剤(カチオン系、アニ
オン系)を用いてこれらのゼータ電位を制御しても良
い。このように構成することにより、前記被洗浄面と該
被洗浄面に付着する粒子のゼータ電位差による斥力によ
って、粒子を被洗浄面から離間させ、あるいは再付着す
ることを防止でき、その結果、洗浄効果を高めることが
可能となる。
【0034】また、上記の課題を解決するため、本発明
に係る基板洗浄装置では、基板を固定すべき基板ホルダ
ーと、前記基板ホルダーに基板が固定されたときにその
基板の一表面と対向した噴出口を有する高圧水噴出機構
と、前記基板ホルダー及び前記高圧水噴出機構を内蔵し
たチャンバーと、前記チャンバーに接続されたガス供給
口と、前記チャンバーに接続された排気口とを有する基
板洗浄装置であって、前記高圧水噴出機構が高圧水噴出
部と高圧水飛散防止部とからなる事を特徴とする。
【0035】ここで、前記ガス供給口は、排水口を兼ね
ていることが望ましい。
【0036】また、前記高圧水噴出部が高圧水供給ノズ
ル先端であり、前記高圧水飛散防止部が前記高圧水供給
ノズル周囲に設けられた覆いであることが望ましい。
【0037】また、前記覆いが前記高圧水供給ノズル先
端に接して形成され、前記高圧水供給ノズル先端下部に
空洞を有する中空円筒型のスポンジであることが望まし
い。
【0038】また、本発明に係る基板洗浄装置では、基
板を固定すべき基板ホルダーと、前記基板ホルダーに基
板が固定されたときにその基板の一表面と対向した噴出
口を有する高圧水噴出機構と、前記基板ホルダー及び前
記高圧水噴出機構を内蔵したチャンバーと、前記チャン
バーに接続されたガス供給口と、前記チャンバーに接続
された排気口とを有する基板洗浄装置であって、前記基
板の他表面にリンス水を供給するリンス水供給管を更に
有することを特徴とする。
【0039】また、本発明に係る基板洗浄装置では、基
板を固定すべき基板ホルダーと、前記基板ホルダーに基
板が固定されたときにその基板の一表面と対向した噴出
口を有する高圧水噴出機構と、前記基板ホルダー及び前
記高圧水噴出機構を内蔵したチャンバーと、前記チャン
バーに接続されたガス供給口と、前記チャンバーに接続
された排気口とを有する基板洗浄装置であって、前記チ
ャンバー内に液体を収納保持可能な洗浄槽が内蔵されて
おり、その洗浄槽に前記高圧水噴出機構と前記基板ホル
ダーとが収納可能であることを特徴とする。
【0040】また、前記の各基板洗浄装置で、前記高圧
水噴出機構は、それより噴出される高圧水にほぼその噴
出方向に300KHzないし3MHzの高周波を印加可
能な高周波発振器が内蔵されたものであることが望まし
い。
【0041】また、本発明に係る半導体基板の洗浄方法
では、基板洗浄装置の基板ホルダー部に半導体基板を載
置する工程、前記基板ホルダーを前記基板洗浄装置内の
洗浄槽に収納する工程、前記基板洗浄槽に洗浄液を充填
し前記半導体基板を洗浄液中に浸させる工程、前記洗浄
槽中で前記半導体基板の一面に高圧水を噴出する工程、
を含むことを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に図面を用いて本発明の実施
の形態(以下実施形態と略記する)について詳細に説明
する。
【0043】(第一の実施形態)以下に図1を参照し
て、本発明の第一の実施形態にかかる半導体基板洗浄装
置を詳細に説明する。
【0044】図1は、本発明の第一の実施形態に係る枚
葉式の半導体基板洗浄装置に半導体基板を載置したとき
の要部の概略見取図である。図中、1は上下面が密閉さ
れ、ほぼ円筒状に形成された塩ビ製の半導体基板洗浄装
置のチャンバーであり、その底部ほぼ中央を貫通して、
軸状の塩ビ製の基板ホルダー2がチャンバー1底面と気
密に、かつ、回転摺動可能に載置されている。その基板
ホルダー2は、チャンバー1外部の一端で図示しない回
転機構に接続されており、高速で回転可能となってい
る。また、その基板ホルダー2のチャンバー1内部の他
端には、基板ホルダー2下部からの操作により半導体基
板を着脱可能に形成された基板固定冶具6が接続されて
いる。その基板固定冶具6には半導体基板20が表面
(デバイス形成面)を上にしてほぼ水平に固定され、そ
の半導体基板20は基板ホルダー2の回転によって回転
可能になっている。
【0045】この半導体基板20は、チャンバー1側面
に接続された図示しないロードロックチャンバーから搬
入することにより、チャンバー1内の雰囲気を破らずに
搬入載置可能であり、また、搬出可能である。
【0046】また、半導体基板20表面から上部にわず
かに離間して、細いステンレスチューブ、テフロンチュ
ーブないし窒化珪素からなるチューブで形成された高圧
水ジェットのノズル4の先端4Aが、高圧水ジェットを
噴出可能に載置されている。このノズル4は先端4A近
くを塩ビ製のノズルフレーム5によって支持固定されて
いる。更に、このノズルフレーム5の下部側周には、下
部中央部から突き出したノズル4を覆うようにテフロン
製で円錐状の傘型覆い5Aが取り付けられており、ノズ
ル4から噴出した高圧水により発生するミストの飛散を
防止できるようになっている。
【0047】一方、塩ビコーティングされた軸状のノズ
ル支持アーム3が、チャンバー1の上面周辺部近くで気
密を保持した状態でチャンバー上面を貫通して摺動可能
に載置されており、その上端にはチャンバー1外部で図
示しない回転機構が接続され、一定角度範囲で回転摺動
可能となっている。また、ノズル支持アーム3の下部は
チャンバー1内でチャンバー中心部方向に向かってL字
状に形成され、そのL字状に形成された端部に上記のノ
ズルフレーム5が固定されている。
【0048】このような構成を取る事により、ノズルフ
レーム5はノズル支持アーム3に安定的に固定され、ま
た、ノズル支持アーム3を一定角度回転することによ
り、ノズルフレーム5を半導体基板20の直径方向全体
に走査することができ、さらに基板ホルダー2を回転さ
せることで半導体基板20の全面をノズル先端4Aと近
接させることが可能となる。
【0049】また、細いステンレスチューブ、テフロン
チューブまたは窒化珪素からなるチューブ等の管で形成
されたノズル4は高圧水の供給管を兼ねており、ノズル
支持アーム3の回転に十分追随可能な長さ的余裕を持っ
て、チャンバー1上部からチャンバー1外部に気密を保
持した状態で導出されている。そのチャンバー1外部の
一端は図示しない高圧水供給部に接続され、高圧水が連
続して供給可能とされている。
【0050】また、チャンバー1の上面ほぼ中央にはガ
ス供給口10が形成されており、窒素等の不活性ガスを
供給することができる。一方、チャンバー1の半導体基
板20の載置部より下部に、外部に載置された図示しな
い排気装置に接続された排気口11が形成されており、
上記のガス供給口10から供給された不活性ガスを排気
することができる。このような構成を取り、半導体基板
20表面に高圧水を噴出して洗浄する際に不活性ガスを
流すことにより、不活性ガスとともに高圧水から発生す
るミストを排気口11に効率的に導くことができ、ま
た、高圧水も効果的に排水することができる。
【0051】次にこの装置を用いて半導体基板表面を洗
浄する方法について説明する。上記した装置のノズル先
端4Aに近接した位置に、図示しないロードロックチャ
ンバーから半導体基板20を導入して載置する(図
1)。次に、基板ホルダー2を例えば100ないし10
00rpmの回転数で、またノズル支持アーム3を10
ないし50mm/sec程度の摺動速度で動かし、ガス
供給口10から窒素ガスを10slm程度供給し、排気
口11から、排気することによりガス流を作り、さらに
高圧水をノズル先端4Aから例えば1ないし10scc
m程度噴出させることにより半導体基板20表面を洗浄
する。
【0052】ここで、高圧水に1.6MHz程度の高周
波を印加しておくことにより、高圧水の噴出時に高周波
が半導体基板20表面に伝播し、その周波数に応じて半
導体基板20表面に附着した微細なダストが振動励起さ
れて浮き上がり、高圧水によって除去される。これによ
り、清浄な半導体基板20表面がえられる。
【0053】ところで、この高圧水噴出時にノズル先端
4Aから高圧水がジェット水流となって噴出し、半導体
基板20に照射されて反射され、大量の水蒸気ミストが
発生する。
【0054】本実施形態では、この水蒸気ミストは傘型
覆い5A内側のテフロンの疎水性表面にぶつかり、エネ
ルギーを失ってそのまま水滴を形成し、半導体基板20
表面に落ちる。従って、水蒸気ミストの状態で半導体基
板20表面に附着することがない。
【0055】図2に、傘型覆い5A近傍の拡大見取図を
示す。ここで、Aは傘型覆い5Aの下端部から半導体基
板20表面までの距離、Bは傘型覆い5A下端部の開口
長、Cはノズル先端4Aから半導体基板20表面までの
距離をそれぞれ示している。
【0056】図3に傘型覆い5Aの下端から半導体基板
20表面までの距離Aをノズル高さとし、そのノズル高
さを5mm及び1mmとした場合の、半導体基板洗浄時
の高圧水の圧力(一次高圧水圧力)を横軸にとり、洗
浄、乾燥後の8インチ半導体基板上の附着ダスト数(ウ
ェハー当たりパーティクル数)を縦軸にとったときの関
係を示す。ここで、傘型覆い5A下端部の開口長Bは1
00mm、また、ノズル先端4Aから半導体基板20表
面までの距離Cは10mmとした。
【0057】図3より、ノズル高さを1mmに設定した
場合には、100kgf/cm程度の高圧水であって
もウェハー当たりパーティクル数(ミストの逆吸着によ
る)は5個程度以下と低く抑えられるが、ノズル高さを
5mmとした場合は50kgf/cm程度の高圧水で
もウェハー当たりパーティクル数は10個程度とノズル
高さを1mmに設定した場合と比較して多くなることが
判った。
【0058】次に、図4に傘型覆い5A下端部の開口長
B(ノズル幅B)を20mmから100mmまで変化さ
せ、半導体基板20に照射する高圧水の圧力を50kg
f/cm、100kgf/cmとしたときの洗浄・
乾燥後のウェハー当たりパーティクル数の関係を示し
た。尚、ここで、ノズル高さAは1mmである。この図
から明らかなように、高圧水の圧力によって違いはある
が、ノズル幅80mm以上であればウェハー当たりパー
ティクル数は安定して少ないものの、ノズル幅40mm
以下になるとウェハー当たりパーティクル数は非常に多
くなることが判った。
【0059】次に本実施形態の係る半導体基板洗浄装置
の変形例につき図面を用いて説明する。
【0060】図5は本実施形態の変形例の断面概略見取
図である。ここで、上述の第一の実施形態と同一部分に
は同一符号を付し説明を省略する。
【0061】本変形例では、上述の第一の実施形態の傘
型覆い5Aに変えて、テフロン製のスポンジ固定冶具5
Bがノズルフレーム下端に取り付けられている。そし
て、スポンジ固定冶具5B内部にはノズル先端4Aの周
辺を取り囲むようにドーナッツ状に形成されたテフロン
製、またはポリビニル系樹脂製のペンシルスポンジ5C
がその底面が半導体基板20表面に接するように固定さ
れている。
【0062】上記の変形例による装置を用いて基板洗浄
を行えば、ペンシルスポンジ5Cを半導体基板20表面
に接触させながら洗浄することにより、スポンジ固定冶
具5Bの外部にミストが飛散することは更に少ない。
【0063】また、ペンシルスポンジ5Cを半導体基板
20表面に接触させているため、スポンジ固定冶具5B
と半導体基板20との間隔はペンシルスポンジ5Cが半
導体基板20表面に接触する位置からスポンジ固定冶具
5Bが半導体基板20に接触する直前まで許容され、許
容範囲が広い。
【0064】ここでペンシルスポンジ5Cは、図22に
示したノズル先端部の要部の断面図のように円筒型に形
成してもよい。尚、ここで図5と同一の部分については
同一の符号を付し説明を省略する。このような形態を取
る事により、ペンシルスポンジ5Cが半導体基板20表
面と密接ないし、接触する面積が増加し、ペンシルスポ
ンジ5C先端と半導体基板20表面との間に多少の空隙
が生じても、スポンジ固定冶具5Bの外部にミストが飛
散することは更に少ない。
【0065】このような形状とすることで、スポンジ固
定冶具5Bの外部にミストが飛散する可能性を更に少な
くすることができる。
【0066】また、ペンシルスポンジ5Cの材質はポリ
ビニル系樹脂に限ることはない。
【0067】(第二の実施形態)つぎに、本発明の第二
の実施形態に係る、例えば上記ペンシルスポンジ5Cを
用いた洗浄方法について詳細に説明する。
【0068】本発明に係るCavipen洗浄方法を、
従来のPenによる洗浄方法、CJによる洗浄方法、M
Jによる洗浄方法とを比較する実験、およびCavip
en洗浄方法に影響を与える各種パラメータをしらべる
実験を以下の要領で行った。
【0069】1)実験装置 洗浄実験装置として、R/Sモジュールが2台、Pen
(Cavipen共用)、MJ、CJの各モジュールを
各1台ずつもちいた。各モジュールは、基本的に図34
に示すような基板洗浄装置と同様の構造であり、洗浄方
法の種類に応じてノズルの構造が異なる。
【0070】これらモジュールに用いた、Pen、C
J、Cavipen、MJの各ノズルの概略断面図をそ
れぞれ図6(A)乃至(D)に示す。図6において、1
2はノズル治具、13は柱状PVA製ペンシルスポンジ、
14は低圧水ノズル、15は高圧水ノズル、5Cは中空
部を有するPVA製ペンシルスポンジ、16は該ペンシル
スポンジの中空部、17は高周波生成用振動子、18は
テフロン製ノズル先端部である。
【0071】Penにおいては、ペンシルスポンジ13
を回転させながら洗浄面上を走査することによって、接
触洗浄を行う。
【0072】CJにおいては、高圧水ノズル15に高圧
水(10〜110kgf/cm2 )が供給され、低圧水
ノズル14には低圧水(1〜2kgf/cm2 )が同時
に供給され、洗浄面に向けて射出される。射出された高
圧水と低圧水の界面で多数のキャビティー(Cavit
y:空洞)が形成される。 CavipenではPen
に用いるPVA製スポンジに、内径5〜8mmの中空部1
6を有するスポンジをペンシルスポンジ5Cを用いてい
る。その中に、高圧水を出す(高圧水)ノズル4だけが
取り付けてある。ペンシルスポンジ5Cの中空部16内
に溜まる薬液中に高圧水が吹き出されることでキャビテ
ィーが発生する。
【0073】なお、高圧水を吹き出す高圧水ノズル15
およびノズル4にはパラメーターとして、ノズル径(D
=0.3,0.4mm)、ウエハーからの高さ(L=
3,5,7,9,11mm)がある。
【0074】MJにおいては、周波数200kHz,4
00kHz,700kHz,1MHz,1.5MHzを
用いた。
【0075】2)試料:ウエハー(半導体基板)は8イ
ンチベアーSiウエハーを平面ウエハーとしてリファレ
ンス(比較用基準)に用いた。該ウエハーには、8イン
チSiウエハーにRIEでL/Sの溝を形成したものを
用いた(以下「凹形状ウエハー」という)。トレンチ深
さは5000Åで最小L/Sは1μm/3μmである。
その凹形状SiウエハーにLP−CVDでTEOS,P
oly−Si,SiN膜をそれぞれ200〜2000Å
の厚さで成膜した。
【0076】粒子については洗浄評価に用いた粒子は高
純度アルミナ(平均粒径0.7ミクロン:アドマテック
ス社製)を超純水に撹拌させたものを標準粒子液として
用いた。
【0077】3)洗浄評価手順 評価装置はベアSiウエハーに対してはSP1又はSF
S6200,凹形状ウエハーにはAIT−8000(全
てKLA−Tencor社製)を、それぞれパーティク
ルカウンタとして用いた。各ウエハーのイニシャルのパ
ーティクル(Defect)量を欠陥検査装置で測定し
た。その後、ウエハー上に粒子を塗布させるために、R
/Sモジュールにて100rpmでウエハーを回転させ
たまま保持し、固定ノズルから超純水を照射してウエハ
ー表面を濡れ性に保った後、標準粒子液を約3ccウエ
ハー表面のみに垂らし、純水ロールスクラブ洗浄を20
秒行った。その後、ウエハーを乾燥させる場合にはMJ
モジュールにてスピン乾燥させた。これをドライサンプ
ルと呼ぶ。一方、ウエハーを乾燥させずに、ウエット状
態でウエハーに吸着している粒子の洗浄評価を行う場合
にはそのまま、各洗浄モジュールにウエハーを搬送させ
て、洗浄評価を行った。これをウエットサンプルと呼
ぶ。ドライサンプルは標準粒子の吸着初期値をSP1,
SFS6200とAITで測定後、各洗浄モジュールで
洗浄評価を行った。ドライサンプル及びウエットサンプ
ルは各モジュールで洗浄後、SP1,SFS6200と
AITで最終粒子残留値を計測した。また、洗浄評価に
用いた薬液は室温の希アンモニア水とし、主の洗浄条件
として水素イオン濃度(pH)を10とした。また、希
釈効果(pH依存度)を調べる実験ではpH7〜10を
範囲に選んだ。
【0078】4)周波数特性評価方法 Cavipenで発生するキャビティーの周波数特性評
価をMJ(1.5MHz)をリファレンスとして行っ
た。ウエハーと同じ径のSUS製円盤に直径5mmの穴
を開け、直径5mmの音圧センサー(東陽テクニカ製)
を円盤裏面側から挿入し、円盤表面とセンサー表面を一
致させた。このセンサー直上にMJ、Cavipenを
設置し、洗浄条件にてノズルを揺動させずにセンサー上
に照射した。デジタルアナライザーにて周波数特性解析
を行った。
【0079】[実験結果]最初に、評価の基準となるM
Jパーティクル洗浄評価結果を示す。(周波数依存性評
価:全てドライサンプル) 図7は、ベアーSiウエハーでの異なる周波数を印加し
た場合の洗浄効果(除去率:%)を示す。洗浄条件はウ
エハー回転数100rpm、ノズルスキャン速度5mm
/sec、スキャン回数3回、ノズル照射角度40〜4
5度とした。一般に粒子の洗浄効果は超音波の出力を増
加させると向上するため、単純に周波数のみの比較検討
を行うため、この除去評価に用いた各周波数の出力は各
周波数ピークの振幅電圧を270mVとし、1.5MH
zのみを370mVとした。この結果、0.2〜10ミ
クロン程度までの凝集粒子を含んだ粒子全体において、
その洗浄効果に周波数依存性があるのが分かり、特に2
00〜700kHzのような、数百kHzオーダーの周
波数がMHzに比べて高い洗浄効果を示すことが分かっ
た。
【0080】また、図8に、ベアーSiウエハーでのウ
エハーセンター位置にノズルを固定した際の同一照射部
位(直径40mmの円)における200,400,50
0,700kHzでの洗浄時間依存性を示した(洗浄後
の残留粒子数/40mmの円)。各周波数共に照射時間
が増すと洗浄効果が上昇(残留アルミナ粒子数が減少)
する。
【0081】しかしながら、同じ20秒間照射で異なる
周波数を印加して洗浄した場合、それぞれの洗浄速度を
比較すると、400〜700kHzの周波数帯が顕著に
速いことも判明した。
【0082】次に、凹形状ウエハーに関する洗浄効果の
基準を示すものとして、表面の膜としてSiN膜を上述
のような凹形状ウエハー上に成膜した試料について、M
Jによる印加周波数を変えた場合のアルミナ粒子の洗浄
効果の変化を試験した。該試験結果による印加周波数と
除去率の関係を図9に示す。洗浄前後の粒子残存状況を
AIT−8000を用いて調べた結果、この凹形状ウエ
ハーでも、400kHz近傍が最も高い洗浄効果を有し
ていることが分かった。
【0083】一般に超音波を用いた粒子除去メカニズム
は、超音波の加速度エネルギー、直進流エネルギー、キ
ャビティーションによる空洞破壊時のエネルギーが関与
すると言われている。超音波の周波数と洗浄可能な粒子
サイズとの関係は、前述したように明瞭になっていない
が、経験的に28kHzで3ミクロン程度以上のサイズ
の粒子を除去できると言う基準に対して、周波数の反比
例の関係になっていると言われている。つまり、除去能
力可能粒子サイズは: 除去能力可能粒子サイズ(ミクロン)=3×28×10
3 (Hz)/使用周波数(f) という関係式で表される。この式によれば、500kH
zで約0.16ミクロン以上のサイズ、1MHzで約
0.08ミクロン以上のサイズ粒子を除去可能となる。
従って、今回用いたような平均粒子径が0.7ミクロン
(最小0.1〜最大3ミクロン)程度である球粒子を洗
浄する場合には、全ての粒子サイズでMHz帯の方がk
Hz帯よりも高い洗浄能力を有すと思われていた。しか
しながら、上記試験結果から分かるとおり、実際には数
百kHzの超音波が高い洗浄能力を有した結果となっ
た。
【0084】上記実験結果から、この様なアルミナ粒子
を除去するためには、液中において低周波数側で生じ易
いキャビティーによる洗浄が効果的であることがわか
る。つまり、加速度および直進流エネルギーが主要因と
なるMHz帯洗浄では、CMP後にウエハー表面に吸着
している粒子を物理的な力だけで除去するのは困難と言
える。MHz帯洗浄で洗浄効果を持たせるためには、粒
子が吸着している膜自体を化学的にエッチングし、リフ
トオフ作用と併用することで、粒子除去効果が期待でき
る。
【0085】一方、超音波を用いた洗浄で問題となるの
はウエハーへのダメージであり、バッチ式のウエハー洗
浄装置でも同様にダメージの問題を抱えている。この場
合のウエハーへのダメージとは、ULSI微細パターン
のパターン崩れ(飛び)が主であり、0.25ミクロン
デバイスでも深刻な問題となっている。このダメージ問
題はパターンの微細化に伴って判明してきた現象であ
り、パターンサイズと洗浄対象となるパーティクルサイ
ズがほぼ同じサイズであることが問題である可能性が高
い。
【0086】このパターン飛びの問題を解決するため
に、本来の目的である粒子の除去と言う観点からは除去
効率が低下するが、パターン飛びが起こらない程度にま
でMHzの出力を落とす試みや、洗浄薬液や超純水に酸
素、窒素、アルゴンなどの気体を送り込み、粒子除去に
関与すると思われるキャビティーだけを効率良く発生さ
せて、超音波の加速度および直進流エネルギーの程度を
弱める試みがなされている。しかしながら、ウエハーに
ダメージを与えないで、パーティクルのみを効果的に除
去する方法が明確になっていないため、現状では超音波
洗浄をCMPポストクリーニングに使用することは困難
である。
【0087】[Cavipen洗浄方法]本発明にかか
るCavipen洗浄方法は、おおよそ以下のように行
われる。
【0088】図10は本発明にかかるCavipen洗
浄方法を実施する装置の一例を示す概略図であり、図1
に示す装置と大略同様であり、同一の部材・部位には同
一の参照番号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
【0089】図10に示す装置において、ノズル先端4
Aに近接した位置に、図示しないロードロックチャンバ
ーから半導体基板20を導入して載置する。
【0090】次に、基板ホルダー2を例えば100ない
し1000rpmの回転数で、またノズル支持アーム3
を10ないし50mm/sec程度の摺動速度で動か
し、ガス供給口10から窒素ガスを10slm程度供給
し、排気口11から、排気することによりガス流を作
り、さらに、たとえば30kgf/cm乃至110k
gf/cmの圧力を加えた高圧水を、ペンシルスポン
ジ5Cの中空部16内に突出するノズル先端4Aから例
えば1乃至10sccm程度噴出させることにより半導
体基板20表面を洗浄する。また、これら洗浄工程中、
半導体基板20表面をウエット状態に保つように、リン
ス液供給管(図示せず)からリンス液を該表面に供給し
ても良い。
【0091】ここで、ノズル先端4Aから噴射される高
圧水が、ペンシルスポンジ5C内の中空部16内に溜ま
った静止水又は低圧水と接触すると、多数のキャビティ
が生ずる。これらキャビティがつぶれる際に高周波が発
生し、高周波が半導体基板20表面に伝播し、その周波
数に応じて半導体基板20表面に附着した微細なダスト
が振動励起されて浮き上がり、高圧水によって除去され
る。これにより、清浄な半導体基板20表面がえられ
る。
【0092】[Capven洗浄方法と他の洗浄方法と
の効果の比較]次にCavipen洗浄によるパーティ
クル除去効果・洗浄効果を他の洗浄方法の効果と比較す
る試験を行った。試験には、表面の膜としてTEOS膜
を成膜した凹形状ウエハーに前述の標準粒子塗布を施し
た資料(以下「TEOS凹形状ウエハー」という)を用
いて、化学洗浄、Pen洗浄、Cavipen洗浄の洗
浄効果を測定し、比較した。なお、化学洗浄については
希アンモニア水洗浄のみを行った場合、Pen洗浄につ
いては希アンモニア水洗浄と同時にPen洗浄を行った
場合、Cavipen洗浄については希アンモニア水洗
浄と同時にCavipen洗浄を行った場合、それぞれ
を測定した。また、比較対象としてリファレンス(標準
粒子塗布無し)のTEOS凹形状ウエハーについても測
定を行った。またこれらの資料はウエット搬送された状
態で洗浄を行った。
【0093】化学洗浄のみ行ったTEOS凹形状ウエハ
ーでは、ほぼ全面に残留粒子が残っており、化学洗浄と
同時にPen洗浄を行ったTEOS凹形状ウエハーで
は、化学洗浄のみ行ったTEOS凹形状ウエハーにくら
べて残留粒子はかなり少ないが、全面に残留有粒子が見
られ、化学洗浄と同時にCavipen洗浄を行ったT
EOS凹形状ウエハーでは、ほぼリファレンスと同様の
状態に近いほど粒子が除去されていることが分かった。
【0094】上記測定結果を図11に示す。図11から
明らかなように、標準粒子を純水ロールスクラブしたも
のを化学洗浄しただけでは数万のオーダーで粒子が吸着
している。すなわち、ウエット搬送後に希アンモニア水
リンスを行った化学洗浄のみでは、アルミナ粒子を殆ど
除去できない。ただし、この希アンモニア水処理は室温
状態で行っているため、アルカリ溶液による酸化膜のエ
ッチングが殆ど起こらない。熱酸化膜換算で数Å程度エ
ッチングできるRCA洗浄のSCl処理を行うための7
0℃程度まで温度を上げることをすれば、リフトオフ効
果で粒子除去が少しは期待できる。
【0095】希アンモニア水リンス状態にCavipe
n洗浄を加えると、リファレンスの標準粒子を純水ロー
ルスクラブしていないイニシャル欠陥レベル(標準粒子
液塗布前の状態)まで除去が可能となった。これは、C
avipen洗浄においてはPen洗浄による接触洗浄
とキャビティーによる非接触洗浄を同時に行っているた
め、凹部の溝内部に吸着している粒子を除去できたため
と言える。しかしながら、希アンモニア水リンス状態に
物理洗浄であるPen洗浄のみを行っても、90%程度
はアルミナ粒子を除去できたが、10%程度はウエハー
上にに取り残された。これは、ペンシルスポンジのみで
は接触可能な溝上部に吸着していたアルミナが除去でき
ても、溝内部(又は底部)に吸着されている粒子は除去
できないことを意味している。
【0096】[Cavipen洗浄法のハードパラメー
タ依存性]ところで、本発明に係るCavipen洗浄
方法において、キャビティーが生じる理由は以下のよう
に考えられている。図12にキャビティー発生概念図を
示す。図12において、5Bはノズル治具、4は高圧水
ノズル、5Cはペンシルスポンジ、71はノズル4から
射出された高速水柱、72は低速または静水状態の水、
73はキャビティ、Dはノズル内径、Lはウエハーから
ノズル下端部までの高さ、Pはノズル内の高圧水の圧力
である。
【0097】図12において、ノズル内の経路に高圧の
水(あるいは洗浄薬液、以下単に「水」とする)が供給
されると、ノズル下端開口部から水が高速の水柱となっ
て射出される。射出された水は、洗浄面とペンシルスポ
ンジの下端との隙間から一部は流出するが、それ以外は
ペンシルスポンジの中空部内に低速または静水状態の水
72として留まる。低速または静止状態の水72中に高
速の水71が噴出されると、速度の違う水自身の摩擦に
よりキャビティー(空洞)73が生じる。キャビティー
73の発生過程を考えると、高速の水を吹き出すノズル
内径Dが大きいと、高速水柱71の表面積が増大するた
め、静水72との接触面積が増大する。また、ウエハー
からノズル下端部までの高さL、すなわち高速水柱の吹
き出し位置が高いことも、同様に静水との接触面積を増
大させる。さらに、高速水に加えられる圧力Pが高いと
高速水の流速が増すため、単位時間当たりの接触面積が
増大する。従って、これらのパラメータは全て静水72
との接触面積を増大させ、その結果キャビテイ73を効
率良く発生させる因子である。
【0098】次に、Cavipenの洗浄能力をハード
パラメーター(ノズル径(D)、吹き出し位置(L)、
ウエハー回転数、洗浄液の圧力(P)、図12参照)を
変化させて洗浄効果の評価をおこなった。
【0099】図13は、Cavipen洗浄方法におい
て、ノズル径(D)を0.3mm、0.4mmにした場
合の洗浄効果の違いを示す。他のパラメータについて
は、吹き出し位置(L)=11mm、ウエハー回転数=
1000rpm、圧力(P)=50kgf/cm2、と
した。図13から明らかなように、ノズル径の大きいほ
うが、洗浄効果が高いことが分かった。
【0100】図14は、Cavipen洗浄方法におい
て、高圧水吹き出し位置(L)を7mm、11mmにし
た場合の洗浄効果の違いを示す。他のパラメータについ
ては、ノズル径(D)=0.3mm、ウエハー回転数=
1000rpm、圧力(P)=110kgf/cm
とした。図14から明らかなように、高圧水吹き出し位
置の高いほうが、洗浄効果が高いことが分かった。
【0101】図15は、Cavipen洗浄方法におい
て、ウエハー回転数を10rpm,100rpm,10
00rpmにした場合の洗浄効果の違いを示す。他のパ
ラメータについては、ノズル径(D)=0.3mm、吹
き出し位置(L)=11mm、圧力(P)=50kgf
/cm、とした。図15から明らかなように、ウエハ
ー回転数が大きいほうが、洗浄効果が高いことが分かっ
た。
【0102】図16は、洗浄液に加えられた圧力(P)
の違いによって生ずる洗浄効果の違いを示す。ノズル径
(D)=0.3mm、吹き出し位置(L)=11mm、
ウエハー回転数=1000rpmという条件下で圧力
(P)を50kg、110kgとした場合、およびノズ
ル径(D)=0.4mm、吹き出し位置(L)=11m
m、ウエハー回転数=2000rpmという条件下で圧
力(P)を30kg、60kg、90kgとした場合を
それぞれ測定した。図16から明らかなように、圧力
(P)が増大するにつれて、洗浄効果が上昇することが
分かった。
【0103】すなわち、図13〜図16から分かるよう
に、Cavipen洗浄の洗浄能力は、高圧水のノズル
径が大きいほど、ノズルの高圧水吹き出し位置がウエハ
ーから離れるほど、圧力が高いほど向上する。また、ウ
エハーの回転数は高回転数ほど洗浄効果は向上する。こ
れらパラメータを、条件(洗浄装置、洗浄面材質等)の
許す限り大きな値に設定することによって、本発明に係
るCavipen洗浄方法の洗浄効果を一層増大させる
ことができる。
【0104】[ドライ/ウエットと膜種依存性]ドライ
搬送後に洗浄を行う場合とウエット搬送後に洗浄を行う
場合とを比較すると、ドライ搬送後においては粒子が洗
浄面に固着してしまうため、ウエット搬送後に洗浄を行
うほうが、洗浄効果は高いとされている。また、洗浄面
上の膜の種類によって、洗浄効果に差異が生ずることが
分かっている。これらの要因と本発明に係るCavip
en洗浄との関係についても以下のように評価を行っ
た。
【0105】凹形状Si−L/Sサンプル上にTEO
S,poly−Si,SiNのそれぞれの膜を形成した
資料について、Cavipen洗浄によるアルミナ粒子
除去効果を測定比較する実験を行った。Cavipen
洗浄の主たる条件(ノズル径0.4mm、ノズル高さ1
1mm、高圧水90kgf/cm2 、ウエハー回転数2
000rpm)は一定とした。これら3種の資料につい
てはドライ状態での洗浄結果を測定し、さらにSiNの
試料についてはウエット状態での洗浄結果も測定した。
また、比較基準として、ウエット状態でのPen洗浄の
洗浄結果も測定した。
【0106】これらの結果を図17に示す。なお、図1
7において、「初期値」は標準粒子液塗布後の粒子数、
「乾燥後」はドライ搬送後の粒子数、「洗浄後」は洗浄
処理後の粒子数を表す。
【0107】Cavipen洗浄により、TEOS膜と
poly−Si膜の形成された凹形状ウエハーでは、ド
ライサンプルでも、比較基準のウエット状態でのPen
洗浄と同じ程度にまで除去することができることがわか
った。しかしながら、SiN膜の形成された凹形状ウエ
ハーでは洗浄が容易なウエットサンプルでも完全には比
較基準にまで除去することができない。一方、Pen洗
浄ではウエットサンプルでも、SiN膜上のアルミナ粒
子は殆ど除去できない。
【0108】[pH依存性]次に、物理的洗浄時に用い
る化学洗浄の効果を明らかにするために、洗浄効果の水
素イオン濃度(pH)依存性を試験した。この試験にお
いてpHはアンモニア水を超純水で希釈して変化させ
た。また、Cavipen洗浄は前述のセンター条件で
おこない、Pen洗浄もリファレンスとして行った。試
験には、TEOS凹形状ウエハーを用い、異なるpH
(pH7からpH10)の洗浄液で洗浄した場合のアル
ミナ除去効果を測定した。また、比較対照としてpH7
でのPen洗浄の洗浄効果も測定した。これらの結果を
図18に示す。
【0109】図18から分かるように、同じpH7で比
較するとPen洗浄とCavipen洗浄ではCavi
pen洗浄が粒子除去能力が高いことが分かる。さら
に、pHを上げていくとCavipen洗浄のアルミナ
の洗浄効率が上がることが分かる。すなわち、粒子除去
にはpH依存性がある事が分かった。このようなpH依
存性を示す理由は、pHの変化によって、膜と粒子それ
ぞれのゼータ電位は変化し、両者のゼータ電位差もそれ
に伴って変化し、その結果両者の斥力の変化となって現
れるためと考えられる。両者に斥力が働けば、粒子は膜
からはなれ易くなり、また一旦膜から離れた粒子が膜に
再付着することも少なくなる。
【0110】前述の図17に示す結果から分かるように
な膜種依存性があること、およびこの図18に示す実験
結果からわかるようなpH依存性があることから、粒子
除去にはゼータ電位コントロールが必要であることが分
かる。室温のアンモニア水ではTEOS膜、SiN膜な
どは殆どエッチングされないことから、単純に薬液中で
の被吸着対象膜と吸着粒子間の表面電位差が大きけれ
ば、斥力が大きくなり除去が容易になると思われ、さら
に、一旦除去されても再吸着を抑制できることになる。
また、ゼータ電位コントロールを行う手段として、界面
活性剤(カチオン系、アニオン系)を用いても良い。
【0111】柏木正弘、服部毅、「シリコンウエハー表
面のクリーン技術」 (株)リアライズ社、p.67、
(1995)に記載の、Si,SiO,SiNそれぞ
れの膜種のゼータ電位のpH依存性のデータを図19に
示す。また、Wllbur C. Krusell, John M. de Larlos,
Jackle Zhang, "Mechanical brush scrubbing for post
-CMP clean", Solid State Technology, pp. 109-114
(June 1995) に記載のSiO、Alのゼータ電
位のpH依存性のデータを図20に示す。これらのデー
タから見ると、基本的にはpHが7以上では酸化シリコ
ン膜、窒化シリコン膜、シリコン膜などは負の電荷を有
し、アルミナ粒子はpH8を境に、pH8以下では正の
電荷を有し、pH8以上では負の電荷を有するようにな
ると考えられる。洗浄液のアルカリの濃度が高くなる
(水酸基濃度が上がる)と、膜表面の電位は負に傾く。
従って、膜と吸着粒子間で同電位であった場合には、各
々電位が大きくなると大きな斥力が働き、除去が容易に
なる。すなわち、アルカリ濃度が高いと負の電位が大き
くなり、粒子除去が容易になると言える。
【0112】[周波数依存性]上記種々の実験結果か
ら、Cavipen洗浄が凹部中の粒子を効率良く除去
できることがわかった。Cavipen洗浄が非接触洗
浄にも関わらず、凹部中の粒子を除去できるのは、効果
的にキャビティを発生させているからと考えられる。そ
こで、Cavipen洗浄ではどの程度の周波数のキャ
ビティーが発生しているかを測定し、評価した。また、
比較のために通常の1.6MHzのMJ洗浄での周波数
も測定した。Cavipen洗浄の条件は、洗浄効果に
有為差が生じたノズル径Dを0.4mm、ノズル高さL
を11mmとして、圧力を30,60,90kgf/c
2 と変えて測定した。またMJについては印加周波数
を1.6MHzとした。図21に音圧センサーで測定し
た各周波数における洗浄の周波数特性データを示す。な
お、図21の結果からはMJの高周波強度が、Cavi
penのそれよりも大きいように見えるが、これは両者
のノズル口径の差、音圧センサのノイズレベルの差等に
よるものであり、Cavipenの発生する高周波強度
がMJのそれに劣ることを示すものではない。
【0113】図21に示すデータから分かるように、M
Jでは1.6MHzの1/4周波数(400kHz)に
ピークが存在することが検知された。また、Cavip
enでは、1kHz以下の周波数帯において、連続する
周波数成分を有する高周波が発生しており、圧力を増加
させると、1MHz以下で全ての周波数の強度が高まっ
た。
【0114】MJ洗浄方法において、パーティクル除去
効果の高い周波数帯は、MHz帯ではなく、200〜7
00kHzのkHz帯であることを先に述べた。図21
のデータから分かるようにCavipenで発生するキ
ャビティは、パーティクル除去効果の高い周波数帯であ
る、主に1MHz以下の数百kHz帯の高周波を発生す
るのである。これが、Cavipen洗浄方法が高い粒
子除去効果を示した要因だと考えられる。
【0115】(第三の実施形態)次に図23を参照し
て、本発明の第三の実施形態に係る半導体基板洗浄装置
に付いて詳細に説明する。
【0116】図23は、本発明の第三の実施形態に係る
半導体基板洗浄装置に半導体基板を載置したときの要部
の概略見取図である。
【0117】尚、図23で図1と同一の部分については
同一の符号を付し説明を省略する。
【0118】本実施形態では、前記の第一の実施形態と
は異なり、ステンレスに塩ビコーティングされた基板ホ
ルダー2はチャンバー1の上面ほぼ中央を貫通して気密
に且つ摺動可能に形成されている。この基板ホルダー2
はチャンバー1の外部の一端で図示しない回転機構に接
続され、高速で回転可能となっている。また、その基板
ホルダー2のチャンバー1内部の他端には半導体基板を
着脱可能に形成された基板固定冶具6が接続されてい
る。その基板固定冶具6には半導体基板20が表面(デ
バイス形成面)を上にしてほぼ水平に固定され、その半
導体基板20は基板ホルダー2の回転によって回転可能
になっている。
【0119】また、チャンバー1の上面にはリンス水供
給管7が気密を保持した状態で貫通しており、半導体基
板20表面にリンス水(超純水)が供給可能とされてい
る。
【0120】一方、半導体基板20の裏面から下方にわ
ずかに離間して、テフロンチューブ、細いステンレスチ
ューブあるいは窒化珪素からなるチューブで形成された
高圧水ジェットのノズル4の先端4Aが高圧水ジェット
を噴出可能に載置されている。このノズル4は先端4A
近くをノズルフレーム5によって支持固定されている。
【0121】また、チャンバー1の底面にはその周辺部
近くで気密を保持した状態でチャンバー1底面を貫通し
て断面円形で軸状のノズル支持アーム3が摺動可能に載
置されている。チャンバー1外部のノズル支持アームの
一端には図示しない回転機構が接続され、一定角度範囲
で回転可能となっている。又、ノズル支持アーム3の上
部はチャンバー1内でチャンバー1中心方向に向かって
L字型に形成され、そのL字型に形成された端部に上記
のノズルフレーム5が固定されている。
【0122】このような構成を取る事により、ノズルフ
レーム5はノズル支持アーム3に安定的に固定され、ま
た、ノズル支持アーム3を一定角度範囲で回転すること
により、ノズルフレーム5を半導体基板20裏面の直径
方向全体に走査することができ、さらに基板ホルダー2
を回転させることで半導体基板20裏面の全面をノズル
先端4Aと近接させることが可能となる。
【0123】また、テフロンチューブ等の柔軟な管で形
成されたノズル4は高圧水の供給管を兼ねており、ノズ
ル支持アーム3の回転に十分追随可能な長さ的余裕を持
って、チャンバー1底部からチャンバー1外部に気密を
保持した状態で導出されている。そのチャンバー1外部
の一端は図示しない高圧水供給部に接続され、高圧水が
連続して供給可能とされている。
【0124】また、チャンバー1の上面にはガス供給口
10が形成されており、窒素等の不活性ガスを供給する
ことができる。一方、チャンバー1の半導体基板20の
載置部より下部に、外部に載置された図示しない排気装
置に接続された排気口11が形成されており、上記のガ
ス供給口10から供給された不活性ガスを排気すること
ができる。
【0125】次にこの装置を用いて半導体基板表面を洗
浄する方法について説明する。
【0126】上記した装置に、ロードロックチャンバー
から半導体基板20を導入して裏面をノズル先端4Aに
近接して基板固定冶具6に固定する(図23)。
【0127】次に、基板ホルダー2、ノズル支持アーム
3をそれぞれ、100rpm、10ないし50mm/s
ec程度で動かし、ガス供給口10から窒素ガスを10
slm程度供給し、排気口11から排気することにより
チャンバー1内にガス流を作り、50ないし150kg
f/cm程度の圧力で高圧水を内径5mm程度のノズ
ル先端4Aから半導体基板20裏面に向けて1ないし1
0sccm程度噴出させる。さらに、リンス水供給管7
から超純水を半導体基板20表面に100ないし500
sccm程度供給する。
【0128】ここで、高圧水に1.6MHz程度の高周
波を印加しておくことにより、本発明者らが確認したと
ころによれば、図24に模式的に示したように、高圧水
の噴出時に高周波が半導体基板20裏面に形成された薄
い水皮膜50に衝撃波として伝わり、その高周波が半導
体基板中を伝播して半導体基板20表面に衝撃を加え、
その周波数に応じて半導体基板20表面に附着した微細
なダストが振動励起されて浮き上がり、リンス水によっ
て除去されることが分かった。この時、半導体基板20
を伝播することによる衝撃波の減衰は殆ど見られず、上
記の本発明の第一の実施の形態と同様のダストの浮き上
がりが発生することが確認された。この浮き上がったダ
ストは、リンス水供給管7から供給される超純水によっ
て洗浄され、これにより、清浄な半導体基板20表面が
えられることが確認された。このようにリンス水は単に
浮き上がったダストを押し流すだけであるため、高圧で
あることは不要であり、0.1ないし1kgf/cm
程度の低圧で十分である。
【0129】また、図25に示すように、半導体基板2
0裏面に噴出する一次高圧水圧力と、半導体基板20表
面に伝播する衝撃波の強度(透過二次強度)は比例する
ことが確認されており、一次高圧水圧力で衝撃波強度を
制御できることが確認された。
【0130】上記の実施形態に係る半導体基板の洗浄方
法によれば、高圧水の噴出は半導体基板20の裏面に向
かって行われる。このため、ミストの発生する領域は半
導体基板20の裏面側のみに限定され、半導体基板20
の表面側にミストが廻り込むことがない。このため、半
導体基板20の表面側にミストに起因するダスト附着が
起こることはない。
【0131】また、上記の実施形態に係る半導体基板の
洗浄方法によれば、表面洗浄用のリンス水は低圧水で良
い。ここで、半導体基板表面に附着しているダスト以外
の金属等の不純物の除去には酸、アルカリを用いてエッ
チングすることが有効であるが、本実施の形態では上記
の低圧リンス水に変えて酸、アルカリ等の化学薬品を使
用することが可能となる。即ち、リンス水が低圧である
ため半導体基板上部にまで化学薬品が飛散することが無
く、また、裏面に噴射された高圧水によるミストが半導
体基板20の表面側に廻り込むこともないため、半導体
基板20より下部の装置内面のみを耐酸性、耐アルカリ
性にしておけば、リンス水に替えて酸、アルカリを含む
溶液を用いて洗浄しても洗浄装置内壁を腐食する恐れ
も、洗浄装置内に塩化アンモニウムなどの無機塩が附着
する恐れも無い。また、裏面洗浄の必要に応じて、高圧
水として化学薬品を用いることも可能である。尚、従来
の技術では、高圧水ミストが洗浄装置上部にも舞い上が
り、特に、ロードロック部分にも進入してしまってい
た。ロードロック部分は半導体基板の搬入出を可能にし
かつ遮薮時に十分な気密を維持するためにゲートバルブ
等を用い、金属面同士での気密を維持することが必要で
あり、この部分を耐酸性、耐アルカリ性の表面で形成す
ること不可能であった。しかしながら上記の本実施の形
態によれば耐酸性、耐アルカリ性を要求される部分は半
導体基板より下部に位置する領域のみであり、上記のロ
ードロック部は除外することができる。これらの半導体
基板より下部に位置する領域は摺動部分は小領域のみで
あり、テフロンシール等で十分に気密を維持し得る。従
って本実施の形態では半導体基板より下部の洗浄装置内
壁をテフロンコーティング等によって耐酸性、耐アルカ
リ性とすることで純水よりも洗浄力の強い酸、アルカリ
等をリンス水、高圧水として使用することができる。
【0132】尚、ここで用いる酸、アルカリとしては、
塩酸、アンモニア水、過酸化水素水、オゾン水、電界イ
オン水など及びそれらの混合物が適当である。
【0133】次に、本実施形態に係る半導体基板の洗浄
装置を用いて表面にMOSキャパシタの形成された半導
体基板を洗浄した場合にMOSキャパシタが静電破壊さ
れるアンテナ比の最低値の一次高圧水圧力依存性を、従
来の半導体基板の洗浄装置を用いた場合のそれと比較し
て図26に示す。ここで、アンテナ比とは、MOSキャ
パシタのキャパシタ酸化膜の面積に対する、キャパシタ
電極の面積を示したものであり、アンテナ比が大きい
(電極面積が比較的大きい)ほど静電破壊に弱い。
【0134】図26に示したように、従来例(従来の半
導体基板の洗浄装置を用いた場合)では、一次高圧水圧
力が60kgf/cm以下では静電破壊を起こすアン
テナ比は1×1017以上を維持しているが、それを越
えると急激に低下し、一次高圧水圧力が100kgf/
cmでは1×1013にまで低下してしまう。これに
対し、本実施形態にかかる半導体基板の洗浄装置を用い
た場合には、一次高圧水圧力が100kgf/cm
もアンテナ比は1×1017以上を維持しており、顕著
な相違があることが確認された。これは、従来の技術で
は高圧水の噴射時に表面との摩擦で高圧水圧力にほぼ比
例して半導体基板表面に静電気が発生するのに対し、本
実施形態にかかる半導体基板の洗浄装置を用いた場合に
は半導体基板表面に高圧水が触れることが無く表面に静
電気が発生する恐れが非常に少ないためであると考えら
れる。このため、本実施形態によれば表面の半導体素子
を破壊する危険が非常に小さく、高い素子信頼性を保証
できる半導体基板洗浄方法を提供することができる。
【0135】次に本実施形態に係る半導体基板の洗浄装
置の変形例について図面を用いて説明する。
【0136】図27は第一の変形例の断面見取図であ
り、上記の図23と同一の部分には同一の符号を付し説
明を省略する。
【0137】本変形例では図23に示した基板ホルダー
2とリンス水供給管7を合わせた機能を有する基板ホル
ダー兼リンス水供給管8を用いている。その基板ホルダ
ー兼リンス水供給管8のチャンバー1内部の先端には半
導体基板20が着脱可能であるように形成された基板固
定冶具6が接続されている。また、その基板固定冶具6
には半導体基板20を固定可能と成すように固定ピンが
3本乃至5本程度形設され、その固定ピンに半導体基板
20が表面(デバイス形成面)を上にしてほぼ水平に固
定されている。その半導体基板20は、チャンバー1上
面を貫通し、気密に且つ摺動可能に形成された基板ホル
ダー兼リンス水供給管8の回転によって回転可能になっ
ている。このような形態を取る事により、本変形例で
は、上述の本発明の第二の実施形体に係る半導体基板の
洗浄装置で述べた利点に加え、洗浄中は半導体基板20
表面中央部からリンス水が常に半導体基板20表面を覆
うようになっており、気相中の浮遊ダストが半導体基板
20表面に附着する余地が殆ど無く、更に清浄な半導体
基板を得ることができる。
【0138】また、図28は第二の変形例の断面見取図
であり、上記の図23と同一の部分には同一の符号を付
し説明を省略する。
【0139】本変形例では、チャンバー1の底部外周部
の排気口11Aに加えて、チャンバー1の底面ほぼ中央
部に排気口11Bが設けられている。この排気口11B
からも排気を行うことにより、基板裏面で発生したミス
トをほぼ半導体基板直下の近接した部分から排気可能と
なる。これにより、本変形例では、上述の本発明の第二
の実施形態に係る半導体基板の洗浄装置で述べた利点に
加え、洗浄装置底面からのミストの反射等が抑えること
ができ、チャンバー1下部の容積を削減して、装置の小
型化を図ることができる。
【0140】(第四の実施形態)次に本発明の第四の実
施形態につき図29を用いて詳細に説明する。図29
は、本発明の第四の実施形態に係る半導体基板洗浄装置
に半導体基板を載置したときの要部の概略見取図であ
る。尚、図29で、図23と同一の部分については同一
の符号を付し説明を省略する。
【0141】本実施形態では、チャンバー1内部に、チ
ャンバー1の底面をその底面として、洗浄槽1Aがチャ
ンバー1内部の半導体基板載置予定領域とノズル先端4
Aとが収納可能となるように形成されている。
【0142】半導体基板20は、第三の実施形態と同様
に図示しないロードロックチャンバーを介してチャンバ
ー1内の基板ホルダー6に取り付け可能である。また、
本実施形態では、基板ホルダー2に図示しない上下駆動
機構が取り付けられておりこれによって基板ホルダー2
は上下駆動並びに回転が可能となっている。これによ
り、半導体基板20をチャンバー1内に導入して基板固
定冶具6に固定した後に、さらに基板ホルダー2をチャ
ンバー1に対して降下させることにより半導体基板20
を洗浄槽1A内部に収納することが可能である。
【0143】また、ノズル4は、ノズル支持アーム内部
に収納されてノズル支持アームとともにチャンバー1外
部に導出され、外部から高圧水が供給可能とされてい
る。
【0144】また、洗浄槽1Aにはリンス水供給管7か
らリンス水が供給可能であり、これにより洗浄槽1Aを
リンス水で満たすことが可能である。
【0145】更に、洗浄槽1Aの下部には図示しない排
水バルブが取り付けられており、このバルブを開くこと
で、随時、洗浄槽1A内部のリンス水を排出可能であ
る。また、この排水は、排気口11から装置外部に排出
可能とされている。
【0146】次にこの装置を用いて半導体基板を洗浄す
る方法について図29を用いて詳細に説明する。
【0147】上記した半導体基板洗浄装置に図示しない
ロードロックチャンバーを介して半導体基板20を導入
し、基板固定冶具6に固定する。その後、基板ホルダー
2を降下させ、半導体基板20がノズル先端4Aに近接
し、かつ、洗浄槽1Aに収納される位置で停止させる。
ここで、基板ホルダー2にはこの位置で回転可能となる
ように図示しない回転機構がチャンバー1外部で接続さ
れている。
【0148】次にリンス水供給管7から超純水を供給
し、洗浄槽1A内部に超純水を充満させた後、超純水の
供給を続けながら洗浄槽1A下部の図示しないバルブを
開き、洗浄槽1A中の超純水が徐々に置換されるように
する。尚、バルブを用いずに、洗浄槽1A上部から超純
水がオーバーフローするようにしてもよい。
【0149】この状態でノズル先端4Aから高圧水を半
導体基板20裏面に向けて噴出し、同時に、ノズル支持
アーム3、基板ホルダー2の回転を行う。
【0150】このようにして半導体基板の洗浄を行うこ
とにより、本実施形態では上記の本発明の第三の実施形
態に係る半導体基板の洗浄方法で述べた効果に加えて、
以下の効果がある。即ち、 1)半導体基板20は、常に超純水中に浸されており、
表面が気相中に触れることはない。気相中と比較する
と、超純水中ではミストは存在せず、ダストも極めて少
ない。このため超純水中で、超純水を順次置換しつつ洗
浄を行うことで、ダスト附着、ダスト再附着の無い極め
て清浄な半導体基板表面を得ることができる。
【0151】2)洗浄槽1A内壁、基板固定冶具6、ノ
ズルフレーム5、ノズル支持アーム3をそれぞれ、耐薬
品性の高いテフロン等で構成するか、それらでコーティ
ングすることにより、リンス水として、酸性、アルカリ
性の洗浄液を使用することが可能となる。これにより、
半導体基板表面の金属附着物も除去することが可能とな
る。また、それに引続き、超純水による洗浄を行うこと
が可能である。この場合、必要に応じて、リンス水供給
管を増設してリンス水の種類によって使い分けてもよ
い。
【0152】CMP後に上記の本発明の第四の実施の形
態を用いた洗浄をおこなった半導体基板上のパーティク
ル数を、従来の洗浄方法、上述の第一の実施の形態の洗
浄方法を行った場合と比較して図30に示した。本実施
の形態では、流水中でダスト除去を行うためミスト再附
着の余地が無く、上述の第一の実施の形態の洗浄方法と
比較しても、さらにパーティクル数が減少していること
が分かる。
【0153】次に本実施形態の変形例につき、図31を
用いて説明する。図31(A)は、上記の実施形態で用
いたノズル先端4A、及びノズルフレーム5の上面図で
ある。ほぼ円筒型のノズルフレーム5の中心から細いテ
フロンチューブであるノズル先端4Aが突き出してい
る。
【0154】図31(B)は、ノズル先端4A及びノズ
ルフレーム5の第一の変形例を示しており、ほぼ洗浄す
る半導体基板の直径に相当する長さを有する直方体形の
ノズルフレーム5に、複数のノズル先端4Aが突き出し
ている。
【0155】また、図31(C)は、ノズル先端4A及
びノズルフレーム5の第二の変形例を示しており、断面
がほぼ洗浄する半導体基板形状に相当する厚みのある円
盤形状のノズルフレーム5に、複数のノズル先端4Aが
ノズルフレーム5のほぼ全面に均一に突き出している。
【0156】これらの変形例では、半導体基板の直径方
向、ないしは、半導体基板のほぼ全面に対応してノズル
先端4Aが形成されているため、図29に記載の基板ホ
ルダー2を回転させればノズル支持アーム3は回転させ
なくても、半導体基板裏面全面を洗浄することが可能で
ある。また、上記の第二の変形例では、ノズル先端4A
が十分に密に形成されていれば、基板ホルダー2、ノズ
ル支持アーム3共回転させなくても半導体基板裏面全面
を洗浄することが可能である。これらの変形例を用いる
ことにより、洗浄装置の回転部分を削減でき、装置構成
を簡単にすることができる。また、これらの変形例では
複数のノズル先端4Aが必要であるが、ノズル4が細い
ため、複数のノズルを纏めてノズル支持アーム3内部に
収納することが可能である。
【0157】(第五の実施形態)次に第五の実施形態に
つき図32を用いて詳細に説明する。図32は、CMP
(Chemical mechanical polish)装置等を用いてラッピ
ングを行う際に、軸30A、ラッピング盤30Bからな
るラッピング冶具30に貼付され、ラッピングの終了し
た半導体基板20を洗浄する洗浄装置の要部断面図を示
している。
【0158】上記のラッピング冶具に貼付された半導体
基板20はラッピング工程の終了後、次工程に進む前
に、図示した純水で満たされたラッピング盤洗浄槽40
内に浸され、ラッピング盤洗浄槽40内に設置されたノ
ズルフレーム5中の複数のノズル先端4Aから噴出する
高圧水によって裏面洗浄を行うことができる。ここで、
ノズルフレームとしては上記の第四の実施形態の変形例
で記載した直方体形のノズルフレーム5、ないし、厚み
のある円盤形状のノズルフレーム5を用いることで、ノ
ズルフレーム5乃至ラッピング冶具30の何れかを回転
させる(直方体形のノズルフレーム5使用のとき)か、
両方とも固定させて使用する(厚みのある円盤形状のノ
ズルフレーム5使用のとき)ことで短時間に十分に洗浄
を行うことができる。
【0159】また、このときの高圧水圧力(50kgf
/cm)と、洗浄後の残留パーティクル数(Particle
count/ウェハー)の関係を図33に示した。この図に
示したように、CMP直後の非常に汚れた面であっても
本実施の形態に記載の方法を用いることで、高圧水圧力
120kgf/cmとすれば、残留パーティクル数2
0以下を実現できる。
【0160】尚、上記の各実施形態ではノズル4は、テ
フロンチューブ、ステンレスチューブ、窒化珪素チュー
ブを用いる例について説明したが、これは、ノズル中を
流れる高圧水の水圧などによって適宜変さらすることが
できる。例えば、高圧水ポンプからノズル先端近傍まで
をステンレスチューブで形成し、ノズル先端部のみを窒
化珪素で形成してもよい。このようにすることにより、
十分な高圧水に耐え、かつ、半導体基板の近傍では汚染
恐れの極めて少ないチューブとすることができる。ま
た、ステンレスチューブ内壁に酸化クロム膜等を形成す
ることで、高圧水に代えて高圧薬品を使用することも可
能となる。また、テフロンチューブを用いて、先端部の
みを窒化珪素としてもよい。このようにすることで、容
易に耐薬品性のあるチューブを得る事ができる。さら
に、高圧水の圧力によっては塩化ビニル製チューブでも
使用できる場合も有り、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、種々の変更が可能である。
【0161】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ダ
スト再附着の無い基板洗浄装置を提供することができ
る。また、その装置を用いて必要に応じて酸、アルカリ
等の薬品を使用することができる。また、本発明によれ
ば、ダスト再附着の無い半導体基板洗浄方法を提供する
ことができる。さらに、複数の周波数発生源を用いるこ
となく、粒子除去に有効な周波数帯の高周波を発生させ
ることが可能であり、かつ平坦部・凹部の両方について
粒子除去効果の高い非接触式半導体基板洗浄方法が提供
でき、従来3段洗浄が必要だったCMP後洗浄モジュー
ルをR/Sと組み合わせた2段洗浄で可能とし、凹部を
有するウエハーにおいても高い粒子の洗浄効果を得るこ
とを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第一の実施形態に係る枚葉式の半導体
基板洗浄装置に半導体基板を載置したときの要部の概略
見取図である。
【図2】 傘型覆い5A近傍の拡大見取図である。
【図3】 傘型覆い5Aの下端から半導体基板20表面
までの距離Aをノズル高さとし、そのノズル高さを5m
m及び1mmとした場合の、半導体基板洗浄時の高圧水
の圧力(一次高圧水圧力)を横軸にとり、洗浄、乾燥後
の8インチ半導体基板上の附着ダスト数(ウェハー当た
りパーティクル数)を縦軸にとったときの関係を示す図
である。
【図4】 傘型覆い5A下端部の開口長B(ノズル幅
B)を20mmから100mmまで変化させ、半導体基
板20に照射する高圧水の圧力を50kgf/cm
100kgf/cmとしたときの洗浄・乾燥後のウェ
ハー当たりのパーティクル数の関係を示した図である。
【図5】 第一の実施形態の変形例の断面概略見取図で
ある。
【図6】 第二の実施形態に関する実験モジュールに用
いた、Pen、CJ、Cavipen、MJの各ノズル
の概略断面図である。
【図7】 MJにおける洗浄効果の周波数依存性を示す
図である。
【図8】 MJにおける洗浄効果の照射時間依存性を示
す図である。
【図9】 凹形状ウエハー上に成膜した試料についての
MJにおける洗浄効果の周波数依存性を示す図である。
【図10】 第二の実施例にかかるCavipen洗浄
方法を実施する装置の概略図である。
【図11】 Cavipen洗浄によるパーティクル除
去効果・洗浄効果を他の洗浄方法の効果と比較する試験
の結果を示す図である。
【図12】 本発明にかかるCavipen洗浄方法に
おけるキャビティー発生原理を説明するための概念図で
ある。
【図13】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果のノズ
ル径依存性を示す図である。
【図14】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果の高圧
水吹き出し位置依存性を示す図である。
【図15】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果のウエ
ハー回転数依存性を示す図である。
【図16】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果の圧力
依存性を示す図である。
【図17】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果の表面
膜種依存性を示す図である。
【図18】 Cavipen洗浄方法の洗浄効果のpH
依存性を示す図である。
【図19】 Si,SiO2,SiNそれぞれの膜種の
ゼータ電位のpH依存性を示す図である。
【図20】 SiO、Alのゼータ電位のpH
依存性を示す図である。
【図21】 MJおよびCavipen洗浄に関する、
音圧センサーで測定した各周波数における洗浄の周波数
特性を示す図である。
【図22】 第一の実施形態の変形例におけるノズル先
端部の要部の断面図である。
【図23】 本発明の第三の実施形態に係る半導体基板
洗浄装置に半導体基板を載置したときの要部の概略見取
図である。
【図24】 高圧水の噴出時に高周波が半導体基板20
裏面に形成された薄い水皮膜50に衝撃波として伝わ
り、その高周波が半導体基板中を伝播して半導体基板2
0表面に衝撃を加える様子を模式的に示した図である。
【図25】 半導体基板20裏面に噴出する一次高圧水
圧力と、半導体基板20表面に伝播する衝撃波の強度
(透過二次強度)の関係を示した図である。
【図26】 本発明の第三の実施形態に係る半導体基板
の洗浄装置を用いて表面にMOSキャパシタの形成され
た半導体基板を洗浄した場合にMOSキャパシタが静電
破壊されるアンテナ比の最低値の一次高圧水圧力依存性
を、従来の半導体基盤の洗浄装置を用いた場合のそれと
比較して示した図である。
【図27】 本発明の第三の実施形態の第一の変形例の
断面見取図である。
【図28】 本発明の第三の実施形態の第二の変形例の
断面見取図である。
【図29】 本発明の第四の実施形態に係る半導体基板
洗浄装置に半導体基板を載置したときの要部の概略見取
図である。
【図30】 CMP後に本発明の第四の実施の形態を用
いた洗浄をおこなった半導体基板上のパーティクル数
を、従来の洗浄方法、本発明の第一の実施の形態の洗浄
方法を行なった場合と比較して示した図である。
【図31】 本発明の第四の実施形態の変形例におけ
る、ノズル先端4A、及びノズルフレーム5の上面図で
ある。
【図32】 本発明の第五の実施形態における洗浄装置
の要部断面図である。
【図33】 本発明の第五の実施形態における洗浄装置
を用いて洗浄したときの高圧水圧力(50kgf/cm
)と、洗浄後の残留パーティクル数(particle count
/ウェハー)の関係を示した図である。
【図34】 従来の枚葉式の半導体基板洗浄装置に半導
体基板を載置したときの要部の概略見取図である。
【図35】 CMP平坦化工程後に、研磨されたウエハ
ー表面に研磨粒子が残留する様子を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・チャンバー 1A・・・・洗浄槽 2・・・・・基板ホルダー 3・・・・・ノズル支持アーム 4・・・・・ノズル 4A・・・・ノズル先端 5・・・・・ノズルフレーム 5A・・・・傘型覆い 5B・・・・スポンジ固定冶具 5C・・・・ペンシルスポンジ 6・・・・・基板固定冶具 7・・・・・リンス水供給管 8・・・・・基板ホルダー兼リンス水供給管 10・・・・ガス供給口(供気口) 11、11A、11B・・排気口 12・・・・ノズル治具 13・・・・柱状PVA製ペンシルスポンジ 14・・・・低圧水ノズル 15・・・・高圧水ノズル 16・・・・ペンシルスポンジの中空部 17・・・・高周波生成用振動子 18・・・・テフロン製ノズル先端部 20・・・・半導体基板 30・・・・ラッピング冶具 30A・・・軸 30B・・・ラッピング盤 40・・・・ラッピング盤洗浄槽 50・・・・水被膜 61・・・・研磨粒子 62・・・・洗浄液 63・・・・ウエハー 71・・・・高速水柱 72・・・・低速または静止状態の水 73・・・・キャビティー(空洞)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板洗浄装置の基板ホルダー部に
    半導体基板を載置する工程と、前記半導体基板を回転さ
    せる工程と、前記回転している半導体基板の被洗浄面に
    向けて高圧洗浄液を噴出しつつ、高周波を印加する工程
    と、を含むことを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記印加される高周波は、少なくとも4
    00kHzの高周波を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の半導体基板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記印加される高周波は、800kHz
    以下の周波数帯における連続する周波数成分を有するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 前記印加される高周波は、前記被洗浄面
    上に形成された洗浄液溜り中に、前記高圧洗浄液を接触
    させることにより生成されることを特徴とする、請求項
    1から請求項3のいずれか一つに記載の半導体基板の洗
    浄方法。
  5. 【請求項5】 前記高圧洗浄液は、前記半導体基板上に
    移動可能に設けられた洗浄液ノズルから前記被洗浄面に
    向けて噴出されることを特徴とする、請求項1から請求
    項4のいずれか一つに記載の半導体基板の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 前記洗浄液ノズルの内径は0.3mm以
    上であることを特徴とする、請求項5に記載の記載の半
    導体基板の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記被洗浄面から前記洗浄液ノズル先端
    までの間隔は、7mm以上であることを特徴とする、請
    求項5に記載の記載の半導体基板の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記洗浄液溜りは、前記洗浄液ノズルを
    囲むように設けられた中空部を有するペンシルスポンジ
    の該中空部に噴出された高圧洗浄液の一部が留まること
    により形成されることを特徴とする、請求項4から請求
    項7のいずれか一つに記載の半導体基板の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体基板を回転させる工程におい
    て、前記基板を10rpmの回転速度で回転させること
    を特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか一つに
    記載の半導体基板の洗浄方法。
  10. 【請求項10】 前記高圧洗浄液に印加される圧力は3
    0kgf/cm以上であることを特徴とする、請求項
    1から請求項9のいずれか一つに記載の半導体基板の洗
    浄方法。
  11. 【請求項11】 前記高圧洗浄液中において前記被洗浄
    面の電位と該被洗浄面に付着する粒子のゼータ電位が同
    種の電位となるように、前記高圧洗浄液のpHが選択さ
    れることを特徴とする、請求項1から請求項10のいず
    れか一つに記載の半導体基板の洗浄方法。
  12. 【請求項12】 半導体基板を載置する前記工程におい
    て、前記半導体基板はウエット状態で基板ホルダー部に
    載置され、かつ、該被洗浄面に付着した粒子を除去する
    前記工程において、前記被洗浄面がウエット状態に保た
    れるように、該被洗浄面上にリンス液が供給されること
    を特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか一つ
    に記載の半導体基板の洗浄方法。
  13. 【請求項13】 基板を固定すべき基板ホルダーと、前
    記基板ホルダーに基板が固定されたときにその基板の一
    表面と対向した噴出口を有する高圧水噴出機構と、前記
    基板ホルダー及び前記高圧水噴出機構を内蔵したチャン
    バーと、前記チャンバーに接続されたガス供給口と、前
    記チャンバーに接続された排気口とを有する基板洗浄装
    置であって、前記基板の他表面にリンス水を供給するリ
    ンス水供給管をさらに有することを特徴とする基板洗浄
    装置。
  14. 【請求項14】 基板を固定すべき基板ホルダーと、前
    記基板ホルダーに基板が固定されたときにその基板の一
    表面と対向した噴出口を有する高圧水噴出機構と、前記
    基板ホルダー及び前記高圧水噴出機構を内蔵したチャン
    バーと、前記チャンバーに接続されたガス供給口と、前
    記チャンバーに接続された排気口とを有する基板洗浄装
    置であって、前記チャンバー内に液体を収納保持可能な
    洗浄槽が内蔵されており、その洗浄槽に前記高圧水噴出
    機構と前記基板ホルダーとが収納可能であることを特徴
    とする基板洗浄装置。
  15. 【請求項15】 前記高圧水噴出機構は、それより噴出
    される高圧水にほぼその噴出方向に300KHzないし
    3MHzの高周波を印加可能な高周波発振器が内蔵され
    たものであることを特徴とする請求項13乃至請求項1
    4に記載の基板洗浄装置。
  16. 【請求項16】 基板洗浄装置の基板ホルダー部に半導
    体基板を載置する工程、前記基板ホルダーを前記基板洗
    浄装置内の洗浄槽に収納する工程、前記基板洗浄槽に洗
    浄液を充填し前記半導体基板を洗浄液中に浸させる工
    程、前記洗浄槽中で前記半導体基板の一面に高圧水を噴
    出する工程、を含むことを特徴とする半導体基板の洗浄
    方法。
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