JP2002292346A - 付着膜回収装置および付着膜の回収方法 - Google Patents

付着膜回収装置および付着膜の回収方法

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JP2002292346A JP2001097306A JP2001097306A JP2002292346A JP 2002292346 A JP2002292346 A JP 2002292346A JP 2001097306 A JP2001097306 A JP 2001097306A JP 2001097306 A JP2001097306 A JP 2001097306A JP 2002292346 A JP2002292346 A JP 2002292346A
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film forming
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Kiyoshi Sawae
清 澤江
Ikuo Sakono
郁夫 迫野
Yoshikazu Sakihana
由和 咲花
Hiroshi Oka
博史 岡
Keizo Yamamoto
圭三 山本
Mutsuhiro Ueno
睦弘 上野
Ryuzo Ueno
龍三 上野
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Kurita Engineering Co Ltd
Sharp Corp
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Kurita Engineering Co Ltd
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属または金属化合物の付着膜を有する成膜
治具から、上記付着膜を経済的にリサイクル可能とし、
かつ、成膜治具の研削量が少なく、廃棄物の発生量が抑
制された付着膜の回収方法および付着膜回収装置を提供
する。 【解決手段】 作業室22内のテーブル26上に載置さ
れた、付着膜を有する成膜治具25に対し、水圧30M
Pa〜200MPaの範囲のウォータジェットを上記付
着膜に対し発生する洗浄ガン51を設ける。作業室22
内を陰圧に設定するための排気ファン62を設ける。作
業室22をウォータジェットによる飛沫の外部への飛散
を抑制するように密封可能に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法な
どで金属または金属化合物の薄膜を電子機器に形成する
ための真空成膜装置に使われる防着板、マスク、基板ト
レイ等の成膜治具に付着した、上記の金属または金属化
合物からなる付着膜を成膜治具から回収する付着膜回収
装置および付着膜の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大量生産・大量廃棄の社会へと変
貌を遂げる中、電子機器、特に情報関連機器の増加は顕
著である。上記電子機器の中核部品としては、半導体、
液晶パネルを含むフラットディスプレイパネル、太陽電
池、半導体デバイス、メモリー等が挙げられる。
【0003】上記電子機器は、スパッタリング法、真空
蒸着法、イオンプレーティング法などの真空成膜法によ
る真空成膜装置を用いて作製されており、成膜材に希少
金属が用いられることも多い。
【0004】希少金属、特に、インジウムやタンタル等
の希少金属を成膜材として用いるものは、それらの資源
枯渇が問題になってきている。上記問題を軽減するため
に、従来の生産段階や使用段階での廃棄量を抑制でき
る、上記希少金属の回収・リサイクル処理技術の確立と
具体的対応が求められている。
【0005】ここで、希少金属と言われるものとして、
推定埋蔵量の少ない順に、インジュウム(In)<レニ
ウム(Re)<タンタル(Ta)<金(Au)<白金族
(Pt他)<セレン(Se)<セシウム(Cs)<ガリ
ウム(Ga)<ビスマス(Bi)<水銀(Hg)<銀
(Ag)が示される。
【0006】一般に、前記の真空成膜法では、薄膜を形
成する基板以外の場所、例えば、基板以外の真空容器内
に付着膜が厚く付着して剥離するのを防止する為の防着
板、基板(ウエハ)の所定の箇所だけに成膜するための
マスク、基板を搬送する為の基板トレイ等(これらを総
称して成膜用治具(成膜用パーツ)という)が使われて
おり、これらにも薄膜と同組成の付着膜が付着する。
【0007】そして、これら成膜治具は繰返し使用され
ることから、成膜治具に付着した付着膜は基板上に成膜
された薄膜と較べて厚くなる。このような付着膜は、あ
る程度厚くなると付着膜の内部応力や繰返し熱履歴によ
る応力によって成膜治具から小さな膜片となって剥離
し、基板に付着して局所的な膜欠陥の原因となる(これ
を一般にパーティクル汚染という)。
【0008】このことから、成膜治具は、パーティクル
汚染を起こさない付着膜の膜厚範囲で、真空成膜装置か
ら取り外され、成膜治具洗浄と呼ばれる付着膜の除去
と、再使用のための表面仕上げとが定期的に施される。
【0009】ここで、成膜治具についてさらに詳しく説
明する。真空成膜装置内で使用される成膜治具は、真空
状態を維持するために、材料としてはガス吸着が少な
く、かつ、ガス放出が容易な金属材料である、ステンレ
ス(SUS)、Ni42Fe58(42アロイ)といったニ
ッケル−鉄合金、アルミニウム、チタン、銅等が使用さ
れている。
【0010】そして、成膜治具では、付着力を増強して
成膜治具の洗浄の間隔を長くするため、通常、表面粗さ
仕上げが施される。例えば、鉄系材料では数μmの表面
粗さ仕上げが施され、アルミニウムにおいてはアルミニ
ウム溶射膜の表面処理により、数十μmの表面粗さの仕
上げが施され、また、銅では、銅を主成分とするシート
物にエンボス加工により表面粗さの仕上げが施されるこ
ともある。
【0011】従来、この成膜治具洗浄は、サンドと呼ば
れる、例えば、数百μmφ程度のアルミナ粒子や炭化シ
リコン粒子を、空気圧を利用して成膜治具の付着膜に衝
突させ、この時の衝撃力で付着した付着膜を剥離除去す
るサンドブラスト法と呼ばれる処理方法によって行われ
ており、一部では酸によるウェットエッチング法も行わ
れている。例えば特開平11−198344号公報に
は、スクリーン枠に付着している接着剤やテープを研磨
材ブラストで除去する方法が開示されている。
【0012】そして、これら従来の処理方法では大量の
サンドブラスト屑や廃酸液が排出され、これらサンドブ
ラスト屑や廃酸液に含まれる、付着膜からの付着片の含
有率または濃度は、例えば、サンドブラスト屑では0.
1〜5重量%程度であり、エッチングの廃酸液では0.
2〜1.1g/リットル(103 cm3 )程度と小さ
い。
【0013】よって、これら従来の処理方法では、付着
膜片が低含有量または低濃度であることにより経済的
(コスト的)に回収できないので、付着膜からの付着膜
片は回収されずに廃棄物として処理されている。
【0014】このことから、これら従来の処理方法に代
わる廃棄物の排出量の少ない、低コストの処理方法が望
まれている。また、除去された付着膜片をリサイクルす
ることが望ましい。特に、希少金属であるインジウムや
タンタルを含む場合には、上記希少金属を有効に利用す
ることが重要である。
【0015】ITO(インジウムティンオキサイド、In
dium Tin Oxide)は、可視光の透過率が高く(透明性が
高く)、電気抵抗(比抵抗)が小さく、フォトエッチン
グ法によるパターニングが容易なことから、透明導電膜
として、液晶パネルの画素電極や対向電極、PDPや有
機・無機ELの電極、PDP用電磁波フィルタ、タッチ
パネル、太陽電池等に広く使用されている。
【0016】しかしながら、ITOに含まれるインジウ
ムは、希少金属と呼ばれる埋蔵量の少ない金属であり、
また、国内で生産される液晶パネルだけで、全世界での
使用量の4割以上が使用されており、その上、年率16
%程度の高い伸び率により使用量が増加している。した
がって、インジウムの回収・リサイクルは極めて重要と
いえる。
【0017】ITOの薄膜形成方法としては、スパッタ
リング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの
真空成膜法が多く用いられている。例えば、一般に液晶
ディスプレイ等の、ITOからなる透明電極は、スパッ
タリング法を用いて薄膜形成されていることが多い。
【0018】スパッタリング法では、例えば、図6に示
すようにターゲットの使用可能な量は約30%、成膜治
具に付着する量はこの約半分程度の15%程度と見込ま
れる。リサイクルの面では、重量比約70%の未使用タ
ーゲットはメーカに返却されてリサイクルがなされてい
るが、それ以外のものは、リサイクルがなされていない
現状である。図6から、成膜治具洗浄からITOを回収
してリサイクルすれば、実質上、ITOつまりはインジ
ウムの使用量を半分程度に削減できることが判る。
【0019】一方、例えば、サンドブラスト屑に含まれ
るITOを塩酸や硝酸で溶かして化学的な抽出操作によ
ってインジウムを回収してリサイクルする処理方法が既
にいくつか提案されているが、実際上リサイクルはなさ
れていない。これは、サンドブラスト屑やエッチングの
廃酸液のITO含有率、例えば、サンドブラスト屑では
0.1〜5重量%程度、エッチングの廃酸液では0.2
〜1.1g/リットル程度と小さく、これらを経済的に
回収できない理由の為である。
【0020】これらに代わる高いITO含有率の回収物
が得られる安価な成膜治具洗浄の処理技術の開発ができ
れば、経済的なリサイクルを可能とし、リサイクルを前
進させることが可能となる。
【0021】また、サンドブラスト法では、加工すると
きサンドの一部も砕けて加工能力が小さくなるので、一
般に、砕けて小さくなったサンド粒子や膜片等はサイク
ロンで分離されて除去される。この時、多量のサンドブ
ラスト屑が廃棄物として発生して、その廃棄処理に手間
取っている。そこで、廃棄物量の少ない処理方法が望ま
れる。
【0022】従来、アクア方式のウォータジェット装置
や研磨粒子を用いるアブレッシブ方式のウォータジェッ
ト装置を用いて、塵(埃)、塗膜、缶詰のラベル等を除
去する方法が知られている。
【0023】しかし、これらは、鉄板や缶等の下地材料
と較べて硬度の小さな、表面の挨、塗膜、缶詰のラベル
等の異物を除去して清浄な鉄板や缶等の下地材料を得る
目的に使われており、成膜治具洗浄に使用した先行事例
は無い。
【0024】成膜治具に付着した付着膜の膜材は一般に
硬度が高く、比較的水圧の低い従来のアクア方式のウォ
ータジェット法では剥離し難い物であること、また、サ
ンドブラスト法という比較的簡便な方法が既に利用可能
であったことから、成膜治具洗浄への適用が検討されて
こなかったものと考えられる。
【0025】実際、ウォータジェット法では、市水が十
分な前処理を行わずに用いられており、市水に含まれる
カルシウムイオンが炭酸カルシウムとして高圧水発生装
置内や洗浄ガン内に析出して装置故障の原因となった
り、塩素による腐食を生じたりといった問題も生じ、成
膜治具洗浄には適していなかった。
【0026】また、缶詰のラベル等を除去する方法で
は、それに用いる装置も高圧水が直接人体に当らないよ
うに簡単な囲いを設けた程度のものであり、水と一緒に
付着膜片が飛散して有効に付着膜片を回収することがで
きないものである。
【0027】懸濁水からの固液分離方法については、沈
殿、濾過、遠心分離法、膜分離法等さまざまな方法が知
られており、懸濁粒子の大きさや処理量など使用目的に
よって使い分けられている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】従来技術であるサンド
ブラスト法や酸を用いたエッチング法による成膜治具洗
浄では、大量のサンドブラスト屑や廃酸液が発生するこ
と、また、サンドブラスト屑や廃酸液に含まれる付着膜
片の含有率が小さく経済的なリサイクルが難しいという
課題が生じている。特に、希少金属であるインジウムや
タンタルを含む付着膜を有する成膜治具を治具洗浄する
場合には、これら希少金属を回収して有効に利用するこ
とは重要であるが、上記理由により困難である。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、成膜治具洗浄
を、純水を用いたアクア方式のウォータジェット法によ
り、通常の水圧10MPaから30MPa未満ではな
く、水圧が30MPa以上、200MPa以下、より好
ましくは水圧が60MPa以上、200MPa以下の範
囲で行うことによって、(1) 良好な成膜治具洗浄が可能
であること、(2)洗浄後における成膜治具の研削量がサ
ンドブラスト法と較べて少ないこと、(3)剥離分離され
た金属または金属化合物の付着膜片がサンドブラスト法
と比較して、粒子サイズが数μm〜数十μmと大きいも
のの比率が大きい(つまり回収が容易)ことが判ってな
されたものである。
【0030】また、本発明は、一般に金属や金属化合物
の比重が2以上と水と較べて大きいこともあって、ろ過
法、沈殿法および遠心分離法といった固液分離法によっ
て容易に低コストで高純度に回収できることを見出して
なされたものである。
【0031】また、アクア方式のウォータジェット法と
固液分離法とを組合せた処理方法は水以外の不純物の混
入量が極めて少なくできることから、後工程での金属の
回収リサイクル処理が容易に低コストでできることを見
出してなされたものである。
【0032】本発明の付着膜回収装置は、前記課題を解
決するために、作業室内の保持台に載置された、付着膜
を有する成膜治具に対し、ウォータジェットを用いて上
記付着膜を成膜治具から回収する付着膜回収装置におい
て、ウォータジェットのための高圧水を発生するための
高圧水発生部が、水圧を30MPa〜200MPaの範
囲で発生するように設けられ、作業室がウォータジェッ
トによる飛沫の外部への飛散を抑制するように密封可能
に設定されていることを特徴としている。
【0033】上記構成によれば、高圧水の水圧が30M
Pa〜200MPa、望ましくは60MPa〜200M
Paと高いことから、作業者に直接高圧水が当らないよ
うに、また、付着膜片が周囲に飛散しないように作業中
の作業室を概略密封状態とするように設けたので、上記
付着膜片の回収率を向上でき、かつ作業者に対する安全
性も改善できる。
【0034】その上、上記構成では、成膜治具洗浄時の
成膜治具の研削量を、従来のサンドブラスト法に比べて
小さくできるので、成膜治具の使用回数すなわち寿命を
伸ばすことができる。
【0035】さらに、上記構成では、高圧水発生部を水
圧30MPa〜200MPaの範囲で発生するように設
けたことにより、成膜治具の付着膜をウォータジェット
により付着膜片として除去することができ、かつ、上記
付着膜片を、従来のサンドブラスト法より大きくできる
ので、上記付着膜片の回収を簡便化、確実化できて、低
コスト化が可能となる。
【0036】上記付着膜回収装置では、作業室内を陰圧
に設定するための排気ファンが設けられていることが好
ましい。上記構成によれば、作業室内を陰圧に設定する
ための排気ファンを設けたことにより、飛散し易い付着
膜片が作業室の外部に漏出することが抑制されるので、
上記付着膜片の回収率をさらに向上でき、かつ作業者に
対する安全性も改善できる。
【0037】上記付着膜回収装置においては、高圧水発
生部に対しウォータジェットのための水を供給すると共
に、上記水を精製する純水製造部が設けられていること
が望ましい。
【0038】上記構成によれば、純水製造部により高圧
水発生部に対する水を精製するので、上記高圧水発生部
における、水に含まれる不純物、例えばカルシウムイオ
ンが炭酸カルシウムとして析出することに起因する故障
の発生を抑制できる。
【0039】上記付着膜回収装置では、成膜治具を下方
から弾性的に支持する支持部材が保持台上に配置されて
いてもよい。
【0040】上記構成によれば、支持部材を設けたこと
により、例えば厚さが薄い防着板といった成膜治具を用
いた場合でも、上記成膜治具の変形を抑制できる。つま
り、上記支持部材により上記成膜治具を弾性的に支持す
ることによって、ウォータジェットによる付着膜を除去
するときの高圧水の圧力が上記成膜治具に印加されて
も、上記圧力が弾性的に成膜治具を支持する支持部材に
て分散される。このことから、上記成膜治具に印加され
る圧力も支持部材により分散されて、上記圧力に起因す
る成膜治具への変形も軽減される。
【0041】上記付着膜回収装置においては、保持台
が、成膜治具からウォータジェットにより剥離した付着
膜片を含む懸濁水を下方に落下させる穴部を有してお
り、保持台から落下した懸濁水から付着膜片を分離する
ための固液分離部が設けられていることが好ましい。
【0042】上記構成によれば、保持台に、ウォータジ
ェットにより成膜治具から剥離した付着膜片を含む懸濁
水を下方に落下させる穴部を設けたので、作業室内から
懸濁水を容易に搬出できる。また、上記構成では、固液
分離部を設けたことによって、懸濁水から付着膜片を容
易に分離できることから、付着膜片の回収を向上でき
る。
【0043】上記付着膜回収装置では、固液分離部にて
付着膜片を分離した残りの排水を高圧水発生部に戻すた
めの配管が設けられていることが望ましい。また、付着
膜片の除去をより完全に行うために、固液分離後の排水
を、精密ろ過、限外ろ過、逆浸透等の膜分離を行った
後、高圧水発生部に戻してもよい。
【0044】上記構成によれば、ウォータジェットによ
り剥離除去された付着膜片が比較的大きなことから、沈
殿処理または遠心分離といった固液分離後の排水は、付
着膜片の除去がほぼ完全なことにより、ウォータジェッ
トに用いる、例えば洗浄ガンのノズル部の穴の磨耗を実
使用上問題無いレベルにできる。
【0045】したがって、上記構成では、排水を元に戻
してウォータジェットに使用しても支障がなく、排水を
繰返し元に戻して循環使用でき、ほほ廃棄物のでない成
膜治具洗浄が可能となる。よって、上記構成は、排水を
ウォータジェットに再利用することにより、さらに低コ
スト化できると共に環境にも優しくできて環境安全性を
向上できる。
【0046】上記付着膜回収装置においては、ウォータ
ジェット以外に、作業室の内壁面を濡らすための加湿部
が配置されていることが好ましい。
【0047】上記構成によれば、噴霧装置またはシャワ
ーといった加湿部を配置したことにより、従来のウォー
タジェット法では課題であった高圧水が付着膜片を巻き
込んで飛散し、作業室の内壁面等に付着しても、その付
着膜片を洗い流すことで小さな付着膜片が乾燥して空気
流により作業室外に飛散するのを防止でき、付着膜片の
回収率を上げることができる。
【0048】上記付着膜回収装置では、ウォータジェッ
トを吐出するための洗浄ガンが設けられ、洗浄ガンから
のウォータジェットの方向を変えるための移動部が作業
室内に設けられ、移動部を制御するための制御部が、テ
ィーティングプレイバック方式または数値制御方式によ
り移動部を移動するように設定されていることが望まし
い。
【0049】上記構成によれば、洗浄ガンを移動部(ロ
ボットアームの先端部)に取り付けて、所定の箇所(成
膜治具の付着膜面)のみ制御部(コントローラ)により
上記洗浄ガンで付着膜の剥離・除去の成膜治具洗浄を自
動で行うことによって、安全で効率よく作業ができ、付
着膜からの付着膜片の回収を容易にできる。
【0050】本発明の付着膜の回収方法は、前記の課題
を解決するために、スパッタリング法、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法、CVD法などの真空成膜法を用
いた真空成膜装置に使用される防着板、マスク、基板ト
レイ等の成膜治具に付着した付着膜を剥離して回収する
付着膜の回収方法において、成膜治具に付着した付着膜
の剥離方法が水または液体を使うウォータジェット法で
あることを特徴としている。
【0051】上記方法によれば、成膜治具に付着した付
着膜の剥離方法に水または液体を使うウォータジェット
法を用いたので、従来のサンドブラスト法と比較して被
洗浄物である成膜治具の研削量(磨耗量)を少なくする
ことができ、成膜治具の使用回数すなわち寿命を伸ばす
ことができる。
【0052】また、上記方法では、成膜治具の付着膜を
ウォータジェット法により付着膜片として除去すること
ができ、かつ、上記付着膜片を、従来のサンドブラスト
法より大きくできるので、上記付着膜片の回収を簡便
化、確実化できて、低コスト化が可能となる。
【0053】上記回収方法においては、ウォータジェッ
ト法に用いる市水を、少なくとも市水中に含まれる炭酸
カルシウムが低減されるように精製することが好まし
い。
【0054】上記方法によれば、ウォータジェット法に
用いる水または液体から少なくとも炭酸カルシウムが低
減されているので、ウォータジェット法において、上記
炭酸カルシウムの析出による故障を軽減できるので、上
記回収を確実化できる。
【0055】上記回収方法では、ウォータジェット法に
より発生する懸濁水から付着膜片を固液分離法によって
分離回収することが望ましい。上記回収方法において
は、固液分離法が、遠心分離法または沈殿法であること
が好ましい。
【0056】上記方法によれば、遠心分離法または沈殿
法といった固液分離法を付着膜片の回収に用いることに
より、上記回収を簡素化、確実化できる。
【0057】上記回収方法では、回収される付着膜片が
金属または金属化合物であることが望ましい。上記方法
によれば、付着膜片が金属または金属化合物であるば、
ウォータジェット法に用いる水または液体と、上記付着
膜片と比重差を大きく設定できるから、上記付着膜片を
含む懸濁水から上記付着膜片の分離・回収を容易化でき
る。
【0058】上記回収方法においては、成膜治具に付着
した付着膜が、少なくとも、インジウム、タンタル等の
希少金属またはその化合物を含んでいてもよい。上記回
収方法では、成膜治具がスパッタリング装置用成膜治具
であり、成膜治具に付着した付着膜が、インジウムティ
ンオキサイドであってもよい。
【0059】上記方法によれば、インジウムやタンタル
等の希少金属を低コストにて回収できるので、上記希少
金属のリサイクルを推進することが可能となる。よっ
て、上記方法では、希少金属の資源枯渇といった問題を
軽減できる。
【0060】上記回収方法においては、固液分離した後
の水または液体を用いて、ウォータジェット法により、
成膜治具に付着した付着膜を剥離分離してもよい。上記
方法によれば、ウォータジェット法に用いた水または液
体を再利用できるので、成膜治具洗浄における廃棄物量
を低減できて、廃棄物ゼロも可能となる。
【0061】上記回収方法では、成膜治具が、ステンレ
ス、チタン、銅、または鉄−ニッケル合金からなるもの
であり、少なくとも付着膜が付着する成膜治具の表面が
3μm〜50μmの粗さ仕上げされていることが好まし
い。
【0062】上記回収方法においては、成膜治具がアル
ミニウムからなるものであり、少なくとも付着膜が付着
する成膜治具の表面がアルミニウム溶射仕上げされてい
てもよい。
【0063】上記方法によれば、ステンレス、チタン、
銅、または鉄−ニッケル合金や、アルミニウムが、ガス
吸着量が少なく、また、ガス放出も容易なものであるの
で、真空成膜装置の成膜治具に好適に用いることができ
る。
【0064】その上、上記方法では、ステンレス、チタ
ン、銅、または鉄−ニッケル合金や、アルミニウムの表
面に3μm〜50μmの粗さ仕上げ、または、アルミニ
ウム溶射仕上げを施すことにより、上記表面に形成され
る付着膜の付着力を向上できる。
【0065】このことから、上記方法は、真空成膜装置
において上記付着膜からのダスト(膜片)の発生を抑制
できて、真空成膜装置の成膜治具に好適に用いることが
できる。
【0066】その上、上記方法については、成膜治具洗
浄時の成膜治具への研削量を軽減できるので、真空成膜
装置に用いられる成膜治具に形成される付着膜の除去に
好適なものとなる。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明の付着膜回収装置および付
着膜の回収方法に係る実施の各形態について、図1ない
し図11に基づいて説明すると以下の通りである。ま
ず、付着膜回収装置および付着膜の回収方法に用いられ
る成膜治具に対し、付着膜が真空成膜装置内にて形成さ
れるので、上記真空成膜装置の一例としてのスパッタリ
ング装置について、図3に基づいて説明する。
【0068】図3に示すように、スパッタリング装置1
1の成膜室12では、放電ガスを供給する配管Aと真空
排気装置に繋がり成膜室12を真空排気する配管Bが設
けられている。成膜室12内には成膜室12と電気的に
分離したターゲット保持板13にターゲット14が、そ
の周辺にはアノード板15設けられている。成膜室12
の外側には、ターゲット保持板13を挟んでターゲット
14に近接するように磁石16が配置されている。
【0069】薄膜を成膜する基板17は、成膜室12か
ら電気的に分離された基板トレイ18にターゲット14
と対面するするように着脱自在に取り付けられている。
上記基板トレイ18は、成膜室12内に設置され、ま
た、取り外しも可能なように設けられている。
【0070】基板17の前面(ターゲット14と対面す
る面側)には、基板17の成膜しない場所を覆うマスク
19が着脱自在に配置されている。また、成膜室12の
内面側およびアノード板15のターゲット14側には防
着板20が着脱自在に取り付けられている。
【0071】次に、上記スパッタリング装置11の動作
について説明すると、まず、配管Aより、アルゴン等の
不活性ガスを、また必要に応じて酸素や窒素等の反応性
ガスを混合した放電ガスを成膜室12に導入し、ターゲ
ット14をカソードとしてアノード板15との間に高電
圧を印加して放電ガスをイオン化する。イオン化された
放電ガスをターゲット14に衝突させてターゲット材を
たたき出し、たたき出されたターゲット材を基板17上
に薄膜状に堆積して成膜を行う。
【0072】このとき、基板17以外の成膜室12内の
各部材上にもターゲット材が付着して付着膜が形成され
るが、この付着膜は厚くなりすぎると付着膜の内部応力
や繰返し熱応力によって剥がれてダスト(膜片)とな
り、基板17に形成される薄膜の欠陥の原因となること
から定期的に付着膜を除去することが必要である。
【0073】この作業を容易にするために防着板20が
設置されている。基板トレイ18、マスク19、防着板
20等の成膜治具は、定期的に付着した付着膜を除去す
る成膜治具洗浄することが必要であり、通常、ITOで
は、付着膜が100μm〜300μm厚程度の膜厚、タ
ンタル等の金属ではそれよりも膜厚が厚くなった後で、
上記成膜治具は、スパッタリング装置11から取り外さ
れ、成膜治具洗浄が行われる。
【0074】成膜治具洗浄は、従来、サンドブラスト法
と呼ばれる方法で行われている。図4にサンドブラスト
法に用いられるサンドブラスト装置の要部断面図の一例
を示す。
【0075】以下に、上記サンドブラスト装置の構成お
よび動作について説明すると、まず、保護壁で形成した
作業室22内にロボット21を設置してあり、ロボット
21の先端にはノズル23が取り付けられている。上記
ノズル23は、サンドを空気と混合してノズル23から
噴射するための圧縮混合機24につながっている。
【0076】成膜治具25を作業室内に膜付着面がノズ
ル23側になるように配置して、ロボット21によって
ノズル23を順次移動させて圧縮空気とともにサンドを
成膜治具25の膜付着面に噴射してその衝撃力で付着し
た付着膜を剥離除去する。
【0077】サンドは通常硬度の高いアルミナや炭化シ
リコンの粒子が用いられ、その大きさは処理速度と仕上
りから適当な大きさのものが選択されるが、通常100
μm〜800μm程度の大きさのものが用いられる。
【0078】成膜治具25の膜付着面に衝突したサンド
の一部は砕けて小さくなり、付着膜を剥離する力が小さ
くなるので穴の開いたテーブル26の下方から市販のサ
イクロン27に導かれ、サイクロン27で元のサンドと
同程度の大きさのサンドと、小さくなったサンドと付着
膜片の混合物を分離して、前者は再び圧縮混合機24に
戻して使用し、後者はサンドブラスト屑として矢印Cに
排出される。
【0079】このため、上記従来の処理方法では、多量
のサンドブラスト屑が発生し、かつ、付着膜片の含有率
も、サンドブラスト屑に対し0.1〜5重量%程度と小
さく、上記両者の分離が経済的には困難であった。
【0080】前記真空成膜装置にて薄膜形成する基板1
7を用いる例としての液晶パネルの一例を図5に示す。
図示した液晶パネルは、TFT(Thin Film Transisto
r)等のアクティブ素子を備えたものである。なお、本
発明は、TN(Twisted Nematic )液晶パネル、STN
(Super Twisted Nematic )液晶パネル等のデューティ
ー液晶パネルにも勿論適用可能である。更に、液晶パネ
ル以外の無機ELパネル、有機ELパネル、PDP等の
フラットディスプレイパネル、PDP用電磁波フィル
タ、タッチパネル等にも適用可能である。
【0081】上記液晶パネルは、図5に示すように、例
えば厚さ0.7mmまたは1.1mmの透明なガラス基
板31a・31bを、当該ガラス基板31a・31bの
周縁に沿って額縁状に配置したシール部材32を介して
貼り合わせ、その間に液晶を充填させて液晶層33とし
た構造となっている。図3に示す基板17は、図5では
ガラス基板31a・31bに相当する。
【0082】ガラス基板31a・31bにおける液晶層
33とは反対側の面には、それぞれ厚さ0.2〜0.4
mmの偏光板34・34が粘着剤を介して貼り合わされ
ている。液晶層33の厚さ(ガラス基板31a・31b
問の距離)は、一般に4μm〜6μmである。なお、ガ
ラス基板31a・31b、偏光板34・34、液晶層3
3の厚さは上記の値に限定されるわけではない。
【0083】ガラス基板31aの液晶層33側の面に
は、有機物を主体としたR、G、Bの各色を順次配列し
てなるカラーフィルタ35、インジュウムを含む透明な
ITO膜からなる対向電極37、有機物からなる配向膜
38が、液晶層33側へ向かってこの順で積層されてい
る。
【0084】一方、ガラス基板31bの液晶層33側の
面にはゲートバス電極39、ゲート絶縁膜40、シリコ
ン半導体膜41、ソースバス電極42、ドレイン電極4
3、インジュウムを含む透明なITO膜からなる画素電
極44、有機物からなる配向膜38が順次形成されてい
る。
【0085】ゲートバス電極39、ソースバス電極4
2、ドレイン電極43はタンタル、アルミニウム、チタ
ン等のうちのいずれかの金属または金属化合物の薄膜か
らなっており、これらとインジュウムを含む透明なIT
Oの薄膜からなる対向電極37および画素電極44は、
真空薄膜形成法を用いて薄膜形成がなされる。このよう
な真空薄膜形成法には主にスパッタリング法が用いられ
る。
【0086】次に、本発明の実施の各形態に係る成膜治
具洗浄用の付着膜回収装置の各例をそれぞれ示す要部模
式図を図1、図2に示す。以下、図1、図2に基づいて
説明する。
【0087】本発明の実施の第一形態に係る付着膜回収
装置としてのウォータジェット装置では、図1に示すよ
うに、洗浄作業のための作業台であるテーブル26を上
方から覆う箱状に形成された作業室22が、上記テーブ
ル26上に被洗浄物である成膜治具25を搬入、搬出す
るための扉を側面に備えるように設けられている。
【0088】さらに、上記作業室22は、洗浄作業中で
は、ウォータジェットによる飛沫が外部に漏れ出すこと
を防止するように密閉可能に、かつ、保護壁(親水性を
備えていることが好ましい)で内壁を形成されている。
【0089】作業室22内には、多関節アーム状のロボ
ット(移動部)21が、作業室22の上部(天井部)か
ら下方にぶら下がるように、また、上記ロボット21の
多関節部に、高圧水の配管の一部としてスイベルジョイ
ントを複数有して設置されている。
【0090】これにより、ロボット21は、多関節アー
ム状であり、複数のスイベルジョイントを有しているの
で、高圧水を搬送しながら、被洗浄物(洗浄対象)とな
る成膜治具25の付着膜の形成面の形状に沿って三次元
的にロボット21の先端部を移動できるようになってい
る。
【0091】ロボット21のアーム先端部には、略円柱
状の洗浄ガン51が、上記アーム先端部と同軸状に、か
つ、洗浄ガン51の中心軸を中心として回動自在に取り
付けられている。
【0092】高圧水を発生するための高圧水発生装置
(高圧水発生部)52が、洗浄ガン51にロボット21
を介して高圧水を供給するように連結されて作業室22
の外部に近接して設けられている。高圧水発生装置52
では、一般的に、1次側の油圧ユニットで発生させた圧
力を用いて2次側の増圧機で高圧水を得る増圧機タイプ
のものが用いられている。
【0093】高圧水発生装置52には、水を高圧水発生
装置52に供給するための純水製造装置(純水製造部)
61が接続されている。純水製造装置61では、市水か
らイオン交換により、カルシウムイオンや塩素イオン等
のイオンを除去して上記水が送出されている。
【0094】多関節アーム状のロボット21は、ティー
ティングプレイバック方式のコントローラ(図示せず、
制御部)によって、洗浄する成膜治具25の形状に合わ
せて予めティーティングされた動きを繰り返して成膜治
具洗浄を行うように設定されている。
【0095】図10に、洗浄ガン51の一例を示す要部
断面の側面図を示す。ノズル部69のみ断面を示してい
る。ノズル部69は、先端に向かって内径が順次小さく
なるように略円筒状に形成されており、洗浄ガン51を
介して高圧水発生装置52に連結されている。
【0096】上記ノズル部69は、複数例えば7個、洗
浄ガン51の先端面上(洗浄ガン51の回転軸に対し直
交する平面上)に取り付けられており、各ノズル部69
の中心軸が互いに平行となるように設けられている。上
記各ノズル部69の一つは、洗浄ガン51と同軸(回転
軸)上に設けられている。
【0097】上記各ノズル部69の他、例えば6個は、
洗浄ガン51の先端面上に、洗浄ガン51の回転軸を中
心とする仮想円の円周上に互いに隣り合う同士等間隔と
なるように設定されている。上記仮想円の直径は、ノズ
ル部69のノズル先端開口の穴径であるDに対し、20
0倍〜2500倍の範囲内、より好ましくは400倍〜
1500倍の範囲内である。
【0098】また、このような仮想円上の各ノズル部6
9は、洗浄ガン51の回転軸を中心として、洗浄ガン5
1と共に、ノズル部69の先端側からみたとき時計方向
(図中ではE方向)に回転できるようになっている。こ
のような回転の駆動には、エアモータ、油圧モータ、ま
たは水圧モータが使用され、回転数は500rpm〜2
000rpm、より好ましくは1000rpm〜200
0rpmの範囲内である。
【0099】これら各ノズル部69は、定常的に高圧水
を噴射するのに適した構造、例えば、各ノズル部69の
内壁面が鏡面仕上げとなっており、かつ、それらの先端
部のノズル穴の開口部には耐磨耗性と加工性の点から、
サファイアチップやダイヤモンドチップ(図示せず)が
埋め込まれている。
【0100】洗浄ガン51のノズル部69と成膜治具2
5との距離はインパクト領域内と呼ばれる範囲、つまり
L/D=50〜300、となるように調整される。ここ
で、Lは洗浄ガン51のノズル部69の先端部と成膜治
具25の表面との距離、Dは上記ノズル部69のノズル
先端開口の穴径である。
【0101】さらに、これら各ノズル部69は、成膜治
具25の被洗浄表面に対し、各ノズル部69の中心軸が
略直交するようにロボット21により設定されているこ
とが好ましい。
【0102】なお、必要に応じて、各ノズル部69の中
心軸を、成膜治具25の被洗浄表面の法線方向に対し傾
斜、例えば10°程度まで傾斜させてもよい。これによ
り、前記仮想円上に沿って回転する各ノズル部69から
の各高圧水は、付着膜に対し傾斜により、衝撃力が所定
の範囲内で順次往復変動する疑似脈流水となり、付着膜
からの付着膜片の剥離を効率化できることがある。
【0103】さらに、成膜治具25が概略長方形といっ
た比較的単純な形状の場合では、多関節アーム状のロボ
ット21は、安価が期待できるXYロボットであっても
よいし、コントローラは数値制御方式であってもよい。
また、例えば、XYステージを用いて、各ノズル部69
を移動させる方法に代えて成膜治具25の方を移動させ
てもよい。
【0104】作業室22の内面壁は親水性の材料からな
り、作業室22の天井には作業室22の内面壁を濡らし
ておくための噴霧器またはシャワー(加湿部)59が取
り付けてある。
【0105】このような付着膜回収装置では、成膜治具
25をその膜付着面が洗浄ガン51側になるように作業
室22内のテーブル(保持台)26上に配置し、ロボッ
ト21により洗浄ガン51を順次移動させて高圧水を、
上記膜付着面に噴射し、その衝撃力で付着した付着膜を
剥離除去する。成膜治具25は、後述するように予め、
型取りされた洗浄治具載置台(支持部材)53上に載せ
た状態で成膜治具洗浄させてもよい。
【0106】成膜治具25または洗浄治具載置台53
は、図中省略しているが、台車とガイドレールによって
作業室22内のテーブル26上にて移動し、ストッパー
により所定の位置に配置されるようになっている。
【0107】図1では、網状に多数の穴の開いたテーブ
ル26の下方には、遠心分離機(固液分離部)57が配
置されている。遠心分離機57は、有底円筒状の固定容
器54、固定容器54の中にて同軸状にて高速で回転す
る有底円筒状の回転容器56とを有している。回転容器
56では、その周面に多数の穴が開けられており、回転
容器56の内側面に濾材55が上記の多数の穴を覆うよ
うに取り付けられている。
【0108】成膜治具25に噴射された高圧水は、成膜
治具25の付着膜からの付着膜片を含む懸濁水となる。
上記懸濁水は、直接または作業室22の内壁面を伝って
噴霧器またはシャワー59から噴出された水と共に、多
数の穴の開いたテーブル26から下方に流れ回転容器5
6内に入り、遠心分離機57により遠心分離されて、付
着膜片と排水とに分離される。
【0109】なお、上記懸濁水や排水は、水が主成分
(50重量%以上)であればよく、他の例えば防錆剤や
研削力を増加させるための液状ポリマーを含んでいても
よい。また、遠心分離機57は、遠心沈降法を用いた遠
心沈降装置であってもよい。
【0110】固定容器54の底面にはドレイン58が設
けられている。上記ドレイン58は、配管77によっ
て、流量調整のためのタンク(図示せず)を介して高圧
水発生装置52に連結されており、遠心分離により生じ
た排水を高圧水発生装置52に戻せるようになってい
る。これにより、排水も再利用可能であるので、廃棄物
量を少なくとも軽減でき、廃棄物の発生を全く回避する
ことも可能である。
【0111】本発明の実施の第二形態では、図2に示す
ように、遠心分離機57に代えて、穴の開いたテーブル
26の下方に、有底円筒状の沈殿槽(固液分離部)60
がテーブル26の穴から落下してきた懸濁水を受け入れ
るように設置されている。沈殿槽60の側部にはドレイ
ン58が所定の高さに設けられている。ドレイン58か
らの排水は、配管77によって、流量調整のためのタン
ク(図示せず)を介して高圧水発生装置52に戻るよう
になっている。
【0112】なお、図1および図2に示したドレイン5
8からの配管77は、流量調整のためのタンク(図示せ
ず)を介して、高圧水発生装置52に代えて純水製造装
置61に連結してもよい。
【0113】図7は、図1に示した付着膜回収装置を用
いた付着膜の回収方法を説明するためのフローチャート
である。まず、台車が作業室22外の台車原点位置にあ
る状態で、成膜治具25を位置合わせしてセットし、コ
ントルールボックスのスタートスイッチをONする(ス
テップ1、以下、ステップをSと略す)。
【0114】続いて、作業室22の扉が開き(S2)、
ガイドレールに沿って台車が移動し(S3)、作業位置
に達すると停止し(S4)、ストッパーにより固定さ
れ、作業室22の扉が閉まる(S6)。台車の停止位置
は、リミットスイッチで感知しているが、他の方法でも
よい。また、遠心分離機57の回転容器56は、遠心分
離作業を行う前に一定の回転速度となるように、作業室
22の扉が閉まる前に動作を開始している(S5)。
【0115】また、作業室22の天井には排気ファン6
2が取り付けてあり、少なくとも成膜治具洗浄作業中、
これを作動して、作業室22内を僅かであるが減圧状態
(作業室22の外部に対し陰圧状態)とし、高圧水の噴
射による、水や付着膜片を含む飛沫が作業室22から周
辺に漏れ出るのを防止している。
【0116】次に、シャワー59の弁を開き、噴水を開
始し(S7)、高圧水発生装置52の高圧ポンプと洗浄
ガンエアモータの運転を開始して高圧水供給を開始する
(S8)。ロボット21の動作開始前に噴水を開始する
のは、予め作業室22の内壁面を濡らしておくためであ
る。また、高圧水供給を予め開始するのは、洗浄ガン5
1から噴射される高圧水の流速が一定になってから作業
を行うことで安定した成膜治具洗浄条件を得るためであ
る。図中省略しているが、成膜治具洗浄開始までの時間
は予めタイマーで設定されている。
【0117】続いて、作業室22の内壁面が濡れ、高圧
水の流速が一定になると、ロボット21が予めそれぞれ
の成膜治具25の形状に合わせてティーティングされた
通りに動作して成膜治具洗浄がなされる(S9)。成膜
治具洗浄が終了すると、高圧ポンプと洗浄ガンエアモー
タの運転を停止し、高圧水供給を停止する(S10)。
次いで、ロボット21がロボット原点に戻り(S1
1)、シャワー59の噴水を停止する(S12)。
【0118】その後、作業室22の扉を開き(S1
3)、台車を作業室22から搬出するように移動し(S
14)、台車原点位置で停止し(S15)、扉が締まり
(S16)、遠心分離機57の回転容器56を停止して
(S17)、一連の成膜治具洗浄が終了する(S1
8)。
【0119】以上、図7のフローチャートにしたがって
説明したが、例えば遠心分離機57の回転容器56の動
作開始は、扉を開く前であってもよいし、高圧水発生装
置52の性能によっては噴水開始と高圧水供給開始とは
それらの開始の順番が逆であってもよく、一連の作業に
支障の無い範囲で幾つかのバリエーションが可能であ
り、本発明が図7に制約されるものではない。
【0120】本発明の実施の第三形態に係る付着膜回収
装置を示す要部模式図を図8に示す。上記付着膜回収装
置では、自動ドア68と保護壁で形成した作業室22内
に多関節アーム状のロボット21が設置されており、ロ
ボット21の先端に、洗浄ガン51が取り付けられてい
る。洗浄ガン51は、3連プランジャーポンプよりなる
高圧水発生装置52につながっており、さらに、純水製
造装置61につながっている。
【0121】ロボット21は、ティーティングプレイバ
ック方式のコントローラ(図示せず)によって予めティ
ーティングされた動きを繰り返して成膜治具洗浄を行う
ようになっている。
【0122】作業室22の天井には、前述の排気ファン
62が取り付けてある。作業室22の床65には、台車
63を移動して所定の位置に位置合わせするためのガイ
ドレール64と各リミットスイッチLS1、LS2が設
置されている。
【0123】台車63上には、成膜治具25を上面に載
置して保持する回転テーブル70が台車63の載置面の
法線方向を回転軸として90°または180°回転する
ように設けられている。このような回転テーブル70を
設けることにより、ロボット21の稼働範囲を狭く設定
できて低コスト化を実現できる。当然のことであるが、
ロボット21は床置きのものであってもよい。
【0124】作業室22内の床65には、排水口66が
設けられている。排水口66は、直接または配管によっ
て沈殿槽60につながっている。沈殿槽60に流入した
懸濁水については、沈殿槽60にて付着膜片が沈殿して
沈殿層67を形成し、上澄み液がドレイン58から排水
される。
【0125】図9は、図8に示した付着膜回収装置を用
いた付着膜の回収方法を説明するためのフローチャート
である。コントロールボックスの起動スイッチをONす
ると(S21)、排気ファン62が始動し(S22)、
自動ドア68が開き(S23)、高圧ポンプが運転を開
始する(S24)と共に、台車63が作業室22内から
作業室22外に移動し(S25)、リミットスイッチL
S1がONする位置まで移動して停止し固定され待機状
態となる(S26)。
【0126】続いて、成膜治具25を台車63の所定の
箇所、例えば回転テーブル70上に取り付けて(S2
7)、洗浄開始スイッチ(図示せず)をONすると(S
28)、台車63が作業室22内へと移動し(S2
9)、作業室22内での成膜治具洗浄を行う場所である
リミットスイッチLS2がONする位置まで移動し停止
して固定され(S30)、自動ドア68が閉じる(S3
1)。
【0127】その後、ロボット21がロボット原点位置
にある状態で高圧水発生装置52の弁が開いて高圧ポン
プがロード、すなわち、高圧ポンプから洗浄ガン51に
高圧水が供給されて洗浄ガン51から高圧水の噴射が開
始され(S32)、これとほぼ同時に、洗浄ガンエアモ
ータがONして洗浄ガン51に設けられた複数のノズル
部69がそれぞれ個々に連動して回転を開始する(S3
3)。
【0128】次に、高圧ポンプのロードを開始すると、
第一タイマーが予め設定された時間だけ作動して、タイ
ムアップ信号を発する(S34)。こうして高圧水の噴
射が安定すると、ロボット21は予めティーティングさ
れたとおりの動作を行い、成膜治具洗浄が行われる(S
35)。
【0129】続いて、高圧ポンプをアンロードして高圧
水の噴射を停止し(S36)、洗浄ガンエアモータをO
FFし(S37)、ロボット21を台車63から離れた
ロボット原点に移動する(S38)。
【0130】成膜治具25が大きい場合や、作業者の安
全を考慮して、高圧水の噴射が自動ドア68側に向かな
いようにする場合には、成膜治具25の中心側から作業
室22の奥側(自動ドア68とは反対側)に向かって半
面または1/4面の成膜治具洗浄を行った後、台車63
に付設した回転テーブル70を用いて成膜治具25を1
80°または90°回転させ(S39)、成膜治具洗浄
を終了まで順次繰り返せばよい(S32〜S40)。
【0131】図中簡略化して記載しているが、このとき
当然のことであるが、成膜治具洗浄のロボット21の動
きは、90°回転の場合や成膜治具25の形状(特に非
対象形の場合)によっては前回の動きと相違している場
合もある。
【0132】成膜治具洗浄が終了したら、第二タイマー
が作動し(S41)、予め設定された、作業室22内の
飛沫による水蒸気がなくなる時間が経過すると、自動ド
ア68が開き(S42)、台車63が移動して(S4
3)作業室22外のリミットスイッチLS1がONする
位置まで移動して停止し固定されて待機状態となる(S
44)。ここで、全ての成膜治具洗浄の作業の終了ま
で、成膜治具25を取り外し(S45)と取り付け(S
46)とが行われ、S27〜S45の各工程が繰り返し
行われる。
【0133】全ての成膜治具洗浄の作業が終了したら、
コントロールボックスの終了スイッチのONして、作業
終了を指示すると(S46)、高圧ポンプが停止し(S
47)、台車63が作業室22内に移動して(S4
8)、作業室22内のリミットスイッチLS2がONす
る位置まで移動して停止し固定され(S49)、自動ド
ア68が閉じ(S50)、排気ファン62がOFFとな
って停止して(S51)、成膜治具洗浄の作業が完了す
る(S52)。
【0134】作業終了後に、台車63を作業室22内に
保管するのは、台車63が乾燥して、台車63に付着し
ていた付着膜片が作業室22外の周辺に飛散するのを防
止するためである。
【0135】なお、上記では、真空成膜装置の成膜治具
に付着した付着膜を回収する例を挙げたが、本発明は上
記に限定されるものではなく、例えば、廃棄された液晶
パネル等の電子機器に含まれる、インジウムやタンタル
等の金属または金属化合物の薄膜を回収するときにも適
用可能である。
【0136】
【実施例】〔実施例1〕液晶パネルの画素電極および対
向電極用ITOの薄膜形成用スパッタリング装置(図
3)で使用されたSUS430製の約20μmの粗さ仕
上げした、5mm厚の基板トレイ18を、成膜治具25
としてアクア方式のウォータジェット装置である本発明
に係る付着膜回収装置を用いて成膜治具洗浄を行った。
【0137】基板トレイ18の表面に対し3μm〜50
μmの粗さ仕上げをするのは、付着膜の密着力を上げ
て、真空成膜装置内で剥離し難くし、より厚い付着膜が
付着するまで、上記付着膜からのダストの発生を押えて
基板トレイ18を使用可能とし、付着膜の成膜治具洗浄
の頻度を低減するためである。
【0138】ノズル穴径1mm以下の複数のノズル部6
9を有した洗浄ガン51を用いて、洗浄ガン51と成膜
治具25との距離がインパクト領域内、例えば100m
mとなるように調整し、高圧水の水圧を30MPa〜2
00MPaの範囲で変化させて、基板トレイ18に付着
したITOの付着膜除去を行い、ITOの付着膜除去後
の基板トレイ18表面の観察と反りの評価を行なった。
【0139】ノズル穴径が0.1mm〜1.0mmの範
囲で、水圧が30MPaと低いときには付着膜の除去作
業時間が長くなるものの、水圧30MPa〜200MP
aの範囲で付着膜の剥離除去状態、基板トレイ18の表
面状態ともに良好であり、基板トレイ18の反りも測定
限度未満であった。作業性を考慮すると、より望ましく
は水圧60MPa〜200MPaの範囲であった。
【0140】このあと、基板トレイ18表面の錆を取る
ためサンドブラスト法で表面仕上げ処理を行った後、超
音波洗浄と水洗仕上げし、短時間で乾燥した。本発明に
より洗浄された基板トレイ18の研削量は約2μmであ
り、サンドブラスト法による成膜治具洗浄の際の研削量
約20μmに較べると少ない量であった。
【0141】ノズル部69を複数としているのは、成膜
治具25の付着膜における付着面が通常数cm幅程度と
広いので、ロボット21の動きを単純化するためであ
り、用いる成膜治具25の形状に合わせて、ノズル部6
9の数や配置を選択することが望ましい。
【0142】高圧水に用いる水に例えばヒドラジン、ポ
リリン酸等の防錆剤を添加した液体を用いることで、サ
ンドブラスト法での表面の錆を取るための表面仕上げ処
理を省略することも可能である。これについては、後述
する各実施例2、3においても同様に適用可能である。
【0143】こうして得られた、洗浄済の成膜治具25
をスパッタリング装置で使用して成膜治具25の歪、ダ
ストの発生量や基板17上に成膜された膜の欠陥の発生
状況等を調べた。結果は、サンドブラスト法で治具洗浄
したものと同等であり、実使用上間題ないことが判っ
た。
【0144】また、ウォータジェット装置の下方に沈殿
槽60を配置(図2)して沈殿した付着膜片を回収する
場合についても検討した。結果は、沈殿槽60外に飛散
したものや、沈殿時間が不十分であったことから、剥離
除去された付着膜片の約64%のITOからなる付着膜
片が沈殿物として回収できた。
【0145】ITOの比重は約7と大きいことから、噴
霧装置またはシャワー59によって沈殿槽60外に飛散
したITOの付着膜片を流水で沈殿槽60に導くこと、
沈殿槽60を工夫して沈殿時間を長くすること、または
遠心分離法を用いることで、回収率はほほ100%に高
めることができる。
【0146】図11に、回収されたITOの付着膜片に
関するSEM(走査型電子顕微鏡)測定の結果を示す。
回収されたITOの付着膜片は、図11に示すように、
数μm〜数十μmと大きいものの比率が高く、かつ、高
純度のITOの付着膜片であり、成膜治具25としての
基板トレイ18のSUS430に含まれる鉄とクロム以
外の不純物はほとんど測定されなかった。これにより、
回収されたITOの付着膜片は、後工程でのインジウム
の回収・リサイクル処理が簡単に行え、経済性に優れた
ものであった。
【0147】〔実施例2〕液晶パネルの画素電極および
対向電極用ITOの薄膜形成用スパッタリング装置(図
3の11)で使用された2mm厚程度の薄いSUS43
0製の防着板(図3の20)をアクア方式のウオータジ
ェット装置を用い、上記実施例1と同様の方法て成膜治
具洗浄を行った。水圧30MPa〜120MPaの範囲
で変化させて付着膜除去を行った。
【0148】サンドブラスト法と比較して水圧による圧
力が大きいためと考えられるが、水圧90MPa〜12
0MPaと水圧が高くなると、用いた防着板では、高圧
水の当った部分が変形し、反りが見られた。
【0149】このため、この防着板を付着膜面が上にな
るように、トレイ状の金属容器内(図1、図2)に置
き、防着板の付着膜面に型取り用シリコン樹脂が回り込
まないようにポリイミドテープやアルミテープで土手を
作って型取り用シリコン樹脂SH−850AとSH−8
50Bを1対1の比率で混合・脱泡したものを金属容器
内に流し込んで、防着板の付着膜面とは反対面(内面)
に沿うように成形し、室温で硬化させて洗浄治具載置台
(図1、図2の53)を作製した。硬度を高くする目的
で150℃以下の所定温度のオーブン中で硬化させても
よい。
【0150】このような成形したシリコン樹脂体は、テ
ープを剥して洗浄治具載置台として使用するが、上記シ
リコン樹脂からなる洗浄治具載置台は弾力性に富んでお
り、アクア方式のウォータジェットの高圧水に対する耐
久性が比較的高い。さらに、上記洗浄治具載置台を密着
して内部にて保持する金属容器は、上記洗浄治具載置台
の強度アップの効果を有している。
【0151】この洗浄治具載置台の上に前記防着板を、
その内面が上記洗浄治具載置台の上面により、上記上面
に沿って弾性的に支持されるように載せて水圧30MP
a〜120MPaの範囲で実施例1と同様の条件で成膜
治具洗浄を上記防着板に対し行った。
【0152】結果は、防着板の付着膜の剥離除去状態、
除去後の防着板の表面状態ともに良好であり、課題であ
った成膜治具25としての防着板の変形も無く良好であ
った。このあと、上記防着板について、サンドブラスト
法で表面仕上げ処理を行った後、超音波洗浄と水洗仕上
げし、短時間で乾燥した。
【0153】上記防着板を、スパッタリング装置(図
3)で使用してダストの発生量や基板17上に成膜され
た薄膜の欠陥の発生状況等を調べた。結果は、サンドブ
ラスト法で治具洗浄したものと同等であり、実使用上良
好な結果が得られることが判った。
【0154】また、ウォータジェット装置の下方に沈殿
槽60を配置して沈殿した付着膜片を回収した。結果
は、実施例1と同じく良好な結果であった。
【0155】〔実施例3〕液晶パネルのゲートバスライ
ン(図5の39)用タンタルおよびタンタル化合物(窒
化タンタル)の薄膜形成用スパッタリング装置(図3)
で使用された、アルミ溶射仕上げされたアルミ製マスク
を、前述の実施例1と同様のアクア方式のウォータジェ
ット装置を用いて成膜治具洗浄を行った。
【0156】回転する複数のノズル部69を有し洗浄ガ
ン51を用いて、洗浄ガン51と成膜治具25との距離
を数cmに調整して、ノズル部69のノズル穴径を0.
1mm〜1.0mmの範囲で水圧を変化させて付着膜の
除去を行い、付着膜の剥離除去状況とマスク母材の研削
量を調べた。
【0157】まず、水圧を50MPaに下げて洗浄ガン
51の移動速度を2m/分以上とした時に、マスクのア
ルミ溶射膜に付着膜が一部剥離されずに残存した。ま
た、水圧を200MPa近くに上げたところ、アルミ製
マスクも削り取られることが判った。水圧60MPa〜
150MPaの範囲で、アルミ溶射膜から付着膜が剥離
され、アルミ製マスクの研削量もほとんど無く、良好な
結果が得られた。
【0158】こうして得られたアルミ製マスクを水洗仕
上げ、乾燥、アルミ溶射仕上げ後、スパッタリング装置
で使用してダストの発生や基板17上に成膜された薄膜
の欠陥の発生状況等を調べた。結果は、サンドブラスト
法で治具洗浄したものと同等であり、また、薄膜の塩素
汚染も無く、実使用上問題無いことが判った。
【0159】また、ウォータジェット装置の下方に沈殿
槽60を配置して付着膜片を回収した。結果は、タンタ
ルは比重が16.6と大きいことから沈殿槽60での回
収は容易であり、沈殿物はタンタル約70%、アルミ約
30%の混合物としてタンタルの付着膜片が100%に
近い高収率で回収できた。回収されたタンタルの付着膜
片は、アルミ以外の不純物はほとんど測定されず、後工
程でのタンタル金属の回収・リサイクル処理が簡単に行
え、経済性にも優れたものであった。
【0160】
【発明の効果】本発明の付着膜回収装置は、以上のよう
に、作業室内に載置された成膜治具の付着膜を回収する
ためのウォータジェットに用いる高圧水の水圧が30M
Pa〜200MPaの範囲であり、作業室がウォータジ
ェットによる飛沫の外部への飛散を抑制するように密封
可能に設定されている構成である。
【0161】それゆえ、上記構成は、水圧が30MPa
〜200MPaのウォータジェットにより成膜治具洗浄
を行うことにより、成膜治具の研削量が少なくサンドブ
ラスト法と同様の洗浄効果が得られる。
【0162】また、上記構成では、ウォータジェットに
より得られる付着膜片を大きくできるので、上記付着膜
片の回収を簡便化、確実化できるから、低コスト化でき
て、上記付着膜のリサイクルを推進できるという効果を
奏する。
【0163】本発明の付着膜の回収方法は、以上のよう
に、成膜治具に付着した付着膜の剥離方法が水または液
体を使うウォータジェット法である。
【0164】それゆえ、上記方法は、水または液体を使
うウォータジェット法を用いたことによって、付着膜か
らの付着膜片を低コストにて回収できて経済的なリサイ
クルが可能となり、排水も再使用できることから、廃棄
物がほとんど出ない、環境に優しい成膜治具洗浄が可能
となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一形態に係る付着膜回収装置
としてのウォータジェット装置の一例を示す要部模式図
である。
【図2】本発明の実施の第二形態に係る付着膜回収装置
としてのウォータジェット装置の一例を示す要部模式図
である。
【図3】上記付着膜回収装置にて洗浄するための成膜治
具に付着膜が形成される際の真空成膜装置の一例として
のスパッタリング装置の要部断面図である。
【図4】従来例の、付着膜の除去のためのサンドブラス
ト装置の一例を示す要部断面図である。
【図5】上記真空成膜装置にて薄膜が形成される液晶パ
ネルの一例を示す要部断面図である。
【図6】上記スパッタリング装置の材料排出内訳例を示
すグラフである。
【図7】本発明の実施の第一形態の付着膜の回収方法に
係る説明図であって、図1に示したウォータジェット装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第三形態に係る付着膜回収装置
としてのウォータジェット装置の一例を示す要部模式図
である。
【図9】本発明の実施の第三形態の付着膜の回収方法に
係る説明図であって、図8のウォータジェット装置の動
作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の実施の各形態に係るウォータジェッ
ト装置の洗浄ガンの要部断面の側面図である。
【図11】上記ウォータジェット装置により回収され
た、付着膜片のSEMによる大きさや、純度を示す説明
図である。
【符号の説明】
11 スパッタリング装置(真空成膜装置) 12 成膜室 13 ターゲット保持板 14 ターゲット 15 アノード板 16 磁石 17 基板 18 基板トレイ 19 マスク 20 防着板 21 ロボット(移動部) 22 作業室 23 ノズル 24 圧縮混合機 25 成膜治具 26 テーブル(保持台) 27 サイクロン 31a・31b ガラス基板 32 シール部材 33 液晶層 34 偏光板 35 カラーフィルタ 37 対向電極 38 配向膜 39 ゲートバス電極 40 ゲート絶縁膜 41 シリコン半導体膜 42 ソースバス電極 43 ドレイン電極 44 画素電極 51 洗浄ガン 52 高圧水発生装置(高圧水発生部) 53 洗浄治具載置台(支持部材) 54 固定容器 55 濾材 56 回転容器 57 遠心分離機(固液分離部) 58 ドレイン 59 噴霧器またはシャワー(加湿部) 60 沈殿槽(固液分離部) 61 純水製造装置(純水製造部) 62 排気ファン 63 台車 64 ガイドレール 65 床 66 排水口 67 沈殿槽(固液分離部) 68 自動ドア 69 ノズル部 70 回転テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 迫野 郁夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 咲花 由和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岡 博史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 山本 圭三 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 上野 睦弘 三重県阿山郡大山田村大字炊村字赤坂3008 栗田エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 上野 龍三 大阪府大阪市中央区北浜2丁目2番22号 栗田エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA46 AB01 AB34 BB22 BB32 BB43 BB55 BB90 BB92 BB93 CB01 CD11 CD36 4G075 AA24 AA51 AA57 BB05 BC01 BC03 BC04 BD16 CA05 CA65 CA80 DA01 DA02 EC01 4K029 BA10 BA16 BD00 BD01 CA01 CA03 CA05 DA10 GA00 HA02 KA02 4K030 BA11 BA17 BA42 CA06 DA08 KA12 KA46 LA15 LA16 LA18

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作業室内の保持台に載置された、付着膜を
    有する成膜治具に対し、ウォータジェットを用いて上記
    付着膜を成膜治具から回収する付着膜回収装置におい
    て、 ウォータジェットのための高圧水を発生するための高圧
    水発生部が、水圧を30MPa〜200MPaの範囲で
    発生するように設けられ、 作業室がウォータジェットによる飛沫の外部への飛散を
    抑制するように密封可能に設定されていることを特徴と
    する付着膜回収装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の付着膜回収装置において、 作業室内を陰圧に設定するための排気ファンが設けられ
    ていることを特徴とする付着膜回収装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の付着膜回収装置に
    おいて、 高圧水発生部に対しウォータジェットのための水を供給
    すると共に、上記水を精製する純水製造部が設けられて
    いることを特徴とする付着膜回収装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の何れかに記載の付着膜
    回収装置において、 成膜治具を下方から弾性的に支持する支持部材が保持台
    上に配置されていることを特徴とする付着膜回収装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の何れかに記載の付着膜
    回収装置において、 保持台が、成膜治具からウォータジェットにより剥離し
    た付着膜片を含む懸濁水を下方に落下させる穴部を有し
    ており、 保持台から落下した懸濁水から付着膜片を分離するため
    の固液分離部が設けられていることを特徴とする付着膜
    回収装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の付着膜回収装置におい
    て、 固液分離部にて付着膜片を分離した残りの排水を高圧水
    発生部に戻すための配管が設けられていることを特徴と
    する付着膜回収装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れかに記載の付着膜
    回収装置において、 ウォータジェット以外に、作業室の内壁面を濡らすため
    の加湿部が配置されていることを特徴とする付着膜回収
    装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れかに記載の付着膜
    回収装置において、 ウォータジェットを吐出するための洗浄ガンが設けら
    れ、 洗浄ガンからのウォータジェットの方向を変えるための
    移動部が作業室内に設けられ、 移動部を制御するための制御部が、ティーティングプレ
    イバック方式または数値制御方式により移動部を移動す
    るように設定されていることを特徴とする付着膜回収装
    置。
  9. 【請求項9】スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプ
    レーティング法、CVD法などの真空成膜法を用いた真
    空成膜装置に使用される防着板、マスク、基板トレイ等
    の成膜治具に付着した付着膜を剥離して回収する付着膜
    の回収方法において、 成膜治具に付着した付着膜の剥離方法が水または液体を
    使うウォータジェット法であることを特徴とする付着膜
    の回収方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の付着膜の回収方法にお
    いて、 ウォータジェット法に用いる市水を、少なくとも市水中
    に含まれる炭酸カルシウムが低減されるように精製する
    ことを特徴とする付着膜の回収方法。
  11. 【請求項11】請求項9または10に記載の付着膜の回
    収方法において、 ウォータジェット法により発生する懸濁水から付着膜片
    を固液分離法によって分離回収することを特徴とする付
    着膜の回収方法。
  12. 【請求項12】請求項11記載の付着膜の回収方法にお
    いて、 固液分離法が、遠心分離法または沈殿法であることを特
    徴とする付着膜の回収方法。
  13. 【請求項13】請求項9ないし12の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 回収される付着膜片が金属または金属化合物であること
    を特徴とする付着膜の回収方法。
  14. 【請求項14】請求項9ないし13の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 成膜治具に付着した付着膜が、少なくとも、インジウ
    ム、タンタル等の希少金属またはその化合物を含んでい
    ることを特徴とする付着膜の回収方法。
  15. 【請求項15】請求項9ないし14の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 成膜治具がスパッタリング装置用成膜治具であり、 成膜治具に付着した付着膜が、インジウムティンオキサ
    イドであることを特徴とする付着膜の回収方法。
  16. 【請求項16】請求項9ないし15の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 固液分離した後の水または液体を用いて、ウォータジェ
    ット法により、成膜治具に付着した付着膜を剥離分離す
    ることを特徴とする付着膜の回収方法。
  17. 【請求項17】請求項9ないし16の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 成膜治具が、ステンレス、チタン、銅、または鉄−ニッ
    ケル合金からなるものであり、 少なくとも付着膜が付着する成膜治具の表面が3μm〜
    50μmの粗さ仕上げされていることを特徴とする付着
    膜の回収方法。
  18. 【請求項18】請求項9ないし16の何れかに記載の付
    着膜の回収方法において、 成膜治具がアルミニウムからなるものであり、 少なくとも付着膜が付着する成膜治具の表面がアルミニ
    ウム溶射仕上げされていることを特徴とする付着膜の回
    収方法。
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