WO2016104598A1 - 弾性波装置 - Google Patents

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Abstract

 SAW装置1は、圧電基板13と、圧電基板13の第1主面3aに位置するIDT電極5と、第1主面3aに位置し、IDT電極5に接続された容量素子31と、IDT電極5および容量素子31のうち容量素子31のみに重なるカバー9と、を有している。

Description

弾性波装置
 本発明は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)等の弾性波を利用する弾性波装置に関する。
 弾性波装置として、例えば、圧電基板上にSAWを励振する励振電極が設けられたSAW装置が知られている(例えば特許文献1および2)。励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有する1対の櫛歯電極からなる。特許文献1および2では、励振電極の共振特性を向上させるために、励振電極に並列に接続された容量素子を設けたSAW装置を開示している。
 特許文献1および2の容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有する1対の櫛歯電極から構成されている。特許文献1では、容量素子におけるSAWの反射波の影響を低減するために、容量素子の電極指を励振電極の電極指に対して傾斜させている。特許文献2では、高周波数帯域において容量素子のQ値を高くすることによってSAW装置の損失を低減するために、圧電基板の主面からその上方へ離れた位置に容量素子を設けている。
 特許文献1のように、容量素子が圧電基板上に設けられていると、容量素子も弾性波を励振して共振する。その結果、弾性波装置の特性が低下する。また、特許文献2のように、容量素子が圧電基板から離れていると、容量素子を励振電極とは別個の導体層によって構成しなければならず、また、導体層が立体的に配置されることになるから、製造コストが増大する。
 従って、容量素子の弾性波を介した共振を好適に低減できる弾性波装置が提供されることが望ましい。
特開平05-167384号公報 特開2008-109413号公報
 本発明の一態様に係る弾性波装置は、圧電基板と、前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、前記励振電極および前記容量素子のうち前記容量素子のみに重なる絶縁体と、を有している。
 上記の構成によれば、容量素子の弾性波を介した共振を低減できる。
本発明の第1実施形態に係るSAW装置の外観斜視図である。 図1のSAW装置を一部破断して示す斜視図である。 図1のSAW装置のIDT電極およびその周辺を示す平面図である。 図3のIV-IV線における断面図である。 図5(a)及び図5(b)は第2及び第3実施形態に係るSAW共振子および容量素子を示す平面図である。 図6(a)及び図6(b)は第4及び第5実施形態に係るSAW共振子および容量素子を示す平面図である。 第6実施形態に係るSAW共振子および容量素子を示す平面図である。 図8(a)及び図8(b)は第7及び第8実施形態に係るSAW共振子および容量素子を示す平面図である。 図9(a)及び図9(b)は第9及び第10実施形態に係るSAW共振子および容量素子を示す平面図である。 図10(a)および図10(b)は容量素子が並列接続されたSAW共振子のインピーダンス特性を示す模式図である。 図11(a)および図11(b)は容量素子のインピーダンス特性を示す模式図である。 図12(a)は図11(b)の領域XIIaの拡大図、図12(b)は図11(b)の領域XIIbの拡大図である。 SAW装置の利用例としての分波器を示す模式図である。 分波器の利用例としての通信装置を示すブロック図である。 容量素子の接続に係る変形例を示すブロック図である。
 以下、本発明の実施形態に係るSAW装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
 第2の実施形態以降において、既に説明された実施形態と同一または類似する構成については、既に説明された実施形態の構成に付された符号と同一の符号を用い、また、図示および説明を省略することがある。また、第2の実施形態以降において、既に説明された実施形態の構成と対応(類似)する構成について、既に説明された実施形態の構成に付した符号とは異なる符号を付した場合において、特に断りがない事項については、既に説明された実施形態の構成と同様である。
<第1の実施形態>
 図1は、本発明の第1実施形態に係るSAW装置1の外観斜視図である。また、図2は、SAW装置1の一部を破断して示す斜視図である。
 SAW装置1は、いずれの方向が上方または下方とされてもよいものであるが、以下の実施形態では、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側(図1の紙面上方側)を上方として、上面、下面等の語を用いることがあるものとする。なお、直交座標系xyzは、SAW装置1の形状に基づいて定義されているものであり、圧電基板の電気軸、機械軸および光学軸を指すものではない。
 SAW装置1は、例えば、比較的小型の概略直方体状の電子部品である。その寸法は適宜に設定されてよいが、例えば、厚さは0.1mm~0.4mm、平面視における長辺および短辺の長さは0.5mm~3mmである。SAW装置1の上面には、複数のパッド7が露出している。SAW装置1は、不図示の実装基板の主面に対して上面を対向させて配置され、前記の実装基板の主面に設けられた不図示の複数のパッドと、複数のパッド7とが半田等からなるバンプによって接合されることによって、実装基板に実装される。実装後、樹脂封止されてもよい。
 SAW装置1は、例えば、いわゆるウェハレベルパッケージ(WLP)形のSAW装置によって構成されている。SAW装置1は、例えば、素子基板3と、素子基板3の第1主面3a上に設けられた励振電極としてのIDT(Interdigital Transducer)電極5(図2)と、第1主面3a上に設けられ、IDT電極5に接続された既述の複数のパッド7と、IDT電極5を覆うとともにパッド7を露出させるカバー9(図1)と、素子基板3の第2主面3bに設けられた裏面部11とを有している。
 SAW装置1は、複数のパッド7のいずれかを介して信号の入力がなされる。入力された信号は、IDT電極5等によってフィルタリングされる。そして、SAW装置1は、フィルタリングした信号を複数のパッド7のいずれかを介して出力する。各部材の具体的構成は以下のとおりである。
 素子基板3は、例えば、いわゆる貼り合せ基板によって構成されている。すなわち、素子基板3は、圧電基板13と、圧電基板13の下面に貼り合わされた支持基板15とを有している。
 圧電基板13は、例えば、ニオブ酸タンタル(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)単結晶等の圧電性を有する単結晶の基板によって構成されている。より好適には、圧電基板13は、42°±10°Y-XカットのLiTaO、128°±10°Y-XカットのLiNbO基板もしくは0°±10°Y-XカットのLiNbO基板などによって構成されている。その他、水晶(SiO)単結晶なども使用できる。
 圧電基板13の厚さは、例えば、一定であり、その大きさは、SAW装置1が適用される技術分野やSAW装置1に要求される仕様等に応じて適宜に設定されてよい。一例として、圧電基板13の厚さは、10~30μmである。圧電基板13の平面形状および各種寸法も適宜に設定されてよい。
 支持基板15は、例えば、圧電基板13の材料よりも熱膨張係数が小さい材料によって形成されている。従って、温度変化が生じると圧電基板13に熱応力が生じ、この際、弾性定数の温度依存性と応力依存性とが打ち消し合い、ひいては、SAW装置1の電気特性の温度変化が補償される。このような材料としては、例えば、サファイア等の単結晶、シリコン等の半導体および酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックを挙げることができる。なお、支持基板15は、互いに異なる材料からなる複数の層が積層されて構成されていてもよい。
 支持基板15の厚さは、例えば、一定であり、その大きさは、圧電基板13の厚さと同様に適宜に設定されてよい。ただし、支持基板15の厚さは、温度補償が好適に行われるように、圧電基板13の厚さを考慮して設定される。一例として、圧電基板13の厚さ10~30μmに対して、支持基板15の厚さは100~300μmである。支持基板15の平面形状および各種寸法は、例えば、圧電基板13と同等である。
 圧電基板13および支持基板15は、例えば、不図示の接着層を介して互いに貼り合わされている。接着層の材料は、有機材料であってもよいし、無機材料であってもよい。有機材料としては、例えば、熱硬化性樹脂等の樹脂が挙げられる。無機材料としては、例えば、SiOが挙げられる。また、両基板は、接着面をプラズマなどで活性化処理した後に接着層無しに貼り合わせる、いわゆる直接接合によって貼り合わされていても良い。
 IDT電極5、複数のパッド7およびこれらを接続する配線17(図2)、ならびに、後述する反射器27(図3)および容量素子31(図3)は、例えば、圧電基板13の主面(第1主面3a)上に形成された導電層により構成されている。導電層の厚さは、例えば、100~500nmである。導電層は、一の導電材料から構成されていてもよいし、複数の導電材料が積層されて構成されていてもよい。
 また、IDT電極5、複数のパッド7および配線17、ならびに、後述する反射器27および容量素子31は、例えば、互いに同一の導電材料によって構成されている。ただし、これらは、互いに異なる材料によって構成されてもよい。また、例えば、パッド7は、IDT電極5と同一の材料および厚さの層に加えて、半田等との接続性を高める等の目的で他の導電層が重ねられてもよい。導電材料は、例えばAl-Cu合金等のAl合金である。
 パッド7の数および配置位置、ならびに、配線17の数および配置は、IDT電極5によって構成されるフィルタの構成等に応じて適宜に設定される。図1および図2では、6つのパッド7が第1主面3aの外周に沿って配列されている場合を例示している。パッド7の平面形状は適宜に設定されてよく、例えば、円形である。配線17は、不図示の絶縁材料を介して立体交差するように設けられてよい。この場合において、上側となる配線17は、下側となる配線17とは異なる材料によって下側となる配線17よりも厚く形成されるなどしてもよい。
 カバー9(図1)は、例えば、その外側形状が、概略、第1主面3aの全体を覆う一定の厚さの層状に形成されている。すなわち、本実施形態では、第1主面3aが矩形であることに対応して、カバー9の外側形状は、概略、薄型の直方体状に形成されている。そして、カバー9の外縁は素子基板3の外周よりも内側に位置する。これにより、カバー9を封止樹脂で覆う際に封止樹脂と素子基板3との接合強度を高めることができる。
 カバー9は、第1主面3a上に設けられ、第1主面3aの平面視においてIDT電極5を囲む枠部19(図1および図2)と、枠部19に重ねられ、枠部19の開口を塞ぐ蓋部21(図1)とを有している。そして、第1主面3a(厳密には後述する保護層35)、枠部19および蓋部21によって囲まれた空間により、SAWの励振および伝搬を容易化するための振動空間23(図2)が形成されている。
 振動空間23の数、配置および形状は、IDT電極5等の配置に応じて適宜に設定されてよい。図2では、多角形からなる2つの振動空間23が設けられている場合を例示している。図2では、各振動空間23に、1つのIDT電極5が位置している。ただし、各振動空間23には、複数のIDT電極5が配置されてよい。複数のIDT電極5は、ラダー型フィルタ、および、多重モード型SAW共振子フィルタ等を構成してよい。
 枠部19は、概ね一定の厚さの層に振動空間23となる開口が1以上(図2では2つ)形成されることによって構成されている。枠部19の厚さ(振動空間23の高さ)は、例えば、数μm~30μmである。蓋部21は、概ね一定の厚さの層によって構成されている。蓋部21の厚さは、例えば、数μm~30μmである。
 枠部19および蓋部21は、同一の材料によって形成されていてもよいし、互いに異なる材料によって形成されていてもよい。本願では、説明の便宜上、枠部19と蓋部21との境界線を明示しているが、現実の製品においては、枠部19と蓋部21とは、同一材料によって一体的に形成されていてもよい。
 カバー9(枠部19および蓋部21)は、例えば、感光性の樹脂によって形成されている。感光性の樹脂は、例えば、アクリル基やメタクリル基などのラジカル重合により硬化する、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系の樹脂である。その他、ポリイミド系の樹脂なども用いることができる。
 カバー9には、例えば、パッド7を露出させるための切り欠き乃至は孔が形成されている(符号省略)。図1および図2の例では、枠部19に孔が形成され、蓋部21には切り欠きが形成されている。なお、切り欠きや孔が形成されず、カバー9が圧電基板13よりも面積が小さいことによって、パッド7が露出してもよい。
 裏面部11は、特に図示しないが、例えば、素子基板3の第2主面3bの概ね全面を覆う裏面電極と、裏面電極を覆う絶縁性の保護層とを有している。裏面電極により、温度変化等によって素子基板3表面にチャージされた電荷が放電される。保護層により、素子基板3の損傷が抑制される。
 図3は、IDT電極5およびその周辺を示す平面図である。この図では、振動空間23も点線で示している。
 なお、図3では、1つの振動空間23に1つのIDT電極5が配置されているが、1つの振動空間23に複数のIDT電極5が配置されてよいことは既に述べたとおりである。
 IDT電極5は、例えば、その両側に配置された2つの反射器27と共に1ポート型のSAW共振子25を構成している。また、IDT電極5には、容量素子31が接続されている。
 SAW共振子25は、例えば、配線17の一例である入力配線17Aから信号が入力され、SAWを介した共振を生じ、配線17の一例である出力配線17Bへ信号を出力する。容量素子31は、SAW共振子25の共振特性を向上させることに寄与する。
 特に図示しないが、SAW共振子25は、例えば、ラダー型フィルタに利用される。具体的には、公知のように、直列に接続された複数の直列共振子(SAW共振子25)と、複数の直列共振子の間とグランド(基準電位)とに接続された複数の並列共振子(SAW共振子25)とが設けられることにより、ラダー型フィルタが構成される。既に述べたように、このラダー型フィルタは、1つの振動空間23に配置されてよい。
 IDT電極5は、一対の櫛歯電極29を有している。各櫛歯電極29は、互いに対向するバスバー29aと、バスバー29aからその対向方向に延びる複数の電極指29bとを有している。1対の櫛歯電極29は、複数の電極指29bが互いに噛み合うように(交差するように)配置されている。
 なお、SAWの伝搬方向は複数の電極指29bの向き等によって規定されるが、本実施形態では、便宜的に、SAWの伝搬方向を基準として、複数の電極指29bの向き等を説明することがある。
 バスバー29aは、例えば、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向(x方向)に直線状に延びる長尺状に形成されている。1対の櫛歯電極29のバスバー29aは、SAWの伝搬方向に交差する方向(y方向)において対向している。
 複数の電極指29bは、例えば、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に直線状に延びる長尺状に形成されており、SAWの伝搬方向(x方向)に概ね一定の間隔で配列されている。1対の櫛歯電極29の複数の電極指29bは、そのピッチp(例えば電極指29bの中心間距離)が、例えば、共振させたい周波数でのSAWの波長λの半波長と同等となるように設けられている。波長λは、例えば、1.5μm以上6μm以下である。
 複数の電極指29bの一部においては、そのピッチpが相対的に小さくされたり、逆に、ピッチpが相対的に大きくされたりしてもよい。このような狭ピッチ部または広ピッチ部を設けることによって、SAW素子の周波数特性が向上することが知られている。なお、本実施形態において、単にピッチpという場合、特に断りがない限り、狭ピッチ部および広ピッチ部のピッチpを除く部分(複数の電極指29bの大部分)のピッチpまたはその平均値をいうものとする。
 複数の電極指29bの本数、長さ(y方向)および幅(x方向)は、SAW装置1に要求される電気特性等に応じて適宜に設定されてよい。一例として、SAW共振子25における複数の電極指29bの本数は100以上400本以下である。複数の電極指29bの長さおよび幅は、例えば、互いに同等である。
 反射器27は、例えば、平面視において格子状に形成されている。すなわち、反射器27は、SAWの伝搬方向に交差する方向において互いに対向する1対のバスバー27aと、これらバスバー27a間においてSAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に延びる複数のストリップ27bとを有している。
 バスバー27aは、例えば、概ね一定の幅でSAWの伝搬方向(x方向)に直線状に延びる長尺状に形成されている。1対のバスバー27aは、SAWの伝搬方向に交差する方向(y方向)において対向している。
 ストリップ27bは、IDT電極5の複数の電極指29bと同等のピッチで配列されている。互いに隣り合う電極指29bとストリップ27bとの間のピッチ(IDT電極5と反射器27との隙間)も、複数の電極指29bのピッチと同等とされている。ストリップ27bの本数、長さ(y方向)および幅(x方向)は、SAW共振子25に要求される電気特性等に応じて適宜に設定されてよい。例えば、ストリップ27bの本数は、各反射器27において20本程度である。
 複数の電極指29bによって圧電基板13に電圧が印加されると、圧電基板13の上面(第1主面3a)付近において、第1主面3aに沿って伝搬するSAWが誘起される。このSAWは、複数の電極指29bおよび複数のストリップ27bによって反射される。その結果、複数の電極指29bのピッチpを半波長とするSAWの定在波が形成される。定在波は、第1主面3aに電荷(定在波と同一周波数の電気信号)を生じさせる。その電気信号は、複数の電極指29bによって取り出される。
 容量素子31は、例えば、IDT電極5と類似した構成とされている。具体的には、容量素子31は、1対の容量電極33を有している。1対の容量電極33は、1対の櫛歯電極からなり、互いに対向するバスバー33aと、バスバー33aからその対向方向に延びる複数の電極指33bとを有している。1対の容量電極33は、複数の電極指33bが互いに噛み合うように(交差するように)配置されている。
 このような構成とされることにより、容量素子31は、小型ながら容量が大きくされる。その一方で、IDT電極5と同様に、SAWを介した共振を生じるおそれがあり、これによって、SAW装置1の電気特性が低下するおそれがある。
 バスバー33aは、例えば、SAWの伝搬方向(x方向)に直線状に延びる長尺状に形成され、SAWの伝搬方向に交差する方向(y方向)において対向している。従って、本実施形態において、容量素子31のバスバー33aは、IDT電極5のバスバー29aに対して平行である。バスバー33aの幅は、例えば、概ね一定である。
 複数の電極指33bは、例えば、SAWの伝搬方向に直交する方向(y方向)に直線状に延びる長尺状に形成されている。従って、本実施形態では、容量素子31の電極指33bは、IDT電極5の電極指29bに対して平行である。換言すれば、電極指33bの、電極指29bに対する角度は0°である。電極指33bの長さおよび幅は、例えば、概ね一定である。
 複数の電極指33bのピッチpは、本実施形態では概ね一定である。複数の電極指33bのピッチpは、容量素子31によって得ようとする容量が得られるように、電極指33bの長さおよび本数とともに適宜に設定される。容量素子31の容量は、公知の例に従って適宜に設定されてよい。
 また、容量素子31の電極指33bのピッチpは、容量素子31の共振がSAW共振子25の特性に及ぼす影響が低減されるように、IDT電極5の電極指29bのピッチpとは異なる大きさとされている。例えば、容量素子31の共振点がIDT電極5の共振点よりも低周波数側に位置するように、電極指33bのピッチpは、電極指29bのピッチpよりも大きくされている。例えば、電極指33bのピッチpは、電極指29bのピッチpの1.5倍~3倍である。
 容量素子31は、例えば、IDT電極5に対してSAWの伝搬方向の一方側に位置している。従って、SAWの伝搬方向に見ると、容量素子31の複数の電極指33bの交差幅W(SAWの伝搬方向に見た互いに隣接する電極指の重複する長さ)は、IDT電極5の複数の電極指29bの交差幅Wと重なっている。
 このような配置においては、出願人のシミュレーション計算および実測結果によれば、容量素子31による挿入損失が低減される。ただし、容量素子31は、容量素子31の交差幅WとIDT電極5の交差幅Wとが重ならないように配置されてもよい。この場合にも、容量素子31による挿入損失が低減される。さらに、出願人のシミュレーション計算および実測結果によれば、容量素子31によるスプリアスが低減される。
 容量素子31は、IDT電極5に対して並列に接続されている。具体的には、例えば、容量素子31の一方のバスバー33aは、配線17の一例である接続配線17Cを介してIDT電極5の一方のバスバー29aに接続され、容量素子31の他方のバスバー33aは、他の接続配線17Cを介してIDT電極5の他方のバスバー29aに接続されている。なお、バスバー33aではなく、電極指を介して容量素子31とIDT電極5とが接続されるなどしてもよい。
 容量素子31は、例えば、1つのIDT電極5に対して1つ設けられる。上述のように、複数のIDT電極5がラダー型フィルタを構成する場合、容量素子31は、その一部(1つまたは複数)のIDT電極5のそれぞれに対して設けられてもよいし、全てのIDT電極5のそれぞれに対して設けられてもよいし、直列共振子に対して設けられてもよいし、並列共振子に対して設けられてもよい。また、本実施形態とは異なり、1つの容量素子31が2以上のIDT電極5に対して共通に設けられたり、複数の容量素子31が1つのIDT電極5に対して設けられたりしてもよい。
 図4は、図3のIV-IV線における断面図である。なお、図示の都合上、図4では、図3よりも電極指の本数を減じている。
 素子基板3の第1主面3a上には、保護層35が重ねられている。保護層35は、例えば、導電層の酸化防止等に寄与するものであり、SAW共振子25、容量素子31および配線17(図1)等を覆っている。なお、配線17の一部は、保護層35の上に設けられてもよい。また、パッド7(図1)は、保護層35に開口が形成されることによって保護層35から露出している。カバー9は、保護層35の上に重ねられている。
 保護層35は、例えば、酸化珪素(SiOなど)、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化珪素、または、シリコンによって形成されている。保護層35の厚さは、例えば、IDT電極5の厚さの1/10程度(10~30nm)である。このように保護層35が比較的薄くされることによって、SAWの励振および伝搬が容易化される。
 図3および図4に示すように、SAW共振子25上には振動空間23が位置している一方で、容量素子31上には枠部19が保護層35を介して重なっている。枠部19は、例えば、容量素子31の全体に重なっている。ただし、枠部19は、容量素子31の一部にのみ重なっていてもよい。また、容量素子31上においては、保護層35が設けられずに、枠部19が直接に容量素子31に重なっていてもよい。
 以上の構成を有するSAW装置1の製造方法は、容量素子31および枠部19の具体的形状等を除いては、公知の方法と同様の方法とされてよい。
 例えば、まず、素子基板3が多数個取りされるウェハを準備する。次に、マスクを介した導電材料の成膜、または、成膜した導電材料のマスクを介したエッチングにより、素子基板3の第1主面3a上に、SAW共振子25、容量素子31、配線17およびパッド7等の導電層を形成する。次に、保護層35となる材料を、マスクを介して成膜し、または、成膜した保護層35となる材料を、マスクを介してエッチングして、保護層35を形成する。
 次に、枠部19となる感光性樹脂からなる薄膜を形成する。薄膜は、例えば、フィルムが貼り付けられることによって形成される。なお、枠部19となる薄膜は、CVD(Chemical Vapor Deposition)またはスピンコート法等によって形成されてもよい。薄膜が形成されると、フォトリソグラフィー法等により、薄膜の一部が除去され、振動空間23を構成する開口およびパッド7を露出させる開口等が形成される。
 次に、蓋部21となる感光性樹脂からなる薄膜を形成する。薄膜は、例えば、枠部19と同様にフィルムの貼り付けによって形成される。薄膜が形成されると、フォトリソグラフィー法等により、薄膜の一部が除去され、パッド7を露出させる切り欠き等が形成される。その後、SAW装置1は、ウェハから切り出される。
 以上のとおり、本実施形態では、SAW装置1は、圧電基板13と、圧電基板13の主面(第1主面3a)に位置するIDT電極5(励振電極)と、第1主面3aに位置し、IDT電極5に並列に接続された容量素子31と、IDT電極5および容量素子31のうち容量素子31のみに重なる絶縁体(カバー9)と、を有している。
 従って、容量素子31によって圧電基板13に電圧が印加されても、容量素子31と重なる領域においては、圧電基板13の変形がカバー9によって抑制され、ひいては、弾性波(例えばSAW)の発生が抑制される。その結果、容量素子31の弾性波を介した共振が抑制され、SAW装置1の特性が容量素子31の弾性波を介した共振によって低下することが抑制される。具体的には、例えば、容量素子31によるスプリアスが低減され、その結果、例えば、SAW共振子25の挿入損失が低減される。
 また、本実施形態では、絶縁体(カバー9)は、IDT電極5を囲むとともに容量素子31に重なる枠部19と、枠部19の開口を塞ぐ蓋部21と、を有している。
 従って、SAWの伝搬を好適化するために振動空間23を構成するカバー9によって、容量素子31の共振が抑制されることになる。すなわち、容量素子31の共振を抑制するために新たに部材を設ける必要はなく、小型化および製造コストの削減が図られる。
 また、本実施形態では、容量素子31は、並列に延びる複数の電極指33bを有し、当該複数の電極指33bが互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極(容量電極33)からなる。
 このような容量素子31は、既に述べたように、容量を確保しやすい一方で、共振を生じやすい。しかし、枠部19によって共振が抑えられることから、全体として小型で好適な特性のSAW装置1が得られる。換言すれば、枠部19を容量素子31に重ねる効果がより有効に奏される。
 また、本実施形態では、IDT電極5は、並列に延びる複数の電極指29bを有し、当該複数の電極指29bが互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極29からなる。容量素子31の複数の電極指33bの、IDT電極5の複数の電極指29bに対する角度は、0°以上90°未満(本実施形態では0°)である。
 従って、前記の角度が90°である場合に比較して、容量素子31を設けたことによるSAW装置1の挿入損失が低減される。この効果は、出願人のシミュレーションおよび実測結果によって見出された。このような効果が奏される理由としては、以下の事項が挙げられる。圧電基板13のカットアングルおよびこれに対するIDT電極5の電極指29bの延在方向は、SAWが好適に伝搬するように選択されている。従って、IDT電極5の電極指29bと直交する方向に容量素子31の複数の電極指33bが延びていると、容量素子31は、圧電基板13に対して最も損失が大きい方向において電界を印加することになる。このことから、容量素子31の電極指33bのIDT電極5の電極指29bに対する角度が90°未満であると損失が低減される。
 ただし、前記の角度が90°未満であると、損失が低減される代わりに、容量素子31が圧電基板13に印加する電界によって圧電基板13が変形しやすくなる。その結果、容量素子31による弾性波を介した共振が生じやすくなり、例えば、容量素子31においてスプリアスが生じる。しかし、本実施形態では、カバー9によって容量素子31による弾性波を介した共振が抑制されていることから、角度が90°未満であることによって挿入損失を低減しつつ、スプリアスを低減できる。全体として、電気特性に優れたSAW装置1が得られる。
 なお、上記の挿入損失の低減の効果は、上記のように損失が発生する方向における電界形成が低減されることによるものであることから、上記の角度が小さいほど大きくなる。このことは、出願人のシミュレーションおよび実測結果によっても確認されている。そして、本実施形態では、上記の角度は、45°以下(0°)であることから、挿入損失がより低減される。
 また、本実施形態では、SAW装置1は、圧電基板13に貼り合わされた支持基板15をさらに有している。
 このように圧電基板13が支持基板15と貼り合わされる場合、支持基板15によって素子基板3の強度が得られることなどから、圧電基板13は比較的薄く形成される。例えば、本実施形態とは異なり、素子基板が圧電基板のみからなる場合(この場合も本願発明に含まれる)の圧電基板の厚さに比較して、圧電基板13の厚さは1/10程度とされる。その結果、圧電基板13に生じたバルク波は、圧電基板13で散乱されずに、圧電基板13と支持基板15との界面で反射して定在波を形成する。従って、容量素子31においても、バルク波を介した共振を生じることになり、スプリアスが発生する。しかし、本実施形態では、絶縁体(カバー9)によって容量素子31の電界による圧電基板13の変形が抑制され、スプリアスが低減される。すなわち、貼り合わせ基板が用いられる場合においては、絶縁体による容量素子31におけるスプリアスの低減効果が有効に奏される。
<第2実施形態>
 図5(a)は、第2実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子31を示す平面図である。
 第2実施形態は、容量素子31の向きのみが第1実施形態と相違する。すなわち、第2実施形態では、容量素子31は、その電極指33bの、IDT電極5の電極指29bに対する角度θが0°超90°未満となるように配置されている。換言すれば、電極指33bは、電極指29bに対して傾斜している。また、容量素子31のバスバー33aも、電極指33bと電極指29bとの角度と同一の角度で、IDT電極5のバスバー29aに対して傾斜している。
 既に述べたように、角度θが小さくなるほど、容量素子31による挿入損失は低減され、その一方で、スプリアスは大きくなる。すなわち、角度θの変化に関しては、挿入損失の低減とスプリアスの低減とは、トレードオフの関係にある。そこで、SAW装置1全体の構成、または、SAW共振子25全体の構成によっては、角度θを0°超90°未満の適宜な値とすることにより、全体として最も所望の特性に近い特性が得られる。
 例えば、実施形態とは異なり、容量素子31に絶縁体(カバー9)を重ねない場合においては、出願人のシミュレーションおよび実測結果では、45°付近において、挿入損失の低減と、スプリアスの低減とがバランスされた好適なSAW装置が得られた。なお、容量素子31に絶縁体を重ねた場合においては、絶縁体によってスプリアスが低減されるので、第1実施形態に例示したように、角度θが0°付近において好適な特性が得られる。
<第3実施形態>
 図5(b)は、第3実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子331を示す平面図である。
 第3実施形態は、第2実施形態と同様に、容量素子331(容量電極333)の電極指333bが、IDT電極5の電極指29bに対して傾斜している点が第1実施形態と相違する。ただし、第3実施形態では、容量素子331のバスバー333aは、第2実施形態とは異なり、IDT電極5のバスバー29aと平行である。別の観点では、第2実施形態は、容量素子331のバスバー333aの対向方向(y方向)に対して、容量素子331の電極指333bが傾斜して延びている点が第1実施形態と相違する。
 当該構成においては、まず、容量素子331の電極指333bが、IDT電極5の電極指29bに対して傾斜していることから、第2実施形態と同様に、挿入損失の低減と、スプリアスの低減との双方が奏される。なお、角度θが0°超90°未満の範囲または0°超45°未満の範囲において適宜に設定されてよいことは、第2実施形態と同様である。
 さらに、容量素子331においては、バスバー333aに対して電極指333bが傾斜していることから、複数の電極指333bに亘って定在波が形成されにくく、弾性波を介した共振が抑制される。出願人のシミュレーションおよび実測結果では、第2実施形態と第3実施形態とでは、角度θが互いに同一であっても、第3実施形態のほうが第2実施形態よりもスプリアスを低減できることが確認されている。
 なお、特に図示しないが、容量素子331において電極指333bがバスバー333aに対して傾斜している特徴を保持しつつ、本実施形態とは異なり、バスバー333aをIDT電極5のバスバー29aに対して傾斜または直交させてもよい。この場合において、電極指333bは、第2実施形態と同様にIDT電極5の電極指29bに対して傾斜されていてもよいし、第1実施形態と同様に平行であってもよいし、これらとは異なり直交してもよい。
 互いに対向するバスバー333aの対向方向は、例えば、バスバー333aの互いに対向する縁部が互いに平行な直線状であれば、その直線に直交する方向によって定義できる。バスバー333aの互いに対向する縁部がアポダイズの一種によって互いに平行でない場合においては、バスバー333aの全体形状等および技術常識を考慮して適宜に対向方向が定義されてよい。
<第4実施形態>
 図6(a)は、第4実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子431を示す平面図である。
 第4実施形態は、容量素子431(容量電極433)の形状のみが第1実施形態と相違する。具体的には、容量素子431の電極指433bは、V字状に形成されている。すなわち、電極指433bは、屈曲している。
 この構成では、第3実施形態と同様に、容量素子431の電極指433bがIDT電極5の電極指29bに対して傾斜するとともに、また、容量素子431において電極指433bが1対のバスバー433aの対向方向に対して傾斜して延びている。従って、第3実施形態と同様に、挿入損失の低減とスプリアスの低減との双方が奏され、特に、スプリアスの低減に効果的である。
 V字の屈曲部の角度は、0°超180°未満の範囲または0°超90°未満の範囲において適宜に設定されてよい。容量素子431の電極指433bのIDT電極5の電極指29bに対する角度θは、第2実施形態と同様に、0°超90°未満の範囲または0°超45°未満の範囲において適宜に設定されてよい。
 特に図示しないが、容量素子431において電極指433bが屈曲している特徴を保持しつつ、本実施形態とは異なり、容量素子431のバスバー433aをIDT電極5のバスバー29aに対して傾斜または直交させてもよい。この場合において、電極指433bの一部は、電極指29bに対して平行または直交してもよい。
<第5実施形態>
 図6(b)は、第5実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子531を示す平面図である。
 第5実施形態は、第4実施形態と同様に、容量素子531(容量電極533)の電極指533bが屈曲している。ただし、第4実施形態の電極指433bがV字状であったのに対して、第5実施形態の電極指533bはW字状とされている。
 本実施形態によれば、第4実施形態と同様の効果が奏される。ただし、出願人のシミュレーション結果および実測結果によれば、スプリアスの低減効果は第5実施形態よりも第4実施形態の方が高い。これは、屈曲部が多くなると、電極指433b全体としては直線に近づくことによるものと考えられる。
 屈曲部の角度が0°超180°未満の範囲または0°超90°未満の範囲において適宜に設定されてよいこと、容量素子531の電極指533bのIDT電極5の電極指29bに対する角度θが0°超90°未満の範囲または0°超45°未満の範囲において適宜に設定されてよいことは他の実施形態と同様である。
 また、特に図示しないが、容量素子531において電極指533bが屈曲している特徴を保持しつつ、本実施形態とは異なり、容量素子531のバスバー533aをIDT電極5のバスバー29aに対して傾斜または直交させてもよい。この場合において、電極指533bの一部は、電極指29bに対して平行または直交してもよい。
<第6実施形態>
 図7は、第5実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子631を示す平面図である。
 第6実施形態は、容量素子631(容量電極633)の電極指633bが湾曲している点のみが第1実施形態と相違する。このような構成においても、第4実施形態および第5実施形態と同様の効果が奏される。
 なお、湾曲の曲率は一定であってもよいし、変化してもよい。曲率は適宜に設定されてよい。湾曲は、電極指633bの一部であってもよいし、全体であってもよい。また、特に図示しないが、容量素子631において電極指633bが湾曲している特徴を保持しつつ、本実施形態とは異なり、容量素子631のバスバー633aをIDT電極5のバスバー29aに対して傾斜または直交させてもよい。
<第7実施形態>
 図8(a)は、第7実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子731を示す平面図である。
 第7実施形態は、容量素子731(容量電極733)において、一定のピッチpで配列されている複数の電極指733bのうち、一部の電極指733b(点線で示す)が間引かれている点が第1実施形態と相違する。抽象化して言えば、第7実施形態では、複数の電極指733bの規則的な連続性が一部において途切れている。なお、間引き前後で容量は同一となるように、電極指733bの本数等は適宜に調整される。
 間引く電極指733bの本数は、適宜に設定されてよい。例えば、図8(a)において例示するように、1本のみ間引いてもよいし、連続する2本以上の電極指733bを間引いてもよいし、互いに離れた複数個所において1以上の電極指733bを間引いてもよい。
 なお、図8(a)の例では、奇数本(1本)の電極指733bが間引かれることにより、1対の容量電極733のうち互いに同一の容量電極733に属する電極指733b同士が(比較的広い間隔で)隣接している。一方、容量素子731においては、基本的には、互いに異なる容量電極733に属する電極指733bが交互に配列される。従って、互いに隣り合う電極指733bが互いに同一の容量電極733に属していることによって、規則的な連続性が途切れていることを特定できる。
 また、特に図示しないが、偶数本の電極指733bが間引かれた場合においては、1対の容量電極733のうち互いに異なる容量電極733に属する電極指733b同士が(比較的広い間隔で)隣接することになる。これは、複数の電極指733bのピッチpの変化として捉えることができる。従って、ピッチpが局所的に変化しているか否かによって規則的な連続性が途切れていることを特定できる。
 なお、図8(a)に例示するように、単純に電極指733bを間引いた場合においては、その間引かれた領域における電極指733bの中心間距離は、他の領域におけるピッチpの整数倍となる。ただし、この間引かれた領域は、適宜に広くまたは狭くされて、ピッチpの整数倍とならなくてもよい。このような場合も、上述のように、ピッチpが局所的に変化しているか否かによって規則的な連続性が途切れたことを特定できる。
 本実施形態の構成によれば、電極指733bが間引かれた位置においては、弾性波が反射しないから、容量素子31の電界によって定在波が形成されるおそれが低減される。その結果、例えば、スプリアスを低減することができる。
<第8実施形態>
 図8(b)は、第8実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子831を示す平面図である。
 第8実施形態の容量素子831(容量電極833)は、第7実施形態の容量素子731と同様に、電極指833bの規則的な連続性が途切れるように構成されている。ただし、第8実施形態では、電極指833bのピッチpは一定とされた上で、一部において同一の容量電極833に属する2本の電極指833bが互いに隣接するように構成されている。この2本の電極指833bの外側においては、例えば、ある程度の長さで規則性が維持されている。別の観点では、電極指833bの配列は、途中で電圧の正負が反転されている。
 このような構成においては、同一の容量電極833に属し、互いに隣接する2本の電極指833bを境界とした、電極指833bの配列方向の一方側と他方側とで、定在波の位相が逆になる。その結果、この2本の電極指833bの位置において定在波が打ち消し合い、容量素子831における共振が低減され、ひいては、スプリアスが低減される。
 なお、このような同一の容量電極833に属し、互いに隣接する2本の電極指833bは、1個所に設けられてもよいし、複数個所に設けられてもよい。ただし、弾性波の打ち消し合いが好適になされるように設けられることが好ましい。例えば、1個所であれば、容量素子31の中央が好ましい。また、同一の容量電極833に属する電極指833bが3本以上連続するなどしてもよい。
<第9実施形態>
 図9(a)は、第9実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子931を示す平面図である。
 第9実施形態の容量素子931(容量電極933)は、第8実施形態の容量素子831と同様に、電極指933bの規則的な連続性が途切れ、また、その途切れる位置にて弾性波が打ち消し合うように構成されている。
 ただし、第9実施形態では、互いに異なる容量電極933に属する電極指933bが交互に配列される構成は維持され、一部のピッチが他のピッチpの2倍(2p)とされることによって、弾性波が打ち消し合う効果が実現されている。なお、第9実施形態は、第8実施形態において互いに同一の容量電極833に属する互いに隣接する2本の電極指833bの一方を無くしたものと捉えることもできる。ただし、同一の容量とするように電極指933bの本数は維持される。
 第9実施形態は、ピッチが容量素子931の一部において変化し、これにより、電極指933bの規則的な連続性が途切れていることを特徴としている。図9(b)では、弾性波が好適に打ち消し合う例として、変化したピッチが2pである場合を例示したが、変化したピッチは、2pに限らず、例えば、1p未満であってもよいし、1p超または2p超であってもよい。いずれの場合においても、定在波の形成は低減される。
 ピッチが変化する部分は、1個所に設けられてもよいし、複数個所に設けられてもよい。ただし、弾性波の打ち消し合いが好適になされるように設けられることが好ましい。例えば、ピッチが変化する部分が1個所にのみ設けられ、その変化したピッチが2pであるのであれば、容量素子31の中央が好ましい。
 また、ピッチの変化は、容量素子931の一部ではなく、全体に設定されてもよい。この場合、ピッチが一部において変化する場合に比較して、定在波の形成がより低減される。ただし、容量素子931の容量およびインピーダンスの計算(容量素子931の設計)は煩雑化する。
<第10実施形態>
 図9(b)は、第10実施形態のSAW装置のSAW共振子25および容量素子1031(容量電極1033)を示す平面図である。
 第10実施形態の容量素子1031(容量電極1033)は、他の実施形態の容量素子と同様に、電極指1033bの規則的な連続性が途切れている。具体的には、一部においてデューティー比が変化している。
 デューティー比は、例えば、ピッチpに占める電極指1033bの割合であり、電極指1033bの幅をwとしたときにw/pで表わされる。別の観点では、デューティー比の変化は、電極指1033bの幅の変化である。
 デューティー比が変化することにより、そのデューティー比が変化した電極指1033bにおいては、誘起される弾性波の位相および波長、ならびに、伝搬する弾性波の反射位置が他の電極指1033bに対してずれる。その結果、定在波の形成が低減される。そして、容量素子1031における共振が低減され、ひいては、スプリアスが低減される。
 図9(b)では、一部の電極指1033bの幅が広くされ、デューティー比が変化している例を示している。ただし、これとは逆に、一部の電極指1033bの幅が狭くされ、デューティー比が変化してもよい。デューティー比の変化の程度も適宜に設定されてよい。いずれにせよ、定在波の形成は低減される。
 なお、デューティー比が変化する部分は、1個所に設けられてもよいし、複数個所に設けられてもよい。また、デューティー比の変化は、容量素子1031の一部ではなく、全体に設定されてもよい。この場合、デューティー比が一部において変化する場合に比較して、定在波の形成がより低減される。ただし、容量素子1031の容量およびインピーダンスの計算(容量素子1031の設計)は煩雑化する。
 以下、本実施形態の作用を説明する。出願人は、種々のシミュレーションおよび種々の実施形態サンプルの作製およびその特性測定を行ったが、その全ての結果を詳細に示すことは困難である。そこで、以下に示す図は、複数の実施形態に共通の特性を定性的に説明することができるように、実測結果を抽象化したり細部について省略したりして示している。
 図10(a)および図10(b)は、容量素子が並列接続されたSAW共振子25のインピーダンス特性を示す模式図である。図10(a)および図10(b)において、横軸は周波数f(Hz)を示している。図10(a)において、縦軸は、SAW共振子25のインピーダンスZの絶対値|Z|(Ω)を示している。図10(b)において、縦軸は、SAW共振子25のインピーダンスZの位相α(°)を示している。
 図10(a)において実線L1で示すように、SAW共振子25においては、絶対値|Z|が極小値をとる共振点(共振周波数fr)と、絶対値|Z|が極大値をとる反共振点(反共振周波数fa)とが現れる。また、図10(b)において実線L2で示すように、共振周波数frと反共振周波数faとの間においては、位相αは90°に近づく。
 容量素子が設けられると、例えば、共振周波数frと反共振周波数faとの周波数差Δf(fa-fb)が小さくなる。この周波数差Δfが小さくされたSAW共振子25を用いてフィルタ(例えばラダー型フィルタ)を構成すると、急峻な肩特性が得られる。
 ここで、図10(a)および図10(b)それぞれの右上においては、SAW共振子25のインピーダンス特性の一部拡大図を示している。実線L3(図10(a))および実線L4(図10(b))は、容量素子のバスバーの対向方向とIDT電極5のバスバーの対向方向とが直交するように容量素子が設けられており、また、第1~第10実施形態において示した、容量素子の共振を低減するための方策が全くなされていない場合(比較例)のインピーダンス特性を示している。点線L5(図10(a))および点線L6(図10(b))は、第1~第10実施形態の容量素子が設けられた場合のインピーダンス特性を示している。
 図10(a)に示すように、実施形態では、比較例に比較して、反共振点における絶対値|Z|が大きくなる。特に図示しないが、共振点においては、逆に、共振点における絶対値|Z|が小さくなる。別の観点では、実施形態は、比較例に比較して、Q値が大きくなる。また、図10(b)に示すように、実施形態では、比較例に比較して、位相αが90°に近づく。特に、出願人の実測結果では、周波数差Δfの範囲のうち高周波側において、実施形態と比較例との差が大きくなった。
 このように、実施形態では、比較例に比較して、容量素子における損失の低減および共振(スプリアス)の低減によって、SAW共振子25の共振特性が向上する。このようなSAW共振子25を用いてフィルタを構成することによって、フィルタの通過特性が向上する。
 図11(a)および図11(b)は、容量素子のインピーダンス特性を示す模式図である。図11(a)および図11(b)の横軸(周波数f(Hz))、図11(a)の縦軸(絶対値|Z|(Ω))、図11(b)の縦軸(位相α(°))については、既に説明したとおりである。
 縦軸および横軸のスケールについては、図11(a)および図11(b)は、図10(a)および図10(b)と相違する。図11(a)および図11(b)では、図10(a)および図11(b)を参照して説明した周波数差Δfを示している。
 図11(a)および図11(b)において、実線L11(図11(a))およびL12(図11(b))は、容量素子のバスバーの対向方向とIDT電極5のバスバーの対向方向とが一致するように容量素子が設けられており、また、容量素子の共振(スプリアス)を低減するための方策(絶縁体の配置、電極指の傾斜、電極指の不連続性等)がなされていない場合(比較例1:第1実施形態において容量素子上に絶縁体が設けられていない態様)のインピーダンス特性を示している。点線L13(図11(a))およびL14(図11(b))は、容量素子のバスバーの対向方向とIDT電極5のバスバーの対向方向とが直交するように容量素子が設けられており、その他は比較例1と同様の場合(比較例2)のインピーダンス特性を示している。
 図11(a)に示すように、容量素子の絶対値|Z|は、全体としては、周波数が高くなるほど低下していく。ただし、SAW共振子25の帯域外(Δfの外側。より具体的にはこの例では低周波側)において、絶対値|Z|の振動が生じている。また、図11(b)に示すように、容量素子の位相αは、全体としては、-90°に近い一定の値を取る。ただし、上記の絶対値|Z|の振動が生じている周波数においては、位相αが大きくなっている。
 これは、容量素子において、SAWを介した共振が生じていることによる。なお、この共振は、SAW共振子25において生じさせる共振とは異なる共振であり、この共振を便宜的に副共振ということとする。
 副共振が生じる周波数は、容量電極の向きとIDT電極(励振電極)の向きとが同一である態様(比較例1)の方が、容量電極の向きとIDT電極の向きとが直交する態様よりも低い。また、副共振によるスプリアスのピークは、前者の方が後者よりも大きい。既に述べたように、前者の方が後者よりも容量素子による挿入損失は小さい。このように、容量素子の向きについては、挿入損失と副共振におけるスプリアスとがトレードオフとなっている。
 図12(a)は図11(b)の領域XIIaの拡大図である。図12(b)は図11(b)の領域XIIbの拡大図である。
 実線L12および点線L14については、図11(b)と同様である。1点鎖線L15は、実線L12で示す比較例1に対して、容量素子の共振を低減する方策(絶縁体の配置、電極指の傾斜、電極指の不連続性等)を施した場合(実施例1)のインピーダンス特性を示している。2点鎖線L16は、点線L14で示す比較例2に対して、容量素子の共振を低減する方策を施した場合(実施例2:容量素子のバスバーの対向方向とIDT電極5のバスバーの対向方向とが直交するように容量素子が設けられており、その他は実施例1と同様の場合)のインピーダンス特性を示している。
 図12(a)に示すように、絶縁体の配置、電極指の傾斜または電極指の不連続性等の容量素子の共振を低減する方策によって、副共振のスプリアスのピークは低減される。当該方策は、副共振が生じる周波数にはほとんど影響を及ぼさない。ただし、特に図示しないが、電極指の形状をW字状にした場合においては、ピークが低くなりつつもピークが2つ現れた。
 図12(b)に示すように、SAW共振子25の周波数差Δfおよびその付近においては、比較的微小で、且つ、比較的周期的なスプリアスが生じている。これは、素子基板3を貼り合わせ基板としたことによって、バルク波を介した共振が生じたためである。
 実線L12および点線L14の比較から理解されるように、このバルク波によるスプリアスのピークまたは振幅は、容量素子のバスバーの対向方向がIDT電極5のバスバー29aの対向方向に対して一致するほど、直交する場合に比較して小さくなる。また、全体として、前者の方が後者よりも位相αが-90°に近い。従って、前者の方が後者よりも挿入損失が小さい。
 1点鎖線L15および2点鎖線L16と、実線L12および点線L14との比較から理解されるように、絶縁体の配置、電極指の傾斜または電極指の不連続性等の容量素子の共振を低減する方策によって、周波数差Δfおよびその付近におけるスプリアスのピークまたは振幅は小さくなる。これによって、SAW共振子25の共振特性が向上する。なお、挿入損失は、共振を低減する方策の有無にさほど影響されない。
<SAW装置の利用例>
(分波器)
 図13は、SAW装置1の利用例としての分波器101を示す模式図である。
 分波器101は、例えば、送信端子105からの送信信号をフィルタリングしてアンテナ端子103へ出力する送信フィルタ109と、アンテナ端子103からの受信信号をフィルタリングして1対の受信端子107に出力する受信フィルタ111とを有している。
 送信フィルタ109は、例えば、ラダー型フィルタによって構成されている。すなわち、複数のSAW共振子25が直列に接続されるとともに並列に接続されている。なお、複数のSAW共振子25を構成するIDT電極5および1対の反射器27は、例えば、同一の素子基板3(図13では不図示)に設けられている。
 受信フィルタ111は、例えば、互いに直列に接続されたSAW共振子25およびSAWフィルタ115によって構成されている。これらを構成するIDT電極5および1対の反射器27は、例えば、同一の素子基板3に設けられている。この素子基板3は、送信フィルタ109が構成される素子基板3と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
 SAWフィルタ115は、例えば、縦結合多重モード(2重モードを含むものとする)型SAWフィルタであり、SAWの伝搬方向に配列された複数のIDT電極5と、その両側に配置された1対の反射器27とを有している。
 容量素子31は、分波器101のいずれのIDT電極5に対して設けられていてもよい。図示の例では、最もアンテナ端子103側の直列共振子のIDT電極5に対して容量素子31が設けられている。なお、容量素子の符号として、第1実施形態のものを用いているが、他の実施形態の容量素子が設けられてもよい。
(通信装置)
 図14は、分波器101を有する通信装置151の要部を示すブロック図である。通信装置151は、電波を利用した無線通信を行うものである。
 通信装置151において、送信すべき情報を含む送信情報信号TISは、RF-IC(Radio Frequency Integrated Circuit)153によって変調および周波数の引き上げ(搬送波周波数の高周波信号への変換)がなされて送信信号TSとされる。送信信号TSは、バンドパスフィルタ155によって送信用の通過帯以外の不要成分が除去され、増幅器157によって増幅されて分波器101(送信端子105)に入力される。そして、分波器101は、入力された送信信号TSから送信用の通過帯以外の不要成分を除去し、その除去後の送信信号TSをアンテナ端子103からアンテナ159に出力する。アンテナ159は、入力された電気信号(送信信号TS)を無線信号(電波)に変換して送信する。
 また、通信装置151において、アンテナ159によって受信された無線信号(電波)は、アンテナ159によって電気信号(受信信号RS)に変換されて分波器101に入力される。分波器101は、入力された受信信号RSから受信用の通過帯以外の不要成分を除去して増幅器161に出力する。出力された受信信号RSは、増幅器161によって増幅され、バンドパスフィルタ163によって受信用の通過帯以外の不要成分が除去される。そして、受信信号RSは、RF-IC153によって周波数の引き下げおよび復調がなされて受信情報信号RISとされる。
 なお、送信情報信号TISおよび受信情報信号RISは、適宜な情報を含む低周波信号(ベースバンド信号)でよく、例えば、アナログの音声信号もしくはデジタル化された音声信号である。無線信号の通過帯は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)等の各種の規格に従ったものでよい。変調方式は、位相変調、振幅変調、周波数変調もしくはこれらのいずれか2つ以上の組み合わせのいずれであってもよい。回路方式は、図14では、ダイレクトコンバージョン方式を例示したが、それ以外の適宜なものとされてよく、例えば、ダブルスーパーヘテロダイン方式であってもよい。また、図14は、要部のみを模式的に示すものであり、適宜な位置にローパスフィルタやアイソレータ等が追加されてもよいし、また、増幅器等の位置が変更されてもよい。
<変形例>
 図15は、容量素子31の接続に係る変形例を示す図13と同様の図である。
 この変形例に係る分波器117では、容量素子31は、IDT電極5に対して並列に接続されるのではなく、IDT電極5とグランドとの間に直列に接続されている。また、容量素子31は、インダクタ119とともに直列共振回路を構成している。
 このような構成においては、例えば、IDT電極5が構成するフィルタの通過帯域外の信号を、容量素子31を介してグランドに逃がすことができる。
 このような容量素子31は、分波器117のいずれのIDT電極5に対して設けられていてもよい。図示の例では、アンテナ端子103に最も近い直列共振子のIDT電極5に対して容量素子31が設けられている。なお、容量素子の符号として、第1実施形態のものを用いているが、他の実施形態の容量素子が設けられてもよい。
 この変形例に示されるように、容量素子は、IDT電極に対して並列に接続されるものに限定されない。また、IDT電極に接続される容量素子が設けられる目的も実施形態等において例示したものに限定されない。
 本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
 上述した実施形態は、適宜に組み合わされてよい。例えば、第2~第6実施形態のように容量素子の電極指を励振電極(IDT電極)の電極指に対して傾斜させたり、電極指を屈曲または湾曲させたりする態様において、第7~第10実施形態のように複数の電極指の規則的な連続性を崩す構成が適用されてもよい。また、例えば、ピッチの変化とデューティー比の変化とは組み合わされてもよい。
 弾性波装置において、容量素子31上に配置される絶縁体(カバー9)は、容量素子3の共振による変形を抑制することができれば、カバー9に限定されない。例えば、容量素子31は枠部19の内側に形成され、いわゆる保護層35に比べ十分に厚い絶縁体を別途設けてもよい。また、容量素子31は枠部19の外側に形成してもよい。
 また、弾性波装置において、蓋部21は枠部19と異なる材料であってもよい。例えば、蓋部21として、圧電基板や、有機基板等を例示することができる。この場合には、蓋部21の強度を高めることができる。
 容量素子の励振電極に対する位置は、励振電極による弾性波の伝搬路の延長上に限定されない。例えば、容量素子は、励振電極に対して、弾性波の伝搬方向の側方に位置していてもよい。この場合、例えば、励振電極による弾性波が容量素子の特性に影響を及ぼすおそれが低減される。
 弾性波装置は、SAW装置に限定されない。例えば、弾性波装置は、圧電薄膜共振器であってもよいし、弾性境界波装置(ただし、広義のSAW装置に含まれる)であってもよい。なお、弾性境界波装置においては、励振電極上に空隙(振動空間)は不要である。このような装置においては、励振電極に重ねられた絶縁体とは別の材料からなる絶縁体が容量素子に重ねられれば、励振電極および容量素子のうち容量素子のみに重なる絶縁体を有すると言える。
 また、弾性波装置は、ウェハレベルパッケージのものに限定されない。例えば、圧電基板と、その主面に位置する励振電極とを有する弾性波素子が、前記主面をデバイス基板に隙間を介して対向されて実装され、その実装された圧電基板が樹脂封止されることによって、弾性波装置が構成されてもよい。
 また、弾性波装置において、保護層および裏面部は必須の要件ではなく、省略されてもよい。逆に、弾性波装置は、蓋部の上に設けられた金属からなる補強層、補強層を覆う絶縁層、枠部と蓋部との間に位置する導電層、カバーの上面および側面を覆う絶縁膜など、適宜な層が追加されてもよい。
 実施形態では、素子基板が貼り合わせ基板によって構成される例を示したが、素子基板は、圧電基板のみから構成されてもよい。また、実施形態では、保護層は、比較的薄い場合を示したが、温度補償の目的で、励振電極等よりも厚い保護層が設けられてもよい。実施形態では、圧電基板上のパッドがカバーから露出される弾性波装置を示した。しかし、弾性波装置において、パッド状に立てられ、カバーを貫通する柱状の端子が設けられてもよい。さらに、その柱状の端子の上に半田等のバンプが設けられていてもよい。
 励振電極を構成する1対の櫛歯電極の形状は、公知の適宜な形状とされてよい。例えば、櫛歯電極の形状は、電極指の長さ等が変化するアポダイズが施された形状であってもよいし、先端が電極指の先端とギャップを介して対向するダミー電極指が設けられた形状であってもよいし、バスバーが弾性波の伝搬方向に対して傾斜して延びる(これに伴って電極指はその幅方向に対して傾斜する方向に配列)された形状であってもよい。また、電極指の上面に電極指と略同一の形状の絶縁膜が形成されたり、電極指の断面形状が矩形以外の多角形とされたりしてもよい。なお、これらの種々の形状は、容量素子を構成する櫛歯電極に適用されてもよい。
 励振電極および容量素子のうち容量素子のみに重なる絶縁体は、樹脂または有機材料からなるものに限定されず、無機材料からなるものであってもよい。例えば、SiOからなるものであってもよい。また、絶縁体は、励振電極上に振動空間を形成するためのカバーに限定されず、例えば、カバーとは別個に設けられた樹脂層であってもよい。
 弾性波装置の製造方法は、実施形態において例示したものに限定されない。例えば、振動空間を構成するカバーは、振動空間となる領域に犠牲層を形成して、その後、犠牲層上にカバーとなる樹脂層を形成し、樹脂層内から犠牲層を溶解、流出させることによって形成されてもよい。
 なお、本願の実施形態からは、励振電極及び容量素子のうち容量素子のみに重なる絶縁体を要件としない、以下の発明を抽出可能である。上述の絶縁体の配置、電極指の傾斜または電極指の不連続性等の容量素子の共振を低減する方策は独立して効果を奏するものであって、複数を採用することにより重畳して特性を良好にすることができる一方で、個々を独立して採用しても何ら問題はないからである。
(別発明1)
 圧電基板と、
 前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、
 前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、
 を有し、
 前記励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子の複数の電極指の、前記励振電極の複数の電極指に対する角度は、0°以上90°未満であり、
 前記容量素子の複数の電極指は、屈曲または湾曲している
 弾性波装置。
(別発明2)
 圧電基板と、
 前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、
 前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、
 を有し、
 前記励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子の複数の電極指の、前記励振電極の複数の電極指に対する角度は、0°以上90°未満であり、
 前記容量素子の複数の電極指の一部において、同一の櫛歯電極に属する2以上の電極指が互いに隣接している
 弾性波装置。
(別発明3)
 圧電基板と、
 前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、
 前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、
 を有し、
 前記励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子の複数の電極指の、前記励振電極の複数の電極指に対する角度は、0°以上90°未満であり、
 前記容量素子の複数の電極指は、ピッチが変化している
 弾性波装置。
(別発明4)
 圧電基板と、
 前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、
 前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、
 を有し、
 前記励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
 前記容量素子の複数の電極指の、前記励振電極の複数の電極指に対する角度は、0°以上90°未満であり、
 前記容量素子の複数の電極指は、デューティー比が変化している
 弾性波装置。
 上記の別発明1~4は、いずれも、容量素子の複数の電極指の、励振電極の複数の電極指に対する角度が0°以上90°未満であり、挿入損失の低減が図られる。角度が0°以上90°未満とされると、励振電極の帯域外のスプリアスが大きくなりやすいが、容量素子の共振を低減する方策がなされていることから、スプリアスが低減される。全体として、良好な特性の弾性波装置が得られる。
 1…SAW装置(弾性波装置)、3a…第1主面(主面)、5…IDT電極(励振電極)、9…カバー(絶縁体)、13…圧電基板、29…櫛歯電極、31…容量素子。

Claims (11)

  1.  圧電基板と、
     前記圧電基板の主面に位置する励振電極と、
     前記主面に位置し、前記励振電極に接続された容量素子と、
     前記励振電極および前記容量素子のうち前記容量素子のみに重なる絶縁体と、
     を有した弾性波装置。
  2.  前記絶縁体は、
      前記励振電極を囲むとともに前記容量素子に重なる枠部と、
      前記枠部の開口を塞ぐ蓋部と、を有している
     請求項1に記載の弾性波装置。
  3.  前記容量素子は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなる
     請求項1または2に記載の弾性波装置。
  4.  前記励振電極は、並列に延びる複数の電極指を有し、当該複数の電極指が互いに交差するように配置された1対の櫛歯電極からなり、
     前記容量素子の複数の電極指の、前記励振電極の複数の電極指に対する角度は、0°以上90°未満である
     請求項3に記載の弾性波装置。
  5.  前記角度は、45°以下である
     請求項4に記載の弾性波装置。
  6.  前記容量素子の複数の電極指は、互いに対向する1対のバスバーからその対向方向に傾斜する方向に延びている
     請求項3~5のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  7.  前記容量素子の複数の電極指は、屈曲または湾曲している
     請求項3~6のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  8.  前記容量素子の複数の電極指の一部において、同一の櫛歯電極に属する2以上の電極指が互いに隣接している
     請求項3~7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  9.  前記容量素子の複数の電極指は、ピッチが変化している
     請求項3~8のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  10.  前記容量素子の複数の電極指は、デューティー比が変化している
     請求項3~9のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  11.  前記圧電基板に貼り合わされた支持基板をさらに有する
     請求項1~10のいずれか1項に記載の弾性波装置。
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