JPH0522074A - 弾性表面波共振器と弾性表面波共振器複合形フイルタならびに無線送受信機 - Google Patents

弾性表面波共振器と弾性表面波共振器複合形フイルタならびに無線送受信機

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JPH0522074A
JPH0522074A JP3171236A JP17123691A JPH0522074A JP H0522074 A JPH0522074 A JP H0522074A JP 3171236 A JP3171236 A JP 3171236A JP 17123691 A JP17123691 A JP 17123691A JP H0522074 A JPH0522074 A JP H0522074A
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acoustic wave
wave resonator
resonator
filter
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JP3171236A
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English (en)
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Toyoji Tabuchi
豊治 田渕
Mitsutaka Hikita
光孝 疋田
Nobuhiko Shibagaki
信彦 柴垣
Takatoshi Akagi
貴俊 赤木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Image Information Systems Inc
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の第1の目的は、共振特性を任意に狭帯
域化できる弾性表面波共振器を提供することにある。 【構成】圧電基板上に設けられた複数の薄膜交差指電極
対から成る弾性表面波共振器において、該圧電基板上に
薄膜電極19−1、19−2で形成したギャップ容量を
上記弾性表面波共振器に電気的に並列接続することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾性表面波を用いた特に
狭帯域な共振特性を有する共振器、フィルタ、ならびに
これを用いるのに好適な無線送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性表面波共振器複合形フィルタ
は特開昭63−132515号公報に記載のように、単
一圧電基板上に形成した多数対の薄膜交差指電極からな
る1開口弾性表面波共振器を複数個組合せて構成されて
おり、フィルタの通過特性あるいは帯域間の立上り、立
下り特性は共振器の電極構造によって定まっていた。上
記公報に記載のギャップ容量は、向かい会う2つの平面
電極で構成されており、同じ圧電基板上に形成されてい
た。また、特開平1−260911号公報に記載の1開
口弾性表面波共振器は、ソリッド形あるいはシリーズ形
共振器内に波長の2分の1以上の伝搬路を複数個導入し
て、上記の弾性表面波共振器複合形フィルタの特性を改
善していた。ギャップ容量の別の従来技術では、特願平
1−266126号により、交差指形の電極構造におい
て、容量素子として用いる場合に好適な電極周期を与え
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の弾性表
面波共振器では、共振器を電気的等価回路で表した場合
の容量比(後述の(2)式で表される比率)を任意に設
定するための考慮がされていなかった。このため、共振
周波数と反共振周波数の間隔を自由に選ぶことができ
ず、本共振器を組合せて構成した弾性表面波共振器複合
形フィルタの、立上りあるいは立下り特性の設計自由度
が小さいことが問題となっていた。とくに、移動無線な
どの通信分野においては、周波数の有効利用のため、通
過帯域と阻止帯域の周波数間隔は小さい。したがって、
フィルタ特性には急峻な立上り、立下り特性が必要であ
り、狭帯域な共振特性の実現が課題となっていた。以下
に、従来例の弾性表面波共振器および弾性表面波共振器
複合形フィルタについて、その問題点を詳述する。従来
の1開口弾性表面波共振器の構造を図11に示す。図に
おいて1は入力側電気端子、2は出力側電気端子、3は
入力側共通電極、4は出力側共通電極、5は圧電基板で
ある。なお、本明細書の符号は、特に指定しないかぎり
各図に共通とする。上記共振器の電気的等価回路は図1
2に示すように、等価インダクタンス6、等価容量7、
静電容量8で表される。静電容量C0は、圧電基板の材
料定数と交差指電極形状で定まり、次式で与えられる。
【0004】
【数1】 C0=Cs・W・N …………………(数1) ここで、Csは交差指電極1対の単位長当たりの容量、
Wは交差指電極の交差幅(開口長)、Nは交差指電極の
総対数である。また、共振特性は図13のように、周波
数fとインピーダンスIm(Z)の関係で表すことがで
きる。このとき、共振周波数frと反共振周波数faの関
係は、静電容量C0と等価容量C1の容量比γを用いる
と、次式で与えられる。
【0005】
【数2】 γ=C0/C1 ……………………(数2)
【0006】
【数3】 fa≒fr(1+1/(2γ))……(数3) (3)式から、容量比γが大きくなると、共振周波数f
rと反共振周波数faが接近することがわかる。したがっ
て、狭帯域な共振特性を実現するためには、容量比γを
大きくする必要がある。しかし、弾性表面波共振器の容
量比は、電極対数あるいは開口長によって変化しないた
め、任意の共振特性を得ることができなかった。
【0007】一方、従来の弾性表面波共振器複合形フィ
ルタは、図14のように複数の弾性表面波共振器を組合
せて構成されていた。本例において共振器複合形フィル
タは、圧電基板上に共通電極11−1〜11−6などか
らなる1開口弾性表面波共振器4個と、平面電極パター
ン12−1、12−2からなるギャップ容量とを設けて
バンドパスフィルタを形成している。また、13−1〜
13−6は弾性表面波を吸収するための吸音材料、14
−1〜14−4は外部回路との整合用インダクタンスで
ある。本フィルタの電気的等価回路を図15に示す。図
のように、電気端子9と電気端子10の間の直列回路に
は、ギャップ容量を介して二つの1開口弾性表面波共振
器が接続されている。本回路の電気端子9側の共振器
は、等価インダクタンス15−1、等価容量16−1、
静電容量17−1で定まる共振周波数fr(1)、反共
振周波数fa(1)を有する。また、電気端子10側の
共振器は、等価インダクタンス15−4、等価容量16
−4、静電容量17−4で定まる共振周波数fr
(4)、反共振周波数fa(4)を有する。一方、直列
回路の電極と共通アース間の回路においても、二つの1
開口弾性表面波共振器が接続されている。本回路の電気
端子9側の共振器は、等価インダクタンス15−2、等
価容量16−2、静電容量17−2で定まる共振周波数
fr(2)、反共振周波数fa(2)を有する。また、電
気端子10側の共振器は、等価インダクタンス15−
3、等価容量16−3、静電容量17−3で定まる共振
周波数fr(3)、反共振周波数fa(3)を有する。図
16は従来の弾性表面波共振器複合形フィルタの特性例
で、上記図15の電気的等価回路を用いて、本構成のフ
ィルタの周波数特性を計算機でシミュレートした結果を
示す。図において、通過帯域に対して低周波側の阻止域
は、直列回路の電極と共通アース間の共振器により形成
され、共振周波数fr(2)、fr(3)がそれらの減衰
極に一致する。また、高周波側の阻止域は、直列回路の
共振器により形成され、反共振周波数fa(1)、fa
(4)がそれらの減衰極に一致する。上記従来例は、直
列回路に接続された共振器の反共振周波数の関係、およ
び直列回路の電極と共通アース間に接続された共振器の
共振周波数の関係が、
【0008】
【数4】 f1<f4 (f1=fa(1)、f4=fa(4))……(数4)
【0009】
【数5】 f2<f3 (f2=fr(2)、f3=fr(3))……(数5) となるように設定されている。本構成のフィルタの立上
り、立下り特性を主として決定するのは、通過帯域に近
いf1、f3の減衰極を形成する1開口弾性表面波共振器
の特性である。図中の斜線部分はフィルタ仕様の一例で
あり、阻止帯域と通過帯域の周波数間隔は低周波側がΔ
L、高周波側がΔfHである。従来の弾性表面波共振器
複合形フィルタでは、f1、f3の減衰極を形成する1開
口弾性表面波共振器が十分に狭帯域特性でなく、本例の
ような周波数間隔の狭いフィルタ仕様を満足することが
できなかった。したがって、通過帯域における挿入損失
の低減と阻止帯域における減衰量の確保のためには、上
記の弾性表面波共振器を狭帯域化し急峻な特性を実現す
ることが必要である。しかし、先に述べたように、従来
の弾性表面波共振器では任意に狭帯域化を実現すること
ができないため、上記の要求に応えられない問題があっ
た。本発明の第1の目的は、このような問題を解決し、
共振特性を任意に狭帯域化できる弾性表面波共振器を提
供することにある。また本発明の第2の目的は、急峻な
立上り、立下り特性を有する弾性表面波共振器複合形フ
ィルタを提供し、併せて該フィルタを用いるのに好適な
事例を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明の弾性表面波共振器は、例えば図1のよ
うに、圧電基板上に設けられた複数の薄膜交差指電極対
から成る弾性表面波共振器において、該圧電基板上に薄
膜電極で形成したギャップ容量を上記弾性表面波共振器
に電気的に並列接続することとする。上記第2の目的を
達成するための弾性表面波共振器複合形フィルタは、例
えば図6のように、圧電基板上の入出力端子間に容量素
子と弾性表面波共振器の直列構成を有し、さらに該直列
構成と上記基板の共通アースとの間に弾性表面波共振器
の回路構成を有する弾性表面波共振器複合形フィルタに
おいて、上記弾性表面波共振器のうち少なくとも1つ以
上は上記の本発明の弾性表面波共振器で構成するものと
する。この弾性表面波共振器複合形フィルタを、例えば
図10のように、アンテナを共有する無線送受信機の分
波器の少なくとも一部のフィルタに用いれば、例えば送
受信の帯域間隔が非常に狭いような場合でも容易に対応
できるようになり好ましい。
【0011】
【作用】ギャップ容量を弾性表面波共振器に電気的に並
列接続することは、同共振器の並列容量を増加すること
になる。したがってこの容量と同共振器の等価容量との
比で与えられる容量比を大きくすることになるので、前
記の(3)が示す理由により、狭帯域な共振特性を実現
することが可能になる。したがって弾性表面波共振器複
合形フィルタに本共振器を導入すれば急峻な立上り、立
下りのフィルタ特性を得ることが可能になる。このた
め、阻止帯域と通過帯域の周波数間隔の狭いフィルタ仕
様にも対応することができるようになり、その結果、通
過帯域における挿入損失の低減と阻止帯域における減衰
量の確保が容易になる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の内容について、具体的な実施
例によって説明する。図1は、本発明による1開口弾性
表面波共振器の一実施例の構成図である。図11と同様
な多数対の交差指電極からなる弾性表面波共振器と、同
じ圧電基板上に形成した平面電極19−1、19−2か
らなるギャップ容量を、電気配線20−1、20−2に
より電気的に並列接続して構成する。上記の電気配線に
は、ギャップ容量と同様に圧電基板上に形成した薄膜電
極、あるいはAl等のワイヤを用いる。
【0013】図2は、このときの電気端子1、2から見
た電気的な等価回路を示すものである。図12の1開口
弾性表面波共振器の等価回路と比較すると、ギャップ容
量88が並列接続されているため、等価回路全体の並列
容量が増大している。ギャップ容量Cgが付加された場
合の容量比γgは次式で表される。
【0014】
【数6】 γg=(C0+Cg)/C1 …………(数6) 本実施例のギャップ容量は、構成する2つの平面電極の
形状、間隔を選ぶことにより、任意の容量値を実現する
ことができ、共振器の容量比を大きく設定することがで
きる。この結果として、狭帯域な共振特性を有する1開
口弾性表面波共振器が得られる。
【0015】図3に、交差指形の電極で構成したギャッ
プ容量を用いた場合の実施例を示す。ギャップ容量の電
極パターンは、任意の位置、方向に形成することができ
る。この場合も上記の実施例と同様に、共通電極21−
1、21−2からなるギャップ容量が、電気配線20−
1、20−2により、1開口弾性表面波共振器と電気的
に並列接続されている。ギャップ容量の値は、弾性表面
波共振器の静電容量と同様に(1)式から定まり、開口
長と電極対数に関係する。また、一定の電極パターン面
積を想定すると、交差指形電極の配列周期を小さくする
ほど形成可能な電極対数が増加し、より大きな容量値を
得ることができる。ここで留意すべきことは、ギャップ
容量部においても弾性表面波を励振することである。特
に、ギャップ容量と弾性表面波共振器の交差指形電極の
配列周期が接近した場合、弾性表面波共振器の共振特性
への影響が大きい。このため、ギャップ容量の配列周期
を、弾性表面波共振器の配列周期より小さく、あるいは
大きく設定することが望ましい。この点に関して、前記
した従来技術の特願平1−266126号では、理想的
な容量素子に近くなり、共振特性への影響が小さい電極
周期の範囲を開示している。本発明のギャップ容量にお
いても、同様の配慮が必要である。この共振器の電気的
な等価回路も、先に示した図2で表わすことができる。
したがって、交差指形の電極からなるギャップ容量を付
加した1開口弾性表面波共振器は、図1の実施例の場合
と同じく容量比を大きく設定することができるので、狭
帯域な共振特性を実現することができる。実際に1開口
弾性表面波共振器を素子化する場合には、実装効率や歩
留まりの面から、より小形の素子チップが望まれる。こ
の観点から最も効率の良い配置は、図4のようにギャッ
プ容量が1開口共振器の弾性表面波伝搬路の延長線上に
位置する場合である。同図(a)は、2つの平面電極か
らなるギャップ容量22、23を用いて構成した場合の
実施例である。本例では、電流が素子全体でほぼ対称的
に流れるように、ギャップ容量を1開口共振器の両端に
付加している。このとき得られる共振特性は、図1の実
施例の場合とほぼ同等である。また、同図(b)は交差
指形の電極からなるギャップ容量24、25を用いて構
成した場合の実施例である。ここでギャップ容量24、
25の交差指形の電極の配列周期は共振器のそれとは異
なり、前記の特開平1−266126号に記載のよう
に、1開口共振器の共振特性への影響が小さいように配
慮しているものである。本例で得られる共振特性は、図
3の実施例の場合とほぼ同等である。ギャップ容量を、
1開口共振器のどちらかの一端に付加した場合、あるい
は1開口共振器の多数対交差指形電極の中間部に付加し
た場合にも、同様の効果が得られる。また、以上の実施
例の1開口弾性表面波共振器は、ソリッド形構造である
が、シリーズ形構造などの場合においても同様の効果が
得られる。
【0016】以上の実施例で述べたギャップ容量の交差
指形電極の方向は、1開口弾性表面波共振器の励振電極
と並行、すなわち共通電極と直交の関係にあるが、図5
に示した実施例のように、ある任意の角度を有している
場合に於いても同様の効果が得られる。同図(a)は、
交差指形電極26−1、26−2と共通電極27−1、
27−2の角度がθ(範囲:0°〜180°)の場合で
ある。本実施例は、使用する圧電基板の電気機械結合係
数が、弾性表面波の伝搬方向によって異なり、その値の
最小値が1開口弾性表面波共振器で励振する表面波の伝
搬方向以外に存在する場合において特に有効である。ギ
ャップ容量の交差指形電極の角度θを、電気機械結合係
数が最小値となる方向に伝搬させるように設定すること
により、弾性表面波の励振強度を低下させることができ
る。この結果、ギャップ容量部における弾性表面波の励
振が抑圧されるので、1開口弾性表面波共振器の共振特
性への影響も低減できる。また、同図(b)は、中間部
で屈折した構造の交差指形電極28−1、28−2で構
成したギャップ容量の実施例である。この場合も、交差
指形電極が上記した角度θを有して形成されていること
が望ましい。本実施例は、角度θが90°から離れると
共に指形電極の交差領域が拡がることによって生じる、
チップの無駄な面積を低減する効果がある。さらに角度
θが0°あるいは180°に接近した場合は、同図
(c)に示した構造の交差指形電極29−1、29−2
で構成したギャップ容量が有効である。本実施例を用い
れば、角度θが0°あるいは180°に一致してもギャ
ップ容量が実現できる。
【0017】図6に、以上に述べた本発明の1開口弾性
表面波共振器を用いて構成した弾性表面波共振器複合形
フィルタの一実施例を示す。本発明の1開口弾性表面波
共振器は、共通電極30−1〜3で構成され、狭帯域な
共振特性が要求される通過帯域近傍の減衰極を形成す
る。本実施例では、ギャップ容量を交差指形電極で構成
し、その配列周期を弾性表面波共振器の多数対励振電極
に比べて大きく設定している。
【0018】図7は、弾性表面波共振器複合形フィルタ
の特性例を示すものである。先に示した図16の従来特
性との大きな相違点は、通過帯域近傍の減衰極f1g、f
3gがさらに通過帯域に接近し、通過帯域の損失低減およ
び阻止帯域の減衰量確保が実現されていることである。
この結果、本弾性表面波共振器複合形フィルタは、急峻
な立上り、立下り特性を有し、帯域間隔が狭く厳しい条
件の仕様を満足している。
【0019】また、上記実施例とは異なる構成のギャッ
プ容量を付加した場合、あるいはシリーズ形構造などの
1開口弾性表面波共振器を用いた場合においても同様の
効果が得られる。さらに、圧電定数の異なる複数の圧電
基板を用いるフィルタ構成法と組合せて、より性能を改
善することができる。
【0020】本発明の弾性表面波共振器複合形フィルタ
は、図8に示したような分波器を構成するフィルタに適
する。分波器は図に示したように、単一アンテナ31を
共通端子として、受信用フィルタ32と送信用フィルタ
33を並列接続して構成される。フィルタ32および3
3の通過帯域frおよびftを、図9のように異なった帯
域とすることによって、入力端子35からの送信信号S
tをアンテナ31を介して送信し、受信信号Srは出力端
子34を介して受信される。本発明の弾性表面波共振器
複合形フィルタを、受信用フィルタあるいは送信用フィ
ルタとして用いることにより、帯域間隔が狭く設定され
たシステム仕様にも対応することができる。弾性表面波
共振器複合形フィルタは、面積が約10(mm2)の微
小チップで、ワットオーダの出力電力に耐えることがで
き、出力0.1W以上が要求される場合において特に有
利である。したがって、本発明の弾性表面波共振器複合
形フィルタを用いた分波器は、ワットオーダの出力電力
と小形、軽量化が要求されるポータブル電話等の移動無
線端末のアンテナ共用器に適する。
【0021】図10は、図8に示したような本発明によ
る分波器38を用いて構成した、ポータブル電話器36
のブロック図である。話者の音声はマイクロホン42に
より電気信号に変換され、送信部41に入力される。こ
こでは入力信号を送信信号に変調、増幅する。その出力
は分波器38を介して、アンテナ37より外部に送信さ
れる。また、アンテナ37で受信した信号は、分波器3
8で漏波された後に受信部39に入力され、スピーカー
40において音声に再生するために増幅、復調される。
ロジック部43は、セルラ無線の基地局からの信号に従
って、セル内でのチャネルの設定を行う。上記実施例の
ように、本発明による分波器を移動無線端末に用いるこ
とにより、端末の小形軽量化、高性能化が実現される。
本発明は、送受信で単一アンテナを共用する場合の分波
器に適用するだけではなく、局部発振フィルタと受信フ
ィルタを並列接続して構成する混合器(ミキサ)のフィ
ルタに適用することによっても、同様の効果を得ること
ができる。
【0022】
【発明の効果】本発明の1開口弾性表面波共振器を用い
て、弾性表面波共振器複合形フィルタを構成することに
より、帯域間隔が狭く急峻な立上り、立下り特性が要求
されるフィルタ仕様にも対応することができる。この結
果、大電力での取扱いが可能なバンドパス用あるいはバ
ンドリジェクション用フィルタの、通過帯域の損失低減
および阻止帯域の減衰量確保が実現される。また、上記
の弾性表面波共振器複合形フィルタを用いて構成した分
波器あるいは混合器は、送信フィルタからアンテナを介
する大電力の送信信号と、アンテナから受信フィルタを
介する微弱電力の受信信号を、それぞれ減衰させること
無く伝搬できる。したがって、送受信機の品質の改善お
よび装置の低消費電力化を実現できる。本発明による分
波器あるいは混合器を移動無線端末、あるいは民生用、
衛星用などの通信装置に用いることにより、端末あるい
は装置を小形軽量化、低消費電力化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による1開口弾性表面波共振器の一実施
例の図。
【図2】1開口弾性表面波共振器の電気的等価回路の
図。
【図3】1開口弾性表面波共振器の別の実施例で、交差
指形の電極で構成したギャップ容量を用いた場合の図。
【図4】ギャップ容量を一体化した構造の1開口弾性表
面波共振器の実施例の図。
【図5】交差指形の電極で構成したギャップ容量の別の
実施例の図。
【図6】本発明による弾性表面波共振器複合形フィルタ
の一実施例の図。
【図7】弾性表面波共振器複合形フィルタの特性例の
図。
【図8】分波器の構成例を示す図。
【図9】分波器の各フィルタの周波数特性例を示す図。
【図10】本発明による分波器を用いた移動無線端末の
構成例を示す図。
【図11】従来の1開口弾性表面波共振器の構造を示す
図。
【図12】従来の1開口弾性表面波共振器の電気的等価
回路を示す図。
【図13】1開口弾性表面波共振器のインピーダンス特
性例の図。
【図14】従来の弾性表面波共振器複合形フィルタの構
成例の図。
【図15】弾性表面波共振器複合形フィルタの電気的等
価回路の図。
【図16】従来の弾性表面波共振器複合形フィルタの特
性例の図。
【符号の説明】
1 入力側電気端子 2 出力側電気端子 3 1開口弾性表面波共振器の入力側共通電極 4 1開口弾性表面波共振器の出力側共通電極 5 圧電基板 19−1、19−2 平面電極 22、23 平面電極で構成したギャップ容量 24、25 交差指形電極で構成したギャップ容量 30−1、30−2、30−3 弾性表面波共振器複
合形フィルタの共振器電極 31 アンテナ 32 受信フィルタ 33 送信フィルタ 36 ポータブル電話器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴垣 信彦 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 赤木 貴俊 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立画像情報システム内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電基板上に設けられた複数の薄膜交差指
    電極対から成る弾性表面波共振器において、該圧電基板
    上に薄膜電極で形成したギャップ容量を上記弾性表面波
    共振器に電気的に並列接続することを特徴とする弾性表
    面波共振器。
  2. 【請求項2】圧電基板上の入出力端子間に少なくとも一
    つの弾性表面波共振器の直列構成を有し、さらに該直列
    構成と上記基板の共通アースとの間に弾性表面波共振器
    の回路構成を有する弾性表面波共振器複合形フィルタに
    おいて、上記弾性表面波共振器のうち少なくとも1つ以
    上が請求項1記載の弾性表面波共振器であることを特徴
    とする弾性表面波共振器複合形フィルタ。
  3. 【請求項3】請求項2記載の弾性表面波共振器複合形フ
    ィルタを、送受信機の分波器あるいは混合器の少なくと
    も一部のフィルタに有することを特徴とする無線送受信
    機。
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