以下、本発明の一実施形態に係る車両の情報表示装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両の情報表示装置を有する情報提供システムを概略的に示した概略ブロック図である。
情報提供システムは、車両100と、複数の情報提供センタ200と、車両100から独立していてユーザが所有する携帯情報端末300とを、通信事業者が提供する外部通信回線網400(例えば、インターネット回線網や携帯電話回線網等)を介して有機的に結び付けて、ユーザ(ドライバ)に対して、車両100の走行状態に応じて変更される各種情報の取得目的に合わせた情報(コンテンツ)を提供できるようにしたものである。尚、本実施形態における車両100としては、バッテリの電力で走行用モータを駆動する電気自動車(EV)、或いは、走行用モータと内燃機関とを備えたハイブリッド車両(HV)やプラグインハイブリッド車両(PHV)、走行用モータを備えずに内燃機関により走行する従来からの車両等が採用され得るものとする。すなわち、本実施形態における車両100としては、その駆動形式を問うものではない。
車両100には、走行状態等を制御する複数の電子制御装置110(以下、車両ECU110と称呼する。)が設けられている。各車両ECU110は、CAN(Controller Area Network)通信システムのCAN通信ライン120に接続され、このCAN通信ライン120を経由して各種の信号を互いに入出力できるようになっている。そして、各車両ECU110は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、不揮発性メモリ及び入出力インターフェースを備えている。
ここで、CAN通信ライン120に接続される複数の車両ECU110のうちの1つは、後述するように車両100のユーザ(ドライバ)に提供される各種情報の表示態様を切り替えて遷移態様を変更する表示態様制御手段の機能を発揮できる表示制御ECU100aとして設けられる。このため、表示制御ECU110aには、入出力インターフェースを介して、ヒューマンインターフェースである表示手段としてのディスプレイ111が接続されている。ディスプレイ111は、例えば、入力機能を備えたタッチパネル式の液晶ディスプレイであり、車両100のドライバ席近傍に配置されている。そして、ユーザがディスプレイ111をタッチ操作(具体的には、画面を軽く叩くタップ操作や、画面に触れた状態で指先を動かすスワイプ操作、画面に触れた状態で指を掃うように動かすフリック操作等)した場合には、このタッチ操作による入力が表示制御ECU110aに出力されるようになっている。
又、CAN通信ライン120には、ユーザが所持する携帯情報端末300との近距離通信を実現する近距離通信制御装置130が接続されている。尚、本実施形態においては、この近距離通信制御装置130の通信方式として、後述するように、Bluetooth(登録商標)を採用して実施するが、その他の通信方式として、例えば、Wi-Fi(登録商標)やクレードルを利用する有線通信等の他の近距離通信方式を採用して実施可能であることは言うまでもない。又、本実施形態においては、情報表示ECU110aと近距離通信制御装置130とを別体として実施するが、情報表示ECU110aと近距離通信制御装置130とを一体的に構成して実施可能であることは言うまでもない。
更に、CAN通信ライン120には、ユーザ(ドライバ)によって設定された目的地までの経路を探索するとともに、探索した経路を案内するナビゲーション装置140が接続されている。ナビゲーション装置140は、図示を省略するが、GPS衛星からの電波に基づいて車両100の現在位置座標を検出するGPSユニットを有して車両100の現在位置及び走行方向を検出する車両位置検出ユニットと、地図データ等の各種の情報を記憶するメモリと、車両100を目的地に誘導するためのプログラムを実行する電子制御ユニット等を備えている。尚、ナビゲーション装置140の構成及びその作動については、本発明に直接関係するものではなく、又、周知の構成及び作動を採用することができるため、その説明を省略する。
情報提供センタ200は、車両100のユーザ(ドライバ)が必要とする(或いは、検索した)情報の提供を要求する情報提供要求信号を受信(取得)するとともにユーザが要求する各種情報を提供する施設である。このため、情報提供センタ200には、マイクロコンピュータを主要構成部品とするサーバ210が設けられている。
サーバ210は、外部通信回線網400と接続して通信を制御する通信制御部211と、ユーザに関するユーザ情報を管理するユーザ情報管理部212と、ユーザ情報のデータベースを記憶するユーザ情報記憶部213(データベース)と、ユーザに対して提供するコンテンツやアプリケーションプログラムを管理するコンテンツ管理部214と、コンテンツやアプリケーションプログラムのデータベースを記憶するコンテンツ記憶部215(データベース)とを備えている。ユーザ情報記憶部213は、ユーザを特定するID情報(ユーザ名、アカウント名、アクセスパスワード、メールアドレス等)を検索可能に記憶している。これにより、サーバ210が外部通信回線網400から通信制御部211を介して情報提供要求信号を取得すると、ユーザ情報管理部212がこの要求信号に含まれているID情報に基づきユーザ情報記憶部213を検索してユーザを認証するようになっている。
コンテンツ管理部214は、ユーザからの情報提供要求信号を取得すると、この要求信号に含まれていてユーザが必要とする情報すなわちコンテンツやアプリケーションプログラムを、コンテンツ記憶部215を検索して取得する。これにより、本実施形態においては、サーバ210は、コンテンツ管理部214によって取得されたコンテンツやアプリケーションプログラムを表すコンテンツ情報を通信制御部211及び外部通信回線網400を介してユーザが所持する携帯情報端末300に送信する。尚、コンテンツ記憶部215には、例えば、インターネット上に開示されている各種コンテンツや各種アプリケーションプログラムを表す各種データ等が所定の記憶位置にて検索可能に記憶されている。
ユーザ(ドライバ)が所持する携帯情報端末300は、外部通信回線網400に接続するための通信インターフェースである外部通信制御部301と、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の近距離無線通信を実現するための通信インターフェースである近距離通信制御部302と、GPS衛星からの電波に基づいて携帯情報端末300の現在位置を検出するGPSユニット303と、入力機能を備えたタッチパネル式液晶ディスプレイ304と、マイクロコンピュータを主要構成部品として通信制御及び各種アプリケーションプログラムを実行する主制御部305と、各種アプリケーションプログラム及びこれらプログラムの各種データを記憶する不揮発性メモリ306とを備えている。
ここで、本実施形態においては、主制御部305が、後述するように車両100のユーザ(ドライバ)に提供される各種情報の表示態様を適宜切り替えて遷移態様を変更する表示態様制御手段としての機能を発揮する。尚、携帯情報端末300としては、ユーザが携帯することができる小型の情報端末装置、例えば、スマートフォンを含む携帯電話や外部通信機能を備えたタブレット端末、或いは、外部通信回線網400に接続可能なパーソナルコンピュータ等を採用することが可能である。
このように構成された携帯情報端末300は、ユーザによる操作に応じて、外部通信回線網400に接続されている情報提供センタ200から各種アプリケーションプログラムや各種コンテンツ、すなわち、コンテンツ情報を取得することができる。具体的に、ユーザは、例えば、携帯情報端末300の不揮発性メモリ306に予め記憶されているアプリケーションプログラム(より詳しくは、ブラウザプログラム)を実行し、タッチパネル式液晶ディスプレイ304にブラウザを表示させる。そして、ユーザは、表示された画面上をタッチ操作(例えば、タップ操作や、スワイプ操作、フリック操作等)することによって、必要とするアプリケーションプログラムやコンテンツを選択入力したり直接コンテンツ名等を入力する。これにより、携帯情報端末300の主制御部305は、外部通信制御部301を介して外部通信回線網400に接続し、情報提供要求信号を情報提供センタ200に送信する。
情報提供センタ200においては、サーバ210が通信制御部211を介して情報提供要求信号を受信して取得する。そして、サーバ210は、情報提供要求信号によって表される、すなわち、ユーザが提供を要求するアプリケーションプログラムやコンテンツを取得し、コンテンツ情報を携帯情報端末300に送信する。これにより、携帯情報端末300の主制御部305は、送信されたコンテンツ情報に基づき、タッチパネル式液晶ディスプレイ304の画面上にユーザが要求する(所望する)アプリケーションプログラムやコンテンツを表示することができる。
又、携帯情報端末300の主制御部305は、例えば、上述したように情報提供センタ200から取得したアプリケーションプログラムとして、ユーザが設定した目的地までの経路を探索するとともにこの探索経路を案内するナビアプリケーションプログラム(ナビアプリ)を実行することもできる。これにより、ユーザ(ドライバ)は、車両100に乗車しているときには、車両100に搭載されているナビゲーション装置140による経路案内、又は、携帯情報端末300による経路案内の何れかを利用することができる。
次に、上記のように構成される情報提供システムに適用される車両の情報表示装置の作動を詳細に説明する。本実施形態における車両の情報表示装置は、車両100と携帯情報端末300とが近距離無線通信し、携帯情報端末300と情報提供センタ200とが外部通信回線網400を介して長距離通信することにより実現されるものである。このため、本実施形態では、車両100と携帯情報端末300とが、近距離無線通信可能となるように、予め相互に認証されて登録されている。
ここで、本実施形態における車両100と携帯情報端末300との相互登録について説明しておく。本実施形態においては、車両100に設けられた近距離通信制御装置130と携帯情報端末300の近距離通信制御部302とが、Bluetooth(登録商標)を利用して近距離無線通信可能に接続される。このように、Bluetooth(登録商標)を利用して通信する場合には、近距離通信制御装置130と近距離通信制御部302との間でペアリング処理を事前に実施する。そして、このようにペアリング処理を実施することにより、近距離通信制御装置130に接続先の相手として近距離通信制御部302(携帯情報端末300)を登録することができ、近距離通信制御部302に接続先の相手として近距離通信制御装置130(車両100)を登録することができる。尚、Bluetooth(登録商標)を利用して通信するためのペアリング処理自体については、本発明に直接関係しないため、以下に簡単に説明しておく。
近距離通信制御装置130(車両100)と近距離通信制御部302(携帯情報端末300)とをペアリング処理する場合、一般的な手順に従って、車両100のユーザ(ドライバ)が、例えば、車両100のディスプレイ111のタッチ操作により所定の登録要求操作を行う。これにより、表示制御ECU110aは、周囲に存在している携帯情報端末300から探索可能となるように、近距離通信制御装置130を探索可能状態に設定する。
一方、車両100のユーザ(ドライバ)は、前記所定の登録要求操作後、携帯情報端末300において、主制御部305を介し、近距離通信制御装置130を探索するように近距離通信制御部302を探索状態に設定する。これにより、携帯情報端末300は、近距離通信制御装置130を含む周囲のBluetooth(登録商標)対応の通信機器を探索し、探索結果の一覧をタッチパネル式液晶ディスプレイ304に表示する。尚、各通信機器には、それぞれ、固有の機器アドレスが割り当てられており、探索結果の一覧には、探索された通信機器の機器アドレス又は任意に決められた機器名称が表示される。
次に、ユーザ(ドライバ)によって探索結果の一覧から所望の接続先の相手、すなわち、近距離通信制御装置130が選択されると、近距離通信制御部302との間でリンクキーの生成が行われ、このリンクキーと相手の機器アドレスとを双方(具体的には、近距離通信制御装置130と近距離通信制御部302)で記憶することにより、ペアリング処理が完了する。尚、通信機器の仕様によってはユーザが選択した際にパスキー(PINコード)の入力が必要な場合もあり、正しいパスキーを入力することによって、上記リンクキーの生成が行われる。
このように、車両100(より詳しくは、近距離通信制御装置130)と携帯情報端末300(より詳しくは、近距離通信制御部302)との間でペアリング処理が完了した状態であれば、ユーザ(ドライバ)が携帯情報端末300を所持して車両100に乗車し、図示を省略する起動スイッチ(又は、イグニッションスイッチ)を操作すると、近距離通信制御装置130と近距離通信制御部302との間で自動的に接続が確立される。或いは、ユーザ(ドライバ)が携帯情報端末300を所持して車両100に乗車し、所定の接続操作をすると、近距離通信制御装置130と近距離通信制御部302との間で接続が確立される。尚、このように近距離通信制御装置130と近距離通信制御部302との間で接続(ペアリング)が確立されると、例えば、図示省略のメータクラスタ内に設けられたインジケータによって、ユーザ(ドライバ)に接続が確立していること、言い換えれば、Bluetooth(登録商標)の利用が可能であることを報知できるようになっている。
そして、Bluetooth(登録商標)通信が可能な状況では、車両100と携帯情報端末300との間で種々の情報を無線通信により送受信することができる。これにより、ユーザ(ドライバ)は、例えば、携帯情報端末300を利用して情報提供センタ200から取得した所望のコンテンツを車両100側のディスプレイ111に表示させて利用することができる。
具体的に説明すると、上述した接続(ペアリング)が確立した状況下では、携帯情報端末300によって情報提供センタ200からコンテンツを取得した場合、主制御部305はこの取得したコンテンツを表すコンテンツ情報を近距離通信制御部302を介して車両100側の近距離通信制御装置130に送信することができる。これにより、車両100側においては、表示制御ECU110aが、近距離通信制御装置130を介してコンテンツ情報を取得し、この取得したコンテンツ情報に基づいて、例えば、ディスプレイ111の解像度等に対応させた画像データを生成して表示させることができる。従って、車両100に乗車したユーザ(ドライバ)は、携帯情報端末300から供給されてディスプレイ111に表示されたコンテンツ情報、すなわち、所望するコンテンツを確認することができる。そして、ユーザ(ドライバ)は、ディスプレイ111に表示されたコンテンツにおいて、携帯情報端末300を利用する場合と同様に、例えば、タップ操作やスワイプ操作を行うことにより、表示画面をスクロールさせたり、拡大縮小させたりすることができる。
又、この場合、ユーザ(ドライバ)が現在表示されているコンテンツから他のコンテンツの表示を要求する、すなわち、コンテンツの検索等による表示画面の遷移を要求するときには、表示制御ECU110aは、携帯情報端末300と同等のユーザ(ドライバ)によるタップ操作やスワイプ操作、フリック操作によって入力された入力情報(具体的には、例えば、ハイパーリンクの選択やURL(Uniform Resource Locator)等の文字入力による接続先情報)を近距離通信制御装置130を介して携帯情報端末300に送信する。これにより、携帯情報端末300においては、主制御部305が、近距離通信制御部302を介して前記入力情報を取得し、この入力情報に対応するコンテンツの提供を要求する情報要求信号を外部通信制御部301及び外部通信回線網400を介して情報提供センタ200に送信する。
そして、車両100側の表示制御ECU110aと携帯情報端末300側の主制御部305とが協働して、上述したコンテンツ情報及び入力情報の送受信を繰り返すことによって、ユーザ(ドライバ)が所望する情報(コンテンツ)を車両100側のディスプレイ111に表示させることができる。尚、以下の説明においては、ユーザ(ドライバ)が、車両100側のディスプレイ111に表示された表示画面(コンテンツ)に対して、携帯情報端末300を利用する場合と同様に行う(同等の)タッチ操作(タップ操作やスワイプ操作、フリック操作等)を「通常通りのタッチ操作」とも称呼する。
ところで、本実施形態における車両の情報表示装置では、車両100の走行状態、すなわち、車両100が走行中であるか停車中(駐車中)であるかに応じて変更され、ユーザ(ドライバ)が要求する各種情報の取得目的に合わせて、携帯情報端末300の主制御部305が、車両100のディスプレイ111に表示させる各種コンテンツの内容及び遷移態様を含む表示態様を適切に切り替えて制御する。すなわち、本実施形態においては、携帯情報端末300の主制御部305が表示態様制御手段として機能する。
ここで、ユーザ(ドライバ)が要求する各種情報の取得目的としては、車両100が停車中(駐車中)であるときには、上述した通常通りのタッチ操作によって詳細な情報、或いは、関連する情報の取得を目的とする傾向が有り、車両100が走行中であるときには、車両100を集中して運転するために少ないタッチ操作回数によって走行に必要な情報の速やかな取得を目的とする傾向がある。すなわち、ユーザ(ドライバ)が要求する各種情報の取得目的は、車両100が停車中(駐車中)であるときと走行中であるときとで変更されて異なる傾向がある。
このため、携帯情報端末300の主制御部305は、車両100が停車中(駐車中)であるときには、ユーザ(ドライバ)による情報の取得目的に応じて、通常通りのタッチ操作(すなわち、携帯情報端末300と同等のタップ操作や、スワイプ操作、フリック操作等)の入力を許容する表示態様に切り替える。そして、主制御部305は、この切り替えた表示態様でディスプレイ111にコンテンツを表示させることで、ユーザ(ドライバ)による前記通常通りのタッチ操作に応じて表示画面(すなわち、コンテンツ)を順に遷移させる遷移態様に変更する。
一方、携帯情報端末300の主制御部305は、車両100が走行中であるときには、ユーザ(ドライバ)による情報の取得目的に応じて、タッチ操作回数が少なくても情報が取得可能となるような表示態様、より詳しくは、走行に必要な情報が速やかに取得可能となるような表示態様に切り替える。そして、主制御部305は、この切り替えた表示態様でディスプレイ111にコンテンツを表示させることで、通常通りのタッチ操作に比して制限されたユーザ(ドライバ)による単純なタッチ操作により表示画面(すなわち、コンテンツ)を順に遷移させる遷移態様に変更する。
このため、本実施形態においては、携帯情報端末300の主制御部305が、車両100側のディスプレイ111に適切な表示態様によって情報(コンテンツ)を表示させて遷移態様を適切に変更するために、図2に示す表示態様切替制御プログラムを所定の短い時間間隔により繰り返し実行する。以下、この表示態様切替制御プログラムを詳細に説明する。
携帯情報端末300のユーザ(車両100のドライバ)は、情報提供センタ200から予め表示態様切替制御プログラムを実行するためのアプリケーションプログラムを取得している。これにより、ユーザ(ドライバ)が携帯情報端末300を所持して車両100に乗車し、携帯情報端末300(近距離通信制御部302)と車両100(近距離通信制御装置130)との間で接続が確立すると、主制御部305(より詳しくは、CPU)は、図2に示す表示態様切替制御プログラムの実行をステップS10にて開始し、ステップS11に進む。
ステップS11においては、主制御部305は、車両100の走行状態として、現在、車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定する。具体的に説明すると、主制御部305は、例えば、GPSユニット303によって所定の周期で繰り返し検出される携帯情報端末300(言い換えれば、車両100)の現在位置の変化(或いは、現在位置の時間変化である移動速度)に基づき、車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定する。すなわち、主制御部305は、携帯情報端末300の現在位置が変化していなければ(或いは、移動速度が略「0」であれば)、車両100が現在停車中(駐車中)であるために「Yes」と判定してステップS12に進む。一方、携帯情報端末300の現在位置が変化していれば(或いは、移動速度が所定の速度以上であれば)、主制御部305は車両100が現在走行中であるために「No」と判定してステップS13に進む。
尚、このステップS11の判定処理においては、主制御部305が携帯情報端末300のGPSユニット303によって検出された現在位置の変化に基づいて車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定することに限定されるものではない。例えば、携帯情報端末300の主制御部305が、車両100側から供給されるデータに基づいて、車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定するように実施することも可能である。
具体的に、この場合には、主制御部305が、車両100側の各種車両ECU110に対して、例えば、車速パルスを表すデータの出力を要求する出力要求情報を、所定の短い周期により、近距離通信制御部302を介して近距離通信制御装置130に送信する。そして、この出力要求情報に応じて、車速パルスを表すデータを取得している車両ECU110がこのデータを近距離通信制御装置130に出力し、主制御部305が近距離通信制御部302を介して車速パルスを表すデータを取得する。
これにより、主制御部305は、所定の短い周期により取得した車速パルスを用いて車両100が現在停車中(駐車中)であるか否かを判定することができる。すなわち、主制御部305は、取得した車速パルスに基づく車速が略「0」であれば、車両100が現在停車中(駐車中)であるために「Yes」と判定してステップS12に進み、車速パルスに基づく車速が所定の車速以上であれば、車両100が現在走行中であるために「No」と判定してステップS13に進む。
ステップS12においては、主制御部305は、現在、車両100が停車中(駐車中)であるため、携帯情報端末300を利用する場合と同等の通常通りのタッチ操作の入力を許容する表示態様により情報(コンテンツ)を車両100側のディスプレイ111に表示させ、ユーザ(ドライバ)による通常通りのタッチ操作に応じて情報(コンテンツ)を遷移させる遷移態様に変更する。すなわち、車両100が停車中(駐車中)であるときには、上述したように、ユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的は詳細な情報を取得することになる。従って、主制御部305は、この取得目的に合わせて、携帯情報端末300と同等の操作性を確保した状態でユーザ(ドライバ)が要求する所望の情報(コンテンツ)をディスプレイ111に表示させる。
これにより、ユーザ(ドライバ)は、自身が所持する携帯情報端末300を利用する場合と同様に、ディスプレイ111の表示画面をタップ操作やスワイプ操作、フリック操作し、表示画面を適宜遷移させることができる。尚、以下の説明においては、車両100が停車中(駐車中)であり、通常通りのタッチ操作に応じて情報(コンテンツ)を遷移させることが可能となるようにディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示する表示態様を停車時表示態様と称呼する。
ステップS13においては、主制御部305は、現在、車両100が走行中であるため、ドライバによる車両100の運転に支障を来さない表示態様により情報(コンテンツ)を車両100側のディスプレイ111に表示させ、ユーザによる単純なタッチ操作(制限されたタッチ操作)に応じて情報(コンテンツ)を遷移させる遷移態様に変更する。すなわち、車両100が走行中であるときには、上述したように、ドライバによる各種情報の取得目的は走行に必要な情報を速やかに取得することになる。従って、主制御部305は、この取得目的に合わせて、例えば、通常通りのタッチ操作に比して操作回数を制限した(言い換えれば、簡略化した)操作性を確保した状態でドライバが要求する所望の情報(コンテンツ)をディスプレイ111に表示させる。
これにより、ドライバ(ユーザ)は、例えば、少ない回数のタップ操作に応じて表示画面を適宜遷移させることができる。尚、以下の説明においては、車両100が走行中であり、簡略化(制限)したタッチ操作に応じて情報(コンテンツ)遷移させることが可能となるようにディスプレイ111の情報(コンテンツ)を表示する表示態様を走行時表示態様と称呼する。
このように、前記ステップS12又は前記ステップS13のステップ処理を実行すると、主制御部305は、ステップS14に進み、表示態様切替制御プログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、再び、ステップS10にて同プログラムの実行を開始する。
ここで、前記ステップS12又は前記ステップS13のステップ処理による停車時表示態様と走行時表示態様との切り替え、すなわち、遷移態様の変更について、以下に具体的に説明する。今、例として、ユーザが「Movie」に関する情報を取得する状況を想定する。まず、車両100が停車中(駐車中)である場合には、主制御部305は、表示態様切替制御プログラムの前記ステップS12のステップ処理を実行する。これにより、主制御部305は、車両100側の表示制御ECU110aと協働して、上述したように停車時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示する。従って、ユーザ(ドライバ)は、自身が所持する携帯情報端末300と同等の通常通りのタッチ操作により、例えば、現在位置周辺で観ることができる映画に関する詳細な情報を適宜遷移させて取得できるようになる。
このことを具体的に説明すると、主制御部305は、ユーザ(ドライバ)による通常通りのタッチ操作を可能とする停車時表示態様として、例えば、ディスプレイ111に検索ワードの入力が可能となるブラウザを表示させる。そして、ユーザ(ドライバ)が、ディスプレイ111に表示されるブラウザ(すなわち、携帯情報端末300のタッチパネル式液晶ディスプレイ304に表示されるブラウザと同じブラウザ)において、例えば、フリック操作によって「Movie」なる検索ワードを入力する。これにより、主制御部305は、入力された「Movie」なる検索ワードを情報提供要求信号として情報提供センタ200に送信し、情報提供センタ200から該当する情報(コンテンツ)を取得すると、図3にて(a)として概略的に示すように、検索ワード「Movie」に該当する検索結果画面をディスプレイ111上に表示させる。
この場合、入力された検索ワード「Movie」とともに車両100の現在位置情報が情報提供センタ200に送信されることにより、検索結果画面に表示される検索結果としては、現在位置周辺の近くで観ることができる映画のタイトルリストが表示される。これにより、ユーザ(ドライバ)は、映画のタイトルリストが表示されたディスプレイ111の画面上でタップ操作やスワイプ操作、フリック操作によってタイトルリストをスクロールさせたり前後ページを表示させたりして観たい映画のタイトルを見つけることができ、この映画のタイトル「Movie A」をタップ操作することができる。
そして、ユーザ(ドライバ)によるタップ操作(選択操作)に応じて、上述したように、入力情報(接続先情報)が車両100側から携帯情報端末300側に送信されると、主制御部305は、ユーザ(ドライバ)によって選択された映画のタイトル「Movie A」に対応するコンテンツ情報を情報提供センタ200から取得する。そして、主制御部305は、取得したコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給することによって、図3にて(b)として概略的に示すように、ディスプレイ111の画面を遷移させ、ユーザ(ドライバ)が選択した映画のタイトル「Movie A」に対応する情報(コンテンツ)として映画内容の詳細情報を表示させる。
これにより、ユーザ(ドライバ)は、ディスプレイ111に表示された映画内容の詳細情報を確認して表示画面上でタッチ操作を行うと、図3にて(c)として概略的に示すようにディスプレイ111の画面が遷移して、「Movie A」が上映中の映画館情報を表示させることができる。そして、ユーザ(ドライバ)は、表示された映画館情報中の「View Map」ボタンをタップ操作することによって、映画館の周辺地図(図示省略)をディスプレイ111の表示画面により確認することができる。これにより、ユーザ(ドライバ)は、必要に応じて、行きたい映画館を目的地に設定することができる。従って、例えば、車両100に設けられたナビゲーション装置140が現在位置から映画館(目的地)までの経路を探索して案内する、或いは、携帯情報端末300の主制御部305がナビアプリを実行することによって現在位置から映画館(目的地)までの経路を探索して案内することができる。
すなわち、車両100が停車中(駐車中)であり、ディスプレイ111に停車時表示態様によって各種情報(各種コンテンツ)が表示される状況では、ユーザ(ドライバ)は、自身が所持する携帯情報端末300を利用する場合と同様に、ディスプレイ111を通常通りのタッチ操作により表示画面を遷移させて目的にあった所望の情報(コンテンツ)を得ることができる。そして、この場合には、携帯情報端末300の主制御部305は、ユーザ(ドライバ)による通常通りのタッチ操作に応じて、停車時表示態様に合わせた、より具体的には、停車時表示態様における遷移態様に合わせたコンテンツ情報(図3(a)~(c))を取得して車両100の表示制御ECU110aに供給することができる。
一方、車両100が走行中である場合には、主制御部305は、表示態様切替制御プログラムの前記ステップS13のステップ処理を実行する。これにより、主制御部305は、車両100側の表示制御ECU110aと協働して、上述したように走行時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示する。従って、ドライバ(ユーザ)は、例えば、現在位置周辺の映画館を目的地に設定する情報を取得する場合、簡略化されたタッチ操作(より具体的には、タッチ操作回数が制限された操作性)に対応する走行時表示態様によって情報(コンテンツ)が表示されるため、少ない遷移回数で目的地に設定する情報を取得できるようになる。
尚、走行時表示態様によって表示されるブラウザにおいては、検索ワードの入力がより容易となるように、例えば、過去の停車時表示態様によって入力された検索ワード群を表示しておき、この検索ワード群からドライバがタップ操作によって選択入力することができる。或いは、音声入力等が可能となるブラウザを表示させることもできる。
走行時表示態様を具体的に説明すると、ドライバが、ディスプレイ111に表示されるブラウザにおいて、例えば、タッチ操作によって検索ワード群から「Movie」なる検索ワードを選択して入力する。この場合、主制御部305は、走行時におけるドライバによる各種情報の取得目的に合わせるために、入力された「Movie」なる検索ワードに基づき、「Theater」なる検索ワードを情報提供要求信号として情報提供センタ200に送信する。そして、主制御部305は、情報提供センタ200から該当する情報(コンテンツ)を取得すると、図3にて(d)として概略的に示すように、現在位置周辺の「Theater」のリストがディスプレイ111上に表示させる。
すなわち、映画を観る場合であって車両100が走行している状況では、ドライバによる各種情報の取得目的は、現在位置周辺の映画館の場所を表す情報を速やかに取得するとともにこの映画館を目的地として速やかに設定することであると考えられる。このため、携帯情報端末300の主制御部305は、「Movie」なる検索ワードに対する検索結果として現在位置周辺の「Theater」のリストをコンテンツ情報として取得し、このコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給してディスプレイ111に表示させる。従って、ドライバは、ディスプレイ111に、例えば、距離別に表示された映画館のリストから最も近い映画館として「Theater A」をタップ操作することのみによって選択することができる。尚、この場合においても、主制御部305が車両100の現在位置情報を情報提供センタ200に送信可能であることは言うまでもない。
そして、ドライバによるタップ操作(選択操作)に応じた入力情報が車両100側から携帯情報端末300側に送信されると、主制御部305は、ドライバによって選択された映画館「Theater A」に対応するコンテンツ情報を情報提供センタ200から取得する。そして、主制御部305は、取得したコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給することによって、図3にて(e)として概略的に示すように、ディスプレイ111の表示画面を遷移させ、ドライバが選択した「Theater A」で上映している映画リストが表示されるとともに「MAP」ボタンを表示させる。
これにより、ドライバが表示された「MAP」ボタンをタップ操作すると、主制御部305は、ドライバによるタップ操作に応じて映画館「Theater A」の場所(地図)を表すコンテンツ情報を情報提供センタ200から取得する。そして、主制御部305は、取得したコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給することによって、図3にて(f)として概略的に示すように、ディスプレイ111の表示画面を遷移させ、例えば、「Theater A」の周辺地図(図示省略)とともに「GO」ボタンを表示させる。
従って、ドライバは、ディスプレイ111に表示された「GO」ボタンをタップ操作することによって前記選択した映画館「Theater A」を目的地に設定することができる。そして、このように映画館「Theater A」が目的地に設定されることにより、車両100のナビゲーション装置140が現在位置から「Theater A」(目的地)までの経路を探索して案内する、或いは、携帯情報端末300の主制御部305がナビアプリを実行することによって現在位置から「Theater A」(目的地)までの経路を探索して案内することができる。
すなわち、車両100が走行中であり、ディスプレイ111に走行時表示態様によって各種情報(各種コンテンツ)が表示される状況では、ドライバは、ディスプレイ111を、例えば、タップ操作することのみによって目的にあった所望の情報(コンテンツ)である走行に必要な情報を得ることができる。そして、この場合には、走行時表示態様における遷移態様に合わせたコンテンツ情報が取得されることにより、停車時表示態様における遷移態様に比して、目的とする所望の情報(コンテンツ)を取得するまでに必要な遷移回数を少なくすることができる。従って、ユーザ(ドライバ)は、速やかに目的とする所望の情報(コンテンツ)を取得することができる。
更に、例えば、一時的に車両100が停車中であり、ユーザ(ドライバ)が停車時表示態様によるディスプレイ111の表示によって所望の情報(コンテンツ)を適宜遷移させて確認しているときに、車両100の走行を開始する状況が生じると、携帯情報端末300の主制御部305は、ディスプレイ111の表示を停車時表示態様から走行時表示態様に切り替える。すなわち、携帯情報端末300の主制御部305は、上述した表示態様切替制御プログラムを所定の短い周期により繰り返し実行しており、車両100が停車中(駐車中)であれば前記ステップS11にて「Yes」と判定して前記ステップS12のステップ処理を実行し、停車時表示態様によりディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示させる。この状態から車両100が走行を開始すると、主制御部305は、前記ステップS11にて「No」と判定して前記ステップS13のステップ処理を実行し、走行時表示態様によりディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示させる。
このため、携帯情報端末300の主制御部305は、例えば、上述したように停車時表示態様により表示されたブラウザにおいてユーザ(ドライバ)が検索ワードとして「Movie」を入力した場合、車両100が停車している状態では、ユーザ(ドライバ)の映画内容が知りたい(詳細な情報を取得したい)という目的に合わせて図3(a)~(c)の順に画面を遷移させて映画内容に関する詳細情報(コンテンツ)をディスプレイ111上に表示させることができる。そして、この状態から車両100が走行を開始すると、主制御部305は、ドライバの映画館に向かいたい(走行に必要な情報を取得したい)という目的に合わせて図3(a)~(c)の何れかの画面表示から直ちに図3(d)の画面表示に遷移させ、図3(d)~(f)の映画館に関する詳細情報をディスプレイ111上に表示させることができる。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、携帯情報端末300の主制御部305は、車両100の走行状態に応じて変更されるユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせて、車両100に搭載されたディスプレイ111に表示される情報(コンテンツ)の表示態様を適切に切り替えて情報(コンテンツ)の遷移態様を変更することができる。具体的には、携帯情報端末300の主制御部305は、車両100が停車中(駐車中)においては、ユーザ(ドライバ)による詳細な情報(或いは、種々の情報)を取得する目的を達成させるために、停車時表示態様により情報(コンテンツ)をディスプレイ111に表示させることができる。一方、携帯情報端末300の主制御部305は、車両100が走行中においては、ドライバによる走行に必要な情報を取得する目的を達成させるために、走行時表示態様により情報(コンテンツ)をディスプレイ111に表示させることができる。
これにより、停車時表示態様によって情報(コンテンツ)が表示されているときには、ユーザ(ドライバ)は、車両100のディスプレイ111を通常通りのタッチ操作(タップ操作や、スワイプ操作、フリック操作等)によって、表示画面を適宜遷移させて所望する情報(コンテンツ)を取得することができる。従って、ユーザ(ドライバ)は、自身が所持する携帯情報端末300を利用する場合と同様の操作性(操作体系)によって、言い換えれば、何ら操作性に違和感を覚えることなく、必要な情報(コンテンツ)を取得することができる。
又、走行時表示態様によって情報(コンテンツ)が表示されているときには、ユーザ(ドライバ)は、車両100のディスプレイ111を通常のタッチ操作に比して制限により簡略化させた(具体的には、操作回数を低減させた)、例えば、タップ操作することのみによって、少ない遷移回数で表示画面を遷移させて走行に必要な情報(コンテンツ)を速やかに取得することができる。従って、ドライバは、車両100の運転に集中した状態で、走行に必要な情報(コンテンツ)を速やかに取得することができる。
上記実施形態においては、ユーザ(ドライバ)が所持する携帯情報端末300の主制御部305が、表示態様制御手段として、上述した表示態様切替制御プログラムを実行するように実施した。すなわち、携帯情報端末300の主制御部305が、車両100の走行状態に応じて変更されるユーザによる各種情報の取得目的に合わせて、ディスプレイ111における情報(コンテンツ)の表示態様を停車時表示態様と走行時表示態様とに切り替えるように実施した。
ところで、この場合、車両100の表示制御ECU110aが、表示態様制御手段として、上述した表示態様切替制御プログラムを実行し、ユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせて、携帯情報端末300の主制御部305と協働してディスプレイ111の表示態様を停車時表示態様と走行時表示態様とに切り替えるように実施することも可能である。以下、この第1変形例を説明する。尚、以下の説明においては、上記実施形態と同一部分に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
表示制御ECU110aは、図2に示した表示態様切替制御プログラムの実行をステップS10にて開始し、ステップS11にて、現在、車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定する。具体的に、この第1変形例においては、表示制御ECU110aが、例えば、CAN通信ライン120に接続されたナビゲーション装置140によって検出される車両100の現在位置の変化(或いは、移動速度)に基づき、車両100が停車中(駐車中)であるか否かを判定する。そして、表示制御ECU110aは、車両100の現在位置が変化していなければ(或いは、移動速度が略「0」であれば)、車両100が現在停車中(駐車中)であるために「Yes」と判定してステップS12に進む。一方、車両100の現在位置が変化していれば(或いは、移動速度が所定の速度以上であれば)、表示制御ECU110aは車両100が現在走行中であるために「No」と判定してステップS13に進む。
ステップS12においては、表示制御ECU110aは、現在、車両100が停車中(駐車中)であるため、ユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせて、停車時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示する。これにより、表示制御ECU110aは、例えば、上述した図3(a),(b),(c)の順で遷移させる遷移態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)表示させるために、携帯情報端末300の主制御部305に対して、ユーザ(ドライバ)によるタップ操作やスワイプ操作、フリック操作によって入力された入力情報を供給し、この入力情報(接続先情報)に応じたコンテンツ情報の提供を要求する。携帯情報端末300の主制御部305においては、供給された入力情報(接続先情報)に応じたコンテンツ情報を情報提供センタ200から取得し、この取得したコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給する。
ステップS13においては、表示制御ECU110aは、現在、車両100が走行中であるため、ドライバによる情報の取得目的に合わせて、走行時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示する。これにより、表示制御ECU110aは、例えば、上述した図3(d),(e),(f)の順で遷移させる遷移態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)表示させるために、携帯情報端末300の主制御部305に対して、ドライバ(ユーザ)によるタップ操作によって入力された入力情報を供給し、この入力情報(接続先情報)に応じたコンテンツ情報の提供を要求する。携帯情報端末300の主制御部305においては、供給された入力情報(接続先情報)に応じたコンテンツ情報を情報提供センタ200から取得し、この取得したコンテンツ情報を表示制御ECU110aに供給する。
このように、前記ステップS12又は前記ステップS13のステップ処理を実行すると、表示制御ECU110aは、ステップS14に進み、表示態様切替制御プログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、再び、ステップS10にて同プログラムの実行を開始する。
以上の説明からも理解できるように、この第1変形例においても、車両100側の表示制御ECU110aが、上記実施形態と同様に、車両100の走行状態に応じて変更されるユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせて、車両100に搭載されたディスプレイ111に表示される情報(コンテンツ)の表示態様を適切に切り替えることができる。従って、車両100が停車中(駐車中)であるときには、ユーザ(ドライバ)は、自身が所持する携帯情報端末300を利用する場合と同様の操作性(操作体系)によって、言い換えれば、何ら操作体系に違和感を覚えることなく情報(コンテンツ)を遷移させて、必要な情報(コンテンツ)を取得することができる。又、車両100が走行中であるときには、ドライバは、車両100の運転に集中した状態で、走行に必要な情報(コンテンツ)を、例えば、少ない遷移回数によって速やかに取得することができる。
上述した第1変形例においては、ユーザ(ドライバ)が携帯情報端末300を所持して車両100に乗車し、表示制御ECU110aが携帯情報端末300の主制御部305から停車時表示態様によって表示するコンテンツ情報、又は、走行時表示態様によって表示するコンテンツ情報を取得するように実施した。すなわち、上記第1変形例においては、携帯情報端末300の主制御部305が、外部通信制御部301を介して情報提供センタ200にアクセスして停車時表示態様又は走行時表示態様に対応するコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を情報表示ECU110aに供給するように実施した。
ところで、この場合、車両100が直接的に情報提供センタ200から停車時表示態様又は走行時表示態様に対応するコンテンツ情報を取得するように更に変形して実施することも可能である。この第2変形例を実施する場合、車両100は、図1にて破線により示すように、外部通信回線網400に接続するための通信インターフェースである周知のDCM(Data Communication Module)150を備えている。
これにより、表示制御ECU110aは、前記ステップS12において、ユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせて、DCM150を介して、情報提供センタ200から、上述した図3(a),(b),(c)のように、ユーザによるタップ操作や、スワイプ操作、フリック操作によって表示画面を遷移させるコンテンツ情報を取得する。これにより、表示制御ECU110aは、停車時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示することができる。
又、表示制御ECU110aは、前記ステップS13において、ドライバによる各種情報の取得目的に合わせて、DCM150を介して、情報提供センタ200から、上述した図3(d),(e),(f)のように、例えば、ユーザによるタップ操作のみによって表示画面を遷移させるコンテンツ情報を要求する。これにより、表示制御ECU110aは、走行時表示態様によってディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示することができる。
従って、この第2変形例においても、上記実施形態及び上記第1変形例と同様の効果が得られる。
更に、上記実施形態及び各変形例においては、車両100に搭載されたディスプレイ111を利用して、情報提供センタ200から取得された情報(コンテンツ)を表示するように実施した。この場合、ユーザが所持する携帯情報端末300のタッチパネル式液晶ディスプレイ304に対して、ユーザによる各種情報の取得目的に合わせて、情報提供センタ200から取得された情報(コンテンツ)を停車時表示態様(上述した図3(a)~(c)の順で遷移させる)と走行時表示態様(上述した図3(d)~(f)の順で遷移させる)とによって表示するように変形して実施することも可能である。
この第3変形例によれば、例えば、車両100にディスプレイ111が搭載されていない場合であっても、ユーザは、乗車した車両100の車内において、携帯情報端末300又はDCM150が情報提供センタ200から取得した情報(コンテンツ)をタッチパネル式液晶ディスプレイ304に表示させることができる。すなわち、この場合においては、車両100が停車中(駐車中)であるときには、携帯情報端末300のタッチパネル式液晶ディスプレイ304に停車時表示態様によって種々の詳細な情報(コンテンツ)を表示させることができ、ユーザによる通常通りのタッチ操作(タップ操作、スワイプ操作、フリック操作等)に応じて表示画面を遷移させることができる。一方、車両100が走行中であるときには、例えば、ユーザによるタッチ操作に応じて少ない遷移回数で所望の情報(コンテンツ)の表示画面まで遷移させることができる。従って、この場合においても、上記実施形態及び各変形例と同様の効果が得られる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更可能である。
例えば、上記実施形態及び各変形例においては、ユーザ(ドライバ)が「Movie」なる検索ワードを入力し、この検索ワードに関する情報を取得する状況を例示して説明した。この場合、例えば、ユーザ(ドライバ)が予め設定しているスケジュール(具体的に、レストランやホテルの予約等)が存在する場合、このスケジュールに関連して目的地を設定するための情報(コンテンツ)や目的地周辺の情報(コンテンツ)を停車時表示態様と走行時表示態様とによってディスプレイ111に表示させるように実施することも可能である。この場合においても、車両100の走行状態に応じて変更されるユーザ(ドライバ)による各種情報の取得目的に合わせた適切な表示態様、より具体的には、適切な遷移態様によって、ディスプレイ111に情報(コンテンツ)を表示させることができる。