明 細 書
フッ素系重合体および樹脂組成物
技術分野
[0001] 本発明は、フッ素を含む重合体に関する。さらに本発明は、フッ素系重合体を含む 樹脂組成物を含有する表面改質剤に関する。さらに本発明は、フッ素系重合体を含 む樹脂組成物を含有する表面改質剤により得られる皮膜に関する。
背景技術
[0002] 従来、各種の基材の表面に皮膜を形成して基材の保護、撥水性、撥油性、絶縁性 、非粘着性、防汚性などを付与する表面改質剤の研究が種々行われている。方法と しては、例えばフッ素樹脂、シリコーン樹脂などからなる塗料を基材に塗布して撥水 性を改良する方法がある。このような物性を付与する薬剤の種別を大別すると、フッ 素系、シリコーン系、或いはその複合系に分けられる。
フッ素系の薬剤としては、特許文献 1に熱硬化性のバインダー樹脂にフルォロアル キル基含有ラジカル重合性単量体を分散させた撥水性塗料が報告されてレ、るが、フ ッ素樹脂と他の樹脂との相溶性が低ぐ基材に対する密着性も不十分であった。 シリコーン系の薬剤としては、特許文献 2にシリコーン樹脂を混合したプラスチック 製品が提案されているが、やはりシリコーン樹脂と他の樹脂との相溶性が低ぐ撥油 性も十分ではなかった。
フッ素系とシリコーン系の複合系の薬剤としては、特許文献 3にフルォロアルキル基 を有するシリコーン樹脂を含むコーティング剤組成物が報告されている力 一般の有 機溶剤への溶解性が低く、フッ素系の溶剤を用いなくてはならな!、と!/、つた問題があ つた。
特許文献 1 :特開平 7— 102187号
特許文献 2 :特公平 4 103668号
特許文献 3:特開平 9 151357号
発明の開示
[0003] 本発明は、撥水撥油性、汚防性、非粘着性、離型性、滑り性、耐磨耗性、耐蝕性、
電気絶縁性、反射防止特性、難燃性、帯電防止特性、耐薬品性、耐候性などに優 れ、表面改質剤などとして使用しうる新たな重合体を提供することを課題とする。
[0004] 本発明者らは、上記の観点から鋭意研究した結果、分子内に一つの付加重合性 官能基を有するフルォロシルセスキォキサン由来の構成単位と、付加重合性官能基 を有するオルガノポリシロキサン由来の構成単位と、活性水素を有する基を含む付加 重合性単量体由来の構成単位とを必須成分とした付加共重合体が、優れた撥水 ·撥 油性を有し、表面改質剤として有用であることを見出した。
[0005] 本発明は、分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロシルセスキォキサ ン由来の構成単位と、付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン由来の構 成単位と、活性水素を有する基を含む付加重合性単量体由来の構成単位とを必須 成分とする、付加共重合体を提供する。さらに、当該フッ素系重合体の新たな用途を 提供する。新たな用途とは、例えば、前記分子内に一つの付加重合性官能基を有す るフルォロシルセスキォキサン由来の構成単位と、付加重合性官能基を有するォノレ ガノポリシロキサン由来の構成単位と、活性水素を有する基を含む付加重合性単量 体由来の構成単位とを必須成分とする、付加共重合体を表面改質剤として利用する ことなどである。
[0006] すなわち、本発明は以下に示される重合体、樹脂組成物、および皮膜に関する。
[1] 分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロルシルセスキォキサンに 由来する構成単位 A、付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサンに由来す る構成単位 B、活性水素を有する基を含む付加重合性単量体に由来する構成単位 C、および任意に、前記分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロルシノレ セスキォキサン、付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン、および活性水 素を有する基を含む付加重合性単量体以外の付加重合性単量体に由来する構成 単位 Dを含む重合体。
[2] 一つの付加重合性官能基を有するフルォロシルセスキォキサンが、下記式(1) で示されることを特徴とする、 [1]の重合体。
式(1)において、 R^R7はそれぞれ独立して、任意のメチレンが酸素で置き換えら れていてもよい、炭素数 1 20の、直鎖状もしくは分岐鎖状のフルォロアルキル;少 なくとも 1つの水素がフッ素もしくはトリフルォロメチルで置き換えられた、炭素数 6 2 0のフルォロアリール;またはァリール中の少なくとも 1つの水素がフッ素もしくはトリフ ルォロメチルで置き換えられた、炭素数 7 20のフルォロアリールアルキルを示し、 A 1は、付加重合性官能基を示す。
[3] 式(1)における I^ R 7がそれぞれ独立して、 3,3,3-トリフルォロプロピル、 3,3 f f
4,4,4-ペンタフルォロブチル、 334455666-ノナフルォ口へキシル、トリデカフ ルォ口- 1,12,2-テトラヒドロオタチル、ヘプタデカフルォ口- 1,12,2-テトラヒドロデシ ル、ヘンィコサフノレオ口- 1 122-テトラヒドロドデシノレ、ペンタコサフノレオ口- 1 1 22 口フエニルプロピル、ペンタフルオロフェニル、または α α α -トリフルォロメチルフエ ニルを示すことを特徴とする、 [2]の重合体。
[4] 式(1)における I^ R 7がそれぞれ独立して、 3,3,3-トリフルォロプロピル、 3,3 f f
4455666-ノナフルォ口へキシル、またはトリデカフルォ口- 1 122_テトラヒドロ ォクチルを示すことを特徴とする、 [2]の重合体。
[5]付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン力 S、下記式(2)で示されること を特徴とする、 [1] [4]のいずれかの重合体。
[化 2]
式(2)において、 nは;!〜 1 , 000の整数であり; R、 R、 R、 R、および Rは、それぞ れ独立して水素、炭素数が;!〜 30であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ く、そして任意の CH—が O またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいァ ルキル、置換もしくは非置換のァリール、および置換もしくは非置換のァリールと、任 意の水素がフッ素で置き換えられてもよく任意の CH—が O またはシクロアル キレンで置き換えられてもよいアルキレンとで構成されるァリールアルキルであり; A
2 は付加重合性官能基である。
[6] 式(2)における R1および R2力 それぞれ独立して水素、フエニルまたは炭素数 が 1〜8で任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいアルキルであり; R3および が 、それぞれ独立して炭素数が 1〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ V、アルキル、炭素数が 6〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ!/ヽァリ ール、または炭素数が 7〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ!/、ァリ ールアルキルであり; R5が、炭素数が 1〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えら れてもよ!/、アルキル、炭素数が 6〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられても よいァリール、または炭素数が 7〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられても よいァリールアルキルである [5]の重合体。
[7] 式(2)における R1および R2は、それぞれ独立してメチル、フエニルまたは 3, 3, 3 —トリフルォロプロピルであり; R3および R4は、それぞれ独立してメチルまたはフエ二 ルであり; R5はメチル、ェチル、プロピル、ブチル、イソブチル、フエ二ノレ、 3,3,3-トリフ ノレォロプロピノレ、 3,3,4,4,4-ペンタフノレォロブチノレ、 3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフノレォ 口へキシル、トリデカフルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロオタチル、ヘプタデカフルォ口- 1, 1,2,2-テトラヒドロデシル、ヘンィコサフルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロドデシル、ペンタ プロピル、ペンタフルオロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニル、または α, α, α
-トリフルォロメチルフエニルである [5]の重合体。
[8] 式(2)における 、 R2 R3および R4は、それぞれ同時にメチルである [5]の重合 体。
[9] 式(1)における A1および式(2)における A2がラジカル重合性官能基であることを 特徴とする、 [5] [8]のいずれかの重合体。
[10] 式(1)における A1および式(2)における A2が(メタ)アクリルまたはスチリルを 含むことを特徴とする、 [9]の重合体。
[11] 式(1)における A1が下記式(3)または(5)で示され、式(2)における A2が下記 式(3)、 (4)または(5)で示されるいずれかである、 [10]の重合体。
[化 3]
式(3)において、 Y
1が炭素数 2〜; 10のアルキレンを示し、 R
6が水素、炭素数;!〜 5 のアルキル、または炭素数 6〜; 10のァリールであり、式(4)において、 R
7は水素、炭 素数;!〜 5のアルキル、または炭素数 6〜; 10のァリールであり、 X
1は炭素数が 2 20 のァノレキレンであり、 Yは OCH CH -OCHCH CH または OCH CH (CH )—であり、 pは 0 3の整数であり、式(5)において、 Y
2が単結合または炭素数
1 10のァノレキレンを示す。
[12] 式(3)において、 Y1が炭素数 2 6のアルキレンを示し、 R6が水素またはメチ ルを示し、式(4)において、 X1は CH CH CH を示し、 Yは OCH CH を示 し、 pは 0または 1を示し、 R7が水素またはメチルを示し、式(5)において Y2が単結合 または炭素数 1あるいは 2のアルキレンを示す、 [11]の重合体。
[13] 構成単位 Cの活性水素を有する基力 アミノ基、カルボキシル基、またはヒドロ キシル基である [ 1 ]〜[; 12]の!/、ずれかの重合体。
[14] [1]〜[; 13]のいずれかの重合体と、熱可塑性樹脂、および/または熱硬化性 樹脂から選ばれる一種類以上の樹脂とを含む樹脂組成物。
[15] [1]〜[; 13]の!/、ずれかの重合体または [14]の樹脂組成物を含有する表面 改質剤。
[16] [15]の表面改質剤により得られる皮膜。
[0007] 本発明のフッ素系の重合体、および該重合体を含む樹脂組成物は、撥水撥油性、 汚防性、非粘着性、離型性、滑り性、耐磨耗性、耐蝕性、電気絶縁性、反射防止特 性、難燃性、帯電防止特性、耐薬品性、耐候性などに優れており、例えば、各種基 材の表面にコーティングすることにより、表面改質剤として利用することができる。 発明を実施するための最良の形態
[0008] 本発明にお!/、て、付加重合性とは、付加重合しうることを意味し、付加重合性単量 体とは、付加重合しうる単量体を意味し、付加重合性官能基とは、付加重合しうる官 能基を意味する。
本発明の重合体は、構成単位 A、構成単位 B、構成単位 Cおよび/または構成単 位 Dを含んでおり、重合体中、構成単位 Aは、分子内に一つの付加重合性官能基を 有するフルォロシルセスキォキサンに由来し、構成単位 Bは付加重合性官能基を有 するオルガノポリシロキサンに由来し、構成単位 Cは活性水素を有する基を含む付加 重合性単量体に由来し、構成単位 Dは、前記構成単位 A、構成単位 B、および構成 単位 Cとして用いられる付加重合性単量体以外の付加重合性単量体に由来する。な お、「由来する」とは、各モノマーが本発明の重合体を構成したときの重合残基を意 味する。重合体中の構成単位 Aのモル分率(%)を&で表し、重合体中の構成単位 B のモル分率(%)を13で表し、重合体中の構成単位 Cのモル分率(%)を で表し、重 合体中の構成単位 Dのモル分率(%)を(1で表し、それぞれ、 0< a< 100、 0<b< l 00、 0< c< 100、 0≤d< 100, a + b + c + d= 100を満たす。
本発明の重合体は、例えば、分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロ シルセスキォキサン( α )と付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン( /3 )と
、活性水素を有する基を含む付加重合性単量体( γ )とを共重合させることにより得る こと力 Sでさる。
[0009] 構成単位 Αの説明
く分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロシルセスキォキサン ) > フルォロシルセスキォキサンは、分子構造にシルセスキォキサン骨格を有する。シ ルセスキォキサンとは、 [ (R-SiO ) ]で示される(Rは任意の置換基である)ポリシ口
1.5 n
キサンの総称である。このシルセスキォキサンの構造は、その Si-O-Si骨格に応じて
、一般的にランダム構造、ラダー構造、カゴ構造に分類される。さらに、カゴ構造は τ
8
、 τ 、 τ 型などに分類される。その中で、本発明に使用されるフルォロシルセスキォ
10 12
キサンは、好ましくは Τ型 [ (R-SiO ) ]のカゴ構造を有する。
8 1.5 8
上記のフルォロシルセスキォキサンは、 1つの付加重合性官能基を有することを特 徴とする。すなわち、シルセスキォキサン [ (R—SiO ) ]の のうちの 1つが付加重
1.5 n
合性官能基である。
[0010] 上記の付加重合性官能基の例としては、末端ォレフィン型または内部ォレフィン型 のラジカル重合性官能基を有する基;ビュルエーテル、プロぺニルエーテルなどの力 チオン重合性官能基を有する基;およびビュルカルボキシル、シァノアクリロイルなど のァニオン重合性官能基を有する基が含まれるが、好ましくはラジカル重合性官能 基が挙げられる。
[0011] 上記のラジカル重合性官能基には、ラジカル重合する基であれば特に制限はなく 、例えばメタクリロイル、アタリロイル、ァリノレ、スチリノレ、 α _メチルスチリル、ビュル、ビ ニルエーテル、ビュルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、 Ν-ビュルアミド、マレ イン酸エステル、フマル酸エステル、 Ν-置換マレイミドなどが含まれ、中でも(メタ)ァ クリルまたはスチリルを含む基が好ましい。ここに(メタ)アクリルとは、アクリルおよびメ タクリルの総称であり、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。以下、同様とする。
[0012] 上記の (メタ)アクリルを有するラジカル重合性官能基の例には、以下の式(3)に示 される基が含まれる。
式(3)において Υ1は、炭素数 2〜; 10のアルキレンを示し、好ましくは炭素数 2〜6の アルキレンを示し、さらに好ましくは炭素数 3のアルキレン (プロピレン)を示す。また R
は、水素、炭素数 1〜5のアルキル、または炭素数 6〜; 10のァリールを示し、好ましく は水素または炭素数 1〜3のアルキルを示し、より好ましくは水素またはメチルを示す 。ここで、炭素数 1〜5のアルキルは、直鎖状または分岐鎖状のいずれでもよい。 また、上記のスチリルを有するラジカル重合性官能基の例には、以下の式(5)に示 される基が含まれる。式(5)において Y2は、単結合または炭素数 1〜; 10のアルキレン を示し、好ましくは単結合または炭素数 1〜6のアルキレンを示し、より好ましくは単結 合または炭素数 1あるいは 2のアルキレンを示し、特に好ましくは単結合または炭素 数 2のアルキレン(エチレン)を示す。またビュルは、ベンゼン環のいずれかの炭素に 結合しており、好ましくは Y2に対してパラ位の炭素に結合している。
[化 4]
ロアリールアルキル、又はフルォロアリールを有することを特徴とする。すなわち、シ ルセスキォキサン (R— SiO ) の Rの 1つ以上、好ましくは前記の付加重合性官能基
1.5 n
以外の Rがすべてフルォロアルキル、フルォロアリールアルキル及び/又はフルォロ ァリールである。
上記のフルォロアルキルは、直鎖状または分岐鎖状のいずれでもよい。このフルォ 口アルキルの炭素数は 1〜20であり、好ましくは 3〜14である。さらに、このフルォロ アルキルの任意のメチレンが酸素で置き換えられていてもよい。ここでメチレンとは、 - CH -、 -CFH-または- CF -を含む。つまり、「任意のメチレンが酸素で置き換えられ てもよい」とは、 -CH -、 -CFH-または -CF -が- 0-で置き換えられてもよいことを意 味する。ただし、フルォロアルキルにおいて、 2つの酸素が結合(-0-0-)しているこ とはない。すなわちフルォロアルキルはエーテル結合を有していてもよい。また、好ま LV、フルォロアルキルにお!/、ては、 Siに隣接するメチレンは酸素で置き換えられるこ とはなく、 Siとは反対側の末端は CFである。さらに、 CH または CFH が酸
素で置き換えられるよりは、—CF2—が酸素で置き換えられる方が好ましい。かかるフ ルォロアルキルの好ましい具体例には、 3,3,3-トリフルォロプロピル、 3,3,4,4,4-ぺ ンタフルォロブチル、 3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルォ口へキシル、トリデカフルォロ -1 ,1,2,2-テトラヒドロオタチル、ヘプタデカフルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロドデシル、へ ンィコサフルォロ -1,1,2,2-テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルォ口- 1,1,2,2-テトラ ヒドロテトラデシル、(3-ヘプタフノレォロイソプロボキシ)プロピルなどが含まれる。中で も、パーフルォロアルキルェチルが好ましく例示される力 -CH -CH—を介して フルォロアルキル基が結合した基であってもよいし、 -CH—を介してフルォロアノレ キル基が結合した基であってもよレ、。
前記のフルォロアリールアルキルは、フッ素を含有するァリールを含むアルキルで あって、その炭素数が 7〜20であるのが好ましぐさらに 7〜; 10がより好ましい。含ま れるフッ素はァリール中の任意の 1または 2以上の水素力 フッ素またはトリフルォロメ チルとして置き換えられたものが好ましい。ァリール部分の例にはフエニル、ナフチル などのほか、ヘテロァリールも含まれ、アルキル部分の例には、メチル、ェチルおよび プロピルなどが含まれる。
また、前記のフルォロアリールは、ァリール中の任意の 1または 2以上の水素力 フ ッ素またはトリフルォロメチルで置き換えられているものであり、その炭素数は 6〜20 であること力 S好ましく、より好ましくは 6である。力、かるァリールの例にはフエニル、ナフ チルなどのほか、ヘテロァリールも含まれる。具体的にはペンタフルオロフェニルなど のフルオロフェニルや、トリフルォロメチルフエニルが挙げられる。
フルォロシルセスキォキサンに含まれる前記のフルォロアルキル、フルォロァリール アルキル、またはフルォロアリールのうち、好ましい基はフルォロアルキルであり、より 好ましくはパーフルォロアルキルェチルであり、さらに好ましくは 3,3,3-トリフルォロプ 口ピル、 3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルォ口へキシルまたはトリデカフルォ口- 1,1,2,2-
前述の通り、好ましいフルォロシルセスキォキサンは、 T型の構造を有し、 1つの付
8
加重合性官能基を有し、かつ 1つまたは 2つ以上のフルォロアルキル、フルォロアリ ールアルキル及び/又はフルォロアリールを有し、以下の構造式(1)で表わされる。
[化 5]
[0017] 上記の式(1)において、 A1は付加重合成官能基であり、前述のラジカル重合性官 能基であることが好ましぐ R ^R7はそれぞれ独立して、前述のフルォロアルキル、
f f
フルォロアリールアルキル、またはフルォロアリールであることが好ましい。 R 〜R 7は
f f
、それぞれ相違する基であっても、すべて同一の基であってもよい。
式(1)における R i〜R7がそれぞれ独立して、 3,3,3-トリフルォロプロピル、 3,3,4,4 f f
,4-ペンタフルォロブチル、 3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルォ口へキシル、トリデカフル ォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロオタチル、ヘプタデカフルォ口- 1, 1,2,2-テトラヒドロデシル 、ヘンィコサフノレオ口- 1,1,2,2-テトラヒドロドデシノレ、ペンタコサフノレオ口- 1,1,2,2-テ トラヒドロテトラデシル、 (3- ェニノレプロピノレ、ペンタフノレオロフェニノレ、または α, α, α . ェ ルを示すことが好ましぐ I^ R7がそれぞれ独立して、 3,3,3-トリフルォロプロピル、
f f
3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルォ口へキシル、またはトリデカフルォ口- 1,1,2,2_テトラヒ ドロォクチルを示すことがより好ましレ、。
[0018] 構成単位 Bの説明
<付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン( /3 ) >
ポリジメチルシロキサンに代表されるオルガノポリシロキサン(以下シリコーンあるい はポリシロキサンと称することがある)は、両末端と片末端に重合性官能基をもつ 2タ イブがあり、両末端と片末端の官能基として、アミ入水酸基、メタクリロキシ、カルボキ
'、エポキシシクロへキシル、ォキセタニルなどの官能基が挙げられる
。両末端のオルガノポリシロキサンは、有機ポリマー主鎖にシリコーン成分を導入する ことが可能であり、また、片末端のオルガノポリシロキサンは、有機ポリマー側鎖にシリ コーン成分をグラフトさせることができる。このようにして得られるポリマーは、シリコー ンとしての特異的な特長、たとえば、撥水性、離型性、滑り性、低摩擦性、抗血栓性、 耐熱性、電気特性、可撓性、酸素透過性、耐放射線性を発現し、電子材料分野をは じめとし、化粧品や医療分野などに多用されている。
本発明の重合体の原料単量体である、付加重合性官能基を有するオルガノポリシ ロキサン( /3 )は、好ましくは下記式(2)に示される分子構造を有する。
[化 6]
[0020] 本発明に用いられるオルガノポリシロキサン(/3 )は、上記式(2)において、 nは;!〜
1 , 000の整数であり;
R
2、 R
3、 R
4、および R
5は、それぞれ独立して水素、炭素数 力^〜 30であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよぐそして任意の CH 一が O またはシクロアルキレンで置き換えられてもよ!/、アルキル、置換もしくは非 置換のァリール、および置換もしくは非置換のァリールと、任意の水素がフッ素で置 き換えられてもよく任意の CH—が O またはシクロアルキレンで置き換えられ てもよいアルキレンとで構成されるァリールアルキルであり; A
2は付加重合性官能基 である。
[0021] さらに、本発明に用いられる付加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン( /3 )は、上記式(2)における R1および R2力 それぞれ独立して水素、フエニルまたは炭 素数が 1〜8で任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいアルキルであり;
R3および R4力、独立して炭素数が 1〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられ てもよ!/、アルキル、炭素数が 6〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ ぃァリール、または炭素数が 7〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよ
Vヽァリールアルキルであり;
R5力 炭素数が 1〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいアルキル 、炭素数が 6〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいァリール、また は炭素数が 7〜20であり任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいァリールアルキ ルであることが好ましい。
[0022] さらに、本発明に用いられるオルガノポリシロキサン(/3 )は、上記式(2)における R1 および R2は、それぞれ独立してメチル、フエニルまたは 3, 3, 3—トリフルォロプロピ ルであり; R3および R4は、それぞれ独立してメチルまたはフエニルであり; R5はメチル 、ェチル、プロピル、ブチル、イソブチル、フエニル、 3,3,3-トリフルォロプロピル、 3,3 ,4,4,4-ペンタフルォロブチル、 3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルォ口へキシル、トリデカ フルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロオタチル、ヘプタデカフルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロデ シル、ヘンィコサフルォ口- 1,1,2,2-テトラヒドロドデシル、ペンタコサフルォ口- 1,1,2, オロフェニルプロピル、ペンタフルオロフェニル、または α, α, α -トリフルォロメチルフ ェニルであることが好まし!/、。
[0023] さらに、本発明に用いられるオルガノポリシロキサン(/3 )は、上記式(2)において、 R1, R2、 R3および R4は、それぞれ同時にメチルであることが好ましい。また、上記式( 2)において A2がラジカル重合性官能基であることが好ましぐ A2が(メタ)アクリルまた はスチリルを含むことがより好ましぐ A2力 下記式(3)、(4)または(5)で示されるい ずれかであることがさらに好ましい。
[化 7]
[0024] 式(3)において、 Y
1が炭素数 2〜; 10のアルキレンを示し、 R
6が水素、または炭素数 ;! 5のァノレキノレ、または炭素数 6〜; 10のァリールであり、式(4)において、 R
7は水素 、または炭素数 1 5のアルキル、または炭素数 6〜; 10のァリールであり、 X
1は炭素 数が 2 20のアルキレンであり、 Υは一 OCH CH OCH (CH ) CH ,また は OCH CH (CH )—であり、 pは 0 3の整数であり、式(5)において、 Y
2が単結 合または炭素数 1〜; 10のアルキレンを示す。ここで、炭素数 1 5のアルキルは、直 鎖状または分岐鎖状のレ、ずれでもよ!/、。
[0025] 本発明では、上記式(3)において、 Y1が炭素数 2 6のアルキレンを示し、 R6が水 素またはメチルを示し、式(4)において、 Xは CH CH CH を示し、 Yは OCH CH—を示し、 pは 0または 1を示し、 R7が水素またはメチルを示し、式(5)において Y2が単結合または炭素数 1あるいは 2のアルキレンを示すことが好ましい。本発明で 好ましく用いられるオルガノポリシロキサン( /3 )の例には、サイラプレーン FM071 1 (チッソ株式会社製)、サイラプレーン FM0721 (チッソ株式会社製)、サイラブレー ン FM0725 (チッソ株式会社製)、サイラプレーン TM0701 (チッソ株式会社製) 、サイラブレーン TM0701T (チッソ株式会社製)などが含まれる。
[0026] 構成単位 Cの説明
<活性水素を有する基を含む付加重合性単量体( γ ) >
活性水素とは、有機化合物の分子内に存在している水素原子のうち、電気陰性度 の値が炭素以上である原子(例えば窒素原子、硫黄原子、酸素原子)と結合している 水素のことである。このような活性水素を有する基としては、 OH SH - COO H NH NH CONH NHCONH NHCOO— Na+[CH (COO C H ) ] CH NO OOH SiOH B (OH) PH SHなどが挙げられ 、特に、カルボキシル、ァミノ、ヒドロキシルが好ましい。
活性水素を有する基を含む付加重合性単量体としては、分子内に活性水素を有 する基と付加重合性二重結合とを有する化合物であればよぐ活性水素を有する基 を含む、ビュル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物のいずれでもよい。好まし くは、活性水素を有する基を含む、アクリル酸誘導体またはスチレン誘導体である。 このような活性水素を有する基を含む付加重合性単量体としては、特開平 9-20868
1、特開 2002-348344、および特開 2006-158961に挙げられた単量体を挙げることが できる。
具体的には以下のような単量体が挙げられる。
カルボキシル基含有ビュルモノマーとしては、 (メタ)アクリル酸、 (無水)マレイン酸、 マレイン酸モノアノレキノレエステノレ、フマノレ酸、フマノレ酸モノアノレキノレエステノレ、クロトン 酸、ィタコン酸、ィタコン酸モノアルキルエステル、ィタコン酸グリコールモノエーテル 、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、 (メタ)アクリル酸へキサデカン及 び桂皮酸などが挙げられる。
水酸基含有ビュルモノマーとしては、ヒドロキシル基含有単官能ビュルモノマー及 びヒドロキシル基含有多官能ビュルモノマーなどが用いられる。ヒドロキシル基含有 単官能ビュルモノマーとしては、ビュル基を一個有するビュルモノマーが用いられ、 例えば、ヒドロキシスチレン、 N メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシェチル(メ リレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールモノ( メタ)アタリレート、 (メタ)ァリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチノレアノレコ ール、 1ーブテン 3 ォーノレ、 2 ブテン 1ーォーノレ、 2 ブテン 1 , 4ージォ一 ノレ、プロノ ノレギノレアノレコーノレ、 2—ヒドロキシェチノレフ。ロぺニノレエーテノレ (2—プロぺノ キシエタノール)、 16 ヒドロキシへキサデカンメタアタリレート及び庶糖ァリルエーテ ルなどが挙げられる。ヒドロキシル基含有多官能ビュルモノマーとしては、ビュル基を 複数個有するビュルモノマーが用いられ、例えば、グリセリンジ (メタ)アタリレート、トリ メチロールプロパンジ(メタ)アタリレート、ペンタエリノレスリトーノレトリ(メタ)アタリレート、 一ルペンタ(メタ)アタリレート、テトラグリセリンペンタ(メタ)アタリレート、グリセリンジ( メタ)ァリノレエーテノレ、 トリメチローノレプロパンジ(メタ)ァリノレエーテノレ、 ペンタエリノレス リトールトリ(メタ)ァリルエーテル、ジグリセリントリ(メタ)ァリルエーテル、ソルビタントリ (メタ)ァリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ァリルエーテル及びテトラ グリセリンペンタ(メタ)ァリルエーテルなどが挙げられる。
アミノ基含有ビュルモノマーとしては、アミノエチル (メタ)アタリレート、ァミノイソプロ
ピル (メタ)アタリレート、アミノブチル (メタ)アタリレート、ァミノへキシルメタタリレート、 N—アミノエチル (メタ)アクリルアミド、 (メタ)ァリルアミン、クロチルァミン、アミノスチレ ン、メチル α —ァセトアミノアクリレート、 Ν—ァリルフエ二レンジァミン及び 16—メタァ クリロイルへキサデカンァミンなどが挙げられる。
[0027] 構成単位 Dの説明
<任意の付加重合性単量体( δ ) >
本発明の重合体においては、前記の付加重合性単量体(α )、 ( 13 )、 ( γ )に加え、 任意成分として樹脂との相溶性、レべリング性、共重合体中の活性水素を有する基 の含有量などをコントロールするため、必要に応じて前記付加重合性単量体(α )、 ( 0 ) , ( γ )以外の付加重合性単量体( δ )も任意の割合で併用することができる。
[0028] このような活性水素を有する基を有さな!/、付加重合性単量体( δ )としては、例えば 、 1つの付加重合性二重結合を有し、活性水素を有する基を有さない (メタ)アタリノレ 酸化合物及び 1つの付加重合性二重結合を有し、活性水素を有する基を有さないス チレン化合物が挙げられる。
[0029] かかる(メタ)アクリル酸化合物の具体例には、メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ )アタリレート、 η—プロピル(メタ)アタリレート、イソプロピル(メタ)アタリレート、ブチル (メタ)アタリレート、イソブチル(メタ)アタリレート、 t—ブチル(メタ)アタリレート、 n—ぺ ンチル(メタ)アタリレート、 n—へキシル(メタ)アタリレート、シクロへキシル(メタ)アタリ レート、 n—へプチル(メタ)アタリレート、 n—ォクチル(メタ)アタリレート、 2—ェチルへ キシル (メタ)アタリレート、ノニル (メタ)アタリレート、デシル (メタ)アタリレート、ドデシ フエニル (メタ)アタリレート、トルィル (メタ)アタリレートなどのァリール (メタ)アタリレー ト;ベンジル (メタ)アタリレートなどのァリールアルキル (メタ)アタリレート; 2-メトキシェ チル (メタ)アタリレート、 3-メトキシプロピル (メタ)アタリレート、 3-メトキシブチル (メタ) アタリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アタリレート;(メタ)アクリル酸のエチレン オキサイド付加物;などが含まれる。
さらに、 1つの付加重合性二重結合を有し、活性水素を有する基を有さない (メタ) アクリル酸化合物の例には、シルセスキォキサン骨格を有する(メタ)アクリル酸化合
物がある。力、かるシルセスキォキサン骨格を有する(メタ)アクリル酸化合物の具体例 には、 3- (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタエチルペンタシクロ [9· 5. 1. 13,9.15,15. I7'13コォ クタシロキサン-卜ィル)プロピル(メタ)アタリレート、 3- (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタイ ソブチル-ペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィル)プロピル( メタ)アタリレート、 3- (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタイソォクチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィル)プロピル (メタ)アタリレート、 3_ (3,5,7,9,1 1, 13,15-ヘプタシクロペンチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキ サン-;!-ィル)プロピル(メタ)アタリレート、 3- (3,5,7,9,11,13,15-へプタフェニルぺ ンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィル)プロピル (メタ)アタリレ ート、 3- [ (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタエチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. 1?,13]
5,7,9,11,13,15-ヘプタイソブチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロ
13, 15-ヘプタイソォクチルペンタシクロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン- ヘプタシクロペンチルペンタシクロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィ ルォキシ)ジメチルシリル]プロピル(メタ)アタリレート、 3_[ (3,5,7,9,11,13,15-ヘプ タフェニルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィルォキシ)ジ メチルシリル]プロピル (メタ)アタリレートなどが含まれる。
上記の 1つの付加重合性二重結合を有し、活性水素を有する基を有さないスチレ ン化合物の具体例には、スチレン、ビュルトルエン、 α _メチルスチレン、 ρ-クロルスチ レン;などが含まれる。
上記の 1つの付加重合性二重結合を有し、活性水素を有する基を有さないスチレ ン化合物の例としては、さらに、シルセスキォキサンを含むスチレン化合物が含まれ る。力、かるシルセスキォキサンを含むスチレン誘導例には、卜(4-ビュルフエニル) -3 ,5,7,9,11,13,15-ヘプタエチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3,9. I5,15. I7'13]ォクタシロキ サン、; L- (4-ビュルフエ二ノレ) -3,5,7,9,11 ,13,15_ヘプタイソブチルペンタシクロ [9 • 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン、卜(4-ビュルフエニル) -3,5,7,9,11,13,1
5-ヘプタイソォクチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン、 1- (4 -ビュルフエニル) -3,5,7,9,11,13,15-ヘプタシクロペンチルペンタシクロ [9. 5. 1. I3,9. I5,15. I7'13]ォクタシロキサン、および; 1- (4 -ビュルフエニル) -3,5,7,9,11,13,15 -ヘプタフェニルペンタシクロ [9. 5. 1. I3,9. I5,15. I7'13]ォクタシロキサンなどの、 4-ビ ユルフェ二ル基を有するォクタシロキサン (Τ型シルセスキォキサン);および、 3- (3,
8
5,7,9,11,13,15-ヘプタエチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3,9. I5,15. I7'13]ォクタシロキ サン-;!-ィル)ェチルスチレン、 3- (3, 5, 7,9, 11,13,15_ヘプタイソブチルペンタシク 口 [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィル)ェチルスチレン、 3- (3,5,7,9, 11,13,15-ヘプタイソォクチルペンタシクロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサ ン -;!-ィル)ェチルスチレン、 3- (3, 5, 7, 9, 11,13,15_ヘプタシクロペンチルペンタシ クロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタォクタシロキサン -卜ィル)ェチルスチレン、 3- (3 ,5,7,9,11,13,15-ヘプタフェニルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロ キサン-;!-ィル)ェチルスチレン、 3- ( (3, 5, 7, 9, 11,13,15_ヘプタエチルペンタシクロ
チレン、 3- ( (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタイソブチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン-;!-ィルォキシ)ジメチルシリル)ェチルスチレン、 3- ( (3,5,7,9 ,11,13,15-ヘプタイソォクチルペンタシクロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキ サン-;!-ィルォキシ)ジメチルシリル)ェチルスチレン、 3- ( (3, 5, 7,9, 11,13,15_ヘプ タシクロペンチルペンタシクロ [9· 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィルォ キシ)ジメチルシリル)ェチルスチレン、および 3- ( (3,5,7,9,11,13,15-ヘプタフェニ ルペンタシクロ [9. 5. 1. I3'9. I5'15. I7'13]ォクタシロキサン -卜ィルォキシ)ジメチルシ リル)ェチルスチレンなどの、 4-ビュルフエ二ルェチル基を有するォクタシロキサン(Τ 型シルセスキォキサン);などが含まれる。
8
[0031] さらに、任意の付加重合性単量体( δ )として、スチレン、 (メタ)アクリル酸エステル、 シロキサン、及びアルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンォキサ イド)などから誘導された主鎖を有し、一つの重合性二重結合を有するマクロ単量体 も例示される。
[0032] 付加重合性単量体( δ )の例には、二つの付加重合性二重結合を有する化合物も
n5まれる。
二つの付加重合性二重結合を有する化合物の例には、 1,3-ブタンジオール =ジ (メ タ)アタリレート、 1,4-ブタンジオール =ジ(メタ)アタリレート、 1,6-へキサンジオール = ジ(メタ)アタリレート、ポリエチレングリコール =ジ(メタ)アタリレート、ジエチレングリコ 一ル=ジ(メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコール =ジ(メタ)アタリレート、トリエチレ ングリコール =ジ(メタ)アタリレート、トリプロピレングリコール =ジ(メタ)アタリレート、ヒド ロキシビバリン酸エステルネオペンチルグリコール =ジ(メタ)アタリレート、トリメチロー ルプロパン =ジ(メタ)アタリレート、ビス〔(メタ)アタリロイルォキシエトキシ〕ビスフエノー
)ァクロキシポリエトキシ〕ビスフエノール A、 1,3-ビス(ヒドロキシェチノレ) 5, 5-ジメチル ヒダントイン、 3-メチルペンタンジオール =ジ(メタ)アタリレート、ヒドロキシビバリン酸ェ ステルネオペンチルグリコール化合物のジ(メタ)アタリレートおよびビス〔(メタ)アタリ ジビュルベンゼンが含まれる。
さらに、スチレン、 (メタ)アクリル酸エステル、シロキサン、及びアルキレンオキサイド 、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなど力 誘導された主鎖を有し、 二つの重合性二重結合を有するマクロ単量体も例示される。
付加重合性単量体( δ )の例には、付加重合性二重結合を三つ以上有する化合物 も含まれる。付加重合性二重結合を三つ以上有する化合物の例には、トリメチロール プロパン =トリ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトール =トリ(メタ)アタリレート、ペンタエリ スリトール =テトラ(メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトール =モノヒドロキシペンタ(メタ) アタリレート、トリス(2-ヒドロキシェチルイソシァネート) =トリ(メタ)アタリレート、トリス( ジエチレングリコール)トリメレート=トリ(メタ)アタリレート、 3,7,14-トリス[ ( ( (メタ)アタリ ロィルォキシプロピル)ジメチルシロキシ)]-1,3,5,7,9,11,14-へプタェチルトリシク 口 [7· 3. 3. I5'11]ヘプタシロキサン、 3,7,14-トリス [ ( ( (メタ)アタリロイルォキシプロピ
キシ) ]-1,3,5,7,9,11,14-ヘプタイソォクチルトリシクロ [7· 3. 3. I5'11]ヘプタシロキ
7,9,11,14-ヘプタシクロペンチルトリシクロ [7· 3. 3. I5'11]ヘプタシロキサン、 3,7, 1 -ヘプタフェニルトリシクロ [7· 3. 3. I5'11]ヘプタシロキサン、ォクタキス(3- (メタ)ァク
さらに、スチレン、 (メタ)アクリル酸エステル、シロキサン、及びアルキレンオキサイド 、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなど力 誘導された主鎖を有し、 重合性二重結合を三つ以上有するマクロ単量体も例示される。
[0034] 付加重合性単量体( δ )の例には、フッ素を含有する化合物も含まれる。フッ素を含 有する化合物としては、分子内にフッ素原子を有する基と付加重合性二重結合とを 有する化合物であればよぐフッ素原子を有するビュル化合物、ビユリデン化合物、 ビニレン化合物のいずれでもよい。好ましくは、フッ素原子を有する、アクリル酸誘導 体またはスチレン誘導体である。
[0035] フッ素原子を有する付加重合性単量体の代表例としては、例えばフルォロアルキ ル (メタ)アタリレート、フルォロスチレンおよび含フッ素ポリエーテル化合物を挙げるこ と力 Sできる。
このようなフッ素原子を有する付加重合性単量体としては、特開平 10-251352、特 開 2004-043671、特開 2004-155847、特開 2005-029743、特開 2006-117742、特開 20 06-299016および特開 2005-350560に開示された単量体を挙げることができる。
具体的には以下のような単量体が挙げられる。
フルォロアルキル(メタ)アタリレートとしては、例えば、 2, 2, 2—トリフルォロェチル (メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3—テトラフルォ口一 η—プロピル(メタ)アタリレート、 2, 2 , 3, 3—テトラフノレ才ロ一 t—ペンチノレ(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 4, 4, 4—へキサ フルォロブチル(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 4, 4, 4—へキサフルオロー t一へキシル (メタ)アタリレート、 2, 3, 4, 5, 5, 5—へキサフノレ才ロー 2, 4—ビス(トリフノレ才ロメチ ノレ)ペンチル(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3, 4, 4—へキサフルォロブチル(メタ)ァク リレート、 2, 2, 2, 2' , 2' , 2' —へキサフノレ才ロイソプロピノレ(メタ)アタリレート、 2
, 2, 3, 3, 4, 4, 4 ヘプタフノレ才ロプ、チノレ(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3, 4, 4, 5, 5 才クタフノレ才ロペンチノレ(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3, 4, 4, 5, 5, 5 ノナフノレ 才ロペンチノレ(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7 ドデカフノレ才 口へプチノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8—ドデカフノレ才ロ 才クチノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8, 8—トリデカフノレ才 口才クチノレ(メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 7 トリデカフノレ 才口へプチノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8, 9, 9, 10, 10 —へキサデカフノレ才ロデシノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8 , 9, 9, 10, 10, 10 ヘプタデカフノレ才ロデシノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8, 9, 9, 10, 10, 11 , 11一才クタデカフノレ才ロウンデシノレ(メタ) アタリレー卜、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8, 9, 9, 10, 10, 11 , 11 , 11—ノナ デカフノレ才ロウンデシノレ(メタ)アタリレート、 3, 3, 4, 4, 5, 5, 6, 6, 7, 7, 8, 8, 9, 9, 10, 10, 11 , 11 , 12, 12 エイコサフノレ才ロドデシノレ(メタ)アタリレートなどカ挙 げられる。
チレンなどが挙げられる。
含フッ素ポリエーテル化合物の具体例としては、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6 - ジォキサヘプチル(メタ)アタリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6—ジォキサォク チル(メタ)アタリレート、 1H, 1H—パーフルォロ— 3, 6—ジォキサデカニル(メタ)ァ タリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6, 9 トリオキサデカニル(メタ)アタリレート 、 1H, 1H—パーフルォロ一 3, 6, 9—トリオキサゥンデカニル(メタ)アタリレート、 1H , 1H—パーフルォロ一 3, 6, 9—トリオキサトリデカニル(メタ)アタリレート、 1H, 1H —パーフルォロ一 3, 6, 9, 12 テトラオキサトリデカニル(メタ)アタリレート、 1H, 1 Η—パーフルオロー 3, 6, 9, 12 テトラオキサテトラデカニル(メタ)アタリレート、 1H , 1H—パーフルオロー 3, 6, 9, 12 テトラオキサへキサデカニル(メタ)アタリレート 、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6, 9, 12, 15 ペンタォキサへキサデカニル(メタ) アタリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6, 9, 12, 15 ペンタォキサヘプタデカ
ニル(メタ)アタリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6, 9, 12, 15—ペンタォキサノ ナデカ二ノレ(メタ)アタリレート、 1H, 1H—ノ ーフノレ才ロ一 3, 6, 9, 12, 15, 18—へ キサォキサイコサニル(メタ)アタリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6, 9, 12, 1 5, 18—へキサォキサドコサニル(メタ)アタリレート、 1H, 1H—パーフルオロー 3, 6 , 9, 12, 15, 18, 21—へプタオキサトリコサニノレ(メタ)アタリレート、 1H, 1H—ノ ー フルオロー 3, 6, 9, 12, 15, 18, 21—へプタオキサペンタコサニル(メタ)アタリレー 卜等を挙げること力 Sでさる。
また、このようなフッ素原子を有する付加重合性単量体は、水酸基を有するフッ素 化合物と、付加重合性官能基を有する酸ハロゲン化物と反応させて合成することもで きる。
このような水酸基を有するフッ素化合物としては、(HO) C (CF ) CH 、 (HO) C (C
F ) CH CH 、 (HO) C (CF ) CH〇— CH—基を有する化合物、(H〇)C (CF ) C
H2CH2〇一 0 などが挙げられる。
また、 Exfluor Research Corporationより市販されており、購入して使用することもで きる。
また、前記の水酸基を有するフッ素化合物は、合成して使用することもでき、特開平 10-147639に合成方法が記載されて!/、る。
[0036] また、付加重合性単量体( δ )の例には、親水性基を有する化合物も含まれる。例 えば、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレートのようなォキシアルキレン 基含有単量体が挙げられる。
[0037] なお、上記付加重合性単量体( δ )は 1種類を単独で用いてもよぐ複数種を組み 合わせて用いてもよい。複数種を組み合わせて用いる場合には、 目的とする重合体 の特定に応じて各種の組成比を適宜調整して用いることができる。
[0038] <本発明の重合体 >
本発明の重合体は、分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロシルセ スキォキサン( α )由来の構成単位 (構成単位 (Α) )と、付加重合性官能基を有する オルガノポリシロキサン( 0 )由来の構成単位 (構成単位 (Β) )と、活性水素を有する 基を含む付加重合性単量体( γ )由来の構成単位 (構成単位 (C) )とを必須成分とす
る付加共重合体であり、ブロック共重合などの定序性共重合体であっても、ランダム 共重合体であってもよいが、好ましくはランダム共重合体である。また、本発明の重合 体は架橋構造を有してレ、ても、グラフト共重合体であってもよレ、。
[0039] 本発明の重合体における、構成単位 (A)と構成単位 (B)及び構成単位(C)のモル 匕率 (ま任意であり、(&) : (13)=約0.001:99.999〜約 99.999:0.001、 (b): (c) =約 0.001:99.999〜約 99.999:0.001、 (a): (c)=^0.001:99.999〜約 99.999:0.001であればよい。
本発明の重合体に含まれる構成単位 (C)の割合は特に制限されず、本発明の重 合体は、塗布剤として使用される際に配合するバインダー樹脂との結合性を図る上 で、バインダー樹脂単量体との好ましい反応性が得られる程度に、活性水素を有す る基を含んでいればよい。
後述するように、本発明の共重合体を表面改質剤として用いる場合には、 ω: (b)
=約 1:99〜約 99:1、 (b): (c)=約 1:99〜約 99:1、 (a): (c) =約 1: 99〜約 99: 1 であることが好ましい。
なお、本発明の重合体が任意の構成単位 (D)をさらに含む場合も、本発明の重合 体に含まれる構成単位 (A)、構成単位 (B)及び構成単位(C)の上記モル比率は同 様である。
[0040] 本発明の重合体の重量平均分子量は、構成単位 (B)の含有率などによって異なる 、 目安として約 1000〜; 100万である。一方、本発明の重合体の分子量分布(Mw /Mn)は、 目安として約 1.01-2.5程度である。
[0041] 分子内に一つの付加重合性官能基を有するフルォロシルセスキォキサン( α )、付 加重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン( /3 )、活性水素を有する基を有す る付加重合性単量体( γ )、または必要に応じて用いることのできる任意の付加重合 性単量体( δ )として複数種の単量体を用いる場合は、各々の単量体の比率は、 目 的とする共重合体の特性に応じて適宜決定すればよい。そして簡便性と汎用性に鑑 みると、ラジカル共重合が好ましい。
[0042] 付加重合は、重合開始剤を用いて行うことができる。
用いられる重合開始剤の例には、 2,2'-ァゾビスイソプチロニトリル、 2,2'-ァゾビス(
2,4-ジメチルバレロニトリル)、 2,2'-ァゾビス(2-ブチロニトリル)、ジメチル -2,2'-ァゾ ビスイソブチレート、 1,1'-ァゾビス(シクロへキサン-卜カルボ二トリル)などのァゾ化 合物;ベンゾィルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オタタノィルパーォキサイ ド、ァセチルパーオキサイド、ジ -t-ブチルパーオキサイド、 t-ブチルタミルパーォキ サイド、ジクミルパーオキサイド、 t-ブチルパーォキシアセテート、 t-ブチルパーォキ シベンゾエート、 t-ブチルパーォキシネオデカノエートなどの過酸化物;およびテトラ ェチルチウラムジスルフイドなどのジチォ力ルバメート;などのラジカル重合開始剤が p¾よれ 。
[0043] さらに重合反応の例には、リビングラジカル重合、および活性エネルギー線重合な どが含まれる。
リビングラジカル重合は、原子移動ラジカル重合;可逆的付加開裂連鎖移動;ヨウ 素移動重合;ィニファータ重合に代表され、以下の引用文献 A〜Cに記載されている 重合開始剤を用いて行うことができる。
•引用文献 A : 蒲池幹治、遠藤剛監修、ラジカル重合ハンドブック、 1999年 8月 10 日発行、ェヌティーエス発行)。
'引用文献 B: HANDBOOK OF RADICAL POLYMERIZATION, . Matyjaszewski, T. P. Davis, Eds., John Wiley and Sons, Canada 2002
•引用文献 C : 特開 2005-105265
活性エネルギー線重合は、引用文献 Dに記載の化合物を活性エネルギー線重合 開始剤として用いて行うことができる。
•引用文献 D : フォトポリマー懇話会編、感光材料リストブック、 1996年 3月 31日、ぶ んしん出版発行)。
[0044] 本発明にお!/、て、活性エネルギー線とは、活性種を発生する化合物を分解して活 性種を発生させることのできるエネルギー線を!/、う。このような活性エネルギー線とし ては、可視光、紫外線、赤外線、 X線、 α線、 /3線、 γ線、電子線などの光エネルギ 一線が挙げられる。
用いられる活性エネルギー線重合開始剤の具体例としては、紫外線や可視光線の 照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定しな!/、。活性エネルギー線
重合開始剤として用いられる化合物としては、ベンゾフエノン、ミヒラーズケトン、 4,4' -ビス(ジェチルァミノ)ベンゾフエノン、キサントン、チォキサントン、イソプロピルキサ ントン、 2,4-ジェチルチ才キサントン、 2-ェチルアントラキノン、ァセトフエノン、 2-ヒド ロキシ -2-メチルプロピオフエノン、 2-ヒドロキシ -2-メチル- -イソプロピルプロピオ フエノン、 1-ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、イソプロピルべンゾインエーテル 、イソブチルベンゾインエーテル、 2,2-ジエトキシァセトフエノン、 2,2-ジメトキシ -2-フ ェニルァセトフエノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、 2-メチル -1- [4- (メチルチ ォ)フエニル ] -2-モルホリノプロパン _;!-オン、 2_ベンジル _2 -ジメチルァミノ-; 1- (4- モルホリノフエニル) -ブタノン -1 ,4-ジメチルァミノ安息香酸ェチル、 4-ジメチルァミノ 安息香酸イソァミル、 4,4' -ジ(t-ブチルペルォキシカルボニル)ベンゾフエノン、 3,4 ,4' -トリ(t-ブチルペルォキシカルボ二ノレ)ベンゾフエノン、 2,4,6-トリメチルベンゾィ ルジフエニルフォスフィンオキサイド、 2_ (4' -メトキシスチリル) -4,6-ビス(トリクロロメ チル) -S-トリァジン、 2- (3' A' -ジメトキシスチリル) -4,6-ビス(トリクロロメチル) -S- トリアジン、 2_ (2' A' -ジメトキシスチリル) -4,6-ビス(トリクロロメチル) -S-トリァジン 、2- (2' -メトキシスチリル) -4,6-ビス(トリクロロメチル) -S-トリァジン、 2_ ( -ペン チルォキシスチリル) -4,6-ビス(トリクロロメチル) -S-トリァジン、 4- [p-N,N-ジ(ェトキ シカルボニルメチル)] _2,6-ジ(トリクロロメチル) -S-トリァジン、 1 ,3-ビス(トリクロロメ チル) -5_ (2' -クロ口フエニル) -S-トリァジン、 1,3_ビス(トリクロロメチル) -5_ ( -メ トキシフエニル) -S-トリァジン、 2- (p-ジメチルアミノスチリル)ベンズォキサゾール、 2- (p-ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、 2-メルカプトべンゾチアゾール、 3,3 ' -カルボニルビス(7-ジェチルァミノクマリン)、 2- (0-クロ口フエニル) -4,4' ,5,5' -テトラフェニル -1 ,2' -ビイミダゾール、 2,2' -ビス(2-クロ口フエニル) -4,4' , 5,5 ' -テトラキス(4-エトキシカルボユルフェニル) -1 ,2' -ビイミダゾール、 2,2' -ビス( 2,4-ジクロロフエニル) -4,4' ,5,5' -テトラフェニル -1 ,2' -ビイミダゾール、 2,2' - ビス(2,4-ジブロモフエニル) -4,4' ,5, 5' -テトラフェニル -1 ,2' -ビイミダゾール、 2 ,2' -ビス(2,4,6-トリクロ口フエニル) -4,4' ,5,5' -テトラフェニル -1 ,2' -ビイミダゾ ール、 3- (2-メチル -2-ジメチルァミノプロピオニル)カルバゾール、 3,6-ビス(2-メチ ル -2-モルホリノプロピオ二ノレ) -9-n-ドデシルカルバゾール、 1-ヒドロキシシクロへキ
シルフェニルケトン、ビス( 7] -2,4-シクロペンタジェン -卜ィル) -ビス(2,6-ジフルォ 口- 3- (1H-ピロール-卜ィル) -フエニル)チタニウム、などである。これらの化合物は 単独で使用してもよぐ 2つ以上を混合して使用することも有効である。 3,3' ΑΛ' - テトラ(t-ブチルペルォキシカルボ二ノレ)ベンゾフエノン、 3,3' ,4,4' -テトラ(t-へキ シルペルォキシカルボニル)ベンゾフエノン、 3,3' -ジ(メトキシカルボニル) -4,4' - ジ(t-ブチルペルォキシカルボニル)ベンゾフエノン、 3,4' -ジ(メトキシカルボニル) - 4,3' -ジ(t-ブチルペルォキシカルボニル)ベンゾフエノン、 4,4' -ジ(メトキシカル ボニル) -3,3' -ジ(t-ブチルペルォキシカルボニル)ベンゾフエノンなどが好まし!/、。
上記の付加重合において用いられる重合開始剤の量は、単量体の総モル数に対 して約 0· 01〜; 10mol%とすればよい。
[0045] また前記付加重合において、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤を用いること で、分子量を適切に制御することができる。連鎖移動剤の例には、チォ ナフトー ノレ、チォフエノール、ブチルメルカプタン、ェチルチオグリコレート、メルカプトエタノー ル、メルカプト酢酸、イソプロピルメルカプタン、 t-ブチルメルカプタン、ドデカンチォ ール、チォリンゴ酸、ペンタエリスリトールテトラ(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタ エリスリトールテトラ(3-メルカプトアセテート)などのメルカプタン類;ジフエニルジサル ファイド、ジェチルジチオダリコレート、ジェチルジサルファイドなどのジサルファイド 類;などのほ力、、トルエン、メチルイソブチレート、四塩化炭素、イソプロピルベンゼン 、ジェチルケトン、クロ口ホルム、ェチルベンゼン、塩化ブチル、 s-ブチルアルコール 、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、塩化プロピレン、メチルクロ口ホルム、 t -ブチルベンゼン、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、酢酸、酢酸ェチル、ァ セトン、ジォキサン、四塩化工タン、クロ口ベンゼン、メチノレシクロへキサン、 tーブチノレ アルコール、ベンゼンなどが含まれる。特にメルカプト酢酸は、重合体の分子量を下 げて、分子量分布を均一にさせ得る。
連鎖移動剤は単独でも、または 2種以上を混合しても使用することができる。
[0046] 本発明の重合体の具体的な製造方法は、通常の付加重合体の製造方法と同様に すればよぐ例えば、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、塊状 懸濁重合法、超臨界 COを用いた重合法を用いることができる。
溶液重合法による場合には、適切な溶媒中に、分子内に一つの付加重合性官能 基を有するフルォロシルセスキォキサン( α )、付加重合性官能基を有するオルガノ ポリシロキサン( /3 )、および活性水素を有する基を含む付加重合性単量体( γ )と、 必要に応じて用いることのできる任意の付加重合性単量体( δ )と、さらに重合開始 剤、および連鎖移動剤などを溶解して、加熱または活性エネルギー線を照射して付 加重合反応させればよい。
[0047] 上記の重合反応に用いられる溶媒の例には、炭化水素系溶媒 (ベンゼン、トルエン など)、エーテル系溶媒(ジェチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフエニルエーテル 、ァニソール、ジメトキシベンゼンなど)、ハロゲン化炭化水素系溶媒 (塩化メチレン、 クロ口ホルム、クロ口ベンゼンなど)、ケトン系溶媒(アセトン、メチルェチルケトン、メチ ノレイソブチルケトンなど)、アルコール系溶媒(メタノーノレ、エタノーノレ、プロパノール、 イソプロパノール、ブチルアルコール、 t-ブチルアルコールなど)、二トリル系溶媒(ァ セトニトリル、プロピオ二トリル、ベンゾニトリルなど)、エステル系溶媒(酢酸ェチル、酢 酸ブチルなど)、カーボネート系溶媒(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート など)、アミド系溶媒(N, N—ジメチルホルムアミド、 N, N—ジメチルァセトアミド)、ハ イド口クロ口フルォロカーボン系溶媒(HCFC— 141b、 HCFC— 225)、ハイド口フル ォロカーボン(HFCs)系溶媒(炭素数 2〜4、 5および 6以上の HFCs)、パーフルォ 口カーボン系溶媒 (パーフルォロペンタン、パーフルォ口へキサン)、脂環式ハイド口 フルォロカーボン系溶媒(フルォロシクロペンタン、フルォロシクロブタン)、酸素含有 フッ素系溶媒(フルォロエーテル、フルォロポリエーテル、フルォロケトン、フルォロア ノレコール)、芳香族系フッ素溶媒( α , α , α -トリフルォロトルエン、へキサフルォ口べ ンゼン)、水が含まれる。これらを単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。 用いられる溶媒の量は、単量体濃度を約 10〜80重量%とする量であればよい。
[0048] 反応温度は特に制限されず、 目安として約 0〜200°Cであればよぐ室温〜約 150 °Cが好ましい。重合反応は、単量体の種類や、溶媒の種類に応じて、減圧、常圧ま たは加圧下で行うことができる。
重合反応は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい 。発生したラジカルが酸素と接触して失活し、重合速度が低下するのを抑制し、分子
量が適切に制御された重合体を得るためである。さらに重合反応は、減圧下で溶存 酸素を除去された重合系内で行われることが好ましい(減圧下で溶存酸素を除去し た後、そのまま減圧下にお!/、て重合反応を行ってもょレ、)。
[0049] 溶液中に得られた重合体は、常法により精製または単離されてもよぐその溶液の まま塗膜形成などに用いられてもよい。
本発明の重合体を精製する場合は、再沈殿操作による精製法が好ましい。この精 製法は次のように行われる。まず、重合体および未反応の単量体を含む重合反応液 に、重合体は溶解しないけれども未反応の単量体は溶解するような溶剤、いわゆる 沈殿剤をこの溶液に加えて重合体のみを沈殿させる。沈殿剤の好ましレ、使用量は、 前記の重合反応液の重量に基づいて 20〜 50倍である。
好ましい沈殿剤は、重合時に用いる溶剤と相溶し、重合体を全く溶解せず、未反応 の単量体のみを溶解し、沸点も比較的低い溶剤である。好ましい沈殿剤の例は低級 アルコール類および脂肪族炭化水素である。特に好ましい沈殿剤はメタノール、エタ ノール、 2—プロパノール、へキサン、およびヘプタンである。これらは単独で使用し ても、 2種類以上を混合して使用してもよい。また、混合して使用する場合は、 日本ァ ルコール販売株式会社より、変性アルコールとして市販されているソルミックス AP— 1、 A— 11などを購入して使用してもよい。そして、未反応単量体の除去効率をさら に上げるためには、再沈殿操作の繰り返し回数を多くすればよい。この方法により、 重合体のみを貧溶剤中で析出させることが可能であり、濾過操作によって容易に未 反応単量体と重合体とを分離することができる。
[0050] <重合体の用途〉
本発明の重合体は任意の用途に用いられるが、必要に応じて他の樹脂(以下、バ インダー樹脂)、または樹脂単量体 (以下、バインダー樹脂単量体)とを組み合わせ、 必要に応じては各種の溶媒に溶解または分散させて表面改質剤(いわゆるコーティ ング斉 IJ)として使用すること力 Sできる。
プラスチックス、ガラス、金属などの基材表面に皮膜を形成させ、撥水撥油性、離型 性、防汚性などの機能を発現させるためには、 1)本発明の重合体を単独で用いても よぐ 2)バインダー樹脂およびバインダー樹脂単量体と組み合わせて使用してもよい
。基材表面にこれらの機能を発現させるためには、基材と密着させることが重要であ り、該重合体を基材とより固定化するためには、バインダー樹脂と組み合わせて使用 すること力 S好ましく、さらに、 3)該重合体と反応しうる官能基を有するバインダー樹脂 (以下、反応性バインダー樹脂)、当該重合体および反応性バインダー樹脂とを反応 により架橋させる成分を選択することで、バインダー樹脂を介して当該重合体を基材 とをより強固に固定化することができる。また、耐熱性、耐光性、耐擦傷性、耐摩耗性 などの特性が必要とする用途の場合は、これらの特性を有するバインダー樹脂を選 択することにより、その樹脂本来の特性を損なうことなぐ表面を改質することができる
[0051] 前記の通り、本発明の重合体は、前記 1)のように単独で表面改質剤として用いても よいが、前記 2)のように他のバインダー樹脂と混合させて表面改質剤として用いても よぐ前記 3)のように本発明の重合体に対して反応し得るバインダー樹脂単量体(以 下、反応性バインダー樹脂単量体ともいう)と混合させて表面改質剤として用いてもよ い。
前記 1)のように、本発明の重合体を単独で用いると、基板表面を直接改質すること ができる。このような場合は、本発明の重合体に含まれる活性水素の水素結合力が 働き、基板への密着性を高める効果が得られる。
前記 2)のように、本発明の重合体を他のバインダー樹脂と混合させて用いると、そ の樹脂本来の特性 (力学物性、表面'界面特性、相溶性など)を改質することができ
[0052] バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよぐ複数の種類 の樹脂であってもよい。
バインダー樹脂の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビュル、ポリ塩化 ビニリデン、ポリスチレン、アクリロニトリル一スチレン樹脂、アクリロニトリル一ブタジェ ン—スチレン樹脂、ポリ(メタ)アタリレート樹脂、超高分子量ポリエチレン、ポリ- 4-メチ ルペンテン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド(ナイロン 6 :デュポン社商品名 、ナイロン 6 , 6 :デュポン社商品名、ナイロン 6, 10 :デュポン社商品名、ナイロン 6, T :デュポン社商品名、ナイロン MXD6:デュポン社商品名など)、ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン 2, 6—ナフタレンジ力 ノレボキシラート、など)、ポリアセターノレ、ポリカーボネート、ポリフエ二レン才キサイド、 フッ素樹脂(ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、など)、ポリフエ二レンス ルフイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリ ラート (Uポリマー:ュニチカ (株)商品名、ベクトラ:ポリプラスチックス (株)商品名、など )、ポリイミド (カプトン:東レ (株)商品名、 AURUM:三井化学 (株)商品名、など)、ポ リエーテルイミド、ポリアミドイミド、フエノール樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ェポ キシ樹脂、尿素樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエーテルゥ レタン樹脂およびシリコーン樹脂などが含まれる。
これらの樹脂を単独で用いてもよ!/、し、複数の樹脂を組み合わせて用いてもよ!/、。
[0053] また前記 3)のように、本発明の重合体を、反応性バインダー樹脂単量体と混合させ て用いてもよい。特に、活性水素を有する基を有する本発明の重合体と、反応性バイ ンダ一樹脂単量体とを混合させて用いると、硬化により得られる樹脂と本発明の重合 体が架橋結合され、その結果、力学物性、表面 ·界面特性、相溶性に優れた複合樹 月旨を得ること力 Sでさる。
具体的には、活性水素を有する基を有する本発明の重合体と、反応性バインダー 樹脂単量体と、さらに必要に応じて硬化反応開始剤を含む溶液を基板に塗布し、塗 膜を乾燥および硬化させることで、バインダー樹脂との複合樹脂からなる皮膜 (複合 膜)を基板上に形成することができる。
なお、前記 2)や前記 3)のように、本発明の重合体とバインダー樹脂またはバインダ 一樹脂単量体とを併用する場合には、これらを含む溶液または分散液における本発 明の重合体とバインダー樹脂またはバインダー樹脂単量体の重量比は 0. 01 : 99. 9 9〜80 : 20が好ましい。
[0054] 反応性バインダー樹脂単量体は熱可塑性樹脂単量体、熱硬化性樹脂単量体の!/、 ずれであってもよいが、その好ましい例には、ウレタン樹脂を形成する単量体が含ま れる。ウレタン樹脂とは、組成中にウレタン結合を繰返し持つ化合物であり、イソシァ ネート基を 2個以上持ったポリイソシァネート化合物 (0=C=N-R-N=C=0)と、水酸基を 2個以上持ったポリオール化合物 (HO-R'_OH)、ポリアミン (H N-R"-NH )、または水
などの活性水素(_NH2,-NH,-CONH-など)を持った化合物などとの反応により得るこ とができる。従って、反応性バインダー樹脂単量体としては、以下に示すイソシァネ 一ト基を複数個有する化合物を挙げることができる。
イソシァネート基を複数個有する化合物としては、例えば、脂肪族ポリイソシァネー ト、脂環族ポリイソシァネート、芳香脂肪族ポリイソシァネート、芳香族ポリイソシァネ ートなどの低分子量ポリイソシァネート、プレポリマー、イソシァヌレート体、トリオン体 、及びこれらのポリイソシァネートの誘導体や変性体を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシァネートとしては、ジイソシァネート (例えば、トリメチレンジイソシァ
ネート、へキサメチレンジイソシァネート、ペンタメチレンジイソシァネート、 2, 4, 4— 又は 2, 2, 4 トリメチルへキサメチレンジイソシァネートなどの C アルカンジイソシ
2 - 16
ァネート、 2, 6 ジイソシアナトメチルカプロエートなど)、ポリイソシァネート(例えば、 リジンエステルトリイソシァネート、 1 , 4, 8—トリイソシアナトオクタン、 1 , 6, 11—トリイ
6 トリイソシアナトへキサン、 2, 5, 7 トリメチノレー 1 , 8 ジイソシアナト一 5 イソシ
6—20 ^
脂環族ポリイソシァネートとしては、ジイソシァネート (例えば、 1 , 3—シクロペンタン ジイソシァネート、 1 , 4ーシクロへキサンジイソシァネート、 1 , 3—シクロへキサンジィ ソシァネート、 3—イソシアナトメチルー 3, 5, 5—トリメチルシクロへキシルイソシァネ ート(慣用名:イソホロンジイソシァネート)、 4, 4'ーメチレンビス(シクロへキシルイソシ ァネート)、メチルー 2, 4 シクロへキサンジイソシァネート、メチルー 2, 6 シクロへ キサンジイソシァネート、 1 , 3—又は 1 , 4—ビス(イソシアナトメチル)シクロへキサン( 慣用名:水添キシリレンジイソシァネート)もしくはその混合物、ノルボルナンジイソシ ァネートなど)、ポリイソシァネート(例えば、 1 , 3, 5—トリイソシアナトシクロへキサン、 1 , 3, 5 トリメチルイソシアナトシクロへキサン、 2—(3 イソシアナトプロピル) 2, 5 ジ(イソシアナトメチノレ)ービシクロ(2· 2. 1)ヘプタン、 2—(3 イソシアナトプロピ ノレ) 2, 6 ジ(イソシアナトメチノレ)ービシクロ(2· 2. 1)ヘプタン、 3—(3 イソシァ
ナトプロピノレ) 2, 5 ジ(イソシアナトメチノレ)ービシクロ(2· 2. 1)ヘプタン、 5—(2 イソシアナトェチル) 2 イソシアナトメチルー 3—(3 イソシアナトプロピル)ービ シクロ(2· 2. 1)ヘプタン、 6—(2 イソシアナトェチル)ー2 イソシアナトメチルー 3 一(3—イソシアナトプロピル)ービシクロ(2· 2. 1)ヘプタン、 5—(2—イソシアナトェ チル)ー2 イソシアナトメチルー 2—(3 イソシアナトプロピル)ービシクロ(2· 2. 1) ヘプタン、 6—(2 イソシアナトェチル)ー2 イソシアナトメチルー 2—(3 イソシ アナトプロピル)一ビシクロ(2· 2. 1)ヘプタンなどのトリイソシァネートなど)が挙げら れる。
芳香脂肪族ポリイソシァネートとしては、ジイソシァネート (例えば、 1 , 3—または 1 , 4 キシリレンジイソシァネートもしくはその混合物、 ω , ω ' ジイソシァナトー 1 , 4 ジェチルベンゼン、 1 , 3—または 1 , 4 ビス(1 イソシァナトー 1ーメチルェチル)ベ ンゼン (慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシァネート)もしくはその混合物など)、ポ リイソシァネート(例えば、 1 , 3, 5—トリイソシアナトメチルベンゼンなどのトリイソシァ ネートなど)が挙げられる。
芳香族ポリイソシァネートとしては、ジイソシァネート(例えば、 m—フエ二レンジイソ シァネート、 p フエ二レンジイソシァネート、 4, 4'ージフエニルメタンジイソシァネート 、 1 , 5 ナフタレンジイソシァネート、 2, 4' または 4, 4'ージフエ二ノレメタンジイソシ ァネートもしくはその混合物、 2, 4 または 2, 6 トリレンジイソシァネートもしくはそ の混合物、 4, 4' トルイジンジイソシァネート、 4, 4'ージフエニルエーテルジイソシ ァネートなど)、ポリイソシァネート(例えば、トリフエニルメタン一 4, 4', 4"—トリイソシ ァネート、 1 , 3, 5 トリイソシァネートベンゼン、 2, 4, 6 トリイソシァネートトルエン などのトリイソシァネート、例えば、 4, 4'—ジフエニルメタン一 2, 2', 5, 5'—テトライソ シァネートなどのテトライソシァネートなど)が挙げられる。
ポリイソシァネートの誘導体としては、例えば、前記ポリイソシァネートのダイマー、ト リマー(イソシァヌレート環含有ポリイソシァネート)、ビウレット、ァロファネート、炭酸ガ スと上記ポリイソシァネート単量体との反応により得られる 2, 4, 6—ォキサジアジント リオン環を有するポリイソシァネート、カルポジイミド、ウレットジオン、ポリメチレンポリ フエ二ルポリイソシァネート(クルード MDI、ポリメリック MDI)およびクルード TDIなど
が挙げられる。
ポリイソシァネートの変性体としては、例えば、前記ポリイソシァネートやポリイソシァ ネートの誘導体と、後述する低分子量ポリオール又は低分子量ポリアミンとを、ポリイ ソシァネートのイソシァネート基が、低分子量ポリオールのヒドロキシル基または低分 子量ポリアミンのァミノ基よりも過剰となる当量比で反応させることによって得られる、 ポリオール変性体やポリアミン変性体などが挙げられる。
また、本発明に用いられる反応性バインダー樹脂単量体には、イソシァネート基を 有するウレタン樹脂も含まれる。このようなイソシァネート基を有するウレタン樹脂とし ては、 日本ポリウレタン工業 (株)製のコロネートゃミリオネート、三井化学ポリウレタン( 株)のタケネート、 MTォレスターとして市販されており、それらを必要に応じて購入し 使用してもよい。
これらは単独で用いることもできるし、 2種以上を組み合わせて用いることもできる。 また、必要に応じてイソシァネート基と反応し得る複数のヒドロキシル基を有する化 合物を混合させてもよい。このようなヒドロキシル基を有する化合物としては、多価の ァノレコーノレ類を挙げることカできる。
多価のアルコール類としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオ ール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポ リオールなどが挙げられる。
具体的には、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ レングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグ リコーノレなどを挙げることカできる。
ポリエステルポリオールとしては、低分子量ジオールと二塩基酸の重縮合より得られ る化合物と、低分子量ジオールを開始剤として二塩基酸の開環反応により得られる 化合物とが挙げられる。低分子量ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレン グリコーノレ、トリエチレングリコーノレ、プロピレングリコーノレ、 1 , 4 ブタンジォーノレ、 3 ーメチノレー 1 , 5—ペンタンジォーノレ、 1 , 6—へキサンジォーノレ、ネオペンチノレグリコ ールなどが挙げられる。前者の重縮合に使用される二塩基酸として、アジピン酸、ァ ゼライン酸、セバチン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。また、後者の
開環反応に使用される二塩基酸としては、ポリ ε—力プロラタトン、ポリ 13ーメチルー δ—バレロラタトンなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、 1 , 6—へキサンジ才ールポリカーボネートポリ オール、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオール系ポリカーボネートポリオール、炭素 数 4〜6の混合ジオール系ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。ポリブタジ エンポリオールとしては、 1 , 4 ポリブタジエンと 1 , 2—ポリブタジエンからなるポリオ ールが挙げられる。水添ポリブタジエンポリオールとしては、ポリブタジエンポリオ一 ルを水素添加したパラフィン骨格を持ったものが挙げられる。
これらは単独で用いることもできるし、 2種以上を組み合わせて用いることもできる。 本発明の重合体とイソシァネート基を有する化合物の配合割合は任意でよいが、 Ο Η基/ NCO基当量が 0. ;!〜 10であることが好まし!/、。
<硬化方法〉
活性水素を有する基を含む本発明の重合体と反応性バインダー樹脂単量体との、 ウレタン樹脂を形成する硬化反応を促進させる目的で、硬化反応開始剤としてウレタ ン化触媒を使用することができる。
ウレタン化触媒としては、有機金属系ウレタン化触媒と 3級ァミン系ウレタン化触媒 を挙げること力 Sでさる。
有機金属系ウレタン化触媒としては酢酸錫、ォクチル酸錫、ォレイン酸錫、ラウリン 酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ォ クタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルトなどの有機金属 系ウレタン化触媒を挙げることができる。
3級ァミン系ウレタン化触媒としては、トリエチレンジァミン、 Ν, Ν, Ν', Ν', Ν'—ぺ ンタメチルジプロピレントリアミン、 Ν, Ν, Ν', Ν', Ν'—ペンタメチルジェチレントリアミ ン、 Ν, Ν, Ν', N' テトラメチルへキサメチレンジァミン、ビス(ジメチルアミノエチル) エーテル、 2- (Ν, Νジメチノレアミノ)一ェチノレ一 3— (Ν, Νジメチルァミノ)プロピル エーテル、 Ν, N' ジメチルシクロへキシルァミン、 Ν, Ν ジシクロへキシルメチルァ ミン、メチレンビス(ジメチルシクロへキシノレ)ァミン、トリエチノレアミン、 Ν, Ν ジメチル ァセチルァミン、 Ν, Ν ジメチルドデシルァミン、 Ν, Ν ジメチルへキサデシルアミ
ン、 N, N, Ν', Ν'—テトラメチル一 1 , 3—ブタンジァミン、 Ν, Ν ジメチルベンジル ァミン、モルホリン、 Ν メチルモルホリン、 Ν ェチルモルホリン、 Ν— (2—ジメチノレ アミノエチル)モルホリン、 4, 4'ーォキシジエチレンジモルホリン、 Ν, N' ジメチルビ ペラジン、 Ν, N' ジェチルビペラジン、 Ν, —メチルー N' ジメチルアミノエチルピ ペラジン、 2, 4, 6 トリ(ジメチルアミノメチル)フエノール、テトラメチルダァニジン、 3 —ジメチルァミノ一 Ν, Ν ジメチルプロピオンアミド、 Ν, Ν, Ν', Ν'—テトラ(3—ジメ チルァミノプロピノレ)メタンジァミン、 Ν, Ν ジメチルァミノエタノール、 Ν, Ν, Ν', N' —テトラメチノレ一 1 , 3 ジァミノ一 2 プロパノール、 Ν, Ν, Ν'—トリメチルアミノエチ ノレエタノールァミン、 1 , 4 ビス(2 ヒドロキシプロピル)一 2 メチルビペラジン、 1 一(2 ヒドロキシプロピノレ)イミダゾール、 3, 3 ジアミノー Ν メチルプロピルァミン、 1 , 8 ジァゾビシクロ(5, 4, 0) ゥンデセンー7、 Ν メチルー Ν ヒドロキシェチル ピぺラジンなどを挙げることができる。
これらは単独で用いることもできるし、 2種以上を組み合わせて用いることもできる。 触媒の使用量は樹脂組成物に対して任意の量を使用することができるが、好ましくは 樹脂組成物の質量に基づいて 0. 000;!〜 20%、より好ましくは 0. 00;!〜 10%であ
[0058] 前述の通り、本発明の重合体は溶媒に溶解または分散させて、表面改質剤として 用いることができる。表面改質剤に含まれる固形分 (本発明の重合体や他の樹脂な どを含む)の濃度は特に制限されないが、約 0. 0;!〜 50重量%であればよい。
[0059] 反応性バインダー樹脂単量体 (イソシァネート基を複数個有する化合物など)と共 にウレタン樹脂を形成させる場合、本発明の重合体を溶解または分散させる溶媒は 、本発明の重合体、および反応性マトリックス単量体に含まれるイソシァネート基に対 して不活性な溶剤であればよぐ例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素 系溶剤、酢酸ェチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルェチルケトン、シク 口へキサノンなどのケトン系溶剤、エチレングリコールェチルエーテルアセテート、プ ロピレングリコールメチルエーテルァセテ一ト、ェチル 3—エトキシプロビオネートな どのダリコールエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジォキサンなどのエーテ ル系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルァセトアミド、 Ν メチルピロリドン、フルフラ
ールなどの極性溶剤などを挙げることができ、これらは単独、または 2種以上を組み 合わせて用いてもよい。
[0060] 反応性バインダー樹脂単量体として、メラミン樹脂を形成する単量体も挙げられる。
メラミン樹脂を形成する単量体としては、アルキルエーテル化メラミン樹脂が挙げられ る。具体例としては、アミノトリアジンをメチロール化し、シクロへキサノールまたは炭素 数 1〜6のアル力ノールでアルキルエーテル化したものが挙げられ、より具体的にはメ チルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルブチル混合ェ 一テル化メラミン樹脂が挙げられる。
[0061] 本発明の重合体を含む溶液を基板に塗布する方法は、特に制限されないが、スピ ンコート法、ロールコート法、スリットコート法、デイツビング法、スプレーコート法、グラ ビアコート法、リバースコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコート法、キスコー ト法、リバースキスコート法、エアナイフコート法、カーテンコート法などがある。
塗布される基板の例には、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラスなどの 透明ガラス基板;ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、 芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリイミド、トリアセテート、ジアセテートなどの 合成樹脂製シート、フィルム;ノルボルネン系樹脂を含むシクロォレフイン系樹脂(商 品名;ゼォノア、ゼォネックス、 日本ゼオン株式会社、商品名;アートン、 JSR株式会 社)、メタタリルスチレン、ポリサルフォン、脂環式アクリル樹脂、ポリアリレートなどの光 学用途に用いる透明樹脂基板;アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板など の金属基板;その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板;ウレタンゴム、 スチレンゴムなどが挙げられる。
これらの基板は前処理をされていてもよぐ前処理の例には、シランカップリング剤 などによる薬品処理、サンドブラスト処理、コロナ放電処理、紫外線処理、プラズマ処 理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着などが含まれる。 塗布された溶液の乾燥は、室温〜約 200°Cの環境下で行うことができる。 塗布溶液は、前記溶媒中に本発明の重合体、および必要に応じて任意の成分を 混合 '溶解させることで製造される。
なお、本発明の皮膜の用途としては、剥離紙'剥離フィルム用皮膜、撥水 '撥油皮
膜、汚れ防止皮膜、摺動皮膜、反射防止皮膜及び絶縁皮膜などが挙げられる。 実施例
[0062] 以下において、実施例などを参照して本発明をさらに詳細に説明する力 これらの 記載により本発明の範囲が限定されることはない。なお、本実施例における重量平 均分子量のデータは、ポリ(メタクリル酸メチル)を標準物質として GPC (ゲルパーミエ ーシヨンクロマトグラフィー法)によって求めたものである。
[0063] [製造例 1 ]
γ -メタクリロキシプロピノレへプタ(トリフノレオ口プロピノレ) -Τ -シノレセスキォキサンの
8
合成
還流冷却器、温度計および滴下漏斗を取り付けた内容積 1Lの 4つ口フラスコに、ト リフノレ才口プロピノレ卜リメ卜キシシラン(l OOg)、 THF (500mL)、脱ィ才ン水(10. 5g) および水酸化ナトリウム(7. 9g)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しながら、 室温力、ら THFが還流する温度までオイルバスにより加熱した。還流開始から 5時間 撹拌を継続して反応を完結させた。その後、フラスコをオイルバスから引き上げ、室 温で 1晚静置した後、再度オイルバスにセットし固体が析出するまで定圧下で加熱濃 縮した。
析出した生成物を、孔径 0. 5 mのメンブランフィルターを備えた加圧濾過器を用 いて濾取した。次いで、得られた固形物を THFで 1回洗浄し、減圧乾燥機にて 80°C 、 3時間乾燥を行い、 74gの無色粉末状の固形物を得た。
還流冷却器、温度計及び滴下漏斗を取り付けた内容積 1Lの 4つ口フラスコに、得 られた固形物(65g)、ジクロロメタン (491g)、トリエチルァミン(8. lg)を仕込み、氷 浴で 3°Cまで冷却した。次いで γ —メタクリロキシプロピルトリクロロシラン(21. 2g)を 添加し、発熱が収まったことを確認して氷浴から引き上げ、そのまま室温で一晩熟成 した。イオン交換水で 3回水洗した後、ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで脱 水し、濾過により硫酸マグネシウムを除去した。ロータリーエバポレータで粘調な固体 が析出するまで濃縮し、メタノール 260gを加えて粉末状になるまで攪拌した。 δ μ ηι の濾紙を備えた加圧濾過器を用いて粉体を濾過し、減圧乾燥器にて 65°C、 3時間 乾燥を行い、 41. 5gの無色粉末状固体を得た。得られた個体の GPC、 'H - NMR
測定を行い、下記式の構造を有してレ、る化合物 (a-1)であることが分かった c
[化 8]
(a-1)
[実施例 1] 側鎖にカルボキシル基を有する重合体(al)の合成
<重合〉
還流冷却器、温度計および滴下ロートを取り付けた内容積 50mLの四つ口フラスコ に、ィ匕合物(a— 1)を 4· 25g、メチノレメタクリレー卜(MMA)を 0· 39g、メタクリノレ酸(M AA)を 0. 07g、片末端メタクリロキシ基変性ジメチルシリコーン(FM— 0721、分子 量約 6, 300)を 2. 78g、 2—フ、、タノン(MEK)を 7. 47g導入し、窒素シーノレした。 95 °Cに保ったオイルバスにセットして還流させ、 10分間脱酸素を行った。次いで 0. 02 04gの 2, 2'—ァゾビスイソブチロニトリノレ(AIBN)と 11 · 4mgのメルカプト酢酸(AcS H)を 0. 2863gの MEKに溶解させた溶液を導入し、還流温度に保ったまま重合を 開始した。 3時間重合した後、 0. 0204gの AIBNを 0· 1834gの MEKに溶解させた 溶液を導入し、さらに 5時間重合を継続した。重合終了後、重合液に変性アルコール (ソルミックス AP— 1、 日本アルコール販売(株)製)を 7· 5mL加えた後、 150mLのソ ルミックス AP— 1に注ぎ込んで重合体を析出させた。上澄みを除去し、減圧乾燥 (40 °C、 3時間、 70°C、 3時間)させて 4. 55gのカルボキシル基を有する重合体(al)を得 た。得られた重合体の GPC分析により求めた重量平均分子量は 43, 800、分子量 分布は 1. 45であった。また重合体(al)の1 H— NMR測定および酸一塩基滴定より 求めたモノマー成分の,袓成モル分率は化合物(a— 1): MMA : MAA: FM-0721 = 38. 7 : 37. 1 : 19. 0 : 5. 2であった。
[0065] [実施例 2] 側鎖にヒドロキシル基を有する重合体(a2)の合成
<重合〉
還流冷却器、温度計および滴下ロートを取り付けた内容積 200mLの四つロフラス コに、ィ匕合物(a— 1)を 36· 65g、 MMAを 3· 37g、 2—ヒドロキシェチノレメタタリレート (HEMA)を 0. 97g、 FM— 0721、を 24. 00g、 MEKを 64. 45g導入し、窒素シー ルした。 95°Cに保ったオイルバスにセットして還流させ、 10分間脱酸素を行った。次 いで 0. 35gの AIBNと 0. 20gの AcSHを 4. 94gの MEKに溶角早させた溶 ί夜を導入し 、還流温度に保ったまま重合を開始した。 3時間重合した後、 0. 35gの AIBNを 3. 1 6gの MEKに溶解させた溶液を導入し、さらに 5時間重合を継続した。重合終了後、 重合液にソルミックス AP— 1を 65mL加えた後、 1300mLのソノレミックス AP— 1に注 ぎ込んで重合体を析出させた。上澄みを除去し、減圧乾燥 (40°C、 3時間、 70°C、 3 時間)させて 40gのヒドロキシル基を有する重合体(a2)を得た。得られた重合体の G PC分析により求めた重量平均分子量は 31 , 200、分子量分布は 1. 43であった。ま た重合体(a2)の1 H— NMR測定より求めたモノマー成分の組成モル分率は化合物( a- 1): MMA: HEMA: FM-0721 =41. 7 : 42. 8 : 10. 1 : 5. 4、ヒドロキシノレ基 当量は 9, 400g/eqであった。
[0066] [実施例 3] 側鎖にアミノ基を有する重合体(a3)の合成
<重合〉
実施例 1におけるメタクリル酸 (MAA)をアミノエチルメタタリレートに変更する以外 は、実施例 1と同様の操作を行うことにより、側鎖にアミノ基を有する重合体(a3)を得 ること力 Sでさる。
[0067] [実施例 4] 皮膜の調製
実施例 1で得られた重合体(al) 0. lgをフッ素系溶剤(旭硝子製品 AK225) 9. 9g に溶解させ、コーティング液を得た。
得られたコーティング液を、ポリメチルメタタリレート(PMMA)基板上に 3000rpm で 30秒間スピンコートし、 70°Cで 30秒間乾燥して皮膜を得た。
[0068] [実施例 5]
実施例 1で得られた重合体(al)を 0. 05g、AK225を 9. 95gとした以外は試験例 1
と同様の方法で皮膜を得た。
[0069] [実施例 6]
実施例 1で得られた重合体(al)を 0. 01g、AK225を 9. 99gとした以外は試験例 1 と同様の方法で皮膜を得た。
[0070] [試験 1]
実施例 4〜実施例 6で得られた皮膜の物性値を下記の方法にて測定した。 1)接触角測定
得られた皮膜につ!/、て、 FACE接触角計(画像処理式) CA-X型(協和界面科学株 式会社製)を用い、プローブ液体として、蒸留水 (窒素 ·りん測定用、関東化学株式会 社製)およびヨウ化メチレン(99%、アルドリッチ社製)を用いて、接触角(度)を測定し 、 Kaelble-Uyの理論に従って表面自由エネルギー(mN/m)を算出した(表 1)。
[0071] [表 1]
[0072] 2)基材密着性試験
得られた皮膜面にアクリル系粘着テープ(日東電工 No. 31B)を貼り合わせ、 2kg の圧着ローラーで圧着した後、アクリル系粘着テープを引き剥がした。この操作を合 計 10回繰り返して、基材密着性の評価を行った。得られた皮膜の基材密着性は、密 着性試験前後の接触角測定を行い、表面自由エネルギーを算出して評価した (表 2 )。
[0073] [表 2] 表 2
密着性試験前 密着性試験後
表面自由 虫角 表面自由 試験 接角虫角 接
ヨウ化 エネノレギー ヨウ化 エネルギー 蒸留水 メチレン (mN/m) 蒸留水 メチレン (mN/m) 実施例 4 103 69 23 101 67 25 実施例 5 103 69 23 100 68 24 実施例 6 103 70 23 103 69 23
[0074] [実施例 7] 側鎖にヒドロキシル基を有する重合体(a4)の合成
<重合〉
還流冷却器、温度計および滴下ロートを取り付けた内容積 300mLの四つロフラス コに、ィ匕合物(a— 1)を 40· 00g、 MMAを 13· 80g、 2 ヒドロキシェチノレメタクリレー HHEMA)を 20. 00g、 FM— 0721、を 26. 20g、 MEKを 99. 16g導入し、窒素シ ールした。 95°Cに保ったオイルバスにセットして還流させ、 10分間脱酸素を行った。 次いで 0. 54gの AIBNと 0. 30gの AcSHを 7. 57gの MEKに溶角早させた溶 ί夜を導 入し、還流温度に保ったまま重合を開始した。 3時間重合した後、 0. 54gの AIBNを 4. 85gの MEKに溶解させた溶液を導入し、さらに 5時間重合を継続させて、ヒドロキ シル基を有する重合体(a4)を含む重合液を得た。重合液の GPC分析により求めた 重量平均分子量は 30, 800、分子量分布は 1. 58であった。 NMR測定より求 めたモノマー成分の組成モル分率は化合物(a— 1): MMA : HEMA : FM— 0721 = 7. 4 : 44. 0 : 47. 9 : 0. 7であった。
[0075] [比較例 1] 側鎖にヒドロキシル基を有する重合体 (bl)の合成
<重合〉
還流冷却器、温度計および滴下ロートを取り付けた内容積 lOOmLの四つロフラス コに、下記式 (b_l)で示される 2, 2, 2—トリフルォロェチルメタタリレート(商品名: M 1110、ダイキンィ匕成工業製)を 11. 40g、 MMAを 1. 44g、 2 ヒドロキシェチノレメタ クリレー卜(HEMA)を 9. 30g、 FM— 0721を 7. 86g、 MEKを 29. 74g導入し、窒 素シールした。 95°Cに保ったオイルバスにセットして還流させ、 10分間脱酸素を行つ た。次いで 0. 17gの AIBNと 0. 10gの AcSHを 2. 38gの MEKに溶角早させた溶 ί夜を 導入し、還流温度に保ったまま重合を開始した。 3時間重合した後、 0. 17gの AIBN を 1. 53gの MEKに溶解させた溶液を導入し、さらに 5時間重合を継続させて、ヒドロ キシル基を有する重合体 (bl)を含む重合液を得た。重合液の GPC分析により求め た重量平均分子量は 34, 000、分子量分布は 1. 63であった。 NMR測定より 求めたモノマー成分の組成モル分率は化合物(b— 1): MMA: HEMA: FM— 072 1 =42. 3 : 11. 0 : 46. 0 : 0. 6であった。
[化 9]
F3Cへ O ( b-1 )
[比較例 2] 側鎖にヒドロキシル基を有する重合体 (b2)の合成
<重合〉
2, 2, 2—トリフルォロェチルメタタリレートに代えて下記式 (b-2)で示される 2—(パ 一フルォロブチル)ェチルメタタリレート(商品名: M1420、ダイキン化成工業製)を 用いた以外は、比較例 1と同様に重合し、ヒドロキシル基を有する重合体 (b2)を含む 重合液を得た。重合液の GPC分析により求めた重量平均分子量は 28, 800、分子 量分布は 1.62であった。 ifi— NMR測定より求めたモノマー成分の組成モル分率 は化合物(b— 2): MMA:HEMA:FM-0721 = 11.6:39.9:48.2:0.4であつ た。
[比較例 3] 側鎖にヒドロキシル基を有する重合体 (b3)の合成
<重合〉
2, 2, 2 トリフルォロェチルメタタリレートに代えて下記式 (b-3)で示される 2—(パ 一フルォ口へキシル)ェチルメタタリレート(商品名: M1620、ダイキン化成工業製)を 用いた以外は、比較例 1と同様に重合し、ヒドロキシル基を有する重合体 (b3)を含む 重合液を得た。重合液の GPC分析により求めた重量平均分子量は 27, 200、分子 量分布は 1.66であった。 NMR測定より求めたモノマー成分の組成モル分率 は化合物(b— 3) :MMA:HEMA:FM— 0721 = 7· 5:45.2:46.9:0.4であつ た。
[化 11]
[0078] [実施例 8] メラミン系皮膜の調製
実施例 7で得られた重合体(a4)を含む重合液 0. 02g、下記に示した方法にて合 成したベースポリマー重合液 18· 50g、メラミン樹脂(二力ラック MW— 30M,固形分 濃度 100重量%, 三和ケミカル株式会社製) 2. 08gを混合溶剤(キシレン/ MEK = 重量比 50/50) 14. 12gに溶解させて、コーティング液(表面改質剤)を得た。コーテ イング液中の固形分濃度は、 30重量%である。
得られたコーティング剤の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり、樹 脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 02重量%であった。 「樹脂固形分中のフッ素濃 度」および「樹脂固形分中のシリコーン濃度」とは、重合体 (a4)を含む重合液とメラミ ン樹脂との固形分総重量に対する、同重合液に含まれるフッ素およびシリコーン重 量の比率を意味し、同重合液とメラミン樹脂の重量比から計算した。
[0079] ベースポリマー重合液の合成
還流冷却器、温度計および滴下ロートを取り付けた内容積 lOOmLの三つ口フラス コに、スチレンを 9. OOg、 2—ェチノレへキシノレ クリレー卜を 39. OOg、 MMAを 4. 50 g、 2—ヒドロキシェチノレメタタリレート CHEMA)を 4· 05g、メタクリノレ酸を 0· 45g、キ シレンを 32· 63g導入し、窒素シールした。 95°Cに保ったオイルバスにセット後、窒 素バブリングを行い、 10分間脱酸素を行った。次いで 0. 24gの AIBNと 0. 13gの A cSHを 3. 33gのキシレンに溶解させた溶液を導入し、 95°Cに保ったまま重合を開始 した。 2時間重合した後、 0. 24gの AIBNを 2. 13gのキシレンに溶解させた溶液を導 入し、さらに 3時間重合を継続した。
重合終了後、重合液の GPC分析により求めた重量平均分子量は 30, 800、分子量 分布は 1. 58であった。
[0080] 得られたコーティング液を、コーティングロッド( # 9、 R. D.スぺシャリテイーズ社製 )を用いて、ステンレス板(SUS304、縦 130mmX横 70mm X厚さ 0· 5mm)上に塗 布した。得られた塗膜を、高温チャンバ一で 160°Cで 20分間硬化と同時に乾燥させ て、膜厚約 10 の透明な皮膜を得た。
[0081] [比較例 4] メラミン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 1で得られた重合体 (bl)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 7と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を 得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり 、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 02重量%であった。
[0082] [比較例 5] メラミン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 2で得られた重合体 (b2)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 7と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を 得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり 、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 01重量%であった。
[0083] [比較例 6] メラミン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 3で得られた重合体 (b3)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 7と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を 得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり 、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 01重量%であった。
[0084] [実施例 9] ウレタン系皮膜の調製
実施例 7で得られた重合体(a4)を含む重合液 0. 01g、ポリエステルウレタン樹脂( ノ ィロン UR— 5537,固形分濃度 30重量%,東洋紡績株式会社製) 12. 5g、およ びポリイソシァネート(コロネート HX,固形分濃度 100重量0 /0, 日本ポリウレタンェ 業株式会社製) 0. 38gをシクロへキサノン 69. 70gに溶解させて、コーティング剤を 得た。コーティング液中の固形分濃度は、 5重量%である。
得られたコーティング剤を、スプレーコート法にて、ステンレス板(SUS304、縦 130 mm X横 70mm X厚さ 0. 5mm)上に塗布した。得られた塗膜を、高温チャンバ一で 120°Cで 30分間硬化と同時に乾燥させて、膜厚約 10 ΐηの透明な皮膜を得た。 得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり、樹 脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 02重量%であった。
[0085] [比較例 7] ウレタン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 1で得られた重合体 (bl)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 9と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を
得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり
、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 02重量%であった。
[0086] [比較例 8] ウレタン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 2で得られた重合体 (b2)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 9と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を 得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり
、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 01重量%であった。
[0087] [比較例 9] ウレタン系皮膜の調製
重合体 (a4)を含む重合液に代えて比較例 3で得られた重合体 (b3)を含む重合液 を用いた以外は、実施例 9と同様にコーティング液を調製し、膜厚約 ΙΟ πιの皮膜を 得た。得られたコーティング液の樹脂固形分中のフッ素濃度は、 0. 01重量%であり
、樹脂固形分中のシリコーン濃度は、 0. 01重量%であった。
[0088] [試験 2]
実施例 8および実施例 9、比較例 4〜比較例 9で得られた皮膜の物性値を下記の方 法にて測定した。
1)剥離力試験
フィルム離形層面にアクリル系粘着テープ(日東電工 No. 31B)およびシリコーン 系粘着テープ(3M No. 8911)を貼り合わせ、 2kgの圧着ローラーで圧着し、圧着 力も 24時間後の離形層と粘着層との剥離力を引っ張り試験機にて測定した。
2)剥離力試験 (耐熱)
フィルム離形層面にアクリル系粘着テープ(日東電工 No. 31B)およびシリコーン 系粘着テープ(3M No. 8911)を貼り合わせ、 2kgの圧着ローラーで圧着し、圧着 力も 30分間室温で放置した。つぎに 130°Cの高温チャンバ一内にて 1時間熱履歴を 加えた後、 30分間放冷し、離形層と粘着層との剥離力を引っ張り試験機にて測定し た。
3)接触角および表面自由エネルギー測定
プローブ液体として、蒸留水(窒素 ·りん測定用、関東化学株式会社製)、およびョ ゥ化メチレン(99%、アルドリッチ社製)を用いた接触角を測定し、かつ Kaelble-Uyの
理論に従って表面自由エネルギーを算出した。
4)摩擦抵抗試験 (ASTM平面圧子)
表面性試験機 HEIDON Type: 14W (新東科学株式会社製)を用いて、 AST M D1894に準じて測定を行った。
5)摩擦抵抗試験 (ボール圧子)
表面性試験機 HEIDON Type : 14W (新東科学株式会社製)を用いて、荷重 3 00g、ボール圧子 φ 10mm,移動速度 100mm/分の条件にて、静摩擦係数、動摩 擦係数の測定を行った。
6)表面硬度測定
表面性試験機 HEIDON Type : 14W (新東化学株式会社製)を用いて、 JIS K5400に準じて測定を行った。
7)密着性試験
塗膜に lmm間隔で縦横それぞれ 11本の切れ目を付け、 100個のマス目を作り、 市販のセロハンテープ (セロテープ (登録商標)、 CT24、ニチバン社製)をよく密着さ せ、 90度手前方向に急激に剥がした際の、皮膜が剥離せずに残存した碁盤目の個 数を表した。なお、この方法は JIS K5400に準拠している。
8)耐汚染性試験
油性サインペン (マジックインキ (登録商標)、黒、 M500— Tl、寺西化学工業株式 会社)および油性サインペン(マジックインキ(登録商標)、赤、 Μ500— Τ2、寺西化 学工業株式会社)を用いて、塗膜上に 1. 5mm X I 00mmの線を引き、マジックのは じきを確認した。また、室温で 24時間放置し、紙ワイパー(キムワイプ S— 200 (登録 商標)、十条キンバリー株式会社製)で拭き取った。その際の拭き取りやすさ、及び拭 き取った後の塗膜につ!/、て、以下の評価基準に従って評価を行った。
+ + : 拭き取れる
+ : 全く拭き取れない
表 3、表 4に得られた皮膜の物性値及び評価結果を示す。
[表 3]
表 3
[0090] [表 4]
表 4
[0091] [実施例 10] 側鎖にカルボキシル基を有する重合体(al)を用いた皮膜
重合体 (a4)を含む重合液に代えて実施例 1で得られた重合体 (al)を用いた以外 は、実施例 9と同様の操作を行うことにより熱硬化性の皮膜を得ることができる。
[0092] [実施例 11 ] 側鎖にアミノ基を有する重合体(a3)を用いた皮膜
重合体(a4)を含む重合液に代えて実施例 3で得ることができる重合体(a3)を用い た以外は、実施例 9と同様の操作を行うことにより熱硬化性の皮膜を得ることができる
[0093] (試験例などの評価結果の考察)
表 1より、実施例 4、 5および 6と PMMA基板を比べると、明らかに実施例 4、 5およ び 6の方が撥水性、撥油性が高いことが分かる。これは、フノレォロシルセスキォキサ ン化合物の効果によるものと考えられる。
また、表 2より、実施例 4、 5および 6は基材に対する良好な密着性を示すことが分か
[0094] 表 3より、実施例 8と比較例 4〜6を比べると、他のフッ素化合物を使用した比較例 4 〜6よりもフルォロシルセスキォキサン化合物を使用した実施例 8の方が、表面特性 では撥水性、撥油性が高ぐ滑り性では動摩擦係数が低く抑えられており、耐汚染性 ではマジックインキをはじく結果が得られた。これは、フルォロシルセスキォキサン化 合物の優れたブルーミング特性により、フルォロシルセスキォキサン化合物の機能の みならず、同一分子内に存在するオルガノポリシロキサンの優れた特長も効果的に 発現したことが示唆される。
また、表 4より、実施例 9は比較例 7〜9と比べて良好な表面特性、滑り性、耐汚染 性示すことが分かる。
産業上の利用可能性
[0095] 本発明の重合体や表面改質剤は、具体的な用途としては、例えばトナーの固着防 止や帯電強化、定着ローラー、マグローラー、ゴムローラーなどへの非粘着機能の付 与、剥離爪への摺動機能の付与などの電子複写機部材の表面改質剤、汚れ防止目 的の自動車用のトップコート、ハードコート用の表面改質剤、レンズなどに用いられる 光学用途の樹脂の防汚処理剤、防曇処理剤、壁材、床材などの建築部材の防汚処 理剤、ナノインプリンティングに用いられる铸型の離型処理剤、レジスト材料の改質剤 、プリント基板用の撥水'防水処理剤、ディスプレイに用いられるプロテクトフィルム、 保護フィルムの防汚処理剤、タツチパネルの汚れ防止、指紋付着防止のための表面 改質剤、ポリエステルなどのフィルムへ剥離機能を付与するための離型処理剤など に利用することが可能であり、諸特性と用途に多様化をもたらすことができる。