WO2007125994A1 - 電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いた銅張積層板並びにその電解銅箔の製造方法 - Google Patents

電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いた銅張積層板並びにその電解銅箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

 従来の低プロファイル電解銅箔と同等の低プロファイルの表面を備え、且つ、極めて大きな機械的強度を備える電解銅箔及びその製造方法を提供することを目的とする。この目的を達成するため、銅の析出結晶粒子が微細で、その粒子径のバラツキを従来に無い程に小さくした電解銅箔とする。この電解銅箔は、低プロファイルで光沢を有する表面を備え、且つ、常態引張り強さの値が70kgf/mm2~100kgf/mm2と極めて大きな機械的強度を有し、加熱(180°C×60分間)後でも、常態引張り強さの値の85%以上の引張り強さの値を備える。この電解銅箔は、ベンゼン環にスルホン基が結合した構造を有する化合物、活性硫黄化合物のスルホン酸塩、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体とを含む硫酸系銅電解液を用い、電解法により製造する。そして、この電解銅箔は、図に示すように、フライングリードを持つTABの製造に好適である。

Description

明 細 書
電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔及びその表面処理銅箔 を用いた銅張積層板並びにその電解銅箔の製造方法
技術分野
[0001] 本件発明は、電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔及びその表面処理 銅箔を用いた銅張積層板並びにその電解銅箔の製造方法に関する。特に、析出面 が低プロファイルであり、且つ、機械的強度の大きな電解銅箔及びその製造方法に 関する。
背景技術
[0002] 電子及び電気機器の小型化、軽量化等の所謂軽薄短小化に対する要求に併せて 、近年のプリント配線板にも同様の要求が行われる。このプリント配線板には、限られ た搭載スペースの中で小型化と高機能化に対応した回路形成が求められるため、回 路のファインピッチ化を行い高密度化した回路とすることが必要となる。そして、このよ うなファインピッチ回路を得るためには、より薄い銅箔を採用し、且つ、当該銅箔の基 材密着面の粗度を下げてオーバーエッチング時間を短縮することで対応してきた。
[0003] このような目的には、一般的に低プロファイル電解銅箔を使用している。また、薄箔 化しても、銅箔や銅張積層板のハンドリング性を良好にするため、機械強度をより大 きくすることにも注力されてきた。このような低プロファイルで、且つ、機械的強度にも 優れた電解銅箔は、特許文献 1及び特許文献 2に開示されている。以下、これらを簡 単に説明する。
[0004] 特許文献 1には、プリント配線板用途やリチウム二次電池用負極集電体用途に実 用できる低粗面を持つと共に疲労屈曲性にも優れた低粗面電解銅箔、具体的には、 粗面粗さ Rzが 2. 0 m以下で該粗面に凹凸のうねりがなく均一に低粗度化された粗 面を持ち、且つ、 180°Cにおける伸び率が 10. 0%以上である低粗面電解銅箔を提 供することを目的として、硫酸 硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその 酸ィ匕物元素で被覆したチタン板カゝらなる不溶性陽極と該陽極に対向する陰極にチタ ン製ドラムを用い、当該両極間に直流電流を通じる電解銅箔の製造方法が開示され ている。この製造方法において、前記電解液にォキシエチレン系界面活性剤、ポリエ チレンィミン又はその誘導体、活性有機ィォゥ化合物のスルホン酸塩及び塩素ィォ ンを存在させることによって粗面粗さ Rzが 2. 0 μ m以下で該粗面に凹凸のうねりがな く均一に低粗度化された粗面を持ち、且つ、 180°Cにおける伸び率が 10. 0%以上 である低粗面電解銅箔を得られるとしている。この特許文献 1の実施例には、得られ た電解銅箔の析出面の表面粗さ (Rz)が 0. 9 /ζ πι〜2. O ^ m,常態伸び率の値が 1 0%〜 18 %、 180°Cにおける伸び率の値が 10%〜 20%、常態引張り強さの値が 34 0MPa〜500MPa、 180。Cにおける引張り強さの値力 80MPa〜280MPaであつ たことが開示されている。更に、この電解銅箔の析出面の、幅方向に対する光沢度〔 Gs (85° ;)〕は 120〜132であったことが開示されている。
[0005] また、特許文献 2には、粗面が低粗度化され、時間経過又は加熱処理に伴う抗張 力の低下率が低ぐし力も高温における伸び率に優れた低粗面電解銅箔及びその 製造方法を提供することを目的として、硫酸 硫酸銅水溶液からなる電解液にヒドロ キシェチルセルロース、ポリエチレンィミン、アセチレングリコール、活性有機ィォゥ化 合物のスルホン酸塩及び塩素イオンの五つの添加剤を存在させることより、電解銅箔 の粗面粗さ Rzが 2. 以下であり、電着完了時点から 20分以内に測定した 25
°Cにおける抗張力が 500MPa以上であると共に、電着完了時点から 300分経過時 に測定した 25°Cにおける抗張力の低下率が 10%以下であり、又は、電着完了時点 力も 100°Cにて 10分間加熱処理を施した後に測定した 25°Cにおける抗張力の低下 率が 10%以下であり、且つ、 180°Cにおける伸び率が 6%以上である低粗面電解銅 箔を得る技術が開示されている。
[0006] この特許文献 2の実施例には、硫酸 (H SO ): 100g/L,硫酸銅五水和物(CuS
2 4
O · 5Η O) : 280gZLの硫酸 硫酸銅水溶液からなる電解液を基本溶液とし、添
4 2
加剤としてヒドロキシェチルセルロース、ポリエチレンィミン、 3—メルカプト一 1—プロ パンスルホン酸ナトリウム、アセチレングリコール及び塩酸を添カ卩し、この電解液を白 金属酸ィ匕物にて被覆したチタン力もなる不溶性陽極と陰極であるチタン製陰極ドラム との間に充填し、電解電流密度: 40AZdm2、電解液温: 40°Cにて電析して得られ た、厚さ 18 μ mの電解銅箔は、析出面の表面粗さ(Rz)力 5 m〜2. 3 μ mであり 、常態の抗張力が 650MPa〜900MPa、 100°Cで 10分間加熱後の抗張力の低下 率が 0%〜7. 7%であったことが開示されている。
[0007] 上記のように、それぞれの実施例によれば、これらの製造方法を用いて製造された 電解銅箔の析出面は低プロファイルである。そのレベルは、従来の低プロファイル電 解銅箔としては優れており、ファインピッチ回路の形成には効果を発揮しうる。また、 従来の電解銅箔よりも優れた機械的強度を得ることが可能なことも開示されている。 尚、念のために記載する力 プリント配線板用銅箔における低プロファイルとは、銅箔 の絶縁層構成材料との接合界面における凹凸が低 、と 、う意味で用いて 、る。
[0008] 特許文献 1:特開 2004— 263289号公報
特許文献 2:特開 2004— 339558号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 前述のように、プリント配線板用電解銅箔には、種々の品質を備える、多くの製品 及び品種が存在している。特に、 ICチップ等のデバイス実装を直接行うテープ ォー トメーテイド ボンディング (TAB)基板には、リジッドプリント配線板を遙かに超えるフ ァインピッチ回路の形成が行われ、低プロファイル電解銅箔に対する要求が顕著で あった。ところが、 TAB基板は、図 1に模式的に示すように、フライングリード 1を有し ており、この部分に直接デバイスを実装する。そのため、用いた電解銅箔の機械的強 度が小さいと、ボンディング時の圧力により、フライングリード 1が伸びるという欠点が 現れる。尚、図 1には、フライングリード 1の他に、銅箔で形成された回路 2、接着剤 3 、ベースフィルム(ポリイミドフィルム) 4、ソルダーレジスト 5、裏側ソルダーレジスト 6、 デバイス (ICチップ) 7、 IC接続部(デバイスホール) 8、ギャングボンディング用支持 台 9、液晶ディスプレイパネル等との接続部となる第 1端子部 10、プリント配線板との 接続部となる第 2端子部 11、折り曲げ部 12からなる構成の TABのデバイスホール部 分を含む断面を模式的に示した。
[0010] これに対し、電解銅箔の機械的強度の増大には限界があると判断し、 TAB基板か ら、図 2に模式的に示したフライングリードの無い COF基板 (チップ オン フィルム基 板)へと製造製品がシフトする動きがある。 COF基板へのデバイス実装が主流になる と、当業者が保有してきた TAB基板用ボンディングマシンが有効に活用されず、社 会資本の損失とも言える状態となる。この問題を解決するために、 TAB基板での細 線回路の形成が可能と考えられる、引張り強さが 70kgfZmm2を超えるような、リン青 銅のハード材と同等の機械的強度が電解銅箔に望まれてきた。尚、図 2には、ボンデ イングリード 1の他に、銅箔で形成された回路 2,、ベースフィルム (ポリイミドフィルム) 4,、ソルダーレジスト 5,、デバイス(ICチップ) 7,、 IC接続部 8,、液晶ディスプレイパ ネル等との接続部となる第 1端子部 10'、プリント配線板との接続部となる第 2端子部 1 、折り曲げ部 12 '力 なる構成の COFの断面を模式的に示した。
[0011] 上記 70kgfZmm2を超えるような引張り強さの値を示す電解銅箔は、特許文献 2に 開示されている。ところが、後に比較例として示すトレース実験を実施しても、特許文 献 2に記載のレベルでの高強度は得られず、引張り強さの値は 58kgfZmm2程度に とどまる。従って、電解銅箔では、引張り強さの値が 70kgfZmm2を超えるような、リ ン青銅と同等の機械的強度を備える製品を安定して生産することは困難と言える。
[0012] 以上のことから、プリント配線板業界では、低プロファイルの表面を備え、且つ、機 械的強度が、従来に無いほど極めて大きな電解銅箔及びその安定した製造方法が 望まれてきた。
課題を解決するための手段
[0013] そこで、本件発明者らは、鋭意研究の結果、銅の析出結晶粒子が微細で、その粒 子径のバラツキを従来に無いレベルに小さくすることにより、低プロファイルで光沢を 有する析出面を備え、機械的強度が極めて大きぐ且つ、その機械的特性の経時変 ィ匕が小さい電解銅箔、及び、その製造方法に想到したのである。
[0014] 本件発明に係る電解銅箔: 本件発明に係る電解銅箔は、銅電解液を電解すること により得られる電解銅箔において、常態引張り強さの値が 70kgfZmm2〜100kgfZ mm2であることを特徴とする。
[0015] そして、本件発明に係る電解銅箔は、 180°C X 60分間の加熱後引張り強さの値が
、常態引張り強さの値の 85%以上であることが好ま 、。
[0016] また、本件発明に係る電解銅箔は、製造後 30日経過後の常態引張り強さの値が 6
5kgfZmm2以上であることが好まし!/、。 [0017] 更に、本件発明に係る電解銅箔は、常態伸び率の値が 3%〜15%であることが好 ましい。
[0018] そして、本件発明に係る電解銅箔は、 180°C X 60分間の加熱後伸び率の値力 常 態伸び率の値よりも低 、ことも特徴である。
[0019] また、上記本件発明に係る電解銅箔は、析出面の幅方向に対して 60° の入反射 角で測定した光沢度〔Gs (60° ;)〕の値が、 80以上であることが好ましい。
[0020] 本件発明に係る表面処理電解銅箔: 本件発明に係る表面処理電解銅箔は上記電 解銅箔の表面に粗化処理、防鲭処理、シランカップリング剤処理のいずれか 1種又 は 2種以上を行ったことを特徴として 、る。
[0021] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法: 本件発明に係る電解銅箔の製造方法は、 硫酸系銅電解液を用いた電解法により電解銅箔を製造する方法において、当該硫 酸系銅電解液は下記添加剤 A〜添加剤 Cを含むものを用いることを特徴として 、る。
[0022] 添加剤 A:ベンゼン環と窒素原子 (N)を含む複素環とを備え、該複素環にはメルカ ブト基が結合して 、る構造を有する化合物、又はチォ尿素系化合物。
添加剤 B:活性硫黄化合物のスルホン酸塩。
添加剤 C:環状構造を持つ 4級アンモ-ゥム塩重合体。
[0023] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法にお!、て、前記添加剤 Aは、イミダゾール系 化合物、チアゾール系化合物、テトラゾール系化合物、又は両端に有するアルカン 基の炭素数が 2以上であるチォ尿素系化合物の 、ずれか 1種又は 2種以上を用いる ことが好ましい。
[0024] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法で用いる前記添加剤 Aは、そのベンゼン環 にスルホン基が結合して 、るものであることがより好まし 、。
[0025] そして、前記添加剤 Aは、 2 メルカプト 5 べンズイミダゾールスルホン酸、 3 (5 メルカプト 1H—テトラゾールイル)ベンゼンスルホナート、 2—メルカプトべンゾチ ァゾール又は N— Nジェチルチオ尿素のいずれ力 1種又は 2種以上であることが好ま しい。
[0026] また、前記添加剤 Aの前記硫酸系銅電解液中における合算濃度は、 lppm〜50p pmであることが好ましい。 [0027] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法における前記添加剤 Bは、 3 メルカプト 1 プロパンスルホン酸又はビス(3—スルホプロピル)ジスルフイドの 、ずれか又は混 合物であることが好ましい。
[0028] そして、前記添加剤 Bの前記硫酸系銅電解液中における濃度は、 lppm〜80ppm であることが好ましい。
[0029] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法における前記添加剤 Cは、ジァリルジメチル アンモ-ゥムクロライド重合体であることが好まし 、。
[0030] そして、前記添加剤 Cの前記硫酸系銅電解液中における濃度は、 0. 5ρρπ!〜 100 ppmであることが好まし!/、。
[0031] 更に、前記硫酸系銅電解液中における、前記添加剤 Bの濃度と前記添加剤 Cの濃 度との比 [ (B濃度) Z(C濃度)]の値が 0. 07〜: L 4であることが好ましい。
[0032] 本件発明に係る電解銅箔の製造方法における、前記硫酸系銅電解液中の塩素濃 度は、 5ppm〜: LOOppmであることが好ましい。
[0033] 本件発明に係る銅張積層板: 本件発明に係る銅張積層板は、前記表面処理電解 銅箔と絶縁層構成材料とを張合わせて得られるものである。そして、本件発明に係る 銅張積層板を構成する前記絶縁層構成材料が、骨格材を含有する場合にはリジッド 銅張積層板となる。一方、本件発明に係る銅張積層板を構成する前記絶縁層構成 材料力 可撓性を有するフレキシブル素材である場合にはフレキシブル銅張積層板 となる。
[0034] 本件発明に係るプリント配線板: 本件発明に係る表面処理電解銅箔を用いて得ら れた銅張積層板に配線を形成するためのエッチング加工を施すことにより、本件発 明に係るプリント配線板が得られる。即ち、上述のリジッド銅張積層板を用いることで リジッドプリント配線板が得られる。そして、上述のフレキシブル銅張積層板を用いる ことでフレキシブルプリント配線板が得られる。
発明の効果
[0035] 本件発明に係る電解銅箔は、銅の析出結晶粒子が微細で、その粒子径のバラツキ が従来に無い程に小さいという特徴を備える。その結果、従来の低プロファイル電解 銅箔と同等の低プロファイルで光沢を有する析出面を備え、且つ、極めて大きな機械 的強度を有する。また、その機械的強度は、加熱しても大きく低下せず、製造後の経 時変化も小さい。従って、当該電解銅箔を用いて得られる表面処理電解銅箔も、同 様の大きな機械的強度と低プロファイルの表面を備えるものとなる。この表面処理電 解銅箔を用いれば、基板強度の確保を優先した結果、銅箔層を薄くできなかったプ リント配線板であつても、要求レベルに合わせた基板強度を確保しつつ銅箔層を薄く できる。よって、ファインピッチ回路の形成と同時に基板重量の軽量ィ匕が可能となる。
[0036] そして、この電解銅箔及び表面処理銅箔の製造方法は、使用する銅電解液の組成 に特徴を備えている。従って、新たな設備を必要とせず、従来の設備の使用が可能 で、生産性の低下も引き起こさない。し力も、その銅電解液は、溶液安定性に優れ、 長期間の連続使用に耐えるため、経済的にも優れて 、る。
[0037] 更に、当該表面処理電解銅箔を用いて得られる銅張積層板は、板厚が薄くても、 電解銅箔の極めて大きな機械的強度により、取扱い時のたわみ、変形が小さくなり、 取扱いやすくなる。特に、当該電解銅箔を絶縁層形成材であるフィルムと張合わせて フレキシブル銅張積層板とし、これをファインピッチ要求の顕著な TAB基板用途に用 いれば、電解銅箔の機械的強度が極めて大きいため、従来は実用化不可能であつ た細線のフライングリードを備える TAB基板の製造が可能となる。
発明を実施するための最良の形態
[0038] 本件発明に係る電解銅箔の形態: 以下、本件発明に係る電解銅箔の説明を行う前 に、説明の理解が容易となるように、一般的な電解銅箔の製造方法に関して述べる。 本件発明に係る「電解銅箔」とは、何ら表面処理を行って ヽな 、状態のものであり「未 処理銅箔」、「析離箔」等と称されることがある。本件明細書では、これを単に「電解銅 箔」と称する。この電解銅箔の製造には、一般的に連続生産法が採用されており、ド ラム形状をした回転陰極と、その回転陰極の形状に沿って対向配置された鉛系陽極 又は寸法安定性陽極(Dimention Stable Anode : DSA)との間に硫酸系銅電解 液を流し、電解反応を利用して銅を回転陰極の表面に析出させ、薄膜状に析出した 銅を箔として回転陰極力 連続して引き剥がして巻き取っている。
[0039] この電解銅箔の、回転陰極と接触した状態力 引き剥がされた側の表面形状は、 研磨処理された回転陰極表面の形状が転写したものであり、光沢を有することからこ の面を「光沢面」と称する。これに対し、析出サイドであった側の表面形状は、析出す る銅の結晶成長速度が結晶面ごとに異なるために、通常は山形の凹凸形状を示す ため「粗面」と称することが多い。しかし、本件発明では平滑な形状となるため、こちら 側を「析出面」と称する。
[0040] このようにして得られた電解銅箔には、絶縁層構成材料との接着力を機械的なアン カー効果で補強するための粗化処理や、酸ィ匕防止のための防鲭処理などの表面処 理が施されて、巿場に流通する表面処理電解銅箔となる。一方、用途によっては粗 化処理を施さずに使用することもある。
[0041] 本件発明に係る電解銅箔は、常態引張り強さの値が 70kgfZmm2〜: LOOkgfZm m2という、従来に無い極めて大きな機械的強度を備える。この常態引張り強さとは、 室温で一定速度での引張り試験を行い、破断に至るまでの荷重の推移を測定し、最 大荷重力も計算して得られる機械的な特性である。そして、上記引張り強さの値は、 回転陰極から引き剥がされた電解銅箔に対して、何ら処理を加えないまま測定して 得られた値である。この測定により、同時に常態伸び率の測定結果も得られる。従来 の電解銅箔の場合、常態引張り強さの値が 60kgfZmm2以下(一般的には、 30kgf Zmm2〜45kgfZmm2の範囲にある。)と言うのが通常であり、 70kgfZmm2を超え る常態引張り強さの値を示す製品は存在しなかった。即ち、本件発明に係る電解銅 箔は、常態引張り強さの値が 70kgfZmm2〜100kgfZmm2であり、リン青銅のハー ド材 (質別: EH)と同等もしくは超えるレベルの高い引張り強さを備えている。しかも、 後述するように、銅箔を加熱しても、この引張り強さの値の低下が少ない点にも特徴 を有している。
[0042] そして、本件発明に係る電解銅箔は、非常に微細で均一な結晶粒を備える。従つ て、結晶粒が微細であるが故に、析出面は平坦ィ匕し、高光沢の表面となる。また、ェ ツチングは結晶粒界を優先的に溶解させるため、結晶粒が微細になるほど配線のサ イドエッチング性が向上し、形成される配線の直線性が向上する。
[0043] 更に、金属箔を耐折性能の測定や引張り試験に供した場合の破断メカニズムを考 えてみる。破断は、試験中に試片ゃ回路の縁端部にマイクロクラックが発生し、その マイクロクラックに耐折応力又は引張り応力が集中し、クラックの伝播が起こって発生 すると考えられる。このときのクラック伝播は、結晶粒界に沿った伝播が主となる。従つ て、微細な結晶粒を備えていると、クラックの伝播経路となる粒界距離が長ぐクラック の伝播、即ち破断に対する抵抗力が大きくなる。この結果、 70kgfZmm2を超える高 い引張り強さの値を示すのである。そして、より好ましい実施態様によれば、 80kgfZ mm2を超える引張り強さの値を得ることができる。
[0044] このような大きな常態引張り強さの値を示す銅箔としては、加工度を高くした圧延銅 箔が存在する。しかし、圧延銅箔は加熱による焼鈍効果が発揮されやすぐ機械的 強度は容易に低下してしまう。これに対し、本件発明に係る電解銅箔の場合、加熱し ても引張り強さの値の低下が少ない。即ち、本件発明に係る電解銅箔は、 180°C X 6 0分間の加熱後引張り強さの値が、常態引張り強さの値の 85%以上、より好ましくは 90%以上を保持することができる。ここで、加熱後引張り強さとは、本件発明に係る 電解銅箔を 180°C X 60分間の大気雰囲気中で加熱し、その後室温に放冷して測定 した引張り強さのことである。従来の電解銅箔の場合、 180°C X 60分間の加熱後の 加熱後引張り強さの値は、常態引張り強さの値の 60%以下となるのが通常であった 。本件発明に係る電解銅箔の、加熱後引張り強さの値の低下が少ないのは、本件発 明に係る電解銅箔の結晶粒が微細であると同時に、結晶粒径のバラツキが小さいこ とで、電解時に内包される添加剤成分の結晶粒界への分布が均一になっているため と考えられる。この添加剤成分は、加熱時には金属銅の拡散ノリアとして機能し、結 晶粒の肥大化を抑制するため、結晶粒微細化の効果を加熱後も維持できると考える 。尚、ここで 180°C X 60分間の加熱条件を選択したのは、最も一般的な銅張積層板 製造に採用されて 、る、ホットプレスの温度条件に近 、からである。
[0045] また、本件発明に係る電解銅箔は、製造後 30日経過後の常態引張り強さの値が 6
5kgfZmm2以上であることが好ましい。一般的に、電解銅箔の品質保証期間として は、最低 3ヶ月が要求されるため、製造後 3力月経過後の常態引張り強さで品質保証 を行うことが好ましい。しかし、電解銅箔の機械的特性は、室温で保管しても、製造直 後から経時的に変化して行き、製造後 30日経過すると安定化し、その後室温で保管 する限り顕著な機械的特性の変化が無くなる傾向がある。そこで、製造後 30日経過 した常態引張り強さを測定すれば、本件発明に係る電解銅箔の品質保証が事実上 可能となる。ここでは、製造後 30日経過後の常態引張り強さの値の上限を示してい ないが、結晶粒が微細であるほど経時的な変化が小さくなるため、常態の引張り強さ の値と同程度、 lOOkgfZmm2と考えられる。
[0046] 更に、本件発明に係る電解銅箔は、常態伸び率の値が 3%〜15%の範囲の値を 示す。常態伸び率の値が 3%以上あれば、スルーホール基板を作成する際に、メカ 二カルドリルで銅張積層板に穴明け力卩ェを行っても、フオイルクラックが発生しな 、。 本件発明に係る電解銅箔の常態伸び率の値の上限は、結晶粒が微細であるため、 経験的に 15%程度となる。しかし、前記メカ-カルドリルでの加工性を考慮すれば、 10%以下であることがより好まし 、。
[0047] 更に、本件発明に係る電解銅箔は、 180°C X 60分間の加熱後伸び率の値力 常 態伸び率の値よりも低いことも特徴である。ここで言っている加熱後伸び率とは、本件 発明に係る電解銅箔を 180°C X 60分間の大気雰囲気中で加熱し、その後、室温に 放冷して力 測定した伸び率のことである。従来の電解銅箔の多くは、加熱すると焼 鈍効果が現れる。中でも、低温ァニール性が良い電解銅箔では、 180°C X 5分間〜 15分間程度の加熱で伸び率の値の低下が見られる力 低下率は 5%未満のレベル であり、 180°C X 60分間の加熱を行うと、加熱後伸び率の値は常態伸び率の値に比 ベて大きくなる。これに対し、本件発明に係る電解銅箔は、 180°C X 60分間の加熱 後伸び率の値が、常態伸び率の値を基準として比較すると低い値を示すため、加熱 による伸び率の挙動は、従来の電解銅箔とは異なる。
[0048] より具体的に言えば、本件発明に係る電解銅箔の加熱後伸び率は、常態伸び率の 値を 100%としたとき 5%〜50%の範囲で伸び率の値が低下する。このような、加熱 すると引張り強さの値と伸び率の値とが低下する現象は、伸銅品分野で言う焼鈍硬 ィ匕と同様の現象と捉えることができる。従って、更に加熱を継続すると、加熱後引張り 強さの値は低下を続け、加熱後伸び率はある時点力 上昇する方向に転ずると考え られる。
[0049] 更に、上述の電解銅箔の製造方法を考えるに、得られる結晶粒が微細で均一であ るということは、その析出面の凹凸形状が滑らかになる効果を発揮する。この本件発 明に係る電解銅箔の析出面の滑らかさを示す指標として光沢度を採用すると、当該 析出面の光沢度〔Gs (60° ;)〕は 80以上となる。後述する製造方法を採用することを 前提として、当該光沢度〔Gs (60° ;)〕が 80以上の場合において、常態引張り強さの 値が 70kgfZmm2〜100kgfZmm2、 180°C X 60分間の加熱後の加熱後引張り強 さの値が常態引張り強さの値の 85%以上、より好ましくは 90%以上と 、う機械的特 性を示す。
[0050] 本件発明に係る表面処理電解銅箔: 本件発明に係る表面処理電解銅箔は、上記 電解銅箔の表面に粗化処理、防鲭処理、シランカップリング剤処理のいずれか 1種 又は 2種以上を施したものである。本件発明に係る表面処理電解銅箔に対して施す 各種表面処理は、用途に応じての要求特性を考慮し、接着強度、耐薬品性や耐熱 性等を付与する目的で表面への粗化処理、防鲭処理、シランカップリング剤処理等 が行われる。
[0051] ここで言う粗ィ匕処理とは、絶縁層構成材料との密着性を物理的に向上させるための 処理であり、析出面上に施されるのが一般的である。具体的には電解銅箔の表面に 微細金属粒を付着形成させるか、エッチング法で粗ィ匕表面を形成するかの ヽずれか の方法が採用される。一般的には、前者の微細金属粒を付着形成する粗化処理工 程が採用される。そして、この粗ィ匕処理工程は、電解銅箔の析出面上に、微細銅粒 を析出付着させるャケめっき工程と、この微細銅粒の脱落を防止するための被せめ つき工程とで構成されるのが通常である。
[0052] 次に、防鲭処理に関して説明する。この防鲭処理では、銅張積層板及びプリント配 線板等の製造過程で、表面処理電解銅箔の表面が酸化腐食することを防止するた めの被覆層を設ける。防鲭処理の手法は、ベンゾトリァゾール、イミダゾール等を用い る有機防鲭、もしくは亜鉛、クロメート、亜鉛合金等を用いる無機防鲭のいずれを採 用しても問題は無ぐ使用目的に最適と考えられる防鲭手法を選択すればよい。そし て、防鲭層の形成方法であるが、有機防鲭の場合は、有機防鲭剤の浸漬塗布法、シ ャワーリング塗布法、電着法等の手法を採用することが可能となる。無機防鲭の場合 は、電解法、無電解めつき法、スパッタリング法や置換析出法等を用い、防鲭元素を 電解銅箔層の表面上に析出させることが可能である。
[0053] そして、シランカップリング剤処理とは、粗化処理、防鲭処理等が終了した後に、絶 縁層構成材料との密着性をィ匕学的に向上させるための処理である。ここで言う、シラ ンカップリング剤処理に用いるシランカップリング剤としては、特に限定を要するもの では無ぐ使用する絶縁層構成材料、プリント配線板製造工程で使用するめつき液 等の性状を考慮して、エポキシ系シランカップリング剤、アミノ系シランカップリング剤 、メルカプト系シランカップリング剤等から任意に選択使用することができる。そして、 シランカップリング剤層を形成するには、シランカップリング剤溶液を用いた浸漬塗布 、シャワーリング塗布、電着等の手法を採用することができる。
[0054] 本件発明に係る電解銅箔の製造形態: 本件発明に係る電解銅箔の製造方法は、 硫酸系銅電解液を用い電解法により電解銅箔を製造する方法であって、当該硫酸 系銅電解液に下記添加剤 A〜添加剤 Cを含むものを用いる点に特徴がある。そして 、ここで言う硫酸系銅電解液中の銅濃度は 50gZL〜120gZL、より好ましい範囲は 50gZL〜80gZLである。また、フリー硫酸濃度は 60gZL〜250gZL、より好まし い範囲は 80gZL〜150gZLのレベルを想定している。以下、添加剤を順に説明す る。
[0055] 添加剤 Aの最も上位概念は、 Nと Sを含む化合物であり、好ましくはベンゼン環と N を含む複素環とを備え、該複素環にはメルカプト基が結合している構造を有する化 合物である。この添加剤 Aは、得られる電解銅箔に高い引張り強さの値を付与するよ うに作用する。添加剤 Aは、電解銅箔の電析時に結晶粒界に均一に分布しやすぐ 析出銅の結晶粒の微細化を促進する効果に優れ、電解銅箔の製造の安定化に寄 与する。これに対し、添加剤として同様の効果を示すことが知られているチォ尿素の 場合は、チォ尿素の分解物が低分子量であり、その除去が困難で、電析した電解銅 箔中への包含状態や、銅の析出状態の安定ィ匕が困難となる欠点がある。そこで、ベ ンゼン環と!/ヽぅ安定した構造を基本に有し、 Nを含む複素環構造をとつて ヽる添加剤 を用いると、硫酸銅溶液中で分解しにくく安定構造をとるため好ましい。そして、メル カプト基が複素環に結合し、スルホン基がベンゼン環に結合した構造をとれば、極性 が大きくなり水溶液系で溶解が容易になり、硫酸系銅電解液に用いる添加剤として の効果とその安定性が維持できる。
[0056] そして、前記添加剤 Aに共通の構造 (ベンゼン環と Nを含む複素環とを備え、該複 素環にはメルカプト基が結合して 、る構造)を備えて ヽな ヽチォ尿素系の化合物にも
、同様の効果が見られるものがある。例えば、炭素数が 2以上のアルカン基を両端に 有するチォ尿素系化合物は、チォ尿素の極性がアルカン基により弱められる。従つ て、銅イオンとの反応性は [ = S]の構造を有することの効果を保ちながら、電解反応 時にはチォ尿素のような分解挙動を示しにくいと考えられる。従って、これらのチォ尿 素系化合物を用いれば、チォ尿素そのものを用いた場合のような不具合は生じに《 なる。
[0057] そして、前記ベンゼン環と Nを含む複素環とを備え、該複素環にはメルカプト基が 結合して!/ヽる構造を有する添加剤 Aをより具体的に言えば、イミダゾール系化合物、 チアゾール系化合物及びテトラゾール系化合物であり、トリァゾール系化合物及びォ キサゾール系化合物なども同様の範疇に属する。そして、チォ尿素系の添加剤 Aは 炭素数が 2以上の官能基を有するチォ尿素系化合物である。実際の使用にあたって は、上記の内 、ずれか 1種又は 2種以上を用いることが好ま 、。
[0058] また、上記添加剤 Aのベンゼン環にスルホン基が結合している構造のものを用いる ことも好ましい。ベンゼン環にスルホン基が結合した構造の化合物は、硫酸系銅電解 液中で極めて良好な安定性を示し、電解状態が安定化し、溶液寿命も長くなる。
[0059] 以下、上述した構造を有する添加剤 Aとしてのイミダゾール類、チアゾール類ゃテト ラゾール類等の中でも、前記ベンゼン環と Nを含む複素環とを備え、該複素環にはメ ルカプト基が結合している構造を有するものとして、 2—メルカプト— 5—ベンズイミダ ゾールスルホン酸(以下、「2M— 5S」と称する。)、3 (5—メルカプトー1H—テトラゾ 一ルイル)ベンゼンスルホナート(以下、「MSPMT— C」と称する。)又は 2—メルカプ トベンゾチアゾール(以下、「WM」と称する。)を用いることが好ましい。以下、 2M— 5 Sの構造式をィ匕 1に、 MSPMT— Cの構造式をィ匕 2に、そして、 WMの構造式を化 3 に示す。そして、実際の使用にあたっては、入手が容易である易水溶性の塩類、例 えば後述する実施例と同様の Na塩等として用 、るのが現実的である。
[0060] そして、炭素数が 2以上のアルカン基を両端に有するチォ尿素系化合物は、その 構造上安定性が見られる N、 N—ジェチルチオ尿素(以下、「EUR」と称する。)を用 いることが好ましい。 EURの構造式を以下の化 4に示す。 EURは、 N及び Sがチォ 尿素と同様の構造で含むことで、添加剤としての効果は明らかに有する。また、ェチ ル基を両端に有していることで末端基の活性が弱ぐ電解液中での安定性が良好に なっていると考えられる。尚、上記の添加剤は、効果が確認されたものを例示してい るに過ぎず、同様の構造を有し、効果を確認できた化合物であればいずれをも用い うることを明記しておく。
[0061] [化 1]
Figure imgf000016_0001
[0062] [化 2]
Figure imgf000016_0002
[0063] [化 3]
Figure imgf000017_0001
[0064] [化 4]
Figure imgf000017_0002
[0065] そして、当該添加剤 Aの硫酸系銅電解液中の合算濃度は、 lppm〜50ppmである ことが好ましぐより好ましくは 3ppm〜40ppmである。硫酸系銅電解液中での当該 添加剤 Aの合算濃度が lppm未満の場合には、電解により析出する電解銅箔に取り 込まれる添加剤 Aの量が不足し、得られた電解銅箔が長期間にわたって大きな機械 的強度を保つことが難しくなる。一方、当該添加剤 Aの合算濃度が 50ppmを越えると 電解銅箔の析出面の滑らかさが損なわれ、光沢度が低下し、大きな機械的強度を得 ることが困難になる。この銅電解液中の添加剤 Aの含有量は、 HPLC (High Perfo rmance Liquid Chromatograph)を用いて確認することができる。
[0066] 添加剤 Bは、活性硫黄化合物のスルホン酸塩である。この添加剤 Bは、得られる電 解銅箔の表面の光沢化を促進するよう作用する。そして、より具体的に言えば、添カロ 剤 Bは、 3 メルカプト 1 プロパンスルホン酸(以下、「MPS」と称する。)又はビス (3—スルホプロピル)ジスルフイド(以下、「SPS」と称する。)のいずれか又は混合物 を用いることが好まし 、。当該電解液中で光沢剤としての効果を発揮して 、るのは S PSであると考えられる。しかし、この SPSは、硫酸系銅電解液中に MPSを添加する と、当該溶液中で 2量体ィ匕して生成するものでもある。従って、 SPSの直接添加を行 うこと無く、 MPSを添カ卩しても構わないのである。ここで、 MPSの構造式を化 5、 SPS の構造式を化 6として以下に示す。これら構造式の比較から、 SPSは MPSの 2量体 であることが理解できる。
[0067] [化 5]
Figure imgf000018_0001
[0068] [化 6]
Figure imgf000018_0002
[0069] そして、当該 MPS又は Z及び SPSの硫酸系銅電解液中の濃度は lppm〜80pp mであることが好ましぐより好ましい範囲は 10ppm〜70ppm、更に好ましい範囲は 10ppm〜60ppmである。当該濃度が lppm未満の場合には、電解銅箔の析出面に 光沢が得られにくぐ大きな機械的強度の電解銅箔を安定して得ることが困難になる 。一方、当該濃度が 80ppmを超えると、銅の析出状態が不安定になる傾向にあり、 大きな機械的強度の電解銅箔を安定して得ることが困難になる。尚、 SPSの濃度は 、濃度計算を容易にするために、現時点では最も入手が容易である MPSのナトリウ ム塩 (以下、「MPS— Na」と称する。)に換算した値を用いた。
[0070] 添加剤 Cは、環状構造を持つ 4級アンモ-ゥム塩重合体である。そして、この添カロ 剤 Cは、得られる電解銅箔の表面の平滑ィ匕を促進するように作用する。そして、具体 的には、添加剤 Cとして、ジァリルジメチルアンモ -ゥムクロライド(以下、「DDAC」と 称する。)重合体を用いることが好ましい。 DDACは、重合体構造をとる際に環状構 造を成すものであり、環状構造の一部は 4級アンモニゥムの窒素原子で構成されるこ とになる。そして、 DDAC重合体には前記環状構造が 5員環や 6員環のものなど複 数の形態が存在し、実際の重合体は、合成条件によりそれらのいずれか又は混合物 であると考えられている。従って、ここでは、これら重合体の内、 5員環構造をとつてい る化合物を代表とし、塩素イオンを対イオンとしたものを化 7として以下に示す。この D DAC重合体とは、以下に示す化 7のように、 DDACが 2量体以上の重合体構造をと つているものである。
[0071] [化 7]
Figure imgf000019_0001
[0072] そして、当該 DDAC重合体の、硫酸系銅電解液中の濃度は 0. 5ppm〜100ppm 力 子ましく、より好ましい範囲は 10ppm〜80ppmゝ更に好ましくは 20ppm〜70ppm である。硫酸系銅電解液中の DDAC重合体の濃度が 0. 5ppm未満の場合には、平 滑化の効果が不十分となって、 SPSの濃度をいかに高めても電析銅の析出面が粗く なり、大きな機械的強度を得るために必要な低プロファイル表面を得ることが困難に なる。一方、当該 DDAC重合体の濃度が lOOppmを超えても、銅の析出面を平滑ィ匕 する効果は向上せず、むしろ析出状態が不安定になって、大きな機械的強度を安定 して得ることが困難になる。
[0073] 更に、前記硫酸系銅電解液中における、前記添加剤 Bの濃度と前記添加剤 Cの濃 度との比 [ (B濃度) Z(C濃度)]の値が 0. 07〜: L 4であることが好ましい。前述のよ うに、添加剤 Bと添加剤 Cとは、共に高濃度になると析出状態が不安定になるのであ る力 この不安定になる傾向は、一方の成分のみが高濃度となったときに見られる。 従って、前記添加剤 Bの濃度と前記添加剤 Cの濃度との比 [ (B濃度) / (C濃度) ]の 値が 0. 07〜: L 4とすることによって、両添加剤が安定した効果を発揮できる。そして 、 [ (B濃度) Z(C濃度)]の値が 0. 07〜: L 4であれば、後述する塩素添加の効果を 発揮しやすいため、より好ましい。
[0074] このような、前記硫酸系銅電解液中の、添加剤 A〜添加剤 Cの成分バランスが最も 重要である。これらの量的バランスが上記範囲を逸脱すると、平滑で光沢のある析出 面が粗くなつて低プロファイルを維持出きなくなり、結果として大きな機械的強度を得 ることが困難になってしまう。従って、これらのバランスを良好に維持することで、安定 して本件発明に係る極めて大きな機械的強度を有する電解銅箔の製造が可能となる
[0075] そして、前記硫酸系銅電解液中の塩素濃度は、添加剤 A〜添加剤 Cを添加済みの 状態で、 5ppm〜100ppmであることが好ましぐより好ましくは 20ppm〜60ppmで ある。この、塩素濃度が 5ppm未満の場合には、電解銅箔の機械的強度が低下しや すくなる。一方、塩素濃度が lOOppmを超えると、電解銅箔の電析状態が安定しない ために、大きな機械的強度を安定して得ることが困難になる。そして、この塩素濃度 の調整には、塩酸又は塩化銅を用いることが好ましい。硫酸系銅電解液の性状を変 動させないからである。
[0076] 本件発明に係る銅張積層板及びプリント配線板の形態: 本件発明は、前記表面処 理電解銅箔を絶縁層構成材料と張合わせてなる銅張積層板を提供する。これら銅張 積層板の製造方法に関しては、リジッド銅張積層板であれば、ホットプレス方式や連 続ラミネート方式を用いて製造することが可能である。そして、フレキシブル銅張積層 板であれば、従来技術であるロールラミネート方式やキャスティング方式を用いること が可能である。
[0077] そして、前記絶縁層構成材料は骨格材を含有するものを用いたリジッド銅張積層板 の場合には、使用する銅箔の厚さには特に制限は無ぐ通常は9 111〜300 111程 度の厚さの銅箔が使用される。これに対し、前記絶縁層構成材料として可撓性を有 するフレキシブル素材で構成したフレキシブル銅張積層板には、総じてファインピッ チ回路の形成が求められるため、 8 μ m〜20 μ mの厚さの銅箔を使用することが好 ましい。
[0078] 前記リジッド銅張積層板では、多層プリント配線板材料として絶縁層厚みをできるだ け薄くする取り組みがなされており、導体層は薄く低プロファイルであることが要求さ れる。しかしながら、銅箔で絶縁層を挟み込んだ構造であっても、使用する銅箔の厚 さが 12 /z m以下のように薄い場合には、積層板の機械的強度が不足してハンドリン グ時に折れが発生する場合がある。しかし、本件発明に係る電解銅箔を用いた銅張 積層板では、銅箔の機械的強度が通常電解銅箔の 2倍以上のレベルであるため、例 えば 12 m銅箔を張合わせても、通常箔の 35 μ m銅箔を貼ったものと同等に近い 基板強度が得られノ、ンドリング性が向上する。
[0079] 以上の本件発明に係る前記リジッド銅張積層板を用いて得られたリジッドプリント配 線板は、電解銅箔層の機械的強度が極めて大きいため、物理的外力によるスクラッ チ、断線不良等の少ない高品質なファインピッチ回路を備えることになる。尚、銅張 積層板力もプリント配線板への加工は、銅張積層板の銅箔表面に直接エッチングレ ジストを形成して不要部分の銅をエッチング除去するサブトラクティブ法や、パターン めっき用めつきレジストを形成後、スルーホール部分を含む必要配線部分に銅めつき を施し、その後不要である銅をエッチング除去するパターンめっき法等の公知のエツ チングカ卩工手法の全ての使用が可能である。
[0080] また、前記フレキシブル銅張積層板は、その屈曲性と軽量性とが要求されるフレキ シブルプリント配線板の製造に用いられる。そして、屈曲性と軽量性とを同時に向上 させるために、絶縁層構成材料の薄層化が図られ、フレキシブル素材のフィルム強 度が小さくなり、電解銅箔で形成した導体の機械的強度が屈曲性及び引張り強度を 決定づける要因となってきた。従って、本件発明に係る電解銅箔を用いたフレキシブ ル銅張積層板は、形成した導体の機械的強度が極めて大きいため、高屈曲性及び 大きい引張り強度を示すことになる。し力も、本件発明に係る電解銅箔は、低プロファ ィルであるため、フレキシブルプリント配線板に求められるレベルのファインパターン 回路の形成にも好適となる。
[0081] 従って、本件発明に係る前記フレキシブル銅張積層板を用いて得られたフレキシ ブルプリント配線板は、前述の如くファインピッチ回路を備え、且つ、比較的大きな荷 重が負荷される場合の配線板として好適である。より具体的に言えば、 ICチップをボ ンデイングする際のフライングリードの曲がり、 IC等のボンディング時のボンディング 圧による伸びが問題で作りえなかったファインピッチ TAB等に好適である。
[0082] 以上、実施の形態に関して述べてきたが、より本件発明に係る電解銅箔等の理解 を容易にするため、以下に実施例を示す。
実施例
[0083] <実施例 1〜実施例 7 >
硫酸系銅電解液として、硫酸銅溶液であって銅濃度 80gZL、フリー硫酸濃度 140 gZLに調整した基本溶液を用い、表 1に示す添加剤濃度になるように調整した。濃 度調整には MPS— Na、 DDAC重合体(セン力(株)製ュニセンス FPA100L)、添 加剤 Aとして WM、 MSPMT— C、 2M— 5S及び EURから選択された 1種及び塩酸 を用いた。具体的には、実施例 1〜実施例 7として、添加剤の配合が異なる組成の硫 酸系銅電解液を用いて複数の電解銅箔を製造した。上記実施例の液組成を、比較 例の液組成と合わせて、後の表 1に示す。
[0084] 電解銅箔の作成は、陰極として表面を # 2000の研磨紙を用いて研磨を行ったチ タン板電極を、陽極には DSAを用いて、実施例 1では液温 50°C、電流密度 60AZd m2で電解し、厚さ 15 mの電解銅箔を作成した。実施例 2〜実施例 7では液温 50 。C、電流密度 51. 5AZdm2で電解し、厚さ 12 m又は 15 mの電解銅箔を作成し た。特性の評価には、連続電解して 3枚の電解銅箔を作成し、 3枚目に得られた電解 銅箔を用いた。この電解銅箔の光沢面の表面粗さ (Rzjis)は 0. m、析出面の 表面粗さ(Rzjis)は 0. 80 m〜l. 71 m、光沢度〔Gs (60° ;)〕は 121〜530であ つた。そして、常態引張り強さの値が 80. 8kgfZmm2〜97. lkgfZmm2であり、常 態伸び率の値は 4. 0%〜6. 0%であった。そして、この電解銅箔の加熱後引張り強 さの値は 78. 8kgfZmm2〜95. 7kgfZmm2となり、加熱前引張り強さの値の 89. 1 %〜98. 6%に低下していた。また、加熱後伸び率の値は 3. 2%〜4. 5%となり、加 熱前伸び率の値の 58. 9%〜85. 0%に低下していた。実施例における結果の詳細 は、比較例 1〜比較例 3の結果と併せて、後の表 2に纏めて示す。尚、表 2では、これ ら加熱後の値の加熱前の値に対するパーセンテージを、「維持率(%)」と表記して 、 る。
比較例 [0085] 〔比較例 1〕
比較例 1では実施例と同様の基本溶液として、硫酸銅溶液であって銅濃度 80gZL 、フリー硫酸濃度 140gZLに調整した。添加剤濃度の調整には MPS— Na、 DDAC 重合体 (セン力 (株)製ュ-センス FPA100L)及び塩酸を用い、添加剤 Aを含んで ヽ ないことを除いては、実施例と同様の電解液組成とした。上記液組成を、実施例の液 組成と合わせて、後の表 1に示す。
[0086] 電解銅箔の作成は、陰極として表面を # 2000の研磨紙を用いて研磨を行ったチ タン板電極を、陽極には DSAを用いて、液温 50°C、電流密度 60AZdm2で電解し、 厚さ 15 mの電解銅箔を作成した。特性の評価には実施例と同様に連続電解して 3 枚の電解銅箔を作成し、 3枚目に得られた電解銅箔を用いた。この電解銅箔の光沢 面の表面粗さ(Rzjis)は 0. 88 μ mであり、析出面の表面粗さ(Rzjis)は 0. 44 μ mで 、光沢度〔Gs (60° ;)〕は 600を超えていた。そして、常態引張り強さの値が 35. 4kgf Zmm2で、常態伸び率の値は 14. 3%であった。更に、この電解銅箔の加熱後引張 り強さの値は 30. 7kgfZmm2であり、加熱前引張り強さの値の 86. 7%に低下して いた。そして、加熱後伸び率の値は 14. 8%であり、加熱前伸び率の値の 103. 5% に上昇した。実施例及び比較例 2、比較例 3の結果と併せて、後の表 2に纏めて示す
[0087] 〔比較例 2〕
比較例 2では、特許文献 2に開示の実施例 2をトレースした。具体的には、硫酸濃 度を 100gZL、硫酸銅五水和物濃度を 280gZLの硫酸系硫酸銅水溶液を調製し、 添加剤としてヒドロキシェチルセルロース: 80mgZL、ポリエチレンィミン: 30mgZL 、 3—メルカプト— 1— プロパンスルホン酸ナトリウム: 170 mol/L、アセチレング リコール: 0. 7mg/L 及び塩素イオン: 80mgZLを含む電解液を調整した。
[0088] この電解液の液温を 40°Cとし、実施例と同様の装置を用いて、電解電流密度 40A Zdm2で電解し、厚さ 18 m の電解銅箔を作成した。特性の評価には、連続電解 して 3枚の電解銅箔を作成し、 3枚目に得られた電解銅箔を用いた。この電解銅箔の 光沢面の表面粗さ (Rzjis)は実施例と同じぐ 0. 84 mであった。そして、析出面の 表面粗さ (Rzjis)は 1. 94 ^ m,常態引張り強さの値が 57. 7kgf/mm2,常態伸び 率の値は 6. 8%であった。また、この電解銅箔の加熱後引張り強さの値は 54. 7kgf Zmm2となり、加熱前引張り強さの値の 94. 8%に低下した。更に、加熱後伸び率の 値は 7. 3%となり、加熱前伸び率の値の 107. 4%に上昇した。実施例及び比較例 1 、比較例 3の結果と併せて、後の表 2に纏めて示す。
[0089] 〔比較例 3〕
比較例 3では、特許文献 2に開示の実施例 3をトレースした。具体的には、硫酸濃 度を 100gZL、硫酸銅五水和物濃度を 280gZLの硫酸系硫酸銅水溶液を調製し、 添加剤としてヒドロキシェチルセルロース: 6mgZL、ポリエチレンィミン: 12mgZL、 3 メルカプトー1 プロパンスルホン酸ナトリウム:60 πιοΐΖ:ί、アセチレングリコ ール: 0. 5mg/L 及び塩素イオン: 30mgZLを含む電解液を調整した。
[0090] この電解液の液温を 40°Cとし、実施例と同様の装置を用いて、電解電流密度 40A Zdm2で電解し、厚さ 18 m の電解銅箔を作成した。特性の評価には、連続電解 して 3枚の電解銅箔を作成し、 3枚目に得られた電解銅箔を用いた。この電解銅箔の 光沢面の表面粗さ (Rzjis)は実施例と同じぐ 0. 84 mであった。そして、析出面の 表面粗さ (Rzjis)は 1. 42 ^ m,常態引張り強さの値が 57. 8kgf/mm2,常態伸び 率の値は 6. 4%であった。また、この電解銅箔の加熱後引張り強さの値は 55. Okgf Zmm2となり、加熱前引張り強さの値の 95. 2%に低下した。更に、加熱後伸び率の 値は 8. 4%となり、加熱前伸び率の値の 131. 3%に上昇した。実施例及び比較例 1 、比較例 2の結果と併せて、以下の表 2に纏めて示す。
[0091] [表 1]
電流密度 基本組成( 添加剤農度(
重合体 删
実施例 - - - - 実施例 - - - - 実施例 - - - - 実施例 - 一 - - 実施例 - - - - 実施例 - - - 実施例 - - - 比較例 - - - - 比較例 特許文献 実施例 のトレース
比較例 特許文献 実施例 のトレース
メルカプト- プロパンスルホン酸 -メルカプト- 亍トラゾ一ルイル)ベンゼンスルホナ一ト 添加剤 :ビス スルホプロピル)ジスルフイド メルカプ卜- ベンズイミダゾールスルホン酸
略号 :ジァリルジメチ モニゥムクロライド -ジェチルチオ尿素
メルカプトべンゾ ゾール [0092] [表 2]
Figure imgf000025_0001
[0093] <実施例と比較例 1との対比 >
実施例と比較例 1との違いは、表 1に示すように、添加剤 Aの有無であり、実施例で 用いた電解液は、比較例で用いた電解液に添加剤 A (WM、 MSPMT— C、 2M- 5 S、 EUR)を含ませた構成となっている。従って、添加剤 Aを含ませることにより、得ら れる電解銅箔の常態引張り強さの値が大きくなり、加熱による値の低下が小さくなつ ている。また、実施例の常態伸び率が比較例の常態伸び率に比べて小さな値を示す と同時に、実施例では加熱により更に伸び率の値が低下する傾向が現れている。こ の現象は、焼鈍硬化の効果が現れていると見ることもできる。即ち、実施例で得られ た電解銅箔と、比較例 1で得られた電解銅箔との違いは、表面粗さ、光沢度と焼鈍硬 化の発現の可否とにおいて明確である。
[0094] <実施例と比較例 2及び比較例 3との対比 >
比較例 2及び比較例 3では特許文献 2に記載の製造条件をトレースした。しかし、表 2に示すように、特許文献 2の実施例に開示の常態引張り強さは得られな力つた。特 許文献 2の実施例 2では 890MPaと記載されている力 565MPa (比較例 2の結果を 単位換算)しか得られていない。また、特許文献 2の実施例 3では 900MPaと記載さ れているが、 567MPa (比較例 3の結果を単位換算)し力得られていない。そして、比 較例 2及び比較例 3では加熱による伸び率の上昇が見られている。この点では、比較 例 1で得られた電解銅箔よりも大きな常態引張り強さの値は示すが、機械特性に関し ては、比較例 1で得られた電解銅箔と同様の特性傾向を有する電解銅箔であると言 える。即ち、本件発明に係る電解銅箔と比較すると、析出面の表面粗さは同等である 力 光沢度と焼鈍硬化の発現傾向とにおいて違いが明確である。尚、比較例 2及び 比較例 3は、電解銅箔の分野における当事者である本件発明者が、数ケ月間にわた り条件を調整しながら繰り返し試験を実施した中でのベストデータである。
[0095] 尚、上記実施例では、作成する電解銅箔の厚さを 2種類とし、電解条件は、厚い 15 m銅箔で高電流密度における電解を実施している。そして、表面粗さを管理する ためには、高電流密度で厚物を作成する方が困難であると当業者は認識しているが 、上記では 15 /z m銅箔で表面粗さの小さなデータが得られている。従って、 12 m 銅箔と 15 m銅箔の特性に与えている電解条件の影響はほとんど無いと考えられ、 評価データは直接比較することができる。また、本件発明に係る電解銅箔の製造に 際し、硫酸系銅電解液の銅濃度を 50gZL〜120gZL、フリー硫酸濃度を 60gZL 〜250gZL程度とした電解液で良好な結果を得て ヽるが、実操業にあたっては設備 仕様等を考慮して、最適な範囲に組成変更を行うことも可能である。そして、上記実 施例に記載の添加剤 A及び MPS、DDAC重合体等の添加方法又は添加形態には こだわらず、 MPS— Naの代わりに他のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩を用い てもかまわず、可能であれば SPS塩を用いることが好まし!/、。
[0096] そして、本件発明に係る硫酸系銅電解液は、その他の添加剤類の存在を否定して いるものでも無ぐ上記添加剤類の効果を更に際だたせたり、連続生産時の品質安 定ィ匕に寄与できること等が確認されているものであれば任意に添加して力まわない。 更に、工程内外での混入異物の除去を目的とする濾過設備はもちろんのこと、添カロ 剤類の分解生成物の影響が懸念されるようであれば活性炭吸着等の手段を適切に 用いることも有用である。
産業上の利用可能性
[0097] 本件発明に係る電解銅箔は、銅の析出結晶粒子が微細で、その粒子径のバラツキ が従来に無い程に小さいという特徴を備える。その結果、従来市場に供給されてきた 低プロファイル電解銅箔と同等の低プロファイルで光沢を有する析出面を備え、且つ
、極めて大きな機械的強度を有する。よって、その極めて大きな機械的強度故に、特 にテープ オートメーテイド ボンディング (TAB)基板のファインピッチ配線の形成に 好適である。また、特許文献 1に示されるような、リチウムイオン電池に代表される、非 水電解液二次電池の集電体としても利用できる。特に、充放電時の体積変化が大き い、 Siや Snを含む活物質を使用した負極の集電体として好適に用いることができる。 図面の簡単な説明
[0098] [図 1]フライングリードを持つ TABを用いた LCDパネル駆動用のデバイス(IC)の実 装例を示す模式図である。
[図 2]フィルムによる裏打ちがある COFを用いた LCDパネル駆動用のデバイス(IC) の実装例を示す模式図である。
符号の説明
[0099] 1 フライングリード
2、 2, 銅箔で形成された回路
3
4、 4' ベースフィルム(ポリイミドフィルム)
5、 5' ソノレダーレジスト
6 裏側ソルダーレジスト
7、 7' デバイス (ICチップ)
8、 8' IC接続部(図 1ではデバイスホールとも言う。 )
9 ギャングボンディング用支持台
10、 10' 第 1端子部 (液晶 パネルとの接続部)
11、 11 ' 第 2端子部 (プリント配線板との接続部)
12、 12' 折り曲げ部

Claims

請求の範囲
[1] 銅電解液を電解することにより得られる電解銅箔において、
常態における引張り強さ(以下、「常態引張り強さ」と称する。)の値が、 70kgf/m m2〜: LOOkgfZmm2である電解銅箔。
[2] 180°Cで 60分間加熱した後の引張り強さ(以下、「加熱後引張り強さ」と称する。)の 値が、常態引張り強さの値の 85%以上である請求項 1に記載の電解銅箔。
[3] 製造後 30日経過後の常態引張り強さの値力 65kgfZmm2以上である請求項 1又 は請求項 2に記載の電解銅箔。
[4] 常態における伸び率 (以下、「常態伸び率」と称する。)の値が、 3%〜15%である請 求項 1〜請求項 3のいずれかに記載の電解銅箔。
[5] 180°Cで 60分間加熱した後の伸び率 (以下、「加熱後伸び率」と称する。)の値が、 常態伸び率の値以下である請求項 1〜請求項 4のいずれかに記載の電解銅箔。
[6] 析出面の幅方向に対して 60° の反射角で測定した光沢度 (以下、「光沢度〔Gs (60
° )〕」と称する。)の値が、 80以上である請求項 1〜請求項 5のいずれかに記載の電 解銅箔。
[7] 請求項 1〜請求項 6のいずれかに係る電解銅箔の表面に粗ィ匕処理、防鲭処理、シラ ンカップリング剤処理のいずれ力 1種又は 2種以上を行ったことを特徴とする表面処 理電解銅箔。
[8] 硫酸系銅電解液を用いた電解法により電解銅箔を製造する方法において、
当該硫酸系銅電解液は、下記添加剤 A〜添加剤 Cを含むことを特徴とする請求項 1〜請求項 6のいずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
添加剤 A:ベンゼン環と Nを含む複素環とを備え、該複素環にはメルカプト基が結 合して 、る構造を有する化合物又はチォ尿素系化合物。
添加剤 B:活性硫黄化合物のスルホン酸塩。
添加剤 C:環状構造を持つ 4級アンモ-ゥム塩重合体。
[9] 前記添加剤 Aは、イミダゾール系化合物、チアゾール系化合物、テトラゾール系化合 物又は両端に有するアルカン基の炭素数が 2以上であるチォ尿素系化合物のいず れカ 1種又は 2種以上である請求項 8に記載の電解銅箔の製造方法。
[10] 前記添加剤 Aは、そのベンゼン環にスルホン基が結合しているものである請求項 8又 は請求項 9に記載の電解銅箔の製造方法。
[11] 前記添加剤 Aは、 2 メルカプト 5 ベンズイミダゾールスルホン酸、 3 (5 メルカ プト一 1H—テトラゾールイル)ベンゼンスルホナート、 2—メルカプトべンゾチアゾー ル又は N— Nジェチルチオ尿素から選ばれる 1種又は 2種以上である請求項 8〜請 求項 10の 、ずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[12] 前記添加剤 Aの前記硫酸系銅電解液中における合算濃度は、 lppm〜50ppmであ る請求項 8〜請求項 11の 、ずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[13] 前記添加剤 Bは、 3 メルカプト 1 プロパンスルホン酸又はビス(3 スルホプロピ ル)ジスルフイドの 、ずれか又は混合物である請求項 8〜請求項 12の!、ずれかに記 載の電解銅箔の製造方法。
[14] 前記添加剤 Bの前記硫酸系銅電解液中における濃度は、 lppm〜80ppmである請 求項 8〜請求項 13のいずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[15] 前記添加剤 Cは、ジァリルジメチルアンモ -ゥムクロライド重合体である請求項 8〜請 求項 14の 、ずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[16] 前記添加剤 Cの前記硫酸系銅電解液中における濃度は、 0. 5ppm〜100ppmであ る請求項 8〜請求項 15のいずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[17] 前記硫酸系銅電解液中における、前記添加剤 Bの濃度と前記添加剤 Cの濃度との 比 [ (B濃度) Z(C濃度)]の値が 0. 07〜: L 4である請求項 8〜請求項 16のいずれ かに記載の電解銅箔の製造方法。
[18] 前記硫酸系銅電解液中における塩素濃度は、 5ρρπ!〜 lOOppmである請求項 8〜 請求項 17のいずれかに記載の電解銅箔の製造方法。
[19] 請求項 7に記載の表面処理電解銅箔を絶縁層構成材料と張合わせてなる銅張積層 板。
[20] 前記絶縁層構成材料は、骨格材を含有するものであることを特徴とする請求項 19に 記載のリジッド銅張積層板。
[21] 請求項 20に記載のリジッド銅張積層板を用いて得られたリジッドプリント配線板。
[22] 前記絶縁層構成材料は、可撓性を有するフレキシブル素材で構成したものであるこ とを特徴とする請求項 19に記載のフレキシブル銅張積層板。
請求項 22に記載のフレキシブル銅張積層板を用いて得られたフレキシブルプリント 酉己線板。
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