WO2005106945A1

WO2005106945A1 - 貼付装置及び貼付方法

Info

Publication number: WO2005106945A1
Application number: PCT/JP2005/007954
Authority: WO
Inventors: Masaki Tsujimoto; Takahisa Yoshioka; Kenji Kobayashi
Original assignee: Lintec Corporation
Priority date: 2004-04-28
Filing date: 2005-04-27
Publication date: 2005-11-10
Also published as: TW200539357A; KR20070005705A; US20070227648A1; EP1758162A1; US7611600B2

Abstract

　半導体ウエハＷを支持する貼付テーブル１１と、半導体ウエハＷに感熱接着性の接着シートＳを貼付する貼付ユニット１２とを備えて貼付装置１０が構成されている。貼付ユニット１２は、剥離シートＰＳの一方の面に接着シートＳが積層された原反Ｌを繰り出す際に剥離シートＰＳと接着シートＳとを剥離する剥離部と、当該剥離部よりも原反繰出方向上流側に設けられたシート予備剥離装置４０とを含む。シート予備剥離装置４０は、剥離シートＰＳと接着シートＳとの間に挟まれた状態で往復移動する移動部材５０を備えて構成されている。また、予備剥離された剥離シートＰＳと接着シートＳは、再仮着装置４１によって再仮着して接着シートＳをウエハＷに貼付することもできる。

Description

明細書

貼付装置及び貼付方法

技術分野

[0001] 本発明は貼付装置及び貼付方法に係り、特に、半導体ウェハ等の板状部材に接着シートを貼付する際に、皺の発生や気泡の混入等を防止することができる貼付装置及び貼付方法に関する。

背景技術

[0002] 回路面が形成された半導体ウェハ（以下、単に、「ウェハ」と称する）をチップに個片化した後、各チップをピックアップしてリードフレームに接着 (ダイボンディング)することが行われている。このダイボンディングは、ウェハ処理工程において、ダイボンディング用感熱接着性の接着シートを予め貼付することにより行うことができる。

[0003] 前記接着シートの貼付装置としては、例えば、特許文献 1に開示されて、る。同文献に開示された貼付装置は、ウェハの裏面側を上面側にした状態で当該ウェハを吸着支持するテーブルと、ウェハの上面側にダイボンディング用の接着シートを供給するシート供給装置と、ウェハの上面側に供給された接着シートを押圧して当該接着シートをウェハに貼付するプレスロールとを備えて構成されている。ここで、接着シートの一方の面は、カバーシート (剥離シート）が仮着されており、当該剥離シートは、接着シートをウェハに貼付した後に剥離される構成となって、る。

[0004] 特許文献 1：特開 2003— 257898号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 接着シートの原反は、剥離シートとの複層構造となっているため、接着シートをゥェハ裏面に貼り付ける前の段階で剥離部にて剥離シートを剥離して巻き取ることが行われている。し力しながら、このような原反の中には、製品精度として要求される品質基準をクリアしていない場合が時として問題となる。例えば、接着シートと剥離シートとの仮着強度が原反の延出方向において一様でない場合がある。従って、前記延出方向に沿う特定の領域が、他の領域に比べて強く仮着している原反が混在している場合には、剥離部による本来の剥離位置での剥離が行われずに剥離遅れが発生し、接着シートが剥離シートに引きずられるように、剥離シートの卷取側に引っ張られてしまう傾向がある。この場合、前記剥離部と、接着シートをウェハに押圧するプレス口ールとの間の接着シートに意図しない引っ張り力を発生させてしまい、貼付完了後のウェハに反り変形や皺を発生させる原因となる。

[0006] また、剥離シートと共に接着シートをウェハに貼付する場合において、当該貼付後に剥離シートを剥離する段階では接着シートがウェハに完全接着していないため、仮着強度の強い領域における剥離シートの剥離によって接着シートをも巻き込んでしまう場合がある。

[0007] そこで、図 8に示されるように、接着シート Sに剥離シート PSが仮着された原反 Lを繰り出す途中に予備剥離装置 200を設け、接着シート Sから剥離シート PSを予備剥離して接着シート Sをウェハ Wに貼付する構成を検討した。

[0008] し力しながら、かかる構成では、前記接着シート Sが感熱接着性の接着シートであると、一度剥離シート PSから接着シート Sが剥がされることで再仮着することができず、接着シート Sが皺になったり、垂れ下がったりする傾向をもたらし、ウエノ、 Wに接着シート sを接着したときに、皺や気泡を混入した状態で貼り合わせが行われてしまって製品不良を多発させる、という不都合を招来する。

[0009] [発明の目的]

本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、接着シ一トの原反状態における剥離シートと接着シートとの接着強度のノツキがあっても安定した剥離を実現し、接着シートに不要な張力が加わることを回避可能な貼付装置及び貼付方法を提供することにある。

[0010] 本発明の他の目的は、予備剥離を行った後に再仮着を行うことで、剥離シートと接着シートとの剥離強度を均一化し、所定の張力で接着シートを板状部材に貼付ができ、皺の発生や気泡の混入等を回避した上で、プレスロールによる押圧力が剥離シート介して接着シートに付与されるようにして接着シートを貼付することのできる貼付装置及び貼付方法を提供することにある。

課題を解決するための手段 [0011] 前記目的を達成するため、本発明は、板状部材を支持する貼付テーブルと、前記板状部材に接着シートを貼付する貼付ユニットとを含む貼付装置において、前記貼付ユニットは、剥離シートの一方の面に接着シートが仮層された原反を繰り出す途中で剥離シートと接着シートとを剥離する剥離部と、当該剥離部よりも原反繰出方向上流側に設けられた予備剥離装置とを備える、という構成を採っている。

[0012] また、本発明は、板状部材を支持する貼付テーブルと、前記板状部材に接着シートを貼付する貼付ユニットとを備えた貼付装置において、

前記貼付ユニットは、剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す途中で前記剥離シートから接着シートを剥離する予備剥離装置と、予備剥離された接着シートを前記剥離シートに再仮着させる再仮着装置と、前記板状部材に対して接着シートを押圧するプレスロールとを備え、

前記再仮着された接着シートを前記板状部材の面に向けた状態で、前記剥離シートをプレスロールで押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付される、と、う構成を採っている。

[0013] 本発明にお、て、前記板状部材は半導体ウェハであり、前記接着シートはダイボンデイング用の感熱接着性シートを用いることができる。

[0014] また、前記板状部材は半導体ウェハであり、前記接着シートは、貼付して保護膜を形成するための保護用シートとすることもできる。

[0015] 更に、前記予備剥離装置は、原反の繰出方向に沿って移動可能な移動部材を備え、当該移動部材は、剥離シートと接着シートとの間に挟まれた状態で移動する、という構成を採っている。

[0016] 前記移動部材は、前記繰出方向に沿う面を備えた片状体、又はロール状部材により構成することがでさる。

[0017] また、本発明は、本発明は、剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出して前記接着シートを板状部材に貼付する方法にぉ、て、

前記原反を繰り出す途中で前記剥離シートから接着シートを予備剥離し、次いで、前記接着シートを前記板状部材に向けた状態で押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付される、 t 、う方法を採って、る。 [0018] 更に、本発明は、剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出して前記接着シートを板状部材に貼付する方法において、

前記原反を繰り出す途中で前記剥離シートから接着シートを予備剥離し、前記予備剥離された接着シートを前記剥離シートに再仮着させておき、次いで、前記再仮着された接着シートを前記板状部材に向けた状態で、前記剥離シートを押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付される、、う方法を採つている。

[0019] 前記貼付方法において、前記接着シートは感熱接着性の接着シートが用いられる

[0020] また、前記接着シートは貼付して保護膜を形成する保護用シートを用いることもできる。

[0021] 前記貼付方法において、前記板状部材は半導体ウェハを対象とすることができる。

[0022] また、前記貼付方法にお!、て、前記板状部材はバックグラインドされた半導体ゥェハを対象とすることもできる。

[0023] 更に、前記貼付方法において、前記再仮着は熱又は静電気を付与することにより行うことができる。

[0024] なお、本明細書において、「仮着」とは、接着シートをウェハ等の被着体に貼り付けて当該被着体の形状等に応じて接着シートを切断する時に、貼り付けられた領域における接着シートの剥離若しくは捲れが起こらない程度の初期接着性を示す状態をいい、「完全接着」とは、仮着よりも強接着の状態で、続く工程の作業によって、被着体より接着シートが剥離しない程度の接着性を示す状態をいう。また、接着シートが熱硬化型の場合では、硬化前の接着状態のことを示す。

発明の効果

[0025] 本発明によれば、接着シートを原反から繰り出す際に、剥離部よりも繰出方向上流側で剥離シートとの予備剥離を可能としたことにより、仮着強度において部分的に強すぎる領域が存在していても、剥離部での剥離遅れを回避でき、ウェハ等の板状部材に貼付される接着シート領域が引っ張り力を受けないようにすることが可能となり、貼付後の反り変形も防止することができる。 [0026] また、予備剥離の後に再仮着を行う構成であるため、接着シートが剥離シートに再仮着できないことによる皺の発生や垂れ下がり等を効果的に防止することができ、板状部材に接着シートを接着したときに、皺や気泡を混入した状態で貼り合わせが行われる不都合を解消することができる。

図面の簡単な説明

[0027] [図 1]第 1実施形態に係る貼付装置であり、接着シートをウェハに貼付する初期状態を示す概略正面図。

[図 2]接着シートを貼付した後に当該接着シートを幅方向に切断する状態を示す概略正面図。

[図 3]貼付テーブル及び連動機構を示す概略斜視図。

[図 4]図 3の一部断面図。

[図 5]予備剥離装置を示す概略斜視図。

[図 6]第 2実施形態に係る貼付装置であり、接着シートをウェハに貼付する初期状態を示す概略正面図。

[図 7]第 2実施形態に係る貼付装置における予備剥離装置と再仮着装置を示す概略斜視図。

[図 8]予備剥離を行って接着シートが剥離シートと共にウェハに貼付される場合の問題点を説明するための概略正面図。

符号の説明

[0028] 10 貼付装置

11 貼付テーブル

12 貼付ユニット

13 切断手段

33 ドライブロール (剥離部）

34 ピンチロール（剥離部）

45 プレスローノレ

40 予備剥離装置

41 再仮着装置 50 移動部材

56 片状体 (移動部材）

W 半導体ウェハ

PS 剥離シート

s 接着シート (感熱接着性の接着シート）

発明を実施するための最良の形態

[0029] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。

[0030] [第 1実施形態]

図 1には、ウェハの裏面側に接着シートを貼付する貼付装置の概略正面図が示されている。この図において、貼付装置 10は、前工程における搬送手段を介して板状部材としてのウェハ Wを受け取って当該ウェハ Wを支持する貼付テーブル 11と、この貼付テーブル 11に吸着されたウェハ Wの裏面側（上面側）にダイボンディング用の感熱接着性接着シート Sを貼付する貼付ユニット 12とを備え、当該貼付ユニット 12 の側方には、接着シート Sをウェハ W毎に幅方向に切断する切断手段 13が配置されている。なお、ウェハ Wは、その回路面側に保護テープ PTが予め貼付されており、当該ウエノ、 _Wは、保護テープ PTが貼付された面が貼付テーブル 11の上面に接する状態で支持される。

[0031] 前記貼付テーブル 11は、上面側が吸着面として形成されているとともに、接着シート Sを一定程度に溶融してウエノ、 Wに接着 (仮着)を行うことのできる所定温度に保たれるようになっている。この貼付テーブル 11は図 3及び図 4に示されるように、ベーステーブル 15と、当該ベーステーブル 15の上面側に設けられた内側テーブル部 16と、この内側テーブル部 16を囲む外側テーブル部 17とを備えて構成されている。内側テーブル部 16は、ウェハ Wの支持面をなすように当該ウェハ Wと略同一平面形状に設けられ、その内部にヒーター Hが配置されてウエノ、 Wを所定温度に保つように構成されている。また、内側テーブル部 16と外側テーブル部 17との間に形成されたクリアランス C内には伝熱部材 20が配置され、この伝熱部材 20により、外側テーブル部 17 が内側テーブル部 16の温度よりも低い温度に保たれるように設けられている。そのため、ウェハ Wよりも外側にはみ出る不要接着シート部分 S1は弱い接着力で外側テーブル部 17に接着し、接着シート Sをウェハ Wに貼付したときの当該ウェハ W上に皺等を発生させることはない。

[0032] また、前記貼付テーブル 11は、図 1及び図 2に示されるように、ガイドレール 21上を移動可能なスライダドプレート 22に支持されており、図示しない駆動手段を駆動させたときに、前工程におけるウェハ Wを受け取り可能な位置と、前記貼付ユニット 12の下部領域を経て右側に通過した位置との間で往復移動可能に設けられて、る。また、貼付テーブル 11は、昇降装置 25を介して上下に昇降可能に設けられている。この昇降装置 25は、前記スライドプレート 22上に固定されたガイドブロック 27と、前記べーステーブル 15の下面側から垂下して前記ガイドブロック 27に沿って昇降可能な脚部材 28と、図示しないシリンダ等力もなる昇降力付与機構と、外側テーブル部 17の外面側に配置された一対のラック 30, 30と、これらラック 30, 30の外面側にそれぞれ配置されたガイドバー 31 , 31とにより構成されてヽる。

[0033] 前記貼付ユニット 12は、図 1及び図 5に示されるように、貼付テーブル 11の上方に配置された板状のフレーム Fの領域内に設けられている。この貼付ユニット 12は、剥離シート PSに接着シートを仮着してロール状に卷回された原反 Lを供給可能に支持する支持ロール 32と、原反 Lに繰り出し力を付与するドライブロール 33及びピンチ口ール 34と、接着シート Sに積層された剥離シート PSを巻き取る卷取ロール 35と、支持ロール 32とピンチロール 34との間に配置された二つのガイドロール 38, 38及びこれらガイドロール 38, 38間に設けられたダンサロール 39と、ピンチロール 34に対して接着シート Sの原反繰出方向上流側に設けられた予備剥離装置 40と、剥離シート PSが剥離された接着シート Sのリード端領域を貼付テーブル 11の上面に押圧してこれを挟み込む押圧部材 43と、接着シート Sをウェハ Wの裏面側（図 1中上面側）に順次押し付けて仮着するプレスロール 45と、接着シート Sの繰り出し方向において、プレスロール 45の直前位置に配置されたテンションロール 46及びガイドロール 47とを備えて構成されている。なお、プレスロール 45は加熱手段としてヒーターが内蔵されている。また、押圧部材 43の下面側は吸着部を有し、前記接着シート Sの端部を吸着保持するようになってヽる。

[0034] 前記予備剥離装置 40は、図 1及び図 5に示されるように、原反 Lの繰出方向に沿つて移動可能な移動部材 50と、当該移動部材 50を移動させるシリンダ装置 51とにより構成されている。移動部材 50は、フレーム Fの面内に設けられたスリット 54を前後方向に貫通する支持軸 55と、この支持軸 55の前端 (手前側端）に固定されてフレーム Fの面より前方に向力つて接着シート Sの幅と同程度以上の長さを備えた翼状の片状体 56とにより構成されている。この片状体 56は、接着シート Sと剥離シート PSとの間に配置され、これら各シート S、 PSに接する緩やかな円弧面が左右両側に位置する形状とされ、その上下各端は非常に小さな曲面となる尖頭形状に設けられ、前記シリンダ装置 51の駆動によって上下に移動したときに、積層状態にある接着シート Sと剥離シート PSとを強制的且つスムースに分離し、剥離部での剥離を行う前段階での予備剥離を実行するようになっている。なお、移動部材 50は、片状体 56に代えてロール状部材等を用いることを妨げな、。

[0035] 前記ドライブロール 33、ピンチロール 34及び卷取ロール 35は、原反状態にある接着シート Sと剥離シート PSとを剥離する剥離部を構成する。そのうち、ロール 33, 35 は、フレーム Fの背面側に設けられたモータ Ml, M2によってそれぞれ回転駆動されるようになっている。また、押圧部材 43、プレスロール 45及びテンションロール 46 は、それぞれシリンダ 60, 61, 62を介して上下に移動可能に設けられている。プレスロール 45は、図 3及び図 4に示されるように、その両端側がブラケット 64を介してシリンダ 61に連結されており、その回転中心軸 66の両端側には、前記ラック 30と相互に作用して連動機構を構成する一対のピ-オン 67, 67と、これらピ-オン 67の更に外側位置に、回転体としての一対のコロ 68, 68が配置されている。ピ-オン 67, 67は前記ラック 30, 30に嚙み合い可能に設けられている一方、コロ 68, 68は、前記ガイドバー 31上をプレスロール 45の回転とは関係なく転動するように構成されている。

[0036] 前記切断手段 13は、図 1及び図 2に示されるように、貼付テーブル 11の移動方向に沿って延びるアーム部 70と、このアーム部 70の先端側（図 1中左端側）下面に設けられた一軸ロボット 71を介して進退可能に設けられたカッターユニット 72とを含む。カッターユニット 72は、一軸ロボット 71に沿って移動するブラケット 74に支持された力ッター上下用シリンダ 75と、当該カッター上下用シリンダ 75の先端に取り付けられたカッター 77とにより構成されている。ここで、カッター上下用シリンダ 75は、略鉛直面内において回転可能となる状態でブラケット 74に取り付けられおり、これにより、カツター 77の先端位置が略鉛直面内で円弧軌跡に沿う状態でカッター 77の刃先角度調整が可能とされる。また、前記一軸ロボット 71により、アーム部 70の延出方向に沿つて進退可能とされている。切断手段 13は、図 1に示されるように、貼付テーブル 11 の移動方向に対して直交する方向（図 1中紙面直交方向）に向けられたガイド 79上を、モータ M3の駆動により移動可能に支持されている。従って、カッター 77の先端が貼付テーブル 11のカッター受け溝 11Aに入り込む姿勢とされて切断手段 13全体がガイド 79に沿って移動したときに、接着シート Sを幅方向に切断することができる。

[0037] 次に、第 1実施形態における接着シート Sの貼付方法について説明する。

[0038] ウェハ Wは、前記保護テープ PTが貼付された面が下面側に位置する状態で、貼付テーブル 11上に移載され、ウエノ、 Wの裏面が上面側として貼付テーブル 11に吸着支持される。

[0039] 図 1に示されるように、貼付テーブル 11が貼付ユニット 12の所定位置に移動すると、押圧部材 43の下面側に吸着保持されている接着シート Sのリード端領域が、押圧部材 43の下降によって貼付テーブル 11の上面に当接することとなる。なお、貼付ュニット 12において、原反 Lを掛け回す初期の作業に際し、接着シート Sと剥離シート P Sとを剥離した状態で、これらの間に片状体 56が挟み込まれるように設定される。そして、接着シート Sのリード端が押圧部材 43で外側テーブル部 17に押し付けられる前に、片状体 56は、図 1に示される位置力も上方に向力つて一往復して予備剥離領域を形成して停止する。この後、片状体 56が停止している時に、プレスロール 45が下降してウエノ、 Wの上面との間に接着シート Sを挟み込み、ウェハ W領域以外の不要接着シート部分 S1は外側テーブル部 17に当接することとなる。次いで、押圧部材 43が吸着を解除して上昇する。この時、プレスロール 45の両端側に設けられたコロ 6 8がガイドバー 31の上面に接すると同時に、ラック 30にピ-オン 67が嚙み合って当該ピ-オン 67がラック 30に沿って回転移動可能な状態となる。この状態で、貼付テ一ブル 11が図 1中右側に移動し、ラック 30とピ-オン 67との嚙み合いにより、プレスロール 45が回転するとともに、コロ 68がガイドバー 31上をガイド面として転動し、順次繰り出される接着シート Sがウエノ、 Wの上面に貼付されることとなる。この貼付に際しては、ウェハ Wの外周よりはみ出る不要接着シート部分 SIが、外側テーブル部 17 に弱、接着力で接着して、るため、プレスロール 45がウェハ W上を回転移動して!/ヽるときに、接着シート Sのテンションとプレスロール 45の押圧力によって引っ張られることにより皺を発生させるような不都合は生じない。なお、プレスロール 45は内蔵する加熱手段であるヒーターによって所定温度に制御されている。

[0040] このようにして接着シート Sがウェハ Wに貼付されて、前記押圧部材 43がカッター受け溝 11を通過した直後の上方位置に至ると、押圧部材 43が下降して接着シート S を貼付テーブル 11に当接させる（図 2参照)。この後、切断手段 13のカッター 77が前記カッター受け溝 11 A内に入り込み、カッターユニット 72を支持しているアーム部 70 が図 2中紙面直交方向に移動して接着シート Sを幅方向に切断する。幅方向の切断が完了すると、前記押圧部材 43は当該押圧部材 43の下面側に位置する接着シート Sを吸着して上昇位置に戻り、次のウェハ Wへの接着に備える。また、切断手段 13 は、カッター上下用シリンダ 75の上昇により、カッター 77の刃先位置が上昇する位置に変位し、貼付テーブル 11の上面位置力離れる方向、すなわち、図 1中上方に向力つて退避することとなる。

[0041] なお、接着シート Sが貼付されたウェハは、図示しない移載装置等を介して外周力ット装置に移載され、ウェハ Wの外周縁に沿って接着シート Sが切断され、外側の不要接着シート部分が除去される。

[0042] このような第 1実施形態に係る貼付装置 10によれば、接着シート Sが剥離シート Sに積層された原反状態において、仮着力の強い領域が部分的に存在していても、予備剥離装置 40によって繰出方向に沿う一定量が予備的に剥離されることとなる。従つて、予備剥離装置 40を通過した後の接着シート Sと剥離シート PSは、直後の剥離部での剥離力スムースに行われることととなり、剥離遅れを生ずることが防止される。そして、このような剥離遅れの防止により、剥離部とプレスロール 45との間の接着シート Sに不要な引っ張り力を付与することが回避され、接着シート Sを貼付した後のウェハ Wに反り変形を生じさせることはない。

[0043] [第 2実施形態]

次に、本発明の第 2実施形態について、図 6及び図 7を参照しながら説明する。この第 2実施形態は、前記予備剥離を行った後に、剥離シート PSを巻き取ることなく接着シート Sを剥離シート PSに再仮着してウェハ Wに接着シート Sを貼付するようにしたものである。

[0044] すなわち、前記ドライブロール 33よりも下流側において、予備剥離された接着シート Sに剥離シート PSを再び仮着させる再仮着装置 41が設けられている。この再仮着装置 41は、原反 Lすなわち接着シート Sと剥離シート PSを挟み込むように配置された一対のヒーター内蔵型のロール 41A, 41Bにより構成されている。

[0045] 予備剥離された接着シート Sと剥離シート PSは、ロール 41A, 41Bを通過するときに、これらロール 41A, 41Bの熱によって仮着強度が前記延出方向に沿って一定となるように再仮着される。この仮着強度は、接着シート Sや剥離シート PSの材質、厚みや、貼付装置 10の機械特性等に応じて可変設定が可能とされている。

[0046] 第 2実施形態における接着シート Sの貼付は、剥離シート PSと接着シート Sの再仮着を行うことで、プレスロール 45が剥離シート PSに接して当該剥離シート PSを押圧する構成を除き、実質的に第 1実施形態と同様に行われる。

[0047] このようにして原反 Lの接着シート Sが貼付されたウェハ Wは、第 1実施形態と同様に、図示しない移載装置等を介して外周カット装置に移載され、ウェハ Wの外周縁に沿って接着シート Sが切断され、外側の不要接着シート部分が除去される。

なお、その他の構成及び作用は前記第 1実施形態と同様である。

[0048] 従って、このような第 2実施形態によれば、原反 Lを構成する接着シート Sと剥離シート PSとの予備剥離を行った後に再仮着を行う構成としたから、図 8に示されるように、接着シート Sが剥離シート PSに再仮着できないことで接着シートの適正な張力が失われることにより、当該接着シートに皺を発生させたり、垂れ下がりを生じさせてしまうことを防止することができ、皺や気泡の混入を回避した状態で接着シート Sをウェハ Wに接着することが可能となる。しかも、プレスロール 45は剥離シート PSを介して接着シート Sに押圧力を付与する構成となるため、接着剤がプレスロール 45に付着してしまうこともない。

[0049] 以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されている力本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなぐ以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更をカロえることができるものである。

[0050] 例えば、前記実施形態における貼付装置 10は、ダイボンディング用の感熱性接着シート Sをウェハ Wに貼付する装置として図示、説明したが、他のシートであってもよぐ例えば、ドライレジストフイルムや、保護膜形成用のシート等をウエノ、 Wに貼付する場合にち適用することがでさる。

[0051] また、接着シート Sが貼付される対象物がウェハ Wである場合を図示、説明したが、本発明はこれに限定されるものではなぐその他の板状部材であってもよい。

[0052] また、再仮着装置 41としてヒータ内蔵型の一対のロール 41A, 41Bを採用した場合を図示、説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、ヒータ内蔵型としない場合であってもよぐこの場合には、一定の加熱温度に保たれたチヤンバを設けて当該チャンバ内にロールを配置すればよい。また、接着シート Sと剥離シート PSに静電気を帯電させてこれらを相互に仮接着することもできる。要するに、本発明における再仮着は、仮着強度が原反 Lの延出方向に沿って一様に再調整できる構成であれば足りる。

Claims

請求の範囲

[1] 板状部材を支持する貼付テーブルと、前記板状部材に接着シートを貼付する貼付ュニットとを含む貼付装置において、

前記貼付ユニットは、剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出す途中で剥離シートと接着シートとを剥離する剥離部と、当該剥離部よりも原反繰出方向上流側に設けられた予備剥離装置とを備えていることを特徴とする貼付装置

[2] 板状部材を支持する貼付テーブルと、前記板状部材に接着シートを貼付する貼付ュニットとを備えた貼付装置において、

前記再仮着された接着シートを前記板状部材の面に向けた状態で、前記剥離シートをプレスロールで押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付されることを特徴とする貼付装置。

[3] 前記板状部材は半導体ウェハであり、前記接着シートはダイボンディング用の感熱接着性シートであることを特徴とする請求項 1又は 2記載の貼付装置。

[4] 前記板状部材は半導体ウェハであり、前記接着シートは、貼付して保護膜を形成するための保護用シートであることを特徴とする請求項 1又は 2記載の貼付装置。

[5] 前記予備剥離装置は、原反の繰出方向に沿って移動可能な移動部材を備え、当該移動部材は、剥離シートと接着シートとの間に挟まれた状態で移動することを特徴とする請求項 1又は 2記載の貼付装置。

[6] 前記移動部材は、前記繰出方向に沿う面を備えた片状体、又はロール状部材により構成されていることを特徴とする請求項 5記載の貼付装置。

[7] 剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出して前記接着シートを板状部材に貼付する方法にぉ、て、

前記原反を繰り出す途中で前記剥離シートから接着シートを予備剥離し、次いで、前記接着シートを前記板状部材に向けた状態で押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付されることを特徴とする貼付方法。

[8] 剥離シートの一方の面に接着シートが仮着された原反を繰り出して前記接着シートを板状部材に貼付する方法にぉ、て、

前記原反を繰り出す途中で前記剥離シートから接着シートを予備剥離し、前記予備剥離された接着シートを前記剥離シートに再仮着させておき、次いで、前記再仮着された接着シートを前記板状部材に向けた状態で、前記剥離シートを押圧することで前記接着シートが板状部材に貼付されることを特徴とする貼付方法。

[9] 前記接着シートは感熱接着性の接着シートであることを特徴とする請求項 7, 8,又は

7又は 8記載の貼付方法。

[10] 前記接着シートは貼付して保護膜を形成する保護用シートであることを特徴とする請求項 7又は 8記載の貼付方法

[11] 前記板状部材は半導体ウェハであることを特徴とする請求項 7又は 8記載の貼付方法。

[12] 前記板状部材はバックグラインドされた半導体ウェハであることを特徴とする請求項 7 又は 8記載の貼付方法。

[13] 前記再仮着は熱又は静電気を付与することにより行われることを特徴とする請求項 8 記載の貼付方法。