JPH1032179A - シリコンウエハー加工用マスキングシートの切断方法 - Google Patents

シリコンウエハー加工用マスキングシートの切断方法

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JPH1032179A
JPH1032179A JP8205416A JP20541696A JPH1032179A JP H1032179 A JPH1032179 A JP H1032179A JP 8205416 A JP8205416 A JP 8205416A JP 20541696 A JP20541696 A JP 20541696A JP H1032179 A JPH1032179 A JP H1032179A
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silicon wafer
wafer
tape
cutting
masking sheet
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JP8205416A
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Masahiro Ri
昌浩 李
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TEIKOKU T-PINGU SYST KK
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TEIKOKU T PINGU SYST KK
TEIKOKU T-PINGU SYST KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンウエハのマスキングシートのアウト
シート部分を切断除去作業は、熟練工によってなされて
おり、その手数、労力、非能率性において欠点があっ
た。また、ウエハの歩留り率の点でも欠点を包含するも
のであった。 【解決手段】 レーザ発振器によってレーザ光を発振さ
せ、これを銀メタルハライド光ファイバによりノズルに
送り、ノズルにおいてレンズによりレーザ光を集光さ
せ、ノズルの位置を位置決め手段によって制御すること
で、集光したレーザ光の焦点の位置を制御して、集光し
たレーザ光により、シリンコンウエハーに貼着したマス
キングシートのアウトシートの部分を、シリコンウエハ
ーの外周辺に沿って切断することを特徴とするシリコン
ウエハー加工用マスキングシートの切断方法。CCDカ
メラにより上記の集光したレーザ光の焦点位置とを認識
し、焦点位置の制御を行うシリコンウエハー加工用マス
キングシートの切断方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI、超
LSI等のシリコンウエハーの裏面をラッピング又は切
削する前段階において、該シリコンウエハーの一面に粘
着したマスキングシートをシリコンウエハーの外周辺に
沿って自動的に切断除去する方法に関するものである。
即ち、いわゆるIC製造工程中で言えば、結晶プロセス
のスライシングの後、ラッピング、ポリッシング、又は
バックグラインダーの前の工程で利用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】いわゆるIC製造工程は、結晶プロセ
ス、ウエハープロセス前工程、ウエハープロセス後工
程、組立プロセス、検査プロセスという段階に分けるこ
とができる。このうちの「結晶プロセス」においては、
Si結晶成長からスライシングを経てラッピング及びポ
リッシング又はバックグラインダー工程に至る。これら
の中で、「ラッピング」の目的は、スライシングにおい
てウエハー表面にできた歪層の大部分を取除くととも
に、ウエハーを規定の厚さまで薄くし、かつ、回路面を
形成する面であるウエハーの表面を鏡面に仕上げるとい
うことにある。その際、表面荒さ及び平坦度に相当な精
度が要求されることはいうまでもない。
【0003】また、昨今、ICを利用した製品への軽薄
短小の要求のため、そして、ICのパッケージの実装上
の都合及び発熱の問題等の解決のため、ウエハーそのも
のの厚さを薄くする必要がでてきている。このため、前
述のように結晶プロセスにおいてラッピングを行うだけ
でなく、ウエハープロセス後工程においても、ラッピン
グ又はバックグラインダー工程がとられているものが多
くなっている。即ち、結晶プロセスのラッピング等にお
いては、回路面を形成する面であるウエハーの表面を削
るのに対して、ウエハープロセス後工程のラッピング等
においては、回路面を形成する面とは逆側のウエハーの
裏面を削ることになる。勿論、本来発熱の少ないCMO
S等であればウエハーを薄くする必要はないともいえる
が、これとてもパッケージを小さくする場合には、当
然、ウエハーを薄くする必要が生じる。
【0004】ところで、このウエハープロセス後工程に
おけるラッピングに際しては、その前段階で、回路面に
マスキングシート(例えば、ラミネート)を粘着し、そ
の回路面をインターナルギアテーブルに吸着固定して、
ウエハーの裏面をラッピングしていた。このマスキング
シートの貼着は、ラッピング及びエッチング又はバック
グラインダー工程において、シリコンウエハーの回路面
を保護するために行われるものである。そして、この作
業は人手によってなされていた。更に、マスキングシー
トの貼着に際しては、ウエハーよりも一回り大きいシー
トを貼着し、その後、ウエハ外周からはみ出たマスキン
グシートのアウトシート部分をウエハーの外周辺に沿っ
て、余白を残さずに完全に切断除去する作業が行われて
いる。この作業も、熟練工による手作業によってなされ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記マスキングシート
のアウトシート部分を切断除去する作業は、熟練工の手
によってなされており、その手数、労力の甚大さ、非能
率性において著しい欠点があった。また、上記の作業
は、カッターの刃をシリコンウエハー外周に接触させな
がら切断するものであるため、いかに熟練工といえども
シリコンウエハーの外周辺部に不規則な外圧をかけてし
まい、外周辺部欠けやエッジチップスが発生するという
問題があった。更に、作業中に、誤ってウエハー上の回
路を切ってしまうというミスも避けられないところであ
った。即ち、アウトシート部分の切断除去作業は、時間
的な非能率性という問題点だけではなく、シリコンウエ
ハーの歩留り率の点においても著しい欠点を包含するも
のであった。
【0006】また、マスキングシートのアウトシート部
分を切断除去する場合に、切れ端(いわゆるひげ)が残
ってしまうこともあった。その場合には、次工程のラッ
ピングにおいて、刃物部分がそのひげをひっかけ、極め
て高価なシリコンウエハーを破損することがあり、時に
はラップ装置のダイヤモンド製刃物まで損傷することも
あった。
【0007】これらの問題点の解決を目的とした発明と
して、シリコンウエハー加工用マスキングシートの切断
除去方法(特開平1−66659号公報)がある。この
方法は、マスキングシートの貼付とアウトシート部分の
除去を自動化したものである。このマスキングシートの
切断除去方法においては、アウトシート部分の除去につ
いては、通電ワイヤをウエハー外周に接触させ、これに
よりアウトシート部分を切除し、非通電ワイヤにより切
断されたアウトシートや加熱によって生じるシートのか
たまり・カス等をシリコンウエハーから確実に分離させ
ることとしていた。
【0008】しかし、この方法も、ウエハー外周に接触
しながらアウトシート部分を切断するという点では従来
方法とかわりはなく、シリコンウエハー外周の割れ・欠
けにワイヤが引っ掛かりウェアを破損する危険性は依然
として存在した。また、シリコンウエハー外周には位置
決めフラットと呼ばれる人為的な直線部分又は切り欠き
部分があるため、この部分の角において、ワイヤが引っ
掛かり、シリコンウエハーを破損してしまう問題もあっ
た。
【0009】これらの問題点を回避するため、上記のマ
スキングシートの切断除去方法においては、ウエハーの
位置決めフラット及び割れ・欠けをあらかじめセンサで
検出し、ワイヤが引っ掛かる前に装置を停止させること
としている。しかし、上記の問題点を基本的に解決する
ものでない。ここで、シリコンウエハーのマスキングシ
ートのアウトシート部分切断除去作業について、その自
動化を困難にしている問題点を整理すると、以下のよう
なものが挙げられる。
【0010】(1) シリコンウエハーの外径については、
各ロット毎に、基準値に対して±0.5mmのバラツキ
が避けられない。 (2) シリコンウエハー外周には位置決めフラットと呼ば
れる人為的な直線部分又は切り欠き部分があり、この部
分の角において、アウトシートを切断するカッター等の
刃が引っ掛かり、シリコンウエハーを破損してしまう。
また、この位置決めフラットの個数は、機種やウエハー
サイズにより1ケ所又は2ケ所と一定でない。 (3) マスキングシートの貼り付け以前の工程で、かなり
の割合でシリコンウエハー外周に割れや欠けが発生し、
その割れ・欠けにより、カッター等の刃が引っ掛かり、
シリコンウエハーを破損してしまう。 (4) マスキングシートのアウトシート部分の切断は、ウ
エハーの外周に沿うことが望ましい。即ち、アウトシー
ト部分を切断する際に、切断刃、通電ワイヤ等をシリコ
ンウエハー外周から離して切断することとすれば、上記
のような問題点は回避されるのであるが、そうした結
果、アウトシート部分切断後ウエハーに貼付されている
マスキングシートのサイズが、シリコンウエハーのサイ
ズよりも大きくなることは、歩留り率の向上の点から望
ましくない。
【0011】一方、非接触でのシートの切断方法として
は、レーザによる切断が考えられる。しかし、レーザに
よる樹脂シートの切断に際しては、エネルギー密度と発
振Qスイッチの影響によりスプラッシュ(飛沫)が発生
する。スプラッシュとは、樹脂シート局部の急激な加熱
による一種の爆発に近い現象である。そして、シリコン
ウエハーのマスキングシートの切断に際してレーザを使
う場合には、このスプラッシュのために、良好なシート
切断面が得られないこと、及び環境の清浄度が低下する
ことが問題であった。
【0012】本発明は、上記問題点を解決したものであ
り、安定してマスキングシートのウエハーの外周に沿っ
た切断をすることが可能なシリコンウエハー加工用マス
キングシートの切断方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本題1発明のシリコンウ
エハー加工用マスキングシートの切断除去方法は、シリ
コンウエハーの回路面に貼り付けしたところの保護用マ
スキングシートのシリコンウエハー外周部の不要部分を
レーザービームと光学カメラによる認識装置を組み合わ
せることにより完全な非接触切断を可能とせしめること
を特徴とする。
【0014】本第2発明のシリコンウエハー加工用マス
キングシートの切断方法は、レーザ発振器によってレー
ザ光を発振させ、これを銀メタルハライド光ファイバに
よりノズルに送り、該ノズルにおいてレンズにより該レ
ーザ光を集光させ、該ノズルの位置を位置決め手段によ
って制御することで、該集光したレーザ光の焦点の位置
を制御して、該集光したレーザ光により、シリンコンウ
エハーに貼着したマスキングシートのアウトシートの部
分を、シリコンウエハーの外周辺に沿って切断すること
を特徴とする。
【0015】ここで、「銀メタルハライド光ファイバ」
とは、コア部に高純度石英を、クラッド部にハロゲン化
銀を用いたものである。本発明のシリコンウエハー加工
用マスキングシートの切断方法は、上記のように、レー
ザ光によりマスキングシートのアウトシートの部分を切
断するものであるため、シリコンウエハーに接触するこ
となく、シリンコンウエハーに貼着したマスキングシー
トのアウトシートの部分を、シリコンウエハーの外周辺
に沿って切断することができる。
【0016】また、本発明で用いるレーザは、CO2
ーザとすることができる。CO2 レーザによる場合に
は、数W〜数十kWの大出力を得ることができ、好まし
い。更に、本発明では、レーザ光をノズルに送り、その
ノズルの位置を制御することで、集光したレーザ光の位
置を制御することとしているので、レーザ発振器自体の
大きさ、重量に左右されることなく、簡易な構造で高精
度のレーザ光の位置制御をすることができる。
【0017】また、本発明では、レーザ光を送る光ファ
イバに銀メタルハライド光ファイバを用いているため、
この光ファイバにより、レーザのスペクトルの強度分布
が分散される。これは、レーザがハロゲン化銀によって
反射される際に、スペクトルの強度分布が平準化される
ためである。このため、従来、レーザによる樹脂シート
切断の際に問題になっていたスプラッシュ(飛沫)をな
くすことができる。
【0018】更に、本発明では、レーザ光を光ファイバ
でノズルに送ったのちに集光させることとしているの
で、光ファイバ中ではレーザのエネルギー密度が低く、
レーザを光ファイバで送ることが可能である。しかし、
レーザに高出力であるCO2 レーザを用いる場合には、
光ファイバはFCグレード光ファイバーであることが望
ましい。FCグレード光ファイバーは、特に、光の透過
率と柔軟性において優れた光ファイバである。
【0019】本第3発明のシリコンウエハー加工用マス
キングシートの切断方法は、請求項2記載のシリコンウ
エハー加工用マスキングシートの切断方法であって、集
光したレーザ光により、シリンコンウエハーに貼着した
マスキングシートのアウトシートの部分をシリコンウエ
ハーの外周辺に沿って切断するにあたって、CCDカメ
ラにより該シリコンウエハーの形状と該集光したレーザ
光の焦点位置とを認識し、その情報をもとに焦点位置の
制御を行うものである。
【0020】本発明は、CCDカメラによりシリコンウ
エハーの形状と該集光したレーザ光の焦点位置とを認識
するため、シリコンウエハーに接触することなく、レー
ザ光の焦点位置の制御を行って、シリンコンウエハーに
貼着したマスキングシートのアウトシートの部分を、シ
リコンウエハーの外周辺に沿って切断することができ
る。なお、本発明で用いられるCCDカメラは、光学的
に画像を取り込むことができるものであれば、他の機器
でもよく、光学カメラであってもよい。
【0021】以上に述べたように、本発明においては、
シリコンウエハーに貼着したマスキングシートのアウト
シート部分をシリコンウエハーの外周辺に沿って切断除
去する方法として、不要な外圧をシリコンウエハーの外
周辺に与えず、又マスキングシートの切断面にひげ等の
不規則な断面を生じさせず、なおかつ、少々の欠け傷に
も対応できるように、切断用にCO2レーザー光を照射
してテープを極少部分的に加熱して、シリコンウエハー
に対し適切に角度と照射強度テンションを持たせて順次
低速送り出してシリコンウエハーの外周辺に接触するこ
となくマスキングシートのアウトシート部分を熱によっ
て切断してゆくとともに、切断されたマスキングシート
や加熱によって生じうるシートの微少なかたまりをシリ
コンウエハーから確実に分離させるため光ファイバーを
使用することによりCO2レーザー光をスぺクトル分散
させて従来の問題であったエネルギー密度と発振Qスイ
ッチの影響によりカット時におけるスプラッシュ(飛
沫)の影響を克服して、さらにもう一本の剥離ローラー
を同じくシリコンウエハーに対し適切に角度とテンショ
ンを持たせてシリコンウエハーの外周部に接触すること
なく剥離させることにより、CO2レーザー光にてシリ
コンウエハーのアウトシート部分を非接触でかつ正確に
外形ならいする外形切断を自動化したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施形態1 本発明の好ましい一実施形態であるテープ貼着切断装置
を図1及び2に従って説明する。本テープ貼着切断装置
は、シリコンウエハーにマスキングシートを貼着し、こ
れをシリコンウエハーの外周に沿って切断するものであ
る。ただし、マスキングシートは、接着剤を塗布され保
護セパレーターを貼付されたロール状のテープとなって
いる。これにより、シートの取扱を容易にし、貼付作業
の自動化が可能となっている。
【0023】(1)テープ貼着切断装置の構成 本実施形態のテープ貼着切断装置は、図1及び2に示す
ように、切断装置Mと、テープ貼着送り装置Rと、ウエ
ハー支持作業テーブルPと、からなる。切断装置Mは、
CO2 レーザユニット本体(以下、「レーザユニット」
という。)M1と、FCグレード光ファイバユニット
(以下、「光ファイバユニット」という。)M2と、可
変焦点式ZnFe集光レンズ(以下、「ZnFeレン
ズ」という。)M3と、等速連続軌跡制御式XYロボッ
ト(以下、「XYロボット」という。)M6と、CCD
カメラM4と、を備える。光ファイバユニットM2は、
一端をレーザユニットM1に接続され、他端をZnFe
レンズM3に接続されている。ZnFeレンズM3は、
XYロボットM6上に設置されており、XYロボットM
6によりその焦点位置を制御されるものである。また、
CCDカメラM4は、ZnFeレンズM3とともにXY
ロボットM6上に設置されている。
【0024】本実施形態においては、レーザにCO2
ーザを採用しているので、高出力を維持しつつ切断装置
を小型化できる。また、ZnFeレンズによりレーザ光
を集光するため、CO2 レーザの波長8〜15μmの領
域において効率的に集光を行うことができる。更に、Z
nFeレンズをXYロボットにより動かしてその焦点位
置を制御するため、ミラー方式の場合に比べて装置が安
価である。
【0025】テープ貼着送り装置Rは、テープボビンR
7と、剥離ローラR201,R202と、セパレーター
巻き取りボビンR8と、テープ貼り付けローラーR9
と、テープ伸長用ローラーR101と、テープ除去ロー
ラーR102と、使用済みテープボビンR5と、を備え
る。
【0026】(2)テープ貼着切断装置の動作 図2に示すように、保護セパレータ付きテープT15
は、貼着テープT17と、保護セパレータT16とから
なり、テープボビンR7に巻き取られている。そして、
保護セパレータ付きテープT15は、テープボビンR7
から引き出された後、剥離ローラR201,R202に
おいて貼着テープT17と保護セパレータT16に分離
される。その後、保護セパレータT16は、セパレータ
ー巻き取りボビンR8に巻き取られる。
【0027】貼着テープT17は、テープ貼り付けロー
ラR9と剥離ローラR201によって、ウエハー支持テ
ーブルP12上に張られ、そこへ、図2で破線で示すよ
うに、ウエハーW14を真空で吸着固定したウエハー支
持作業テーブルP12が上昇する。その後、テープ貼り
付けローラR9が、図1及び2で破線で示すように、貼
着テープT17をウエハー支持作業テーブルP12上の
ウエハーW14に押しつけつつ、貼着テープT17上を
剥離ローラR201の方へ移動することにより、貼着テ
ープT17は、ウエハー支持作業テーブルP12上のウ
エハーW14に貼着される。
【0028】次に、ウエハーW14に貼着された貼着テ
ープT17は、切断装置MによってウエハーW14の外
周に沿って切断される。その後、図1及び2で破線で示
すように、テープ除去ローラR102がテープ貼り付け
ローラR9の方へ移動することにより、切断されたウエ
ハーW14上の貼着テープ以外の使用済みテープT17
2は、ウエハー支持作業テーブルP12から離れた位置
に持ち上げられる。その際、ウエハーW14に貼着さ
れ、切断装置Mによって切断された貼着テープT171
は、ウエハーW14上に残っている。
【0029】そして、ウエハーW14を真空で吸着固定
したウエハー支持作業テーブルP12が下降し、テープ
を貼着されたウエハーW14がウエハー支持作業テーブ
ルP12上から取りのけられ、新たにウエハーが真空吸
着される。その一方で、テープ除去ローラR102及び
テープ貼り付けローラR9が元の位置に戻る。その後、
使用済みテープT172が使用済みテープボビンR5に
巻き取られ、新たな貼着テープT17が、テープ貼り付
けローラR9と剥離ローラR201によって、ウエハー
支持作業テーブルP12上に張られる。以降、これらの
作業が繰り返される。
【0030】(3)本実施形態のテープ貼着切断装置の
効果 本実施形態のテープ貼着切断装置は、レーザによるテー
プ切断装置Mを備えているため、ウエハーに貼着するテ
ープを非接触で切断することができる。また、CO2
ーザを銀メタルハライド光ファイバにより送ることとし
ているので、スプラッシュが発生しない。更に、CCD
カメラによりレーザの焦点位置とウエハーの位置を認識
し、レーザの焦点位置を制御するため、非接触で切断位
置を制御することができる。なお、シリコンウエハー
は、通常、その外周数mmにはIC等が設けられないの
で、1,2mm程度の焦点位置の誤差は問題とはなら
ず、CCDカメラによる認識と位置制御によっても、事
実上問題なくシート切断を行うことができる。その上、
レーザによりウエハー外周に沿って完全に切断したの
ち、ウエハーに貼着した以外の部分のテープをテープ除
去ローラにより持ち上げて除去することとしているた
め、ウエハー上にテープの切れ端が残ることがない。
【0031】以上のことから、本実施形態のテープ貼着
切断装置においては、テープの切断作業において、ウエ
ハーのサイズの違い、位置決めフラット、寸法誤差、割
れ・欠け等によりウエハーを破損させることがなく、ウ
エハーの歩留りの向上を図ることができる。また、塵芥
や煙を発生させないので、作業環境の清浄度を低下させ
ることもない。更に、シートの切れ端が残らないので、
下工程でのラッピングやバックグラインドにおいて、刃
物部分が切れ端を引っかけて事故をおこすことがない。
そして、自動化により人件費が削減でき、処理スピード
の向上を図ることができることはいうまでもない。
【0032】実施形態2 本発明の好ましい、他の実施例を図面にしたがって説明
すれば次のとうりである。
【0033】(1)機器構成 図3及び4は本発明を実施するにあたっての実際の機器
構成を示している。1は本発明中において重要な可変出
力、及び出力強度フィードバック機構及びCO2レーザ
ーユニット本体である。2はFCグレード銀ハライド光
ファイバーユニットである。3は可変焦点式ZnSe集
光レンズである。4はウエハーサイズ及び切り欠き等の
欠陥検出用のCCDカメラである。5は貼り付け切断加
工後の使用済みテープである。6は切断のための等速連
続軌跡制御式XYロボットである。7は貼り付け前の保
護セパレーターつきテープである。8は剥離済みセパレ
ーター巻き取りボビンである。9はテープ貼り付けロー
ラーである。
【0034】10は貼り付け用テープ伸長用ローラー及
び切断後のテープ除去ローラー剥離動作完了時の位置で
ある。11は貼り付け用テープ伸長用ローラー及び切断
後のテープ除去ローラー待機時の位置である。12はウ
エハー(シリコン基盤)支持作業テーブルの上昇端の位
置である。13はウエハー(シリコン基盤)支持作業テ
ーブルの下端の位置である。14はウエハー(シリコン
基盤)支持作業テーブルの上におけるシリコン基盤の位
置である。15は貼り付け前の保護セパレーター付きの
状態のテープである。16は剥離済みセパレーターであ
る。17は貼り付け前の保護セパレーターを剥離した状
態のテープである。
【0035】(2)動作説明 14のシリコン基盤はカセットからロボット等のハンド
リング機器によっての位置にある支持作業テーブルの下
端の位置にて移されて真空にて吸着固定される。その後
13の位置まで上昇して9の貼り付けローラーにて17
のテープを張り付けていく。貼り付けされたシリコン基
盤は4のCCDカメラにてその位置、サイズ、及び切り
欠きの有り無しを自動で検査してそのデーターにしたが
って6のXYロボット上に設置されたCO2レーザー照
射機により正確に倣い切りをしていく。レーザー切断を
完了したシリコン基盤は11のテープ除去ローラーにて
不要部分のテープを自動で剥離していく。剥離を完了し
たシリコン基盤はその後13の位置まで復帰して再度ロ
ボット等のハンドリング機器によって元のカセットまで
搬送される。
【0036】以上の動作によりシリコン基盤に一切触れ
ることなくまたその形状や外周部に欠陥があったとして
も何ら問題や、割れを発生させることなく保護テープの
貼り付け切断そしてその不要部の剥離を行いうるのであ
る。これによって更なる薄型化の要求やまた一旦はバッ
クグラインドをしたものの何らかの原因で(たとえば精
度及び加工不良など)再加工が必要な場合も何ら歩留ま
りの低下を来たすことなく安全にテープの貼り付け切断
及び不要部の除去が行い得るのである。
【0037】また1のCO2レーザー発振器で生成され
た中心波長10ミクロンのレーザー光線は2のFCグレ
ード光ファイバーにてその強度及びスぺクトラムが拡散
されて3のZnSeレンズで集光される。これによりC
O2レーザー発振器直後は楕円形に発振強度が分布して
いたものが銀メタルハライド光ファイバーによりその強
度分布及びスペクトル分布が理想状態となって従前の問
題であったエネルギー分布の局所化による切断時のスプ
ラッシュや加工条件維持の困難性による低品質の切断面
が改良されるのである。また光ファイバーを使用するこ
とにより、本来非可視光であるためにその取り扱いや、
操作において十分な安全性が要求されるところのCO2
レーザーが、比較的簡単な安全装置で十分に利用可能と
なる。
【0038】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。例え
ば、マスキングシートの貼着をテープとテープ貼着送り
装置によるものとせず、1枚1枚のシート状のマスキン
グシートを貼るもの等としてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明のシリコンウエハー加工用マスキ
ングシートの切断方法によれば、安定してマスキングシ
ートのウエハーの外周に沿った切断をすることが可能で
ある。従って、本方法による作業の自動化によって、シ
リコンウエハー加工用マスキングシートの切断加工の処
理スピードの向上、省力化、設備の集約化が可能とな
り、また、塵芥、煙等を発生させないため、作業環境の
清浄度を低下させず、更に、製品品質の向上により下工
程における事故の可能性をも低下させることができるも
のである。
【0040】本発明は上記のような構成であり、従来熟
練工によって手工業で行われてきた本工程を自動化した
ので、( 1) 処理スピードの増大やあらゆる外径・形状
のシリコンウエハーに適用できることによる生産性の飛
躍的向上だけてなく、( 2) 従来の人件費を格段に低廉
化し、( 3) かつシリコンウエハー( チップ) の歩留ま
り率を殆ど100%近くにまで高め、( 4) またラッピ
ングは徹底したクリーンルームで行われるが本発明のよ
うにCO2レーザーによる切断方法では、塵埃も出ない
のでこの意味でもチップを傷つけたりすることがなく、
また、ウエハーや、テープの加熱も必要最小限でよいの
で煙の発生も殆特どなく処理でき、( 5) さらに、ラッ
プ、バックグラインダー装置に使われる高価な刃物の耐
久性も向上させる等、その実用的効果はまことに大なる
ものである。
【0041】またこの発明によりシリコン基盤に一切触
れることなくまたその形状や外周部に欠陥があったとし
ても何ら問題や、割れを発生させることなく保護テープ
の貼り付け切断そしてその不要部の剥離を行いうるので
ある。これによって更なる薄型化の要求やまた一旦はバ
ックグラインドをしたものの何らかの原因で(たとえば
精度及び加工不良など)再加工が必要な場合も何ら歩留
まりの低下を来たすことなく安全に何度でもテープの貼
り付け切断及び不要部の除去が行い得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスキングシート貼着切断装置の平面図であ
る。
【図2】マスキングシート貼着切断装置の側面図であ
る。
【図3】マスキングシート貼着切断装置の平面図であ
る。
【図4】マスキングシート貼着切断装置の側面図であ
る。
【符号の説明】
M;切断装置、M1;CO2レーザーユニット本体、M
2;FCグレード銀ハライド光ファイバーユニット、M
3;可変焦点式ZnSe集光レンズ、M4;CCDカメ
ラ、M6;等速連続軌跡制御式XYロボット、R;テー
プ貼着送り装置、R7;テープボビン、R8;セパレー
ター巻き取りボビン、R9;テープ貼り付けローラー、
R101;テープ伸長用ローラー、R102;テープ除
去ローラー、R5;使用済みテープボビン、T15;保
護セパレーター付きテープ、T16;剥離済みセパレー
ター、T17;保護セパレーターを剥離した状態のテー
プ、P;ウエハー支持作業テーブル、P12;ウエハー
支持作業テーブルの上昇時の位置、P13;ウエハー支
持作業テーブルの下降時の位置、W14;ウエハー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01B 11/00 G01B 11/00 H H01L 21/301 H01L 21/78 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンウエハーの回路面に貼り付けし
    たところの保護用マスキングシートのシリコンウエハー
    外周部の不要部分をレーザービームと光学カメラによる
    認識装置を組み合わせることにより完全な非接触切断を
    可能とせしめることを特徴とするシリコンウエハー加工
    用マスキングシートの切断除去方法。
  2. 【請求項2】 レーザ発振器によってレーザ光を発振さ
    せ、これを銀メタルハライド光ファイバによりノズルに
    送り、該ノズルにおいてレンズにより該レーザ光を集光
    させ、該ノズルの位置を位置決め手段によって制御する
    ことで、該集光したレーザ光の焦点の位置を制御して、
    該集光したレーザ光により、シリンコンウエハーに貼着
    したマスキングシートのアウトシートの部分を、シリコ
    ンウエハーの外周辺に沿って切断することを特徴とする
    シリコンウエハー加工用マスキングシートの切断方法。
  3. 【請求項3】 集光したレーザ光により、シリンコンウ
    エハーに貼着したマスキングシートのアウトシートの部
    分をシリコンウエハーの外周辺に沿って切断するにあた
    って、CCDカメラにより該シリコンウエハーの形状と
    該集光したレーザ光の焦点位置とを認識し、その情報を
    もとに焦点位置の制御を行う請求項2に記載のシリコン
    ウエハー加工用マスキングシートの切断方法。
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