WO2005054066A1 - インモールド容器およびその製造装置 - Google Patents

Abstract

　胴部表面に凹部または凸部を有し、意匠性に優れ、類似品を排除することができるインモールド容器を提供する。 　インモールド容器１０はフランジ部１２を有する胴部１１と、底部１３とを有し、ラベル２０と射出樹脂２１とから形成されている。胴部１１の外面に多数の凹部１５および多数の凸部１６が設けられている。胴部１１は角θでフランジ部１２側へ向って末広状に形成されている。凹部１５はその底部１３側に角θより小さい胴部１１に対する傾斜角θ２の傾斜部１５ａを有し、凸部１６はそのフランジ部１２側に角θより小さい胴部１１に対する傾斜角θ１の傾斜部１６ａを有している。

Description

明 細 書

インモールド容器およびその製造装置

技術分野

[0001] 本発明はラベルを有し射出榭脂により成形されるインモールド容器およびその製造 装置に関する。

背景技術

[0002] 従来、インモールド容器として、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部 とを備え、胴部にラベルを配置して射出榭脂により成形される容器が知られている。

[0003] このようなインモールド容器は、成形性を考慮して胴部表面はフラットに仕上げられ ている。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 上述のようにインモールド容器の胴部はフラットに仕上げられている力 胴部をフラ ットに仕上げただけでは意匠性を向上させたり、類似品を排除することはできない。

[0005] 本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、意匠性を向上させることがで き、かつ類似品を効果的に排除することができるインモールド容器およびその製造装 置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明は、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラ ベルを配置して成形されるインモールド容器にぉ 、て、胴部外面に複数の凹部およ び Zまたは複数の凸部が設けられ、これら凹部および Zまたは凸部は、連続して配 置されて!ヽることを特徴とするインモールド容器である。

[0007] 本発明は、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、凸 部はフランジ部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とするインモー ルド容器である。

[0008] 本発明は、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、凹 部は底部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とするインモ 器である。

[0009] 本発明は、複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち全域に形成 されて 、ることを特徴とするインモールド容器である。

[ooio] 本発明は、複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち一部の領域 に形成されていることを特徴とするインモールド容器である。

[ooii] 本発明は、複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち下方部から 上方部に向って多段に設けられ、各段における凹部および Zまたは凸部の数は同 一となつていることを特徴とするインモールド容器である。

[0012] 本発明は、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、凹 部および Zまたは凸部の形状は下方部から上方部に向って徐々に拡大することを特 徴とするインモールド容器である。

[0013] 本発明は、ラベルにインキにより印刷が施され、このインキは偏光パール顔料を含 むことを特徴とするインモールド容器である。

[0014] 本発明は、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラ ベルを配置して成形されるとともに、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで 末広状に形成されたインモールド容器の製造装置において、金型を備え、金型には 胴部外面に設けられた凸部に対応する溝部が形成され、溝部はフランジ部側に角度 0以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とするインモールド容器の製造装置であ る。

[0015] 本発明は、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラ ベルを配置して成形されるとともに、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで 末広状に形成されたインモールド容器の製造装置において、金型を備え、金型には 胴部外面に設けられた凹部に対応する突出部が形成され、突出部は底部側に角度 0以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とするインモールド容器の製造装置であ

2

る。

[0016] 本発明は、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラ ベルを配置して成形されるとともに、胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで 末広状に形成されたインモールド容器の製造装置において、金型を備え、金型には 胴部外面に設けられた複数の凹部および zまたは複数の凸部に対応する摺動型が 設けられ、この摺動型は金型内で外方へ摺動可能となっていることを特徴とするイン モールド容器の製造装置である。

[0017] 本発明は、フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラ ベルを配置して成形されるインモールド容器において、胴部外面が円周方向に沿つ て 2以上の領域に区画され、胴部外面の少なくとも 1つの区画領域に複数の凹部お よび Zまたは複数の凸部力 なる非平滑部が設けられていることを特徴とするインモ 一ルド容器である。

[0018] 本発明は、ある区画領域にある非平滑部は、隣接する区画領域にある非平滑部と 、平滑部を間に挟んで互いに離間していることを特徴とするインモールド容器である

[0019] 本発明は、非平滑部は、胴部の上方部および下方部に設けた平滑部を残して形 成されて!/ヽることを特徴とするインモールド容器である。

[0020] 本発明は、非平滑部は胴部の下方部に設けられた平滑部を残して形成され、非平 滑部下方の平滑部にスタックリブを設けたことを特徴とするインモールド容器である。

[0021] 本発明は、胴部のうち非平滑部の単位面積当りの体積は、非平滑部と同一高さ領 域にある平滑部の単位面積当りの体積に等し 、ことを特徴とするインモールド容器で める。

[0022] 本発明は、非平滑部と同一高さ領域にある平滑部は、半径方向外方に突出する厚 肉部を有することを特徴とするインモールド容器である。

[0023] 本発明は、非平滑部と同一高さ領域にある平滑部は、半径方向内方に突出する厚 肉部を有することを特徴とするインモールド容器である。

[0024] 本発明は、非平滑部は胴部の上方部に設けた平滑部を残して形成され、非平滑部 上方の平滑部に、バキューム孔跡が形成されていることを特徴とするインモールド容 器である。

[0025] 本発明は、胴部外面が円周方向に沿って 3つの領域に区画され、少なくとも 1つの 区画領域に設けられた平滑部を残して他の区画領域に非平滑部が設けられている ことを特徴とするインモールド容器である。 [0026] 以上のように本発明によれば、容易かつ確実にインモールド容器の胴部表面に多 数の凹部または凸部を形成することができる。このため意匠性に優れ、類似品を排除 できるインモールド容器を得ることができる。

図面の簡単な説明

[0027] [図 1]本発明によるインモールド容器およびその製造装置の第 1の実施の形態を示す 図。

[図 2]インモールド容器の外観図。

[図 3]インモールド容器を成形する射出成形金型を示す図。

[図 4]インモールド容器を成形するブロー成形金型を示す図。

[図 5]インモールド容器を成形するシート成形金型を示す図。

[図 6]本発明によるインモールド容器およびその製造装置の第 2の実施の形態を示す 図。

[図 7]本発明によるインモールド容器およびその製造装置の第 3の実施の形態を示す 図。

[図 8]本発明によるインモールド容器の第 5の実施の形態を示す図。

[図 9]インモールド容器を示す平面図。

[図 10]インモールド容器を示す底面図。

[図 11]インモールド容器を示す断面図。

[図 12]インモールド容器の製造方法を示す図。

発明を実施するための最良の形態

[0028] 第 1の実施の形態

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図 1 (a) (b)、図 2 ( a) -(c)および図 3は本発明の第 1の実施の形態を示す図である。

[0029] 図 1 (a) (b)および図 2 (a)に示すように、インモールド容器 10は、フランジ部 12を有 する円筒状胴部 11と、胴部 11に連結された底部 13とを備え、胴部 11に配置された ラベル 20に対して射出榭脂 21を射出して成形されて 、る。

[0030] このうちラベル 20としては、

-OPP30 の積層体を使用することができる。

[0031] またこの積層体のうちの各層は、

HS-OPP：ヒートシール層を有する二軸延伸ポリプロピレンフィルム

LMD :ドライラミネート

PET:ポリエチレンテレフタレート

GR:グラビア印居 IJ

である (数学単位は m)。

[0032] この場合、グラビア印刷に用いられるインキは偏光パール顔料を含んでもょ ヽ。偏 光パール顔料は 2色性をもっため、従来のホワイトパールとは異なり、深みを増した 印刷を施すことができる。このように偏光パール顔料を含むインキにより印刷されたラ ベル 20を用いることにより、後述する容器 10の凹部 15および凸部 16と組合せて、見 る角度により、色合いが異なり、更に深みを増した外観を得ることができ、他容器との 差別ィ匕を図ることができる。

[0033] さらに射出榭脂 21としては高密度ポリエチレン (HDPE)、ポリプロピレン (PP)、ポリ スチレン（PS)、ポリカーボネート (PC)などを用いることができる。

[0034] また図 1 (a) (b)および図 2 (a)に示すように、インモールド容器 10の胴部 11外面に は、多数の凹部 15および多数の凸部 16が各々連続して設けられている。この凹部 1 5および凸部 16は、各々連接して連続するか、あるいは独立して連続して設けられて いる。この凹部 15および凸部 16はインモールド容器 10の意匠性を向上させるととも に、類似品を排除するものである。

[0035] またこのように多数の凹部 15および凸部 16を設けることにより、インモールド容器 1 0に断熱性をもたせることができ、例えばインモールド容器 10内に 70°Cのお湯を入 れても容器 10を手で持つことができる。

[0036] ここで図 1 (a)はインモールド容器 10の全体図、図 1 (b)はインモールド容器 10の 拡大図である。

[0037] 胴部 11外面に設けられた多数の凹部 15および多数の凸部 16は、図 2 (a)に示す ように多数の四角錐状の凸部 16と、凸部 16間の凹部 15との組合せ力もなつている。 また凹部 15および凸部 16は胴部 11の外面の全域に形成されている力 胴部 11の 外面のうち一部の領域に形成されて 、てもよ 、。

[0038] さらに凹部 15および凸部 16は胴部 11の外面のうち下方部から上方部に向って多 段に設けられ、かつ各段における凹部 15および凸部 16の数、すなわち各段の円周 方向の凹部 15および凸部 16の数は同一となっている。このため各段における凹部 1 5および凸部 16の形状は下方部力も上方部に向って徐々に拡大している。

[0039] 図 2 (b)に示すように、胴部 11外面に、小形の凹部 15と凸部 16を多数配置してもよ い。図 2 (b)において、各凸部 16は四角錐力もなり、凹部 15は凸部 16間に形成され ている。

[0040] なお、図 2 (c)に示すように、胴部 11外面に多数の半球状の凹部 16のみを形成し てもよい。

[0041] また図 2 (a) (b)において、胴部 11外面に四角錐の凸部 16を形成した例を示した 力 これに限らず三角錐、その他の多角錐の凸部 16と凸部 16間の凹部 15を形成し てもよく、円錐状の凸部 16と凸部 16間の凹部 15とを形成してもよい。

[0042] さらに、胴部 11外面に切頭角錐台の凸部 16と、凸部 16間の凹部 15とを形成して もよぐさらに直線あるいは曲線により形成された凸部 16と、凸部 16間の凹部 15とを 形成してちょい。

[0043] インモールド容器 10の胴部 11は、底部 13力もフランジ部 12側へ向って角度 Θで 末広状に形成されている。また凹部 15は底部 13側に傾斜部 15aを有し、この傾斜部 15aの胴部 11に対する傾斜角 Θ は角度 Θ以下となっている。さらに凸部 16はフラン

2

ジ部 12側に傾斜部 16aを有し、この傾斜部 16aの胴部 11に対する傾斜角 0 は角度 0以下となっている。

[0044] 上述したインモールド容器 10は雄型 1と雌型 2とからなる射出成形金型を備えた製 造装置により成形されるが、製造装置の雌型 2には胴部 11の外面に設けられた凹部 15および凸部 16に各々対応して突出部 5および溝部 6が設けられている。また突出 部 5は底部 13側に傾斜部 5aを有し、この傾斜部 5aの胴部 11に対する傾斜角 Θ は

2 角度 0以下となっている。さらに溝部 6はフランジ部 12側に傾斜部 6aを有し、この傾 斜部 6aの胴部 11に対する傾斜角 Θ は角度 0以下となっている。

[0045] 次にインモールド容器の製造方法について図 3により述べる。 [0046] まず雌型 2内にラベル 20を配置し、その後雌型 2内に雄型 1を挿入する。次に雌型 2に設けられたゲート 8から雄型 1と雌型 2との間に射出榭脂 21を射出する。このこと によりインモールド容器 10が得られる。

[0047] 次にインモールド容器 10を備えた状態で雄型 1が雌型 2から離れ、続いてインモー ルド容器 10を雄型 1から引離す。この場合、胴部 11はフランジ部 12側へ向って角度 Θで末広状に形成され、また凹部 15の傾斜部 15aおよび突出部 5の傾斜部 5aは、 各々胴部 11に対して角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有するため、これら傾斜部 15a, 5a

2

はなおフランジ部 12側へ向って末広状となる（角度 04頃斜部 15a, 5aの傾斜角 Θ

2

) o

[0048] 従ってインモールド容器 10を雌型 2から引離す際、インモールド容器 10が突出部 5 の傾斜部 5aに引掛ることはない。

[0049] 同様に凸部 16の傾斜部 16aおよび溝部 6の傾斜部 6aは各々胴部 11に対して角度

Θ以下の傾斜角 Θ を有するため、インモールド容器 10を雌型 2から引離す際、イン モールド容器 10が溝部 6の傾斜部 6aに引掛ることはない。

[0050] 例えば図 1 (a) (b)において、胴部 11の肉厚 Tが 0. 8mm、凹部 15の深さ Dが 0. 2 mm、 Θ = 6° の場合、

傾斜部 15aの長さ Xは

X≥0. 2/sin6° = 1. 9 lmmとなる。

[0051] なお、上記実施の形態において、雄型 1と雌型 2からなる射出成形金型に射出榭脂

21を射出してインモールド容器 10を成形した例を示したが（図 3)、これに限らず例え ば図 4に示すようなブロー成形金型 31, 32と、金型 31から突出するブローノズル 33 とを有するブロー成形装置を用いてブロー成形によりインモールド容器 10を成形して ちょい。

[0052] 図 4に示すように、金型 32内にラベル 20および容器素材 34が配置され、ブローノ ズル 33から容器素材 34に向けてエアーを吹付けることによりインモールド容器 10が 得られる。

[0053] また図 5に示すように、押えボックス 41と雌型 42とからなるシート成形金型を有する シート成形装置を用いてシート成形によりインモールド容器 10を成形してもよい。 [0054] 図 5に示すように雌型 42内にラベル 20が配置され、押えボックス 41と雌型 42との 間でシート素材 43が挟持され、このようにしてインモールド容器 10が得られる。

[0055] 第 2の実施の形餱

次に図 6により本発明の第 2の実施の形態について説明する。

[0056] 図 6に示す第 2の実施の形態は、胴部 11に設けた凹部 15および凸部 16の形状が 異なるものであり、他は図 1 (a) (b)、図 2 (a)— (c)および図 3に示す第 1の実施の形 態と略同一である。

[0057] 図 6において、胴部 11はフランジ部 12側へ向って角度 Θで末広状に形成され、凹 部 15は底部 13側に角度 Θ以下の胴部 11に対する傾斜角 Θ を有する傾斜部 15a

2

を有している。また凸部 16はフランジ部 12側に角度 0以下の胴部 11に対する傾斜 角 Θ を有する傾斜部 16aを有している。

[0058] 第 3の実施の形態

次に図 7により本発明の第 3の実施の形態について説明する。

[0059] 図 7に示す実施の形態は、胴部 11に凹部 15および凸部 16を設けるとともに、凹部

15は底部 13側に傾斜部 15aを有し、凸部 16はフランジ部 12側に傾斜部 16aを有す る。

[0060] 図 7において、インモールド容器の製造装置は雄型 1と雌型 2とからなる射出成形 金型を有し、雌型 2には外方へ移動可能な摺動型 2aが設けられている。凹部 15は 摺動型 2aの突出部 5により成形され、凸部 16は摺動型 2aの溝部 6により成形される 。これら突出部 5と溝部 6とを有する摺動型 2aは、上述のように雌型 2内で外方へ摺 動可能となっている。このため凹部 15の傾斜部 15aおよび凸部 16の傾斜部 16aの 胴部 11に対する傾斜角 0 , Θ は、末広状に成形された胴部 11の末広角 0以下と

2 1

する必要はない。すなわち、凹部 15の傾斜部 15aおよび凸部 16の傾斜部 16aの胴 部 11に対する傾斜角 0 , Θ を角度 0以上としても、突出部 5と溝部 6とを有する摺

2 1

動型 2aを雌型 2内で外方へ摺動させることにより、インモールド容器 10を雌型 2から 取出す際、摺動型 2aの突出部 5または溝部 6がインモールド容器 10に引掛ることは ない。

[0061] なお、図 7において、雌型 2にはラベルに吸着用スリット 4が設けられ、また雌型 2の 底部にはゲート 8が設けられている。

[0062] 第 4の実施の形餱

次に本発明の第 4の実施の形態について述べる。

[0063] 第 4の実施の形態は、ラベル 20の構成が異なるものであり、他は図 1乃至図 3に示 す第 1の実施の形態と略同一である。

[0064] 本発明に用いられるラベル 20は、側面ラベルと底面ラベルを有し、一般に、印刷基 材層、ガスバリアー層、射出樹脂との接着層から成る。これら各層は、それぞれ独立 して製膜し接着剤を介して貼合 (ドライラミネーシヨン)するか、または、その一部もしく は全層を溶融押出 (EC、共押出)することで形成することもできる。また、用途'目的 に応じて印刷基材層を省略することもできる。

[0065] 印刷基材としてのフィルムは、一般に印刷可能なものであれば特に限定されず、例 えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム等が適宜使用 できる。

[0066] ガスノ リア一層としては、例えば、（a)アルミ箔（7— 25 m)、 （b)金属又は金属酸 化物を蒸着等でプラスチックフィルム等に積層したもの、例えば、酸化珪素蒸着ブラ スチックフィルム、酸化アルミ蒸着プラスチックフィルム、アルミ蒸着プラスチックフィル ム、 （c)その他、ポリアクリロニトリル系榭脂、 EVOH (エチレン酢酸ビュル共重合体ケ ン化物）、 PVDC (ポリ塩化ビ-リデン）フィルム、 PVDCコート二軸延伸プラスチック フィルム等が挙げられ、所望の性能に応じて適宜選択され得る。

[0067] 接着層としては、射出樹脂と接着するものであれば特に限定されないが、通常、射 出榭脂と同材質のプラスチックや、 EVA (エチレン '酢酸ビュル共重合体)を含有す るポリエチレン等接着性を有する榭脂、又はそれら榭脂が共押し出し加工、あるいは 、コーティングカ卩ェされたプラスチックフィルム等が好適に使用できる。

[0068] なお、上記各層は常法に従い、ドライラミネーシヨン法、押出ラミネーシヨン法、押出 コーティング法その他のコーティング法によって形成される。

[0069] また、本発明のインモールドラベル容器本体には射出成形可能な熱可塑性榭脂、 例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等が使用され得る。

[0070] [実施例] 以下、本発明の具体的実施例を説明する。

[0071] <第 1実施例 >

本発明の第 1の実施例においては、インモールド容器 10となる射出榭脂 21の材料 としてポリプロピレンを用い、ラベル 20としてポリエチレンテレフタレートフィルム（12 μ m) Zアルミ箔（15 μ m) Zポリプロピレンフィルム（60 μ m)の 3層が順に積層され たフィルムを用いた。このラベル 20は、最外層である、 PETフィルムに文字、絵柄等 を印刷した後、接着剤を用いてノ リア一層であるアルミ箔をラミネートした後、最内層 であるポリプロピレンフィルムを接着剤を用いてラミネートした 3層フィルムを形成され 、所定の形状 (側面ラベルは扇型、底面ラベルは中心にゲート穴を有する円形）に打 ち抜いた。

[0072] 次 、で、このラベル材 (側面ラベルおよび底面ラベルを有する）を雌型 2の側面およ び底面に配置し、雄型 1を上方力 押し込んだ後、ゲート 8 (およびゲート位置に対応 する底面ラベルのゲート穴）を通じて榭脂 21をキヤビティに注入し通常のインモール ドラベル射出成形を行った。

[0073] 得られた成形容器のバリアー特性を測定した結果、表 1に示すような酸素透過度、 透湿度の値が得られた。

[0074] このラベルの最内層は容器本体の榭脂と同材料であるため、接着剤を使わずにラ ベルと容器本体を一体ィ匕することができた。またインモールド容器 10の外観に、ラベ ル 20のアルミ箔が現われる。このアルミ箔のメタリック観に加え、胴部 11に設けられた 凹部 15および凸部 16の外観により、従来容器との差別ィ匕を図ることができた。

[0075] [表 1]

表 1

*) 測定法：酸素 ¾ 度…献 2 3。C、 献 9 0 %RH、 ノ、。一ジ 3日間

MO CON社 OXTRAN使用

水蒸^ Sii度…塩化カルシウム重量法、 測定 6日間、

鍵 4 0。C、 滅 9 0%RH なお、容器本体となる射出樹脂の材料としてポリプロピレンを用いるとともに、ラベル 材として上記の他に、最外側から最内側へ向けて順に、以下の層構成からなるフィル ムを用いた。

(1) 延伸ポリプロピレンフィルム（印刷基材） (25 μ m) Zアルミ箔 (バリアー層） (15 μ m) Zヒートシール層を有する延伸ポリプロピレンフィルム（接着層） (25 μ m)、

(2) 延伸ポリプロピレンフィルム（印刷基材） (25 μ m) Z酸ィ匕珪素蒸着ポリエチレン •テレフタレートフィルム（バリアー層）（12 m) Zヒートシール層を有する延伸ポリプ ロピレンフィルム（接着層） (25 μ m)、

(3) 未延伸ポリプロピレンフィルム（30 μ m) Zポリエチレン'テレフタレートフィルム (印刷基材）（12 m) Z酸ィ匕珪素蒸着ポリエチレン'テレフタレートフィルム (バリアー 層）（12 m) Z未延伸ポリプロピレンフィルム (接着層）（30 /ζ πι)、

(4) 延伸ポリプロピレンフィルム（25 μ m) Zポリエチレン'テレフタレートフィルム（ 印刷基材）（12 m) Z酸ィ匕珪素蒸着ポリエチレン'テレフタレートフィルム (バリアー 層）（12 m) Zヒートシール層を有する延伸ポリプロピレンフィルム (接着層）（25 m)、

(5) 未延伸ポリプロピレンフィルム（30 μ m) Zポリエチレン'テレフタレートフィルム (印刷基材）（12 m) Zアルミ箔 (バリアー層）（9 m) Zポリエチレン'テレフタレ一 トフイルム（12 μ m) Z未延伸ポリプロピレンフィルム（接着層） (30 μ m)。 [0077] 一般にラベル 20を所定の形状に打ち抜いた後にラベル 20を雌型 2の側面および 底面に配置する場合、ラベル 20のカールの大小が射出成形の歩留りに影響する。 すなわち、ラベル 20のカールは、小さい方が歩留りが良好となる。

[0078] またラベル 20のカールを軽減するためには、ラベル 20の層構成を中央の層を中心 とした対象型の層構成とすることが好ま U 、。

[0079] 上記 (1)(2)(5)の層構成を有するラベル 20において、中央の層を中心として対称型 の層構成とすることができ、また (3)、（4)のラベル材もポリエチレンテレフタレートフィル ム、酸化硅素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムを一つのポリエチレンテレフタレ 一トフイルムと考えると対称型の層構成となる。このため打ち抜き時にぉ 、てラベル 2 0のカールを軽減することができた。また (1)一 (5)の層構成を有するラベル 20の場合、 ガスバリアー特性および射出樹脂との密着性はいずれも良好であった。

[0080] <第 2実施例 >

本発明の第 2の実施例においては、第 1の実施例と同様のラベル 20を使用し、力 つラベル 20の底面ラベルの中心にゲート穴を有しない円形の底面側ラベル 20をィ ンサートしてインモールドラベル射出成形を行った。この実施例では底面ラベルにゲ ート穴がないため、榭脂 21を注入すると、底面ラベルがコア (雄型)側に押しつけられ た状態でキヤビティ内に樹脂が充填される。したがって、成形品では容器内の底面に ゲート穴を有しないラベルが積層され、ノ リア一特性がより高められる (表 2参照)。ま た、本実施例では、底面ラベルにゲート穴を設ける場合 (ラベルの外周打ち抜き後に 穴打抜き工程が必要となるため、外周打抜きと穴打抜きの精度を必要とし、高精度の 打抜き加工機等が必要になる）に比べて、ラベル材の加工が容易になる。

[0081] [表 2] 表 2

ノ リア一層 輔細度 水蒸^ S 度

½m° pkg . day · atm) (g/pkg . day)

酸化珪素蒸着 P E T 0. 0 5 0. 0 0 0 1

ポリ塩ィ匕ビ二リデン 0. 0 5 0. 0 0 0 1

フイノレム

ァノレミ箔 0. 0 4 0. 0 0 0 1 [0082] <第 3実施例 >

本発明の第 3の実施例においては、第 1の実施例と同様のラベル 20を使用し、真 空吸引孔を底面キヤビティと側面キヤビティとが交差する位置に設けた雌型 2を用い てインモールドラベル射出成形を行った。本実施例では、榭脂注入に際して側面ラ ベルのあばれを防止することができるので、成形後の側面ラベル 1のしわ、重なり等 の発生を防止することができる。

[0083] <第 4実施例 >

本発明の第 4の実施例においては、第 1の実施例と同様のラベル 20を使用し、力 つ、金型の側面キヤビティの全高（正確には、側壁に沿った長さ） LHとし雌型の内周 を LR (ただし、頂部力も底部にかけて漸減する）としたとき、側面ラベルの高さ Ll、周 方向長さ L2を、それぞれ、 L1 =LH— 1、 L2=LR-1 (mm)として、インモールドラベ ル射出成形を行った。本実施例では、ラベル寸法が短く設定されるため、しわ、重な り等の発生が防止できる。特に、雌型 2に側面ラベルを挿入した後、雌型 1を押し込 む際ラベル下端が側面キヤビティの底に当接しないことから、ラベルが波打つこともな く容器本体に密着して積層される。この結果、得られたインモールド容器 10は側面ラ ベルにおいて所定の隙間を有して積層される力、ガスノ リア一性にはほとんど影響が ない。

[0084] <第 5実施例 >

本発明の第 5の実施例においては、第 1の実施例と同様のラベル 20を使用し、力 つ、インモールド容器 10胴部 11の所定の位置に縦方向に延びる補強リブを設けて インモールドラベル射出成形を行った。この補強リブによりインモールド容器 10とラベ ルとの材質の違いによる収縮差に起因するラベルのはがれ等を防止することができ る。

[0085] 特に、角型容器の場合には、脚部の 4辺の各中心点にリブを設けることが好ましい

[0086] <第 6実施例 >

本発明の第 6の実施例においては、容器本体となる射出榭脂としてポリスチレン榭 脂を用い、ラベル 20としてポリプロピレン Z接着剤 Zポリ塩ィ匕ビユリデン Z接着剤 Z ポリプロピレンの層構成力 なる共押出しフィルム（厚さ 60 /z m)を用い、該ラベルの 最内層側に印刷を施し、さらにその上に EVA系榭脂（ヒートシール剤）をグラビアコ 一ティング法によりコートした。そして、底部キヤビティと側面キヤビティとが交差する 部分に対応し曲率を与えた金型 (雌型 2および雄型 1)を用いてインモールドラベル 射出成形を行った。金型に曲率を与えたため、ラベル 20に対する榭脂注入圧力が 低下し、ラベルのインク層およびヒートシール層が摩擦等により「流れ」を防止すること ができる。なお、上記部分では相対的に肉厚となり、冷却後の肉厚の差に起因する「 ひけ」を防止するため 1. 5倍以下の肉厚にとどめることが好ま 、。

[0087] 第 5の実施の形餱

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図 8 (a) (b)、図 9、 図 10、図 11および図 12は本発明の第 5の実施の形態を示す図である。

[0088] 図 8 (a) (b)乃至図 12に示すように、インモールド容器 10は、フランジ部 12を有す る円筒状胴部 11と、胴部 11に連結された底部 13とを備え、胴部 11に配置されたラ ベル 20に対して射出榭脂 21を射出して成形されて ヽる。

[0089] このうちラベル 20としては、

OPP30/PET12/GR/AL7/HS— OPP30

の積層体を使用することができる。

[0090] またこの積層体のうちの各層は、

OPP：二軸延伸ポリプロピレンフィルム

PET:ポリエチレンテレフタレート

GR:グラビア印居 IJ

AL :アルミニウム層

である (数字単位は m)。

[0091] この場合、ラベル 20のグラビア印刷に用いられるインキは偏光パール顔料を含ん でもよい。偏光パール顔料は 2色性をもっため、従来のホワイトパールとは異なり、深 みを増した印刷を施すことができる。このように偏光パール顔料を含むインキにより印 刷されたラベル 20を用いることにより、後述する容器 10の凹部 15および凸部 16と組 合せて、見る角度により、色合いが異なり、更に深みを増した外観を得ることができ、 他容器との差別ィ匕を図ることができる。

[0092] さらに射出榭脂 21としては高密度ポリエチレン (HDPE)、ポリプロピレン (PP)、ポリ スチレン (PS)、ポリカーボネート (PC)などを用いることができる。なお、射出榭脂の 詳細は後述する。

[0093] また図 8 (a) (b)に示すように、インモールド容器 10の胴部 11外面には、多数の凹 部 15および多数の凸部 16が各々連続して設けられて 、る。この凹部 15および凸部 16は、各々連接して連続するか、あるいは独立して連続して設けられている。この凹 部 15および凸部 16はインモールド容器 10の意匠性を向上させるとともに、類似品を 排除するものである。

[0094] またこのように多数の凹部 15および凸部 16を設けることにより、インモールド容器 1 0に断熱性をもたせることができ、例えばインモールド容器 10内に 70°Cのお湯を入 れても容器 10を手で持つことができる。

[0095] ここで図 8 (a)はインモールド容器 10の正面図、図 8 (b)はインモールド容器 10の 背面図である。

[0096] 胴部 11外面に設けられた多数の凹部 15および多数の凸部 16は、図 8 (a) (b)に示 すように多数の四角錐状の凸部 16と、凸部 16間の凹部 15との組合せ力もなつてい る。

[0097] 図 8 (a) (b)、図 9および図 10に示すように、胴部 11外面に設けられた多数の凹部 15および多数の凸部 16は、その表面が非平滑状の非平滑部 50を構成している。す なわち胴部 11外面は円周方向に沿って 2以上、例えば 3つの領域 L , L , Lに区画

1 2 3 され、この 3つの区画領域 (以下、領域) L , L , Lのうち、領域しとしに凹部 15と凸

1 2 3 1 2

部 16とからなる非平滑部 50が形成されている。そして胴部 11外面のうち非平滑部 5 0以外の部分は、表面が平滑となる平滑部 51となっている。

[0098] また領域 Lと領域 Lに各々設けられた非平滑部 50は、互いの間に平滑部 51を挟

1 2

んで互いに離間している。この場合、平滑部 51は領域 Lと領域 Lとの間の平滑部 5

1 2

laと、非平滑部 50が存在しない領域 Lの平滑部 5 lbと力もなつている。

3

[0099] また非平滑部 50が形成された領域 Lおよび Lにおいて、非平滑部 50は上方部と

1 2

下方部とに設けられた平滑部 51c, 5 Idを各々残して形成されている。 [0100] このように、胴部 11外面に非平滑部 50を設けることにより、上述のようにインモール ド容器 10の意匠性を向上させることができ、かつインモールド容器 10に断熱性をも たせることができる。

[0101] また胴部 11外面の非平滑部 50間に平滑部 51を形成することにより、この平滑部 5 1にインモールド容器 10の内容物情報 (成分情報)等を印刷することができ、かつ平 滑部 51にバーコード印刷を施すことができる。さらに、胴部 11外面に非平滑部 50と 平滑部 51を設けることにより、非平滑部 50と平滑部 51との対比により、インモールド 容器 10の意匠性をより向上させることができる。

[0102] なお、上記実施の形態において、胴部 11外面を円周方向に沿って 3つの領域 L , L , Lに区画し、このうち領域 L , Lのみに非平滑部 50を設け、領域しに非平滑部

2 3 1 2 3

50を設けない例を示した力 胴部 11外面を 2つ以上の領域（2つの領域、 3つの領 域、 4つ領域、 5つの領域）に区画するとともに、区画された領域のうち少なくとも一つ の領域に非平滑部 50を設け、他の領域に平滑部 51を設けることができる。

[0103] また、インモールド容器 10の胴部 11には、その内面下方部に円周方向に延びるス タックリブ 11aが設けられている。このため、インモールド容器 10を積層して収納する 際、上方のインモールド容器 10の糸じり部 14力 下方のインモールド容器 10のスタ ックリブ 11a上に載置され、このため両インモールド容器 10が密着することはない。こ れにより、上方のインモールド容器 10を下方のインモールド容器 10から容易に引出 すことができる。

[0104] また、胴部 11の外面上方部に、円周方向に延びるバキューム孔跡 l ibが設けられ ている。

[0105] 後述のように、インモールド容器 10を製造する際、雄型 1と雌型 2内にラベル 20を 配置し、その後雄型 1と雌型 2との間に射出榭脂 21を射出する。雌型 2にはラベル吸 着用のバキューム孔（吸着スリット） 4が設けられており、このバキューム孔 4によってィ ンモールド容器 10の外面にバキューム孔跡 1 lbが形成される（図 12参照）。

[0106] 上述のように、本実施の形態において、胴部 11外面の領域 L , L , Lのうち、領域

1 2 3

L , Lに非平滑部 50が形成され、かっこの非平滑部 50の上方部および下方部には

1 2

平滑部 51c, 51dが各々設けられている（図 8参照)。本発明においては、胴部 11内 面のスタックリブ 11aは、胴部 11の非平滑部 50下方の平滑部 51dに設けられ、かつ バキューム孔跡 1 lbは胴部 11の非平滑部 50上方の平滑部 51cに設けられて 、る ( 図 12)。

[0107] 一般に雌型 2は、吸着スリット 4を境として上下方向に分割されていることがある。非 平滑部 50が吸着スリット 4と重複して 、ると、吸着スリット 4上方の雌型 2と吸着スリット 4下方の雌型 2とが回転方向にずれた場合、非平滑部 50を精度良く形成することが むずかしい。本発明によれば、吸着スリット 4が非平滑部 50から離間しているため、非 平滑部 50の形成が吸着スリット 4によって阻害されることはない。

[0108] また胴部 11内面に設けられたスタックリブ 11aは肉厚の増加につながるため、イン モールド容器 10の射出成形時の冷却効率が低下する。胴部 11の非平滑部 50も肉 厚の増加につながると考えられているため、スタックリブ 11aと非平滑部 50とが重複 すると、インモールド容器 10の射出成形時の冷却効率がより低下してしまう。本発明 によれば、スタックリブ 11aが非平滑部 50から離間しているため、インモールド容器 1 0の冷却効率の低下を防ぐことができる。

[0109] ところで、非平滑部 50が形成された胴部 11は、非平滑部 50のうちとりわけ凸部 16 により肉厚が厚くなる。このため、インモールド容器 10の製造時に、ゲート 8から流入 する射出榭脂 21が非平滑部 50側へ流動し易くなり、かつ非平滑部 50と同一高さに ある非平滑部 51a側へは射出榭脂 21はあまり流動しなくなる、という問題が生じること が考えられる（図 8)。

[0110] このように胴部 11内で射出榭脂 21の流動にアンバランスが生じると、インモールド 容器 10の製造時にラベル 20が正 、位置力も移動してしま 、、精度良くインモール ド容器 10を製造することができなくなる。

[0111] 本実施の形態においては、非平滑部 50と同一高さ領域にある平滑部 51a, 51bの 肉厚を大きくして、平滑部 51a, 51bの単位面積当りの体積と非平滑部 50の単位面 積当りの体積を一致させる。このため非平滑部 50と同一高さ領域にある平滑部 51a , 51bに半径方向内方へ突出する厚肉部 11cを設ける。この厚肉部 11cは、円周方 向に平滑部 51a, 51bと同一の円周方向長さだけ延びて、平滑部 51a, 51bの肉厚 を大きくして ヽる。 [0112] なお、胴部 11に半径方向内方へ突出する厚肉部 11cを設ける代わりに、半径方向 外方へ突出する厚肉部を設けてもよい。この場合、内方へ突出する厚肉部 11cを設 ける方が、外観上好ましい。

[0113] この厚肉部 11cの厚みは次のようにして定める。例えば厚肉部 11cを設けない場合

、平滑部 51aの厚みが 0. 79mm,平滑部 51aの巾が 6. 2mm、平滑部 51aの高さ 6

5mmとすると、平滑部 51aの体積は 0. 32ccとなる。

[0114] 一方、非平滑部 50の体積は、上記体積 0. 32ccにカ卩えて、同一面積の胴部 11に 設けられた凸咅 16の数力 ^8個、凸咅 16の体積力 ^0. 0026とすると、 0. 32cc + 0. 00

26 X 8 = 0. 34ccとなる。

[0115] このため厚肉部 11cの厚みは、上記非平滑部 50の体積 0. 34ccと、平滑部 51aの 体積 0. 32ccとの差、すなわち 0. 34cc-0. 32cc = 0. 02ccに基づ!/ヽて、 0. 05mm 増加される。

[0116] このようにして非平滑部 50の単位面積当りの体積と、この非平滑部 50と同一高さ領 域にある平滑部 51a, 51bの単位面積当りの体積を同一とすることができる。これによ りゲート 8から流入する射出榭脂 21を非平滑部 50と、この非平滑部 50と同一高さ領 域にある平滑部 51a, 51bとへバランス良く送り込み、射出榭脂 21をバランス良く流 動させることができる。このためインモールド容器 10の製造時にラベル 20が動 、てし まうことはなぐ精度良くインモールド容器 10を製造することができる。

[0117] ここで非平滑部 50と同一高さ領域にある平滑部 51a, 51bとは、領域 Lに設けられ た非平滑部 50と領域 Lに設けられた非平滑部 50との間の平滑部 5 laであって、非

2

平滑部 50と同一高さをもつ領域の平滑部 51aをいい、また領域 Lの平滑部 51bであ

3

つて非平滑部 50と同一高さをもつ領域の平滑部 5 lbをいう。

[0118] 図 8 (a) (b)に示すように、胴部 11外周に設けられた非平滑部 50を構成する凹部 1 5および凸部 16は、胴部 11の外面のうち下方部力 上方部に向って多段に設けら れ、かつ各段における凹部 15および凸部 16の数、すなわち各段の円周方向の凹部 15および凸部 16の数は同一となっている。このため各段における凹部 15および凸 部 16の形状は下方部から上方部に向って徐々に拡大している。

[0119] なお、図 8 (a) (b)において、胴部 11外面に四角錐の凸部 16を形成した例を示した 力 これに限らず三角錐、その他の多角錐の凸部 16と凸部 16間の凹部 15を形成し てもよく、円錐状の凸部 16と凸部 16間の凹部 15とを形成してもよい。

[0120] さらに、胴部 11外面に切頭角錐台の凸部 16と、凸部 16間の凹部 15とを形成して もよぐさらに直線あるいは曲線により形成された凸部 16と、凸部 16間の凹部 15とを 形成してちょい。

[0121] インモールド容器 10の胴部 11は、底部 13力もフランジ部 12側へ向って角度 Θで 末広状に形成されている。また凹部 15は底部 13側に傾斜部 15aを有し、この傾斜部 15aの胴部 11に対する傾斜角 Θ は角度 Θ以下となっている。さらに凸部 16はフラン

2

ジ部 12側に傾斜部 16aを有し、この傾斜部 16aの胴部 11に対する傾斜角 0 は角度 0以下となっている。

[0122] 上述したインモールド容器 10は図 12に示すように、雄型 1と雌型 2とからなる射出 成形金型を備えた製造装置により成形されるが、製造装置の雌型 2には胴部 11の外 面に設けられた凹部 15および凸部 16に各々対応して突出部 5および溝部 6が設け られている。また突出部 5は底部 13側に傾斜部 5aを有し、この傾斜部 5aの胴部 11 に対する傾斜角 Θ は角度 Θ以下となっている。さらに溝部 6はフランジ部 12側に傾

2

斜部 6aを有し、この傾斜部 6aの胴部 11に対する傾斜角 Θ は角度 0以下となってい る。

[0123] 次にインモールド容器の製造方法について図 12により述べる。

[0124] まず雌型 2内にラベル 20を配置し、その後雌型 2内に雄型 1を挿入する。次に雌型 2に設けられたゲート 8から雄型 1と雌型 2との間に射出榭脂 21を射出する。このこと によりインモールド容器 10が得られる。

[0125] 次にインモールド容器 10を備えた状態で雄型 1が雌型 2から離れ、続いてインモー ルド容器 10を雄型 1から引離す。この場合、胴部 11はフランジ部 12側へ向って角度 Θで末広状に形成され、また凹部 15の傾斜部 15aおよび突出部 5の傾斜部 5aは、 各々胴部 11に対して角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有するため、これら傾斜部 15a, 5a

2

はなおフランジ部 12側へ向って末広状となる（角度 0 4頃斜部 15a, 5aの傾斜角 Θ

2

) (01 (a) (b)参照)。

[0126] 従ってインモールド容器 10を雌型 2から引離す際、インモールド容器 10が突出部 5 の傾斜部 5aに引掛ることはない。

[0127] 同様に凸部 16の傾斜部 16aおよび溝部 6の傾斜部 6aは各々胴部 11に対して角度

Θ以下の傾斜角 Θ を有するため、インモールド容器 10を雌型 2から引離す際、イン モールド容器 10が溝部 6の傾斜部 6aに引掛ることはない。

[0128] 例えば図 1 (a) (b)において、胴部 11の肉厚 Tが 0. 8mm、凹部 15の深さ Dが 0. 2 mm、 Θ = 6° の場合、

傾斜部 15aの長さ Xは

X≥0. 2/sin6° = 1. 9 lmmとなる。

実施例

[0129] 以下、具体的な本発明の実施例について説明する。

[0130] 1.インモールド容器の形状

( 1)容器 (1)

•フランジ部外径 0> 71mm、容器全高 110mm、容器満注容量 250cc、 胴部肉厚 0. 72mm

'非平滑部の形状 4. 8 X 3. 2mm、凸部の突出量 0. 3mm

，凸部の数量 120個、 174個、 0. 0022ccZ個

(2)容器 (2)

•フランジ部外形 Φ 88πιπι、容器全高 98mm、容器満注容量 356cc、 胴部肉厚 0. 79mm

'非平滑部の形状 6. 2 X 9. 4mm、凸部の突出量 0. 4mm

，凸部の数量 165個、 225個、 0. 0026ccZ個

[0131] 2.ラベル仕様（単位 μ m)

(1) ΟΡΡ30ΖΡΕΤ12 (印刷） Zアルミ箔 7ZHS— OPP30 (ヒートシール層を有する OPP)

(保護層） （印刷層） （バリア層） （シール層）

(2) OPP30Zアルミ蒸着 PET12ZHS— OPP30

(保護層（印刷層) ) (バリア層） （シール層）

(3) ΟΡΡ30ΖΡΕΤ12Ζアルミナ蒸着 PETZHS— ΟΡΡ30 (保護層） （印刷層） （バリア層） （シール層）

(4) OPP30Zアルミ箔 7ZHS— OPP30

(保護層（印刷層)）（バリア層）（シール層）

(5)合成紙 80Ζヒートシール剤

[0132] 3.射出樹脂の仕様

(1) HDPE (高密度ポリエチレン 白着色）：ラベル (1)、（2)、（4)とともに使用する。

•榭脂情報：旭化成ケミカルズ (株） サンテック J300

物性 MFR(melt flow rate) 42g/10min(jIS K7

210 : 1999)

ラベル (1)、（2)、（4)はいずれもメタリック感があるため、非平滑部の効果が向上する。

(2) ΡΡ (ポリプロピレン ナチュラル透明）：ラベル (3)とともに使用する。

'樹脂情報:メーカー 三井化学 (株） J246MA

物性 MFR 20g/10min(ASTM D1238) ラベル (3)は比較的透明性を有し、かつ射出榭脂も透明性を有するので容器内の 内容物を見ることができ、かつ透明光沢感がある。

(3) PP (ポリプロピレン 白着色）：ラベル (5)とともに使用する。

'樹脂情報:メーカー 三井化学 (株） J707G

物性 MFR 30g/10min(ASTM D1238)

[0133] 4.成形条件

(1)容器 (1)でかつ射出榭脂として HDPEを用いた場合

•射出樹脂温度 210°C 射出時間 0. 85秒

•冷却時間 2. 5秒 充填圧力 130MP

(2)容器 (1)でかつ射出榭脂として PPを用いた場合

•射出樹脂温度 220°C 充填時間 0. 7秒

•冷却時間 2. 5秒 充填圧力 140MP

(3)容器 (2)でかつ射出榭脂として HDPEを用いた場合

•射出樹脂温度 220°C 充填時間 0. 75秒

•冷却時間 4秒 充填圧力 140MP

Claims

請求の範囲

[1] フランジ部を有する胴部と、

胴部に連結された底部とを備え、

胴部にラベルを配置して成形されるインモールド容器において、

胴部外面に複数の凹部および Zまたは複数の凸部が設けられ、

これら凹部および Zまたは凸部は、連続して配置されていることを特徴とするインモ 一ルド容器。

[2] 胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、

凸部はフランジ部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とする請求 項 1記載のインモールド容器。

[3] 胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、

凹部は底部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θ

2を有していることを特徴とする請求項 1記 載のインモールド容器。

[4] 複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち全域に形成されている ことを特徴とする請求項 1記載のインモールド容器。

[5] 複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち一部の領域に形成され ていることを特徴とする請求項 1記載のインモールド容器。

[6] 複数の凹部および Zまたは複数の凸部は、胴部外面のうち下方部から上方部に向 つて多段に設けられ、各段における凹部および Zまたは凸部の数は同一となってい ることを特徴とする請求項 1記載のインモールド容器。

[7] 胴部は底部力 フランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形成され、凹部および Z または凸部の形状は下方部から上方部に向って徐々に拡大することを特徴とする請 求項 6記載のインモールド容器。

[8] ラベルにインキにより印刷が施され、このインキは偏光パール顔料を含むことを特徴 とする請求項 1記載のインモールド容器。

[9] フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラベルを配置 して成形されるとともに、胴部は底部からフランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形 成されたインモールド容器の製造装置にぉ 、て、 金型を備え、

金型には胴部外面に設けられた凸部に対応する溝部が形成され、

溝部はフランジ部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θェを有していることを特徴とするインモ 一ルド容器の製造装置。

[10] フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラベルを配置 して成形されるとともに、胴部は底部からフランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形 成されたインモールド容器の製造装置にぉ 、て、

金型を備え、

金型には胴部外面に設けられた凹部に対応する突出部が形成され、

突出部は底部側に角度 Θ以下の傾斜角 Θ を有していることを特徴とするインモー

2

ルド容器の製造装置。

[11] フランジ部を有する胴部と、胴部に連結された底部とを備え、胴部にラベルを配置 して成形されるとともに、胴部は底部からフランジ部側へ向って角度 Θで末広状に形 成されたインモールド容器の製造装置にぉ 、て、

金型を備え、

金型には胴部外面に設けられた複数の凹部および Zまたは複数の凸部に対応す る摺動型が設けられ、

この摺動型は金型内で外方へ摺動可能となっていることを特徴とするインモールド

[12] フランジ部を有する胴部と、

胴部に連結された底部とを備え、

胴部にラベルを配置して成形されるインモールド容器において、

胴部外面が円周方向に沿って 2以上の領域に区画され、

胴部外面の少なくとも 1つの区画領域に複数の凹部および Zまたは複数の凸部か らなる非平滑部が設けられていることを特徴とするインモールド容器。

[13] ある区画領域にある非平滑部は、隣接する区画領域にある非平滑部と、平滑部を 間に挟んで互いに離間していることを特徴とする請求項 12記載のインモールド容器

[14] 非平滑部は、胴部の上方部および下方部に設けた平滑部を残して形成されている ことを特徴とする請求項 12記載のインモールド容器。

[15] 非平滑部は胴部の下方部に設けられた平滑部を残して形成され、非平滑部下方 の平滑部にスタックリブを設けたことを特徴とする請求項 12記載のインモールド容器

[16] 胴部のうち非平滑部の単位面積当りの体積は、非平滑部と同一高さ領域にある平 滑部の単位面積当りの体積に等 、ことを特徴とする請求項 12記載のインモールド 容器。

[17] 非平滑部と同一高さ領域にある平滑部は、半径方向外方に突出する厚肉部を有 することを特徴とする請求項 16記載のインモールド容器。

[18] 非平滑部と同一高さ領域にある平滑部は、半径方向内方に突出する厚肉部を有 することを特徴とする請求項 16記載のインモールド容器。

[19] 非平滑部は胴部の上方部に設けた平滑部を残して形成され、非平滑部上方の平 滑部に、バキューム孔跡が形成されていることを特徴とする請求項 12記載のインモ 一ルド容器。

[20] 胴部外面が円周方向に沿って 3つの領域に区画され、少なくとも 1つの区画領域に 設けられた平滑部を残して他の区画領域に非平滑部が設けられていることを特徴と する請求項 12記載のインモールド容器。