JP2014104661A - シート付食品容器のインモールド成形方法、及びそのシート付食品容器 - Google Patents

シート付食品容器のインモールド成形方法、及びそのシート付食品容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 外周面に立体感を持たせることで装飾性を高めることができるシート付食品容器のインモールド成形方法、及びそのシート付食品容器を提供する。
【解決手段】 キャビティ型31のテーパ内面33aに、フィルムシート10に立体的な表示部又は意匠部を形成するための凹部33bを形成するとともに、その凹部33bにフィルムシート10とともに樹脂を充填することで、フィルムシート10の内面とコア型32との隙間に入り込んだ樹脂にフィルムシート10内面全体を一体的に密着させて凹部33bに入り込んでいるシート部分と樹脂部分とを一体化して膨出部6を形成し、その膨出部6を凹部33bの開口縁部33cを乗り越えさせて凹部33bから離脱させる。これにより、外周面に立体感を持たせて装飾性を高めたシート付食品容器をインモールド成形にて製造することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、シートを外周面に貼付する樹脂製のシート付食品容器のインモールド成形方法、及びそのシート付食品容器に関する。
従来より、合成樹脂によって成形される食品容器では、特許文献1に示すように、その外周面加飾技術の一つとして、商品名等の文字や図柄等の情報が印刷されたフィルムシートを予め金型内に設置し、成形と同時に容器外周面にフィルムシートの固着を行うインモールド成形方法が知られている。しかしながら、このインモールド成形方法によって成形された容器は、外周面に固着されたフィルムシートによって単に平面的な装飾が加えられるだけである。
特開2008−137663号公報
本発明の課題は、外周面に立体感を持たせることで装飾性を高めることができるシート付食品容器のインモールド成形方法、及びそのシート付食品容器を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明は、
上端開口部、上端開口部から下向きに外径が漸減するテーパ状の周壁部、及び周壁部の下端を閉塞する底部を備える樹脂製の容器本体の周壁部外面に容器外周面を形成する樹脂製のシートが一体的に巻き付けられた、飲料その他の食品を収容するシート付食品容器の製造方法であって、
容器本体の外部形状を形成するテーパ状のキャビティを有する型本体と、容器本体の内部形状を形成するために型本体のキャビティ内に挿入されてキャビティとの隙間が容器本体の肉厚となるテーパ状のコアとを用い、
キャビティ内面には、前記シートに立体的な表示部又は意匠部を形成するための凹部が形成され、コア外周面とキャビティ内面との隙間は前記凹部において他より部分的に大きくされ、
そのコアをキャビティに挿入する前に、キャビティのテーパ状の内周面に沿うように帯状のシートを湾曲させた状態で負圧により保持し、その後、コアをキャビティ内面に沿うように保持されたシートの内側へ挿入し、かつ型閉じした状態でシートとコアの隙間、及びキャビティ底面とコア底面との隙間がそれぞれ樹脂で充填されるように樹脂を射出し、
そのシートとコア外周面との間に入り込んだ樹脂の圧力により、シート外面がキャビティ内面の前記凹部の底面に密着するようにシートを膨出させて、その凹部にシートとともに樹脂を充填するとともに、シート内面と前記コアとの隙間に入り込んだ樹脂にシート内面全体を一体的に密着させることにより、前記凹部において部分的に周壁部の肉厚を大きくする一方、周壁部の内周面は一様なテーパ内周面とし、
射出された樹脂が固化した後の型開きにおいて、コアを抜いた後、又はコアを抜くのと同時に、キャビティに付着している食品容器又はその中間品を、前記テーパ状のキャビティの拡径側へ排出する際、前記キャビティ内面の前記凹部に入り込んでいるシート部分と樹脂部分が一体化した膨出部を、前記凹部の開口縁部を乗り越えさせてその凹部から離脱させることを特徴とする。
このように、型本体のキャビティ内面に、シートに立体的な表示部又は意匠部を形成するための凹部を形成するとともに、その凹部にシートとともに樹脂を充填することで、シート内面とコアとの隙間に入り込んだ樹脂にシート内面全体を密着させて、凹部に入り込んでいるシート部分と樹脂部分とが一体化した膨出部を形成し、その膨出部を凹部の開口縁部を乗り越えさせて凹部から離脱させる。これにより、シート付食品容器の外周面を部分的に盛り上げることで、外周面に立体感を持たせて装飾性を高めたシート付食品容器をインモールド成形により製造することができる。
また、本発明のシート付食品容器は、
上端開口部、上端開口部から下向きに外径が漸減するテーパ状の周壁部、及び周壁部の下端を閉塞する底部を備える樹脂製の容器本体の周壁部外面に容器外周面を形成する樹脂製のシートが一体的に巻き付けられた、飲料その他の食品を収容するシート付食品容器であって、
前記周壁部の内周面が一様なテーパ内周面とされる一方、その周壁部の外周面の一部が外側へ膨出して立体的な表示部又は意匠部を構成する膨出部とされ、その膨出部は外側に膨出するシート部分とそのシート部分に一体的に密着した樹脂部分を有してその膨出部において前記周壁部の肉厚が他の周壁部に比べて大きくされ、
その膨出部の少なくとも前記上端開口部に近い側の上側部が、上に向かうほど前記周壁部の中心側へ接近しつつ前記周壁部の外周面に連なる斜面状又は曲面状の傾斜部とされ、その傾斜部と前記膨出部が形成されていない前記周壁部の外周面とが110〜170°のなす角で連続することを特徴とする。
このように、外側に膨出するシート部分とそのシート部分に一体的に密着した樹脂部分を有し、容器本体の周壁部の外周面の一部が外側へ膨出して立体的な表示部又は意匠部を構成する膨出部を備えることで、外周面に立体感を持たせて装飾性を高めたシート付食品容器を提供することができる。
本発明の一実施例であるシート付食品容器を示す斜視図。 そのシート付食品容器を示す縦断面図。 図1のシート付食品容器を構成するフィルムシートの正面図。 図3AのA−A断面図。 図1のシート付食品容器のインモ−ルド成形工程の一例を示す工程図。 図4Aに続く工程図。 図4Bに続く工程図。 図4Cに続く工程図。 図4Dに続く工程図。 図4Eに続く工程図。 図4Fに続く工程図。 図4Gに続く工程図。 図1のシート付食品容器のインモ−ルド成形に用いられるキャビティ型に形成された凹部、及びその凹部により形成された膨出部を示す部分拡大断面図。 フィルムシートの変形例を示す縦断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。まず、本発明のシート付食品容器のインモールド成形方法(成形工程)の説明に先立って、そのインモールド成形工程で成形されたシート付食品容器について説明する。図1及び図2に示すように、シート付食品容器1(以下、単に容器1ともいう)は、ポリプロピレンによって成形された容器本体2と、容器本体2にインモールド成形により固着されたシートとしてのフィルムシート10とを備えている。
容器本体2は、上端開口部3、上端開口部3から下向きに外径が漸減するテーパ状の周壁部4、及び周壁部4の下端を閉塞する底部5を備えた円形状断面のテーパ筒状をなし、上端開口部3には、円環状かつ外向きに突出するフランジ3aが形成されている。
フィルムシート10は、図3Aに示すように、円形状断面のテーパ筒状の周壁部4の外周面に沿うように、展開状態でフランジ3aの基端部の円周に沿う大径側の円弧部10aと、底部5側の端縁部の円周に沿う小径側の円弧部10bと、これら大径側及び小径側の円弧部10a,10bの両端同士を結ぶ両側縁部10c,10cとを備えた円弧帯状をなし、その高さ寸法(図3Aに示す側縁部10cの長さ寸法Hと同一)は、容器本体2の周壁部4の全体を被うように、周壁部4において底部5側の端縁部からフランジ3aの基端部まで至る高さ寸法に設定されている。そして、フィルムシート10は、容器本体2の周壁部4の外面に1周未満(この実施形態では略全周)の長さで一体的に巻き付けられて容器1の外周面を形成する。
また、フィルムシート10は、図3Bに示すように、その外面側から内面側に向けて順に、例えばポリプロピレンからなる印刷シート層11と、酸素バリア性を有する酸素バリアシート層12と、粘着性を有する粘着層13とが順次積層されて構成されている。印刷シート層11の外面側(酸素バリアシート層12とは反対側)には、表示や意匠の印刷が施されて容器1の外周面(周壁部4)を構成する印刷面14が形成されている。この実施形態では、シート付食品容器1の外周面に沿って施された一本のデザイン線14aと、商品管理用のバーコード14bとが印刷面14に印刷されている場合を例示する(図3A参照)。
酸素バリアシート層12は、印刷シート層11の片面にアルミニウムを真空蒸着法等の手法で蒸着することにより形成され、アルミニウムの特性である外気中の酸素を通さない機能すなわち酸素バリア性を有している。なお、酸素バリアシート層の材質及び形成方法は、アルミニウムの蒸着に限定するものではなく、金属(アルミニウム、銅、クロム、銀、銅等)その他の酸素透過に対する抵抗物質が蒸着その他の付与方法により形成されるものであればよい。
粘着層13は、室温で粘着性を発揮することなく加熱によって粘着力を生じる感熱性粘着剤を酸素バリアシート層12に塗工することで形成され、インモールド成形時に粘着性を発揮してフィルムシート10を容器本体2の周壁部4に粘着する。ただし、粘着層13を形成する粘着剤は特に感熱性粘着剤に限定するものではなく、また場合によっては粘着層13がなく、容器本体2を構成する樹脂の射出時にそれと一体接着されるフィルムシート10であってもよい。
また、容器1の外周面には、図1に示すように「ABCD」の文字情報からなる膨出部6がインモールド成形により突出形成されている。この実施形態では、立体的な表示部又は意匠部を構成する膨出部6として「ABCD」の文字情報を例示するが、これに限定するものではない。例えば、容器1に収容される飲料その他の食品の商品名やその商品の販売会社名等の文字あるいは図柄等の情報を膨出部6として容器1の外周面に突出形成してもよいし、さらには容器1に収容される飲料その他の食品に関わらないものを意匠的に形成してもよい。なお、膨出部6の構成については、以下に示すインモールド成形工程の説明中に詳細に説明する。
次に、本発明のシート付食品容器のインモールド成形工程について、図4Aないし図4Hを参照して説明する。まず、インモールド成形工程で用いられる射出成形金型及びシート装着治具について説明し、続いて、インモールド成形工程について説明する。図4D,4E等に示すように、容器1をインモ−ルド成形する際に用いられる射出成形金型30は、固定側の金型となる型本体としてのキャビティ型31と、可動側の金型となるコア型32とを備えている。キャビティ型31には、容器1の周壁部4の外周面を形成するキャビティ内面としてのテーパ内面33aと、容器1の底部を形成するキャビティ底面33eとを含む、容器本体2の外部形状と対応するキャビティ33が形成されている。キャビティ底面33eには、キャビティ33内に樹脂(例えばポリプロピレン等)を射出するゲート34が設けられ、拡径側となるテーパ内面33aの部分には、キャビティ33内に湾曲した状態で配置されたフィルムシート10を負圧により吸引して保持する負圧吸引部35が形成されている。負圧吸引部35を形成するキャビティ型31の上側部分は、上下方向に進退移動可能に設けられた可動部35aとして構成され、可動部35aとキャビティ型31の本体(下側部分)との隙間が負圧吸引部35とされ、可動部35aの下方への移動にともなってその隙間である負圧吸引部35が閉塞される。
また、負圧吸引部35よりも若干縮径側となるテーパ内面33aの部分には、容器本体2の周壁部4(シート付食品容器1の外周面)に膨出部6を突出形成するための凹部33bが形成されている。凹部33bは、図5に示すように、容器1の排出時に膨出部6が乗り越えるべき開口縁部33cの側が、その乗越えを許容するとともに上に凸となるやや湾曲した逃げ面33dとして形成されている。
一方、コア型32は、キャビティ型31内への挿入及びキャビティ型31からの抜き出しを可能とする上下方向に進退移動可能に設けられ、キャビティ型31のキャビティ33と対応する部分には、キャビティ型31内に挿入されるコア36が形成され、コア36は、キャビティ33との隙間が容器本体2の肉厚となって容器本体2の周壁部4の内周面を形成するテーパ外周面36a(コア外周面)を備え、容器本体2の内部形状に対応する形状を有する。
また、本実施形態に係るインモ−ルド成形工程では、図4Aに示すように、キャビティ型31のテーパ内面33aに沿ってフィルムシート10を装着するためのシート装着治具40が用いられる。シート装着治具40は、フィルムシート10を巻き付けるテーパ外周面41を備え、このテーパ外周面41がキャビティ型31内に挿入されてキャビティ33との間にフィルムシート10を挿入する隙間が確保される。テーパ外周面41の一部には、キャビティ型31のテーパ内面33aに沿うように帯状のフィルムシート10を湾曲させた状態で負圧により吸着してシート装着治具40にセットする負圧吸引孔42が設けられている。
次に、以上説明した射出成形金型30及びシート装着治具40を用いた容器1のインモ−ルド成形工程について説明する。まず、図4Aに示すように、キャビティ型31の型開き状態で、キャビティ33と対向する位置にシート装着治具40を配置するとともに、負圧吸引孔42の吸着によりフィルムシート10をシート装着治具40のテーパ外周面41に巻回してセットする。その後、フィルムシート10がセットされたシート装着治具40を下方向に移動させて、図4Bに示すように、シート装着治具40をキャビティ型31内に挿入する。そして、この状態から負圧吸引孔42の吸着を停止する一方、キャビティ33側の負圧吸引部35の吸引を開始する。これにより、フィルムシート10は、キャビティ33内に配置され、かつ円形状断面のテーパ筒状をなすキャビティ33のテーパ内面33aに沿うように負圧で保持される。
次いで、図4Cに示すように、シート装着治具40を上方向に移動させてキャビティ型31を開放した後、図4Dに示すように、キャビティ型31の型開き状態で、シート装着治具40に換えてコア型32をキャビティ33と対向する位置に配置する。その後、コア型32を下方向に移動させることでコア型32をキャビティ型31内に挿入して、図4Eに示すように、キャビティ型31を型閉じする。また、このとき、コア型32の下方向への移動にともなってキャビティ型31の可動部35aが下方向に押し込まれ、可動部35aとキャビティ型31の本体(下側部分)との隙間からなる負圧吸引部35が閉じられる。これにより、フィルムシート10を吸引する負圧吸引部35の負圧は遮断されるが、フィルムシート10は、残留負圧でキャビティ型31のテーパ内面33aに貼り付いた状態に保持される。
そして、図4Fに示すように、フィルムシート10とコア36との隙間、及びキャビティ底面33eとコア36の底面との隙間がそれぞれ樹脂で充填されるように溶融した樹脂をゲート34から射出する。これにより、フィルムシート10は、成形品である容器本体2を形成する高温の溶融樹脂に押圧状に接触して粘着層13の粘着力が生じることで成形品と一体化する。また、このとき、フィルムシート10とコア36のテーパ外周面36aとの間に入り込んだ樹脂の圧力により、フィルムシート10の外面がキャビティ33のテーパ内面33aの凹部33bの底面に密着するようにフィルムシート10を膨出させて、その凹部33bにフィルムシート10とともに樹脂を充填するとともに、フィルムシート10の内面とコア36との隙間に入り込んだ樹脂にフィルムシート10の内面全体を一体的に密着させる。これにより、凹部33bにおいて部分的に周壁部4の肉厚が大きくなる一方、周壁部4の内周面は一様なテーパ内周面となる。その後、フィルムシート10は、冷却工程で成形品とともに冷却固化され、また成形品の成形収縮にともなって収縮する。
その後、図4Gに示すように、コア型32を上方向に移動させてキャビティ型31を開放し、図4Hに示すように、開放したキャビティ型31のキャビティ33に付着しているシート付食品容器1(周壁部4にフィルムシート10が貼付された容器本体2)をテーパ状のキャビティ33の拡径側へ排出することで、膨出部6を外周面に備えたシート付食品容器1が完成する。このとき、キャビティ33のテーパ内面33aの凹部33bに入り込んでいるフィルムシート10の部分と樹脂部分とが一体化した膨出部6を、凹部33bの開口縁部33cを乗り越えさせてその凹部33bから離脱させる。
ところで、上記したシート付食品容器1の外周面に突出形成される膨出部6は、図5に示すように、容器本体2の周壁部4の肉厚が他の周壁部4に比べて大きくされるとともに、容器本体2の上端開口部3に近い側の上側部が、キャビティ型31の凹部33bの逃げ面33dが転写されることにより、上に向かうほど周壁部4の中心側へ接近しつつ周壁部4の外周面に連なる斜面状又は曲面状の傾斜部6aとされる。また、傾斜部6aと膨出部6が形成されていない周壁部4の外周面とは、α=110〜170°の範囲をなす角度αをもって連続して形成される(補角となる角度βでみると10〜70°の範囲である)。なお、上側の傾斜部6aに対し、下側の傾斜部6bは、下に向かうほど周壁部4の中心側に接近する傾斜状又は曲面状の傾斜部6bとされ、上側の傾斜部6aとは対称的な形態をなしている。
そして、膨出部6は、容器1をキャビティ型31から型抜きする際、上側の傾斜部6aが凹部33bの開口縁部33cを乗り越えること、言い換えれば膨出部6が形成された周壁部4の一部が内側にたわむことで凹部33bから離脱する。これにより、膨出部6の上端部分(上側の傾斜部6a)においても、その上端部分以外の部分と同様に、容器1の外周面からの突出傾斜角度(図5の角度βに相当する角度)をある程度大きくとることができる。このため、容器1の外周面に対して膨出部6の外周形状を明確に際立たせることができ、膨出部6によって形成される情報(例えば「ABCD」の文字情報等)の持つ立体感をより一層引き立てるようになっている。なお、膨出部6の上側の傾斜部6aは、型抜きに対抗する突出部分となる。このため、容器1の外周面の全周に亘って膨出部6を形成しようとしても、キャビティ型31から容器1を抜き取ることができなくなる。したがって、膨出部6は、キャビティ型31から容器1を抜き取ることができる範囲内、具体的には、容器1の外周面(360°の全角度範囲)に対してその50%未満(180°未満)の角度範囲内で形成される。
また、完成されたシート付食品容器1は、外周面の部分的な盛り上がり(膨出部6)を立体的な装飾とすることで、装飾性を高めることができるとともに、シート付食品容器1の手触りに変化をつけることができる。さらには、シート付食品容器1の外観形状を目立ったものにすることができ、かつシート付食品容器1自体に高級感を持たせることができるので、そのシート付食品容器1に飲料その他の食品を収容して商品として販売する場合、他社の商品と大きく差別化することができ、結果として購入者に対して間違わずに商品を買わせることができる。また、シート付食品容器1を構成する容器本体2の周壁部4には、酸素バリア性の酸素バリアシート層12を備えたフィルムシート10が貼付されることにより、シート付食品容器1の周壁部分に酸素バリア性の機能を持たせることができる。このため、シート付食品容器1内に収容される飲料その他の食品に対して、外気中の酸素により酸化され劣化することを防ぐことができるので、飲料その他の食品の保存期間や賞味期間を長くすることができる。
なお、上記した実施形態では、容器本体及びフィルムシートの基材となる樹脂層の材質を、それぞれポリプロピレンとしているがこれに限定するものではない。例えば低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系;ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系;ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニル系;6,6ナイロン等のポリアミド系;ポリスチレン、ABS等のポリスチレン系等の熱可塑性樹脂の1種、及びこれらの混合物等であってもよい。また、フィルムシートの印刷面における表示は、特に限定するものではない。例えば、絵柄や模様等の意匠、バーコード等の商品管理用の機械読取情報、あるいはシート付食品容器に収容される飲料その他の食品の商品名やその商品の販売会社名等の文字を印刷面に印刷するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、感熱性の粘着層によりフィルムシートを成形品の外周面に粘着固定する構成としているが、この構成に限定するものではない。例えば、図6に示すように、フィルムシート10’の外面側から内面側に向けて順に、印刷面14を備えた印刷シート層11と、酸素バリアシート層12と、容器本体2と同種の溶融樹脂層15(実施形態ではポリプロピレンからなる層)とを順次積層した層構成に形成し、インモールド成形時にフィルムシート10’の溶融樹脂層15を容器本体2に直接溶融接着するようにしてもよい。また、実施形態では、容器本体の周壁部の略全高さ、全周に亘ってフィルムシートを貼付する構成としたが、これに限らず、部分的にフィルムシートを貼付するようにしてもよい。ただし、フィルムシートが有する酸素バリア性の機能を考慮すると、実施形態に記載のように容器本体の周壁部の略全高さ、全周に亘ってフィルムシートを貼付することが望ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらはあくまで例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
1 シート付食品容器
2 容器本体
3 上端開口部
3a フランジ
4 周壁部
5 底部
6 膨出部
6a 傾斜部
10 フィルムシート(シート)
10a 円弧部(大径側の円弧部)
10b 円弧部(小径側の円弧部)
10c 側縁部
11 印刷シート層
12 酸素バリアシート層
31 キャビティ型(型本体)
32 コア型
33 キャビティ
33a テーパ内面(キャビティ内面)
33b 凹部
33c 開口縁部
33d 逃げ面
33e キャビティ底面
34 ゲ−ト
35 負圧吸引部
35a 可動部
36 コア
36a テーパ外周面(コア外周面)
40 シート装着治具
41 テーパ外周面
42 負圧吸引孔

Claims (6)

  1. 上端開口部、上端開口部から下向きに外径が漸減するテーパ状の周壁部、及び周壁部の下端を閉塞する底部を備える樹脂製の容器本体の周壁部外面に容器外周面を形成する樹脂製のシートが一体的に巻き付けられた、飲料その他の食品を収容するシート付食品容器の製造方法であって、
    容器本体の外部形状を形成するテーパ状のキャビティを有する型本体と、容器本体の内部形状を形成するために型本体のキャビティ内に挿入されてキャビティとの隙間が容器本体の肉厚となるテーパ状のコアとを用い、
    キャビティ内面には、前記シートに立体的な表示部又は意匠部を形成するための凹部が形成され、コア外周面とキャビティ内面との隙間は前記凹部において他より部分的に大きくされ、
    そのコアをキャビティに挿入する前に、キャビティのテーパ状の内周面に沿うように帯状のシートを湾曲させた状態で負圧により保持し、その後、コアをキャビティ内面に沿うように保持されたシートの内側へ挿入し、かつ型閉じした状態でシートとコアの隙間、及びキャビティ底面とコア底面との隙間がそれぞれ樹脂で充填されるように樹脂を射出し、
    そのシートとコア外周面との間に入り込んだ樹脂の圧力により、シート外面がキャビティ内面の前記凹部の底面に密着するようにシートを膨出させて、その凹部にシートとともに樹脂を充填するとともに、シート内面と前記コアとの隙間に入り込んだ樹脂にシート内面全体を一体的に密着させることにより、前記凹部において部分的に周壁部の肉厚を大きくする一方、周壁部の内周面は一様なテーパ内周面とし、
    射出された樹脂が固化した後の型開きにおいて、コアを抜いた後、又はコアを抜くのと同時に、キャビティに付着している食品容器又はその中間品を、前記テーパ状のキャビティの拡径側へ排出する際、前記キャビティ内面の前記凹部に入り込んでいるシート部分と樹脂部分が一体化した膨出部を、前記凹部の開口縁部を乗り越えさせてその凹部から離脱させることを特徴とするシート付食品容器のインモールド成形方法。
  2. 前記キャビティ内面に形成される凹部の、前記排出時に少なくとも前記膨出部が乗り越えるべき前記開口縁部の側が、その乗越えを許容する逃げ面として形成され、その凹部の逃げ面により、前記膨出部の少なくとも前記食品容器又はその中間品の上端開口部に近い側に、その逃げ面が転写された斜面状又は曲面状の傾斜部が残存する請求項1に記載のシート付食品容器のインモールド成形方法。
  3. 前記容器本体は、円形状断面のテーパ筒状をなすとともに、上端開口部に円環状かつ外向きに突出するフランジを有するもので、
    前記シートは、前記周壁部の全体を被うように、その周壁部において前記底部側の端縁部から前記フランジの基端部まで至る高さと、前記円形状断面のテーパ筒状の周壁部の外周面に沿うように、展開状態で前記フランジの基端部の円周に沿う大径側の円弧部と、前記底部側の端縁部の円周に沿う小径側の円弧部と、これら大径側及び小径側の円弧部の両端同士を結ぶ両側縁部とを備えた円弧帯状をなし、そのシートが円形状断面のテーパ筒状をなす前記キャビティの内面に沿うように負圧で保持される請求項1又は2に記載のシート付食品容器のインモールド成形方法。
  4. 上端開口部、上端開口部から下向きに外径が漸減するテーパ状の周壁部、及び周壁部の下端を閉塞する底部を備える樹脂製の容器本体の周壁部外面に容器外周面を形成する樹脂製のシートが一体的に巻き付けられた、飲料その他の食品を収容するシート付食品容器であって、
    前記周壁部の内周面が一様なテーパ内周面とされる一方、その周壁部の外周面の一部が外側へ膨出して立体的な表示部又は意匠部を構成する膨出部とされ、その膨出部は外側に膨出するシート部分とそのシート部分に一体的に密着した樹脂部分を有してその膨出部において前記周壁部の肉厚が他の周壁部に比べて大きくされ、
    その膨出部の少なくとも前記上端開口部に近い側の上側部が、上に向かうほど前記周壁部の中心側へ接近しつつ前記周壁部の外周面に連なる斜面状又は曲面状の傾斜部とされ、その傾斜部と前記膨出部が形成されていない前記周壁部の外周面とが110〜170°のなす角で連続することを特徴とするシート付食品容器。
  5. 前記容器本体は、円形状断面のテーパ筒状をなすとともに、上端開口部に円環状かつ外向きに突出するフランジを有するもので、
    前記シートは、前記周壁部の全体を被うように、その周壁部において前記底部側の端縁部から前記フランジの基端部まで至る高さと、前記円形状断面のテーパ筒状の周壁部の外周面に沿うように、展開状態で前記フランジの基端部の円周に沿う大径側の円弧部と、前記底部側の端縁部の円周に沿う小径側の円弧部と、これら大径側及び小径側の円弧部の両端同士を結ぶ両側縁部とを備えた円弧帯状をなし、そのシートが前記周壁部の外周面に1周未満の長さで巻かれて一体化されている請求項4に記載のシート付食品容器。
  6. 前記シートは、外面側に印刷シート層、内面側に金属その他の酸素透過に対する抵抗物質が蒸着その他の付与方法により具備された酸素バリアシート層を配した、少なくとも2層が積層された複層シートである請求項4又は5に記載のシート付食品容器。
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