JP5034700B2 - 容器の注出口およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器に用いる容器の注出口およびその製造方法に関するものである。
従来から、これら各種容器に用いられる容器の注出口として、例えば、図13に示すように、紙製液体用の容器(B1)に取りつけられている注出口(A1)がある。この注出口(A1)は、図11に示すように、容器(B1)の開口部に設けられるフランジ部(1a)を有する注出口(A1)で、該フランジ部(1a)に円筒状の注出部(3a)が形成され、該注出部(3a)を封鎖するように天壁部(2a)が連設され、この天壁部(2a)の裂け目(9a)直下近傍に開口用の薄肉部(4a)が形成され、この薄肉部(4a)内の天壁部(2a)上面に引張りリング(5a)が連設され、且つ該フランジ部(1a)および天壁部(2a)裏面に図14に示すように、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6a、6a)を有する、前記天壁部(2a)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7a)から成るところのガスバリアフィルム(8a)が設けられている。(例えば、特許文献1参照。)。
前記容器(B1)に収納された内容物を注出するためには、図12に示すように、前記引張りリング(5a)に、例えば、指を引っ掛けて上方に持ち上げ、前記天壁部(2a)に設けられている開口用の薄肉部(4a)を切断し、前記注出部(3a)から切り離し、内容物を注ぎ出すことができる構造にする。
また、前記容器(B1)に取りつけられている注出口(A1)を製造する方法としては、例えば、図9に示すような構造の、射出成形用の金型を用いて、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6a、6a)を有する、前記天壁部(2a)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7a)から成るところのガスバリアフィルム(8a)を前記金型内に予めセットし、次に、熱可塑性樹脂(300)を注入してインサート射出成形法により、バリア性を有する注出口(A1)を一体的に成形する。
尚、(190)は溶融した合成樹脂を射出する射出口(200)を有する射出部、(210)は注出口(A1)の内面を形成する注出口内型、(220)は注出口外型、(230)は注出口天壁部用下型、(240)はフランジ部用下型、(250)は注出口成形用の空間、(260)は開口用の薄肉部(4a)形成用の突出部である。
前記ガスバリアフィルム(8a)は、図17に示すように、円形状に打ち抜き加工され、前記注出口成形用の空間(250)内に、且つ、開口用の薄肉部(4a)形成用の前記突出部(260)の内外に亘るようにして、注出口天壁部用下型(230)およびフランジ部用下型(240)上に載置される。
次に、このようにして準備された金型において、前記射出口(200)から、例えば、図10に示すように、溶融ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(300)が射出され、容器の注出口(A1)が得られる。
前述のように、このガスバリアシート(7a)の上下には、ヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6a、6a)が設けられているので、注出口(A1)本体を形成する溶融ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(300)との相溶性の良さによって一体化でき、容器の注出
口(A1)を容易に製造することができる。
しかしながら、このような従来の注出口(A1)の製造方法は、製造プロセスは容易になり、生産性の向上には優れているが、金型を成形時に動かすことなく成形しているので、開口用の薄肉部(4a)の肉厚が成形条件や成形機の変更、または諸条件において肉厚の安定性がなく、図15に示すように、薄肉部(4a)においてガスバリアフィルム(8a)の肉厚が極端に薄くなり、特にガスバリアフィルム(8a)を構成しているガスバリアシート(7a)の肉厚がほとんど無くなったり、あるいは、図16に示すように、該ガスバリアシート(7a)の肉厚が全く無くなってしまう現象が発生し、該注出口(A1)のガスバリア性が損なわれていた。
すなわち、前記薄肉部(4a)形成用の注出口内型(210)の突出部(260)直下の空間(250)は、開口を容易にするため、例えば、0.15〜0.25mmと非常に狭く、成形樹脂の流動性との関係で該樹脂の流れが悪く、またこの部分のみ極端に薄くなるため、該樹脂の流動状態が大きく異なり、成形条件により同じ肉厚でも切れる強度や切れ方が異なっていた。
以上のように、ガスバリアフィルム(8a)をインサート射出成形して容器の注出口(A1)を製造する場合には、特に、ガスバリアフィルム(8a)を構成するガスバリアシート(7a)が成形樹脂の流れにより持っていかれ、ガスバリアフィルム本来のバリア性が損なわれ、注出口(A1)のガスバリアフィルム(8a)付与によるバリア性を十分発揮できないのが現状である。
以下に先行技術文献を示す。
実公平6−21858号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器に用いるガスバリア性に優れた容器の注出口およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも、フランジ部(1)に円筒状の注出部(3)が形成され、該注出部(3)を封鎖するように天壁部(2)が連設され、この天壁部(2)の裂け目(9)直下近傍に開口用の薄肉部(4)が形成され、この薄肉部(4)内の天壁部(2)上面に引張りリング(5)が連設され、且つ前記フランジ部(1)および天壁部(2)裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)を有する、前記天壁部(2)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7)から成るところのガスバリアフィルム(8)が設けられている容器の注出口(A)において、前記ガスバリアフィルム(8)を含む薄肉部(4)近傍のみが盛り上がった形状に形成され、該ガスバリアフィルム(8)の肉厚が均一に保持されていることを特徴とする容器の注出口である。
本発明の請求項2に係る発明は、少なくとも、フランジ部(1)に円筒状の注出部(3)と、該注出部(3)を封鎖するように天壁部(2)と、この天壁部(2)の裂け目(9)直下近傍に開口用の薄肉部(4)と、この薄肉部(4)内の天壁部(2)上面に引張りリング(5)と、且つ前記フランジ部(1)および天壁部(2)裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)を有する、前記天壁部(2)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7)から成るところのガスバリアフィルム(8)とを熱可塑性樹脂(30)を用いたインサート射出成形法により、一体的に1次成形し、次に、前記熱可塑性樹脂(30)のコア層(30a)が固化する前に、前記開口用の薄肉部(4)近傍のみを含む領域の樹脂厚をさらに薄く形成する成形金型部品(27)を注出口内型(21)の突出部(26)に向かって上方に移動させることを特徴とする容器の注出口の製造方法である。
本発明に係る容器の注出口は、少なくとも、フランジ部に円筒状の注出部が形成され、該注出部を封鎖するように天壁部が連設され、この天壁部の裂け目直下近傍に開口用の薄肉部が形成され、この薄肉部内の天壁部上面に引張りリングが連設され、且つ前記フランジ部および天壁部裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層を有する、前記天壁部よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシートから成るところのガスバリアフィルムが設けられている容器の注出口において、前記ガスバリアフィルムを含む薄肉部近傍のみが盛り上がった形状に形成され、該ガスバリアフィルムの肉厚が均一に保持されていることにより、開口用の薄肉部の肉厚および切れ強度が安定し、成形条件巾が広くでき、金型取り数を大きくしたり、成形機を変更しても安定した、ガスバリア性に優れた液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器の注出口として提供することが可能になる。
本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る容器の注出口製造の際の金型の1実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係る容器の注出口製造の際の金型により注出口が形成された場合の1実施例を示す側断面図であり、図3は本発明に係る容器の注出口を紙製容器の開口部に取り付けた状態の1実施例を示す側断面図であり、図4は本発明に係る容器の注出口を開口した状態の1実施例を示す側断面図であり、図5は本発明に係る容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した状態の1実施例を示す拡大側断面図であり、図6は本発明に係る容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した後、成形金型部品を注出口内型の突出部に向かって上方に移動させた状態の1実施例を示す拡大側断面図であり、図7は本発明に係る容器の注出口に用いるガスバリアフィルムの層構成の1実施例を示す側断面図であり、図8は本発明に係る容器の注出口に用いるガスバリアフィルムを円形状に打ち抜き加工した状態の1実施例を示す斜視図である。
本発明の1実施例の容器の注出口は、図3に示すように、少なくとも、フランジ部(1)に円筒状の注出部(3)が形成され、該注出部(3)を封鎖するように天壁部(2)が連設され、この天壁部(2)の裂け目(9)直下近傍に開口用の薄肉部(4)が形成され、この薄肉部(4)内の天壁部(2)上面に引張りリング(5)が連設され、且つ前記
ランジ部(1)および天壁部(2)裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)を有する、前記天壁部(2)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7)から成るところのガスバリアフィルム(8)が設けられている容器の注出口(A)において、前記ガスバリアフィルム(8)を含む薄肉部(4)近傍のみが盛り上がった形状に形成され、該ガスバリアフィルム(8)の肉厚が均一に保持されていることを特徴とする容器の注出口である。
容器(B)に収納された内容物を注出するためには、図4に示すように、前記引張りリング(5)に、例えば、指を引っ掛けて上方に持ち上げ、前記天壁部(2)に設けられている開口用の薄肉部(4)を切断し、前記注出部(3)から切り離し、内容物を注ぎ出すことができる構造にする。
以上のように、前記ガスバリアフィルムを含む薄肉部が盛り上がった形状に形成され、該ガスバリアフィルムの肉厚が均一に保持されていることにより、開口用の薄肉部の肉厚および切れ強度が安定し、成形条件巾が広くでき、金型取り数を大きくしたり、成形機を変更しても安定した、ガスバリア性に優れた液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器の注出口として提供することが可能になる。
次に、このような本発明の容器の注出口の製造方法について説明する。
本発明の容器の注出口の製造方法は、少なくとも、フランジ部(1)に円筒状の注出部(3)と、該注出部(3)を封鎖するように天壁部(2)と、この天壁部(2)の裂け目(9)直下近傍に開口用の薄肉部(4)と、この薄肉部(4)内の天壁部(2)上面に引張りリング(5)と、且つ前記フランジ部(1)および天壁部(2)裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)を有する、前記天壁部(2)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7)から成るところのガスバリアフィルム(8)とを熱可塑性樹脂(30)を用いたインサート射出成形法により、一体的に1次成形を行なう。
例えば、図1に示すような構造の、射出成形用の金型を用いて、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)を有する、前記天壁部(2)よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシート(7)から成るところのガスバリアフィルム(8)を前記金型内に予めセットする。
尚、(19)は溶融した合成樹脂を射出する射出口(20)を有する射出部、(21)は注出口(A)の内面を形成する注出口内型、(22)は注出口外型、(23)は注出口天壁部用下型、(24)はフランジ部用下型、(25)は注出口成形用の空間、(26)は開口用の薄肉部(4)形成用の突出部、(27)は開口用の薄肉部(4)近傍のみを含む領域の樹脂厚をさらに薄く形成する成形金型部品である。
次に、図2に示すように、熱可塑性樹脂(30)を注入してインサート射出成形法により、バリア性を有する注出口(A)を一体的に成形する。
前記ガスバリアフィルム(8)は、図7に示すように、該ガスバリアシート(7)の上下に、ヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)が設けられているので、注出口(A)本体を形成する溶融ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(30)との相溶性の良さによって一体化でき、容器の注出口(A)を容易に製造することができる。
このガスバリアフィルム(8)を金型内にセットする方法は、先ず、図8に示すように、該ガスバリアフィルム(8)を所定のサイズに円形状に打ち抜き加工し、前記注出口成形用の空間(25)内に、且つ、開口用の薄肉部(4)形成用の前記突出部(26)の内外に亘るようにして、注出口天壁部用下型(23)およびフランジ部用下型(24)上に載置する。
次に、このようにして準備された金型において、前記射出口(20)から、例えば、図2に示すように、溶融ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(30)が安定する樹脂温度肉厚で射出成形し、コア層(30a)とスキン層(30b)とで構成されている注出口(A)を1次成形する。
その際の開口用の薄肉部(4)の状態をK部分の拡大図である、図5に基づいて詳細に
説明する。本発明の容器の注出口の金型においては、開口用の薄肉部(4)の注出口内型(21)の突出部(26)直下の空間(25)が従来より、予め広く設定されている。そのため、この1次成形時の状態では、該ガスバリアフィルム(8)は、成形樹脂の流れにより持っていかれず、薄くならないのでガスバリア性については、特に問題はないが、この状態の薄肉部(4)の肉厚では、厚すぎて開口することができない。
そこで、1次成形後、前記熱可塑性樹脂(30)のコア層(30a)が固化する前に、図6に示すように、前記開口用の薄肉部(4)を含む領域の樹脂厚をさらに薄く形成する成形金型部品(27)を注出口内型(21)の突出部(26)に向かって上方に移動させることで、該ガスバリアフィルム(8)の肉厚が均一に保持したまま希望する肉厚に調整することが可能になり、開口用の薄肉部(4)の肉厚および切れ強度が安定し、成形条件巾が広くでき、金型取り数を大きくしたり、成形機を変更しても安定した、ガスバリア性に優れた液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器の注出口(A)を提供することができるようになる。
次に、本発明の容器の注出口(A)を形成するために用いる熱可塑性樹脂(30)の種類、成形方法などについて説明する。該材料としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)などのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)などのポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、その他の熱可塑性成形用樹脂を使用することができる。また、前記注出口(A)は、必要に応じて顔料などで着色されていてもよい。
次に、成形方法としては、射出成形法、押出成形法、その他などを用いて、射出ないし押出成形して製造することができる。而して、本発明においては、例えば、射出成形用金型の一方の金型内にガスバリアフィルムをインサートし、しかる後、雌型および雄型の両金型を閉じた後、前記の射出成形用樹脂を射出し、インサート成形して、注出口を構成するフランジ部および天壁部の内容物と接する裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層を有する、前記天壁部よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシートから成るところのガスバリアフィルムを成形、固着することができるものである。
前記ガスバリアフィルムは、一般的には、内容物の種類、保存性、ライフサイクル期間、強度等によって選択するが、本発明においては、図7に示すように、ガスバリアシート(7)の上下には、ヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)が設けられているので、注出口(A)本体を形成する溶融ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂(30)との相溶性の良さによって一体化でき、容器の注出口(A)を容易に製造することができる。
前記ガスバリアシート(7)としては、例えば、アルミニウム箔ないしその蒸着膜を有する樹脂フィルム、あるいはポリ塩化ビニリデン系樹脂もしくはエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)ケン化物などのガスバリア性を有する樹脂フィルム、酸化珪素や酸化アルミニウムなどの無機酸化物を蒸着した樹脂フィルム、ナイロンMXD6樹脂フィルム、その他などを用いることができる。
前記ヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、またはこれらの樹脂を成膜化したフィルムを使用することができる。
次に、前記ガスバリアフィルム(8)と前記ヒートシール性の熱可塑性樹脂層(6、6)とを積層する方法は、例えば、ドライラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
以下に、本発明に係る容器の注出口(A)について、具体的に実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されるものではない。
<実施例1>
本発明に係る容器の注出口(A)を成形する熱可塑性樹脂(30)には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を使用し、ガスバリアフィルム(8)には、厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂層(6)/厚さ20μmのナイロンMXD6樹脂層(7)/厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂層(6)からなる2種3層の共押出フィルムを用いた。
次に、図1に示す、射出成形用金型の一方の金型内に前記ガスバリアフィルム(8)をインサートし、しかる後、雌型および雄型の両金型を閉じた後、図2に示すように、前記の射出成形用の熱可塑性樹脂(30)を射出し、インサート成形して、注出口(A)を構成するフランジ部(1)および天壁部(2)の内容物と接する裏面に、図5に示すように、両面に前記熱可塑性樹脂層(6、6)を有するガスバリアフィルム(8)を成形、固着し、注出口(A)を1次成形した。
引き続いて、図6に示すように、前記熱可塑性樹脂(30)のコア層(30a)が固化する前に、前記開口用の薄肉部(4)を含む領域の樹脂厚をさらに薄く形成する成形金型部品(27)を注出口内型(21)の突出部(26)に向かって上方に移動させて、該ガスバリアフィルム(8)の肉厚が均一に保持した状態で本発明の注出口(A)を得た。
本発明の注出口(A)を評価したところ、開口用の薄肉部(4)の肉厚および切れ強度が安定し、ガスバリア性に優れた液体、粘稠体などの内容物を収納する、紙製容器、プラスチック製容器(ボトル、チューブ等)、ガラス瓶などの各種容器の注出口(A)に適用することができた。
本発明に係る容器の注出口製造の際の金型の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る容器の注出口製造の際の金型により注出口が形成された場合の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る容器の注出口を紙製容器の開口部に取り付けた状態の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る容器の注出口を開口した状態の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した状態の1実施例を示す拡大側断面図である。 本発明に係る容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した後、成形金型部品を注出口内型の突出部に向かって上方に移動させた状態の1実施例を示す拡大側断面図である。 本発明に係る容器の注出口に用いるガスバリアフィルムの層構成の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係る容器の注出口に用いるガスバリアフィルムを円形状に打ち抜き加工した状態の1実施例を示す斜視図である。 従来の容器の注出口製造の際の金型の1実施例を示す側断面図である。 従来の容器の注出口製造の際の金型により注出口が形成された場合の1実施例を示す側断面図である。 従来の容器の注出口を紙製容器の開口部に取り付けた状態の1実施例を示す側断面図である。 従来の容器の注出口を開口した状態の1実施例を示す側断面図である。 従来の容器の注出口を紙製容器の開口部に取り付けた状態の1実施例を示す側面図である。 従来の容器の注出口に用いるガスバリアフィルムの層構成の1実施例を示す側断面図である。 従来の容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した状態の1実施例を示す拡大側断面図である。 従来の容器の注出口の開口用の薄肉部を1次成形した状態のその他の実施例を示す拡大側断面図である。 従来の容器の注出口に用いるガスバリアフィルムを円形状に打ち抜き加工した状態の1実施例を示す斜視図である。
符号の説明
A、A1・・・注出口
B、B1・・・容器
1、1a・・・フランジ部
2、2a・・・天壁部
3、3a・・・注出部
4、4a・・・薄肉部
5、5a・・・引張りリング
6、6a・・・熱可塑性樹脂層
7、7a・・・ガスバリアシート
8、8a・・・ガスバリアフィルム
9、9a・・・裂け目
19、190・・・射出部
20、200・・・射出口
21、210・・・注出口内型
22、220・・・注出口外型
23、230・・・注出口天壁部用下型
24、240・・・フランジ部用下型
25、250・・・空間
26、260・・・突出部
27・・・成形金型部品
30、300・・・熱可塑性樹脂
30a、300a・・・コア層
30b、300b・・・スキン層

Claims (2)

  1. 少なくとも、フランジ部に円筒状の注出部が形成され、該注出部を封鎖するように天壁部が連設され、この天壁部の裂け目直下近傍に開口用の薄肉部が形成され、この薄肉部内の天壁部上面に引張りリングが連設され、且つ前記フランジ部および天壁部裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層を有する、前記天壁部よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシートから成るところのガスバリアフィルムが設けられている容器の注出口において、前記ガスバリアフィルムを含む薄肉部近傍のみが盛り上がった形状に形成され、該ガスバリアフィルムの肉厚が均一に保持されていることを特徴とする容器の注出口。
  2. 少なくとも、フランジ部に円筒状の注出部と、該注出部を封鎖するように天壁部と、この天壁部の裂け目直下近傍に開口用の薄肉部と、この薄肉部内の天壁部上面に引張りリングと、且つ前記フランジ部および天壁部裏面に、両面にヒートシール性の熱可塑性樹脂層を有する、前記天壁部よりガスバリア性の優れた合成樹脂製のガスバリアシートから成るところのガスバリアフィルムとを熱可塑性樹脂を用いたインサート射出成形法により、一体的に1次成形し、次に、前記熱可塑性樹脂のコア層が固化する前に、前記開口用の薄肉部近傍のみを含む領域の樹脂厚をさらに薄く形成する成形金型部品を注出口内型の突出部に向かって上方に移動させることを特徴とする容器の注出口の製造方法。
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