JP2021142988A - チューブ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来と比べて樹脂使用量が低減され、容器の自立性に必要なコシを有するチューブ容器を提供する。【解決手段】紙とシーラントとを有するシートからなり、一方端が閉塞されたチューブ状の胴部と、熱可塑性樹脂と、樹脂以外の材質からなるフィラーとを含む材料からなり、胴部の他方端に取り付けられた注出口部とを備え、紙の坪量が30〜200g/m2であり、胴部及び注出口部を構成する材料の質量合計のうち、紙の質量割合が最も高い、チューブ容器。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブ容器に関する。
医薬品や化粧品、食品等の包装材として、樹脂を主体とした材料からなるチューブ容器が広く用いられている。例えば、特許文献1には、内容物を抽出する注出ユニットと、注出ユニットに溶着され、内容物を収容する胴部とから構成されるチューブ容器が記載されている。
特開2016−199280号公報
近年、環境負荷の軽減や資源保護の観点から、包装容器に使用する樹脂量の低減が要望されている。そこで、特許文献1に記載されるような樹脂性のチューブ容器において、樹脂量を低減するために、例えば、胴部を構成するフィルムを薄膜化することが考えられる。
しかしながら、胴部を構成するフィルムを単に薄膜化すると、胴部のコシが弱くなり、容器の自立性が低下する。
それ故に、本発明は、従来と比べて樹脂使用量が低減され、容器の自立性に必要なコシを有するチューブ容器を提供することを目的とする。
本発明に係るチューブ容器は、紙とシーラントとを有するシートからなり、一方端が閉塞されたチューブ状の胴部と、熱可塑性樹脂と、樹脂以外の材質からなるフィラーとを含む材料からなり、胴部の他方端に取り付けられた注出口部とを備え、紙の坪量が30〜200g/mであり、胴部及び注出口部を構成する材料の質量合計のうち、紙の質量割合が最も高いものである。
本発明によれば、従来と比べて樹脂使用量が低減され、容器の自立性に必要なコシを有するチューブ容器を提供できる。
実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す正面図 図1に示した注出口部の斜視図 図1に示したIII−IIIラインに沿う端面図 チューブ容器の胴部を構成するシートの一例を示す断面図
図1は、実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す正面図であり、図2は、図1に示した注出口部の斜視図であり、図3は、図1に示したIII−IIIラインに沿う端面図である。図2及び図3は、注出口部に胴部をシールする前の状態を示している。
チューブ容器100は、チューブ状の胴部1と、胴部1に取り付けられた注出口部2とを備える。
胴部1は、内容物を収容するための部材であり、略平行な一対の端縁を有するシートを筒状に成形することにより形成されている。胴部1は、例えば、シートの一対の端縁のそれぞれを含む帯状の部分の内面同士を合掌状に突き合わせて溶着させることにより、筒状に形成されている。胴部1の一方の端部5a(図1における下端)はシールされて閉塞されている。一方、胴部1の他方の端部5b(図1における上端)の近傍部分は、折り畳まれた状態で、後述するフランジ部4の外面8にシールされている。胴部1とフランジ部4との溶着部には、胴部1を構成するシートが折り畳まれてなるプリーツ12が複数形成される。フィルムの端縁部分の貼り合わせにより胴部1に形成された貼り合わせ部7(背貼り部)は、胴部1の外面に沿うように折り曲げられて胴部1に貼り合わされていても良い。貼り合わせ部7の胴部1への貼合方法は特に限定されず、胴部1を構成するフィルムの表面全体または部分的に設けられるヒートシール性の樹脂を介して両者を溶着しても良いし、ホットメルト等の接着剤を介して両者を接着しても良い。尚、図1に示す胴部1の貼り合わせ方法は例示であり、胴部1を構成するフィルムの一方の端縁を含む帯状領域の外面と、フィルムの他方の端縁を含む帯状領域の内面とを貼り合わせても良い。
図4は、チューブ容器の胴部を構成するシートの一例を示す断面図である。
チューブ容器100の胴部1は、紙を主体とするシート41により構成される。シート41は、紙層32の一方面に、基材フィルム層33、バリア層34及びシーラント層35をこの順に積層し、紙層32の他方面に、紙保護層37を積層し、更に紙保護層37上にインキ層38及びオーバーコートニス層39を積層した多層シートである。以下、各層の詳細を説明する。
(紙層)
紙層32は、チューブ容器100に強度及びコシを付与する構造層である。紙層32を構成する用紙の種類は特に限定されないが、強度、屈曲耐性、印刷適性を備える点で、片艶クラフト紙または両艶クラフト紙を用いることが好ましい。また、紙層32を構成する用紙として、必要に応じて、耐水紙または耐油紙を使用しても良い。
紙層32に用いる紙の坪量は、30〜200g/mであり、50〜120g/mであることが好ましい。紙層32に用いる紙の坪量が30g/m未満である場合、胴部1のコシが不足する。コシを補うためには、例えば、紙層32より内側に設ける樹脂フィルムを厚くする必要があるが、樹脂比率の上昇に繋がり、環境負荷低減の面で望ましくない。また、紙層32に用いる紙の坪量が200g/mを超える場合、紙のコシや断熱性により、製筒性(製袋性)、成型性及び溶着性が悪化する上、製造コストも増加するため好ましくない。
(基材フィルム層)
基材フィルム層33は、シート31及び32に耐熱性と強靱性等の物理的強度とを付与する層である。基材フィルム層33は、バリア層34の基材となる層でもある。基材フィルム層33を構成するフィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性及び物理的強度の観点から、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の延伸フィルムを用いることが好ましい。ただし、基材フィルム層33を紙により構成しても良い。
(バリア層)
バリア層34は、酸素や水蒸気等を遮断して、内容物の保存性を向上させる機能層である。バリア層34は、例えば、シリカやアルミナ等の無機化合物の蒸着膜、アルミニウム等の金属蒸着膜、アルミニウム等の金属箔、板状鉱物及び/またはバリア性樹脂を含むバリアコート剤の塗膜の1種以上により構成することができる。バリアコート剤に用いるバリア性樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(PVDC)等を使用することができ、バリアコート剤にはバリア性樹脂以外のバインダー樹脂が適宜配合される。バリア層34は、予め基材フィルム層33上に積層されてバリアフィルムを構成していても良いし、単層膜として設けられても良い。
(シーラント層)
シーラント層35の材質は特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂であることが好ましい。シーラント層35は、軟化温度が基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上低い樹脂を用いる。シーラント層35の軟化温度が、基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上低くない場合、シール時に基材フィルム層33が軟化してピンホールが発生する可能性が高くなるため好ましくない。シーラント層35の軟化温度は、基材フィルム層33の軟化温度より40℃以上低いことが好ましい。
シーラント層35に用いる熱可塑性樹脂は、後述する注出口部2の材料を構成する熱可塑性樹脂に対して接着性を有するものであれば良いが、注出口部2に用いる熱可塑性樹脂と同じ材質であることが好ましい。シーラント層35に用いる熱可塑性樹脂と注出口部2に用いる熱可塑性樹脂層とを同じにすることにより、胴部1と注出口部2とのシール強度を向上させることができる。
(紙保護層)
紙保護層37は、シート41を構成する紙層32への内容物や汚れの付着から保護するための層である。紙保護層37の材料や形成方法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂の押出コートや、耐水剤あるいは耐油剤等のコート剤のコートにより紙保護層37を積層することができる。紙保護層37の厚みは、0.2〜50μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。紙保護層37の厚みが0.2μm未満である場合、紙保護層37にピンホールが発生する可能性があり、紙層32の保護が不十分となる場合がある。また、紙保護層37の厚みが50μmを超える場合、樹脂使用量や製造コストの面で好ましくない。
(インキ層、オーバーコートニス層)
インキ層38は、各種表示を行うために印刷により施される層であり、オーバーコートニス層39は、耐摩性等を付与するための層である。インキ層38とオーバーコートニス層の積層順序は図4と逆であっても良い。また、オーバーコートニス層39が紙保護層37を兼ねていても良い。
胴部1を構成するシート41の厚み(総厚)は、特に限定されないが、30〜300μmであることが好ましい。胴部1を構成するフィルムの厚みが、この範囲であれば、製袋機やピロー・スティック包装機等を用いて胴部1を容易に筒状に加工することができる。また、紙層32によって強度とコシが付与されるため、一般的なラミネートチューブ(厚み300〜500μm)と比べて、薄くすることができ、樹脂使用量も低減できる。
胴部1を構成するシート41の樹脂比率を低減するため、シート41の質量のうち、紙層32の占める割合が50%以上であることが好ましい。樹脂の使用量を低減する観点では紙層32の割合は高いほど好ましい。
尚、胴部1を構成するシートは、少なくとも紙層32の一方面側(チューブ容器100の内側となる面側)にシーラント層35が積層されたものであれば良く、上記の基材フィルム層33、バリア層34、紙保護層37、インキ層38及びオーバーコートニス層39の1層以上を省略しても良い。
再度、図1〜図3を参照して、注出口部2は、胴部1に収容された内容物を外部に抽出するためのスパウトであり、筒状の注出筒部3とフランジ部4とを備える。フランジ部4は、注出筒部3の一方の端部6a(図1における下端)に接続され、注出筒部3の外方に延伸する平板状の部分である。本実施形態では、フランジ部4は、注出筒部3の軸方向と直交する方向(図1における左右方向)に延伸するように形成されている。本実施形態では、フランジ部4は、円環状に形成されているが、胴部1を接合することができる限り、フランジ部4の形状は限定されず、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良い。
注出口部2は、熱可塑性樹脂と、樹脂以外のフィラーを含む材料により成型される。注出口部2の材料に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド及びシクロポリオレフィンのいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。フィラーとしては、タルク、カオリン、紙粉及びセルロース繊維のいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。注出口部2の材料として、熱可塑性樹脂と、樹脂以外のフィラーの混合物を用いることにより、成型性や胴部1のシート材との熱溶着性を維持しつつ、樹脂の使用量を低減することが可能となる。注出口部2の成型方法は特に限定されないが、射出成形、真空成形・熱板圧空成型等のサーモフォーミング、コンプレッション成型等の既存の成型方法を利用可能である。
図2及び図3に示すように、フランジ部4の外面8(注出筒部3の端部6b側の面)には、円環状の凸部9及び凹部10が設けられている。注出口部2のフランジ部4に胴部1を溶着する際、凸部9が最初に溶融し、溶融した樹脂が胴部1の内面とフランジ部4との間に広がる。また、溶融した樹脂の一部は凹部10に流れ込む。この結果、凸部9が溶融した樹脂を介して、胴部1の内面とフランジ部4の外面8とを面で溶着することができ、溶着強度を向上できる。本実施形態に係る注出口部2は、樹脂以外のフィラーを含有しており、胴部1と注出口部2との溶着強度が低下しやすいが、凸部9及び凹部10を設けることにより必要な溶着強度を確保することができる。凸部9及び凹部10の数は特に限定されず、2以上であっても良い。また、凸部9と凹部の数10は同数でなくても良く、例えば、1本の凸部9の内側及び外側に2本の凹部10を設けても良い。また、凹部10は設けなくても良い。
凸部9の高さ(フランジ部4の外面8からの高さ)は、0.05〜2mmとし、0.1〜1mmとすることがより好ましい。凸部9の高さが0.05mm未満の場合、溶着強度を向上させる効果が得られない。一方、凸部9の高さが2mmを超える場合、胴部1の溶着時に凸部9が溶融しきらず、フランジ部4の外面8上に段差として残るため、内容物の漏れの要因となる。
凹部10の深さ(フランジ部4の外面8からの深さ)は、0〜2mmとし、0〜1mmとすることが好ましい。凸部9が低い場合、凹部10はなくても良い。また、凹部10の深さが2mmを超える場合、フランジ部4の強度が低下したり、胴部1を溶着した後の外観が悪くなったりするので好ましくない。
チューブ容器100の製造時に胴部1及び注出口部2を溶着する方法としては、超音波溶着、高周波溶着、ヒートシール溶着、ホットエア溶着、胴部インサートのコンプレッション成型等を利用することができるが、紙の断熱性に左右されにくい点で超音波溶着を採用することが好ましい。
チューブ容器100のチューブ長さをL、チューブ口径をDとしたとき、L/Dを1〜10の範囲とすることが好ましく、1.5〜8の範囲とすることがより好ましい。ここで、図1に示すように、チューブ長さLは、フランジ部4への溶着箇所から端部5aまでの軸方向の長さであり、チューブ口径Dは、フランジ部4が円形の場合、フランジ部4の直径であり、フランジ部4が楕円形の場合、(A+B)/2である(ただし、A:楕円の長径、B:楕円の短径)。L/Dの値が1未満の場合、チューブ口径Dに対してチューブ長さLが短すぎ、チューブ容器100の形状が包装容器に適さないものとなる。一方、L/Dの値が10を超える場合、チューブ口径Dに対してチューブ長さLが長すぎるために、チューブ容器100の外観が悪くなり、チューブ容器100の形状が包装容器に適さないものとなる。
チューブ容器100は、図1に示すように、注出口部2の注出筒部3に螺合により着脱可能なスクリューキャップ11を更に備えていても良い。チューブ容器100がスクリューキャップ11を備える場合、チューブ容器100の開封後に再封することが容易と
なる。
また、チューブ容器100は、スクリューキャップ11に代えて、ヒンジキャップを備えていても良い。ヒンジキャップを設ける場合、図1に示した注出筒部3に螺合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。あるいは、注出筒部3の外面にネジ山の代わりにリブを設け、リブを介した嵌合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。
また、注出筒部3の端部6bには、チューブ容器100の未開封状態において注出筒部3を閉鎖するフィルムがシールされていても良い。
更に、注出筒部3の内部は、チューブ容器100の未開封状態において容器内部を密閉状態に保つために、隔壁により閉鎖されていても良い。隔壁を設ける場合、注出筒部3の内周に沿って円形状のハーフカットを設けると共に、ハーフカットによって囲まれた部分に接続されるプルリングを設けることが好ましい。このように構成すれば、チューブ容器100の開封時には、使用者がプルリングを引っ張って隔壁のハーフカット27の部分を破断させることにより、ハーフカットで囲まれた隔壁の一部を除去して、胴部1から注出筒部3へと内容物を注出するための開口部を形成することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、胴部1を紙とシーラントを有するシートで構成し、注出口部2を熱可塑性樹脂及び樹脂以外のフィラーを含む材料により成型しており、胴部1及び注出口部2を構成する材料の質量合計のうち、紙の質量割合が最も高くなっている。従来の樹脂性のチューブ容器において、胴部を構成するシートの樹脂層を単に薄膜化した場合、胴部のコシが不足し、チューブ容器の自立性やハンドリング性が低下する。これに対して、本実施形態では、胴部1の構造材として紙を用いることにより、樹脂の使用量を低減しつつ、胴部1にコシを付与することができる。また、注出口部2の成形材料に樹脂以外のフィラーが配合されていることによっても、チューブ容器100の樹脂使用量を少なくすることができる。したがって、本実施形態によれば、従来と比べて樹脂使用量が低減され、かつ、容器の自立性やハンドリング性に必要なコシを有するチューブ容器100を実現できる。また、胴部1に用いる紙の坪量が200g/m以下であるため、胴部1を形成する際における丸め加工、貼り合わせ部7の溶着、胴部1を注出口部2に取り付ける際における胴部1の端部5b近傍の折り畳み、胴部1の端部5b近傍のフランジ部4への溶着を問題なく行うことができ、加工装置による成形性が良好である。
また、本実施形態に係るチューブ容器100においては、フランジ部4が注出筒部3の中心軸に対して直交する平板形状を有しており、胴部1がフランジ部4の外面8に溶着されているため、チューブ容器100の内容物が少なくなった場合に、胴部1をフランジ部4の外周縁に沿って折り畳むことにより、内容物を容易に絞り出すことができる。また、フランジ部4が平板形状であり、フランジ部4によって内容物が残存する空間が形成されないため、胴部1をフランジ部4の外周縁に沿って折り曲げ、フランジ部4と胴部1とをほぼフラットな状態とすることにより、内容物を残らず絞り出すことができる。
以下、本発明を具体的に実施した実施例を説明する。
(実施例1)
坪量100g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)上に、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み50μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、商品名:FHK2)とをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせて、胴部形成用のシートを作製した。作製したシートを背貼り製袋機により加工し、直径35mm×長さ200mmの筒状の背貼りパウチ(胴部)を作製した。
注出口部(スパウト)は、ポリプロピレン49質量%と紙粉51質量%がブレンドされた成型材料(株式会社環境経営総合研究所、商品名:MAPKA)を射出成形して作製した。注出口部の体積は1.35mlであった。また、注出口部のフランジ部の外面には、高さ0.5mmの凸部と、その外側に隣接する深さ0.3mmの凹部とを注出筒部と同心円状に形成した。
作製した胴部及び注出口部を専用の加工装置を用いて熱溶着することにより、直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例2)
注出口部のフランジ部の外面に凸部及び凹部を形成しなかったことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例3)
坪量120g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)上に、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み15μmの延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、商品名:ONBC)と、厚み50μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、商品名:FHK2)とをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせて、胴部形成用のシートを作製したことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例4)
坪量120g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)を用いたことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例5)
坪量120g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)を用いて胴部形成用のシートを作製し、ポリプロピレン70質量%と炭酸カルシウム30質量%がブレンドされた成型材料を射出成形して注出口部を作製したことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例6)
坪量180g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)を用いて胴部形成用のシートを作製したことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例1)
厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み15μmの延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、商品名:ONBC)と、厚み100μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、商品名:FHK2)とをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせて、胴部形成用のシートを作製した。作製したシートを背貼り製袋機により加工し、直径35mm×長さ200mmの筒状の背貼りパウチ(胴部)を作製した。
注出口部(スパウト)は、ポリプロピレン(100質量%)を射出成形して作製した。注出口部の体積は1.35mlであった。また、注出口部のフランジ部の外面には、高さ0.5mmの凸部と、その外側に隣接する深さ0.3mmの凹部とを注出筒部と同心円状に形成した。
作製した胴部及び注出口部を専用の加工装置を用いて熱溶着することにより、直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例2)
坪量250g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)を用いて胴部形成用のシートを作製したことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例3)
厚み60μmのポリエチレンフィルム、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み160μmのポリエチレンフィルム、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み100μmのポリエチレンフィルムとをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせて胴部形成用のシートを作製した。作製したシートをラミネートチューブ用のチュービングマシンで加工し、直径35mmのチューブ容器を作製した。コンプレッション成型により、高密度ポリエチレンでスパウト部(肩部)を成型すると同時に作製したチューブをスパウト部に溶着させ、直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例4)
厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み15μmの延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、商品名:ONBC)と、厚み60μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE625A)とをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせてフィルムを作製した。作製したフィルムと、高密度ポリエチレンの射出成型により作製したスパウトとを口栓溶着機付き製袋機で加工し、ガゼット型の口栓付きパウチを作製した。
表1に各実施例及び各比較例に係る容器の構成を示す。表1における胴部の構成欄に記載の数値は、紙の坪量(g/m)または樹脂層の厚み(μm)を表す。
Figure 2021142988
また、表2に各実施例及び各比較例に係る容器の材料組成、容器1個あたりに使用された樹脂質量、胴部厚み、樹脂使用量、成形性、胴部の自立性、総合評価を示す。
表2における樹脂使用量、成形性、胴部の自立性、総合評価は以下の基準により評価した。尚、比較例3及び4に係る容器は、実施例1〜6に係る容器と形態が異なるため、成形性は未評価である。
<樹脂使用量>
○:容器の質量に占める紙の質量割合が最も高い
×:容器の質量に占める紙の質量割合が最も高くない
<成形性>
◎:背貼り製袋機による胴部の加工及び胴部の注出口部への溶着を問題なく行うことができ、成形性は良好であった
○:背貼り製袋機による胴部の加工及び胴部の注出口部への溶着を問題なく行うことができ、成形性は良好であったが、タクトが悪くなるなど「◎」の場合よりも生産性がやや劣っていた
×:背貼り製袋機による胴部の加工及び胴部の注出口部への溶着ができない、または、溶着箇所に焦げが生じるため、成形性に問題があった
<自立性>
○:内容物が充填されていない容器の注出筒部を下にしたときに、胴部が折れることなく維持された
×:自立不可であった
<総合評価>
○:樹脂使用量、成形性及び自立性の全てが良好(◎または○)
×:樹脂使用量、成形性及び自立性のいずれかが不良(×)
Figure 2021142988
表2に示すように、実施例1〜6に係るチューブ容器はいずれも、容器全体に占める紙の質量割合が最も高く、樹脂の使用量が低減されているが、胴部を構成するシートに坪量が30〜200g/mの紙が含まれていることにより、コシがあるため、内容物が減少した状態でも胴部を自立させることができ、加工装置による成形性についても問題がなかった。
また、注出口部のフランジ部に凸部及び凹部を設けた、実施例1及び3〜6に係るチューブ容器においては、凸部及び凹部を設けていない比較例2と比べ、凸部及び凹部が設けられていた箇所を中心として胴部がフランジ部に強く溶着されており、両者のシール強度がより優れていた。
これに対して、比較例1に係るチューブ容器は、胴部を構成するシートが樹脂フィルムで構成されているためにコシが十分でなく、内容物が減少した状態で胴部を自立させることができなかった。また、胴部及び注出口部がいずれも樹脂により形成されているため、樹脂使用量の低減には適さないものである。
比較例2に係るチューブ容器は、胴部を構成するシートに含まれる紙が厚すぎるために、胴部の背貼り時の溶着及び胴部の注出口部への溶着ができなかった。比較例2に係るチューブ容器は成形不可であったため、自立性の評価はできなかった。
比較例3に係るラミネートチューブは、胴部を構成する樹脂の積層シートの厚みが大きいため、内容物が減少した状態で胴部を自立させることはできるが、樹脂の使用量が多く、樹脂使用量の低減には適さないものである。
比較例4に係る口栓付きパウチは、胴部を構成するシートが樹脂フィルムで構成されているためにコシが十分でないことに加え、自立に適した容器形状を有さないため、内容物が減少した状態で自立させることができなかった。また、胴部及び注出口部がいずれも樹脂で構成されており、樹脂使用量の低減には適さないものである。
本発明に係るチューブ容器は、医薬品化粧品、食品等の包装材として利用できる。
1 胴部
2 注出口部
3 注出筒部
4 フランジ部
5a、5b 端部
6a、6b 端部
32 紙層
35 シーラント層
41 シート

Claims (4)

  1. 紙とシーラントとを有するシートからなり、一方端が閉塞されたチューブ状の胴部と、
    熱可塑性樹脂と、樹脂以外の材質からなるフィラーとを含む材料からなり、前記胴部の他方端に取り付けられた注出口部とを備え、
    前記紙の坪量が30〜200g/mであり、
    前記胴部及び前記注出口部を構成する材料の質量合計のうち、紙の質量割合が最も高い、チューブ容器。
  2. 前記抽出口部を構成する熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド及びシクロポリオレフィンから選ばれる少なくとも1種であり、
    前記フィラーが、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、紙粉及びセルロース繊維から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のチューブ容器。
    記載のチューブ容器。
  3. 前記胴部を構成する熱可塑性樹脂と前記胴部を構成するシートの前記シーラントとが同じ材料である、請求項1または2に記載のチューブ容器。
  4. 前記注出口部は、
    筒状の注出筒部と、
    前記注出筒部の一方端に接続され、前記注出筒部の外方、かつ、前記注出筒部の軸方向と直交する方向に延伸する平板状のフランジ部とを備え、
    前記胴部の他方端近傍の内面が、前記フランジ部の両面のうち、前記注出筒部の他方端側の面に接合されている、請求項1〜3のいずれかに記載のチューブ容器。
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