JP2006021816A - 発泡表面を有するチューブ容器とその製法 - Google Patents

発泡表面を有するチューブ容器とその製法 Download PDF

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寛子 高森
Kiyoshi Toda
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Abstract

【課題】 滑り止め効果が有り、表面が柔らかな風合いで、意匠性にきわめて優れた発泡層を有するチューブ容器を提供する。
【解決手段】 少なくとも胴部を形成する積層シートが熱可塑性樹脂からなる発泡層と紙と熱可塑性樹脂からなるチューブ容器であり、チューブ容器成形後、発泡層を加熱発泡させることにより表面に発泡層を持つことを特徴とするチューブ容器。
【選択図】 図4

Description

本発明は、主としてペースト状物を内填させるチューブ容器に関するもので、特に容器表面に発泡層を持ち滑り止め効果があり、柔らかな風合いを持ち意匠性に優れたチューブ容器及びその製造方法を提供する。
ラミネートチューブ容器は、積層シート10による筒状形成体からなる胴部1と該胴部の一方の端部に対して射出成形または圧縮成形によって形成される熱可塑性樹脂製の頭部7とで形成されている。(図1)
前述の積層シートによるチューブ容器胴部には、(図2)に示されるように、該積層シート10の一方の側辺部11と他方の側辺部12とを上,下に重ねわせ、積層シート10の表面層13と裏面層14とを接着することにより重ね合わせ貼りして得られる筒状成形体が利用されている。
かかる筒状成形体からなるチューブ容器胴部1においては、該胴部1の接着部3(背張り部)の接着強度を高めるために、積層シート10の表面層13と裏面層14とを同一の樹脂層で形成している。また、積層シート10の側辺部同士の接着部3において、特に筒状成形体の内周面側に位置する積層シートの端面が露出することのないように、すなわち、積層シート中の金属箔がチューブ容器内の内填物と接するのを避けるために、筒状成形体を得る際の熱溶着工程で、前述において、積層シートの裏面層12をなすヒートシーラント層が流動して積層シートの端面が完全に被覆され得るように、高度の熱流動性を有する樹脂例えばポリエチレン樹脂が積層シートにおけるヒートシーラント層14として利用されている。
しかるに、前記熱流動性の高いポリエチレン樹脂等によるヒートシーラント層は、独特の質感を有している。従って、積層シートを用いた筒状形成体を胴部として持つチューブ容器はいずれものっぺりとした独特の質感を持ち変化に乏しい。一般に、このような積層シート印刷により柄層を入れる場合には、表面樹脂層を形成する樹脂フィルム裏面にグラビア印刷方式などにより絵柄層を形成し、ついで中間層、内面樹脂層等を形成する素材とを積層し、更に筒状胴部,頭部を形成しチューブ容器を製造することから、絵柄表面をポリエチレン樹脂等によるヒートシーラント層が被うことになり、よりいっそう質感の変化に乏しい印象を与える。
これに対して特許文献1には表面に美麗な印刷模様等を形成し得るラミネートチューブ容器を開示しているが、質感までも大きな変化を与えるものではなかった。また、特許文献2においては発泡紙カップとして滑り止め効果が有り、デザイン的に独特な風合いを持つ発泡紙カップを開示しているが、チューブ容器のように長時間内容物を保持する容器の素材として応用することは、困難である。
特開2002−87445号公報 特開平9−142435号公報
本発明の目的は、チューブ容器の内填物の保存性能を維持しつつ、滑り止め効果が有り、表面が柔らかな風合いで、意匠性にきわめて優れた発泡層を有するチューブ容器とその製造方法を提供する。
上記の課題を解決するために第一の発明は少なくとも胴部1の外面に発泡層2を有することを特徴とするチューブ容器である。
第2の発明は少なくとも発泡層として表面13に熱可塑性樹脂層15と紙層16、裏面14に熱可塑樹脂層18とを有する積層シート10によりなる胴部1を有するチューブ容器である。(図4)
第3の発明は、少なくとも発泡層として表面13に熱可塑樹脂層15と紙層16、無機蒸着膜または金属膜、裏面14に熱可塑樹脂層18とを有する積層シート10によりなる胴部1を有するラミネートチューブ容器である。
第4の発明は、少なくとも発泡層として表面13に熱可塑樹脂層15と紙層16、裏面14に熱可塑樹脂層18とを有するチューブ容器用積層シート10を使用し、そのチューブ容器用積層シート両端部の外周層である発泡層を構成する熱可塑性樹脂の面と内周面である熱可塑性樹脂層を重ね合わせその対向面をヒートシールして、胴部1を構成し更に筒状胴の一方の開口部に肩部6、口部5からなる頭部7を形成したのち、チューブ容器を加熱することにより表面の熱可塑性樹脂層15を発泡させることを特徴とするラミネートチューブ容器の製造方法である.
第5の発明は、発泡層として表面13に熱可塑性樹脂層15と紙層16、裏面14に熱可塑性樹脂層18とを有する積層シート10により、該積層シートの裏面14の熱可塑性樹脂層18が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部が前記積層シートの左、右の側線部11,12同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部における筒状形成体の少なくとも内面側に貼着されえている熱可塑性樹脂からなるシールテープ20とで形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器である。(図2)
第6の発明は、発泡層として表面13に熱可塑性樹脂層15と紙層16、裏面14に熱可塑性樹脂層18とを有する積層シート10により、該積層シート10の裏面14の熱可塑性樹脂層18が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部3が前記積層シートの左、右の側線部11,12同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部における筒状形成体の少なくとも内面側に貼着されている際、シールテープ20で端面被覆しながら筒張りすることを特徴とするラミネートチューブ容器の製造方法である。
第7の発明は、発泡層として表面13に熱可塑性樹脂層15と紙層16、裏面14に熱可塑性樹脂層18とを有する積層シート10により、該積層シートの裏面熱可塑性樹脂層18が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部1において該筒状形成体の背張り部3が前記積層シートの左、右の側線部11,12同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部の内側側線部12がスカイブヘミングされて形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器である。(図3)
第8の発明は、発泡層として表面13の熱可塑性樹脂層15と紙層16、裏面14の熱可塑性樹脂層18とを有する積層シート10によりなる胴部1を有するにおいて、上記紙層16を形成する紙材が60g/m2〜250g/m2であることを特徴とするラミネートチューブ容器である。
第9の発明は、紙層16と表面13の熱可塑性樹脂層18の間に表面13の熱可塑性樹脂層15に用いた材料より高融点の樹脂材料を含むインキで印刷を形成することにより部分的に発泡を抑制したチューブ容器である。
本発明によるチューブ容器は少なくとも胴部の外面に発泡層を有することにより、発泡層の凹凸によりぬれた手で扱うことが多いチューブ容器に対して滑り止めの効果があり、特にチューブ容器より内填物を搾り出す際に胴部を指で圧迫する際にすべりを生じることなく非常に絞り出しやすくなる。
また、表面に柔らかな風合いの発泡層2を有することから、意匠性に優れ、デザインの幅も広がり、店頭に展示された際にも、質感に変化のないチューブ容器の中においてまったく質感を事にすることから、非常に注目を集めやすく、購買促進効果が期待できるものである。
第2の発明は、ラミネートチューブ容器において、表面13に発泡層を付与するための胴部形用積層材料の材料層構成である。つまり、発泡層として機能する表面13の熱可塑性樹脂層15と紙層16は加熱処理によって紙層16に有る水分が水蒸気となり膨張することにより、熱により軟化した表面の熱可塑性樹脂層15に気泡を生じる。これにより表面に発泡層を形成する効果を生じる。同時に表面13の熱可塑性樹脂層15は筒張りの際のシーラント層の役割も果たす。
裏面14の熱可塑性樹脂18は筒張りの際のシーラント層として働くと共に、内填物保持する機能を有し内填物の保存性を維持する効果を奏する。これは最低限必要な層構成を定義するもので、要求される機能において、中間層17として更に材料が積層されるのを妨げるものではない。
第3の発明は第2の発明において更に内容物保存性を向上させうるラミネートチューブ容器において、表面に発泡層を付与するための胴部形用積層材料の材料層構成である。中間層17の一部として無機蒸着膜または金属膜を追加することにより特にバリア性の向上に効果が有る。
第4の発明は、第2の発明、第3の発明の材料を使用して第1の発明である、表面に発泡層を有するチューブ容器を作成するにあたり、そのチューブ容器用積層シート10両端部の外周層である熱可塑性樹脂15の面と内周面である熱可塑性樹脂層18を重ね合わせその対向面をヒートシールして、胴部1を構成し更に筒状胴の一方の開口部に肩部6、口部5からなる頭部7を形成したのち、チューブ容器を加熱することにより表面の熱可塑性樹脂層15を発泡させることを特徴とするラミネートチューブ容器の製造方法である。
チューブ容器に成形した後に過熱により表面層を発泡層とすることにより背張り部3などの接合部を脆弱な発泡層を介する前に接合することにより確実に堅牢な接合をすることができるという効果を生じる。また、発泡したシートはすべり抵抗が大きく、チューブを成形する装置に投入する際にはすべり不良を生じ、効率の低下、生産設備の再調整を行う必要がある。しかしながら、本発明においては、チューブ成形までは積層シートは、通常工程での積層シート材のすべりと大きく変わるところは無く、通常のラミチューブ生産設備を大きな調整無く使用でき、生産性の低下も生じない効果を奏する。
第5、第6の発明はラミチューブの胴部1を成す筒状形成体の背張り部3が前記積層シート10の左、右の側線部11,12同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部における筒状形成体の少なくとも内面側に貼着されえている熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20とで形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器及びその製造方法である。(図2)
前記積層シートによって形成されているチューブ容器胴部1は、積層シート10における一側辺部11上に他側辺部12を重ね、一側辺部12の表面樹脂層15と他側辺部11の裏面樹脂層18とを溶着させて形成される容器胴貼り部たる背貼り部3において、容器内面側に位置する積層シートの側辺部12の端面がチューブ容器内の内填物と接触する。
このため、積層シート中に例えばアルミニウム箔やガスバリア層としてのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層等が積層されている場合には、これらの層が内填物と接触することによリ、内填物の品質を低下させたり、あるいは、積層シートのガスバリアを低下させる等の弊害が発生する。
すなわち、チューブ容器胴部1を形成している積層シート10中にアルミニウム箔が積層されている場合には、チューブ容器胴部内に酸またはアルカリ性物質が充填されると、容器胴部の内面側に位置する積層シートの側辺部12の端面に露出しているアルミニウムがチューブ容器内の内填物中に溶出し、内填物の風味を損なう。
また、積層シート中の紙層16が積層シート10の側辺部12端面に露出している、もしくは、裏面14の熱可塑性樹脂層18による被覆が不十分であると、チューブ内填物に含まれる溶剤、水分などの浸透により膨潤したり、剥離を生じるなどの不具合を生じる。
また、チューブ容器胴部を形成している積層シート中にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層が積層されている場合には、容器胴部の内面側に位置する積層シートの側辺部の端面に露出しているエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層がチューブ容器胴部内の水分を吸収し、積層シートのガスバリア性の機能が損なわれる。
さらに、積層シート中にポリオレフィン樹脂層が積層されている場合には、チューブ容器胴部内に例えばフレーバー成分のような浸透性の高い物質を含有する内填物が充填されると、この高浸透性物質がポリオレフィン樹脂層に吸収,吸着され、内填物の品質を劣化させる等の欠点を有する。
このため、[図2]に示されるように、積層シート10による筒状成形体の胴貼り部3の形成の際に、筒状成形体の内周面層となるヒートシール用樹脂層18の流れにより、積層シートの端面を前記ヒートシール用樹脂層18を形成している樹脂によって被覆するようにしているが、特に、溶融温度が高く熱溶融時の流動性の小さい樹脂、例えば、ガスバリア性に優れたヒートシール用樹脂としてニトリル系樹脂等をヒートシール用樹脂層として利用した場合には、積層シートの端面を該ヒートシール用樹脂で完全には被覆し得ない場合がしばしば発生する。
また、積層シート10における一側辺部12上に他側辺部11を重ね、一側辺部12の表面の熱可塑性樹脂層15と他側辺部11の裏面の熱可塑性樹脂層18とを溶着させて形成される背貼り部3を有する筒状成形体は、背貼り部の厚さが厚くなっており、該部分に段差を生じている。このため、密封チューブ容器を得る際のエンドシール部4の形成が不安定になる。
これに対して本発明は、特に、溶融温度が高く、熱溶融時の流動性の小さい樹脂をヒートシール用樹脂層として利用している積層シートによって筒状成形体を成形する場合においても、チューブ容器胴部の背貼り部において、チューブ容器胴部を形成している積層シートの端面がチューブ容器内に露出することが無く、内填物の品質保持特性に対して優れた性質を有するチューブ容器胴部1を提供する。(図2)
また、発泡層を介しない裏面14の熱可塑性樹脂層18同士を融着することから背張り部の接着強度を増す効果も期待できる。
第7の発明はチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部が前記積層シートの左11、右12の側線部同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部の内側側線部12がスカイブヘミングされて形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器であり、積層シート端部が内部に露出することを防止するという点で前記シールテープと類似の効果を生じる。(図3)
つまり、第5の発明同様に背張り部3のチューブ内面に積層シート10の端部露出しすることを防止し、積層シート10を構成する紙層16の膨潤や剥離を防止しする効果を奏し、金属膜が背張り部より内填物の湿潤や侵食を受けるのを防止する効果を生じ。また、積層シートの端部露出し紙層や金属膜が背張り部より成分が溶出するのを防止する効果を生ずる。これによって内容物の長期保存性に効果を奏する。
第8の発明は積層シート10の紙層15の厚みを規定することにより、チューブ容器としての適切な固さを担保し、内填物を適切な力で押出すことができる効果を奏する。また、紙層が薄すぎることにより表面の発泡層の発泡不良を確実防止するという効果を奏する。
第9の発明は、紙層と表面の熱可塑性樹脂層の間に表面の熱可塑性樹脂層に用いた材料より高融点の樹脂材料を含むインキで印刷を形成することにより部分的に発泡を抑制することにより、発泡部と非発泡部を自在にコントロールすることができ、意匠、デザインによりバリエーションをできるという効果を奏する。また、背張り部やエンドシール部を非発泡部とすることで該背張り部や該エンドシール部の発泡によるシール強度低下を防止することが可能となり、ラミチューブ容器の堅牢性効果を奏する。
従って、これらの発明を適宜組み合わせることにより、現在までの材料構成、製造方法では実現が困難であった表面に発泡層を有し、意匠性、デザインに優れたチューブ容器を実現すると共に、保存性、生産性についても従来のラミチューブと比較して遜色のない表面に発泡層を有するチューブ容器を実現したものである。
本発明の発泡表面を有するチューブ容器とその製造方法において紙層15を形成する際に使用する紙は、坪量が60〜200g/m2更に好ましくは80〜120g/m2の範囲が、好ましい。また、この紙の含水率が重要で、3〜10%の範囲が好ましい。できれば、5〜8%の範囲で安定させることがより好ましい。
紙の中の水分を蒸発させ、その蒸気圧の力で表面の熱可塑性樹脂層を発泡させるというのが原理となっている。このため、含水率が少なすぎると発泡が阻害され、発泡不良や、発泡の不均一を招く。また、含水率が多すぎると、紙層15の層内強度の低下を招き、積層シート10の作成時に紙層15での剥離や浮きを生じる。
坪量が60g/m2以下となると発泡させるに充分な水分の量が得られず、安定な発泡層が得られない。ある程度の含水率のばらつきを考慮すると均質な発泡層を得るためには80g/m2以上の坪量が必要となる。
また、チューブ容器として使用するためには内填物を押出すために柔軟性が必要となる。坪量200g/m2以上となるとチューブ内填物を押出すことは非常に困難となるため坪量は200g/m2以下である必要がある。また、内填物を使い切ることを考慮すると内填物の絞り出しに良好な柔軟性を得るためには、坪量120g/m2以下が良好であった。材料的には紙カップ用原紙が好適に流用できる。
印刷層は、基材の紙層4の表面、あるいは発泡ムラを抑制する目的で任意に設けられる透明ニス層の上に施される。この印刷層は、部分的に着色インキで印刷される場合と、全面的に着色インキで印刷される場合とがある。印刷の位置、印刷面積の大小、印刷の方法、使用されるインキなどは、従来公知の技術を適宜選択して用いることができる。
この際に印刷するインキを発泡層を形成する表面13の熱可塑性樹脂層15に使用した材料よりも高融点の材料を用いることにより、該高融点の材料を用いたインキで印刷した部分のみ発泡のための加熱処理に際して発泡を抑制することができる。このような発泡抑制インキの材料としては、例えば硝化綿、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂,アクリル樹脂、ケトン樹脂などのいずれかの樹脂の少なくとも一種類を使用する。発泡抑制インキは有色でも、無色でも良い。印刷でのインキ塗布量は通常あるいは通常以上がよく、乾燥後で3〜5μmの厚さが好ましい。
透明ニス層は、基材の紙層16の表面、あるいは印刷層の上に必要に応じて設けられる。この透明ニス層は、発泡が充分でムラが無く、全体的に均一とする効果がある。
透明ニスを塗布する方法は、主に印刷で行われる。中でも、グラビア印刷による方法が好ましい。他にもコーティングによる方法もある。使われる透明ニスの組成は、体質顔料を含んだ合成樹脂が主成分となっている。合成樹脂としては、硝化綿、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、アクリル樹脂、そしてこれらを混合した樹脂などを用いることができる。また、体質顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、そしてこれらの混合物などを用いることができる。溶媒、あるいは希釈溶剤としては、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコールなどを用いることができる。塗布量は、塗布後の乾燥状態で2〜3g/m2 が好ましい。
前述のように、この透明ニス層と印刷層の順序は、何れの場合も可能である。一つには、印刷の後に透明ニスが塗布される。二つには、紙層16に透明ニスを塗布した上に印刷する方法も使われる。この場合、透明ニスの塗布により、紙の表面の平滑性が向上し、印刷適性が良くなる。さらに、印刷層の印刷が施されていない部分に透明ニスを塗布することもできる。いずれの場合でも、加熱後の発泡層の厚さは均一になる。
本発明で使用する熱可塑性樹脂を構成する材料としては、前述のように、本発明にかかるチュ−ブ容器用包材を丸めてその重合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、加熱により溶融して相互に融着することができることが望ましいものである。裏面ポリオレフィン系樹脂層を構成する材料としては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリスチレン系樹脂、その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂を使用することができる。
更に、本発明において、上記の熱可塑性樹脂層を構成する材料として、前述の熱可塑性樹脂層を構成する材料と同様に、メタロセン触媒(シングルサイト触媒)を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用することができる。上記のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体としては、例えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンとの組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を使用して重合してなるエチレン−α・オレフィン共重合体を使用することができる。メタロセン触媒は、現行の触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一であることからシングルサイト触媒とも呼ばれているものである。具体的には、三菱化学株式会社製の商品名「カ−ネル」、三井石油化学工業株式会社製の商品名「エボリュ−」、米国、エクソン・ケミカル(EXXON CHEMICAL)社製の商品名「エクザクト(EXACT)」、米国、ダウ・ケミカル(DOWCHEMICAL)社製の商品名「アフィニティ−(AFFINITY)、商品名「エンゲ−ジ(ENGAGE)」等のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用することができる。
この熱可塑性樹脂層は、印刷および透明ニスが施された基材の紙層16の表面13と積層シート10裏面14の両面に積層される。積層する方法には、樹脂を熱溶融して塗布する押し出しコーティング法、あるいはフィルムになったものを貼り合わせるラミネート法などがある。発泡層となる表面の熱可塑性樹脂層15の厚さは、15〜50μの範囲が好ましい。厚すぎても、薄すぎても発泡しにくくなる。一方、裏面の熱可塑性樹脂層(裏)7の厚さは、特に限定されない。ただ、裏面を発泡させずに、表面だけを発泡させるために、裏面からの水蒸気の蒸発を防ぐ方法として、紙層16と裏面14の熱可塑性樹脂層18の間にアルミニウム箔などの層を設けるか、あるいは裏面の熱可塑性樹脂層18は表面の熱可塑性樹脂層15より軟化点の高い熱可塑性樹脂を使う。例えば、ポリエチレン樹脂の場合、軟化点の高い高密度ポリエチレン樹脂を裏面の熱可塑性樹脂として用いることができる。
次に本発明のラミネートチューブの胴材となる積層シート10に適用される中間層の一部としての無機酸化物膜は酸素ガス、水蒸気などのガスバリア性を必要とする際に使用されるフィルム原反に蒸着する形で用いられ、金属薄膜、や金属箔も同様の目的で使用される。チューブ容器のない填物により、ガスバリア性がそれほど要求されない場合や、積層シートにガスバリア性の高いポリ塩化ビニリデン系の樹脂フィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層等を使用した場合には無くても構わない。
本発明に用いられる無機酸化膜及び金属薄膜は、プラズマ化学気相成長法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法、イオンクラスタ−ビ−ム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)を用いて形成することができる。本発明において、具体的には、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して樹脂のフィルムの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて樹脂のフィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成することができる。上記において、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビ−ム加熱方式(EB)等にて行うことができる。
本発明において、上記の無機酸化物の蒸着膜としては、基本的には、金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物の蒸着膜を使用することができる。而して、好ましいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物の蒸着膜を挙げることができる。而して、上記の金属の酸化物の蒸着膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等のようにMOX (ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる。)で表される。また、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとることができる。上記において、X=0の場合、完全な金属である。また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。本発明において、一般的に、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができる。本発明において、上記のような無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する金属、または、金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50〜4000Å位、好ましくは、100〜1000Å位の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、使用する金属、または、金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を構成することもできる。
本発明に置けるラミチューブの胴部を形成する積層シートとしては、少なくとも表面に発泡層として熱可塑樹脂層と紙層、裏面に熱可塑樹脂層とを有することのみが条件であり、内填物の成分により保存性を確保するために、中間層としてこの間に例えば、「ポリエチレン樹脂層/ポリエチレンテレフタレート樹脂層/アルミニウム箔等の金属箔層/ポリエチレン樹脂層」、「ポリプロピレン樹脂層/ポリエチレンテレフタレート樹脂層/アルミニウム箔等の金属箔層/ポリプロピレン樹脂層」、「ポリエチレン樹脂層/エチレエン−ビニルアルコール共重合体樹脂層/ポリエチレン樹脂層」「ポリエチレン樹脂層/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート樹脂層/ポリエチレン樹脂層」、「ポリプロピレン樹脂層/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート樹脂層/ポリプロピレン樹脂層」、等の一般的なラミネートチューブに用いられる積層構成を含む積層構造を表面の発泡層を成す熱可塑性樹脂と紙層、裏面熱可塑性樹脂層との間に中間層として一部または全部を含ませることもできる。
前記チューブ容器胴部の背貼り部3において、少なくともチューブ容器胴部内面側に貼着される熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20は、溶着特性を有する樹脂で形成されており、背貼り部の形成工程において、積層シート10の一側辺部12の端面と他側辺部11の端面とを重ね合わせる際に所定に位置に接当され、重ね合わせ部において少なくともチューブ容器胴部内面側に貼着,積層される。(図2)
本発明のチューブ容器胴部1は、積層シート10の一側辺部12の端面と他側辺部11の端面との重ね合わせ部において、容器胴部内面側に熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20が貼着されていれば十分であるが、容器胴部外面側にも同様に熱可塑性樹脂よりなるシールテープが貼着されていれば、背貼り部により良好なシール性が得られる。
また、前述の背貼り部3に貼着される熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20は、単層の樹脂テープであってもあるいは積層構成による樹脂テープであっても良く、少なくともチューブ容器胴部を形成する積層シート10の裏面樹脂層18に接当する側の熱可塑性樹脂よりなるシールテープの面と、該積層シートの裏面樹脂層18とが同一の樹脂で形成されている場合には、熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20と積層シートの裏面樹脂層18との間の溶着が極めて良好に行なえる。
熱可塑性樹脂よりなるシールテープ20の貼着は、積層シート10の一側辺部12の端面と他側辺部11の端面とを突き合わせた突き合わせ部を形成するに先立って、1側辺部9の端面と他側辺部10の端面とを重ね合わせた重ね合わせ部に相当するチューブ容器胴部の内面側の位置に、厚さ50μ,幅8mmの裏面の熱可塑性樹脂と同一の材料からなるシールテープ20を挿入した上で、前述の背貼り部3を形成する加熱により積層シート10の裏面樹脂層18に溶着させることによって行なった。
また、前記チューブ容器胴部の背張り部3において、少なくても重ね合わせ部の内側となる側辺部12端部はスカイブヘミング加工を施すことができる。胴部材背張り部3では、両側縁部同志を貼り合せて背貼り部分を形成して筒状の胴部材とした時に、内側となる側縁部12の端面が内容物の液体と直に接する状態となり、液体が端面から紙層を伝わって紙の強度を弱め、さらには、内容物の液体が漏れ出すことがあるため、それらを防ぐために内側となる側縁部をスカイブヘミング加工を施すことが行なわれている。
このスカイブヘミング加工は、図3−(1)(2)に示すように、胴部背張り部3の両側縁部を重ねて貼り合せた胴貼り部分の内側になるスカイブヘミング加工前の側縁部12の端辺から略2/3に当たる削り領域Rの部分を積層体の厚みの半分だけ表側からスカイブ(削り取り)することによって薄肉部Sを形成し、薄肉部Sの幅の中間に押し罫で形成された中央線によって図3−(3)に示すようにヘミング(折り返し)して接着する加工である。このスカイブヘミング加工を施すことにより元の厚みと略同じ厚みとした上で、スカイブヘミング加工を施こした側縁部12を内側にして、胴部材の両側縁部同志を重ねて背貼り部分3とした筒状の胴部材1とすることにより、ラミチューブ胴部の内面に紙層16の端面が露出しないようにしている。
本発明の発泡層を有するラミネートチューブの製造方法は、発泡層として表面13に熱可塑樹脂層15と紙層16を形成し裏面にシーラント層としての熱可塑性樹脂層18を形成した積層シート10を製造し、該積層シート10を打ち抜き加工してブランク板を製造する。この際、必要に応じて紙層に印刷を施しても良い。
本発明のラミネートチューブ容器及びその製造方法において、積層シート10による筒状成形体には、この種のラミネートチューブ容器の胴部1に利用されている積層シート10に用いられる層構成を紙層16と裏面の熱可塑性樹脂層18の間の中間層17に持っても良いし、また、一部共通化できる層構成は共通化してとりこんでもよい。筒状成形体に成形される積層シート中には、通常、アルミニウム箔のような金属箔が積層されているが、積層シート中やブローチューブ中に例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層のようなガスバリア性に優れた樹脂層が積層されている場合には、金属箔は必ずしも必要ではない。
なお、筒状成形体に成形される紙層16と裏面の熱可塑性樹脂層18の間の中間層17としては、例えば、「ポリエチレン樹脂層/ポリエチレンテレフタレート樹脂層/アルミニウム箔等の金属箔層/ポリエチレン樹脂層」、「ポリプロピレン樹脂層/ポリエチレンテレフタレート樹脂層/アルミニウム箔等の金属箔層/ポリプロピレン樹脂層」、「ポリエチレン樹脂層/エチレエン−ビニルアルコール共重合体樹脂層/ポリエチレン樹脂層」、等の積層構成利用され、これらの積層シートの作製にあたっては、従来よりの一般的なラミネートチューブに使用する積層シートの製造と何ら代わるところはない。
ついでブランク板を、マンドレルを利用して一方の側辺部12と他方の側辺部11とを重ね合わせて筒状に成形し、該重ね合わせ部における積層シートの裏面層と表面層とをヒートシールすることによって筒状成形体を得た。ヒートシールする方法としては、例えばバーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、火炎シールなど公知の方法で行うことができる。
次に該筒状胴部の上方に例えば高密度ポリエチレンなどを射出成形法、圧縮成形法その他の成形法で形成溶着して、肩部6及び口部5などからなる頭部7を形成し、ついで頭部7を構成する口部5に別途例えばポリプロピレン系樹脂などを使用して射出成形法で製造したキャップを取り付ける。
上記で製造したチューブ容器の下端部4の開口部から内填物を充填し、ついでその開口部をヒートシールしてエンドシール部を形成し発泡層形成のための熱処理を行って本発明にかかるチューブ容器を作成することができる。
発泡層形成のための加熱方法としては、熱風、赤外線、遠赤外線、マイクロ波、高周波などを使うことができる。静置して加熱する方法、あるいはコンベアーにより送りながら加熱する方法がある。加熱条件としては、温度が100〜200°Cの範囲が好ましく、時間としては、10秒〜5分の範囲が好ましい。
以下本発明のチューブ容器及びその製造方法の具体的な構成を実施例を以って説明する。
〔1〕「積層シートの製造」(層構成は図5の(1)参照)
(1)坪量150g/m2のカップ原紙(グレード:王子製紙製)の表面(平滑面に)ニトロセルロース系インクKAM:インクテック製にてグラビア印刷にて美麗な絵柄表示を印刷した。
(2)しかるのち片面にシリカ蒸着されたポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)テックバリヤH(三菱樹脂製)に直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(SRWN:大日本脂製)のコロナ処理面を2液反応型ウレタン接着剤(A515/A12:三井武田ケミカル製)にてコート量4g/m2にてドライラミネート法にて貼合し、50℃にて72時間エージングした。
(3)しかる後印刷された紙(1)と(2)直鎖状低密度ポリエチレンフィルム面をLDPE(ミラソン11P:三井化学)20ミクロンにて押しだしラミネート法にて貼りあわせた。紙面にはインラインでコロナ放電処理を施した。
(4)(3)でラミネートした原反のポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)面に2液硬化型のウレタン系アンカーコート剤をコート量3g/m2にて塗布し、中密度ポリエチレンフィルムを低密度ポリエチレン(ミラソン11P:三井化学)にて押出しラミネート法で貼り合わせた。
(5)(6)の原反の紙印刷面に低密度ポリエチレン30ミクロンを押出しコーティングした。
〔2〕「チューブ容器の製造」
(1)〔1〕にて作製したシートをチューブ胴部の円周幅に重ね合わせ分を足した寸法にスリットした巻取りを作製し、これをマンドレルに巻きつけて一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状にし、重ね合わせ部における積層シートの裏面層と表面層とを連続的にヒートシールして、この連続した筒を150mmの長さにカットして筒状成形体を得た。
(2)次に該筒状胴部の上方に例えば高密度ポリエチレンなどを射出成形法で形成溶着して、肩部及び口部などからなる頭部を形成し、ついで頭部を構成する口部に別途例えばポリプロピレン系樹脂などを使用して射出成形法で製造したキャップをとりつけた。
(3)上記チューブ容器下端の尾部の開口部より内填物(市販の洗顔剤を使用)充填し、次いでその開口部をヒートシールして尾部を閉じた。
〔3〕「発泡層の形成」
〔2〕にて作製された内填物充填済みのラミチューブ容器を120度の乾燥機の中で3分間加熱し表面に発泡層を有する内填物充填済みのラミネートチューブ容器を得た。
〔1〕「積層シートの製造」(層構成は図5の(2)参照)
(1)坪量150g/m2のカップ原紙(グレード:王子製紙製)の表面(平滑面に)ニトロセルロース系インクKAM:インクテック製にてグラビア印刷にて美麗な絵柄表示を印刷した。
(2)しかるのち片面にシリカ蒸着されたポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)テックバリヤH(三菱樹脂製)に2液反応型ウレタン系アンカーコート剤をコート量3g/m2を塗布し、低密度ポリエチレンフィルムを低密度ポリエチレン(ミラソン11P:三井化学)にて押出しラミネート法で貼り合わせた。
(3)しかる後印刷された紙(1)と(2)直鎖状低密度ポリエチレンフィルム面をLDPE(ミラソン11P:三井化学)20ミクロンにて押しだしラミネート法にて貼りあわせた。紙面にはインラインでコロナ放電処理を施した。
(4)(3)の原反の紙印刷面に低密度ポリエチレン30ミクロンを押出しコーティングした。
〔2〕「チューブ容器の製造」
(1)〔1〕にて作製した積層シートをチューブ胴部の円周幅に重ね合わせ分を足した寸法にスリットした巻取りを作製しマンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に形成し重ねあわせ部における積層シートの裏面層と、表面層とを積層シートの内面を形成したポリエチレンフィルムと同一の材料にて作製した、厚さ50ミクロン幅8mmのシールテープを挿入した上で加熱することによって筒状成形体を得た。
(2)次に該筒状胴部の上方に例えば高密度ポリエチレンなどを射出成形法で形成溶着して、肩部及び口部などからなる頭部を形成し、ついで頭部を構成する口部に別途例えばポリプロピレン系樹脂などを使用して射出成形法で製造したキャップを取り付ける。
〔3〕「発泡層の形成」(層構成は図5の(3)参照)
〔2〕にて作製されたラミチューブ容器を120度の乾燥機の中で3分間加熱し表面に発泡層を有するラミネートチューブ容器を得た。
〔1〕「積層シートの製造」(層構成は図5の(3)参照)
(1)坪量150g/m2のカップ原紙(グレード:王子製紙製)の表面(平滑面に)(5)で紙印刷面にコーティングする低密度ポリエチレンより高融点である樹脂が硝化綿よりなるグラビアインキにてグラビア印刷にて美麗な絵柄表示を印刷した。
(2)しかるのち片面にシリカ蒸着されたポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)テックバリヤH(三菱樹脂製)に2液反応型ウレタン系アンカーコート剤をコート量3g/m2を塗布し、アルミ箔9ミクロン(東洋アルミ製)を酸変性ポリエチレン(EMAA)(ニュクレル:三井デュポン・ポリケミカル)にて押出しラミネート法で貼り合わせた。
(3)(2)のアルミ面に2液反応型ウレタン系アンカーコート剤をコート量3g/m2を塗布し、酸変性ポリエチレン(EMAA)(ニュクレル:三井デュポン・ポリケミカル)25ミクロンを押出しコーティングし、コロナ放電処理を行った。
(4)(3)のEMAA面に2液反応型ウレタン系アンカーコート剤をコート量3g/m2を塗布し、低密度ポリエチレン(ミラソン11P:三井化学)20ミクロンを押出しコーティングを行った。
(5)(4)の原反の紙印刷面に低密度ポリエチレン30ミクロンを押出しコーティングした。
〔2〕「チューブ容器の製造」
(1)〔1〕にて作製した積層シートをチューブ胴部の幅にカットしし重ね合わせ時に内側となる側辺部にスカイブヘミングを形成しマンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に形成し重ねあわせ部における積層シートの裏面層と、表面層とを高周波溶着することによって筒状成形体を得た。
(2)次に該筒状胴部の上方に例えば高密度ポリエチレンなどを射出成形法で形成溶着して、肩部及び口部などからなる頭部を形成し、ついで頭部を構成する口部に別途例えばポリプロピレン系樹脂などを使用して射出成形法で製造したキャップを取り付ける。
〔3〕「発泡層の形成」
〔2〕にて作製されたラミチューブ容器を120度の乾燥機の中で3分間加熱し表面に 発泡層を有するラミネートチューブ容器を得た。この際、非印刷部は発泡し、印刷部は 発泡しない意匠性の優れたラミネートチューブ容器となった。
本発明は主としてペースト状物を内填させる押出しチューブ容器に関するものであり、内填物について特段の制約は無く、表面が発泡層の柔らかな風合いを有し、意匠性に優れ、店頭においても目立つことから販売促進効果が期待される。
更に既存の装置で容易に作製が可能であり、通常のチューブ容器と比較しても保存性能は変わらず、低コストで作製可能である点でも産業上の利用において有利に働くであろう。
本発明のラミネートチューブ容器の外観図である。 ラミネートチューブ容器の容器胴部背張り部(シールテープ使用時)の接合状態の1例を示す模型的断面である。 ラミネートチューブ容器の容器胴部背張り部(スカイブヘミング使用時)の接合状態の1例を示す模型的断面である。 本発明でのラミネートチューブ容器の胴材用積層シートの層構成を示す模型的断面である。 本実施例でのラミネートチューブ容器の胴材用積層シートの層構成を示す模型的断面である。
符号の説明
1 ラミネートチューブ容器胴部
2 ラミネートチューブ表面(発泡層)
3 ラミネートチューブ容器胴部背張り部
4 ラミネートチューブ容器エンドシール部
5 ラミネートチューブ容器の口頸部
6 押出しラミネートチューブ容器の肩部
7 口頸部4と肩部5とからなる熱可塑性合成樹脂製の頭部
10 ラミネートチューブ容器胴部用積層シート
11 ラミネートチューブ容器胴部用積層シート側辺部
12 ラミネートチューブ容器胴部用積層シート側辺部
13 ラミネートチューブ容器胴部用積層シート表面
14 ラミネートチューブ容器胴部用積層シート裏面
15 表面の熱可塑性樹脂層(発泡層)
16 紙層(発泡層)
17 中間層
18 裏面の熱可塑性樹脂層
20 シールテープ

Claims (9)

  1. 少なくとも胴部の外面に発泡層を有することを特徴とするチューブ容器。
  2. 少なくとも発泡層として表面に熱可塑性樹脂層と紙層、内面に熱可塑樹脂層とを有する積層シートによりなる胴部を有するチューブ容器。
  3. 少なくとも発泡層として表面に熱可塑樹脂層と紙層、無機蒸着膜または金属膜、裏面に熱可塑樹脂層とを有する積層シートによりなる胴部を有するラミネートチューブ容器。
  4. 少なくとも発泡層として表面に熱可塑樹脂層と紙層、裏面に熱可塑樹脂層とを有するチューブ容器用積層シートを使用し、そのチューブ容器用積層シート両端部の外周層である発泡層を構成する熱可塑性樹脂の面と内周面である熱可塑性樹脂層を重ね合わせその対向面をヒートシールして、胴部を構成し更に筒状胴の一方の開口部に肩部、口部からなる頭部を形成したのち、チューブ容器を加熱することにより表面の熱可塑性樹脂層を発泡させることを特徴とするラミネートチューブ容器の製造方法。
  5. 発泡層として表面に熱可塑性樹脂層と紙層、裏面に熱可塑性樹脂層とを有する積層シートにより、該積層シートの裏面の熱可塑性樹脂層が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部が前記積層シートの左、右の側線部同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部における筒状形成体の少なくとも内面側に貼着されている熱可塑性樹脂よりなるシールテープとで形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器。
  6. 発泡層として表面に熱可塑性樹脂層と紙層、裏面に熱可塑性樹脂層とを有する積層シートにより、該積層シートの裏面の熱可塑性樹脂層が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部が前記積層シートの左、右の側線部同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部における筒状形成体の少なくとも内面側に貼着されている際、シールテープで端面被覆しながら筒張りすることを特徴とするラミネートチューブ容器の製造方法。
  7. 発泡層として表面に熱可塑性樹脂層と紙層、裏面に熱可塑性樹脂層とを有する積層シートにより、該積層シートの裏面樹脂層が内周層となるようにして形成されている筒状形成体からなるチューブ容器胴部において該筒状形成体の背張り部が前記積層シートの左、右の側線部同士の重ね合わせた重ね合わせ部からなり、かつ、該重ね合わせ部の内側側線部がスカイブヘミングされて形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器
  8. 発泡層として表面の熱可塑性樹脂層と紙層、裏面の熱可塑性樹脂層とを有する積層シートによりなる胴部を有するにおいて、上記紙層を形成する紙材が60g/m2〜250g/m2であることを特徴とするラミネートチューブ容器。
  9. 紙層と表面の熱可塑性樹脂層の間に表面の熱可塑性樹脂層に用いた材料より高融点の樹脂材料を含むインキで印刷を形成することにより部分的に発泡を抑制したチューブ容器


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