JP2000233479A - 積層材およびそれを使用した包装用容器 - Google Patents

積層材およびそれを使用した包装用容器

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JP2000233479A
JP2000233479A JP11036977A JP3697799A JP2000233479A JP 2000233479 A JP2000233479 A JP 2000233479A JP 11036977 A JP11036977 A JP 11036977A JP 3697799 A JP3697799 A JP 3697799A JP 2000233479 A JP2000233479 A JP 2000233479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた透明性と酸素ガス、水蒸気等に対する
高いバリア性とを有し、更に、保香性、耐衝撃性、耐突
き刺し性、内容物に対する保存性等に富み、かつ、後加
工適性を有し、また、ラミネ−ト強度に優れ、内容物、
特に、液体調味料に対する充填包装適性の良好な積層材
およびそれを使用した包装用容器を提供することを目的
とするものである。 【解決手段】 バリア性ナイロンフィルムの一方の面
に、無機酸化物の薄膜を設け、更に、該無機酸化物の薄
膜の上に、シランカップリング剤を含むプライマ−組成
物、または、ポリエステル系樹脂組成物によるコ−ティ
ング薄膜を設け、更にまた、該コ−ティング薄膜の上
に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層したこと
を特徴とする積層材およびそれを使用した包装要容器に
関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層材およびそれ
を使用した包装用容器に関し、更に詳しくは、透明性、
酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、保香性、耐衝撃
性、耐突き刺し性、ラミネ−ト強度、内容物る対する保
存性等に優れ、食品包装分野、医薬品包装分野、洗剤、
シャンプ−、オイル、歯磨き等の非食品分野等における
種々の物品、特に、ドレッシング、油、醤油、味噌、ソ
−ス、酢、マヨネ−ズ等の液体調味料等に対する充填包
装適性を有し、更に、電子レンジ適性を備え、かつ、後
加工適性に優れた積層材およびそれを使用した包装用容
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、酸素ガス、水蒸気等に対するバリ
ア性を備え、良好な保存適性を有する包装用材料として
は、種々のものが開発され、提案されているが、近年、
それらの一つとして、可撓性プラスチック基材の上に、
酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜
を設けた構成からなる透明バリアフィルム、それを使用
した包装用積層材および包装用容器等が提案されてい
る。このものは、従来のアルミニウム箔、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂コ−トナイロンフィルム等を使用した包装
用積層材等と比較して、透明性に優れ、かつ、水蒸気、
酸素ガス等に対する高いバリア性と保香性等を有し、更
に、廃棄時における環境上の問題もなく、包装用材料、
その他等にその需要が大いに期待されているものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
透明バリアフィルム、それを使用した包装用積層材等に
おけるバリア性能は、アルミニウム箔等のバリア材と比
べて、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性能が劣ると
いう問題点がある。このため、上記の透明バリアフィル
ム、それを使用した包装用積層材等においては、バリア
性能を上げるために、蒸着膜の膜厚を厚くすること、あ
るいは、バリア層と共に積層材の全体の層の厚さを厚く
する必要がある。しかしながら、上記のような透明バリ
アフィルム、およびそれを使用した包装用積層材におい
ては、無機酸化物の蒸着膜からなるバリア層それ自体
が、可撓性に劣ることから、そのフィルムを丸めたり、
あるいは折り曲げたりすると、蒸着膜に簡単にクラック
を発生し易く、例えば、印刷・ラミネ−ト等の後加工時
に、上記のような操作を採ると、簡単にクラックを発生
し、一度、クラックが発生すると、バリア性を著しく低
下するという問題点がある。また、上記の透明バリアフ
ィルム、およびそれを使用した包装用積層材等において
は、例えば、そのバリア性を向上させるために、蒸着膜
の膜厚を厚くすることを試みると、逆に、蒸着膜の膜厚
を厚くすることにより、クラック等が発生し易くなり、
上記と同様な問題点を有するものである。更に、上記の
透明バリアフィルム、およびそれを使用した包装用積層
材においては、これが吸湿により寸法変化等を起こす
と、蒸着膜がその寸法変化に追従し難く、簡単にクラッ
クが発生し、この場合も、上記と同様な問題点を有する
ことになるものである。また、上記の膜厚を向上させる
と、蒸着膜に着色が起こり、例えば、包装用材料等とし
て使用すると、内容物の商品価値を著しく損なうという
問題点がある。次にまた、上記のような透明バリアフィ
ルムに、他の樹脂のフィルムないしシ−ト等を押し出し
コ−ト加工、あるいは、ドライラミネ−ト加工等を行っ
て包装用積層材を製造する場合、透明バリアフィルムと
ラミネ−ト用接着剤、アンカ−コ−ト剤等との接着力が
低いという問題点もあり、而して、そのようなラミネ−
ト強度の低下により、しばしば、袋体を構成する積層材
において、層間剥離等を引き起こすという問題点があ
る。特に、内容物として、液体調味料等の液状ないし粘
体状の内容物を充填包装すると、その内容物の影響を受
けて、その袋体を構成する積層材において、ラミネ−ト
強度に欠けて、その層間において剥離現象等を引き起こ
し、その用をなさいないという問題点がある。而して、
上記のラミネ−ト強度等を向上させるために、コロナ処
理等の前処理を行う場合もあるが、透明バリアフィルム
においてはその効果があまり認められず、逆に、蒸着層
に傷をつけるという問題点がある。また、上記の液体調
味料等を充填包装する場合、無機酸化物の蒸着膜を設け
る基材フィルムとして、ナイロンフィルム等を使用した
ものは、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し
たものに比較して、基材フィルムの保香性の違いから、
保香性等が劣るという問題点がある。更にまた、上記の
場合に、無機酸化物の蒸着膜の上に、更に、金属アルコ
キシドあるいはその加水分解物を主剤とするゾルゲルコ
−ティング剤によるガスバリア性被膜を積層した透明バ
リアフィルムも提案されているが、基材フィルムとし
て、ナイロンフィルム等を使用したものは、ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムを使用したものと比較して、
保香性等が劣るという問題点を解決し得ないものである
というのが実状である。そこで本発明は、上記のような
事情に鑑み、優れた透明性と酸素ガス、水蒸気等に対す
る高いバリア性とを有し、更に、保香性、耐衝撃性、耐
突き刺し性、内容物に対する保存性等に富み、かつ、後
加工適性を有し、また、ラミネ−ト強度に優れ、内容
物、特に、液体調味料に対する充填包装適性の良好な積
層材およびそれを使用した包装用容器を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究の結果、基材として、酸
素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐衝撃性、耐突き
刺し性等に優れ、強靱性に富む2軸延伸ナイロンフィル
ム、有機性と無機性とを有するシランカップリング剤、
伸長性を有するポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂等に着目し、まず、バリア性ナイロンフィルムの一方
の面に、無機酸化物の薄膜を設け、更に、該無機酸化物
の薄膜の上に、シランカップリング剤を含むプライマ−
組成物、または、ポリエステル系樹脂組成物によるコ−
ティング薄膜を設け、更にまた、該コ−ティング薄膜の
上に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層して積
層材を製造し、而して、該積層材を使用して製袋または
製函して包装用容器を製造し、該包装用容器内に内容
物、特に、液体調味料等の液状ないし粘体状の内容物を
充填包装したところ、優れた透明性と、酸素ガスあるい
は水蒸気等に対する高いバリア性を有し、更に、保香
性、耐衝撃性、耐突き刺し性、ラミネ−ト強度等に優
れ、また、液体調味料等の液状ないし粘体状の内容物に
対する保存性に優れ、かつ、後加工時にクラック等の発
生もなく、極めて高い後加工適性を有し、更に、包装製
品を電子レンジにかけても、十分にその電子レンジ適性
を有し、包装用材料として種々の物品の充填包装適性を
有するする積層材およびそれを使用した包装用容器等を
製造し得ることを見出して本発明を完成したものであ
る。
【0005】すなわち、本発明は、バリア性ナイロンフ
ィルムの一方の面に、無機酸化物の薄膜を設け、更に、
該無機酸化物の薄膜の上に、シランカップリング剤を含
むプライマ−組成物またはポリエステル系樹脂組成物に
よるコ−ティング薄膜を設け、更にまた、該コ−ティン
グ薄膜の上に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積
層したことを特徴とする積層材およびそれを使用した包
装要容器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかる積層材およびそ
れを使用した包装用容器の構成についてその二三を例示
して図面を用いて説明すると、図1および図2は、本発
明にかかる積層材の層構成を示す概略的断面図であり、
図3および図4は、上記の本発明にかかる透明バリアフ
ィルムを使用した積層材を使用して製袋ないし製函した
包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【0007】本発明にかかる積層材Aは、図1に示すよ
うに、バリア性ナイロンフィルム1の一方の面に、無機
酸化物の薄膜2を設け、更に、該無機酸化物の薄膜2の
上に、シランカップリング剤を含むプライマ−組成物、
または、ポリエステル系樹脂組成物によるコ−ティング
薄膜3を設け、更にまた、該コ−ティング薄膜3の上
に、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層4を積層した構
成からなることを基本構造とするものである。更に、本
発明にかかる積層材について、他の例を例示すると、図
2に示すように、上記の図1に示す積層材Aにおいて、
コ−ティング薄膜3とヒ−トシ−ル性樹脂層4との間
に、アンカ−コ−ト剤層5、または、ラミネ−ト用接着
剤層5aを介して、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層
4を積層してなる積層材Bを挙げることができる。而し
て、上記に挙げた例は、本発明にかかる積層材を構成す
る二三の例示であり、これによって本発明は限定される
ものではなく、例えば、本発明においては、図示しない
が、ヒ−トシ−ル性樹脂層等の他に、更に、その使用目
的、充填包装する内容物、流通経路、販売形態、用途等
によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積
層材を設計して製造することができるものである。な
お、本発明において、無機酸化物の薄膜と、シランカッ
プリング剤を含むプライマ−組成物、または、ポリエス
テル系樹脂組成物によるコ−ティング薄膜と、アンカ−
コ−ト剤層、または、ラミネ−ト用接着剤層とは、この
順序で相互に隣接して積層していることが重要である
が、その他の各基材は、その使用目的、用途等によっ
て、任意に積層して、種々の形態の積層材を設計して製
造することができるものである。
【0008】次に、本発明において、上記のような積層
材を使用して製袋ないし製函してなる本発明にかかる包
装用容器の構成について説明すると、かかる包装用容器
としては、例えば、上記の図1に示す積層材Aを使用し
て製袋ないし製函した包装用容器を例示して説明する
と、図3の概略的斜視図に示すように、上記の積層材
A、Aを2枚用意し、その最内層に位置するヒ−トシ−
ル性樹脂層4、4の面を対向させて重ね合わせ、しかる
後その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてシ−ル
部6、6、6を形成して、本発明にかかる三方シ−ル型
の軟包装用容器Cを製造することができる。而して、上
記の三方シ−ル型の軟包装用容器Cにおいては、その上
方の開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口部
をヒ−トシ−ルして、各種の包装製品を製造することが
できる。
【0009】或いはまた、本発明において、本発明にか
かる包装用容器としては、図4の概略的斜視図に示すよ
うに、上記の積層材Aを使用し、その最内層に位置する
ヒ−トシ−ル性樹脂層4、4の面を対向させて重ね合わ
せ、しかる後その外周周辺の端部の二方をヒ−トシ−ル
してシ−ル部6、6を形成して、本発明にかかる二方シ
−ル型の軟包装用容器Dを製造することができる。而し
て、上記の二方シ−ル型の軟包装用容器Dにおいては、
上記と同様に、その上方の開口部から内容物を充填し、
しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、各種の包装
製品を製造することができる。なお、本発明において
は、上記に図示した例示の包装用容器に限定されるもの
でないことは言うまでもないことであり、その目的、用
途等により、種々の形態の包装用容器を製造することが
できることは言うまでもないことである。
【0010】次に、本発明において、上記のような本発
明にかかる積層材、包装用容器等を構成する材料、その
製造法等について説明すると、かかる材料、製造法等と
しては、種々のものを採用することができる。まず、本
発明において、本発明にかかる積層材、包装用容器を構
成するバリア性ナイロンフィルムとしては、酸素ガス、
水蒸気等に対するバリア性を有し、かつ、耐衝撃性、耐
突き刺し性等に優れ、強靱性に富み、更に、無機酸化物
の非結晶性の薄膜を保持し得るポリアミド系樹脂のフィ
ルムないしシ−トであればいずれのものでも使用するこ
とができる。具体的には、例えば、MXDナイロン6フ
ィルム(東洋紡株式会社製、商品名、N3100)、M
XDナイロン樹脂とナイロン46、ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1
1、ナイロン12、その他等の各種のポリアミド系樹脂
との2ないし3層以上からなる多層積層フィルム、ある
いは、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体と上記のナ
イロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、そ
の他等の各種のポリアミド系樹脂との2ないし3層以上
からなる多層積層フィルムを使用することができる。な
お、上記の多層積層フィルムにおいて、各層間には、例
えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸
変性ポリオレフィン系樹脂、その他等の接着性樹脂層を
介して積層することができる。而して、上記のMXDナ
イロン6フィルム、あるいは、多層積層フィルムは、テ
ンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ−方式等の通常の2
軸延伸方法で2軸方向に延伸加工した2軸延伸バリア性
ナイロンフィルムを使用することが望ましく、また、そ
の膜厚としては、10〜200μm位、好ましくは、1
0〜50μm位が望ましい。また、上記のMXDナイロ
ンフィルム、あるいは、多層積層フィルムは、必要なら
ば、アンカ−コ−ト剤等をコ−ティングした表面平滑化
処理、あるいは、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、
火炎処理、オゾン処理等の任意の前処理等を施すことも
できる。本発明においては、上記のようなバリア性ナイ
ロンフィルムを基材として使用することにより、それが
有する酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、更に、そ
れが有する強度、耐衝撃性、耐突き刺し性等の強靱性を
利用して、それらの特性を有する積層材を製造するもの
である。
【0011】本発明において、上記の多層積層フィルム
の製造法について説明すると、その製造法としては、例
えば、性質の異なる樹脂を多層フィルム化する成形方
法、例えば、Tダイ法、インフレ−ション法等を採用す
るものである。具体的には、フィ−ドブロック法、マル
チマニホ−ルド法等の多層Tダイキャスト成形法、ある
いは、多層インフレ−ション成形法等の成形方法を使用
して、例えば、ナイロン樹脂層/酸変性ポリオレフィン
系樹脂からなる接着性樹脂層/エチレン−ビニルアルコ
−ル共重合体層/酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる
接着性樹脂層/ナイロン樹脂層等の3種5層からなる多
層積層フィルム、あるいは、ナイロン樹脂層/エチレン
−ビニルアルコ−ル共重合体層/ナイロン樹脂層、ある
いは、ナイロン樹脂層/MXDナイロン樹脂層/ナイロ
ン樹脂層等の2種3層からなる多層積層フィルム等を製
造することができるものである。次に、本発明におい
て、上記のような本発明にかかる多層積層フィルムを構
成する各層の厚さとしては、例えば、ナイロン樹脂層の
厚さとしては、約1〜200μm位、好ましくは、5〜
50μm位が望ましく、また、エチレン−ビニルアルコ
−ル共重合体層、あるいは、MXDナイロン樹脂層とし
ては、約1〜100μm位、好ましくは、5〜50μm
位が望ましく、更に、各層間の接着性樹脂層としては、
約1〜100μm位、好ましくは、5〜50μm位が望
ましい。上記において、エチレン−ビニルアルコ−ル共
重合体としては、例えば、酢酸ビニルの含有率が約79
〜92wt%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を完
全ケン化したエチレン含有率25〜50モル%のエチレ
ン−ビニアルコ−ル共重合体を使用することができる。
【0012】次にまた、本発明において、本発明にかか
る積層材を構成する無機酸化物の薄膜としては、基本的
に金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜で
あれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アル
ミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム
(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム
(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(P
b)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の
金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を使
用することができる。而して、包装用材料等に適するも
のとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等
の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を
挙げることができる。而して、上記の金属の酸化物をア
モルファス(非晶質)化した薄膜は、ケイ素酸化物、ア
ルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属
酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、S
iOX 、AlOX 、MgOX 等のようにMOX (ただ
し、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素
によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。ま
た、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、
0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネ
シウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0
〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)
は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ
素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、
鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜
2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をと
ることができる。上記において、X=0の場合、完全な
金属であり、透明ではなく全く使用することができな
い、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値であ
る。本発明において、包装用材料としては、一般的に、
ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用さ
れる例に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、
アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値の
ものを使用することができる。本発明において、上記の
ような無機酸化物の薄膜の膜厚としては、使用する金
属、または金属の酸化物の種類等によって異なるが、例
えば、50〜3000Å位、好ましくは、100〜10
00Å位の範囲内で任意に選択して形成することが望ま
しい。また、本発明においては、無機酸化物の薄膜とし
ては、無機酸化物の薄膜の1層だけではなく、2層ある
いはそれ以上を積層した積層体の状態でもよく、また、
使用する金属、または金属の酸化物としては、1種また
は2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無
機酸化物の薄膜を構成することもできる。
【0013】次に、本発明において、バリア性ナイロン
フィルムの上に、無機酸化物の薄膜を形成する方法につ
いて説明すると、かかる方法としては、例えば、真空蒸
着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の
物理気相成長法(Physical Vapor De
position法、PVD法)、あるいは、プラズマ
化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法
等の化学気相成長法(Chemical Vapor
Deposition法、CVD法)等を挙げることが
できる。本発明において、無機酸化物の薄膜形成法につ
いて具体的に説明すると、上記のような金属の酸化物を
原料とし、これを加熱してバリア性ナイロンフィルムの
上に蒸着する真空蒸着法、または原料に金属または金属
の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させてバリア性
ナイロンフィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に
酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反
応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。ま
た、本発明においては、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する
場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気
相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
【0014】本発明において、無機酸化物の薄膜形成法
について、その具体例を挙げると、図5は、巻き取り式
蒸着機の一例を示す概略的構成図である。図5に示すよ
うに、真空チャンバ−111の中で、巻き出しロ−ル1
12から繰り出すバリア性ナイロンフィルム113は、
コ−ティングドラム114を通り、蒸着チャンバ−11
5の中に入り、ここで、るつぼ116で熱せられた蒸着
源を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口11
7より酸素等を噴出させながら、上記の冷却したコ−テ
ィングドラム114上のバリア性ナイロンフィルム11
3の上に、マスク118、118を介して無機酸化物の
蒸着膜を成膜化し、次いで蒸着膜を形成したバリア性ナ
イロンフィルム113を真空チャンバ−111内に送り
出し、次いで、巻き取りロ−ル119に巻き取ることに
よって、本発明にかかる無機酸化物の薄膜を有するバリ
ア性ナイロンフィルム113を製造することができる。
【0015】また、本発明において、上記のプラズマ化
学気相成長法によって無機酸化物の薄膜を形成する具体
例を例示すると、図6は、プラズマ化学蒸着装置の一例
を例示する概略的構成図である。図6に示すように、プ
ラズマ化学蒸着装置211の真空チャンバ−212内に
配置された巻き出しロ−ル213からバリア性ナイロン
フィルム214を繰り出し、更に、補助ロ−ル215を
介して一定の速度で搬送され、次いで、冷却・電極ドラ
ム216周面上において、原料揮発供給装置217、2
18、219から供給される、例えば、有機珪素化合
物、酸素ガス、不活性ガス等からなる混合ガスを原料供
給ノズル220を通して導入し、グロ−放電プラズマ2
21によって、バリア性ナイロンフィルム214の一方
の面に、酸化ケイ素の蒸着膜等の無機酸化物の薄膜を形
成し製膜化し、而して、冷却・電極ドラム216は、真
空チャンバ−212外に配置されている電源222から
所定の電圧が印加されており、また、冷却・電極ドラム
216の近傍には、マグネット223を配置してプラズ
マの発生を促進し、次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜等
の無機酸化物の薄膜を形成したバリア性ナイロンフィル
ム214は、補助ロ−ル215を介して巻き取りロ−ル
224に巻き取って、無機酸化物の薄膜を有するバリア
性ナイロンフィルムを製造することができる。なお、図
中、225は、真空ポンプを表す。
【0016】上記において、無機酸化物の薄膜としての
酸化ケイ素の蒸着膜を主体とする薄膜は、少なくとも珪
素と酸素とを構成元素として有する珪素化合物からな
り、更に、微量構成元素として、炭素または水素の一種
以上の元素を含み、また、その膜厚が、100〜500
Åの範囲内であることが好ましいものである。而して、
本発明において、上記のような酸化ケイ素の薄膜として
は、有機珪素化合物を原料とし、低温プラズマ発生装置
等を利用するプラズマ化学気相成長法を用いて形成した
蒸着膜を使用することができる。上記において、有機珪
素化合物としては、例えば、1.1.3.3−テトラメ
チルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニル
トリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメ
チルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメ
チルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニ
ルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その
他等を使用することができる。本発明において、上記の
ような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テト
ラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキ
サンを原料として使用することが、その取り扱い性、形
成された蒸着膜の特性等から、特に、好ましい原料であ
る。また、上記において、低温プラズマ発生装置として
は、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイ
クロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而
して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを
得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使
用することが望ましい。
【0017】次にまた、本発明において、本発明にかか
る積層材を構成するシランカップリング剤を含むプライ
マ−組成物によるコ−ティング薄膜について説明する
と、まず、シランカップリング剤を含むプライマ−組成
物としては、具体的には、シランカップリング剤と充填
剤とを含むポリウレタン系樹脂組成物、または、シラン
カップリング剤を含む水・アルコ−ル系組成物を使用す
ることができる。上記において、シランカップリング剤
としては、二元反応性を有する有機官能性シランモノマ
−類を使用することができ、例えば、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシラン、ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
シリコ−ンの水溶液等の1種ないしそれ以上を使用する
ことができる。上記のようなシランカップリング剤は、
その分子の一端にある官能基、通常、クロロ、アルコキ
シ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノ−ル
基(SiOH)を形成し、これが、無機酸化物の薄膜を
構成する金属、あるいは無機酸化物の薄膜表面上の活性
な基、例えば、水酸基等の官能基と何らかの作用によ
り、例えば、脱水縮合反応等の反応を起こして、無機酸
化物の薄膜表面上にシランカップリング剤が共有結合等
で修飾され、更に、シラノ−ル基自体の無機酸化物の薄
膜表面に吸着や水素結合等により強固な結合を形成す
る。他方、シランカップリング剤の他端にあるビニル、
メタクリロキシ、アミノ、エポキシ、あるいは、メルカ
プト等の有機官能基が、そのシランカップリング剤の薄
膜の上に形成される、例えば、ラミネ−ト用接着剤層、
アンカ−コ−ト剤層、その他の層等を構成する物質と反
応して強固な結合を形成する。而して、本発明において
は、上記のような化学結合等により、ラミネ−ト用接着
剤層、アンカ−コ−ト剤層等を介して、無機酸化物の薄
膜とヒ−トシ−ル性樹脂層とが強固に密接着して、その
ラミネ−ト強度を高め、ラミネ−ト強度の高い強固な積
層構造を形成可能とするものである。本発明において
は、シランカップリング剤が有する無機性と有機性とを
利用し、無機酸化物の薄膜と、接着剤層あるいはアンカ
−コ−ト剤層を介して、ヒ−トシ−ル性樹脂層との密接
着性を向上させ、これにより、そのラミネ−ト強度等を
高めるものである。
【0018】次に、本発明において、上記のプライマ−
組成物を構成する充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、タル
ク、ガラスフリット、樹脂粉末、その他等のものを使用
することができる。これは、ポリウレタン系樹脂組成物
について、その粘度等を調整し、そのコ−ティング適性
等を高めるものである。
【0019】更に、本発明において、上記のプライマ−
組成物を構成するポリウレタン系樹脂としては、例え
ば、多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有化合物
との反応により得られるポリマ−、具体的には、例え
ば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイ
ソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシ
アナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘ
キサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシア
ナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシ
アネ−トと、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポ
リオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル等のヒドロキシ
ル基含有化合物との反応により得られる一液ないし二液
型ポリウレタン系樹脂を使用することができる。而し
て、本発明において、上記のようなポリウレタン系樹脂
を使用することにより、コ−ティング薄膜の伸長度を向
上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工
等の後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化
物の薄膜のクラック等の発生を防止するものである。
【0020】而して、本発明において、上記のポリウレ
タン系樹脂組成物としては、ポリウレタン系樹脂、1〜
30重量%に対し、シランカップリング剤、0.05〜
10重量%位、好ましくは、0.1重量%〜5重量%
位、充填剤0.1〜20重量%位、好ましくは、1〜1
0重量%位の割合で添加し、更に、必要ならば、安定
剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の
添加剤を任意に添加し、溶媒、希釈剤等を加えて充分に
混合してポリウレタン系樹脂組成物を調整する。而し
て、本発明においては、上記のようなポリウレタン系樹
脂組成物を、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、
ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他
のコ−ティング法で無機酸化物の薄膜の上にコ−ティン
グし、しかる後コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈
剤等を除去して、本発明にかかるコ−ティング薄膜を形
成することができる。なお、本発明において、ポリウレ
タン系樹脂組成物によるコ−ティング薄膜の膜厚として
は、例えば、0.01〜50μm位、好ましくは、0.
1〜5μm位が望ましい。なお、本発明において、上記
のポリウレタン系樹脂組成物には、更に、必要な場合に
は、例えば、ニトロセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、
その他等の結合剤を任意に添加することができる。
【0021】次に、本発明において、上記のシランカッ
プリング剤を含む水・アルコ−ル系組成物について説明
すると、本発明においては、上記のシランカップリング
剤の1種ないしそれ以上に、溶媒、希釈剤として、水
(100)%若しくは、少なくとも、水を含むエタノ−
ル、イソプロピルアルコ−ル(IPA)、あるいは、酢
酸エチル等の単体あるいは混合体からなる溶媒、希釈剤
等を加えて充分に溶解ないし混合してシランカップリン
グ剤を含む水・アルコ−ル系組成物を調整する。次に、
本発明においては、上記で調整した水・アルコ−ル系組
成物を、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイ
フコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ
−ティング法で無機酸化物の薄膜の上にコ−ティング
し、しかる後コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤
等を除去して、本発明にかかるコ−ティング薄膜を形成
することができる。而して、本発明において、上記のコ
−ティング薄膜の膜厚としては、例えば、シランカップ
リング剤による単分子膜の状態でコ−ティング薄膜が形
成されていることが最も望ましく、従って、数十Å〜数
千Å位、更には、数μm位の膜厚であることが望まし
い。上記において、シランカップリング剤を含む水・ア
ルコ−ル系組成物の調整に際しては、必要ならば、樹脂
等の結合剤、安定剤、充填剤、滑剤、紫外線吸収剤、そ
の他等の添加剤を任意に添加することができる。また、
上記のシランカップリング剤を含む水・アルコ−ル系組
成物において、シランカップリング剤の含有量として
は、0.05〜10重量%位、好ましくは、0.1〜5
重量%位が望ましく、また、水の含有量としては、1.
0〜100重量%位、好ましくは、5.0〜75重量%
位が望ましく、更に、アルコ−ルの含有量としては、
0.5〜75重量%位、好ましくは、1.0〜50重量
%位が望ましい。而して、本発明においては、前述と同
様に、シランカップリング剤による化学結合等により、
ラミネ−ト用接着剤層、アンカ−コ−ト剤層等を介し
て、無機酸化物の薄膜とヒ−トシ−ル性樹脂層とが強固
に密接着し、そのラミネ−ト強度を高め、ラミネ−ト強
度の高い強固な積層構造を形成可能とするものである。
更に、本発明においては、シランカップリング剤が有す
る無機性と有機性とを利用し、無機酸化物の薄膜と、接
着剤層あるいはアンカ−コ−ト剤層を介して、ヒ−トシ
−ル性樹脂層との密接着性を向上させ、これにより、そ
のラミネ−ト強度等を高めるものである。
【0022】次に、本発明において、本発明にかかる積
層材を構成するポリエステル系樹脂組成物によるコ−テ
ィング薄膜について説明すると、上記のポリエステル系
樹脂としては、例えば、テレフタル酸等のベンゼン核を
基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそ
れ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上と
の重縮合により生成する熱可塑性のポリエステル系樹脂
を使用することができる。上記において、ベンゼン核を
基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニ
ルエ−テル−4、4−ジカルボン酸、その他等を使用す
ることができる。また、上記において、飽和二価アルコ
−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ
−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ
−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレン
グリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ
−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−
ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族
ジオ−等を使用することができる。本発明において、ポ
リエステル系樹脂としては、具体的には、例えば、テレ
フタル酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成す
る熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタ
ル酸とテトラメチレングリコ−ルとの重縮合により生成
する熱可塑性ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフ
タル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重縮
合により生成する熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチレ
ンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸と
エチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑
性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とエ
チレングリコ−ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ−
ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテ
レフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチ
レングリコ−ルとプロピレングリコ−ルとの共重縮合に
より生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹
脂、ポリエステルポリオ−ル樹脂、その他等を使用する
ことができる。なお、本発明においては、上記のような
ベンゼン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸
に、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の
一種ないしそれ以上を添加して共重縮合することもで
き、その使用量としては、ベンゼン核を基本骨格とする
芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜10重量%位を添
加して使用することが好ましい。
【0023】而して、本発明において、上記のポリエス
テル系樹脂組成物としては、上記のポリエステル系樹脂
の1種ないしそれ以上をビヒクルの主成分とし、更に、
必要ならば、例えば、シランカップリング剤、充填剤安
定剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等
の添加剤之1種ないしそれ以上を任意に添加し、溶媒、
希釈剤等を加えて充分に混練してポリエステル系樹脂組
成物を調整する。而して、本発明においては、上記のよ
うなポリエステル系樹脂組成物を、例えば、ロ−ルコ−
ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、ス
プレイコ−ト、その他のコ−ティング法で無機酸化物の
薄膜の上にコ−ティングし、しかる後コ−ティング膜を
乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去して、本発明にかかる
コ−ティング薄膜を形成することができる。なお、本発
明において、ポリエステル系樹脂組成物によるコ−ティ
ング薄膜の膜厚としては、例えば、0.01〜50μm
位、好ましくは、0.1〜5μm位が望ましい。
【0024】次に、本発明において、本発明にかかる積
層材の最内層を形成するヒ−トシ−ル性樹脂層を構成す
るヒ−トシ−ル性樹脂としては、熱によって溶融し相互
に融着し得る樹脂のフィルムないしシ−トを使用するこ
とができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線
状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポ
リエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系
樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使
用することができる。而して、上記のフィルムないしシ
−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の
状態で使用することができる。その膜もしくはフィルム
ないしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm
位が好ましくは、更には、10μmないし150μm位
が望ましい。
【0025】なお、本発明において、最内層を構成する
ヒ−トシ−ル性樹脂層を形成するヒ−トシ−ル性樹脂と
しては、特に、メタロセン触媒を用いて重合したエチレ
ン・α−オレフィン共重合体を使用することが好ましい
ものである。而して、上記のメタロセン触媒を用いて重
合したエチレン・α−オレフィン共重合体としては、例
えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み
合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンと
の組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を
使用して重合してなるエチレン−α−オレフィン共重合
体を使用することができる。メタロセン触媒は、現行の
触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれて
いるのに対し、活性点が均一であることからシングルサ
イト触媒とも呼ばれているものである。具体的には、三
菱化学株式会社製の商品名「カ−ネル」、三井石油化学
工業株式会社製の商品名「エボリュ−」、米国、エクソ
ン・ケミカル(EXXON CHEMICAL)社製の
商品名「エクザクト(EXACT)」、米国、ダウ・ケ
ミカル(DOW CHEMICAL)社製の商品名「ア
フィニティ−(AFFINITY)、商品名「エンゲ−
ジ(ENGAGE)」等のメタロセン触媒を用いて重合
したエチレン・α−オレフィン共重合体を使用すること
ができる。而して、本発明において、上記のようなメタ
ロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン
共重合体の樹脂層としては、そのフィルムないしシ−
ト、あるいはその共重合体を含む組成物によるコ−ティ
ング膜等の状態で使用することができ、それによって、
最内層を構成するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィル
ムないしシ−トとして機能し、而して、その低温ヒ−ト
シ−ル性により、製袋時等の後加工において、無機酸化
物の薄膜等に生じるクラック等の発生を防止することが
可能となるものである。その膜もしくはフィルムないし
シ−トの厚さとしては、3μmないし300μm位、好
ましくは、5μmないし100μm位が望ましい。な
お、本発明においては、上記のメタロセン触媒を使用し
て重合してなるエチレン−α−オレフィン共重合体に、
更に、例えば、部分架橋エチレン−プロピレンゴム(E
PDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロックコ−ポリマ−(S
BS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロックコ
ポリマ−(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−
スチレンブロックコポリマ−(SEBS)等の熱可塑性
エラストマ−の1種ないしそれ以上を添加してなる樹脂
組成物によるヒ−トシ−ル性樹脂層を使用することもで
きる。また、本発明において、ヒ−トシ−ル性樹脂層と
しては、例えば、上記の線状低密度ポリエチレンと、メ
タロセン触媒を使用して重合してなるエチレン−α−オ
レフィン共重合体とを共押し出しし、タンデム押し出し
等により2層以上に積層してヒ−トシ−ル性樹脂層を構
成することもできる。
【0026】次に、本発明において、上記のコ−ティン
グ薄膜面に、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層を積層する方
法としては、例えば、ラミネ−ト用接着剤によるラミネ
−ト用接着剤層を介して積層するドライラミネ−ション
法、あるいは、溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し
出し樹脂層を介して積層する押し出しラミネ−ション法
等で行うことができる。上記において、ラミネ−ト用接
着剤としては、例えば、1液、あるいは、2液型の硬化
ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、
ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエ−テル系、ポリ
ウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他等の溶剤型、
水性型、あるいは、エマルジョン型等のラミネ−ト用接
着剤を使用することができる。而して、上記のラミネ−
ト用接着剤のコ−ティング法としては、例えば、ダイレ
クトグラビアロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト
法、キスコ−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、フォンテ
ン法、トランスファ−ロ−ルコ−ト法、その他等の方法
で塗布することができ、そのコ−ティング量としては、
0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位、より好ましく
は、1〜6g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。なお、
本発明においては、上記のラミネ−ト用接着剤には、例
えば、シランカップリング剤等の接着促進剤を任意に添
加することができる。次にまた、上記において、溶融押
し出し接着性樹脂としては、前述の熱可塑性樹脂層を形
成する熱可塑性樹脂を同様に使用することができる。而
して、本発明において、溶融押し出し接着性樹脂として
は、特に、低密度ポリエチレン、特に、線状低密度ポリ
エチレン、メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体、酸変性ポリエチレンを使用することが好
ましいものである。上記の溶融押し出し接着性樹脂によ
る溶融押し出し樹脂層の膜厚としては、5〜100μm
位、より好ましくは、10〜50μm位が望ましい。な
お、本発明において、上記の押し出しラミネ−ション積
層を行う際に、より強固な接着強度を得る必要がある場
合には、例えば、アンカ−コ−ト剤等の接着改良剤等を
コ−トすることもできる。上記のアンカ−コ−ト剤とし
ては、具体的には、例えば、アルキルチタネ−ト等の有
機チタン系アンカ−コ−ト剤、イソシアネ−ト系アンカ
−コ−ト剤、ポリエチレンイミン系アンカ−コ−ト剤、
ポリブタジエン系アンカ−コ−ト剤、その他等の水性あ
るいは油性等の各種のアンカ−コ−ト剤を使用すること
ができる。而して、本発明においては、上記のアンカ−
コ−ト剤を、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、
ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他
のコ−ティング法でコ−ティングし、溶剤、希釈剤等を
乾燥して、アンカ−コ−ト剤層を形成することができ
る。上記のおいて、アンカ−コ−ト剤の塗布量として
は、0.1〜5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
【0027】なお、本発明において、上記のラミネ−ト
用接着剤としては、特に、ポリエステルポリオ−ルまた
はポリエ−テルポリオ−ルとイソシアネ−トとの硬化反
応により皮膜形成されてラミネ−ト用接着剤を使用して
形成することが好ましいものである。具体的には、例え
ば、前述の多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有
化合物との反応により得られるポリマ−、具体的には、
例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタン
ジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイ
ソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるい
は、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイ
ソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能
イソシアネ−トと、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエス
テルポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル等のヒド
ロキシル基含有化合物との反応により得られる一液ない
し二液型硬化型ポリウレタン系樹脂をビヒクルの主成分
とするラミネ−ト用接着剤組成物を使用し、これを、例
えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、
デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング
法でコ−ティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、本発
明にかかる積層材を構成するラミネ−ト用接着剤層を形
成することができる。上記のおいて、ラミネ−ト用接着
剤層のの膜厚としては、0.1〜6g/m2(乾燥状
態)位が望ましい。而して、本発明において、上記のよ
うなポリウレタン系樹脂を使用することにより、上記と
同様に、接着剤層を構成する薄膜の伸長度を向上させ、
例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加
工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の薄膜
のクラック等の発生を防止するものである。
【0028】ところで、本発明において、上記の本発明
にかかる積層材を構成するポリエステルポリオ−ルまた
はポリエ−テルポリオ−ルとイソシアネ−トとの硬化反
応により皮膜形成されるラミネ−ト用接着剤層として
は、JIS K6301に準じた4号ダンベルにて23
℃、50%RHの環境下で300mm/min.の速度
条件で測定して、300%〜550%の引っ張り伸度を
有するものであることが望ましいものである。本発明に
おいて、上記のラミネ−ト用接着剤層の引っ張り伸度
は、前述のコ−ティング薄膜等と相乗し、積層材を構成
する無機酸化物の薄膜、コ−ティング薄膜、ラミネ−ト
用接着剤層、ヒ−トシ−ル性樹脂層等との密接着性を向
上させ、これにより、無機酸化物の薄膜のクラック等の
発生を防止するものである。上記において、引っ張り伸
度が、300%未満であると、柔軟性に欠け、ラミネ−
トあるいは製袋または製函等の後加工において、無機酸
化物の薄膜にクラック等が発生して好ましくなく、ま
た、引っ張り伸度が、550%を越えると、柔軟性が過
剰になり、引き裂き性に劣り、例えば、包装用容器の開
封性に劣るので好ましいないものである。
【0029】なお、本発明にかかる積層材においては、
これを構成するいずれかの層に、例えば、文字、図形、
絵柄、記号等からなる印刷絵柄層を形成することができ
る。上記の印刷絵柄層としては、例えば、上記の第1の
バリア性薄膜の上に、通常のグラビアインキ組成物、オ
フセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリ−ン
インキ組成物、その他等のインキ組成物を使用し、例え
ば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷
方式、シルクスクリ−ン印刷方式、その他等の印刷方式
を使用し、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他等
からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成する
ことができる。
【0030】次に、本発明において、本発明にかかる積
層材を構成する材料として、例えば、水蒸気、水等のバ
リア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等
の樹脂のフィルムないしシ−ト、あるいは、酸素、水蒸
気等に対するバリア−性を有するポリビニルアルコ−
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂の
フィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その
他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる
遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト
等を使用することができる。これらの材料は、一種ない
しそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記
のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意である
が、通常、5μmないし300μm位、更には、10μ
mないし100μm位が望ましい。
【0031】なお、本発明においては、通常、包装用容
器は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれること
から、包装用容器を構成する包装材料には、厳しい包装
適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピン
ホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生
性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本
発明においては、上記のような諸条件を充足する材料を
任意に選択して使用することができ、具体的には、例え
ば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル
酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタク
リル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリア
クリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロ
ニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹
脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、
ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィ
ルムないしシ−トから任意に選択して使用することがで
きる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙
等も使用することができる。本発明において、上記のフ
ィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に
延伸されたもの等のいずれのものでも使用することがで
きる。また、その厚さは、任意であるが、数μmから3
00μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとして
は、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティン
グ膜等のいずれの性状の膜でもよい。また、本発明にお
いて、本発明にかかる積層材を構成するいずれかの層
に、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、シルクス
クリ−ン印刷、その他により、文字、図形、絵柄、記号
等からなる所望の印刷絵柄層を形成することもできるこ
とは言うまでもないことである。
【0032】次に、本発明において、上記のような積層
材を使用して製袋ないし製函する方法について説明する
と、例えば、包装用容器がプラスチックフィルム等から
なる軟包装袋の場合、上記のような方法で製造した積層
材を使用し、その内層のヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対
向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね
合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部
を設けて袋体を構成することができる。而して、その製
袋方法としては、上記の積層材を、その内層の面を対向
させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、
更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二
方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ
−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付
シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ
−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかか
る種々の形態の包装用容器を製造することができる。そ
の他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)
等も製造することが可能であり、更に、本発明において
は、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造する
ことができる。上記において、ヒ−トシ−ルの方法とし
ては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルト
シ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−
ル等の公知の方法で行うことができる。なお、本発明に
おいては、上記のような包装用容器には、例えば、ワン
ピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出
口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けること
ができる。
【0033】本発明において、上記のようにして製造し
た包装用容器は、種々の飲食品、接着剤、粘着剤等の化
学品、化粧品、医薬品、その他等の種々の物品、特に、
液体調味料等の液状ないし粘体状の物品の充填包装に使
用されるものである。而して、本発明においては、本発
明にかかる包装用容器に内容物、特に、液体調味料等の
液状ないし粘体状の内容物を充填包装する場合、内容物
が、袋体内面に影響し、しばしば、層間剥離等の現象を
発生し、その用をなさないことがあることから、袋体を
構成する積層材において、該積層材を構成する無機酸化
物の薄膜とヒ−トシ−ル性樹脂層との間の水中での剥離
強度が、50g/15mm巾以上であり、更に、25℃
下での剥離強度が、200g/15mm巾以上であるこ
とが望ましいものである。上記において、水中での剥離
強度が、50g/15mm巾未満であると、例えば、ボ
イル、レトルト等の熱水中で殺菌する用途等の場合、あ
るいは、高湿度下で使用する場合、包装用材料として、
十分な強度が得られず、例えば、酸素ガスバリア性等の
低下をきたすことから好ましくはなく、更に、25℃下
での剥離強度が、200g/15mm巾未満であると、
包装用材料としての実用強度が得られないとういことか
ら好ましくないものである。なお、本発明にかかる積層
材は、例えば、プラスチック成形容器のフランジ部に貼
り合わせて、蓋材としても使用することができるもので
ある。
【0034】
【実施例】上記の本発明について実施例を挙げて更に具
体的に説明する。 実施例1 まず、シランカップリング剤として、N−β(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを使用
し、該シランカップリング剤1.0重量%、シリカ粉末
1.0重量%、ポリウレタン系樹脂13〜15重量%、
ニトロセルロ−ス3〜4重量%、トルエン31〜38重
量%、メチルエチルケトン(MEK)29〜30重量
%、イソプロピ−ルアルコ−ル(IPA)15〜16%
からなるポリウレタン系樹脂組成物を調整した。他方、
厚さ15μmのMXD延伸ナイロン6フィルムの一方の
面に、化学気相成長法(CVD)を利用して、厚さ20
0Åの酸化ケイ素の蒸着膜を形成した。次に、上記のポ
リウレタン系樹脂組成物を使用して、これを、上記で形
成した厚さ200Åの酸化ケイ素の蒸着膜面に、ロ−ル
コ−ト法を利用してコ−ティングし、次いで、100℃
で5秒間乾燥して、上記のポリウレタン系樹脂組成物に
よるコ−ティング薄膜(厚さ1.0g/m2 、乾燥状
態)を形成した。次に、上記で形成したポリウレタン系
樹脂組成物によるコ−ティング薄膜面上に、ポリエステ
ルポリオ−ルとイソシアネ−トとからなる2液硬化型ポ
リウレタン系樹脂の7%の酢酸エチルとトルエン溶液か
らなるラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、グラビア
ロ−ルコ−ト法を用いて、膜厚1μmにコ−ティングし
てラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−
ト用接着剤層面に、線状低密度ポリエチレンと、メタロ
セン触媒を使用して重合したエチレン−α−オレフィン
共重合体とを使用し、これらを各々厚さ30μmに共押
し出しして、厚さ60μmの共押し出しフィルムからな
るヒ−トシ−ル性樹脂層を形成し、下記の層構成からな
る本発明にかかる積層材を製造した。厚さ15μmのM
XD延伸ナイロン6フィルム・厚さ200Åの酸化ケイ
素の蒸着膜/ポリウレタン系樹脂組成物によるコ−ティ
ング薄膜/厚さ1μmのラミネ−ト用接着剤層/厚さ6
0μmのヒ−トシ−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル重点包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造したところ、高度なバリア
性を有し、そのバリア性の劣化も認められず、また、ラ
ミネ−ト強度に優れた極めて良好な結果を得た。
【0035】実施例2 まず、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランを使用し、該シランカップ
リング剤1.0重量%、シリカ粉末1.0重量%、ポリ
ウレタン系樹脂13〜15重量%、ニトロセルロ−ス3
〜4重量%、トルエン31〜38重量%、メチルエチル
ケトン(MEK)29〜30重量%、イソプロピ−ルア
ルコ−ル(IPA)15〜16%からなるポリウレタン
系樹脂組成物を調整した。他方、多層Tダイキャスト成
形法を用いて、ナイロン樹脂層/酸変性ポリオレフィン
系樹脂からなる接着性樹脂層/エチレン−ビニルアルコ
−ル共重合体層/酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる
接着性樹脂層/ナイロン樹脂層の3種5層からなる多層
積層2軸延伸フィルムをを製造し、次いで、該多層積層
2軸延伸フィルムのナイロン樹脂層面に、物理気相成長
法(PVD)を利用して、厚さ200Åの酸化アルミニ
ウムの蒸着膜を形成した。次に、上記のポリウレタン系
樹脂組成物を使用して、上記で形成した厚さ200Åの
酸化アルミニウムの蒸着膜面に、グラビアロ−ルコ−ト
法を利用してコ−ティングし、次いで、120℃で20
秒間乾燥して、ポリウレタン系樹脂組成物によるコ−テ
ィング薄膜(厚さ1.0g/m2 、乾燥状態)を形成し
た。上記で形成したポリウレタン系樹脂組成物によるコ
−ティング薄膜面上に、ポリエ−テルポリオ−ルとイソ
シアネ−トとからなる2液硬化型ポリウレタン系樹脂の
7%の酢酸エチルとトルエン溶液からなるラミネ−ト用
接着剤を使用し、これを、グラビアロ−ルコ−ト法を利
用して、膜厚1μmにコ−ティングしてラミネ−ト用接
着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面
に、線状低密度ポリエチレンと、メタロセン触媒を使用
して重合したエチレン−α−オレフィン共重合体とを使
用し、これらを各々厚さ30μmに共押し出しして、厚
さ60μmの共押し出しフィルムからなるヒ−トシ−ル
性樹脂層を形成し、下記の層構成からなる本発明にかか
る積層材を製造した。厚さ15μmの多層積層2軸延伸
フィルム・厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜/
ポリウレタン系樹脂組成物によるコ−ティング薄膜/厚
さ1μmのラミネ−ト用接着剤層/厚さ60μmのヒ−
トシ−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル重点包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造したところ、高度なバリア
性を有し、そのバリア性の劣化も認められず、また、ラ
ミネ−ト強度に優れた極めて良好な結果を得た。
【0036】実施例3 まず、多層Tダイキャスト成形法を用いて、ナイロン樹
脂層/MXDナイロン6樹脂層/ナイロン樹脂層の2種
3層からなる多層積層2軸延伸フィルムを製造し、次い
で、該多層積層2軸延伸フィルムのナイロン樹脂層面
に、化学気相成長法(CVD)を利用して、厚さ300
Åの酸化ケイ素の蒸着膜を形成した。他方、シランカッ
プリング剤として、N−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランを使用し、該シランカッ
プリング剤1.0重量%を、水:イソプロピ−ルアルコ
−ル(IPA)=1:1からなる混合溶媒100重量部
に溶解させ、濃度1.0%wtのシランカップリング剤
を含む水・アルコ−ル系組成物を調整した。次に、上記
で調整した水・アルコ−ル系組成物を使用し、上記ので
形成した厚さ300Åの酸化ケイ素の蒸着膜面にグラビ
アロ−ルコ−ト法を利用して、コ−ティングし、次い
で、120℃で20秒間乾燥して、上記の水・アルコ−
ル系組成物によるコ−ティング薄膜(厚さ0.5g/m
2 、乾燥状態)を形成した。次に、上記で形成したコ−
ティング薄膜面上に、ポリエ−テルポリオ−ルとイソシ
アネ−トとからなる2液硬化型ポリウレタン系樹脂の7
%の酢酸エチルとトルエン溶液からなるラミネ−ト用接
着剤を使用し、これを、グラビアロ−ルコ−ト法を用い
て、膜厚1μmにコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤
層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、線
状低密度ポリエチレンと、メタロセン触媒を使用して重
合したエチレン−α−オレフィン共重合体とを使用し、
これらを各々厚さ30μmに共押し出しして、厚さ60
μmの共押し出しフィルムからなるヒ−トシ−ル性樹脂
層を形成し、下記の層構成からなる本発明にかかる積層
材を製造した。厚さ15μmの多層積層2軸延伸フィル
ム・厚さ300Åの酸化ケイ素の蒸着膜/水・アルコ−
ル系組成物によるコ−ティング薄膜/厚さ1μmのラミ
ネ−ト用接着剤層/厚さ60μmのヒ−トシ−ル性樹脂
層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル重点包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造したところ、高度なバリア
性を有し、そのバリア性の劣化も認められず、また、ラ
ミネ−ト強度に優れた極めて良好な結果を得た。
【0037】実施例4 まず、熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂をビヒ
クルの主成分とするポリエステル系樹脂組成物を調整し
た(固形分15%)。次に、上記のポリエステル系樹脂
組成物を使用して、化学気相成長法(CVD)を利用し
て形成した厚さ200Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する
厚さ15μmのMXD延伸ナイロン6フィルムの厚さ2
00Åの酸化ケイ素の蒸着膜面に、グラビアロ−ルコ−
ト法を利用してコ−ティングし、次いで、100℃で5
秒間乾燥して、上記のポリエステル系樹脂組成物による
コ−ティング薄膜(厚さ1.0g/m2 、乾燥状態)を
形成した。次に、上記で形成したコ−ティング薄膜面上
に、ポリエステルポリオ−ルとイソシアネ−トとからな
る2液硬化型ポリウレタン系樹脂の7%の酢酸エチルと
トルエン溶液からなるラミネ−ト用接着剤を使用し、こ
れを、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて、膜厚1μmに
コ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次い
で、該ラミネ−ト用接着剤層面に、線状低密度ポリエチ
レンと、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−
α−オレフィン共重合体とを使用し、これらを各々厚さ
30μmに共押し出しして、厚さ60μmの共押し出し
フィルムからなるヒ−トシ−ル性樹脂層を形成し、下記
の層構成からなる本発明にかかる積層材を製造した。厚
さ15μmのMXD延伸ナイロン6フィルム・厚さ20
0Åの酸化ケイ素の蒸着膜/ポリエステル系樹脂組成物
によるコ−ティング薄膜/厚さ1μmのラミネ−ト用接
着剤層/厚さ60μmのヒ−トシ−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル重点包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造したところ、高度なバリア
性を有し、そのバリア性の劣化も認められず、また、ラ
ミネ−ト強度に優れた極めて良好な結果を得た。
【0038】比較例1 化学気相成長法(CVD)を利用して形成した厚さ20
0Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ15μmのMX
D延伸ナイロン6フィルムの厚さ200Åの酸化ケイ素
の蒸着膜面に、上記の実施例1と同じ2液硬化型ポリウ
レタン系樹脂の7%の酢酸エチルとトルエン溶液からな
るラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、グラビアロ−
ルコ−ト法を用いて、膜厚1μmにコ−ティングしてラ
ミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用
接着剤層面に、線状低密度ポリエチレンと、メタロセン
触媒を使用して重合したエチレン−α−オレフィン共重
合体とを使用し、これらを各々厚さ30μmに共押し出
しして、厚さ60μmの共押し出しフィルムからなるヒ
−トシ−ル性樹脂層を形成し、下記の層構成からなる積
層材を製造した。厚さ15μmのMXD延伸ナイロン6
フィルム・厚さ200Åの酸化ケイ素の蒸着膜/厚さ1
μmのラミネ−ト用接着剤層/厚さ60μmのヒ−トシ
−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル充填包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造した。
【0039】比較例2 物理気相成長法(PVD)を利用して形成した厚さ20
0Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ15μm
のMXD延伸ナイロン6フィルムの厚さ200Åの酸化
アルミニウムの蒸着膜面に、上記の実施例2と同じ2液
硬化型ポリウレタン系樹脂の7%の酢酸エチルとトルエ
ン溶液からなるラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、
グラビアロ−ルコ−ト法を用いて、膜厚1μmにコ−テ
ィングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該
ラミネ−ト用接着剤層面に、線状低密度ポリエチレン
と、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α−
オレフィン共重合体とを使用し、これらを各々厚さ30
μmに共押し出しして、厚さ60μmの共押し出しフィ
ルムからなるヒ−トシ−ル性樹脂層を形成し、下記の層
構成からなる積層材を製造した。厚さ15μmのMXD
延伸ナイロン6フィルム・厚さ200Åの酸化アルミニ
ウムの蒸着膜/厚さ1μmのラミネ−ト用接着剤層/厚
さ60μmのヒ−トシ−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル充填包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造した。
【0040】比較例3 化学気相成長法(CVD)を利用して形成した厚さ20
0Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ15μmの2軸
延伸ナイロン6フィルムの厚さ200Åの酸化ケイ素の
蒸着膜面に、上記の実施例1と同じ2液硬化型ポリウレ
タン系樹脂の7%の酢酸エチルとトルエン溶液からなる
ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、グラビアロ−ル
コ−ト法を用いて、膜厚1μmにコ−ティングしてラミ
ネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接
着剤層面に、線状低密度ポリエチレンと、メタロセン触
媒を使用して重合したエチレン−α−オレフィン共重合
体とを使用し、これらを各々厚さ30μmに共押し出し
して、厚さ60μmの共押し出しフィルムからなるヒ−
トシ−ル性樹脂層を形成し、下記の層構成からなる積層
材を製造した。厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィ
ルム・厚さ200Åの酸化ケイ素の蒸着膜/厚さ1μm
のラミネ−ト用接着剤層/厚さ60μmのヒ−トシ−ル
性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル充填包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造した。
【0041】比較例4 物理気相成長法(PVD)を利用して形成した厚さ20
0Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ15μm
の2軸延伸ナイロン6フィルムの厚さ200Åの酸化ア
ルミニウムの蒸着膜面に、上記の実施例2と同じ2液硬
化型ポリウレタン系樹脂の7%の酢酸エチルとトルエン
溶液からなるラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、グ
ラビアロ−ルコ−ト法を用いて、膜厚1μmにコ−ティ
ングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラ
ミネ−ト用接着剤層面に、線状低密度ポリエチレンと、
メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α−オレ
フィン共重合体とを使用し、これらを各々厚さ30μm
に共押し出しして、厚さ60μmの共押し出しフィルム
からなるヒ−トシ−ル性樹脂層を形成し、下記の層構成
からなる積層材を製造した。厚さ15μmの2軸延伸ナ
イロン6フィルム・厚さ200Åの酸化アルミニウムの
蒸着膜/厚さ1μmのラミネ−ト用接着剤層/厚さ60
μmのヒ−トシ−ル性樹脂層 上記で製造した積層材を使用し、ダイロ−ル充填包装機
により三方シ−ル型のプラスチック袋を製造すると共に
液体調味料を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ
−ルして充填包装製品を製造した。
【0042】実験例1 上記の実施例1〜4で製造した各積層材と包装用容器、
上記の比較例1〜4で製造した各積層材と包装用容器を
使用し、実施例1〜4のものは、コ−ティング薄膜の面
と厚さ60μmのヒ−トシ−ル性樹脂層の面、比較例1
〜4のものは、無機酸化物の薄膜の面と厚さ60μmの
ヒ−トシ−ル性樹脂層の面とのラミネ−ト強度試験及び
引き裂き性試験を行なった。上記のラミネ−ト強度試験
は、剥離試験機(株式会社オリエンテック製、機種名、
テンシロン万能試験機)を使用し、試料15mm巾、剥
離角度90度、ロ−ドセル5kgf、剥離速度50mm
/minの条件で行なった。また、引き裂き性試験は、
積層材の端に5mmの切り込みを入れ、手で引き裂き、
その引き裂き感を評価した。その結果を下記の表1に示
す。
【0043】 上記の表1において、引き裂き性の見方は、○は、抵抗
なく引き裂けること、×は、基材とシ−ラント層とが泣
き別れし、引き裂けないことを意味するものである。
【0044】上記の表1に示すように、実施例1〜4の
ものは、比較例1〜4のものに対し、ラミネ−ト強度が
著しく高く、このことより、コ−ティング薄膜を形成す
ることで剥離強度が向上することが判明した。また、引
き裂き性も良好であった。一方、比較例1〜4のもの
は、ラミネ−ト強度はあまり向上せず、好ましくなかっ
た。
【0045】実験例2 更に、上記の実施例1〜4で製造した積層材、および、
比較例1〜4で製造した積層材を使用して製袋ないし製
函した包装用容器について、下記のデ−タを測定した。 (1).酸素透過度の測定 これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクスト
ラン(OXTRAN)〕にて測定した。 (2).水蒸気透過度の測定 これは、温度40℃、湿度100%RHの条件で、米
国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−
マトラン(PERMATRAN)〕で測定した。上記の
測定結果について、下記の表2に示す。
【0046】 上記の表2において、酸素透過度は、cm3 /m2 /d
ay・23℃・90%RHの単位であり、また、水蒸気
透過度は、g/m2 /day・40℃・100%RHの
単位である。
【0047】上記の表2に示す結果より明らかなよう
に、実施例1〜4のものは、酸素透過度および水蒸気透
過度において良好であったが、これに対し、比較例1〜
4のものは、そのいずれも、劣っていた。
【0048】実験例3 更に、上記の実施例1〜4、および、比較例1〜4で製
造した積層材を使用し、これを製袋ないし製函して小袋
包装用容器を製造し、これについて下記のデ−タを測定
した。 (1).官能評価の測定 これは、上記で製造した小袋包装容器内に、ドレッシン
グ(青ジソドレッシング)を10cc充填し、密封した
包装体250袋を、アルミニウム箔積層パウチの中に入
れて密封し、37℃で2日間保管した後、アルミニウム
箔積層パウチを開封し、パネラ−5人で官能評価を行っ
た。その結果を下記の表3に示す。
【0049】 上記の表3における官能評価点は、殆ど臭わない、5
点、多少臭う、3点、かなり臭う、1点の評価点で評価
し、而して、5人の合計点を官能評価得点として評価し
た。
【0050】上記の表3より明らかなように、実施例1
〜4のものは、保香性に優れ保存適性を有するものであ
るのに対し、比較例1〜4のものは、保香性に劣り保存
適性に欠けるものであった。
【0051】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、基材として、耐衝撃性、耐突き刺し性等に優れた強
靱性を有するバリア性ナイロンフィルム、更に、有機性
と無機性とを有するシランカップリング剤、伸長性を有
するポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等に着目
し、まず、バリア性ナイロンフィルムの一方の面に、無
機酸化物の薄膜を設け、更に、該無機酸化物の薄膜の上
に、シランカップリング剤と充填剤とを含むポリウレタ
ン系樹脂組成物、シランカップリング剤を含む水・アル
コ−ル系組成物、または、ポリエステル系樹脂組成物に
よるコ−ティング薄膜を設け、更に、該コ−ティング薄
膜面に、ポリエステルポリオ−ルまたはポリエ−テルポ
リオ−ルとイソシアネ−トとの硬化反応により皮膜形成
されるラミネ−ト用接着剤層を介して、少なくとも、ヒ
−トシ−ル性樹脂層を積層して積層材を製造し、更に、
該積層材を使用して製袋または製函して包装用容器を製
造し、該包装用容器内に内容物、特に、液体調味料等の
液状ないし粘体状の内容物を充填包装して、優れた透明
性と、酸素ガスあるいは水蒸気等に対する高いバリア性
を有し、更に、耐衝撃性、耐突き刺し性、ラミネ−ト強
度、引き裂き性等に優れ、液状ないし粘体状の内容物の
充填包装適性を有し、かつ、後加工時にクラック等の発
生もなく、極めて高い後加工適性を有し、更に、包装製
品を電子レンジにかけても、十分にその電子レンジ適性
を有し、包装用材料として種々の物品、特に、液状ない
し粘体状の液体調味料等の内容物の充填包装適性を有
し、その保香性、保存性等に優れた透明バリアフィル
ム、それを使用した積層材および包装用容器等を製造し
得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる積層材の層構成を示す概略的断
面図である。
【図2】本発明にかかる積層材の層構成を示す概略的断
面図である。
【図3】本発明にかかる積層材を使用して製袋ないし製
函した包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【図4】本発明にかかる積層材を使用して製袋ないし製
函した包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【図5】巻き取り式蒸着機の一例を示す概略的構成図で
ある。
【図6】プラズマ化学蒸着装置の一例を示す概略的構成
図である。
【符号の説明】
1 バリア性ナイロンフィルム 2 無機酸化物の薄膜 3 コ−ティング薄膜 4 ヒ−トシ−ル性樹脂層 5 ラミネ−ト用接着剤層 5a ラミネ−ト用接着剤層 6 シ−ル部 A 積層材 B 積層材 C 三方シ−ル型の軟包装用容器 D 二方シ−ル型の軟包装用容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/40 B32B 27/40 B65D 65/40 B65D 65/40 D (72)発明者 都築 充典 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 高橋 秀明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 山本 浩 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E086 AD01 BA04 BA15 BA24 BA40 BB02 BB05 BB15 BB22 BB62 BB74 CA01 CA28 4F100 AA01C AA01H AA17B AA19B AA20B AH02C AH02H AH06C AH06H AJ06 AJ06H AK01D AK41C AK41G AK48A AK48E AK48J AK51C AK51G AK52C AK54G AK69E AK69J AL01E AL05C BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA15 CA23C CB03 DA01 EH66B EJ38A EJ65C EJ67C JD02A JD03 JD04 JK10 JL01 JL11 JL12D JM02B JN01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリア性ナイロンフィルムの一方の面
    に、無機酸化物の薄膜を設け、更に、該無機酸化物の薄
    膜の上に、シランカップリング剤を含むプライマ−組成
    物またはポリエステル系樹脂組成物によるコ−ティング
    薄膜を設け、また、該コ−ティング薄膜の上に、少なく
    とも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層したことを特徴とす
    る積層材。
  2. 【請求項2】 バリア性ナイロンフィルムが、二軸延伸
    バリア性ナイロンフィルムであることを特徴とする上記
    の請求項1に記載する積層材。
  3. 【請求項3】 バリア性ナイロンフィルムが、MXDナ
    イロンフィルム、ナイロン樹脂層とMXDナイロン樹脂
    層とナイロン樹脂層とからなる多層積層フィルム、また
    は、ナイロン樹脂層とエチレン−ビニルアルコ−ル共重
    合体層とナイロン樹脂層とからなる多層積層フィルムで
    あることを特徴とする上記の請求項1〜2に記載する積
    層材。
  4. 【請求項4】 無機酸化物の薄膜が、無機酸化物の蒸着
    膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜3に記載
    する積層材。
  5. 【請求項5】 無機酸化物の蒸着膜が、酸化珪素または
    酸化アルミニウムの蒸着膜からなることを特徴とする上
    記の請求項1〜4に記載する積層材。
  6. 【請求項6】 無機酸化物の薄膜が、化学気相成長法に
    よる無機酸化物の蒸着膜からなることを特徴とする上記
    の請求項1〜5に記載する積層材。
  7. 【請求項7】 無機酸化物の薄膜が、物理気相成長法に
    よる無機酸化物の蒸着膜からなることを特徴とする上記
    の請求項1〜5に記載する積層材。
  8. 【請求項8】 コ−ティング薄膜が、シランカップリン
    グ剤と充填剤とを含むポリウレタン系樹脂組成物による
    コ−ティング薄膜からなることを特徴とする上記の請求
    項1〜7に記載する積層材。
  9. 【請求項9】 コ−ティング薄膜が、シランカップリン
    グ剤を含む水・アルコ−ル系組成物によるコ−ティング
    薄膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜7に記
    載する積層材。
  10. 【請求項10】 コ−ティング薄膜とヒ−トシ−ル性樹
    脂層との間に、アンカ−コ−ト剤層、または、ラミネ−
    ト用接着剤層を介して積層してなることを特徴とする上
    記の請求項1〜9に記載する積層材。
  11. 【請求項11】 ラミネ−ト用接着剤層が、ポリエステ
    ルポリオ−ルまたはポリエ−テルポリオ−ルとイソシア
    ネ−トとの硬化反応により皮膜形成されるラミネ−ト用
    接着剤層からなることを特徴とする上記の請求項10に
    記載する積層材。
  12. 【請求項12】 ラミネ−ト用接着剤層が、JIS K
    6301に準じた4号ダンベルにて23℃、50%RH
    の環境下で300mm/min.の速度条件で測定し
    て、300%〜550%の引っ張り伸度を有することを
    特徴とする上記の請求項11に記載する積層材。
  13. 【請求項13】 バリア性ナイロンフィルムの一方の面
    に、無機酸化物の薄膜を設け、更に、該無機酸化物の薄
    膜の上に、シランカップリング剤を含むプライマ−組成
    物、または、ポリエステル系樹脂組成物によるコ−ティ
    ング薄膜を設け、また、該コ−ティング薄膜の上に、少
    なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層した積層材を使
    用し、これを製袋または製函してなることを特徴とする
    包装用容器。
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