JP2021155050A - 紙製チューブ容器 - Google Patents

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【課題】紙を主体としたシートにより形成され、従来と比べて樹脂の使用量が低減された紙製チューブ容器を提供する。【解決手段】筒形状を有し、軸方向における一方端にフランジを有する第1の筒部と、第1の筒部の断面と略同形状の開口が設けられた環状の平板形状を有し、開口を第1の筒部が貫通した状態で、一方面が第1の筒部のフランジにシールされた平板部と、一方端が閉塞されたチューブ形状を有し、他方端から所定範囲の部分が平板部の他方面にシールされた胴部とを備え、第1の筒部と平板部と胴部とが、紙を主体とするシートにより構成される、紙製チューブ容器。【選択図】図1

Description

本発明は、紙を主体とするシートにより形成される紙製チューブ容器に関する。
医薬品や化粧品、食品等の包装材として、樹脂を主体とした材料からなるチューブ容器が広く用いられている。例えば、特許文献1には、内容物を抽出する注出ユニットと、注出ユニットに溶着され、内容物を収容する胴部とから構成されるチューブ容器が記載されている。
特開2016−199280号公報
特許文献1に記載されるようなチューブ容器は、プラスチックの射出成形やコンプレッション成形等により成型することが一般的であり、通常は、チューブ容器の材料のほぼ100%がプラスチックである。
近年、プラスチックゴミによる海洋汚染や石油資源の枯渇可能性などが問題となっている。また、トウモロコシやサトウキビ等の生物資源(バイオマス)から作られるバイオプラスチックも実用化されているが、石油由来のプラスチックをバイオプラスチックに単に置き換えただけでは、バイオプラスチック用の原料生産が食料生産用の耕地を圧迫するという問題が生じる。したがって、環境負荷の軽減や資源保護の観点からプラティック使用量の削減が急務である。包装容器においてもプラスチック使用量の低減が要望されており、包装容器に用いられている樹脂素材の一部を紙素材に置き換える試みが種々行われている。
しかしながら、材料の一部に紙素材を用いたチューブ容器は、これまで十分に検討されていなかった。例えば、チューブ容器の胴部はシート状の材料から構成されているため、これを紙を主体とするシートで構成することが考えられるが、肩部(スパウト部)をプラスチックで構成してしまうと、チューブ容器に示すプラスチックの割合が多くなり、プラスチックとして廃棄することとなるため、紙資源として再利用することが困難であった。
それ故に、本発明は、紙を主体としたシートにより形成され、従来と比べて樹脂の使用量が低減された紙製チューブ容器を提供することを目的とする。
本発明に係る紙製チューブ容器は、筒形状を有し、軸方向における一方端にフランジを有する第1の筒部と、第1の筒部の断面と略同形状の開口が設けられた環状の平板形状を有し、開口を第1の筒部が貫通した状態で、一方面が第1の筒部のフランジにシールされた平板部と、一方端が閉塞されたチューブ形状を有し、他方端から所定範囲の部分が平板部の他方面にシールされた胴部とを備え、第1の筒部と平板部と胴部とが、紙を主体とするシートにより構成される。
本発明によれば、紙を主体としたシートにより形成され、従来と比べて樹脂の使用量が低減された紙製チューブ容器を提供できる。
実施形態に係る紙製チューブ容器の概略構成を示す斜視図 図1に示したII−IIラインに沿う拡大断面図 筒部及び平板部を構成するシートの一例を示す図 胴部を構成するシートの一例を示す図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図 キャップの製造方法の一例を示す模式図 キャップの製造方法の一例を示す模式図 キャップの製造方法の一例を示す模式図 キャップの製造方法の一例を示す模式図
図1は、実施形態に係る紙製チューブ容器の概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示したII−IIラインに沿う拡大断面図である。
紙製チューブ容器100は、筒部1と、平板部2と、胴部3とを備える。筒部1、平板部2及び胴部3はいずれも紙を主体としたシートにより形成される。
筒部1は、胴部3に収容された内容物を外部に注出するための部材であり、筒形状を有している。図2に示すように、筒部1の軸方向(図2における上下方向)における一方の端部5aにはフランジ6が設けられ、他方の端部5bには外周部7が設けられている。詳細は後述するが、フランジ6は、筒部1形成用のブランクを筒状に丸め、一方の開口端(端縁)から所定範囲を外側にカールさせた後、形成されたカール部を上下方向に押し潰すことにより形成される。フランジ6は、平板部2にシールするための部分である。また、外周部7は、筒状に丸めた筒部1形成用のブランクにおける他方の開口端(端縁)から所定範囲を外側にカールさせた後、形成されたカール部を筒部1の外周面に沿って押し潰すことにより形成される。外周部7は、筒部1を形成するブランク(シート)の端面を保護し、筒部1の端部5bに強度を付与するための部分である。また、図1に示すように、筒部1には、筒部1を形成する際に丸めたブランクの一対の端縁近傍が重ねられてシールされた、貼り合わせ部8が形成されている。筒部1の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良い。
紙製チューブ容器100の内容物が紙に浸透しにくいものである場合は、筒部1の端部5bに外周部7を設けなくても良い。あるいは、内容物の種類や形態によっては、筒部1の端部5bに外周部7を設ける代わりに、筒状に丸めた筒部1形成用のブランクにおける開口端(端縁)から所定範囲を内側にカールさせた後、形成されたカール部を筒部1の内周面に沿って押し潰しても良い。
平板部2は、筒部1と胴部3とを接続するための平板形状の部材である。平板部2には、筒部1の断面と略同形状の開口10が設けられており、平板部2は全体として環形状を有する。平板部2に設けられた開口10には、筒部1が貫通するように嵌め込まれ、フランジ6に面した平板部2の一方の面11aが、筒部1のフランジ6にシールされている。また、平板部2の外周には、平板部2形成用のブランクの外周縁の全周を含む環状部分を面11b側に折り返すことによって、折り返し部12が形成されている。平板部2の形状は、胴部3をシールすることができる限り特に限定されず、円形、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良い。
筒部1及び平板部2は、フランジ6を介して一体化されることによりスパウトを構成する。筒部1及び平板部2の両方を紙を主体とするシートにより形成することにより、従来の樹脂性スパウトと比べて、樹脂使用量を低減することができる。
胴部3は、内容物を収容するための部材であり、略平行な一対の端縁を有するシートを筒状に成形することにより形成することができる。胴部3は、例えば、長尺状のシートの一対の端縁のそれぞれを含む帯状部分の内面同士を合掌状に突き合わせてシールすることにより、筒状に形成される。胴部3の一方の端部14a(図1における下端)はシールされて閉塞されている。一方、胴部3の他方の端部14b(図1における上端)の近傍部分は、折り畳まれた状態で、平板部2の外面、すなわち、平板部2の両面のうち、筒部1の端部5b側の面11bにシールされている。平板部2の外面には、胴部3を構成するシートが折り畳まれてなるプリーツ16が複数形成される。また、胴部3には、筒状に加工する際にシートの端縁近傍部分が重ねられて貼り合わされた、貼り合わせ部15が形成される。貼り合わせ部15は、胴部3の外面に沿うように折り曲げられて胴部3に貼り合わされても良い。貼り合わせ部15の胴部3への貼合方法は特に限定されず、胴部3を構成するフィルムの表面全体または部分的に設けられるヒートシール性の樹脂を介して両者を溶着しても良いし、ホットメルト等の接着剤を介して両者を接着しても良い。
紙製チューブ容器100は、図1及び図2に示すように、筒部1に着脱可能なキャップ4を更に備えていても良い。紙製チューブ容器100がキャップ4を備える場合、紙製チューブ容器100の開封後に再封することができる。
本実施形態係るキャップ4は、筒部20と蓋部21とを備える。筒部20及び蓋部21はいずれも紙を主体としたシートにより形成される。
筒部20は、キャップ4の周壁を構成する部材であり、筒形状を有している。筒部20の軸方向(図1及び図2における上下方向)における一方の端部22aには接続部23が設けられ、他方の端部22bには内周部24が設けられている。詳細は後述するが、接続部23は、筒部20形成用のブランクを筒状に丸め、一方の開口端(端縁)から所定範囲を内側にカールさせた後、形成されたカール部を上下方向に押し潰すことにより形成される。接続部23は、蓋部21をシールするための部分である。また、内周部24は、筒部20形成用のブランクを筒状に丸め、他方の開口端(端縁)から所定範囲を内側にカールさせた後、形成されたカール部を筒部20の内周面に沿って押し潰すことにより形成される。内周部24は、筒部20を形成するブランク(シート)の端面を保護し、筒部20の端部22bに強度を付与するための部分である。本実施形態のように、筒部20の端部5bに外周部7を形成する場合、内周部24の内径を外周部7の最外径よりも小さくすることにより、内周部24と外周部7とでキャップ4の脱落を防止するロック機構として機能させることができる。また、図1に示すように、筒部20には、筒部20を形成する際に丸めたブランクの一対の端縁近傍が重ねられてシールされた、貼り合わせ部25が形成されている。筒部20の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良いが、筒部20は筒部1に対応した形状に形成される。
紙製チューブ容器100の内容物が紙に浸透しにくいものである場合は、キャップ4の端部22bに内周部24を設けなくても良い。あるいは、内容物の種類や形態によっては、キャップ4の内周部24に内周部24を設ける代わりに、筒状に丸めた筒部20形成用のブランクにおける開口端(端縁)から所定範囲を外側にカールさせた後、形成されたカール部を筒部20の外周面に沿って押し潰しても良い。
蓋部21は、筒部20の内部に嵌め込まれ、筒部20の端部22aを閉鎖する平板状の部材である。蓋部21は、筒部20の端部22aに設けられた接続部23にシールされている。
尚、キャップ4は任意であり、紙製チューブ容器100は、キャップ4を備えていなくても良い。また、筒部1の端部5bには、紙製チューブ容器100の未開封状態において筒部1を閉鎖するトップシール材がシールされていても良い。トップシール材の構成は特に限定されないが、バリア層とシーラント層とを少なくとも備えることが好ましい。トップシール材を筒部1の端部5bから剥離しやすくするため、トップシール材のシーラント層はイージーピール性を有することが好ましい。
図3は、筒部及び平板部を構成するシートの一例を示す図であり、図4は、胴部を構成するシートの一例を示す図である。
る。
一例として、本実施形態に係る筒部1及び平板部2は図3に示すシート31により形成され、胴部3は図4に示すシート41により形成される。
シート31は、紙層32の一方面に、基材フィルム層33、バリア層34及びシーラント層35をこの順に積層し、紙層32の他方面に、熱可塑性樹脂層36を積層した多層シートである。また、シート41は、紙層32の一方面に、基材フィルム層33、バリア層34及びシーラント層35をこの順に積層し、紙層32の他方面に、紙保護層37を積層し、更に紙保護層37上にインキ層38及びオーバーコートニス層39を積層した多層シートである。以下、各層の詳細を説明する。
(紙層)
紙層32は、紙製チューブ容器100に強度を付与する構造層である。紙層32を構成する用紙の種類は特に限定されないが、強度、屈曲耐性、印刷適性を備える点で、片艶クラフト紙または両艶クラフト紙を用いることが好ましい。また、紙層32を構成する用紙として、必要に応じて、耐水紙または耐油紙を使用しても良い。
筒部1形成用のシートを構成する紙の坪量は、50〜500g/mであり、100〜300g/mであることが好ましい。筒部1形成用のシートに用いる紙の坪量が50g/m未満である場合、後述するカール部の形成ができず、成型した筒部1の強度も十分でない。また、筒部1形成用のシートに用いる紙の坪量が500g/mを超える場合、後述するカール成形が難しくなり、省資源化や製造コストの面でも望ましくない。
平板部2形成用のシートを構成する紙の坪量は、50〜1000g/mであり、100〜300g/mであることが好ましい。平板部2形成用のシートに用いる紙の坪量が50g/m未満である場合、紙製チューブ容器100の強度が不充分となる。平板部2形成用のシートに用いる紙の坪量が1000g/mを超える場合、超音波シール時の振動が紙に吸収されて溶着が上手くできず、省資源化や製造コストの面でも望ましくない。
胴部3形成用のシートを構成する紙の坪量は、30〜200g/mであり、50〜120g/mであることが好ましい。胴部3形成用のシートに用いる紙の坪量が30g/m未満である場合、胴部3のコシが不足する。コシを補うためには、例えば、紙層32より内側に設ける樹脂フィルムを厚くする必要があるが、樹脂比率の上昇に繋がり、環境負荷低減の面で望ましくない。また、胴部3形成用のシートに用いる紙の坪量が200g/mを超える場合、紙のコシや断熱性により、製筒性(製袋性)、成型性及び溶着性が悪化するため好ましくない。
基材フィルム層33は、シート31及び32に耐熱性と、加熱時の強靱性等の物理的強度とを付与する層である。基材フィルム層33は、バリア層34の基材となる層でもある。基材フィルム層33を構成するフィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性及び物理的強度の観点から、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の延伸フィルムを用いることが好ましい。ただし、基材フィルム層33を紙により構成しても良い。
(バリア層)
バリア層34は、酸素や水蒸気等を遮断して、内容物の保存性を向上させる機能層である。バリア層34は、例えば、シリカやアルミナ等の無機化合物の蒸着膜、アルミニウム等の金属蒸着膜、アルミニウム等の金属箔、板状鉱物及び/またはバリア性樹脂を含むバリアコート剤の塗膜の1種以上により構成することができる。バリアコート剤に用いるバリア性樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(PVDC)等を使用することができ、バリアコート剤にはバリア性樹脂以外のバインダー樹脂が適宜配合される。バリア層34は、予め基材フィルム層33上に積層されてバリアフィルムを構成していても良いし、単層膜として設けられても良い。
(シーラント層)
シーラント層35の材質は特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂であることが好ましい。シーラント層35は、軟化温度が基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上高い樹脂を用いる。シーラント層35の軟化温度が、基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上高くない場合、シール時に基材フィルム層33が軟化してピンホールが発生する可能性が高くなるため好ましくない。シーラント層35の軟化温度は、基材フィルム層33の軟化温度より40℃以上高いことが好ましい。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層36は、シーラント層35を構成する樹脂と溶着可能な熱可塑性樹脂をラミネートまたはコートすることにより形成される層である。熱可塑性樹脂層36は、紙層32の表面の全面に積層されても良いし、紙層32の表面に部分的に積層されても良い。熱可塑性樹脂層36を積層することにより、後述するカール成形時にカール部の溶着を強固にする、平板部2の面11bと胴部3との溶着を強固にする、あるいは、平板部2の折り返し部12を溶着させることが可能となる。
(紙保護層)
紙保護層37は、シート41を構成する紙層32への内容物や汚れの付着から保護するための層である。紙保護層37の材料や形成方法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂の押出コートや、耐水剤あるいは耐油剤等のコート剤のコートにより紙保護層37を積層することができる。紙保護層37の厚みは、0.2〜50μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。紙保護層37の厚みが0.2μm未満である場合、紙保護層37にピンホールが発生する可能性があり、十分な紙保護を得られない場合がある。また、紙保護層37の厚みが50μmを超える場合、樹脂使用量や製造コストの面で好ましくない。
(インキ層、オーバーコートニス層)
インキ層38は、各種表示を行うために印刷により施される層であり、オーバーコートニス層39は、耐摩性等を付与するための層である。インキ層38とオーバーコートニス層の積層順序は図4と逆であっても良い。また、オーバーコートニス層39が紙保護層37を兼ねていても良い。
筒部1、平板部2及び胴部3を構成するシートの樹脂比率を低減するため、各シートの質量のうち、紙層32の占める割合が50%以上であることが好ましい。樹脂の使用量を低減する観点では紙層32の割合は高いほど好ましい。ただし、紙製チューブ容器100を構成する紙及び樹脂の合計の50質量%以上が紙であれば、筒部1、平板部2及び胴部3を構成するいずれかのシートの紙層32の割合が50質量%を下回っていても良い。
尚、筒部1及び平板部2を構成するシートは、少なくとも紙層32の一方面(紙製チューブ容器100の内側となる面)にシーラント層35が積層されたものであれば良く、上記の基材フィルム層33、バリア層34及び熱可塑性樹脂層36の1層以上を省略しても良い。また、筒部1及び平板部2を構成するシートにおいても、耐水性または耐油性を付与するためのコーティングや、表示のための印刷、印刷保護のためのオーバーコートニスのコーティングを適宜施しても良い。
以下、本実施形態に係る紙製チューブ容器100の製造方法の一例を説明する。
図5A〜図5Iは、紙製チューブ容器の製造方法の一例を示す模式図である。尚、図5E以降においては、図2に対応する断面図により製造過程の容器を示す。
図5A〜図5Gは、筒部1及び平板部2から構成されるスパウトの製造工程を示している。
図5Aに示すように、筒部1形成用のブランク43を用意する。ブランク43は、例えば図3に示したシートを矩形状に裁断したものである。ブランク43における一対の端縁44a及び44bから所定範囲の部分は、ブランク43を筒状に丸めた状態で重ね合わせて貼り合わされる部分に相当する。また、ブランク43の一方の端縁45aから所定範囲の部分は、フランジ6を形成するためにカール加工される部分に相当し、ブランク43の他方の端縁45bから所定範囲の部分は、フランジ6を形成するためにカール加工される部分に相当する。尚、図5Aにおける手前側の面が、筒部1の外面となる面である。
次に、図5Bに示すように、ブランク43の端縁44aを含む帯状部分46aと、端縁44bを含む帯状部分46bとを、互いに逆方向に折り返す(ヘミング加工)。
次に、図5Cに示すように、ヘミング加工を施したブランクを筒状に丸め、折り返した帯状部分46a及び46bを噛み合わせ、一対の端縁44a及び44bのそれぞれから所定範囲の部分、すなわち、帯状部分46a及び46bを重ね合わせてシールする。これにより、図5Dに示す筒状の中間体47を形成する。中間体47には、帯状部分46a及び46bを重ねてシールした貼り合わせ部8が形成される。この例では、貼り合わせ部8において、ブランク43のシートが4層に積層されてシールされる。ただし、帯状部分46a及び46bを重ね合わせずに、つまり、ブランク43を丸めて、端縁44a及び44bを突き合わせた状態、あるいは、端縁44a及び44bを離間させた状態で重なり部分をシールして貼り合わせ部8を形成しても良い。この場合、ブランク43のシートは3層に積層される。いずれの貼り合わせ部8の形成方法を採用した場合でも、ブランク43の端縁44a及び44bが貼り合わせ部の内部に折り込まれて封止されるため、端縁44a及び44bにおけるシートの端面が保護される。
次に、中間体47の一方の端縁45aから所定範囲の部分と、他方の端縁45bから所定範囲の部分とを、いずれも外側にカールさせることにより、図5Eに示すように、カール部48a及び48bを有する中間体49を形成する。中間体47の端縁45a及び45bは、この工程においてカール部48a及び48bの内部に巻き込まれた状態となる。尚、カール部48a及び48bは、金型を用いた周知の加工方法により形成することができる。
次に、中間体49のカール部48aを軸方向(図5Eにおける上下方向)に押し潰し、カール部48bを中間体47の外周面に沿って押し潰すことにより、図5Fに示すように、フランジ6及び外周部7を有する筒部1を形成する。カール部48a及び48bの押し潰しは、例えば、超音波ホーンを用いて超音波照射を行いながら加圧することにより行うことができる。図5Fに示す工程でカール部48a及び48bを押し潰すと、図5Fに示す中間体47の端縁45a及び45bは、それぞれフランジ6及び外周部7の内部に巻き込まれて封止され、端縁45a及び45bにおけるシートの端面が保護される。尚、後工程の加工性に影響しない場合は、カール部48a及び48bの一方または両方を押し潰す工程を省略しても良いし、後述する図5Gに示す平板部2に嵌め込んでシールする工程または更にその後の工程で、カール部48a及び48bの一方または両方を押し潰しても良い。
一方、筒部1とは別に、図5Gにおいて二点鎖線で示す平板部2を作製する。平板部2は、例えば図3に示したシートを所定形状にパンチングし、外周縁の全周を含む環状部分を面11b側に折り返して折り返し部12を設けることにより形成することができる。尚、パンチングしたシートには、パンチングと同時にあるいは別工程で、中間体50(筒部1)の断面形状と略同形状の開口10を形成しておく。また、パンチングされたシートの外形寸法は、胴部3の断面寸法よりも、折り返し部12の分だけ大きく設定される。
次に、筒部1を平板部2の開口10に嵌め込み、図5Gに示すように、筒部1のフランジ6を平板部2の面11aに接触させ、フランジ6と平板部2の面11aとをシールする。この工程により、筒部1と平板部2とが一体化したスパウトを得ることができる。
筒部1及び平板部2はいずれも紙を主体とするシートの成形体であるので、図5Gに示す工程において、筒部11の端部5b近傍部分及び/または平板部2の開口10近傍を変形させながら、平板部2の開口10に筒部1を嵌め込むことが可能である。ただし、平板部2への筒部1の嵌め込みを容易とするために、図5Eに示すカール部48bの形成と、図5Fに示すカール部48bの押し潰しとを行わず、フランジ6に平板部2をシールした後に、カール部48bの形成と押し潰しとを行っても良い。
図5H及び図5Iは、平板部2に胴部3がシールされた紙製チューブ容器100の製造工程を示している。
胴部3は、例えば図4に示したシートを用い、シートの一対の端縁のそれぞれを含む帯状の部分の内面同士を合掌状に突き合わせて溶着させることにより形成される。本実施形態では、胴部3を形成するためのシートとして、厚み(総厚)が30〜300μmのシートを使用するため、製袋機やピロー・スティック包装機等を用いて筒状に加工することができる。
図5Hに示すように、筒状の胴部3内に端部14bから平板部2を挿入した後、図5Iに示すように、胴部3の端部14bから所定範囲の部分を折り畳んで平板部2の面11bにシールする。この際、胴部3の端部14bから所定範囲の部分が、折り返し部12の全体と、平板部2の面11bのうち、折り返し部12の内周全体に沿う部分とにシールされる。これにより、平板部2を構成するシートの端縁部分の端面は、胴部3と平板部2との貼り合わせ部の内部に封止されて保護される。胴部3は、必ずしも平板部2における折り返し部12の内周側部分にシールされている必要はなく、折り返し部12のみシールされていても良いが、本実施形態のように、胴部3を折り返し部12とその内周側部分とにわたってシールすることにより、胴部3と平板部2との溶着を強固にすることができる。
以上の工程を経ることにより、紙製チューブ容器100を製造することができる。
図6A〜図6Dは、キャップの製造方法の一例を示す模式図である。
まず、紙を主体とするシートを矩形状に裁断し、筒部20形成用のブランクを用意する。筒部20形成用のブランクとしては、例えば図3に示したシートを使用することができる。用意した筒部20形成用のブランクを用いて、図5A〜図5Cで説明した工程を得ることにより、図5Cに示したものと同様の筒状の中間体50を形成する(図6A参照)。中間体50には、ブランクの一対の端縁から所定範囲の部分を重ね合わせてシールすることにより形成された貼り合わせ部25が形成される。
次に、中間体50の一方の端縁51aから所定範囲の部分と、他方の端縁51bから所定範囲の部分とを、いずれも内側にカールさせることにより、図6Bに示すように、カール部52a及び52bを有する中間体53を得る。カール部52a及び52bは、金型を用いた周知の加工方法により形成することができる。
次に、図6Cに示すように、中間体53の筒状部分に別途作製した蓋部21を嵌め込む。蓋部21は、例えば図3に示したシートをキャップ4に応じた形状にパンチングすることに形成することができる。
次に、カール部52aを軸方向に押し潰しながら蓋部21にシールし、カール部52bを中間体53の内周面に沿って押し潰す。これにより、図6Dに示すように、カール部52aが押し潰された接続部23を介して筒部20と蓋部21とが一体化され、内周部24が形成されたキャップ4を得ることができる。カール部52a及び52bを押し潰すと、図6Aに示す中間体50の端縁51a及び51bは、それぞれ接続部23及び内周部24の内部に巻き込まれて封止され、端縁51a及び51bにおけるシートの端面が保護される。尚、中間体53に蓋部21をシールする前に、予め図6Cに示す中間体のカール部52a及び52bを押し潰しておいても良い。
上記の例では、図6Aに示す中間体50の端縁51bを内側にカールさせてカール部52bを形成しているが、端縁51bを外側にカールさせ、形成されたカーリング部を中間体の外周面に沿って押し潰しても良い。この場合、図6Aの中間体50を作製する際のヘミング加工を、貼り合わせ部25の内側となる端縁近傍にのみ行うことで、筒部20を構成するシートの端面を保護することができる。
上述した紙製チューブ容器100の製造方法において、各部の溶着方法としては、超音波溶着、高周波溶着、ヒートシール溶着、ホットエア溶着、胴部インサートのコンプレッション成型等を利用することができるが、紙の断熱性に左右されにくい点で超音波溶着を採用することが好ましい。
本実施形態に係る紙製チューブ容器100は、筒部1、平板部2及び胴部3のいずれもが紙を主体としたシートにより形成されるため、従来の樹脂製のチューブ容器と比べて樹脂の使用量を低減することができる。また、筒部1及び平板部2を構成するシートにバリア層を設けることによって、スパウト部分にもバリア性を付与することが容易である。
また、上述したように、筒部1の成形工程において、図5Bで説明したヘミング加工と、図5Eで説明したカール加工とを行うことにより、筒部1を構成するシートの全ての端面が封止されて保護されている。また、平板部2の外周縁の全周が容器の外面となる面側(面11b側)に折り返され、胴部3と平板部2との貼り合わせ部に封止されて保護されている。更に、胴部3を構成するシートも、筒状に加工する際に合掌状に貼り合わされている。このように構成することにより、紙製チューブ容器100の内部に各部を構成するシートの端面が露出しないため、シートの端面から紙層へと液体等の内容物が浸透することを阻止できる。よって、本実施形態によれば、紙層への浸透性を有する内容物を収容可能な紙製チューブ容器100を構成することが可能となる。
尚、紙層への浸透性がない内容物を収容する用途であれば、端縁44a部分のミング加工、端縁44b部分のヘミング加工、端縁45a部分のカール加工及び端縁45b部分のカール加工の1以上を省略しても良い。また、端縁44aまたは44bにおけるシートの端面をプロテクトテープを用いて保護する場合にも、図5Bに示したヘミング加工を省略できる。また、胴部3についても同様に、紙層への浸透性がない内容物を収容する用途であれば、胴部3を構成するシートの貼り合わせ方法は限定されず、シートの一方の端縁を含む帯状領域の外面と、シートの他方の端縁を含む帯状領域の内面とを貼り合わせても良い。胴部3を構成するシートの端面をプロテクトテープを用いて保護しても良い。
また、キャップ4を構成する筒部20も、筒部1と同様に、ヘミング加工及びカール加工を行うことにより、内側にシートの端面が露出しないように構成されている。したがって、キャップ4で紙製チューブ容器100を再封した際に、液体等の内容物がキャップ4の内面に付着しても、筒部20を構成するシートの端面から紙層へと内容物が浸透することを阻止することができる。尚、蓋部21を構成するシートの紙層への内容物の浸透を確実に防ぐため、蓋部21を形成するためのブランクを予め大きめに形成し、外周縁から所定範囲の環状部分を外面側に折り返した状態で筒部20の接続部23にシールしても良い。ただし、紙層への浸透性がない内容物を収容する用途であれば、筒部20の形成時のヘミング加工及びカール部52b(内周部24)の加工の一方または両方を省略しても良い。
更に、本実施形態に係る紙製チューブ容器100において、筒部1と平板状の平板部2とをシールすることによりスパウトを構成し、平板部2の外面に胴部3を構成するシートの内面をシールしている。胴部3を構成するシートは、紙を主体とする総厚30〜300μmのものであるため折り曲げが容易であり、平板部2の外周に沿って胴部3を折り畳むことにより、内容物を容易に絞り出すことができる。また、平板部2によって内容物が残留する空間が構成されないため、平板部2の外周に沿って胴部3を折り畳んで内容物を絞り出した際の内容物の残留を低減することもできる。
以下、本発明を具体的に実施した実施例を説明する。
(実施例)
坪量70g/mの耐油紙(大興製紙株式会社製)上に、厚み12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−ARH−F)と、厚み15μmの二軸延伸ナイロン(ユニチカ株式会社製、ONBC)と、厚み60μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)とをこの順に、2液硬化型ドライラミネート接着剤(三井化学株式会社製、商品名:タケラック(登録商標)A626及びタケネート(登録商標)A50)を用いてこの順に貼り合わせ、胴部構成用のシートを作製した。作製したシートを合掌貼り製袋機で加工し、製袋幅55mm、長さ180mm、シール幅8mmのスリーブを作製した。
次に、坪量200g/mのカップ原紙(王子エフテックス株式会社製)の一方面に、厚み12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−ARH−F)と、厚み60μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)とをこの順に、2液硬化型ドライラミネート接着剤(三井化学株式会社製、商品名:タケラック(登録商標)A626及びタケネート(登録商標)A50)を用いてこの順に貼り合わせた。また、カップ原紙の他方面に、エクストルーダーにて低融点ポリエチレン(LDPE、旭化成株式会社製、商品名:L1850K)を20μmの厚みで成膜して、注出口部(筒部及び平板部)構成用のシートを作製した。
注出口部構成用のシートを、外径φ39mm、内径φ21mmのドーナッツ状に抜き加工し、カーリングツールを用いて外周部を内側にカールさせた後、超音波シール基を用いてカールを潰し、外径φ35mmの平板部用の部品を作製した。一方、注出口部構成用のシートを88mm幅×40mmの長方形状にカットし、短辺部分を反対側に折り返した(スカイブした)後、筒状に丸め、スカイブした部分を噛み合わせて加熱シールすることにより、直径φ21mmの筒状の中間体を作製した。前述の平板部用の部品を筒状の中間体に嵌め込んだ後、筒状の中間体の両端を外向きにカール径φ2mmでカールさせた。一方のカールを押し潰して、超音波シールにより平板部用の部材と一体化させ、紙製の注出口部(スパウト)を作製した。
上記のスリーブに作製した注出口部を挿入し、平板部の外周の折り返し部に沿ってスリーブのシートを折り畳みながら超音波シールし、注出口部の平板部に胴部(スリーブ)を取り付けた。
厚み12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−ARH−F)と、イージーピールフィルム(東レフィルム加工株式会社製、商品名:CF9501EA)を、2液硬化型ドライラミネート接着剤(三井化学株式会社製、商品名:タケラック(登録商標)A626及びタケネート(登録商標)A50)を用いて貼り合わせてトップシール材を作製した。注出口部の筒部の開放端に、トップシール材をヒートシールし、実施例に係る紙製チューブ容器を作製した。
(比較例1)
比較例1として、胴部の中間層に紙を用いたラミネートチューブを作製した。
厚み130μmの低融点ポリエチレンフィルム(LDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:V−1)の一方面に、坪量50g/mの未晒クラフト紙(王子マテリア株式会社製)と、厚み12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−ARH−F)と、厚み150μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)とをこの順に、2液硬化型ドライラミネート接着剤(三井化学株式会社製、商品名:タケラック(登録商標)A626及びタケネート(登録商標)A50)を用いてこの順に貼り合わせた。次に、LDPEフィルムの他方面と、厚み40μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)とを、エクストルーダーを用いて押し出した厚み30μmのポリエチレン(SPE、旭化成株式会社製、商品名:L1850K)を介してサンドラミネートし、チュービング用の原反を作製した。
一般的なラミネートチューブの製造装置を用い、作製した原反からスリーブ(胴部)を作製し、インラインコンプレッション成型にて肩部の成型と胴部との一体化を行い、比較例1に係るラミネートチューブを作製した。尚、肩部は、高密度ポリエチレンを用いて成型した。
(比較例2)
比較例2として、一般的な樹脂製ラミネートチューブを作製した。
厚み130μmの低融点ポリエチレンフィルム(LDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:V−1)の一方面に、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名:P60)と、厚み12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−ARH−F)と、厚み150μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)とをこの順に、2液硬化型ドライラミネート接着剤(三井化学株式会社製、商品名:タケラック(登録商標)A626及びタケネート(登録商標)A50)を用いてこの順に貼り合わせた。次に、LDPEフィルムの他方面と、厚み40μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620L)との間に、エクストルーダーを用いて押し出した厚み30μmのポリエチレン(SPE、旭化成株式会社製、商品名:L1850K)を介してサンドラミネートし、チュービング用の原反を作製した。
一般的なラミネートチューブの製造装置を用い、作製した原反からスリーブ(胴部)を作製し、インラインコンプレッション成型にて肩部の成型と胴部との一体化を行い、比較例2に係るラミネートチューブを作製した。尚、肩部は、高密度ポリエチレンを用いて成型した。
表1に、実施例並びに比較例1及び2に係るチューブ容器について、紙比率、バリア性の有無、口部の開封性、廃棄性、総合評価を示す。表1における紙比率は、チューブ容器全体の質量に示す紙の質量の割合(質量%)である。バリア性の評価は、胴部及び肩部(注出口部)の両方にバリア性がある場合を「◎」、それ以外を「×」とした。口部開封性は、トップシール材の開封がしやすい場合を「◎」、それ以外を「×」とし、「−」は、未評価であることを示す。また、リサイクル性は、紙としてリサイクルが可能である場合を「◎」、それ以外を「×」とした。総合評価は、バリア性、口部開封性及びリサイクル性の全ての評価が「◎」であるものを「○」とし、それ以外を「×」とした。
Figure 2021155050
表1に示すように、実施例に係る紙製チューブ容器は、紙比率が容器全体の質量の50%を超えており、紙としてリサイクルが可能なものであった。また、胴部構成用のシートと、注出口部構成用のシートとにバリア性フィルムを用いることにより、胴部及び注出口部の両方にバリア性を付与できるものであった。また、バリア性フィルム及びイージーピールフィルムをラミネートしたトップシール材を注出口部にシールしたことにより、開封前の状態で内容物を密封状態に維持することができ、かつ、トップシール材の除去も容易であった。したがって、本実施例に係る紙製チューブ容器は、紙を主体とするシートで構成しつつ、優れた密封性を有するものである。
比較例1に係るラミネートチューブは、胴部を構成するシートの中間層に紙層を有するため、胴部の外観上は紙に見えるが、実際の紙比率は10%未満であり、プラスチック使用量を低減できず、また、プラスチック容器として廃棄する必要があるものであった。比較例2に係るラミネートチューブも、プラスチック比率が100%であるため、プラスチック使用量を低減できず、また、プラスチック容器として廃棄する必要があるものであった。比較例1及び2に係るラミネートチューブは、肩部がHDPEで成型されていることから、肩部にバリア性を付与することができなかった。また、肩部の注出口にトップシール材を設けていないため、実施例に係る紙製容易基と比べて、開封前の密閉性に劣るものである。
本発明に係る紙製チューブ容器は、医薬品化粧品、食品等の包装材として利用できる。
1 筒部(第1の筒部)
2 平板部
3 胴部
4 キャップ
5a、5b 端部
6 フランジ
7 外周部
8 貼り合わせ部(第1の貼り合わせ部)
10 開口
11 面
12 折り返し部
14 端部
15 貼り合わせ部
20 筒部(第2の筒部)
21 蓋部
22 端部
23 接続部
24 内周部
25 貼り合わせ部(第2の貼り合わせ部)
26 面
31 シート
32 紙層
41 シート
100 紙製チューブ容器

Claims (5)

  1. 筒形状を有し、軸方向における一方端にフランジを有する第1の筒部と、
    前記第1の筒部の断面と略同形状の開口が設けられた環状の平板形状を有し、前記開口を前記第1の筒部が貫通した状態で、一方面が前記第1の筒部の前記フランジにシールされた平板部と、
    一方端が閉塞されたチューブ形状を有し、他方端から所定範囲の部分が前記平板部の他方面にシールされた胴部とを備え、
    前記第1の筒部と前記平板部と前記胴部とが、紙を主体とするシートにより構成される、紙製チューブ容器。
  2. 前記第1の筒部は、
    紙を主体とするシートからなる矩形状のブランクを筒状に丸め、対向する一対の端縁から所定範囲の部分を重ね合わせてシールすることにより形成された第1の貼り合わせ部と、
    筒状に丸められたブランクの軸方向における一方の端縁から所定範囲の部分を外側にカールさせてから押し潰すことにより形成された前記フランジとを有しており、
    前記一対の端縁が前記第1の貼り合わせ部の内部に折り込まれて封止され、前記軸方向における前記一方の端縁が前記フランジの内部に巻き込まれて封止されている、請求項1に記載の紙製チューブ容器。
  3. 前記第1の筒部は、筒状に丸められたブランクの軸方向における他方の端縁から所定範囲の部分を外側にカールさせてから前記第1の筒部の外周面に沿って押し潰すことにより形成された外周部を更に有し、
    前記軸方向における前記他方の端縁が前記外周部の内部に巻き込まれて封止されている、請求項2に記載の紙製チューブ容器。
  4. 前記平板部には、紙を主体とするシートからなるブランクの外周縁を含む環状の部分を前記他方面の側に折り返すことにより形成された折り返し部が形成されており、
    前記胴部の前記他方端から所定範囲の部分が、前記折り返し部の全体と、前記平板部の前記他方面のうち、前記折り返し部の内周全体に沿う部分とにシールされている、請求項1〜3のいずれかに記載の紙製チューブ容器。
  5. 紙を主体とするシートにより構成され、前記第1の筒部に取り付け可能なキャップを更に備え、
    前記キャップは、
    筒形状を有する第2の筒部と、
    前記第2の筒部の内側に嵌め込まれ、前記第2の筒部の軸方向における一端を閉鎖する平板状の蓋部とを含み、
    前記第2の筒部は、
    紙を主体とするシートからなる矩形状のブランクを筒状に丸め、対向する一対の端縁から所定範囲の部分を重ね合わせてシールすることにより形成された第2の貼り合わせ部と、
    筒状に丸められたブランクの軸方向における一方の端縁から所定範囲の部分を内側にカールさせてから押し潰すことにより形成され、前記第2の筒部に嵌め込まれた前記蓋部の外周縁にシールされる接続部と、
    筒状に丸められたブランクの軸方向における他方の端縁から所定範囲の部分を内側にカールさせてから前記第2の筒部の内周面に沿って押し潰すことにより形成された内周部とを有し、
    前記一対の端縁が前記第2の貼り合わせ部の内部に折り込まれて封止され、前記軸方向における前記一方の端縁が前記接続部の内部に巻き込まれて封止され、前記軸方向における前記他方の端縁が前記内周部の内部に巻き込まれて封止されている、請求項1〜4のいずれかに記載の紙製チューブ容器。
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WO2023163173A1 (ja) * 2022-02-28 2023-08-31 凸版印刷株式会社 キャップ及びこれを含むチューブ容器

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