JP2021142995A - チューブ容器 - Google Patents

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実 川▲崎▼
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征記 三好
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【課題】胴部の表面に紙を用いた美粧性の高いチューブ容器を提供する。【解決手段】筒状の注出筒部と、注出筒部の一方端に接続され、注出筒部の外方に延伸するフランジ部とを有する注出口部と、紙の一方面側にシーラントを有するシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分がフランジ部にシールされたチューブ状の胴部とを備え、胴部には、筒状に丸めたシートを合掌状に突き合わせてシールすることにより背貼りシール部が形成されており、背貼りシール部が胴部の外面に沿うように折り曲げられて胴部にシールされている、チューブ容器。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブ容器に関する。
医薬品や化粧品、食品等の包装材として、樹脂を主体とした材料からなるチューブ容器が広く用いられている。例えば、特許文献1には、内容物を抽出する注出ユニットと、注出ユニットに溶着され、内容物を収容する胴部とから構成されるチューブ容器が記載されている。
特開2016−199280号公報
近年、環境負荷の軽減や資源保護の観点から、包装容器に使用する樹脂量の低減が要望されており、樹脂の一部を紙に置き換えた包装容器が種々検討されている。チューブ容器においても、樹脂使用量を低減するため、例えば、胴部に紙を用いることが考えられる。
チューブ容器は、一般に、液体を含む内容物の包装に用いられるため、紙への液体の浸透を防止するため、胴部を構成するシートに紙を用いる場合は、紙の一方面側(胴部の内側となる面側)に樹脂層を設けることが必要である。また、シートの端面からの液体の浸透を防止することも必要である。表裏が異種素材のシート(例えば、最内層がポリエチレンで最外層が紙)を筒状にして部分的に重ね合わせ、重ね合わせた部分の最内層と最外層を貼り合わせる方法として、重ね合わせ部分にテープ材を用いる方法もあるが、テープ材が必要となるため製造コストを増加させ、また、内部に露出したテープ材の端面から接着剤成分が溶出する可能性が考えられるため、チューブ容器の構成としては好ましくない。胴部は、シートの端面が内容物に触れないような構造であることが必要であり、ピロー包装袋のように、シートの内面同士を合掌状に突き合わせて背貼りシールした形態が適している。
しかしながら、紙を含むシートを2枚重ねて背貼りシールした場合、背貼りシール部分のコシが強く、胴部から跳ね上がるため、包装容器の外観を損なう。
それ故に、本発明は、胴部の表面に紙を用いた美粧性の高いチューブ容器を提供することを目的とする。
本発明に係るチューブ容器は、筒状の注出筒部と、注出筒部の一方端に接続され、注出筒部の外方に延伸するフランジ部とを有する注出口部と、紙の一方面側にシーラントを有するシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分がフランジ部にシールされたチューブ状の胴部とを備え、胴部には、筒状に丸めたシートを合掌状に突き合わせてシールすることにより背貼りシール部が形成されており、背貼りシール部が胴部の外面に沿うように折り曲げられて胴部にシールされているものである。
本発明によれば、胴部の表面に紙を用いた美粧性の高いチューブ容器を提供できる。
実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す斜視図 図1に示すII−IIラインに沿う断面図 図1に示すIII−IIIラインに沿う端面図 図1に示すIV−IVラインに沿う端面図 チューブ容器の胴部を構成するシートの層構成の一例を示す断面図 チューブ容器の胴部を構成するシートの平面図 チューブ容器の胴部の製造方法を説明するための断面図 チューブ容器の胴部の製造方法を説明するための断面図 チューブ容器の胴部の製造方法を説明するための断面図 チューブ容器の胴部の製造方法を説明するための断面図 チューブ容器の胴部と注出口部との溶着方法を説明するための図 チューブ容器の胴部と注出口部との溶着方法を説明するための図 チューブ容器の胴部と注出口部との溶着方法を説明するための図
図1は、実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示すII−IIラインに沿う断面図であり、図3は、図1に示すIII−IIIラインに沿う端面図であり、図4は、図1に示すIV−IVラインに沿う端面図である。
チューブ容器100は、チューブ状の胴部1と、胴部1に取り付けられた注出口部2とを備える。
胴部1は、内容物を収容するための部材であり、紙及びシーラントを含むシートにより形成されている。胴部1は、略平行な一対の端縁を有するシートを丸め、シートの一対の端縁のそれぞれを含む帯状の部分の内面同士を合掌状に突き合わせて溶着させることにより形成される。胴部1は、製袋機やピロー・スティック包装機等を用いて作製することができる。
注出口部2は、胴部1に収容された内容物を外部に抽出するためのスパウトであり、熱可塑性樹脂を含む材料により成型される。注出口部2は、注出筒部3とフランジ部4とを備える。フランジ部4は、注出筒部3の一方の端部6a(図2における下端)に接続され、注出筒部3の外方に延伸する平板状の部分である。本実施形態では、フランジ部4は、注出筒部3の軸方向と直交する方向(図2における左右方向)に延伸するように形成されている。本実施形態では、フランジ部4は、円環状に形成されているが、胴部1を接合することができる限り、フランジ部4の外形は限定されず、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良い。
注出口部2の材料となる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド及びシクロポリオレフィンのいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。注出口部2は、熱可塑性樹脂と樹脂以外のフィラーを含む材料により成型しても良い、フィラーとしては、タルク、カオリン、紙粉及びセルロース繊維のいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。注出口部2の材料として、熱可塑性樹脂と、樹脂以外のフィラーの混合物を用いることにより、成型性や胴部1のシート材との熱溶着性を維持しつつ、樹脂の使用量を低減することが可能となる。注出口部2の成型方法は特に限定されないが、射出成形、真空成形・熱板圧空成型等のサーモフォーミング、コンプレッション成型等の既存の成型方法を利用可能である。
図1及び図2に示すように、胴部1の一方の端部5aはシールされて閉塞されている。一方、胴部1の他方の端部5bから所定範囲の部分は、折り畳まれて注出口部2のフランジ部4の外面8にシールされている。フランジ部4上には、図1及び図4に示すように、胴部1を構成するシートが折り畳まれてなるプリーツ12が複数形成される。
胴部1には、シートの内面同士を合掌状に突き合わせて溶着させた背貼りシール部7が形成される。図3に示すように、胴部1に形成された背貼りシール部7は、胴部1の外面に沿うように折り曲げられて胴部1にシールされている。背貼りシール部7の外面と胴部1の外面とは、熱溶着性を有する材料を用いてシールされている。
また、図4に示すように、注出口部2のフランジ部4上には、胴部1の端部5bから所定範囲の部分の少なくとも一部が折り畳まれることにより、シート同士の重なり部13が形成される。重なり部13においては、重なり合ったシートの外面同士が接しており、互い接するシートの外面同士が熱溶着性を有する材料を用いてシールされている。
図5は、チューブ容器の胴部を構成するシートの層構成の一例を示す断面図である。
チューブ容器100の胴部1は、紙を主体とするシート41により構成される。シート41は、紙層32の一方面に、基材フィルム層33、バリア層34及びシーラント層35をこの順に積層し、紙層32の他方面に、紙保護層37を積層し、紙保護層37上にインキ層38及びオーバーコートニス層39を積層し、熱溶着性コート層40をパターンコートした多層シートである。以下、各層の詳細を説明する。
(紙層)
紙層32は、チューブ容器100に強度及びコシを付与する構造層である。紙層32を構成する用紙の種類は特に限定されないが、強度、屈曲耐性、印刷適性を備える点で、片艶クラフト紙または両艶クラフト紙を用いることが好ましい。また、紙層32を構成する用紙として、必要に応じて、耐水紙または耐油紙を使用しても良い。また、紙層32はパルプ繊維を50%以上含む紙であれば良く、パルプ繊維の他に樹脂繊維を含む混抄紙であっても良い。
紙層32に用いる紙の坪量は、30〜200g/mであり、50〜120g/mであることが好ましい。紙層32に用いる紙の坪量が30g/m未満である場合、胴部1のコシが不足する。コシを補うためには、例えば、紙層32より内側に設ける樹脂フィルムを厚くする必要があるが、樹脂比率の上昇に繋がり、環境負荷低減の面で望ましくない。また、紙層32に用いる紙の坪量が200g/mを超える場合、紙のコシや断熱性により、製筒性(製袋性)、成型性及び溶着性が悪化する上、製造コストも増加するため好ましくない。
(基材フィルム層)
基材フィルム層33は、シート41に耐熱性と物理的強度とを付与する層である。基材フィルム層33は、バリア層34の基材となる層でもある。基材フィルム層33を構成するフィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性及び物理的強度の観点から、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の延伸フィルムを用いることが好ましい。ただし、基材フィルム層33を紙により構成しても良い。
(バリア層)
バリア層34は、酸素や水蒸気等を遮断して、内容物の保存性を向上させる機能層である。バリア層34は、例えば、シリカやアルミナ等の無機化合物の蒸着膜、アルミニウム等の金属蒸着膜、アルミニウム等の金属箔、板状鉱物及び/またはバリア性樹脂を含むバリアコート剤の塗膜の1種以上により構成することができる。バリアコート剤に用いるバリア性樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(PVDC)等を使用することができ、バリアコート剤にはバリア性樹脂以外のバインダー樹脂が適宜配合される。バリア層34は、予め基材フィルム層33上に積層されてバリアフィルムを構成していても良いし、単層膜として設けられても良い。
(シーラント層)
シーラント層35の材質は特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂であることが好ましい。シーラント層35には、軟化温度が基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上低い樹脂を用いる。シーラント層35の軟化温度が、基材フィルム層33の軟化温度より20℃以上低くない場合、シール時に基材フィルム層33が軟化してピンホールが発生する可能性が高くなるため好ましくない。シーラント層35の軟化温度は、基材フィルム層33の軟化温度より40℃以上低いことが好ましい。
シーラント層35に用いる熱可塑性樹脂は、後述する注出口部2の材料を構成する熱可塑性樹脂に対して接着性を有するものであれば良いが、注出口部2に用いる熱可塑性樹脂と同じ材質であることが好ましい。シーラント層35に用いる熱可塑性樹脂と注出口部2に用いる熱可塑性樹脂層とを同じにすることにより、胴部1と注出口部2とのシール強度を向上させることができる。
(紙保護層)
紙保護層37は、シート41を構成する紙層32への内容物や汚れの付着から保護するための層である。紙保護層37の材料や形成方法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂の押出コートや、耐水剤あるいは耐油剤等のコート剤のコートにより紙保護層37を積層することができる。紙保護層37の厚みは、0.2〜50μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。紙保護層37の厚みが0.2μm未満である場合、紙保護層37にピンホールが発生する可能性があり、紙層32の保護が不十分となる場合がある。また、紙保護層37の厚みが50μmを超える場合、樹脂使用量や製造コストの面で好ましくない。
(インキ層、オーバーコートニス層)
インキ層38は、各種表示を行うために印刷により施される層であり、オーバーコートニス層39は、耐摩性等を付与するための層である。インキ層38とオーバーコートニス層の積層順序は図4と逆であっても良い。また、オーバーコートニス層39が紙保護層37を兼ねていても良い。
(熱溶着性コート層)
熱溶着性コート層40は、シート41の外面に熱溶着性を付与するための層である。本実施形態では、後述するように、シート41の外面にパターンコートした熱溶着性コート層40により、背貼りシール部7の外面を胴部1の外面にシールしている(図3参照)と共に、注出口部2のフランジ部4上に形成される重なり部13で重なるシートの外面同士をシールしている(図4参照)。
熱溶着性コート層40は、アクリルポリマー、ポリオレフィン、ポリビニルアセテート、ポリエステル等の融点が200℃以下の熱可塑性樹脂を含むコート剤を塗布し、乾燥させることにより形成することができる。コート剤には、熱可塑性樹脂の他に、ブロッキング防止のための無機物等を配合しても良い。
熱溶着性コート層40を形成するためのコート剤の塗布量は、0.2〜40g/mであり、3.0〜30g/mであることが好ましい。コート剤の塗布量が0.2g/m未満の場合、シート41の外面同士の接着強度が不足し、背貼りシール部7や重なり部13のシートが跳ね上がる現象(以下、「紙ハネ」という)が発生する。一方、コート剤の塗布量が40g/mを超える場合、摩擦係数が大きくなり、製袋機等の加工装置に対する機械適性が低下したり、シート41同士のブロッキングが発生しやすくなったりする。
熱溶着性コート層40は、シート41の全面に設けても構わないが、シート41の表面の摩擦係数が大きくなるため、胴部1を加工する工程及びその後の工程での機械適性が低下する場合がある。したがって、熱溶着性コート層40は、コート剤をパターンコート(部分コート)することにより、シート41の表面の一部に設けることが、機械適性の面でより好ましい。
熱溶着性コート層40をシート41の表面の一部に設ける場合、シール対象箇所、すなわち、背貼りシール部7の外面と胴部1の外面とが接触する部分と、重なり部13において重なるシートの外面同士が接触する部分とに熱溶着性コート層40が設けられていれば良い。ただし、シール対象箇所において接触する面の一方にのみ熱溶着性コート層40を設けても良い。
胴部1を構成するシート41の厚み(総厚)は、特に限定されないが、30〜300μmであることが好ましい。胴部1を構成するフィルムの厚みが、この範囲であれば、製袋機やピロー・スティック包装機等を用いて胴部1を容易に筒状に加工することができる。また、紙層32によって強度とコシが付与されるため、一般的なラミネートチューブ(厚み300〜500μm)と比べて、薄くすることができ、樹脂使用量も低減できる。
胴部1を構成するシート41の樹脂比率を低減するため、シート41の質量のうち、紙層32の占める割合が50%以上であることが好ましい。樹脂の使用量を低減する観点では紙層32の割合は高いほど好ましい。
尚、図5に示したシート41の層構成において、基材フィルム層33、バリア層34、紙保護層37、インキ層38及びオーバーコートニス層39の1層以上を省略しても良い。
チューブ容器100は、図1に示すように、注出口部2の注出筒部3に螺合により着脱可能なスクリューキャップ11を更に備えていても良い。チューブ容器100がスクリューキャップ11を備える場合、チューブ容器100の開封後に再封することが容易と
なる。
また、チューブ容器100は、スクリューキャップ11に代えて、ヒンジキャップを備えていても良い。ヒンジキャップを設ける場合、図1に示した注出筒部3に螺合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。あるいは、注出筒部3の外面にネジ山の代わりにリブを設け、リブを介した嵌合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。
また、注出筒部3の端部6bには、チューブ容器100の未開封状態において注出筒部3を閉鎖するフィルムがシールされていても良い。
更に、注出筒部3の内部は、チューブ容器100の未開封状態において容器内部を密閉状態に保つために、隔壁により閉鎖されていても良い。隔壁を設ける場合、注出筒部3の内周に沿って円形状のハーフカットを設けると共に、ハーフカットによって囲まれた部分に接続されるプルリングを設けることが好ましい。このように構成すれば、チューブ容器100の開封時には、使用者がプルリングを引っ張って隔壁のハーフカット27の部分を破断させることにより、ハーフカットで囲まれた隔壁の一部を除去して、胴部1から注出筒部3へと内容物を注出するための開口部を形成することができる。
以下、本実施形態に係るチューブ容器100の製造方法を説明する。
図6は、チューブ容器の胴部を構成するシートの平面図である。
図6に示すシート20は、図5で説明した層構成を有するシートであって、1つの胴部1に対応するものである。図6における上側の端縁24の近傍が注出口部2に溶着される部分に相当し、図6における下側の端縁近傍が閉塞端となる部分に相当する。また、二点鎖線で挟まれた中央の領域21は、チューブ容器100の前面となる部分であり、領域21の両側に隣接する領域22は、チューブ容器100の背面となる部分である。また、図6の紙面の手前側が胴部1の外面となる面である。
シート20の表面(外面)のうち、端縁23aに沿った帯状の領域25と、端縁23aに隣接する端縁24を含む帯状の領域26とに、熱溶着性のコート剤をパターンコートすることにより、上述した熱溶着性コート層が形成されている。領域25は、シート20を丸めて筒状にし、対向する平行な端縁23a及び23bに沿う帯状領域の内面同士を合掌状に突き合わせて背貼りシール部7を形成し、背貼りシール部7を胴部1に沿うように折り曲げた際に、背貼りシール部7の外面と胴部1の外面とが接する部分に相当する。また、領域26は、筒状にしたシート20を注出口部2のフランジ部4に接合する際に、フランジ部4に溶着される部分であって、折り畳まれてプリーツ12が形成される部分に相当する。
図7A〜図7Dは、チューブ容器の胴部の製造方法を説明するための断面図である。図7A〜図7Dにおいて、紙面に直交する方向がシート20の搬送方向であり、シート20は図示しない搬送装置によって搬送されながら順次加工される。
まず、図7Aに示すように、板状の治具51にシート20を巻き付け、一方の端縁23aを含む所定範囲と、他方の端縁23bを含む所定範囲とを重ね合わせる。図6で説明したように、端縁23aに沿う領域25には、熱溶着性コート層が設けられている。
次に、図7Bに示すように、断面が逆T字形のガイド52を用いて、端縁23aに沿う帯状の部分と端縁23bに沿う帯状の部分とを立ち上げ、それぞれの内面同士をガイド52を挟んで合掌状に対向させる。
次に、図7Cに示すように、平板状のガイド53を用いて、シート20の内面同士を合掌状に突き合わせた部分を約90度折り曲げて、3枚のシートを重ね合わせた状態とする。
この状態で、図7Dに示すように、シールバー54を用いてシールすることにより、シート20の内面同士を溶着させて背貼りシール部7を形成すると同時に、領域25に設けられた熱溶着性コート層により背貼りシール部7が胴部1の外面に溶着した胴部1を形成することができる。
図8A〜図8Cは、チューブ容器の胴部と注出口部との溶着方法を説明するための図である。
まず、図8A及び図8Bに示すように、筒状の胴部1と、別途成型した注出口部2とを用意し、胴部1の端部5bから、注出口部2のフランジ部4を挿入する。注出口部2には、別途成型したスクリューキャップ11を螺合させて一体化しておくことが好ましい。図6で説明したように、端縁24を含む領域26には、熱溶着性コート層が設けられている。
次に、図8Bに示すように、胴部1の他方の端部から挿入した治具56を用いてフランジ部の内面を支持し、図示しない爪を用いて、胴部1の端縁24(端部5b)から所定範囲の部分を図8Bに示す白抜き矢印方向に折り返して押さえる。胴部1を折り返すための爪は、注出口部2の周方向に所定間隔毎に複数設けられている。
次に、図8Cに示すように、超音波ホーン等の溶着装置57と治具56とで胴部1の端縁24から所定範囲の部分を挟み込む。間欠的に配置した複数の爪で胴部1の端縁24から所定範囲の部分を押さえて溶着装置57でプレスすることにより、胴部1の端縁24から所定範囲の部分を折り畳んでフランジ部4に溶着することができる。これにより、胴部1と注出口部2とを接合することができる。
その後、胴部1の内部に内容物を充填して、胴部1の端部を閉鎖することにより、チューブ容器100を用いた包装体を得ることができる。
チューブ容器100の製造時に胴部1及び注出口部2を溶着する方法としては、超音波溶着、高周波溶着、ヒートシール溶着、ホットエア溶着、胴部インサートのコンプレッション成型等を利用することができるが、紙の断熱性に左右されにくい点で超音波溶着を採用することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態に係るチューブ容器は、胴部1を紙とシーラントを有するシートで構成しているため、樹脂の使用量を低減しつつ、紙により胴部1にコシを付与することができるため、容器の自立性やハンドリング性に優れる。胴部1に形成される背貼りシール部7が胴部1の外面に溶着されると共に、フランジ部4上に形成されるシートの重なり部13が相互に溶着されているため、背貼りシール部7及び重なり部13に紙ハネがなく、美粧性に優れたチューブ容器100を提供できる。
また、本実施形態に係るチューブ容器100においては、フランジ部4が注出筒部3の中心軸に対して直交する平板形状を有しており、胴部1がフランジ部4の外面8に溶着されているため、チューブ容器100の内容物が少なくなった場合に、胴部1をフランジ部4の外周縁に沿って折り畳むことにより、内容物を容易に絞り出すことができる。また、フランジ部4が平板形状であり、フランジ部4によって内容物が残存する空間が形成されないため、胴部1をフランジ部4の外周縁に沿って折り曲げ、フランジ部4と胴部1とをほぼフラットな状態とすることにより、内容物を残らず絞り出すことができる。
(変形例)
上記の実施形態では、図6に示した領域25及び26の両方に熱溶着性コート層40を積層した例を説明したが、フランジ部4の形状やフランジ部4への胴部1の溶着部分の折り畳み方により、重なり部13の数や重なり面積を少なくできる場合には、領域26(重なり部13)の熱溶着性コート層40を省略し、領域25にのみ熱溶着性コート層40を設けても良い。この場合も、背貼りシール部7が胴部1の外面に沿うように折り曲げられてシールされていることにより、背貼りシール部7の紙ハネが防止された美粧性の高いチューブ容器を得ることができる。
また、上記の実施形態では、コート剤のパターンコートにより熱溶着性コート層40を積層した例を説明したが、胴部1を構成するシート材の全面にコート剤をコートして熱溶着性コート層40を形成しても良い。
また、上記の実施形態では、熱溶着性コート層40を設けることにより、背貼りシール部7及び重なり部13を溶着させる例を説明したが、熱溶着性コート層40を積層せずに、図6に示した紙保護層37を熱溶着性を有する材料を用いて紙層32の全面に形成し、紙保護層37により、背貼りシール部7を胴部1の外面に溶着させても良い。また、背貼りシール部7に加え、フランジ部4上の重なり部13において重なるシート同士も紙保護層37により溶着させても良い。紙保護層37を熱溶着性の材料で形成する場合、アクリルポリマー、ポリオレフィン、ポリビニルアセテート、ポリエステル等の熱溶着樹脂を紙層32上に押出コートしても良いし、これらの熱可塑性樹脂及び必要に応じて添加される無機化合物を含有するコート剤を紙層32上にコートしても良い。樹脂の押出コートにより熱溶着性の紙保護層37を形成する場合、厚みは5〜30μmであることが好ましく、コート剤により熱可塑性の紙保護層37を形成する場合、厚みは0.2〜20μmであることが好ましい。
以下、本発明を具体的に実施した実施例を説明する。
(実施例1)
坪量100g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)上に、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL−RD)と、厚み50μmの直鎖状低融点ポリエチレン(LLDPE、タマポリ化学株式会社製、商品名:SE620A)とをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせた。紙の他方の表面に、印刷によるインキ層とオーバーコートに層を形成し、熱可塑性樹脂を含有する熱溶着性コート剤を、背貼りシール部と胴部とが重なる領域と、注出口部のフランジ部に胴部をシールした際に折り畳まれて重なる領域とにパターンコートした(図6のハッチングの領域)。熱溶着性コート剤の塗布量は、10g/mとした。熱溶着性コート層を形成したシートを背貼り製袋機で加工し、直径35mm×長さ200mmの背貼りパウチ(胴部)を作製した。
注出口部(スパウト)は、ポリエチレンを射出成形して作製した。
作製した胴部及び注出口部を専用の加工装置を用いて熱溶着することにより、直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例2)
熱溶着性コート剤の塗布量を1g/mとしたことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例3)
熱溶着性コート剤の塗布量を20g/mとしたことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(実施例4)
熱溶着性コート剤をシートの全面にコートしたことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例1)
熱溶着性コート剤をコートしなかったことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
(比較例2)
熱溶着性コート剤の塗布量を0.1g/mとしたことを除き、実施例1と同様にして直径35mmのチューブ容器を作製した。
表1に各実施例及び各比較例における紙の坪量、熱溶着性コート剤の塗布量及び塗布態様と、製袋適性(機械適性)、胴部のコシ及び紙ハネの評価結果を併せて示す。
尚、表1における製袋適性(機械適性)、胴部のコシ感及び紙ハネは以下の基準により評価した。また、表1における「−」は、未評価であることを表す。
<製袋適性(機械適性)>
○:製袋機で胴部を加工する際の機械適性が良好
△:摩擦係数増加により機械適性がやや低下するが問題ないレベル
×:摩擦係数が高すぎて滑りが悪いため、製袋機での加工が困難
<胴部のコシ感>
○:背貼りシール部によるコシ感の向上が感じられる
×:背貼りシール部によるコシ感の向上が感じられない
<紙ハネ>
◎:紙ハネがなく、シートの重なり部分が一体化されている
○:紙ハネはないが、シートの重なり部分がやや浮き上がったように見える
×:紙ハネがある
Figure 2021142995
表1に示すように、実施例1〜4に係るチューブ容器は、胴部の背貼りシール部及び肩部(フランジ部への胴部の溶着部分)のいずれにも紙ハネがなく、美粧性の高いものであった。また、背貼りシール部が胴部に溶着されていることにより、胴部のリジッド性が向上し、胴部のコシ感が高く感じられた。また、実施例1〜4においては、胴部を形成する際の製袋適性も良好であった。
比較例1に係るチューブ容器は、熱溶着性コート層を設けていないため、胴部の背貼りシール部及び肩部(フランジ部への胴部の溶着部分)のいずれにも紙ハネが発生した。比較例2に係るチューブ容器においても、熱溶着性コート剤の塗布量が少なすぎることにより、胴部の背貼りシール部及び肩部(フランジ部への胴部の溶着部分)のいずれにも紙ハネが発生した。したがって、比較例1及び2に係るチューブ容器は美粧性の面で実施例1〜4に劣るものであった。また、背貼りシール部が胴部に溶着されていないために、実施例1〜4と比べると、胴部のコシ感が低かった。
本発明に係るチューブ容器は、医薬品化粧品、食品等の包装材として利用できる。
1 胴部
2 注出口部
3 注出筒部
4 フランジ部
5a、5b 端部
6a、6b 端部
7 背貼りシール部
13 重なり部
32 紙層
35 シーラント層
40 熱溶着性コート層
41 シート

Claims (5)

  1. 筒状の注出筒部と、前記注出筒部の一方端に接続され、前記注出筒部の外方に延伸するフランジ部とを有する注出口部と、
    紙の一方面側にシーラントを有するシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分が前記フランジ部にシールされたチューブ状の胴部とを備え、
    前記胴部には、筒状に丸めた前記シートを合掌状に突き合わせてシールすることにより背貼りシール部が形成されており、
    前記背貼りシール部が前記胴部の外面に沿うように折り曲げられて前記胴部にシールされている、チューブ容器。
  2. 前記胴部の前記所定範囲の部分の少なくとも一部が折り畳まれることにより、シート同士の重なり部が形成されており、
    前記重なり部において重なるシート同士がシールされている、請求項1に記載のチューブ容器。
  3. 前記胴部のシートを構成する紙の他方面に部分的に塗布された、熱溶着性を有する材料により、前記背貼りシール部が前記胴部の外面にシールされていると共に、前記重なり部において重なるシート同士がシールされている、請求項2に記載のチューブ容器。
  4. 前記コート剤の塗布量が0.2〜40g/mである、請求項3に記載のチューブ容器。
  5. 前記胴部のシートを構成する紙の他方面の全面に積層された、熱溶着性を有する材料の層により、前記背貼りシール部が前記胴部の外面にシールされていると共に、前記重なり部において重なるシート同士がシールされている、請求項2に記載のチューブ容器。
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