JP2021120275A - 包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の解決しようとする課題は、再生産可能な材料である紙を50%超用いながら、充填適性や開封性にも優れた包装容器を提案するものである。【解決手段】それぞれインキ層26、紙層25、基材樹脂層23、シーラント樹脂層21をこの順序で有する表面積層体2と裏面積層体3の、シーラント樹脂層同士を対向させ、この間に、基材樹脂層24、シーラント樹脂層22をこの順序で有し、紙を積層しない底面積層体4のシーラント樹脂層を外側にして逆V字状に折った底面材5を挿入し、周縁部6を熱シールして、胴部7および底折込部8を形成してなる包装容器1であって、胴部、周縁部および底折込部を構成する積層体全体における紙の重量が、接着剤やインキ層を含む樹脂重量よりも重いことを特徴とする包装容器である。【選択図】図1

Description

本発明は、各種液体や粉粒体を収納するための包装容器に関し、特に再生産可能な材料である紙を主材料とし、環境に対する負荷を少なくした包装容器に関する。
従来、シャンプーやリンス等のトイレタリー用品や、各種食品類を収納するための軟包装容器が広く用いられている。従来の軟包装容器としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムやナイロン(Ny)フィルム等の比較的耐熱性の高い合成樹脂フィルムと、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂等の比較的低温で溶融する合成樹脂フィルムとを貼り合わせた合成樹脂フィルム積層体を用いて、袋状にヒートシールして作製した包装袋が用いられていた。
しかし近年、化石燃料による地球温暖化や、プラスチック材料による海洋汚染等が問題視されるようになり、地球環境保護の立場から、化石燃料を原料とするプラスチックを極力減らし、再生産が可能で持続可能な資源である木材を原料とする紙を用いた包装材料が注目されてきている。木材は、成長の過程において、空気中の二酸化炭素を吸収するので、廃棄された時の二酸化炭素の排出量が実質ゼロとカウントされる、カーボンニュートラルな材料である。
特許文献1に記載された詰め替え用パウチは、比較的高粘度の液体を収納するための詰め換え用パウチであって、少なくとも一方の壁面が紙層を含む積層フィルムで形成され、上部の端縁部に内容物の注出口を形成するための切り取り線が設けられ、内容物を注出する際に容器を縦に二つ折りにするための折り曲げ線が設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチである。
特許文献1に記載された詰め替え用パウチに紙を使用した理由としては、高粘度の内容物を絞り出す際に、容器の壁面の剛性が高い方が絞り出し易いためであり、地球環境保全を意識したものではない。
特許文献1に記載された詰め替え用パウチは、少なくとも一方の壁面の中間層に紙層を含む積層体を用いてはいるが、紙以外のプラスチック材料により構成される割合が大きく、持続可能性という観点からは、十分でない。また、内容物を注出する際に容器を二つ折りにし易いように折り曲げ線を設けてはいるものの、容器の口径、内容物の粘度によっては、詰め替え作業が困難である。また充填、開封に関する工夫もなされていない。
一方スタンディングパウチに内容物を充填する際には、底部が開き易いことが必要であるが、底部に紙を用いると腰強度が硬くなり、底部の開きが悪いために充填容量を稼げなくなるという問題があった。
特開2001−31120号公報
本発明の解決しようとする課題は、再生産可能な材料である紙を50%超用いながら、充填適性や開封性にも優れた包装容器を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、それぞれインキ層、紙層、基材樹脂層、シーラント樹脂層をこの順序で有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント樹脂層同士を対向させ、この間に、基材樹脂層、シーラント樹脂層をこの順序で有し、紙を積層しない底面積層体のシーラント樹脂層を外側にして逆V字状に折った底面材を挿入し、周縁部を熱シールして、胴部および底折込部を形成してなる包装容器であって、胴部、周縁部および底折込部を構成する積層体全体における紙の重量が、接着剤やインキ層を含む樹脂重量よりも重いことを特徴とする包装容器である。
本発明に係る包装容器は、再生産可能な材料である紙の重量が全重量の50%を超えるため、地球環境保全に資するところが大である。
また、請求項2に記載の発明は、前記周縁部の一部を容器のほぼ幅方向に開封除去することにより注出口が形成される注出口形成部を有し、前記胴部を構成する積層体に含まれる紙層のJIS P8113に規定する引張強さについて、容器の幅方向の引張強さをT、天地方向の引張強さをYとした場合に、引張強さ比Y/Tが、0.8以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装容器である。
また、請求項3に記載の発明は、前記注出口形成部の表面に、積層体全層を貫通しない傷加工が施されていることを特徴とする請求項2に記載の包装容器である。
また、請求項4に記載の発明は、前記基材樹脂層が、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装容器である。
また、請求項5に記載の発明は、紙層が未晒クラフト紙であるか、または晒クラフト紙であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装容器である。
本発明に係る包装容器は、再生産可能な材料である紙の重量が全重量の50%を超えるため、地球環境保全に資するところが大きい。また、包装容器は法制度上、紙容器としての分類となるため、事業者の負担が軽減される。
底面材には紙層が積層されていないため、充填時における底面の開きが円滑であり、充填適性が良好である。
請求項2に記載の発明のように、周縁部の一部を容器のほぼ幅方向に開封除去することにより注出口が形成される注出口形成部を有し、前記胴部を構成する積層体に含まれる紙層のJIS P8113に規定する引張強さについて、容器の幅方向の引張強さをT、天地方向の引張強さをYとした場合に、引張強さ比Y/Tが、0.8以下である場合には、積層体が水平方向に裂けやすくなり、開封時に開封開始部から出発した積層体の裂け目が水平に安定して進行するため、鋏を使用しなくても開封することができる。
請求項3に記載の発明のように、注出口形成部の表面に、積層体全層を貫通しない傷加工が施されている場合においては、開封し易さがさらに向上する。
請求項4に記載の発明のように、基材樹脂層が、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を含む場合には、内容物の長期保存が可能な包装容器とすることができる。
図1は、本発明に係る包装容器の一実施態様を示した平面模式図である。 図2は、本発明に係る包装容器の他の実施態様を示した平面模式図であり、注出口形成部を有する例である。 図3は、本発明に係る包装容器の他の実施態様を示した平面模式図であり、注出口形成部を有すると共に、注出口形成部の表面に、積層体全層を貫通しない傷加工が施されている例である。 図4は、図1のA−A´断面を示した断面模式図である。 図5は、表面積層体および裏面積層体の層構成の一例を示した断面模式図である。 図6は、底面積層体の層構成の一例を示した断面模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る包装容器について詳細に説明する。図1は、本発明に係る包装容器の一実施態様を示した平面模式図である。図4は、図1のA−A´断面を示した断面模式図である。また図5、6は、本発明に係る包装容器に使用する積層体の層構成の一例を示した断面模式図である。なお図5、6に示した断面模式図では、接着剤層が省略されている。
本発明に係る包装容器1は、インキ層26、紙層25、基材樹脂層23、シーラント樹脂層21をこの順序で有する表面積層体2と、同様にインキ層26、紙層25、基材樹脂層23、シーラント樹脂層21をこの順序で有する裏面積層体3の、シーラント樹脂層同士を対向させ、この間に、基材樹脂層24、シーラント樹脂層22をこの順序で有し、紙を積層しない底面積層体4のシーラント樹脂層を外側にして逆V字状に折った底面材5を挿入し、周縁部6を熱シールして、胴部7および底折込部8を形成してなる包装容器であって、胴部7、周縁部6および底折込部8を構成する積層体全体における紙の重量が、接着剤やインキ層を含む樹脂重量よりも重いことを特徴とする。
図1に示された包装容器は、底面を開くことにより、自立性を発揮する所謂スタンディングパウチと称される包装袋であるが、表面積層体2と裏面積層体3に紙層25が含まれていることにより、積層体のコシが強くなり、より自立性が向上する。
一方、底面を構成する底面積層体4には、紙層が含まれないため、柔軟性が高く、充填時に圧縮空気等によって容易に底面が開くため、充填適性が良好であり、充填量も稼げるため、必要以上に袋を大きく設計する必要がない。
本包装容器においては、紙の重量をプラスチックの重量より重くすることにより、半分以上をバイオマス素材である紙から作ることができる。バイオマス素材は化石燃料由来の素材と異なり、炭酸ガスの排出に関しては、カーボンニュートラルであるから、容器が廃棄物として回収され、焼却処分されたとしても、統計上の炭酸ガス排出量を減らすことができる。
また本包装容器においては、紙の重量が総重量の50%を超えるので、制度上は紙容器の扱いとなり、廃棄に当たっては紙容器として処理すれば良いことになる。また実際上紙の成分が多いことで、仮に自然界に放置されたとしても、生分解によって分解され易いの
である。
本包装容器においては、積層体の中間層ではなく最表面に紙を配置したことにより、不要なプラスチック使用量を低減することができた。また紙を使用することで積層体の腰強度が向上するため、プラスチックフィルム層、特にシーラント樹脂層の厚さを低減することができる。紙の表面には印刷によるインキ層26を設けることで、包装容器の意匠性を確保できる。インキ層26は、表刷りとなるため、耐スクラッチ性など表刷りとしての必要な耐性を備えたインキを使用するが、最表面に透明保護コート層を設けても良い。
底面を構成する底面積層体4には、通常インキ層は必要とされないが必要な場合には、インキ層を設けても良い。なお、底面を成形する際には、底面積層体4の基材樹脂層同士が対向した状態で熱シールされるので、付着を防止するためにマットコート層等を設けても良い。
図1に示した包装容器1には、サイドシール部に開封開始部11としてVノッチが施されている。開封開始部の形状としては、Vノッチに限らず、U字型や単なる切込であるI字型など任意に選択できる。
図2は、本発明に係る包装容器の他の実施態様を示した平面模式図である。この例では、周縁部6の一部を容器のほぼ幅方向に開封除去することにより注出口が形成される注出口形成部10を有する。注出口が形成されることにより、詰替え容器として用いた場合に、本容器への詰め換え操作がし易くなる。
本発明に係る包装容器において、胴部7を構成する表裏面の積層体に含まれる紙層のJIS P8113に規定する引張強さについて、容器の幅方向の引張強さをT、天地方向の引張強さをYとした場合に、引張強さ比Y/Tが、0.8以下であることにより、積層体全体としても、幅方向の引張強さが天地方向の引張強さよりも強くなる。
この事により、例えば図1に示した包装容器1の開封開始部11から積層体を裂くように開封する際に、裂け目が縦方向に走らず、水平方向に進行し易くなる。これにより開封性が向上する。
一般的に紙は抄造方法によって、パルプ繊維の配向性をコントロールすることが可能であり、紙の流れ方向への配向度を高めることにより、幅方向よりも流れ方向の引張強さを高めることが可能である。従って、このように抄造した紙の流れ方向が包装袋の水平方向になるように紙取りすることによって、このような包装容器を実現することができる。
紙の繊維を容器の幅方向に配向させることにより、製袋工程や輸送中の紙粉の発生を抑制することができることも判明している。また、加工時の機械流れ方向のテンション耐性や輸送時の表層破壊耐性を考慮すると、表裏面積層体の容器の幅方向の引張強さTは、
T>4kN/m以上であることが望ましい。
更に開封性を向上させるために、表裏面積層体を構成する基材樹脂層23やシーラント樹脂層21も、包装容器の幅方向に切れ性の良いフィルムを用いても良い。
図3は、本発明に係る包装容器の他の実施態様を示した平面模式図であり、注出口形成部10を有すると伴に、注出口形成部の表面に、積層体全層を貫通しない傷加工12が施されている例である。これによりさらに易開封性が付与される。傷加工は、刃物を用いたダイカットによってでも良いし、レーザーを用いたレーザー加工によっても形成できる。
表裏面の積層体に用いる紙層25としては、未晒クラフト紙、晒クラフト紙、非塗工印刷用紙のような非塗工紙が望ましい。中でも未晒クラフト紙、晒クラフト紙は、本発明に係る包装容器に適している。塗工紙は、紙粉が発生し易いため、好ましくない。紙の厚さについては、目的とする包装容器の容量に応じて決定する。
基材樹脂層23、24としては、各種合成樹脂フィルムを用いることができる。具体的には、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)等のポリエステル系樹脂や、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)樹脂等のセルロース系樹脂や、ポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、ポリカーボネート樹脂(PC)、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等の合成樹脂フィルムである。
包装容器1を構成する積層体の基材樹脂層23、24は、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を含むことができる。ガスバリア層としては、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルム等に酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層、あるいはアルミニウム箔等の金属箔などを用いることができる。
シーラント樹脂層21、22としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用される。具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
以下実施例および比較例に基づいて、本発明に係る包装容器についてさらに具体的に説明する。
<実施例1>
表面積層体および裏面積層体の層構成としては、紙層として坪量80g/mの未晒クラフト紙(大王製紙社製アトラス軽包装)を用い、表面に水性フレキソ印刷を施した。基材樹脂層として厚さ12μmのPETフィルムに酸化ケイ素を蒸着した無機蒸着ガスバリアフィルム(凸版印刷社製GL−フィルム)を用い、シーラント樹脂層として厚さ50μmのLLDPEフィルムを用いた。紙層、基材樹脂層、シーラントフィルム層を厚さ約3μmの接着剤層を介してドライラミネートし、表面積層体および裏面積層体とした。
底面積層体としては、基材樹脂層として厚さ15μmのナイロンフィルムを用い、シーラント樹脂層として厚さ40μmのLLDPEフィルムを用いてこれらをドライラミネートした。ナイロンフィルムの表面には、付着防止のためマットコートを施した。
印刷工程、ドライラミネート工程、巻き替えスリッター工程、製袋工程を経て図1に示されたような形状の包装袋を作製した。包装袋のサイズは、高さ170mm、幅110mm、底面材挿入幅30mmのスタンディングパウチである。開封開始部としてサイドシール部にノッチを設置した。この包装袋に、充填機において化粧水130mlを充填した。
<実施例2>
紙層として、坪量70g/mの晒片艶クラフト紙(大王製紙社製ナゴヤ晒竜王)を用い、シーラント樹脂層として厚さ40μmのLLDPEフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして表裏面積層体を作製した。底面積層体としては、基材樹脂層として厚さ15μmのナイロンフィルムを用い、シーラント樹脂層として厚さ30μmのLLDPEフィルムを用いてこれらをドライラミネートした。ナイロンフィルムの表面には、付着防止のためマットコートを施した。
印刷工程、ドライラミネート工程、巻き替えスリッター工程、製袋工程を経て図2に示されたような形状の包装袋を作製した。上端シール部周縁には、異形シール、抜き加工により注出口を形成した。注ぎ出し流路に沿い、エンボス加工部を配置し、開封予定線と交差するサイドシール部に開封ノッチを設置した。包装袋のサイズは、高さ205mm、幅150mm、底面材挿入幅35mmのスタンディングパウチである。開封開始部としてサイドシール部にノッチを設置した。この包装袋に、充填機においてシャンプー400mlを充填した。
<比較例1>
底面積層体として、表裏面積層体に用いたのと同様の紙層を有する積層体を用いた以外は、実施例1と同様にして包装容器を作製し、同様に評価した。
<比較例2>
紙層として、坪量65g/mの塗工紙(大王製紙社製リュウオウコート)を使用し、シーラント樹脂層として厚さ30μmのLLDPEフィルムを使用した以外は、実施例2と同様に包装容器を作製し、同様にシャンプー400mlを充填した。
<評価方法>
[製袋加工性]:紙表面の毛羽立ち、紙粉の有無を確認した。(10万袋実施)
[充填適性]:給袋充填機で十分な開口性が得られるかどうかを確認した。(1000ショット実施)
[流通耐性]:充填済み製品を段ボール箱に12袋/1箱で収納し、2000kmの陸路輸送を実施した後、紙表面の毛羽立ちの有無を確認した。(5ケース実施)
[開封性]:開封用ノッチからほぼ幅方向に開封した際の直進カット性を確認した。(50袋実施)
<評価結果>
[製袋加工性]:実施例1、2、比較例1については、製袋加工性は良好であったが、比較例2については、連続製袋を行った際にコート剤由来の紙粉が製袋ライン上に溜まり、異物として製品に付着したり、製品表面に擦れ傷が確認される等の不具合が生じた。
[充填適性]:実施例1、2、比較例2については充填適性が良好であったが、比較例1については、給袋充填機上で内容物充填前にエア吹きでパウチを膨らませる際に底面材の底折込部がうまく開かず、一定容量の内容物を充填した際に液面が上がり、シールが出来ない等の不具合が発生した。
[流通耐性]:実施例1、2では問題がなかったが、比較例1では底面材折込中央部に紙の折れ傷が発生した。比較例2では側面の紙表面に折れ、擦れ傷が発生した。
[開封性]:実施例1、2、比較例1では問題なく開封できたが、比較例2では開封線が包装袋の内方側に折れ曲がり、液こぼれが発生するものもあった。
実施例、比較例に用いた紙の仕様とT方向、Y方向の引張強さ、および引張強さ比Y/Tの値を表1にまとめた。また、評価結果を表2にまとめた。
Figure 2021120275
Figure 2021120275
以上の結果から、本発明に係る包装容器の優位性が確認された。
1・・・包装容器
2・・・表面積層体
3・・・裏面積層体
4・・・底面積層体
5・・・底面材
6・・・周縁部
7・・・胴部
8・・・底折込部
10・・・注出口形成部
11・・・開封開始部
12・・・傷加工
21、22・・・シーラント樹脂層
23、24・・・基材樹脂層
25・・・紙層
26・・・インキ層

Claims (5)

  1. それぞれインキ層、紙層、基材樹脂層、シーラント樹脂層をこの順序で有する表面積層体と裏面積層体の、シーラント樹脂層同士を対向させ、
    この間に、基材樹脂層、シーラント樹脂層をこの順序で有し、紙を積層しない底面積層体のシーラント樹脂層を外側にして逆V字状に折った底面材を挿入し、
    周縁部を熱シールして、胴部および底折込部を形成してなる包装容器であって、
    紙層が非塗工紙であり、
    胴部、周縁部および底折込部を構成する積層体全体における紙の重量が、接着剤やインキ層を含む樹脂重量よりも重いことを特徴とする包装容器。
  2. 前記周縁部の一部を容器のほぼ幅方向に開封除去することにより注出口が形成される注出口形成部を有し、
    前記胴部を構成する積層体に含まれる紙層のJIS P8113に規定する引張強さについて、容器の幅方向の引張強さをT、天地方向の引張強さをYとした場合に、引張強さ比Y/Tが、0.8以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記注出口形成部の表面に、積層体全層を貫通しない傷加工が施されていることを特徴とする請求項2に記載の包装容器。
  4. 前記基材樹脂層が、酸素および水蒸気の透過を抑制するガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装容器。
  5. 紙層が未晒クラフト紙であるか、または晒クラフト紙であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装容器。
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