JP5315605B2 - 包装袋 - Google Patents

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本発明は、スナック菓子などの内容物を包装するための包装袋に関するものであり、さらに詳しくは、内容物を取り出しやすい機能を有する包装袋に関するものである。
近年、スナック菓子などの内容物を包装するための容器として、各種の形態のものが使用されており、代表的なものとして、各種形状の軟包装袋、円筒状や六角形状などの紙製容器がある。前記紙製容器の場合は内容物を取り出す時は比較的容易に取り出すことができるが、軟包装袋の場合は、取り出し難い傾向があり、特に、油脂分を多く含んだ内容物などの場合は取り出し時に手が油で汚れてしまったり、また、内容物が一部残った状態での再封が難しいなどの欠点があった。再封性を改善するものとして、ジッパーを取り付けた包装袋が提案されている(特許文献1参照。)。
特開2006−264746号公報
しかしながら、上記提案されている包装袋も、再封性は良好であるが、内容物の取り出し性はまだ不十分であった。
本発明の課題は、内容物の取り出し性が優れ、内容物が一部残った状態での再封性も優れている包装袋を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも、基材層、中間層、シーラント層を有する積層材料からなり、袋本体部の一辺に未シール部を有する包装袋の片側内面又は両側内面の未シール部に近接する位置に、ポリエチレン樹脂からなる所定形状の形状保持性プラスチック線材を未シール部と平行に直接、熱融着したものからなり、前記形状保持性プラスチック線材を幅方向に真ん中で二つ折りすることにより再封できることを特徴とする包装袋である。
本発明の包装袋は、少なくとも、基材層、中間層、シーラント層を有する積層材料からなり、袋本体部の一辺に未シール部を有する包装袋の片側内面又は両側内面の未シール部に近接する位置に、ポリエチレン樹脂からなる所定形状の形状保持性プラスチック線材を未シール部と平行に直接、熱融着したものからなり、前記形状保持性プラスチック線材を幅方向に真ん中で二つ折りすることにより再封できることからなっているので、内容物を取り出す時に取出口を開放状態のまま保持でき、スナック菓子などの内容物が取り出しやすく、また、残った内容物を保存する場合は、形状保持性プラスチック線材が熱融着されている部分を折り返して簡易的に再封することも可能である。
本発明の包装袋を実施の形態に沿って以下に説明する。図2は本発明の包装袋に使用する積層材料の一実施形態を示す側断面図であり、積層材料(10)は厚み方向に順に、基材層(11)、接着剤層(14)、中間層(12)、接着剤層(15)、シーラント層(13)が積層された構成であり、(b)は積層材料の他の実施形態を示す側断面図であり、積層材料(10′)は厚み方向に順に、基材層(11)、接着剤層(14)、シーラント層(13)が積層された構成である。
前記基材層(11)には、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、防湿セロファン、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、無機酸化物蒸着ポリエステルフィルムなどを使用する。厚みは適宜選定する。
前記中間層(12)は主にガスバリア性を付与したり、積層材料の各種機械的強度を向上させるために設けるもので、特に限定されないが、単層若しくは多層のフィルムからなっている。単層フィルムとしては無延伸ナイロンフィルム、アルミニウム箔、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、塩化ビニリデンフイルム、アクリルニトリルフィルム、塩化ビニリデン樹脂コートセロファン等が使用され、多層フィルムとしては、前記単層フィルムを積層した積層フィルム、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、無機酸化物蒸着ポリエステルフィルムなどが使用される。積層方法は公知のドライラミネーション法等で積層する。
前記シーラント層(13)は、ポリオレフィン系樹脂若しくはポリオレフィン系樹脂フィルムからなっており、樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリプロピレン−α−オレフィン共重合体などのプロピレン系樹脂などが使用でき、積層方法は公知の溶融押出法あるいはドライラミネーション法で積層する。
前記接着剤層(14、15)には、一般的にポリウレタン系接着剤を使用する。通常、水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを2液混合して使用する2液型が使用される。その積層方法は公知のグラビアコート方式で積層する。塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)が良い。
図1(a)は本発明の包装袋の一実施形態を示す平面図であり、(b)は(a)のAA′線断面図であり、包装袋(1)は、前記積層材料(10)からなっており、袋本体部(2)の一辺に内容物を充填するための未シール部(3)を有し、その反対辺に底シール部(5)を有し、袋本体部(2)の中心に合掌シール部(4)を有しており、さらに、袋本体部(2)の片側内面に所定の幅及び長さの形状保持性プラスチック線材(20)が、未シール部(3)の近接位置に、未シール部(3)と平行にシーラント層(13)に熱融着されている。なお、形状保持性プラスチック線材(20)は、袋本体部(2)の両側内面のシーラント層(13)に熱融着されていても良い。
前記形状保持性プラスチック線材(20)は、ポリエチレン樹脂からなっており、四角形棒状のものや、丸棒状ものがある。
なお、本発明の包装袋の形態としては、図1に示す形態に限定されず、三方シール形態、底部が自立性を有する自立性袋形態、ガセット袋形態のものがある。
本発明の包装袋の特徴とするところは、上記記載の如く、包装袋の未シール部に近接す位置の片側内面又は両側内面に所定形状の形状保持性プラスチック線材が未シール部と平行に熱融着されているので、内容物を充填、密封後、開封して内容物を取り出す時は、形状保持性プラスチック線材が熱融着されている部分を外側から手で、例えば、半円状に押し曲げれば、取出口を開放状態のまま保持することができ、内容物が取り出しやすくなる。また、内容物が一部残った場合でも、例えば、形状保持性プラスチク線材を有する部分を幅方向に真ん中で二つ折りして、簡易的に再封することも可能である。
以下に、本発明の包装袋を具体的な実施例に従って説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
基材層(11)として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(PETフィルム)を使用し、接着剤層(14、15)として、ポリウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業(株)、商品名:LX703/KW75)を使用し、中間層(12)として、厚さ7μmのアルミニウム箔を使用し、シーラント層(13)として、厚み60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)、商品名:SE620A)を使用して、PETフィルム(12μm)/ポリウレタン系接着剤(2g/m2)/アルミニウム箔(7μm)/ポリウレタン系接着剤(2g/m2)/SE620A(60μm)構成の積層材料を作成し、その積層材料を使用すると共に、形状保持性プラスチック線材(20)として、三井化学(株)の直径1mm、長さ70mmの丸棒状のテクノロート(商品名)を使用して、図1に示す形状及び構造で、高さ200mm、幅100mmの袋本体部の未シール部に近接する位置の片側内面に、前記テクノロートの長さ方向が未シール部と平行になるように熱融着して、本発明の包装袋を作成した。
以下に、本発明の比較を説明する。
比較例
形状保持性プラスチック線材(三井化学(株)、商品名;テクノロート、直径1mm、長さ70mm)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして比較用の包装袋を作成した。
〈評価〉
実施例1の本発明の包装袋及び比較例の包装袋を用いて、各包装袋からの内容物の取り出し性の良否及び再封性の良否を以下の評価方法で実施した。その結果を表1に示す。
(1)評価方法
各包装袋にポテトチップを充填、密封した後、開封してポテトチップが容易に取り出せるかどうかを評価すると共に、ポテトチップが残った状態で再封が容易にできるかどうか評価した。
Figure 0005315605
表1に示すように、実施例1の本発明の包装袋は内容物の取り出し性及び再封性が共に良好であった。一方、比較例の包装袋は、内容物の取り出し性及び再封性が共に不良であった。
(a)は本発明の包装袋の一実施形態を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A′線断面図である。 本発明の包装袋に使用する積層材料の一実施形態を示す側断面図である。
1…包装袋
2…袋本体部
3…未シール部
4…合掌シール部
5…底シール部
10,10′…積層材料
11…基材層
12…中間層
13…シーラント層
14,15…接着剤層
20…形状保持性プラスチック線材

Claims (1)

  1. 少なくとも、基材層、中間層、シーラント層を有する積層材料からなり、袋本体部の一辺に未シール部を有する包装袋の片側内面又は両側内面の未シール部に近接する位置に、ポリエチレン樹脂からなる所定形状の形状保持性プラスチック線材を未シール部と平行に直接、熱融着したものからなり、前記形状保持性プラスチック線材を幅方向に真ん中で二つ折りすることにより再封できることを特徴とする包装袋。
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