JP2003040290A - パウチ容器 - Google Patents

パウチ容器

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JP2003040290A
JP2003040290A JP2001229250A JP2001229250A JP2003040290A JP 2003040290 A JP2003040290 A JP 2003040290A JP 2001229250 A JP2001229250 A JP 2001229250A JP 2001229250 A JP2001229250 A JP 2001229250A JP 2003040290 A JP2003040290 A JP 2003040290A
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pouch container
bag body
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JP2001229250A
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Tetsuo Hata
哲雄 畑
Toshiyuki Nanba
利行 難波
Masahisa Fukuda
真久 福田
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファスナー部材による口部の開閉作業性を阻害
することなく、口部を開口した状態に保持することがで
きるパウチ容器を提供する。 【解決手段】表裏一対の外装シート11及び両外装シー
ト11の下部から内側に折り込まれてボトムガセット部
を形成するガセットシートからなる袋本体と、この袋本
体の口部内面に熱溶着された雄側ファスナー部材20a
及び雌側ファスナー部材20bからなる帯状のファスナ
ー部材20とから構成されている。袋本体を形成してい
る一方の外装シート11と、この外装シート11の内面
に熱溶着されている雄側ファスナー部材20aとの間に
は、基材シート21aにおける突条22aの下側部分
に、塑性変形する断面円形状の線状体からなる形状保持
部材24が外装シート11の全幅にわたって挟み込まれ
ており、この形状保持部材24によって、袋本体10の
口部を開口させたときに、口部がその開口状態に保持さ
れるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチック材
料によって形成された、相互に噛み合う噛合部を有する
一対の帯状のファスナー部材が、袋本体の口部内面に装
着されたパウチ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】飴、菓子、海苔、昆布等の食品を包装す
るパウチ容器としては、内面に熱接着性樹脂層を有する
プラスチックフィルムによって形成された袋本体と、こ
の袋本体を開封したときに形成される口部内面に予め熱
溶着された、熱接着性を有するプラスチック材料によっ
て形成された一対の帯状のファスナー部材とを備えてい
るものがあり、一方のファスナー部材は、その長手方向
(袋本体の幅方向)に延びる、先端が断面鉤状に形成さ
れた突条を有していると共に、他方のファスナー部材
は、その長手方向(袋本体の幅方向)に延びる、一方の
ファスナー部材に形成された突条と噛合する凹条を有し
ている。
【0003】従って、こういったファスナー付のパウチ
容器では、内容物が収容された状態で密封された袋本体
におけるファスナー部材の上側の破断位置で袋本体を破
断することによって袋本体を開封した後、双方のファス
ナー部材の突条と凹条の噛合状態を解除して袋本体の口
部を開口した状態で、袋本体に収容された内容物を取り
出し、袋本体に内容物が残っている場合は、再び、双方
のファスナー部材の突条と凹条とを相互に噛合させるこ
とによって袋本体の口部を簡単に閉塞することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄肉のプラ
スチックフィルムによって形成された袋本体の口部に熱
溶着されるファスナー部材は、袋本体の内面側に突出し
た突条及び凹条を備えているため、袋本体に比べて剛性
が高く、変形させても元の状態に戻りやすいという性質
を有しているので、袋本体に収容された内容物を取り出
すために、袋本体の口部を開口しても、すぐに元の扁平
な状態に戻ってしまう。このため、開封された袋本体か
ら内容物を取り出す度毎に袋本体の口部をその都度開口
しなければならず、使い勝手が悪いといった問題があっ
た。
【0005】そこで、この発明の課題は、ファスナー部
材による口部の開閉作業性を阻害することなく、口部を
開口した状態に保持することができるパウチ容器を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、請求項1に係る発明は、プラスチック
材料によって形成された、相互に噛み合う噛合部を有す
る一対の帯状のファスナー部材が、袋本体の口部内面に
装着されたパウチ容器において、前記ファスナー部材ま
たは前記ファスナー部材の装着部分が塑性変形可能な形
状保持性を有していることを特徴とするパウチ容器を提
供するものである。
【0007】以上のように、このパウチ容器は、ファス
ナー部材またはファスナー部材の装着部分が塑性変形可
能な形状保持性を有しているので、ファスナー部材にお
ける噛合部の噛合状態を解除して袋本体の口部を開口す
ると、ファスナー部材またはその装着部分が塑性変形を
起こして口部が開口状態に保持されるので、袋本体の口
部が自然に元の扁平状態に戻ることがない。従って、袋
本体に収容された内容物を連続的に取り出すような場
合、内容物を取り出す度毎に袋本体の口部をその都度開
口させる必要がなく、使い勝手が向上する。
【0008】また、一旦開口した袋本体の口部を閉塞し
たいときは、袋本体の口部を元の扁平な状態に戻すと、
ファスナー部材またはその装着部分が塑性変形を起こし
て口部が扁平状態に保持されるので、ファスナー部材の
噛合部同士を容易に噛合させることができ、ファスナー
部材による口部の開閉作業性が阻害されることもない。
【0009】特に、請求項2に係る発明のパウチ容器の
ように、いずれか一方のファスナー部材またはその装着
部分のみが塑性変形可能な形状保持性を有しているもの
にあっては、他方のファスナー部材またはその装着部分
が形状保持性を有していないので、開口した袋本体の口
部を閉塞するために、袋本体の口部を元の扁平な状態に
戻したときに、一方のファスナー部材に僅かに変形した
部分が残っていても、他方のファスナー部材がその変形
部分に容易に追従することができる。従って、ファスナ
ー部材間の噛合作業性が悪くなることがなく、しかも、
噛合不良が発生しにくいという効果が得られる。
【0010】ファスナー部材またはファスナー部材の装
着部分に塑性変形可能な形状保持性を付与するには、請
求項3に係る発明のパウチ容器のように、前記ファスナ
ー部材を、塑性変形可能な形状保持性を有するプラスチ
ック材料によって形成したり、請求項4に係る発明のパ
ウチ容器のように、前記袋本体と前記ファスナー部材と
の間に、塑性変形可能な線状または帯状の形状保持部材
を挟み込んだり、請求項5に係る発明のパウチ容器のよ
うに、前記ファスナー部材に、塑性変形可能な線状また
は帯状の形状保持部材を埋設したり、請求項6に係る発
明のパウチ容器のように、前記ファスナー部材の装着面
に形成された収容溝に、塑性変形可能な線状または帯状
の形状保持部材を収容するようにすればよい。
【0011】特に、線状または帯状の形状保持部材を使
用する場合は、請求項7に係る発明のパウチ容器のよう
に、前記形状保持部材を、前記ファスナー部材の噛合部
の下側に配置させておくと、ファスナー部材間の噛合を
解除する際に摘むことになるファスナー部材の噛合部の
上側部分が、通常のファスナー付きのパウチ容器と同様
の柔軟性を有することになるので、従来のパウチ容器の
場合と同様の感覚で、ファスナー部材間の噛合を解除す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1〜図5に示すように、このパウ
チ容器1は、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱接着
性を有する合成樹脂フィルムの外面に、ポリエステルフ
ィルム等の単層フィルムやアルミホイル等のガスバリア
性シート等を積層した複層フィルム等をラミネートした
フレキシブルシートによって形成された袋本体10と、
この袋本体10の口部に熱溶着された、前記フレキシブ
ルシートの内面と熱接着可能な樹脂によって形成された
一対の帯状のファスナー部材20とから構成されてい
る。
【0013】前記袋本体10は、図2及び図3に示すよ
うに、表裏一対の外装シート11及び両外装シート11
の下部から内側に折り込まれてボトムガセット部を形成
するガセットシート12から構成されており、図3
(a)、(b)に交斜線で示すように、折り込まれたガ
セットシート12の内面の周縁が外装シート11の内面
にヒートシールされると共に、外装シート11の内面の
上縁部及び両側縁部が相互にヒートシールされること
で、袋状に形成されている。なお、内面側が外装シート
11にヒートシールされたガセットシート12は、その
外面側における両側縁が固着されている。
【0014】前記外装シート11を形成しているフレキ
シブルシートは、横方向(袋本体10の幅方向)に易破
断性を有しており、上縁のヒートシール部分にかからな
いように、袋本体10の上部両側縁に形成された切込1
0aから、袋本体10の上端部を破断することによっ
て、このパウチ容器1を開封することができるようにな
っている。
【0015】前記ファスナー部材20は、図3(a)、
(b)、図4及び図5(a)〜(c)に示すように、相
互に噛合する雄側ファスナー部材20aと雌側ファスナ
ー部材20bとから構成されており、雄側ファスナー部
材20a及び雌側ファスナー部材20bは、袋本体10
を形成している両外装シート11の上部内面における切
込10aの下側の同一高さ位置に、外装シート11の全
幅にわたってそれぞれ熱溶着されている。なお、ファス
ナー部材20は、必ずしも、外装シート11の全幅にわ
たって配設する必要はなく、外装シート11における両
側縁のヒートシール部分の内側に配設することも可能で
ある。
【0016】前記雄側ファスナー部材20aは、袋本体
10を形成している外装シート11の幅と同一の長さを
有する帯状の基材シート21aと、この基材シート21
aの幅方向の上側においてその長手方向に延びる、先端
が断面鉤状に形成された突条22aとから構成されてお
り、基材シート21aが一方の外装シート11の内面に
熱溶着されている。
【0017】前記雌側ファスナー部材20bは、袋本体
10を形成している外装シート11の幅と同一の長さを
有する帯状の基材シート21bと、この基材シート21
bの幅方向の上側においてその長手方向に延びる、雄側
ファスナー部材20aの突条22aと噛合する凹条22
bとから構成されており、基材シート21bが他方の外
装シート11の内面に熱溶着されている。
【0018】従って、このパウチ容器1では、内容物が
収容された状態で密封された袋本体10の上縁部分を切
込10aから破断することによって袋本体10を開封し
た後、図5(b)に示すように、雄側ファスナー部材2
0aの突条22aと雌側ファスナー部材20bの凹条2
2bの噛合状態を解除し、袋本体10の口部を開口した
状態で袋本体10に収容された内容物を取り出し、袋本
体10に内容物が残っている場合は、再び、雄側ファス
ナー部材20aの突条22aと雌側ファスナー部材20
bの凹条22bとを相互に噛合させることによって(同
図(a)参照)、袋本体10の口部を簡単に閉塞するこ
とができる。
【0019】また、図5(a)〜(c)に示すように、
袋本体10を形成している一方の外装シート11と、こ
の外装シート11の内面に熱溶着されている雄側ファス
ナー部材20aとの間には、基材シート21aにおける
突条22aの下側部分に、塑性変形する断面円形状の線
状体からなる形状保持部材24が基材シート21aの全
長にわたって挟み込まれており、図1(b)に示すよう
に、この形状保持部材24の存在によって、開封した袋
本体10の口部を開口させたときに、口部がその開口状
態に保持されるようになっている。なお、形状保持部材
24は、上述したような断面円形状の線状体に限定され
るものではなく、図6(a)、(b)に示すように、断
面略楕円状や断面長方形状の帯状体であってもよい。
【0020】また、外装シート11と基材シート21a
の間に形状保持部材24を挟み込んだ状態でファスナー
部材20を外装シート11に熱溶着する際は、基材シー
ト21a、21bをその全幅にわたって外装シート11
に熱溶着してもよいが、形状保持部材24やファスナー
部材20の噛合部(突条22a、凹条22b)の損傷防
止を考慮すると、図5(b)に示すように、形状保持部
材24やファスナー部材20の噛合部が押圧されないよ
うに、基材シート21a、21bにおける形状保持部材
24の配設部分や噛合部の形成部分を除く部分Sのみを
外装シート11に熱溶着するようにしておくことが望ま
しい。
【0021】前記形状保持部材24は、超高分子ポリエ
チレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹
脂から選択される一または二以上の熱可塑性樹脂を主成
分とした樹脂組成物によって形成されており、こういっ
た樹脂組成物を融点または軟化点以上の押出温度で線状
または帯状に押出成形し、その押出成形品を100℃以
下に冷却した後、80〜180℃の温度条件下で延伸す
ることによって製造されている。
【0022】形状保持部材24は、上述したように、袋
本体10の口部を開口したときにその開口状態を保持さ
せなければならないので、適度な剛性と塑性変形性を有
していなければならないが、こういった適度な剛性と塑
性変形性を付与するために、前記樹脂組成物には、ガラ
ス繊維、充填剤(例えば、炭酸カルシウム、クレー、ホ
ワイトカーボン、チタン白、硫酸バリウム、亜鉛等)、
可塑材(フタレート系、アジペート系またはポリエステ
ル系の可塑剤)、柔軟材、結晶化促進剤、顔料等が適宜
添加されている。
【0023】また、上述したように、形状保持部材24
が熱可塑性樹脂を主成分とした樹脂成形品によって形成
されている場合、その引張弾性率を高くするほど剛性が
大きくなるという相関関係がある。袋本体10の口部を
開口した状態に保持することができる程度の剛性を付与
するには、樹脂成形品の引張弾性率(JIS−K−71
61)を、1200〜150kgf/mm(1176
0〜1960Mpa)の範囲内に調整しておく必要があ
り、このような引張弾性率を確保するためには、樹脂成
形品の延伸倍率を2〜5倍の範囲内で調整すればよい。
【0024】また、樹脂成形品からなる形状保持部材2
4の剛性は、その肉厚によっても変動するため、引張弾
性率に応じた肉厚を適宜設定する必要がある。このパウ
チ容器1における袋本体10の口部を開口状態に保持す
るために、断面円形状の線状体を形状保持部材として使
用する場合は、その外径を0.5mm〜5mm、帯状体
を形状保持部材として使用する場合は、その厚みを0.
5〜5mm程度に調整しておく必要がある。さらに、具
体的に説明すると、例えば、ポリオレフィン系樹脂を主
成分とした形状保持部材の場合、引張弾性率が200k
gf/mmであれば、肉厚が0.7mmの帯状体また
は外径が1.5mmの断面円形状の線状体を使用すれば
よい。
【0025】以上のように、このパウチ容器1は、外装
シート11と雄側ファスナー部材20aとの間に、塑性
変形する形状保持部材24を挟み込むことによって、開
封した袋本体10の口部を開口させたときに、口部がそ
の開口状態に保持されるようにしたため、袋本体10に
収容された内容物を続けて取り出すような場合は、内容
物を取り出す度毎に袋本体10の口部をその都度開口さ
せる必要がなく、使い勝手がよい。
【0026】また、形状保持部材24が、雄側ファスナ
ー部材20aにおける突条22aの下側部分に配置され
ているので、雄側ファスナー部材20aの突条22aと
雌側ファスナー部材20bの凹条22bとの噛合を解除
する際に摘むことになるファスナー部材20の噛合部の
上側部分に剛性が付与されることがなく、通常のファス
ナー付きのパウチ容器と同様の柔軟性を有することにな
る。従って、形状保持部材が挟み込まれていない従来の
パウチ容器に比べて極端な違和感を感じることなく、フ
ァスナー部材20間の噛合を解除することができる。
【0027】また、雌側ファスナー部材20b側には形
状保持部材24が挟み込まれていないので、開口した袋
本体10の口部を閉塞するために、袋本体10の口部を
元の扁平な状態に戻したときに、雄側ファスナー部材2
0aに僅かに変形した部分が残っていても、雌側ファス
ナー部材20bが雄側ファスナー部材20aの変形部分
に容易に追従することができる。従って、ファスナー部
材20間の噛合作業性が悪くなることがなく、しかも、
噛合不良が発生しにくいという効果が得られる。
【0028】また、雄側ファスナー部材20a側及び雌
側ファスナー部材20b側の双方に形状保持部材24を
それぞれ挟み込むと、挟み込まれた形状保持部材24の
存在によって基材シート21a、21bが部分的に内側
に膨らんだ突出部分同士が相互に当接して、雄側ファス
ナー部材20aの突条22aと雌側ファスナー部材20
bの凹条22bとの噛合を妨げるおそれがあるが、この
パウチ容器1では、雄側ファスナー部材20a側にだけ
形状保持部材24が挟み込まれているので、ファスナー
部材20間の噛合が妨げられることもない。
【0029】なお、上述した実施形態では、袋本体10
を形成している外装シート11と雄側ファスナー部材2
0aの基材シート21aとの間に形状保持部材24を単
に挟み込むようにしているが、これに限定されるもので
はなく、例えば、図7(a)、(b)に示すように、雄
側ファスナー部材20aの基材シート21aに線状また
は帯状の形状保持部材24を埋設したり、図8(a)、
(b)に示すように、雄側ファスナー部材20aの基材
シート21aの熱溶着面に収容溝23aを形成し、この
収容溝23aに形状保持部材24を収容した状態で、雄
側ファスナー部材20aを外装シート11に熱溶着する
ことも可能である。このような構成を採用することによ
って、外装シート11に熱溶着された基材シート21a
が部分的に内側に膨らむことがなく、図8に示すタイプ
では、雄側ファスナー部材20aの基材シート21aに
形成された収容溝23aに形状保持部材24を収容しな
がら、袋本体10の製袋及びファスナー部材20の熱溶
着を行うことができるので、効率よくパウチ容器を製造
することができる。
【0030】また、上述したように、別部材である形状
保持部材を使用するのではなく、図9(a)、(b)に
示すように、雄側ファスナー部材20a自体を適度な剛
性を有する塑性変形可能なプラスチック材料によって形
成することも可能である。その場合は、同図(a)に示
すように、雄側ファスナー部材20a全体を、上述した
ような特定のプラスチック材料(例えば、形状保持部材
24を形成している樹脂組成物等)によって形成しても
よいが、雌側ファスナー部材20bの凹条22bと噛合
する突条22aの噛合性等を考慮すると、同図(b)に
示すように、基材シート21a部分のみを上述したよう
な特定のプラスチック材料によって形成し、突条22a
部分は通常のプラスチック材料によって形成しておくこ
とが望ましい。なお、同図(a)、(b)において、交
斜線で示す部分が形状保持性を有する部分である。
【0031】また、上述した各実施形態では、雄側ファ
スナー部材20a側に形状保持性を付与しているが、こ
れに限定されるものではなく、雌側ファスナー部材20
b側に形状保持性を付与することも可能であり、雄側フ
ァスナー部材20a側及び雌側ファスナー部材20b側
の双方に形状保持性を付与することも可能である。
【0032】また、上述した実施形態では、雄側ファス
ナー部材20aにおける突条22aの下側に形状保持部
材24を配置しているが、これに限定されるものではな
く、雄側ファスナー部材または雌側ファスナー部材のい
ずれか一方または双方の噛合部(突条、凹条)の上側に
形状保持部材を配置したり、雄側ファスナー部材側及び
雌側ファスナー部材側の双方に形状保持部材を配設する
場合は、いずれか一方側については噛合部の下側に、他
方側については噛合部の上側に形状保持部材を配置する
ことも可能である。
【0033】また、上述した実施形態では、突条22a
を有する雄側ファスナー部材20aと、凹条22bを有
する雌側ファスナー部材20bとからなるファスナー部
材20を使用しているが、これに限定されるものではな
く、噛合部が上下2段に形成されたファスナー部材を使
用することも可能であり、その場合は、一方のファスナ
ー部材における上下の噛合部間に形状保持部材を配置し
てもよい。なお、噛合部が上下2段に形成されたファス
ナー部材を使用する場合は、一対のファスナー部材の双
方にそれぞれ突条及び凹条が形成されたものを使用する
ことが望ましい。
【0034】また、上述した実施形態では、樹脂成形品
からなる形状保持部材24を使用しているが、これに限
定されるものではなく、針金のように、金属を主成分と
する材料によって形成された線状または帯状の形状保持
部材を使用することも可能である。金属材料からなる形
状保持部材の場合は、樹脂材料からなる形状保持部材に
比べて、外径または肉厚が小さくても同様の剛性と形状
保持性を確保することができ、具体的には、外径または
厚みが0.1〜1.5mm程度の金属材料からなる形状
保持部材を使用すればよい。
【0035】また、上述した実施形態は、ボトムガセッ
トタイプの自立可能なパウチ容器であるが、これに限定
されるものではなく、袋本体が通常の平袋であるパウチ
容器についても本発明を適用することができる。
【0036】また、上述した実施形態は、袋本体の上端
部を破断することによって開封するタイプのパウチ容器
であるが、これに限定されるものではなく、予め、口部
が開放されており、ファスナー部材によって口部を開閉
するパウチ容器についても本発明を適用することができ
る。
【0037】また、上述した実施形態では、袋本体にフ
ァスナー部材を熱溶着する場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、ファスナー部材を袋本体
に接着剤等によって接着するものであってもよい。ま
た、使用するファスナー部材の材質や噛合部の形状は、
各種の複合材料や公知の様々な形状のものを適宜選択し
て使用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明にかかるパウチ容器の一実施
形態を示す斜視図、(b)は同上のパウチ容器の使用状
態を示す斜視図である。
【図2】同上のパウチ容器を扁平に折り畳んだ状態を示
す平面図である。
【図3】(a)は同上のパウチ容器における一方の外装
シートを取り除いた状態を示す平面図、(b)は同上の
パウチ容器における他方の外装シートを取り除いた状態
を示す平面図である。
【図4】図1(a)のX−X線に沿った概略断面図であ
る。
【図5】(a)は図4におけるファスナー部材の装着部
分を拡大した部分拡大断面図、(b)は同上のファスナ
ー部材の噛合を解除した状態を示す部分拡大断面図、
(c)は同上のファスナー部材の噛合を解除した状態を
示す分解断面図である。
【図6】(a)、(b)は同上のパウチ容器に使用され
る形状保持部材の変形例を示す断面図である。
【図7】(a)は他の実施形態であるパウチ容器におけ
るファスナー部材の装着部分を示す分解断面図、(b)
は同上のファスナー部材を外装シートに熱溶着した状態
を示す部分拡大断面図である。
【図8】(a)は他の実施形態であるパウチ容器におけ
るファスナー部材の装着部分を示す分解断面図、(b)
は同上のファスナー部材を外装シートに熱溶着した状態
を示す部分拡大断面図である。
【図9】(a)、(b)はそれぞれ他の実施形態である
パウチ容器に使用されるファスナー部材の断面形状を示
す図である。
【符号の説明】
1 パウチ容器 10 袋本体 10a 切込 11 外装シート 12 ガセットシート 20 ファスナー部材 20a 雄側ファスナー部材 20b 雌側ファスナー部材 21a、21b 基材シート 22a 突条 22b 凹条 23a 収容溝 24 形状保持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 真久 大阪市鶴見区今津北5丁目3番18号 株式 会社フジシール内 Fターム(参考) 3E064 AB25 BA17 BA26 BA30 BA54 BB03 BC08 BC18 EA12 EA30 FA01 HN13 HU10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料によって形成された、
    相互に噛み合う噛合部を有する一対の帯状のファスナー
    部材が、袋本体の口部内面に装着されたパウチ容器にお
    いて、 前記ファスナー部材または前記ファスナー部材の装着部
    分が塑性変形可能な形状保持性を有していることを特徴
    とするパウチ容器。
  2. 【請求項2】 いずれか一方のファスナー部材またはそ
    の装着部分のみが塑性変形可能な形状保持性を有してい
    る請求項1に記載のパウチ容器。
  3. 【請求項3】 前記ファスナー部材が、塑性変形可能な
    形状保持性を有するプラスチック材料によって形成され
    ている請求項1または2に記載のパウチ容器。
  4. 【請求項4】 前記袋本体と前記ファスナー部材との間
    に、塑性変形可能な線状または帯状の形状保持部材を挟
    み込んだ請求項1または2に記載のパウチ容器。
  5. 【請求項5】 前記ファスナー部材に、塑性変形可能な
    線状または帯状の形状保持部材が埋設されている請求項
    1または2に記載のパウチ容器。
  6. 【請求項6】 前記ファスナー部材の装着面に形成され
    た収容溝に、塑性変形可能な線状または帯状の形状保持
    部材が収容されている請求項1または2に記載のパウチ
    容器。
  7. 【請求項7】 前記形状保持部材が、前記ファスナー部
    材の噛合部の下側に配置されている請求項4、5または
    6に記載のパウチ容器。
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