JP5107522B2 - 開口保持機能付き袋 - Google Patents

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Description

本発明は、開口保持機能付き袋に関し、更に詳しくは、内容物を密封包装する積層フィルム製の袋において、袋の一端の口部に簡単な開口保持部材を取り付けることにより、袋の口部を開封して開口させた時、積層フィルムの反発力などで口部が閉じることがなく、その開口を大きく保持することができ、内容物の取り出しを容易に行えるようにした開口保持機能付き袋、更に、開口保持機能に加えて再封性を付与して、内容物が粉状や粒状などでスプーンなどで少量ずつ取り出して使用するような場合でも、容易に内容物の取り出しと袋の再封とを行えるようにした開口保持機能付き袋に関する。
従来、積層フィルム製の袋は、ガラス瓶や金属缶、或いは各種のプラスチック成形容器などの剛性容器と比較して、空容器が嵩張らず、軽量で使用材料も少なくて済み、経済性に優れると共に、廃棄処理も容易であることから、固形物を始めとして、粒状、顆粒状、粉状、或いは液状など多種類の内容物の包装容器として広範囲の分野で使用されるようになっている。
しかし、積層フィルム製の袋は、柔軟性材料による容器であり、種々の利点を有する反面、袋に充填された内容物を取り出す際に、袋の口部を開封して両側に開口させた後、手を離すと、積層フィルムの弾性により開口部が元の状態に戻り、口部が狭くなり内容物を取り出し難くなる問題があった。この問題を解決するために、例えば、袋の口部の周囲に塑性変形し易い針金などの金属線を封入する方法があった。しかし、金属線を封入すると使用後の廃棄処理の際に、焼却しても燃えカスとして残り廃棄処理が難しくなる問題があった。このため金属線に代わる材料で、廃棄処理が容易で且つ塑性変形し易く、袋の開口を保持できる部材の開発が行われ、その部材を取り付けて袋の開口を保持できるようにした袋が種々提案されている。
このような開口保持機能を付与した袋としては、例えば、〔1〕「袋口の形状を保持できる袋」として、プラスチック袋の袋口に沿って、好ましくは袋口の外側に、プラスチック製、好ましくはポリオレフィン製の形状保持テープが融着又は接着されており、該形状保持テープは長さ方向に、総延伸倍率10〜40倍に圧延延伸されたプラスチックテープであり、任意の部位を曲げた場合に、任意の角度に容易に曲がり、次に異なる曲げ角度に修正する力が加わるまでは、先の曲げ角度を保持できるようにした袋がある(特許文献1参照)。
また、〔2〕「形状保持テープおよび包装袋」として、形状保持テープを、主鎖にベンゼン環を有する熱可塑性樹脂を主成分とする形状保持層を含む構成としたもの、前記形状保持層をポリエチレンテレフタレートを主成分として構成したもの、前記形状保持層を非晶性ポリエチレンテレフタレートを主成分として構成したもの、また、前記形状保持層をポリブチレンテレフタレートを主成分として構成したものとし、これらのいずれかの形状保持テープを熱可塑性樹脂からなる包装袋の開口部周縁に沿って設けた包装袋がある(特許文献2参照)。
特開2005−88893号公報(第2頁〜第4頁、図1〜図3) 特開2004−244023号公報(第2頁、図1、図2)
しかしながら、前記特許文献1に記載された「袋口の形状を保持できる袋」では、その形状保持テープをプラスチック製、好ましくはポリオレフィン製として、長さ方向に、総延伸倍率10〜40倍に圧延延伸して作製したものであり、その延伸加工は比較的低速となり生産性に劣り、コスト面でも高価になる問題があった。また、形状保持テープ自体はプラスチック製であり、良好な形状保持効果を得るためには相応の厚みと幅が必要であるため、プラスチック袋におけるプラスチックの使用量を増すことになり、廃棄処理の観点でも好ましくなかった。
また、前記特許文献2に記載された「形状保持テープおよび包装袋」でも、その形状保持テープは、図2にも示されているように、熱可塑性樹脂を主成分とする形状保持層と、その周囲を囲むか、またはその両面に積層されたヒートシール層からなるものであり、形状保持層についても有効な形状保持効果を得るためには、その配合を適正に行う必要があり、製造工程が複雑でありコストも高価になる問題があった。また、この場合も、形状保持テープは、その形状保持層およびヒートシール層とも熱可塑性樹脂を主体とするものであり、熱可塑性樹脂からなる包装袋における熱可塑性樹脂の使用量を増す方向であり、廃棄処理の観点でも好ましくなかった。
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、積層フィルム製の開口保持機能付き袋の分野において、製造が簡単で生産性がよくコストも安く、廃棄処理にも問題がなく、また、袋の口部を大きく且つ安定して開口させることができ、内容物が粉状や粒状などの場合でも、スプーンなどで容易に且つ安全に取り出すことができる開口保持機能付き袋を提供することである。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、プラスチックを主体とし、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムを袋状にヒートシールしてなる袋において、袋の口部にチャックテープが設けられ、該袋の一端の口部を開封して開口させた時、該口部の少なくとも片面の積層フィルムに、該口部の開口を保持するための紙を基材とするテープ状シートが貼着され、該テープ状シートは紙を基材とし、該紙の少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂層を積層した積層シートであり、前記テープ状シートと前記積層フィルムが、同じ箇所で、その長手方向に沿って、幅方向の一部または全体が樋状となるように、前記袋にテープ状シートを接着後、雄・雌の加熱成型用金型を用いて両側から加熱加圧する方法でテープ状シートの樋状の熱成形されていることを特徴とする開口保持機能付き袋からなる。
本発明において、袋の形式は、その口部に紙を基材とするテープ状シートを貼着できるものであれば特に限定はされず、例えば、三方シール形式、四方シール形式などの平袋のほか、スタンディングパウチなど、底部をガセット形式で形成した自立袋形式の袋などを好適に使用することができる。
また、袋の口部に貼着される紙を基材とするテープ状シートは、紙の片面または両面にポリオレフィン系樹脂を積層した積層シートを使用することができる。積層シートを使用する場合は、紙の少なくとも一方の面に、袋の積層フィルムに熱接着するための熱接着性樹脂層を設けた積層シートであることが好ましい。
基材の紙に関しては、特に限定はされないものの、袋の開口を良好に保持するためには、剛性があり且つ折り曲げにより塑性変形し易い紙が好ましく、更に、スリッティングやカッティング加工などの際に、紙粉の発生が少なく、衛生性に優れることが好ましく、具体的には、コップ原紙やミルクカートン原紙等の板紙が特に好ましい。
このような紙を基材とするテープ状シートは、袋の口部の両面の積層フィルムのうち、片面の積層フィルムのみに貼着してもよいが、開封した袋の口部をより大きく安定して開口させるためには両面の積層フィルムに貼着することが更に好ましい。
また、テープ状シートの貼着位置についても、開封された口部の近くで開口端に沿う位置であれば、袋の内面側でも外面側でもいずれでもよい。
前記テープ状シートの紙は、米坪量120〜340g/m2の紙が好ましい。紙の米坪量が120g/m2未満の場合は、剛度が不足し、折りクセも弱くなり、十分な開口保持機能を得られないため好ましくない。また、紙の米坪量が340g/m2超える場合は、一般的な寸法の袋に対しては、既に十分な開口保持機能を得るための剛度と折りクセの強さを有しており、その必要性がなく、むしろテープ状シートを熱接着で袋に貼着する際の加工性が低下するため好ましくない。
また、前記テープ状シートの幅は、袋の寸法や積層フィルムの厚みなどにより異なるため、一律には決められないが、8〜20mm程度の範囲が適当である。
前記紙へのポリオレフィン系樹脂層の積層は、例えば、袋の口部の内面にテープ状シートを熱接着により貼着する場合に、その接着強度を一層強くするために積層するものであり、袋の積層フィルムのシーラント層に合わせて、それと同一または熱接着性の良好なポリオレフィン系樹脂を選定して積層することが好ましい。
特に、テープ状シートを袋の口部の内面の全幅に熱接着する場合は、紙の端面からの外気の進入を防ぐため、更に、その上を覆うようにポリエチレン製などのカバーフィルムを熱接着することが好ましく、その場合は、カバーフィルムとテープ状シートとの熱接着性もよくするため、紙の両面にポリオレフィン系樹脂のうち適するものを選定して積層することが好ましい。
前記チャックテープは、互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部が設けられた雄型テープ体と、凹条の雌型嵌合部が設けられた雌型テープ体とで構成され、袋の口部の内面に、両者をその雄型嵌合部と雌型嵌合部とが対向するように配置し、そのテープ体部で袋に熱接着して取り付け、前記雄型嵌合部と雌型嵌合部との嵌合または解離により、袋の開閉を容易に、且つ繰り返し行えるようにするものである。
前記のように、袋の口部に、前記テープ状シートに加えて、チャックテープを貼着する場合、チャックテープの貼着面は、袋の口部の内面に限定されるが、テープ状シートに関しては袋の口部の内面でもよく、また外面でもよい。
前記テープ状シートとチャックテープを袋の口部に貼着する際の位置関係は、テープ状シートを口部の開口端に近い上側の位置とし、その下側にチャックテープを貼着することが最良であるが、両者を同位置、または逆にチャックテープを上側の位置とし、テープ状シートをその下側の位置に貼着することもできる。
また、テープ状シートとチャックテープの両方を袋の口部の内面に貼着する場合、その貼着順序は、先にテープ状シートを貼着し、その後でチャックテープを貼着することが好ましい。このような順序で貼着することにより、前述したテープ状シートの上に密封性向上のために熱接着するカバーフィルムに代えて、チャックテープのテープ体部の幅を必要なだけ広げたもの使用してテープ状シートを密封できるので、使用部材数を減らすことができ、生産性を高めることができる。
請求項に記載した発明は、前記袋が、底部に積層フィルムを内側に折り返してなるガセット部を設けた自立袋形式に形成され、且つ、該底部のガセット部は、下側端縁部の中央部はヒートシールが行われず、両側部の所定幅の領域のみが、それぞれ内側下端から斜め外側上方に向けて、斜め方向に所定幅でヒートシールされ、その下側角部の余白部はそれぞれカットされていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の開口保持機能付き袋からなる。
請求項に記載した発明は、前記袋が、その長さと幅の比率が、長さが1に対して幅が0.8〜1.5の範囲となるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の開口保持機能付き袋からなる。
請求項1に記載した発明によれば、開口保持機能付き袋を、プラスチックを主体とし、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムを袋状にヒートシールしてなる袋において、袋の口部にチャックテープが設けられ、該袋の一端の口部を開封して開口させた時、該口部の少なくとも片面の積層フィルムに、該口部の開口を保持するための紙を基材とするテープ状シートが貼着され、該テープ状シートは紙を基材とし、該紙の少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂層を積層した積層シートであり、前記テープ状シートと前記積層フィルムが、同じ箇所で、その長手方向に沿って、幅方向の一部または全体が樋状となるように、前記袋にテープ状シートを接着後、雄・雌の加熱成型用金型を用いて両側から加熱加圧する方法でテープ状シートの樋状の熱成形されている構成としているので、袋に充填された内容物を取り出す際に、袋の一端の口部を開封した後、例えば、口部の中央部を両側に開いて大きく開口させ、口部の積層フィルムに貼着されているテープ状シートを、積層フィルムと共に外折りすることにより、テープ状シートが、特にその紙の折りクセ(塑性変形)と剛性により、外側に折り曲げられた形状を維持して、袋の口部を大きく開口させた状態に保持することができ、内容物の取り出しを容易に行えるようになる。
また、テープ状シートは、紙を基材としているので低コストで製造できると共に、使用後の袋の廃棄処理も容易に行える。
請求項に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明の開口保持機能付き袋の構成において、前記テープ状シートの紙を、米坪量120〜340g/m2の紙とした構成としているので、請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、テープ状シートに必要な剛度と折りクセの強さが無駄なく確実に得られるようになり、袋に十分な開口保持機能を一層確実に付与できるようになる。
請求項1に記載した発明の開口保持機能付き袋の構成において、前記テープ状シートが、紙の少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂層を積層した積層シートで形成された構成としているので、前記ポリオレフィン系樹脂層の樹脂を、袋の積層フィルムのシーラント層の樹脂やカバーフィルム或いは、チャックテープのテープ体部の樹脂に対応して、これらと熱接着可能な樹脂を選定して使用することにより、熱接着方式で強固に接着できるので、優れた性能の開口保持機能付き袋を生産性よく製造できるようになる。
請求項1に記載した発明の開口保持機能付き袋の構成において、前記テープ状シートと前記積層フィルムが、同じ箇所で、その長手方向に沿って、幅方向の一部または全体が樋状となるように、前記袋にテープ状シートを接着後、雄・雌の加熱成型用金型を用いて両側から加熱加圧する方法でテープ状シートの樋状の熱成形された構成としているので、樋状の熱成形部のリブ効果によりテープ状シートの長手方向の剛度が一層高められるので、折りクセも強くでき、テープ状シートによる開口保持機能を一層向上させることができる。
請求項1に記載した発明の開口保持機能付き袋の構成において、前記袋の口部に、前記テープ状シートに加えて、チャックテープが設けられた構成としているので、袋に再封性が付与されるので、袋に充填された内容物を少量ずつ取り出して使用する場合でも、取り出し後、再封することにより、次回の使用まで安全に保存することができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項1乃至のいずれかに記載した発明の開口保
持機能付き袋の構成において、前記袋が、底部に積層フィルムを内側に折り返してなるガセット部を設けた自立袋形式に形成され、且つ、該底部のガセット部は、下側端縁部の中央部はヒートシールが行われず、両側部の所定幅の領域のみが、それぞれ内側下端から斜め外側上方に向けて、斜め方向に所定幅でヒートシールされ、その下側角部の余白部はそれぞれカットされた構成としているので、請求項1乃至のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、内容物を充填した袋は、底部が前後に大きく広がると共に、ガセット部の内側に折り込まれた積層フィルムにより底面が形成されるので自立性が備わり、袋の取り扱いや内容物の取り出し操作などを一層容易に行えるようになる。特に、底部のガセット部の下側端縁部はヒートシールを行わず、積層フィルムの折り返しで形成しているので、内容物の取り出しなどの際に、袋の底部を手のひらで支えても、ヒートシール部の端部のように、痛みを感じることがなく、ソフトな手触りで袋を持つことができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項1乃至のいずれかに記載した発明の開口保持機能付き袋の構成において、前記袋を、その長さと幅の比率が、長さが1に対して幅が0.8〜1.5の範囲となるように形成した構成としているので、請求項1乃至のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、袋の形状、特に開封後の袋の形状を横長に形成できるので、袋の口部を大きく且つ袋の深さを浅くすることができ、内容物が粒状や粉状で、その取り出しを計量カップやスプーンなどで行う場合でも、一層容易に取り出すことができる。

以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの図面に限定されるものではない。
図1は、本発明の開口保持機能付き袋の第1の形態の構成を示す正面図である。
図2は、本発明の開口保持機能付き袋の第2の形態の構成を示す正面図である。
図3は、本発明の開口保持機能付き袋の第3の形態の構成を示す正面図である。
図4は、本発明の開口保持機能付き袋の第4の形態の構成を示す正面図である。
図5は、本発明の開口保持機能付き袋の第5の形態の構成を示す正面図である。
図6の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。
図7の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の更に別の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。
本発明において、開口保持機能付き袋に用いる積層フィルム、主にプラスチックを主体とする積層フィルムで、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、充填される内容物や使用条件などに応じて種々の構成の積層フィルムを使用することができる。
簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層して構成することができるが、要求される性能に応じて、基材フィルム層とシーラント層との間に、中間層として、水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層して構成することができる。上記基材フィルム層、中間層、シーラント層は、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成してもよい。
上記基材フィルム層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのフィルムを二軸延伸した二軸延伸ポリアミドフィルムなどを好適に使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用してもよい。
中間層をガスバリヤー層とする場合、中間層には、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、MXD6などのフィルムのほか、アルミニウム箔などの金属箔、或いは、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ITO、アルミニウムなどの無機酸化物や金属の蒸着層、またはPVDC、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)などの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。
これらのうち、アルミニウム箔またはアルミニウムの蒸着層を設けたフィルムは、不透明で遮光性を有するため遮光層を兼ねることもできる。 中間層を強度向上層とする場合は、前記基材フィルムのいずれかを適宜追加して積層してもよく、また、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層してもよい。
上記基材フィルム層と中間層の積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
最内層のシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)のほか、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸のランダム共重合体(EMAA)、そして、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)などのエチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレンまたはその共重合体などのポリオレフィン系樹脂を使用することができ、これらの中から、充填される内容物に応じて、適するものを適宜に選定して使用することができる。
シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、そのフィルムをドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層する方法、或いは、上記の樹脂を押し出しコートして積層する方法などを採ることができるが、例えば、内容物がシーラント層に浸透しやすいものを含むような場合は、接着強度に優れたドライラミネーション法で積層することが好ましい。
図1は、本発明の開口保持機能付き袋の第1の形態の構成を示す正面図であり、図1に示した開口保持機能付き袋100は、袋本体をスタンディングパウチ形式に形成したものであり、袋の底部が、前後の壁面の積層フィルム1の下部の間に、底面用積層フィルムを内側に折り返して積層フィルム折り返し部2まで挿入してなるガセット部4を有する形式で形成され、内側に折り込まれた底面用積層フィルムの両側下端近傍には、この場合、縦向き半楕円形の底面フィルム切り欠き部3a、3bが設けられ、ガセット部4が、内側が両側から中央部にかけて湾曲線状に凹状となる船底形の底部シール部5でヒートシールされて形成され、袋の胴部が、前後の壁面の積層フィルム1の両側の端縁部を側部シール部6a、6bでヒートシールして形成されている。そして、袋の上部は、内容物の充填および取り出し用の口部とするもので、上部の端縁部は、内容物の充填後に上部シール部7でヒートシールして密封されるが、内容物の充填前は未シールで開口した状態とし、上部シール部7の下側の両面の積層フィルム1に、袋を開封するための開封手段として、この場合、ハーフカット線8とその両端にノッチ9a、9bを設け、更にその下側にハーフカット線8と平行に紙を基材とするテープ状シート10を両面の積層フィルム1の内側の面にそれぞれ貼着して構成したものである。
前記テープ状シート10の袋の口部への貼着は、図1では、貼着の作業性をよくするため、口部の積層フィルム1の内面の全幅に渡るように行ったが、このように貼着するとテープ状シート10の両側の端面が袋の外側に露出するため、露出した紙の端面を通して外気が袋内に進入する問題がある。従って、テープ状シート10を貼着する際に、図6の(イ)の模式縦断面図に示すように、テープ状シート10の上にそれを覆うようにポリエチレンまたはその他のポリオレフィン系樹脂製のカバーフィルム12を熱接着などで貼着して密閉することにより、外気の袋内への進入を防止することができる。また、別の方法として、テープ状シート10の貼着の作業性はやや低下するが、テープ状シート10を、両側の側部シール部6a、6bの部分を除く袋の内側の領域のみに貼着するようにしてもよい。更に、袋の外観上の問題を気にしない場合は、図6の(ロ)の模式縦断面図に示すように、袋の口部の積層フィルム1の外側の面にテープ状シート10をホットメルト接着剤やヒートシール剤などの接着剤を用いて貼着してもよい。この場合、テープ状シート10の表面には絵柄などの印刷を施して外観をよくすることができる。
これらの点は、以下の図2〜図5に示す開口保持機能付き袋についても同様である。
前記袋の開封手段としては、図ではハーフカット線8とノッチ9a、9bの組み合わせで示したが、これに限定するものではなく、ノッチ、ハーフカット線のほかに、印刷で表示された切り取り線などの開封指示線や開封指示マークや、袋の積層フィルムの中間層などに易引き裂き性の一軸延伸フィルムなどを積層する方法などがあり、これらを単独で用いてもよく、また、複数を適宜組み合わせて用いてもよい。
前記ハーフカット線は、一本のハーフカット線で示したが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数のハーフカット線を平行、または交差する形状など任意の形状に設けることができる。更に、ハーフカット線は直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目線状などの断続的なハーフカット線で設けることもできる。
開口保持機能付き袋100を前記のように構成することにより、袋本体がスタンディングパウチ形式に形成されているので、自立性に優れると共に外観もよく、内容物充填シール後の袋の取り扱いや、内容物の取り出し時の操作が容易になり、また、店頭などにおける陳列効果にも優れている。
また、袋の上部シール部7の下側の開封位置には、開封手段としてハーフカット線8とその両端にノッチ9a 、9b を設け、更にその下側の両面の積層フィルム1の内面に、ハーフカット線8と平行に紙を基材とするテープ状シート10を貼着しているので、袋に充填された内容物を取り出す際には、いずれか一方のノッチを始点としてハーフカット線8に沿って容易に手で引き裂いて袋の口部を開封することができる。
次いで、開封した口部の中央部を手で両側に開いて大きく開口させ、口部の積層フィルム1に貼着されているテープ状シート10を、積層フィルム1と共にそれぞれ外折りすることにより、テープ状シート10が、基材の紙の折りクセと剛性により、外側に折り曲げられた状態に維持され、袋の口部を大きく開口させた状態に保持することができ、内容物の取り出しを容易に行うことができる。
図2は、本発明の開口保持機能付き袋の第2の形態の構成を示す正面図であり、図2に示した開口保持機能付き袋200は、図1に示した開口保持機能付き袋100の構成において、袋の口部の内面に貼着したテープ状シート10の下側に、更に、チャックテープ11を貼着して構成したものである。
このような構成を採ることにより、前記図1に示した構成の開口保持機能付き袋100で説明した作用効果に加えて、前記テープ状シート10の下側に、更に、チャックテープ11が貼着されているので、袋に充填された内容物を少量ずつ取り出して使用する場合でも、取り出し後、容易に再封することができ、次回の使用まで安全に保存することができる。
図3は、本発明の開口保持機能付き袋の第3の形態の構成を示す正面図であり、図3に示した開口保持機能付き袋300は、図1に示した開口保持機能付き袋100の構成において、袋の底部の構成のみを一部変更して構成したものである。具体的な変更点は、袋の底部のガセット部4の下側端縁部の中央部にはヒートシール部を設けない構成とするため、袋の製袋には、長尺で広幅の積層フィルムを用いて、その中央部をW字状に折り返す方法で、袋の底部のガセット部4と胴部を形成し、ガセット部4の下側端縁部の中央部はヒートシールを行わず、両側の所定幅の領域のみをそれぞれ内側下端から斜め外側上方に向けて、斜め方向の所定幅の底部シール部5a、5bでヒートシールし、その下側角部の余白部はそれぞれカットして袋の底部のガセット部4を形成したものであり、ガセット部4より上の部分は、図1に示した開口保持機能付き袋100と同様に形成して構成したものである。
このような構成を採ることにより、図1に示した構成の開口保持機能付き袋100と略同様な作用効果を得られるほか、特にガセット部4の下側端縁部の中央部にはヒートシール部を設けていないので、袋に充填された内容物を取り出す際などに、袋の底部を手のひらで支えるようにして持っても、ヒートシール部の端部のように尖った部分がないので、ソフトな手触りで安全に使用することができる。
図4は、本発明の開口保持機能付き袋の第4の形態の構成を示す正面図であり、図4に示した開口保持機能付き袋400は、図3に示した開口保持機能付き袋300の構成において、袋の口部の内面に貼着したテープ状シート10の下側に、更に、チャックテープ11を貼着して構成したものである。
このような構成を採ることにより、前記図3に示した構成の開口保持機能付き袋300で説明した作用効果に加えて、前記テープ状シート10の下側に、更に、チャックテープ11が貼着されているので、袋に充填された内容物を少量ずつ取り出して使用する場合でも、取り出し後、袋の口部を容易に再封することができ、次回の使用まで安全に保存することができる。
尚、本発明の開口保持機能付き袋は、図4に示した構成の開口保持機能付き袋400に限らず、袋に充填された内容物の取り出し易さを重視しているので、袋の形状は、どちらかと言えば、口部の幅が広く、深さは比較的浅いことが好ましい。従って、図4に示した構成の開口保持機能付き袋400で言うと、絶対的ではないが、袋の長さ(L)と幅(W)の比率が、長さ(L)が1に対して幅(W)が0.8〜1.5の範囲にすることが好ましい。この場合、袋の形状を、高さが比較的低く、底面積が大きい形状にできるので、袋の自立性を一層安定化できる利点も得られる。
また、図4に示した構成の開口保持機能付き袋400では、底部のガセット部4の下側端縁部の中央部にはヒートシール部を設けないことを特徴としたが、この構成の変形タイプとして、ガセット部4の下側端縁部の中央部にもヒートシール部を設けた構成(図示せず)を採ることもできる。その場合は、袋の底部を手のひらで支えるように持った時の手触りがソフトになるという特徴はなくなるが、製袋の際に、前後の壁面の積層フィルムとガセット部4の内側に折り込まれる底面用積層フィルムとを別ピースで供給できるようになるので、通常のスタンディングパウチと同様に製袋することが可能であり、製袋の生産性を向上できる利点がある。
図5は、本発明の開口保持機能付き袋の第5の形態の構成を示す正面図であり、図5に示した開口保持機能付き袋500は、図4に示した開口保持機能付き袋400の構成において、袋の胴部の両側端縁部をヒートシールする側部シール部6a、6bの形状のみを、胴部の高さ方向の中間部の幅が5〜10mm程度狭くなり、袋が括れた形状となるように滑らかに折れ曲がった形状に変更して構成したものである。
このような構成を採ることにより、図4に示した構成の開口保持機能付き袋400で説明した作用効果に加えて、袋に充填された内容物が、袋の中間部から底部側に集中するようになり、袋の形状が安定化すると共にスマートな感じとなり、袋の外観を向上させることができる
図6の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。
図6の(イ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、図1、図3に示した開口保持機能付き袋100、300の上部の構成に相当するものであり、袋の両面の積層フィルム1、1の上部の端縁部が上部シール部7でヒートシールされ、その下側には袋の口部を開封するためのハーフカット線やノッチなどの開封手段(図示せず)が設けられ、更にその下側の積層フィルム1、1の内側の面に、袋の口部の開口を保持するための紙を基材とするテープ状シート10、10が貼着され、また、テープ状シート10、10の上には、それを覆うようにポリエチレンフィルムなどのカバーフィルム12、12を熱接着して、テープ状シート10、10を積層フィルム1とカバーフィルム12の間に密封して構成したものである。
上記カバーフィルム12は、図1、図3に示したように、テープ状シート10を袋の幅全体の長さに貼着した場合に、テープ状シート10の両側端面を通して外気が袋内に進入するのを防ぐために熱接着したものであり、テープ状シート10の両側端面が外部に露出しないように貼着した場合は不要である。
また、図6の(ロ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、図1、図3に示した開口保持機能付き袋100、300の上部の構成において、テープ状シート10、10の貼着位置を袋の積層フィルム1、1の外側の面に変更して貼着した構成である。この場合は、前記のようなテープ状シートによる外気の袋内への進入の問題がないので、前記のようなカバーフィルム12、12は不要である。
図7の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の更に別の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。
図7の(イ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、図2、図4、図5に示した開口保持機能付き袋200、400、500の上部の構成に相当するものであり、袋の両面の積層フィルム1、1の上部の端縁部が上部シール部7でヒートシールされ、その下側には袋の口部を開封するためのハーフカット線やノッチなどの開封手段(図示せず)が設けられ、更にその下側の積層フィルム1、1の内側の面に、袋の口部の開口を保持するための紙を基材とするテープ状シート10、10が貼着され、更にその下側の積層フィルム1、1の内側の面に、凸条の雄型嵌合部が設けられた雄型テープ体15と、凹条の雌型嵌合部が設けられた雌型テープ体16とで構成されるチャックテープ11が、互いに嵌合部14で嵌合可能なように熱接着されて取り付けられている。
この構成の場合も、テープ状シート10、10の両側端面からの袋内への外気の進入の問題はあるが、テープ状シート10、10の下側の位置にチャックテープ11を熱接着しているので、雄型テープ体15および雌型テープ体16のそれぞれのテープ体部の幅を一方に広げて拡大テープ部17a、17bを設けた構成のチャックテープ11を用いて、その拡大テープ部17a、17bがテープ状シート10、10の上を覆うように熱接着して構成したものである。
図7の(ロ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、前記図7の(イ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成において、袋の両面の積層フィルム1、1の内側の面に貼着したテープ状シート10、10とチャックテープ11の上下の位置関係のみを逆にしてそれぞれを貼着して構成したものである。
即ち、袋の両面の積層フィルム1、1の上部の端縁部が上部シール部7でヒートシールされ、その下側には袋の口部を開封するためのハーフカット線やノッチなどの開封手段(図示せず)が設けられ、更にその下側の積層フィルム1、1の内側の面に、凸条の雄型嵌合部が設けられた雄型テープ体15と、凹条の雌型嵌合部が設けられた雌型テープ体16とで構成されるチャックテープ11を、互いに嵌合部14で嵌合可能なように熱接着して取付け、更にその下側の積層フィルム1、1の内側の面に、袋の口部の開口を保持するための紙を基材とするテープ状シート10、10を貼着して構成したものである。
但し、この構成の場合も、テープ状シート10、10の両側端面からの袋内への外気の進入を防ぐため、チャックテープ11には、雄型テープ体15および雌型テープ体16のそれぞれのテープ体部の幅を一方に広げて拡大テープ部17a、17bを設けた構成のチャックテープ11を用いており、その拡大テープ部17a、17bでテープ状シート10、10の上を覆うように熱接着するためには、位置として下側となるテープ状シート10、10を先に貼着し、次いでその上側の位置にチャックテープ11を、その拡大テープ部17a、17bがテープ状シート10、10の上を覆うように配置して熱接着するものである。
前記図7の(イ)、(ロ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成において、テープ状シート10、10とチャックテープ11との位置関係は、前記のほか、テープ状シート10、10とチャックテープ11とが同位置に重なるように貼着することもできる。更に、テープ状シート10、10は、前記図6の(ロ)に示すように、袋の積層フィルム1、1の外側の面に貼着してもよい。
図7の(ハ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、前記図7の(イ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成において、袋の両面の積層フィルム1、1の内側の面に貼着したテープ状シート10、10の上側部分を、その両面に貼着された積層フィルム1およびチャックテープの拡大テープ部17aまたは拡大テープ部17bと共に、その長手方向に沿って内側に膨らむ樋状に熱成形して、それぞれのテープ状シート10に樋状成形部13を設けた構成に変更して構成したものである。
テープ状シート10、10にこのような樋状成形部13、13を設けることにより、樋状成形部13、13がリブの作用をするので、テープ状シート10、10の長手方向の剛度が高められ、折り曲げた時の折りクセも強くでき、テープ状シート10、10による袋の開口保持機能を一層向上させることができる。
また、樋状の熱成形を内側に膨らむ樋状に成形すると、図示したように、テープ状シート10、10の上端が袋の外側にせりだす形状となり、それに伴って積層フィルム1、1の上端も外側に開いた状態となるので、袋の口部を開封して内容物を取り出す際に、袋の上端の積層フィルム1、1をつかみやすくなり、袋の開口を容易に行えるようになる。
図7の(ニ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成は、前記図7の(イ)に示した開口保持機能付き袋の上部の構成において、袋の両面の積層フィルム1、1の内側の面に貼着したテープ状シート10、10の上側部分を、その両面に貼着された積層フィルム1およびチャックテープの拡大テープ部17aまたは拡大テープ部17bと共に、その長手方向に沿って外側に膨らむ樋状に熱成形して、それぞれのテープ状シート10に樋状成形部13を設けた構成に変更して構成したものである。
テープ状シート10、10にこのような樋状成形部13、13を設けた場合も、その樋状成形部13、13がリブの作用をするので、テープ状シート10、10の長手方向の剛度が高められ、折り曲げた時の折りクセも強くでき、テープ状シート10、10による袋の開口保持機能を一層向上させることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
参考例1
図2、図7の(イ)に示した構成の開口保持機能付き袋200を作製することとし、以下の材料と寸法で開口保持機能付き袋200を作製して、参考例1の開口保持機能付き袋とした。
(1)袋の壁面用積層フィルム1の構成
(外側)二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONフィルムと記載する)(厚み15μm)・絵柄等印刷層/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(以下、L・LDPEフィルムと記載する)(厚み130μm)
(2)袋の底面用積層フィルムの構成
(外側)ONフィルム(厚み15μm)・白ベタ印刷層/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み110μm)
上記各フィルムの貼り合わせは、いずれもドライラミネーション法で行い、各フィルムの間の接着剤は、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を使用したものである。
(3)袋の口部の内面に貼着する紙を基材とするテープ状シート10の構成
LDPE層(厚み20μm)/コップ原紙(米坪量240g/m2)/LDPE層(厚み40μm)
尚、テープ状シート10の幅は15mmとした。
(4)袋の口部の内面に熱接着して取り付けるチャックテープ11の構成
チャックテープ11の材質は、雄型テープ体15および雌型テープ体16ともL・LDPE製とし、各テープ体の基本部分の幅はいずれも13mmとし、その一方に幅20mmの拡大テープ部17aまたは拡大テープ部17bを設けた構成のチャックテープを用いた。
(5)開口保持機能付き袋200の寸法は、外形寸法が長さ(L)190mm、幅(W)180mmとし、底部ガセット部4の折り込み長さは35mmとした。
尚、袋の上端から下方に10mmまでを上部シール部7の領域とし、その下に5mmの間隔を開けてレーザー光照射により5本の平行なハーフカット線8を1mmピッチで設け、その両端にノッチ9a、9bを設けた。また、前記ハーフカット線8の下に更に7mmの間隔を開けて、図7の(イ)に示したように、テープ状シート10とチャックテープ11とを順次熱接着して取り付けた。
図4、図7の(ハ)に示した構成の開口保持機能付き袋400を作製することとし、以下の材料と寸法で開口保持機能付き袋400を作製して、実施例の開口保持機能付き袋とした。
(1)袋の積層フィルム1の構成
(外側)PETフィルム(厚み12μm)・絵柄等印刷層/接着剤/ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み120μm)
上記各フィルムの貼り合わせは、いずれもドライラミネーション法で行い、各フィルムの間の接着剤は、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を使用したものである。
(2)袋の口部の内面に貼着する紙を基材とするテープ状シート10の構成
LDPE層(厚み20μm)/コップ原紙(米坪量240g/m2)/LDPE層(厚み40μm)
尚、テープ状シート10の幅は15mmとした。
(3)袋の口部の内面に熱接着して取り付けるチャックテープ11の構成
チャックテープ11の材質は、雄型テープ体15および雌型テープ体16ともL・LDPE製とし、各テープ体の基本部分の幅はいずれも13mmとし、その一方に幅20mmの拡大テープ部17aまたは拡大テープ部17bを設けた構成のチャックテープを用いた。
(4)開口保持機能付き袋200の寸法は、外形寸法が長さ(L)190mm、幅(W)180mmとし、底部ガセット部4の折り込み長さは35mmとした。
尚、袋の上端から下方に10mmまでを上部シール部7の領域とし、その下に5mmの間隔を開けてレーザー光照射により5本の平行なハーフカット線8を1mmピッチで設け、その両端にノッチ9a、9bを設けた。また、前記ハーフカット線8の下に更に7mmの間隔を開けて、図7の(ハ)に示したように、テープ状シート10を熱接着し、次いで、その下にチャックテープ11を、雄型テープ体15の拡大テープ部17aと、雌型テープ体16の拡大テープ部17bとがそれぞれテープ状シート10の上を覆うように配置し、テープ状シート10、10の上部にそれぞれ樋状成形部13を熱成形すると同時にチャックテープ11を熱接着する雄・雌の加熱成形用金型を用いて両側から加熱加圧する方法で、テープ状シート10、10の樋状の熱成形とチャックテープ11の熱接着を行った。
尚、樋状成形部13の最大深さは3mmとなるように熱成形した。
以上のように作製した参考例1および実施例の開口保持機能付き袋を評価するため、それぞれに内容物としてグラニュー糖500gを充填した後、チャックテープ11の嵌合と上部シール部7のヒートシールを行って参考例1および実施例の開口保持機能付き袋による包装体を完成させた。
以上のように作製した参考例1および実施例の開口保持機能付き袋による包装体は、いずれも内容物により袋の中間部から下部が前後に大きく広がり、安定した自立性を備え、外観にも優れていた。
また、それぞれの包装体について、内容物の取り出し時の操作性、および袋の再封性を調べるため、袋の上部シール部7を、一方のノッチ9aを始点としてハーフカット線8に沿って手で引き裂いて切り取ったところ、ハーフカット線8に沿って問題なく袋の口部、即ち、テープ状シート10の上部を開封することができた。
開封されたテープ状シート10の上部の両側の積層フィルム1を摘んで両側に引き離すことにより、チャックテープ11の嵌合を容易に解離させることができ、袋の口部を大きく開口させることができた。次いで、開口させた袋の口部の中間部をそれぞれ外側に折り曲げたところ、いずれの包装体もテープ状シート10、10に折りクセが付き、開口の戻りも少なく、口部を大きく開口した状態に保持することができた。
次に、それぞれの袋に充填された内容物(グラニュー糖)をスプーンですくって取り出したところ、いずれもスプーンが袋の口部に触れることもなく容易に、また安全に取り出すことができた。
内容物の一部を取り出した後は、参考例1および実施例の開口保持機能付き袋による包装体とも、チャックテープ11を容易に嵌合させて袋を再封することができ、残りの内容物を安全に保存することができた。
本発明の開口保持機能付き袋は、密封性がよく内容物の保存性に優れると共に、使用後の廃棄処理も容易で、また、内容物を取り出す際には、袋の口部を大きく且つ保持性よく開口させることができ、内容物が固形物の場合はもとより、粒状、顆粒状、粉状などで計量カップやスプーンなどで取り出す場合でも容易に且つ安全に取り出すことができるものであり、また、内容物を少量ずつ複数回に分けて使用する場合でも再封性があり、最後まで安全に保存し使用できるものである。内容物に関しては、固形物のほか、粒状、顆粒状、粉状など広範囲の内容物に使用でき特に制限はない。
本発明の開口保持機能付き袋の第1の形態の構成を示す正面図である。 本発明の開口保持機能付き袋の第2の形態の構成を示す正面図である。 本発明の開口保持機能付き袋の第3の形態の構成を示す正面図である。 本発明の開口保持機能付き袋の第4の形態の構成を示す正面図である。 本発明の開口保持機能付き袋の第5の形態の構成を示す正面図である。 (イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。 (イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、それぞれ本発明の開口保持機能付き袋の更に別の一形態の上部の構成を説明する上部中央部の部分模式縦断面図である。
1 積層フィルム
2 積層フィルム折り返し部
3a、3b 底面フィルム切り欠き部
4 ガセット部
5、5a、5b 底部シール部
6a、6b 側部シール部
7 上部シール部
8 ハーフカット線
9a、9b ノッチ
10 テープ状シート
11 チャックテープ
12 カバーフィルム
13 樋状成形部
14 嵌合部
15 雄型テープ体
16 雌型テープ体
17a、17b 拡大テープ部
100、200、300、400、500 開口保持機能付き袋

Claims (4)

  1. プラスチックを主体とし、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムを袋状にヒートシールしてなる袋において、袋の口部にチャックテープが設けられ、該袋の一端の口部を開封して開口させた時、該口部の少なくとも片面の積層フィルムに、該口部の開口を保持するためのテープ状シートが貼着され、該テープ状シートは紙を基材とし、該紙の少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂を積層した積層シートであり、前記テープ状シートと前記積層フィルムが、同じ箇所で、その長手方向に沿って、幅方向の一部または全体が樋状となるように、前記袋にテープ状シートを接着後、雄・雌の加熱成型用金型を用いて両側から加熱加圧する方法でテープ状シートの樋状の熱成形がされていることを特徴とする開口保持機能付き袋。
  2. 前記テープ状シートの紙が、米坪量120〜340g/m2の紙であることを特徴とする請求項1記載の開口保持機能付き袋。
  3. 前記袋が、底部に積層フィルムを内側に折り返してなるガセット部を設けた自立袋形式に形成され、且つ、該底部のガセット部は、下側端縁部の中央部はヒートシールが行われず、両側部の所定幅の領域のみが、それぞれ内側下端から斜め外側上方に向けて、斜め方向に所定幅でヒートシールされ、その下側角部の余白部はそれぞれカットされていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の開口保持機能付き袋。
  4. 前記袋が、その長さと幅の比率が、長さが1に対して幅が0.8〜1.5の範囲となるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の開口保持機能付き袋。
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