WO2004065608A1 - 微生物菌体からの高純度ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 - Google Patents

微生物菌体からの高純度ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 Download PDF

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Yoshifumi Yanagita
Noriko Ogawa
Yasuyoshi Ueda
Fumio Osakada
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    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/62Carboxylic acid esters
    • C12P7/625Polyesters of hydroxy carboxylic acids

Abstract

 本発明は、PHA含有微生物菌体からPHA粒子以外の菌体構成成分を効率よく除き、深刻な分子量の低下を起こすことなく、高純度のPHAを高収率で得ることのできるPHAの分離・精製方法、さらにはPHA粒子の凝集体を得る方法を提供することを目的とする。 本発明のPHA回収方法は、PHA含有微生物細胞の水性懸濁液を、低温で物理的破砕処理とアルカリ添加を行うことにより、菌体細胞を効率的に破砕し、PHAを回収後、酵素及び/又は界面活性化剤で処理するものである。さらに、PHAを親水性溶媒及び/又は水に懸濁し、該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより凝集させ、PHAの粒度を大きくすることができる。

Description

明細書
微生物菌体からの高純度ポリヒドロキシアルカノエートの回収方法 技術分野
本発明は、 生分解性を有するポリエステル系樹脂の微生物細胞からの分離 ·回 収方法及び該樹脂粒子の凝集方法に関する。 背景技術
ポリヒドロキシアルカノエート (以後 P HAと略す) は、 多くの微生物種の細 胞内にエネルギー蓄積物質として生成、 蓄積される熱可塑性ポリエステルである。 微生物によって天然の有機酸や油脂を炭素源に生産される P H Aは、 土中や水中 の微生物により完全に生分解され、 自然界の炭素循環プロセスに取り込まれるこ とになるため、 生態系への悪影響がほとんどない環境調和型のブラスチック材料 と言える。 近年、 合成プラスチックが環境汚染、 廃棄物処理、 石油資源の観点か ら深刻な社会問題となるに至り、 P HAが環境に優しいグリーンプラスチックと して注目され、 その実用化が切望されている。 また、 医療分野においても、 回収 不要のィンプラント材料、 薬物担体等の生体適合性プラスチックとして利用が可 能と考えられており、 実用化が期待されている。
微生物が生産する P HAは、 通常顆粒体として微生物細胞内に蓄積されるため、 P HAをプラスチックとして利用するためには、 微生物細胞内から P HAを分離 して取り出すという工程が必要である。 P HAを微生物細胞から分離精製する既 知の方法として、 大別すると、 P HAが可溶である有機溶媒を用いて微生物細胞 から P H Aを抽出する方法と、 P H A以外の細胞構成成分を破砕もしくは可溶化 させて除くことにより P H Aを得る方法に分けられる。
初期の研究では有機溶媒による抽出を利用した P H Aの分離精製方法が多く報 告されている (特開昭 5 5 - 1 1 8 3 9 4号公報、 特開昭 5 7— 6 5 1 9 3号公 報、 特開昭 6 3— 1 9 8 9 9 1号公報、 特開平 0 2— 6 9 1 8 7号公報、 特開平 0 7 - 7 9 7 8 8号公報) 。 これらの報告では P H Aの溶解度が最も高い有機溶 媒としてクロ口ホルム等のハロゲン化合物が用いられているが、 P HAを該溶剤 04000416
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に溶解すると溶液の粘性が非常に高くなり、 取り扱いが困難であった。 そのため P H Aの抽出にはポリマー濃度を 2〜 3 %程度と極めて薄い条件で処理する必要 があり、 従って非常に大量の溶媒を必要とした。 加えて、 溶媒層から PHAを高 い回収率で晶析させるためには、 上記溶媒の 4〜 5倍容という大量のメタノール やへキサン等の PHA貧溶媒が別途必要である。 そのため、 工業的に生産するに は大規模な設備が必要となる。 さらには、 溶媒の使用量が膨大なため溶媒の回収 コストと損失溶媒のコストがかさみ、 PHAを安価に製造できない等の理由から、 この方法は実用化されていない。
一方、 P H A以外の細胞構成成分を化学的処理あるいは物理的破砕処理によつ て可溶化させて除き、 PHAを顆粒体のまま回収する方法が種々報告されている。 微生物細胞 (以下、 菌体ともいう) を化学的処理する方法としては、 J . Ge n. M i c r o b i o l o g y, 1 958年, 第 19卷, . 198— 209に 菌体懸濁液を次亜塩素酸ナトリゥムで処理して PHA以外の菌体構成成分を可溶 ィ匕し、 PH Aを得る方法が記載されている。 この方法では、 PH A以外の菌体構 成成分の可溶化がなされるが、 それと同時に PHAの著しい分解が引き起こされ るため、 製品への加工が制限されてしまう。 さらに、 PHA内に無視できない塩 素臭が残るため、 ポリマー製品として好ましくないことからも実用には適さない と考えられる。 特公平 04— 6 1638号公報には、 熱処理と酵素、 界面活性化 剤を併用した回収法が示されている。 この方法では、 酵素処理により菌体を溶解 した場合、 遊離する核酸により懸濁液が非常に粘稠になるため、 予め懸濁液を 1 00 °C以上で加熱し核酸を分解する必要がある。 ところが、 100°C以上での加 熱により PHAは著しく低分子化してしまい、 製品への応用ができなくなる。 ま た、 この方法は非常に複雑で多くの工程を必要とするにもかかわらず、 得られる PHAの純度は概ね 88%、 最大でも 97%程度である。 また、 PHA含有微生 物菌体を界面活性化剤で処理したのち、 菌体から放出された核酸を過酸化水素で 80°C、 3時間処理して分解し、 99%純度の PHAを分離する方法 (特表平 0 8-502415号公報) や、 P H A含有微生物懸濁液を p H 2未満の強酸性下
50°C以上に熱した後 PHAを分離する方法が提案されている (特開平 1 1一 2
66891号公報) 。 これらの熱処理条件では PH Aの分子量は著しく低下する ため、 たとえ純度が向上したとしても製品への応用ができなくなる。
一方、 物理的破砕を用いる方法として、 高圧破碎あるいは高圧破砕とアルカリ 添加を組み合わせた方法が報告されている。 B i o s e p a r a t i o n, 19 91年, 第 2卷, p. 95— 105には、 ポリマーの純度や回収率の記載はない 力 ポリ一 3—ヒドロキシプチレート (PHB) 含有菌体懸濁液にアルカリを添 加した後、 pHを中性に戻して高圧破砕を行うため、 菌体構成成分が PHB画分 に残存しており、 純度が高くないことが予想される。 特開平 07— 3 1487号 公報では、 アル力 Vを添加後 80 °Cに加熱し、 1時間攪拌後ポリマーを遠心分離 で回収する方法;特開平 07— 31488号公報では、 70 °Cで高圧破砕を行う 方法;特開平 07— 31489号公報では、 上記 B i o s e p a r a t i o n, 1991年, 第 2卷, p. 95— 105を発展させた形と考えられる方法、 すな わちアル力リを添加後に 70 °C以上で高圧破砕を行う方法が開示されている。 こ れらの方法では、 高温で処理を行うため、 条件によっては PH Aの分子量が著し く低下する傾向が見られ、 さらに純度も 66〜85%程度と低く、 実際の工業化 プロセスには応用できない。
以上から、 培養後の菌体から PH Aを、 低分子化することなく、 且つ高純度で 収率良く、 工業的に安価に回収することは極めて困難であることが分かる。 ところで、 溶媒抽出を用いない、 すなわち、 PH A以外の菌体構成成分を化学 的処理あるいは物理的処理によって可溶化させて除き PHAを顆粒体のまま回収 する方法では、 得られる PH Aは通常直径数ミク口ンの微細な粒子である。 この ような微細な粒子を液体媒質から分離することは、 より粒子が大きい場合に比べ ると困難である。 さらに、 これら微粒子は粉塵爆発を起こす危険性及び/又は吸 引した場合の肺での蓄積等が考えられ、 取り扱いに注意が必要である。
これらの問題を回避するために PHAを凝集させ粒度を大きくする試みがなさ れており、 例えば、 加熱やアル力リ金属塩による凝集法等が開発されている。 加 熱させて凝集させる方法としては、 PHB含有懸濁液を、 PHBの融点付近 (1 80°C) まで加熱して凝集させる方法がある (B a i 1 e y, Ne i 1 A. ; Ge o r g e, Ne i l ; N i r a n j a n, . ; V a r 1 e y , J u l i e B i o c h em i c a l En g i n e e r i n g g r o u p, Un i v e r 6
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s i t y Re a d i n g, 「I Ch emE R e s. Ev e n t, Eu r. C o n f . Yo un g R e s . C h e m. En g. 」 , (英国) , 第 2版, I n s t i t u t i o n o f Ch em i c a l En g i n e e r s, 1 996 年, 第 1巻, : . 196- 1 98) 。 また、 特表平 07— 509131号公報で は、 水に懸濁した 3—ヒドロキシブチレート (3HB) と 3—ヒドロキシバレレ ート (3HV) の共重合体 (以下、 PHBVという) に、 適切な温度と圧力の蒸 気を直接注入し、 120〜1 60°Cで加熱攪拌することにより PHBVの粒度を 高める方法を開示している。 これらの方法は高温で加熱する必要があるため、 P HAの分子量低下が著しいこと、 さらには耐圧性を持った特別な装置を必要とす ることから、 実用的でない。 また、 アルカリ金属塩を添カ卩して PH Aを凝集させ る方法として、 2価の陽イオンで凝集させる方法 ( J . B i o t e c h n o 1. , 1 998年, 第 65 (2, 3) 卷, . 173— 1 82、 特表平 05— 5074 10号公報) が開示されているが、 これらの方法では、 ポリマーの凝集強度が必 ずしも強くないこと、 ポリマーに金属塩が混入すること等から、 好ましくない。 さらに、 超微細気泡を PHB懸濁液に吹き込むことで PHBを凝集させて、 フロ ックを浮上させる方法も報告されている (S e c. P ub l . -R. S o c. C h e m. , 1994年, 1 58卷 (S e p a r a t i o n s f o r B i o t e c hn o l o g y 3) , p. 1 1 3— 1 1 9参照) 。 し力、し、 これによつ てできる凝集体は 2〜45 μ mであり十分な大きさとはいえない。
このように、 PH Aの分子量低下を抑制し、 且つ凝集を効果的に行う方法は知 られていないのが実状である。
以上述べたように、 微生物由来の生分解性ポリマーである PHAの開発にあた つては、 微生物細胞からの PHAの回収工程、 さらに必要に応じて PH A粒子を 凝集させる工程において、 安価で且つ工業化に適した各工程プロセスが確立して いないことが、 実用化の大きな障害となっている。 発明の要約
上述したように、 微生物細胞からの PHAの回収工程において、 従来の方法で は安価で且つ工業化に適したプロセスとはいえない。 さらに本発明者らが予備検 5
討した結果、 上述したような次亜塩素酸、 過酸化水素、 酸、 多量のアルカリ等の 化学的処理や、 高温下での反応が必要とされる従来の方法では、 特に PHAが 2 種以上のモノマー成分からなる共重合体の場合に、 単独重合体である PHBと比 ベて分子量がより著しく低下する傾向が見られ、 到底利用できないことが判明し た。
従って、 本発明の目的は、 従来技術における上記の課題を解決し、 培養した P HA含有微生物細胞から P HA粒子以外の細胞構成成分を効率よく除き、 少ない 工程数で、 深刻な分子量の低下を起こすことなく、 高純度の PHAを高収率で得 ることのできる P H Aの分離精製方法、 さらには PH A粒子の凝集体を得る方法 を提供することにある。
本発明者らは、 P H Aの工業的に有利な微生物細胞からの回収方法について銳 意検討した。 その結果、 微生物を用いて PHAを生産したのち、 PHAを含有す る微生物細胞の水性懸濁液を比較的低温で攪拌と物理的破砕処理を行いながら、 アルカリを添加し、 続いて、 PHAを回収し、 該 PHAを水性懸濁液あるいは湿 潤状態で、 酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、 さらに、 該 PHAを親水性溶 媒及び Z又は水で洗浄することによって、 高純度で効率よく PHAを回収するこ とが可能であることを見いだした。 さらに、 PH Aを親水性溶媒及び/又は水に 懸濁し、 該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより凝集させることによつ て、 PH Aの粒度を大きくすることが可能であることも見いだした。 これらの方 法により、 現在まで極めて困難であった PHAの分子量低下を回避し、 純度 99 %以上の PH Aを 90%以上の収率で回収することに成功し、 さらに、 凝集させ ることにより、 取り扱いの困難さ及び/又は粉塵爆発の危険性を回避する PHA 製造法を完成するに至った。 本発明の完成により、 微生物菌体由来の生分解性ポ リマーの実用化が可能となる。
すなわち、 本発明は、
(a) P HA含有微生物細胞の水性懸濁液に、 攪拌と物理的破砕処理を行いなが らアルカリを添加し、 該細胞を破砕すると共に、 該細胞中の PHA以外の細胞物 質を可溶化あるいは乳化させ、 次いで PHAを懸濁液から分離する工程;
(b) 分離された PHAを、 酵素及び/又は界面活性化剤で処理し、 PHAに付 着した不純物を可溶化又は分解後可溶化し、 続いて親水性溶媒及び/又は水で P H Aを洗浄する工程;
からなる、 P HA含有微生物細胞から P HAを回収する方法に関する。
また、 本発明は、
( c ) 洗浄された P H Aを親水性溶媒及びノ又は水に懸濁し、 該懸濁液の沸点以 下の温度で攪拌することにより、 P HAを凝集させて粒度を大きくし、 次いで凝 集した P H Aを懸濁液から分離する工程
をさらに有してなる、 上記 P HAの回収方法に関する。 発明の詳細な開示
以下に好ましい実施の態様を挙げて、 本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリヒドロキシアル力ノエートの回収方法は、 下記 (a ) 及び ( b ) の工程からなるものである。
( a ) ポリヒドロキシアル力ノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、 攪拌と物 理的破碎処理を行いながらアル力リを添カ卩し、 該細胞を破砕すると共に、 該細胞 中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、 次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程;
( b ) 分離されたポリヒドロキシアルカノエートを、 酵素及び 又は界面活性化 剤で処理し、 ポリヒドロキシアル力ノエ一トに付着した不純物を可溶化又は分解 後可溶化し、 続いて親水性溶媒及び Z又は水でポリヒドロキシアル力ノエートを 洗浄する工程。
まず、 本発明におけるポリヒ ドロキシアルカノエート (P HA) とは、 ヒ ドロ キシアルカノエートの重合体の総称である。 ヒ ドロキシアルカノエート成分とし ては特に限定されないが、 具体的には、 3—ヒドロキシプチレー卜 ( 3 H B ) 、 3—ヒ ドロキシバレレ一ト ( 3 HV) 、 3—ヒ ドロキシプロピオネート、 4ーヒ ドロキシブチレ一ト、 4—ヒ ドロキシバレレート、 5—ヒ ドロキシノ レレート、 3—ヒ ドロキシペンタノエート、 3—ヒ ドロキシへキサノエート ( 3 H H) 、 3 ーヒドロキシヘプタノエート、 3—ヒ ドロキシォクタノエート、 3—ヒ ドロキシ ノナノエート、 3—ヒドロキシデカノエート等が挙げられる。 本発明における P HAは、 これらヒドロキシアルカノエートの単独重合体であ つても、 2種以上が共重合した共重合体であってもよい。 特に、 従来の方法では 分子量が低下しやすい傾向にある共重合体の場合、 後述するように本発明の回収 方法では、 その分子量がほとんど低下しないという点で適している。
PH Aの具体例としては、 3HBの単独重合体である PHB、 3HBと 3HV の 2成分共重合体である PHBV、 3HBと 3 HHとの 2成分共重合体である P HBH (特許第 2 77 7 7 5 7号公報参照) 、 3 H Bと 3 H Vと 3 HHとの 3成 分共重合体である PHBHV (特許第 2 7 77 7 5 7号公報参照) 等が例示でき る。 特に、 生分解性ポリマーとしての分解性と、 柔らかい性質を持つ点で、 モノ マーユニットとして 3 HHを有する共重合体が好ましく、 より好ましくは PHB Hである。
PHBHの場合、 構成する各モノマーュニッ 1、の組成比については特に限定さ れるものではないが、 良好な加: 生を示す点から、 3ΗΗユニットが 1〜99m o l %のものが好ましく、 より好ましくは 3〜3 Omo 1 %である。 また、 PH BHVの場合、 構成する各モノマーュニットの組成比については特に限定される ものではないが、 例えば、 3HBユニッ トの含量が 1〜9 5mo 1 %、 3HVュ ニットの含量が 1〜 9 6 m o 1 %、 3 HHュニットの含量が 1〜 30 m o 1 %で ある範囲のものが好適である。
実用的な点から、 PHAは、 ゲルク口マトグラフィ一法でポリスチレンを分子 量標準とした重量平均分子量が 1万以上であることが好ましい。 より好ましくは 5万以上、 さらに好ましくは 1 0万以上、 特に好ましくは 2 0万以上である。 本発明に用いられる微生物としては、 細胞内に PH Aを蓄積することが可能な 微生物であれば特に限定されない。 例えば、 ァエロモナス (A e r omo n a s ) 属、 アル力リゲネス (A 1 c a 1 i g e n e s) 属、 ァゾトパクター (A z o t o b a c t e r) 属、 バチルス (B a c i 1 1 u s ) 属、 クロストリジゥム ( C l o s t r i d i um) 属、 /、ロノくクテリゥム (Ha l o b a c t e r i um ) 属、 ノカノレディァ (N o c a r d i a ) 属、 ロ ドスピリノレム (R h o d o s p i r i 1 1 u m) 属、 シュゥドモナス (P s u e d omo n a s) 、 フノレスト ニァ (R a 1 s t o n i a ) 属、 ズーグロエア (Z o o g 1 o e a ) 属等の微生 物が挙げられる。 また、 具体的に、 ァエロモナス属としては、 例えばァエロモナ ス 'キヤビエ (Ae r omo n a s c a v i a e) 等が挙げられ、 アル力リゲ ネス属としては、 例えばアル力リゲネス ' リボリティカ (A l e a l i g e n e s l i p o l y t i c a) 、 ァノレ力リゲネス ' ラタス (A l c a l i g e n e s 1 a t u s) 等が挙げられ、 ラルストニア属としては、 例えばラルストニア • ユートロファ (R a l s t o n i a e u t r o p h a) 等が挙げ、られる。 これら微生物は、 培養条件を調整することによって PHAを細胞内に蓄積する ことが可能である。
また、 これら微生物に、 PH A合成に関与する遺伝子群を導入した形質転換体 を用いることもできる。 その場合、 宿主としては特に限定されず、 上記微生物の 他、 大腸菌 (ェシエリキア (E s c h e r i c h i a) 属) や、 酵母のキャンデ イダ (C a n d i d a) 属、 サッカロマイセス (S a c c h a r omy c e s) 属、 ャロウィァ (Ya r r ow i a) 属 (WO 0188 144) 等の微生物が挙 げられる。
本発明に用いられる上記微生物のうち、 ァエロモナス属のァエロモナス · キヤ ビエや、 該ァエロモナス ·キヤビエ由来の PH A合成酵素群遺伝子を導入した形 質転換体が、 優れた PHBHを合成できる能力があるという点で好ましい。 特に、 ラルストニア ·ユートロファに、 ァエロモナス · キヤビエ由来の PH A合成酵素 群遺伝子を導入した形質転換体がより好ましい。
当該微生物の一例として、 ラルストニア■ユートロファに、 ァエロモナス · キ ャビエ由来の PH A合成酵素群遺伝子を導入した、 R a l s t o n i a e u t r o p h a PHB-4/p J RDEE 32 d l 3株を好ましく用いることがで きる。 なお、 当該 R a l s t o n i a e u t r o h a PHB-4 p J R DEE 32 d l 3株は、 A l c a l i g e n e s e u t r o p h u s AC S 2の名称で、 FERM B P— 6038の受託番号にて、 平成 9年 8月 7日付で、 日本国茨城県つくば巿東 1丁目 1番地 1中央第 6にある独立行政法人産業技術総 合研究所特許生物寄託センターに、 ブダぺスト条約に基づいて国際寄託されてい る。
本発明においては、 上述した微生物を適切な条件で培養して、 その細胞内に P HAを蓄積させた微生物細胞を用いる。 その培養方法については特に限定されな
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いが、 例えば特開 2001— 340078号公報に示した当業者に周知の方法が 用いられる。
PHAを回収する上において、 培養後の微生物細胞中の PHA含有率は、 高い 方が好ましいのは当然であり、 工業レベルでの適用においては、 乾燥細胞中の P HA含有率が 50重量%以上であることが好ましい。 以後の分離操作、 分離ポリ マーの純度等を考慮すると、 乾燥細胞中の PH A含有率は、 より好ましくは 60 重量%以上、 さらに好ましくは 70重量%以上である。
培養完了後は直接工程 (a) へ進むこともできるが、 遠心分離や膜分離等、 当 業者に周知の方法により菌体を回収した後、 あるいは、 加熱等により菌体を死滅 させた後に菌体を回収し、 その後、 工程 (a) へ進むことができる。 ここで、 カロ 熱する場合の温度は 50°C〜70°Cが好ましい。
本発明における工程 (a) では、 PH A含有^ [生物細胞の水性懸濁液の撹拌と 物理的破碎処理を行いながら、 該水性懸濁液にアル力リを添加することが重要で ある。 すなわち、 実際には、 (1) PH A含有^ [生物細胞の水性懸濁液を調製し、
(2) 該水性懸濁液を攪拌しつつ、 物理的破碎処理をまず開始し、 (3) 次に、 攪拌と物理的破枠処理を継続しながらアルカリを添加する、 というプロセスであ る。
物理的破砕を行わずに菌体懸濁液にアル力リを添加すると、 微生物細胞から P HAと一緒に核酸ゃ菌体細胞壁、 細胞膜、 不溶性蛋白質等が流出する。 本 明者 らは、 この時、 特に遊離した核酸によつて懸濁液の粘度が激しく上昇し、 条件に よっては、 懸濁液の攪拌さえできなくなり、 P H Aの回収が不可能となることを 見いだした。 また、 本発明者らは、 PHA回収時に、 先にアルカリを添加して懸 濁液の p Hを 10以上にした後、 物理的破砕 (例えば高圧ホモジナイザーによる 菌体破砕と乳化) すると、 PH Aの分解が生じやすいこと、 逆に、 アルカリ添加 よりも物理的破碎を先に行うと、 意外にも PHAの分解が生じにくいことを見い だした。
よって、 本発明の回収方法では、 工程 (a) において、 ー且物理的破砕を開始 した後、 さらに物理的破碎を行いながら、 徐々にアルカリを添加し、 PHA以外 の不溶物質 (細胞物質) の可溶化あるいは乳化を進めることによって、 P HAが 分解されることなく、 懸濁液から P H Aを容易に分離 ·回収できるようになる。 工程 ( a ) で用いる P H A含有微生物細胞の水性懸濁液とは、 上記のようにし て得られた P H A含有微生物細胞を、 水に懸濁させたものである。
また、 当該微生物細胞の懸濁濃度は、 水性懸濁液 1 L中の乾燥菌体換算で 5 0 O g Z L以下が好ましく、 微生物細胞懸濁液の攪拌のしゃすさから、 3 0 0 g Z L以下がより好ましい。 下限としては、 8 0 g Z L以上が好ましい。
上記水性懸濁液の攪拌方法としては、 特に限定されないが、 添加するアルカリ を効率よく拡散し、 且つ細胞から流出する高粘度の D N Aを効率よく破砕するた めに、 乳化分散機や超音波破碎機を使用して攪拌することが好ましい。 より好ま しくは乳化分散機であり、 例えば英国シルバーソン社製シルバーソンミキサー、 日本国ェム ·テクニック社製クレアミックス、 日本国株式会社荏原製作所製エバ ラマイルダ一等が使用できるが、 これらに限定されるわけではない。
本発明において、 物理的破碎処理を行う装置としては、 特に限定されないが、 高圧ホモジナイザー、 超音波破碎機、 乳化分散機、 ビーズミル等が挙げられる。 中でも高圧ホモジナイザ一が好ましく、 ポリマーの水性懸濁液が、 微小開口部を 有する耐圧性容器に導入され、 高圧をかけられることにより開口部から押し出さ れるタイプがより好ましい。 このような耐圧性容器と加圧機構からなる装置は、 例えば、 伊国ニロソアビ社製高圧ホモジナイザーが好ましく用いられる。 また、 ブランリユーべ連続式細胞破砕機 (独国 B r a n + L u e b b e社製) 、 マイク 口フルイダィザー (米国 M i c r o f 1 u i d i c s社製) 等も用いることがで きるが、 これらに限定されるわけではない。
このような高圧ホモジナイザーでは、 微生物細胞には大きな剪断力が働くため、 微生物細胞が効率的に破壊され、 ポリマーの分離が促進される。 また、 当該装置 では開口部で高圧がかかり、 瞬間的に高温になるため、 必要に応じて、 一般の低 温恒温循環槽により微生物細胞含有懸濁液を冷却して、 温度の上昇を防ぎ、 2 0 〜 4 0 °Cで破碎処理を行うのが好ましい。 このような比較的低温下で処理を行つ た場合には、 P HAの分子量はほとんど低下しない。 従って、 本亮明の好ましい 実施態様では、 2 0〜4 0 °Cで物理的破砕を行いながらァルカリを添加していく 方法が好ましい。
工程 (a ) で使用するアルカリは、 P H A含有微生物の細胞壁を破壊して、 該 細胞中の P H Aを細胞外に流出できるものであれば特に限定されるものではない。 アル力リとしては、 例えば、 水酸化ナトリゥム、 水酸化力リゥム、 水酸化リチウ ム等のアルカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム等のアルカリ金 属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、 炭酸水素力リゥム等のアルカリ金属の炭酸水 素塩;酢酸ナトリウム、 酢酸力リゥム等の有機酸のアルカリ金属塩;'ホウ砂等の アルカリ金属のホウ酸塩; リン酸 3ナトリウム、 リン酸水素 2ナトリウム、 リン 酸 3カリウム、 リン酸水素 2カリゥム等のアルカリ金属のリン酸塩;水酸化バリ ゥム等のアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア水等が挙げられるが、 これら に制限されるものではない。 これらは、 単独で用いてもよいし、 2種以上を併用 してもよい。 この中でも、 工業生産に適し、 また価格の点から、 アルカリ金属の 水酸化物、 アル力リ金属の炭酸塩が好ましく、 より好ましくは水酸化ナトリウム、 水酸化力リウム、 水酸化リチウム、 炭酸ナトリウム等である。
本発明における工程 (a ) では、 アルカリ添加時に p Hをコントロールするこ とが好ましい。 P HA以外の菌体由来の不溶物 (細胞物質) をより効果的に可溶 化でき、 かつ P HA自体には悪影響をほとんど与えない、 好ましい p Hの範囲は p H 9〜1 3 . 5、 より好ましくは p H 1 0 ~ 1 3である。 p Hが 1 3 . 5より 上では P H Aの分子量が低下し易くなる傾向があり、 p Hが 9未満では破砕効果 が低下し易くなる傾向がある。
よって、 p Hを所望の値にコントロールしながら、 微生物細胞の懸濁液に、 ァ ルカリを連続的あるいは断続的に添加する方法が、 好ましく採用できる。 本発明 において、 このように: Hをコントロールすることによって、 一度にアル力リを 添加する場合のように p Hが高くなりすぎるのを防ぐと同時に、 常にある程度以 上のアル力リ条件を維持することで、 不溶性蛋白質を可溶化状態に保てるため、 懸濁液を高温にする必要がなくなり、 結果として、 P HAの分子量低下をより効 果的に防ぐことができる。
工程 (a ) を行う際の温度は、 P HAの分子量低下をより効果的に防ぐ点から、 好ましくは 1 0〜 4 5 °C、 より好ましくは 2 0〜 4 0 °Cである。 以上のように、 工程 (a) において、 pH9〜13. 5の任意の pHに維持し ながら高圧破砕等の物理的破碎を行うと、 20〜40°Cという低温での処理が可 能になり、 PHBHの場合でも分子量低下を 10%以下に抑えられる。 つまり、 pH9〜1 3. 5、 温度 20〜40°Cで工程 (a) を行うことが特に好ましい。 このような好適なアルカリ環境下で微生物細胞を破碎すると、 再現性のより高い 結果を得ることができる。
PH Aの懸濁液からの分離は、 例えば、 遠心分離、 膜分離、 フィルター濾過等 により行うことができる。
以下、 工程 (a) を行うための好ましい装置の概略図である図 1を用いて、 ェ 程 (a) をより詳細に説明する。 勿論、 本発明はこれら装置例に限定されるもの ではない。
図 1における符号 1は、 全体で本発明の菌体破砕装置を示している。 符号 6は アル力リの薬剤を貯留するための p H調整剤貯留槽であり、 該 p H調整剤貯留槽 6内の薬剤が、 ポンプ 4によって管路 5を介して菌体破砕槽 1 1に供給され、 菌 体破碎槽 1 1内の微生物細胞懸濁液の p Hを必要に応じて調整する。 さらに、 菌 体破砕槽 1 1には p H調整剤貯留槽 6より供給された p H調整剤を、 菌体破砕槽 1 1内の微生物細胞懸濁液に均一に攪拌混合するための撹拌装置 2が付設されて いる。 また、 菌体破砕槽 1 1には、 菌体破碎槽 1 1内の微生物細胞懸濁液の pH を検知して、 所定の pHとなるように、 ポンプ 4の供給量を制御するために、 p H計 7と; H検知制御装置 3から構成される p H検知制御手段が付設されている。 ここで菌体破碎槽 11は低温恒温循環槽を兼ねており、 微生物細胞懸濁液を所望 の温度に一定に保つことができる。
図 1において、 菌体破砕槽 1 1内の微生物細胞懸濁液は、 ポンプ 10を介して 破砕装置 9に供給され、 該破砕装置 9により粘度上昇の原因となる核酸を効率よ く破砕し、 管路 8を介して菌体破碎槽 1 1内へ供給するようになっている。 撹拌 装置 2によって、 添加されたアルカリは速やかに拡散し、 微生物細胞懸濁液が均 一となり、 微生物細胞懸濁液の pHを厳密に調整できるようになつている。 ここ で、 アル力リ濃度が部分的に高濃度となりポリマーが加水分解を受けないように、 攪拌を十分に行うことが好ましい。 なお、 コントロールする pHの上下幅として は、 設定値の上下それぞれ 1以内が好ましく、 より好ましくは上下それぞれ 0. 5以内であり、 当該上下幅を見込んだ pHが、 上記好ましい; pH範囲 9~1 3. 5となるように制御することが好ましい。
破碎装置 9には、 上述したような高圧ホモジナイザー、 超音波破碎機、 乳化分 散機、 ビーズミル等の装置を使用できる。 また、 同種あるいは異種の破砕機を 2 基以上、 並列或いは直列に設置しても良い。 撹拌装置 2には、 添加したアルカリ を効率よく拡散し、 且つ細胞から流出した高粘度の DN Aを効率よく破碎するた め、 上述したような乳化分散機や超音波破砕機の使用が好ましい。 これら機器に はインラインミキサータイプのものも製造されており、 例えば、 これらは図 1の ポンプ 10と撹拌装置 2を兼用することもでき、 この場合には構造が簡便になる 利点がある。 また、 pH計 7や pH検知制御装置 3は汎用機器を使用すればよい。 次に、 本発明における工程 (b) は、 酵素及び界面活性化剤のいずれか、 ある いはこれらを併用して処理する PH Aの精製法である。
本発明においては、 工程 (a) で得られた比較的純度の高い P HAに対して、 工程 (b) の処理を行うことにより、 後述するようなより顕著な効果が得られる。 工程 (a) で得られる P HA粒子には、 普通、 蛋白質類、 菌体細胞壁成分であ るペプチドダリカン、 脂質類、 多糖類、 核酸類、 その他の炭水化物類が付着して いると考えられる。 本発明における工程 (b) では、 上記付着成分の少なくとも 幾つかを除去し、 PHAの純度を高めることを目的として行われる。
本発明においては、 工程 (b) での処理効果をより高めるために、 工程 (a) で分離された PHAを乾燥させて用いるのではなく、 工程 (a) で分離された P HAを水に懸濁したまま、 あるいは、 例えば遠心分離や膜分離により分離回収し た後の水に湿潤した状態のまま、 次の工程 (b) に用いるのが好ましい。
工程 (b) において酵素による処理を行う場合、 使用される酵素としては、 蛋 白質分解酵素、 脂質類分解酵素、 細胞壁分解酵素、 DNA分解酵素等が挙げられ る。 これらの酵素の具体例としては下記のものが挙げられる。 これらは、 単独で 用いてもよいし、 2種以上を併用してもよい。
(1) 蛋白質分解酵素 (プロテアーゼ)
アルカラーゼ、 ペプシン、 トリプシン、 パパイン、 キモトリプシン、 アミノぺ プチダーゼ、 カルボキシぺプチダーゼ等
( 2 ) 脂質類分解酵素
リパーゼ類、 ホスホリパーゼ類、 コリンエステラーゼ類、 ホスファタ一ゼ類等
( 3 ) 細胞壁分解酵素
リゾチーム、 アミラーゼ、 セノレラーゼ、 マ/レターゼ、 サッカラーゼ、 α—グリ コシダーゼ、 ]3—グリコシダーゼ、 Ν—グリコシダーゼ等
( 4 ) D N A分解酵素
リボヌクレアーゼ類等
本工程で用いられる酵素は、 上記のものに限定されるわけではなく、 工業的な 製品に用いられ得るものであれば、 任意の酵素であってよい。 また、 一般に市販 されている洗濯用酵素洗剤等も用いることができる。
さらには、 例えば酵素と、 酵素の安定化剤や再汚染防止剤等を含有する酵素組 成物であってもよく、 酵素のみには限定されない。
酵素として、 Ρ Η Αに付着した不溶性蛋白質や不溶性のぺプチドグリカンを分 解除去する目的においては、 蛋白質分解酵素及び細胞壁分解酵素から選ばれる少 なくとも 1種が好ましく、 蛋白質分解酵素がより好ましい。
好ましい蛋白質分解酵素としては、 上記例示に含まれるもののうち、 プロテア 一ゼ 、 プロテア一ゼ?、 プロテアーゼ N (以上、 天野ェンザィム社製) 、 アル カラーゼ、 ザビナーゼ、 エバラーゼ (以上、 ノボザィム社製) 等が工業的に使用 可能なものとして挙げられ、 分解活性の点からも好適に使用できる。 また、 好ま しい細胞壁分解酵素としては、 上記例示のうちリゾチーム等が挙げられる。 しか し、 これらに限られるものではない。
酵素処理を行う場合、 その処理は当然酵素が変性する温度よりも低い温度で実 施されるべきである。 多くの場合、 酵素の変性温度は 6 5 °Cよりも低い。 いくつ かの酵素については変性温度が 6 5 °Cよりも高く、 従ってそのような酵素を用い るときには 6 5 °Cよりも高い処理温度を使用することが可能であるが、 高温での P H Aの分子量低下を考慮した場合、 酵素処理温度は 5 0 °C以下が好ましく、 2 0 °C〜5 0 °Cがより好ましい。
酵素処理時間は、 所要の処理度を達成するまで行うのが好ましく、 通常 0 . 5 〜 2時間である。
酵素の使用量は、 酵素の種類及び活性に依存し、 特に制限はされないが、 ポリ マー 1 0 0重量部に対して、 0 . 0 0 1〜1 0重量部が好ましく、 さらにはコス トの点から 0 . 0 0 1〜5重量部がより好ましい。
本発明の方法は、 P H Aを含有する菌体そのものを酵素処理して、 菌体を破碎 する従来の方法 (特公平 0 4— 6 1 6 3 8号公報) に比較して、 P HA中にわず かに残った不溶物を可溶化するに足る酵素量を添加すれば良いため、 経済的に安 価に製造できる利点がある。
本発明における工程 (b ) では、 P H A粒子に付着した不純物を除去するため に、 可溶化剤として界面活性化剤を使用することも可能である。
本発明で使用する界面活½化剤としては、 陰イオン界面活性化剤、 陽イオン界 面活性化剤、 両性界面活性化剤、 非イオン界面活性化剤等が挙げられる。 これら は、 単独で用いてもよいし、 2種以上を併用してもよい。
陰イオン界面活性化剤としては、 アルキル硫酸塩、 アルキルベンゼンスルホン 酸塩、 アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、 アルキル又はアルケニルエーテ ル硫酸エステル塩、 α—ォレフインスルホン酸塩、 α—スルホ脂肪酸塩又はこの エステル、 アルキル又はアルケエルエーテルカルボン酸塩、 ァミノ酸型界面活性 化剤、 Ν—ァシルアミノ酸型界面活性化剤等が挙げられる。 中でも、 アルキル基 の炭素数が 1 2〜 1 4のアルキル硫酸塩、 アルキル基の炭素数が 1 2〜 1 6の直 鎖アルキルべンゼンスルホン酸塩、 アルキル基の炭素数が 1 0〜 1 8のアルキル 硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。 また、 対ィォ ンとしては、 ナトリゥム、 力リ ゥム等のアルカリ金属、 マグネシウム等のアル力 リ土類金属、 モノエタノールァミン、 ジエタノールァミン、 トリエタノールアミ ン等のアルカノールァミンが好ましいが、 これらに限られるわけではない。 陽イオン界面活性化剤としては、 アルキルトリメチルアンモニゥム塩、 ジアル キルジメチルアンモニゥム塩等が挙げられる。
両性界面活性化剤としては、 カルポベタイン型、 スルホベタイン型の界面活性 化剤等が挙げられる。
非イオン界面活性化剤としては、 ポ Vォキシアルキレン (好ましくはォキシェ チレン) アルキル又はアルケニルエーテル、 ポリオキシアルキレン (好ましくは ォキシエチレン) アルキル又はアルケユルフェエルエーテル、 ポリオキシェチレ ンポリォキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル、 ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレングリコーノレ、 ポリエチレングリコーノレ、 ポリオキシェチレ ンアルキルァミン、 高級脂肪酸アル力ノールァミ ド、 アルキルダルコシド、 アル キルグルコースアミド、 アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。 中でも、 親 水性の高いもの、 及び、 水と混和した際に生じる液晶の形成能の低い若しくは液 晶を生じないものが好ましく、 また、 生分解性が比較的良好である点で、 炭素数 10〜 14のポリォキシアルキルエーテル、 炭素数 1 0〜 14のポリ才キシェチ レンアルキルエーテル、 ポリエチレングリコール等の使用が好ましいが、 これに 限られるわけではない。
上記界面活性化剤において、 具体的には、 ドデシル硫酸ナトリウム、 ドデシル ベンゼンスルホン酸ナトリウム、 コール酸ナトリウム、 デォキシコール酸ナトリ ゥム、 才レイン酸ナトリゥム等の陰イオン界面活性化剤;ポリエチレングリコー ル、 炭素数 10〜 14のポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面 活性化剤が、 価格、 使用量、 添加効果の点で好ましい。 またこれらを 2種以上併 用することも好ましい。
以上挙げた界面活性化剤は、 一般に市販されている洗濯用洗剤にも使用されて いるものであり、 適当な洗濯用洗剤を界面活性化剤として使用することができる。 なお、 洗浄性の点では、 陰イオン界面活性化剤、 非イオン界面活性化剤が好ま しい。 蛋白質等を洗浄'除去する目的においては、 陰イオン界面活性化剤を用い ることが好ましく、 また、 脂肪酸や油脂を洗浄■除去する目的、 あるいは、 酵素 を併用する場合には、 非イオン界面活性化剤を用いることが好ましい。 また、 陰 イオン界面活性化剤及び非イオン界面活性化剤の両方を含有してもかまわない。 両方を含有する場合、 陰イオン界面活性化剤/非ィオン界面活性化剤の重量比は、 1/100〜: L O O/10が好ましく、 5ノ 100~100/20がより好まし く、 5Z100〜; L O OZl O Oがさらに好ましく、 5/100〜5 OZl 00 が特に好ましい。
界面活性化剤の添加量は、 特に制限されないが、 ポリマー 100重量部に対し て、 0 . 0 0 1〜1 0重量部が好ましく、 さらにはコストの点から、 0 . 0 0 1 〜 5重量部が好ましい。
また、 界面活性化剤処理における処理温度は特に限定されないが、 P HA以外 の菌体構成成分の可溶化を促進させる観点から、 2 0〜5 0 °Cの範囲が好ましい。 また、 処理時間は、 好ましくは 1分間〜 2時間である。
本発明の好ましい実施態様として、 より高い精製効果が得られる点から、 酵素 処理と界面活性化剤を併用することが挙げられる。
酵素処理と界面活性化剤を併用する場合、 酵素処理の使用量及び界面活性化剤 の使用量は、 それぞれ上記と同じである。 また、 当該併用の場合、 処理温度は、 好ましくは 2 0〜 5 0 °Cであり、 処理時間は、 好ましくは 1分間〜 2時間である。 本発明者らは、 2剤併用の顕著な効果を認めており、 その理由としては、 酵素 分解により遊離し不溶性となった分解物を、 界面活性化剤が効果的に除去するた め、 あるいは、 界面活性化剤により蛋白質の構造が変化して酵素分解を受けやす くなるためと考えられる。 この場合、 界面活性化剤と酵素を別々に調製し、 適宜 混合して用いることができるが、 市販の酵素配合洗濯用洗剤は界面活性剤と酵素 の混合物であることから、 これをそのまま使用することもできる。
本発明の (b ) 工程において、 酵素、 界面活性剤のどの処理を行うかは、 特に 除去したい不純物の種類、 コスト、 その他プロセス上の制約、 目的とする P HA の純度等の、 理由や目的によって適宜自由に選択できる。
酵素処理はいくつかの段階に分けて実施してよく、 例えば最初の段階では 1つ の酵素を用い、 次いで同一又は異なる酵素を用いてもよい。 また一種以上の酵素 を使用する場合には、 互いに消化し合わなければそれらを混合した酵素を用いて 1段階で P H Aを処理するのが便利である。 また上述したように、 界面活性化剤 と酵素処理を同時に行っても良い。 さらに、 酵素処理、 界面活性化剤処理ともに、 攪拌しながら行うことが好ましい。
本発明では、 工程 (b ) において、 上記処理により得られた P HA粒子は、 脱 脂 ·脱臭 '脱色のために、 親水性溶媒及び Z又は水による洗浄を行う。
工程 (b ) で用いられる親水性溶媒としては特に限定されないが、 具体的には メタノール、 エタノール、 アセトン、 ァセトニトリル、 テトラヒドロフラン等が 挙げられる。 これら親水性溶媒の中では、 経済的に安価で洗浄効果のあるメタノ ールとエタノールが特に好ましい。
また、 上記親水性溶媒は、 水と混合して使用することもできる。 水と親水性溶 媒の混合溶媒を用いる場合、 その混合体積比 (水/親水性溶媒) は 4 / 6〜0 . 5 / 9 . 5程度が好ましい。
洗浄に用いる上記溶媒の量としては、 特に限定されないが、 好ましくはポリマ 一体積と等量以上の量である。
洗浄時の温度は、 好ましくは 2 0 °C以上 6 0 °C未満である。
上記親水性溶媒及び/又は水で P H Aを洗浄することにより、 より純度の向上 した P H Aを単離することができる。
本努明においては、 この工程 (b ) が終了した段階で、 高純度の P HAを回収 することができ、 成形材料等として使用することが可能である。
なお、 工程 (b ) で得られた P HAは粒径が数ミクロン程度という微粒子であ るため、 分離性、 取り扱い性等の点から、 さらに以下の工程 (c ) において、 P H Aを適当な粒径にまで凝集させることがより望ましい。
本発明の工程 ( c ) は、 工程 (b ) によって精製された P HAを、 親水性溶媒 及び/又は水に懸濁し、 該懸濁液をその沸点以下の温度で撹拌するという簡便な 操作によって、 P HA粒子を凝集させ、 その粒径を大きくする工程である。
工程 (c ) で使用する親水性溶媒としては、 特に限定されるものではないが、 例えばメタノール、 エタノール、 1一プロパノール、 2—プロパノール、 ブタノ ール等のアルコール類;ァセトン、 メチルェチルケトン等のケトン類;テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン等のエーテル類;ァセトニトリル、 プロピオノニトリル 等の二トリル類;ジメチルホルムァミ ド、 ァセトアミ ド等のァミド類;ジメチル スルホキシド、 ピリジン、 ピぺリジン等が挙げられる。
中でも、 メタノーノレ、 エタノール、 1—プロパノール、 2一プロパノール、 プ タノール、 アセトン、 メチルェチルケトン、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン、 ァセトニトリル、 プロピオノェトリル等が、 溶媒の除去性が良好である点から好 ましい。 また、 メタノール、 エタノール、 1一プロパノール、 2 _プロパノール、 ブタノール、 アセトン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル等が、 入手が容易 である点からより好ましい。
さらに好ましくは、 工程 (b) の P HA洗浄に用いた溶媒を使用することであ り、 これにより連続的に凝集操作に移れること、 溶媒槽が 1種類で賄えることか ら設備費の削減等ができる。 従って、 メタノール、 エタノール、 アセトン、 ァセ トニトリル、 テトラヒドロフラン等がさらに好ましい溶媒として挙げられる。 こ れらの中でも、 経済的に安価でかつ洗浄効果のあるメタノールとエタノールが特 に好ましい。
また、 上記親水性溶媒は、 水と混合して使用することもできる。
つまり、 懸濁液は、 その分散媒として、 親水性溶媒のみ、 水のみ、 親水性溶媒 と水との混合溶媒、 のいずれであってもよく、 好ましくは親水性溶媒と水との混 合溶媒である。 混合溶媒中の親水性溶媒の濃度は、 より十分な凝集効果を得るた めに、 好ましくは 10重量%以上、 より好ましくは 20重量%以上である。 また、 親水性溶媒の上限は 99重量%以下、 好ましくは 98重量%以下、 より好ましく は 97重量%以下である。
工程 (c) の懸濁液中の PHAの濃度は特に限定されないが、 好ましくは l g /L以上、 より好ましくは 10 g/L以上、 さらに好ましくは 30 g/L以上で ある。 また、 上限は PH A懸濁液の流動性を確保する点から、 好ましくは 500 gZL以下、 より好ましくは 300 g/L以下、 さらに好ましくは 200 g/L 以下である。
本発明の工程 (c) において、 攪拌する手段としては、 攪拌槽等、 乱流を生じ させるものが挙げられるが、 特に限定されるものではない。
本発明の工程 (c) における凝集時の温度としては、 室温 (約 24°C) 以上が 好ましく、 40°C以上がより好ましく、 60°C以上がさらに好ましい。 上限は特 に限定されず、 該懸濁液の沸点までの任意の温度を選択できる。
また、 工程 (c) は、 常圧あるいは高圧いずれの条件でも行うことができる。 本発明の工程 (c) では、 通常、 数分程度の極めて短時間で凝集を起こさせる ことができるため、 凝集後すぐに濾過等により PHAを単離すれば、 温度による P H Aの分子量低下については心配する必要がない。
本発明の工程 (c) の凝集方法によって、 PH Aの粒径を大きくすることが可 能となる。 例えば、 重量平均直径が 1 0 m以上、 好ましくは 5 0 μ πι以上、 よ り好ましくは 1 0 0 x m以上の凝集体を得ることができる。 上限は特に限定され ないが、 重量平均直径が 5 0 0 0 μ m以下、 好ましくは 3 0 0 0 μ m以下の凝集 体である。
粒径の増大に伴い、 濾過による回収が容易になり、 工業生産において設備費が 軽減できることになる。 ここで、 濾過の方法については特に限定はないが、 例え ば、 フィルター濾過機、 バスケッ ト型分離機等を用いて行うことができる。
本発明の方法によって得られる P HAには、 必要に応じて、 顔料、 染料等の着 色剤、 無機系又は有機系粒子、 ガラス繊維、 ゥイスカー、 雲母等の充填剤、 酸化 防止剤、 紫外線吸収剤等の安定剤、 滑剤、 離型剤、 撥水剤、 抗菌剤、 その他の副 次的添加剤等を配合することができ、 P H A樹脂組成物とすることができる。 当該 P H A樹脂組成物は、 各種繊維、 糸、 ロープ、 織物、 編物、 不織布、 紙、 フィルム、 シート、 チューブ、 板、 棒、 容器、 袋、 部品、 発泡体等の形状に成形 できる。 また、 2軸延伸フィルムにも加工できる。 成形品は、 農業、 漁業、 林業、 園芸、 医学、 衛生品、 衣料、 非衣料、 包装、 その他の分野に好適に用いることが できる。 特に、 本発明の方法によって得られる P HAは非常に高純度であること から、 今までの方法では使用できなかった高い純度を要求される分野、 例えばフ イルム、 医学、 衛生品等の分野に好適に利用できるという点で優れている。 以上、 本発明の回収方法によって、 今まで非常に困難であった、 P HA含有微 生物細胞中より高純度の P HAを効率よく回収することができ、 P HAを工業的 に安価に生産、 提供できるようになる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明のポリー 3—ヒドロキシアル力ン酸の分離精製を実施するため の菌体破砕装置の説明図である。 符号の説明
1 菌体破碎装置
2 撹拌装置 3 p H検知制御装置
4 ポンプ
5 管路
6 p H調整剤貯留槽
7 p H計
8 管路
9 破砕装置
10 ポンプ
1 1 菌体破砕槽 発明を実施するための最良の形態
以下の実施例で本発明をさらに説明するが、 これらは本発明をなんら限定する ものではない。 なお、 以下に各物性の測定方法を示す。
(3HHmo 1。/。の測定方法)
培養終了後の微生物細胞中の PHA (PHBH) を、 クロ口ホルム抽出とへキ サン晶析により回収後、 解析に供した。 3 HHm o 1 %の測定は、 特開 2001 - 340078号公報の実施例 1に記載の方法で行った。 すなわち、 PHBHを 2 m 1の硫酸一メタノ一ル混液 (1 5 : 85) に懸濁させ、 クロ口ホルム 2ml を加え、 100°C、 140分間加熱した。 冷却後、 1m lの蒸留水を添加し、 攪 拌後クロ口ホルム層を回収した。 これを島津製作所製ガスクロマトグラフ GC— 17 A (GLサイエンス社製 NEUTRA BONDカラム) を用いて組成分析 を行った。
(PH A中の残留窒素量の測定方法)
回収した PHA (PHBH) を測定直前に 50°Cで 5時間減圧乾燥し、 ダイヤ インスツルメンッ社製の微量窒素分析装置 TN— 10を用いて、 全窒素量を測定 した。 本発明では、 測定した窒素濃度に 6. 38を乗じて蛋白質換算とした。
(PH Aの平均分子量の測定方法) 回収した乾燥 P HAl Omgを、 クロ口ホルム 5 m 1に溶解した後、 不溶物を 濾過により除いた。 この溶液を、 Sh o d e x K805 L ( 300 X 8 mm、 2本連結) (昭和電工社製) を装着した島津製作所製 GPCシステムを用い、 ク ロロホルムを移動相として分析した。 分子量標準サンプルには、 市販の標準ポリ スチレンを用いた。 培養終了後の微生物細胞中の PH Aの分子量については、 上 記 3HHmo 1 %の測定と同じく、 PHA含有微生物細胞からクロ口ホルム抽出 とへキサン晶析により PHAを回収して、 同様に測定した。
(粒度の測定)
PHA粒子の平均粒径は、 マイクロトラック粒度計 (日機装製、 FRA) を用 い、 PH Aの水懸濁液を所定濃度に調整し、 全粒子の 50%蓄積量に対応する粒 径を平均粒径とした。
(実施例 1 )
(1) 工程 (a) 処理
ァエロモナス · キヤビエ由来の PH A合成酵素群遺伝子を導入したラルストニ ァ .ユートロファ (受託番号 FERM BP— 6038) を、 特開 2001— 3 40078号公報の実施例 1に記載した方法で培養を行い、 P HB Hの生産を行 つた。 培養終了後、 遠心分離により微生物細胞を回収し、 乾燥菌体重量で 100 g/Lの水性懸濁液とした。 回収微生物細胞中の P H B Hの平均分子量は 140 万、 3 HHa成は 6. 8 m o 1 %であつた。
この水性懸濁液を、 図 1の菌体破碎装置を用いてアル力リ条件下による菌体の 物理的破砕を行つた。 菌体破碎槽 1 1に P H A含有微生物細胞の水性懸濁液 60 0m lを入れ、 反応槽を伊国二ロソァビ社製高圧ホモジナイザ一モデル P A 2 型 (破砕装置 9) と連結し、 600〜 700 k g f /' cm2の圧力でホモジナイ ズを行った。 10分後から、 10 °/0の水酸化ナトリゥムを徐々に添加することに より細胞水性懸濁液を p H 1 2. 5に調製し、 この p Hを維持しながら、 懸濁液 を菌体破碎槽 1 1と破碎装置 9の間で循環させた。 この間、 菌体破砕槽 1 1の温 度を恒温循環ポンプにより 30°Cに保った。 pHコントロールは、 pH電極 (p H計 7) を菌体破砕槽 1 1の懸濁液に浸し、 丸菱バイオェンジ社製ラボコント口 ーラーMDL—6 C型 (pH検知制御装置 3) に接続し、 該懸濁液の pHが設定 値以下になるとペリスタポンプ (ポンプ 4) が作動し、 水酸ィヒナトリウム水溶液 が設定値に達するまで該懸濁液内に入るように設定した。 菌体破碎槽 1 1と破砕 装置 9の間を 10回循環させた後、 懸濁液を遠心分離 (9500 g、 30分) し て PHBH画分を得た。 遠心分離により得られた PHBH画分を水で 2回洗浄し、 最後に乾燥 PHBH重量で 100 g/Lの水性懸濁液にし、 次工程に用いた。
(2) 工程 (b) 処理
上記 ( 1 ) で得られた P H B H懸濁液各 60 m 1に、 次の被検試剤を加えた。 なお、 以下の被検試剤の添加量は、 すべて懸濁液中のポリマー重量に対する重量 %である。
①ドデシル硫酸ナトリウム ( S D S ) (Wa k o Pu r e Ch em i c a 1社製) を 5重量。/。
②プロテアーゼ N (天野ェンザィム社製) を 0. 08重量0 /0
③ SDSを 5重量%と、 プロテアーゼ Nを 0. 08重量%
④ SD Sを 5重量0 /0と、 卵白リゾチーム (Wa k o Pu r e C h e m i c a 1社製) 0. 08重量%
⑤ SDSを 5重量0 /oと、 プロテアーゼ Nを 0. 08重量%と、 卵白リゾチーム 0. 08重量%
⑥洗濯用合成洗剤 (商品名アタック、 花王株式会社製) 5重量% (酵素成分が 約 0. 5重量%含まれている計算)
それぞれの該懸濁液を p H 7. 0、 50 °Cで 1時間攪拌した。 その後 P H B H を遠心分離により回収し、 水 60 m 1で 2回洗浄後、 ェタノール 60 m 1で 2回 洗浄し、 50°Cで減圧下に乾燥し、 PHBH粉体を得た。
尚、 上記 (1) で得られた PHBHをエタノールで 2回洗浄後、 減圧下に乾燥 し、 得られた PHBH粉体を工程 (b) の無処理サンプルとした。 結果を表 1に 示した。 表 1
Figure imgf000025_0001
PHBHは、 工程 (b) により 9 9. 5%以上の純度を示し、 無処理と比較し て効果が確認できた。 SD S単独でも効果があるが、 酵素と併用することでさら に純度が向上した。 また、 市販の合成洗剤も効果が高く、 安価であることから利 用が好ましいと判断される。
(実施例 2) トータルフロー (工程 (a) ~ (c) ) で実施
実施例 1 (1) と同様にして培養したラルス トエア 'ユート口ファを遠心分離 により回収した。 この菌体を乾燥重量で 1 00 g / Lの水性懸濁液とした。 回収 菌体中の P HB Hの平均分子量は約 1 47万、 3 HH組成は 5. lmo 1 %であ つた。 この懸濁液 400m 1を用い、 実施例 1 (1) に記載の方法に従って、 ρ I- Iを約 1 2. 5に維持しながら高圧破砕を行った。 処理終了後、 遠心分離により ΡΗΒΗ画分を回収し、 これを水で 2回洗浄した。
得られた Ρ Η Β Η画分をポリマーの乾燥重量で 1 00 g / Lの水懸濁液とした。 この懸濁液にプロテアーゼ Nを、 ポリマー重量に対して 0. 2重量%、 リゾチ一 ムを 0. 2重量0 /0、 SD Sを 4重量%添加し、 pH7. 0、 50¾で1時間攪拌 した。 処理終了後、 PHBHの水による洗浄を 2回行った。
得られた P H B H画分を 2 00 g Z Lの水性懸濁液とした。 当該懸濁液に 9 5 %エタノール 29 Om lを加えて懸濁させ、 続いて遠心分離により PHBHを沈 殿させた。 上清 29 Om lを除去し、 ポリマー画分に再度 9 5%エタノー/レ 2 9 Om 1を加えて PHBHを懸濁させた。 このエタノール洗浄を計 2回行った後、 95%エタノール 290m lを加えた懸濁液とした。 該 PHBH懸濁液を 70°C の 95 %エタノール 290 m 1に 1 5分間で徐々に加え、 添加終了時からさらに 10分間攪拌を行い、 PHBHを凝集させた。 桐山濾紙 (No. 58) (桐山製 作所製) を使用した濾過によって、 凝集 PHBHの回収を行った。 濾紙上の PH BHを 95%エタノール 12 Om 1 (PHBH容量と等量) で 2回洗浄した。 得 られた PHBHを 50°Cで真空乾燥した。 PHBHの純度解析結果を表 2に示し た。
表 2
Figure imgf000026_0001
この結果、 純度 99. 91%の PHBHが 56 g (工程 (a) 前からの回収率 93%) 得られた。 また、 工程 (c) 後の平均分子量は 142万であり、 工程 ( a) 前の平均分子量からわずか 3. 4%減少したのみであった。 産業上の利用可能性
本発明の工程 (a) 及ぴ (b) からなる PHAの回収方法を用いることにより、 ポリヒドロキシアル力ノエ一ト産生微生物菌体細胞中から、 ポリヒドロキシアル カノエートを高純度に効率よく回収できるようになり、 工業的に安価に生産、 提 供できるようになる。 また、 さらに工程 (c) を行うことにより、 PHA粒子の 凝集体を得ることができる。

Claims

請求の範囲
1 . 下記 (a ) 及ぴ (b ) の工程からなる、 ポリヒドロキシアルカノエート含 有微生物細胞からポリヒ ドロキシアルカノエートを回収する方法、
( a ) ポリヒドロキシアル力ノエート含有微生物細胞の水性懸濁液に、 攪拌と物 理的破砕処理を行いながらアルカリを添加し、 該細胞を破砕すると共に、 該細胞 中のポリヒドロキシアルカノエート以外の細胞物質を可溶化あるいは乳化させ、 次いでポリヒドロキシアルカノエートを懸濁液から分離する工程;
( b ) 分離されたポリヒドロキシアルカノエートを、 酵素及び Z又は界面活性化 剤で処理し、 ポリヒドロキシアル力ノエートに付着した不純物を可溶化又は分解 後可溶化し、 続いて親水性溶媒及び/又は水でポリヒドロキシアルカノエートを 洗浄する工程。
2 . さらに下記 (c ) の工程を有してなる、 請求の範囲第 1項記載のポリヒ ド ロキシアルカノエートの回収方法、
( c ) 洗浄されたポリヒドロキシアルカノエートを親水性溶媒及び Z又は水に懸 濁し、 該懸濁液の沸点以下の温度で攪拌することにより、 ポリヒドロキシアル力 ノエートを凝集させて粒度を大きくし、 次いで凝集したポリヒドロキシアルカノ エートを懸濁液から分離する工程。
3 . ポリヒ ドロキシアルカノエートが、 3—ヒ ドロキシプチレート、 3—ヒ ド ロキシパレレート、 3—ヒ ドロキシプロピオネート、 4—ヒ ドロキシブチレート. 4ーヒ ドロキシバレレート、 5—ヒ ド口キシパレレート、 3—ヒ ドロキシペンタ ノエート、 3—ヒドロキシへキサノエート、 3—ヒ ドロキシヘプタノエート、 3 ーヒ ドロキシォクタノエ一ト、 3—ヒ ドロキシノナノエート及び 3—ヒ ドロキシ デカノエートからなる群から選択されるヒドロキシアルカノエートモノマーのう ち少なくとも 2種が共重合した共重合体であることを特徴とする請求の範囲第 1 又は 2項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
4. ポリヒドロキシアルカノエートが、 3—ヒドロキシへキサノエートと、 前 記他のヒドロキシアルカノエートモノマーの少なくとも 1種との共重合体である ことを特徴とする請求の範囲第 3項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回 収方法。
5. ポリヒドロキシアルカノエートが、 3—ヒドロキシへキサノエートと 3— ヒドロキシブチレ一トとの共重合体であることを特徴とする請求の範囲第 4項に 記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
6. 工程 (a) において、 物理的破砕処理を高圧ホモジナイザーで行うことを 特徴とする請求の範囲第 1〜 5項のいずれか 1項に記載のポリヒドロキシアル力 ノエ一トの回収方法。
7. 工程 (a) において、 PHをコントロールしながら、 連続的又は断続的に アル力リを添加することを特徴とする請求の範囲第 1 ~ 6項のいずれか 1項に記 載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
8. 工程 (a) において、 pHを 9〜13. 5の間にコントロールすることを 特徴とする請求の範囲第 7項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
9. 工程 (a) において使用するアル力リが、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリ ゥム、 水酸化リチウム及び炭酸ナトリゥムからなる群より選択される少なくとも 1種であることを特徴とする請求の範囲第 1〜 8項のいずれか 1項に記載のポリ ヒ ドロキシアル力ノェ一トの回収方法。
10. 工程 (b) において使用する酵素が、 蛋白質分解酵素、 脂質類分解酵素、 細胞壁分解酵素及び DNA分解酵素からなる群より選択される少なくとも 1種で あることを特徴とする請求の範囲第 1〜 9項のいずれか 1項に記載のポリヒドロ キシアル力ノエートの回収方法。
1 1. 工程 (b) において使用する界面活性化剤が、 陰イオン界面活性化剤、 陽ィオン界面活性化剤、 両性界面活性化剤及び非イオン界面活性化剤からなる群 より選択される少なくとも 1種であることを特徴とする請求項 1〜10のいずれ か 1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
12. 工程 (b) において、 洗浄に用いる親水性溶媒が、 メタノール、 ェタノ ール、 アセトン、 ァセトニトリル及ぴテトラヒドロフランからなる群より選択さ れる少なくとも 1種であることを特徴とする請求の範囲第 1〜1 1項のいずれか 1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
13. 工程 (c) において使用する親水性溶媒が、 メタノール、 エタノール、 ァセトン、 ァセトニトリル及びテトラヒドロフランからなる群より選択される少 なくとも 1種であることを特徴とする請求の範囲第 2〜12項のいずれか 1項に 記載のポリヒドロキシアルカノエートの回収方法。
14. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、 ァエロモナス (Ae r o mo n a s ) 属、 アル力リゲネス (A l c a l i g e n e s) 属、 ァゾトバクタ 一 (Az o t o b a c t e r) 属、 バチノレス (B a c i l l u s) 属、 クロスト リジゥム (C 1 o s t r i d i um) 属、 ハロパクテリゥム (H a 1 o b a c t e r i um) 属、 ノカルディア (No c a r d i a) 属、 口ドスピリルム (Rh o d o s p i r i l l u mj ¾、 シュゥドモナス (P s u e d omo n a s ) 属、 ラルストニア (R a 1 s t o n i a ) 属、 ズ一グロエア (Z o o g l o e a) 属、 ェシェ Vキア (E s c h e r i c h i a) 属、 キャンディダ ( C a n d i d a) 属、 サッカロマイセス (S a c c h a r omy c e s) 属及びャロウイァ (Y a r r o w i a) 属からなる群より選択される微生物であることを特徴とする請求 の範囲第 1〜1 3項のいずれか 1項に記載のポリヒドロキシアルカノエートの回 収方法。
1 5. ポリヒ ドロキシアルカノエート含有微生物が、 ァエロモナス · キヤビエ (Ae r omo n a s c a v i a e) である請求の範囲第 14項記載のポリヒ ドロキシアルカノエートの回収方法。
16. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、 ァエロモナス ■ キヤビエ 由来のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素群遺伝子を導入された形質転換体 である請求の範囲第 1~1 5項のいずれか 1項に記載のポリヒドロキシアルカノ エートの回収方法。
17. ポリヒドロキシアルカノエート含有微生物が、 ァエロモナス · キヤビエ 由来のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素群遺伝子を導入されたラルストニ ァ -ユートロファ (R a l s t o n i a e u t r o p h a) である請求の範囲 第 1 6項に記載のポリヒ ドロキシアルカノエートの回収方法。
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