WO2004050078A1 - 治療剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)酸性糖、(b)ポリアクリル酸、(c)クロロゲン酸および(d)クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物、または藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、骨形成タンパク質産生増強又は骨形成促進を要する疾患の治療剤又は予防剤;骨形成タンパク質産生増強剤又は骨形成促進剤;骨形成タンパク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、飲料又は飼料を提供する。

Description

明 細 書 治療剤 技術分野
本発明は、 骨形成タンパク質産生増強または骨形成促進を要する疾患、 例えば 、 骨粗鬆症や骨折等の治療または予防に有用な医薬、 食品、 飲料又は飼料に関す る。 背景技術
骨組織では、 常に骨形成と骨吸収が一定のバランスを保ちながら繰り返されて おり、 この営みが骨強度や血中のカルシウム濃度を調節している。 骨形成には骨 芽細胞が、 骨吸収には破骨細胞が中心的な役割を担っており、 骨形成と骨吸収の バランスが何らかの要因で崩れた時に、 骨粗鬆症が引き起こされると考えられて いる。 骨粗鬆症はエストロゲンの分泌低下を要因とする閉経後骨粗鬆症と、 加齢 を要因とする老人性骨粗鬆症に大別されるが、 これら以外にも糖尿病や甲状腺機 能亢進症などの内分泌 ·代謝疾患ゃステロイドなどの薬剤投与、 消化器 ·肝疾患
、 ビタミン C欠乏、 不動性、 卵巣摘出、 関節リウマチなどを要因とする続発性骨 粗鬆症も知られている。
現在のところ、 骨粗鬆症の治療薬としては、 エストロゲン剤、 カルシトニン、 ビスホスホネート等の主として骨吸収を阻害することによって骨の量的減少を抑 える薬剤が用いられている。 しかしながら、 エストロゲン剤治療では乳がんや子 宮がん、 心疾患のリスクが上昇するなど副作用が強く、 カルシトニンでは薬剤の 耐性が生じ易く、 経口投与が不可能であり、 ビスホスホネートは吸収率が悪い、 残留性が高く骨代謝の過度の不活性化を招くといった欠点がある。 また、 骨代謝 を活性化させる目的でビタミン D 3製剤が使用されているが、 他の薬剤に比べて 治療効果が低い割に、 高カルシウム症などの副作用が大きい。 これら従来の骨粗 鬆症の治療薬は、 既に進行した骨の欠失を元どおりに回復させることはできず、 真の骨粗鬆症の治療剤として十分なものとは言い難い。
骨形成と密接に関係する細胞は骨芽細胞である。 骨芽細胞は、 軟骨細胞、 筋肉 細胞、 脂肪細胞、 腱細胞などと共通の間葉系幹細胞を起源としており、 分化の過 程で前骨芽細胞を経て成熟骨芽細胞になる。 骨芽細胞は成熟過程において骨の構 成成分であるコラーゲンをはじめとする大量の細胞外マトリクスを生産し、 また アル力リ性フォスファターゼを発現しリン酸カルシウムのマトリクスへの沈着を 引き起こす。 一部の骨芽細胞はこうして石灰化したマトリクスの中に埋め込まれ 、 さらに骨細胞へと分化する。
ヒ卜の骨量は 2 0〜 3 0才に最大を示し以降は減少してゆく。 加齢とともに骨 組織中の骨芽細胞数は減少し、 また間葉系幹細胞からの骨芽細胞への分化能も低 下する。 反面、 同じ間葉系幹細胞を由来とする脂肪細胞数が加齢とともに増殖す るとも言われている。 従って骨の成長期に骨芽細胞、 骨細胞量を高めておくこと や、 老年期や閉経後において間葉系幹細胞からの骨芽細胞への分化をより選択的 に促進させて、 骨形成を高めることは、 骨粗鬆症の予防、 治療の観点から見ても 有効であると考えられる。
最近になり、 骨の形成を促進する薬剤についての開発が行われてきており、 ベ ンゾピラン誘導体 (例えば、 特開平 7— 2 9 1 9 8 3号公報参照。 ) 、 フエニル 置換ヒドロキシシクロペンテノン類縁体 (例えば、 特開平 1 1一 4 3 4 6 0号公 報参照。 ) 、 プロスタグランジン A 1類縁体 (例えば、 特開平 1 1— 4 3 4 6 1 号公報参照。 ) 、 ベンゾチェピン誘導体 (例えば、 特開 2 0 0 0— 1 0 9 4 8 0 号公報参照。 ) 、 クロモン誘導体 (例えば、 特開 2 0 0 1— 1 3 9 5 7 1号公報 参照。 ) による骨形成促進作用が開示されている。 しかし、 有効性、 安全性の評 価は未だ十分ではなく、 実用段階には至っていない。
骨基質中に骨形成を誘導する蛋白性因子が含まれていることが発見され、 骨形 成夕ンパク質 (b on e mo r ph o g e n e t i c p r o t e i n, 以下 、 BMPと称することがある) と名づけられた。 その本体は長い間不明であった が、 4種の BMP遺伝子がクローニングされたのを契機に、 現在では十数種の分 子種が種を超えて広く動物に存在することがわかってきた。 BMPは、 前骨芽細 胞に作用し、 アルカリ性フォスファタ一ゼ活性、 副甲状腺ホルモンに対する応答 性、 ォステオカルシン産生、 コラーゲン合成等を上昇させて骨芽細胞への分化を 誘導する。 BMPは、 多分化能を有する未分化間葉系細胞の分化段階に応じて軟 骨細胞、 骨芽細胞、 脂肪細胞への分化の振り分けを行う。 BMPは筋芽細胞の筋 肉への分化を抑制し、 骨芽細胞への分化へと変換させる。 また、 BMPには骨芽 細胞からのインスリン様増殖因子等の二次的増殖因子の誘導活性が知られている 。 BMPを担体とともに皮下や筋肉内に投与することにより骨形成が誘導される 。 組換えヒト BMPのうち BMP— 2、 _4、 _ 5、 —6、 _ 7には単独で骨形 成を誘導する活性が認められている。 中でも組換えヒト BMP— 2は強力な骨形 成活性を有し、 ラッ卜、 ヒッジ、 ィヌ、 サルなどの骨欠損モデルにおいて欠損組 織を回復することが知られている。 また、 BMP— 4、 一 5には骨折治癒過程へ の関与が、 BMP— 6には軟骨内骨化への関与が報告されており、 BMP— 12 には靭帯、 腱形成活性が、 BMP— 13には軟骨形成活性があることが知られて いる。 さらに、 老齢動物や高齢者では骨基質中の BMP量の低下や、 骨芽細胞の BMPに対する感受性の低下が認められることから、 BMPの老人性骨粗鬆症へ の関わりが指摘されている。
BMPは骨形成だけではなく、 発生過程においても重要な働きを担っており、 BMP— 2、 —4、 _ 7、 — 8、 — 1 1等は背腹軸形成や中胚葉形成、 心臓形成 、 腎臓形成、 眼形成、 精子形成等に関与している。 BMPのノックアウト動物は 致死もしくは重篤な障害を示す。 このように BMPは生体にとつて必須であり多 彩な生理活性を有していることが知られている。
BMPは前記各種作用を示すことから、 BMP自体を直接、 蛋白製剤として骨 粗鬆症ゃ骨折治療等に利用する試みもなされてきている。 しかし、 BMPは蛋白 質であるので、 投与方法の制限や耐性の出現などが問題となる。 また BMPの受 容体は多くの組織に広く発現しているので、 全身投与した場合には骨以外の組織 への影響が生じる恐れがある。 これらの欠点により、 BMPそのものを治療薬と して実用化するには種々の制限が伴う。 しかし、 BMPを外から投与するのでは なく、 所望の組織部位で任意に BMPの産生を増強させることができるのであれ ば、 骨粗鬆症や骨折等、 BMP産生増強を必要とする疾患の治療、 予防に有効で あると考えられる。 近年、 2つの芳香族系を含む特定の化合物 (例えば、 国際公 開第 97 1 5308号パンフレット参照。 ) ゃネバス夕チン、 口バス夕チン、 開第 98 25460号パンフレット参照。 ) が BMP— 2産生増強活性を有す ることが開示されている。 また、 ヘリォキサンチン (例えば、 特開平 8— 245 386号公報参照。 ) や縮合チォフェン誘導体 (例えば、 特開平 9一 1 51 13 2号公報参照。 ) に BMPの作用を増強する活性があることが開示されている。 ただし、 これらについては安全性、 有効性の評価は未だ十分ではなく、 実用段階 には至っていない。
近年、 BMPを骨再生医療に利用する開発が行われており、 BMPと担体との 複合体をインプラント材と組み合わせて骨折箇所に埋め込むことで治療効果を得 ようという試みもなされてきている。 しかし、 大量の BMPを生体内に持ち込む ことになる為、 安全性、 経済性の面からも問題が生じる。 BMPのかわりに、 B MPの産生を増強したり、 骨形成を促進する物質を用いることによりその欠点を 回避できると考えられるが、 未だ実用に十分な手段は知られていない。
このように、 骨形成を促進したり、 BMP産生を増強することで、 それらが関 連する種々の疾患の治療または予防が可能になると考えるが、 毒性や副作用を示 さず所望により適切に BMP産生増強を行い得る、 物質、 手段等は未だ知られて いない。 発明の開示
本発明の目的は、 簡便に摂取可能な、 食品素材、 医薬品素材として適した骨形 成タンパク質産生増強作用または骨形成促進作用を有する組成物を開発し、 当該 組成物を用いた、 医薬、 食品、 飲料または飼料を提供することにある。
すなわち、 本発明は、
〔1〕 (a ) 酸性糖、 (b ) ポリアクリル酸、 (c ) クロロゲン酸および (d ) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物 を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強又は骨形 成促進を要する疾患の治療剤又は予防剤、
〔2〕 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からな る群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記 〔1〕 記載の治療剤又は 予防剤、
〔3〕 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫 酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギーナン 入、 カラギーナン κ、 カラギーナン 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロ レラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記
〔1〕 記載の治療剤又は予防剤、
〔4〕 ( a ) 酸性糖、 (b ) ポリアクリル酸、 (c ) クロロゲン酸および (d ) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物 を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強剤又は骨 形成促進剤、
〔5〕 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からな る群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記 〔4〕 記載の骨形成タン パク質産生増強剤又は骨形成促進剤、
〔6〕 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫 酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギーナン λ、 カラギ一ナン/ 、 カラギ一ナン 、 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロ レラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記
〔4〕 記載の骨形成タンパク質産生増強剤又は骨形成促進剤、
〔7〕 (a ) 酸性糖、 (b ) ポリアクリル酸、 (c ) クロロゲン酸および (d ) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物 を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強用又は骨 形成促進用の食品、 飲料又は飼料、
〔8〕 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からな る群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記 〔7〕 記載の骨形成タン パク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料、
〔9〕 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫 酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギーナン λ、 カラギーナン κ、 カラギーナン 、 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロ レラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である前記
〔7〕 記載の骨形成タンパク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼 料、
〔1 0〕 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成 タンパク質産生増強又は骨形成促進を要する疾患の治療剤又は予防剤、
〔1 1〕 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成 タンパク質産生増強剤又は骨形成促進剤、 並びに
〔1 2〕 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成 タンパク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料、
に関する。 図面の簡単な説明 第 1図は、 ガゴメ由来フコィダンの D E A E—セル口ファイン A— 8 0 0カラ ム溶出パターンを示す図である。 発明を実施するための最良の形態
本明細書において、 「B M P産生増強作用」 及び 「B M P産生増強活性」 はそ れぞれ B M P産生増強をもたらすこと及び B M P産生を増強する機能をいうが、 その意味において特に厳密に区別するものではない。 「増強」 には、 本発明に係 る有効成分の作用前に比し、 作用後において目的物質の量が増加するという態様 と共に、 本発明に係る有効成分を作用させることにより目的物質を生起せしめる という態様 (誘導) を含む。 また本明細書において、 有効成分として挙げるいず れの物質も単独でもしくは 2種以上混合して本発明において用いることができる 本発明に使用される有効成分としては、 (a ) 酸性糖、 (b ) ポリアクリル酸 、 (c ) クロロゲン酸および (d ) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選 択される少なくとも 1つの化合物が使用される。 酸性糖としては、 酸性基を有す る糖であれば特に限定はないが、 例えば、 酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及 びそれらの分解物からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖を使用する ことができる。
酸性多糖としては、 B M P産生増強作用または骨形成促進作用を有すれば良く 、 特に限定はないが、 藻類由来の酸性多糖、 動物由来の酸性多糖、 魚類由来の酸 性多糖、 植物由来の酸性多糖、 微生物由来の酸性多糖、 合成酸性多糖が例示され る。
藻類由来の酸性多糖としては、 例えば褐藻類由来の硫酸化多糖、 例えば硫酸化 フコース含有多糖、 例えばフコィダン、 硫酸化フコガラクタン (G—フコィダン ) 、 硫酸化フコグルクロノマンナン、 ダルクロノキシロフカン、 サルガッサン、 ダルクロノマンノガラクタン、 キシロフコダルクロナン、 ァスコフイラン、 グル クロノガラクトフカン、 硫酸化ダルクロノフカンが挙げられる。
上記記載の原料としては、 例えばガゴメ、 マ昆布、 トロロ昆布、 ヒバマ夕、 モ ズク、 ォキナヮモズク、 ワカメ、 クロメ、 ァラメ、 カジメ、 レツソニァ ニグレ センス、 ァスコフィラム ノドッサム等の昆布目、 ながもつも目、 ひばまた目等 の褐藻類を使用することができる。
また、 藻類由来の酸性多糖としては、 紅藻類由来の酸性多糖、 例えばマクサ、 ォゴノリ、 ジャイアントケルプ、 プテロクラディア カピラセァ由来の酸性多糖 やカラギーナンえ、 カラギ一ナン/ 、 カラギーナン 等を使用することができる 。 また藍藻類由来の酸性多糖、 例えばスピルリナ由来の酸性多糖、 緑藻類由来の 酸性多糖、 例えばクロレラ由来の酸性多糖を使用することができる。 また、 藻類 由来のラムナン硫酸も本発明の酸性多糖として使用することができる。 またリン 酸化多糖類、 例えば核酸も本願発明の酸性多糖に包含される。
本発明に使用する酸性多糖として、 例えば硫酸化フコース含有多糖である前出 のフコィダンが例示されるが、 硫酸化フコースを構成成分とする多糖で B M P産 生増強作用又は骨形成促進作用を有するものであればその由来は特に限定はなく 、 棘皮動物、 例えばナマコ、 ゥニ、 ヒトデ等由来のフコィダンを使用してもよい 。 フコィダンを含有するナマコとしては、 例えば特開平 4 _ 9 1 0 2 7号公報に 記載のナマコがあり、 当該公報記載の方法にてナマコよりフコィダンを調製する ことができる。
例えばガゴメからフコィダンを調製し、 該フコイダンをグルクロン酸含有フコ ィダン (U—フコィダンと称す) とグルクロン酸非含有フコィダン (F _フコィ ダンと称す) に分離することができ、 本発明の有効成分としてそれぞれのフコィ ダンを使用することが出来る。 またガゴメから硫酸化フコガラクタンを調製し、 使用することができる。
U—フコィダン及び F—フコィダンはガゴメからフコィダンを調製後、 陰ィォ ン交換樹脂、 界面活性剤等を用いて分離される。 ガゴメ由来の U—フコィダン及 び F—フコィダンの存在比 (重量比) は約 1 : 2であり、 U—フコィダンはフコ —ス、 マンノース、 ガラクトース、 グルクロン酸等を含み硫酸含量は約 2 0重量 %、 F —フコイダンはフコースとガラクトースを含み、 硫酸含量は約 5 0重量% 、 分子量は両物質共に約 2 0万を中心に分布している (第 1 8回糖質シンポジゥ ム要旨集、 第 1 5 9頁、 1 9 9 6年) 。
例えばガゴメから調製したフコィダン溶液を D E A E—セルロフアイン A— 8 0 0カラムにアプライ後、 N a C 1含有緩衝液にて濃度勾配法により溶出させる ことにより、 U—フコィダンと F—フコィダンに分離することができる。 第 1図 にその 1例を示す。 すなわち第 1図は U—フコィダンと F—フコィダンの分離を 示す図であり、 図中前ピークが U—フコィダン、 後ピークが F—フコィダンであ る。
その他、 本発明に使用されるフコィダンとしては、 ヒバマ夕由来フコィダン、 モズク由来フコィダン、 ォキナヮモズク由来フコィダン、 ワカメ由来フコィダン 、 レツソニァ由来フコィダン、 ァスコフィラム由来フコィダン、 他の藻類由来の フコィダンもそれぞれ公知の方法で調製し、 本発明に使用することができる。 また、 魚類由来の酸性多糖としては、 例えば、 軟骨魚類、 例えば、 サメ由来の コンドロイチン硫酸が、 植物由来の酸性多糖としては、 例えば、 リンゴ、 レモン 、 ミカン等由来のぺクチン酸ゃぺクチン等が、 微生物由来の酸性多糖としては、 例えば、 大腸菌由来のコロミン酸、 枯草菌由来のティカン、 酵母由来のホスホマ ンナン、 ホスホガラクタンが、 動物由来の酸性多糖としては、 例えば、 へパリン 、 低分子へパリン、 コンドロイチン硫酸、 へパラン硫酸、 コンドロイチン、 ケラ タン硫酸、 ヒアルロン酸、 ポリリポースリン酸等が、 それぞれ挙げられる。 本発明に使用される合成酸性多糖としては、 B M P産生増強作用又は骨形成促 進作用を有するものであれば良く特に限定はないが、 これまでに医薬品として使 用されてきた酸性多糖の使用が好適である。 当該合成酸性多糖としては, 合成硫 酸化多糖、 例えばデキストラン硫酸ナトリウムが例示される。 当該化合物は L e u c on o s t o e me s e n t e r o i d e s v an 丁 i e gh emに よるショ糖の発酵によって生産されたデキストランの部分分解物を硫酸化して得 た硫酸エステルのナトリゥム塩である。
また、 本発明において合成硫酸化多糖として、 例えばデキストラン、 デキスト ラン硫酸、 デキストリン、 シクロデキストリン、 セルロース、 デンプン、 マンナ ン、 キシラン、 アルギン酸、 ぺクチン、 ぺクチン酸、 フラクタン、 ァラビナン、 キチン、 プルラン、 キシログルカン、 スターチ等の硫酸化物を使用することがで きる。 さらに例えば、 リボフラナン硫酸、 キシロフラナン硫酸、 レンチナン硫酸 、 カードラン硫酸、 マンノピラナン硫酸等の合成硫酸化多糖やパルミトイル基を 有するリボフラナン硫酸等の合成硫酸化アルキル多糖を使用することができる。 合成硫酸化アルキル多糖に含まれるアルキル基の構成は特に限定されるものでは なく、 その炭素数としては、 通常、 1〜50程度であればよい。 更に硫酸化多糖 やその分解物を硫酸化することにより、 高硫酸化硫酸化多糖又は高硫酸化分解物 を調製することができる。 これらの硫酸化多糖、 高硫酸化硫酸化多糖、 高硫酸化 分解物はそれぞれ公知の方法で調製すれば良く、 その分解物も公知の方法で調製 し、 本発明に使用することができる。 また市販のデキストラン硫酸、 硫酸化セル ロースも使用でき、 それら合成硫酸化多糖等の塩等を使用しても良い。
本発明に酸性多糖として硫酸化多糖を使用した場合、 硫酸化多糖の硫酸含量 ( 若しくは硫酸基数) は、 BMP産生増強作用又は骨形成促進作用を発現すれば特 に限定はない。 なお、 酸性多糖の分解物はオリゴ糖、 単糖も包含し、 例えばフコ ース _2_硫酸、 グルコース— 2 _硫酸を使用することができる。 これらの硫酸 化単糖、 硫酸化オリゴ糖、 硫酸化多糖はそれらの一般的な合成法 より調製して も良く、 調製物、 精製物を本発明に使用することもできる。 なお本発明において オリゴ糖とは単糖が 2個から 1 0個の範囲でつながった糖化合物、 多糖とは単糖 が 1 1個以上つながった糖化合物と定義する。
また本発明の B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を有する、 酸性多糖の分 解物、 例えば硫酸化多糖、 フコィダンの分解物は、 酵素学的方法、 化学的方法、 物理的方法等の公知の方法にて調製し、 目的の B M P産生増強作用又は骨形成促 進作用を有する分解物を選択し、 使用することができる。
なお、 分解物とは、 分解対象とする酸性多糖にもよるが、 酸性多糖を分解して 得た、 概ね分子量が好ましくは 2 0 0〜 1 0万、 より好ましくは 1 0 0 0〜3万 の範囲のものをいう。
本発明で使用する酸性多糖の分解物の好適な調製方法としては酸分解法があり 、 当該酸性多糖を酸分解することにより、 B M P産生増強作用又は骨形成促進作 用を有する分解物を調製することができる。
本発明で使用する酸性多糖の酸分解条件は、 骨形成促進作用又は B M P産生増 強作用を有する分解物 (以下、 本発明の分解物と称す) が生成する条件であれば 、 特に限定はない。
例えば酸性多糖を酸水溶液等に溶解またはけん濁し、 反応させることにより、 本発明の分解物が生成する。 また、 反応時に加熱することにより、 本発明の分解 物の生成に必要な時間が短縮される。
酸性多糖を溶解又はけん濁する酸の種類は、 特に限定するものではないが、 塩 酸、 硫酸、 硝酸等の無機塩、 クェン酸、 ギ酸、 酢酸、 乳酸、 リンゴ酸、 ァスコル ビン酸等の有機酸、 また陽イオン交換樹脂、 陽イオン交換繊維、 陽イオン交換膜 等の固体酸が使用可能である。
酸の濃度も特に限定はないが、 好ましくは 0 . 0 0 0 1〜 5規定、 より好まし くは 0 . 0 1〜 1規定程度の濃度で使用可能である。 また、 反応温度も特に限定 は無いが好ましくは 0〜 2 0 0 °C、 より好ましくは 2 0〜 1 3 0 に設定すれば 良い。
また、 反応時間も特に限定するものではないが、 好ましくは数秒間〜数日間に 設定すれば良い。 酸の種類と濃度、 反応温度及び反応時間は本発明に使用する分 解物の生成量、 分解物の重合度により適宜選択すれば良い。 例えば、 フコィダン の分解物の製造に際しては、 クェン酸、 乳酸、 リンゴ酸等の有機酸を使用し、 酸 の濃度は数 1 OmM〜数 M、 加熱温度は 50〜 1 1 Ot:、 好適には 70〜95で 、 加熱時間は数分間〜 24時間の範囲から適宜選択することにより、 本発明の分 解物を調製することができる。 フコィダンの酸分解物としてはガゴメ由来フコィ ダンの酸分解物が例示され、 当該分解物は BMP産生増強作用又は骨形成促進作 用を有する食物繊維として使用することができる。
本発明の分解物は BMP産生増強作用又は骨形成促進作用を指標として分画す ることができ、 例えば酸分解物をゲルろ過法、 分子量分画膜による分画法等によ り分子量分画することができる。
ゲルろ過法の例としては、 セル口ファイン GCL— 300を使用し、 例えば分 子量 25000超、 分子量 25000〜 10000超、 分子量 10000〜 50 00超、 分子量 5000以下等の任意の分子量画分を調製でき、 セル口ファイン GCL_ 25を用い、 例えば分子量 5000以下の画分を分子量 5000〜30 00超、 分子量 3000〜 2000超、 分子量 2000〜: 1000超、 分子量 1 000〜 500超、 分子量 500以下等の任意の分子量画分に調製することがで さる。
また、 限外ろ過膜を用いて工業的に分子量分画を行うことができ、 例えばダイ セル社製 FE 10 -FUSO 382を使用することにより分子量 30000以下 の画分を、 同 FE— FUS— T653を使用することにより分子量 6000以下 の画分を調製することができる。 更にナノフィルター膜を使用することにより分 子量 500以下の画分を得ることもでき、 これらのゲルろ過法、 分子量分画法を 組み合せることにより、 任意の分子量画分を調製することができる。
本発明で使用できる BMP産生増強作用又は骨形成促進作用を有する酸性多糖 の分解物、 例えばフコィダンの分解物としては、 下記式 (1) で表される化合物
Figure imgf000014_0001
(式中、 Rは H又は S〇3 Hであり、 Rの少なくとも 1つは S03 Hである。 ) 下記式 (2) で表される化合物、
Figure imgf000014_0002
(式中、 Rは〇H又は〇S〇3 Hであり、 Rの少なくとも 1つは〇S〇3 Hでめ る。 )
下記式 (3) で表される化合物、
3
Figure imgf000015_0001
(式中、 Rは O H又は〇S〇3 Hであり、 Rの少なくとも 1つは〇S 03 Hであ る。 )
が例示され、 これらの化合物は特開 2 0 0 3 _ 1 9 9 5 9 6、 国際公開第 9 7 2 6 8 9 6号パンフレツト、 国際公開第 0 0 / 5 0 4 6 4号パンフレツト記載の 方法で調製することができる。 本明細書において、 化合物の式中、 「 · Η」 は糖 のァノマー炭素に結合した、 α位又は /3位にある水素原子を表す。 なお、 式 (1 ) 、 式 (2 ) 、 式 (3 ) で表される化合物の繰返し構造を有する硫酸化多糖、 及 びォリゴ糖も本発明の Β Μ Ρ産生増強作用を有する硫酸化糖として使用すること ができる。
またガゴメ由来フコィダンを有機酸存在下で、 加熱処理することによりダルク ロン酸とマンノースの重合体を得ることができ、 この重合体も本発明の B M P産 生増強作用又は骨形成促進作用を有する酸性多糖として使用することができる。 また加熱処理条件、 加熱時間を調整することにより任意の重合度の重合体を調製 することができる。
酸性オリゴ糖としては、 好ましくは硫酸化オリゴ糖を挙げることができ、 また
4 、 酸性単糖としては、 好ましくは硫酸化単糖を挙げることができる。 かかる硫酸 化オリゴ糖又は硫酸化単糖は、 市販のものが使用できるほか、 さまざまなオリゴ 糖、 単糖を原料として、 公知の方法で硫酸化して調製することができる。 また、 これらの塩も好適に使用できる。 これらは各々単独で若しくは 2種以上混合して 使用できる。 また、 酸性オリゴ糖、 又は酸性単糖の分解物としては、 前出の酸性 多糖の分解物と同様に得ることができる。 酸性単糖としては、 B M P産生増強作 用又は骨形成促進作用を有していれば特に限定はないが、 例えば硫酸化ダルコ一 ス、 硫酸化ガラクトース、 硫酸化キシロース、 硫酸化 2—デォキシーグルコース 、 硫酸化夕ロース及び硫酸化マンノースが例示される。 さらにまた硫酸化多糖、 硫酸化オリゴ糖、 硫酸化単糖の脂肪酸誘導体等も本発明の酸性多糖、 酸性オリゴ 糖、 酸性単糖に包含される。
本発明で使用される酸性糖には、 その塩も包含される。 本発明で使用される酸 性糖の塩としては、 例えば、 アルカリ金属塩、 アルカリ土類金属塩、 有機塩基等 との塩が例示される。 またナトリウム、 カリウム、 マグネシウム、 アンモニゥム 、 またはジエタノールァミン、 エチレンジァミン等との塩が挙げられる。 これら の塩は、 例えば本発明で使用される酸性糖の、 硫酸基やカルボキシル基を公知の 方法により塩に変換することで得られる。 かかる塩としては薬理学的に許容され る塩が好ましい。
本発明においては、 酸性糖として、 酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそ れらの分解物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物、 より具体的に は、 フコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫酸 (特にコン ドロイチン硫酸 B ) 、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物 、 カラギ一ナン λ、 カラギーナン κ、 カラギーナン 、 低分子へパリン、 へパラ ン硫酸、 ケラタン硫酸、 アルギン酸、 ぺクチン、 ヒアルロン酸及びクロレラ由来 酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物が好適に使用される 。 中でも、 フコィダン、 その分解物である上記式 (1 ) で表される化合物、 スピ
5 ルリナ由来酸性多糖、 クロレラ由来酸性多糖は、 いずれも長い食経験の有る海藻 類から得られるものであるので、 安全性が高く、 副作用の心配もなく、 当然経口 による摂取が可能である。 特にガゴメ由来のフコィダンは B M P— 2産生増強活 性も高く、 安全性も高いことから、 本発明において最も好適に使用できる。 本発明で使用されるポリアクリル酸としては、 特に限定はないが、 例えば市販 のものを使用することができ、 その分子量についても本発明の B M P産生増強作 用又は骨形成促進作用を有していれば特に限定はなく、 例えば、 平均分子量が 5 0 0 0〜 1 0 0 0 0 0 0のものを使用することができる。
本発明で使用されるクロロゲン酸としては、 特に限定はないが、 例えば市販の ものかもしくは各種植物より公知の方法で調製して使用することができる。 ク口 ロゲン酸はァカネ科やキク科、 ナス科植物等、 さまざまな双子葉植物の果実や葉 に含まれている成分であり、 いずれの植物から調製したクロロゲン酸でも本発明 の B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を有していれば本発明に使用すること ができる。
本発明で使用されるクロロゲン酸の酸化処理物としては、 特に限定はないが、 例えば、 上記のクロロゲン酸を酸化反応させることにより得られる処理物を使用 することができる。 酸化反応としては、 例えばクロロゲン酸を、 酸素との接触に よる酸化、 酸化剤による酸化、 酸化酵素による酸化、 電気的酸化等の工程に供す ることにより行う。 いずれも公知の方法に従って行うことができる。 たとえば、 酸素との接触により酸化を行う場合、 水溶液中に溶解させたクロロゲン酸に対し 、 ポンプを通して空気を送りこむことにより行うことができる。 酸化剤による酸 化は、 酸化剤として好適には過酸化水素、 オゾン、 銀、 銅、 鉄、 ニッケル、 マン ガン、 コバルト、 クロム等を用いて行うことができる。 酸化酵素による酸化は、 酸化酵素として好適にはチロシナーゼ、 ペルォキシダ一ゼ等を使用して行うこと ができる。 なお、 酸化酵素による酸化には、 前記例示する酸化酵素を含む微生物 による酸化も包含される。 また、 電気的に酸化を行う場合、 たとえば、 白金、 酸
6 化鉛、 炭素、 グラフアイト、 酸化白金等を電極に用いる陽極酸化反応により酸化 することができる。
酸化処理により得られる組成物の構造は不明であるが、 クロロゲン酸が単に酸 化され、 もしくは重合されてポリマーとして存在していること等が推測される。 これらの有効成分は単独で若しくは 2種以上混合して用いることができる。 ま た、 これら例示される酸性多糖の分解物や塩も B M P産生増強作用又は骨形成促 進作用を示す限り、 特に限定なく使用することができる。
本発明において、 藻類由来の抽出物としては、 B M P産生増強作用又は骨形成 促進作用を有していれば特に限定はなく、 褐藻類、 藍藻類、 紅藻類、 緑藻類等、 前出する酸性多糖の原料となる藻類であれば特に限定なく使用することができる 。 特に好適にはガゴメ等の褐藻類や、 クロレラ、 スピルリナを使用することがで きる。 本発明において、 抽出物とは抽出溶媒を用いて抽出操作を行う工程を経て 得られる物質のことをいう。 抽出は、 公知の抽出方法により以下のように行うこ とができる。 例えば原料を粉砕もしくは細断した後、 溶媒を用いてバッチ式もし くは連続式で抽出を行うことができる。 抽出物を得る際の抽出溶媒としては、 特 に限定はないが、 水、 クロ口ホルム、 エタノール、 メタノール、 イソプロピルァ ルコール等のアルコール類、 アセトン、 メチルェチルケトン等のケトン類、 酢酸 メチル、 酢酸ェチル等の親水性もしくは親油性の溶媒を挙げることができ、 所望 により単独で、 もしくは適宜混合液として用いることができる。 また、 好適には カルシウム塩の水溶液を溶媒として用いることができる。 抽出溶媒の量は適宜決 定すればよいが、 通常、 原料に対し、 好ましくは重量で 0 . 1〜 1 0 0倍量の抽 出溶媒を使用すれば良い。 抽出温度も適宜、 目的に応じて決定すれば良いが、 水 抽出の場合は通常、 好ましくは 4〜 1 3 0 :、 より好ましくは 2 5〜1 0 0 °Cで ある。 また、 溶媒中にエタノールが含まれる場合は 4〜6 0 の範囲が好適であ る。 抽出時間も、 抽出効率を考慮し決定すればよいが、 通常、 好ましくは数秒間 〜数日間、 より好ましくは 5分間〜 2 4時間の範囲となるように、 原料、 抽出溶 媒、 抽出温度を設定するのが好適である。 抽出時の圧力は、 特に限定はなく、 所 望により適宜決定することができるが、 例えば常圧でも加圧でも吸引濾過等によ る減圧でもよい。 抽出操作は、 たとえば、 攪拌しながら又は静置して行えばよく 、 また、 所望により数回繰り返してもよい。 以上の操作により、 藻類由来の抽出 物 (以下、 本発明の抽出物と称することがある。 ) が得られる。 抽出物は所望に より、 ろ過、 遠心分離、 濃縮、 限外ろ過、 分子ふるい等の処理を行い、 B M P産 生増強作用又は骨形成促進作用を有する成分が濃縮された抽出物を調製すること ができる。 なお、 本発明において、 有効成分として使用しょうとする前記酸性糖 等、 藻類由来の抽出物や濃縮抽出物の B M P産生増強作用又は骨形成促進作用は 、 後述の実施例 1又は 6記載の方法により簡便に測定することができる。 なお、 本発明においては異なった抽出法で得られた抽出物を 2種以上含有させて使用す ることもできる。
また、 本発明においては、 藻類由来の抽出物を公知の方法で分画することによ つて得られる画分や、 分画操作を複数回繰り返すことにより得られる画分も本発 明の抽出物に包含される。 上記の分画手段としては、 抽出、 分別沈殿、 カラムク 口マトグラフィ一、 薄層クロマトグラフィー等が挙げられる。 得られた画分の精 製を、 B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を指標としてさらに進めることに より、 B M P産生増強物質又は骨形成促進物質を単離することもできる。
本発明において、 藻類由来の抽出物の形状としては、 B M P産生増強作用又は 骨形成促進作用を有していれば特に限定はないが、 粉状、 固形状、 液状のいずれ の形状であってもよい。 また、 当該任意の形状を有する抽出物の処理物を公知の 方法で造粒して粒状の固形物として、 本発明の藻類由来の抽出物として使用する ことができる。 造粒方法としては、 特に限定はないが、 転動造粒、 攪拌造粒、 流 動層造粒、 気流造粒、 押出し造粒、 圧縮成型造粒、 解砕造粒、 噴射造粒又は噴霧 造粒等が例示される。 粉状の当該抽出物を液体、 例えば水やアルコール等に溶解 して液状とし、 本発明の抽出物として使用することもできる。 本発明の抽出物としては、 藻類そのものと比較して BMP産生増強物質又は骨 形成促進物質を、 例えば酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖、 またはそれらの分 解物を高濃度及び Z又は高純度に含有するものが特に好ましい。 ここで高濃度と は、 原料である藻類の単位重量あたりの BMP産生増強物質又は骨形成促進物質 重量よりも本発明の抽出物の単位重量あたりの B M P産生増強物質又は骨形成促 進物質重量の方が多いことを意味する。 また、 高純度とは、 原料である藻類と比 較して当該物質の BMP産生増強物質又は骨形成促進物質の含有率が高いことを 意味する。
本発明に係る有効成分には、 後述するように特に毒性は認められない。 また、 副作用の発生の心配もない。 それゆえ、 安全かつ適切に疾患の治療又は予防を行 うことができる。 従って、 当該有効成分を含んでなる本発明の治療剤、 予防剤、 食品、 飲料または飼料は、 BMP産生増強又は骨形成促進を要する疾患の治療ま たは予防に有効である。
本発明において、 BMPとしては、 例えば BMP— 1、 BMP— 2、 BMP— 3、 BMP— 4、 BMP— 5、 BMP— 6、 BMP— 7、 BMP— 8、 BMP - 9、 BMP— 10、 BMP— 1 1、 BMP- 12, BMP - 1 3、 BMP— 14 、 BMP— 15等が例示され、 特に好適には BMP— 2、 BMP— 4または BM P— 7が例示される。 また、 BMP産生増強作用の有無については、 特に限定は ないが、 後述の実施例 1に記載の方法により簡便に測定することができる。
BMPは骨、 軟骨、 靭帯、 腱などの形成を強く促進する因子であり、 前骨芽細 胞に作用し骨芽細胞への分化を促進し、 骨の発生、 成長、 リモデリング、 骨折の 治癒過程に関与しているものと考えられている。 また、 BMPは未分化間葉系細 胞に作用し、 分化段階に応じて軟骨芽細胞、 骨芽細胞、 脂肪細胞への分化の振り 分けを行うことにより、 広く間葉系由来細胞の成熟と増殖に関与している。 さら に、 BMPは個体の発生過程においても、 背腹軸形成や中胚葉形成等に重要な働 きを担っている。 BMPの中でも BMP— 2、 _4、 _ 7は特に骨形成活性が強 く、 組換えヒト B M P— 2は骨欠損動物に作用して骨欠損を回復することができ る。
B M Pは感受性を有する細胞に限り作用する選択性の高いタンパク質である。 さらに、 B M Pによる未分化間葉系細胞から骨芽細胞への分化の方向は特異性が 高く、 骨芽細胞以外の望まない細胞へ分化することはない。 よって、 B M P産生 増強作用を有する本発明の有効成分は、 副作用の恐れがなく、 医薬や機能性食品 素材として非常に有用である。
本発明において骨形成促進作用とは、 骨や軟骨の形成作用を促すものであれば 特に限定はなく、 例えば、 間葉系幹細胞からの骨芽細胞への分化促進作用、 未分 化間葉系細胞からの骨芽細胞への分化促進作用、 前骨芽細胞からの骨芽細胞への 分化促進作用、 骨基質の形成促進作用、 骨基質の石灰化作用、 骨芽細胞からの骨 細胞への分化促進作用、 軟骨内骨化誘導作用等が例示される。 また、 骨形成促進 作用の有無については、 特に限定はないが、 後述の実施例 6に記載の方法により 、 例えば、 間葉系幹細胞からの骨芽細胞への分化促進作用として簡便に測定する ことができる。 ここで、 「促進」 には 「誘導」 を含む。
本発明において、 B M P産生増強または骨形成促進を要する疾患としては、 例 えば、 骨粗鬆症 (例えば、 慢性骨粗鬆症、 閉経後のホルモンバランス異常により 起こる骨粗鬆症、 糖尿病やステロイド剤等の副作用に伴う続発性骨粗鬆症等) 、 骨折、 再骨折、 骨欠損、 骨形成不全症、 骨軟化症、 骨ベーチェット病、 硬直性脊 髄炎、 慢性関節リウマチ、 変形性関節炎、 軟骨が関与する変形性関節症、 歯周病 、 歯周疾患における歯周組織欠損、 歯根 ·歯槽欠損、 顎堤形成、 口蓋裂の修復が 例示される。
本発明の治療剤は、 B M P産生増強または骨形成促進を行なうことができるこ とから、 前記のような疾患に対し治療効果を発揮し得る。 また、 本発明の予防剤 は、 本発明の有効成分の作用により、 骨、 軟骨や歯を強くすることから、 前記の ような疾患に対し予防効果を発揮し得る。 また、 本発明の治療剤または予防剤は、 多発性骨髄腫、 肺癌、 乳癌等の外科手 術後の骨組織修復剤として使用することもできる。 さらには、 本発明の治療剤ま たは予防剤は再生医療分野における骨再生目的にも使用することができる。 具体 的には、 本発明の治療剤または予防剤は、 人工骨や人工歯根の活性化 ·安定化に 使用することができ、 また疾患を有する前の、 もしくは疾患を有する患者の生体 内から細胞をとり、 体外で本発明の治療剤または予防剤を作用させて、 再生骨組 織を形成させた後、 再び患者の生体内にもどすこともできる。
本発明の治療剤または予防剤としては、 本発明に係る前記有効成分を公知の医 薬用担体と組み合わせて製剤化したものが挙げられる。 例えば、 骨の吸収を阻害 する薬剤、 例えばエストロゲン、 カルシトニン、 活性型ビタミン D 3 、 ビスホス ホネート等と共に使用することができる。
本発明の治療剤または予防剤の製造は、 通常、 前記有効成分を薬学的に許容で きる液状または固体状の担体と配合することにより行われ、 所望により溶剤、 分 散剤、 乳化剤、 緩衝剤、 安定剤、 賦形剤、 結合剤、 崩壊剤、 滑沢剤等を加えて、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 粉末剤、 カプセル剤等の固形剤、 通常液剤、 懸濁剤、 乳剤 等の液剤とすることができる。 また、 使用前に適当な担体の添加によって液状と なし得る乾燥品や、 その他、 外用剤とすることもできる。
医薬用担体は、 治療剤または予防剤の投与形態および剤型に応じて選択するこ とができる。 固体組成物からなる経口剤とする場合は、 錠剤、 丸剤、 カプセル剤 、 散剤、 細粒剤、 顆粒剤等とすることができ、 たとえば、 デンプン、 乳糖、 白糖 、 マンニット、 カルボキシメチルセルロース、 コーンスターチ、 無機塩などが利 用される。 また経口剤の調製に当っては、 更に結合剤、 崩壊剤、 界面活性剤、 潤 沢剤、 流動性促進剤、 矯味剤、 着色剤、 香料などを配合することもできる。 たと えば、 錠剤または丸剤とする場合は、 所望によりショ糖、 ゼラチン、 ヒドロキシ プロピルセルロースなどの糖衣または胃溶性もしくは腸溶性物質のフィルムで被 覆してもよい。 液体組成物からなる経口剤とする場合は、 薬理学的に許容される
2 乳濁剤、 溶液剤、 懸濁剤、 シロップ剤などとすることができ、 たとえば、 精製水 、 エタノールなどが担体として利用される。 また、 さらに所望により湿潤剤、 懸 濁剤のような補助剤、 甘味剤、 風味剤、 防腐剤などを添加してもよい。
一方、 非経口剤とする場合は、 常法に従い本発明の前記有効成分を希釈剤とし ての注射用蒸留水、 生理食塩水、 ブドウ糖水溶液、 注射用植物油、 ゴマ油、 落花 生油、 大豆油、 トウモロコシ油、 プロピレングリコール、 ポリエチレングリコー ルなどに溶解ないし懸濁させ、 所望により、 殺菌剤、 安定剤、 等張化剤、 無痛化 剤などを加えることにより調製することができる。 また、 固体組成物を製造し、 使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。 外用剤としては、 経皮投与用または経粘膜 (口腔内、 鼻腔内) 投与用の、 固体 、 半固体状または液状の製剤が含まれる。 また、 座剤なども含まれる。 たとえば 、 乳剤、 ローション剤などの乳濁剤、 外用チンキ剤、 経粘膜投与用液剤などの液 状製剤、 油性軟膏、 親水性軟膏などの軟膏剤、 フィルム剤、 テープ剤、 パップ剤 などの経皮投与用または経粘膜投与用の貼付剤などとすることができる。
以上の各種製剤は、 それぞれ公知の医薬用担体などを利用して、 適宜、 常法に より製造することができる。 また、 かかる製剤における有効成分の含有量は、 そ の投与形態、 投与方法などを考慮し、 好ましくは後述の投与量範囲で当該有効成 分を投与できるような量であれば特に限定されるものではない。 本発明の有効成 分の含有量としては、 通常、 0 . 0 0 0 1重量%以上、 好ましくは 0 . 0 0 1〜 8 0重量%、 より好ましくは 0 . 0 1〜7 0重量%程度である。 なお、 本明細書 において、 有効成分として本発明の抽出物を使用する場合の医薬、 食品、 飲料又 は飼料中の含有量、 及び有効成分の投与量については、 全て本発明の抽出物の乾 燥重量換算で示すものとする。
本発明の治療剤又は予防剤は、 製剤形態に応じた適当な投与経路で投与される 。 投与方法も特に限定はなく、 内用、 外用および注射によることができる。 注射 剤は、 たとえば静脈内、 筋肉内、 皮下、 皮内などに投与し得、 外用剤では、 たと えば、 座剤をその適する投与方法により投与すればよい。
本発明の治療剤または予防剤としての投与量は、 その製剤形態、 投与方法、 使 用目的および当該治療剤または予防剤の投与対象である患者の年齢、 体重、 症状 によって適宜設定され一定ではない。 一般には、 製剤中に含有される前記有効成 分の投与量で、 例えば有効成分としてガゴメ由来フコィダンを使用する場合、 特 に限定はないが、 ヒト (例えば成人) 1日当り 0. 000 1 z g〜2000mg k g体重、 好ましくは 0. 001 g〜: L 00 OmgZk g体重、 より好まし くはひ. 01 g〜 10 Omg/k g体重である。 もちろん投与量は、 種々の条 件によって変動するので、 上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、 ある いは範囲を超えて必要な場合もある。 投与は、 所望の投与量範囲内において、 1 日内において単回で、 または数回に分けて行ってもよい。 投与期間も特に限定さ れない。 また、 本発明の治療剤または予防剤はそのまま経口投与するほか、 任意 の飲食品に添加して日常的に摂取させることもできる。
また、 本発明は前記有効成分を含む BMP産生増強剤又は骨形成促進剤を提供 することもできる。 当該 BMP産生増強剤又は骨形成促進剤としては、 前記有効 成分そのものであってもよく、 また、 前記有効成分を含む組成物であってもよい 。 BMP産生増強剤又は骨形成促進剤は、 たとえば、 前記有効成分を当該有効成 分と同じ用途に使用可能な他の成分などと配合し、 上記治療剤または予防剤の製 造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造すればよい。 かかる BMP産生 増強剤又は骨形成促進剤における前記有効成分の含有量は、 当該 B M P産生増強 剤又は骨形成促進剤の投与方法、 使用目的などを考慮し、 本発明の所望の効果の 発現が得られ得るような量であればよく、 特に限定されるものではない。 本発明 の有効成分の含有量としては、 通常、 0. 01〜100重量%程度である。 また 、 該 BMP産生増強剤又は骨形成促進剤の使用量も、 本発明の所望の効果の発現 が得られ得るようであれば特に限定されるものではない。 特に、 生体に投与して 使用する場合には、 好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与 量範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。 本発明の BMP産 生増強剤又は骨形成促進剤は、 BMP産生増強又は骨形成促進を要する疾患にお いて有用である。
また、 本発明の BMP産生増強剤又は骨形成促進剤は、 インプラントに含有さ せて使用することができる。 これにより、 例えば骨折においては、 当該インブラ ントを使用することにより、 骨接合を促進させ、 それゆえに骨折の治癒またはィ ンプラントと骨組織との統合を加速させることができる。 なお、 ここでインブラ ントとは、 外科手術の過程で体内に少なくとも部分的に導入される器具を意味し 、 関節、 骨、 歯、 靭帯もしくは腱等の切断や損傷に対して使用されるものである 。 また、 インプラントは体内に永久に残っていてもよく、 また生物によって再吸 収されてもよい。 ここで、 本発明の BMP産生増強剤又は骨形成促進剤はインプ ラントの内部に含有させてもよいし、 またインプラント表面にコーティングして 含有させても良い。 インプラン卜における本発明の BMP産生増強剤又は骨形成 促進剤の含有量としては、 特に限定されるものではないが、 通常、 0. 01〜8 0重量%程度である。
また、 本発明の BMP産生増強剤又は骨形成促進剤は、 ハミガキに含有させて 使用することもできる。 当該ハミガキは本発明の BMP産生増強作用又は骨形成 促進作用により、 歯の再石灰化を促進させることができる。 ハミガキにおける本 発明の BMP産生増強剤又は骨形成促進剤の含有量としては、 特に限定されるも のではないが、 通常、 0. 01〜80重量%程度である。
また、 当該 BMP産生増強剤又は骨形成促進剤は、 骨に関与する疾患に対する 薬物のスクリ一ニングにも有用である。 さらに BMP産生増強剤又は骨形成促進 剤は、 骨の物理的変化に関する機能研究にも有用である。
また、 本発明は、 前記有効成分を含有してなる BMP産生増強用又は骨形成促 進用の食品、 飲料又は飼料を提供する。 ここで、 含有とは、 含有、 添加および または希釈を意味する。 本発明の食品、 飲料または飼料は、 その BMP産生増強 作用又は骨形成促進作用により、 B M P産生増強又は骨形成促進を要する疾患の 症状改善、 予防に極めて有用である。 よって、 本発明の食品又は飲料は骨の健康 が気になるか方や、 骨密度が気になる方が食すのに極めて適している。
なお、 本明細書における食品、 飲料または飼料において、 「含有」 とは食品、 飲料または飼料中に本発明で使用される有効成分が含まれるという態様を、 「添 加」 とは食品、 飲料または飼料の原料に、 本発明で使用される有効成分を添加す るという態様を、 「希釈」 とは本発明で使用される有効成分に、 食品、 飲料また は飼料の原料を添加するという態様をいうものである。
本発明の食品、 飲料または飼料の製造法に特に限定はない。 たとえば、 配合、 調理、 加工などは一般の食品、 飲料または飼料のものに従えばよく、 それらの製 造法により製造することができ、 得られた食品、 飲料または飼料に B M P産生増 強作用又は骨形成促進作用を有する本発明に係る前記有効成分が含有されていれ ば良い。
本発明の食品または飲料としては特に限定はないが、 たとえば、 本発明に係る 前記有効成分が含有されてなる、 穀物加工品 (小麦粉加工品、 デンプン類加工品 、 プレミックス加工品、 麵類、 マカロニ類、 パン類、 あん類、 そば類、 麩、 ビー フン、 はるさめ、 包装餅など) 、 油脂加工品 (可塑性油脂、 てんぷら油、 サラダ 油、 マヨネーズ類、 ドレッシングなど) 、 大豆加工品 (豆腐類、 味噌、 納豆など ) 、 食肉加工品 (ハム、 ベーコン、 プレスハム、 ソーセージなど) 、 水産製品 ( 冷凍すりみ、 かまぼこ、 ちくわ、 はんぺん、 さつま揚げ、 つみれ、 すじ、 魚肉ハ ム、 ソーセージ、 かつお節、 魚卵加工品、 水産缶詰、 つくだ煮など) 、 乳製品 ( 原料乳、 クリーム、 ヨーグルト、 バター、 チーズ、 練乳、 粉乳、 アイスクリーム など) 、 野菜 ·果実加工品 (ペースト類、 ジャム類、 漬け物類、 果実飲料、 野菜 飲料、 ミックス飲料など) 、 菓子類 (ガム、 飴、 チョコレート、 ビスケット類、 菓子パン類、 ケーキ、 餅菓子、 米菓類など) 、 アルコール飲料 (日本酒、 中国酒 、 ワイン、 ウィスキー、 焼酎、 ウォッカ、 ブランデー、 ジン、 ラム酒、 ビール、 清涼アルコール飲料、 果実酒、 リキュールなど) 、 嗜好飲料 (緑茶、 紅茶、 ウー ロン茶、 コーヒー、 清涼飲料、 乳酸飲料など) 、 調味料 (しょうゆ、 ソース、 酢 、 みりんなど) 、 缶詰 ·瓶詰め ·袋詰め食品 (牛飯、 釜飯、 赤飯、 カレー、 その 他の各種調理済み食品) 、 半乾燥または濃縮食品 (レバーペースト、 その他のス ブレッド、 そば, うどんの汁、 濃縮スープ類) 、 乾燥食品 (即席麵類、 即席カレ 一、 インスタントコーヒー、 粉末ジュース、 粉末スープ、 即席味噌汁、 調理済み 食品、 調理済み飲料、 調理済みスープなど) 、 冷凍食品 (すき焼き、 茶碗蒸し、 うなぎかば焼き、 ハンバーグステーキ、 シユウマイ、 餃子、 各種スティック、 フ ルーツカクテルなど) 、 固形食品、 液体食品 (スープなど) 、 香辛料類などの農 産 ·林産加工品、 畜産加工品、 水産加工品などが挙げられる。 また、 本発明の食 品として、 特にガム、 飴類等が好適である。 かかる食品は、 口内において一定時 間咀嚼されることから、 それらに本発明の有効成分が含有されておれば、 本発明 の有効成分により奏される効果、 例えば、 歯周組織の再生効果、 歯の再石灰化促 進効果をより効果的に発現させることができる。
本発明の食品または飲料には前記有効成分が単独もしくは複数含有、 添加およ び Zまたは希釈されており、 その B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を発現 するための必要量が含まれていれば特にその形状に限定はなく、 タブレツト状、 顆粒状、 カプセル状等の形状の経口的に摂取可能な形状物も包含する。
本発明の食品又は飲料中の前記有効成分の含有量は特に限定されず、 その官能 と活性発現の観点から適宜選択できるが、 例えば有効成分としてガゴメ由来フコ イダンを使用する場合、 特に限定はないが、 食品 1 0 0重量%当たり 0 . 0 0 0 1重量%以上、 好ましくは 0 . 0 0 1〜5 0重量%、 より好ましくは 0 . 0 0 6 〜 1 0重量%であり、 飲料 1 0 0重量%当たり 0 . 0 0 0 1重量%以上、 好まし くは 0 . 0 0 1〜5 0重量%、 より好ましくは 0 . 0 0 6〜 1 0重量%である。 また本発明の食品又は飲料は、 好ましくはそれらに含有される有効成分が、 例え ばガゴメ由来フコィダンを有効成分とした場合、 ヒト (例えば成人) 1日当り 0 . 0001 g〜200 OmgZk g体重、 好ましくは 0. 001 zg〜: L O O OmgZkg体重、 より好ましくは 0. 01 g〜 10 OmgZk g体重となる ように摂取すればよい。 もちろん摂取量は、 種々の条件によって変動するので、 上記摂取量より少ない量で十分な場合もあるし、 あるいは範囲を超えて必要な場 合もある。
また、 本発明は、 前記有効成分を含有、 添加および Zまたは希釈してなる、 B MP産生増強作用又は骨形成促進作用を有する生物用の飼料を提供するものであ り、 さらに、 別の一態様として、 前記有効成分を生物に投与することを特徴とす る生物の飼育方法をも提供する。 また、 本発明の別の一態様として、 前記有効成 分を含有することを特徴とする生物飼育用剤が提供される。
これらの発明において、 生物とはたとえば養殖動物、 ペット動物などであり、 養殖動物としては家畜、 実験動物、 家禽、 魚類、 甲殻類または貝類が例示される 。 飼料としては体調の維持および または改善用飼料が例示される。 生物飼育用 剤としては浸漬用剤、 飼料添加剤、 飲料用添加剤が例示される。
これらの発明によれば、 それらを適用する前記例示するような生物において、 本発明に使用される前記有効成分の B M P産生増強作用又は骨形成促進作用に基 づき、 本発明の前記治療剤または予防剤によるのと同様の効果の発現が期待でき る。 すなわち、 当該生物における骨形成タンパク質産生増強又は骨形成促進を要 する疾患の治療または予防効果等が発揮される。
本発明に使用される前記有効成分は通常、 例えばガゴメ由来フコィダンを有効 成分とした場合、 対象生物 1日当たり 0. 0001 /g〜2000mgZkg体 重、 好ましくは 0. 001 g〜 1000mg/k g体重、 より好ましくは 0. 01 g〜 10 OmgZk g体重で摂取させればよい。 もちろん投与量は、 種々 の条件、 例えば本発明の抽出物を使用した場合、 使用した溶媒の使用量等によつ ても変動するので、 上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、 あるいは範 囲を超えて必要な場合もある。 投与は、 たとえば、 当該有効成分を、 対象生物に 供する人工配合飼料の原料中に添加混合しておくか、 人工配合飼料の粉末原料と 混合した後、 その他の原料にさらに添加混合して用いることで行うことができる 。 また、 前記有効成分の飼料中の含有量は特に限定されるものではなく、 目的に 応じて適宜設定すれば良いが、 例えば有効成分としてガゴメ由来フコィダンを使 用する場合、 特に限定はないが、 飼料 1 0 0重量%当たり 0 . 0 0 0 1重量%以 上、 好ましくは 0 . 0 0 1〜5 0重量%、 より好ましくは 0 . 0 0 6〜: L 0重量 %である。
本発明の飼料の製造法に特に限定はなく、 また配合も一般の飼料に準ずるもの であればよく、 製造された飼料中に B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を有 する本発明に係る前記有効成分が含まれていればよい。
本発明が適用できる生物としては限定はないが、 養殖動物としては、 ゥマ、 ゥ シ、 ブタ、 ヒッジ、 ャギ、 ラクダ、 ラマなどの家畜、 マウス、 ラット、 モルモッ ト、 ゥサギなどの実験動物、 ニヮトリ、 ァヒル、 七面鳥、 駝鳥などの家禽、 ぺッ ト動物としてはィヌ、 ネコなどが挙げられ、 広く適用できる。
B M P産生増強作用又は骨形成促進作用を有する本発明に使用される前記有効 成分を含んでなる飼料を摂取させること、 または B M P産生増強作用又は骨形成 促進作用を有する本発明に使用される前記有効成分の含有液 (例えば、 浸漬用剤 を添加した水浴等) に対象生物を浸漬することにより、 家畜、 実験動物、 家禽、 ペット動物などの体調を良好に維持し、 または、 改善させたりすることができる 。 これらは、 本発明の生物の飼育方法の一態様をなす。
本発明で使用される前記有効成分は、 その作用発現にとっての有効量の投与を 行っても毒性は認められない。 たとえば経口投与の場合、 ガゴメ由来フコィダン を 1 g Z k g体重でマウスに単回投与しても死亡例は認められない。 また、 前記 有効成分は、 ラッ卜に経口投与において 1 g Z k g体重を経口単回投与しても死 亡例は認められない。 実施例
以下、 実施例を挙げて、 本発明を更に具体的に説明するが、 本発明はこれらの 記載に何ら限定されるものではない。 なお、 実施例における%は特段の事情がな い限り重量%を意味する。 参考例 1
(1) ガゴメを充分乾燥後、 乾燥物 20 k gを自由粉砕機 (奈良機械製作所製 ) により粉砕した。 水道水 900リツトルに塩化カルシウム二水和物 (日本曹達 社製) 7. 3 k gを溶解し、 次にガゴメ粉砕物 20 k gを混合した。 液温 1 2 から液温 90 となるまで水蒸気吹込みにより 40分間昇温させ、 次いで攪拌下 90〜95 に 1時間保温し、 次いで冷却し、 冷却物 1 100リットルを得た。 次いで固液分離装置 (ウェストファリアセパレーター社製 CNA型) を用い、 冷 却物の固液分離を行い、 約 900リットルの固液分離上清液を調製した。 固液分 離上清液 360リツトルをダイセル社製 FE 10 -FC-FUS 0382 (分画 分子量 3万) を用い、 20リットルまで濃縮した。 次いで水道水を 20リットル 加え、 また 20リットルまで濃縮するという操作を 5回行い、 脱塩処理を行い、 ガゴメ由来の抽出液 25リットルを調製した。 該抽出液 1リットルを凍結乾燥し 、 ガゴメ由来フコィダン乾燥物 13 gを得た。
(2) 参考例 1 _ (1) 記載のフコィダン乾燥物 7 gを、 50mMの塩化ナト リウムと 10%のエタノールを含む 2 OmMのイミダゾ一ル緩衝液 (pH8. 0 ) 700m lに溶解し、 遠心分離により不溶物を除去した。 DEAE—セルロフ アイン A— 800カラム (Φ 1 1. 4 cmx 48 cm) を同緩衝液にて平衡化し 、 遠心分離上清をアプライ後、 同緩衝液で洗い、 塩化ナトリウムの 5 OmMから 1. 95 Mの濃度勾配により溶出させた (1フラクション: 250m l ) 。 フエ ノール硫酸法及び力ルバゾ一ル硫酸法にて、 総糖量及びゥロン酸含量を求め、 溶 出順にフラクション 43〜49、 フラクション 50〜 55、 フラクション 56〜 67の画分を得た。 次に、 これらの画分を電気透析により脱塩後凍結乾燥し、 フ ラクシヨン 43〜 49より I画分 (340mg) 、 フラクション 50〜 55より
1 I画分 (870mg) 、 フラクション 56〜 67より I I I画分 (2. 64 g ) をそれぞれ調製した。 第 1図にガゴメ由来フコィダンの DEAE—セルロファ イン A— 800カラム溶出パターンを示す。 第 1図において縦軸は力ルバゾール 硫酸法での 530 nmの吸光度 (図中黒丸) 、 フヱノール硫酸法での 480 nm の吸光度 (図中白丸) 、 及び電導度 (mSZcm:図中白四角) 、 横軸はフラク ション番号を示す。 参考例 2
(1) アルテロモナス s p. SN- 1009 (CCRC 9 10070) を、 グルコース 0. 25%、 ペプトン 1. 0%、 酵母エキス 0. 05%を 含む人工海水 (ジャマリンラボラトリー社製) ΡΗ8· 2からなる培地 600m 1を分注して殺菌した (120°C、 20分間) 2リットルの三角フラスコに接種 し、 25°Cで 26時間培養して種培養液とした。 ペプトン 1. 0%、 酵母ェキ ス 0. 02 %、 下記参考例 2— (2) に記載の硫酸化多糖 0. 2%、 及び消 泡剤 (信越化学工業社製 KM 70) 0. 01 %を含む人工海水 ρΗ8· 0からな る培地 20リットルを 30リツトル容のジャーファメン夕一に入れて 120で、
20分間殺菌した。 冷却後、 上記の種培養液 600m 1を接種し、 24 で24 時間、 毎分 10リットルの通気量と毎分 250回転の攪拌速度の条件で培養した 。 培養終了後、 培養液を遠心分離して菌体及び培養上清を得た。 得られた培養上 清を、 排除分子量 1万のホロファイバーを装着させた限外ろ過機により濃縮後 8 5%飽和硫安塩折し、 生じた沈殿を遠心分離により集め、 10分の 1濃度の人工 海水を含む 2 OmMのトリス一塩酸緩衝液 (pH8. 2) に対して充分透析し、 600m lの硫酸化多糖に選択的に作用するエンド型硫酸化多糖分解酵素液を調 製した。
(2) 乾燥したガゴメ 2 k gを直径 lmmのスクリーンを装着させたカツ夕一 ミル (増幸産業社製) により粉砕し、 得られた昆布のチップを 20リットルの 8 0%エタノール中に懸濁し、 25^で 3時間攪拌し、 ろ紙でろ過後、 残渣を充分 洗浄した。 得られた残渣を、 95でに加温した 40リツトルの 5 OmMの塩化ナ トリウムを含む 2 OmMリン酸ナトリウム緩衝液 pH 6. 5に懸濁し、 時々攪拌 しながら 95 で 2時間処理し、 硫酸化多糖を抽出した。 抽出液中の懸濁物を、 ろ過し、 ろ液を調製した後、 ろ過残渣を 3. 5リットルの 10 OmM塩化ナトリ ゥムにより洗浄し、 更にろ液を得た。 両ろ液を合わせた後、 30 まで温度を下 げ、 3000 Uのアルギン酸リア一ゼ (ナガセ生化学工業社製) を添加後、 エタ ノールを 4リットル加え 25 で 24時間攪拌した。 次に遠心分離を行い、 得ら れた上清を排除分子量 10万のホロファイバーを備えた限外ろ過機により 4リッ トルに濃縮し、 更に、 10%のエタノールを含む 10 OmMの塩化ナトリウムに より、 着色性物質がろ過されなくなるまで限外ろ過を続けた。 非ろ過液中に生じ た沈殿は遠心分離により除去し、 この上清を 5でまで温度を下げ、 0. 5N塩酸 により pHを 2. 0とした後、 生じたタンパク質等の沈殿を遠心分離により除去 し、 得られた上清を速やかに 1 N水酸化ナトリウムにより pHを 8. 0とした。 次に、 排除分子量 10万のホロファイバーを装着させた限外ろ過機により限外ろ 過を行い、 2 OmM塩化ナトリウム pH8. 0により完全に溶媒置換後、 再度 p Hを 8. 0として遠心分離後、 凍結乾燥を行い、 約 95 gの硫酸化多糖を調製し た。
(3) 乾燥したガゴメ 2 k gを直径 lmmのスクリーンを装着させたカッター ミルにより粉砕し、 得られた昆布のチップを 20リットルの 80%エタノール中 に懸濁し、 25 で 3時間攪拌し、 ろ紙でろ過後、 残渣を充分洗浄した。 得られ た残渣を、 3 Om lの上記参考例 2— (1) で調製したエンド型硫酸化多糖分解 酵素液、 10%のエタノール、 10 OmMの塩化ナトリウム、 5 OmMの塩化力 ルシゥム、 及び 5 OmMのイミダゾ一ルを含む 20リットルの緩衝液 (pH8. 2) に懸濁し、 25 で 48時間攪拌した。 この懸濁液を網目の直径 32 mの ステンレス金網でろ過し、 残渣を 5 OmMの塩化カルシウムを含む 1 0%のエタ ノールで洗浄した。 更にその残渣を 10リツトルの 5 OmM塩化カルシウムを含 む 10 %のエタノール中に懸濁し、 3時間攪拌後、 ステンレス金網でろ過、 洗浄 した。 更にその残渣を同条件で懸濁後、 16時間攪拌し、 直径 32 mのステン レス金網でろ過、 洗浄した。 こうして得られたろ液及び洗浄液を集め、 排除分子 量 3000のホロファイバーを装着させた限外ろ過機により限外ろ過し、 ろ過液 と非ろ過液に分離した。 このろ過液をロー夕リーエバポレー夕一で約 3リットル に濃縮後、 遠心分離して上清を得た。 得られた上清を排除分子量 300の膜を装 着させた電気透析器により脱塩し、 この溶液に 0. 1Mとなるように酢酸カルシ ゥムを添加し、 生じた沈殿を遠心分離により除去した。 この上清をあらかじめ 5 OmMの酢酸カルシウムにより平衡化させた DEAE—セル口ファイン (樹脂量 4リットル) にかけ、 5 OmMの酢酸カルシウム及び 5 OmMの塩化ナトリウム で充分洗浄後、 50mM〜80 OmMの塩化ナトリウムのグラジェントにより溶 出させた。 この時の分取量は 1本当り 50 Om 1で行った。 分取した画分をセル ロースアセテート膜電気泳動法 [アナリティカル バイオケミストリー (Analyt ical Biochemistry ) 、 第 37巻、 第 197 〜202 頁 (1970) ] により分析したとこ ろ塩化ナトリウム濃度が約 0. 4Mで溶出される硫酸化糖 (フラクションナンパ —63付近) が均一であった。 そこで、 まずフラクションナンバー 63の液を 1 5 Om lに濃縮後、 濃度が 4Mとなるように塩化ナトリウムを添加し、 あらかじ め 4Mの塩化ナトリウムにより平衡化した Ph e ny 1—セル口ファイン (樹脂 量 200m l ) にかけ、 4Mの塩化ナトリウムにより充分洗浄した。 非吸着性の 硫酸化糖画分を集め、 排除分子量 300の膜を装着させた電気透析器により脱塩 し、 脱塩液 505m lを得た。 得られた脱塩液のうち 4 Om 1を 10 %のェタノ ールを含む 0. 2 Mの塩化ナトリゥムによって平衡化させたセル口ファイン G C L— 90のカラム (4. 1 cmX 87 cm) にかけて、 ゲルろ過を行った。 分取 は 1フラクション当り 9. 2 m lで行った。 全フラクションに対して総糖量の分 析をフエノール硫酸法 〔アナりティカルケミストリー (Analytical Chemistry) 、 第 28巻、 第 350 頁 (1956) 〕 により行った。
この結果、 硫酸化糖は 1つのピークを形成したので、 そのピークの中央部分、 フラクションナンバー 63〜70を集め、 排除分子量 300の膜を装着させた電 気透析器により脱塩後、 凍結乾燥し、 1 12mgの下記式 (4) で表される化合 物の乾燥品を得た。 以下、 該化合物を 7— 12 SFd— Fと称す。
Figure imgf000034_0001
参考例 3
乾燥スピルリナ粉末 (発売: (株) スピルリナ研究所) 20 gをホモジナイザ ― (日本精機社製) に入れ、 400m 1のアセトンを加え、 8000 r pm、 1 0分間ホモジナイズした。 ホモジネートを濾紙で濾過して、 残渣を得た。 残渣を 前記の操作と同じようにァセトン洗浄を 3回繰り返し、 ァセトン洗浄残渣を得た 。 アセトン洗浄残渣をアセトン洗浄と同じように、 90%エタノールで 4回、 8 0 %エタノールで 4回洗浄し、 エタノール洗浄残渣を得た。 エタノール洗浄残渣 に 600m 1の 10 OmMの塩化ナトリウムと 10%エタノールを含む 3 OmM のリン酸緩衝液 (pH7. 0) を加え、 室温で 18時間攪拌した。 この混合物を 1 0000 r pmで 40分間遠心分離し、 上清を得た。 上清に混入した不溶物を 濾紙で濾過して、 粗抽出物 (濾液) を得た。 得られた粗抽出物を排除分子量 1万 のホロファイバーを装着させた限外濾過装置で 300m lまで濃縮した後、 2リ ットルの 10 %エタノールを含む 10 OmM塩化ナトリゥムを加えながら限外濾 過した。 この後、 10%エタノール及び 5 OmMの塩化ナトリウムを含む 1 Om Mイミダゾールー塩酸緩衝液 (PH7. 0) に溶媒置換し、 スピルリナ高分子画 分を 240m lを得た。
スピルリナ高分子画分を 10%エタノール及び 5 OmM塩化ナトリウムを含む 1 OmMイミダゾールー塩酸緩衝液 (pH 7. 0) で平衡化した D E A E—セル 口ファイン A— 800カラム (Φ3χ 14.2cm ) に添加して、 同じ緩衝液 360 m 1でカラムを洗浄した後、 0. 05M (20 Om 1 ) から 2M (20 Om 1 ) までの塩化ナトリウムのグラジェントにより溶出させた。 溶出液は一本あたり 1 Om lで分画した。 溶出画分のうち、 フラクション No.14 から 30までをスピルリ ナ酸性多糖画分一 I (SSP-I ) 、 フラクション No.69 から 77までをスピルリナ酸 性多糖画分— I I (SSP-II) 、 フラクション No.78 から 83までをスピルリナ酸性 多糖画分— I I I (SSP- III ) 、 フラクション No.84 から 99までをスピルリナ酸 性多糖画分— I V (SSP-IV) とそれぞれ名付けた。 SSP- 1、 SSP-IK SSP-III 及 び SSP-IVを蒸留水に対して充分透析し、 凍結乾燥したところ、 それぞれ 200m g、 26 Omg, 10 Omg及び 6 Omgであった。 参考例 4
乾燥クロレラ粉末 20 gをホモジナイザー (日本精機社製) に入れ、 400m 1のアセトンを加え、 8000 r pm、 10分間ホモジナイズした。 ホモジネー トを濾紙で濾過して、 残渣を得た。 残渣を以上の操作と同じようにアセトン洗浄 を 3 回繰り返し、 アセトン洗浄残渣を得た。 アセトン洗浄残渣をアセトン洗浄 と同じように、 90%エタノールで 4回、 80 %エタノールで 4回洗浄し、 エタ ノール洗浄残渣を得た。
エタノール洗浄残渣に 600m 1の 10 OmMの塩化ナトリウムと 10%エタ ノールを含む 3 OmMのリン酸緩衝液 (pH7. 0) を加え、 室温で 18時間攪 拌した。 この混合物を 10000 r pmで 40分間遠心分離し、 上清を得た。 上 清に混入した不溶物を濾紙で濾過して、 粗抽出物 (濾液) を得た。 得られた粗抽 出物を排除分子量 1万のホロファイバーを装着させた限外濾過装置で 3 10m l まで濃縮した後、 3リットルの 10%エタノールを含む 10 OmM塩化ナトリウ ムを加えながら限外濾過した。 この後、 10 %エタノール及び 5 OmMの塩化ナ トリウムを含む 1 OmMイミダゾールー塩酸緩衝液 (pH7. 0) に溶媒置換し 、 クロレラ高分子画分を 203m 1を得た。
クロレラ高分子画分を 10%エタノール及び 5 OmM塩化ナトリウムを含む 1 OmMイミダゾールー塩酸緩衝液 (PH7. 0) で平衡化した D E A E—セル口 ファイン A— 800カラム (Φ 3 χ 14. 2 cm) に添加して、 同じ緩衝液 2 97m lでカラムを洗浄した後、 0. 05M (200m l ) 力、ら 2M (200m 1 ) までの塩化ナトリウムのグラジェントにより溶出させた。 溶出液は一本あた り 10m lで分画した。 溶出画分のうち、 フラクション No. 63から 68まで をクロレラ硫酸化多糖画分一 I (CPS— I) と名付け、 フラクション No. 6 9から 75までをクロレラ硫酸化多糖画分— I I (CPS— I I) と名付けた。 CSP- I及び CS P— I Iを蒸留水に対して充分透析し、 凍結乾燥したところ 、 それぞれ 14 Omg及び 20 Omgであった。 参考例 5
クロロゲン酸を 10 OmMの濃度になるように 10 OmM炭酸ナトリウム緩衝 液 (pH9) に溶解した。 この溶液に 12時間、 ベリス夕一ポンプを通じて空気 を送り込むことでクロロゲン酸の酸化処理物を調製した。 実施例 1
ヒト骨肉腫細胞株 Hu〇9を 10% ゥシ胎児血清 (バイオウイタカ社製) を 含む DMEM培地 (バイオウイ夕力社製) に 1 X 105細胞 Zm 1となるように 懸濁し、 96穴プレートに 0. lm 1ずつまき無菌的に培養した。 2日間培養後 、 新しい培地に置き換えた。 これに参考例 1 _ (1) で得られたガゴメ由来フコ イダンを試料として添加し、 48時間培養した。 次に、 培養液中の骨形成タンパ ク質ー2 (BMP- 2) の濃度をェンザィムィムノアツセィ法 (BMP— 2 I mmu n o a s s a y : GT社製) にて測定した。 対照は試料無添加とし、 この 細胞培養液中の BMP— 2濃度 (細胞の BMP— 2産生量) を 100%として、 BMP— 2産生増強活性を表した。 試料の添加量は表 1に示す通りとした。 その 結果、 参考例 1— (1) で得られたガゴメ由来フコィダンが濃度依存的に BMP _ 2の産生を増強することが明らかとなった。 表 1にその結果を示す。 表 1 ガゴメ由来フコィダンの BMP- -2産生増強作用
添加量 ( g/m 1 ) BMP— 2産生増強活性 (%)
0 100
500 2203. 0
1000 2259. 6
ただし、 対照の BMP— 2産生量は 0. 120 n g/m 1であった。
実施例 2
参考例 1— (1) で調製したガゴメ由来フコィダン、 参考例 1 _ (2) で調製 したフコィダン I画分、 フコィダン I I画分、 フコィダン I I I画分、 参考例 2 - (3) で調製した 7— 12 SFd— F、 参考例 3で調製したスピルリナ酸性多 糖画分 S S P— I、 I I I、 I Vならびにへパリン (和光純薬社製) 、 デキスト ラン硫酸 (シグマ社製) 、 コンドロイチン硫酸 B (生化学工業社製) 、 ぺクチン 酸 (ナカライテスク社製) の BMP— 2産生増強活性を実施例 1と同様の方法で 調べた。 試料の添加量は表 2、 3に示す通りとした。 その結果、 ガゴメ由来フコ ィダン、 フコィダン I画分、 フコィダン I I画分、 フコィダン I I I画分、 7 _ 12 S F d— F、 スピルリナ酸性多糖画分 S S P— I、 I I I、 I V、 へパリン 、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫酸 B、 ぺクチン酸が濃度依存的に BMP —2の産生を増強することが明らかとなった。 表 2、 3にその結果を示す。 表 2
試料名 添加量 BMP— 2産生増強活性
(μ. g/m 1 ) (%)
ガゴメ由来フコィダン 10 1674
100 2072
フコィダン I画分 10 1 104
100 139 1
フコィダン I I画分 10 1341
100 1578
フコィダン I I I画分 10 1064
100 1596
S S P- I 10 378. 9
100 18 1 1
S S P— I I I 100 504. 4
S S P— I V 10 1257
100 1779
へパリン 10 435. 1
100 1339
デキストラン硫酸 10 2789
100 2984
ただし、 ガゴメ由来フコィダン、 フコィダン I画分、 フコィダン I I画分、 フコィダン I I I画分、 S SP— I、 I I I、 I V、 へパリン、 デキストラン硫酸の対照の BMP 一 2産生量は 0. 1 10 n gZm 1であった。 表 3
試料名 添加量 ( g/m 1 ) BMP— 2産生増強活性 (%)
7 - 1 2 S F d -F 5 0 0 3 0 2. 5
1 0 0 0 6 2 0. 6
コンドロイチン硫酸 B 5 0 0 5 2 4. 5
1 0 0 0 8 46. 2
ぺクチン酸 5 0 0 2 2 0. 3
1 0 0 0 2 4 2. 1
ただし、 7— 1 2 S F d— Fの対照の BMP— 2産生量は 0. 2 0 1 n gZm l、 コン ドロイチン硫酸 B、 ぺクチン酸の対照の BMP— 2産生量は 0. 1 3 0 n g m lであ つた。
実施例 3
カラギーナン λ (シグマ社製) 、 カラギーナン Κ (シグマ社製) 、 カラギーナ ン し (シグマ社製) 、 低分子へパリン (CEL SUS L ABORATOR I Ε S社製) の BMP- 2産生増強活性を実施例 1と同様の方法で調べた。 試料の添 加量は表 4に示す通りとした。 その結果、 カラギーナンえ、 カラギーナン κ、 力 ラギーナン 低分子へパリンが濃度依存的に Β Μ Ρ— 2の産生を増強すること が明らかとなった。 表 4にその結果を示す。 表 4
試料名 添加量 (β g/ 1 ) BMP— 2産生増強活性 (%) カラギーナン λ 1 0 3 5 9. 6
1 0 0 4 8 5. 5
カラギーナン Κ 1 0 2 1 9. 3
1 0 0 2 6 3. 3
カラギーナンし 1 0 2 0 1. 2
1 0 0 5 1 7. 5
低分子へパリン 1 0 0 3 9 0. 0
1 0 0 0 8 0 7. 1
ただし、 カラギーナンえ、 カラギ一ナン/ 、 カラギ一ナン Lの対照の BMP— 2産生量は 0. 0 8 3 n gZmし 低分子へパリンの対照の BMP— 2産生量は 0. 0 7 0 n gZm 1であった。 実施例 4
ポリアクリル酸 (平均分子量 5000、 250000、 1000000 :和光 純薬社製) の BMP— 2産生増強活性を実施例 1と同様の方法で調べた。 試料の 添加量は表 5に示す通りとした。 その結果、 ポリアクリル酸 (平均分子量 500 0、 250000、 1000000) が濃度依存的に BMP— 2の産生を増強す ることが明らかとなった。 表 5にその結果を示す。 表 5
試料名 添加量 BMP— 2産生増強活性
/m 1 ) (%)
ポリアクリル酸 10 19 1. 3
(平均分子量 5000) 100 32 1. 7
ポリアクリル酸 10 310. 9
(平均分子量 250000) 100 426. 1
ポリアクリル酸 10 328. 3
(平均分子量 1000000) 100 37 1. 7
ただし、 対照の BMP— 2産生量は 0. 046 n gZm 1であった。
実施例 5
クロロゲン酸 (東京化成工業社製) と参考例 5で調製したクロロゲン酸の酸化 処理物の B MP- 2産生増強活性を実施例 1と同様の方法で調べた。 試料の添加 量は表 6に示す通りとした。 その結果、 クロロゲン酸、 クロロゲン酸の酸化処理 物が濃度依存的に BMP— 2の産生を増強することが明らかとなった。 表 6にそ の結果を示す。 表 6
試料名 添加量 BMP - 2産生増強活性
( g/ m 1 ) ( )
クロロゲン酸 88. 6 3 19. 5
177. 2 320. 4
クロロゲン酸の酸化処理物 88. 6 6 12. 2
177. 2 839. 0
ただし、 対照の BMP— 2産生量は 0. 041 n gZm 1であった。
実施例 6
マウス胚細胞株 C 3H 10 T 1/2を 10 %ゥシ胎児血清を含む DMEM培地 に 3 X 104細胞 Zm 1となるように懸濁し、 96穴プレートに 0. 1 m 1ずつ まき無菌的に培養した。 3日間培養後、 新しい培地に置き換えた。 これにへパラ ン硫酸、 参考例 4で得られたクロレラ硫酸化多糖画分 CS P— I、 CSP- I I を試料として添加し、 7日間培養した。 続いて、 C 3H 10T 1/2細胞の骨芽 細胞への分化をアルカリ性フォスファターゼ活性の細胞での増加を指標として測 定した。 細胞を PBSで一回洗浄し、 反応基質液 (l O OmM ジエタノールァ ミン緩衝液 ρΗ Ι Ο. 0、 2mM 塩化マグネシウム、 1 mM p—二トロフ ェニルリン酸) I O O Iを加え、 3 7°Cで 3 0分間反応を行った。 次に、 0. 2 Nの水酸化ナトリウム 100 1を加えて反応を停止し、 遊離した p—ニトロ フエノール量を吸光度 405 nmで測定した。 対照は試料無添加とし、 対照のァ ルカリ性フォスファターゼ活性を 1 0 0 %として、 試料を添加した場合のアル力 リ性フォスファターゼ活性を表した。 かかる活性は骨芽細胞への分化誘導活性を 表す。 試料の添加量は表 7に示す通りとした。 実験は 2連で行い、 その平均値を 採用した。 その結果、 へパラン硫酸、 CSP— I、 CSP— I Iが濃度依存的に 骨芽細胞への分化を誘導することが明らかとなった。 表 7にその結果を示す。 表 7
試料名 添加量 ( g/m 1 ) アルカリ性フォスファタ一ゼ活性 (%) へパラン硫酸 10 132. 2
100 178. 0
C S P- I 10 154. 2
100 228. 0
C S P- I I 10 1 13. 6
100 164. 4
産業上の利用可能性
本発明により、 (a) 酸性糖、 (b) ポリアクリル酸、 (c) クロロゲン酸及 び (d) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの 化合物を、 または藻類由来の抽出物を有効成分として含有する BMP産生増強又 は骨形成促進を要する疾患の治療用又は予防用の医薬、 BMP産生増強剤又は骨 形成促進剤、 BMP産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料が提供さ れる。 該医薬は骨粗鬆症や骨折等の骨に関連する疾患の治療剤又は予防剤として 有用である。 また、 BMP産生増強剤又は骨形成促進剤は、 骨折治療や歯の治療 に使用されるインプラントやハミガキの成分として使用することができる。 また 、 当該剤は骨の機能研究、 骨に関与する疾患に対する薬物のスクリーニングにも 有用である。 また、 該食品又は飲料は、 日常の飲食品として摂取することにより 、 BMP産生増強又は骨形成促進を要する疾患の症状改善等が可能となる。
4

Claims

請求の範囲
1. (a) 酸性糖、 (b) ポリアクリル酸、 (c) クロロゲン酸および (d) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物を 有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強又は骨形成 促進を要する疾患の治療剤又は予防剤。
2. 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からなる 群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 1記載の治療剤又は予防 剤。
3. 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギ一ナン λ 、 カラギ一ナン/ c、 カラギーナン L、 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロレ ラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 1記載の治療剤又は予防剤。
4. (a) 酸性糖、 (b) ポリアクリル酸、 (c) クロロゲン酸および (d) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物を 有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強剤又は骨形 成促進剤。
5. 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からなる 群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 4記載の骨形成タンパク 質産生増強剤又は骨形成促進剤。
6 . 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギーナン λ 、 カラギーナン κ、 カラギーナン 、 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロレ ラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 4記載の骨形成夕ンパク質産生増強剤又は骨形成促進剤。
7 . ( a ) 酸性糖、 (b ) ポリアクリル酸、 (c ) クロロゲン酸および (d ) クロロゲン酸の酸化処理物からなる群より選択される少なくとも 1つの化合物を 有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕ンパク質産生増強用又は骨形 成促進用の食品、 飲料又は飼料。
8 . 酸性糖が酸性多糖、 酸性オリゴ糖、 酸性単糖及びそれらの分解物からなる 群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 7記載の骨形成タンパク 質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料。
9 . 酸性糖がフコィダン、 へパリン、 デキストラン硫酸、 コンドロイチン硫酸 B、 ぺクチン酸、 スピルリナ由来酸性多糖、 フコィダン分解物、 カラギ一ナン λ 、 カラギーナン 、 カラギーナン 、 低分子へパリン、 へパラン硫酸及びクロレ ラ由来酸性多糖からなる群より選択される少なくとも 1つの酸性糖である請求項 7記載の骨形成タンパク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料。
1 0 . 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕 ンパク質産生増強又は骨形成促進を要する疾患の治療剤又は予防剤。
1 1 . 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕 ンパク質産生増強剤又は骨形成促進剤。
1 2 . 藻類由来の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする骨形成夕 ンパク質産生増強用又は骨形成促進用の食品、 飲料又は飼料。
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