WO2003083378A1

WO2003083378A1 - Ensemble conduite pour conditionneur d'air

Info

Publication number: WO2003083378A1
Application number: PCT/JP2003/004094
Authority: WO
Inventors: Isamu Kajino
Original assignee: Fuji Kuuchou Kougyou Co., Ltd
Priority date: 2002-04-01
Filing date: 2003-03-31
Publication date: 2003-10-09
Also published as: US6957670B1; JP3954978B2; EP1491827B1; DE60329284D1; CN1643307A; KR100845158B1; EP1491827A4; KR20050008665A; CN1291193C; AU2003221027A1; EP1491827A1; US20050224125A1; JP2004003821A

Description

明細書空調用ダクトュニット

技術分野

本発明は、端面に設けられたフランジ同士を互いに接続することにより形成される空調用ダクトのュニッ卜に関する。より詳細には、本発明は、扁平な状態で施工現場に輸送することが可能な空調用ダクトュニットに関する。従来の技術

空調用ダクトは、一般にュニット化された複数のダクトを必要な長さにまで互いに接続して、建築物の天井裏や床下などに設置される。空調用ダクトの形状には矩形と円形がある。矩形ダク卜は、一般に角ダク卜と呼ばれ、原則としてボタンパンチ . スナップハゼまたはピッツバークハゼを 2箇所以上有する。角ダクトの接続はアングル工法または共板工法（T . D . C . ) が適用されている。アングル工法では、アングル鋼材でフランジが製作され、これをダクト本体にリベットで取り付けて、フランジ全周がボルト 'ナットで接続される。また、共板工法では、板金を成型加工して共板フランジが製作され、組立時にコーナピースを共板フランジに取り付けて、 4隅のボルト ·ナットと専用のフランジ押え金具（クランプ等）で共板フランジが接続される。

ところで、従来のダクトユニットは、防鲭処理された素材の厚さが 0 . 4〜 1 . 6 m m、長辺が通常 2 0 0 0 m m以下、幅が 1 5 0〜 3 0 0 0 m mの範囲にあり、接続フランジ付きの板金を予め工場内で矩形の筒状体に組み立てた後、変形しないように注意しながらトラックで施工現場までコンテナ輸送されている。しかし、ダクトュニッ卜の長辺は、巻き板金の幅を長さの上限とするのが一般であるため、殆どが板金素材の幅に収まるが、ダクトュニッ卜の横幅は、送風量に応じて上記の範囲に設計されるため、大型のダクトユニットの場合、 1台のトラックに積載できるダクトュニッ卜の数はダクト全体の僅かでしかない。その結果、輸送効率が極めて低く、ダク卜ュニッ卜の輸送コストが多額なものとなるだけでなく、エネルギー効率が極めて低いため、地球温暖化の主要な要因とされる二酸化炭素の排出量も無視できない。また、近時多く建設されている高層建築物では、ダクトユニットの搬入にスペースを要し、かつ揚重に時間を要し、建築物內外での搬送コストも多額になる。

そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解消しょうとするものであり、輸送時のダクトユニットをコンパクトにして、トラック輸送及び建築物内外での搬送に要するコストを大幅に低減することが可能であり、ひいては二酸化炭素の排出量の削減にも繋がる空調用ダクトュニットを提供することにある。発明の開示

上記の目的を達成するために、本発明の空調用ダクトュニットは、板金製の上下壁部及び左右壁部からなり、 4枚の各壁部の長手方向の両側縁部にカール状に湾曲したスピンハゼが併設され、隣接する壁部に併設されたスピンハゼを接合して回動自在のハゼ継ぎ部が形成されると共に、スピンハゼの回動により全体が偏平可能に変形することを特徴とする。

このような特徴を有する本発明の空調用ダクトユニットは、ハゼ継ぎ部を回動軸として 4枚の壁部はリンク結合で接合されるため、ダクトュニットを偏平に折り畳むことができる。従って、ダクトユニットの容積が激減され、ダクトュニットをコンパクト化して輸送することが可能である。また、施工現場では、ダクト置き場が従来のスペースの l Z 5〜 l / 3となり、作業スペースを充分に確保できる。更に、熟練工はもとより多能ェでも、偏平なダクトユニットを所定の断面矩形の筒状体に容易に戻すことが可能である。

次に、請求の範囲第 2項〜第 7項に示す本発明の実施態様とその作用を説明する。

本発明の実施態様においては、各壁部の短手方向の両側縁から直角に折曲する接続フランジが併設されている。そして、隣接する別のダクトユニットの接続フランジを重ね合わせることにより、ダクトュニット同士を容易に接続することができる。また、共板工法により 4隅のボルト ·ナットとフランジ押え金具で接続フランジを締め付けることで、空調用ダク卜の強度が向上する。

本発明の別の実施態様においては、壁部の側部に沿って各スピンハゼに平坦部が形成されていると、カール状の湾曲部が平坦部の内側または外側に配置され、湾曲部の曲率半径を短くすることができる。そのため、ハゼ継ぎ部の径も小さくすることができるので、ダクトュニットを偏平に折り畳んだとき、ダク卜ュニットがコンパク卜なものとなる。

本発明の更に別の実施態様においては、円筒状の中空ガスケットをハゼ継ぎ部内部の軸芯方向に嵌入することが好ましい。その場合、ダクトユニットを互いに接続した後の空調用ダクトにおけるハゼ継ぎ部端面間の気密性が向上する。本発明の他の実施態様においては、各壁部の長手方向外周面の中間部に補強フランジを取り付けることが好ましい。その場合、ハゼ継ぎ部の強度が低くても壁部の歪みを防止することができる。しかも、比較的厚さの薄いダクトユニットを使用できるばかり力、補強フランジを備えていないものと比較して、ダクトュニットの長さを延長することが可能である。

本発明の更に他の実施態様においては、ダクトュニットの上壁部と下壁部及び左壁部と右壁部をそれぞれ対称構造で同一寸法の部材から構成することが好ましい。これらの壁部材を同一の規格とすることで、上下壁部及び左右壁部がそれぞれ 1つの壁部材で兼用できるので、ダクトュニッ卜の組立作業が容易となる。図面の簡単な説明

図 1は本発明の一実施例を示す空調用ダクトュニットの斜視図である。

図 2は図 1の分解斜視図である。

図 3は図 1のダクトュニットを扁平に変形させた状態の正面図である。

図 4は本発明の空調用ダクトュニッ卜を接続する際に用いられる他のダクトュニットの例を示す側面図であって、図 4 (A ) , ( B )はエルボ型ダクトュニッ卜を示し、図 4 ( C )は S管ダクトユニットを示す。

図 5は左上隅の隅金具を装着していない状態の本発明の別の実施例を示す空調用ダクトュニッ卜の斜視図である。

図 6は図 5の分解斜視図である。

図 7は図 5のダクトュニットを扁平に変形させた状態の正面図である。

図 8 (A)〜（C )はそれぞれ第一金具の平面図、正面図及び側面図である。図 9 (A)〜（C)はそれぞれ第二金具の平面図、側面図及び他側面図である。図 1 0 (A)〜（C)はそれぞれ第一金具と第二金具を組み合わせた状態を示す平面図、裏面図及び側面図である。

図 1 1 (A), (B)は L字状コーナピースの平面図及び側面図である。

図 1 2は上下接続フランジを隣接するダクトュニットの接続フランジと接続した時のその長手方向中央部の断面図である。発明の詳細な記述

以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。

図 1 , 2において、符号 Aは断面矩形の空調用ダクトユニットであって、上壁部 1、左壁部 2、下壁部 3及び右壁部 4の防鲭処理された 4枚の板金からなる。各壁部 1〜4には、その長手方向の両側縁にカール状に湾曲したスピンハゼ 5〜 8がそれぞれ併設されている。

各スピンハゼ 5〜8は、壁部 1〜4の平面部から直角に折曲した幅狭の平坦部とこれに連続するカール状の湾曲部を有する。スピンハゼ 5〜 8は平坦部を有することが好ましいが、湾曲部の曲率半径を大きくとれば、必ずしも平坦部を形成する必要はない。上下壁部 1 , 3に併設されたスピンハゼ 5 a， 5 b ； 7 a , 7 bは外向きに屈曲され、左右壁部 2， 4に併設されたスピンハゼ 6 a , 6 b ; 8 a , 8 bは内向きに屈曲されている。上下壁部及び左右壁部に形成されるスピンハゼ 5, 7及び 6， 8の向きは、双方とも外向きでも内向きでもよレ、。

ダクトュニット Aには、壁部 1〜4の隣接する各スピンハゼ 5〜 8の一方の湾曲部を他方の湾曲部にスライドさせて揷通することによって、ハゼ継ぎ部 9が形成される。本実施例では、外向きに屈曲されたスピンハゼ 5 a， 7 a , 7 b， 5 bと、内向きに屈曲されたスピンハゼ 6 a， 6 b , 8 b, 8 a とを各々接合して、ハゼ継ぎ部 9-1, 9-2, 9-3, 9 -4が形成された例を図 1に図示している。このようにして接合されたハゼ継ぎ部 9は、隣接するスピンハゼ 5〜 8の湾曲部の面接触により回動自在である。即ち、各壁部 1〜4は、ハゼ継ぎ部 9を回動軸としてリンク結合されていて、接続角度調節自在に結合される。

ここで、上下壁部 1 , 3及び左右壁部 2, 4のうちの少なくとも一方に併設されるスピンハゼ 5 , 7 (及び 6， 8 ) を外向きに屈曲させておくと、壁部の外側にハゼ継ぎ部 9が形成される。そのため、上下壁部 1， 3及び左右壁部 2 , 4の少なくとも一方の幅寸法にハゼ継ぎ部 9の外径がプラスされたダクト断面が得られ、その分ダクト口径を大きくすることができる。

ハゼ継ぎ部 9からのスピンハゼ同士の脱離を防止するためには、各スピンハゼ 5〜 8を優弧ないしはそれ以上カール状に湾曲させて、接合する他方のスピンハゼと重合部を持たせる必要がある。それ故に、スピンハゼ 5〜 8の湾曲部は、優弧角 2 7 0 ° から 1卷半程度、好ましくは 2 7 0 ° から 1巻ほど湾曲していることが好ましく、スピンハゼ 5〜 8の接合後に両端部を潰すことも好ましい。また、ハゼ継ぎ部 9におけるスピンハゼ間の隙間は、できるだけ小さいことが好ましいが、一方のスピンハゼが他方のものに容易に挿通する程度の僅かな間隔を有することが望ましレ、。

前記各壁部 1〜4の短手方向の両側縁には、直角にかつ外向きに折曲する接続フランジ 1 0 - 1〜 1 0 - 4が併設されている。各接続フランジ 1 0には、ボルト揷通孔 1 1 - 1〜 1 1 -4を少なくとも 1っ穿設することが好ましい。本実施例では、 3つのボルト挿通孔 1 1 -1〜 1 1 -4が、各接続フランジ 1 0の長手方向に等間隔で穿孔されている。

本発明のダクトユニット Aは、更に、各壁部 1〜4の外周面の中間部に、アンダル部材からなる補強フランジ 1 2 - 1〜 1 2 -4を取り付けることが好ましい。補強フランジ 1 2を設けた場合、ダクトユニット Aの厚さをより薄くすることができ、その長手方向の長さを適宜長目とすることができる。また、補強フランジ 1 2には、ハゼ継ぎ部 9の強度が多少低くても壁部 1〜 4の歪みを防止する作用がある。特に、厚さの薄いダクトユニット Aを使用するときは、隣接する各補強フランジ 1 2の両端部を L字状金具で連結することが望ましい。

本発明において、空調用ダクトユニット Aは、トラックで輸送されるとき及び建築物内外で搬送されるときは、図 3に示すように、ハゼ継ぎ部 9を回動軸として偏平に変形させて折り畳まれる。これにより、ダクトユニット Aの容積を 1 5〜 l Z 3に減少させることができるので、トラック輸送コスト及び建物内外での搬送コストを大幅に削減することができる。しかも、ダクト置き場のスペースが節約され、ダクトュニット Aの持ち運びも容易である。

施工現場では、ダクトュニット Aを四角形筒状体に戻した後、必要に応じてシ一ル部材を介して、隣接するダクトュニット Aの接続フランジ 1 0 - 1〜 1 0 -4を互いに重ね合わせ、ボルト挿通孔 1 1にボル卜の挿通とナツトでの締結により、ダクトユニット Aが接続される。この接続作業を繰り返すことにより、所定の長さの空調用ダクトが形成される。なお、空調用ダク卜が設置される箇所には、直線部以外に、通常直角に屈曲したり、段差や傾斜部が存在するので、それぞれの箇所に応じて、図 4に示す（A)直角エルポ 1 3、（B ) 4 5 ° に屈曲したエルボ 1 4、（C ) S管ダクトユニット 1 5が使用される。

空調用ダク卜の気密性を確保するためには、ダクトュニット Aを組み立てた後に、ダクトユニット Aの接続部をシールすることが好ましい。例えば、隣接するダクトユニット A， Aの接続フランジ 1 0 , 1 0間に扁平四角形のガスケットを挟持して、隣接する接続フランジ 1 0の端部に両面から L字状金具を宛い、 L字状金具の角部に穿孔されたボルト挿通孔にボルトを挿通して、前述と同様にナツトで締結することによって、空調用ダクト全体を気密にすることができる。本発明においては、前記ボルト揷通孔 1 1及び補強フランジ 1 2を必ずしも設ける必要はない。ボルト揷通孔 1 1を穿設しない場合は、隣接する接続フランジ 1 0同士が、例えば、スポット溶接や、上記 L字状金具、リベット、クランプ等を用いて固着される。一方、補強フランジ 1 2を取り付けない場合は、比較的厚い壁部 1〜4を使用することが望ましい。

ところで、スピンハゼ及び接続フランジを包含する上壁部 1 と下壁部 2及び左壁部 3と右壁部 4をそれぞれ同一寸法の同一構造の部材で構成することが好ましレ、。このように、上下壁部 1 , 3及び左右壁部 2 , 4を同一の規格の部材として製作しておくと、上下及び左右と壁部材を区別する必要がないので、その製造コストゃ在庫管理、更にはダクトュニット Aの組立作業が有利である。また、各壁部 1〜4に補強フランジ 1 2を取り付ける場合、上下壁部 1 , 3及び左右壁部 2， 4をそれぞれ対称構造とするには、各補強フランジ 1 2として L字形状の金具を用いればよい。

次に、共板工法（T . D . C . ) によって順次接続される本発明の別の空調用ダクトユニットについて説明する。なお、以下に主として図 1〜 3に示すダクトュニッ卜との相違について詳細に説明することとし、前述の構成部材と同一または同様の機能を有する部材には同じ符号を付す。

図 5〜 7において、符号 Bは断面矩形の空調用ダクトュニッ卜であって、上下壁部 1， 3及び左右壁部 2 , 4の 4枚の板金から製作される。各壁部 1〜4には、その長手方向の両側縁にカール状に湾曲したスピンハゼ 5〜 8がそれぞれ併設されている。各スピンハゼ 5〜8は、壁部 1〜4の平面部から直角に折曲した幅狭の平坦部とこれに連続するカール状の湾曲部を有する。スピンハゼ 5 a , 5 b ； 7 a , 7 bは上下壁部 1 , 3の両側縁の全長にわたって形成され、スピンハゼ 6 a , 6 b ; 8 a , 8 bはその両端と左右壁部 2 , 4の両側縁の両端と間に小さな間隔を設けて形成されている。

ダクトユニット Βには、スピンハゼ 6 , 8の湾曲部を隣接するスピンハゼ 5， 7の湾曲部にスライドさせて揷通することによって、ハゼ継ぎ部 9 - 1 , 9 -2， 9 - 3 , 9 -4が回動自在に形成される。従って、各壁部 1〜4は、ハゼ継ぎ部 9を回動軸としてリンク結合されている。

ハゼ継ぎ部 9からの空調空気の漏洩を防止するために、各ハゼ継ぎ部 9内の軸芯方向にはゴム製の円筒状中空ガスケット 2 0が嵌入されている。中空ガスケット 2 0は、各ハゼ継ぎ部 9の両端部のみでもあるいはその全長にわたって嵌入してもよい。中空ガスケット 2 0を各ハゼ継ぎ部 9の軸芯方向に嵌入させることで、シール性にバラツキが生じるようなことはない。なお、接合される 2つのスピンハゼの湾曲部間に外部よりシール材を塗布することも考えられるが、この塗布方法では作業者の技量によりシール性にバラツキが生じるので好ましくない。ガスケット 2 0の嵌入後には、ハゼ継ぎ部 9からのスピンハゼの脱離を防止するために、各ハゼ継ぎ部 9の両端部が押し潰される。図 5には、ハゼ継ぎ部 9 -2 の一端部のみが押し潰された状態を図示している。

前記各壁部 1〜 4の短手方向の両側縁には、直角にかつ外向きに折曲した接続フランジ 2 1 - 1〜2 1 - 4が併設されている。ダクトュニット Αと同様に、前記スピンハゼ 5， 7は外向きに屈曲され、スピンハゼ 6， 8は内向きに屈曲されているので、隣接する壁部 1〜4の接続フランジ 2 1， 2 1間の四隅には、フランジ部分が存在しない欠け隅 2 2が形成される。各接続フランジ 2 1は更に直角に折曲していて、壁部 1〜4に対向する側片を有する。この側片は長手方向に沿って内方に折り曲げられた折曲片を有する。各接続フランジ 2 1の両端部には、接続フランジ 2 1の強度を高めるために、欠け隅 2 2から後述の第一金具及び第二金具が装着される。図 5には、ダクトユニット B前面の左上隅に欠け隅 2 2を明示しているが、この箇所にも第一金具及び第二金具が装着されることはいうまでもなレ、。

更に、各壁部 1〜4の外周面の中間部には、アングル部材からなる補強フランジ 2 3 -1〜2 3 -4が接続フランジ 2 1 - 1〜2 1 -4と平行に取り付けられている。各補強フランジ 2 3の両端部は壁部 1〜4の両側縁から突出していて、突出部分にボルト揷通孔 2 4 - 1〜 2 4 -4が穿設されている。そして、隣接するボルト揷通孔 2 4、例えば挿通孔 2 4 -1と 2 4 - 2は互いに孔が一致するように位置合わせされている。

本発明において、空調用ダクトュニット Bは、図 7に示すように、ハゼ継ぎ部 9を回動軸として偏平に変形して折り畳まれた状態でコンテナ輸送され、施工現場に搬入される。施工現場では、ダクトュニット Bを角ダク卜に戻した後、その隅部を補強するために、各接続フランジ 2 1の両端部に図 8に示す第一金具 2 5 及び図 9に示す第二金具 2 6がそれぞれ装着される。図 1 0には、第一金具 2 5 と第二金具 2 6を直角に組み合わせて形成される隅金具 2 7を図示している。隅金具 2 7が装着された後に、図 5に示すように、各補強フランジ 2 3の両端部に穿孔されたボルト挿通孔 2 ·4 , 2 4にボルトを挿通し、ナットで締結することによって隣接する補強フランジ 2 3同士が結合される。

第一金具 2 5は、挿入部 2 8と第二金具 2 6の露出部が着座する受け面 2 9からなる。受け面 2 9の一側端部には屈曲部 3 0が浅く屈曲され、その他側端部と挿入部 2 8との境界に段差部 3 1が屈曲され、それらの間に浅い凹状の受け面 2 9が形成されている。受け面 2 9の中間部には幅方向に横切るガイド溝 3 2が凹設され、その中心にボルト穴 3 3が穿設されている。挿入部 2 8には、長手方向に凸条 3 4が押し出されている。また、第一金具 2 5の長手方向の両側部には、補強用のリブ 3 5 , 3 6が屈曲され、リブ 3 5の挿入部 2 8側は幅広リブ 3 5 a とされている。

他方、第二金具 2 6は、挿入部 3 7と上記受け面 2 9に着座する着座面 3 8からなる。着座面 3 8の一側端部には屈曲部 3 9が屈曲され、その一側端部側がスリット 4 0で分割されると共に屈曲部 3 9より少し長い係止爪 4 1が設けられている。着座面 3 8と挿入部 3 7の境界には浅い段差部 4 2が設けられ、着座面 3 8の中心にボルト穴 4 3が穿設されている。挿入部 3 7側の両側には、段差部 4 2付近から切込線 4 4 aで分割された傾斜凸片 4 4， 4 4が斜めに押し出され、その端部が外側に延在して段差面を形成している。また、挿入部 3 7の中央には、上記ガイド溝 3 2に係合する凸条 4 5が長手方向に押し出されている。なお、上記段差部 4 2は、必ずしも設ける必要はなく、この部分は平坦面であってもよい。

上記両金具 2 5 , 2 6を接続フランジ 2 1に装着するには、まず第一金具 2 5 の受け面 2 9を接続される他のダクトュニット側に向け、幅広リブ 3 5 aを壁部側にして、リブ 3 6を前記折曲片を有し壁部 1〜4に対向する側片に案内させながら、揷入部 2 8を接続フランジ 2 1端部の裏面に挿入する。次に、第二金具 2 6の凸条 4 5側を第一金具 2 5の受け面 2 9に向け、係止爪 4 1側を屈曲部 3 0 側にして、凸条 4 5をガイド溝 3 2に案内させながら、挿入部 3 7を隣接する他のフランジ 2 1端部の裏面に挿入する。挿入部 3 7の挿入につれて傾斜凸片 4 4， 4 4の斜面が受け面 2 9に接触して挿入部 3 7が受け面 2 9から離れるが、傾斜凸片 4 4， 4 4の両側が屈曲部 3 0と段差部 3 1に案内されて直進する。そして、傾斜凸片 4 4の端部が受け面 2 9の端部を越えると、着座面 3 8が受け面 2 9に密着する。

この状態で、第二金具 2 6の着座面 3 8の両側に位置する屈曲部 3 9及び傾斜凸片 4 4， 4 4の端部が第一金具 2 5の受け面 2 9の両側部に当接し、かつ着座面 3 8の両側部が第一金具 2 5の屈曲部 3 0及び段差部 3 1に当接するので、両金具 2 5 , 2 6は、互いに長手方向及び幅方向に動くことはできず、回動することもできない。その後、図 1 0 ( C ) に示すように、係止爪 4 1を折り曲げてリブ 3 6を押さえると、両金具 2 5 , 2 6の分離方向の動きも阻止される。更に補足すると、各接続フランジ 2 1において、その一端部に第一金具 2 5が装着され、他端部には第二金具 2 6が装着される。

なお、係止爪 4 1が屈曲部 3 0側に位置するようにリブ 3 6に重ねているが、第二金具 2 6を逆向きにして係止爪 4 1が段差部 3 1側に位置するようにしてもよし、。また、係止爪 4 1は省略することもできる。

以上のようにして、ダクトユニット Bが組み立てられると、共板工法によりダクトュニット Bが順次接続される。具体的には、隣接するダクトュニット Bの接続フランジ 2 1 - 1〜 2 1 -4を互いに重ね合わせ、重ね合わされた 4隅の接続フランジ 2 1 , 2 1の両面から L字状のコーナピース 4 6， 4 6を宛い、ボルトとナッ卜で締結することによって、ダクトユニット B， Bが接続される。この際、空調用ダクトの気密性を確保するために、欠け隅 2 2 , 2 2を含む接続フランジ 2 1 , 2 1間の全周にガスケット 4 7が挟着される。また、コーナピース 4 6及びガスケット 4 7にも、前記ボルト穴 3 3 , 4 3に対応する箇所にボルト揷通孔が穿設されている。

上記コーナピース 4 6は、平面正方形のコーナ部 4 8と同コーナ部 4 8から直交する方向に延びる実質的に同一構造の側辺部 4 9， 4 9とからなる。コーナ部 4 8と側辺部 4 9との境界に段差部 5 0が設けられ、コーナ部 4 8の平面を側辺部 4 9の平面よりほんの僅か高くしている。コーナ部 4 8の中心にボルト揷通孔 5 1が穿設され、側辺部 4 9の長手方向に補強用の凹条 5 2が凹設されている。また、コーナピース 4 6の幅方向の内外周縁部にはリブ 5 3， 5 4が屈曲され、内周部側のリブ 5 3は外周部側のリブ 5 4より幅広である。更に、リブ 5 4の側辺部 4 9側は幅狭リブ 5 4 a とされている。なお、コーナピース 4 6の外周角部にはアールを持たせており、その内周角部は円弧状に湾曲している。

隣接するダクトュニット Bを接続するには、 L字状の各コーナピース 4 6の表面側を接続フランジ 2 1と反対側に向け、コーナ部 4 8の外周側のリブ 5 4 , 5 4をそれぞれ第一金具 2 5の屈曲部 3 0及び第二金具 2 6の屈曲部 3 9に当接させる。この時、一方の内周部側のリブ 5 3は、第一金具 2 5の幅広リブ 3 5 a上に当接しても離間していてもよレ、。この状態で、前述のように、接続フランジ 2 1 , 2 1間の全周にガスケット 4 7を挟持して、ボルト挿通孔 5 1へのボル卜の挿通とナツ卜での締結により、ダクトュニット B同士が接続される。その後、図 1 2に示すように、接続されたダク卜ュニット Bの接続フランジ 2 1 -1 , 2 1 -3の中央部をクランプ 5 5で締め付けることにより、接続フランジ 2 1 , 2 1間のシール性がより一層良好なものとなる。

以上の作業を繰り返すことにより、所定の長さの空調用ダクトが形成される。本発明のダクトュニット Bは半加工品なので、共板工法によるダク卜の組立は、専ら多能ェで実施することができ、熟練工を必要としない。

本発明においては、以上のダクトュニット Bと前記ダクトュニット Aのスピンハゼ（ハゼ継ぎ部）、接続フランジ及び補強フランジの構造の他、ハゼ継ぎ部のシール手段及びダクトュニット同士の接続手段を相互に変更することが可能である。

以上の本発明によれば、各壁部の両側縁部にスピンハゼが併設されていて、隣接するスピンハゼを接合することにより回動自在のハゼ継ぎ部が形成される。そのため、空調用ダクトユニットは、ハゼ継ぎ部を回動軸として各壁部がリンク結合されていて、偏平に折り畳むことが可能である。従って、ダクトユニットをコンパクトにして輸送することができる。また、施工現場では、偏平なダクトュニットを所定の断面矩形の筒状体に容易に戻すことができる。

このような本発明は、空調用ダクトュニットの容積を大幅に減少させることができるから、トラックによる輸送コスト及び建物内外での搬送コストを格段に低滅でき、空調用ダクトの施工費用を抑制することが可能である。しかも、本発明は、トラック輸送や高層建築物での揚重のエネルギー効率が向上するので、二酸化炭素の排出量の削減にも貢献する。産業上の利用の可能性

本発明の空調用ダクトユニットは、空気調和機を通じて空気を輸送する給気ダクト及び還気ダクトゃ、外気の導入及び室内空気の排出の少なくとも一方を行うためのダク卜のユニットとして使用される。本発明の空調用ダクトユニットは、オフィスビル、マンション、工場、病院、ホテル等の天井裏または床下に敷設されるもので、適宜エルボ型ダクトュニット、 S管ダクトュニッ卜等を用いて、例コーナボルト工法のうち特にフランジエ法によって接続され、所定の空調用ダク卜が形成される。

Claims

請求の範囲

1 . 板金製の上下壁部及び左右壁部からなり、 4枚の各壁部の長手方向の両側縁部にカール状に湾曲したスピンハゼが併設され、隣接する壁部に併設されたスピンハゼを接合して回動自在のハゼ継ぎ部が形成されると共に、スピンハゼの回動により全体が偏平可能に変形することを特徴とする空調用ダクトユニット。

2 . 前記各壁部の短手方向の両側縁から直角に折曲する接続フランジが併設されていることを特徴とする請求項 1記載のダクトュニット。

3 . 4隅に取り付けられるボルト揷通孔が穿孔されたコーナピースとフランジ押え金具を用いて、前記接続フランジが隣接する別のダクトユニットの接続フランジと互いに締め付けられることを特徴とする請求項 2記載のダクトュニッ卜。

4 . 前記各スピンハゼは、壁部の長手方向の側縁から直角に折曲した平坦部と該平坦部に連続するカール状の湾曲部を有することを特徴とする請求項 1〜 3 のいずれかに記載のダクトュニット。

5 . 円筒状の中空ガスケッ卜が前記ハゼ継ぎ部の軸芯方向に嵌入されていることを特徴とする請求項 1〜4のいずれかに記載のダクトュニット。

6 . 各壁部の長手方向の外周面中間部に補強フランジが取り付けられていることを特徴とする請求項 1〜 5のいずれかに記載のダクトュニット。

7 . 前記上壁部と下壁部及び左壁部と右壁部が、それぞれ対称構造をなす同一寸法の部材から構成されることを特徴とする請求項 1〜6のいずれかに記載のダクトュニット。