JPH09309562A - 圧力容器の密閉機構用パッキン - Google Patents
圧力容器の密閉機構用パッキンInfo
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- JPH09309562A JPH09309562A JP8148532A JP14853296A JPH09309562A JP H09309562 A JPH09309562 A JP H09309562A JP 8148532 A JP8148532 A JP 8148532A JP 14853296 A JP14853296 A JP 14853296A JP H09309562 A JPH09309562 A JP H09309562A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高圧滅菌器などの圧力容器の開口部を閉塞す
るためのパッキンであって、特に引き戸式の扉体を備え
た圧力容器に用いた場合に、扉体の摺動による摩耗に対
して寿命の長い圧力容器の密閉機構用パッキンを提供す
る。 【解決手段】 断面ほぼカマボコ型にシリコンゴムなど
のように可撓性と弾性を有する材料で、該カマボコ型の
円弧部側に偏倚させて形成した中空部2を有するパッキ
ン1を無端環状にし、容器本体11の開口部12の周縁に形
成したパッキン溝14に、上記円弧部側をパッキン溝14の
底部側にして保持させる。パッキン1の適宜位置に接続
管20を介してコンプレッサ27に連通し、中空部2に高圧
空気を供給するとパッキン1が膨張して扉体13に密着
し、容器本体11の開口部12を閉塞して該容器本体11を密
閉する。
るためのパッキンであって、特に引き戸式の扉体を備え
た圧力容器に用いた場合に、扉体の摺動による摩耗に対
して寿命の長い圧力容器の密閉機構用パッキンを提供す
る。 【解決手段】 断面ほぼカマボコ型にシリコンゴムなど
のように可撓性と弾性を有する材料で、該カマボコ型の
円弧部側に偏倚させて形成した中空部2を有するパッキ
ン1を無端環状にし、容器本体11の開口部12の周縁に形
成したパッキン溝14に、上記円弧部側をパッキン溝14の
底部側にして保持させる。パッキン1の適宜位置に接続
管20を介してコンプレッサ27に連通し、中空部2に高圧
空気を供給するとパッキン1が膨張して扉体13に密着
し、容器本体11の開口部12を閉塞して該容器本体11を密
閉する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高圧滅菌器など
のような圧力容器の本体と扉体や蓋体との間の密閉を行
なうための密閉機構用パッキンに関する。
のような圧力容器の本体と扉体や蓋体との間の密閉を行
なうための密閉機構用パッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、高圧滅菌器は缶体内部に医療用
の器具などを収容し、缶体内部に供給した高圧蒸気の雰
囲気中にさらすことによりこれら医療用器具などの収容
物の滅菌を行う圧力容器からなる装置である。この種の
高圧滅菌器には種々の形式があるが、収容物の出し入れ
を行うために、扉体あるいは蓋体が開閉自在に設けられ
ている。しかも、缶体内部は高圧となるから、缶体の開
口部と扉体との間は扉体を閉成した場合には密閉する構
造でなければならない。この密閉機構として缶体の開口
部周縁と扉体との間にパッキンを配設してある。
の器具などを収容し、缶体内部に供給した高圧蒸気の雰
囲気中にさらすことによりこれら医療用器具などの収容
物の滅菌を行う圧力容器からなる装置である。この種の
高圧滅菌器には種々の形式があるが、収容物の出し入れ
を行うために、扉体あるいは蓋体が開閉自在に設けられ
ている。しかも、缶体内部は高圧となるから、缶体の開
口部と扉体との間は扉体を閉成した場合には密閉する構
造でなければならない。この密閉機構として缶体の開口
部周縁と扉体との間にパッキンを配設してある。
【0003】本願発明の発明者は、上記パッキンの従前
の構造による問題を解決する密閉機構として、図8及び
図9に示すように、パッキン50を弾性を有する中空体で
構成し、閉扉時にこのパッキン50に高圧空気などを供給
して該パッキン50を膨張させることによって缶体と扉体
との間の密閉を行なうようにした構造を開発し既に提案
した。この提案に係る密閉機構を高圧滅菌器に用いたと
ころ、確実に缶体と扉体との間のシールを行なうことが
でき、高圧空気の使用量が減じるなど良好な結果を得て
いる。
の構造による問題を解決する密閉機構として、図8及び
図9に示すように、パッキン50を弾性を有する中空体で
構成し、閉扉時にこのパッキン50に高圧空気などを供給
して該パッキン50を膨張させることによって缶体と扉体
との間の密閉を行なうようにした構造を開発し既に提案
した。この提案に係る密閉機構を高圧滅菌器に用いたと
ころ、確実に缶体と扉体との間のシールを行なうことが
でき、高圧空気の使用量が減じるなど良好な結果を得て
いる。
【0004】上述したパッキン50は、図8に示すよう
に、断面円筒形の管からなり、シリコンゴムやビニール
などのような適宜な可撓性と弾性を有し、中空の内部に
高圧空気などが供給された場合には適宜に膨張する素材
によって形成されている。また、このパッキン50は圧力
容器の扉体などに形成されたパッキン溝51に収容されて
いる。なお、符号52はこのパッキン50に高圧空気を供給
するためのコンプレッサなどに接続する接続管である。
に、断面円筒形の管からなり、シリコンゴムやビニール
などのような適宜な可撓性と弾性を有し、中空の内部に
高圧空気などが供給された場合には適宜に膨張する素材
によって形成されている。また、このパッキン50は圧力
容器の扉体などに形成されたパッキン溝51に収容されて
いる。なお、符号52はこのパッキン50に高圧空気を供給
するためのコンプレッサなどに接続する接続管である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たパッキン50を開き戸式の扉体に用いる場合には、パッ
キン50は容器本体の該パッキン50を受ける部分に当接し
離隔するだけで、当該部分を擦過することがないから、
該パッキン50はパッキン溝51に収容された状態で、その
一部がパッキン溝51から突出していても構わない。とこ
ろが、引き戸式の扉体の場合にはパッキン50がパッキン
溝51から突出している部分があると、パッキン受け部を
擦過するおそれがあるから、パッキン50が摩耗してしま
うおそれが生じる。特に、引き戸式の扉体が用いられる
圧力容器は大型のものとなり、広範囲にわたってパッキ
ン50を擦過させるから、パッキン50の摩耗には確実に対
処する必要が生じる。なお、引き戸式の扉体が用いられ
る圧力容器の場合には、内容量を大きくして、医療器具
などを載置した台車ごと収容させる形式が採用され、こ
のため圧力容器の底面とこれを設置した床面との高さを
等しくしてあるため、引き戸式とする必要が生じるので
ある。
たパッキン50を開き戸式の扉体に用いる場合には、パッ
キン50は容器本体の該パッキン50を受ける部分に当接し
離隔するだけで、当該部分を擦過することがないから、
該パッキン50はパッキン溝51に収容された状態で、その
一部がパッキン溝51から突出していても構わない。とこ
ろが、引き戸式の扉体の場合にはパッキン50がパッキン
溝51から突出している部分があると、パッキン受け部を
擦過するおそれがあるから、パッキン50が摩耗してしま
うおそれが生じる。特に、引き戸式の扉体が用いられる
圧力容器は大型のものとなり、広範囲にわたってパッキ
ン50を擦過させるから、パッキン50の摩耗には確実に対
処する必要が生じる。なお、引き戸式の扉体が用いられ
る圧力容器の場合には、内容量を大きくして、医療器具
などを載置した台車ごと収容させる形式が採用され、こ
のため圧力容器の底面とこれを設置した床面との高さを
等しくしてあるため、引き戸式とする必要が生じるので
ある。
【0006】そこで、この発明は、扉体の開閉により摩
耗することを防止し、特に引き戸式の扉体を備えた圧力
容器に適した圧力容器の密閉機構用パッキンを提供する
ことを目的としている。
耗することを防止し、特に引き戸式の扉体を備えた圧力
容器に適した圧力容器の密閉機構用パッキンを提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係る圧力容器の密閉
機構用パッキンは、容器本体と扉体との間に介在させ、
可撓性と弾性を有する材料で中空に形成し、閉扉時に中
空の内部に高圧の作動媒体を供給することによって膨張
させて容器本体の内外部を遮断する圧力容器の密閉機構
用パッキンにおいて、前記パッキンを、その断面におい
て上記中空部が一側部に偏倚し、該中空部を挟んで厚肉
部と薄肉部とが形成された状態に形成したことを特徴と
している。
めの技術的手段として、この発明に係る圧力容器の密閉
機構用パッキンは、容器本体と扉体との間に介在させ、
可撓性と弾性を有する材料で中空に形成し、閉扉時に中
空の内部に高圧の作動媒体を供給することによって膨張
させて容器本体の内外部を遮断する圧力容器の密閉機構
用パッキンにおいて、前記パッキンを、その断面におい
て上記中空部が一側部に偏倚し、該中空部を挟んで厚肉
部と薄肉部とが形成された状態に形成したことを特徴と
している。
【0008】また、容器本体と扉体との間に、容器本体
または扉体のいずれか一方に形成した保持部に収容させ
ることによって介在させ、可撓性と弾性を有する材料で
中空に形成し、閉扉時に中空の内部に高圧の作動媒体を
供給することによって膨張させて容器本体の内外部を遮
断する圧力容器の密閉機構用パッキンにおいて、前記パ
ッキンを、その断面において上記中空部が一側部に偏倚
し、該中空部を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成された状
態に形成し、上記厚肉部を上記保持部の外側部にして収
容させたことを特徴としている。
または扉体のいずれか一方に形成した保持部に収容させ
ることによって介在させ、可撓性と弾性を有する材料で
中空に形成し、閉扉時に中空の内部に高圧の作動媒体を
供給することによって膨張させて容器本体の内外部を遮
断する圧力容器の密閉機構用パッキンにおいて、前記パ
ッキンを、その断面において上記中空部が一側部に偏倚
し、該中空部を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成された状
態に形成し、上記厚肉部を上記保持部の外側部にして収
容させたことを特徴としている。
【0009】上記中空部に高圧空気などの作動媒体を供
給すると、その弾性によってパッキンが膨張するから、
容器本体と扉体との間にパッキンが密着し、容器本体の
開口部が密閉されることになる。このパッキンをその厚
肉部を上記保持部の外側部にしてあるから、該パッキン
を受ける部分がパッキンを擦過して摩耗させたとして
も、パッキンとしての機能を損うおそれがない。
給すると、その弾性によってパッキンが膨張するから、
容器本体と扉体との間にパッキンが密着し、容器本体の
開口部が密閉されることになる。このパッキンをその厚
肉部を上記保持部の外側部にしてあるから、該パッキン
を受ける部分がパッキンを擦過して摩耗させたとして
も、パッキンとしての機能を損うおそれがない。
【0010】また、厚肉部と薄肉部とを形成するのに適
した形状として、前記パッキンを断面ほぼカマボコ型に
形成し、前記中空部を該カマボコ型の円弧部側に偏倚さ
せて形成したことを特徴としている。
した形状として、前記パッキンを断面ほぼカマボコ型に
形成し、前記中空部を該カマボコ型の円弧部側に偏倚さ
せて形成したことを特徴としている。
【0011】断面ほぼカマボコ型に形成してあるため、
中空部が膨張する際に当該パッキンの肉厚部は保持部に
よって案内されて摺動し、該肉厚部の側面が保持部の側
方に膨出してしまうことがない。このため、容器内を負
圧とした際に扉体が容器本体に吸着された状態で、該扉
体と保持部とにパッキンが挟まれてしまうことがなく、
パッキンの損傷を防止できる。
中空部が膨張する際に当該パッキンの肉厚部は保持部に
よって案内されて摺動し、該肉厚部の側面が保持部の側
方に膨出してしまうことがない。このため、容器内を負
圧とした際に扉体が容器本体に吸着された状態で、該扉
体と保持部とにパッキンが挟まれてしまうことがなく、
パッキンの損傷を防止できる。
【0012】また、可撓性と弾性とを備えた材質とし
て、前記パッキンがシリコンゴムによって形成されてい
ることを特徴としている。
て、前記パッキンがシリコンゴムによって形成されてい
ることを特徴としている。
【0013】この発明に係るパッキンを使用するのに適
した装置として、前記圧力容器が高圧滅菌器であること
を特徴としている。
した装置として、前記圧力容器が高圧滅菌器であること
を特徴としている。
【0014】さらに、このパッキンを使用するのに適し
た装置の構造として、前記扉体が引き戸式のものである
ことを特徴としている。
た装置の構造として、前記扉体が引き戸式のものである
ことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図示した好ましい実施の形
態に基づいて、この発明に係る圧力容器の密閉機構用パ
ッキンを具体的に説明する。なお、この実施形態では、
圧力容器として高圧滅菌器を例にとって説明してある
が、その他の圧力容器であっても構わず、内部が高圧と
ならずに保管のために内容物を外部から遮断する必要が
ある容器や内部を減圧する容器であっても構わない。ま
た、この実施形態では扉体を引き戸式のものとして説明
してあるが、開き戸式の扉体を有する圧力容器に用いる
こともできる。
態に基づいて、この発明に係る圧力容器の密閉機構用パ
ッキンを具体的に説明する。なお、この実施形態では、
圧力容器として高圧滅菌器を例にとって説明してある
が、その他の圧力容器であっても構わず、内部が高圧と
ならずに保管のために内容物を外部から遮断する必要が
ある容器や内部を減圧する容器であっても構わない。ま
た、この実施形態では扉体を引き戸式のものとして説明
してあるが、開き戸式の扉体を有する圧力容器に用いる
こともできる。
【0016】図1はこの発明に係るパッキン1の断面図
で、このパッキン1は、シリコンゴムなど可撓性と弾性
を有する材料によって、断面がほぼカマボコ型あるいは
カマボコ型のほぼ平行な辺部を適宜長さ延長した形状を
し、該カマボコ型の円弧部側に中空部2が形成されてい
る。すなわち、該中空部2は断面の中心から偏倚した位
置に形成されており、該中空部2を挟んで厚肉部3と薄
肉部4とが形成されている。そして、この断面形状を有
する管状のパッキン1が無端環状に形成されている。
で、このパッキン1は、シリコンゴムなど可撓性と弾性
を有する材料によって、断面がほぼカマボコ型あるいは
カマボコ型のほぼ平行な辺部を適宜長さ延長した形状を
し、該カマボコ型の円弧部側に中空部2が形成されてい
る。すなわち、該中空部2は断面の中心から偏倚した位
置に形成されており、該中空部2を挟んで厚肉部3と薄
肉部4とが形成されている。そして、この断面形状を有
する管状のパッキン1が無端環状に形成されている。
【0017】図2は上記パッキン1を具備させるのに適
した高圧滅菌器10の概略を示す斜視図で、容器本体11の
開口部12を引き戸式の扉体13で開閉するようにしてあ
る。容器本体11の開口部12の外側周縁には、図1と図
2、図6に示すように、保持部としてのパッキン溝14が
形成されており、このパッキン溝14に上記パッキン1が
収容されている。パッキン1がパッキン溝14に収容され
た状態では、図1に示すように、該パッキン1の前記薄
肉部4がパッキン溝14の底部側に位置するようにしてあ
り、厚肉部3の先端部がパッキン溝14の縁部と一致する
か、あるいは該縁部よりも内側に位置するようにしてあ
る。
した高圧滅菌器10の概略を示す斜視図で、容器本体11の
開口部12を引き戸式の扉体13で開閉するようにしてあ
る。容器本体11の開口部12の外側周縁には、図1と図
2、図6に示すように、保持部としてのパッキン溝14が
形成されており、このパッキン溝14に上記パッキン1が
収容されている。パッキン1がパッキン溝14に収容され
た状態では、図1に示すように、該パッキン1の前記薄
肉部4がパッキン溝14の底部側に位置するようにしてあ
り、厚肉部3の先端部がパッキン溝14の縁部と一致する
か、あるいは該縁部よりも内側に位置するようにしてあ
る。
【0018】容器本体11の開口部12の周縁前方には、フ
ランジ部15が扉体13を案内するように形成されており、
さらに扉体13の摺動域であってフランジ部15と容器本体
11との間には扉体13の摺動を許容するために開口16が形
成されている。扉体13の側面部には出没自在に適宜数の
閂17が設けられており、図6に示すように、扉体13で開
口部12を閉じた状態で、該閂17が扉体13の側面から突出
して、フランジ部15と係合するようにしてある。なお、
扉体13の摺動は容器本体11の開口部12の外側周縁の面か
ら適宜間隔を隔てた位置で行なわれるようにしてある。
ランジ部15が扉体13を案内するように形成されており、
さらに扉体13の摺動域であってフランジ部15と容器本体
11との間には扉体13の摺動を許容するために開口16が形
成されている。扉体13の側面部には出没自在に適宜数の
閂17が設けられており、図6に示すように、扉体13で開
口部12を閉じた状態で、該閂17が扉体13の側面から突出
して、フランジ部15と係合するようにしてある。なお、
扉体13の摺動は容器本体11の開口部12の外側周縁の面か
ら適宜間隔を隔てた位置で行なわれるようにしてある。
【0019】前記パッキン1の適宜位置には、接続管20
が設けられている。この接続管20は、パッキン1と同様
にシリコンゴムなどの可撓性と弾性を有する材料で、図
3示すように、断面ほぼ盃型の接着部21と後述する供給
管と接続する円筒形の接続部22とから形成されており、
接続部22の中空部が接着部21を貫通している。他方、パ
ッキン1の適宜位置には適宜形状をした透孔部が形成さ
れ、上記接続管20の接着部21を適宜に撓ませて変形させ
た状態で該透孔部を挿通させて、該接着部21をパッキン
1の中空部2に押込むことができるようにしてある。な
お、接着部21を中空部2に押込む際には、該接着部21の
接続部22側の面に接着剤を塗布し、図4及び図5に示す
ように中空部2内で元の形状に復元された状態で、接着
部21が中空部2の内側面と接着するようにしてある。し
たがって、接着部21の盃形の円弧の形状は中空部2の内
側面とほぼ一致するように形成されている。
が設けられている。この接続管20は、パッキン1と同様
にシリコンゴムなどの可撓性と弾性を有する材料で、図
3示すように、断面ほぼ盃型の接着部21と後述する供給
管と接続する円筒形の接続部22とから形成されており、
接続部22の中空部が接着部21を貫通している。他方、パ
ッキン1の適宜位置には適宜形状をした透孔部が形成さ
れ、上記接続管20の接着部21を適宜に撓ませて変形させ
た状態で該透孔部を挿通させて、該接着部21をパッキン
1の中空部2に押込むことができるようにしてある。な
お、接着部21を中空部2に押込む際には、該接着部21の
接続部22側の面に接着剤を塗布し、図4及び図5に示す
ように中空部2内で元の形状に復元された状態で、接着
部21が中空部2の内側面と接着するようにしてある。し
たがって、接着部21の盃形の円弧の形状は中空部2の内
側面とほぼ一致するように形成されている。
【0020】上記接続管20の接続部21には供給管25が接
続されて高圧滅菌器10の外部に導かれている。この供給
管25は切替弁26を介して作動媒体である高圧空気を供給
するコンプレッサ27に接続されている。また、上記切替
弁26は、パッキン1と上記コンプレッサ27とを連通する
状態と、パッキン1の内部を大気に開放する状態とを切
り替えるものとしてある。
続されて高圧滅菌器10の外部に導かれている。この供給
管25は切替弁26を介して作動媒体である高圧空気を供給
するコンプレッサ27に接続されている。また、上記切替
弁26は、パッキン1と上記コンプレッサ27とを連通する
状態と、パッキン1の内部を大気に開放する状態とを切
り替えるものとしてある。
【0021】以上により構成したこの発明に係る圧力容
器の密閉機構用パッキンの作用を、以下に説明する。
器の密閉機構用パッキンの作用を、以下に説明する。
【0022】接続管20を接着させたパッキン1をパッキ
ン溝14に収容させ、管継手などを用いて着脱自在に該接
続管20の接続部22を供給管25に接続すると、パッキン1
とコンプレッサ27とが連通することができる状態にな
る。このパッキン1を配設した容器本体11に、医療用の
器具など滅菌消毒を施すべき内容物を収容させて扉体13
で開口部12を閉じ、閂17を突出させてフランジ部15に係
合させる。
ン溝14に収容させ、管継手などを用いて着脱自在に該接
続管20の接続部22を供給管25に接続すると、パッキン1
とコンプレッサ27とが連通することができる状態にな
る。このパッキン1を配設した容器本体11に、医療用の
器具など滅菌消毒を施すべき内容物を収容させて扉体13
で開口部12を閉じ、閂17を突出させてフランジ部15に係
合させる。
【0023】次いで、切替弁26を作動させてパッキン1
の内部にコンプレッサ27から高圧空気を供給すると、弾
性を備えたパッキン1は徐々に膨張することになる。こ
の膨張によって該パッキン1の肉厚部4の先端部がパッ
キン溝14から突出することになり、先端面が扉体13の周
縁部に密着することになる。このため、容器本体11の開
口部12はパッキン1によって閉塞されることになり、容
器本体11の内部を密閉することになる。このとき、パッ
キン1への供給圧力を容器本体11内部の圧力よりも大き
くしておけば、パッキン1の中空部2は圧潰されてしま
うことなく、密閉状態を維持できる。なお、密閉の継続
性を図るために、供給管25の途中に逃し弁やエアチャン
バなどを設けて、コンプレッサ27を常時駆動して高圧空
気の供給を継続するようにしておくことが望ましい。
の内部にコンプレッサ27から高圧空気を供給すると、弾
性を備えたパッキン1は徐々に膨張することになる。こ
の膨張によって該パッキン1の肉厚部4の先端部がパッ
キン溝14から突出することになり、先端面が扉体13の周
縁部に密着することになる。このため、容器本体11の開
口部12はパッキン1によって閉塞されることになり、容
器本体11の内部を密閉することになる。このとき、パッ
キン1への供給圧力を容器本体11内部の圧力よりも大き
くしておけば、パッキン1の中空部2は圧潰されてしま
うことなく、密閉状態を維持できる。なお、密閉の継続
性を図るために、供給管25の途中に逃し弁やエアチャン
バなどを設けて、コンプレッサ27を常時駆動して高圧空
気の供給を継続するようにしておくことが望ましい。
【0024】そして、容器本体11の内部に高圧蒸気など
の作動媒体を供給して内容物の滅菌消毒を行なうことに
なる。
の作動媒体を供給して内容物の滅菌消毒を行なうことに
なる。
【0025】滅菌消毒が終了した内容物を取り出す場合
には、前記切替弁26を切り替えてパッキン1の中空部2
を大気に開放させると、中空部2に供給された高圧空気
が大気に放出され、パッキン1がパッキン溝14に収容さ
れた状態に戻ることになる。この状態で扉体13を摺動さ
れて、開口部12を開放する。扉体13の摺動時には、パッ
キン1の先端部がパッキン溝14に埋没した状態にあるか
ら、扉体13がパッキン1を擦過することがなく、パッキ
ン1を摩耗させてしまうことがない。また、扉体13がパ
ッキン1を擦過したとしても厚肉部4を擦過するから、
パッキン1の寿命を長く維持できる。
には、前記切替弁26を切り替えてパッキン1の中空部2
を大気に開放させると、中空部2に供給された高圧空気
が大気に放出され、パッキン1がパッキン溝14に収容さ
れた状態に戻ることになる。この状態で扉体13を摺動さ
れて、開口部12を開放する。扉体13の摺動時には、パッ
キン1の先端部がパッキン溝14に埋没した状態にあるか
ら、扉体13がパッキン1を擦過することがなく、パッキ
ン1を摩耗させてしまうことがない。また、扉体13がパ
ッキン1を擦過したとしても厚肉部4を擦過するから、
パッキン1の寿命を長く維持できる。
【0026】以上説明した実施形態では、パッキン1の
形状を図1に示すようにほぼカマボコ型のものとして説
明したが、図7に示すように、中空部2の位置を中心か
ら偏倚させた円筒形のパッキン30として構わない。すな
わち、中空部2を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成された
断面形状であればいかなる形状であっても構わない。
形状を図1に示すようにほぼカマボコ型のものとして説
明したが、図7に示すように、中空部2の位置を中心か
ら偏倚させた円筒形のパッキン30として構わない。すな
わち、中空部2を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成された
断面形状であればいかなる形状であっても構わない。
【0027】また、この実施形態では容器本体12の内部
に高圧蒸気を供給する高圧滅菌器について説明したが、
酸化エチレンガスその他の作動媒体を供給する圧力容器
に本発明を利用することもできる。なお、パッキンの材
質には作動媒体に対して耐腐食性を備えた材質を選定す
ることが必要となる。また、作動媒体としては、高圧空
気以外に、必要に応じて油圧、高圧蒸気その他の作動媒
体を使用することができる。
に高圧蒸気を供給する高圧滅菌器について説明したが、
酸化エチレンガスその他の作動媒体を供給する圧力容器
に本発明を利用することもできる。なお、パッキンの材
質には作動媒体に対して耐腐食性を備えた材質を選定す
ることが必要となる。また、作動媒体としては、高圧空
気以外に、必要に応じて油圧、高圧蒸気その他の作動媒
体を使用することができる。
【0028】さらに、この実施形態ではパッキン1を容
器本体11に設けた構造について説明したが、扉体13の側
にパッキン1を設ける構造とすることもできる。
器本体11に設けた構造について説明したが、扉体13の側
にパッキン1を設ける構造とすることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る圧
力容器の密閉機構用パッキンによれば、該パッキンに高
圧空気などの作動媒体を供給することによって膨張し
て、該パッキンが保持部から突出して扉体または容器本
体のパッキンを受ける面に密着して容器本体の開口部を
閉塞することになる。パッキンを受ける面に対向した部
分はパッキンの厚肉部の先端面であるから、引き戸式の
扉体を具備した構造であっても、該扉体の摺動によって
パッキンが摩耗して破損してしまうことを防止できる。
特に、開扉時にはパッキンが保持部内に埋没する構造と
することによって、扉体がパッキンを擦過することがな
いから、該パッキンが摩耗されることがない。
力容器の密閉機構用パッキンによれば、該パッキンに高
圧空気などの作動媒体を供給することによって膨張し
て、該パッキンが保持部から突出して扉体または容器本
体のパッキンを受ける面に密着して容器本体の開口部を
閉塞することになる。パッキンを受ける面に対向した部
分はパッキンの厚肉部の先端面であるから、引き戸式の
扉体を具備した構造であっても、該扉体の摺動によって
パッキンが摩耗して破損してしまうことを防止できる。
特に、開扉時にはパッキンが保持部内に埋没する構造と
することによって、扉体がパッキンを擦過することがな
いから、該パッキンが摩耗されることがない。
【図1】この発明に係るパッキンの断面図で、該パッキ
ンを保持する保持部を併記してある。
ンを保持する保持部を併記してある。
【図2】この発明に係るパッキンを具備させるのに適し
た高圧滅菌器の概略の斜視図で、引き戸式の扉体を開放
した状態を示している。
た高圧滅菌器の概略の斜視図で、引き戸式の扉体を開放
した状態を示している。
【図3】この発明に係るパッキンに取り付ける接続管の
概略の中央部縦断面図である。
概略の中央部縦断面図である。
【図4】この発明に係るパッキンに接続管を取り付けた
状態を示す、パッキンの断面図である。
状態を示す、パッキンの断面図である。
【図5】この発明に係るパッキンに接続管を取り付けた
状態を示す、パッキンの長手方向に沿った断面図であ
る。
状態を示す、パッキンの長手方向に沿った断面図であ
る。
【図6】この発明に係るパッキンを具備した高圧滅菌器
の扉体の部分の概略の水平断面図で、作動媒体の供給路
を併記してある。
の扉体の部分の概略の水平断面図で、作動媒体の供給路
を併記してある。
【図7】この発明に係るパッキンの他の実施形態を示す
断面図で、図1に相当する図である。
断面図で、図1に相当する図である。
【図8】従来のパッキンの断面図で、図1に相当する図
である。
である。
【図9】従来の接続管を取り付けた状態を示すパッキン
の長手方向に沿った断面図で、図5に相当する図であ
る。
の長手方向に沿った断面図で、図5に相当する図であ
る。
10 高圧滅菌器 11 容器本体 12 開口部 13 扉体 14 パッキン溝(保持部) 20 接続管 21 接着部 22 接続部
Claims (6)
- 【請求項1】 容器本体と扉体との間に介在させ、可撓
性と弾性を有する材料で中空に形成し、閉扉時に中空の
内部に高圧の作動媒体を供給することによって膨張させ
て容器本体の内外部を遮断する圧力容器の密閉機構用パ
ッキンにおいて、 前記パッキンを、その断面において上記中空部が一側部
に偏倚し、該中空部を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成さ
れた状態に形成したことを特徴とする圧力容器の密閉機
構用パッキン。 - 【請求項2】 容器本体と扉体との間に、容器本体また
は扉体のいずれか一方に形成した保持部に収容させるこ
とによって介在させ、可撓性と弾性を有する材料で中空
に形成し、閉扉時に中空の内部に高圧の作動媒体を供給
することによって膨張させて容器本体の内外部を遮断す
る圧力容器の密閉機構用パッキンにおいて、 前記パッキンを、その断面において上記中空部が一側部
に偏倚し、該中空部を挟んで厚肉部と薄肉部とが形成さ
れた状態に形成し、 上記厚肉部を上記保持部の外側部にして収容させたこと
を特徴とする圧力容器の密閉機構用パッキン。 - 【請求項3】 前記パッキンを断面ほぼカマボコ型に形
成し、前記中空部を該カマボコ型の円弧部側に偏倚させ
て形成したことを特徴とする請求項1または請求項2の
いずれかに記載の圧力容器の密閉機構用パッキン。 - 【請求項4】 前記パッキンがシリコンゴムによって形
成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3
のいずれかに記載の圧力容器の密閉機構用パッキン。 - 【請求項5】 前記圧力容器が高圧滅菌器であることを
特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
圧力容器の密閉機構用パッキン。 - 【請求項6】 前記扉体が引き戸式のものであることを
特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の
圧力容器の密閉機構用パッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8148532A JPH09309562A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 圧力容器の密閉機構用パッキン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8148532A JPH09309562A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 圧力容器の密閉機構用パッキン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09309562A true JPH09309562A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=15454892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8148532A Withdrawn JPH09309562A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 圧力容器の密閉機構用パッキン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09309562A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100845158B1 (ko) * | 2002-04-01 | 2008-07-09 | 가부시키가이샤 신후지 구쵸 | 공기 조절용 덕트 유닛 |
KR100847224B1 (ko) * | 2006-04-25 | 2008-07-17 | 가부시키가이샤 시마노 | 쿨러 박스 |
-
1996
- 1996-05-21 JP JP8148532A patent/JPH09309562A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100845158B1 (ko) * | 2002-04-01 | 2008-07-09 | 가부시키가이샤 신후지 구쵸 | 공기 조절용 덕트 유닛 |
KR100847224B1 (ko) * | 2006-04-25 | 2008-07-17 | 가부시키가이샤 시마노 | 쿨러 박스 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030805 |