WO2002090450A1 - Fluorine-containing resin coating compositions, primers for etfe coating, and coated articles - Google Patents

Fluorine-containing resin coating compositions, primers for etfe coating, and coated articles Download PDF

Info

Publication number
WO2002090450A1
WO2002090450A1 PCT/JP2002/004515 JP0204515W WO02090450A1 WO 2002090450 A1 WO2002090450 A1 WO 2002090450A1 JP 0204515 W JP0204515 W JP 0204515W WO 02090450 A1 WO02090450 A1 WO 02090450A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
etfe
fluorine
coating composition
polymer material
heat
Prior art date
Application number
PCT/JP2002/004515
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Nobuyuki Tomihashi
Koichiro Ogita
Toshio Miyatani
Yasukazu Nakatani
Hiroshi Torii
Original Assignee
Daikin Industries, Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries, Ltd. filed Critical Daikin Industries, Ltd.
Priority to DK02724741T priority Critical patent/DK1394229T3/en
Priority to US10/476,785 priority patent/US7192638B2/en
Priority to KR1020037014474A priority patent/KR100569037B1/ko
Priority to JP2002587518A priority patent/JP4207569B2/ja
Priority to EP20020724741 priority patent/EP1394229B1/en
Publication of WO2002090450A1 publication Critical patent/WO2002090450A1/ja

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D127/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D127/02Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C09D127/12Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • C09D127/18Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L79/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon only, not provided for in groups C08L61/00 - C08L77/00
    • C08L79/04Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain; Polyhydrazides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08L79/08Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/25Web or sheet containing structurally defined element or component and including a second component containing structurally defined particles
    • Y10T428/254Polymeric or resinous material
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/31504Composite [nonstructural laminate]
    • Y10T428/3154Of fluorinated addition polymer from unsaturated monomers

Description

含フッ素塗料組成物、 E T F E塗料用プライマー及び塗装物 技術分野
本発明は、 含フッ素塗料組成物に関し、 詳しくは、 高分子材料層と従来よりも 厚いフッ素樹脂層とを、 その塗膜中における上下を問わず、 1コートで形成する ことができる含フッ素塗料組成物、 及び、 ETFE塗料用プライマーに関する。 背景技術
フッ素樹脂は、 耐熱性、 耐食性、 非粘着性、 潤滑性等に優れた特性を有するこ とから、 種々の用途に用いられる。 フッ素樹脂を用いる方法としては、 例えば、 塗料に含有させて、 OA機器用ロール、 OA機器用ベルト等のフッ素樹脂の適用 が望まれる基材に塗布して塗布膜を得、 必要に応じて乾燥した後、 焼成すること により、 フッ素樹脂を含有する塗膜を形成する方法等がある。
例えば、 エチレンノテトラフルォロエチレン共重合体 (ETFE) は、 耐食性、 耐熱性等の特性に優れることから、 成形材料、 塗料等に用いられており、 塗料と しては粉体塗料が多く用いられる。 このような ETFE塗料は、 予め下塗りとし て被塗装物に塗布しておくプライマーを一般的に必要とせず、 使用上の簡便さを も有することから、 汎用されている。
ETFE塗料は、 このような簡便さを有する反面、 被塗装物に対する密着性が 劣るという問題があった。 例えば、 ETFE塗料は、 比較的厚膜となるように塗 装すると、 塗膜にクラック (割れ) が生じるので、 厚膜化に限界があった。 また、 ETFE塗料は、 塗布後はある程度の密着性を有している場合であっても、 熱水 や高温等の過酷条件下にあっては、 密着性が低下し、 塗膜にクラックを生じたり、 被塗装物から塗膜が剥離することがあり、 塗装物が置かれる環境によって安定し た密着性が得られず、 ばらつきを生じるという問題があった。
ETFE塗料は、 また、 ステンレス鋼等のクロム含有金属からなる被塗装物に 施工される場合があるが、 クロム含有金属は ETFEの分解を促進するので、 こ のような被塗装物への施工に問題があった。 これらの問題を解消するため、 E T F E塗料用のプライマーの開発が望まれる ようになつてきた。 E T F E塗料用プライマーとしては、 ポリフエ二レンサルフ アイド (P P S ) とポリアミドイミド樹脂とからなる P P S系プライマーが知ら れている。 しかしながら、 P P S系プライマーは、 P P Sを溶解させる溶媒がな く、 固体であるので、 被塗装物上に満遍なく、 しかも均一に塗布することが困難 である結果、 被塗装物との間に空隙を生じて剥離しやすく、 上述の密着性や加工 性の問題を充分に解決するものではなかった。
E T F E以外のフッ素樹脂を含有する塗膜は、 被塗装物として用いる基材の性 質等によっては、 基材との密着性を高めること等を目的として、 バインダー樹脂 を含有するプライマーを予め基材に塗装し、 次いでフッ素樹脂を含有する塗料を 塗装する 2コート法が従来行われていた。
この 2コート法では、 フッ素樹脂を含有する塗料を塗装する前に、 基材にブラ イマ一を塗布し、 乾燥、 加熱等によりプライマー皮膜を形成させる工程が必要と なることから、 工程の簡略化や省エネルギー化が可能な塗装方法の開発も望まれ ていた。
工程の簡略化や省エネルギー化等を目的とした方法として、 フッ素樹脂とバイ ンダ一樹脂とを 1つの塗料に含有させ、 この塗料を 1回塗装するものである 1コ ート法がある。 この方法は、 従来の 2コート法により得られていたプライマー皮 膜とフッ素樹脂を含有する塗膜を 1つの塗料を塗装することによって形成させよ うというものである。
1コート法により得ら.れる塗膜は、 基材側に主としてバインダ一樹脂が配置し、 基材から遠い塗膜表面側に主としてフッ素樹脂が配置するように形成されており、 両樹脂は塗膜の基材側から表面側にかけてそれぞれ濃度勾配を有するものである。 このような濃度勾配を有する塗膜を得ることができる塗料は、 傾斜型塗料と称さ れることがある。
フッ素樹脂を含有する傾斜型塗料は、 このようにフッ素樹脂とバインダ一樹脂 とを傾斜的に配置させた塗膜を形成することができるので、 フッ素樹脂の持つ非 粘着性、 潤滑性等を生かして幅広い分野で利用されてきた。
しかしながら、 従来の 1コート法では、 フッ素樹脂を含有する塗膜表面の層が 充分な厚さを有するように形成されず、 フッ素樹脂が本来有する耐食性、 非粘着 性等の優れた特性が充分に発揮されないのみならず、 耐久性にも劣るという問題 があった。
従来の 1コート用の傾斜型塗料を用いる場合、 2コート法により得られるフッ 素樹脂を含有する塗膜と同等程度の厚さを有する層は、 1コート用の傾斜型塗料 を複数回重ね塗りする時や、 チューブ等の用途においては得られていたが、 従来 の 1コート用の傾斜型塗料を 1回塗装することのみによっては、 得られなかった。
1コート法は、 また、 得られる塗膜において、 基材側に主としてフッ素樹脂を 配置させ、 基材から遠い塗膜表面側に主としてバインダー樹脂を配置させること が従来不可能であつたが、 適用範囲の拡大のため、 これを可能とするものの開発 が望まれていた。 発明の要約 '
第一の本発明及び第二の本発明の目的は、 上記に鑑み、 1 コート法により 2コ 一ト法に匹敵する厚さでフッ素樹脂を主として含有する層を形成することができ、 かつ、 基材側に主としてフッ素樹脂が配置し、 基材から遠い塗膜表面側に主とし てバインダ一樹脂が配置するように形成することも可能で、 表面の層を任意に形 成することができ、 幅広く応用することが可能な塗料組成物を提供することを目 的とするものである。
すなわち、 第一の本発明の含フッ素塗料組成物は、 高分子材料及び平均粒子径 が 0 . 1 ~ 3 0 μ mである溶融性フッ素樹脂を配合して得られる含フッ素塗料組 成物であって、 上記溶融^フッ素樹脂と上記高分子材料との容量比は、 上記溶融 性フッ素樹脂:上記高分子材料が 3 5 : 6 5 - 9 5 : 5であるものである。 また、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 高分子材料及び平均粒子径が 1 〜 3 0 mである溶融性フッ素樹脂を配合して得られる含フッ素塗料組成物であ つて、 上記高分子材料は、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下において、 液状であるもの又は溶媒に溶解しているものであり、 上記溶融性フッ素樹脂と上 記高分子材料との容量比は、 上記溶融性フッ素樹脂:上記高分子材料が 3 5 : 6 5〜 9 5 : 5であるものである。 第三の本発明の目的は、 上記に鑑み、 安定した密着性を有し、 加工性に優れる ETFE塗料用プライマーを提供することを目的とするものである。
すなわち、 第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 ETFE (A) 、 耐 熱性樹脂、 分散媒及び上記耐熱性樹脂を溶解させるための耐熱性樹脂溶解溶媒を 含有する ETFE塗料用プライマーであって、 上記 ETFE (A) は、 平均粒子 径が 0. l〜30 /xmであり、 上記 ETFE (A) と上記耐熱性樹脂との固形分 比は、 質量基準で 40 : 60〜90 : 10であるものである。 発明の詳細な開示
以下に第一の本発明を詳述する。
第一の本 明の含フッ素塗料組成物は、 高分子材料及び平均粒子径が 0. 1〜 30 zmである溶融性フッ素樹脂を配合して得られる含フッ素塗料組成物であつ て、 上記溶融性フッ素樹脂と上記高分子材料との容量比は、 上記溶融性フッ素樹 月旨:上記高分子材料が 35 : 6 5〜95 : 5であるものである。
上記溶融性フッ素樹脂の平均粒子径が 0. l /im未満であると、 上記溶融性フ ッ素樹脂を主として含有するフッ素樹脂層の厚さが充分でなく、 30 μπιを超え ると、 上記フッ素樹脂層において上記溶融性フッ素樹脂の均一分散性に欠け、 得 られる塗膜表面の平滑性が悪くなる。 上記溶融性フッ素樹脂について、 及び、 上 記溶融性フッ素樹脂と上記高分子材料との容量比については、 後述する。
第一の本 明の含フッ素塗料組成物において、 上記高分子材料は、 下記の (a ) 、 (b) 及び (c) からなる群より選ばれる少なくとも 1つの特徴、 なかでも (a) の特徴を有するものであることが好ましい。 これらの特徴等、 上記高分子 材料については、 後述する。
( a ) 溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下において液状であるもの又は溶媒に 溶解しているものであること。
( b ) 被塗装物と化学的に結合することができる官能基を有するものであること c (c) 融点、 ガラス転移点又は軟化点として 150°C以上の値を有するものであ ること。
第一の本発明の含フッ素塗料^ _成物は、 溶融性フッ素樹脂を主として含有する フッ素樹脂層と、 高分子材料を主として含有する層とを形成することができ、 上 記フッ素樹脂層は 1 コート法により 2 コート法に匹敵する厚さで得ることができ る。
第一の本発明の含フッ素塗料組成物の調製方法、 塗装方法及び用途については、 後述する。 以下に第二の本発明を詳述する。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 高分子材料及び溶融性フッ秦樹脂を配 合して得られるものである。 上記高分子材料に属する物質は、 上記溶融性フッ素 樹脂に属する物質とは異なるものである。 上記高分子材料と上記溶融性フッ素樹 月旨とは、 溶媒溶解性又は溶融性が異なるものである。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 基材等の被塗装物に塗布し、 得られる 塗布膜を必要に応じて加熱して乾燥した後、 焼成することにより塗膜を形成する ことができるものである。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 被塗装物に塗布したときに、 得られる 上記塗布膜において、 上記高分子材料及び上記溶融性フッ素樹脂粒子が積層し、 この粒子の間を溶解又は溶融した高分子が通り抜け、 下層を形成する。 即ち、 こ の下層は、 溶解又は溶融した上記高分子材料の粒子が、 上記溶融性フッ素樹脂の 粒子の間を通り抜けて形成したものである。
なお、 本明細書において、 塗料糸且成物又は塗料を被塗装物に塗布して得られる 塗布膜中、 被塗装物側に位置するものを下層部といい、 被塗装物から遠い距離に ある側、 即ち上記塗布膜の表面側に位置するものを上層部ということがある。 溶融性フッ素樹脂の粒子が、 同じ大きさの径を有する球形であり、 上記隙間の部 分の体積が最小となるように密に詰められた場合は、 最密構造を形成し、 このと きの空隙率は、 最密充填の場合に 2 5 . 9 5 %であり、 また、 立方充填の場合に 4 7 . 6 4 %であると計算されている。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物においては、 上記溶融性フッ素樹脂の粒子 は、 実際上、 完全な球形ではない。 実際上の粒子として、 例えば球形に近い粉体 である場合、 空隙率は 3 3〜 6 6 %であるとされている (粉体工学 基礎編、 槟 書店、 1 9 7 4初版、 9 1頁) 。
従って、 表面に溶融性フッ素樹脂の層を作るためには、 上記溶融性フッ素樹脂 の容量及び上記高分子材料の容量の合計に対する上記溶融性フッ素樹脂の容量は、
3 4 %以上、 好ましくは 3 5 %以上であることが必要である。
上記溶融性フッ素樹脂が主として上記上層部に含有されるようにする場合、 上 記溶融性フッ素樹脂と上記高分子材料との配合比としては、 容量比で上記溶融性 フッ素樹脂:上記高分子材料が 3 5 : 6 5〜9 5 : 5である。 上記溶融性フッ素 樹脂が 3 5 : 6 5未満であると、 上記上層部として上記フッ素樹脂の層が適切に 形成されず、 欠陥を生じたものとなるので、 好ましくなく、 上記高分子材料が 9 5 : 5未満であると、 密着性等の上記下層部として要求される物性が充分に発揮 されない。 上記溶融性フッ素樹脂の好ましい下限は、 5 0 : 5 0、 より好ましい 下限は、 7 0 : 3 0である。
上述の充填構造を有する塗布膜は、 次いで、 必要に応じて加熱により乾燥した 後、 焼成する。 上記焼成により、 上記上層部の成分が融解し、 これに伴って上記 上層部を構成する粒子が自らの表面張力により集まって成膜する (フィルム化) 。 上記焼成により、 上記下層部は、 上記下層部を構成する成分の種類や化学構造 等に応じて、 架橋して硬化膜を形成したり、 溶融後架橋せずに冷却されることに より成膜したりする。 上記下層部は、 上記上層部の成分を浮上させやすい点から、 架橋して硬化膜を形成することが好ましい。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上記溶融性フッ素樹脂として平均粒子 径が 1〜 3 0 μ mであるもの、 及ぴ、 上記高分子材料として上記溶融 1"生フッ素樹 脂の融解開始温度以下において液状物質の少なくとも一部を構成するものを、 配 合して得られるものである。
本明細書において、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下においてとは、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下の何れかの温度においてを意味する。 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下においてとは、 上記融解開始温度以下 のあらゆる温度についていうものでは必ずしもない。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度 以下において被塗装物に塗布して塗布膜を得、 必要に応じて加熱して乾燥した後、 上記融解開始温度以上の温度に加熱することにより焼成して塗膜を形成させるも のである。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物を被塗装物に塗布し、 塗布膜の上層部と下 層部とを形成させるに際し、 上記高分子材料が液状物質の少なくとも一部を構成 するような温度において、 塗布時に固体である上記溶融性フッ素樹脂の粒子が積 層され、 その積層された粒子の隙間の部分に上記液状物質が入り込むとともに、 上記積層された粒子の下にも配置されることとなる。 この結果、 上層部と下層部 とに分離しやすく、 上記上層部の厚膜化を図ることができる。
上記高分子材料としては、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物を被塗装物に塗 布した後、 上記融解開始温度以下の何れかの温度において、 液状物質の少なくと も一部を構成するものであれば、 上記液状物質の少なくとも一部を構成するもの となる前に固体の状態であってもよいし、 上記液状物質の少なくとも一部を構成 するものとなった後に、 後述の分散媒ゃ溶液が揮発、 分解等を生じるものであつ てもよい。
上記高分子材料としては、 また、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物を被塗装 物に塗布した後、 上記融解開始温度以下の何れかの温度において上記液状物質の 少なくとも一部を構成し、 上記融解開始温度以上の温度に加熱することにより焼 成して塗膜を形成させるときに、 弓 Iき続いて上記液状物質の少なくとも一部を構 成するものであってもよいが、 この場合、 上記高分子材料は、 通常、 上記焼成の ための加熱温度において架橋して硬化膜を形成するものであるか、 架橋せずに冷 却後成膜するものである。
上記高分子材料としては、 このように広範な材料を用いることができるので、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物は応用範囲の広いものである。
上記液状物質としては、 単一物質から構成される一成分系であってもよいし、 2種類以上の物質から構成される多成分系であってもよい。 上記液状物質として は、 液状のものであればよく、 融解等により液体となっている物質や、 均一な溶 液であってもよく、 エマルシヨン、 サスペンション等の分散媒が液相である分散 系であってもよい。
上記液状物質としては、 上記高分子材料が液状であるもの、 又は、 上記高分子 材料が溶媒に溶解したものであることが好ましい。
上記液状物質として、 上記高分子材料が液状であるものである場合、 上記高分 子材料が融解したものが挙げられる。 この場合、 融解した上記高分子材料そのも のが上記液状物質となる。 本明細書において、 上記融解とは、 上記高分子材料が 固相から液相へと物質状態を変化させること、 及び、 上記高分子材料が 2種類以 上の固体成分の混合物である場合に加熱により溶けることを含む概念である。 上 記融解としては、 溶融を含むものであってよい。 上記融解した高分子材料は、 液 体であればよく、 流動性の高い液体のみならず、 粘稠な液体であってもよい。 上記液状物質としては、 上記高分子材料が液状であるものである場合、 また、 上記高分子材料がエマルシヨン、 サスペンション等の分散媒が液相である分散系 における分散質となっているものが挙げられる。 上記分散媒としては、 上記溶融 性フッ素樹脂の融解開始温度よりも高い沸点又は分解温度を有するものが好まし い。
上記液状物質として、 上記高分子材料が溶媒に溶解したものである場合、 上記 高分子材料の溶媒溶液が上記液状物質となる。 上記溶媒としては、 上記溶融性フ ッ素樹脂の融解開始温度よりも高い沸点又は分解温度を有するものが好ましい。 上記高分子材料が少なくとも一部を構成する液状物質が分散状態であるときは、 上記液状物質が上記溶融性フッ素樹脂よりも小さい平均粒子径を有することによ り分離効果を高めることができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上述のような特徴を有するものである ので、 被塗装物に塗布したとき、 得られる上記塗布膜において、 上記溶融性フッ 素樹脂の粒子が上記塗布膜中の上層部を構成するように積層する。 この粒子の間 を溶解又は溶融した上記高分子材料の粒子が上記積層する粒子を通り抜け、 上記 上層部の下に下層部として配置された構造を形成する。
上記構造を有する塗布膜は、 次いで、 必要に応じて加熱により乾燥した後、 焼 成する過程で、 溶融することにより更に分離され、 フィルム化されて塗膜が形成 される。 上記溶媒や上述の分散媒は、 通常、 上記塗布膜の乾燥や焼成により揮発 する。
本明細書において、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物を塗布及ぴ焼成して得 られる塗膜のうち、 上記溶融性フッ素樹脂を主として含有する層をフッ素樹脂層 といい、 上記高分子材料を主として含有する層を高分子材料層という。 上記フッ 素樹脂層は、 上記高分子材料及び必要に応じて第二の本発明の含フッ秦塗料組成 物に含有されるその他の成分を少量含有していてもよい。 上記高分子材料層は、 上記溶融性フッ素樹脂及び上記その他の成分を少量含有していてもよい。
上記フッ素樹脂層及び上記高分子材料層は、 通常、 これらの両層において上記 溶融性フッ素樹脂及び上記高分子材料は、 それぞれ濃度勾配を有しているもので ある。 このように濃度勾配を有している塗膜を、 傾斜塗膜ということがある。 こ れら両層の境界は、 例えば、 薄く切断した断面を偏向顕微鏡を用いてフィルター を調整することにより確認することができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上記機構により塗膜を形成するので、 上記フッ素樹脂層として、 従来の表面張力差を利用した傾斜型塗料により通常約 1 μ πι前後の厚さを有するものしか得られなかったことに比べ、 有意に厚いもの、 好ましくは 3〜 1 5 /z mの厚さを有するものを得ることができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 また、 上記機構により塗膜を形成する ので、 上記溶融性フッ素樹脂と上記液状物質や上記高分子材料の配合比を変える ことにより、 表面層に形成させる溶融性フッ素樹脂の膜厚を制御することができ る。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物において、 高分子材料としてエポキシ樹脂 を用い、 エポキシ樹脂を溶解させずフッ素樹脂を溶解させたワニスを使用した場 合は、 フッ素樹脂層が下層部に形成され、 高分子材料層を上層部に形成させるこ とができる。
このように、 比較的厚い上記フッ素樹脂層を形成することや、 上記フッ素樹脂 層の上に、 上記高分子材料等の異なる高分子物質を含有する層を形成することは、 従来、 1コート法を用いることによっては、 実現されていなかった。 第二の本発 明の含フッ素塗料組成物は、 上記フッ素樹脂層及ぴ上記高分子材料層の形成を 1 コート法により実現することができるものである。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物に配合される上記溶融性フッ素樹脂は、 上 述のように平均粒子径が 1 〜 3 0 μ πιであるものである。 1 /z m未満であると、 上記フッ素樹脂層の厚さが充分でなく、 3 0 μ πιを超えると、 上記フッ素樹脂層 において上記溶融性フッ素樹脂の均一分散性に欠け、 得られる塗膜表面の平滑性 が悪くなる。 従来の傾斜型塗料で得られる塗膜の表面層は約 1 / m前後のもので あり、 チューブ等の用途においては約 3 0 / mの厚さのフッ素樹脂層が得られて いたが、 塗膜の表面側に 3〜1 5 /z inの厚さのフッ素樹脂層を有するものは従来 なかった。 しかしながら、 塗膜の表面側に 3 ~ 1 5 μ πιの厚さのフッ素樹脂層を 有するものは、 巿場のニーズがあり、 このような膜厚を容易に得ることができる ので、 上記平均粒子径としては 2〜2 0 zx niが好ましい。
上記溶融性フッ素樹脂としては、 単量体成分として、 例えば、 クロロトリフノレ ォロエチレン等のクロ口フルォロビニル単量体; トリフルォロエチレン等のフノレ ォロビニル単量体;テトラフルォロエチレン、 へキサフ /レオ口プロピレン、 パー フルォロ (アルキルビニルエーテル) 等のパーフルォロ単量体等を 1種又は 2種 以上用いて重合することにより得られるもの等が挙げられる。 上記単量体成分と しては、 更に、 エチレン、 プロピレン等のビニル単量体の 1種又は 2種以上を含 むものであってもよい。 上記パーフルォロ単量体は、 主鎖が炭素原子及ぴフッ素 原子並びに場合により酸素原子から構成され、 C H又は C H 2を有しないもので あり、 パーフノレオロビニル単量体及びパーフルォロ (アルキルビュルエーテル) 単量体を含むものである。 上記酸素原子は、 通常、 エーテル酸素である。
上記溶融性フッ素樹脂としては、 また、 上記単量体成分とともに少量を共重合 させるコモノマーとして、 水酸基、 カルボニル基等の官能基を有する単量体を用 いてもよく、 環状の構造を有する単量体を用いてもよい。 上記環状の構造として は、 例えば、 環状ァセタール構造等の環状エーテル構造を有するもの等が挙げら れ、 好ましくは上記環状エーテル構造を構成する少なくとも 2個の炭素原子が上 記溶融性フッ素樹脂の主鎖の一部となっているものである。
上記溶融性フッ素樹脂としては、 例えば、 エチレン Zテトラフルォロエチレン 共重合体 〔E T F E〕 、 エチレンノクロ口トリフルォロエチレン共重合体、 プロ ピレン /テトラフルォロェチレン共重合体等のァルキレン/フルォ口アルキレン 共重合体;テトラフルォロエチレン/へキサフルォロプロピレン共重合体 〔F E P ] 、 テトラフルォロエチレン/パーフルォロ (アルキルビュルエーテル) 共重 合体 〔PFA〕 等のパーフルォロポリマーが挙げられる。 上記パーフルォロポリ マーは、 上記パーフルォ口単量体を単量体成分とするものである。
上記溶融性フッ素樹脂としては、 用途により異なるが、 上記パーフルォロポリ マーが好ましい。 上記パーフルォロポリマーは、 従来の方法を用いて多くの分野 で利用されていたものの、 従来の傾斜型塗料としては塗膜表面層を厚く形成する ことができなかったが、 第二の本発明の含フッ秦塗料組成物を用いることにより、 上記パーフルォロポリマーを主として含有する上記フッ素樹脂層を 1コート法で 従来よりも厚く形成することが可能となる。 上記パーフルォロポリマーとしては、 コモノマーとしてテトラフルォロエチレンを用いて共重合されたものがより好ま しく、 その他のコモノマーとしての上記パーフルォロ単量体としては特に限定さ れない。
上記溶融性フッ素樹脂としては、 溶媒に実質的に溶解しないものが好ましい。 上記溶融性フッ素樹脂が溶媒に溶解しやすいものであると、 上記高分子材料を溶 解させるために溶媒を加える場合、 加える溶媒の量は上記高分子材料に依存し、 上記溶融性フッ素樹脂の量に対して比較的多くなることがあり、 このような場合 に上記溶融性フッ素樹脂が上記溶媒に溶解してしまうようでは、 充分な厚さを有 する上記フッ素樹脂層が得られにくい。 上記溶融性フッ素樹脂としては、 溶媒 1 00質量部に対する溶解量が 5質量部以下のものがより好ましい。
上記溶融性フッ素樹月旨としては、 溶融性であることが必要である。 溶融性であ ると、 上述の焼成により溶融して成膜することができる。
上記溶融性フッ素樹脂の溶融性は、 一般に、 流れ性の指標としてメルトフロー レート (MFR) で表される。 MFRは、 ASTM D3 159に従って、 5 K gの荷重で直径 2 mmのノズルから 10分間に押し出された重量で示すものであ る。 MFRは、 上記溶融性フッ素樹脂が PFA、 FEP等のパーフルォロポリマ 一の場合、 372°Cで測定し、 ETFEの場合、 297°Cで測定する。 上記溶融 性フッ素樹脂の MF Rは、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物を塗装することに より得られる塗膜のレべリング性、 塗膜強度等から、 0. I〜100 g/10分 であることが好ましい。 より好ましい下限は、 0. 5 g/ 10分であり、 より好 ましい上限は、 50 gZl O分である。 第二の本発明の含フッ素塗料組成物に上記溶融性フッ素樹脂とともに配合され るものである上記高分子材料は、 上述のように、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開 始温度以下において液状物質の少なくとも一部を構成するものである。
上記高分子材料は、 分子中に、 被塗装物と化学的に結合することができる官能 基を有するものであることが好ましい。 上記被塗装物は、 この上に第二の本発明 の含フッ素塗料組成物が塗布されるものである。 第二の本発明の含フッ素塗料組 成物が塗布される上記被塗装物は、 本明細書において、 基材ということがある。 上記被塗装物と化学的に結合することができる官能基は、 上記高分子材料の分 子間や分子内での架橋反応に寄与するものであってもよいが、 上記高分子材料は、 このような官能基を有することにより、 上記高分子材料の分子間や分子内で架橋 反応が進行した場合においても、 被塗装物との化学的結合がなされ、 被塗装物か ら剥離しにくい。
上記被塗装物と化学的に結合することができる官能基としては、 例えば、 水酸 基、 グリシジル基、 カルボ二ノレ基、 イソシァネート基、 チォ-ノレ基、 アミノ基、 燐酸基、 アルコキシル基等が挙げられる。
上記被塗装物と化学的に結合することができる官能基を有する上記高分子材料 としては、 例えば、 エポキシ樹脂、 ポリエステル樹脂、 'ウレタン樹脂、 アクリル 樹脂、 アミドイミド樹脂、 イミ ド樹脂、 エーテルイミド樹脂、 ポリエーテルサル ホン樹脂等の有機高分子;シリコーン樹脂、 チラノ榭脂等の無機高分子が挙げら れる。
これらの高分子材料は用途によって使い分けることができる。 硬度又は比較的 低温加工が必要な場合、 エポキシ樹脂、 ポリエステル樹脂、 ウレタン樹脂、 ァク リル樹脂等を用いることが好ましい。 耐贪性等のため塗膜欠陥を防止する場合、 フッ素樹脂を充分に溶融させるために、 耐熱性樹脂が好ましく、 耐熱性樹脂とし ては、 アミドイミド樹脂、 ィミド樹脂、 エーテルィミド樹脂、 ポリエーテルサル ホン樹脂等が好ましい。 耐食性を重視する場合、 なかでもアミドイミド榭脂、 ィ ミド樹脂、 ポリエーテルサルホン樹脂からなる群より選ばれる 1種以上のものが より好ましい。
上記被塗装物と化学的に結合することができる官能基としては、 上記高分子材 料が重合体である場合、 重合開始剤由来の官能基として上記重合体が末端に有す るものと同じ種類の基である場合があるが、 上記重合開始剤由来の官能基として 有するものとは別に上記高分子材料が分子中に有することが好ましい。
上記高分子材料は、 融点、 ガラス転移点又は軟化点として 1 5 0 °C以上の値を 有するものであることが好ましい。 上記高分子材料は、 融点、 ガラス転移点又は 軟化点が上記範囲内であれば、 上記溶融性フッ素樹脂が耐熱性付与のために用い られる用途においても、 通常、 使用に耐え得る耐熱性を有する。 上記高分子材料 は、 融点、 ガラス転移点又は軟化点が上記範囲未満の温度であると、 使用温度が 制限され、 上記溶融性フッ素樹脂が本来有する耐熱性、 高温における非粘着性や 耐食性等の特徴をいかすことができない。
上記高分子材料は、 含フッ素高分子であってもよい。 上記高分子材料は、 第二 の本発明の含フッ素塗料組成物が耐熱性や耐食性を重視する用途に用いられる場 合は、 特に含フッ素高分子であることが好ましい。
上記含フッ素高分子としては、 単量体成分として、 例えば、 フッ化ビニル、 フ ッ化ビエリデン、 クロ口トリフルォロエチレン、 トリフルォロエチレン、 テトラ フルォロエチレン、 へキサフルォロプロピレン、 パーフルォロ (アルキノレビ-ノレ エーテル) 等の含フッ素ビュル単量体の 1種又は 2種以上、 及び、 必要に応じ、 エチレン、 プロピレン等のその他のビュル単量体の 1種又は 2種以上を用いて重 合することにより得られるもの等が挙げられる。
上記含フッ素高分子としては、 例えば、 フッ化ビエル/テトラフルォロェチレ ン共重合体、 フッ化ビエル/へキサフルォロプロピレン共重合体、 ポリフッ化ビ ニリデン、 フッ化ビ二リデン /テトラフルォロエチレン共重合体、 フッ化ビニリ デン Zへキサフルォロプロピレン共重合体、 テトラフルォロエチレン/プロピレ ン共重合体、 エチレン/へキサフルォロプロピレン共重合体等が挙げられる。 上記含フッ素高分子としては、 分子中に、 上述の被塗装物と化学的に結合する ことができる官能基を有するものであることが好ましいが、 上記官能基を有しな いものであってもよい。
上記含フッ素高分子としては、 フッ素ゴム弾性体等の弾性体であってよい。 上 記弾性体は、 ガラス転移温度が室温以下であり、 無定形であるものである。 上記 弾性体としての含フッ素高分子は、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物が塗膜の 柔軟性と表面の非粘着性が要求される分野に用いられる場合、 特に最適に用いら れる。
上記高分子材料として、 上記弾性体としての含フッ素高分子を用いると、 耐久 性と柔軟性とを特に向上することができ、 例えば、 従来の方法では耐久性や柔軟 性が充分に発揮されなかった O A機器用ロール、 O A機器用ベルト等について用 いる場合、 耐久性が飛躍的に向上するとともに、 従来よりも優れた柔軟性を発揮 することができる。
上記弾性体としては、 少なくとも 2 0 0 °Cにおいて耐熱性を有するものである ことが好ましい。 2 0 0 °C未満の温度で耐熱性を有しないものである場合、 耐熱 性、 高温における柔軟性や耐久性が求められる上逑のような用途に第二の本発明 の含フッ素塗料組成物を好適に用いることが困難となる。
上記高分子材料は、 無機高分子であってよい。 上記無機高分子としては、 主鎖 に C一 C結合を有しない高分子であれば特に限定されないが、 例えば、 シリコー ン樹脂、 シリコーンゴム、 チラノ樹脂等が挙げられる。
上記無機高分子としては、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物の用途として柔 軟性が要求される分野において、 使用温度がさほど高くなく、 成膜のための焼成 温度において比較的短時間で上記溶融性フッ素樹脂を融解しフィルム化すること ができるものである場合、 例えば、 シリコーンゴムのような非フッ素高分子の弹 性体であってもよい。
上記無機高分子としては、 また、 従来、 表面硬度を高めるため、 セラミックプ ライマー、 中間プライマー及びフッ素樹脂をこの順で塗布する 3層コートを施し ていたホットプレート、 フライパン等の用途において、 焼成によりセラミックを 形成することができるチラノ樹脂又はその他の無機高分子が好ましく用いられる。 第二の本発明の含フッ素塗料組成物を用いると、 このような従来の 3層コートに より得られていた塗膜と同様の性能を有する塗膜を、 1 コート法により得ること ができる。 上記 1コート法により得た塗膜の上に、 必要に応じてトップコートを 施し、 2 コートとしてもよい。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上記溶融性フッ素樹脂及び上記高分子 材料と併用して、 必要に応じ、 顔料、 粘度調整剤、 造膜材、 溶剤等を配合するこ とができる。 上記溶剤は、 上記液状物質が上記高分子材料を溶媒に溶解したもの である場合に上記高分子材料を溶解させるために用いる溶媒とは異なり、 粘度調 整のために用いられるものである。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物を調製する方法としては特に限定されず、 例えば、 従来公知の方法を用いることができ、 例えば、 上記溶融性フッ素樹脂、 上記顔料、 上記高分子材料等を必要に応じて次のように前処理を施し、 上記溶融 性フッ素樹脂と上記高分子材料が上述の容量比となるように、 適切な割合で混合 して調製する。
上記溶融性フッ素樹脂は、 例えば、 特開昭 6 3— 2 7 0 7 4 0号公報記載の方 法等により粉末を製造し、 通常、 適宜分散剤を用いて溶媒に分散させる。 上記分 散剤の用い方としては、 例えば、 上記溶融性フッ素樹脂を低級アルコール、 ケト ン、 芳香族炭化水素等の溶剤で濡らした後、 ノニオン系界面活性剤、 ァニオン系 界面活性剤等の分散剤で分散させる方法、 アルコール、 ケトン、 エステル、 アミ ド、 芳香族炭化水素等の溶剤の表面張力をフッ素系界面活性剤等で下げ、 上記溶 融性フッ素樹脂を分散させる方法等を用いることができる。
上記顔料は、 通常、 上記溶剤、 上記高分子材料、 上記界面活性剤等をバスケッ トミノレ、 ダイナモミル、 ボールミル等の粉砕分散機で粉碎分散してから使用する。 上記高分子材料は、 通常、 良溶媒で溶解後、 貧溶媒で希釈し、 粘度調整を行って から用いる。
第二の本宪明の含フッ素塗料組成物は、 必要に応じ、 適宜溶剤で希釈し、 粘度 調整剤等を用いて塗装しやすい粘度に調整して塗料化し、 塗装してもよい。 第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 ァノレミニゥム、 ステンレス鋼 (S U S ) 、 鉄、 耐熱樹脂、 耐熱ゴム等の被塗装物に対し、 必要に応じて脱脂、 粗面化等 の表面処理を行った後、 スプレー等の方法を用いて塗装し、 得られる塗布膜を乾 燥後、 上記溶融性フッ素樹脂の融点以上で焼成することにより、 傾斜塗膜を形成 させることができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物から得られる上記傾斜塗膜としては、 上記 溶融性フッ素樹脂の配合量によるが、 表面層として 3〜1 5 μ πιの厚さを有する 塗膜を得ることができる。 このような傾斜塗膜は、 従来の 2コート法を用いて得 られる皮膜に匹敵する厚さを有するものである。 従って、 第二の本発明の含フッ 素塗料組成物は、 現在 2コート法を用いて加工されている分野であっても、 1コ 一ト法により好適に用いることができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物から得られる上記傾斜塗膜には、 必要に応 じ、 トップコート等の上塗り塗装を施してもよい。 上記上塗り塗装は、 特に上記 高分子材料として無機高分子を用いる場合、 施すことが好ましい。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物を好適に適用することができるものとして は、 例えば、 家電 ·厨房関係としては、 炊飯釜、 ポット、 ホットプレート、 アイ ロン、 フライパン、 ホームベーカリー等に用いることができ、 工業用としては、 O A機器用ロール、 O A機器用ベルト、 製紙ロール、 フィルム製造用カレンダー ロール、 インジェクション金型等の離型用途;攪桦翼、 タンク内面、 ベッセル、 塔、 遠心分離器等の耐蝕用途等に、 幅広く応用される。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上記溶融性フッ素樹脂により、 非粘着 性、 摺動性等が得られ、 上記フッ素樹脂層が厚いことから耐久性に優れるととも に、 上記高分子材料として上記弾性体としての含フッ素高分子を用いること等に より、 硬すぎないように柔軟 ¾Ξを向上することができるので、 特に、 O A機器用 口ール又は O A機器用ベルトに好適に用いることができる。
第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上述のように、 上記高分子材料及び 1 〜 3 0 μ mの平均粒子径を有する上記溶融性フッ素樹脂を、 上記特定の範囲内の 容量比で配合して得られるものであり、 上記高分子材料は、 上記溶融性フッ素樹 脂の融解開始温度以下において液状物質の一部を少なくとも構成しているもので あるので、 被塗装物に塗布することにより、 1コート法により 2コート法に匹敵 する厚さで上記フッ素樹脂層を形成することができ、 かつ、 上記フッ素樹脂層の 下、 上の何れにも上記高分子材料層を形成してなる塗膜を得ることができるもの である。
このように、 第二の本発明の含フッ素塗料,祖成物は、 従来 2コート法又は 2コ ート以上の塗布が必要とされていた用途であっても、 1コート法により好適に用 いることができる。 第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 また、 従来よりも厚 い上記フッ素樹脂層を形成することができるので、 上記溶融性フッ素樹脂の耐熱 性、 耐久性、 耐食性、 非粘着性等の優れた性質を充分に発揮させることができる。 第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 更に、 上記高分子材料として含フッ素高 分子、 無機高分子等を含む幅広い物質群から適宜選択することができ、 これらを 適切に選択することにより、 用途に好適であるように適用し、 使用に供すること ができる。
第一の本発明の含フッ素塗料,袓成物及び第二の本発明の含フッ素塗料組成物を 塗装することにより得られることを特徴とする塗膜もまた、 本発明の一つである。 上記塗膜を有することを特徴とする塗装物もまた、 本発明の一つである。 第一の本発明の含フッ素塗料組成物は、 高分子材料及び平均粒子径が 0. 1~ 30 mである溶融性フッ素樹脂を上述の範囲内の容量比で配合して得られるも のである。 上記溶融性フッ素樹脂は、 エチレン zテトラフルォロエチレン共重合 体 〔ETFE〕 である場合、 ETFE塗料用のプライマーは従来、 密着性、 加工 性に劣っていたがこのプライマーに用いると、 ETFE塗料からなる ETFE塗 膜との密着力を飛躍的に向上させることができる。 この場合、 上記高分子材料は、 上記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下において液状であるものが好ましいが、 この液状であるものは、 分散媒が液相である分散系であることが好ましい。 上記 高分子材料は、 上記溶融フッ素樹脂の耐熱性を活かした用途でも好適に用いるこ とができるように、 耐熱性樹脂であることが好ましい。 上記分散系は、 上記高分 子材料が耐熱性樹脂である場合、 上記耐熱性樹脂、 分散媒及び上記耐熱性樹脂を 溶解させるための耐熱性樹脂溶解溶媒からなるものであることが好ましい。 この ような特徴を有する第一の本発明の含フッ素塗料組成物は、 以下に詳述する ET FE塗料用プライマーとして用いることができる。 以下に第三の本発明を詳述する。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 被塗装物に塗布し、 適宜乾燥又 は乾燥及び加熱を行うことにより、 プライマー皮膜を形成させ、 上記プライマー 皮膜の上に、 ETFE塗料を塗布し、 焼成させることにより、 ETFE塗膜が形 成されるものである。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 ETFE (A) 、 耐熱性樹脂、 分散媒及び上記耐熱性樹脂を溶解させるための耐熱性樹脂溶解溶媒を含有するも のである。 上記 ETFE (A) は、 第三の本発明の ETFE塗料用プライマーの 1成分であり、 後述のように、 特定範囲内の平均粒子径を有し、 特定範囲内のメ ルトフローレートを有する特定のものであるのに対し、 上記 ETFE塗料中の E TFEは、 一般的な ETFEであればよい点で、 両者は概念的に区別されるもの である。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上記各成分を含有し、 かつ、 後 述のように、 上記 ETFE (A) として特定範囲内の平均粒子径を有するものを 用い、 上記 ETFE (A) と上記耐熱性樹脂との固形分比を特定範囲内のものと するものであるので、 被塗装物に塗布して得られる皮膜が乾燥及ぴ焼成により層 分離を起す。 上記層分離は、 乾燥時において、 上記 ETFE (A) 粒子間に上記 耐熱性樹脂が入って両者の濃度に傾斜を生じ、 焼成時において、 上記 ETFE ( A) と上記耐熱性樹脂とが表面張力において相違することにより更に分離が進み、 起こるものと考えられる。
上記層分離の結果、 上記被塗装物側に耐熱性樹脂層が形成され、 上記被塗装物 から遠い側に ETFE (A) 層が形成される。 本明細書においては、 上記プライ マー皮膜のうち、 固形分の質量比で、 上記耐熱性樹脂が上記 ETFE (A) を上 回っている層を耐熱性樹脂層といい、 上記 ETFE (A) が上記耐熱性樹脂を上 回っている層を ETFE (A) 層という。 上記耐熱性樹脂層及び上記 ETFE ( A) 層は、 通常、 濃度勾配を有する部分があってよく、 両層の境界が明確なもの でなくてもよい。 上記 ETFE (A) 層及ぴ上記耐熱性樹脂層は、 これら両層が 合わさって上述のプライマー皮膜となっているものである。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上記層分離の結果、 上述の ET FE塗膜が上記 ETFE (A) 層の上に接触することとなり、 上記 ETFE (A ) 層と上記 E T F E塗膜とがともに E T F Eを含有することに基づく共通の性質 を有することから、 上記 ETFE塗膜との密着性に優れたものとなる。 第三の本 発明の ETFE塗料用プライマーは、 また、 上記層分離の結果、 被塗装物が上記 耐熱性樹脂層に接触することとなり、 被塗装物との密着性に優れたものとなる。 上記 ETFE (A) は、 平均粒子径が 0. 1〜 30 mのものである。 0. 1 /xm未満であると、 上記 ETFE (A) 層にクラックが生じやすく、 上記プライ マー皮膜を厚膜にすることが困難となり、 30 /imを超えると、 上記 ETFE ( A) 層において上記 ETFE (A) の均一分散性に欠け、 上記 ETFE塗膜との 密着性が不均一になって密着不良を起すので、 好ましくない。 好ましい下限は、 0. 2 xm、 より好ましい下限は、 0. 5 /imであり、 好ましい上限は、 25 m、 より好ましい上限は、 20 /zmである。 なお、 クラックの生じやすさは、 通 常、 厚膜化に伴い増大するので、 クラックを生じることなく製膜することができ る膜厚の最大値をもって評価することができる。 本明細書においては、 上記クラ ックを生じることなく製膜することができる膜厚の最大値を、 クラック限界厚み という。
上記 ETFE (A) は、 メノレトフローレート (MF R) が 0. 1— 100 g/ 10分であることが好ましい。 上記メルトフローレートの範囲内であれば、 上記 ETFE (A) 層と上記 ETFE塗膜との密着性は、 上記 ETFE (A) の流動 特性に起因して向上する。 0. 1 g/10分未満であると、 上記 E TFE (A) 層と上記 ETFE塗膜との間の密着力が低下しやすく、 100 g/10分を超え ると、 上記プライマー皮膜に応力クラックゃストレスクラックが起こりやすく、 耐食性が悪化し得るので、 好ましくない。 より好ましい下限は、 0. 5 g/l〇 分であり、 より好ましい上限は、 50 g l 0分である。 上記 ETFE (A) は、 後述する共重合組成及び分子量を調整することにより、 上述の範囲内のメルトフ ローレートを有するものとすることができる。 本明細書において、 上記メルトフ ローレートは、 AS TM D 3 159に従って、 温度 297°C、 荷重 5 k gとし て測定される値である。
上記 ETFE (A) は、 単量体成分としてのエチレン/テトラフルォロェチレ ンのモル比が 20/80-80/20であることが好ましい。 エチレンのモル比 が 20ノ 80未満であると、 生産性が悪く、 80/20を超えると、 耐食性が悪 化する。 上記エチレンのモル比のより好ましい上限は、 60 40であり、 この 範囲内であると耐食性を向上させることができる。 上記 ETFE (A) は、 単量体成分として、 エチレン及びテトラフルォロェチ レン以外に、 結晶性の制御を目的として、 その他の含フッ素単量体を用いたもの であることが好ましい。 上記その他の含フッ素単量体としてはエチレン、 テトラ フルォロエチレンの両方に付加し得るものであれば特に限定されないが、 炭素数 3〜8の含フッ素ビュルモノマーが使用しやすく、 例えば、 へキサフルォロイソ プチレン、 CH2 = CFC3F6H等が挙げられる。 上記その他の含フッ素単量体 は、 上記 ETFE (A) の単量体成分全体の 5モル0 /0以下であることが好ましい。 上記 ETFE (A) は、 例えば、 乳化重合等の従来公知の重合方法等により共 重合により得ることができる。 共重合により得られる ETFE粉末は、 上述の範 囲内の平均粒子径を有するように、 必要に応じて粉砕する。 上記粉碎の方法とし ては特に限定されず、 例えば、 第二の本発明の含フッ素塗料組成物をなす溶融性 フッ素樹脂の粉砕方法と同様、 特開昭 63 -270740号公報に開示されてい るような従来公知の方法を用いることができ、 例えば、 上記 ETFE粉末をロー ルでシ一ト状に圧縮し、 粉砕機により粉砕し分級する方法等が挙げられる。 上記 ETFE (A) は、 乳化重合や懸濁重合を用いて得る場合、 上述の各条件を満た すものであれば、 得られる樹脂成分のみを単離することなく、 デイスパージヨン のまま用いてもよい。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上記 ETFE (A) のほかに、 耐熱性樹脂を含有するものである。 上記耐熱性樹脂は、 通常、 第三の本発明の E TFE塗料用プライマーにおいてバインダーとして機能するものである。
上記耐熱性樹脂は、 耐熱性を有する樹脂として一般に知られているものであれ ば特に限定されないが、 後述する耐熱性樹脂溶解溶媒に溶解するものが好ましい。 このような耐熱性樹脂としては、 耐熱†生、 溶解性等の点から、 ポリアミドイミ ド樹脂、 ポリエーテルサルホン及びポリイミド樹脂からなる群より選ばれる少な くとも 1種であることが好ましく、 2種以上を用いてもよい。
上記 ETFE (A) と上記耐熱性樹脂との固形分比は、 質量基準で 40 : 60 〜90 : 10である。 上記 ETFE (A) が 40 : 60未満であると、 上記 ET FE塗膜との密着性が悪化して層間剥離が起こるので好ましくなく、 90 : 10 を超えると、 被塗装物との密着力が低下する。 上記 ETFE (A) の好ましい下 限は、 45 : 55であり、 好ましい上限は、 80 : 20である。
第三の本発明の ETFE塗料用ブライマ一は、 上記耐熱性樹脂を溶解させるた めの耐熱性樹脂溶解溶媒を含有するものである。 第三の本発明の E T F E塗料用 プライマーは、 上記耐熱性樹脂を上記耐熱性樹脂溶解溶媒に溶解させ、 ETFE 塗料用プライマー内に均一に分散させて、 塗布により被塗装物上の隅々にまで行 き渡らせる結果、 上記被塗装物との密着性を向上させることができる。
上記耐熱性樹脂溶解溶媒としては上記耐熱性樹脂を溶解し得る溶媒であれば特 に限定されないが、 沸点が 100°C以上のものが好ましく、 例えば、 N—メチル 一 2—ピロリ ドン、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N, N—ジメチルホルムァ ミド等が挙げられる。
上記耐熱性樹脂溶解溶媒は、 上記耐熱性樹脂に対し、 質量基準で 10%以上で あることが好ましい。 上記範囲内であると、 上述のように上記耐熱性樹脂を被塗 装物上に行き渡らせ、 被塗装物との密着性を向上させることができる。 1 0%未 満であると、 被塗装物上の上記耐熱性樹脂が不均一となり、 密着力に劣る。 より 好ましい下限は、 50%である。 上記耐熱性樹脂溶解溶媒が増加すると被塗装物 との密着性は向上する傾向にあるが、 工業的生産に鑑み、 通常、 好ましい上限は、 500%、 より好ましい上限は、 350%である。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上述の ETFE (A) 、 耐熱性 樹脂及ぴ耐熱性樹脂溶解溶媒のほかに、 分散媒を含有するものである。 第三の本 発明の ETFE塗料用プライマーは、 上記耐熱性樹脂が上記耐熱性樹脂溶解溶媒 に溶解したもの、 及び、 上記 ETFE (A) 分散質として上記分散媒に分散 している分散系 (デイスパージヨン) となり、 被塗装物上の隅々にまで塗布され ることが可能となる。
上記分散媒としては、 水、 アルコール、 ケトン、 エステル及び芳香族炭化水素 からなる群より選ばれる少なくとも 1種が用いられる。 上記分散媒としては、 作 業環境上好ましい点で、 水が好適に用いられる。
上記分散媒として水を用いる場合、 上記 ETFE (A) を分散させるため、 界 面活性剤が必要である。 上記界面活性剤としては特に限定されず、 ノニオン系、 ァェオン系又はカチオン系の何れの界面活性剤であってもよいが、 250°C程度 の比較的低温で蒸散又は分解するものが好ましく、 ノ二オン系及びァニオン系が より好ましい。
上記分散媒として水を用いる場合、 塗装時における被塗装物の腐食を防止する ため、 防鲭剤が必要である。 上記防鲭剤としては特に限定されず、 例えば、 ジブ チルァミン等が挙げられる。
上記分散媒としては、 乳化重合により得た上記 ET F E (A) を樹脂成分を単 離することなくディスパージョンのまま用いる場合、 乳化重合に用いた水を上記 分散媒として用いてもよく、 この場合、 別に水を追加してもよい。 乳化重合によ り得られる上記 ETF E (A) のデイスパージヨンをそのまま用いる場合、 乳化 重合に用いた界面活性剤をそのまま上記界面活性剤の一部又は全部として用いて もよい。 上記 ET F E (A) を懸濁重合により得た場合も同様に、 懸濁重合に用 いた溶媒は上記分散媒の範囲内であれば上記分散媒として用いてもよい。
第三の本発明の E T F E塗料用プライマーは、 上述の必須成分である ET F E (A) 、 耐熱性樹脂及び耐熱性樹脂溶解溶媒及び分散媒と併用して、 熱安定剤を 含有するものであってもよい。 第三の本発明の ET F E塗料用プライマーは、 上 記熱安定剤を含有することにより、 上述の E T F E塗膜形成における加熱等によ る上記 E TF E (A) 及び上記耐熱性樹脂の酸化を防止して熱劣化を軽減するこ とができ、 その結果、 密着安定性を向上することができる。
上記熱安定剤としては特に限定されないが、 例えば、 金属酸化物、 アミン系酸 化防止剤、 有機ィォゥ含有化物等が好ましい。
上記金属酸化物としては熱安定剤として機能するものであれば特に限定されず、 例えば、 C u、 A l、 F e、 C o, Z n等の典型金属の酸化物等が挙げられる。 上記ァミン系酸化防止剤としては、 上述の加熱工程に鑑み、 2 5 0°C以上にお いても安定性を有するアミン系化合物が好ましく、 例えば芳香族ァミン等が挙げ られ、 例えば、 ジナフチノレアミン、 フエニル一 a一ナフチルァミン、 フエ二ル一 β一ナフチノレアミン、 ジフエニノレー ρ—フエ二レンジァミン、 フエエノレシクロへ キシル一 ρ—フエ二レンジァミン等のフエニル基又はナフチル基を有するァミン 誘導体が好ましい。
上記有機ィォゥ化合物としては特に限定されず、 例えば、 ベンゾイミダゾール 系メルカプタン系化合物、 ベンゾチアゾーノレ系メルカプタン系化合物及びチォカ ルバミン酸並びにこれらの塩、 チウラムモノサルファイド等が挙げられる。 上記 塩としては特に限定されず、 例えば、 Z n、 Sn、 C d、 Cu、 F e等との塩が 挙げられる。
上記熱安定剤は、 1種又は 2種以上を用いることができる。
上記熱安定剤としては、 特に、 金属イオンの溶出が望ましくない医薬品、 半導 体等の分野で第三の本発明の ETFE塗料用プライマーを用いる場合、 残渣を生 じない非金属化合物が好ましく、 例えば、 アミン系酸化防止剤及び有機ィォゥ化 合物のうち、 金属塩以外のものが挙げられる。
上記熱安定剤は、 第三の本発明の ETFE塗料用プライマーに含有させる場合 は、 上記 ETFE (A) の固形分に対し、 質量基準で 0. 001〜5%である。 0. 001 %未満であると、 熱安定効果が不充分であり、 5 °/0を超えると、 上記 熱安定剤の分解により生じる発泡が与える影響が大きくなるので、 好ましくない。 好ましい下限は、 0. 003%であり、 好ましい上限は、 2%である。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上述の各成分と併用して、 必要 に応じ、 添加剤を含有するものであってもよい。 上記添加剤としては特に限定さ れず、 例えば、 一般的な塗料のプライマーに用いられるもの等が挙げられ、 例え ば、 顔料であってよい。 上記顔料としては特に限定されず、 例えば、 カーボン、 酸化チタン、 弁柄、 マイ力等の着色顔料のほか、 防鲭顔料、 焼成顔料等が挙げら れる。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 例えば従来公知の方法等により 調製され、 例えば、 上述の ETFE (A) 、 耐熱性樹脂、 分散媒、 並びに、 必要 に応じて界面活性剤、 防鲭剤及び添加剤を混合し、 耐熱性樹脂溶解溶媒を添加し 攪拌して分散させる方法等が挙げられる。
このようにして得られる第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 被塗装 物に塗布され、 適宜乾燥や加熱が行われることにより、 プライマー皮膜を形成す る。
上記被塗装物としては E T F E塗膜が形成されるものであれば特に限定されず、 例えばパイプ、 タンク、 ベッセル、 塔、 パルプ、 ポンプ等のライニング用途に用 いられるもの等が挙げられる。 上記被塗装物には、 必要に応じて予め洗浄、 サン ドプラスト等の表面処理を施してもよい。 上記サンドプラストは、 ケィ砂、 アル ミナ粉等の砂を吹きつけるものであり、 被塗装物の表面を粗面化するので、 密着 性を向上する点から、 行うことが好ましい。
上記被塗装物への塗布の方法としては特に限定されず、 被塗装物の形態等によ り適宜選択することができ、 例えば、 スプレー塗装、 浸漬塗装、 はけ塗り、 静電 塗装等の従来公知の方法等が挙げられる。 上記塗布は、 乾燥膜厚が 10〜60 μ mとなるように行うことができる。 第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 このようにクラック限界厚みを高めることができる。 上記加熱は、 上述の層分離 を起す温度以上で行い、 例えば 60〜 120°C等である。 上記加熱の前に、 室温 で乾燥してもよく、 乾燥により上記加熱条件を緩和し得る。
このようにして得られるプライマー皮膜には、 次いで、 ETFE塗料を塗布し、 加熱焼成させることにより、 ETFE塗膜を形成させる。
上記 ETFE塗料は、 ETFEを主成分とするものであり、 必要に応じて適宜 添加剤等のその他の成分を含有するものであってもよく、 特に限定されない。 上 記 ETFE塗料は、 通常、 粉体塗料である。 上記粉体塗料の製法としては特に限 定されず、 例えば、 従来公知の方法等が挙げられ、 例えば、 必要に応じて ETF E及びその他の成分を溶融混練した後粉砕する方法、 上述の ETFE (A) の粉 砕方法について説明した方法により粉砕し分級する方法等を用いることができる。 上記 ETFE塗料中の ETFEとしては特に限定されず、 単量体成分としての エチレンとテトラフルォロエチレンの割合、 所望により含まれるその他の単量体 成分の種類や共重合割合、 メルトフローレート、 平均粒子径、 その他の特性等は、 上述の ETFE (A) と同一であっても異なっていてもよいが、 上記プライマー 皮膜と上記 ETFE塗膜との密着性を向上させる点から、 上記 ETFE (A) と 同一又は類似のものであることが好ましい。
上記 ETFE塗料の塗布の方法としては特に限定されず、 例えば、 静電塗装、 口トライニング等が挙げられる。 上記加熱焼成の温度としては、 例えば 250〜 3 50°C等が挙げられる。
第 Ξの本宪明の ETFE塗料用プライマーは、 上述のように 0. l〜30 m の平均粒子径を持つ ETFE (A) と、 耐熱性樹脂とを、 固形分比の質量基準で 40 : 6 0〜9 0 : 1 0の特定範囲内で組み合わせて用いるものであるので、 被 塗装物との密着性、 上に形成される ETFE塗膜との密着性がともに優れ、 加工 性が良好であるので、 ETF E塗料用プライマーとして好適に用いられる。 被塗装物上に第三の本発明の E T F E塗料用プライマーを塗布することより得 られるものであるプライマー皮膜もまた、 本発明の一つである。
更に、 被塗装物、 上記プライマー皮膜及び ETFE塗膜からなる塗装物であつ て、 上記プライマー皮膜は、 上記被塗装物上に形成したものであり、 上記 ETF E塗膜は、 上記プライマー皮膜上に形成したものである塗装物も、 本発明の一つ である。 発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、 本発明はこれら実施例 のみに限定されるものではない。 実施例 1
粉砕で得られた平均粒子径 1 2 /zmの PFA粉末を 8 8 g、 パーフルォロオタ タニック酸のトリエチノレアミン塩 5 g、 N—メチノレー 2—ピロリ ドン 1 00 g、 イソプロピルアルコール 1 00 gを SUS製容器に入れ、 攪拌機を用いて P F A 粉末を均一に溶剤に濡らして分散し、 分散体を得た。 この分散体に上記高分子材 料としてポリアミ ドィミ ド (30%N_メチル 2_ピロリ ドン溶液、 日立化成社 製) 7 9 8とキシレン50 §、 テトラエチレングリコーノレプチルエーテル 5 0 g を加え、 攪拌機を用いて分散し、 塗料を得た。
この塗料をアルミニウム箔 (厚さ Ι Ο Ο μπι) 1 5 OmmX 20 Ommにスプ レー塗布を行い、 1 00でで 30分間乾燥した後、 380。Cで 20分間焼成し、 厚さ 3 0 ιηの塗膜を得た。 この塗板をミクロトーム ( (独) ライカ社製) を用 いて薄く断面を切断し、 偏向顕微鏡を用いてフィルターを調整し、 境界が確^ «で きるように調整しながら 1 000倍に拡大し、 表面層 (P FA層) の厚みを測定 した。 結果を表 1に示す。 実施例 2、 実施例 3、 実施例 6及び実施例 9
溶融性フッ素樹脂の種類及び平均粒子径並びに配合比を表 1に示すものにする こと以外は実施例 1と同様にして塗料を調製し、 塗布、 乾燥、 焼成して塗膜を得、 塗膜と表面層の厚みを測定した。 結果を表 1に示す。 実施例 4
粉砕で得られた平均粒子径 1 2 111の?? 粉末を88 g、 パーフルォロオタ タニック酸のトリエチルァミン塩 5 g、 N—メチル一 2 _ピロリ ドン 100 g、 イソプロピルアルコール 100 gを SUS製容器に入れ、 攪拌機を用いて PF A 粉末を均一に溶剤に濡らし、 分散した。 フッ素ゴム塗料として DPA382 (1 液タイプフッ素ゴム塗料 25質量%、 ダイキン工業社製) 120 gを分散、 混合 し、 PFAZフッ素ゴムの配合比 (容量比) 70/30の塗料を得た。 この塗料 を実施例 1と同様にして塗布し、 100 °Cで 30分間乾燥後、 340 °Cで 30分 間焼成して塗膜を得た。 実施例 1と同様にして塗膜と表面層の厚みを測定した。 結果を表 1に示す。 実施例 5
P F A粉末の代わりに平均粒子径 8 / mの FEP粉末を使用すること以外は実 施例 4と同様にして塗料を作成し、 焼成を 300でで 30分間行うこと以外は実 施例 4と同様にして塗膜を得た。 実施例 1と同様にして塗膜と表面層の厚みを測 定した。 結果を表 1に示す。 実施例 7
粉砕で得られた平均粒子径 1 5 μ mの F E P粉末を 88 g、 パーフルォロオタ タニック酸のトリエチルァミン塩 5 g、 N—メチルー 2—ピロリ ドン 100 g、 ィソプロピルアルコール 100 gを SUS製容器に入れ、 攪拌機を用いて FEP 粉末を均一に溶剤に濡らして分散した。 これにエポキシ樹脂としてェピコ一ト 8 28 (油化シェル社製) 2 O gを均一に分散し、 塗料を得た。 この塗料を用い、 焼成条件を 1 8 0 °Cで 3 0分間焼成後、 3 8 0 °Cで 3分間後焼成を加えるように 変更すること以外は実施例 1と同様にして塗膜を得、 塗膜と表面層の厚みを測定 した。 結果を表 1に示す。 実施例 8
配合比を変えること以外は実施例 7と同様にして塗料を得て塗膜を得、 塗膜と 表面層の厚みを測定した。 結果を表 1に示す。 比較例 1、 比較例 4及ぴ比較例 6
溶融 1生フッ素樹脂の種類及び平均粒子径並びに配合比を表 1に示すものにする こと以外は実施例 1と同様にして塗料を得、 塗膜を得て、 塗膜と表面層の厚みを 測定した。 結果を表 1に示す。 比較例 2及ぴ比較例 5
溶融性フッ素樹脂の種類及び平均粒子径並びに配合比を表 1に示すものにする こと以外は実施例 4と同様にして塗料を得、 塗膜を得て、 塗膜と表面層の厚みを 測定した。 結果を表 1に示す。 比較例 3
F E P粉末の平均粒子径を 0 . 1 5 μ mにすること以外は実施例 7と同様にし て塗料を得、 塗膜を得て、 塗膜と表面層の厚みを測定した。 結果を表 1に示す。
配合比溶融性
溶融性 平均粒子径 塗膜厚み 表面層厚み 高分子材料 フッ素榭脂ノ高分子材料
フッ素樹脂 ( 1 m) m)
(容量比)
実施例 1 PFA 12 ホ °リアミドィミト' 70/30 30 11 実施例 2 PFA 5 ホ°リアミドィミト' 50/50 25 4 実施例 3 PFA 12 ホ。リアミト'ィミト' 40/60 35 2 実施例 4 PFA 12 フッ素ゴム 70/30 30 10 実施例 5 FEP 8 フッ素ゴム 70/30 30 8 実施例 6 FEP 15 ホ°リアミドイミ卜' 70/30 35 9 実施例 7 FEP 15 エホ。キシ榭脂 70/30 30 5 実施例 8 FEP 15 エホ °キシ樹脂 40/60 35 3 実施例 9 FEP 8 ホ 'リアミドィミト' 80/20 35 12 比較例 1 FEP 0.15 ホ 'リアミト'ィミト' 70/30 30 1〜2 比較例 2 FEP 0.15 フッ素ゴム 70/30 25 1 比較例 3 FEP 0.15 エホ 'キシ樹脂 70/30 30 1〜2 比較例 4 PFA 0.2' ホ'リアミト'ィミト' 70/30 25 1 比較例 5 PFA 12 フッ素ゴム 20/80 30 1 比較例 6 PFA 40 ホ 'リアミドィミト' 50/50 30 10〜15 なお、 用いた配合成分の各比重は、 PFA及ぴ FEPが 2. 2、 ポリアミドィ ミドが 1. 4、 フッ素ゴムが 1. 75、 エポキシ樹脂が 1. 2であった。
表 1から、 平均粒子径が 1〜3 O/xmの範囲内である PFA又は FEPを、 こ れらの樹脂:上記高分子材料の容量比が 35 : 65〜95 : 5となるように配合 して塗料を得、 得られた実施例 1〜 9の塗膜は、 表面層の厚みが 3〜 1 2 mで あるのに対し、 PFA又は FEPの平均粒子径が 1 μ m未満である比較例 1〜 4、 及び、 溶融性フッ素樹脂の配合比が少ない比較例 5では、 表面層の厚みが 1〜 2 imにすぎず、 PF Aの平均粒子径が 30 tmを超える比較例 6では、 表面層の 厚みは実施例と同等程度であつたが、 塗膜表面のレベリングが悪くピンホールを 生じることがわかった。 実施例 10
エチレン/テトラフルォロエチレン// CH2 = C FC3F6Hのモル比が 33/ 65/2である ETF E粉末 (297 °Cでのメルトフローレ一ト 8 g/10分、 平均粒子径 1 0 z m) 3 0 g、 耐熱性樹脂としてポリアミドイミド (PA I、 日 立化成社製) の粉砕物である平均粒子径 1. 5 μ ιηの PA I粉末 1 0 g、 ノニォ ン系界面活性剤 (ノニオン HS— 2 0 8、 日本油脂社製) 0. 7 g、 ジプチルァ ミン 0. 1 g及び純水 2 5 gをステンレス容器に入れ、 プロペラ攪拌機を用いて 3 0 0 r pmで 2 0分間よく攪拌し、 次いで N—メチルー 2—ピロリ ドン 2 0 g を攪拌しながら添加しよく分散させて、 E T F E塗料用ブラィマーを得た。 実施例 1 1
エチレン テトラフルォロエチレン ZCH2 = C F C3F 6Hのモル比が 3 3. 5/6 5/ 1. 5である乳化重合で得られた ET F E ( 2 9 7 °Cでのメルトフ口 一レート 1 5 gZ l O分、 平均粒子径 0. 2 5 μ τη) の 6 0 %ディスパージョン 5 0 g、 ポリアミドイミド (P A I、 日立化成社製) の粉砕物である平均粒子径 1. 5 μ mの P A I粉末 1 0 g、 ノ二オン系界面活性剤 (ノ二オン H S— 2 0 8、 日本油脂社製) 0. 5 g、 ジブチルァミン 0. 1 g及ぴ純水 5 gをステンレス容 器に入れ、 プロペラ攪拌機を用いて 3 0 0 r pmで 2 0分間よく攪拌し、 次いで N—メチル一 2—ピロリ ドン 20 gを攪拌しながら添加しよく分散させて、 ET F E塗料用プライマーを得た。 実施例 1 2
耐熱性樹脂として P A I粉末を 1 0 gとポリエーテルサルホン (住友化学社製 ) の粉碎物 (平均粒子径 2 μ m) を 2 0 g用いることのほかは、 実施例 1 0と同 様にして、 ET F E塗料用プライマーを得た。 実施例 1 3
ET F Eを 24 g、 P A I粉末を 1 6 gにすることのほかは、 実施例 1 0と同 様にして、 E T F E塗料用プライマーを得た。 実施例 1 4
PA Iの代わりにポリイミド (日立化成社製) 粉碎物 (平均粒子径 2. 5 /xm ) を用いることのほかは、 実施例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマー を得た。 実施例 1 5
ETFEとして平均粒子径が 4. 8 ^umのものを使用することのほかは、 実施 例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマーを得た。 実施例 1 6
ETFEとして平均粒子径が 13. 7 μπιのものを使用することのほかは、 実 施例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマーを得た。 実施例 1 7
更に、 CuO粉をETFEに対し0. 1質量%添加することのほかは、 実施例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマーを得た。 実施例 1 8
更に、 2—メルカプトべンゾイミダゾール粉を ETFEに対し 0. :
加することのほかは、 実施例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマーを得 た。 実施例 1 9
ET F Eとしてエチレン Zテトラフルォロエチレン/ CH2 = C F C3 F 6Hの モル比が 33. 8/65ノ1. 2であり、 297 °Cでのメルトフローレートが 0. 05gZl O分、 平均粒子径が 3. 5 μ mのものを用いることのほかは、 実施例 10と同様にして、 ETFE塗料用プライマーを得た。 比較例 7
ETFEの平均粒子径を 50 μπにすることのほかは、 実施例 10と同様にし て、 ETFE塗料用プライマーを得た。 比較例 8
ETFEを 15 g、 PA I粉末を 25 g用いることのほかは、 実施例 10と同 様にして、 ETFE塗料用プライマーを得た。 比較例 9
N—メチル _ 2—ピロリ ドンを添加しないことのほかは、 実施例 10と同様に して、 ETFE塗料用プライマーを得た。 評価方法
1. ETF E塗料用プライマーの密着試験
脱脂された鉄基材 (10 OmmX 20 OmmX 5mm) に 80メッシュのアル ミナとしてトサエメリー (宇治電化学工業社製) を 0. 5MP aの圧力でブラス 1、を行い、 エアーでブラスト粉を除去した上に、 上記により得た ETFE塗料用 プライマーをスプレーで乾燥膜厚が 15〜 20 zmとなるように塗装し、 80°C で 30分間乾燥させ、 次いで、 エチレン Zテトラフルォロエチレン Zへキサフル ォロイソブチレンのモル比 33/65/2の粉体塗料 (297°Cでのメルトフ口 一レート 8 g/l O分、 平均粒子径 60 μιη) を静電塗装し、 300°Cで 30分 間焼成を行い、 約 800 μΐηの厚みの塗装膜を持つ塗装物を得た。 この塗膜に 1 Omm幅にナイフで筋目を入れ、 島津社製オートグラフ D S C— 500を用いて
5 Omm/分の速度で 90度の剥離試験を行った。 また、 上記塗装物を 95°Cの 沸騰水の中に 20時間浸漬したものと、 上記塗装物を 200°Cのオーブン中に 7
2時間ァニール処理したものを用意し、 同様の条件で剥離試験を行った。 結果を 表 2に示す。
2. クラック限界厚み
上記により得た ETFE塗料用プライマーを、 乾燥膜厚が 10 111、 1 5 im、 20 μπι、 25 μπι、 30 μπι、 35 /im、 となるように 1回毎塗装時当て板等 でマスクしながら 5〜10段階の重ね塗装を行い、 クラックが発生した膜厚より 一つ少ない重ね塗装部分の膜厚を測定し、 限界膜厚とした。 結果を表 2に示す。 表 2
Figure imgf000034_0001
表 2から、 比較例 7〜 9では、 密着性に劣るのに対し、 実施例 10〜1 8では、 密着性に優れ、 熱水処理や加熱処理の後においても初期と同等又はやや劣る程度 の密着性を維持しており、 密着性のばらつきが殆どないことがわかった。 実施例 10と実施例 19との比較から、 メルトフローレートが 0. l~100 gZl O 分であることは密着性向上に重要であることがわかった。 産業上の利用可能性
第一の本発明の含フッ素塗料組成物及び第二の本発明の含フッ素塗料組成物は、 上述の構成からなるので、 1コート法により 2コート法に匹敵する厚さで溶融性 フッ素樹脂を主として含有する層を形成することができ、 かつ、 主としてフッ素 樹脂を含有する層の上に、 主としてバインダー樹脂を含有する層を形成すること、 及び、 これら両層の上下を逆にして形成することの何れをも可能にすることがで さる。
第三の本発明の ETFE塗料用プライマーは、 上述の構成からなるので、 被塗 装物との密着性、 上に形成される ETFE塗膜との密着性がともに優れ、 加工性 が良好である。

Claims

請求の範囲
1 . 高分子材料及ぴ平均粒子径が 0 . 1〜 3 0 μ mである溶融性フッ素樹脂を 配合して得られる含フッ素塗料組成物であって、
前記溶融性フッ素樹脂と前記高分子材料との容量比は、 前記溶融性フッ素樹脂: 前記高分子材料が 3 5 : 6 5〜9 5 : 5である
ことを特徴とする含フッ素塗料組成物。
2 . 高分子材料は、 溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下において、 液状であ るもの又は溶媒に溶解しているものである請求の範囲第 1項記載の含フッ素塗料 組成物。
3 . 高分子材料は、 被塗装物と化学的に結合することができる官能基を有する ものである請求の範囲第 1又は 2項記載の含フッ素塗料組成物。
4 . 高分子材料は、 融点、 ガラス転移点又は軟化点として 1 5 0 °C以上の値を 有するものである請求の範囲第 1、 2又は 3項記載の含フッ素塗料組成物。
5 . 高分子材料及び平均粒子径が 1〜 3 0 μ mである溶融性フッ素樹脂を配合 して得られる含フッ素塗料組成物であって、
前記高分子材料は、 前記溶融性フッ素樹脂の融解開始温度以下において、 液状で あるもの又は溶媒に溶解しているものであり、
前記溶融性フッ素樹脂と前記高分子材料との容量比は、 前記溶融性フッ素樹脂: 前記高分子材料が 3 5 : 6 5〜9 5 : 5である
ことを特徴とする含フッ素塗料組成物。
6 . 溶融性フッ素樹脂は、 パーフルォロポリマーである請求の範囲第 1、 2、 3、 4又は 5項記載の含フッ素塗料組成物。
7. 高分子材料は、 含フッ素高分子である請求の範囲第 1、 2、 3、 4、 5又 は 6項記載の含フッ素塗料組成物。
8. 高分子材料は、 弾性体である請求の範囲第 1、 2、 3、 4、 5、 6又は 7 項記載の含フッ素塗料組成物。
9. 弾性体は、 少なくとも 200°Cにおいて耐熱性を有するものである請求の 範囲第 8項記載の含フッ素塗料組成物。
10. 高分子材料は、 無機高分子である請求の範囲第 1、 2、 3、 5又は 6項 記載の含フッ素塗料組成物。
1 1. OA機器用ロール又は OA機器用ベルトに用いられるものである請求の 範囲第 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9又は 10項記載の含フッ素塗料組成 物。
12. 1コート法に用いるものである請求の範囲第 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 10又は 1 1項記載の含フッ素塗料組成物。
13. 液状であるものは、 分散媒が液相である分散系である請求の範囲第 2項 記載の含フッ素塗料組成物。
14. 溶融性フッ素樹脂は、 エチレン Zテトラフルォロエチレン共重合体であ る請求の範囲第 1、 2、 3、 4又は 1 3項記載の含フッ素塗料組成物。
15. 高分子材料は、 耐熱性樹脂である請求の範囲第 1、 2、 3、 4、 13又 は 14項記載の含フッ素塗料組成物。
16. 高分子材料は、 耐熱性樹脂であり、 分散系は、 前記耐熱性樹脂、 分散媒 及び前記耐熱性樹脂を溶解させるための耐熱性樹脂溶解溶媒からなるものである 請求の範囲第 1 3項記載の含フッ素塗料組成物。
1 7. ETFE塗料用プライマーである請求の範囲第 1 3、 14、 1 5又は 1 6項記載の含フッ素塗料組成物。
18. ETFE (A) 、 耐熱性樹脂、 分散媒及び前記耐熱性樹脂を溶解させる ための耐熱性樹脂溶解溶媒を含有する ETFE塗料用プライマーであって、 前記 ETFE (A) は、 平均粒子径が 0. 1〜30 μπιであり、
前記 ETFE (A) と前記耐熱性樹脂との固形分比は、 質量基準で 40 : 60〜 90 : 10であることを特徴とする ETFE塗料用プライマー。
19. 耐熱性樹脂溶解溶媒は、 耐熱性樹脂に対し質量基準で 10 %以上である 請求の範囲第 1 8項記載の ETFE塗料用プライマー。
20. ETFE (A) は、 メノレトフローレートが 0. 1〜100 /10分で ある請求の範囲第 1 8又は 1 9項記載の ETFE塗料用プライマー。
21. 耐熱性樹脂は、 ポリアミドイミド樹脂、 ポリエーテルサルホン及びポリ イミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも 1種である請求の範囲第 18、 1 9又は 20項記載の ETFE塗料用プライマー。
22. 更に、 熱安定剤を ETFE (A) の固形分に対し質量基準で 0. 001 〜 5 %含有する請求の範囲第 1 8、 19、 20又は 21項記載の E T F E塗料用 プライマー。
23. 請求の範囲第 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 10、 1 1、 12. 13、 14、 1 5、 16又は 1 7項記載の含フッ素塗料組成物を塗装することに より得られることを特徴とする塗膜。
24. 請求の範囲第 23項記載の塗膜を有することを特徴とする塗装物。
25. 被塗装物上に請求の範囲第 18、 19、 20、 2 1又は 22項記載の E TFE塗料用プライマーを塗布することより得られるものである
ことを特徴とするプライマー皮膜。
26. 被塗装物、 請求の範囲第 25項記載のプライマー皮膜及び ETFE塗膜 からなる塗装物であって、
前記プライマー皮膜は、 前記被塗装物上に形成したものであり、
前記 ETFE塗膜は、 前記プライマー皮膜上に形成したものである .
ことを特徴とする塗装物。
PCT/JP2002/004515 2001-05-09 2002-05-09 Fluorine-containing resin coating compositions, primers for etfe coating, and coated articles WO2002090450A1 (en)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DK02724741T DK1394229T3 (en) 2001-05-09 2002-05-09 Fluorine-containing resin-based coating compositions, primers for the ETFE coating, and coated articles
US10/476,785 US7192638B2 (en) 2001-05-09 2002-05-09 Fluorine-containing coating composition, primer for ETFE-based coatings, and coated article
KR1020037014474A KR100569037B1 (ko) 2001-05-09 2002-05-09 Etfe 분체 도료용 프라이머, etfe 도료용 프라이머 및 도장물
JP2002587518A JP4207569B2 (ja) 2001-05-09 2002-05-09 Etfe塗料用プライマー
EP20020724741 EP1394229B1 (en) 2001-05-09 2002-05-09 Fluorine-containing resin coating compositions, primers for etfe coating, and coated articles

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-138334 2001-05-09
JP2001138334 2001-05-09
JP2001-182625 2001-06-15
JP2001182625 2001-06-15

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2002090450A1 true WO2002090450A1 (en) 2002-11-14

Family

ID=26614791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2002/004515 WO2002090450A1 (en) 2001-05-09 2002-05-09 Fluorine-containing resin coating compositions, primers for etfe coating, and coated articles

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7192638B2 (ja)
EP (1) EP1394229B1 (ja)
JP (2) JP4207569B2 (ja)
KR (1) KR100569037B1 (ja)
DK (1) DK1394229T3 (ja)
WO (1) WO2002090450A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206637A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Asahi Glass Co Ltd エチレン/テトラフルオロエチレン系共重合体粉体及びそれを塗装してなる物品
JP2007063482A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Daikin Ind Ltd 含フッ素重合体水性組成物及び被膜物品
JP2009522415A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 接着性ポリマーを含有するフルオロポリマーコーティング組成物および基材コーティング法
JP2011038026A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Iwate Industrial Research Center 塗料
WO2015087813A1 (ja) * 2013-12-11 2015-06-18 旭硝子株式会社 粉体プライマー組成物及びそれを用いた積層体
WO2019221117A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 オムロン株式会社 電子物品、および電子物品への成膜方法
CN111630206A (zh) * 2018-01-24 2020-09-04 日本制铁株式会社 焊接钢管用防锈处理液、焊接钢管的化学转化处理方法、焊接钢管及焊接钢管的成型产品
WO2020241121A1 (ja) 2019-05-31 2020-12-03 ダイキン工業株式会社 エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体塗料用プライマー

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7604818B2 (en) * 2004-12-22 2009-10-20 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Polymers of fluorinated monomers and hydrocarbon monomers
US8607886B2 (en) * 2007-01-03 2013-12-17 Fm Global Technologies, Llc Combined plug and sealing ring for sprinkler nozzle and related methods
US20080308285A1 (en) * 2007-01-03 2008-12-18 Fm Global Technologies, Llc Corrosion resistant sprinklers, nozzles, and related fire protection components and systems
CN102030987B (zh) * 2009-09-30 2013-12-04 E.I.内穆尔杜邦公司 抗腐蚀膜和包含该抗腐蚀膜的制品
KR101412827B1 (ko) 2010-11-12 2014-06-30 삼성전기주식회사 콘덴서 소자, 고체 전해 콘덴서, 및 그 제조방법
US9457315B2 (en) * 2011-02-18 2016-10-04 Arkema Inc. Fluoropolymer gas separation films
JP6432521B2 (ja) * 2013-12-03 2018-12-05 Agc株式会社 液体プライマー組成物及びそれを用いた積層体
KR101587831B1 (ko) * 2014-10-23 2016-01-25 (주)에치케이씨 액츄에이터 제조방법
US10640617B2 (en) 2015-06-30 2020-05-05 Sabic Global Technologies B.V. Method of preparing a polymer dispersion and polymer dispersions prepared thereby
CN105949844B (zh) * 2016-05-27 2017-12-12 玉溪春和纸业有限公司 一种高固低黏镭射电化铝成像层涂料及其制备方法
CN108309249A (zh) * 2018-03-15 2018-07-24 苏州国科盈睿医疗科技有限公司 智能型皮肤镜系统
JP2021532218A (ja) * 2018-07-27 2021-11-25 エージーシー ケミカルズ アメリカズ,インコーポレイテッド 官能化フッ素含有樹脂性粉末及びその形成方法
US11963297B2 (en) * 2019-01-11 2024-04-16 Daikin Industries, Ltd. Fluororesin composition, fluororesin sheet, laminate and substrate for circuits
JP2022046456A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 ダイキン工業株式会社 塗料組成物及び塗装品
JP7206511B2 (ja) 2021-03-09 2023-01-18 ダイキン工業株式会社 粉体状プライマー組成物
WO2022191055A1 (ja) * 2021-03-09 2022-09-15 ダイキン工業株式会社 溶融性フッ素樹脂プライマー
FR3129404A1 (fr) * 2021-11-24 2023-05-26 Seb S.A. Utilisation d’une source de cuivre dans un revêtement anti-adhésif
CN115124901B (zh) * 2022-05-23 2023-12-08 苏州皇冠涂料科技发展有限公司 一种耐腐蚀的电容器涂料及其制备方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3668193A (en) 1971-01-27 1972-06-06 Pennwalt Corp Vinylidene fluoride coating compositions containing polyimides
US3906060A (en) 1972-06-28 1975-09-16 Montedison Spa Coating compostions for metal substrates based on ethylenetetrafluoroethylene copolymers
JPS5827757A (ja) * 1981-08-12 1983-02-18 Daikin Ind Ltd 耐蝕性にすぐれたフツ素樹脂塗装皮膜の調製法
WO1992010549A1 (en) 1990-12-12 1992-06-25 E.I. Du Pont De Nemours And Company Non-stick coating system with ptfe of different melt viscosities for concentration gradient
US5198491A (en) 1986-07-21 1993-03-30 Daikin Industries Ltd. Cooking utensils surface coated with tetrafluoroethlene base polymer
JPH08176495A (ja) 1994-12-22 1996-07-09 Shikoku Chem Corp 被覆用樹脂組成物及びその硬化方法
WO1999032565A2 (en) 1997-12-22 1999-07-01 Dupont-Mitsui Fluorochemicals Co., Ltd. Fluororesin powder liquid dispersion capable of forming thick coatings
EP0964037A1 (en) 1997-02-28 1999-12-15 Yuichi Mori Coating composition, coated object, and coating method
WO2000036027A1 (fr) * 1998-12-16 2000-06-22 Daikin Industries, Ltd. Composition pour materiau de revetement a base de fluororesine en poudre
WO2000056825A1 (fr) * 1999-03-19 2000-09-28 Daikin Industries, Ltd. Composition de revetement de fluorocaoutchouc et article enrobe

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3366454D1 (en) * 1982-07-20 1986-10-30 Hoechst Ag Primer for coatings containing fluorocarbon polymers with an amount of poly(arylene sulfide) resin, aromatic polyether sulfone resin or aromatic polyether ketone resin, and use thereof
US5536583A (en) * 1986-07-01 1996-07-16 Edlon Products, Inc. Polymer metal bonded composite and method of producing same
JPS6383177A (ja) * 1986-09-29 1988-04-13 Kouseinou Jushi Shinseizou Gijutsu Kenkyu Kumiai 下塗り組成物
JPS63176894A (ja) * 1987-01-16 1988-07-21 住友金属工業株式会社 高温耐食性と非粘着性に優れた内面被覆鋼管
JPH01223174A (ja) * 1988-03-02 1989-09-06 Sekisui Chem Co Ltd 弗素樹脂被覆体の下塗り剤組成物及びその下塗り剤組成物を用いた弗素樹脂被覆体
JPH0841414A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 皮膜形成組成物
JPH08241006A (ja) * 1995-01-06 1996-09-17 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP3679224B2 (ja) * 1996-05-10 2005-08-03 Ntn株式会社 分離爪
US6183869B1 (en) * 1997-05-02 2001-02-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Primer composition, fixing member, and fixing device using the fixing member
JP4221773B2 (ja) 1998-06-05 2009-02-12 ダイキン工業株式会社 フッ素樹脂被覆用水性プライマー組成物
JP2001054761A (ja) * 1999-06-07 2001-02-27 Daikin Ind Ltd 物品の被覆方法および被覆物品
JP2001081629A (ja) * 1999-09-09 2001-03-27 Toray Monofilament Co Ltd 水産資材用モノフィラメント及び釣糸

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3668193A (en) 1971-01-27 1972-06-06 Pennwalt Corp Vinylidene fluoride coating compositions containing polyimides
US3906060A (en) 1972-06-28 1975-09-16 Montedison Spa Coating compostions for metal substrates based on ethylenetetrafluoroethylene copolymers
JPS5827757A (ja) * 1981-08-12 1983-02-18 Daikin Ind Ltd 耐蝕性にすぐれたフツ素樹脂塗装皮膜の調製法
US5198491A (en) 1986-07-21 1993-03-30 Daikin Industries Ltd. Cooking utensils surface coated with tetrafluoroethlene base polymer
WO1992010549A1 (en) 1990-12-12 1992-06-25 E.I. Du Pont De Nemours And Company Non-stick coating system with ptfe of different melt viscosities for concentration gradient
JPH08176495A (ja) 1994-12-22 1996-07-09 Shikoku Chem Corp 被覆用樹脂組成物及びその硬化方法
EP0964037A1 (en) 1997-02-28 1999-12-15 Yuichi Mori Coating composition, coated object, and coating method
WO1999032565A2 (en) 1997-12-22 1999-07-01 Dupont-Mitsui Fluorochemicals Co., Ltd. Fluororesin powder liquid dispersion capable of forming thick coatings
WO2000036027A1 (fr) * 1998-12-16 2000-06-22 Daikin Industries, Ltd. Composition pour materiau de revetement a base de fluororesine en poudre
WO2000056825A1 (fr) * 1999-03-19 2000-09-28 Daikin Industries, Ltd. Composition de revetement de fluorocaoutchouc et article enrobe

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP1394229A4

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206637A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Asahi Glass Co Ltd エチレン/テトラフルオロエチレン系共重合体粉体及びそれを塗装してなる物品
JP4639820B2 (ja) * 2005-01-25 2011-02-23 旭硝子株式会社 エチレン/テトラフルオロエチレン系共重合体粉体及びそれを塗装してなる物品
JP2007063482A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Daikin Ind Ltd 含フッ素重合体水性組成物及び被膜物品
JP4534916B2 (ja) * 2005-09-01 2010-09-01 ダイキン工業株式会社 含フッ素重合体水性組成物及び被膜物品
JP2009522415A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 接着性ポリマーを含有するフルオロポリマーコーティング組成物および基材コーティング法
JP2011038026A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Iwate Industrial Research Center 塗料
US10113068B2 (en) 2013-12-11 2018-10-30 AGC Inc. Powder primer composition and laminate using it
JPWO2015087813A1 (ja) * 2013-12-11 2017-03-16 旭硝子株式会社 粉体プライマー組成物及びそれを用いた積層体
WO2015087813A1 (ja) * 2013-12-11 2015-06-18 旭硝子株式会社 粉体プライマー組成物及びそれを用いた積層体
CN111630206A (zh) * 2018-01-24 2020-09-04 日本制铁株式会社 焊接钢管用防锈处理液、焊接钢管的化学转化处理方法、焊接钢管及焊接钢管的成型产品
CN111630206B (zh) * 2018-01-24 2022-04-08 日本制铁株式会社 焊接钢管用防锈处理液、焊接钢管的化学转化处理方法、焊接钢管及焊接钢管的成型产品
WO2019221117A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 オムロン株式会社 電子物品、および電子物品への成膜方法
JPWO2019221117A1 (ja) * 2018-05-18 2021-07-08 オムロン株式会社 電子物品、および電子物品への成膜方法
JP7264160B2 (ja) 2018-05-18 2023-04-25 オムロン株式会社 電子物品、および電子物品への成膜方法
WO2020241121A1 (ja) 2019-05-31 2020-12-03 ダイキン工業株式会社 エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体塗料用プライマー
CN113891766A (zh) * 2019-05-31 2022-01-04 大金工业株式会社 乙烯/四氟乙烯共聚物涂料用底漆
KR20220012937A (ko) 2019-05-31 2022-02-04 다이킨 고교 가부시키가이샤 에틸렌/테트라플루오로에틸렌 공중합체 도료용 프라이머
CN113891766B (zh) * 2019-05-31 2022-12-06 大金工业株式会社 乙烯/四氟乙烯共聚物涂料用底漆
US11827801B2 (en) 2019-05-31 2023-11-28 Daikin Industries, Ltd. Primer for ethylene/tetrafluoroethylene copolymer coating materials

Also Published As

Publication number Publication date
EP1394229A4 (en) 2006-04-19
KR20040029970A (ko) 2004-04-08
JPWO2002090450A1 (ja) 2005-02-17
JP2008045140A (ja) 2008-02-28
JP4207569B2 (ja) 2009-01-14
DK1394229T3 (en) 2015-04-27
EP1394229A1 (en) 2004-03-03
KR100569037B1 (ko) 2006-04-10
US20040147666A1 (en) 2004-07-29
JP4952505B2 (ja) 2012-06-13
US7192638B2 (en) 2007-03-20
EP1394229B1 (en) 2015-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4952505B2 (ja) プライマー組成物
US6403213B1 (en) Highly filled undercoat for non-stick finish
KR102055633B1 (ko) 중합체 입자, 그를 포함하는 수성 분산물, 및 그를 사용하는 불소수지 코팅 조성물
JP5445587B2 (ja) 被覆物品の製造方法、及び、被覆物品
KR101585356B1 (ko) 불소 함유 적층체 및 그 제조 방법
JP5967230B2 (ja) 被覆物品、及び、耐食性塗膜の形成方法
JP2011184694A (ja) 水性ポリマー組成物及びそれから製造される製品
JP6149739B2 (ja) プライマー組成物及びそれを用いた積層体
WO2003106556A1 (ja) 含フッ素樹脂水性分散体組成物及び含フッ素水性塗料組成物
KR100674521B1 (ko) 불소 함유 적층체의 형성 방법, 및 피복 물품
KR100771302B1 (ko) 도료 조성물, 불소 함유 적층체 및 수지 조성물
US8063135B2 (en) Water-based polymer composition and articles made therefrom
JP2004204073A (ja) 被覆用組成物、塗膜及び被覆物品
KR20140013941A (ko) 피복 물품
JP4254536B2 (ja) 含フッ素塗料組成物、塗膜及び塗装物
CN116254022A (zh) 含氟树脂溶剂型底层涂料组合物、涂膜、含氟树脂层积体和物品
JP2003053261A (ja) フッ素樹脂塗膜製造方法、フッ素樹脂塗膜及び加工物品
JP2013075498A (ja) 含フッ素積層体及びその製造方法
JP2003147256A (ja) 含フッ素被覆用組成物及び被覆物再生方法
JPWO2003029370A1 (ja) 被覆用組成物及び被覆物品
TW202335847A (zh) 液狀塗料組成物、塗膜、含氟樹脂積層體、及物品

Legal Events

Date Code Title Description
AK Designated states

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): JP KR US

AL Designated countries for regional patents

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AT BE CH CY DE DK ES FI FR GB GR IE IT LU MC NL PT SE TR

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2002587518

Country of ref document: JP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2002724741

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 10476785

Country of ref document: US

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 1020037014474

Country of ref document: KR

WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 2002724741

Country of ref document: EP