JP2003147256A - 含フッ素被覆用組成物及び被覆物再生方法 - Google Patents

含フッ素被覆用組成物及び被覆物再生方法

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JP2003147256A
JP2003147256A JP2001352071A JP2001352071A JP2003147256A JP 2003147256 A JP2003147256 A JP 2003147256A JP 2001352071 A JP2001352071 A JP 2001352071A JP 2001352071 A JP2001352071 A JP 2001352071A JP 2003147256 A JP2003147256 A JP 2003147256A
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fluorine
coating
resin
regenerating
coated
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JP2001352071A
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Seitaro Yamaguchi
誠太郎 山口
Koichiro Ogita
耕一郎 荻田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布時にハジキを生じず、被塗装物との密着
性と、含フッ素樹脂からなる上層との密着性に優れた均
一な皮膜を得ることができる含フッ素被覆用組成物及び
含フッ素被覆物再生用組成物、並びに、被覆物の再利用
に供するための被覆物再生方法を提供する。 【解決手段】 含フッ素重合体、耐熱性樹脂及び含窒素
有機液体を配合して得られる含フッ素被覆用組成物であ
って、上記耐熱性樹脂は、ポリアリレンサルファイド樹
脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂
及び/又はポリイミド樹脂であり、上記含フッ素重合体
は、固形分が3〜20重量部であり、上記耐熱性樹脂
は、固形分が1〜5重量部であり、上記含窒素有機液体
は、20〜250重量部であることを特徴とする含フッ
素被覆用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素被覆用組
成物、上記含フッ素被覆用組成物からなる含フッ素被覆
物再生用組成物、及び、被覆物の再利用に供するために
上記含フッ素被覆物再生用組成物を用いて被覆物を再生
する被覆物再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリテトラフルオロエチレン〔PTF
E〕等のフッ素樹脂は、低摩擦係数を有し、非粘着性、
耐薬品性、耐熱性等の特性に優れているので、食品工業
用品、フライパンや鍋等の厨房器具、アイロン等の家庭
用品、電気工業用品、機械工業用品等の表面加工に広く
用いられている。
【0003】表面加工は、被塗装物上にフッ素樹脂から
なる層を設けることにより行うが、フッ素樹脂の非粘着
性により、この層と被塗装物との密着性は乏しい。この
密着性の向上を目的として、被塗装物上に下塗りとして
予めプライマーを塗装することが行われてきた。
【0004】このプライマーとしては、フッ素樹脂から
なる層との密着性を持たせるためにフッ素樹脂を配合
し、更に、被塗装物との密着性を持たせるためにバイン
ダー樹脂をも配合したものがある。
【0005】テトラフルオロエチレンの単独重合体又は
共重合体を配合したプライマーとして、特開昭59−1
99774号公報には、バインダー樹脂としてポリアミ
ドイミド、ポリイミド等を用いた水性プライマーが開示
されている。
【0006】しかしながら、このプライマーは、水性分
散体であり、鉄、ステンレス、アルミニウム等の被塗装
物にスプレー塗装を試みると、被塗装物表面ではじかれ
て、いわゆるハジキを生じ、均一な塗布が困難であると
いう問題があった。
【0007】パン焼き型等のフッ素樹脂からなる層によ
り被覆した被覆物は、この層が使用等により損傷した場
合、省資源による環境保護、経済性等の点から、再利用
することが望ましい。被覆物の再利用は、通常、この層
を除去した後、フッ素樹脂からなる層を再度形成するこ
とにより被覆物を再生し、得られる再生被覆物を再利用
に供することにより行われる。
【0008】被覆物を再利用する場合においても、被塗
物との密着性を持たせるため、従来、水性プライマーが
用いられてきた。しかしながら、フッ素樹脂からなる層
をサンドブラスト等によって除去したものに水性プライ
マーをスプレー塗装すると、ハジキがはげしく、均一な
プライマー層の形成が極めて困難であるという問題があ
った。
【0009】ハジキを防止するため、従来、水性プライ
マーは、通常30〜40℃等の室温以上に加温した被塗
物に塗布していた。しかしながら、この加温を塗装工程
で行うことは、熱源や加熱時間に加え、冷却する工程や
時間も必要となり、生産性が低下するという問題があっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
現状に鑑み、塗布時にハジキを生じず、被塗装物との密
着性と、含フッ素樹脂からなる上層との密着性に優れた
均一な皮膜を得ることができる含フッ素被覆用組成物及
び含フッ素被覆物再生用組成物、並びに、被覆物の再利
用に供するための被覆物再生方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、含フッ素重合
体、耐熱性樹脂及び含窒素有機液体を配合して得られる
含フッ素被覆用組成物であって、上記耐熱性樹脂は、ポ
リアリレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリアミドイミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂で
あり、上記含フッ素重合体は、固形分が3〜20重量部
であり、上記耐熱性樹脂は、固形分が1〜5重量部であ
り、上記含窒素有機液体は、20〜250重量部である
ことを特徴とする含フッ素被覆用組成物である。
【0012】上記含フッ素重合体と上記耐熱性樹脂との
固形分重量比は、上記含フッ素重合体:上記耐熱性樹脂
が50:50〜85:15であることが好ましい。上記
含フッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレン、及び
/又は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体であることが好ましい。上記含フッ素重
合体は、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体であることがより好まし
い。上記耐熱性樹脂は、ポリアミドイミド樹脂であるこ
とが好ましい。
【0013】本発明は、上記含フッ素被覆用組成物から
なり、被覆物を再生して再生被覆物を得るために用いら
れることを特徴とする含フッ素被覆物再生用組成物であ
る。上記含フッ素被覆物再生用組成物は、更に、金属粉
末を配合したものであってもよい。
【0014】本発明は、被覆物の再利用に供するために
上記被覆物を再生し、再生被覆物を得る被覆物再生方法
であって、上記含フッ素被覆物再生用組成物を被塗物に
塗装することにより含フッ素被覆層を形成することを特
徴とする被覆物再生方法である。上記被覆物は、基材上
に含フッ素系ポリマー層が形成されたものであることが
好ましい。上記被塗物は、基材上に形成されていた含フ
ッ素系ポリマー層を除去するための除去作業を行ったも
のであることが好ましい。上記被覆物再生方法は、上記
含フッ素被覆層上に、含フッ素樹脂からなる含フッ素樹
脂層が形成されるものであってもよい。以下に本発明を
詳細に説明する。
【0015】本発明の含フッ素被覆用組成物は、含フッ
素重合体、耐熱性樹脂及び含窒素有機液体を配合して得
られるものである。
【0016】本発明の含フッ素被覆用組成物は、被塗装
物上に塗装することにより、含フッ素被覆層を形成する
ことができる。被塗装物への塗装は、通常、被塗装物に
塗布し、適宜乾燥し、次いで焼成することよりなる。本
発明の含フッ素被覆用組成物は、被塗装物に塗布する場
合、ハジキを生じず、均一に塗布することができる。
【0017】本明細書において、上記「含フッ素被覆
層」とは、本発明の含フッ素被覆用組成物を塗装するこ
とにより、被塗装物上に形成されるものを意味する。本
発明の含フッ素被覆用組成物は、通常、含フッ素樹脂か
らなる含フッ素樹脂層を被塗装物上に形成する場合、予
め下塗り塗料として被塗装物上に塗装することに用いら
れる。本明細書において、上記「下塗り塗料」は、プラ
イマーということがある。
【0018】上記含フッ素被覆層は、上記含フッ素重合
体と上記耐熱性樹脂が表面張力に差を有することから、
塗布後の焼成時に上記含フッ素重合体が浮上する結果、
上記含フッ素被覆層のうち、上記被塗装物から遠い距離
にある表面側に主として上記含フッ素重合体が配置し、
被塗装物側に主として上記耐熱性樹脂が配置することと
なる。
【0019】上記耐熱性樹脂は、上記被塗装物との接着
性と、上記含フッ素重合体との親和性とを併有するの
で、得られる含フッ素被覆層の上記被塗装物に対する密
着性を向上させることができる。上記含フッ素重合体
は、上記含フッ素樹脂と親和性を有するので、得られる
含フッ素被覆層の上記含フッ素樹脂層に対する密着性を
向上させることができる。このように、上記含フッ素被
覆層は、上記被塗装物及び上記含フッ素樹脂層の双方に
対し、優れた密着性を有することができる。
【0020】本明細書において、上記「含フッ素樹脂
層」とは、含フッ素樹脂からなる層であって、上記含フ
ッ素被覆層上に形成される層を意味する。このような含
フッ素樹脂層としては特に限定されず、例えば、含フッ
素樹脂を含有する上塗り塗料を塗装することにより形成
された塗膜であってもよいし、含フッ素樹脂を用いて形
成されたフィルム、シート等の成形物であってもよい。
【0021】本明細書において、上記「含フッ素樹脂」
とは、主鎖を構成する炭素原子に直接結合しているフッ
素原子を有するポリマーからなる樹脂であって、上記含
フッ素樹脂層をなすものを意味する。上記含フッ素樹脂
としては特に限定されず、例えば、上記含フッ素樹脂に
属する樹脂のポリマーは、上記含フッ素重合体に属する
重合体と同じものであってもよいし、異なるものであっ
てもよい。
【0022】本発明の含フッ素被覆用組成物は、含フッ
素重合体を配合して得られるものである。本明細書にお
いて、上記「含フッ素重合体」とは、主鎖を構成する炭
素原子に直接結合しているフッ素原子を有する重合体で
あって、上記含フッ素被覆用組成物に配合されるものを
意味する。上記含フッ素重合体は、単量体成分として含
フッ素モノエチレン系不飽和炭化水素(a)を含有し、
重合することにより得られるものであってよい。
【0023】本明細書において、上記「含フッ素モノエ
チレン系不飽和炭化水素(a)(以下、不飽和炭化水素
(a)という)」とは、分子中にビニル基を1個有し、
水素原子の一部又は全部がフッ素原子により置換されて
いる不飽和炭化水素を意味する。上記不飽和炭化水素
(a)としては、フッ素原子により置換されていること
に加え、塩素原子等のその他のハロゲン原子により水素
原子の一部が置換されているものであってもよく、トリ
フルオロメチル基等のフッ素化アルキル基を有するもの
であってもよい。
【0024】上記不飽和炭化水素(a)としては特に限
定されず、例えば、テトラフルオロエチレン〔TF
E〕、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕、クロロト
リフルオロエチレン〔CTFE〕、ビニリデンフルオラ
イド〔VdF〕、フッ化ビニル〔VF〕等が挙げられ、
これらは、1種又は2種以上を用いることができる。
【0025】上記含フッ素重合体は、単独重合体であっ
てもよい。上記単独重合体としては特に限定されず、例
えば、上記不飽和炭化水素(a)の単独重合体であって
よく、このような単独重合体としては、例えば、ポリテ
トラフルオロエチレン〔PTFE〕、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン〔PCTFE〕、ポリビニリデンフルオ
ライド〔PVdF〕、ポリフッ化ビニル〔PVF〕等が
挙げられる。
【0026】上記含フッ素重合体の単量体成分として、
上記不飽和炭化水素(a)に加え、上記不飽和炭化水素
(a)と共重合し得る不飽和化合物(b)を用いてもよ
い。上記不飽和化合物(b)としては特に限定されず、
例えば、トリフルオロエチレン〔3FH〕;エチレン
〔Et〕、プロピレン〔Pr〕等のハロゲン原子を有し
ないモノエチレン系不飽和炭化水素等が挙げられる。こ
れらは、1種又は2種以上を用いることができる。
【0027】上記含フッ素重合体は、上記単量体成分と
して上記不飽和炭化水素(a)及び上記不飽和化合物
(b)を含有し、重合することにより得られる共重合体
であってもよい。このような共重合体としては特に限定
されず、例えば、2元共重合体、3元共重合体等が挙げ
られる。上記2元共重合体としては、例えば、VdF/
HFP共重合体、Et/CTFE共重合体〔ECTF
E〕、Et/HFP共重合体等が挙げられる。
【0028】上記共重合体は、また、TFE/HFP共
重合体〔FEP〕、TFE/CTFE共重合体、TFE
/VdF共重合体、TFE/3FH共重合体、TFE/
Et共重合体〔ETFE〕、TFE/Pr共重合体等の
TFE系共重合体であってもよい。本明細書において、
上記「TFE系共重合体」とは、単量体成分としてTF
Eを含有し、共重合することにより得られる共重合体を
意味する。
【0029】上記TFE系共重合体の単量体成分として
は、上記不飽和炭化水素(a)及び上記不飽和化合物
(b)以外に、TFEと共重合し得るその他の単量体
(c)が挙げられる。上記その他の単量体(c)として
は特に限定されず、例えば、下記一般式: X(CFCF=CF (式中、Xは−H、−Cl又は−Fを示し、mは1〜6
の整数を示し、nは0又は1を示す。但し、HFPを除
く。)で表される化合物、下記一般式: CO[CF(CF)CFO]−CF=CF
(式中、pは1又は2を示す)で表される化合物、及
び、下記一般式: X(CFCY=CH (式中、Xは上記と同じであり、Yは−H又は−Fを示
し、qは1〜6の整数を示す)で表される化合物等が挙
げられる。
【0030】上記TFE系共重合体は、単量体成分とし
てTFE及び上記その他の単量体(c)を含有し、共重
合することにより得られるものであってもよい。このよ
うなTFE系共重合体としては、例えば、TFE/パー
フルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体〔PF
A〕等が挙げられる。単量体成分として上記その他の単
量体(c)を微量に含有し、重合することにより得られ
るTFE系共重合体は、変性ポリテトラフルオロエチレ
ンと称されることがある。
【0031】上記3元共重合体としては、VdFとTF
EとHFPとの共重合体等が挙げられる。上記含フッ素
重合体としては、上述の単独重合体と上述の共重合体と
の混合物、又は、上述の共重合体のうち2種類以上の混
合物であってもよい。上記混合物としては、例えば、P
TFEと上記TFE系共重合体との混合物、上記TFE
系共重合体に属する2種類以上の共重合体の混合物等が
挙げられ、このようなものとしては、例えばPTFEと
PFAとの混合物、PTFEとFEPとの混合物、PT
FEとPFAとFEPとの混合物、PFAとFEPとの
混合物等が挙げられる。
【0032】上記含フッ素重合体は、パーフルオロアル
キル基を有するパーフルオロアルキル基含有エチレン性
不飽和単量体(d)を単量体成分として含有し、重合す
ることにより得られるものであってもよい。上記不飽和
単量体(d)としては、下記一般式
【0033】
【化1】
【0034】(式中、Rfは炭素数4〜20のパーフル
オロアルキル基を示し、Rは−H又は炭素数1〜10
のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜10のアルキレ
ン基を示し、Rは−H又はメチル基を示し、Rは炭
素数1〜17のアルキル基を示し、rは1〜10の整数
を示し、sは0〜10の整数を示す)で表されるもの等
が挙げられる。
【0035】上記含フッ素重合体は、上記不飽和単量体
(d)の単独重合体であってもよいし、単量体成分とし
て、上記不飽和単量体(d)、及び、上記不飽和単量体
(d)と共重合し得る単量体(e)を含有し、共重合す
ることにより得られる共重合体であってもよい。
【0036】上記単量体(e)としては特に限定され
ず、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジルエステル、ジ(メタ)アクリル
酸ポリエチレングリコール、N−メチロールプロパンア
クリルアミド、(メタ)アクリル酸アミド、アルキル基
の炭素数が1〜20である(メタ)アクリル酸のアルキ
ルエステル等の(メタ)アクリル酸誘導体;エチレン、
塩化ビニル、フッ化ビニル、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン等の置換又は非置換エチレ
ン;アルキル基の炭素数が1〜20であるビニルアルキ
ルエーテル、アルキル基の炭素数が1〜20であるハロ
ゲン化アルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
アルキル基の炭素数が1〜20であるビニルアルキルケ
トン等のビニルケトン類;無水マレイン酸等の脂肪族不
飽和ポリカルボン酸及びその誘導体;ブタジエン、イソ
プレン、クロロプレン等のポリエン等が挙げられる。
【0037】上記含フッ素重合体としては、耐熱性、造
膜性、含フッ素樹脂層との密着性等の点から、PTFE
及び/又は上記TFE系共重合体が好ましく、上記TF
E系共重合体としてはFEP又はPFAが好ましい。上
記含フッ素重合体としては、PTFEと上記TFE系共
重合体との混合物又はPFAがより好ましく、PTFE
とFEPとの混合物が更に好ましい。
【0038】上記含フッ素重合体は、例えば、乳化重合
等の従来公知の重合方法等を用いることにより得ること
ができる。上記重合方法により得られる含フッ素重合体
は、所望により、0.01〜30μmの平均粒子径を有
する粉末に粉砕する。上記含フッ素重合体は、また、特
公昭49−17017号公報に記載の方法、即ち、上記
含フッ素重合体の水性分散体に、転層液である有機溶剤
及び転層剤を加え、上記含フッ素重合体を上記有機溶剤
に転層する方法等により、オルガノゾルとすることもで
きる。
【0039】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上記含
フッ素重合体に加え、耐熱性樹脂を配合して得られるも
のである。上記耐熱性樹脂としては、ポリアリレンサル
ファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミド
イミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂を用いる。
【0040】上記ポリアリレンサルファイド樹脂〔PA
S〕は、分子構造中にアリレンチオエーテル基を有する
重合体からなる樹脂である。本明細書において、「アリ
レン」とは、aryleneを意味し、allylen
eを意味するものではない。上記PASとしては特に限
定されず、例えば、ポリフェニレンサルファイド〔PP
S〕等が挙げられる。
【0041】上記PASとしては、一般式−Ar−Z
(式中、Arはアリレン基を示し、Zはチオラート基
(−SM、Mはアルカリ金属を示す)又は−Fを示す)
で表される末端基を有する重合体からなるものであって
もよいし、一般式−Ar−Z′(式中、Arはアリレン
基を示し、Z′はメルカプト基(−SH)又は−Hを示
す)で表される末端基を有する重合体からなるものであ
ってもよい。
【0042】上記一般式−Ar−Zで表される末端基を
有する重合体からなるPPSは、例えば、米国特許第3
354129号公報等に記載されている方法等により製
造することができ、例えば、N−メチルピロリドン等の
極性溶媒中で、NaS等のアルカリ金属硫化物又は硫
酸ナトリウムと、パラジクロロベンゼン等のジハロ芳香
族化合物との脱ハロゲン/硫化反応によってポリアリレ
ンチオエーテルを生成させることにより製造することが
できる。
【0043】上記一般式−Ar−Z′で表される末端基
を有する重合体からなるPPSは、例えば、上記一般式
−Ar−Zで表される末端基を酸処理により変性するこ
とにより製造することができる。
【0044】上記ポリエーテルスルホン樹脂〔PES〕
としては、下記一般式
【0045】
【化2】
【0046】(式中、tは2以上の整数を示す)で表さ
れる重合体からなる樹脂等が挙げられる。上記PESと
しては特に限定されず、例えば、ジクロロジフェニルス
ルホンとビスフェノールとの重縮合により得られる重合
体からなる樹脂等が挙げられる。
【0047】上記ポリアミドイミド樹脂〔PAI〕は、
分子構造中にアミド結合とイミド結合の両方を有する重
合体からなる樹脂である。上記PAIとしては特に限定
されず、例えば、アミド基を分子内にもつ芳香族ジアミ
ンとピロメリット酸等の芳香族四価カルボン酸との反
応、無水トリメリット酸等の芳香族三価カルボン酸と
4,4−ジアミノフェニルエーテル等のジアミンやジフ
ェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートと
の反応、芳香族イミド環を分子内に有する二塩基酸とジ
アミンとの反応等により製造される高分子量重合体から
なる樹脂等が挙げられる。上記PAIとしては、耐熱性
に優れる点から、主鎖中に芳香環を有する重合体からな
るものが好ましい。
【0048】上記ポリイミド樹脂〔PI〕は、分子構造
中にイミド結合を有する重合体からなる樹脂である。上
記PIとしては特に限定されず、例えば、無水ピロメリ
ット酸等の芳香族四価カルボン酸無水物の反応等により
製造される高分子量重合体からなる樹脂等が挙げられ
る。上記PIとしては、耐熱性に優れる点から、主鎖中
に芳香環を有する重合体からなるものが好ましい。
【0049】上記耐熱性樹脂としては、上述のPAS、
PES、PAI又はPIをそれぞれ単独で用いてもよい
し、これらを混合して用いてもよく、単独で用いる場合
と混合して用いる場合の何れにおいても、上記PAS、
PES、PAI及びPIは、それぞれ1種又は2種以上
を用いてもよい。
【0050】上記耐熱性樹脂としては、上記PAIを用
いることが好ましい。上記PAIを用いることにより、
得られる上記含フッ素被覆層の強度を向上させることが
でき、この強度を高温下においても維持させることがで
きる。
【0051】上記含フッ素重合体と上記耐熱性樹脂との
固形分重量比は、上記含フッ素重合体:上記耐熱性樹脂
が50:50〜85:15であることが好ましい。上記
範囲内の固形分重量比であると、得られる含フッ素被覆
層が被塗装物及び含フッ素樹脂層の何れとも優れた密着
性を有することができる。
【0052】上記重量比において上記含フッ素重合体が
50未満であり上記耐熱性樹脂が50を超えると、上記
含フッ素重合体の含有率が不充分となり、含フッ素被覆
層と含フッ素樹脂層との層間密着性が弱くなる場合があ
る。上記重量比において上記含フッ素重合体が85を超
え上記耐熱性樹脂が15未満であると、上記耐熱性樹脂
の含有率が不充分となり、含フッ素被覆層と被塗装物と
の密着力が小さくなる場合がある。より好ましくは、6
0:40〜80:20である。
【0053】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述の
含フッ素重合体及び耐熱性樹脂に加え、含窒素有機液体
を配合して得られるものである。本発明の含フッ素被覆
用組成物は、上記含窒素有機液体を配合することによ
り、適切な粘度に調整することができるので、優れた塗
装作業性を有することができ、また、上記含フッ素重合
体及び上記耐熱性樹脂を適切な濃度に調整することがで
きるので、所望により厚膜を形成することができる。
【0054】本明細書において、上記「含窒素有機液
体」とは、窒素原子を有する有機化合物であって、常温
において液体であるものを意味する。上記含窒素有機液
体としては特に限定されず、例えば、N−メチル−2−
ピロリドン、2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
なかでも、沸点が150℃以上であり、上記耐熱性樹脂
の溶解性に特に優れる点から、N−メチル−2−ピロリ
ドン及び/又はN,N−ジメチルアセトアミドを用いるこ
とが好ましい。
【0055】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上記含
フッ素重合体を固形分が3〜20重量部、上記耐熱性樹
脂を固形分が1〜5重量部、及び、上記含窒素有機液体
を20〜250重量部となるように配合して得られるも
のである。本発明の含フッ素被覆用組成物は、これらの
成分をそれぞれ上記範囲内の割合で配合することによ
り、ハジキを生じず、均一な塗布を行うことができ、優
れた塗装作業性を有するとともに、得られる含フッ素被
覆層を被塗装物との密着性及び含フッ素樹脂層との密着
性に優れたものにすることができる。
【0056】上記含フッ素重合体は、上記下限未満であ
ると、上記含フッ素樹脂層との密着性に劣り、上記上限
を超えると、上記耐熱性樹脂の含有率が減少するととな
って、被塗装物との密着性に劣る。上記耐熱性樹脂は、
上記下限未満であると、被塗装物との密着性に劣り、上
記上限を超えると、上記含フッ素重合体の含有率が減少
するととなって、上記含フッ素樹脂層との密着性に劣
る。上記含窒素有機液体は、上記下限未満であると、上
記含フッ素被覆用組成物の粘度が高くなるので塗装作業
性が損なわれ、上記上限を超えると、乾燥後の含フッ素
被覆層の膜厚が薄くなりすぎ、適正な膜厚が得られな
い。
【0057】好ましくは、上記含フッ素重合体を固形分
が5〜20重量部、上記耐熱性樹脂を固形分が2〜5重
量部、及び、上記含窒素有機液体を20〜150重量部
となるように配合し、より好ましくは、上記含フッ素重
合体を固形分が10〜20重量部、上記耐熱性樹脂を固
形分が3〜5重量部、及び、上記含窒素有機液体を40
〜130重量部となるように配合する。
【0058】本発明の含フッ素被覆用組成物は、有機液
体を含有する溶媒を有するものである。上記有機液体と
しては特に限定されず、例えば、上記含窒素有機液体だ
けを用いてもよいし、上記含窒素有機液体とともにその
他の有機液体を用いてもよい。
【0059】上記その他の有機液体としては特に限定さ
れず、例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼ
ン、メチルエチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチル
ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;炭素数が6〜12
の飽和炭化水素系溶剤;γ−ブチロラクトン等の含酸素
系溶剤;酢酸ブチル等のエステル類;メチルイソブチル
ケトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のグリコール類;ブチルセロソルブ等のグリコー
ルエーテル類;1−ブタノール、ジアセトンアルコール
等のアルコール類等が挙げられる。
【0060】上記芳香族炭化水素系溶剤としては、市販
品としてソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベ
ッソ200(何れも商品名、エクソン化学社製)等を用
いてもよい。上記飽和炭化水素系溶剤としては、市販品
としてミネラルスピリット(日本工業規格、工業ガソリ
ン4号)等を用いてもよい。上記他の有機液体は、単独
で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0061】本発明の含フッ素被覆用組成物の上記溶媒
としては、上記有機液体を含有するものであれば、水を
含有するものであってもよい。上記溶媒としては、主と
して上記有機液体からなることが好ましく、水を含有し
ないことがより好ましい。
【0062】本発明の含フッ素被覆用組成物は、所望に
より、更に金属粉末を配合したものであってもよい。本
発明の含フッ素被覆用組成物は、上記金属粉末を配合す
ることにより、光輝性等の意匠性、熱伝導性、電気伝導
性等の付与が可能となり、用途に応じて用いることがで
きる。
【0063】上記金属粉末としては特に限定されず、例
えば、アルミニウム、鉄、すず、亜鉛、銅等の金属単
体;アルミニウム合金、ステンレス等の合金等が挙げら
れる。上記金属粉末の形状としては、粒子状、フレーク
状等が挙げられるが、フレーク状のものが好ましい。
【0064】上記金属粉末は、本発明の含フッ素被覆用
組成物の固形分重量の0.1〜15重量%となるように
配合することが好ましい。上記範囲内であると、塗布時
のハジキや不均一性を生じず、被塗装物との密着性及び
含フッ素樹脂層との密着性を損わずに、意匠性、熱伝導
性、電気伝導性等を効果的に付与することができる。よ
り好ましくは、1〜10重量%である。
【0065】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述の
各成分と併用して、必要に応じ、その他の樹脂を配合し
たものであってもよい。本発明の含フッ素被覆用組成物
は、上記その他の樹脂を配合することにより、得られる
含フッ素被覆層に造膜性、耐腐食性等を付与することが
できる。
【0066】上記その他の樹脂としては特に限定され
ず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン
樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂等
が挙げられる。上記その他の樹脂としては、含フッ素被
覆層が高温下に置かれる用途の場合、耐熱性であること
が好ましい。
【0067】本発明の含フッ素被覆用組成物は、必要に
応じ、塗装作業性や上記含フッ素被覆層の性質を改善す
るために添加剤等を配合したものであってもよい。上記
添加剤としては特に限定されず、例えば、レベリング
剤、固体潤滑剤、顔料、充填材、顔料分散剤、沈降防止
剤、水分吸収剤、表面調整剤、チキソトロピー性付与
剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、可塑剤、色分かれ防止剤、皮張り防止剤、スリ傷防
止剤、防カビ剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シ
ランカップリング剤等が挙げられる。
【0068】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述の
ように各成分を適切な割合で配合し、粉砕し分散するこ
とによって調製することができる。上記粉砕し分散する
方法としては、従来公知のサンドミル、バスケットミ
ル、ボールミル等を使用する方法等が挙げられる。上記
調製において、上記含フッ素重合体の分散安定性を向上
させるために、界面活性剤を添加してもよい。上記界面
活性剤としては特に限定されず、例えば、上記含窒素有
機液体等に溶解する含フッ素系非イオン性界面活性剤等
が挙げられる。
【0069】本発明の含フッ素被覆用組成物は、粘度と
しては特に限定されないが、0.1〜50000mPa
・sであることが好ましい。0.1mPa・s未満であ
ると、タレ等を生じやすく、目的とする膜厚を得ること
が困難となる場合があり、50000mPa・sを超え
ると、塗装作業性が悪くなる場合があり、得られる含フ
ッ素被覆層の膜厚均一性、平滑性等に劣る場合がある。
より好ましくは、1〜30000mPa・sである。
【0070】本発明の含フッ素被覆用組成物は、被塗装
物に塗布し、得られる塗布膜を乾燥し、次いで焼成する
ことにより、上記含フッ素被覆層を形成することができ
る。
【0071】上記被塗装物としては特に限定されず、例
えば、金属;ホーロー、ガラス、セラミックス等のその
他の無機材料等が挙げられる。上記金属としては特に限
定されず、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属単
体;ステンレス等の上記金属単体を用いた合金類等が挙
げられる。上記被塗装物としては、金属が好ましく、鉄
及びステンレスがより好ましい。
【0072】上記被塗装物は、必要に応じ、脱脂、粗面
化等の表面処理を行ったものであってもよい。上記表面
処理の方法としては特に限定されず、例えば、酸又はア
ルカリによるケミカルエッチング、サンドブラスト等が
挙げられる。上記表面処理は、上記被塗装物上に本発明
の含フッ素被覆用組成物をハジキを生じず、均一に塗布
することができる点から、行うことが好ましい。
【0073】上記塗布方法としては特に限定されず、例
えば、スプレー塗装、ロール塗装、ドクターブレードに
よる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフ
ローコート、カーテンフローコート等が挙げられる。な
かでも、スプレー塗装が好ましい。従来、水性プライマ
ーを塗布する際に行われていた加温は、本発明の含フッ
素被覆用組成物を用いることにより、不要とすることが
できる。
【0074】上記乾燥は、上記有機液体の含有率にもよ
るが、例えば、70〜150℃で5〜60分間行うこと
が好ましい。上記焼成は、用いる上記含フッ素重合体と
上記耐熱性樹脂の種類にもよるが、通常、これらの融点
以上であり、分解温度未満である温度で行われ、例え
ば、260〜410℃で、10〜30分間行うことが好
ましい。上記焼成の後における上記含フッ素被覆層の膜
厚としては特に限定されず、用途によるが、例えば、1
〜100μm等が挙げられる。
【0075】得られる上記含フッ素被覆層は、上述のよ
うに、被塗装物から遠い距離にある表面側に主として上
記含フッ素重合体が配置されたものであるので、上記含
フッ素被覆層は、非粘着性、耐熱性、潤滑性等のフッ素
樹脂の本来の特性を表面に有することができる。従っ
て、用途に応じ、含フッ素樹脂層を上記含フッ素被覆層
上に形成しなくても使用に供することができる。
【0076】上記含フッ素被覆層上には、フッ素樹脂か
らなる層の厚膜化が求められる場合等の必要に応じ、含
フッ素樹脂層を形成してもよい。上記含フッ素樹脂層を
形成する際に用いられる上塗り塗料及びフィルム、シー
ト等の成形物としては特に限定されず、例えば、PTF
E、PFA、FEP等を含有する水性ディスパージョン
系上塗り塗料;PTFE、PFA、FEP等を含有する
溶剤系上塗り塗料;PFA、FEP等を含有する粉体塗
料;含フッ素樹脂からなるフィルム等の成形物が挙げら
れる。これらの各種塗料、及び、フィルム等の成形物
は、それぞれ1種又は2種以上の含フッ素樹脂を用いた
ものであってよい。
【0077】上記上塗り塗料を用いて上記含フッ素樹脂
層を形成させる場合、通常、上記被塗装物に本発明の含
フッ素被覆用組成物を塗布し、必要に応じて乾燥し、次
に焼成することなく、上記上塗り塗料を塗布し、必要に
応じて乾燥し、次いで焼成するが、必要に応じ、上記上
塗り塗料を塗布する前に焼成を行ってもよい。
【0078】上記上塗り塗料の塗布方法としては、上述
した本発明の含フッ素被覆用組成物の塗布方法と同様の
方法を用いることができる。上記上塗り塗料を塗布した
後、上記乾燥は70〜150℃で5〜60分間、上記焼
成は350〜410℃で10〜30分間行うことが好ま
しい。
【0079】上記フィルム等の成形物により上記含フッ
素樹脂層を形成させる方法としては特に限定されず、例
えば、従来公知の方法等により予め成形したフィルム等
の成形物を、上記含フッ素被覆層上に載置し、加熱圧着
することにより上記含フッ素被覆層と上記成形物とを密
着させる等の従来公知の方法等を用いることができる。
上記含フッ素樹脂層の厚さとしては特に限定されず、用
途によるが、例えば、10〜200μm等が挙げられ
る。
【0080】本発明の含フッ素被覆物再生用組成物は、
上記含フッ素被覆用組成物からなり、被覆物を再生して
再生被覆物を得るために用いられることを特徴とするも
のである。
【0081】本発明の含フッ素被覆物再生用組成物は、
上記含フッ素被覆用組成物と同じものであってよい。上
記被覆物を再生して再生被覆物を得ることは、被覆物の
再利用に供するために行うものである。上記被覆物を再
生して再生被覆物を得る方法としては、後述の被覆物再
生方法を用いる。本発明の含フッ素被覆物再生用組成物
は、この被覆物再生方法に従って用いられるものであ
る。
【0082】上記含フッ素被覆物再生用組成物は、更
に、金属粉末を配合したものであってもよい。上記金属
粉末の種類、配合量及び効果は、本発明の含フッ素被覆
組成物に配合することができるものとして上述した金属
粉末と同様である。
【0083】本発明の被覆物再生方法は、被覆物の再利
用に供するために上記被覆物を再生し、再生被覆物を得
るためのものである。本明細書において、上記「被覆
物」とは、基材及び被覆材を有する物品であって、上記
被覆材は上記基材上に形成されているものを意味する。
上記被覆物は、本発明の被覆物再生方法において、再生
されるもの、即ち、被再生物である。
【0084】本明細書において、上記「被覆材」とは、
上記基材上に形成されており、上記基材を全部又は部分
的に被覆しているものを意味する。上記被覆材としては
このようなものであれば特に限定されず、例えば、塗
膜;フィルム、シート等の成形物等が挙げられる。上記
塗膜としては特に限定されず、例えば、1層からなるも
のであってもよいし、下塗り塗膜と上塗り塗膜、下塗り
塗膜と中塗り塗膜と上塗り塗膜等の複数層からなるもの
であってもよい。
【0085】本発明の被覆物再生方法は、上記被覆物が
基材上に含フッ素系ポリマー層が形成されたものである
場合、好適に適用することができる。本明細書におい
て、上記「含フッ素系ポリマー層」とは、含フッ素系ポ
リマーからなる層であって、上記被覆物の被覆材である
ものを意味する。
【0086】上記含フッ素系ポリマー層としては特に限
定されず、例えば、含フッ素系ポリマーを含有する塗料
を塗装することにより形成された塗膜であってもよい
し、含フッ素系ポリマーを用いて形成されたフィルム、
シート等の成形物であってもよい。
【0087】上記含フッ素系ポリマー層は、上述の複数
層からなる塗膜である場合、上記複数層の各層が上記含
フッ素系ポリマーからなる層であってもよいし、上記複
数層の何れかの層が上記含フッ素系ポリマーからなる層
であってもよい。
【0088】本明細書において、上記「含フッ素系ポリ
マー」とは、主鎖を構成する炭素原子に直接結合してい
るフッ素原子を有するポリマーであって、上記被覆物の
被覆材をなすものを意味する。上記含フッ素系ポリマー
としては特に限定されず、例えば、上記含フッ素系ポリ
マーに属するポリマーは、上記含フッ素重合体に属する
重合体及び/又は上記含ッ素樹脂に属する樹脂のポリマ
ーと同じものであってもよいし、異なるものであっても
よい。
【0089】本明細書において、上記「被覆物の再利
用」とは、利用することについて支障を来すこととなっ
た被覆物を再度利用することを意味する。このような被
覆物は、通常、被覆材に損傷、剥離、磨耗、フクレ(ブ
リスター)、切削等の欠陥を生じたり、非粘着性、潤滑
性等の性質の低下等を生じたものである。これらの被覆
材の欠陥、性質の低下等は、通常、保管や運搬上のアク
シデント、使用、利用等により、生じ得る。
【0090】本明細書において、上記「被覆物を再生」
とは、利用することについて支障を来すこととなった被
覆物を再度利用可能な状態にすることを意味する。
【0091】上記被覆物に対しては、上記再生に際し、
基材上に形成されていた含フッ素系ポリマー層等の被覆
材を除去するための除去作業を行うことが好ましい。本
明細書において、上記「除去作業」とは、上記含フッ素
系ポリマー層等の被覆材を除去するために処理を行う作
業を意味する。
【0092】上記除去作業は、上記含フッ素系ポリマー
層等の被覆材を全部除去するために行うものであっても
よいし、一部除去するために行うものであってもよい
が、上記再利用に好適である点から、全部除去するため
に行うものであることが好ましい。上記除去作業として
は特に限定されず、例えば、サンドブラストを行うこと
等が挙げられる。上記除去作業は、ニーズ、経済性等に
応じ、除去するための処理の条件、作業の程度等を変え
ることにより、上記被覆材を除去する程度を適宜調節す
ることができる。
【0093】上記除去作業は、除去しようとして作業を
行うものである。従って、本明細書において、上記「除
去作業を行ったもの」は、上記除去作業により被覆材が
完全又はほぼ完全に除去されたもののみならず、除去し
ようとして作業を行ったが、上記含フッ素系ポリマー層
等の被覆材が若干残存してしまったものをも含む概念で
ある。
【0094】上記被覆物に対する除去作業は、場合によ
り、行わなくてもよい。上記除去作業を行わない場合と
しては、例えば、上記被覆材の残存量が摩耗、剥離、切
削等により既に少ない場合、経済性、省エネルギー等を
重視する場合等が挙げられる。上記被覆材に対する除去
作業は、上記再利用に適した品質を得やすい点から、行
うことが好ましい。
【0095】本明細書において、上記「再生被覆物」と
は、被覆物を再生した結果、再度利用可能な状態になっ
た被覆物を意味する。
【0096】本発明の被覆物再生方法は、含フッ素被覆
物再生用組成物を被塗物に塗装することにより含フッ素
被覆層を形成することを特徴とするものである。上記含
フッ素被覆物再生用組成物は、本発明の含フッ素被覆物
再生用組成物として上述したものである。上記含フッ素
被覆層は、本発明の含フッ素被覆用組成物について上述
したものと同じである。上述の被覆物の再生は、上記含
フッ素被覆層を形成することより、行うことができる。
【0097】上記含フッ素被覆物再生用組成物の被塗物
は、上記除去作業を行った被覆物、又は、上記除去作業
を行っていない被覆物である。従って、上記被塗物は、
例えば、上述のように、被覆材が完全又はほぼ完全に除
去されたものであってもよいし、上記除去作業を行った
が被覆材が残存したものであってもよいし、上記除去作
業を行っておらず使用等により摩耗等の欠陥を生じたま
まのものであってもよい。上記被塗物としては、被覆材
が完全又はほぼ完全に除去されたもの、及び、被覆材が
若干量残存したものが好ましい。
【0098】上記被塗物は、所望により行う上記除去作
業の後、必要に応じ、塗装に先立って脱脂、化成処理、
酸又はアルカリによるエッチング、サンドブラスト等の
下地処理を行ったものであることが好ましい。上記下地
処理により、上記含フッ素被覆物再生用組成物の塗布時
に、ハジキが生じにくく、均一に塗布しやすい。上記含
フッ素被覆物再生用組成物の塗装は、本発明の含フッ素
被覆用組成物の塗装について上述した方法と同様の方法
を用いることができる。
【0099】本発明の被覆物再生方法は、得られる再生
被覆物の品質を向上させる点から、上記含フッ素被覆層
上に、含フッ素樹脂からなる含フッ素樹脂層を形成する
ものであることが好ましい。上記含フッ素樹脂、上記含
フッ素樹脂層及び上記含フッ素樹脂層を形成させる方法
は、本発明の含フッ素被覆用組成物から得られる含フッ
素被覆層上に形成してもよい含フッ素樹脂層について上
述したものと同じである。
【0100】本発明の被覆物再生方法において、含フッ
素被覆物再生用組成物を被塗物に塗装することにより含
フッ素被覆層を形成したもの、及び、所望により、上記
含フッ素被覆層上に含フッ素樹脂層を形成したものは、
通常、再度利用可能な状態にある。これらは、被覆物を
再生した結果得られるものであり、再生被覆物である。
【0101】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述の
ように、含フッ素重合体、耐熱性樹脂及び含窒素有機液
体を配合して得られるものであることから、塗布時にハ
ジキを生じず、被塗装物との密着性及び含フッ素樹脂層
との密着性に優れた均一な含フッ素被覆層を得ることが
できる。本発明の含フッ素被覆用組成物がこのように有
利な効果を奏することができる機構としては、明確では
ないが、次のように考えられる。
【0102】本発明の含フッ素被覆用組成物は、含窒素
有機液体を含有する有機液体を溶媒として有するもので
あり、上記有機液体は上記耐熱性樹脂の溶解性が高く、
含フッ素重合体を分散又は溶解しているので、水性プラ
イマーに比べて上記被塗装物の表面を良く濡らして塗布
時にハジキを生じず、上記耐熱性樹脂が上記被塗装物と
の密着性を有するので、上記被塗装物との密着性に優れ
た含フッ素被覆層を得ることができる。
【0103】このように、本発明の含フッ素被覆用組成
物は、例えば、粗面化が容易でない鉄、ステンレス等を
上記被塗装物として用いる場合であっても、上記耐熱性
樹脂を上記被塗装物の表面の細かい凹凸部分に行き渡ら
せ、ハジキの発生を防止し、上記被塗装物との密着性に
優れた含フッ素被覆層を得ることができる。
【0104】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述の
ように、上記含フッ素被覆層の表面側に上記含フッ素重
合体を主として有することとなるので、上記含フッ素被
覆層の上に含フッ素樹脂層を形成する場合、上記含フッ
素樹脂層との密着性にも優れた上記含フッ素被覆層を得
ることができる。
【0105】上記含フッ素被覆物再生用組成物は、上記
含フッ素被覆用組成物からなるものであり、本発明の被
覆物再生方法に好適に用いることができる。本発明の被
覆物再生方法において、被塗物は、通常、含フッ素樹脂
系ポリマー層の除去作業を行ったものである。上記含フ
ッ素被覆物再生用組成物は、このような被塗物に対して
も、従来と異なり、被塗物を加温しなくても塗布時にハ
ジキを生じず、上記被塗物との密着性に優れた含フッ素
被覆層を得ることができる。
【0106】本発明の被覆物再生方法がこのように有利
な効果を奏する機構としては、明確ではないが、上述の
ように優れた上記含フッ素被覆物再生用組成物を用いる
ことに加え、上記有機液体からなる溶媒を含有するもの
であるので、塗布時にハジキを生じないことによるもの
と考えられる。本発明の被覆物再生方法における被塗物
は、上記含フッ素系ポリマー層の除去作業を行ったもの
であっても、通常、微量が残存し付着したものであると
考えられる。従来の水性プライマーは、このような残存
する上記含フッ素系ポリマー層により、ハジキを生じて
いたものと考えられる。
【0107】このように、本発明の被覆物再生方法は、
塗装時において被塗物を加温する必要がないので、被覆
物の再生時に生産性を低下させることがなく、また、被
覆物の再利用を効率的に行うことができるので、省資源
化による環境保護を図り、経済性を向上させることがで
きる。
【0108】従って、本発明の含フッ素被覆用組成物及
び本発明の含フッ素被覆物再生用組成物は、各種物品の
塗装に好適に用いることができる。上記各種物品として
は特に限定されないが、例えば、非粘着性を利用するも
のとして、フライパン、鍋、グリル鍋、炊飯器、オーブ
ン、ホットプレート、パン焼き型、包丁、ガステーブル
等の金属調理器具;電気ポット、製氷トレー、金型、レ
ンジフード等のその他の厨房用品等が挙げられ、滑り性
を利用するものとして、のこぎり、やすり等の工具;ア
イロン;金属箔等が挙げられる。
【0109】本発明の被覆物再生方法は、上記含フッ素
被覆物再生用組成物を用い、被覆物の再利用に供するた
めに被覆物を再生し、再生被覆物を得るために好適に用
いることができる。被再生物としては特に限定されず、
例えば、上記の各種物品等が挙げられ、再利用のニーズ
がある点から、パン焼き型が好ましい。上記パン焼き型
とは、パン種を入れてオーブン中等でパンを焼くときに
用いられる成形型である。
【0110】上記被覆物再生方法により再生されたもの
であることを特徴とする再生被覆物もまた、本発明の1
つである。上記再生被覆物は、パン焼き型であることが
好ましい。
【0111】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。「%」「部」は、それぞれ重量%、重量部を
表す。 製造例1 PTFE/FEPオルガノゾルの調製 含フッ素重合体の組成が重量比でPTFE:FEP=
2:8となるようにPTFE水性分散体(PTFE含有
量:60%、商品名:ポリフロンディスパージョンD−
1、ダイキン工業社製)33部、FEP水性分散体(F
EP含有量:50%、商品名:ネオフロンディスパージ
ョンND−1、ダイキン工業社製)160部、及び、転
層液としてn−ヘキサン120部をステンレス容器中で
混合し、直径40mmのプロペラ型攪拌翼を有する攪拌
機を用いて1100rpmの速度で攪拌しながら、転層
剤としてアセトン250部を徐々に添加した。水層と転
層液層とに分離したうちの水層を濾別し、グリース状の
高濃度なオルガノゾル(I)210部を得た。上記オル
ガノゾル(I)にメチルイソブチルケトン180部を加
えて、水浴上で水分を蒸発させてペースト状物質とし、
更に、メチルイソブチルケトンを適量加え、PTFEと
FEPとを合計で30%及びメチルイソブチルケトン7
0%含有するオルガノゾルを得た。
【0112】実施例1 (PAI及び有機液体を含有する含フッ素被覆用組成物
の調製)カーボン2.20g、酸化チタン8.80g、
N,N−ジメチルアセトアミド305.73g、ポリア
ミドイミド〔PAI〕ワニス(PAI(固形分)29部
をN−メチル−2−ピロリドン71部に溶解させたも
の)86.21g、製造例1で得たオルガノゾル250
gを混合し、ボールミルにより72時間粉砕混合して、
含フッ素被覆用組成物を得た。
【0113】(試験用塗装板の作製)厚さ1.6mmの
鉄板上に形成されている含フッ素系ポリマーとしてPF
Aからなる含フッ素系ポリマー層を除去するためサンド
ブラストによる除去作業を行い、上記鉄板の表面をアセ
トン脱脂した後、再びサンドブラストを行い、JISB
1982に準拠して測定した表面粗度Ra値が1.0
〜1.5μmとなるように粗面化した。エアーブローに
より表面のダストを除去した後、上記により得た含フッ
素被覆用組成物を含フッ素被覆物再生用組成物として乾
燥膜厚5〜10μmとなるように、ノズル径1.0mm
の重力式スプレーガン(RG−2型、アネスト岩田社
製)を用い、吹き付け圧力0.2MPaでスプレー塗装
した。このとき、上記鉄板は加温しなかった。上記鉄板
の塗布膜を80〜100℃で15分間乾燥し、室温まで
冷却した。得られた含フッ素被覆層の上に、平均粒子径
25μmのPFA粉体塗料(商品名:ACX−31、ダ
イキン工業社製)を印加電圧50KV、圧力0.08M
Paの条件で静電塗装し、380℃で20分間焼成し、
膜厚40μmの含フッ素樹脂層を得て、試験用塗装板と
した。
【0114】(評価方法)上記試験用塗装板の作製過程
において、含フッ素被覆用組成物を塗布した後における
塗膜外観、次いで乾燥した後における塗膜外観、及び、
PFA粉体塗料を塗装し焼成した後における塗膜外観
を、それぞれ目視で観察し、評価した。結果を表1に示
す。
【0115】実施例2 (PAI及び有機液体を含有する含フッ素被覆用組成物
の調製と評価)N,N−ジメチルアセトアミドをN−メ
チル−2−ピロリドンとした以外は実施例1と同様にし
て含フッ素被覆用組成物を得て、試験用塗装板を作製
し、評価した。
【0116】比較例 (PAI系含フッ素樹脂水性プライマーの調製と評価)
実施例1と同じ固形分29重量%のPAIのワニス20
部と脱イオン水9部を混合攪拌し、PAIの水性分散体
(固形分20重量%)を調製した。脱イオン水90.2
部、ポリエーテル系非イオン性界面活性剤6.24部、
カーボン31.1部をボールミルで混合し、顔料の水性
分散液を得た。固形分60%のPTFE水性分散液(P
TFE粒子の平均粒子径0.28μm、分散安定剤とし
てのポリエーテル系非イオン性界面活性剤をPTFE粒
子に対して6%含有する)100部、20重量%(固形
分)の上記PAI水性分散体98.84部、上記顔料の
水性分散液6.59部、分散安定剤としてフルオロカル
ボン酸アンモニウム塩1.68部、分散安定剤である非
イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル1.39部、増粘剤としてメチルセルロ
ース0.40部、消泡剤として2,4,7,9−テトラ
メチル−5−デシン−4,7−ジオールと非イオン性界
面活性剤との混合物0.63部、脱イオン水26.02
部を攪拌機により充分混合して、水性プライマーを得
て、実施例1と同様に試験用塗装板を作製し、評価し
た。
【0117】
【表1】
【0118】表1から、比較例では、水性プライマーの
塗装後にハジキを生じ、乾燥後のプライマー層が不均一
であり、PFA粉体塗料を上塗りして得られた塗膜が色
むらを生じたのに対し、実施例1〜2では、鉄板を加温
しなくても含フッ素被覆用組成物をハジキを起さずに均
一に塗布することができ、PFA粉体塗料を上塗りして
得られた塗膜が色むらを生じず、何れの外観も良好であ
ることがわかった。
【0119】
【発明の効果】本発明の含フッ素被覆用組成物は、上述
の構成を有するので、塗布時にハジキを生じず、被塗装
物との密着性と、含フッ素樹脂層との密着性に優れた均
一な含フッ素被覆層を得ることができる。本発明の被覆
物再生方法は、上記含フッ素被覆用組成物からなる上記
含フッ素被覆物再生用組成物を用いることにより、被塗
物を加温しなくてもハジキを起さず均一な塗布が可能で
あり、被塗物との密着性と含フッ素樹脂層との密着性に
優れるので、被覆物の再利用に好適に用いることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 179/08 C09D 179/08 Z 181/04 181/04 181/06 181/06 Fターム(参考) 4J038 CD121 CD122 CD131 CD132 CE051 CE052 DJ021 DJ022 DJ051 DJ052 DK001 DK002 DK011 DK012 GA12 HA066 JB13 JB27 KA08 KA20 MA07 MA09 NA12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含フッ素重合体、耐熱性樹脂及び含窒素
    有機液体を配合して得られる含フッ素被覆用組成物であ
    って、前記耐熱性樹脂は、ポリアリレンサルファイド樹
    脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂
    及び/又はポリイミド樹脂であり、前記含フッ素重合体
    は、固形分が3〜20重量部であり、前記耐熱性樹脂
    は、固形分が1〜5重量部であり、前記含窒素有機液体
    は、20〜250重量部であることを特徴とする含フッ
    素被覆用組成物。
  2. 【請求項2】 含フッ素重合体と耐熱性樹脂との固形分
    重量比は、前記含フッ素重合体:前記耐熱性樹脂が5
    0:50〜85:15である請求項1記載の含フッ素被
    覆用組成物。
  3. 【請求項3】 含フッ素重合体が、ポリテトラフルオロ
    エチレン、及び/又は、テトラフルオロエチレン/ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体である請求項1又は2記
    載の含フッ素被覆用組成物。
  4. 【請求項4】 含フッ素重合体が、テトラフルオロエチ
    レン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合
    体である請求項1又は2記載の含フッ素被覆用組成物。
  5. 【請求項5】 耐熱性樹脂は、ポリアミドイミド樹脂で
    ある請求項1、2、3又は4記載の含フッ素被覆用組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の含フ
    ッ素被覆用組成物からなり、被覆物を再生して再生被覆
    物を得るために用いられることを特徴とする含フッ素被
    覆物再生用組成物。
  7. 【請求項7】 更に、金属粉末を配合したものである請
    求項6記載の含フッ素被覆物再生用組成物。
  8. 【請求項8】 被覆物の再利用に供するために前記被覆
    物を再生し、再生被覆物を得る被覆物再生方法であっ
    て、請求項6又は7記載の含フッ素被覆物再生用組成物
    を被塗物に塗装することにより含フッ素被覆層を形成す
    ることを特徴とする被覆物再生方法。
  9. 【請求項9】 被覆物は、基材上に含フッ素系ポリマー
    層が形成されたものである請求項8記載の被覆物再生方
    法。
  10. 【請求項10】 被塗物は、基材上に形成されていた含
    フッ素系ポリマー層を除去するための除去作業を行った
    ものである請求項8又は9記載の被覆物再生方法。
  11. 【請求項11】 含フッ素被覆層上に、含フッ素樹脂か
    らなる含フッ素樹脂層が形成されるものである請求項
    8、9又は10記載の被覆物再生方法。
  12. 【請求項12】 請求項8、9、10又は11記載の被
    覆物再生方法により再生されたものであることを特徴と
    する再生被覆物。
  13. 【請求項13】 パン焼き型である請求12記載の再生
    被覆物。
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