JP2001054761A - 物品の被覆方法および被覆物品 - Google Patents

物品の被覆方法および被覆物品

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JP2001054761A
JP2001054761A JP30537699A JP30537699A JP2001054761A JP 2001054761 A JP2001054761 A JP 2001054761A JP 30537699 A JP30537699 A JP 30537699A JP 30537699 A JP30537699 A JP 30537699A JP 2001054761 A JP2001054761 A JP 2001054761A
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fluorine
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Nobuyuki Tomihashi
信行 富橋
Koichiro Ogita
耕一郎 荻田
Seitaro Terasaka
清太郎 寺坂
Yasutoshi Nakatani
安利 中谷
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性ゴム塗料から得られる皮膜の表面、特
にフッ素ゴムの表面皮膜を有するOA機器用ロールの表
面を、溶融成形可能な含フッ素溶融樹脂の分散組成物を
用いて被覆する方法を提供する。 【解決手段】 平均粒径が5〜1000μmの含フッ素
溶融樹脂粉末を液体媒体中に分散してなる組成物を、物
品上に形成された耐熱性ゴムを含む層の表面の少なくと
も一部に適用し、適用された組成物から液体媒体を除去
し、次いで、含フッ素溶融樹脂粉末を焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品の被覆方法お
よび被覆物品に関し、さらに詳しくは、フッ素樹脂の加
工の際の加熱に耐えうる耐熱性ゴムからなる基材の上に
溶融成形可能な含フッ素溶融樹脂の分散組成物を用いて
含フッ素溶融樹脂を被覆する方法およびその被覆方法に
より製造された物品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に耐熱性ゴムとしてフッ素ゴムやシ
リコーンゴムが挙げられるが、これらは優れた耐熱性、
耐候性、耐油性、耐溶剤性および耐薬品性を利用して、
工業用材料として広く用いられている。また、フッ素ゴ
ム塗料はフッ素ゴムの優れた特性を利用して、織物、繊
維、金属、プラスチック、ゴム、その他種々の基材に塗
布または含浸されて用いられている。さらに、フッ素樹
脂や末端変性パーフルオロポリエーテル(末端基が−N
2、−CH2OHなどのフッ素ゴムと反応しうる官能基
であるパーフルオロポリエーテル化合物)などをフッ素
ゴム塗料に配合することにより、得られる塗膜に耐久性
あるいは非粘着性を付与することができる。
【0003】一方、オフィスオートメーション(OA)
機器(例えば複写機、プリンターなど)に使用されるロ
ール基材には一般にシリコーンゴムが用いられている。
このようなOA機器用ロールの表面には、耐久性や非粘
着性を付与する目的でフッ素ゴム塗料からなる皮膜が形
成されるが、その耐久性は未だ不十分であり、改良が望
まれている。そこで、このようなフッ素ゴム皮膜の上
に、一般的に広く使用されている含フッ素溶融樹脂分散
塗料から皮膜をさらに形成することにより耐久性の向上
が図られているが、これらの塗料中の樹脂粒径が小さい
ために十分な膜厚を得ることができず、やはり満足な耐
久性は得られていない。
【0004】一方、重防食用途に使用される平均粒径5
μm以上の含フッ素溶融樹脂を分散させた塗料組成物と
しては、1回の塗装でクラックを生ずることなく厚い被
覆膜を形成できるものが知られている(WO94/05
729)。しかし、このような分散系塗料組成物を耐熱
性ゴムを含む層の表面に形成した物品については知られ
ておらず、特に水性分散組成物を用いた例はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性ゴムを含む層、特にフッ素ゴムやシリコーンゴムの表
面層を有するOA機器用ロールの表面を、溶融成形可能
な含フッ素溶融樹脂の分散組成物を用いて被覆する方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、平均粒径が
5〜1000μmの含フッ素溶融樹脂粉末を液体媒体中
に分散してなる組成物を、耐熱性ゴムを含む層の表面の
少なくとも一部に適用し、適用された組成物から液体媒
体を除去し、次いで含フッ素溶融樹脂粉末を焼成するこ
とを含んでなる物品の被覆方法により解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。 (A)耐熱性ゴム 本発明の被覆方法の対象となるのは、耐熱性ゴムを含む
層の表面(以下、単に「耐熱ゴム層」と称する。)を有
するあらゆる物品である。本発明において、耐熱性ゴム
とは含フッ素溶融樹脂の加工(焼成)温度(一般に25
0〜400℃)に耐えうるゴムを意味し、フッ素ゴムや
シリコーンゴムが例示できる。フッ素ゴムは、耐熱性や
本発明により形成される含フッ素溶融樹脂層との密着性
などの点で優れている。フッ素ゴム層は、1種のフッ素
ゴム層からなる単層であってもよく、また、同種または
異種のフッ素ゴムからなる2層またはそれ以上の複層か
ら形成されていてもよい。さらに、フッ素ゴム塗料はフ
ッ素樹脂を含有してもよく、この場合、フッ素樹脂の含
有量は通常塗料中の20〜80重量%である。フッ素樹
脂を含むフッ素ゴム塗料から形成した塗膜表面はフッ素
樹脂リッチとなるので、本発明により形成する含フッ素
溶融樹脂の被覆層とフッ素ゴム層との密着性が向上す
る。
【0008】耐熱性ゴムがシリコーンゴムである場合に
は、フッ素ゴム層を設けずとも、アルコキシシランモノ
マーからなる重合体組成物(特開昭51−36226号
公報、特公平1−37737号公報、特公平5−131
3号公報)、アルコキシシランモノマーからなる重合体
組成物および有機チタネート化合物を含む組成物(特願
平11−94945号)、官能基含有含フッ素エチレン
性重合体粒子の分散組成物(WO98/50229)な
どをプライマーとして適用することにより、本発明によ
り形成される含フッ素溶融樹脂層との密着性を高めるこ
とができる。
【0009】(B)含フッ素溶融樹脂粉末およびその分
散組成物 本発明で用いる含フッ素溶融樹脂粉末は、平均粒径が5
〜1000μmの含フッ素溶融樹脂粉末であり、分散組
成物は、そのような含フッ素溶融樹脂粉末を液状媒体に
分散させた組成物である。溶媒系組成物の場合、ケト
ン、アルコール、エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭
化水素から選択される沸点250℃以下の溶媒と溶媒に
対して10重量%以下の界面活性剤との組み合わせを媒
体として用いる。しかし、近年の溶媒規制、環境問題の
点から水性組成物が望まれるので、以下、水性組成物を
例にして本発明を説明する。
【0010】(a)含フッ素溶融樹脂 本発明で用いる含フッ素溶融樹脂としては、150〜3
50℃の融点を有し、融点より50℃高い温度での溶融
粘度が107ポイズ以下のものが好ましい。具体例とし
ては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体(EPA)、テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)などのテトラフルオロエチレン共重合体;ポ
リクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロ
トリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTF
E)などのクロロトリフルオロエチレン共重合体;ポリ
フッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン共重
合体などを挙げることができる。これら含フッ素溶融樹
脂は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。中でも、非粘着性の点でテトラフルオロエチ
レン共重合体が好ましく、さらに耐熱性の点でPFAが
好ましい。
【0011】含フッ素溶融樹脂の平均粒径は、通常5〜
1000μm、好ましくは10〜300μmである。平均
粒径が小さすぎると、焼成時に被覆膜にクラックが発生
しやすくなるので、厚塗りできず、一方、平均粒径が大
きすぎると分散組成物中で沈降しやすくなり、分散状態
が安定せず、塗装できなくなる。好ましくは、粉末は
0.3〜1.5g/ml、特に0.5〜1.0g/mlの見掛密
度を有する。見掛密度が小さいと分散性が悪く、泡の抱
込みやレベリング性不良が起こりやすく、大きすぎると
沈降しやすくなり、組成物の分散安定性が悪くなる。
【0012】含フッ素溶融樹脂粉末の配合量は、全組成
物重量の15〜80重量%、好ましくは25〜75重量
%、特に好ましくは30〜70重量%である。含フッ素
溶融樹脂粉末の配合量が上記下限より少ないと、分散液
の粘度が低すぎて物品表面に塗装してもすぐにタレを生
じ、また厚塗りもできない。一方、含フッ素溶融樹脂粉
末の配合量が多すぎると、組成物が流動性とならず、塗
装できない。具体的な配合量は、塗装方法や膜厚の調整
などを考慮して前記の範囲内で適宜選定すればよいが、
スプレー塗装などの場合は比較的低濃度とし、一方、押
し付け塗装などの場合はペースト状となる50重量%以
上とするのがよい。
【0013】(b)水溶性溶媒 本発明で用いる組成物は、通常水溶性溶媒を含んでい
る。水溶性溶媒は含フッ素溶融樹脂を濡らす働きを有
し、さらに高沸点のものは、塗装後の乾燥時に樹脂どう
しをつなぎ、クラックの発生を防止する乾燥遅延剤とし
て作用する。高沸点溶媒でも、含フッ素溶融樹脂の焼成
温度では蒸発するので、被覆膜に悪影響を及ぼすことは
ない。水溶性溶媒の具体例としては、沸点が100℃ま
での低沸点有機溶媒としてメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、sec-ブタノール、t-ブタノール、アセ
トン、メチルエチルケトンなど;沸点が100〜150
℃の中沸点有機溶媒としてトルエン、キシレン、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、メチルイソブチルケト
ン、n-ブタノールなど;沸点が150℃以上の高沸点有
機溶媒としてN-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチ
ルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ケトシ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、ジメチルカルビトール、ブチルジカルビトー
ル、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノール、ジイソブ
チルケトン、1,4-ブタンジオール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコールなどが挙げられる。
高沸点有機溶媒としてはアルコール系溶媒が含フッ素溶
融樹脂の濡れ性、安全性の点で好ましい。
【0014】水溶性溶媒の配合量は、全水量の0.5〜
50重量%、好ましくは1〜30重量%である。低沸点
有機溶媒の場合、配合量が、少なすぎると泡の抱込みな
どが起こりやすくなり、多すぎると組成物全体が引火性
となって水性分散組成物の利点が損なわれる。中沸点有
機溶媒の場合、配合量が多すぎると焼成後も被覆膜中に
残留して悪影響を及ぼすことがあり、少なすぎると塗布
後の乾燥時に含フッ素溶融樹脂が粉末に戻ってしまい焼
成できない。高沸点有機溶媒の場合、配合量が多すぎる
と焼成後も被覆膜中に残留して悪影響を及ぼすことがあ
る。
【0015】(c)界面活性剤 界面活性剤は、組成物中に含フッ素溶融樹脂粉末を15
〜80重量%で均一に分散させ得るものであればよく、
アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオ
ン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用でき
る。例えば、ナトリウムアルキルサルフェート、ナトリ
ウムアルキルエーテルサルフェート、トリエタノールア
ミンアルキルサルフェート、トリエタノールアミンアル
キルエーテルサルフェート、アンモニウムアルキルサル
フェート、アンモニウムアルキルエーテルサルフェー
ト、アルキルエーテルリン酸ナトリウム、フルオロアル
キルカルボン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性
剤;アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモ
ニウム塩などのカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、プロピ
レングリコール−プロピレンオキシド共重合体、パーフ
ルオロアルキルエチレンオキシド付加物、2−エチルヘ
キサノールエチレンオキシド付加物などの非イオン性界
面活性剤;アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミ
ド酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタインなどの両性界
面活性剤などが挙げられる。特に、アニオン性および非
イオン性界面活性剤が好ましい。特に好ましい界面活性
剤は、熱分解残量の少ないオキシエチレン鎖を有する非
イオン性界面活性剤である。
【0016】界面活性剤の添加量は、通常含フッ素溶融
樹脂粉末の0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜
30重量%、特に好ましくは0.2〜20重量%であ
る。界面活性剤の添加量が少なすぎると含フッ素溶融樹
脂粉末の分散が均一にならず、一部浮上することがあ
る。一方、界面活性剤の添加量が多すぎると焼成による
界面活性剤の分解残渣が多くなり着色が生ずるほか、被
覆膜の耐熱性,非粘着性などが低下する。
【0017】(d)添加剤 本発明で用いる含フッ素溶融樹脂粉末の分散組成物に
は、用途によって種々の添加剤を配合することができ
る。添加剤としては、例えば充填剤、安定剤、顔料、増
粘剤、分解促進剤、防錆剤、消泡剤、水溶性の有機溶媒
などが挙げられる。
【0018】本発明で用いる水性分散組成物は、水溶性
溶媒および界面活性剤の存在下に、水、好ましくは純水
に含フッ素溶融樹脂粉末を均一に分散させることによっ
て調製することができる。一方、表面張力の低い溶媒を
用いた溶媒系分散組成物では、水と界面活性剤を必要と
しない場合もある。
【0019】一般的な含フッ素溶融樹脂分散塗料では、
塗料中の樹脂粒径が0.2〜0.6μm程度と小さいた
め、1回の塗装により形成される被覆膜の厚さが20μ
mを超えるとクラックが発生しやすくなる。被覆膜を厚
くするために塗装焼成回数を多くしても、厚膜になるほ
どクラックが発生しやすい。ところが、本発明で用いる
組成物では100μm程度の膜厚の塗膜をクラックを発
生させることなく容易に得ることが可能である。
【0020】本発明で用いる組成物は、高耐食性を有す
る塗料などとして有用であることが知られている(WO
94/05729)が、本発明によれば、耐熱ゴム層か
らなる皮膜の上に含フッ素溶融樹脂層を形成することに
より、耐熱ゴム層の耐久性、非粘着性を向上させること
ができる。オフィスオートメーション(OA)機器に使
用されるロール基材には一般にシリコーンゴムが用いら
れ、その表面には耐久性、非粘着性などを目的としてフ
ッ素ゴム層が設けられているが、その耐久性は必ずしも
十分なものではない。フッ素ゴム層の上に一般的な含フ
ッ素溶融樹脂分散塗料からなる皮膜を形成しても、その
膜厚はせいぜい20μm程度であり、耐久性はまだ不十
分である。
【0021】しかし、本発明に用いる組成物は1回の塗
装で従来の膜厚以上の厚さの被覆膜を容易に形成するこ
とができるため、十分な耐久性や非粘着性を付与するこ
とが可能となる。また、本発明に用いる組成物は、あえ
てフッ素ゴム層を設けずとも、適当なプライマーを併用
することにより、シリコーンゴムと高い密着性を示すと
ともに、十分な耐久性や非粘着性を付与することが可能
である。
【0022】耐熱性ゴムにより被覆される物品基材とし
ては、鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、真鍮など
の金属類;ガラス板、ガラス繊維の織布および不織布な
どのガラス製品;ポリプロピレン、ポリオキシメチレ
ン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポ
リエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトンなど
の汎用樹脂および耐熱性樹脂の成形品および被覆物;S
BR、ブチルゴム、NBR、EPDMなどの汎用ゴム、
およびシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性ゴムの
成形品および被覆物;天然繊維および合成繊維の織布お
よび不織布;などが挙げられる。
【0023】本発明で用いる組成物から形成される被覆
は、フッ素ゴムやシリコーンゴムのような耐熱性ゴムか
らなる物品表面上に用いることにより、耐熱性、耐溶剤
性、潤滑性、非粘着性が要求される分野で使用でき、主
な用途としては、複写機、プリンター、ファクシミリな
どのOA機器用のロール(例えば定着ロール、圧着ロー
ル)が挙げられるが、その他に、搬送ベルト;シートお
よびベルト;O-リング、ダイヤフラム、耐薬品チュー
ブ、燃料ホース、バルブシール、化学プラント用ガスケ
ット、エンジンガスケットなどに用いることも可能であ
【0024】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。フッ素樹脂塗料Aの調製 イソプロピルアルコール4重量部、非イオン性界面活性
剤(ダイキン工業株式会社製DS‐401)8重量部、
トリエチレングリコール6重量部、エチレングリコール
4重量部、純水20重量部、PFA樹脂粉末(平均粒径
25μm、見掛密度0.8g/ml)26重量部を混合し、
分散して、均一な分散組成物を調製した。これをフッ素
樹脂塗料Aという。
【0025】フッ素樹脂塗料Bの調製 イソプロピルアルコール4重量部、非イオン性界面活性
剤(ダイキン工業株式会社製DS‐401)8重量部、
トリエチレングリコール6重量部、エチレングリコール
4重量部、純水20重量部、FEP樹脂粉末(平均粒径
25μm、見掛密度0.8g/ml)26重量部を混合し、
分散して均一な分散組成物を調製した。これをフッ素樹
脂塗料Bという。
【0026】フッ素樹脂塗料Cの調製 イソプロピルアルコール4重量部、非イオン性界面活性
剤(ダイキン工業株式会社製DS‐401)8重量部、
トリエチレングリコール6重量部、エチレングリコール
4重量部、純水20重量部、ETFE樹脂粉末(平均粒
径25μm 見掛密度0.5g/ml)26重量部を混合し、
分散して均一な分散組成物を調製した。これをフッ素樹
脂塗料Cという。
【0027】フッ素樹脂塗料Dの調製 イソプロピルアルコール13重量部、エチレングリコー
ル5重量部、PFA樹脂粉末(ダイキン工業株式会社
製、平均粒径25μm、見掛密度0.8g/ml)26重量
部を混合し、分散して均一な分散組成物を調製した。こ
れをフッ素樹脂塗料Dという。
【0028】比較例1 アルミニウム板(A‐1050)の表面に、PFA樹脂
含有フッ素ゴム塗料(ダイキン工業株式会社製GLS‐
223)をスプレー塗装し、80〜100℃で15分間
乾燥した後に330℃で15分間焼成して、約30μm
の膜厚を有するフッ素ゴム被覆塗板を得た。塗膜の耐久
性を以下のようにして評価した。200℃に加熱した塗
膜表面を、テーバー摩耗試験機用いて、荷重1kg、回転
速度60rpmにおいて、コピー紙(富士ゼロックス株式
会社製再生PPC用紙)で擦った後、濡れ指数標準液
(31dyne/cm)を滴下してゴニオメーターによる接触
角が20°以下になった時点の回転数を耐久性の尺度と
した。
【0029】実施例1 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上に、フッ素樹脂塗
料Aをスプレー塗装し、80〜100℃で15分間乾燥
した後に340℃で30分間焼成して、膜厚約30μm
のフッ素樹脂層を有するフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗
板を得た。塗膜の耐久性は比較例1と同様にして評価し
た。
【0030】実施例2 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上にフッ素樹脂塗料
Bをスプレー塗装し、80〜100℃で15分間乾燥し
た後に340℃で30分間焼成して、膜厚約30μmの
フッ素樹脂層を有するフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗板
を得た。塗膜の耐久性は比較例1と同様にして評価し
た。
【0031】実施例3 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上にフッ素樹脂塗料
Cをスプレー塗装し、80〜100℃で15分間乾燥し
た後に340℃で30分間焼成して、膜厚約30μmの
フッ素樹脂層を有するフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗板
を得た。塗膜の耐久性は比較例1と同様にして評価し
た。
【0032】実施例4 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上にフッ素樹脂塗料
Dをスプレー塗装し、80〜100℃で15分間乾燥し
た後に340℃で30分間焼成して、膜厚約30μmの
フッ素樹脂層を有するフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗板
を得た。塗膜の耐久性は比較例1と同様にして評価し
た。
【0033】比較例2 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上に、PFAディス
パージョン(ダイキン工業株式会社製AD‐2CR、平
均粒径0.3μm、固形分濃度50重量%)をスプレー
塗装し、80〜100℃で15分間乾燥した後に340
℃で30分間焼成して、膜厚約20μmのフッ素樹脂層
を有するフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗板を得た。塗膜
の耐久性は比較例1と同様にして評価した。
【0034】比較例3 比較例1で得たフッ素ゴム被覆塗板上にFEPディスパ
ージョン(ダイキン工業株式会社製ND‐1、平均粒径
0.1μm、固形分濃度50重量%)をスプレー塗装
し、80〜100℃で15分間乾燥した後に340℃で
30分間焼成して、膜厚約5μmのフッ素樹脂層を有す
るフッ素ゴム/フッ素樹脂被覆塗板を得た。塗膜の耐久
性は比較例1と同様にして評価した。
【0035】実施例5 シリコーンゴムシート表面に、アルコキシシランモノマ
ーからなる重合体組成物(ダイキン工業株式会社製GL
P−104QR)をスプレー塗装し、80〜100℃で
30分間乾燥した。その上にフッ素樹脂塗料Aをスプレ
ー塗装し、80〜100℃で15分間乾燥した後に34
0℃で30分間焼成して、膜厚約30μmのフッ素樹脂
層を有するシリコーンゴムシートを得た。塗膜の耐久性
は比較例1と同様にして評価した。
【0036】アルコキシシランモノマーからなる重合体
組成物および有機チタネート化合物を含む組成物の調製 アルコキシシラン系重合体組成物としてGLP−104
QR 100重量部、および有機チタネート化合物とし
てトリ(γ-(2-アミノエチル)アミノエトキシイソプロポ
キシ)チタン(味の素株式会社製 プレンアクトKR4
4) 1重量部を混合し、プライマーとして調製した。
【0037】実施例6 シリコーンゴムシート表面に、上記で調製したプライマ
ーをスプレー塗装し、80〜100℃で30分間乾燥し
た。その上にフッ素樹脂塗料Aをスプレー塗装し、80
〜100℃で15分間乾燥した後に340℃で30分間
焼成して、膜厚約30μmのフッ素樹脂層を有するシリ
コーンゴムシートを得た。塗膜の耐久性は比較例1と同
様にして評価した。
【0038】実施例7 シリコーンゴムシート表面に、官能基含有PFAディス
パージョン(WO98/50229製造例1で記載のヒ
ドロキシル基含有PFA、固形分濃度10.9%、粒子
径70.7nm)をスプレー塗装し、80〜100℃で
30分間乾燥した後に300℃で15分間焼成した。そ
の上にフッ素樹脂塗料Aをスプレー塗装し、80〜10
0℃で15分間乾燥した後に340℃で30分間焼成し
て、膜厚約30μmのフッ素樹脂層を有するシリコーン
ゴムシートを得た。塗膜の耐久性は比較例1と同様にし
て評価した。
【0039】以上の結果を表1に示す。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺坂 清太郎 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 中谷 安利 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4D075 BB28Z CA06 CA32 DA10 DB31 DC19 EA06 EA10 EB16 EC35 EC53 EC54 4F042 AA03 AA06 DB01 DB17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が5〜1000μmの含フッ素
    溶融樹脂粉末を液体媒体中に分散してなる組成物を、物
    品上に形成された耐熱性ゴムを含む層の表面の少なくと
    も一部に適用し、適用された組成物から液体媒体を除去
    し、次いで、含フッ素溶融樹脂粉末を焼成することを含
    んでなる物品の被覆方法。
  2. 【請求項2】 耐熱性ゴムがフッ素ゴムまたはシリコー
    ンゴムである請求項1に記載の被覆方法。
  3. 【請求項3】 該組成物が水性分散組成物である請求項
    1に記載の被覆方法。
  4. 【請求項4】 該組成物が、5〜1000μmの平均粒
    径を有する含フッ素溶融樹脂粉末、水、水溶性溶媒およ
    び界面活性剤を含んでなり、含フッ素溶融樹脂粉末の含
    有量は、全組成物重量に対して5〜80重量%である請
    求項1に記載の被覆方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の被覆方
    法により表面の少なくとも一部が含フッ素溶融樹脂によ
    り被覆された耐熱性ゴム層を有する物品。
  6. 【請求項6】 オフィスオートメーション機器用ロール
    である請求項5に記載の物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045140A (ja) * 2001-05-09 2008-02-28 Daikin Ind Ltd プライマー組成物
JP2009001767A (ja) * 2007-05-23 2009-01-08 Daikin Ind Ltd フッ素樹脂塗料組成物及び塗装物品

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