WO2002073072A1 - Joint - Google Patents

Description

明 細 書 ガスケット 技術分野

本発明は、 密封装置の一種であるガスケットに係り、 更に詳しくは、 燃料電池 用ガスケットやハードディスクドライブ （H D D ) におけるトップカバー用ガス ケット等として用いられるのに適したガスケットに関するものである。 背景技術

例えば、 燃料電池セルに用いられる燃料電池ガスケットとして従来から、 ガス ケット単体タイプ、 セパレーター体型タイプまたは反応電極部 （M E A ) —体型 タイプのガスケットが知られており、 各々、 セルの所定箇所に装着されて、 燃料 ガス、 酸化剤ガスまたは冷媒等の密封流体をシールしている。

しかしながら、 これらの従来技術には、 以下のような不都合がある。

すなわち先ず、 上記ガスケットを燃料電池セルに使用する場合、 反応面の外周 を余さずシールする必要があるところ、 シールする盤面が大きいために、 単体の ガスケットでは、 その取扱い性 （ハンドリング性） が余り良くない。 また、 セル を積層して燃料電池スタックに組み立てる場合についても、 その取扱い性、 延ぃ ては組立作業性が余り良くない。 これは、 ガスケットの大きさに対して断面形状 が小さくまたは薄肉であるために、 ガスケットが取扱い時に変形し易いからであ る。

. また、 ガスケットを一体型とする場合、 一体成形による焼付け方式と、 後接着 方式とが考えられる。 一体成形による焼付け方式は、 第 3 3図に示すように、 ガ スケット （ガスケット本体） 1 0 1をセパレータゃ反応電極部等の相手取付部材 1 0 2上で直接一体成形するものであり、 後接着方式は、 第 3 4図に示すように 予め単独で製品形状に成形したガスケット （ガスケット本体） 1 0 1を接着剤 1 0 3を用いて相手取付部材 1 0 2に取り付けるものである。 これらの場合、 上記 した組立作業性は改善されるが、 一体成形する際の圧力や温度等によってセパレ ータゃ反応電極部等を傷める可能性があり、 また後接着の場合には、 接着作業時 の取扱い性が余り良くなく、 かつ接着剤を安定して塗布するのが難しい。

また、 セパレータの材質がカーボン等の低強度材料である場合、 ガスケットを 一体成形する際の型締め力や成形圧力等によってセパレータが割れることがない ように、 低圧による成形技術が必要となる。 また、 セパレータを強く型押えする ことができないために、 成形バリが多量に発生する。

また、 セルを複数積層して 1つのスタックを形成する構成であるために、 省ス ペース化を考慮して、 セルを構成する部品を薄板化する必要があり、 その一環と して、 セパレータも薄板化する必要がある。 この場合、 薄肉化を一体成形によつ て対処するには、 セパレータの強度の面から限界がある。

本発明は以上の点に鑑みて、 燃料電池用ガスケットまたは H D D用ガスケット 等として用いられるガスケットとして取扱い性が良好であり、 またセパレータ等 の相手取付部材が低強度の材料や薄板であっても相手取付部材とガスケットとを 容易に一体化することができ、 取付作業性が良好なガスケットを提供することを 目的とする。 発明の開示

上記目的を達成するため、 本発明の請求の範囲第 1項によるガスケットは、 一 面に貼着機能を備えたシート状ガスケット取付部材と、 前記シート状ガスケット 取付部材と一体化されたゴム状弾性材製のガスケット本体とを有し、 前記シート 状ガスケット取付部材の貼着機能によつて相手取付部材に取り付けられることを 特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 2項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着剤を用いてシート状ガスケッ ト取付部材の他面に一体成形されていることを特徴とするものである。 また、 本発明の請求の範囲第 3項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 1項のガスケッ トにおいて、 ガスケット本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接 着性を用いてシート状ガスケット取付部材の他面に一体成形されていることを特 徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 4項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着剤を用いてシート状ガスケッ ト取付部材の端部両面に一体成形されていることを特徴とするものである。 また、 本発明の請求の範囲第 5項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接 着性を用いてシート状ガスケット取付部材の端部両面に一体成形されていること を特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 6項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 4項または第 5項のガスケットにおいて、 シート状ガスケット取付部材の一面に 接着剤が付着されるとともに離型フィルムが剥離自在に被着されており、 かつ取 付作業時に前記離型フィルムを剥がす部分がガスケット本体の全周に亙って設け られていることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 7項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 4項または第 5項のガスケットにおいて、 シート状ガスケット取付部材の一面に 接着剤が付着されるとともに離型フィルムが剥離自在に被着されており、 かつ取 付作業時に前記離型フィルムを剥がす部分がガスケット本体の周上所々に設けら れていることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 8項によるガスケットは、 ラバーオンリーのガス ケット本体と、 前記ガスケット本体の周上所々に設けられたシート状ガスケット 取付部材とを有し、 前記シート状ガスケット取付部材の一面に備えられた貼着機 能によって相手取付部材に取り付けられることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 9項によるガスケットは、 上記した請求の範囲第 8項のガスケットにおいて、 ガスケット本体の断面形状が Oリング形状であるこ とを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 0項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 8項のガスケットにおいて、 ガスケット本体の断面形状がリップ形状であるこ とを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 1項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 1 0項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 相手取付部材 の両面に配置される両面分のガスケット本体と、 前記ガスケット本体に一体化さ れたシート状ガスケット取付部材とを有し、 前記相手取付部材への取付時に二つ に折り曲げられて前記相手取付部材の両面に貼着されることを特徴とするもので ある。

また、 本発明の請求の範囲第 1 2項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1 1項のガスケットにおいて、 シート状ガスケット取付部材が、 相手取付部材 の一面側に貼着される部分と、 他面側に貼着される部分と、 前記両部分を連結し た連結部分とを一体に有しており、 取付時に前記連結部分において折り曲げられ ることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 3項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1 2項のガスケットにおいて、 連結部分を折り曲げ易くする切込みまたはミシ ン目等の折曲げ位置特定部が前記連結部分に設けられていることを特徴とするも のである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 4項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 相手取付部材 が燃料電池用のセパレータであることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 5項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 相手取付部材 が燃料電池用の反応電極部またはその構成部品である電解質膜であることを特徴 とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 6項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 相手取付部材 が H D D用のトップカバーであることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 7項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 当該ガスケット が燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるとともに、 各ガスケットに シールリップが 2つ以上設けられていることを特徴とするものである。

また、 本発明の請求の範囲第 1 8項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 当該ガスケット が燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるとともに、 各ガスケットが シールリップを有しないスクイーズ形状であることを特徴とするものである。 また、 本発明の請求の範囲第 1 9項によるガスケットは、 上記した請求の範囲 第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 当該ガスケット が燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるとともに、 一方のガスケッ トにシールリップが 1つ以上設けられ、 他方のガスケットがシールリップを有し ないスクイーズ形状であることを特徴とするものである。

更にまた、 本発明の請求の範囲第 2 0項によるガスケットは、 上記した請求の 範囲第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおいて、 当該ガスケ ットが燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるとともに、 一方のガス ケットにシールリップが 1つ設けられ、 他方のガスケットにシールリップが 2つ 以上設けられていることを特徴とするものである。

上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1項によるガスケットにおいては、 一 面に貼着機能を備えたシート状ガスケット取付部材とゴム状弾性材製のガスケッ ト本体との一体品が形成されるために、 前者のシート状ガスケット取付部材が後 者のガスケット本体に対する補強作用をなし、 よってガスケット全体として取扱 い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 この機能を確保するため、 シート状ガスケット取付部材には、 樹脂フィルム、 金属フィルム、 織布または不 織布等のシート状部材であって、 通常の取扱いで伸びの少ないものを用いるのが 適している。 また、 上記構成のガスケットにおいては、 ガスケット本体がシート 状ガスケット取付部材に一体化されるとともにこのシート状ガスケット取付部材 を介して相手取付部材に後接着されるために、 ガスケット本体の成形に際して相 手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低強度 の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取付部材と ガスケットとを容易に一体化することが可能となる。 また、 相手取付部材の代わ りに成形型に装着されるシート状ガスケット取付部材には、 これが例えば樹脂フ イルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設 定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることが可能とな る。 またシート状ガスケット取付部材の一面に備えられた貼着機能によってガス ケットを相手取付部材に取り付ける構成であるために、 ガスケットを位置決めし て押さえ付けるだけの簡単な作業によってガスケットを相手取付部材に取り付け ることが可能となる。 相手取付部材は例えば、 燃料電池用セパレータ （請求の範 囲第 1 4項） 、 燃料電池用反応電極部もしくはその構成部品である電解質膜 （請 求の範囲第 1 5項） または H D D用トップカバー （請求の範囲第 1 6項） であり 、 これによりセパレーター体型、 反応電極部もしくは電解質膜一体型またはトツ プカバ一一体型のガスケットが製造される。 尚、 反応電極部とは、 反応電極、 電 解質膜およびそれらが一体となった M E Aをいい、 反応電極部等とはこれらに加 えて、 ガス拡散層、 セパレータ、 冷却板等の燃料電池のセル構成部品をいう。 電 解質膜は、 イオン交換膜と称されることもある。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 2項によるガスケットにおいて は、 ガスケット本体が接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材の他面に一体 成形されるために、 やはりシート状ガスケット取付部材がガスケット本体に対す る補強作用をなし、 よってガスケット全体として取扱い時の変形を比較的小さく 抑えることが可能となる。 また、 ガスケット本体がシート状ガスケット取付部材 に一体化されるとともにこのシート状ガスケット取付部材を介して相手取付部材 に後接着されるために、 ガスケット本体の成形に際して相手取付部材を成形型に 装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低強度の材料や薄板であって も割れ等が発生する虞がないために、 この相手取付部材とガスケットとを容易に 一体化することが可能となる。 また、 相手取付部材の代わりに成形型に装着され るシート状ガスケット取付部材には、 これが例えば樹脂フィルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設定することができ、 よ つて成形バリが多量に発生するのを抑えることが可能となる。 尚、 ガスケット本 体を接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材の他面に一体成形するには、 ガ スケッ ト本体成形用の成形型に、 接着剤を塗布したシート状ガスケッ ト取付部材 を装着した状態でガスケット本体を成形することにより成形の終了と同時に両者 を一体化する方法と、 ガスケット本体を単独で製品形状に成形してからこれを接 着剤を用いてシート状ガスケッ ト取付部材に接着する方法とがある。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 3項によるガスケッ トにおいて は、 ガスケット本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接着性を用いてシート状ガ スケッ ト取付部材の他面に一体成形されるために、 やはりシート状ガスケット取 付部材がガスケッ ト本体に対する補強作用をなし、 よってガスケット全体として 取扱い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 また、 ガスケット本体 がシート状ガスケット取付部材に一体化されるとともにこのシート状ガスケット 取付部材を介して相手取付部材に後接着されるために、 ガスケット本体の成形に 際して相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材 が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取 付部材とガスケットとを容易に一体化することが可能となる。 また、 相手取付部 材の代わりに成形型に装着されるシート状ガスケット取付部材には、 これが例え ば樹脂フィルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を 大きく設定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることが 可能となる。 接着性ゴムよりなるガスケッ ト本体はその接着性により、 接着剤を 用いなくてもシート状ガスケッ ト取付部材に接着される。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 4項によるガスケッ トにおいて は、 ガスケッ ト本体が接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材の端部両面に —体成形されるために、 やはりシート状ガスケット取付部材がガスケット本体に 対する補強作用をなし、 よってガスケット全体として取扱い時の変形を比較的小 さく抑えることが可能となる。 また、 ガスケット本体がシート状ガスケット取付 部材に一体化されるとともにシート状ガスケット取付部材を介して相手取付部材 に後接着されるために、 ガスケッ ト本体の成形に際して相手取付部材を成形型に 装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低強度の材料や薄板であって も割れ等が発生する虞がないために、 相手取付部材とガスケットとを容易に一体 化することが可能となる。 また、 相手取付部材の代わりに成形型に装着されるシ ート状ガスケッ ト取付部材には、 これが例えば樹脂フィルム等である場合、 割れ 等が発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設定することができ、 よって 成形バリが多量に発生するのを抑えることが可能となる。 また、 ガスケット本体 がシート状ガスケッ ト取付部材の端部両面に一体成形されるために、 両面ガスケ ットが形成され、 よってガスケッ ト本体が相手取付部材に対しても直接接触する ために、 ガスケットと相手取付部材との間を確実にシールすることが可能となる 。 尚、 ガスケット本体を接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材の端部両面 に一体成形するには、 ガスケッ ト本体成形用の成形型に、 接着剤を塗布したシー ト状ガスケッ ト取付部材を装着した状態でガスケッ ト本体を成形することにより 成形の終了と同時に両者を一体化する方法と、 ガスケット本体を単独で製品形状 に成形してからこれを接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材に接着する方 法とがある。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 5項によるガスケッ トにおいて は、 ガスケッ ト本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接着性を用いてシート状ガ スケッ ト取付部材の端部両面に一体成形されるために、 やはりシート状ガスケッ ト取付部材がガスケット本体に対する補強作用をなし、 よってガスケッ ト全体と して取扱い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 また、 ガスケット 本体がシート状ガスケッ ト取付部材に一体化されるとともにシート状ガスケッ ト 取付部材を介して相手取付部材に後接着されるために、 ガスケット本体の成形に 際して相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材 が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取 付部材とガスケットとを容易に一体化することが可能となる。 また、 相手取付部 材の代わりに成形型に装着されるシート状ガスケッ ト取付部材には、 これが例え ば樹脂フィルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を 大きく設定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることが 可能となる。 また、 ガスケット本体がシート状ガスケット取付部材の端部両面に 一体成形されるために、 両面ガスケットが形成され、 よってガスケッ ト本体が相 手取付部材に対しても直接接触するために、 ガスケットと相手取付部材との間を 確実にシールすることが可能となる。 接着性ゴムよりなるガスケット本体はその 接着性により、 接着剤を用いなくてもシート状ガスケット取付部材に接着される また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 6項によるガスケッ トにおいて は、 シート状ガスケット取付部材の一面に接着剤が付着されるとともに離型フィ ルムが剥離自在に被着されているために、 ガスケッ トの取付作業前においては、 離型フィルムによって接着剤を保護することが可能であり、 取付作業時には、 離 型フィルムを剥がし、 ガスケッ トを位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業 によってガスケッ トを相手取付部材に取り付けることが可能となる。 取付作業時 に離型フィルムを剥がす部分はガスケッ トの全周に亙って設けられるが、 接着面 積が少なくても必要な接着力が確保される場合には、 この部分をガスケットの周 上所々に設けるようにしても良い （請求の範囲第 7項） 。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 8項によるガスケッ トにおいて は、 ラバーオンリーのガスケッ ト本体とこのガスケット本体の周上所々に設けら れるシ一ト状ガスケッ ト取付部材との一体品が形成されるとともにシート状ガス ケッ ト取付部材がその一面に貼着機能を備えているために、 当該ガスケットの取 付作業時には、 ガスケットを位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業によつ 0 てガスケットを相手取付部材に取り付けることが可能となる。 ラバーオンリータ イブのガスケット本体の断面形状としては Oリング形状 （請求の範囲第 9項） ま たはリップ形状 （請求の範囲第 1 0項） が好適であって、 これらによれば両面ガ スケットを形成することが可能であるために、 ガスケットと相手取付部材との間 を確実にシールすることが可能となる。

尚、 上記請求の範囲第 1項ないし第 7項に係る発明に関連して、 本件出願には 以下の技術的事項が含まれる。

すなわち、 上記目的を達成するため、 本件出願が提案する一のガスケットは以 下の内容を備えている。

( 1 ) 燃料電池に使用する M E Aとセパレータ間にて燃料ガス、 酸化剤ガスを シールするガスケットまたはセパレータ間にて冷媒をシールするガスケットであ つて、 ガスケットは片面に接着剤 （粘着剤） を塗布した樹脂フィルムに直接、 接 着性ゴムを一体成形し、 セパレータと一体化するガスケット。 または、 燃料電池 に使用する M E Aとセパレータ間等にて燃料ガスもしくは酸化剤ガス等の密封流 体をシールするガスケットまたはセパレータ間等にて冷媒等の密封流体をシール するガスケットであって、 ガスケットは片面に接着剤 （粘着剤） を塗布した樹脂 フィルム等のシート状ガスケッ ト取付部材に直接、 接着性ゴムを一体成形し、 セ パレータ等の相手取付部材と一体化するガスケット。

( 2 ) 燃料電池に使用する M E Aとセパレータ間にて燃料ガス、 酸化剤ガスを シールするガスケットまたはセパレータ間にて冷媒をシールするガスケットであ つて、 片面に接着剤 （粘着剤） を塗布した樹脂フィルムの他方の面に接着剤を用 いてゴムを一体成形するか、 もしくは直接、 接着性ゴムを一体成形したガスケッ ト。 または、 燃料電池に使用する M E Aとセパレータ間等にて燃料ガスもしくは 酸化剤ガス等の密封流体をシールするガスケットまたはセパレータ間等にて冷媒 等の密封流体をシールするガスケットであって、 片面に接着剤 （粘着剤） を塗布 した樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材の他方の面に接着剤を用いて ゴムを一体成形するか、 もしくは直接、 接着性ゴムを一体成形したガスケット。 ( 3 ) 上記 （ 1 ) または （2) 項のガスケットをフィルムの接着剤 （粘着剤） を用いてセパレータと一体化したセパレーター体型ガスケッ ト。 または、 上記 （ 1 ) または （2 ) 項のガスケットをフィルム等のシート状ガスケット取付部材の 接着剤 （粘着剤） を用いてセパレータと一体化したガスケッ ト。

(4) 上記 （ 1 ) または （2) 項のガスケットをフィルムの接着剤 （粘着剤） を用いて MEAと一体化した MEA—体型ガスゲット。 または、 上記 （1 ) また は （2) 項のガスケッ トをフィルム等のシート状ガスケッ ト取付部材の接着剤 （ 粘着剤） を用いて ME Aと一体化したガスケッ ト。

( 5 ) 上記 （ 1 ) ないし （4) 項に係る発明の実施形態としては、 従来技術に おける問題を解決するため、 ポリエチレンテレフタレ一ト、 ポリエチレンナフタ レートまたはポリイミ ド等の樹脂フィルムの片面にシリコーン系等の接着剤 （粘 着剤） を塗布し、 この接着剤 （粘着剤） 塗布面の裏側に接着剤を塗布してゴムを 一体成形するか、 直接、 接着性ゴムを一体成形した後、 セパレータまたは ME A に樹脂フィルムを貼り付けてセパレーター体型または M E A—体型のガスケット とする。 ガスケッ ト材料には、 接着剤を介して一体成形する場合、 シリコーンゴ ム、 フッ素ゴム、 ュトリルゴム、 プチルゴムまたは E P DM等が用いられる。 ま た、 樹脂フィルムに直接、 接着可能な接着性ゴムについてはその材料を問わない が、 例えばシリ コーンゴム材料とした場合、 信越化学製品 X— 3 4 _ 1 2 7 7 A /B (商品名） 等が好適に使用される。 樹脂フィルムには、 前述のゴムが成形可 能な温度である約 1 0 0〜 2 0 0°Cにて耐え得るものを選定し、 フィルムの厚さ は 1 0〜5 0 0 ju m、 好ましくは 5 0〜1 5 0 /i mのものを使用する。 樹脂フィ ノレムと しては、 ポリエチレンテレフタレート、 ポリエチレンナフタレート、 ポリ イミ ド系、 エステル系、 アミ ド系またはイミ ド系等の汎用フィルムが使用可能で あって、 例えばポリエチレンテレフタレートの場合、 三菱樹脂製ダイァラミー 1 0 0 μ (商品名） 等が好適に用いられる。 ガスケッ トの成形に当たっては、 シー

1、状またはシール形状に切断したフィルムを型締めし、 射出成形する。 フィルム がシート状の場合は成形後シ一ル形状に切断し、 シール形状の場合はシールリッ 2 プ部周辺に金型の押え代を設ける必要がある。 接着剤 （粘着剤） はシリ コーン系 とし、 塗布厚さは 1 0 0 /i m以下、 好ましくは 1 0〜5 0 μ πιとする。 樹脂フィ ルムとセパレータはこの接着剤 （粘着剤） により熱圧着にて一体化する。 この接 着剤 （粘着剤） としては例えば、 東芝シリコーン製品 T S R 1 5 1 2 (商品名） 等が好適に使用できる。

( 6 ) そして、 上記 （1 ) ないし （5 ) 項によれば、 以下の作用効果を奏する ことが可能となる。

すなわち先ず、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材を介しての一体 成形および後接着としたことから、 従来、 一体成形の難しかった低強度のセパレ ータ （脆性材料、 薄板化） 等の相手取付部材とガスケッ トとの一体化が容易に可 能となる。 また、 ガスケットをセパレータではなく樹脂フィルム等のシート状ガ スケット取付部材に一体成形するものであって、 樹脂フィルム等のシート状ガス ケット取付部材にはセパレータのように破損する可能性がないため、 型締め力を 高くすることができ、 よつて成形時に多量のバリが発生するのを抑えることがで きる。 更にまた、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材が補強材の役目 をすることから、 取扱い性が良く、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部 材に接着剤 （粘着剤） が付いていることから、 接着剤 （粘着剤） の塗布工程をな くすことができ、 よって品質の安定化を図ることができる。 本願発明者らが行な つたセパレータまたは M E Αに対する接着性 （粘着性） の確認試験は、 第 1図に 示すような結果であった。

また、 上記請求の範囲第 1項ないし第 7項に係る発明に関連して、 本件出願に は、 以下の技術的事項も含まれる。

すなわち、 上記目的を達成するため、 本件出願が提案する一のガスケットは以 下の内容を備えている。

( 7 ) 樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィ ルムの両面にシール面が位置するガスケットにおいて、 ガスケットは三層フィル ムの片側端面を完全に覆う形状をし、 その反対側端面に近い部分は三層 3 が露出したガスケット。 または、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材 と接着剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィルムの両面にシール 面が位置するガスケットにおいて、 ガスケットは三層フィルムの片側端面を完全 に覆う形状をし、 その反対側端面に近い部分は三層フィルムが露出したガスケッ

( 8 ) 樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィ ルムの両面にシール面が位置するガスケッ トにおいて、 ガスケットは三層フィル ムの片側端面を完全に覆う形状をし、 その反対側端面に近い部分は三層フィルム が露出した形状をしたガスケットであって、 かつ三層フィルムの露出した端面に 近い部分のみ離型フィルムを剥がして、 接着剤 （粘着剤） を露出させることので きるガスケット。 または、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材と接着 剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィルムの両面にシール面が位 置するガスケットにおいて、 ガスケットは三層フィルムの片側端面を完全に覆う 形状をし、 その反対側端面に近い部分は三層フィルムが露出した形状をしたガス ケットであって、 かつ三層フィルムの露出した端面に近い部分のみ離型フィルム を剥がして、 接着剤 （粘着剤） を露出させることのできるガスケット。

( 9 ) 上記 （7 ) または （8 ) 項のガスケットを燃料電池用セパレータ上に貼 り合わせることにより製造された燃料電池用セパレータとガスケットの一体品。 または、 上記 （7 ) または （8 ) 項のガスケットを燃料電池用セパレータ等の相 手取付部材上に貼り合わせることにより製造された燃料電池用セパレータ等の相 手取付部材とガスケットとの一体品。

( 1 0 ) 上記 （7 ) または （8 ) 項の三層フィルムのゴムで覆われていない端 面がガスケットの全周囲である （全周囲に配置されている） ガスケット。

( 1 1 ) 上記 （7 ) または （8 ) 項の三層フィルムのゴムで覆われていない端 面がガスケットの全周囲でない （全周囲に配置されていない） ガスケットであつ て、 すなわち、 接着剤の露出した部分がガスケットの周上に分散しているガスケ ッ卜。 4

( 1 2) 上記 5項目の製品には、 HDDに使用する製品も含まれる。

(1 3) 樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフ イルムの片側端面を覆うようにゴムを成形したガスケットであって、 その反対側 端面に近い部分の離型フィルムを部分的に剥がしてセパレータに貼り付けた燃料 電池用セパレータとガスケッ トの一体品。 または、 樹脂フィルム等のシート状ガ スケット取付部材と接着剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィル ムの片側端面を覆うようにゴムを成形したガスケットであって、 その反対側端面 に近い部分の離型フィルムを部分的に剥がしてセパレータ等の相手取付部材に貼 り付けた燃料電池用セパレータ等の相手取付部材とガスケッ トとの一体品。

(1 4) 上記 （7) ないし （1 3) 項に係る発明の実施形態としては、 樹脂フ イルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィルムの両面にシ ール面が位置するガスケットにおいて、 ガスケットは三層フィルムの片側端面を 完全に覆う形状をし、 その反対側端面は三層フィルムが露出した形状をしたガス ケットを製作する。 この三層フィルムの露出した端面に近い部分の離型フィルム を剥がして接着剤 （粘着剤） を露出させ、 その接着剤 （粘着剤） を利用してセパ レータに貼り合わせることにより、 燃料電池セパレータとガスケットの一体製品 が完成する。 また、 三層フィルムのゴムで覆われていない端面がガスケッ トの全 周囲である場合と、 ガスケットの周上に分散している場合との 2通りがある。 フ イルムの材料には、 PET、 P Iまたは P EN等が用いられる。 ゴムは加硫時に 樹脂フィルムと反応して化学的に結合する接着性の材料が良好であり、 液状ゴム または固体ゴムの何れであつても良い。

( 1 5) そして、 上記 （7) ないし （1 4) 項によれば、 セパレータ等の相手 取付部材の材質または面粗さに依存せずに高シール性を得ることのできるガスケ ットを提供することができ、 また、 セパレータ等の相手取付部材にガスケットを 組み付ける際の位置決めの困難さを改善することのできる製品を提供することが できる。

また、 上記請求の範囲第 8項ないし第 1 0項に係る発明に関連して、 本件出願 5 には、 以下の技術的事項が含まれる。

(1 6) 燃料電池に使用するガスケッ トにおいて、 ラバーオンリーの一部分に 樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィルムがー 体化された構造の樹脂フィルム一体型ガスケットであって、 ガスケッ トの断面形 状が Oリング形状であるもの。 または、 燃料電池等に使用するガスケットにおい て、 ラバーオンリーの一部分に樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材と 接着剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィルムが一体化された構 造のガスケッ トであって、 ガスケッ トの断面形状が Oリング形状であるもの。

(1 7) 燃料電池に使用するガスケッ トにおいて、 ラバーオンリーの一部分に 樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィルムがー 体化された構造の樹脂フィルム一体型ガスケッ トであって、 ガスケッ トの断面形 状がリップ形状であるもの。 または、 燃料電池等に使用するガスケッ トにおいて 、 ラバーオンリーの一部分に樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材と接 着剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィルムが一体化された構造 のガスケッ トであって、 ガスケッ トの断面形状がリップ形状であるもの。

(1 8) 上記 （1 6) または （ 1 7) 項の製品を燃料電池用の電解質膜に貼り 付けた一体品。

( 1 9) 上記 （1 6) または （1 7) 項の製品を燃料電池用のセパレータに貼 り付けた一体品。

(20) 上記構造のガスケッ トは、 HDD用ガスケッ トとしても用いられる。 (2 1) ラバーオンリーのガスケットの一部分に、 樹脂フィルムと接着剤 （粘 着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィルムをインサートし、 上記離型フィ ルムの一部分のみを剥がすことにした燃料電池用一体型ガスケット。 または、 ラ バーオンリーのガスケッ トの一部分に、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取 付部材と接着剤 （粘着剤） と離型フィルムとの三層構造をしたフィルムをインサ ートし、 上記離型フィルムの一部分のみを剥がすことにしたガスケッ ト。

(2 2) ラバーオンリーのガスケットの一部分に、 樹脂フィルムと接着剤 （粘 6 着剤） と離型フィルムの三層構造をしたフィルムをインサートし、 上記離型フィ ルムの一部分のみを剥がし、 離型フィルムを剥がした部分とセパレータもしくは 電解質膜を貼り合せてできた燃料電池用セパレーター体型ガスケットもしくは燃 料電池用電解質膜一体型ガスケット。 または、 ラバーオンリーのガスケッ トの一 部分に、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材と接着剤 （粘着剤） と離 型フィルムとの三層構造をしたフィルムをィンサートし、 上記離型フィルムの一 部分のみを剥がし、 離型フィルムを剥がした部分とセパレータもしくは電解質膜 等の相手取付部材を貼り合せてできたガスケット。

( 2 3 ) 上記 （1 6 ) ないし （2 2 ) 項に係る発明の実施形態としては、 ラバ 一オンリーのガスケッ トの一部分に樹脂フィルムと接着剤 （粘着剤） と離型フィ ルムの三層構造をしたフィルムをインサートする。 ガスケッ トの材料には、 シリ コーンゴム、 E P D Mまたはフッ素ゴム等が好適に用いられ、 硬度は H s 2 0〜 7 0が好ましい。 ガスケッ トの断面形状は、 シールする流体の圧力条件やゴムの 反力を勘案して設計すれば良いが、 例えば円形やリップ形状等が用いられる。 樹 脂フィルムには、 P E T、 P E Nまたは P I等が用いられ、 その厚さは 5 0 μ πι から 1 0 0 μ mが良好である。 フィルムの片面に接着剤 （粘着剤） が塗布されて おり、 さらに離型フィルムで保護されている。 この三層構造フィルムをゴム成形 時に金型内のガスケットレィァゥト上の数箇所に入れて一体成形する。 ガスケッ トの主要断面はゴムだけで形成されているため、 樹脂フィルムがィンサートされ ることでシール性や圧縮永久歪みが悪化することはない。 燃料電池を組み立てる 際は、 上記三層フィルムのうち離型フィルムを剥がすことによって、 接着剤 （粘 着剤） が露出するので、 セパレータまたは電解質膜に数箇所貼り付けて固定する ことができる。 このことにより、 ガスケットを組み付ける際のハンドリングが向 上する。

( 2 4 ) そして、 上記 （1 6 ) ないし （2 3 ) 項の構成によれば、 貼着部とガ スケット部とが分離されるためにシール性能を向上させることができ、 貼着部が ガスケットの全面ではなく部分的に数箇所であるために貼着作業が容易であり、 7 セパレータ等の相手取付部材にガスケットを一体化する際に接着剤 （粘着剤） を 塗布する必要がない等の効果がある。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1 1項によるガスケットにおい ては、 上記した請求の範囲第 1項ないし第 1 0項の何れかに記載されたガスケッ トにおいて、 相手取付部材の両面に配置される両面分のガスケット本体と、 この 両面分のガスケット本体に一体化されたシート状ガスケット取付部材とが設けら れるとともに、 当該ガスケットが相手取付部材への取付時に二つに折り曲げられ て相手取付部材の両面に貼着されるよう構成されているために、 相手取付部材の 両面に必要とされる本来 2つのガスケットを 1つに纏めて製造および取扱いする ことが可能となる。 この場合、 シート状ガスケット取付部材は、 相手取付部材の 一面側に貼着される部分と、 他面側に貼着される部分と、 この両部分を連結した 連結部分とを一体に有し、 かつ取付時に連結部分において折り曲げられるものと して製作されるのが好適であり （請求の範囲第 1 2項） 、 また、 連結部分を折り 曲げ易くするために切込みまたはミシン目等の折曲げ位置特定部を連結部分に設 けるのが好適である （請求の範囲第 1 3項） 。

尚、 上記請求の範囲第 1 1項ないし第 1 3項に係る発明に関連して、 本件出願 には、 以下の技術的事項が含まれる。

すなわち、 上記目的を達成するため、 本件出願が提案する一のガスケットは以 下の内容を備えている。

( 2 5 ) 燃料電池で使用される樹脂フィルム一体ガスケッ トにおいて、 電解質 膜の両面に貼り合わせる 2枚分のガスケットを 1枚の樹脂フィルム上に成形した ガスケットと樹脂フィルムの一体品。 または、 燃料電池等で使用される樹脂フィ ルム等のシート状ガスケット取付部材一体型ガスケットにおいて、 電解質膜等の 相手取付部材の両面に貼り合わせる 2枚分のガスケットを 1枚の樹脂フィルム等 のシート状ガスケット取付部材上に成形したガスケットとシ一ト状ガスケット取 付部材との一体品。

( 2 6 ) 上記 （2 5 ) 項の一体品において、 ガスケッ トの成形されない樹脂フ 8 イルムの反対面に接着剤 （粘着剤） が塗布されている一体品。 または、 上記 （2 5) 項の一体品において、 ガスケットの成形されない樹脂フィルム等のシート状 ガスケット取付部材の反対面に接着剤 （粘着剤） が塗布されている一体品。

(27) 上記 （25) または （26) 項の一体品において、 ガスケットは接着 性のゴムによって樹脂フィルムと一体化された一体品。 または、 上記 （25) ま たは （26) 項の一体品において、 ガスケットは接着性のゴムによって樹脂フィ ルム等のシート状ガスケット取付部材と一体化された一体品。 または、 上記 （2 5) または （26) 項の一体品において、 ガスケットは接着性のゴムにより成形 されて、 その接着性により樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材と一体 化された一体品。

(28) 上記 （25) または （26) 項の一体品において、 ガスケットを成形 する樹脂フィルムの面には予め接着剤が塗布されており、 ゴムがその接着剤を介 して樹脂フィルムと一体化された製品。 または、 上記 （25) または （26) 項 の一体品において、 ガスケットを成形する樹脂フィルム等のシート状ガスケット 取付部材の面には予め接着剤が塗布されており、 ゴムがその接着剤を介してシー ト状ガスケッ ト取付部材と一体化された一体品。

(29) 上記 （2 5) ないし （28) 項の何れかのガスケットが、 射出成形法 、 デイスペンサ法または印刷法等により成形されている一体品。

(30) 上記 （25) ないし （28) 項の何れかの一体品を電解質膜に貼り合 わせた電解質膜とガスケットの一体品。 または、 上記 （25) ないし （28) 項 の何れかの一体品を電解質膜等の相手取付部材に貼り合わせた相手取付部材とガ スケットとの一体品。

(3 1) 樹脂フィルム上にガスケットを成形した一体品であり、 電解質膜の両 面に貼り合わせるための樹脂フィルム一体型のガスケットであって、 両面のガス ケットが 1枚の樹脂フィルム上に成形されている一体品。 樹脂フィルムの反対側 には接着剤 （粘着剤） が塗布されており、 それを介して電解質膜に一体化した電 解質膜とガスケッ トの一体品。 または、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取 9 付部材上にガスケットを成形した一体品であり、 電解質膜等の相手取付部材の両 面に貼り合わせるための樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材一体型の ガスケットであって、 両面のガスケットが 1枚の樹脂フィルム等のシート状ガス ケット取付部材上に成形されている一体品。 樹脂フィルム等のシート状ガスケッ ト取付部材の反対側には接着剤 （粘着剤） が塗布されており、 それを介して電解 質膜等の相手取付部材に一体化した相手取付部材とガスケットとの一体品。

( 3 2 ) 上記 （2 5 ) ないし （3 1 ) 項に係る発明の実施形態としては、 接着 剤 （粘着剤） の塗布されている樹脂フィルムの反対面にガスケットを成形する。 ガスケットの製作方法は、 射出成形、 デイスペンザまたは印刷等である。 使用す るゴムは、 選択接着性のゴム材料を用いて樹脂フィルムと一体化させる。 選択接 着性ゴムを使用しない場合には、 樹脂フィルムのガスケットを成形する面に予め 接着剤を塗布する。 電解質膜の両面に貼り合わせる樹脂フィルム一体型ガスケッ トは、 1枚の大きな樹脂フィルム上に両面のガスケットを一回で成形する。 その 後、 使用する形状に樹脂フィルムを打ち抜く。 電解質膜に一体化するときは、 1 枚の樹脂フィルム一体ガスケットを 2つに折り曲げて電解質膜の両面に貼り合わ せる。 樹脂フィルムの折り曲げる部分には、 浅い切れ目を付けることによって曲 げ易さを向上させることができる。 ガスケットに用いられるゴム材料は、 シリコ ーンゴム、 E P D Mまたはフッ素ゴムが主に用いられる。 樹脂フィルムは、 P E T、 P E Nまたは Ρ I等の片面に粘着剤を塗布したものが用いられる。 厚さは 0 . 0 3〜 0 . 3 m mである。

( 3 3 ) そして、 上記構成によれば、 以下の作用効果を奏することが可能とな る。

すなわち、 樹脂フィルム等のシート状ガスケッ ト取付部材上にガスケットを成 形した樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材とガスケットとの一体品を 電解質膜等の相手取付部材に貼り合わせる相手取付部材とガスケットとの一体品 においては、 ガスケットを電解質膜等の相手取付部材の両面に貼り合わせる必要 があることから、 ガスケットを両面用の 2種類準備しなければならないが、 電解 質膜等の相手取付部材の両面に必要な 2つのガスケットを 1つに纏めることによ り、 製作工数ゃコストを大幅に削減することが可能となる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1 7項ないし第 2 0項によるガ スケットにおいてそれぞれ、 ガスケットが燃料電池用電解質膜の両面にそれぞれ 貼着されるとともに、 「各ガスケットにシールリップが 2つ以上設けられている 」 （請求の範囲第 1 7項） 、 「各ガスケットがシールリップを有しないスクイ一 ズ形状である」 （請求の範囲第 1 8項） 、 「一方のガスケットにシールリップが 1つ以上設けられ、 他方のガスケットがシールリップを有しないスクイーズ形状 である」 （請求の範囲第 1 9項） 、 または 「一方のガスケットにシールリップが 1つ設けられ、 他方のガスケットにシールリップが 2つ以上設けられている」 （ 請求の範囲第 2 0項） としたのは、 以下の理由によるものである。

すなわち、 上記したように燃料電池の電解質膜上にガスケット本体を直接成形 しょうとすると、 電解質膜が含水していることから、 成形型の熱による水分の蒸 発により電解質膜が変形する等のダメージが発生する虞があるため、 これに代え て本願発明者らは、 ガスケット本体を成形しない面に接着剤を塗布した樹脂フィ ルム上にガスケット本体を成形し、 この樹脂フィルムとガスケット本体との一体 品を接着剤により電解質膜に貼り合わせる方法を検討した。

この場合、 ガスケット本体は、 燃料電池のシステム上、 セット後このガスケッ ト本体が潰れた状態における高さを低くすることが重要である。 燃料電池はセル と呼ばれる燃料電池単体を多数積層するため、 ガスケット本体の反力を小さくす る必要があり、 反力を小さくするには、 ガスケット本体の潰し量を小さくするこ とが重要である。 すなわち、 セット前のガスケット本体には、 その高さの低い形 状が要求される。 また、 その一方で、 ガスケット本体の高さを低く しても燃料電 池内の気体をシールすることができるように、 ガスケット本体にはそのピーク面 圧を高くすることが要求され、 ガスケット本体のピーク面圧を高くするにはガス ケット本体にシールリップを設けることが考えられる。

しかしながら、 この場合、 比較例として示す第 3 5図のように、 燃料電池用電 2 解質膜 1 0 4の両面に樹脂フィルム一体型ガスケット本体 1 0 5を貼り合わせた 電解質膜 1 0 4とガスケット本体 1 0 5との一体品において、 両面のガスケット 本体 1 0 5にシールリップ 1 0 6を 1つずつ設けるようにすると、 シールリップ 1 0 6の位置が両面でずれた場合に、 計算した値が得られず、 面圧のピーク値が 小さくなる可能性があり、 面圧のピーク値が小さいと、 気体漏れの安全率が低下 することになる。 したがって、 両面のガスケット本体 1 0 5にシールリップ 1 0 6を 1つずつ設ける場合には、 両面のシールリップ 1 0 6の位置を正確に合わせ る必要があり、 両面のシールリップ 1 0 6の位置を正確に合わせるには、 両面の 樹脂フィルム 1 0 7の貼付け位置を正確に合わせる必要がある。 しかしながら、 このように両面の樹脂フィルム 1 0 7の貼付け位置を正確に合わせるには精密な 治具が必要であり、 その作業もなかなか厄介なものである。

これに対して、 上記請求の範囲第 1 7項ないし第 2 0項に係る発明は、 以上の 点に鑑みて、 両面のシート状ガスケット取付部材 （樹脂フィルム等） の貼付け位 置が少々ずれても面圧のピーク値が低下する懸念のないガスケット形状を提案す るものであって、 これを実現するために、 上記したように 「各ガスケットにシー ルリップが 2つ以上設けられている」 （請求の範囲第 1 7項） 、 「各ガスケット がシールリップを有しないスクイーズ形状である」 （請求の範囲第 1 8項） 、 「 一方のガスケットにシールリップが 1つ以上設けられ、 他方のガスケットがシ一 ルリップを有しないスクイーズ形状である」 （請求の範囲第 1 9項） 、 または 「 一方のガスケットにシールリップが 1つ設けられ、 他方のガスケットにシールリ ップが 2つ以上設けられている」 （請求の範囲第 2 0項） ことにより、 両面の位 置が多少ずれてもガスケットの面圧ピークの低下を防ぐことができるようにした ものである。

尚、 この請求の範囲第 1 7項ないし第 2 0項に係る発明に関連して、 本件出願 には、 以下の技術的事項が含まれる。

すなわち、 上記目的を達成するため、 本件出願が提案する一のガスケットは以 下の内容を備えている。 ( 3 4 ) 燃料電池用電解質膜の両面に樹脂フィルム一体型ガスケットを貼り合 せた電解質膜とガスケッ トの一体品において、 両面のガスケットに 2個以上のシ 一ルリ ップが設けられた形状。 ガスケット形状は電解質膜に対して両面対称であ る。 シールリ ップが 2個以上あるため、 ガスケッ トの位置が両面でずれた場合で も、 対応可能である。

( 3 5 ) 燃料電池用電解質膜の両面に樹脂フィルム一体型ガスケッ トを貼り合 せた電解質膜とガスケッ トの一体品において、 両面のガスケットにはシールリッ プがない形状。 ガスケッ ト形状は電解質膜に対して両面対称である。 シールリツ プがないため、 面圧ピークを大きくするために、 緩やかな山形形状とすることが 必要である。 シールリップがないため、 多少両面で位置がずれても対応可能であ る。

( 3 6 ) 燃料電池用電解質膜の両面に樹脂フィルム一体型ガスケットを貼り合 せた電解質膜とガスケットの一体品において、 片面のガスケットに 1個以上のシ 一ルリ ップが設けられた形状で、 もう片面のガスケッ トにはシールリップがない 形状。 ガスケット形状は電解質膜に対して非対称である。 シールリップが片面で あるため、 両面のシールリップ位置のずれについて懸念する必要がない。

( 3 7 ) 燃料電池用電解質膜の両面に樹脂フィルム一体型ガスケッ トを貼り合 せた電解質膜とガスケットの一体品において、 片面のガスケットに 1個シールリ ップが設けられた形状で、 もう片面のガスケットには 2個以上のシールリップが 設けられた形状。 ガスケット形状は電解質膜に対して非対称である。 片面にシー ルリップが 2個以上あるため、 対応可能である。

( 3 8 ) そして、 これらの形状によれば、 電解質膜の両面にガスケット一体型 樹脂フィルムを貼り付ける際に、 両面の位置が多少ずれても、 ガスケットの面圧 ピークの低下を防ぐことができる。

また、 本発明のガスケットは、 燃料電池用ガスケットと同様に H D D用ガスケ ッ ト等にも好適に利用することが可能である。

例えば、 H D Dは、 記録部本体のハードディスク、 ドライブモータ、 読取り機 構や冷却用部品等が狭い筐体の中に入れられている。 この HDD用ガスケットに は、 HDDの小型化 .筐体形状の多様化の要求により、 その形状は薄くて、 形状 の複雑な面のシール性が要求されている。 したがって、 極端に薄いガスケットや 形状の不規則なガスケットを装着する場合に、 組付け性が余り良くないと云う不 都合がある。 また、 装着はしたものの部分的には延びている部分、 弛んでいる部 分、 捩れている部分が発生し易かったり、 製造したガスケットを装着するまでに 重ね置きしたときや輸送中にガスケットが変形したりすることがあり、 ガスケッ トのシール性能を確保する上で取扱いに注意を要すると云う不都合があり、 本発 明によれば、 これらの不都合に対処することができる。

尚、 このように本発明のガスケットを HDDに用いることについて、 本件出願 には、 以下の技術的事項が含まれる。

すなわち、 上記目的を達成するため、 本件出願が提案する一のガスケットは以 下の内容を備えている。

(3 9) 片面に接着剤 （粘着剤） を塗布した樹脂フィルムの他方の面に、 接着 剤を用いてゴムを一体成形するか、 もしくは直接、 接着性ゴムを一体成形し、 H DDトップカバーに貼り付けたことを特徴とする HDDトップカバー用ガスケッ ト。 または、 片面に接着剤 （粘着剤） を塗布した樹脂フィルム等のシート状ガス ケット取付部材の他方の面に、 接着剤を用いてゴムを一体成形するか、 もしくは 直接、 接着性ゴムを一体成形し、 HDDトップカバーに貼り付けたことを特徴と する HDDトップカバー用ガスケット。

(40) 従来技術における問題点を解決するため、 ポリエチレンテレフタレー ト、 ポリエチレンナフタレートまたはポリイミ ド等の樹脂フィルムの片面に、 ァ クリル系またはシリコーン系等の接着剤 （粘着剤） を塗布し、 接着剤 （粘着剤） 塗布面の裏側に接着剤を介してゴムを一体成形するか、 直接、 接着性ゴムを一体 成形した後、 トップカバー基材に樹脂フィルムを貼り付けて一体化した HDDト ップカバーガスケット。 または、 従来技術における問題点を解決するために、 P ET、 PENまたは P I等の樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材の片 面にアクリル系またはシリ コーン系等の接着剤 （粘着剤） を塗布し、 接着剤 （粘 着剤） 塗布面の裏側に接着剤を介してゴムを一体成形するか、 直接、 接着性ゴム を一体成形した後、 トップカバー基材に樹脂フィルム等のシート状ガスケット取 付部材を貼り付けて一体化した H D Dトップカバーガスケット。

( 4 1 ) 上記 （3 9 ) ないし （4 0 ) 項に係る発明の実施形態として、 ガスケ ット材料には、 接着剤を介して一体成形する場合、 シリコーンゴム、 フッ素ゴム 、 二トリルゴム、 プチルゴムま は E P D M等が用いられる。 また、 樹脂フィル ムに直接、 接着可能な接着性ゴムについては、 その材料を問わない。 樹脂フィル ムには、 前述のゴムが成形可能な温度である約 1 0 0〜2 0 0。Cにて耐え得るも のを選定し、 フィルム厚さは 1 0〜5 0 0 μ πι、 好ましくは 5 0〜 1 5 0 μ mの ものを使用する。 樹脂フィルムとしては、 ポリエチレンテレフタレート、 ポリエ チレンナフタレート、 ポリイミ ド系、 エステル系、 アミ ド系、 ィミ ド系等の汎用 フィルムが使用可能で、 例えばポリエチレンテレフタレートの場合、 三菱樹脂製 ダイァラミー 1 0 0 /z m (商品名） 等が用いられる。 ガスケッ トの成形に当たつ てはシート状またはシール形状に切断した樹脂フィルムを型締めし、 ゴムを成形 する。 フィルムがシート状の場合は、 成形後シール形状に切断し、 シール形状の 場合は、 シールリップ部周辺に金型の押え代を設ける必要がある。 接着剤 （粘着 剤） はアクリル系またはシリ コーン系とし、 塗布厚さは 1 0 0 /i m以下、 好まし くは 1 0〜 5 0 ^ mとする。 樹脂フィルムと トップカバー基材は本接着剤により 熱圧着にて一体化する。

( 4 2 ) そして、 上記 （3 9 ) ないし （4 1 ) 項の構成によれば、 以下の作用 効果を奏することが可能となる。

すなわち、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材が補強材の役目をす ることから、 取扱い性が良く、 後接着時の作業性が改善され、 樹脂フィルム等の シート状ガスケット取付部材に接着剤 （粘着剤） が付いていることから、 ガスケ ット単体への接着剤 （粘着剤） の塗布工程をなくすことができ、 品質の安定化を 図ることができるとともに、 接着剤 （粘着剤） を均一に塗るための設備投資が不 要となる。 また、 樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材を介しての一体 成形および後接着としたことから、 従来、 熱と圧力とにより内部の熱可塑性樹脂 が溶け出すために一体成形が難しかった制振鋼板とガスケットの一体化が容易に 可能となる。 また、 ガスケットを樹脂フィルム等のシート状ガスケット取付部材 に一体成形することから、 トップカバー基材に貫通穴等の一体化するための加工 を施す必要がないため、 トップカバー基材のコストダウンが可能となる。 図面の簡単な説明

第 1図はセパレータまたは M E Aに対するガスケット接着性の確認試験結果を 示す表図、 第 2図は本発明の第一実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 3図 は本発明の第二実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 4図は本発明の第三実 施例に係るガスケットの要部断面図、 第 5図は本発明の第四実施例に係るガスケ ットの平面図、 第 6図は第 5図における A— A線拡大断面図、 第 7図は同ガスケ ットの装着状態を示す要部断面図、 第 8図は本発明の第五実施例に係るガスケッ トの平面図、 第 9図は第 8図における B— B線拡大断面図、 第 1 0図は同ガスケ ットの装着状態を示す要部断面図、 第 1 1図は本発明の第六実施例に係るガスケ ットの要部断面図、 第 1 2図は本発明の第七実施例に係るガスケットの要部断面 図、 第 1 3図は本発明の第八実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 1 4図は 本発明の第九実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 1 5図は本発明の第十実 施例に係るガスケットの平面図、 第 1 6図は第 1 5図における D _ D線拡大断面 図、 第 1 7図は第 1 5図における E— E線拡大断面図、 第 1 8図は同ガスケット の装着状態を示す要部断面図、 第 1 9図は本発明の第十一実施例に係るガスケッ トの要部断面図、 第 2 0図は同ガスケットの要部断面図、 第 2 1図は同ガスケッ トの装着状態を示す要部断面図、 第 2 2図は本発明の第十二実施例に係るガスケ ットの要部断面図、 第 2 3図は本発明の第十三実施例に係るガスケットの平面図 、 第 2 4図は第 2 3図における F— F線拡大断面図、 第 2 5図は本発明の第十四 実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 2 6図は本発明の第十五実施例に係る ガスケットの要部断面図、 第 2 7図は本発明の第十六実施例に係るガスケットの 要部断面図、 第 2 8図は本発明の第十七実施例に係るガスケットの要部断面図、 第 2 9図は本発明の第十八実施例に係るガスケットの装着状態を示す平面図、 第 3 0図は第 2 9図における G _ G線拡大断面図、 第 3 1図は同ガスケットの装着 前 （折り曲げ前） の状態を示す平面図、 第 3 2図は第 3 1図における H— H線拡 大断面図、 第 3 3図は従来例に係るガスケッ トの要部断面図、 第 3 4図は他の従 来例に係るガスケットの要部断面図、 第 3 5図は比較例に係るガスケットの要部 断面図である。 発明を実施するための最良の形態

つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。

第一実施例 . · ·

第 2図は、 本発明の第一実施例に係るガスケット 1の要部断面 （切断端面） を 示している。 このガスケット 1は燃料電池用のガスケットとして用いられるもの であって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 シート状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 2が設けら れており、 この樹脂フィルム 2の一面 （図上上面） 2 aに接着剤 （図示せず） を 介してゴム状弹性材製のガスケット本体としてのゴム 3がー体成形されている。 また、 榭脂フィルム 2の他面 （図上下面） 2 bに接着剤 （粘着剤とも称する） 4 が塗布されてお ,り、 ゴム 3を一体成形した樹脂フィルム 2がこの接着剤 4によつ て相手取付部材としてのセパレータ 5の一面に取り付けられている。 ゴム 3はシ 一ルリップ部 3 aを有して断面三角形状ないし山形状に形成されているが、 第 3 図に示すようなフラッ トシール構造 （第二実施例） や、 第 4図に示すようなビー ド状のシールリ ップ （ビードとも称する） 3 b付きのフラットシール構造 （第三 実施例） であっても良い。

上記構成のガスケット 1を製作するに際しては、 ゴム 3を射出成形する成形型 に、 予め一面 2 aに接着剤を塗布した樹脂フィルム 2を装着した状態で射出成形 を行ない、 ゴム 3をその成形と同時に樹脂フィルム 2の一面 2 aに接着する （ィ ンサート成形） 。 次いで、 この樹脂フィルム 2およびゴム 3よりなる一体成形品 を成形型から取り出して、 樹脂フィルム 2の他面 2 bに接着剤 4を塗布し、 この 接着剤 4によって一体成形品をセパレータ 5の一面に接着する。 セパレータ 5は これに代えて、 反応電極部 （M E A) における電解質膜や触媒付電極等であって も良い。

上記構成のガスケット 1によれば、 以下の作用効果を奏することが可能である すなわち先ず、 上記構成によって樹脂フィルム 2およびゴム 3よりなるガスケ ッ トの一体成形品が製作され、 この一体成形品においては、 樹脂フィルム 2がゴ ム 3に対する補強材の役目を果たす。 したがって、 ゴム単体の製品と比較してガ スケット 1の保形性が高められ、 ガスケット 1が全体として変形しにくくなるた めに、 ガスケット 1の取扱い性ないし組立作業性を向上させることができる。 また、 ゴム 3が樹脂フィルム 2に一体成形されるとともにこの樹脂フィルム 2 を介してセパレータ 5に後接着されるために、 ゴム 3の成形に際してセパレータ 5はこれを成形型に装着する必要がない。 したがって、 セパレータ 5が低強度の 材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 このセパレータ 5とガ スケット 1とを容易に一体化することができる。

また、 セパレータ 5の代わりに成形型に装着される樹脂フィルム 2は割れ等が 発生する懸念がないものであるために、 成形時の型締め力を大きく設定すること が可能である。 したがって、 成形時にゴムバリが多量に発生するのを防止するこ とができる。

また、 樹脂フィルム 2の他面 2 bに備えられた接着剤 4による貼着機能によつ て当該ガスケット 1が相手取付部材であるセパレータ 5に取り付けられる構成で あるために、 当該ガスケット 1を位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業に よってガスケット 1をセパレータ 5に取り付けることができる。

尚、 上記実施例において、 樹脂フィルム 2の一面 2 aに接着剤を介してゴム 3 を一体成形したのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性ゴムを一体成形し ても良いことは上記したとおりである。 また、 予め単独で製品形状に成形したゴ ムを接着剤によって樹脂フィルム 2の一面 2 aに接着するようにしても良い。 第四実施例■ · ·

第 5図は、 本発明の第四実施例に係るガスケット 2 1の平面を示しており、 そ の A— A線拡大断面 （切断端面） が第 6図に示されている。 このガスケット 2 1 は燃料電池用ガスケットとして用いられるものであって、 以下のように構成され ている。

すなわち先ず、 シート状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 2 3の一面 (第 6図における下面） に接着剤 2 4が付着されるとともに離型フィルム 2 5が 剥離自在に被着されていて、 これらの三層構造よりなる積層状のフィルム体 2 2 が設けられており、 このフィルム体 2 2にゴム状弾性材製のガスケット本体 2 6 がインサート成形、 接着または嵌合等の接合手段によって一体化されている。 樹 脂フィルム 2 3は燃料電池の平面形状に合わせて所定の平面レイァゥトに形成さ れるとともにェンドレス状に形成されており、 更に全周に亙って同一幅形状に形 成されている。 接着剤 2 4は樹脂フィルム 2 3の一面に全面に亙って付着されて おり、 離型フィルム 2 5は樹脂フィルム 2 3 と同一平面形状に形成されている。 ゴム状弹性材製のガスケット本体 2 6は、 フィルム体 2 2における樹脂フィル ム 2 3の平面 （第 6図における上面） 2 3 aの一部に被着される樹脂フィルム側 部分 2 7と、 フィルム体 2 2の外側端面 （外側側面、 図上左端面ないし左側面） 2 2 aに被着される端面側部分 2 8と、 離型フィルム 2 5の平面 （図上下面） 2 5 aの一部に被着される離型フィルム側部分 2 9とを一体に有して断面略コ字形 に形成されている。 樹脂フィルム側部分 2 7は上面シール部をなし、 この部分 2 7には断面略三角形状のシールリップ部 3 0が設けられている。 離型フィルム側 部分 2 9は下面シール部をなし、 この部分 2 9は平面状に形成されている。 この 両部分 2 7 , 2 9は上下で対をなし、 両面ガスケッ トを形成している。

上記積層状のフィルム体 2 2は、 その全てをガスケット本体 2 6により覆われ ているわけではなく、 その内側部分 （図上右側部分） は全周に亙って露出してお り、 この露出部 3 1における離型フィルム 2 5に切込み部 3 2が全周に亙って設 けられている。 したがって離型フィルム 2 5は、 切込み部 3 2よりも内側の部分 3 3を手指で掴んで引っ張ると、 この内側部分 3 3が剥がれ、 この剥がれた部分 において、 その内面の接着剤 2 4が露出する。 したがって当該ガスケット 2 1は この露出する接着剤 2 4の粘着作用ないし貼着機能によって相手取付部材の所定 箇所に取り付けられる。

第 7図は、 当該ガスケット 2 1の取付状態を示しており、 相手取付部材である セパレータ 3 5の一面には予め、 高さを合わせて、 溝状のガスケット装着部 3 6 が設けられている。 したがって、 このセパレータ 3 5に当該ガスケット 2 1を取 り付けるに際しては、 上記したように離型フィルム 2 5の内側部分 3 3をフィル ム体 2 2から引き剥がし、 ガスケット本体 2 6の離型フィルム側部分 2 9を装着 部 3 6に嵌め込んで位置決めし、 フィルム体 2 2の露出部 3 1をセパレータ 3 5 に押し付ける。

上記構成のガスケット 2 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケット 1と同 じ作用効果を奏する他、 ゴム状弾性材製のガスケット本体 2 6に両面ガスケット が形成され、 特にその一方として相手取付部材であるセパレータ 3 5に直接接触 する離型フィルム側部分 2 9が形成されているために、 この離型フィルム側部分 2 9によってフィルム体 2 2とセパレータ 3 5との間を有効にシールことが可能 である。 したがって、 セパレータ 3 5の材質または面粗さ等に依存せずに高シー ル性能を得ることができ、 また接着剤 2 4のみではシール効果が小さい場合でも 高シール性能を得ることができる。

また、 樹脂フィルム 2 3の下面全面に付着される接着剤 2 4の全平面ではなく 一部の平面をもってセパレータ 3 5に対する取付けが行なわれる構造であるため に、 貼着面積が比較的小さく、 よって当該ガスケット 2 1をセパレータ 3 5に貼 り合わせる際の位置決め作業を容易化することができる。

また、 樹脂フィルム 2 3の下面に付着した接着剤 2 4による貼着機能によって 当該ガスケット 2 1を相手取付部材であるセパレータ 3 5に取り付ける構成であ るために、 当該ガスケット 1を位置決めしてフィルム体 2 2の露出部 3 1を押さ え付けるだけの簡単な作業によってガスケット 1をセパレータ 5に取り付けるこ とができる。

尚、 この第四実施例では、 第 5図の平面図に示したように、 積層状のフィルム 体 2 2における露出部 3 1がガスケット 2 1の全周に設けられ、 よって離型フィ ルム 2 5の平面上、 離型フィルム側部分 2 9が被着されずに取付作業時に引き剥 がされる部分 （上記内側部分 3 3 ) がガスケット 2 1の全周に亙って設けられて いるが、 貼着面積が少なくても良いときには、 第 8図ないし第 1 0図に示すよう に、 露出部 3 1および内側部分 3 3をガスケット 2 1の周上所々の複数箇所に設 けるようにしても良く （第五実施例） 、 このようにすれば貼着面積が一層少なく なるため、 位置決め作業およびこれを含む貼着作業を一層容易化することができ る。 第 8図の平面図では、 露出部 3 1および内側部分 3 3がガスケット 2 1の周 上六箇所に設けられており、 露出部 3 1はそれぞれ、 ガスケット本体 2 6によつ て被覆されたフィルム体 2 2の本体部分に対して内向きの突起状のものとして設 けられている。 第 9図は第 8図における B— B線拡大断面図であり、 第 1 0図は その装着状態を示す断面図であり、 第 8図における C一 C線拡大断面は第 6図と 同じ形状である。

第六実施例■ ■ ·

第 1 1図は、 本発明の第六実施例に係るガスケット 1 1の要部断面 （切断端面 ) を示している。 このガスケット 1 1は燃料電池用ガスケットとして用いられる ものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 相手取付部材と しての反応電極部 （M E A) における電解質膜 (イオン交換膜） 1 2の図上上方にシート状ガスケット取付部材としての樹脂フ イルム 1 3が 1枚設けられており、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上上面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介してゴム状弹性材製のガスケット本体 1 4が一体 成形されている。 また、 樹脂フィルム 1 3の他面 （図上下面） 1 3 bに接着剤 （ 3 図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解質膜 1 2の一面 1 2 aに取り付けられている。 上下対称的に、 相手取付部材である反応電極部における電解質膜 1 2の図上下 方にもシート状ガスケット取付部材である樹脂フィルム 1 3が 1枚設けられてお り、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上下面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介 してゴム状弾性材製のガスケット本体 1 4がー体成形されている。 また、 樹脂フ イルム 1 3の他面 （図上上面） 1 3 bに接着剤 （図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解 質膜 1 2の他面 1 2 bに取り付けられている。

図上上方のガスケット本体 1 4は基本的にフラットシール構造であって、 その 図上上面にビード状のシールリップ部 1 4 aが 2本互いに平行に一体成形されて いる。 また、 図上下方のガスケット本体 1 4も基本的にフラットシール構造であ つて、 その図上下面にビード状のシールリップ部 1 4が 2本互いに平行に一体成 形されている。 上下のガスケット本体 1 4は互いに対称的な形状に形成されてい る。

上記構成のガスケット 1 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケット 1と同 じ作用効果を奏する他、 電解質膜 1 2両面のガスケット本体 1 4にそれぞれビー ド状のシールリップ部 1 4 aを 2本ずつ設けたために、 両面の樹脂フィルム 1 3 の貼付け位置が図上左右に多少ずれることがあっても、 ガスケット本体 1 4の面 圧ピーク値が低下するのを防止することができる。

尚、 この実施例において、 樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着剤を介してガ スケット本体 1 4を一体成形したのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性 ゴムを一体成形しても良いことは上記したとおりである。 また、 予め単独で製品 形状に成形したガスケット本体 1 4を接着剤によって樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着するようにしても良い。

第七実施例 · · ■

第 1 2図は、 本発明の第七実施例に係るガスケット 1 1の要部断面 （切断端面 ) を示している。 このガスケット 1 1は燃料電池用ガスケットとして用いられる ものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 相手取付部材としての反応電極部 （M E A) における電解質膜 (イオン交換膜） 1 2の図上上方にシート状ガスケット取付部材としての樹脂フ イルム 1 3が 1枚設けられており、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上上面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介してゴム状弾性材製のガスケット本体 1 4がー体 成形されている。 また、 樹脂フィルム 1 3の他面 （図上下面） 1 3 bに接着剤 （ 図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解質膜 1 2の一面 1 2 aに取り付けられている。 上下対称的に、 相手取付部材である反応電極部における電解質膜 1 2の図上下 方にもシート状ガスケット取付部材である樹脂フィルム 1 3が 1枚設けられてお り、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上下面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介 してゴム状弾性材製のガスケット本体 1 4がー体成形されている。 また、 樹脂フ イルム 1 3の他面 （図上上面） 1 3 bに接着剤 （図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解 質膜 1 2の他面 1 2 bに取り付けられている。

図上上方のガスケット本体 1 4は基本的にフラットシール構造であって、 その 図上上面にビード状のシールリップは設けられておらず、 この上面は、 面圧ピー クを大きくするために、 緩やかな山形形状に形成されている。 また、 図上下方の ガスケット本体 1 4も基本的にフラットシール構造であって、 その図上下面にビ ード状のシールリップは設けられておらず、 この下面は、 面圧ピークを大きくす るために、 緩やかな山形形状に形成されている。 上下のガスケット本体 1 4は互 いに対称的な形状に形成されている。

上記構成の燃料電池用ガスケット 1 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケ ット 1と同じ作用効果を奏する他、 電解質膜 1 2両面のガスケット本体に 1 4に それぞれビード状のシールリップを設けることなく、 このガスケット本体 1 4を それぞれ緩やかな山形形状に形成したために、 両面の樹脂フィルム 1 3の貼付け 位置が図上左右に多少ずれることがあっても、 ガスケット本体 1 4の面圧ピーク 値が低下するのを防止することができる。

尚、 この実施例において、 樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着剤を介してガ スケット本体 1 4を一体成形したのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性 ゴムを一体成形しても良いことは上記したとおりである。 また、 予め単独で製品 形状に成形したガスケット本体 1 4を接着剤によって樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着するようにしても良い。

第八実施例■ · ·

第 1 3図は、 本発明の第八実施例に係るガスケット 1 1の要部断面 （切断端面 ) を示している。 このガスケット 1 1は燃料電池用ガスケットとして用いられる ものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 相手取付部材としての反応電極部 （M E A ) における電解質膜 (イオン交換膜） 1 2の図上上方にシート状ガスケット取付部材としての樹脂フ イルム 1 3が 1枚設けられており、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上上面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介してゴム状弾性材製のガスケット本体 1 4がー体 成形されている。 また、 樹脂フィルム 1 3の他面 （図上下面） 1 3 bに接着剤 （ 図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解質膜 1 2の一面 1 2 aに取り付けられている。 上下対称的に、 相手取付部材である反応電極部における電解質膜 1 2の図上下 方にもシート状ガスケット取付部材である樹脂フィルム 1 3が 1枚設けられてお り、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上下面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介 してゴム状弾性材製のガスケッ ト本体 1 4がー体成形されている。 また、 樹脂フ イルム 1 3の他面 （図上上面） 1 3 bに接着剤 （図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解 質膜 1 2の他面 1 2 bに取り付けられている。

図上上方のガスケット本体 1 4は基本的にフラットシール構造であって、 その 図上上面にビード状のシールリップ部 1 4 aが 1本一体成形されている。 また、 図上下方のガスケット本体 1 4も基本的にフラットシール構造であるが、 その図 上下面にはビード状のシールリップは設けられておらず、 この下面は、 面圧ピー クを大きくするために、 緩やかな山形形状に形成されている。 上下のガスケット 本体 1 4は互いに非対称的な形状に形成されている。

上記構成のガスケット 1 1によれば、 上記第一実施例に係る燃料電池用ガスケ ット 1と同じ作用効果を奏する他、 電解質膜 1 2の一面 1 2 a側のガスケット本 体 1 4にビード状のシールリップ部 1 4 aを 1本設けるとともに、 他面 1 2 b側 のガスケット本体 1 4にはビード状のシールリップを設けることなく、 このガス ケット本体 1 4を緩やかな山形形状に形成したために、 両面の樹脂フィルム 1 3 の貼付け位置が図上左右に多少ずれることがあっても、 ガスケット本体 1 4の面 圧ピーク値が低下するのを防止することができる。

尚、 この実施例において、 樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着剤を介してガ スケット本体 1 4を一体成形したのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性 ゴムを一体成形しても良いことは上記したとおりである。 また、 予め単独で製品 形状に成形したガスケット本体 1 4を接着剤によって樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着するようにしても良レ、。

第九実施例 · - ■

第 1 4図は、 本発明の第九実施例に係るガスケット 1 1の要部断面 （切断端面 ) を示している。 このガスケット 1 1は燃料電池用ガスケットとして用いられる ものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 相手取付部材としての反応電極部 （M E A ) における電解質膜 (イオン交換膜） 1 2の図上上方にシート状ガスケット取付部材としての樹脂フ イルム 1 3が 1枚設けられており、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上上面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介してゴム状弹性材製のガスケット本体 1 4がー体 成形されている。 また、 樹脂フィルム 1 3の他面 （図上下面） 1 3 bに接着剤 （ 図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解質膜 1 2の一面 1 2 aに取り付けられている。 上下対称的に、 相手取付部材である反応電極部における電解質膜 1 2の図上下 方にもシート状ガスケット取付部材である樹脂フィルム 1 3が 1枚設けられてお り、 この樹脂フィルム 1 3の一面 （図上下面） 1 3 aに接着剤 （図示せず） を介 してゴム状弾性材製のガスケット本体 1 4が一体成形されている。 また、 樹脂フ イルム 1 3の他面 （図上上面） 1 3 bに接着剤 （図示せず） が塗布されており、 ガスケット本体 1 4を一体成形した樹脂フィルム 1 3がこの接着剤によって電解 質膜 1 2の他面 1 2 bに取り付けられている。

図上上方のガスケット本体 1 4は基本的にフラットシール構造であって、 その 図上上面にビード状のシールリップ部 1 4 aが 1本一体成形されている。 また、 図上下方のガスケット本体 1 4も基本的にフラットシール構造であって、 その図 上下面にはビード状のシールリップ部 1 4が 2本互いに平行に一体成形されてい る。 上下のガスケッ ト本体 1 4は互いに非対称的な形状に形成されている。 上記構成のガスケット 1 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケット 1と同 じ作用効果を奏する他、 電解質膜 1 2の一面 1 2 a側のガスケット本体 1 4にビ ード状のシールリップ部 1 4 aを 1本設けるとともに、 他面 1 2 b側のガスケッ ト本体 1 4にビード状のシールリップ部 1 4 aを 2本設けたために、 両面の樹脂 フィルム 1 3の貼付け位置が図上左右に多少ずれることがあっても、 ガスケット 本体 1 4の面圧ピーク値が低下するのを防止することができる。

尚、 この実施例において、 樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着剤を介してガ スケット本体 1 4を一体成形したのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性 ゴムを一体成形しても良いことは上記したとおりである。 また、 予め単独で製品 形状に成形したガスケット本体 1 4を接着剤によって樹脂フィルム 1 3の一面 1 3 aに接着するようにしても良い。

第十実施例■ · ·

第 1 5図は、 本発明の第十実施例に係るガスケット 4 1の平面を示しており、 その D— D線拡大断面 （切断端面） が第 1 6図に示されるとともに、 E— E線拡 大断面 （切断端面） が第 1 7図に示されている。 このガスケット 4 1は燃料電池 用ガスケットとして用いられるものであって、 以下のように構成されている。 すなわち先ず、 ラバーオンリータイプよりなるゴム状弾性材製のガスケット本 体 4 2が設けられており、 このガスケット本体 4 2の周上所々の複数箇所にそれ ぞれシ一ト状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 4 4が取り付けられてい る。 各樹脂フィルム 4 4の一面 （第 1 7図における下面） には接着剤 4 5が付着 されるとともに離型フィルム 4 6が剥離自在に被着されていて、 これらの三層構 造よりなる積層状のフィルム体 4 3が設けられており、 このフィルム体 4 3が上 記ガスケット本体 4 2にインサート成形、 接着または嵌合等の接合手段によって 一体化されている。 複数の樹脂フィルム 4 4ないしフィルム体 4 3は互いに同一 平面上に配置されている。

上記ゴム状弾性材製のガスケット本体 4 2は、 燃料電池の平面形状に合わせて 所定の平面レイァゥトに形成されるとともにェンドレス状に形成されている。 ま た、 このガスケット本体 4 2は断面円形の Oリング形状に形成されており、 その 外周部分であってかつ高さ方向の略中央位置に上記各フィルム体 4 3が配置され ている。 このように各フィルム体 4 3がガスケット本体 4 2の高さ方向略中央に 配置されているため、 当該ガスケット 4 1は両面ガスケットを構成している。 上記積層状のフィルム体 4 3は、 その全てをガスケット本体 4 2により覆われ ているわけではなく、 その外側部分 （第 1 7図における右側部分） はガスケット 本体 4 2から露出しており、 この露出部 4 7における離型フィルム 4 6に切込み 部 4 8が設けられている。 したがって離型フィルム 4 6は、 切込み部 4 8よりも 外側の部分 4 9を手指で掴んで引っ張ると、 この外側部分 4 9が剥がれ、 この剥 がれた部分において、 その内面の接着剤 4 5が露出する。 したがって当該ガスケ ット 4 1は、 この露出する接着剤 4 5の粘着作用ないし貼着機能によって相手取 付部材の所定箇所に取り付けられる。

第 1 8図は、 当該ガスケットの取付状態を示しており、 相手取付部材であるセ パレータ 5 0の一面には予め、 高さを合わせて、 段差状のガスケット装着部 5 1 が設けられている。 したがって、 このセパレータ 5 0に当該ガスケット 4 1を取 り付けるに際しては、 上記したように離型フィルム 4 6の外側部分 4 9をフィル ム体 4 3から引き剥がし、 ガスケット本体 4 2をガスケット装着部 5 1に対して 位置決めし、 フィルム体 4 3の露出部 4 7をセパレータ 5 0に押し付ける。 上記構成のガスケット 4 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケット 1と同 じ作用効果を奏する他、 樹脂フィルム 4 4の下面に付着した接着剤 4 5による貼 着機能によって当該ガスケット 4 1をセパレータ 5 0に取り付ける構成であるた めに、 当該ガスケット 4 1を位置決めして各フィルム体 4 3の露出部 4 7を押さ え付けるだけの簡単な作業によって当該ガスケット 4 1をセパレータ 5 0に取り 付けることができる。

また、 断面円形の Oリング形状を呈するガスケット本体 4 1によって両面ガス ケットが構成されるため、 ガスケット本体 4 2がセパレータ 5 0に直接接触する ことにより、 フィルム体 4 3とセパレータ 5 0との間を有効にシールことが可能 である。 したがって、 セパレータ 5 0の材質または面粗さ等に依存せずに高シー ル性能を得ることができ、 また接着剤 4 5のみではシール効果が小さい場合でも 高シール性能を得ることができる。

尚、 この第十実施例では、 ガスケット本体 4 2の断面形状を断面円形の Oリン グ形状としたが、 この断面形状は、 第 1 9図ないし第 2 1図に示すようにリップ 形状であっても良く、 図示した例では、 ガスケット本体 4 2の上下面にそれぞれ シールリップ部 5 2がー体成形されている （第 ^—実施例） 。

また、 取付相手部材は、 第 2 2図に示すように反応電極部における電解質膜 （ イオン交換膜） 5 3であっても良く、 この場合には、 電解質膜 5 3の上下両面に それぞれガスケット 4 1が取り付けられる （第十二実施例） 。

第十三実施例 · · ·

第 2 3図は、 本発明の第十三実施例に係るガスケット 6 1の平面を示しており 、 その F— F線拡大断面 （切断端面） が第 2 4図に示されている。 このガスケッ ト 6 1は H D Dにおけるトップカバー用ガスケットとして用いられるものであつ て、 以下のように構成されている。 すなわち先ず、 シート状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 6 2が設け られており、 この樹脂フィルム 6 2の一面 （第 2 4図における上面） に接着剤 6 3を介してゴム状弾性材製のガスケット本体 6 4がー体成形されている。 また、 樹脂フィルム 6 4の他面 （第 2 4図における下面） に接着剤 （粘着剤とも称する ) 6 5が塗布されており、 ガスケット本体 6 4を一体成形した樹脂フィルム 6 2 がこの接着剤 6 5によって相手取付部材としてのトップカバー 6 6の一面に取り 付けられている。 ガスケット本体 6 4は断面略三角形状に形成されており、 その 頂部をシールリップ部 6 7としている。

上記構成のガスケット 6 1を製作するに際しては、 ガスケット本体 6 4を射出 成形する成形型に、 予め一面に接着剤 6 3を塗布した樹脂フィルム 6 2を装着し た状態で射出成形を行ない、 ガスケット本体 6 4をその成形と同時に樹脂フィル ム 6 2の一面に接着する （インサート成形） 。 次いで、 この樹脂フィルム 6 2お よびガスケット本体 6 4よりなる一体成形品を成形型から取り出して、 樹脂フィ ルム 6 2の他面に接着剤 6 5を塗布し、 この接着剤 6 5によって一体成形品をト ップカバー 6 6の一面に接着する。

上記構成のガスケット 6 1によれば、 以下の作用効果を奏することが可能であ る。

すなわち先ず、 上記構成によって樹脂フィルム 6. 2およびガスケット本体 6 4 よりなるガスケット 6 1の一体成形品が製作され、 この一体成形品においては、 樹脂フィルム 6 2がガスケット本体 6 4に対する補強材の役目を果たす。 したが つて、 ゴム単体の製品と比較してガスケット 6 1の保形性が高められ、 ガスケッ ト 6 1が全体として変形しにくくなるために、 ガスケット 6 1の取扱い性を向上 させることができる。

また、 ガスケット本体 6 4が樹脂フィルム 6 2に一体成形されるとともにこの 樹脂フィルム 6 2を介してトップカバー 6 6に後接着されるために、 ガスケット 本体 6 4の成形に際してトップカバ一 6 6はこれを成形型に装着する必要がない 。 したがって、 トップカバー 6 6が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生 する虞がないために、 このトップカバー 6 6とガスケット 6 1とを容易に一体化 することができる。

また、 トップカバー 6 6の代わりに成形型に装着される樹脂フィルム 6 2は害 ij れ等が発生する懸念がないものであるために、 成形時の型締め力を大きく設定す ることが可能である。 したがって、 成形時にゴムバリが多量に発生するのを防止 することができる。

また、 樹脂フィルム 2の他面に備えられた接着剤 6 5による貼着機能によって 当該ガスケット 6 1を相手取付部材であるトップカバー 6 6に取り付ける構成で あるために、 当該ガスケット 6 1を位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業 によってガスケット 6 1をトップカバー 6 6に取り付けることができる。

尚、 上記実施例において、 樹脂フィルム 6 2の一面に接着剤 6 3を介してガス ケット本体 6 4を一体成形したのに代えて、 接着剤 6 3を塗布せずに直接、 接着 性ゴムを一体成形しても良いことは上記したとおりであり、 第 2 5図はその一例 を示している （第十四実施例） 。 また、 予め単独で製品形状に成形したガスケッ ト本体 6 4を接着剤 6 5によって樹脂フィルム 6 2の一面に接着するようにして も良い。

第十五実施例■ - - 第 2 6図は、 本発明の第十五実施例に係るガスケット 7 1の要部断面 （切断端 面） を示している。 このガスケット 7 1は H D Dにおけるトップカバー用ガスケ ットとして用いられるものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 シート状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 7 3の一面 (図上下面） に接着剤 （粘着剤とも称する） 7 4が付着されるとともに離型フィ ルム 7 5が剥離自在に被着されていて、 これらの三層構造よりなる積層状のフィ ルム体 7 2が設けられており、 このフィルム体 7 2にゴム状弾性材製のガスケッ ト本体 7 6がィンサート成形、 接着または嵌合等の接合手段によって一体化され ている。 樹脂フィルム 7 3はトップカバーの平面形状に合わせて所定の平面レイ ァゥトに形成されるとともにエンドレス状に形成されており、 更に全周に亙って 同一幅形状に形成されている。 接着剤 7 4は樹脂フィルム 7 3の一面に全面に亙 つて付着されており、 離型フィルム 7 5は樹脂フィルム 7 3と同一平面形状に形 成されている。

ゴム状弹性材製のガスケット本体 7 6は、 上記フィルム体 7 2における樹脂フ イルム 7 3の平面 （図上上面） 7 3 aの一部に被着される樹脂フィルム側部分 7 7と、 当該フィルム体 7 2の外側端面 （外側側面、 図上左端面ないし左側面） 7 2 aに被着される端面側部分 7 8と、 離型フィルム 7 5の平面 （図上下面） 7 5 aの一部に被着される離型フィルム側部分 7 9とを一体に有して断面略コ字形に 形成されている。 樹脂フィルム側部分 7 7は上面シール部をなし、 この部分 7 7 には断面略三角形状のシールリップ部 8 0が設けられている。 離型フィルム側部 分 7 9は下面シール部をなし、 この部分 7 9にも断面略三角形状のシールリップ 部 8 1が設けられている。 この両部分 7 7 , 7 9は上下で対をなし、 両面ガスケ ットを形成している。

上記積層状のフィルム体 7 2は、 その全てをガスケット本体 7 6により覆われ ているわけではなく、 その内側部分 （図上右側部分） は全周に亙って露出してお り、 この露出部 8 2における離型フィルム 7 5に切込み部 8 3が全周に亙って設 けられている。 したがって離型フィルム 7 5は、 切込み部 8 3よりも内側の部分 (図示せず、 図は装着状態であるため剥離済み） を手指で掴んで引っ張ると、 こ の内側部分が剥がれ、 この剥がれた部分において、 その内面の接着剤 7 4が露出 する。 したがって当該ガスケット 7 1はこの露出する接着剤 7 4の粘着作用ない し貼着機能によつて相手取付部材の所定箇所に取り付けられる。

第 2 6図は、 当該ガスケット 7 1の取付状態を示しており、 相手取付部材であ るトップカバー 8 4の一面には予め、 高さを合わせて、 溝状のガスケット装着部 8 5が設けられている。 したがって、 このトツプカバー 8 4に当該ガスケット 7 1を取り付けるに際しては、 上記したように離型フィルム 7 5の内側部分をフィ ルム体 7 2から引き剥がし、 ガスケット本体 7 6の離型フィルム側部分 7 9を装 着部 8 5に嵌め込んで位置決めし、 フィルム体 7 2の露出部 8 2をトップカバー 4

8 4に押し付ける。

上記構成のガスケット 7 1によれば、 上記第一実施例に係るガスケット 1と同 じ作用効果を奏する他、 ゴム状弾性材製のガスケット本体 7 6に両面ガスケット が形成され、 特にその一方として相手取付部材であるトップカバー 6 6に直接接 触する離型フィルム側部分 7 9が形成されているために、 この離型フィルム側部 分 7 9によってフィルム体 7 2と トップカバー 8 4との間を有効にシールことが 可能である。 したがって、 トップカバー 8 4の材質または面粗さ等に依存せずに 高シール性能を得ることができ、 また接着剤 7 4のみではシ ル効果が小さい場 合でも高シール性能を得ることができる。

また、 樹脂フィルム 7 3の下面全面に付着される接着剤 7 4の全平面ではなく —部の平面をもってトップカバー 8 4に対する取付けが行なわれる構造であるた めに、 貼着面積が比較的小さく、 よって当該ガスケット 7 1をトップカバー 8 4 に貼り合わせる際の位置決め作業を容易化することができる。

また、 樹脂フィルム 7 3の下面に付着した接着剤 7 4による貼着機能によって 当該ガスケット 7 1を相手取付部材であるトップカバー 8 4に取り付ける構成で あるために、 当該ガスケット 7 1を位置決めしてフィルム体 7 2の露出部 8 2を 押さえ付けるだけの簡単な作業によってガスケット 7 1をトップカバー 8 4に取 り付けることができる。

尚、 ガスケット本体 7 6の断面形状は、 第 2 7図に示すように Oリング形状 （ 第十六実施例） や、 第 2 8図に示すようなリップ形状であっても良い （第十七実 施例） 。

第十八実施例 · - ■

第 2 9図は、 本発明の第十八実施例に係るガスケット 9 1を相手取付部材とし ての電解質膜 9 2に取り付けた状態の平面を示しており、 その G— G線拡大断面 (切断端面） が第 3 0図に示されている。 このガスケット 9 1は燃料電池用のガ スケットとして用いられるものであって、 以下のように構成されている。

すなわち先ず、 シート状ガスケット取付部材としての樹脂フィルム 9 3が設け られており、 この樹脂フィルム 9 3に、 電解質膜 9 2の一面 9 2 a側に配置され る部分 （一面側部分とも称する） 9 4と、 他面 9 2 b側に配置される部分 （他面 側部分とも称する） 9 5と、 両部分 9 4， 9 5を連結した比較的幅狭の連結部分 9 6とが一体に設けられており、 更に一面側部分 9 4の図上上面 9 4 aおよび他 面側部分 9 5の図上下面 9 5 aにそれぞれ接着剤 （図示せず） を介してゴム状弾 性材製のガスケット本体 9 6 , 9 7がー体成形されている。

この樹脂フィルム 9 3およびガスケット本体 9 6 , 9 7を一体に備えたガスケ ット 9 1は、 第 3 1図および第 3 2図に示すように、 樹脂フィルム 9 3の一面側 部分 9 4、 他面側部分 9 5および連結部分 9 6を 1枚の平面状のものとして成形 するとともに一面側部分 9 4および他面側部分 9 5の同じ側の一面 9 4 a， 9 5 aにそれぞれガスケット本体 9 6， 9 7を射出成形法により一体成形したもので あって、 その取付時に連結部分 9 6において二つに折り曲げられ、 樹脂フィルム 9 3の他面 9 3 aに塗布した接着剤 （粘着剤） 9 9を介して電解質膜 9 2の両面 9 2 a , 9 2 bに接着される。

榭脂フィルム 9 3の連結部分 9 6には、 その一面 9 6 a側の全幅に亙って、 こ の連結部分 9 6を折り曲げ易くする切込みよりなる折曲げ位置特定部 1 0 0が設 けられている。

上記構成のガスケット 9 1を製作するに際しては、 ガスケット本体 9 7， 9 8 を射出成形する成形型に、 予め一面 9 4 a , 9 5 aに接着剤を塗布した樹脂フィ ルム 9 3を平面状に装着した状態で射出成形を行ない、 ガスケヅト本体 9 7， 9 8をその成形と同時に樹脂フィルム 9 3の一面 9 4 a， 9 5 aに接着する （イン サート成形） 。 次いで、 この樹脂フィルム 9 3およびガスケット本体 9 7， 9 8 よりなる一体成形品を成形型から取り出して、 樹脂フィルム 9 3の他面 9 3 aに 接着剤 9 9を塗布し、 この接着剤 9 9によって一体成形品を電解質膜 9 2の両面 9 2 a , 9 2 bに接着する。 電解質膜 9 2はこれに代えて、 セパレータ等であつ ても良い。

上記構成のガスケット 9 1によれば、 以下の作用効果を奏することが可能であ る。

すなわち先ず、 上記構成によって樹脂フィルム 9 3およびガスケット本体 9 7 ， 9 8よりなるガスケットの一体成形品が製作され、 この一体成形品においては 樹脂フィルム 9 3がガスケット本体 9 7， 9 8に対する補強材の役目を果たす。 したがって、 ゴム単体の製品と比較してガスケット 9 1の保形性が高められ、 ガ スケット 9 1が全体として変形しにくくなるために、 ガスケット 9 1の取扱い性 ないし組立作業性を向上させることができる。

また、 ガスケット本体 9 7 , 9 8が樹脂フィルム 9 3に一体成形されるととも にこの樹脂フィルム 9 3を介して電解質膜 9 2に後接着されるために、 ガスケッ ト本体 9 7 , 9 8の成形に際して電解質膜 9 2はこれを成形型に装着する必要が ない。 したがって、 電解質膜 9 2が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生 する虞がないために、 電解質膜 9 2とガスケット 9 1とを容易に一体化すること ができる。

また、 電解質膜 9 2の代わりに成形型に装着される樹脂フィルム 9 3は割れ等 が発生する懸念がないものであるために、 成形時の型締め力を大きく設定するこ とが可能である。 したがって、 成形時にゴムバリが多量に発生するのを防止する ことができる。

また、 樹脂フィルム 9 3の他面 9 3 aに備えられた接着剤 9 9による貼着機能 によって当該ガスケット 9 1が相手取付部材である電解質膜 9 2に取り付けられ る構成であるために、 当該ガスケット 9 1を折り曲げ、 位置決めして押さえ付け るだけの簡単な作業によってガスケット 9 1を電解質膜 9 2に取り付けることが できる。

更にまた、 相手取付部材である電解質膜 9 2の両面 9 2 a , 9 2 bに配置され る両面分のガスケット本体 9 7 , 9 8と、 この両面分のガスケット本体 9 7， 9 8に一体化された樹脂フィルム 9 3とが設けられるとともに、 当該ガスケット 9 1が電解質膜 9 2への取付時に二つに折り曲げられて電解質膜 9 2の両面 9 2 a , 9 2 bに接着されるように構成されているために、 電解質膜 9 2の両面 9 2 a , 9 2 bに必要とされる本来 2つのガスケッ トを 1つに纏めて製造および取扱い することができる。 したがって、 ガスケッ ト 9 1の製作工数やコストを大幅に削 減することができる。

尚、 上記実施例において、 射出成形法に代えてデイスペンサ法または印刷法等 によってガスケット本体 9 7、 9 8を成形しても良いことや、 樹脂フィルム 9 3 の一面 9 4 a， 9 5 aに接着剤を介してガスケット本体 9 7 , 9 8を一体成形す るのに代えて、 接着剤を塗布せずに直接、 接着性ゴムを一体成形しても良いこと は上記したとおりである。 また、 予め単独で製品形状に成形したガスケット本体 9 7， 9 8を接着剤によって樹脂フィルム 9 3の一面 9 4 a， 9 5 aに接着する ようにしても良レ、。 発明の効果および産業上の利用可能性

本発明は、 以下の効果を奏する。

すなわち先ず、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1項によるガスケット においては、 一面に貼着機能を備えたシート状ガスケット取付部材とゴム状弾性 材製のガスケッ ト本体との一体品が形成されるために、 シート状ガスケット取付 部材がガスケッ ト本体に対する補強作用をなし、 よってガスケット全体として取 扱い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 したがって、 ガスケット の取扱い性ないし組立作業性を向上させることができる。 また、 ガスケット本体 がシート状ガスケット取付部材に一体化されるとともにシート状ガスケット取付 部材を介して相手取付部材に接着されるために、 ガスケッ ト本体の成形に際して 相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低強 度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取付部材 とガスケッ トとを容易に一体化することができる。 また、 相手取付部材の代わり に成形型に装着されるシート状ガスケッ ト取付部材には、 これが例えば樹脂フィ ルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設定 することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることができる。 ま た、 シート状ガスケット取付部材の一面に備えられた貼着機能によってガスケッ トを相手取付部材に取り付ける構成であるために、 ガスケッ トを位置決めして押 さえ付けるだけの簡単な作業によってガスケットを相手取付部材に取り付けるこ とができる。 相手取付部材は例えば、 燃料電池用セパレータ （請求の範囲第 1 4 項） 、 燃料電池用反応電極部もしくはその構成部品である電解質膜 （請求の範囲 第 1 5項） または H D D用トップカバー （請求の範囲第 1 6項） であり、 これら に用いられる専用ガスケッ トについて上記作用効果を得ることができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 2項によるガスケッ トにおいて は、 ガスケット本体が接着剤を用いてシート状ガスケッ ト取付部材の他面 （貼着 機能を備えた一面の反対側の面） に一体成形されるために、 やはりシート状ガス ケッ ト取付部材がガスケット本体に対する補強作用をなし、 よってガスケット全 体として取抜い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 したがって、 ガスケッ トの取扱い性ないし組立作業性を向上させることができる。 また、 ガス ケット本体がシート状ガスケッ ト取付部材に一体化されるとともにシート状ガス ケッ ト取付部材を介して相手取付部材に接着されるために、 ガスケッ ト本体の成 形に際して相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付 部材が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相 手取付部材とガスケッ トとを容易に一体化することができる。 また、 相手取付部 材の代わりに成形型に装着されるシート状ガスケッ ト取付部材には、 これが例え ば樹脂フィルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を 大きく設定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることが できる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 3項によるガスケッ トにおいて は、 ガスケット本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接着性を用いてシート状ガ スケット取付部材の他面に一体成形されるために、 やはりシート状ガスケット取 付部材がガスケッ ト本体に対する捕強作用をなし、 よってガスケッ ト全体として 取扱い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 したがって、 ガスケッ トの取扱い性ないし組立作業性を向上させることができる。 また、 ガスケット本 体がシート状ガスケット取付部材に一体化されるとともにシート状ガスケット取 付部材を介して相手取付部材に接着されるために、 ガスケット本体の成形に際し て相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低 強度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取付部 材とガスケットとを容易に一体化することができる。 また、 相手取付部材の代わ りに成形型に装着されるシート状ガスケット取付部材には、 これが例えば樹脂フ イルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設 定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることができる。 また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 4項によるガスケットにおいて は、 ガスケット本体が接着剤を用いてシート状ガスケット取付部材の端部両面に 一体成形されるために、 やはりシート状ガスケット取付部材がガスケット本体に 対する補強作用をなし、 よってガスケット全体として取扱い時の変形を比較的小 さく抑えることが可能となる。 したがって、 ガスケットの取扱い性ないし組立作 業性を向上させることができる。 また、 ガスケット本体がシート状ガスケット取 付部材に一体化されるとともにシート状ガスケット取付部材を介して相手取付部 材に接着されるために、 ガスケット本体の成形に際して相手取付部材を成形型に 装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材が低強度の材料や薄板であって も割れ等が発生する虞がないために、 相手取付部材とガスケットとを容易に一体 化することができる。 また、 相手取付部材の代わりに成形型に装着されるシート 状ガスケット取付部材には、 これが例えば樹脂フィルム等である場合、 割れ等が 発生する懸念がないために、 型締め力を大きく設定することができ、 よって成形 バリが多量に発生するのを抑えることができる。 また、 ガスケット本体がシート 状ガスケット取付部材の端部両面に一体成形されるため、 両面ガスケットが形成 され、 よってガスケット本体が相手取付部材に対しても直接接触するため、 ガス ケットと相手取付部材との間を確実にシールすることができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 5項によるガスケットにおいて は、 ガスケット本体が接着性ゴムよりなり、 かつその接着性を用いてシート状ガ スケッ ト取付部材の端部両面に一体成形されるために、 やはりシート状ガスケッ ト取付部材がガスケッ ト本体に対する補強作用をなし、 よってガスケッ ト全体と して取扱い時の変形を比較的小さく抑えることが可能となる。 したがって、 ガス ケットの取扱い性ないし組立作業性を向上させることができる。 また、 ガスケッ ト本体がシート状ガスケット取付部材に一体化されるとともにシート状ガスケッ ト取付部材を介して相手取付部材に接着されるために、 ガスケット本体の成形に 際して相手取付部材を成形型に装着する必要がない。 したがって、 相手取付部材 が低強度の材料や薄板であっても割れ等が発生する虞がないために、 この相手取 付部材とガスケッ トとを容易に一体化することができる。 また、 相手取付部材の 代わりに成形型に装着されるシート状ガスケット取付部材には、 これが例えば樹 脂フィルム等である場合、 割れ等が発生する懸念がないために、 型締め力を大き く設定することができ、 よって成形バリが多量に発生するのを抑えることができ る。 またガスケッ ト本体がシート状ガスケット取付部材の端部両面に一体成形さ れるために、 両面ガスケットが形成され、 よってガスケット本体が相手取付部材 に対しても直接接触するため、 ガスケッ トと相手取付部材との間を確実にシール することができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 6項によるガスケッ トにおいて は、 シート状ガスケッ ト取付部材の一面に接着剤が付着されるとともに離型フィ ルムが剥離自在に被着されているために、 ガスケッ トの取付作業前においては、 離型フィルムによって接着剤を保護することができ、 取付作業時には、 離型フィ ルムを剥がし、 ガスケッ トを位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業によつ てガスケッ トを相手取付部材に取り付けることができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 7項によるガスケッ トにおいて は、 シート状ガスケッ ト取付部材の一面に接着剤が付着されるとともに離型フィ ルムが剥離自在に被着されているために、 ガスケットの取付作業前においては、 離型フィルムによって接着剤を保護することができ、 取付作業時には、 離型フィ ルムを剥がし、 ガスケットを位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業によつ てガスケットを相手取付部材に取り付けることができる。 また、 取付作業時に離 型フィルムを剥がす部分がガスケットの周上所々に限って設けられていて、 剥離 面積および貼着面積が小さく設定されているために、 この点からも貼着作業は極 めて容易化されている。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 8項によるガスケットにおいて は、 ラバーオンリーのガスケット本体とこのガスケット本体の周上所々に設けら れるシ一ト状ガスケット取付部材との一体品が形成されるとともにシート状ガス ケット取付部材がその一面に貼着機能を備えているために、 ガスケットの取付作 業時、 ガスケットを位置決めして押さえ付けるだけの簡単な作業によってガスケ ットを相手取付部材に取り付けることができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 9項によるガスケットにおいて は、 上記請求の範囲第 8項におけるガスケット本体の断面形状が Oリング形状に 形成されているために、 ガスケット本体が相手取付部材に直接接触することによ り、 ガスケットと相手取付部材との間を有効にシールことが可能である。 したが つて、 相手取付部材の材質または面粗さ等に依存せずに高シール性を得ることが でき、 また接着剤のみではシール効果が小さい場合でも高シール性を得ることが できる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1 0項によるガスケットにおい ては、 上記請求の範囲第 8項におけるガスケット本体の断面形状がリップ形状に 形成されているために、 やはりガスケット本体が相手取付部材に直接接触するこ とにより、 ガスケットと相手取付部材との間を有効にシールことが可能である。 したがって、 相手取付部材の材質または面粗さ等に依存せずに高シール性を得る ことができ、 また接着剤のみではシール効果が小さい場合でも高シール性を得る ことができる。

また、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1 1項または第 1 2項によるガ スケットにおいては、 相手取付部材の両面に配置される両面分のガスケット本体 と、 この両面分のガスケット本体に一体化されたシート状ガスケット取付部材と が設けられるとともに、 当該ガスケットが相手取付部材への取付時に二つに折り 曲げられて相手取付部材の両面に貼着されるように構成されているために、 相手 取付部材の両面に必要とされる 2つのガスケットを 1つに纏めて製造および取扱 いすることができ、 よってガスケットの製作工数ゃコストを大幅に削減すること ができる。 またこれに加えて、 請求の範囲第 1 3項によれば、 シート状ガスケッ ト取付部材の連結部分に切込みまたはミシン目等の折曲げ位置特定部が設けられ ているために、 連結部分を特定箇所において容易に折り曲げることができる。 更にまた、 上記構成を備えた本発明の請求の範囲第 1 7項ないし第 2 0項によ るガスケットにおいてはそれぞれ、 上記請求の範囲第 1項によるガスケットと同 じ作用効果を奏する他、 電解質膜両面におけるガスケットの貼付け位置が多少ず れることがあっても、 ガスケット本体の面圧ピーク値が低下するのを防止するこ とができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 一面に貼着機能を備えたシート状ガスケット取付部材と、 前記シート状ガス ケット取付部材と一体化されたゴム状弾性材製のガスケット本体とを有し、 前記 シート状ガスケット取付部材の貼着機能によつて相手取付部材に取り付けられる ことを特徴とするガスケット。

2 . 請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着剤を用い てシート状ガスケット取付部材の他面に一体成形されていることを特徴とするガ スケット。

3 . 請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着性ゴムよ りなり、 かつその接着性を用いてシート状ガスケット取付部材の他面に一体成形 されていることを特徴とするガスケット。

4 . 請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着剤を用い てシート状ガスケット取付部材の端部両面に一体成形されていることを特徴とす るガスケット。

5 . 請求の範囲第 1項のガスケットにおいて、 ガスケット本体が接着性ゴムよ りなり、 かつその接着性を用いてシート状ガスケット取付部材の端部両面に一体 成形されていることを特徴とするガスケット。

6 . 請求の範囲第 4項または第 5項のガスケットにおいて、 シート状ガスケッ ト取付部材の一面に接着剤が付着されるとともに離型フィルムが剥離自在に被着 されており、 かつ取付作業時に前記離型フィルムを剥がす部分がガスケット本体 の全周に亙って設けられていることを特徴とするガスケット。

7 . 請求の範囲第 4項または第 5項のガスケットにおいて、 シート状ガスケッ ト取付部材の一面に接着剤が付着されるとともに離型フィルムが剥離自在に被着 されており、 かつ取付作業時に前記離型フィルムを剥がす部分がガスケット本体 の周上所々に設けられていることを特徴とするガスケット。

8 . ラバーオンリーのガスケット本体と、 前記ガスケット本体の周上所々に設 5 けられたシート状ガスケット取付部材とを有し、 前記シート状ガスケット取付部 材の一面に備えられた貼着機能によつて相手取付部材に取り付けられることを特 徴とするガスケット。

9 . 請求の範囲第 8項のガスケットにおいて、 ガスケット本体の断面形状が O リング形状であることを特徴とするガスケット。

1 0 . 請求の範囲第 8項のガスケットにおいて、 ガスケット本体の断面形状がリ ップ形状であることを特徴とするガスケット。

1 1 . 請求の範囲第 1項ないし第 1 0項の何れかに記載されたガスケットにお いて、 相手取付部材の両面に配置される両面分のガスケット本体と、 前記ガスケ ット本体に一体化されたシート状ガスケット取付部材とを有し、 前記相手取付部 材への取付時に二つに折り曲げられて前記相手取付部材の両面に貼着されること を特徴とするガスケット。

1 2 . 請求の範囲第 1 1項のガスケットにおいて、 シート状ガスケット取付部 材が、 相手取付部材の一面側に貼着される部分と、 他面側に貼着される部分と、 前記両部分を連結した連結部分とを一体に有しており、 取付時に前記連結部分に おいて折り曲げられることを特徴とするガスケット。

1 3 . 請求の範囲第 1 2項のガスケットにおいて、 連結部分を折り曲げ易くす る切込みまたはミシン目等の折曲げ位置特定部が前記連結部分に設けられている ことを特徴とするガスケット。

1 4 . 請求の範囲第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにお いて、 相手取付部材が燃料電池用のセパレータであることを特徴とするガスケッ o

1 5 . 請求の範囲第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにお いて、 相手取付部材が燃料電池用の反応電極部またはその構成部品である電解質 膜であることを特徴とするガスケット。

1 6 . 請求の範囲第 1項ないし第 1 3項の何れかに記載されたガスケットにお いて、 相手取付部材が H D D用のトップカバーであることを特徴とするガスケッ 卜。

1 7 . 請求の範囲第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおい て、 当該ガスケットが燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるととも に、 各ガスケットにシールリップが 2つ以上設けられていることを特徴とするガ スケット。

1 8 . 請求の範囲第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおい て、 当該ガスケットが燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるととも に、 各ガスケットがシールリップを有しないスクイーズ形状であることを特徴と するガスケット。

1 9 . 請求の範囲第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおい て、 当該ガスケットが燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるととも に、 一方のガスケットにシールリップが 1つ以上設けられ、 他方のガスケットが シールリップを有しないスクイーズ形状であることを特徴とするガスケット。

2 0 . 請求の範囲第 1項ないし第 7項の何れかに記載されたガスケットにおい て、 当該ガスケットが燃料電池用の電解質膜の両面にそれぞれ貼着されるととも に、 一方のガスケットにシールリップが 1つ設けられ、 他方のガスケットにシー ルリップが 2つ以上設けられていることを特徴とするガスケッ ト。