JP6141279B2 - 離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシール - Google Patents
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Description
ここで、上述したHDD内における気流の発生や、不必要な電力消費の問題を解消するために、水素やヘリウムといった低密度の気体をHDD内に封入する技術が開発されていた(特許文献1、2等)。
そのため、HDDに設けられた多数の穴を迅速にシールすることができ、情報を記録した後に再度迅速にシールを剥がすことができる記録装置用穴塞ぎシールを提供することを目的とする。
更に、複数のシートを重ねてもシールの一部の屈曲形状が経時的に消滅しない記録装置用穴塞ぎシールを提供することを目的とする。
(1)離型紙に貼り付けられた複数のシールにおいて、前記シールは記録装置の筐体に設けられている貫通穴を塞ぐ着脱可能な粘着層を一部に有する貼付部を有し、前記シールの一端部には粘着性を有しない折り代が形成されており、当該粘着性を有しない折り代と粘着層を有する貼付部との境界に凹状の溝による折り目が形成されていることを特徴とする離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシールである。
(2)前記記録装置用穴塞ぎシールは、少なくとも貼付部が有色の透明又は半透明材料によって形成されていることを特徴とする上記(1)に記載された離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシールである。
すなわち、本発明に係る記録装置用穴塞ぎシールを採用することによって、HDDに設けられた多数の穴を迅速にシールすることができ、情報を記録した後に再度迅速にシールを剥がすことができるという効果が得られる。
更に、本発明に係る記録装置用穴塞ぎシールを採用することによって、複数のシートを重ねてもシールの一部の屈曲形状が経時的に消滅しないという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施形態1に係る記録装置用穴塞ぎシールを示す図である。
本実施形態1に係る記録装置用穴塞ぎシール10は、記録装置の筐体に設けられている貫通穴を塞ぐ機能を有する。
前記記録装置用穴塞ぎシール10は、図1(a)に示す如く、使用前は台紙1に貼り付けられている。かかる記録装置用穴塞ぎシール10は、着脱可能な粘着層が形成されている貼付部2を有している。又、前記シール10の一端部には粘着性を有しない折り代3が形成されており、かかる粘着性を有しない折り代3と貼付部2の境界には直線上に凹状の溝である折り目7が形成されている。ここで凹状の溝は、深さ0.1μm〜58.0μmで形成するのが好ましい。0.1μm未満では、台紙より上方へ屈曲しない。一方、58.0μmを超えると折り目7が貼付部から破断しやすくなるので好ましくない。好ましくは0.2μm〜38.0μmmである。より好ましくは、0.3μm〜25.0μmである。
基材としては、半晒、上質紙、グラシン紙、クラフト紙、ポリエチレンフィルム等様々な材料を用いることができる。又、目止め層としては、ポリエチレン、クレーコート、ポリビニルアルコール等が用いられる。又、グラシン紙を基材に用いた場合は、目止め層を形成しなくても良い。更に、剥離層としては、シリコーン樹脂等により形成される。シリコーン樹脂としては、溶剤型、無溶剤型、エマルジョン型等が挙げられる。
又、貼付部2は、透明又は半透明材料によって形成されていることが好ましい。透明にすることによって、HDDの筐体における穴部を目視により確認することができ、確実にHDDに空いている穴を塞ぐことができるからである。
このような折り目7を設けることによって、折り代3を所定の角度θに屈曲させることができるため、記録装置用穴塞ぎシール10を台紙1より迅速に剥がす事ができる。又、記録装置用穴塞ぎシール10をHDDの筐体にある穴を覆うように貼り付けた後、HDD内に低密度の気体を充填した後、HDDへ情報を記録した後に、再度迅速にシールを剥がすことができる。
貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシール10は、図2に示す如く、折り代3が外方へ屈曲していることから、ピンセット等によって折り代3を挟みやすくなるため、HDDからの迅速にシールを剥がすことが可能となる。
図3は、本発明の実施形態2に係る記録装置用穴塞ぎシールの製造方法を示す斜視図である。
本発明の実施形態2に係る記録装置用穴塞ぎシールは、ポリエステルフィルムからなる原反である長尺シートの片面に、シリカ系接着剤によって粘着層を形成する。その後、折り代が形成される箇所に粘着性をなくすためのフィルムが貼着される。
その後、上質紙と目止め層と剥離層とを積層した長尺の台紙に、上記長尺シートを貼り合わせる。このようにして製造されたシートを、記録装置用穴塞ぎシールが形成される側の表面に、所定の型抜き機を使用して、図1に示すような形状の記録装置用穴塞ぎシールを部分的に打ち抜き加工を施す。その後記録装置用穴塞ぎシールの形状以外の不要部分をシールを剥離し、ロール状に巻き取って、原反ロールを製造する。
図4に示す如く、前記原反ロール30は、前記型押シリンダ31と押圧シリンダ32との間を通過する際に、位置決めされた突出部材34によって、記録装置用穴塞ぎシール40における貼付部42と折り代43の折り目47を押圧することによって、前記境界に凹状の折り目47を形成する。
上記実施形態1で説明した複数の記録装置用穴塞ぎシールを製造した。記録装置用穴塞ぎシールは、ポリエステルフィルムにシリカ系接着剤による粘着層が積層された貼付部と、フィルムを貼り付けることによって粘着性を有しない折り代から形成されている。そして、製造した記録装置用穴塞ぎシールを、上質紙と目止め層と剥離層とを積層した19cm×8cmの台紙に貼り付けた。一枚の台紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシールは50枚である。
このようにして製造された記録装置用穴塞ぎシールが貼り付けられた台紙を、100枚製造し、全てのシートを重ねて、その上に5mm厚の木板を載置し、更に5kgの錘を載せた。その状態で静置し、24時間毎に、最も下にあるシートを1枚抜き取り、折り代の端部と台紙の表面との距離をノギスで計測した。ノギスでの計測は、折り代の端部10箇所で測定し、その平均値をとった。
以下の表1及び図5は、試験を開始してから、3日分の測定結果をまとめたものである。4日移行も測定を継続したが、数値は3日目とほとんど変化がなかった。
2,42 貼付部
3,43 折り代
6 粘着層
7,47 折り目
10,40 記録装置用穴塞ぎシール
Claims (4)
- 離型紙に貼り付けられた複数のシールにおいて、前記シールは記録装置の筐体に設けられている貫通穴を塞ぐ着脱可能な粘着層を一部に有する貼付部を有し、前記シールの一端部には粘着性を有しない折り代が形成されており、当該粘着性を有しない折り代と粘着層を有する貼付部との境界に凹状の深さ0.1μm〜58.0μmで形成された溝による折り目が形成されていることを特徴とする離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシール。
- 前記記録装置用穴塞ぎシールは、少なくとも貼付部が有色の透明又は半透明材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載された離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシール。
- 前記折り代が、2〜90°の角度をもって台紙より外方へ屈曲していることを特徴とする請求項1又は2に記載された離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシール。
- シートの片面に粘着層を形成した後、折り代が形成される箇所に粘着性をなくすためのインク又はフィルムを塗布・貼着した後、前記シートを離型紙に貼り付けた後、シートの表面を粘着層を有する貼付部と折り代が一体となる複数の穴塞ぎシールの形状に打ち抜いた後、不要部分を離型紙より剥離し、粘着層の設けられた貼付部と折り代との境界をシート側より押圧することによって、当該境界に凹状の溝による深さ0.1μm〜58.0μmの折り目を形成することを特徴とする離型紙に貼り付けられた記録装置用穴塞ぎシールの製造方法。
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