JP4228929B2 - チップ型電子部品を収納するための収納台紙 - Google Patents

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Description

本発明は、チップの形状をなしている電子部品を、収納するための収納台紙に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、チップ型電子部品を収納するための収納台紙に関するものであって、この収納台紙中において、表カバーテープが、台基紙に、優れた接着安定性をもって、接合されており、前記台基紙は、前記表カバーテープが、台基紙から、剥離されたときに、振動の発生に対して、高い抵抗性を有し、従ってこの振動に起因して、前記チップ型電子部品が、前記収納台紙から散逸することを防止することができるものである。
チップ状電子部品用の従来の収納(担持)台紙は、台基紙(但し、台基紙はチップ状電子部品を収納するための複数個の矩形状透孔及びチップ状電子部品の収納機、或は取出機中において、台基紙又は得られる収納台紙を移動するための複数個の円形状送り透孔を有する)と、前記台基紙の表面上に結合された表カバーテープと、及び前記台基紙の裏面上に結合された裏カバーテープとから構成されている。前記矩形状及び円形状透孔は、台基紙の長手方向に沿って、列をなして台基紙の表側から裏側に貫通している。矩形状透孔の裏側開口部は、裏カバーテープにより閉じられており、矩形状透孔の表側開口部は、表カバーテープにより、例えば、熱接着法により封止されている。
前記矩形状透孔は、矩形状穴又はくぼみにより置き換えられてもよく、これは、前記台基紙の表面において開口している。前記穴又はくぼみは、台基紙を、矩形状にエンボスすることにより形成することができるものである。この場合、裏カバーテープを用いて台基紙の裏面をカバーすることはない。
通常、収納台紙は、下記の方法により製造されかつ使用される。
(1)台基紙用板紙を、所望の幅を有するテープの形状にスリットする。
(2)得られた台基紙において、チップ状電子部品を収納するための複数個の穴又は透孔、及びチップ収納機又は取出機中において、収納台紙を移動するための複数個の円形状透孔を形成する。
(3)台基紙の裏面を、裏カバーテープによってカバーする。このとき、前記裏カバーテープを、前記台基紙の裏面に、熱接着法により加熱・加圧下において接着して、前記矩形状透孔の裏面側開口部を閉じる。前記台基紙の前記矩形状透孔の代りに、複数個の矩形状穴又はくぼみを形成するときには、前記裏面をカバーする工程を省略することができる。
(4)複数個のチップ状電子部品を、前記矩形状透孔中に、その閉じられていない表側開口部から収納する。
(5)表カバーテープを、熱シール法により、前記台基紙の表面に接着して、前記矩形状透孔の表側開口部を封止する。
(6)上記工程により得られ、かつチップ状電子部品を収納している収納台紙をカセットリールのまわりに巻き付ける。
前記カセットリールに巻きつけられた収納台紙を、使用者に出荷する。
(7)前記チップ状電子部品が実際に用いられる前に、収納台紙の台基紙の表面から、表カバーテープを、剥ぎ取り前記チップ状電子部品を、矩形状透孔から取り出す。
従来のチップ状電子部品用収納台紙の製造及び使用において、表カバーテープを台基紙に、強固に接着することが、最も重要であると信じられていた。特開平7−137,769号公報(特許文献1)は、表カバーテープと、台基紙の表面との接着強さを、台基紙の表面の粗さ(Rmax)を、特定値以下に制御することによって、増強することを開示している。また、特開平3−212387号公報(特許文献2)は、表カバーテープと、台基紙の表面との間の接着強さは、台基紙の表面上に特定の樹脂層を形成することによって増強し得ることを教示している。
しかしながら、上述の改良された収納台紙は未だ実用上満足できるものではない。すなわち、表カバーテープが、台基紙から剥離されたとき、台基紙に振動が発生し、このため、チップ状電子部品が、開封された矩形状透孔から、その表側開口部を通って散逸する。この問題は、特開昭63−281967号公報(特許文献3)に記載されている。
複数の矩形状透孔が、台基紙に、パンチング法により形成されているパンチ型収納台紙において、台基紙の表・裏両面が、表・裏両カバーテープによりカバーされている。また、複数の矩形状穴又はくぼみが、台基紙に、エンボス法により形成されているエンボス型収納台紙においては、台基紙の表面のみが、表カバーテープによりカバーされている。
前記両タイプの収納台紙のいずれにおいても、収納台紙の穴又は透孔からチップ型電子部品を取り出すためには、台基紙の表面から、表カバーテープを除去しなければならない。すなわち、台基紙の穴又は透孔中に、チップ型電子部品を、安定に保持する目的のためには、表カバーテープは、台基紙の表面に高い剥離強度をもって、強固に結着されていなければならず、かつ台基紙の穴又は透孔から、チップ型電子部品を、台基紙に振動を発生させることなく、容易に取り出す目的のためには、表カバーテープの、台基紙の表面からの剥離に対する抵抗は、できるだけ低くなければならない。従って、表カバーテープと台基紙との間の剥離強さは、互に矛盾する前記二つの目的が達成されるように、適切に制御されなければならない。
特開2002−337975号公報(特許文献4)には、電子部品を包装するためのカバーテープが開示されている。この文献は、カバーテープを、熱可塑性樹脂を含む、エンボスされた収納テープに結着し、前記カバーテープと前記熱可塑性樹脂収納テープとの間の剥離強さを適度に制御するための、改良された接着剤を開示している。カバーテープが、高い表面平滑度を有する熱可塑性樹脂収納テープに結着された場合、このカバーテープと収納テープとの間の剥離強さは、適当な接着剤を選び使用することによって容易に制御することができる。しかし、前記熱可塑性樹脂収納テープが、前記熱可塑性樹脂収納テープよりも高い多孔性及び表面粗さを有する板紙により置き換えられた場合、前述のような、カバーテープは、台基紙に強固に結着されていなければならず、しかも、カバーテープは、台基紙から、台基紙に振動を発生させることなく、容易に剥離されなければならないという要件を、カバーシートに対する接着剤の改良のみによって、十分に満たすことはできない。
最近、チップ型電子部品を、収納台紙から取り出す工程及び、このチップ型電子部品を、電子装置、例えば、プリント配線の基板中に取りつける工程は、従前よりも増大した速度で行われることを求められている。この増大した速度は、表カバーテープを、台基紙から剥離する工程の速度の増大を招き、それによって、台基紙の振動の促進を招いている。また、チップ型電子部品個体のサイズ及び重量が減少しており、従って台基紙の振動に起因するチップ状電子部品の、台基紙の穴又は透孔からの散逸の度合が、著しく増大している。特に、チップ型電子部品を収納する台基紙が、構造の均一性が、熱可塑性樹脂テープよりも低い板紙から作製される場合には、得られる収納台紙は、チップ型電子部品の台基紙の穴又は透孔からの散逸の度合いを増大させている。従って、これは、解決されなければならない問題である。
特開平7−137769号公報 特開平3−212387号公報 特開昭63−281967号公報 特開2002−337975号公報
本発明の目的は、表カバーテープが、台基紙から剥離されるときの振動の発生を防止乃至抑制することができ、従って、チップ型電子部品が、前記振動によって、収納台紙から散逸することを防止することができる、チップ型電子部品収納用収納台紙を提供することにある。
前記目的は、チップ型電子部品収納するための、本発明の収納台紙により達成することができる。本発明の収納台紙は、チップ型電子部品を収納するための収納台紙であって、
8±1.0mmの幅を有するテープ状台基紙と、
熱融着性重合体材料を含み、前記台基紙の長手方向に沿って伸び、前記台基紙の表面の、前記台基紙の1側縁から、反対側縁に向って測定したとき5.25±0.25mmの幅を有する部分を被覆している表カバーテープと、及び
前記台基紙の長手方向に沿って伸び、前記台基紙の裏面を被覆している裏カバーテープと
を含み、
(1)前記表カバーテープが、2個の縞状面域において、前記台基紙の表面に熱接着されていて、前記2個の縞状面域の各々は、前記台基紙の長手方向に沿って伸び、かつ0.5±0.15mmの幅を有し、前記表カバーテープの、前記台基紙の側縁上に位置する側縁と、前記2個の縞状面域の、前記表カバーテープの前記側縁に対向している1個の面域の側縁との間の距離が0.7±0.20mmであり、かつ前記2個の縞状面域の、互に対向している側縁の間の距離が3.0±1.0mmであり、
(2)前記台基紙が、前記2個の縞状面域の中間部分に形成され、かつ前記台基紙の表面から裏面に貫通している複数の透孔を有しており、
(3)前記台基紙の表面が、JIS B601に準拠して測定された2.5〜4.0μmの中心線平均粗さ(Ra)を有し、かつ、
(4)前記2個の縞状面域において互に熱接着された台基紙と表カバーテープとの間の平均剥離強さ(Pave)が0.1〜0.6Nであり、また、下記式:
SN比=(Pmax−Pmin)/Pave
〔上式中、Pmaxは、台基紙と、表カバーテープとの間の、最高剥離強さを表し、Pminは、前記両者間の最低剥離強さを表す〕
に従って算出されたSN比、すなわち剥離強度のシグナル−ノイズ比が、0.40以下である、
ことを特徴とするものである。
本発明の収納台紙において、前記台基紙が、その少なくとも表面又は表面部分に被覆され、又は含浸された、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及び澱粉から選ばれた少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。
本発明の収納台紙において、前記ポリビニルアルコールが、68〜75モル%の鹸化度及び800〜1200の数平均重合度を有することが好ましい。
本発明の収納台紙において、前記台基紙が、300〜1,000g/m2の坪量を有することが好ましい。
本発明の収納台紙において、前記表カバーテープが、積層重合体シートから形成され、この積層重合体シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体層と、その上に、積層されたポリエチレンテレフタレート層を含み、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体層が、前記台基紙の表面に、前記2個の縞状面域において、熱接着されていることが好ましい。
本発明の収納台紙を添付図面の図1−(A)及び(B)を参照して説明する。本発明のチップ型電子部品(図には示されていない)を収納するための収納台紙1は、8±1.0mmの幅(W1)を有するテープ形状の台基紙2と、表カバーテープ3、裏カバーテープ6とを含むもので、表カバーテープ3は、熱接着性重合体材料を含み、台基紙2の長手方向(矢印2aにより表示)に沿って伸び、かつ台基紙2の表面の一部分(この部分は、台基紙2の、側縁4から、反対側の側縁5に向って、5.25±0.25mmの幅(W2)をなすものである)をカバーするものであり、また裏カバーテープ6は、台基紙2の長手方向(矢印2aにより表示)に沿って伸び、台基紙2の裏面をカバーするものである。
(1)本発明の収納台紙1において、表カバーテープ3は、台基紙2の表面に、2個の縞状面域7及び8において熱接着されており、前記2個の縞状面域7,8は、それぞれ台基紙2の長手方向(矢印2aにより表示)に平行に伸びる1対の側縁線7a及び7b、及び他の1対の側縁線8a及び8bにより規定されるものである。面域7及び8の各々は、0.5±0.15mmの幅(W3)を有し、台基紙2の側縁4の上に位置している表カバーテープ3の側縁4aと、この表カバーテープ3の側縁4aに対向している二個の縞状面域7の一つの側縁7aとの間の距離(D1)が、0.7±0.20mmであり、また、2個の縞状面域7及び8の、互に対向している側縁7b及び8aとの間の距離(D2)が、3.0±1.0mmである。
従って、台基紙2のカバーされていない部分2bは、2.75mmの幅(W4=W1−W2)を有している。
(2)本発明の収納台紙1において、台基紙2は、その表面から裏面に位置する複数の透孔9を有しており、これらの透孔9は、台基紙2の2個の縞状熱接着面域7,8の中間の部分に形成されている。
前記透孔9の形状には制限は全くない。一般に、透孔9は、その平面図において、矩形の形状をなしている。この矩形状透孔9は、好ましくは、0.20〜4.0mmの幅(W5)と0.10〜2.5mmの長さ(L)と、0.10〜1.5mmの深さ(D3)を有している。この透孔の中心間間隔(D4)は、通常1〜4mmであり、矩形状透孔9の側縁9a,9bと、側縁7b,8aとの間、すなわち、7b−9a及び8a−9bの距離(D5)は、1.9mm以下であることが好ましい。
本発明の収納台紙において、図1−(A)及び(B)に示すように、通常、複数の円形状透孔10が、台基紙2のカバーされていない部分2b中に形成されている。
前記円形状透孔10は、矢印2aにより示される長手方向に沿って一列をなして配列されており、かつ、1.40〜1.60mmの直径(D7)を有している。この円形状透孔10は、チップ充填機又はチップ取出機中において、収納台紙を送り移動させるために用いられる。
円形状透孔10の中心間の間隔D6には、全く制限はないが、通常、この間隔D6は、2.0〜4.5mmである。
円形状透孔10の底部は開口しており、裏カバーテープ6により閉じられることはない。
(3)さらに、台基紙2の表面の中心線平均粗さ(Ra)は、2.5〜4.0μmであり、好ましくは2.70〜3.80である。中心線平均粗さ(Ra)は、JIS B601に従って測定される。
(4)さらに、台基紙と、それに、前記2個の縞状面域において熱接着されている表カバーテープとの間の平均剥離強さ(Pave)は、0.1〜0.6であり、好ましくは0.10〜0.40Nであり、また、この剥離強さのシグナル−ノイズ(SN)比は、0.4以下であり、好ましくは0.3以下である。シグナル−ノイズ(SN)比は、下記等式により算出される。
SN比=(Pmax−Pmin)/Pave
上記等式において、Pmaxは、台基紙と、表カバーテープとの間の最高剥離強さを表し、Pminは、その最低剥離強さを表す。
表カバーテープと台基紙との間の剥離強さは、長さ130mmの収納台紙の試験片の表カバーテープと台基紙との間の剥離強さについて、JIS C 0803−1999に従って、剥離速度300m/分、剥離時間12秒間で、測定したものである。この測定を、10枚の試験片について行い、その測定データから、当該収納台紙の平均剥離強さPave、最高剥離強さPmax及び最低剥離強さPminを定めた。
収納台紙の実際の製造において、台基紙と表カバーテープとの熱接着条件は、チップ状電子部品のサイズと、その包装速度に応じて変動する。通常、収納台紙用台基紙に用いられる板紙は、JIS P601に従って測定された中心線平均粗さ(Ra)が2.5〜4.0μmの範囲内にある上表面を有する板紙から選ばれたものであることが好ましい。また、この台基紙用の板紙は、その試験片の作製に当り、当該板紙を、幅9mmのテープの形状にスリットして台基紙を作製し、共押出し工法により形成されたポリエチレンテレフタレート樹脂を含む下層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を含む上層とを含み、53μmの厚さと、5.25mmの幅とを有する積層フイルム(商標:No.318H−14A、日東電工社製)から形成された表カバーテープを、台基紙の、それぞれ0.4mmの幅と、130mmの長さを有する2個の縞状面域に熱接着し、前記縞状面域の一つを、台基紙の側縁から内側に0.5mm入る位置に形成し、他の一つを、前記の縞状面域から30mm離間して存在させ、前記熱接着を155℃の温度、1.5MPaの圧力下において、2秒間の加熱加圧によって行い、この熱接着工程から1時間後に、得られた試験片を前記条件下において、JIS C 0806−3に準拠する剥離強さの測定に供したとき、0.1〜0.6Nの平均剥離強さ(Pave)を示すことが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4Nであり、また、0.40以下のSN比を示すことが好ましく、より好ましくは、0.3以下である。
前記収納台紙用台基紙の剥離強さの測定方法は、この台基紙が、実用的収納台紙に適しているか否かを、公平に定めることが望ましい。
本発明の発明者らは、表カバーテープを台基紙から剥離したとき、収納台紙からチップ状電子部品が散逸する現象について、広く研究解析を行った。その結果、たとえ、チップ状電子部品を、電子装置に組み込む速度を増大して、表カバーテープを台基紙から剥離するときの速度が増大し、かつチップ状電子部品のサイズ及び質量が小さい場合においても、チップ状電子部品の散逸現象は、台基紙の表面の中心線平均粗さ(Ra)を、特定の範囲内に制御し、かつ平均剥離強さ(Pave)及びSN比をそれぞれ特定範囲内に規制することによって、防止することができることを見出した。本発明は、上述の見出しに基いて完成したものである。
平均剥離強さ(Pave)が、0.1N未満のときは、表カバーテープが、その剥離工程以外のときに台基紙から容易に分離し、それにより、チップ状電子部品が、収納台紙からとび出して、失われることがある。このことは防止しなければならない。
また、平均剥離強さ(Pave)が、0.6Nを超えるときは、台基紙の表面が表カバーテープの剥離工程により毛羽立てられ、時には形成された毛羽が、チップ状電子部品の電子装置への組み込み工程に悪影響を及ぼす。
SN比が、0.4を超える場合には、表カバーテープの台基紙からの剥離に対する抵抗が、表カバーテープ剥離工程中に変化して、台基紙に振動を発生させ、この現象が、表カバーテープの台基紙からの分離を促進して表カバーテープをきわめて容易に分離させ、それによって、チップ状電子部品を散逸させることがある。従って、SN比は、0.4以下に制御されなければなない。特に、散逸しやすい軽いチップが用いられるときには、SN比を0.3以下に制御することが好ましい。SN比が制御されている収納台紙においては、チップ状電子部品の散逸を著しく制約することができる。
平均剥離強さ(Pave)を、0.1〜0.6Nに制御し、かつ剥離強さSN比を、0.4N以下に制御するためには、台基紙の表面のJIS B601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)を2.5〜4.0μmに制御することは、きわめて有益なことである。この中心線平均粗さ(Ra)が、4μmより高いときは、表面カバーテープを台基紙の表面に熱接着するための圧力が、台基紙の表面に不均一にかけられ、このため、表カバーテープと台基紙との間の接着強さ及び剥離強さが不均一になる。また、前記中心線平均粗さ(Ra)が2μm未満であると、表カバーテープと台基紙との間の結着が、互に離間している複数の小さな面域においてのみ行われ、このため、総接着面積が不十分になり、かつ、得られる熱接着強さが不満足なものになる。
台基紙の表面部分に、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及び澱粉から選ばれた少なくとも1種を含む接着剤が含まれるようにすることによって、表カバーテープと台基紙との間の剥離強さを、増強することができる。剥離強さが増強される理由は、また十分には明らかではないが、その理由として、表カバーテープと台基紙との間に形成された接着剤の層が、表カバーテープと台基紙との間の接着を適切に、かつ安定に制御するものと推測される。
台基紙の表面の中心線平均粗さ(Ra)は、従来の表面平滑化方法のいずれか一つにより、2.5〜4.0μmの目標値に規定することができる。例えば、平滑化機械(カレンダー)を、抄紙系中に配置して、得られる板紙の表面の中心線平均粗さ(Ra)を所望値に規定する。他の方法として、平滑化機械(カレンダー)を抄紙系の外に配置する。
さらに他の方法として、台基紙の表面上に、又は表面部分中に、表面平滑剤を塗布又は含浸させる。この場合、この台基紙の表面の中心線平均粗さ(Ra)を、前記テープ及び平滑剤の塗布量を制御することにより制御することができる。
台基紙の表面部分に、平滑剤を含有させるためには、前記板紙の表面層を、平滑剤を含むパルプスラリーから内添法により形成するか、或は、外添法により、平滑剤を含む塗布液を板紙の表面上に被覆する。この外添法は、平滑剤の添加量を所望値に制御することが容易であるという点において有益であり、従って実用上好ましい。
平滑剤の被覆は、従来の被覆手段、例えば、バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター、ゲートコーター、ロールコーター、例えばサイズプレス又はカレンダーコーター、ビルブレードコーター或はベルーバパコーターを用いて行うことができる。
台基紙の表面層中の平滑剤の含有量は、平滑剤の種類及び適用方法に応じて変動するものであるから、従って、最良の結果が得られるように設定すべきである。通常、平滑剤の含有量は、0.2〜2.0g/m2の範囲内にあると、良好な結果を得るために十分である。この含有量が、0.2g/m2未満であると、平滑剤は満足できる平滑効果を表すことができないことがあり、得られる剥離強さSN比が不十分になることがあり、また、表カバーテープが剥離されるときに、台基紙の表面が、この表面から起毛された繊維により毛羽立つことがある。この含有量が、2.0g/m2を超えると、平滑化効果が飽和しかつ経済的不利が生ずることだけではなく、得られる台基紙のこわさ(stiffness)が過度に高くなり、この台基紙の機械的特性が、不均衡になることがある。
チップ状電子部品を収納している収納台紙用台基紙の坪量は、収納されるチップ状電子部品のサイズに応じて可変であるが、通常、300〜1000g/m2の範囲内にある。上記の坪量を有する板紙を製造するためには、実際には、単一層式抄紙法よりも、多層式抄紙法が用いられる。この多層式抄紙法により得られる板紙の組織を容易に制御することができる。
台基紙の表面用平滑剤は、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及び澱粉から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましく、これらの平滑剤用化合物には、例えば、高鹸化度ポリビニルアルコール、低鹸化度ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、変性ポリアクリルアミド、非変性澱粉、酸化澱粉、及び変性澱粉が包含される。特に、鹸化度が68〜75モル%で、重合度が800〜1200の低鹸化度ポリビニルアルコールを使用すると、台基紙の表面に毛羽を発生させることなく、剥離強さを好適な値に制御し、剥離強さSN比を低い値に規定することが可能になる。
本発明の収納台紙において、台基紙は、化学パルプ、機械パルプ、古紙リサイクルパルプ、非木材パルプ、及び合成重合体パルプから選ばれた少なくとも1種を含むパルプ材料から、抄紙機を用いて製造される。台基紙を形成するためのパルプスラリーは、必要により、例えばロジン、スチレン−マレイン酸共重合体、アルケニルこはく酸無水物及びアルキルケテンダイマーなどのサイズ剤、紙力増強剤、定着助剤、例えばポリアミドポリアミンエヒクロロヒドリンなどの水和防止剤、起泡防止剤、例えば、タルクなどの充填剤、並びに染料から選ばれた少なくとも1種を含む内添助剤を含んでいてもよい。
本発明に使用できる台基紙用板紙の製造に用いられる抄紙機の種類及び抄紙条件などに全く制限はないが、通常、台基紙用板紙は、多層抄紙機又は、短網抄紙機を用いて製造され、このとき複数の紙層を、1体の板紙に複合し、このとき内添法又はコーターを用いる外添法により、添加された添加剤を含む表面紙層を形成する抄紙方式が用いられる。
実施例
本発明を、下記実施例によりさらに説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を制限するものではない。
下記実施例及び比較例において、%で表された含有量及び%で表された濃度は、それぞれ質量%で表された、固形分又は有効成分含有量及び質量%で表された固形分又は有効成分濃度である。
剥離強さの測定又は、実装試験(実際的チップ収納及び取り出し試験)に供される紙材料は、JIS B8111に従って前処理された。
剥離強さの測定及び実装試験は、下記のように実施された。
(1)剥離強さの測定
台基紙用板紙材料を、幅8mm及び長さ130mmのテープの形状にスリットして、10枚の台基紙を調製した。
図1−(A),(B)を参照して説明すると、表カバーテープとして、共押出しラミネート法により作製されたポリエチレンテレフタレート下層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)上層とを含み、5.25mmの幅と、53μmの厚さを有する積層テープ(商標:No.318H−14A、日東電工社製)を用い、この表カバーテープを、前記台基紙の各々の一部分上に置き、このとき、図1−(A),(B)に示されているように、前記EVA上層が、台基紙の表面に接触するようにし、これらを、0.4mmの幅(W3)を有し、D1=0.5mm及びD2=3mmの位置に位置している2個の縞状面域において熱接着させた。この熱接着は、加熱封止試験機(モデル:TP 701S、テスター産業社製)を用い、熱接着温度155℃、熱接着圧力1.5MPa熱接着時間0.2秒間の条件下において実施され、試験片が調製された。次に、熱接着から1時間後に、試験片を、JIS C 0806−3に従って、剥離強さの測定に供した。この測定における剥離速度は300mm/分であり、測定時間は12秒間であった。測定結果から、平均剥離強さ(Pave)、最高剥離強さ(Pmax)及び最低剥離強さ(Pmin)を定め、SN比を、下記式に従って算出した。
SN比=(Pmax−Pmin)/Pave
(2)実装試験(実際的チップ収納及び取り出し試験)
図1−(A),(B)を参照して説明する。長さ40mの板紙材料を、幅(W1)8mmのテープ状にスリットした。得られた台基紙2において、直径(D7)1.5mmの複数の円形状透孔10を、4mmの間隔(D6)で形成し、かつ寸法(L=0.62mm、W5=1.12mm)を有する複数の矩形状透孔9を、2mmの間隔(D4)で形成した。前記透孔が形成された台基紙の裏面を、図1−(A),(B)に示されているように、裏カバーテープでカバーし、封止した。長さ1.0mm、幅0.5mm、高さ0.35mm、質量0.59mgの電気抵抗チップを、前記矩形状透孔中に収納した。次に、台基紙の表面を、前記と同一の表カバーテープによりカバーし、加熱封止機(モデル:TWA 6600、東京ウエルド社製)を用い、熱接着温度170℃、熱接着圧力0.49MPa、接着速度3m/分の条件下に、前記表カバーテープを、図1−(A),(B)に示されているように、2個の縞状面域7,8において、台基紙に熱接着した。
このようにして得られたチップ状電子部品収納収納台紙を、マウンタ(商標:PanasertMSR、松下電気産業社製)を用いる実際的チップ取出し工程に供して、10,000個のチップを、組み込み速度600チップ/分において、取り出した。この取り出し工程の間に、収納台紙から散逸したチップの合計数、すなわち10,000透孔当りのエラーの数を計数した。
(3)毛羽形成防止性
収納台紙試験片の剥離強さを測定した後、熱接着された表カバーテープが剥離除去された台基紙の2個の縞状面域を肉眼観察し下記3段階に評価した。
毛羽発生状況
3 毛羽の発生なし
2 面域の一部に毛羽が認められる
1 面域の全面に毛羽が認められる
台基紙用板紙の製造
3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の各層は、パルプ組成において互に異るものであった。その表面層用パルプは、30質量%のNBKPと70質量%のLBKPとの混合物を、蒸解工程に供して、カナダ標準フリーネス(CSF)が400mlのパルプを調製したものであった。中間層用パルプは、20質量%のNBKPと、20質量%のLBKPと、20質量%の古上質紙リサイクルパルプと、40質量%の古新聞紙リサイクルパルプとの混合パルプを、蒸解工程に供して、350mlのCSFを有するパルプとしたものであった。また、裏面層用パルプは、25質量%のNBKPと、25質量%のLBKPと50質量%の古新聞紙リサイクルパルプとの混合パルプを蒸解工程に供して、400mlのCSFを有するパルプにしたものであった。各パルプの水性スラリーに硫酸アルミニウムを混合して、スラリーのpH値を6.0に規定し、次にポリアクリルアミドからなる内添紙力増強剤(商標:ポリストロン1250、荒川化学工業社製)を、パルプの乾燥質量に対して0.3質量%の添加量で混合した。前記3種のパルプスラリーを、多層抄紙機に供給した。得られた複合板紙は、100g/m2の坪量を有する表面層と、200g/m2の坪量を有する中間層と、50g/m2の坪量を有する裏面層とが、互に積層されたものであった。この板紙を、抄紙機に組み合わせて配置された平滑化機械(マシンカレンダー)により表面平滑化した。得られた台基紙用板紙は、350g/m2の坪量と、0.4mmの厚さと、3.5μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有するものであった。
台基紙用板紙の製造
3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の各層は、パルプ組成において互に異るものであった。その表面層用パルプは、30質量%のNBKPと70質量%のLBKPとの混合物を、蒸解工程に供して、カナダ標準フリーネス(CSF)が400mlのパルプを調製したものであった。中間層用パルプは、20質量%のNBKPと、20質量%のLBKPと、20質量%の古上質紙リサイクルパルプと、40質量%の古新聞紙リサイクルパルプとの混合パルプを、蒸解工程に供して、350mlのCSFを有するパルプとしたものであった。また、裏面層用パルプは、25質量%のNBKPと、25質量%のLBKPと50質量%の古新聞紙リサイクルパルプとの混合パルプを蒸解工程に供して、400mlのCSFを有するパルプにしたものであった。各パルプの水性スラリーに硫酸アルミニウムを混合して、スラリーのpH値を6.0に規定した。前記3種のパルプスラリーを、多層抄紙機に供給した。得られた複合板紙は、100g/m2の坪量を有する表面層と、200g/m2の坪量を有する中間層と、70g/m2の坪量を有する裏面層とが、互に積層されたものであった。得られた板紙は、370g/m2の坪量を有していた。この板紙を、サイズプレス機を用いて、70モル%の鹸化度と、1000の重合度を有する低鹸化度ポリビニルアルコール(商標:DR−0415、電気化学工業社製)により、1.0g/m2の乾燥量でサイズプレスし、次に、表面平滑化機械(マシンカレンダー)により平滑化した。得られた台基紙用板紙は、0.42mmの厚さと、2.8μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
台基紙用板紙を、実施例2と同様にして製造した。但し前記サイズプレス工程用低鹸化度ポリビニルアルコールの代りに、酸化澱粉(商標:エースA、王子コンスターチ社製)を用いた。
得られた板紙は370g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び3.1μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
台基紙用板紙を、実施例2(サイズプレス工程及びカレンダー工程を含めて)と同様にして製造した。但し表面層、中間層及び裏面層の坪量をそれぞれ100g/m2、190g/m2、50g/m2に変更し、平滑化処理の程度を軽くした。
得られた板紙は340g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び3.8μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
〔比較例1〕
台基紙用板紙を、実施例2と同様にして製造した。但し表面層、中間層及び裏面層の坪量を、それぞれ100g/m2、100g/m2及び50g/m2に変更し、サイズプレス工程を省略し、カレンダー工程の程度を軽くした。
得られた板紙は330g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び4.3μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
〔比較例2〕
台基紙用板紙を、実施例2と同様にして製造した。但し表面層、中間層及び裏面層の坪量を、それぞれ100g/m2、200g/m2、及び100g/m2に変更し、カレンダー工程の程度を軽くした。
得られた板紙は400g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び1.8μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
〔比較例3〕
台基紙用板紙を、実施例2と同様にして製造した。但しサイズプレス工程用前記低鹸化度ポリビニルアルコールの代りに、100質量部の完全鹸化ポリビニルアルコール(商標:PVA117、クラレ社製)及び75質量部のワックスエマルジョン(商標:ハリコート C−300、播磨化成社製)を含む被覆剤を、2.0g/m2の乾燥量で用いた。
得られた板紙は400g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び2.2μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
〔比較例4〕
台基紙用板紙を、実施例2と同様にして製造した。但し前記低鹸化度ポリビニルアルコールの代りに、完全鹸化ポリビニルアルコール(商標:P−7000、日本合成化学工業社製)を用い、これを、サイズプレス機を用いて、2.0g/m2の乾燥量で被覆し、乾燥し、さらにマシンカレンダーを用いて、1.0g/m2の乾燥量で更に被覆し、この被覆された板紙を、マシンカレンダーによりカレンダー処理した。
得られた板紙は400g/m2の坪量、0.42mmの厚さ、及び1.0μmの表面中心線平均粗さ(Ra)を有していた。
実施例1〜4及び比較例1〜4の板紙の剥離強さ測定の結果を表1に示す。
収納台紙の製造及び試験
実施例1〜4の各々の台基紙用板紙を、前記実装試験に供した。
得られた収納台紙の試験結果を表1に示す。
〔比較例5〕
収納台紙の製造及び試験
比較例1〜4の各々の台基紙用板紙を、前記実装試験(実際的チップ収納及び取り出し試験)に供した。
試験結果を表1に示す。
Figure 0004228929
表1の註
註1:剥離強さがきわめて低かったので、SN比の算定でできなかった。
註2:チップ実装試験において、収納台紙を、チップマウンタ中に装着したとき、表カバーテープが、台基紙から、実際的に分離してしまい、その結果、チップ取り出し工程中のエラーの数を測定することができなかった。
表1は、実施例1〜4の台基紙を用いた収納台紙が、満足できる台基紙のPave、SN比及び表面の中心線平均粗さ(Ra)を示し、かつ満足できる毛羽発生防止性を示した。特に、実施例2の台基紙を用いた収納台紙は、0.3未満のSN比を示し、従ってチップ取り出し工程において、きわめて高いエラー防止効果を示した。
比較例2においては、台基紙の表面が、2.5未満の中心線平均粗さ(Ra)及び0.4を超える剥離強さSN比を有しており、このため、表カバーテープが、台基紙から容易に分離してしまった。
比較例4においては、台基紙の平均剥離強さ(Pave)がきわめて低く、このため、剥離強さSN比を算定することができず、また、チップ取り出し工程におけるエラーを試験することができなかった。
また、比較例3においては、Pave及びSN比がきわめて高く、このことによって、チップ取り出し試験においてエラーがしばしば発生し、毛羽発生防止性がきわめて低くかった。
本発明の収納台紙は、チップ取り出し工程におけるエラー発生及び毛羽発生に対する防止性が高く、このため、チップ取り出し工程を高い速度で行うことを可能にする。
よって、本発明の収納台紙は、実用上有用なものである。
図1−(A)は、本発明の収納台紙の一態様の平面説明図であり、図1−(B)は、図1−(A)の収納台紙の線A−Aに沿う横断面説明図である。
符号の説明
1…収納台紙
2…台基紙
2a…台基紙の長手方向
2b…台基紙の非カバー部
3…表カバーテープ
4…一側縁
5…反対側縁
6…裏カバーテープ
7,8…縞状面域
9…矩形状透孔
10…円形状透孔

Claims (5)

  1. チップ型電子部品を収納するための収納台紙であって、
    8±1.0mmの幅を有するテープ状台基紙(2)と、
    熱融着性重合体材料を含み、前記台基紙の長手方向に沿って伸び、前記台基紙の表面の、前記台基紙の1側縁(4)から、反対側縁(5)に向って測定したとき5.25±0.25mmの幅を有する部分を被覆している表カバーテープ(3)と、及び
    前記台基紙の長手方向に沿って伸び、前記台基紙の裏面を被覆している裏カバーテープ(6)と
    を含み、
    (1)前記表カバーテープが、2個の縞状面域(7,8)において、前記台基紙の表面に熱接着されていて、前記2個の縞状面域の各々は、前記台基紙の長手方向に沿って伸び、かつ0.5±0.15mmの幅を有し、前記表カバーテープの、前記台基紙の側縁(4)上に位置する側縁(4a)と、前記2個の縞状面域の、前記表カバーテープの前記側縁(4a)に対向している1個の面域(7)の側縁(7a)との間の距離が0.7±0.20mmであり、かつ前記2個の縞状面域(7,8)の、互に対向している側縁(7b,8a)の間の距離が3.0±1.0mmであり、
    (2)前記台基紙が、前記2個の縞状面域(7,8)の中間部分に形成され、かつ前記台基紙の表面から裏面に貫通している複数の透孔(9)を有しており、
    (3)前記台基紙の表面が、JIS B601に準拠して測定された2.5〜4.0μmの中心線平均粗さ(Ra)を有し、かつ、
    (4)前記2個の縞状面域において互に熱接着された台基紙と表カバーテープとの間の平均剥離強さ(Pave)が0.1〜0.6Nであり、また、下記式:
    SN比=(Pmax−Pmin)/Pave
    〔上式中、Pmaxは、台基紙と、表カバーテープとの間の、最高剥離強さを表し、Pminは、前記両者間の最低剥離強さを表す〕
    に従って算出されたSN比、すなわち剥離強度のシグナル−ノイズ比が、0.40以下である、
    ことを特徴とするチップ型電子部品収納用収納台紙。
  2. 前記台基紙が、その少なくとも表面又は表面部分に被覆され、又は含浸された、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド及び澱粉から選ばれた少なくとも1種をさらに含む、請求項1に記載の収納台紙。
  3. 前記ポリビニルアルコールが、68〜75モル%の鹸化度及び800〜1200の数平均重合度を有する、請求項2に記載の収納台紙。
  4. 前記台基紙が、300〜1,000g/m2の坪量を有する、請求項1に記載の収納台紙。
  5. 前記表カバーテープが、積層重合体シートから形成され、この積層重合体シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体層と、その上に積層されたポリエチレンテレフタレート層とを含み、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体層が、前記台基紙の表面に、前記2個の縞状面域において、熱接着されている、請求項1に記載の収納台紙。
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