JP3059370B2 - 電子部品包装用カバーテープ - Google Patents

電子部品包装用カバーテープ

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JP3059370B2
JP3059370B2 JP7319391A JP31939195A JP3059370B2 JP 3059370 B2 JP3059370 B2 JP 3059370B2 JP 7319391 A JP7319391 A JP 7319391A JP 31939195 A JP31939195 A JP 31939195A JP 3059370 B2 JP3059370 B2 JP 3059370B2
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久雄 中西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品の保管、輸
送、装着に際し、電子部品を汚染から保護し、電子回路
基板に実装するために整列させ、取り出せる機能を有す
る包装体のうち、収納ポケットを形成したプラスチック
製キャリアテープに熱シールされ得るカバーテープに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ICを始めとして、トランジスター、ダ
イオード、コンデンサー、圧電素子レジスターなどの表
面実装用電子部品は、電子部品の形状に合わせて、収納
し得るエンボス成形されたポケットを連続的に形成した
プラスチック製キャリアテープとキャリアテープに熱シ
ールし得るカバーテープとからなる包装体に包装されて
供給されるケースが増えている。内容物の電子部品は包
装体のカバーテープを剥離した後、自動的に取り出され
電子回路基板に表面実装されている。
【0003】近年、コンピュータを初めとする電気製品
の目覚ましい発展の為、前述した電子部品の需要がかな
りの勢いで伸びている。それに伴い、該電子部品を電子
回路基板に実装する表面実装機の高速化の要求が増え、
現在の表面実装スピードは0.09秒/タクト(一つの
電子部品の実装を始めて次の電子部品の実装を始める迄
のサイクル)にまで至っている。その際、カバーテープ
は同様のスピード或いはそれ以上のスピードで剥離され
る為、カバーテープ自身に大きな負荷がかかってテープ
切れが起こり、生産効率を落とす原因となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カバーテープがキャリ
アテープから剥離される際、近年の表面実装機の高速化
に耐え得るカバーテープを得る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子部品を収
納するポケットを連続的に形成したプラスチック製キャ
リアテープに、熱シールし得るカバーテープであって、
該カバーテープは、基層、ヒートシーラント層と基層と
ヒートシーラント層の間に中間層を持つ構成からなり、
基層がポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンのフィ
ルムの内、二種以上をドライラミネート法で積層した電
子部品包装用カバーテープである。更に好ましい態様は
外層である基層の厚みが10〜60μmであり、中間層
が5〜50μmであり、ヒートシーラント層が0.5〜
55μmであり、総厚みが30〜80μmである電子部
品包装用カバーテープである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のカバーテープ1の構成要
素を図1で説明すると、基層2がポリエステル、ナイロ
ン、ポリプロピレンのフィルムの内、二種以上を積層し
たフィルムであり、厚みが10〜60μmの透明で剛性
の高いフィルムである。ポリエステルとしては、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等、ナイロンとしては、例えば6−ナイロン、6,
6−ナイロン等が挙げられる。更に該フィルムが2軸延
伸されていると更に望ましい。基層の厚みが10μm以
下では剛性がなくなり、カバーテープが切れやすくな
り、60μmを越えると硬すぎてシールが不安定とな
る。
【0007】中間層3は厚みが5〜50μmのフィルム
であり、加工性、シール時のクッション性、コスト等を
考慮するとポリエチレン系樹脂を用いるのが最も望まし
い。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体、
エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−
メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体或いはエチレン−
アクリル酸共重合体に金属を含有したもの、エチレン−
グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
【0008】中間層の厚みを押出ラミネート法で5μm
以下にすると厚みのバラツキが大きく、シール時適当な
ピールオフ強度が得られなくなる。50μm以上では押
出ラミネート法では加工が難しく、別工程で中間層を作
製しなければならなくなりコストアップへつながる。外
層と中間層とのラミネート強度を向上させる目的でイソ
シアネート系、イミン系等の熱硬化型の接着層を介して
両者をラミネートしてもよい。
【0009】ヒートシーラント層4は厚みが0.5〜5
5μmであり、ヒートシーラント層形成方法としては5
μm以下では加工性を考えるとヒートシールラッカーを
コーティングするのが望ましい。また、5μm以上であ
ると加工性の点から押出ラミネート法を用いるのが望ま
しい。ヒートシーラント層の材料としては前述した中間
層に用いられるすべての樹脂、熱可塑性エラストマー、
ポリエステル系接着剤等が挙げられる。熱可塑性エラス
トマーとしてはスチレン−ブタジエン共重合体或いはそ
の水素添加物、スチレン−イソプレン共重合体或いはそ
の水素添加物等が挙げられる。
【0010】ヒートシーラント層の厚みが0.5μm以
下にすると、厚みのバラツキが大きくなり、ピールオフ
強度がばらつく。55μm以上では中間層の場合と同様
に押出ラミネート法では加工が難しく、別工程で該層を
作製しなければならなくなりコストアップへつながる。
また静電効果を設けるために基層側の表裏面に帯電防止
処理層あるいは導電層を設けてもよい。
【0011】カバーテープの総厚みは30〜80μmで
あり、30μm以下になると、表面実装機で高速剥離し
た時にテープ切れトラブルが起こり、80μm以上にな
ると、剥離時ピールオフ強度のバラツキが大きくなる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を以下に示すがこれらの実施
例によって本発明は何ら限定されるものではない。基層
として実施例1〜6及び比較例1〜6に記載した構成の
積層フィルムをドライラミネート法により作製し、それ
に中間層を押出ラミネート法により製膜し、ヒートシー
ラント層を厚み5μm以下の場合はグラビュアコーティ
ング法により製膜し、厚み5μm以上の場合は押出ラミ
ネート法により製膜し、図1に示した層構成のカバーテ
ープを得た。得られたカバーテープを5.3mm幅にス
リット後、8mm幅、100m長のPET製キャリアテ
ープとヒートシールを行い、ピールオフ強度、表面実装
機による剥離テストを測定し、その特性評価結果を実施
例については表1に、比較例については表2に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】*高速剥離テストの結果:○;テープ切れ
起こらず、×;テープが切れた *ヒートシール条件:160゜C/1kg/cm2/0.1sec. ,シ―ル
幅 0.4mm×2 ピール条件 :180゜ヒ゜―ル , ヒ゜―ルスヒ゜―ト゛ 300mm
/min. n=3 高速剥離条件 :180゜ヒ゜―ル , ヒ゜―ルスヒ゜―ト゛ 0.07
秒/タクト *表中の各層の素材の右に記載の数字は厚みを示す。
(単位μm) *ヒートシーラント層の数字は熱可塑性樹脂100重量
部に対する各組成分の重量比を示す。 *PET =ホ゜リエチレンテレフタレート Ny =ナイロン PP =ポリプロピレン PE =ポリエチレン LL =線状ポリエチレン EMMA =エチレン−メチルメタクリレート共重合体 EVA =エチレン−酢酸ビニル共重合体 EEA =エチレン−エチルアクリレート共重合体 EMAA =エチレン−メチルアクリレート共重合体 変PE =ホ゜リエチレン/ホ゜リスチレン/熱可塑性エラストマーのフ゛
レント゛物アクリル =メチルメタクリレート―フ゛チルメタクリレート重合体。 塩酢ヒ゛ =塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 ION =EMAAと亜鉛の錯体
【0016】
【発明の効果】高速の表面実装機を用いて本発明のカバ
ーテープをキャリアテープより剥離してもテープ切断事
故が発生せず、生産効率を落とすことなく電子部品の表
面実装ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカバーテープの層構成を示す断面図で
ある。
【図2】本発明のカバーテープをキャリアテープに接着
し、その使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1:カバーテープ 2:基層 3:中間層 4:ヒートシーラント層 5:ヒートシールされる部分 6:キャリアテープ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製キャリアテープに、熱シ
    ールし得るカバーテープであって、該カバーテープは、
    基層、ヒートシーラント層と基層とヒートシーラント層
    の間に中間層を持つ構成からなり、基層がポリエステ
    ル、ナイロン、ポリプロピレンのフィルムの内、二種以
    上をドライラミネート法で積層したことを特徴とする電
    子部品包装用カバーテープ。
  2. 【請求項2】 前記基層の厚みが10〜60μm、中間
    層の厚みが5〜50μm、ヒートシーラント層の厚みが
    0.5〜55μmからなり、総厚みが30〜80μmか
    らなることを特徴とする請求項1記載の電子部品包装用
    カバーテープ。
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JPH09156684A JPH09156684A (ja) 1997-06-17
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