車両の衝突予防装置 技 術 分 野
本発明は、 先行車との車間距離が不十分となったときに警報又は 制動を行う車両の衝突予防装置に関する。
明 この種の装置は、 例えば、 特開平技 6 — 2 3 1 4 0 0号公報に
書
されているよう に、 先行車の速度、 先行,術車の減速度、 自車の速度、 及び自車の最大減速度等に基づいて現時点における適正車間距離 ( この従来技術における適正車間距離は現時点での車間距離に対応し ているが、 以下に述べる本発明における適正車間距離は将来の予測 される車間距離に対応してお り 同従来技術とは異なっている) を求. め、 実際の車間距離が前記適正車間距離よ り小さい場合に警報を発 生するよう になっている。 また、 この装置は、 上記適正車間距離を 「先行車が所定の減速度で減速を開始した時点から遅れ時間 τ後に 自車が所定の減速度で減速した場合に衝突しない距離」 と定めてい る。 即ち、 先行車が減速を開始した後に自車が減速するとの仮定の 下で、 両車両が最も接近する際の車間距離が 「 0」 又はある程度の マ一ジン (マ一ジン距離) になると予測されるときに警報を発生す るようになっている。
しかしながら、 上記従来の装置においては、 最も接近したとさの 車間距離が 「 0」 又はある程度のマージン距離になると予測される ときに警報がなされるから、 同車間距離が 「 0」 又はある程度のマ 一ジン距離となる こ とを許容してお り 、 このような状態で先行車が 急減速する場合には車間距離が不足するという問題がある。 明 の 7
本発明の目的は、 自車が先行車に対して適切な車間距離を維持で
きるよう にするために、 よ り適切な時点で警報又は制動力を発生す る衝突予防装置を提供する こ とにあ り 、 その特徴の一つは、 衝突予 防装置が、 先行車の走行状態を検出する先行車走行状態検出手段と 、 自車の走行状態を検出する 自車走行状態検出手段と、 前記自車と 前記先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 前記検出 された先行車の走行状態、 前記検出された自車の走行状態、 及び前 記検出された車間距離に基づいて同自車と同先行車の最接近距離を 予測する最接近距離予測手段と、 前記先行車と前記自車との将来の 予測される車間距離に対応した適正車間距離を決定する適正車間距 離決定手段と、 前記予測された最接近距離が前記決定された適正車 間距離よ り小さい場合に警報又は制動力を発生する衝突予防手段と 、 を備えたことにある。
これによれば、 最接近距離予測手段によ り、 検出された先行車の 走行状態'、 検出された自車の走行状態、 及び検出された車間距離に 基づいて同自車と同先行車の最接近距離が予測され、 適正車間距離 決定手段によ り 、 前記先行車と前記自車との将来の予測される車間 距離に対応した適正車間距離が決定される。 そして、 衝突予防手段 によ り、 前記予測された最接近距離が前記決定された適正車間距離 よ り小さい場合に警報又は制動力が発生せしめ られる。 従って、 発 生される警報による運転者の制動操作による制動力、 又は自動的に 発生される制動力によ り 、 実際の最接近距離が適正車間距離に維持 され得る。 換言すると、 将来における実際の最接近距離が適正車間 距離以上となるよう に、 前もって警告又は制動力が発生される。 従 つて、 自車は先行車に最接近した時点において、 同先行車に対し適 切な車間距離を確保する ことができる。 この場合において、 前記適正車間距離決定手段は、 前記先行車と 前記自車の距離が前記最接近距離となる ときの同自車の速度を最接 近時速度として予測する とともに、 同予測された最接近時速度に基 づいて適正車間距離を決定するよう に構成される ことが好適である
これによれば、 例えば、 先行車の速度、 減速度等である検出され た先行車の走行状態、 例えば自車の速度等である 自車の走行状態、 及び検出された車間距離とから両車の最接近距離が予測される。 ま た、 自車が前車に最接近するときの自車の速度が予測され、 この予 測された最接近時の自車の速度 (最接近時速度) に基づいて適正車 間距離が決定される。 そして、 予測された最接近距離が、 決定され た適正車間距離よ り小さい場合に警報又は制動力が発生される。
最接近距離の予測において自車が先行車に最接近する のは、 同 自車と 同先行車と の速度が等し く なつ た時点 (即ち、 自車が 最接近時速度で走行する時点) であ り 、 かかる最接近時にお い て、 自車は先行車に対して同一の最接近時速度で追従走行する 状態 となる。 ま た、 一般に、 運転者は追従走行状態にお ける車 間距離をその と きの走行速度に応 じた距離だけ確保する。 従つ て、 上記構成の よ う に、 予測さ れる最接近時の車間距離が予測 される最接近時速度に基づいて決定された適正車間距離となる よ う に事前に警報又は制動力を発生すれば、 先行車の減速に伴 な う 自車の減速終了時 (即ち 、 最接近時) にお ける車間距離が 、 その時点の速度 (最接近時速度) に応 じた適切な車間距離 と な り 、 安全な車間距離が確保され得る。 こ の場合において、 前記適正車間距離決定手段は、 前記適正 車間距離を前記予測された最接近時速度 と予め設定された時間 の積に基づいて決定するよ う に構成される こ とが好適である。
前記予め設定された時間は、 本明細書において 「車頭時間」 と云 う時間とする こ とができ、 この車頭時間は自車が先行車の速度と略 等しい速度で同先行車に追従走行している場合に、 運転者が確保す る同先行車までの車間距離を自車の速度で除した値である。 実験に よる と、 この車頭時間は運転者が同一である限り 自車の速度が異な る場合でも大き く は変化しない。 従って、 車頭時間を運転者に応じ て選択し、 上記のよう に、 最接近時速度と車頭時間の積に基づいて 前記適正車間距離を決定すれば、 先行車の減速に伴なう警報に基づ
いた制動操作による制動力又は発生された制動力による自車の減速 後において、 同自車と同先行車の車間距離を各々 の運転者の感覚に 適合した安全な距離とする こ とが可能となる。 また、 前記予め定め られた時間が一定時間であっても、 上記特徴によ り、 前記自車の減 速後における同自車と先行車の車間距離を最接近時速度に応じた安 全な距離とする ことができる。 同様に、 前記適正車間距離決定手段は、 前記適正車間距離を前記 予測された最接近時速度と予め設定された時間の積に一定の余裕車 間距離を加えた値とするよう に構成される ことが好適である。
これによれば、 前記予測された最接近時速度と予め設定され た時間の積に余裕車間距離を加え られた距離が適正時間 と され る ので、 例えば、 予測された最接近時速度が 「 0 」 となる状況 、 即ち 、 先行車が先に停止 し、 その後自車が停止する状況であ つ て も、 同先行車と同 自車 と の距離を同余裕車間距離だけ確保 できる ので、 同自車を安全に停止する こ とができる。 また、 このよ うな衝突予防装置は、 前記適正車間距離を確保する のに必要な目標減速度を演算する目標減速度演算手段を更に備える と と もに、 前記先行車走行状態検出手段は、 前記先行車の走行状態 と して同先行車の速度を検出する先行車速度検出手段と、 前記先行 車の走行状態と して同先行車の減速度を検出する先行車減速度検出 手段とを含み、 前記自車走行状態検出手段は、 前記自車の走行状態 と して同自車の速度を検出する自車速度検出手段と、 前記自車の走 行状態と して同自車の減速度を検出する 自車減速度検出手段とを含 み、 前記最接近距離予測手段は、 前記検出された先行車の速度、 前 記検出された先行車の減速度、 前記検出された自車の速度、 及び前 記検出された車間距離に基づいて最接近距離を予測するよう に構成 され、 前記衝突予防手段は、 前記予測された最接近距離が前記決定 された適正車間距離よ り小さ く なつた場合に前記検出される自車の 減速度が前記演算された目標減速度と等しく なるよう に制動力を発
生させる制動力発生手段を含むことが好適である。
この場合において、 前記最接近距離予測手段は、 前記先行車が前 記先行車減速度検出手段によ り検出された減速度にて減速する とと もに前記自車が所定の空走時間だけ前記自車速度検出手段によ り検 出された速度で走行した後に所定の想定減速度にて減速する との仮 定の下で前記最接近距離を予測するよう に構成される ことが好適で ある。
これによれば、 検出された先行車の速度、 検出された先行車の減 速度、 検出された自車の速度、 及び検出された車間距離に基づいて 最接近距離が予測され、 予測された最接近距離が適正車間距離よ り
/ 'j、さ く なつた場合に制動力が発生される。 このとき、 前記適正車間 距離を確保するのに必要な目標減速度が目標減速度演算手段によ り 演算され、 前記制動力は、 この演算された目標減速度と検出された 減速度とが等しく なるよう に発生させられる。 この結果、 先行車が 走行している場合には適切な車間距離が確保される とともに、 先行 車が停止している場合には適正車間距離が確保された状態にて自車 が停止され得る。 この場合において、 前記目標減速度演算手段は、 車間距離が前記 車間距離検出手段の車間距離認知限度以下になったとき前記演算し た目標減速度を保持するよう に構成される ことが好適である。
これによれば、 車間距離が前記車間距離検出手段の車間距離認知 限度以下とな り、 実際には制動力を必要と しているにも拘らず、 制 動力の発生が停止されてしまう事態が回避される。 また、 前記目標減速度演算手段は、 前記制動力発生手段による制 動力発生後、 前記予測された最接近距離が前記決定された適正車間 距離よ り大きく なつた場合に前記先行車が走行中であるか否かを判 定し、 同先行車が走行中である と判定されたときは前記検出される 車間距離が所定の車間距離になるまで、 前記目標減速度を所定の減 速度に維持するよう に構成される こ とが好適である。
これによれば、 前記制動力発生手段による制動力発生後において 、 前記予測された最接近距離が前記決定された適正車間距離よ り大 きく なつた場合であっても、 前記先行車が走行中であれば、 所定の 減速度での減速が継続されるので、 所定の安全な車間距離が確保さ れる。 また、 前記所定の減速度を比較的小さい減速度とすれば、 減 速度を当初は大き く 、 次いで小さ くするよう に変化させ得るので、 好ましい減速が達成され得る。 更に、 前記目標減速度演算手段は、 演算される目標減速度が不安 定であるか否かを判定し、 前記演算される 目標減速度が不安定であ ると判定されるときに他の安定な値を前記目標減速度として設定す るように構成される ことが好適である。
これによれば、 例えば、 小さな値で除する等の演算の結果、 得ら れる目標減速度が不安定であると判定される ときには、 他の安定な 値が前記目標減速度として設定されるので、 安定した制動力制御が 達成され得る。 なお、 この場合の他の安定な値とは、 前記最接近距 離予測手段が前記最接近距離を求める際に使用する自車の想定され た減速度 (想定減速度) である こ とが望ましい。 このよう にすれば 、 制動力を安定に計算でき、 精度の高い制動を実現できる。 また、 このような衝突予防装置は、 前記自車が停止したか否かを 判定する自車停止判定手段と、 前記予測された最接近距離が前記自 車の停止時に得られる場合に前記制動力発生手段によって前記制動 力が発生されたときは、 前記自車停止判定手段に つて自車が停止 したと判定されたときに制動力を所定の値に保持する停止時制動力 保持手段とを備える ことが好適である。
前記予測された最接近距離が前記自車の停止時に得られる場合に 前記制動力発生手段によって前記制動力が発生されたときは、 同自 車を停止する ことが要求されているこ とを意味するが、 同自車が停 止したときには同制動力発生手段による制動力の発生も解除される 。 これに対し、 上記のよ う に構成すれば、 前記自車が停止したと判
定されたときに制動力が所定の値に保持され、 その結果、 自車を確 実に停止させておく ことができる。 また、 このよ う な衝突予防装置は、 前記自車のブレーキ装置が運 転者によって作動状態とされているか否かを判定するブレーキ作動 判定手段と、 前記ブレーキ装置が作動状態にあると判定されたとき に前記停止時制動力保持手段による制動力の保持を解除する制動力 保持解除手段とを備える ことが好適である。 この場合、 前記ブレー キ作動判定手段は、 ブレーキペダルの操作を検出するスィ ッチでも よく 、 或いは、 前記自車のブレーキマスタシリ ンダ油圧が所定油圧 以上か否かによ り前記ブレーキ装置が作動状態にあるか否かを判定 するように構成されてもよい。
このよ う に構成するのは、 運転者によ り ブレーキ装置が作動状態 とされている場合、 もはや前記停止時制動力保持手段によって制動 力を保持する必要がないからである。 また、 このよ う な衝突予防装置は、 前記自車が停止したか否かを 判定する自車停止判定手段と前記予測された最接近距離が前記自車 の停止時に得られる場合に前記制動力発生手段によって前記制動力 が発生されたときは、 前記自車停止判定手段によって自車が停止し たと判定されたときに同自車のエンジンを停止させるエンジン停止 手段とを備える こ とが好適である。
これによれば、 前記予測された最接近距離が前記'自車の停止時に 得られる場合、 前記制動力発生手段によって前記制動力が発生され て自車が停止され、 その後エンジンが停止されるので、 同自車を確 実に停止状態に維持する ことができる。 本発明の他の特徴は、 予防衝突装置が、 先行車の走行状態を検出 する先行車走行状態検出手段と、 自車の走行状態を検出する 自車走 行状態検出手段と、 前記自車と前記先行車との車間距離を検出する 車間距離検出手段と、 前記検出された先行車の走行状態、 前記検出
された自車の走行状態、 前記検出された車間距離、 及び自車の想定 された想定減速度に基づいて同自車と同先行車との最接近距離を予 測する最接近距離予測手段と、 前記予測された最接近距離が所定の 適正車間距離よ り小さい場合に警報又は制動力を発生する衝突予防 手段とを備えた車両の衝突予防装置であって、 前記最接近距離予測 手段は、 前記想定減速度を前記自車が走行する路面の路面摩擦係数 から定まる最大減速度よ り小さい減速度として前記最接近距離を予 測するよう に構成されたことにある。
これによれば、 検出された先行車の速度、 減速度等の走行状態、 検出された自車の速度等の走行状態、 検出された車間距離、 及び自 車の想定された想定減速度に基づいて同自車と同先行車との最接近 距離が予測され、 予測された最接近距離が所定の適正車間距離よ り 小さい場合に警報又は制動力が発生される。 また、 前記最接近距離 は、 自車が走行している路面の路面摩擦係数によ り定まる最大減速 度 (自車が発生し得る最大減速度) よ り小さい減速度 (想定減速度 ) で減速するものと して予測される。 従って、 先行車がさ らに大き な減速度にて減速を開始した場合であっても、 自車には同自車の減 速度を増大する余地が残されているので、 例えば運転者は自車の減 速度を増大する ことができる。 この場合、 前記最接近距離予測手段は、 前記自車が走行する路面 の路面摩擦係数と重力加速度との積に 1 よ り小さい係数を乗じた値 を前記自車の想定減速度とするよう に構成される ことが好適である これによれば、 走行路面において得られる最大減速度よ り も小さ い想定減速度を簡易かつ確実に得る ことができる。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の速度を検出する 先行車速度検出手段と、 前記先行車の減速度を検出する先行車減速 度検出手段と、 自車の速度を検出する自車速度検出手段と、 前記自 車と前記先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 前記
先行車が前記検出された先行車の減速度で減速する とともに前記自 車が所定の空走時間だけ前記検出された自車の速度で走行した後に 所定の想定減速度で減速する との仮定の下で、 前記検出された先行 車の速度、 前記検出された先行車の減速度、 前記検出された自車の 速度、 及び前記検出された車間距離に基づいて前記自車と前記先行 車の第 1 の最接近距離を予測する第 1 最接近距離予測手段と、 前記 第 1 最接近距離予測手段の仮定下で前記自車が前記先行車に最接近 するまでの時点において前記先行車が路面摩擦係数から推定される 最大減速度での減速を開始する とともに所定の時間後に前記自車が 同最大減速度での減速を開始するものと仮定して、 前記検出された 先行車の速度、 前記検出された先行車の減速度、 前記検出された自 車の速度、 及び前記検出された車間距離に基づいて第 2 の最接近距 離を予測する第 2最接近距離予測手段と、 前記予測された第 1 の最 接近距離が第 1 適正車間距離よ り小さいか、 または前記予測された 第 2 の最接近距離が第 2適正車間距離よ り 小さいと判定された場合 に警報又は制動力を発生する衝突予防手段とを備えたことにある。
これによれば、 第 1 最接近距離予測手段によ り 、 前記先行車が前 記検出された先行車の減速度で減速すると ともに前記自車が所定の 空走時間だけ前記検出された自車の速度で走行した後に所定の想定 減速度で減速する との仮定の下で、 前記検出された先行車の速度、 前記検出された先行車の減速度、 前記検出された自車の速度、 及び 前記検出された車間距離に基づいて同自車と同先行車の第 1 の最接 近距離が予測される。
また、 第 2最接近距離予測手段によ り、 前記第 1 最接近距離予測 手段の仮定下で前記自車が前記先行車に最接近するまでの時点にお いて前記先行車が路面摩擦係数から定まる最大減速度での減速を開 始する とともに所定の時間後に前記自車が同最大減速度での減速を 開始するものと仮定して、 前記検出された先行車の速度、 前記検出 された先行車の減速度、 前記検出された自車の速度、 及び前記検出 された車間距離に基づいて第 2 の最接近距離が予測される。
そして、 衝突防止手段によ り、 前記予測された第 1 の最接近距離
が第 1 適正車間距離よ り小さいか、 または前記予測された第 2 の最 接近距離が第 2適正車間距離よ り小さいと判定された場合に警報又 は制動力が発生される。 従って、 先行車が当初に検出された減速度 よ り も大きな減速度で減速を開始する こ とに備えた適切なタイ ミ ン グで警報又は制動力が発生されるので、 自車が先行車に極めて接近 する事態が未然に回避され得る。 なお、 前記第 2適正車間距離は前 記第 1 適正車間距離以下である ことが好まし く 、 例えば、 同第 2適 正車間距離は停止時に先行車との間に確保すべき余裕車間距離とよ ばれる距離とすると良い。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の走行状態を 検出する先行車走行状態検出手段 と 、 自車の走行状態を検出す る 自車走行状態検出手段 と、 前記 自車 と前記先行車と の車間距 離を検出する車間距離検出手段 と、 前記検出さ れた先行車の走 行状態、 前記検出 された 自車の走行状態、 前記検出された車間 距離、 及び前記 自車の想定された想定減速度に基づいて同 自車 と 同先行車 と の最接近距離を予測する最接近距離予測手段 と、 前記予測さ れた最接近距離が所定の適正車間距離よ り 小さ い場 合に警報又は制動力 を発生する と と も に、 前記車間距離検出手 段によ り検出さ れた実際の車間距離が所定の距離よ り 小さ い と き に警報又は制動力 を発生する衝突予防手段と を備えた こ と に あ る。 更に、 こ の場合において、 前記 自車走行状態検出手段は 少な く と も 同 自車の速度を検出 し、 前記衝突予防手段は前記所 定の距離を前記検出された 自車の速度 と予め設定された所定の 時間の積に所定の余裕車間距離を加えた値 とする よ う に構成さ れる こ とが好適である。
これによれば、 検出された先行車の速度、 減速度等の走行状態、 前記検出された自車の速度等の走行状態、 前記検出された車間距離 、 及び自車の想定された想定減速度に基づいて同自車と同先行車と の最接近距離が予測され、 この予測された最接近距離が所定の適正 車間距離よ り小さい場合に警報又は制動力が発生される。 また、 予
測された最接近距離が所定の適正車間距離よ り小さ く ない場合であ つても、 前記車間距離検出手段によ り検出された実際の車間距離が 所定の距離 (例えば、 前記検出された自車の速度と予め設定された 所定の時間の積に所定の余裕車間距離を加えた距離) よ り 小さいと きに警報又は制動力が発生される。 従って、 後方か ら自車を追い越 した車両などが車線変更によ り 自車の直前に割込んできたような場 合であっても、 警報又は制動力が発生されるので、 安全な車間距離 が維持され得る。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の走行状態を検出 する先行車走行状態検出手段と、 自車の走行状態を検出する 自車走 行状態検出手段と、 前記自車と前記先行車との車間距離を検出する 車間距離検出手段と、 前記検出された先行車の走行状態、 前記検出 された自車の走行状態、 前記検出された車間距離、 及び前記自車の 想定された想定減速度に基づいて同自車と同先行車との最接近距離 を予測する最接近距離予測手段と、 前記先行車と前記自車の距離が 前記最接近距離となる ときの同自車の速度を最接近時速度と して予 測する とと もに、 同予測された最接近時速度に基づいて適正車間距 離を決定する適正車間距離決定手段と、 前記予測された最接近距離 が前記適正車間距離決定手段によ り決定される適正車間距離よ り小 さい場合に警報又は制動力を発生し、 同警報又は同制動力の発生後 に前記予測される最接近距離が前記適正車間距離決定手段によ り決 定される適正距離よ り も所定距離だけ大きく なつたとき同警報又は 同制動力の発生を停止する衝突予防手段とを備えたことにある。
これによれば、 検出された先行車の速度、 減速度等の走行状態、 前記検出された自車の速度等の走行状態、 前記検出された車間距離 、 及び自車の想定された想定減速度に基づいて同自車と同先行車と の最接近距離が予測される。 また、 自車が前車に最接近する ときの 自車の速度が予測され、 この予測された最接近時の自車の速度 (最 接近時速度) に基づいて適正車間距離が決定される。 そして、 予測 された最接近距離が決定された適正車間距離よ り小さい場合に警報
又は制動力が発生される。 また、 前記警報又は前記制動力の発生後 に前記予測される最接近距離が前記適正車間距離決定手段によって 決定される適正車間距離よ り も所定距離だけ大きく なつたとき同警 報又は同制動力の発生が停止される。 従って、 警報又は制動力の発 生の停止直後に再び同警報又は同制動力が発生され難く なるので、 頻繁な警報又は制動力の発生を回避する ことができる。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の速度を検出する 先行車速度検出手段と、 前記先行車の減速度を検出する先行車減速 度検出手段と、 自車の速度を検出する自車速度検出手段と、 前記自 車と前記先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 前記 先行車が前記検出された減速度で減速する とともに前記自車が第 1 空走時間だけ前記検出された速度で走行した後に第 1 想定減速度で 減速するとの仮定の下で、 同自車と同先行車との第 1 最接近距離と 第 1 最接近時速度とを予測し、 同予測された第 1 最接近距離が同予 測された第 1 最接近時速度と予め設定された第 1 時間の積に基づい て決定される第 1 適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力 を発生する第 1 衝突予防手段と、 前記先行車が前記検出された減速 度で減速すると ともに前記自車が前記第 1 空走時間以下の第 2 空走 時間だけ前記検出された速度で走行した後に前記第 1 想定減速度以 上の第 2想定減速度で減速する との仮定の下で、 同自車と同先行車 との第 2最接近距離と第 2最接近時速度とを予測し、 同予測された 第 2最接近距離が同予測された第 2最接近時速度と予め設定された 前記第 1 時間以下の第 2時間の積に基づいて決定される第 2適正車 間距離よ り も小さいときに警報又は制動力を発生する第 2衝突予防 手段と、 前記第 2衝突予防手段によ り前記警報又は前記制動力が発 生されたときは、 前記第 1 衝突予防手段によって前記警報又は前記 制動力が発生されない状態となるまで、 同第 2衝突予防手段による 同警報又は同制動力の発生を継続する予防措置継続手段とを備えた ことにある。
これによれば、 第 1 衝突予防手段によ り 、 前記先行車が前記検出
された減速度で減速する とともに前記自車が第 1 空走時間だけ前記 検出された速度で走行した後に第 1 想定減速度で減速する との仮定 の下で、 同自車と同先行車との第 1 最接近距離と第 1 最接近時速度 とを予測し、 同予測された第 1 最接近距離が同予測された第 1 最接 近時速度と予め設定された第 1 時間との積に基づいて決定される第 1 適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力が発生される。 また、 第 2衝突予防手段によ り 、 前記先行車が前記検出された減 速度で減速する とともに前記自車が前記第 1 空走時間以下の第 2空 走時間だけ前記検出された速度で走行した後に前記第 1想定時間以 上の第 2 想定減速度で減速する との仮定の下で、 同自車と同先行車 との第 2 最接近距離と第 2最接近時速度とを予測し、 同予測された 第 2最接近距離が同予測された第 2最接近時速度と予め設定された 前記第 1 時間以下の第 2 時間の積に基づいて決定される第 2適正車 間距離よ り も小さいときに警報又は制動力が発生される。 この結果 、 第 2衝突予防手段は第 1 衝突予防手段よ り も遅いタイ ミ ングで警 報又は制動力を発生する。
そして、 予防措置継続手段によ り 、 前記第 2衝突予防手段による 前記警報又は前記制動力の発生は、 前記第 1 衝突予防手段によって 前記警報又は前記制動力が発生されない状態となるまで継続される 。 第 1 衝突予防手段は、 第 2衝突予防手段よ り も早いタイ ミ ングで 警報又は制動力を発生するから、 同第 1 衝突予防手段によって警報 又は制動力が発生されない状態となった時点では、 車間距離が十分 安全な距離以上に確保されている。 従って、 そのような状態となる まで第 2 衝突予防手段による警報又は制動力の発生を継続するよう にしたものである。 この場合において、 前記自車のブレーキ装置が運転者によって作 動状態とされているか否かを判定するブレーキ作動判定手段を備え 、 前記第 1 衝突予防手段は前記ブレーキ作動判定手段によ り前記ブ レーキが作動状態にないと判定されたときは同ブレーキが作動状態 にある と判定された場合よ り 、 前記第 1 空走時間を長い時間に変更
して前記第 1 最接近距離を予測するよ う に構成され、 前記予防措置 継続手段は前記第 1 衝突予防手段が前記長い時間に変更された第 1 空走時間に基づいて前記第 1 最接近距離を予測した場合でも前記警 報又は前記制動力を発生しない状態となるまで前記第 2衝突予防手 段による前記警報又は前記制動力の発生を継続するよう に構成され ることが好適である。
これによれば、 ブレーキが非作動状態にある場合には、 例えばァ クセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間に相当するだけ 、 同ブレーキが作動状態にある場合よ り も第 1 空走時間が延長され 、 その延長された第 1 空走時間にて第 1 最接近距離が予測されて、 警報又は制動力の発生の必要性が判断される。 また、 予防措置継続 手段によ り、 前記第 2衝突予防手段による前記警報又は前記制動力 の発生は、 前記第 1 衝突予防手段によって前記延長された第 1 空走 時間に基づいて前記第 1最接近距離を予測した場合でも前記警報又 は前記制動力を発生しない状態となるまで継続される。
第 1 衝突予防手段による警報又は制動力は、 第 2衝突予防手段よ り も早期に発生される。 また、 第 1 衝突予防手段は、 空走時間が延 長されるブレーキが非作動状態にある場合の方が、 ブレーキが作動 状態にある場合よ り も、 一層早期に警報又は制動力を発生する。 従 つて、 ブレーキが非作動状態にあるときに第 1 衝突予防手段が警報 又は制動力を発生しない状態では、 車間距離がよ り安全な距離以上 に確保されているので、 その時点にて第 2衝突予防手段による警報 又は制動力の発生を停止するようにしたものである。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の速度を検出する 先行車速度検出手段と、 先行車の減速度を検出する先行車減速度検 出手段と、 自車の速度を検出する 自車速度検出手段と、 前記自車と 前記先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 前記自車 のブレーキ装置が運転者によって作動状態とされているか否かを判 定するブレーキ作動判定手段を備え、 前記先行車が前記検出された 減速度で減速する とともに前記自車が所定の空走時間だけ前記検出
された速度で走行した後に所定の想定減速度で減速するとの仮定の 下で、 前記検出された先行車の速度、 前記検出された先行車の減速 度、 前記検出された自車の速度、 及び前記検出された車間距離に基 づいて同自車と同先行車との最接近距離を予測し、 同予測された最 接近距離が所定の適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力 を発生する衝突予防手段と、 前記ブレーキ作動判定手段によ り ブレ 一キが作動状態にないと判定されたときは同ブレーキが作動状態に あると判定された場合よ り 、 前記所定の空走時間を長い時間に変更 する空走時間変更手段とを備えたことにある。
これによれば、 先行車が検出された減速度で減速すると ともに自 車が所定の空走時間だけ検出された速度で走行した後に所定の想定 減速度で減速する との仮定の下で、 同自車と同先行車との最接近距 離が予測され、 同予測された最接近距離が所定の適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力が発生される。 また、 ブレーキ作動 判定手段によ り ブレーキが作動状態にないと判定されたときは同ブ レーキが作動状態にある と判定された場合よ り、 前記所定の空走時 間が長い時間に変更される。 従って、 運転者のアクセルペダル等か らブレーキペダルへの踏み換え時間を考慮した適切なタイ ミ ングに て警報又は制動力が発生され得る。 本発明の他の特徴は、 衝突予防装置が、 先行車の速度を検出する 先行車速度検出手段と、 前記先行車の減速度を検出する先行車減速 度検出手段と、 自車の速度を検出する 自車速度検出手段と、 前記自 車と前記先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 空走 時間、 自車想定減速度、 及び適正車間距離を決定する因子の組を複 数組記憶する とともに外部からの操作に応じて同記憶された複数の 因子の組の一つを読み出す因子記憶手段と、 前記先行車が前記検出 された減速度で減速する とともに前記自車が前記読み出された因子 によ り定まる空走時間だけ前記検出された速度で走行した後に前記 読み出された因子によ り定まる自車想定減速度にて減速する との仮 定の下で、 前記検出された先行車の速度、 前記検出された先行車の
減速度、 前記検出された自車の速度、 及び前記検出された車間距離 に基づいて同自車と同先行車との最接近距離を予測し、 同予測され た最接近距離が前記読み出された因子によ り定まる適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力を発生する衝突予防手段とを備え たことにある。
これによれば、 因子記憶手段内に空走時間、 自車想定減速度、 及 び適正車間距離を決定する因子の組が複数組記憶され、 外部からの 操作に応じて同記憶された複数の因子の組の一つが読み出される。 そして、 先行車が検出された減速度にて減速する と ともに自車が前 記読み出された因子によ り定まる空走時間だけ検出された速度で走 行した後に前記読み出された因子によ り定まる 自車想定減速度にて 減速する との仮定の下で、 同自車と同先行車との最接近距離を予測 し、 同予測された最接近距離が前記読み出された因子によ り定まる 適正車間距離よ り も小さいときに警報又は制動力が発生される。
空走時間には、 アクセルペダル等からブレーキペダルへの踏み換 え時間が含まれ、 踏み換え時間は運転者によ り異なる。 また、 一般 に、 踏み換え時間が長い運転者は相対的に小さい減速度にて減速す ると ともに、 車間距離も大きく確保しながら運転する傾向が強い。 そこで、 空走時間、 自車想定減速度、 及び適正車間距離を決定する 因子 (パラメータ) の組を複数組だけ記憶し、 これを例えばダイヤ ルスイ ッチ等による外部からの操作に応じて選択可能に構成してお く こ とによ り 、 各運転者の運転特性に合致したタイ ミ ングにて警報 及び制動力を発生する ことが可能となる。 この場合において、 前記適正車間距離は前記仮定の下で予測され る最接近時速度と予め設定された時間の積に基づいて決定され、 前 記適正車間距離を決定する因子は同予め設定された時間である こ と が好適である。 これによれば、 前述した車頭時間を適正車間距離を 決定するための因子とする こ とができるので、 各運転者の特性に適 合したタイ ミ ングで警報又は制動力を発生する ことができる。
図 面 の 簡 単 な 説 明
図 1 は、 本発明による車両の衝突予防装置の一実施形態のシステ ム構成図である。
図 2 は、 現時点における自車と先行車の状態と、 最接近時におけ る同自車と同先行車の状態を模式的に示した図である。
図 3 は、 先行車が先に停止しその後自車が停止する場合における 同先行車及び同自車の時間に対する車速変化を示した図である。
図 4 は、 図 3 の場合における先行車及び自車の時間に対する位置 変化を示した図である。
図 5 は、 自車の空走時間後であって、 先行車が減速しながら走行 している間に自車が同先行車に最接近する場合における同自車及び 同先行車の時間に対する車速変化を示した図である。
図 6 は、 図 5 の場合における、 自車及び先行車の時間に対する位 置変化を示した図である。
図 7 は、 自車の空走時間後であって、 先行車が加速しながら走行 している間に自車が同先行車に最接近する場合における同自車及び 同先行車の時間に対する車速変化を示した図である。
図 8 は、 図 7 の場合における、 自車及び先行車の時間に対する位 置変化を示した図である。
図 9 は、 自車の空走時間が経過する前に同自車が先行車に最接近 する場合における同自車及び同先行車の時間に対する車速変化を示 した図である。
図 1 0 は、 図 9 の場合における 自車及び先行車の時間に対する位 置変化を示した図である。
図 1 1 は、 横軸に先行車の減速度 ^ f · g を、 縦軸に同先行車の 速度 V fをとつて、 最接近距離を算出するための条件を領域によ り 示した図である。
図 1 2 は、 図 1 に示したダイヤルスィ ッチで選択可能な因子 (パ ラメ一夕) の大きさを示した図である。
図 1 3 は、 自車を追い抜いた車両が自車の前方に割込む場合を模
式的に示した図である。
図 1 4 は、 図 1 に示した C P Uが実行するメイ ンルーチンを示す フローチヤ一卜である。
図 1 5 は、 図 1 に示した C P Uが実行する停車モー ドのルーチン を示すフローチャー トである。 .
図 1 6 は、 図 1 に示した C P Uが実行する非警報モー ドのル一チ ンを示すフローチヤ一 トである。
図 1 7 は、 図 1 に示した C P Uが実行する警報 · 介入発令判断サ ブル一チンを示すフローチヤ一 トである。
図 1 8 は、 図 1 に示した C P Uが実行する警報判断サブル一チン を示すフロ一チヤ一トである。
図 1 9 は、 図 1 に示した C P Uが実行する警報モー ドのルーチン を示すフロ一チヤ一 トである。
図 2 0 は、 図 1 に示した C P Uが実行する 目標減速度を演算する サブル一チンを示すフロ一チヤ一トである。
図 2 1 は、 図 1 に示した C P Uが実行する介入制動モー ドのル一 チンを示すフローチヤ一 トである。
図 2 2 は、 図 1 に示した C P Uが実行する G抜きモー ドのル一チ ンを示すフローチヤ一 トである。
図 2 3 は、 図 1 に示した C P Uが実行する車間制御モー ドのルー チンを示すフローチャー トである。
図 2 4は、 車間距離センサの検出可能エリ ア (検出エリ ア) と認 知限界を模式的に示した図である。
図 2 5 Aは、 演算される目標減速度の時間変化を示した図である 図 2 5 Bは、 介入制動開始直後に前記演算された目標減速度を増 大させた場合の同目標減速度の時間変化を示した図である。
図 2 6 は、 μ m a xチェッ ク制御を説明するために、 自車及び先行 車の時間に対する速度変化を示した図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明による車両の衝突予防装置の一実施形態について図 面を参照しつつ説明する。 図 1 は同実施形態に係る衝突予防装置の 概略構成を示している。 この衝突予防装置は車両に搭載された電気 制御装置 1 0 を備え、 同電気制御装置 1 0 は図示しないバスを介し て互いに接続された C P U 1 0 a、 R O M 1 0 b、 及び R A M I 0 c 等からなるマイ クロコ ンピュータ と して構成されている。 C P U 1 0 a は、 R O M 1 O b に格納された後述するプログラムを、 R A M l 0 c の一時記憶機能を利用しながら実行するよう になっている 電気制御装置 1 0 には、 車速センサ 1 1 、 障害物センサと しての 車間距離センサ 1 2 、 相対速度センサ 1 3 、 ダイヤルスィ ッチ 1 4 、 加速度センサ 1 5 、 シフ ト レバ一スィ ッチ 1 6 、 ブレーキスイ ツ チ 1 7 、 左前輪速度センサ 1 8 、 右前輪速度センサ 1 9 、 左後輪速 度センサ 2 0 、 及び右後輪速度センサ 2 1 が接続され、 C P U 1 0 aはこれらのセンサ及びスィ ツチからの信号を入力するよう になつ ている。 また、 電気制御装置 1 0 は、 警報装置 3 0 、 及びブレーキ ァクチユエ一夕 4 0 と接続されていて、 C P U 1 0 a はこれら に対 し所定の信号を供給するよう になっている。
車速センサ 1 1 は、 自車 (自己の車両) の速度を検出して自車の 速度 (自車速) Vを出力するよう になっている。 車間距離センサ 1 2 は、 レーザ一レーダを含んで構成されていて、 自車と先行車 (自 車の前方に位置する車両、 前車とも云う。 ) との距離を計測し、 車 間距離 Dを出力するよう になっている。 なお、 車間距離センサ 1 2 は、 ミ リ波レーダを使用 して車間距離 Dを計測するものであっても よく 、 ステレオ式画像認識手法を用いて車間距離 Dを計測する もの であってもよい。
相対速度センサ 1 3 は、 先行車の走行状態を検出する先行車走行 状態検出手段の一部を構成し、 ミ リ波を使用 した ドップラーセンサ であって、 自車と先行車との相対速度 RVを出力するよう になって いる。 ダイヤルスィ ッチ 1 4 は、 運転者によって 7 つの位置に切替
え操作されるよう になっていて、 操作された各位置に応じた選択位 置信号 S Tを出力するよう になっている。 このダイヤルスィ ッチ 1 4 は、 空走時間 て を決める因子 (以下、 因子又はパラメ一夕 と呼ぶ。 ) である同空走時間 て 、 自車想定減速度 · g を決める因子である 11 、 適正車間距離 D tを決める因子である車頭時間 T dの組を複数組 記憶した因子記憶手段の一部を構成している。 これらの因子につい ては後述する。
加速度センサ 1 5 は、 半導体式であって、 自車の前後方向に作用 する加速度を検出して加速度信号 Gを出力するよう になっている。 シフ ト レバースィ ッチ 1 6 は、 図示しない自車の自動変速機のシフ ト レバー位置 (パーキング位置 P、 リバ一ス位置 R、 ドライ ブ位置 D 等) を検出し、 信号 P 0 Sと して出力するよ う になっている。 ブレ 一キスイ ッチ 1 7 は、 図示を省略した自車のブレーキペダルの操作 • 非操作状態を検出して、 同ペダルが操作されている とき値 「 1 」 、 操作されていないとき値 「 0」 となる信号 S T OPを出力するよう に なっていて、 運転者によってブレーキ装置が作動状態とされている か否かを判定するブレーキ作動判定手段の一部を構成している。
左前輪速度センサ 1 8及び右前輪速度センサ 1 9 は、 それぞれ左 前輪 (自 由輪) の車輪速度 VF L, 右前輪 (自由輪) の車輪速度 VF Rを 検出して出力するよう になっている。 同様に、 左後輪速度センサ 2 0 及び右後輪速度センサ 2 1 は、 それぞれ左後輪 (駆動輪) の車輪 速度 V R L ,右後輪 (駆動輪) の車輪速度 V RRを検出して出力するよう になっている。
警報装置 3 0 は、 図示を省略したディ スプレイ と警告音発生装置 とを含んでいて、 電気制御装置 1 0 の C P U 1 0 aからの指示に応 じて、 必要な表示及び警告音の発生を行うよう になっている。 ブレ 一キアクチユエ一夕 4 0 は、 図示しないブレーキ装置の制動油圧 ( ブレーキ油圧) を、 ブレーキペダル操作によって増減されるブレー キマスタシリ ンダによる制動油圧とは独立して制御し、 左右前輪及 び左右後輪に備えられた油圧式ブレーキによる制動力を変更するよ う になつている。 なお、 ブレーキ装置が電動モータの発生 トルクに
よ り制動力を発生する電動式ブレーキである場合には、 前記ブレー キアクチユエ一夕 4 0 は同電動モータに相当する。
次に、 このよう に構成された衝突予防装置の作動原理について説 明する。 この衝突予防装置は、 先行車との間に安全な距離を確保す る こ とを目的と し、 先行車及び自車の状態等に基づいて一次警報を 行い、 続いて二次警報を行う こ とで運転者に制動操作を促し、 二次 警報によっても制動操作がなされない場合には、 自動的に制動装置 を作動させる介入制動を行う よう になっている。 また、 一次又は二 次警報によ り運転者が制動操作を行った場合であっても、 その制動 力が目標減速度 G Tに対して不足している場合には、 制動力を増大 する (制動操作をアシス ト (ブレーキアシス ト) する) よう になつ ている。
この衝突予防装置は、 上記一次警報と しては、 上記警報装置 3 0 の警告音発生装置か ら相対的に穏やかな警告音 (例えば、 音量は普 通で、 間歇的に発生される警告音) を発生するよう になっている。 二次警報は、 警報装置 3 0 の警告音発生装置から一次警報よ り も運 転者の注意を一層喚起する警告音 (例えば、 音量は普通で、 連続的 に発生される警告音) を発生する と ともに、 同警報装置のディ スプ レイ に注意を喚起するマーク を表示するよう になっている。 また、 介入制動時においては、 上記二次警報と同様の警報を行うが、 音量 は大きく されるよう になつている。
本実施形態においては、 一次警報、 二次警報、 及び介入制動は、 先行車の状態、 自車の状態等に基づいて図 2 に示した最接近距離 ( 自車と先行車が最も接近したときの距離) dm i nを計算によ り予測し 、 同最接近距離 d m i nが所定の適正車間距離 D tを確保できない (dm i n < D t ) と判断されたときに実行されるよう になっている。 また、 一次警報、 二次警報、 及び介入制動の何れを実行すべきかは、 上記 最接近距離 dm i nを求める際に使用されるパラメータ (後述する、 空 走時間 て 、 自車想定減速度 · g ( gは重力加速度) ) 、 及び適正 車間距離 D tを決定するパラメ一夕 (後述する車頭時間 T d ) を変更 する こ とで決定されるよ う になっている。 そこで、 先ず、 最接近距
離 dm i nの求め方から説明する。
(最接近距離 d m i n )
最接近距離 d m i nは、 現時点 ( t == 0 ) における先行車の車速が V ίであ り 同先行車が現時点で検出される減速度 f · g を一定に維持 しながら減速 (又は加速) し、 自車は現時点から空走時間 て だけ現 時点の速度 Vで走行した後に一定減速度 (自車の想定減速度) a · gで減速するものと仮定し、 この仮定と現時点における実際の車間 距離 (先行車と自車の距離) Dに基づいて求め られる。 このとき、 最接近距離 d m i nは、 ( 1 ) 先行車が先に停止し自車が続いて停止す る場合、 ( 2 ) 先行車が当初から停止している場合、 ( 3 ) 空走時 間 τが経過した後に走行中の先行車に自車が最接近する場合、 ( 4 ) 空走時間 てが経過する前に自車が先行車に最接近する場合の四通 り に場合分けして検討する必要があ り、 以下に述べるよう に求めら れる。
上記各場合についての検討に先立ち、 以下に用いる基本的な計算 式について確認する と、 初速 V 0の車両が減速度 0;—定で停止する までに要する時間 (停止時間) t は下記式 1 で表される。
t = V 0 Z ひ…式 1
また、 初速 V 0、 減速度 α の車両が走行する距離 D 0は、 下記式 2で表される。
D 0 = V 0 · t - · t 2 / 2 …式 2
従って、 上記式 2 に上記式 1 の停止時間 t を代入する こ とで、 初 速 V 0、 減速度ひ の車両が停止するまでに走行する距離 D Lは、 下記 式 3 のよう に求められる。
D L = V 0 V ( 2 · α ) …式 3
( 1 ) 先行車が先に停止し自車が続いて停止する場合
図 3 は、 先行車が先に停止しその後自車が停止する場合における 同先行車及び同自車の時間に対する車速変化を示し、 図 4 は同場合 における同先行車及び同自車の時間に対する位置変化を示している 。 先行車が停止するまでの時間 t f は、 上記式 1 か ら明らかなよ う に、 下記式 4 によ り表される。
t f = V f/ ( f ' g ) …式 4
従って、 先行車が停止する位置 D f は、 現時点での自車の位置を 基準と した場合、 上記式 2 及び図 4から明 らかなよう に、 下記式 5 によ り表される。
D f = D + V f V ( 2 · a f · g ) …式 5
一方、 自車が停止するまでの時間 t jは、 上記式 1 及び図 4か ら 明らかなよう に、 下記式 6 によ り表される。
t j = て + V / ( · g ) …式 6
また、 自車が停止する位置 D jは、 上記式 3 及び図 4か ら明 らか なよう に、 下記式 7 によ り表される。
D j = V · て + V2Z ( 2 · ^ · g ) …式 7
従って、 上記式 5 及び上記式 7 から、 自車が停止したときの最接 近距離 dmin ( = D f — D j) は下記式 8 によ り表される。
dmi n= { D + V f V ( 2 · f · g ) } - { V · r + W ( 2 · H · g ) } …式 8
式 8 が成立する条件 (式 8 を用いて最接近距離 dminを計算すべき 条件、 以下、 単に 「実施条件」 と云う。 ) は、 先行車が停止するま での時間 t fが自車が停止するまでの時間 t ] '以下であるこ とから、 上記式 4及び上記式 6 に基づいて下記式 9 によ り表される。
V ϊ≤ ί - g - { r + V Z i z ' g ) } …式 9
この他に、 先行車が減速している こと、 及び相対速度センサ 1 3 の検出能力を考え、 速度の絶対値が一定速度 V fO ( V f0> 0 ) 未満 の車両については停止している車両と して扱うために上記式 8 には 、 それぞれ下記の式 1 0及び式 1 1 の実施条件が加えられる。 なお 、 最接近速度 V sは 「 0'」 である。
ϊ≥ 0 …式 1 0
V f≥ V f 0-式 1 1
( 2 ) 先行車が当初から停止している場合 (静止物である場合) この場合、 先行車の位置 D f は現時点における車間距離 Dである か ら、 これと上記式 7 に示された自車が停止する位置 D ]'とか ら、 下記式 1 2 が得られる。 また、 この場合の実施条件は、 前記式 1 1
を条件と して設けた理由 と同じ理由によ り、 下記式 1 3で表される 。 なお、 最接近速度 V sは 「 0」 である。
dmin= D - { V - r + W ( 2 · n · g ) } …式 1 2
I V f I < V f 0 …式 1 3
( 3 ) 空走時間 てが経過した後に走行中の先行車に自車が最接近す る ¾口
図 5 は、 自車の空走時間後であって、 先行車が減速度 f * g ( II f - g > 0 ) で減速しながら走行している間に自車が同先行車に 最接近する場合における同自車及び同先行車の時間に対する車速変 化を示し、 図 6 は同場合における同自車及び同先行車の時間に対す る位置変化を示している。 また、 図 7 は、 先行車が減速度 f · g ( f · g < 0 ) で減速、 即ち加速しながら走行している間に自車 が同先行車に最接近する場合における同自車及び同先行車の時間に 対する車速変化を示し、 図 8 は同場合における同自車及び同先行車 の時間に対する位置変化を示している。
いずれの場合においても (減速度 ^ ί · g の正負に関わ らず) 、 自車が先行車に最接近するのは、 自車の速度 V ' と先行車の速度 V f 'が等しい速度 V sとなった場合である。 両車の速度が等しい速度 V sとなる時間を t cとする と、 その時点の自車の速度 V ' 、 及び先 行車の速度 V f ' は、 図 5 及び図 7 から明らかなよ う に、 下記式 1 4及び下記式 1 5 によ りそれぞれ表される。
V ' = V - 2 - g - ( t c— て) …式 1 4
V f ' = V f - ^ f - g - t c …式 1 5
両拿の速度が等しい速度 V sになるまでの時間 t cは、 上記式 1 4 の右辺と上記式 1 5 の右辺が等しいこ とから、 下記式 1 6 によ り表 される。
t c = V一 V f + · g · て ) / ( 11 · g — /2 f · g ···式 1 6 一方、 時間 t c 後の先行車の位置 D f は、 上記式 2 、 図 4 、 及び 図 6から明らかなよう に、 下記式 1 7 によ り表される。
D f = D + V f · t c- f * g · 2/ 2 "'式 1 1
また、 時間 t c 後の自車の位置 D jは、 上記式 2 、 図 5 、 及び図
7から、 下記式 1 8 によ り表される。
D j = V · て + V ( t c一 て ) - ' g ■ ( t c- r ) V 2 …式 1 8
従って、 式 1 6 〜式 1 8 によ り 、 最接近距離 dm i nは下記式 1 9 に よ り表される。
dmin= D - [ ( V + · g · τ - V f ) V { 2 ( ~ ϊ) · g } - • g · て 2 Z 2 ]…式 1 9
このとき、 上記式 1 5 (又は上記式 1 4 ) と上記式 1 6 とから、 最接近時の速度 V sは、 下記式 2 0 によ り表される。
V S = [1 ί ' V— 2 · V f + /2 · 11 f · g · て ) ·/ ( n I— 11 ) …式 2 0
また、 上記式 1 9 及び上記式 2 0 の実施条件は、 下記式 2 1 で表 される条件が付加される。
て く t cく t j …式 2 1
上記式 2 1 に、 上記式 1 6及び上記式 6 を適用する と、 下記の式 2 2及び式 2 3 が得られる。
V f < f · g - r + V …式 2 2
V ί> ί · g · { τ + V / ( a · g ) } …式 2 3
なお、 式 2 3 は、 先行車が加速 ( f · g < 0 ) している場合に は当然に成立する。 また、 上記式 1 9及び上記式 2 0 の実施条件に は、 上記式 1 1 の条件 ( V f≥ V fO) が付加される。
( 4 ) 空走時間 τが経過する前に自車が先行車に最接近する場合 図 9 は、 空走時間 τが経過する前に自車が先行車に最接近する場 合における同自車及び同先行車の時間に対する車速変化を示し、 図 1 0 は同場合における同自車及び同先行車の時間に対する位置変化 を示している。 この場合においても、 自車が先行車に最接近するの は、 自車の速度 V ' と先行車の速度 V f ' が等しい速度 V sとなった 場合である。 両車の速度が等しい速度 V sとなる時間を t cとする と 、 自車の速度 V ' は速度 V—定であるから、 先行車の速度を考慮し て下記式 2 4が成立する。
V = V f - f · g · t (;…式 2 4
一方、 時間 t c 後の先行車の位置 D f は、 上記式 2 及び図 0 力 ら明らかなよう に、 下記式 2 5 によ り表される。
D f = D + V f · t c— ( ί · g · t c2) 2 "-式 2 5
また、 時間 t c 後の自車の位置 D jは、 図 1 0 か ら下記式 2 6 に よ り表される。
D j = V · t c…式 2 6
従って、 式 2 4〜式 2 6 によ り 、 変数 t cを消去すれば最接近距 離 dminは下記式 2 7 によ り表される。 . dmin= D - ( V - V f) { - 2 · { n I - g ) } …式 2 7 このとき、 最接近時速度 V sは、 下記式 2 8 のよ う に、 当然に自 車の速度 Vと等しい。
V s= V…式 2 8
上記式 2 7 及び式 2 8 の実施条件は、 空走時間 て の経過前に時間 t cが経過する こ と ( t c≤ r ) で るから、 下記式 2 9が該当する 。 また、 現時点での先行車の速度 V fが相対速度センサの検出精度 V fOを超えている こ と、 現時点の先行車の速度 V fが自車の速度 V よ り小さいこ と、 先行車が加速中である こ とから、 下記式 3 0 〜下 記式 3 2 となる
V f≥ f · g τ + V 式 2 9
V f≥ V f 0 式 3 0
V f< V 式 3 1
式 3 2
以上をまとめる と、 下記表 1 に示したよう になる。 また、 図 1 1 は横軸に先行車の減速度 f * g を、 縦軸に同先行車の速度 V f をと つて、 上記各場合分け ( 1 ) 〜 ( 4 ) の領域を示したものである。
(表 1 )
こ こで、 上記空走時間 τ 、 及び自車想定減速度 · gについて説 明する。 上述したよう に、 本実施形態においては、 先ず一次警報を 行って運転者に制動操作を促し、 次いで二次警報を行う ことで運転 者に制動操作を更に促し、 二次警報によっても制動操作がなされな い場合には、 自動的に制動装置を作動させる介入制動を行う。
(空走時間 τ )
このことを考慮して、 一次警報用空走時間 て (第 1 空走時間) は 運転者が通常の運転操作の中で最も緊迫したタイ ミ ングで制動操作 を行う場合に基づいて設定する。 二次警報用空走時間 て (第 2空走 時間) は運転者が緊急の運転操作の中で最も緊迫したタイ ミ ングで 制動操作を行う場合に基づいて設定する。 介入制動用空走時間 て ( 第 2 又は第 3空走時間) は運転者の制動操作によ らない自動制動動 作を前提として設定する。
よ り具体的に述べると、 空走時間 て には、 少なく とも、 図 1 に示 したセンサ 1 1 〜 2 1 等及び電気制御装置 1 0が、 先行車及び自車 の状態等 (特に、 先行車の減速度 f * g ) を認識する時間と一次 , 二次警報又は介入制動の必要性を判断するために必要とする演算 処理時間の和 ( て 1 ) と、 電気制御装置 1 0 がブレ一キアクチユエ —夕 4 0 に対して制動力を発生させるよう に指示信号を出力 してか ら実際にブレーキ油圧が上昇して制動力が発生し始めるまでの時間
( て 2 ) が含まれる。
そこで、 本実施形態おいては、 一次警報用、 及び二次警報用空走 時間 て は、 ブレーキペダルが操作されている (ブレーキスィ ッチ信 号 S TOPの値が 「 1 」 ) 場合、 上記 て 1 と て 2 の和とした。
τ 1 はブレーキペダルが操作されている場合であっても、 必ず必 要な時間である。 換言する と、 センサ系の認識遅れ、 電気制御装置 1 0 を構成するマイ ク ロコ ンピュータ系の演算遅れ等の理由によ り 、 同マイ ク ロコ ンピュータが現時点 ( t == 0 ) において認識してい る先行車及び自車の状態等 (先行車の速度 V f、 先行車の減速度 f • g、 自車の速度 V、 自車の減速度 · g、 車間距離 D等) は実際 には所定の遅れ時間前の値である。 従って、 警報や介入制動の必要 性を判断するには、 前記所定の遅れ時間だけ過去に遡つた時点にお いて将来を予測する必要があ り、 こ の遡る時間が経過する期間は自 車は空走しているから (実際には、 すでに空走してしまっている) 、 こ の遡る時間が て 1 として設定されるのである。
他方、 ブレーキペダルが操作されていない場合の一次警報用空走 時間 て は、 上記 τ 1 と τ 2 の和に更に運転者がブレーキペダルの操 作を開始するまでの時間を加えた時間よ り も大きな値を上記ダイヤ ルスイ ッチ 1 4 によって選択できるよう にした (図 1 2 を参照) 。 また、 ブレーキペダルが操作されていない場合の二次警報用空走時 間 て は、 上記 て 1 と て 2 の和に更に運転者がブレーキペダルの操作 を開始するまでの時間を加えた所定の一定値 (固定値) と した。 介 入制動用空走時間 て は上記 て 1 と て 2 の和とした。
(自車想定減速度 · g )
上述したよう に、 一次警報は、 運転者に制動操作を最初に促す警 報であるか ら、 同警報によ り運転者が通常の制動操作を行えば安全 に減速できるタイ ミ ングで発生される必要がある。 このこ とから、 一次警報用 自車想定減速度 · gは、 運転者が通常の運転操作にお いて実現する減速度のうちの比較的大きな値を上記ダイヤルスィ ッ チ 1 4 によって選択できるよう にした。 比較的大きな値を採用する のは、 自車想定減速度 · gが小さすぎる と警報が早期に発生する
こ とになり 、 運転者が同警報を煩わしく感じる こ とがあるからであ る。 なお、 図 1 2 に示したよう に、 自車想定減速度 ' g は、 実際 にはダイヤルスィ ッチ 1 4 によ り係数 Kが選択され、 これに後述す る方法で求め られる実際の路面摩擦係数 ^ m a xが乗じ られる こ とに よ り決定されるよう になっている。 即ち、 自車想定減速度 · は 、 下記の式 3 3 によ り求められる。
· g = Κ · max · g…式 3 3
これに対し、 二次警報は、 運転者に制動操作を強く促す警報であ り 、 同二次警報によって制動操作がなされない場合には直ちに介入 制動を行わなければならないタイ ミ ングで発生される。 従って、 二 次警報用の自車想定減速度 · gは介入制動用の自車想定減速度 • g と等しい値であって、 一次警報用自車想定減速度 · gよ り も 大きな減速度 (即ち、 運転者による通常の制動操作を越える程度の 大きな減速度) とした。 即ち、 二次警報用、 及び介入制動用の係数 Kは、 互いに等しい 「 1 」 よ り小さい値であ り (例えば、 0 . 6 ) 、 一次警報用の係数 Kよ り も大きい値に設定した。
なお、 上記式 3 3 か ら明らかなよう に、 最大減速度は係数 Kが 「 1 」 のときに得られる。 これに対し、 本実施形態においては、 二次 警報用、 及び介入制動用の係数 Kを 「 1 」 よ り小さい値と している 。 これは、 先行車の減速度が増加した場合に、 運転者による制動操 作等によ り 自車の減速度をさ らに増加できる余地を残すためである 上記係数 K の値は、 例え ば、 路面摩擦係数 m a x力 S小 さ い ほ ど大きなる よ う に、 同路面摩擦係数 m a xに応 じて変更す る よ う に構成 して も よい。 運転者は滑 り 易い路面 (路面摩擦係数 ^ m a Xが小さ い路面) を走行 していて も、 概 して通常路面走行時 と 同 じ感覚で制動操作を行 う ので、 滑 り 易い路面の減速度は通 常路面での制動時における減速度に近い値になる。 こ のため、 滑 り 易 い路面での係数 Kは、 通常の路面での係数 Kよ り 大き く なる。 従っ て、 上記のよ う に一次、 二次警報用、 及び介入制動 用 の係数 K を路面摩擦係数 m a Xが小さ い ほ ど大き く 設定する
踏動的 Kるレししし ί 30
とで、 実際の運転に合致 した一次 報、 二次警報、 又は介入 制動を行う こ とができる。
と こ ろ で、 一次警報は、 運転者が通常の運転操作 (制動操作 を行っ て いる 限 り 発生 しない こ とが望ま し い。 一方、 一次警 は、 極力早期 に発生させる こ とが好適であ る 。 実験の結果に よれば、 空走時間 て の一部であ る運転者のア ク セルペダルか ら ブレーキペダルへの踏み換え時間は運転者によ っ て異な り 、 踏 み換え時間の長い運転者は一般に減速度の小さ い制動を行 う と と も に、 車頭距離 (車頭時間 T d ) を大きめ に維持する 。 そ こ で、 本実施形態は、 上述 した よ う に:一次警報用 の車頭時間 T d 空走時間 て 、 係数 (従っ て、 想定減速度 · g ) を、 ダイ ャルスイ ッ チ 1 4 によ り 変更可能と し、 一次警報のタイ ミ ング を各運転者の特性に合致させ得る よ う に構成 した (図 1 2 を参 ハ昭、、)ノ
なお、 通常の運転中 において運転者のア ク セルペダルか ら ブ ーキペダルへの踏み換え時間を検出可能に構成 しておき、 同 み変え時間 に基づいて空走時間 て 、 車頭時間 T d、 及び係数 を 自動的 に変更する よ う に構成 して も よ い。 更に、 上記検出 た踏み換え時間の最小値 と、 検出 した減速度の最大値を学習 、 こ の結果か ら 、 車頭時間 T d、 空走時間 て 、 係数 K を 自動 に変更する よ う に構成 しても よい。 更に、 定速走行装置の作 時は非作動時よ り も空走時間 て が長め になる も の と して学習 た り 、 路面摩擦係数 m a Xが小さ い ほ ど係数 K は大きめ にな もの と して学習するよ う に構成してもよい。
適正車間距離 D t )
次に、 適正車間距離 D tについて述べる。 上述したよう に、 一次 報、 二次警報、 及び介入制動は、 上記式 8 、 式 1 2 、 式 1 9 、 及 び式 2 7 によって求めた最接近距離 d m i nが適正車間距離 D tよ り 小 さ く なつた とき (d m i n < D t ) に実行されるよう になっている。 こ のこ とから、 適正車間距離 D tは、 先行車に追従走行している状況 において、 同先行車が制動によ り減速した場合でも所定の反応時間
後に同等の制動を行えば安全が確保できる (安全に停止できる) と いう考えに基づいて決定されている。 換言する と、 適正車間距離は 、 前記自車が前記先行車と略同一の速度で追従走行している場合に 同先行車が所定の減速度にて減速を開始した時点から所定時間が経 過した後に同先行車の減速度と等しい減速度にて減速を開始すれば 同先行車との間に所定の距離を残して停止できる距離となるよう に 決定され、 具体的には下記式 3 4 による。 この式 3 4 は、 上記式 8 において、 先行車の速度 V f と自車の速度 V とを共に V sと置き、 先 行車の減速度 f · g と自車の想定減速度 · g とを同一の値と し 、 最接近距離 d m i nを d Oと したときに得られる式 (d O = D — V s - て ) から も類推される式である。
D t = T d · V s + d 0…式 3 4
上記式 3 4 において、 T dは車頭時間であって、 先行車と (略) 同一の速度にて追従走行している場合に、 運転者が通常維持する自 車と先行車との車間距離をその時点の自車の速度 Vで除した値であ る。 実験によれば、 追従走行している場合に運転者が確保する車間 距離はそのときの車速に応じて変化するが、 同車間距離を同車速で 除した車頭時間 T dは、 運転者が同一である限り変化が小さ い (略 一定である) こ とが判明した。 従って、 本実施形態においては、 最 接近時速度 V sが変化しても適正な車間距離 (運転者が通常の運転 時において維持する車間距離に近似した距離) を確保するために、 車頭時間 T dなる概念を導入した。 従って、 式 3 4 における値 T d · V sは車頭距離と呼ぶことがある。
本実施形態においては、 最初に一次警報、 次いで二次警報、 最後 に介入制動を行う。 従って、 車頭時間 T dは、 一次警報用の車頭時 間 T d (第 1 時間) が最も大きく 、 次いで二次警報用の車頭時間 T d (第 2 時間) が大き く 、 介入制動用の車頭時間 T d (第 3 時間) が 最も小さ く なるよう に設定してある。 また、 一次警報用の車頭時間 T dは、 図 1 2 に示したよう に、 上記ダイヤルスィ ッチ 1 4 を操作 する こ とで ドライバ一の個人差に応じて変更できるよう になつてい る。 具体的には、 二次警報用車頭時間 T dは一次警報用車頭時間 T d
の最小値以下の一定値、 介入制動用車頭時間 T dは、 二次警報用車 頭時間 T d以下の一定値に設定されている。 なお、 一次警報用の車 頭時間 T dで定まる適正車間距離を第 1 適正車間距離、 二次警報用 の車頭時間 T dで定まる適正車間距離を第 2 適正車間距離、 介入制 動用の車頭時間 T dで定まる適正車間距離を第 2 適正車間距離又は 第 3適正車間距離と呼ぶこともできる。
一方、 上記式 3 4 における値 d 0は余裕車間距離と呼ばれる一定 停止距離を確保するための距離 (例えば、 停止した先行車に対して 自車を停止させたときに、 同先行車と同自車との間に存在すべき距 離) であって、 本実施形態においては所定の一定値 (例えば、 1 . 5 m ) と した。 また、 この余裕車間距離 d 0は、 上記複数のセンサ の検出誤差分を考慮して決定した。
以上によ り 、 追突を回避するための一次警報、 二次警報 (及び介 入制動) を実行すべきか否かが判断さるが、 更に、 本実施形態にお いては、 正面衝突に対する一次警報、 及び走行中の割込み車両に対 する車間距離確保のための一次警報、 二次警報、 及び介入制動を行 うよう になっている。 以下、 これらについて説明する。
( 5 ) 正面衝突
正面衝突においては、 下記式 3 5 及び式 3 6 のよう に最接近距離 d m i n、 及び最接近時速度 V sを設定し、 上記一次警報、 二次警報、 及び介入制動を行う。 また、 実施条件は式 3 7 に示す通りである。 なお、 この場合、 車頭時間 T dは自車のステア リ ング操作による車 線移動時間に基づく 固定値又は可変値とする。 空走時間 て及び係数 Kについては、 上記一次警報の場合と同じ値を用いる。
dm i n = D …式 3 5
V s = V - V f…式 3 6
V f < - V f 0 …式 3 7
( 6 ) 割込み車両対策
図 1 3 に示したよう に、 自車を追い抜いた車両等が自車の前方に 割込む場合がある。 このような場合、 上記 ( 1 ) 〜 ( 4 ) にて説明 した実施条件の何れかが成立すれば、 一次警報、 二次警報、 及び介
入制動は上記の通り に判定されて実行される。 しかしながら、 上記 ( 1 ) 〜 ( 4 ) にて説明した実施条件の何れもが成立しない場合に は、 車間距離 Dが小さい場合であっても上記警報、 或いは介入制動 は実行されない。 そこで、 本実施形態においては、 上記 ( 1 ) 〜 ( 4 ) の実施条件が満足されない場合 (図 1 1 の領域 ( 6 ) を参照) 、 下記式 3 8 及び下記式 3 9 に示したよ う に、 最接近距離 dmin、 及び最接近時速度 V sを設定し、 最接近距離 dminが適正車間距離 D tよ り小さ く なつたとき上記一次警報、 二次警報、 及び介入制動を 行う。 なお、 この場合、 車頭時間 T d、 空走時間 て 、 及び係数 に ついては、 上記一次警報、 二次警報、 及び介入制動の場合と同じ値 を用いる。
dmin= D…式 3 8
V s= V …式 3 9
以上に述べた正面衝突及び割込み車両対策についてまとめる と、 下記表 2 に示したよう になる。 上記正面衝突及び上記割込み車両対 策の領域は、 図 1 1 においてそれぞれ ( 5 ) , ( 6 ) にて示した部 分となる。
(表 2 )
(目標減速度 G T )
次に、 一次警報、 二次警報のブレーキアシス ト制御、 又は介入制 動において使用する目標減速度 G Tの求め方について説明する。 こ の目標減速度も、 上記 ( 1 ) 〜 ( 4 ) の場合に分けて決定する必要 がある。
( 1 ) 先行車が先に停止し自車が続いて停止する場合
この場合、 最接近時の速度 V sは 「 0 」 であるから、 上記式 3 4
よ り下記式 4 0 が得られる。
D t = d 0…式 4 0
こ の適正車間距離 D tが得られる 目標減速度 G Tを i g とする と、 上記式 8 か ら下記式 4 1 が成立し、 これを目標減速度 G Tであ る H ΐ · g について計算すると下記式 4 2が得られる。
d 0= { D + V f V ( 2 · a f - g ) } 一 { V - τ + W ( 2 · r - g ) } …式 4 1
r - g = f · g - V V { V f2+ 2 · n f - g ( D - V · て — d 0) } …式 4 2
なお、 式 4 2 の右辺にお ける空走時間 て は、 認識 · 処理遅れ 時間のみを考慮して上記 て 1 とする。
( 2 ) 先行車が当初から停止している場合 (静止物である場合) この場合も、 最接近時の速度 V sは 「 0」 であるか ら上記式 4 0 が成立する。 従って、 上記式 4 0及び上記式 1 2 から、 下記式 4 3 が得られ、 こ の式 4 3 を目標減速度 G Tである ^ r ' g について計 算すると下記式 4 4が得られる。
d 0= D - { V - r + VV ( 2 · n r - g ) } …式 4 3
11 ■ g = VV 2 ( D - V · r - d 0) …式 4 4
なお、 式 4 4 の右辺にお ける空走時間 て についても、 認識 ' 処理遅れ時間のみを考慮して上記 て 1 とする。
( 3 ) 走行中の先行車に自車が最接近する場合
この場合、 最接近時の速度 V sは、 上記式 2 0 で表されている。 従って、 適正車間距離 D tは、 上記式 3 4 よ り 、 下記式 4 5 によ り 示される。
D t = T d · { ( u i · V - n · V f + /i · a f · g · て ) / ( a ϊ - ii ) } + d 0—式 4 5
従って、 上記式 4 5 の右辺と、 上記式 1 9 において値 ^ · g を目 標減速度 G Tである値 Ζ Γ · g に置換した式から、 同値 r ' g につ いて解く と、 下記式 4 6 が得られる。 なお、 空走時間 て は上記セン サ及び電気制御装置の処理認識時間の遅れ分 て 1 のみとし、 車頭時 間 T dは一次警報を実施すべきか否かの判断に用いる値 (ダイヤル
スィ ッチ 1 4 による設定値) とする。
L Ϊ · g = { 11 I - g - ( D — V ' T d— d O) + ( V f - V ) 2 ) Z B…式 4 6
ただし、 上記式 4 6 において、 値 Bは、 下記式 4 7 による。
B = D - ( V f - f · g · て ) ' T d+(V f — V) · τ 一 f · g · て 2) Z 2 — d 0—式 4 7
上記式 4 6 における値 Bは、 自車が先行車に接近するにつれ小さ い値となり、 その結果、 先行車の速度 V f、 及び前者の減速度 の ノイズ等による測定誤差が目標減速度 G Tの値 I· · g に大き く 反 映され、 同値 r * gが不正確 (不安定) になる こ とがある。 そこ で、 本実施形態においては、 上記値 Bが所定値 B 0 (例えば、 2 m ) 以上であって、 且つ、 上記式 4 6 による r · gが、 一次警報、 二次警報、 及び介入制動を実行すべきか否かの判断においてそれぞ れ使用 した自車想定減速度 · g ( = K · max - g ) よ り大きい 場合にのみ、 同式 4 6 に示した r ' g を目標減速度 G T と し、 そ の他の場合には自車想定減速度 ' g ( = K · max · g ) を 目標 減速度 G Tとする。 これによれば、 目標減速度 G Tが自車想定減速 度 β · gよ り 小さ く なる こ とはないので、 衝突を確実に回避する こ とが可能である。
( 4 ) 空走時間 て が経過する前に自車が先行車に最接近する場合 この場合、 空走時間 τが経過する前に先行車に追突する惧れがあ る こ とから、 目標減速度 G Tの値 Γ · gは、 下記式 4 8 によ り求 める。 なお、 係数 Kは、 一次警報、 二次警報、 及び介入制動のそれ ぞれを実施すべきか否かを判定する際に使用する値とする。
r · g = K · n max · g…式 4 8
以上をまとめると、 下記表 3 の通り となる。
(表 3 )
( 5 ) 正面衝突
の場合、 介入制動は行わないため、 目標減速度 G Tは 「 0」 で ある
( 6 ) 割込み車両対策
の場合、 目標減速度 G Tは上記式 4 8 を使用する。 但し、 係数
Kは、 一次警報、 二次警報、 及び介入制動のそれぞれを実施すべき か否かを判定する際に使用する値とする。
次に、 上記電気制御装置 1 0 の作動につ いて説明する 。 上記 制御装置 1 0 の C P U 1 0 a は、 上記原理に基づいて一次 、 二次警報、 及び介入制動等を行う ために、 図 1 4 〜図 2
3 のフ ローチャー ト によ り 示したプロ グラムを実行する。
先ず、 自車が停車 した状態でイ ダ二 ッ シ ョ ンスィ ッチがオン 状態に変更さ れる こ と に よ り 電気制御装置 1 0 の電源が投入さ
れる と、 C P U l O a は図 1 4 に示したメ イ ンル一チ ンの実行 を ス テ ッ プ 1 4 0 0 力 ら 開始 し、 続く ステ ッ プ 1 4 0 5 にて各 種フ ラ グ等の初期化処理を行い、 ステ ッ プ 1 4 1 0 に進んで状 態変数 MODEの値を 「 0 」 とする。 次いで、 C P U 1 0 a は、 ス テ ツ プ 1 4 1 5 に進んで、 上記各種セ ンサ及びスイ ッ チ 1
2 1 か ら信号を取得する と と と も に所定の演算を行い、 車間距 離 D 、 先行車の速度 V i、 先行車の減速度 z f * g 、 自車の速度 V、 自車の減速度 z · g 、 ブレ一キスイ ッ チ信号 ST0P、 シフ 卜 レバ一位置信号 P 0 S、 ダイ ヤルスィ ッ チ選択位置信号 ST、 路面 摩擦係数 max、 実際の減速度 G D 、 路面勾配 Θ 等を取得する 。 先行車の速度 V f と先行車の減速度 z f * g 等は、 先行車の走 行状態を表わす。 自車の速度 V、 自車の減速度 • g、 ブ 'レ― キスィ ツ チ信号 ST0P、 シ フ ト レバ一位置信号 P0S等は、 自車の 走行状態を表わす。
先行車の速度 V f は、 相対速度セ ンサ 1 3 の出力信号 RVに 自 車の速度 V を加え る こ と に よ り 求め られる。 先行車の減速度 f - g は、 先行車の速度 V f か ら所定時間前の先行車の速度 V f 0 1 dを減算 した値を 同所定時間で除 した値に基づいて求め られる 。 自車の減速度 · g は、 自車の速度 Vか ら所定時間前の先行 車の速度 V 01 dを減算 した値を 同所定時間で除 した値に基づい て求め られる。
路面摩擦係数 m a Xは、 例え ば、 特開平 1 1 一 7 8 8 4 3 号 公報に記載さ れている よ う に、 車輪速度セ ンサ 1 8 2 の信 号に基づいて得 ら れる車輪速度の所定の振動成分に基づいて求 め ら れる。 なお、 路面摩擦係数 maxは、 特開平 1 1 - 9 1 5 3 9 号公報に記載さ れてい る よ う に、 制動力がステ ッ プ的に変 化 した と きの車輪速度の応答成分の減衰特性に基づいて求めて も よ く 、 超音波又はミ リ 波等を路面前方に照射 しその後方散乱 波に基づいて推定 して もよ い。 実際の減速度 G D は、 加速度セ ンサ 1 5 の出力する加速度信号 G に基づいて求め られる。 また 、 路面勾配 Θ (降坂角度) は、 下記式 4 9 に基づいて求め ら れ
る。
G = dV // d t + g - s i n 0 = ( - ix · g ) + g - s i n 0
…式 4 9
次に、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 4 2 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 4 2 0 にて状態変数 MODEの値を調べ、 状態変数 MODEの値に応 じたモー ド (サプル一チン) に進む。 現段階では、 状態変数 M0 DEの値は 「 0 」 に設定されてい る力 ら 、 C P U 1 0 a はステ ツ プ 1 4 2 5 に進んで図 1 5 示し た MODE- 0 (停車モー ド) のサブ ル一チンの実行をステッ プ 1 5 0 0 か ら 開始する。
( MODE - 0···停車モ一 ド)
MODE- 0に入る と、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 5 0 5 に進み、 自車の速度 Vが所定速度 ( こ こ では、 4 k m Z h ) よ り 大き く 、 且つ シフ ト レバ一ス ィ ッ チ 1 6 の信号 P 0 Sがパ一キ ング位置 P 又は リ バ一ス位置 R の何れで もないか否かを判定し、 これに よ り 、 自車が走行状態にあ るか否かを判定する。 現段階におい ては車両は停車 しているか ら、 自車の速度 V は所定速度以下で あ るか、 又はシ フ ト位置がパーキ ング位置 P 又は リ パ一ス位置 Rであ る。 従っ て、 。 ? 1 1 0 3 はステ ッ プ 1 5 0 5 にて 「 N o 」 と判定 しス テッ プ 1 5 1 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 5 1 0 に て音声及び画像 を 「な し」 とする。 次いで、 C P U l O a はス テ ツ プ 1 5 1 5 にて 目標減速度 G T を 「 0 」 と してステ ッ プ 1 5 9 5 に進み、 同ステ ッ プ 1 5 9 5 を経由 して図 1 4 のフ 口一 チヤ一 卜のステ ッ プ 1 4 3 0 に戻る。
C P U l O a は、 ステ ッ プ 1 4 3 0 にて、 警報装置 3 0 に対 する警報音及び警報画像の出力処理を行う 。 こ の場合、 先の図 1 5 のステ ッ プ 1 5 1 0 にて警報音及び画像が 「な し」 に設定 されてい る ので、 前記ステ ッ プ 1 4 3 0 の実行によ り 警告音の 発音及び警報画像の表示が警報装置 3 0 か ら な さ れる こ と はな い。
次いで、 C P U l O a はステ ッ プ 1 4 3 5 に進み、 目標減速 度 G T ( = u r · g ) に基づく 出力処理を行 う 。 具体的には、
C P U 1 0 a は加速度セ ンサ 1 5 か ら得 ら れる実際の減速度 G D と 目標減速度 G T と を比較し、 実際の減速度 G D の絶対値が 目標減速度 G T の絶対値よ り 小さ い場合に はブ レーキア ク チュ エータ 4 0 に対 して制動油圧を高め る ための指示信号を出力 し 制動力 を増大する 。 また、 実際の減速度 G D の絶対値が 目標減 速度 G T の絶対値よ り 大き い場合にはブレーキア ク チユ エ一夕
4 0 に対 して制動油圧を減少させる ための指示信号を出力 し制 動力 を減少する。 ただし、 運転者によ っ てブレーキペダルが操 作さ れている場合の実際の減速度 G D が目 標減速度 G T よ り 大 きい場合には、 ブレーキア ク チユ エ一夕 4 0 に対する指示信号 によっ て制動力を減少する こ とは行わない。
なお、 加速度セ ンサ 1 5 は車両の前後方向の加速度を検出す る ため、 自車が傾斜路面を走行 してい る場合には、 その影響が 出力 に現れる 。 従っ て、 こ の場合には、 下記式 5 0 に基づいて 目標減速度 G T ( = n τ · g ) を補正する。
H r · g = ( n r (補正刖) + s i η θ ) · g …式 5 0
現段階にお いては、 先の図 1 5 のステ ッ プ 1 5 1 5 にて 目標 減速度 G T は 「 0 」 に設定されてい るか ら 、 ス テ ッ プ 1 4 3 5 の実行によ り ブレーキア ク チユエ一夕 4 0 に対 して指示信号が 出力 さ れる こ と はない。 その後、 C P U l O a はステ ッ プ 1 4 1 5 に戻る。 以降、 車両が停止 してい る限 り (図 1 5 のステ ツ プ 1 5 0 5 にて 「 N o 」 と判定さ れる状態が継続 してい る限 り ) 、 C P U 1 0 a は上述の処理を繰 り 返し実行する。
次に、 自車が走行を開始 した場合について説明する。 こ の場 合、 車速が所定車速 ( 4 k m Z h ) となる か、 またはシ フ ト レ バ一位置がパーキ ング位置 P 又は リ バース位置 R 以外の位置 ( 例えば、 ド ラ イ ブ位置 D ) になっ てい る。 こ のため、 C P U 1 0 a は図 1 4 のステ ッ プ 1 4 2 5 を介 して図 1 5 のステ ッ プ 1
5 0 5 に進んだと き、 同ス テ ッ プ 1 5 0 5 にて 「 Y e s 」 と判 定 してステ ッ プ 1 5 2 0 に進み上記状態変数 MODEの値を 「 1 」 に設定する。
その後、 C P U l O a はステ ッ プ 1 5 1 0 、 1 5 1 5 、 1 5 9 5 を経由 し て図 1 4 のステ ッ プ 1 4 3 0 に戻 り 、 同ス テ ッ プ 1 4 3 0 及びステ ッ プ 1 4 3 5 の処理を実行する 。 こ の場合、 上記 1 5 1 0 , 1 5 1 5 にて音声及び画像が 「な し」 と さ れる と と も に 目標減速度 G Tが 「 0 」 に設定さ れてい る こ と力ゝ ら 、 ステ ッ プ 1 4 3 0 , 1 4 3 5 の処理が行われて も警告音及び画 像が発生される こ と はな く 、 またブレーキア ク チユエ一夕 4 0 に指示信号が送出される こ と はない。
( MODE -卜'非警報モー ド)
次いで、 C P U l O a は、 図 1 4 のステ ッ プ 1 4 1 5 の処理 を実行し、 ス テ ッ プ 1 4 2 0 にて状態変数 MODEの値を調べる。 こ の場合、 状態変数 MODEの値は 「 1 」 に設定さ れてい るか ら 、 C P U 1 0 a はス テ ッ プ 1 4 4 0 に進んで図 1 6 に示 し た MOD E- 1 (非警報モー ド) のサブルーチ ンの処理を ス テ ッ プ 1 6 0 0 か ら開始する。
即ち 、 C P U l O a はステ ッ プ 1 6 0 5 に進み、 自車の速度 Vが所定速度 ( こ こでは、 4 k m Z h ) よ り 大き く 、 且つ シ フ ト レノ 一スィ ツ チ 1 6 の信号 P 0 Sがパーキ ング位置 P 又は リ ノ —ス位置 R の何れで もないか否か を判定 し、 これによ り 、 自車 が走行状態に あ る か否かを判定する。 現段階においては車両は 走行状態にあ るか ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 6 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定 しステ ッ プ 1 6 1 0 に進み、 同ス テッ プ 1 6 1 0 にて図 1 7 に示した警報 · 介入発令判断サブルーチンの処理 をステッ プ 1 7 0 0 か ら 開始する。
続いて、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 7 0 5 に進み、 同ステ ツ プ 1 7 0 5 にて介入制動用 のパ ラ メ ータ を設定する。 具体的に は、 空走時間 て に上記介入制動用空走時間 て 、 自車想定減速度 H · g に上記介入制動用 自 車想定減速度 ^ · g ( = K · H max • g ) 、 及び車頭時間 T dに上記介入制動用車頭時間 T dを設定 する。
次に、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 7 1 0 に進み、 同ステ ッ プ
1 7 1 0 にて図 1 8 に示 した警報判断サブルーチ ンの処理をス テ ツ プ 1 8 0 0 カゝ ら 開始 し、 ステ ッ プ 1 8 0 5 に進んで先行車 の速度 V f が上記所定速度 V f 0の符号を反転 し た車速 (例え ば 、 - 6 k m / h ) よ り 小さ いか否か を判定する 。 こ の と き、 先 行車の速度 V f が上記所定速度 V f Gの符号を反転 し た前記車速 よ り 小さ い と 、 上記式 3 7 が成立 した こ と にな り 、 C P U 1 0 a は前記ステ ッ プ 1 8 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 1 8 1 0 に進み、 上記式 3 5 及び上記式 3 6 に従っ て最接近距 離 dmin及び最接近時速度 V sを設定 して、 ス テ ッ プ 1 8 1 5 に 進む。 これによ り 、 上記 ( 5 ) にて説明 した正面衝突に対する 警報判断の準備がなされる。
上記ステ ッ プ 1 8 0 5 の判断時点において、 先行車の速度 V f が上記所定車速 V f Oの符号を反転 し た車速以上であ る 場合、 。 11 1 0 & は同ステ ッ プ 1 8 0 5 にて 「 N o 」 と判定 し、 ス テ ツ プ 1 8 2 0 に進んで先行車の車速 V f が上記所定車速 V f 0 (例えば、 + 6 k m Z h ) よ り 小さ いか否かを判定する。
このとき、 先行車の車速 V fが上記所定車速 V fOよ り小さ い と、 上記式 1 3 が成立したこ とになる (ステップ 1 8 0 5参照) 。 この 場合、 。 ? 11 1 0 & はステップ 1 8 2 5 に進み、 上記式 1 2 に従つ て最接近距離 dminの値を設定する と ともに、 最接近時速度 V sを 「 0」 とし、 ステップ 1 8 1 5 に進む。 これによ り、 上記 ( 2 ) にて 説明した先行車が当初から停止している場合に対する警報判断の準 備がなされる。
上記ステ ッ プ 1 8 2 0 の判断時点において、 先行車の車速 V f が上記所定車速 V f 0以上であ る場合 には、 C P U 1 0 a は同 ステ ッ プ 1 8 2 0 にて 「 N o 」 と判定 し、 ステ ッ プ 1 8 3 0 に 進んで現時点の状態が上記式 9 及び式 1 0 を満足 してい るか否 かを判定する。
こ の と き、 上記式 9 及び式 1 0 が満足さ れてい る と、 上記式 9 〜式 1 1 の総てが満足されてい る こ と にな り (ステ ッ プ 1 8 2 0 参照) 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 8 3 0 にて 「 Y e s 」
と判定 してステ ッ プ 1 8 3 5 に進み、 上記式 8 に従っ て最接近 距離 dm i nの値を設定する と と も に、 最接近時速度 V sを 「 0 J と し、 ステ ッ プ 1 8 1 5 に進む。 これによ り 、 上記 ( 1 ) にて 説明 した先行車が先に停止 し 自車が続いて停止する場合に対す る警報判断の準備がなされる。
上記ステ ッ プ 1 8 3 0 の判断時点において、 上記式 9 又は式 1 0 の何れかが満たさ れていない場合には、 C P U 1 0 a は同 ステ ッ プ 1 8 3 0 にて 「 N o 」 と判定 し、 ステ ッ プ 1 8 4 0 に 進んで現時点の状態が上記式 2 2 を満足 してい るか否かについ て判定する。
このとき、 上記式 2 2 が満足されていると、 上記式 2 3 は上記ス テツプ 1 8 3 0 にて満足されている と判断されてお り、 上記ステツ プ 1 8 2 0 にて上記式 1 1 の条件 ( V f≥ V fO) が満足されている と判断されているから、 上記式 1 9 及び上記式 2 0 に対する総ての 実施条件 (上記式 2 2 、 式 2 3 、 式 1 1 ) が満足されている ことに なる (なお、 f < 0 の場合には上記式 2 3 は成立する) 。 従って 、 C P U 1 0 aはステッ プ 1 8 4 0 カゝらステップ 1 8 4 5 に進んで 上記式 1 9 に従って最接近距離 dm inの値を設定するとともに、 上記 式 2 0 に従って最接近時速度 V sの値を設定し、 ステップ 1 8 1 5 に進む。 これによ り 、 上記 ( 3 ) にて説明した空走時間 τ が経過し た後に走行中の先行車に自車が最接近する場合に対する警報判断の 準備がなされる。
上記ステ ッ プ 1 8 4 0 の判断時点において、 現時点の状態が 上記式 2 2 を満足 していない場合には、 C P U 1 0 a は同ステ ッ プ 1 8 4 0 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 1 8 5 0 に進み 、 同ステッ プ 1 8 5 0 にて現時点の状態が上記式 3 1 及び上記 式 3 2 を満足 しているか否かについて判定する。
このとき、 上記式 3 1 及び式 3 2 が満足されていると、 C P U 1 0 a はステッ プ 1 8 5 0 にて 「 Y e s 」 と判定してステップ 1 8 5 5 に進む。 この場合、 上記式 2 9 は上記ステップ 1 8 4 0 にて、 上 記式 3 0 はステップ 1 8 2 0 にて満足されている と判定されている
から、 上記式 2 9 〜式 3 2 の実施条件が満足されている ことになる 。 従って、 C P U 1 0 a はステップ 1 8 5 5 にて上記式 2 7 に従つ て最接近距離 dminの値を設定する と と もに、 上記式 2 8 に従って 最接近時速度 V sの値を設定し、 ステッ プ 1 8 1 5 に進む。 これに よ り、 上記 ( 4 ) にて説明した空走時間 てが経過する前に自車が先 行車に最接近する場合に対する警報判断の準備がなされる。
上記ステ ッ プ 1 8 5 0 の判断時点において、 現時点の状態が 上記式 3 1 又は上記式 3 2 の何れかを満足 していない場合には 、 〇 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 1 8 6 0 に進んで、 最接近距離 dmin の値を現時点の車間距離 D とする と と も に、 最接近時速度 (最 接近時車速) V sの値を 自車の速度 V と し 、 ス テ ッ プ 1 8 1 5 に進む。 これに よ り 、 上記 ( 6 ) にて説明 した割込み車両対策 に対する警報判断の準備がなされる。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 1 8 1 5 にて最接近距離 d m i nが適 正車間距離 D tよ り 小さ い ( d m i n < D t ) と な っ たか否か を判定 する。 現時点においては、 先の図 1 7 のステ ッ プ 1 7 0 5 にて 各パ ラ メ 一夕が介入制動用 のパ ラ メ ータ に設定さ れてい る こ と か ら 、 ステ ッ プ 1 8 1 5 の判定は介入制動を実行すべきか否か を判定 してい る こ と になる。 そ して、 最接近距離 d m i nが適正車 間距離 D tよ り 小さ い場合 ( dm i nく D t ) 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 8 1 5 にて 「 Y e s 」 と判定し、 ス テ ッ プ 1 8 7 0 に進 んで発令許可フ ラ グ F の値を 「 1 」 と し、 ステ ッ プ 1 8 9 5 を 経由 して図 1 7 のステッ プ 1 7 1 0 に戻る。 また、 最接近距離 dminが適正車間距離 D t以上の場合 ( dmin≥ D t) 、 C P U 1 0 a は上記ステ ッ プ 1 8 1 5 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 1 8 7 5 に進み、 同ステ ッ プ 1 8 7 5 にて上記発令許可フ ラ グ F の値を 「 0 」 に設定した後ステ ッ プ 1 8 9 5 を経由 してステ ツ プ 1 Ί 1 0 に戻る。
C P U l O a は、 ステ ッ プ 1 7 1 0 に戻る と、 上記発令許可 フ ラ グ F の値を確認 し、 同 フ ラ グ F の値が 「 1 」 であればステ ッ プ 1 7 1 5 に進み、 介入制動を許可する 状態 と し、 ステ ッ プ
1 7 9 5 に進む。 一方、 前記発令許可フ ラ グ F の値が 「 0 」 で あればステ ッ プ 1 7 1 0 カゝ ら ステ ッ プ 1 7 2 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 7 2 0 にて二次警報用 のパ ラ メ 一夕 を設定する 。 即ち 、 空走時間 τ に上記二次警報用空走時間 て 、 自車想定減速度 · g に上記二次警報用 自車想定減速度 · g 、 及び車頭時間 T d に上記二次警報用車頭時間 T dを設定する。
次いで、 。 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 1 7 2 5 に進み、 上記ステ ッ プ 1 7 1 0 と 同様に図 1 8 に示 した警報判断サブルーチンの 処理を行う 。 こ の結果、 現時点では先のステ ッ プ 1 7 2 0 にて 各パ ラ メ ータ に二次警報用 の値が設定されている こ とか ら 、 二 次警報を実行すべきか否かが判定さ れ、 二次警報を実行すべき と きはステ ッ プ 1 8 7 0 にて発令許可フ ラ グ F の値が 「 1 」 に 設定さ れ、 実行すべきでない と きはステ ッ プ 1 8 7 5 にて同発 令許可フ ラ グの値が 「 0 」 と される。
これによ り 、 C P U 1 0 a がステ ッ プ 1 8 9 5 を経由 して図 1 7 のステ ッ プ 1 7 2 5 に戻っ た と き、 前記発令許可フ ラ グ F の値が 「 1 」 であればステ ッ プ 1 7 3 0 に進んで二次警報を許 可する状態 と し 、 ステ ッ プ 1 7 9 5 に進む。 一方、 前記発令許 可フ ラ グ F の値が 「 0 」 であればステ ッ プ 1 7 3 5 に進み、 同 ステ ッ プ 1 7 3 5 にて一次警報用 のパ ラ メ 一夕 を設定する。 即 ち 、 C P U l O a は、 ダイ ヤルスィ ッ チ 1 4 によ る選択位置信 号 S Tと 図 1 2 に示したテ一ブルとか ら選択さ れたパラ メ ータ に 基づいて、 空走時間 て にブレーキ 「オフ」 (ブレーキスィ ッ チ 1 7 の信号 S T 0Pが 「 0 」 の と きであ っ て、 ブ レ一キ装置が非作 動状態にあ る と き) の一次警報用空走時間 (第 1 空走時間) τ 、 自車想定減速度 ^ · g に上記一次警報用 自車想定減速度 (第 1 自車想定減速度) n · g 、 及び車頭時間 T dに上記一次警報 用車頭時間 (第 1 車頭時間) T dを設定する。
次いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 7 4 0 に進み、 上記ス テ ッ プ 1 7 1 0 と 同様に図 1 8 に示 した警報判断サブルーチンの 処理を行う 。 こ の結果、 現時点では先のステ ッ プ 1 7 3 5 にて
各パ ラ メ 一夕 に一次警報用 の値が設定さ れてい る こ とか ら 、 一 次警報を実行すべきか否かが判定さ れ、 一次警報を実行すべき と きはステ ッ プ 1 8 7 0 にて発令許可フ ラ グ F の値が 「 1 」 に 設定さ れ、 実行すべきでない と き はス テ ッ プ 1 8 7 5 にて同発 令許可フ ラ グの値が 「 0 」 と される。
これによ り 、 C P U 1 0 a がステ ッ プ 1 8 9 5 を経由 して図 1 7 のステ ッ プ 1 7 4 0 に戻っ た と き、 前記発令許可フ ラ グ F の値が 「 1 」 であればステ ッ プ 1 7 4 5 に進んで一次警報を許 可する状態と なる。 一方、 前記発令許可フ ラ グ F の値が 「 0 」 であればステ ッ プ 1 Ί 5 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 7 5 0 にて警 報を 「な し」 とする状態と し、 ステッ プ 1 7 9 5 に進む。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 1 7 9 5 に進む と 図 1 6 に示 した ステ ッ プ 1 6 1 0 に戻 り 、 同ステ ッ プ 1 6 1 0 にて警報 ' 介入 発令判断サブルーチンの実行結果を調べ、 同結果が一次警報又 は二次警報を許可する状態であ る場合には、 ステ ッ プ 1 6 1 5 に進んで状態変数 MODEの値を 「 2 」 と し、 ステ ッ プ 1 6 2 0 に 進む。 前記結果が介入制動を許可する状態であればステ ッ プ 1 6 2 5 に進んで状態変数 MODEの値を 「 3 」 と し、 ステ ッ プ 1 6 2 0 に進む。 前記結果が警報を 「な し」 とする状態であれば、 そのま まステ ッ プ 1 6 2 0 に進む。
一方、 自車が停止状態に戻っ た場合には、 自車の速度 Vが所 定速度 ( こ こ では、 4 k m Z h ) 以下 となるか、 又はシ フ ト レ バースィ ツ チ 1 6 の信号 P 0 Sがパーキ ング位置 P 又は リ ノ ース 位置 R の何れか となる。 こ のため、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 6 0 5 にて 「 N o 」 と判定 してス テ ッ プ 1 6 3 5 に進み、 その 後ステ ッ プ 1 6 2 0 に進む。 これによ り 、 シフ ト レバ一位置が パーキ ン グ位置 P又は リ バース位置 R に あ る と き は、 一次警報 、 二次警報、 及び介入制動が実行されないよ う になっ ている。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 1 6 2 0 にて音声及び画像を 「な し」 と し、 ス テ ッ プ 1 6 3 0 に進んで 目標減速度 G T を 「 0 」 と した後、 ステ ッ プ 1 6 9 5 を経由 して図 1 4 の'フ ロ一チヤ 一
卜 のステ ッ プ 1 4 3 0 に戻る。
C P U 1 0 a は、 上記ス テ ツ プ 1 4 3 0 にて、 警報装置 3 0 に対する警報音及び警報画像の出力処理を行 う 。 こ の場合にお いて も 、 図 1 6 のステ ッ プ 1 6 2 0 にて警報音及び画像が 「な し」 に設定さ れてい る ので、 前記ステ ツ プ 1 4 3 0 の実行によ り 警告音の発音及び警報画像の表示が警報装置 3 0 カゝ ら なされ る こ と はない。 また、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 4 3 5 に進み 、 目標減速度 G T に基づく 出力処理を行う が、 図 1 6 のステ ツ プ 1 6 3 0 にて 目標減速度 G T は 「 0 」 に設定されている か ら 、 ステ ッ プ 1 4 3 5 の実行によ り ブ レーキァ ク チユエ一夕 4 0 に対して指示信号が出力 される 二 とはない。
その後、 C P U l O a はステ ッ プ 1 4 1 5 に戻っ て上記各情 報を取得 (更新) し、 ステ ッ プ 1 4 2 0 にて状態変数 MODEの値 を調べる。 こ の と き、 図 1 6 のス テ ッ フ 1 6 1 0 の結果が警報 な し の状態であれば、 状態変数 M 0 D Eの値は 「 1 」 に維持さ れて い る ので、 C P U l O a はステ ッ プ 1 4 4 0 に進み上述 した M0 DE-1のサブルーチン を実行する。
他方、 図 1 6 のステ ッ プ 1 6 1 5 にて状態変数 MODEの値が 「 2 」 に変更さ れている場合、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 4 4 5 に進んで図 1 9 に示 した MODE- 2 (警報モー ド) のサブルーチン の処理をステ ッ プ 1 9 0 0 力、 ら 開始する。 また、 先の図 1 6 の ステ ッ プ 1 6 2 5 にて状態変数 MODEの値≠ 「 3 」 に変更さ れて い る場合、 C P U l O a はステ ッ プ 1 4 5 0 に進んで図 2 1 に 示 した MODE- 3 (介入制動モー ド ) のサブル一チ ンの処理をステ ッ プ 2 1 0 0 力、 ら 開始する。
( M0DE-2--警報モー ド)
い ま、 図 1 7 のステ ッ プ 1 7 2 5 又はステ ツ プ 1 7 4 0 によ り 、 二次警報又は一次警報を実行すべきであ る と レゝ ぅ 判定がな され、 これによ り 図 1 6 のステ ッ プ 1 6 1 5 にて状態変数 MODE の値が 「 2 」 に設定され、 図 1 4 のステ ツ プ 1 4 2 0 か ら ステ ッ プ 1 4 4 5 に進んだと して説明 を続ける と、 C P U l O a は
、 上述 したよ う に、 図 1 9 に示した MODE- 2 (警報モー ド) のサ ブル一チンの処理をステ ッ プ 1 9 0 0 カゝ ら 開始 し、 ステ ッ プ 1 9 0 5 に進んで 自車が停止 し ( V = 0 ) 、 且つブレーキペダル が操作され制動力が発生 している状態にあ るか否かをブレーキ スィ ッ チ信号 S T 0?の値が 「 1 」 であ るか否に基づいて判定する そ して、 自車が停止 していて、 且つブレーキペダルが操作さ れてい る場合、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定してス テ ッ プ 1 9 1 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 9 1 0 に て状態変数 MODEの値を 「 0 」 と した後にステ ッ プ 1 9 1 5 に進 む。 これによ り 、 C P U l O a の処理は、 次回の図 1 4 に示し たメ イ ンルーチンの実行時に MODE- 0 (停車モ一 ド) に移行する 一方、 自車が停止 していないか、 又はブ レーキペダルが操作 されていない場合、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 0 5 にて 「 N o 」 と判定してステ ッ プ 1 9 2 0 に進み、 同ステ ッ プ 1 9 2 0 にて障害物が依然 と して存在する か否かを、 車間距離セ ンサ 1 2 の発生する ミ リ 波 レーダの反射波の有無によ り 判定する。 そ して、 こ の段階でミ リ 波 レーダの反射波が無ければ、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 2 0 にて 「 N o 」 と判定してステ ッ プ 1 9
2 5 に進み、 状態変数 MODEの値を 「 1 」 と してステッ プ 1 9 1 5 に進む。
また、 依然と して障害物が存在する と 、 C P U l O a はステ ッ プ 1 9 2 0 にて 「 Y e s 」 と判定してス テ ッ プ 1 9 3 0 に進 み、 上記ステ ッ プ 1 7 3 5 (図 1 7 ) と 同様に一次警報用 のパ ラ メ 一夕 を設定する。 そ して、 C P U l O a は、 ステ ッ プ 1 9
3 5 に進んで図 1 8 の警報判断サブルーチ ンの処理を実行する 。 即ち 、 ステ ッ プ 1 9 3 0 及びス テ ッ プ 1 9 3 5 によ り 一次警 報を実行すべき状態にあ るか否か を判定する。 換言する と、 こ れ ら のステ ッ プによ り 、 十分に安全な車間距離が確保さ れてい るか否かが判定さ れる。 なお、 こ の場合の空走時間 τ はブ レー
キ 「オフ」 時 (ブレーキ装置が非作動時) の値を用いる。
こ の結果、 一次警報を実行すべき状態でな く なっ ていれば、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 5 にて 「 0 J に設定さ れる か ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 3 5 か ら ステ ッ プ 1 9 4 0 に進み、 同ス テ ッ プ 1 9 4 0 にて 自車の速度 Vが 先行車の速度 V f か ら m (例えば 5 k m Z h ) だけ小 さ な速度 よ り 小さ い速度になっ てい るか否か を判定する。 これは、 自車 の速度 Vが先行車の速度 V f よ り も十分に小さ い値になっ て MOD E- 2 (警報モー ド) を終了 して も安全であ る こ と を確認する た めであ る 。 そ して、 自車の速度 V が先行車の速度 V f か ら mだ け小さ な速度よ り 小さ い速度になっ ていれば、 C P U 1 0 a は ステ ッ プ 1 9 4 0 にて 「 Y e s 」 と判定 してス テ ッ プ 1 9 4 5 に進み、 同ステ ッ プ 1 9 4 5 にて状態変数 MODEの値を 「 1 」 に 設定 し、 その後ステッ プ 1 9 1 5 に進む。 ステ ッ プ 1 9 4 0 を 設けた のは、 自 車の速度 V が先行車の速度 V f か ら mだけ小 さ な速度よ り 小さ い速度になっ ていれば、 ステ ッ プ 1 9 4 5 に進 んで MODE- 2の警報モー ド を終了 し MODE- 1の非警報モ一 ド に入つ た直後において一次警報が再び実行さ れて し ま う事態が確実に 回避できるか らである。
なお、 上記ステ ッ プ 1 9 3 0 にて、 余裕車間距離 d 0を所定値 dO ( > 0 ) だけ大き く 設定し、 値 dO+ dO a を図 1 8 の ステ ツ プ 1 8 1 5 の dOと して使用する よ う にする こ とが望ま し い。 こ れによ っ て も、 ステッ プ 1 9 4 5 に進んで MODE- 2の警報モ一 ド を終了 し MODE- 1の非警報モー ド に入っ た場合に、 一次警報が直 後に実行されて し ま う事態が確実に回避できる。
他方、 一次警報を実行すべき状態であ る場合には、 発令許可 フ ラ グ F の値は図 1 8 のステッ プ 1 8 7 0 にて 「 1 」 に設定さ れる力 ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 3 5 力、 ら ステ ッ プ 1 9 5 0 へと進み、 同ステ ッ プ 1 9 5 0 にて上記ス テ ッ プ 1 7 0 5 と 同様に、 介入制動用パラ メ ータ を設定する。 また、 自車の速 度 Vが先行車の速度 V f か ら mだけ小'さ い速度よ り 小 さ な速度
になっ ていなければ、 C P U 1 0 a は上記ステ ッ プ 1 9 4 0 に て 「 N o 」 と判定 して上記ス テ ッ プ 1 9 5 0 に進み介入制動用 パラ メ一夕 を設定する。
次いで、 C P U l O a は、 ステ ッ プ 1 9 5 5 に進んで図 1 8 の警報判断サブルーチ ンの処理を実行する 。 即ち 、 ステ ッ プ 1 9 5 0 及びステ ッ プ 1 9 5 5 によ り 介入制動を実行すべき状態 になっ てい るか否かが判定される。 そ して、 介入制動を実行す べき状態になっ てい る場合には、 発令許可 フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 0 にて 「 1 」 に設定さ れる力、 ら 、 C P U 1 0 a は上記ステ ッ プ 1 9 5 5 か ら ステ ッ プ 1 9 6 0 に進んで状 態変数 MODEの値を 「 3 」 に設定 し、 その後ステ ッ プ 1 9 1 5 に 進む。 他方、 介入制動を実行すべき状態になっ ていない場合に は、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 5 にて 「 0 」 に設定さ れる力 ら 、 。 ? 11 1 0 & は上記ステ ッ プ 1 9 5 5 か らステッ プ 1 9 1 5 に直接進む。
C P U l O a は、 ステ ッ プ 1 9 1 5 にて、 こ の MODE- 2 (警'報 モー ド) のサブルーチ ンの処理を 開始する 際に、 一次警報が許 可さ れていたか (図 1 7 のステ ッ プ 1 7 4 5 ) 、 又は二次警報 が許可されていたか (図 1 7 のステ ッ プ 1 7 3 0 ) に応 じて、 対応する警報を行う べ く 警告音及び画像の 出力 を指示する 。 次 いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 9 6 5 に進み、 同ステ ッ プ 1 9 6 5 にてブレーキペダルが操作さ れ制動力が発生 してい る状 態にあ るか否か をブレーキスィ ッ チ信号 S T 0 Pの値が 「 1 」 であ るか否に基づいて判定する。
そして、 ブレーキペダルが操作されていれば、 C P U 1 0 a はス テツプ 1 9 6 5 にて 「 Y e s 」 と判定してステップ 1 9 7 0 に進み 、 一次又は二次警報によ り運転者が制動操作を行った場合であって も、 その制動力が不足している場合に制動力を増大するブレーキア シス ト制御を実行するために、 図 2 0 に示した目標減速度 G T演算 サブルーチンを実行して目標減速度 G Tを求め、 その後、 ステップ 1 9 9 5 を経由して図 1 4 のステップ 1 4 3 0 に戻る。
この結果、 C P U 1 0 a はステッ プ 1 4 3.0 にて図 1 9 のステツ プ 1 9 1 5 にて指示された一次警報又は二次警報に対応した警告音 及び画像を警報装置 3 0 から発生させる。 次いで、 C P U l O aは ステップ 1 4 3 5 に進んで目標減速度 G Tに基づく 処理を行い、 実 際の減速度 G Dの絶対値が目標減速度 G Tの絶対値と等しく なるよ う にブレーキアクチユエ一夕 4 0 に対して制動油圧を制御するため の指示信号を出力する。
他方、 図 1 9 のステップ 1 9 6 5 の判断時において、 ブレーキべ ダルが操作されていない場合には、 C P U 1 0 a はステップ 1 9 6 5 にて 「 N o」 と判定してステップ 1 9 8 0 に進み、 同ステップ 1 9 8 0 にて目標減速度 G Tの値を 「 0」 に設定し、 その後、 ステツ プ 1 9 9 5 を経由して図 1 4のステップ 1 4 3 0 に戻る。
こ の結果、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 1 4 3 0 にて図 1 9 のス テ ツ プ 1 9 1 5 にて指示された警告音及び画像を警報装置 3 0 か ら発生させ、 運転者に対 して制動操作を促すが、 続く ス テ ツ プ 1 4 3 5 の処理では図 1 9 のス テ ッ プ 1 9 8 0 にて 目標減速 度 G Tが 「 0 」 に設定されてい る か ら 、 ブ レ一キアク チユ エ一 夕 4 0 に何ら の指示信号を出力 しない。
以上のよ う に、 MODE- 2 (警報モー ド) においては、 自車及び 先行車の状態に応 じて MODE- 0 (停車モー ド) 、 M0DE-1 (非警報 モー ド) 、 MODE- 3 (介入制動モー ド) に進む と と も に、 一次警 報又は二次警報を実行すべき状態が継続してい る と き にはステ ッ プ 1 9 1 5 , 1 9 7 0 , 1 9 8 0 等によ っ て必要な警報及び ブレーキア シス ト制御を達成するための処理を行う 。
(目標減速度 G T演算)
次に、 上記図 1 ·9 のステップ 1 9 7 0 にて行う図 2 0 に示した目 標減速度 G T演算サブルーチンの処理内容について説明する と、 C P U 1 0 a は、 このサブルーチンをステッ プ 2 0 0 0 から開始し、 ステッ プ 2 0 0 5 に進んで自車の速度 Vが所定の低速度 V a (自車 が停止直前である こ とを示す速度) よ り も小さいか否かを判定する 。 一般には、 この目標減速度 G Tは自車が制動力を必要と している
状態である ときに演算されるから、 自車の速度 Vは所定の低速度 V aよ り も大きい。 従って、 ? 11 1 0 3 はステッ プ 2 0 0 5 にて 「 N o」 と判定してステップ 2 0 1 0 に進む。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 2 0 1 0 にて、 上述の表 3 に従つ て 目標減速度 G T を演算する。 即ち 、 ステ ッ プ 2 0 1 0 を実施 する 時点にお ける先行車、 自車の状態等が図 1 1 に示 した どの 領域にあ る のか を判定 し (表 1 、 表 2 の実施条件によ り 判定す る) 、 その領域に対応 した数式を用 いて 目標減速度 G T ( - II r · g ) を計算する。
次いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 0 1 5 に進んで、 車間距 離セ ンサ 1 2 によ り 求め られる車間距離 D (前方障害物までの 距離) が同車間距離セ ンサ 1 2 の認知限界の距離 D m i nに所定 距離 △ D を加えた値 ( D m i n + △ D ) よ り 小 さ く な つ たか否か を判定する。 通常は、 車間距離セ ンサ 1 2 によ り 求め られる車 間距離 D が同車間距離セ ンサ 1 2 の認知限界 D m i nの距離に所 定距離 A D を加えた値 ( D min+ A D ) よ り 大き い ので、 C P U 1 0 a はス テ ッ プ 2 0 1 5 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 2 0 2 0 に進み、 上記ステ ッ プ 2 0 2 0 にて上記ステ ッ プ 2 0 1 0 にて求めた 目標減速度 G T を値 G T m と して格納する。 一 方、 車間距離セ ンサ 1 2 によ り 求め られる車間距離 Dが同車間 距離セ ンサ 1 2 の認知限界 D n i nの距離に所定距離 Δ D を加え た値 ( D min+ A D ) よ り 小さ く なつ た場合 ( D く D min+ A D ) 、 。 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 0 1 5 にて 「 Y e s 」 と判定 し てステ ッ プ 2 0 2 5 に進み、 前回の本ルーチン実行時において ステ ッ プ 2 0 2 0 にて値 G T m と して格納 した 目標減速度を今 回の 目標減速度 G T とする 。 こ の結果、 車間距離 D が車間距離 セ ンサ 1 2 の認知限界 D m i nの距離に所定距離 △ D を加えた値 ( D min+ Δ D ) よ り 小さ く なつ た場合 (即ち 、 車間距離 D が 車間距離セ ンサ 1 2 の認知限度以下になっ た場合) には、 その 直前に求めた 目標減速度 G Tが維持される。
こ れは、 図 2 4 に示 した様に、 車間距離セ ンサ 1 2 の距離計
測の対象 と し て い る 障害物が同セ ンサの認知限界 D ni i n以下の 距離に まで接近する と 、 同セ ンサの視野角 の制限のため にその 検出可能エ リ アか ら外れ、 同セ ンサの距離測定点が背後の ( m 方の) 対象物上の点に切 り 替わっ た り 、 同一の対象物であ つ て も異なる部位の反射点に距離計測点が切 り 替わる ため、 計測 し た車間距離 D が突然変化 し、 こ のため に 目標減速度 G Tが急変 する こ と を防止する 目 的で設け ら れたステ ッ プである。 こ の結 果、 対象物が検出できな く なっ た場合で も、 目標減速度 G Tが 維持され、 適切な制動がなされ得る。
なお、 上記 と 同様な理由で、 一次警報又は二次警報が本来必 要であ る に も拘 らず解除される こ と を防止するため、 車間距離 D が同車間距離セ ンサ 1 2 の認知限界 D m i nの距離に所定距離 △ D を加えた値 ( D m i n + △ D ) よ り 小さ く な つ た場合 に は、 その時点で発生さ れていた一次又は二次警報を維持する よ う に 構成する こ とが好適である。
再び、 図 2 0 を参照する と 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 0 3 0 に進み、 同ス テ ツ プ 2 0 3 0 にて現在の運転領域が図 1 1 ( 表 1 ) に示し た ( 1 ) 又は ( 2 ) の領域にあ る か否かを判定す る。 そ して、 現在の運転領域が ( 1 ) 又は ( 2 ) の領域でめ る 場合、 C P U l O a はステ ッ プ 2 0 3 0 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 0 3 5 に進み、 その時点で求め ら れてい る 目標 減速度 G T に係数 Ω (例えば、 Ω = 1 . 0 5 ) を乗じ る こ と に よ り 同 目標減速度 G T を増大補正し、 ステ ッ プ 2 0 9 5 に進む こ の係数 Ω によ る増大補正は、 目標減速度 G T を図 2 5 ( A
) に示 した状態か ら 同図 2 5 ( B ) に示 した状態に変化させ、 実際の 自車の減速度を例えば介入制動開始直後に大き い値 とす る こ とで早期 に 自車の速度 V を低下さ せ、 その結果、 その後に 求め られる 目標減速度 G T を滑 ら かに減少させて、 停止するた めの介入制動のブレーキフ ィ ー リ ングを向上する 目的で行われ る。
一方、 現在の運転領域が ( 1 ) 又は ( 2 ) の領域でない場合 、 。 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 0 3 0 にて 「 1^ 0 」 と判定 してス テツ プ 2 0 9 5 に直接進む。 '
制動によ り 自車の速度 Vが十分低下 して所定の速度 V a よ り 小さ く なつ た場合には、 C P U 1 0 a はス テ ッ プ 2 0 0 5 に進 んだ と き、 同ステ ッ プ 2 0 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 0 4 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 0 4 0 にてその時点の制動 油圧を保持する指示を発生する。 こ の結果、 図 1 4 のステ ッ プ 1 4 3 5 の処理が行われる 際、 制動油圧が一定値に維持さ れる よ う になる。
こ の制動油圧保持は、 図 1 1 (表 1 ) に示した ( 1 ) 又は ( 2 ) の領域での介入制動のよ う に、 自車の停止を 目 的と した介 入制動を実行 している 際、 自車が停止 (又は停止直前の状態) となっ た と き に 同介入制動によ る制動力が解除さ れる こ と にな るが、 その際、 アイ ド リ ング トルク (車両のエ ンジンがアイ ド ル状態にあ っ て、 その状態にて発生 してい る ト ルク が同車両の トルク コ ンバータ を介 して駆動輪に伝達さ れる こ と によ る 同車 両の駆動 トルク ) によ り 、 自車が走行 して し ま う こ と を防止す る こ と を 目的 と して付加される機能である。
ステ ッ プ 2 0 4 0 の処理を実行 した後、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 0 4 5 に進み、 同ステ ッ プ 2 0 4 5 にて 自車の速度 Vが 「 0 」 であ る状態が所定時間以上継続 したか否か を判定する。 そ して、 自車の速度 Vが 「 0 」 であ る状態が所定時間以上継続 した場合、 C P U l O a はステッ プ 2 0 4 5 にて 「 Y e s 」 と 判定 して電気制御装置 1 0 に接続さ れた図示しないェンジ ン制 御コ ン ピュータ にエ ン ジ ン停止要求を出力する 。 こ の結果、 ェ ンジンが自動的に停止される。 なお、 ステ ッ プ 2 0 4 5 及びス テツ プ 2 0 5 0 は省略してもよい。
次いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 0 5 5 に進んでブ レーキ ぺダルが操作さ れて制動力が発生 してい る 状態 (ブレーキ装置 が作動状態) に あ るか否かをブレーキスィ ッ チ信号 STOPの値が
「 1 」 であ るか否に基づいて判定する。 そ して、 ブレーキぺダ ルが操作さ れてい る場合にはステ ッ プ 2 0 5 5 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 0 6 0 に進み、 同ス テ ッ プ 2 0 6 0 にて 前記ステ ッ プ 2 0 4 0 にて指示した油圧保持の解除を指示する 。 運転者がブ レーキペダルを操作 して制動力 を発生させた場合 には、 も はやブレーキア ク チユエ一夕 4 0 によ る制動力 を発生 させる必要がないか らである。 ■
なお、 ステ ッ プ 2 0 5 5 の判断は、 ブレ一キア クチユエ一夕 4 0 が接続さ れたブレーキマス タ シ リ ンダの発生油圧が所定圧 力以上となっ ているか否かに基づいて行っ てもよい。
次いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 0 6 5 に進み、 同ス テ ツ プ 2 0 6 5 にて 目標減速库 G T の値を 「 0 」 と し、 ステ ッ プ 2 0 9 5 に進む。 また、 上記ステ ッ プ 2 0 5 5 にてブレーキぺダ ルが操作さ れていない と判定さ れる場合には、 油圧保持を解除 する こ とな く ステ ッ プ 2 0 9 5 に直接進む。
( MODE- 3···介入制動モー ド)
次に、 図 1 6 のステ ッ プ 1 6 2 5 、 及び図 1 9 のステ ッ プ 1 9 6 0 にて、 状態変数 MODEの値が 「 3 」 に設定さ れた場合につ いて説明する。 こ の場合、 。 11 1 0 & は図 1 4 のステ ッ プ 1 4 2 0 か ら ステッ プ 1 4 5 0 に進み、 図 2 1 に示 した MODE- 3 ( 介入制動モー ド) のサブルーチンの処理をステ ッ プ 2 1 0 0 か ら 開始する。 次いで、 C P U 1 0 a は、 ス テ ッ プ 2 1 0 5 に進 んで自車が停止し ( V = 0 ) 、 且つブレーキペダルが操作さ れ 制動力が発生 している状態にあ るか否かを ブレーキスィ ツ チ信 号 STOPの値が 「 1 」 であるか否に基づいて判定する。
そ し.て、 自車が停止 していて、 且つブレーキペダルが操作さ れてい る場合、 〇 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 1 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 1 1 0 に進み、 同 ステ ッ プ 2 1 1 0 に て状態変数 MODEの値を 「 0 」 と した後にステ ッ プ 2 1 1 5 に進 む。 これによ り 、 C P U l O a の処理は、 次回のメイ ンル一チ ンの実行時に MODE- 0 (停車モー ド) に移行する。
一方、 自車が停止 していないか、 又はブ レーキペダルが操作 さ れていない場合、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 0 5 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 2 1 2 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 1 2 0 にて障害物が依然 と して存在する か否かを、 車間距離セ ンサ 1 2 の発生する ミ リ 波 レーダの反射波の有無によ り 判定する。 そ して、 こ の段階でミ リ 波 レーダの反射波が無ければ、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 2 0 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 2 1
2 5 に進み、 同ステッ プ 2 1 2 5 にて状態変数 MODEの値を 「 4 J と し、 ステッ プ 2 1 1 5 に進む。
また、 依然 と して障害物が存在する と、 C P U l O a はステ ッ プ 2 1 2 0 にて 「 Y e s 」 と判定 し、 ステ ッ プ 2 1 3 0 に進 んで上記ステ ッ プ 1 7 0 5. (図 1 7 ) と 同様に介入制動用 のパ ラ メ ータ を設定する。 そ して、 C P U l O a は、 ステ ッ プ 2 1
3 5 に進んで図 1 8 の警報判断サブルーチンの処理を実行する 。 即ち 、 ステ ッ プ 2 1 3 0 及びステ ッ プ 2 1 3 5 によ り 介入制 動を実行すべき状態が継続しているか否かを判定する。
こ の結果、 介入制動を実行すべき状態でな く なっ ていれば、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 5 にて 「 0 」 に設定される力、 ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 3 5 か ら ステ ッ プ 2 1 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 1 4 0 にて先行車の速度 V f が前記所定速度 V f 0よ り 大き いか否か を判定する こ と で、 自 車の前方に存在する物体が静止物であるか否かを判定する。 そ して、 先行車の速度 V fが前記所定速度 V f Oよ り 大き い場合 ( 非静止物の場合) には、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 4 0 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 1 4 5 に進み、 同ステ ッ プ 2 1 4 5 にて状態変数 MODEの値を 「 5 」 に設定 し、 その後ステ ッ プ 2 1 1 5 に進む。 ステッ プ 2 1 4 0 での非静止物の判定によ り 、 移動中 (走行中) の先行車を対象 と した介入制動では車間制御 (MODE- 5) を実施する。
他方、 介入制動を実行すべき状態が継続 してい る場合には、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 0 にて 「 1 」
に設定される 力 ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 3 5 力、 ら ステ ッ プ 2 1 1 5 へ と進む。 また、 上記ステ ッ プ 2 1 4 0 にて先行 車の速度 V f が前記所定速度 V f 0よ り 小さ い と判定さ れる 場合 、 じ ? 11 1 0 & はステッ プ 2 1 1 5 に進む。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 2 1 1 5 にて、 介入制動に対応す る警報を行 う べ く 警告音及び画像の出力 を指示する。 次いで、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 1 5 0 に進み、 図 2 0 にて示し た 目 標減速度 G T演算サブルーチンを実行し、 介入制動に対する 目 標減速度 G T を求め、 その後ステ ッ プ 2 1 9 5 を経由 して図 1 4 のステッ プ 1 4 3 0 に戻る。
この結果、 C P U 1 0 a はステップ 1 4 3 0 にて図 2 1 のステツ プ 2 1 1 5 にて指示された警告音及び画像を警報装置 3 0 から発生 させる。 次いで、 C P U 1 0 a はステップ 1 4 3 5 に進んで図 2 1 のステップ 2 1 5 0 にて求められた介入制動用の目標減速度 G Tに 基づく 処理を行い、 実際の減速度 G Dの絶対値と 目標減速度 G T と が等し く なるよう にブレーキアクチユエ一夕 4 0 に対して指示信号 を出力し制動力を制御する。
( M0DE-4- G抜きモ一 ド)
次に、 介入制動を実行 してい る と き に障害物が消失 し、 状態 変数 MODEの値が 「 4 」 に設定された場合、 即ち 、 図 2 1 に示 し たステ ッ プ 2 1 2 0 にて 「 N o 」 と判定さ れてス テッ プ 2 1 2 5 にて状態変数 MODEの値が 「 4 」 に設定された場合について説 明する 。 こ の場合、 C P U l O a は図 1 4 のステ ッ プ 1 4 2 0 力 らステッ プ 1 4 5 5 に進み、 図 2 2 に示 した MODE- 4 ( G抜き モー ド) のサブルーチン の処理をステ ッ プ 2 2 0 0 か ら 開始す る。 こ の MODE- 4は、 介入制動中 に先行車が車線変更等を行 う こ と によ り 車間距離 Dが突然増大 して介入制動を急に中止 (制動 力 を急に減少) した と き に生 じる大きな加速度変化に よ る シ ョ ッ ク の発生を防止する ため、 目標減速度 G T を段階的 に (徐々 に) 減少さ せる ためのモー ドであ る。 以下、 具体的な処理につ いて説明する。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 2 2 0 0 カゝ ら処置を開始する と、 ステ ッ プ 2 2 0 5 に進んで 目標減速度 G Tが所定の比較的小さ な減速度 G T 0 (例え ば、 0 . 2 · g ) よ り 小さ いか否力、 を判 定する 。 介入制動中 の 目 標減速度 G T は所定の減速度 G T 0よ り 大き いので、 。 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 2 0 5 にて 「 N o 」 と判定 してステ ッ プ 2 2 1 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 2 1 0 にて 介入制動に対応する警報を行う べ く 警告音及び画像の出力 を指 示する 。 次いで、 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 2 1 5 に進み、 同 ステ ッ プ 2 2 1 5 にてその時点の 目標減速度 G Tか ら一定値△ GTを減算 した値 を新たな 目標減速度 G T と して設定 し、 これに よ り 、 介入制動時にお ける 目標減速度 G T は徐々 に小さ く なつ て行く 。 その後、 C P U 1 0 a はステッ プ 2 2 9 5 を経由 して 図 1 4 のステッ プ 1 4 3 0 に戻る。
この結果、 C P U 1 0 a はステップ 1 4 3 0 にて図 2 2 のステツ プ 2 2 1 0 にて指示された介入制動に対応した警告音及び画像を警 報装置 3 0から発生させる。 次いで、 C P U l O a はステップ 1 4 3 5 に進んで図 2 2 のステップ 2 2 1 5 にて徐々 に減少された目標 減速度 G Tに基づく 処理を行い、 実際の減速度 G Dの絶対値が目標 減速度 G Tの絶対値よ り小さい場合にはブレ一キアクチユエ一夕 4 0 に対して制動油圧を高めるための指示信号を出力し制動力を増大 する。
その後、 時間の経過に伴ない、 ステ ッ プ 2 2 1 5 が繰 り 返 し 実行さ れる と 、 目 標減速度 G T は所定の減速度 G T 0よ り 小 さ く なる ので、 C P U 1 0 a は上記ステ ッ プ 2 2 0 5 の実行時に
「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 2 2 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 2 2 0 にて状態変数 MODEの値を 「 1 」 とする。 これによ り 、 C P U 1 0 a は図 1 4 のステ ッ プ 1 4 2 0 力、 ら ステ ッ プ 1 4 2 5 へと進むよ う になる。
( MODE— 5···車間制御モー ド)
次に、 介入制動を実行してい る と き に、 介入制動を実行する 必要がな く な り 、 状態変数 MODEの値が 「 5 」 に設定された場合
、 即ち 、 C P U 1 0 a が図 2 1 に示 したステ ッ プ 2 1 3 5 力、 ら ステ ッ プ 2 1 4 0 に進み、 同ステ ッ プ 2 1 4 0 にて 「 Y e s 」 と判定 し、 ス テ ッ プ 2 1 2 5 に進んで状態変数 M 0 DEの値を 「 5 」 に設定 した場合につ いて説明する 。 こ の MODE- 5 (車間制御モ — ド) は、 走行中の先行車に対 して介入制動によ っ て同介入制 動を行う 必要がない程度に まで 自車の車速 V を低下させた後、. 目標減速度 G T を小さ な値 G T S (例えば、 0 · 1 · m ax · g ) と して緩やかな減速を行い、 これによ り 一次警報が発生 しな い更に安全な車間距離を確保しょ う とするモー ドである。
こ の場合、 C P U 1 0 a は図 1 4 のステ ッ プ 1 4 2 0 力、 らス テ ツ プ 1 4 6 0 に進み、 図 2 3 に示 した MODE- 5 (車間制御モ一 ド) のサブルーチンの処理をステ ッ プ 2 3 0 0 か ら 開始 し、 続 く ステ ッ プ 2 3 0 5 にて障害物が依然と して存在するか否かを' 、 車間距離セ ンサ 1 2 の発生する ミ リ 波 レーダの反射波の有無 によ り 判定する 。 こ の段階でミ リ 波 レーダの反射波が無ければ 、 0 ? 11 1 0 & はステッ プ 2 3 0 5 にて 「 N o 」 と判定 してス テ ツ プ 2 3 1 5 に進み、 同ステ ッ プ 2 3 1 5 にて状態変数 MODE の値を 「 1 」 と してステッ プ 2 3 1 5 に進む。
また、 依然 と して障害物が存在する と、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 3 0 5 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ 2 3 2 0 に進 み、 同ステ ッ プ 2 3 2 0 にて上記ス テ ッ プ 1 7 0 5 と 同様に介 入制動用パ ラ メ 一タ を設定し、 ステ ッ プ 2 3 2 5 に進んで図 1 8 の警報判断サブルーチンの処理を実行する 。 即ち、 ステ ッ プ 2 3 2 0 及びス テ ッ プ 2 3 2 5 によ り 介入制動を再び実行すベ き状態となっ ている否かを判定する。 '
そ して、 介入制動を実行すべき状態になっ てい る場合、 発令 許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のステ ッ プ 1 8 7 0 にて 「 1 」 に設 定さ れるか ら 、 C P U 1 0 a は上記ステ ッ プ 2 3 2 5 か ら ステ ッ プ 2 3 3 0 に進んで状態変数 MODEの値を 「 3 」 に設定し、 そ の後ステ ッ プ 2 3 1 5 に進む。 他方、 介入制動を実行すべき状 態にな っ ていな い場合には、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 の
ステ ッ プ 1 8 7 5 にて 「 0 」 に設定されるか ら 、 C P U l O a は上記ステ ッ プ 2 3 2 5 カゝ ら ステ ッ プ 2 3 3 5 に進む。
C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 2 3 3 5 にて上記ステ ッ プ 1 Ί 3 5 と 同様に一次警報用パ ラ メ ータ (但し 、 空走時間 て はブ レー キ 「オ フ」 時の値) を設定 し、 ステ ッ プ 2 3 4 0 に進んで図 1 8 の警報判断サブルーチンの処理を実行する。 即ち 、 ステ ッ プ 2 3 3 5 及びステッ プ 2 3 4 0 に よ り 一次警報を実行すべき状 態となつ ている否かを判定する。
こ の と き、 一次警報を実行すべき状態 となっ ていない場合に は、 発令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のス テ ッ プ 1 8 7 5 にて 「 0 」 に設定されるか ら 、 ? 11 1 0 & はステ ッ プ 2 3 4 0 カ、 ら ステ ッ プ 2 3 4 2 に進み、 同ス テ ッ プ 2 3 4 2 にて 自車の速度 Vが先行車の速度 V f か ら m (例え ば 5 k m / h ) だけ小 さ な 速度よ り 小さ い速度になっ てい る か否か を判定する。 これは、 自 車の速度 Vが先行車の速度 V f よ り も十分に小 さ い値 にな つ て MODE- 5 (車間制御モー ド) を終了 して も安全であ る こ と を確 認する ためであ る 。 そ して、 自車の速度 V が先行車の速度 V f か ら mだけ小さ な速度よ り 小さ い速度になっ ていれば、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 3 4 2 にて 「 Y e s 」 と判定 してステ ッ プ
2 3 4 5 に進み、 同ステ ッ プ 2 3 4 5 にて状態変数 MODEの値を 「 1 」 に設定し、 その後ス テ ッ プ 2 3 1 5 に進む。 ステ ッ プ 2
3 4 2 を設けた の は、 自車の速度 Vが先行車の速度 V f か ら m だけ小さな速度よ り 小さ い速度になっ ていれば、 ステ ッ プ 2 3
4 5 に進んで MODE- 5の車間制御モ一 ド を終了 し MODE- 1の非警報 モー ド に入っ た直後において一次警報が再び実行されて し ま う 事態が確実に回避できるか らである。
なお、 上記ス テ ッ プ 2 3 3 5 にて、 余裕車間距離 d 0を所定値 dO ( > 0 ) だけ大き く 設定 し、 値 dO+ dO a を図 1 8 のステ ツ プ 1 8 1 5 の dOと して使用する よ う にする こ とが望ま し い。 こ れによ っ て も、 ステ ッ プ 2 3 4 0 に進んで MODE- 5の車間制御モ ― ド を終了 し MODE- 1の非警報モー ド に入っ た場合に、 一次警報
が直後に実行されて し ま う事態が確実に回避できる。
一方、 一次警報を実行すべき状態 とな つ て い る 場合には、 発 令許可フ ラ グ F の値は図 1 8 のス テ ッ プ 1 8 7 0 にて 「 1 」 に 設定さ れる か ら 、 C P U 1 0 a はステ ッ プ 2 3 4 0 か ら ステ ツ プ 2 3 1 5 へ進み、 同ステ ッ プ 2 3 1 5 にて介入制動用 に対す る警報を行 う べ く 警告音及び画像の出力 を指示する。 次いで、 C P U 1 0 a は、 ステ ッ プ 2 3 2 0 に進み、 同ステッ プ 2 3 2 0 にて 目標減速度 G T の値を 、 所定の小 さ な値 G T S (例え ば 、 0 . 1 ' 111& ' 8 ) に設定 し 、 ス テ ッ プ 2 3 9 5 を経由 し て図 1 4 のステ ッ プ 1 4 3 0 に戻る。
この結果、 C P U 1 0 a はステップ 1 4 3 0 にて図 2 3 のステツ プ 2 3 1 5 にて指示された介入制動用の警告音及び画像を警報装置 3 0か ら発生させる。 次いで、 C P U 1 0 a はステップ 1 4 3 5 に 進んで上記所定の小さな値とされた目標減速度 G Tに基づく処理を 行い、 実際の減速度 G D と 目標減速度 G T とを等しくするよう にブ レ一キアクチユエ一夕 4 0 に指示信号を送出する。 これによ り 、 緩 やかな減速が実行される。
このような減速が継続されると車速を先行車に対して大きく 低下 させる ことなく 、 所定の車間距離を確保するまで後退できる。 この 結果、 図 2 3 のステップ 2 3 4 0 の実行によ り一次警報を実行すベ き状態ではなく なつたと判定され、 C P U 1 0 a はステップ 2 3 4 0 からステップ 2 3 4 5へと移行して、 MODE- 1 (非警報モー ド) の 実行を再開する。
次に、 上記実施形態にお ける 「 m a Xチ ェ ッ ク 制御」 につ いて 説明する。 '
( m a Xチェ ッ ク制御)
上述 した一次警報、 二次警報、 及び介入制動の実施判断は、 現時点 ( t == 0 ) で電気制御装置 1 0 が認識 している先行車の 状態 (先行車の減速度 // f ) が、 そのま ま継続する も の と して 最接近距離 d m i nを求め る こ と に基づいている 。 しか しなが ら 、 図 2 6 の破線にて示 したよ う に、 時間 t 1にて先行車が突然に
急ブ レーキをか けて急減速 (減速度 = m a X · g ) す る と 、 電 気制御装置 1 0 が先行車の状態を認識する時間 と一次警報、 二 次警報、 又は介入制動の必要性を判断する ため に必要 とする時 間の和 ( r 1 ) のため に、 自車が先行車に極めて接近 して し ま う惧れがある。
そ こ で、 m a Xチェ ッ ク 制御 にお いては、 図 2 6 に示 し たよ う に、 現時点 ( t = 0 ) か ら 同現時点で予測 した最接近時点 ( t = t c ) までの期間の任意の時点 (図 2 6 においては t = t 1 ) で、 先行車がその時点で発生 し得る路面摩擦係数 m a xに よ り 定ま る最大減速度 ( ^ m a x * g ) で減速 した場合を想定 し、 その場合に、 自車が、 前記セ ンサ 1 1 〜 2 1 等及び電気制 御装置 1 0 によ る先行車及び自車の状態等の認識遅れ時間 と一 次, 二次警報又は介入制動の必要性を判断する ために必要 とす る演算処理時間の和 ( て 1 ) だけ遅れて、 同最大制動力 にて減 速を行えば、 自車と先行車の間に式 3 4 における余裕車間距離 d 0が確保 される か否か と い う 観点によ り 、 一次警報、 二次警 報、 又は介入制動の実施の必要性の有無を判定 し、 こ れに よ り 、 一次警報、 二次警報、 又は介入制動を実施する必要があ る と 判定された と きは、 先行車の状態 (先行車の減速度 f ) がそ の ま ま継続する も の と して最接近距離 (第 1 の最接近距離) d m i nを求め る 、 表 1 に基づく 第 1 最接近距離予測手段によ る方式 に基づいて一次警報、 二次警報、 又は介入制動を実施する必要 があ る と判定される前であ っ て も、 同一次警報、 二次警報、 又 は介入制動を実施する。
上記 m a xチェ ッ ク 制御 にお ける 具体的な実施条件、 最接近 距離 (第 2 最接近距離) d m i n、 及び最接近時速度 (第 2 最接近 時速度) V s は、 表 4 に示 した通 り であ り 、 これ ら に示さ れた 数式を実行する C P U 1 0 a は第 2 最接近距離予測手段の機能 を果たす。 こ の ^ m a Xチェ ッ ク 制御は、 走行中 の先行車に最接 近する場合 ( 自車の運転領域が図 1 1 に示 した ( 3 ) 又は ( 4 ) の領域にあ る場合) の一次警報、 二次警報、 及び介入制動に
対して実行 される。 また、 実際には、 上記表 4 に基づいて求め た第 2 最接近距離 dm i nと 、 例えばこ の場合の適正車間距離 (第 2 適正車間距離) と し ての上記余裕車間距離 ci 0と を 図 1 8 に 示 したルーチン と同様なルーチ ン によ り 比較し (例え ば、 図 1 8 のステ ッ プ 1 8 4 5 , 1 8 5 5 等で第 2 最接近距離 dminを求 め 、 ス テ ッ プ 1 8 1 5 で右辺 を余裕車間距離 d Oのみ とする) こ とで対応する 一次警報、 二次警報、 及び介入制動を実行する 。 なお、 各警報 と介入制動に対する 目標減速度 (第 2 目標減速 度) G T ( = r · g ) は上記最大限速度 ( max * g ) とする
(表 4 )
なお、 上記表 4 において、 値 Uは下記式 5 1 によ り 表さ れ、 値 △ は電気制御装置 1 0 が扱 う 値 の L S B 値であ り 、 同表 にお ける m a Xは、 車両が角度 0 の降坂路 を走行 してい る と き に下記式 5 2 に よ り 表さ れる路面勾配補正後の値であ る。 こ の 路面勾配補正を加え る の は、 路面摩擦係数 i in a x (補正前) が 同一でも車両の出 し得る最大減速度が異なるか らである。
U = て 一 て 1 …式 5 1
11 max = 11 max 補正刖 ) · c o s 0 — s i n 0 …式 5 2
以上のよ う に、 上記実施形態によれば、 適切なタイ ミ ングに て警報又は制動力が発生される と と も に、 その解除は同解除直 後に再び警報又は制動力が発生されない状態 となっ た と き に行 われる 。 ま た、 適正車間距離が確保される よ う に 目標減速度が 決定さ れる ので、 車両を安全な速度まで低下させ、 安全な車間 距離を維持 し、 または車両を安全に停止させる こ とができる。
なお、 上記の ステ ッ プについて、 同ステ ッ プが達成する機能 別手段 と してま と める と 、 ステ ッ プ 1 8 2 5 , 1 8 3 5 , 1 8 4 5 , 1 8 5 5 は、 最接近距離予測手段及び最接近時速度予測 手段の一部を構成 している。 ステ ッ プ 1 8 1 5 の右辺は適正車 間距離決定手段の一部を構成してい る。 ス テ ッ プ 1 4 3 0 , 1 4 3 5 , ス テ ッ プ 1 6 1 0 , 図 1 7 の全ス テ ッ プ、 ステ ッ プ 1 8 1 5 , 1 8 7 0 、 1 8 7 5·は衝突予防手段の一部を構成 して いる。 ステ ッ プ 1 7 3 5 , 1 7 4 0 (図 1 8 のス テ ッ プを含む ) 、 1 7 4 5 , 1 4 3 0 , 1 4 3 5 は第 1 衝突予防手段の一部 を構成 している 。 ステ ッ プ 1 7 2 0 , 1 7 2 5 (図 1 8 のステ ッ プを含む) 、 1 7 3 0 , 1 4 3 0 , 1 4 3 5 は第 2 衝突予防 手段の一部を構成 してい る。 また、 ステ ッ プ 1 7 0 5 , 1 7 1 0 (図 1 8 のス テ ッ プを含む) 、 1 7 1 5 , 1 4 3 0 , 1 4 3 5 は第 2 衝突予防手段の一部を構成 してい る。 ス テ ッ プ 1 9 3 0 , 1 9 3 5 (図 1 8 のステ ッ プを含む) 、 或い は、 ステ ッ プ 2 3 3 5 , 2 3 4 0 (図 1 8 のステ ッ プを含む) 、 2 3 4 2 、 は予防措置継続手段の一部を構成している。
また、 ステ ッ プ 2 0 0 5 は自車停止判定手段の一部を構成 し 、 ステ ッ プ 2 0 4 0 は停止時に制動力 を保持する制動力保持手 段 (停止時制動力保持手段) の一部を構成してい る。 更に、 ス テ ツ プ 2 0 5 5 は、 自車のブレーキ装置が運転者によ つ て作動 状態 と さ れている か否かを判定する ブレーキ作動判定手段の一 部を構成し、 ステ ッ プ 2 0 6 0 は制動力 の保持を解除する制動 力保持解除手段の一部を構成し、 ステ ッ プ 2 0 5 0 は自車のェ ンジ ン を停止させるエ ンジ ン停止手段の一部を構成してい る。 更に、 ステ ッ プ 1 4 3 5 は、 ブ レーキア ク チユエ一夕 4 0 と と も に制動力発生手段の一部を構成 し、 図 1 8 の各ステ ッ プは 目 標減速度演算手段の一部を構成している。
なお、 本発明は上記実施形態に限定される 二 と はな く 、 本発 明の範囲内において種々 の変形例を採用する とができる。