JPWO2020188726A1 - 収容部材と保護チューブとの接続構造 - Google Patents

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Abstract

線状伝送部材が外部に露出することを抑制することを目的とする。収容部材と保護チューブとの接続構造は、線状伝送部材と、線状伝送部材の一部である第1部分を収容する収容部材と、前記線状伝送部材の他の一部である第2部分を覆う保護チューブと、前記線状伝送部材のうち前記第2部分を挟んで前記第1部分とは反対側にある第3部分を収容する反対側収容部材と、を備える。前記保護チューブが、前記収容部材及び前記反対側収容部材の両方に達する長さ寸法に形成されている。

Description

本開示は、収容部材と保護チューブとの接続構造に関する。
特許文献1では、複数の被覆電線の一部がグロメットに収容されている。複数の被覆電線にはコルゲートチューブが被されている。コルゲートチューブの端部が、グロメット内に収容されることで、コルゲートチューブとグロメットが接続された状態となっている。
国際公開第2016/153045号
ここで、コルゲートチューブの端部とグロメットとの間で、被覆電線が外部に露出しないようにすることが望まれる。
そこで、本開示は、線状伝送部材が外部に露出することを抑制することを目的とする。
本開示の収容部材と保護チューブとの接続構造は、線状伝送部材と、前記線状伝送部材の一部である第1部分を収容する収容部材と、前記線状伝送部材の他の一部である第2部分を覆う保護チューブと、前記線状伝送部材のうち前記第2部分を挟んで前記第1部分とは反対側にある第3部分を収容する反対側収容部材と、を備え、前記保護チューブが、前記収容部材及び前記反対側収容部材の両方に達する長さ寸法に形成されているものである。
本開示によれば、線状伝送部材が外部に露出することを抑制できる。
図1は実施形態に係る収容部材と保護部材との接続構造を示す概略平面図である。 図2は収容部材と保護チューブとの接続構造の部分分解図である。 図3は図1の部分断面図である。 図4は第1変形例を示す部分拡大図である。 図5は第2変形例を示す部分拡大断面図である。 図6は第3変形例を示す部分拡大断面図である。 図7は第4変形例を示す部分拡大断面図である。 図8は収容部材と保護チューブとの接続構造を含むワイヤーハーネスを車両に組込んだ例を示す図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示の収容部材と保護部材との節底得構造は、次の通りである。
(1)収容部材と保護チューブとの接続構造は、線状伝送部材と、前記線状伝送部材の一部である第1部分を収容する収容部材と、前記線状伝送部材の他の一部である第2部分を覆う保護チューブと、前記線状伝送部材のうち前記第2部分を挟んで前記第1部分とは反対側にある第3部分を収容する反対側収容部材と、を備え、前記保護チューブが、前記収容部材及び前記反対側収容部材の両方に達する長さ寸法に形成されているものである。
保護チューブが、収容部材及び反対側収容部材の両方に達する長さ寸法に形成されるので、線状伝送部材が外部に露出することが抑制される。また、保護チューブと収容部材及び反対側収容部材との接続状態が容易に保たれる。
(2)前記収容部材は、前記第1部分を収容する収容本体部と、前記収容本体部から前記第2部分側に突出する延長部とを含み、前記線状伝送部材の延在方向において、前記保護チューブの端部が前記延長部に重なっていてもよい。線状伝送部材の延在方向において、前記保護チューブの端部が前記延長部に重なっているため、線状伝送部材がより外部に露出し難い。
(3)前記保護チューブの端部が前記延長部に被さっていてもよい。保護チューブと延長部との接続部分の太さを保護チューブ程度とできるため、収容部材と保護チューブとの接続構造が小型化される。
(4)前記延長部に、前記延長部に被さる前記保護チューブの端部の適切な位置を示す目印が設けられていてもよい。保護チューブは、延長部に被さるため、保護チューブの端部を目視できる。保護チューブの端部と目印との位置関係を目安として、保護チューブが延長部に適切に被さっているかどうかが確認される。
(5)前記収容本体部と前記延長部との境界が前記目印であってもよい。保護チューブが収容本体部と延長部との境界に達しているか否か、或は、保護チューブの端部と当該境界との位置関係を確認することによって、保護チューブが延長部に適切に被さっているかどうかが確認され得る。
(6)前記保護チューブの端部が前記延長部内に挿入されていてもよい。保護チューブの端部を延長部内で保護できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示における収容部材と保護部材との接続構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態]
以下、実施形態1に係る収容部材と保護部材との接続構造について説明する。図1は収容部材と保護部材との接続構造10を示す概略平面図である。この収容部材と保護部材との接続構造10は、線状伝送部材20と、収容部材30と、保護チューブ40と、コネクタカバー52A、52Bとを備える。コネクタカバー52A、52Bは、反対側収容部材の一例である。
線状伝送部材20は、線状伝送部材は、電気又は光等を伝送する線状の部材であればよい。例えば、線状伝送部材は、芯線と芯線の周囲の被覆とを有する一般電線であってもよいし、裸導線、シールド線、ツイスト線、エナメル線、ニクロム線、光ファイバ等であってもよい。電気を伝送する線状伝送部材としては、各種信号線、各種電力線であってもよい。また、線状伝送部材は、単一の線状物であってもよいし、複数の線状物の複合物(ツイスト線、複数の線状物を集合させてこれをシースで覆ったケーブル等)であってもよい。
ここでは、線状伝送部材20が電線20である例で説明する。電線20は、車両において電気部品同士を電気的に接続する配線部材である。ここでは、複数の電線20が車両における配線経路に応じた形態で束ねられている。このため、本接続構造10は、複数の電線を含むワイヤーハーネスの一部をなしていると捉えてもよい。ここでは、複数の電線20は、分岐しつつ束ねられている。なお、各図では、複数の電線20は、束ねられた形態で図示されている。本実施形態では、複数の電線20が3方向に延出するように、より具体的には、T字状に分岐するように束ねられている。本実施形態では、複数の電線20の分岐部分が第1部分21であり、当該第1部分21から延出する2つの部分が第2部分22A、22Bである。また、電線20のうち第2部分22Aを挟んで第1部分21とは反対側に第3部分23A、23Bが存在する。ここでは、第3部分23A、23Bは、電線20の端部である。
収容部材30は、電線20の一部である第1部分21を収容する部材である。ここでは、収容部材30は、複数の電線20の第1部分21として分岐箇所を収容している。つまり、収容部材30は、複数の電線20の分岐箇所を一定の分岐形状に維持する。収容部材30は、水が電線20を伝うことを抑制する止水部品であってもよい。
収容部材30は、電線20の第1部分21をインサート部分として金型成形した樹脂部品であってもよい。収容部材30は、電線20の第1部分21を収容可能な一対のケース状樹脂部品が組合わされた部品であってもよい。
保護チューブ40は、電線20の他の部分である第2部分22A、22Bを覆う管状の部材である。ここでは、保護チューブ40は、大径部42と小径部44とが交互に連なるコルゲートチューブであるとして説明する。保護チューブ40の内周部のうち大径部42の内側には、内周側に開口する凹部42gが形成されている。凹部42gは、大径部42の周方向全体に亘って形成されているため、凹部42gは、保護チューブ40の周方向に沿って形成された環状凹部42gである。かかる環状凹部42gは、保護チューブ40の端部を含み、当該保護チューブ40の長手方向全体に間隔をあけて複数形成されている。保護チューブ40は、同一形状部分が連続する管形状であってもよい。
電線20の端部にコネクタ50A、50Bが接続されている。このコネクタ50A、50Bの基端部にコネクタカバー52A、52Bが被さっている。すなわち、すなわち、電線20の端部には端子が接続されており、当該端子がコネクタ50A、50Bに形成されたキャビティ内に保持されている。電線20は、コネクタ50A、50Bの基端部から外方に延出している。コネクタカバー52Aは、電線20のうちコネクタ50A内の部分及びコネクタ50Aの基端側から延出する部分を含む第3部分23Aを覆っているため、反対側収容部材の一例である。同様に、コネクタカバー52Bは、電線20のうちコネクタ50B内の部分及びコネクタ50Bの基端側から延出する部分を含む第3部分23Bを覆っているため、反対側収容部材の一例である。
上記収容部材30は、電線20のうち第1部分21を収容しており、保護チューブ40は、電線20のうち第2部分22A、22Bを覆っており、コネクタカバー52A、52Bは、電線20のうち第3部分23A、23Bを収容している。この場合に、電線20を保護するために、収容部材30及び保護チューブ40は、それらの間で電線20が露出することなく、当該電線20を覆うとよい。また、コネクタカバー52A、52B及び保護チューブ40は、それらの間で電線20が露出することなく、当該電線20を覆うとよい。そこで、本収容部材と保護チューブとの接続構造10では、次の構成が採用されている。
図2は収容部材と保護チューブとの接続構造10の部分分解図であり、図3は図1の部分断面図である。
図1〜図3に示すように、保護チューブ40は、収容部材30及びコネクタカバー52A、52Bの両方に達する長さ寸法に形成されている。ここで、保護チューブ40が収容部材30に達するとは、保護チューブ40の端部が収容部材30に接触し、或は、電線20の延在方向において収容部材30の少なくとも一部に重複した状態となることをいう。これにより、保護チューブ40と収容部材30との間で電線20が露出することが抑制される。同様に、保護チューブ40がコネクタカバー52A、52Bに達するとは、保護チューブ40の端部がコネクタカバー52A、52Bに接触し、或は、電線20の延在方向においてコネクタカバー52A、52Bの少なくとも一部に重複した状態となることをいう。これにより、保護チューブ40とコネクタカバー52A、52Bとの間で電線20が露出することが抑制される。
本実施形態においては、収容部材30は、収容本体部32と、延長部34A、34Bとを備える。
収容本体部32は、電線20の第1部分21を収容している。ここでは、収容本体部32は、複数の電線20の分岐部分である第1部分21を収容している。収容本体部32により、複数の電線20の分岐形状が一定に保たれかつ保護されている。より具体的には、収容本体部32は、直方体状に形成されている。収容本体部32が直方体状である必要は無く、その他の形状であってもよい。例えば、収容本体部は、直方体状部分に凹み、凸部が形成された形状、平面と曲面が複合化された形状等であってもよい。複数の電線20が収容本体部32の一側面側から当該収容本体部32内に導かれている。複数の電線20の分岐部分である第1部分21が収容本体部32内に収容され、第1部分21で分岐して延出する第2部分22A、22Bが、収容本体部32の他の側面及びその隣の側面から外方に向けて延出している。
延長部34A、34Bは、収容本体部32から、電線20の第2部分22A、22B側に突出する形状に形成されている。ここでは、延長部34Aは、収容本体部32の側面から突出する円筒形状に形成されている。電線20の第1部分21のうち収容本体部32の側面から延出する部分が、当該延長部34Aに収容されている。第2部分22Aが当該延長部34Aの先端部から外方に延出している。延長部34Bは、収容本体部32の他の側面から突出する円筒形状に形成されている。電線20の第1部分21のうち収容本体部32の他の側面から延出する部分が、当該延長部34Bに収容されている。第2部分22Bが当該延長部34Bの先端部から外方に延出している。延長部34A、34Bは角筒形状に形成されていてもよい。
収容部材30が、第1部分21をインサート部分として金型成形された樹脂部品である例を想定すると、延長部34A、34Bは、収容本体部32と共に、第1部分21をインサート部分として金型成形した樹脂部分であることが想定される。収容部材30が第1部分21を収容可能な一対のケース状樹脂部品が組合わされた部品である例を想定する。この場合、延長部34A、34Bは、収容本体部32と共に分割された半筒状の部分であり、当該半筒状の部分が第1部分21を挟込むように組合わされた部分であることが想定される。
延長部34A、34Bは、保護チューブ40の端部内に挿入可能な太さに形成されている。ここでは、延長部34A、34Bの本体部分の外径は、保護チューブ40の内径よりも小さく設定されている。
コネクタカバー52Aは、収容本体部53Aと、延長部54Aとを備える部材であり、例えば、樹脂等で金型成形された部品である。コネクタカバー220は、モールドで一体形成された部品でもよいし、一対のケース状の樹脂部品を組み合わせた部品でもよい。コネクタカバー52Aは、ゴム等の弾性部材によって形成されていてもよい。
収容本体部53Aは、コネクタ50Aの後端部に被さり、コネクタ50Aと共に電線20の端部である第3部分23Aを収容している。延長部54Aは、収容本体部53Aの基端部から延出する筒形状部分であり、電線20のうち収容本体部53Aの基端部から延出する第3部分23Aを収容している。電線20のうち上記延長部34Aと延長部54Aとの間の部分が第2部分22Aである。
コネクタカバー52Bは、収容本体部53Bと、保持部54Bとを備える部材であり、例えば、樹脂等で金型成形された部品である。コネクタカバー220は、モールドで一体形成された部品でもよいし、一対のケース状の樹脂部品を組み合わせた部品でもよい。コネクタカバー52Bは、ゴム等の弾性部材によって形成されていてもよい。
収容本体部53Bは、コネクタ50Bの後端部に被さり、コネクタ50Bと共に電線20の端部である第3部分23Bを収容している。保持部54Bは、収容本体部53Bの基端部から延出する筒形状部分である。保持部54Bは、保護チューブ40の他方の端部を収容可能な形状に形成されており、その内周部に保護チューブ40の他方の端部の環状凹部に嵌り込むチューブ位置決め凸部55Bが形成されている。保持部54Bは、電線20のうち収容本体部53Bの基端部から延出する第3部分23Bを、保護チューブ40の他方の端部と共に収容している。コネクタカバー52Bについては、2分割構成として、コネクタ50B及び保護チューブ40の他端部を挟込んで固定した状態で合体する構成としてもよい。電線20のうち上記延長部34Bと保持部54Bとの間の部分が第2部分22Bである。
収容部材30とコネクタカバー52Aとの間において、保護チューブ40は、収容部材30及びコネクタカバー52Aの両方に達する長さ寸法に形成されている。ここでは、保護チューブ40の一端部は、延長部34Aに被さった状態で収容本体部32に接触している。保護チューブ40の一端部は、電線20の延在方向において収容部材30の一要素である延長部34Aに重複しているから、保護チューブ40は収容部材30に達している。また、保護チューブ40の他端部は、延長部54Aに被さった状態で収容本体部53Aに接触している。保護チューブ40の他端部は、電線20の延在方向においてコネクタカバー52Aの一要素である延長部54Aに重複しているから、保護チューブ40はコネクタカバー52Aに達している。
保護チューブ40の長さLを、各部間の距離との関係で検討する。保護チューブ40の長さLは、延長部34Aと延長部54Aとの距離D1を超えていることが好ましい。また、保護チューブ40の長さLは、電線20の延在方向において、延長部34Aと収容本体部53Aとの距離D2、及び、収容本体部32と延長部54Aとの距離D3のうち長い方よりも大きいことが好ましい。これにより、保護チューブ40が延長部34A、54Aに被さった状態が保たれ易い。例えば、保護チューブ40の長さLは、収容本体部32と収容本体部53Aとの距離D3と同じに設定されてもよい。また、保護チューブ40の長さLは、電線20の延在方向において、収容本体部32と収容本体部53Aとの距離Dよりも大きいことが好ましい。この場合、保護チューブ40は、収容本体部32と収容本体部53Aとの間に圧縮状態で配設される。
収容部材30とコネクタカバー52Bとの間において、保護チューブ40は、収容部材30及びコネクタカバー52Bの両方に達する長さ寸法に形成されている。ここでは、保護チューブ40の一端部は、延長部34Bに被さった状態で収容本体部32に接触している。保護チューブ40の一端部は、電線20の延在方向において収容部材30の一要素である延長部34Bに重複しているから、保護チューブ40は収容部材30に達している。また、保護チューブ40の他端部は、保持部54B内に保持された状態となっている。保護チューブ40の他端部は、電線20の延在方向においてコネクタカバー52Bの一要素である保持部54Bに重複しているから、保護チューブ40はコネクタカバー52Bに達している。
換言すると、保護チューブ40の他端部は、保持部54Bによって位置決めされた状態で保持される。保護チューブ40の他端部が保持部54Bによって位置決めされた位置を基準として、保護チューブ40の長さL1は、延長部34Bの先端部の位置P1を超えて、収容部材30の位置P2に達することができる大きさに設定されている。保護チューブ40は、その一端部が収容部材30に接する長さに設定されていてもよいし、当該一端部が延長部34Bに被さる長さに設定されていてもよい。上記と同様に、保護チューブ40の長さL1は、収容部材30とコネクタカバー52Bとの間で圧縮される大きさであってもよい。
この収容部材と保護チューブとの接続構造10によると、保護チューブ40が収容部材30及び反対側収容部材であるコネクタカバー52A、52Bに達する長さ寸法に形成される。このため、電線20が収容部材30及び保護チューブ40の間或はコネクタカバー52A、52B及び保護チューブ40の間から外部に露出することが抑制される。
また、収容部材30とコネクタカバー52A、52Bとの距離と、保護チューブ40の長さ寸法との設定によって、保護チューブ40と収容部材30或はコネクタカバー52A、52Bとの接続状態が保たれるようにすることができる。これにより、保護チューブ40と収容部材30或はコネクタカバー52A、52Bとを接続するための特別な構成、例えば、ひっかけ構造、ベルト止構造、テープ巻回固定構造等を省略することが可能となり、それらの接続状態が簡易な構成で保たれる。
また、保護チューブ40の端部が延長部34A、34B、54A、保持部54Bに重なった状態となっているため、保護チューブ40と収容部材30、コネクタカバー52A、52B等の間に隙間が生じ難く、電線20がより外部に露出し難い。
また、保護チューブ40の端部が延長部34A、34B、54Aに被さっているため、保護チューブ40と延長部34A、34B、54Aとの接続部分の太さが保護チューブ40程度となる。このため、本接続構造10が小型化される。また、保護チューブ40が延長部34A、34B、54Aに被さっており、保護チューブ40の端部を外部から目視できる。このため、保護チューブ40が延長部34A、34B、54Aにどの程度被さっているかどうかを確認されやすい。
[変形例]
上記実施形態を前提として各種変形例について説明する。
図4は第1変形例を示す部分拡大図である。本変形例では、延長部34Aに、当該延長部34Aに被される保護チューブ40の適切な位置を示す目印136Aが設けられている。ここでは、延長部34Aの基端部に延長部34Aの本体部分よりも環状に突出する凸部が形成されている。この凸部の先端側の段差が目印136Aである。
保護チューブ40を延長部34Aに被せる際には、保護チューブ40の端部と目印136Aとの相対的な位置関係を目視で確認し、保護チューブ40の端部が目印136Aを超えるようにする。これにより、保護チューブ40が延長部34Aにしっかりと被さっているかが確認される。つまり、保護チューブ40は、延長部34Aに被さるため、保護チューブ40の端部が目視で確認される。そして、保護チューブ40の端部と目印136Aとの位置関係を目安として、保護チューブ40が延長部34Aに適切に被さっているかどうかが確認される。
本変形例では、延長部34Aに凸部を形成し、当該凸部の段差によって目印136Aを形成した例である。上記第1実施形態においても、収容本体部32と延長部34Aとの境界を目印36Aとし、保護チューブ40の端部と当該目印36Aとの位置関係を確認することによって、保護チューブ40が延長部34Aに適切に被さっているかどうかが確認されてもよい。例えば、保護チューブ40の端部が当該目印36Aに達している場合、即ち、収容本体部32に接している場合に、保護チューブ40が延長部34Aに適切に被さっていると判断されるようにしてもよい。また、保護チューブ40の端部の目印36Aとの距離が所定寸法又は所定寸法以下である場合に、保護チューブ40が延長部34Aに適切に被さっていると判断されるようにしてもよい。
図5は第2変形例を示す部分拡大断面図である。本変形例では、延長部34Aに、保護チューブ40の環状凹部42gに嵌る位置決め凸部235Aが形成されている。ここでは、位置決め凸部235Aは、延長部34A、34Bの周方向に沿って突出する環状凸部形状に形成されており、延長部34Aの先端部と基端部との間に形成されている。位置決め凸部235Aの外径は、保護チューブ40の最小内径よりも大きく、環状凹部42gの内径と同じかこれよりも小さい。また、位置決め凸部235Aの厚みは、環状凹部42gの幅(保護チューブ40の軸方向に沿った方向における幅)と同じかこれよりも小さい。位置決め凸部235Aの変形例として、傾斜面235g(図5の2点鎖線参照)が設けられていてもよい。傾斜面235gは、保護チューブ40を外嵌めし易くするための部分である。例えば、位置決め凸部235Aの外面に、延長部34Aの先端側に向って内向き傾斜するように傾斜面235gが形成されていればよい。これにより、保護チューブ40を延長部34Aに外嵌めすると、保護チューブ40が当該傾斜面235gに当って延長部34Aの基端側に円滑にガイドされる。これにより、保護チューブ40を延長部34Aに外嵌めし易くなる。また、保護チューブ40を延長部34Aに被せた状態では、位置決め凸部235Aのうち延長部34Aの基端側部分が環状凹部42g内に嵌り込んだ状態となるので、保護チューブ40は延長部34Aから抜け難い。
そして、延長部34Aが保護チューブ40の端部内に押込まれるようにして、保護チューブ40の端部が延長部34Aに被せられると共に、位置決め凸部235Aが、保護チューブ40の端部の環状凹部42gに嵌め込まれる。これにより、保護チューブ40が延長部34Aから外れ難くなる。
図6は第3変形例を示す部分拡大断面図である。本変形例では、延長部34Aに代えて、延長部334Aが設けられている。延長部334Aの内径は、保護チューブ40の外径よりも大きく設定されている。このため、保護チューブ40の端部は、当該延長部334A内に挿入可能となっている。
この例では、保護チューブ40の一端部は、延長部334A内に挿入された状態で、当該延長部334Aを含む収容部材330に達する状態となる。上記のように、保護チューブ40は、収容部材330及びコネクタカバー52Aに達する長さ寸法に形成されているため、保護チューブ40の端部が延長部334Aから脱し難くなり、保護チューブ40と収容部材330との間で電線20が外部に露出し難い。
本変形例によると、保護チューブ40の端部が延長部334A内に挿入されているため、保護チューブ40の端部を延長部334A内で保護できる。また、上記のように、保護チューブ40の長さ寸法の設定によって、保護チューブ40が延長部334Aから脱し難い構成が担保されているため、延長部334Aに保護チューブ40の端部に引っ掛かる構造等が省略される。また、保護チューブ40の端部が延長部334A内に十分に入り込んでいるかどうかといった確認も省略され得る。
図7は第4変形例を示す部分拡大断面図である。本変形例では、上記実施形態に係る収容部材30に対応する収容部材430において、延長部34A、34Bが省略されている。また、コネクタカバー52Aに対応するコネクタカバー452Aにおいて延長部54Aが省略されている。
この場合でも、保護チューブ40が収容部材430及びコネクタカバー452Aに達して接触する長さ寸法に設定されていれば、保護チューブ40と収容部材430及びコネクタカバー452Aとの間で、電線20が露出し難くなる。同様に、保護チューブ40がコネクタカバー452Bから収容部材430に達して接触する長さ寸法に設定されていれば、保護チューブ40と収容部材430との間で、電線20が露出し難くなる。
上記実施形態において、収容部材30が複数の電線20の分岐部分を収容していることは必須ではない。収容部材は、電線の延在方向中間部を収容していてもよいし、電線の端部を収容していてもよい。上記各変形例においても同様である。
実施形態又は変形例において説明したコネクタカバーは、コネクタと一体成形された部分であってもよい。
図8は上記収容部材と保護チューブとの接続構造10等を含むワイヤーハーネスWH1、WH2を車両に組込んだ例を示す図である。
上記ワイヤーハーネスWH1は、例えば、車体500と車輪510との間を接続する配線用の部材として、車両に組込むことができる。車輪用のワイヤーハーネスについては、ホイールハウスと車輪510との間の狭いスペースに配設する必要がある。しかも、車輪周りに配設されることから、保護の要請も比較的高い。上記接続構造10等では、保護チューブ40と収容部材30等との間で電線20が露出することを抑制しつつ、それらの接続構造10の小型化を図ることができる構成である。このため、車体500と車輪510との間を接続するワイヤーハーネスWH1として用いるのに適している。
また、上記ワイヤーハーネスWH2は、例えば、車両のうち車室よりも前方にあり、外部とは区切られた空間Sに配設される配線用の部材として車両に組込むことができる。前記空間Sは、内燃機関を備えた車両においては、エンジンルームと称される空間であり、電気自動車においては、電気モータが配置されることがある空間である。かかる空間Sは、内燃機関、電気モータ等の動力発生器が配設される空間Sと把握してもよい。空間Sは、内燃機関、電気モータによって、振動し易い環境であるたため、空間Sに配置される配線部材にも振動が加わる。
保護チューブ40の長さ寸法が収容部材30及びコネクタカバー52A、52Bに達する大きさに設定されている。このため、接続構造10を含むワイヤーハーネスWH2が上記空間Sに配設された場合、振動状態下においても、保護チューブ40が収容部材30、コネクタカバー52A、52Bに達した状態が保たれ易い。特に、保護チューブ40の端部が延長部34A、34B、54A、保持部54Bに重なっている。このため、ワイヤーハーネスWH2が振動したとしても、保護チューブ40が延長部34A、34B、54Aに被さっている分は、保護チューブ40が変位しても、電線20の露出が抑制される。このため、簡易な構成で、振動環境下においても電線20が十分に保護される。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わされ得る。例えば、保護チューブの一端部と他端部とにおいて、実施形態のように、保護チューブが延長部に対して重なっている構成と、第4変形例のように、延長部が省略された構成とが併存していてもよい。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 接続構造
20 線状伝送部材(電線)
21 第1部分
22A、22B 第2部分
23A、23B 第3部分
30 収容部材
32 収容本体部
34A、34B 延長部
36A 目印
40 保護チューブ
42 大径部
42g 環状凹部
44 小径部
50A、50B コネクタ
52A、52B コネクタカバー
53A、53B 収容本体部
54A 延長部
54B 保持部
55B チューブ位置決め凸部
136A 目印
235A 位置決め凸部
330 収容部材
334A 延長部
430 収容部材
452A、452B コネクタカバー
500 車体
510 車輪
S 空間
WH1、WH2 ワイヤーハーネス1
本開示の収容部材と保護部材との接続構造は、次の通りである。
ここでは、線状伝送部材20が電線20である例で説明する。電線20は、車両において電気部品同士を電気的に接続する配線部材である。ここでは、複数の電線20が車両における配線経路に応じた形態で束ねられている。このため、本接続構造10は、複数の電線を含むワイヤーハーネスの一部をなしていると捉えてもよい。ここでは、複数の電線20は、分岐しつつ束ねられている。なお、各図では、複数の電線20は、束ねられた形態で図示されている。本実施形態では、複数の電線20が3方向に延出するように、より具体的には、T字状に分岐するように束ねられている。本実施形態では、複数の電線20の分岐部分が第1部分21であり、当該第1部分21から延出する2つの部分が第2部分22A、22Bである。また、電線20のうち第2部分22A、22Bを挟んで第1部分21とは反対側に第3部分23A、23Bが存在する。ここでは、第3部分23A、23Bは、電線20の端部である。
10 接続構造
20 線状伝送部材(電線)
21 第1部分
22A、22B 第2部分
23A、23B 第3部分
30 収容部材
32 収容本体部
34A、34B 延長部
36A 目印
40 保護チューブ
42 大径部
42g 環状凹部
44 小径部
50A、50B コネクタ
52A、52B コネクタカバー
53A、53B 収容本体部
54A 延長部
54B 保持部
55B チューブ位置決め凸部
136A 目印
235A 位置決め凸部
330 収容部材
334A 延長部
430 収容部材
452A、452B コネクタカバー
500 車体
510 車輪
S 空間
WH1、WH2 ワイヤーハーネ

Claims (6)

  1. 線状伝送部材と、
    前記線状伝送部材の一部である第1部分を収容する収容部材と、
    前記線状伝送部材の他の一部である第2部分を覆う保護チューブと、
    前記線状伝送部材のうち前記第2部分を挟んで前記第1部分とは反対側にある第3部分を収容する反対側収容部材と、
    を備え、
    前記保護チューブが、前記収容部材及び前記反対側収容部材の両方に達する長さ寸法に形成されている、収容部材と保護チューブとの接続構造。
  2. 前記収容部材は、前記第1部分を収容する収容本体部と、前記収容本体部から前記第2部分側に突出する延長部とを含み、
    前記線状伝送部材の延在方向において、前記保護チューブの端部が前記延長部に重なっている、請求項1に記載の収容部材と保護チューブとの接続構造。
  3. 前記保護チューブの端部が前記延長部に被さっている、請求項2に記載の収容部材と保護チューブとの接続構造。
  4. 前記延長部に、前記延長部に被さる前記保護チューブの端部の適切な位置を示す目印が設けられている、請求項3に記載の収容部材と保護チューブとの接続構造。
  5. 前記収容本体部と前記延長部との境界が前記目印である、請求項4に記載の収容部材と保護チューブとの接続構造。
  6. 前記保護チューブの端部が前記延長部内に挿入されている、請求項2に記載の収容部材と保護チューブとの接続構造。
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