JP4138429B2 - ワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワイヤハーネス製造方法に関し、詳しくは複数本の電線相互を所定の配索形態に結束するワイヤハーネス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワイヤハーネス20の配索は、図19に示すような布線台1上の所定位置に所定間隔で配索治具3,5を配置し、これら配索治具3,5に複数本の電線を掛け渡しながら行っている。
この場合の配索治具3,5は、ベース部の上に、複数のピンを備えた電線掛部を設けた構成とされている。配索治具5はワイヤハーネス端末部用の配索治具であり、配索治具3はそれ以外の部分用のものである。
【0003】
図20は、ワイヤハーネス20の幹線部からの分岐電線20aを処理している状態を示しており、分岐電線20aの各電線端末の端子金具13をコネクタ15に挿入し接続する。
そして、分岐電線20aの端末部の根元を配索治具5のピン5a間に通すことで、コネクタ15を配索治具5に引っ掛け、その状態で幹線側に分岐電線20aを引っ張りながら、分岐電線20aの長さ寸法L1を配索治具5の位置によって決め、粘着テープTでテープ巻きしている。
【0004】
図21は、このようにして製造したワイヤハーネス20の要部を示す。ワイヤハーネス20の幹線部の中心から分岐電線20aの端末のコネクタ15の端部までの長さ寸法L1は、該分岐電線20aの分岐部分T1に配置された配索治具3から配索治具5までの距離によって寸法出しされるようになっている。
また、前記分岐電線20aの分岐部分T1から隣接する分岐電線20aの分岐部分T2までの長さ寸法L2は、各分岐部分T1,T2に配置された配索治具3,3間の距離によって、寸法出しされている。
【0005】
即ち、この様なワイヤハーネスの製造方法においては、コネクタ等が取付けられるワイヤハーネス20の端末部や分岐部分などのハーネス要所部分に、予め複数の配索治具3,5が配置されており、これら配索治具3,5の位置によってワイヤハーネス20が所定の配索形態に結束されるように、複数のハーネス要所部分間の電線群の規程寸法が管理されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如き従来のワイヤハーネスの製造方法においては、図19に示したように、各配索治具3に対して電線群である複数の電線10を屈曲して引っ掛けているので、例えば図22に示したように、分岐部分T1の屈曲部において内側の電線10bは小さな曲率半径を有し、外側の電線10aは大きな曲率半径を要する。
【0007】
しかしながら、各電線10は全て配索治具3のピン3a,3a間の中心を通る長さに設定されているので、複数の配索治具3の内側を通る電線10bは、図20に示したように、分岐電線20aの端末部において弛み電線11を生じ、逆に外側を通る電線10aは寸足らずの電線12になってしまう。尚、これらの現象は、電線切断寸法のばらつきによっても発生する。
【0008】
そこで、各電線10を配索する布線台1上の配索治具3,5の位置によってワイヤハーネス20を所定形態に結束する為の規程寸法の寸法精度には限界があった。
そして、上述した寸足らずの電線12に対しては、コネクタ15を配索治具5より外し、無理に該電線12を引っ張って端末の端子金具13をコネクタ15内に挿入した後、再び該コネクタ15を配索治具5に掛け直すことで対応しなければならず、多くの工数がかかると共に作業者の負担が大きく、配索作業性が良くないという問題があった。
その上、コネクタ15を配索治具5に掛け直す際には、寸足らずの電線12が突っ張る為に、端子金具13と電線12の接触不良や外れ等が発生する虞がある。
【0009】
又、従来のワイヤハーネスの製造方法においては、ワイヤハーネス20を形成するすべての電線10の布線が終了した後、ワイヤハーネス20を粘着テープTによって結束している。
そこで、上記分岐部分T1,T2に粘着テープTを巻き付ける際や、隣接する配索治具3,3間の間隔が狭い部分に粘着テープTを巻き付ける際には、ワイヤハーネス20を配索治具3内から一旦持ち上げて結束したり、布線位置から退避自在に構成された配索治具を退避させたりしなければならず、ワイヤハーネス20の結束作業性が良くなかった。
【0010】
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、ワイヤハーネスの寸法精度を高めると共に配索作業性の向上を図り、ワイヤハーネスの結束作業が容易になるワイヤハーネス製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、複数本の電線相互を所定の配索形態に結束するワイヤハーネスの製造方法であって、
所定の配索形態に配索する複数本の電線を、当該配索形態の規定寸法より長めに設定して、前記配索形態に配索する第1のステップと、
配索形態が直線状を為す箇所の前記電線に、外周面に螺旋状又は環状の突条部が連続形成されたコルゲートチューブを少なくとも両端に有し、長手方向の長さが前記配索形態の規定寸法を実現する長さに設定された可撓性カバー部材を外装する第2のステップと、
前記電線に外装された一または複数の前記可撓性カバー部材の端部を包囲し、前記コルゲートチューブの規定された数の前記突条部と係合するチューブ固定手段を備えたワイヤハーネス機能部品を前記電線に装着し、前記チューブ固定手段に設けられた嵌合突起を前記コルゲートチューブの突条部と突条部との間に嵌合して、前記可撓性カバー部材と前記ワイヤハーネス機能部品との相対移動を規制する第3のステップと、
を備えることを特徴とするワイヤハーネスの製造方法により達成される。
【0014】
尚、本発明におけるワイヤハーネス機能部品とは、ワイヤハーネスの配索経路上の所定位置に配置されるコネクタ、ハーネスプロテクタ、防水グロメット、ハーネスクリップ及び電気接続箱等の機能部品である。
【0015】
上記ワイヤハーネス製造方法によれば、ワイヤハーネスを所定形態に結束する為のハーネス要所部分であるワイヤハーネスの分岐部分や端末部、或いは被取付部材に対する位置決め部などに、ハーネスプロテクタやコネクタ、或いはハーネスクリップなどのワイヤハーネス機能部品を配置すると共に、各ワイヤハーネス機能部品間に可撓性カバー部材を介装することで、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法を該可撓性カバー部材の長手方向寸法により規程することができる。
この場合、各ワイヤハーネス機能部品のカバー装着部に設けられたチューブ固定手段の嵌合突起が、前記コルゲートチューブの外周面に連続形成された突条部と突条部の間に嵌合することよって、各ワイヤハーネス機能部品とコルゲートチューブとは軸線方向に沿って位置ズレを生じることなく確実に固定できる。
そこで、簡単な構造でありながらワイヤハーネス機能部品とコルゲートチューブとを確実に位置決め固定でき、ワイヤハーネスの寸法精度を容易、且つ安価に向上させることができる。
【0016】
即ち、ワイヤハーネスを所定形態に結束する為のハーネス要所部分間の規程寸法は、これらワイヤハーネス機能部品及び可撓性カバー部材により規程され、従来のように寸法精度を向上し難い電線群の長さ寸法には影響されないので、ワイヤハーネスの寸法精度を向上させることができる。
【0017】
また、各電線群の長さ寸法は、ハーネス要所部分間の規程寸法に影響を与えることはないので、若干長めに設定することができる。
そこで、ワイヤハーネス配索時の電線取りまわしが容易になり、配索作業性が向上すると共に、電気的接続部に必要以上の引張り力が作用することが防止され、ワイヤハーネスの信頼性も向上する。
【0018】
更に、可撓性カバー部材により保護されるワイヤハーネスの各電線群は、該可撓性カバー部材により結束されるので、作業性の良くない粘着テープによるテープ巻きが不必要となる。
そこで、テープ巻きに比べて作業性が良い可撓性カバー部材の装着によってワイヤハーネスの結束が可能となり、ワイヤハーネスの結束作業性が向上する。
【0019】
尚、好ましくは前記可撓性カバー部材として、全体がコルゲートチューブから成る部材を用いる
又は、前記可撓性カバー部材として、両端にコルゲートチューブが固定された可撓性チューブを用いる
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態に係るワイヤハーネス及びその製造方法を詳細に説明する。
図1乃至図3は本発明の一実施形態に係るワイヤハーネスの製造方法を説明する為の布線台の全体斜視図であり、図4は本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネスの全体斜視図であり、図5乃至図7は図4に示したワイヤハーネスの要部断面図及び要部平面図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態のワイヤハーネスの製造方法に係るワイヤハーネス30の配索は、布線台21上の所定位置に所定間隔で配索治具23,25を配置し、これら配索治具23,25に複数本の電線10を掛け渡しながら行う。
これら配索治具23,25は、図11に示した配索治具3,5と実質的には同様の構成であり、ベース部の上に、複数のピンを備えた電線掛部を設けた構成とされている。配索治具25はワイヤハーネス端末部用の配索治具であり、配索治具23はそれ以外の部分用のものである。
【0024】
そして、コネクタ35が取付けられるワイヤハーネス30の各端末部、ワイヤハーネス30の幹線部からの各分岐電線30aの分岐部分、防水グロメット40が装着される部分、及びハーネスクリップ71が装着される部分などのハーネス要所部分には、予め複数の配索治具23,25が配置されており、これら配索治具23,25の位置によってワイヤハーネス30が所定の配索形態に配索される。
【0025】
ここで、上記ワイヤハーネス30の幹線部や各分岐電線30aの長さ寸法は、形成されるワイヤハーネス30の所定配索形態を決定する為のハーネス要所部分間の規程寸法に影響を与えることがないので、若干長めに設定されている。
そこで、上記配索治具23,25に掛け渡された複数の電線10には、引張り力が作用せず、緩い配索状態とされている。
【0026】
従って、ワイヤハーネス配索時の電線取りまわしが容易になり、上記配索治具23,25に対する配索作業性が向上すると共に、コネクタ35に挿入される端子金具と電線10の端末との電気的接続部に必要以上の引張り力が作用して接触不良や外れ等が発生することが防止され、ワイヤハーネス30の信頼性が向上する。
【0027】
次に、図2に示したように、所定の配索形態に配索された状態のワイヤハーネス30における各電線群の直線部分には、各電線群を保護する可撓性カバー部材であるコルゲートチューブ45が装着される。
前記コルゲートチューブ45は、合成樹脂製のチューブの外周に螺旋状又は環状の突条部46を連続形成し、蛇腹状に形成することで可撓性を付与したものであり、長手方向に延在して形成されたスリット47を押し広げてワイヤハーネス30の各電線群に外装できるようになっている。
また、各電線群に装着されるコルゲートチューブ45の各長手方向寸法は、それぞれ対応するハーネス要所部分間の規程寸法に合わせて管理されている。
【0028】
そして、図3に示したように、前記ワイヤハーネス30のハーネス要所部分である各分岐電線30aの末端部に接続されている各コネクタ35のカバー装着部36には、チューブ固定手段であるカバー60が装着される(図5乃至図7、参照)。
前記カバー60は、全体として略角筒状を半割りした形状なす一対の半割り部品60a,60aから成り、一対の半割り部品60a,60aを組付けてロックし、カバー60とした状態でコネクタ35の後端部に取付けると、筒状のカバー60が、電線10のコネクタ35から延出している部分を包囲して保護するようになっている。
【0029】
前記半割り部品60aの前端部内周には、コネクタ35の取付溝35aと嵌合する取付部61が形成されており、該取付部61が取付溝35aに嵌合されることにより、半割り部品60a即ちカバー60のコネクタ35に対する前後方向及び上下方向への相対移動が規制される。
前記半割り部品60aの後端部内周には、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起63が突設されており、該嵌合突起63が突条部46と突条部46の間に嵌合されることにより、半割り部品60a即ちカバー60のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動が規制される。
【0030】
また、図3に示したように、ワイヤハーネス30のハーネス要所部分である各分岐電線30aの分岐部分T5,T6及び屈曲部T7には、それぞれ分岐用ハーネスプロテクタ51,53及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55が装着される。
【0031】
前記分岐用ハーネスプロテクタ51は、全体として分岐部分T5を覆う形状を半割りにした形状をなす一対の半割り部品51a,51aから成り、一対の半割り部品51a,51aを組付けてロックし、分岐用ハーネスプロテクタ51とした状態で分岐部分T5に取付けると、該分岐用ハーネスプロテクタ51が、分岐部分T5に露出している電線10を包囲して保護するようになっている。尚、分岐用ハーネスプロテクタ51の下部には、被固定部に嵌合されるアンカー部51cが突設されている。
【0032】
前記分岐用ハーネスプロテクタ53は、全体として分岐部分T6を覆う形状を半割りにしたT字形状をなす一対の半割り部品53a,53aから成り、薄肉ヒンジを介して一体成形されたこれら半割り部品53a,53aを組付けて開閉端をロックし、分岐用ハーネスプロテクタ53とした状態で分岐部分T6に取付けると、該分岐用ハーネスプロテクタ53が、分岐部分T6に露出している電線10を包囲して保護するようになっている(図5、参照)。尚、分岐用ハーネスプロテクタ53の下部には、被固定部に嵌合されるアンカー部53cが突設されている。
【0033】
前記半割り部品53aのカバー装着部である各端部内周面には、図5に示したように、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起54が突設されており、該嵌合突起54が突条部46と突条部46の間に嵌合されることにより、半割り部品53a即ち分岐用ハーネスプロテクタ53のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動を規制するチューブ固定手段を構成している。
【0034】
又、前記分岐用ハーネスプロテクタ51における半割り部品51aのカバー装着部である各端部内周面にも、チューブ固定手段を構成する嵌合突起52が突設されており、該分岐用ハーネスプロテクタ51のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動が規制されている。
【0035】
前記屈曲部用ハーネスプロテクタ55は、L字形に屈曲した樋状の収容溝を有するプロテクタ本体55aと、上方開口を覆う蓋体55bとから成り、プロテクタ本体55a内に屈曲部T7を収容した状態で蓋体55bを閉じてロックすると、該屈曲部用ハーネスプロテクタ55が、屈曲部T7に露出している電線10を包囲して保護するようになっている(図7、参照)。
【0036】
前記プロテクタ本体55aのカバー装着部である両端部内面には、図7に示したように、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起56が突設されている。又、前記蓋体55bのカバー装着部である両端部内面にも、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起(図示せず)が突設されている。
そこで、これら嵌合突起56により構成されたチューブ固定手段によって、前記屈曲部用ハーネスプロテクタ55のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動が規制される。
【0037】
更に、前記ワイヤハーネス30のハーネス要所部分である防水グロメット40が装着される部分では、図6に示したように、該防水グロメット40におけるハーネス挿通穴41のカバー装着部である両端部内周面に突設された環状の嵌合突起41aが、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合することで、該防水グロメット40のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動を規制するチューブ固定手段が構成されている。
尚、前記嵌合突起41aは、合成ゴム製である防水グロメット40のハーネス挿通穴41を拡径しながらコルゲートチューブ45の端部に被着することで嵌合される。又、前記ハーネス挿通穴41の内径は、コルゲートチューブ45の外周面に対して緊締状態となるように設定されている。
【0038】
そして、前記ワイヤハーネス30の各電線群は、図4に示したように、これらコルゲートチューブ45、分岐用ハーネスプロテクタ51,53、及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55等により覆われて保護された状態で結束される。
そこで、テープ巻きに比べて作業性が良いこれらコルゲートチューブ45、分岐用ハーネスプロテクタ51,53、及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55等によってワイヤハーネス30の結束が可能となり、該ワイヤハーネス30の結束作業性が向上し、作業者の負担を軽減できる。
【0039】
尚、図4においては、コルゲートチューブ45の所定位置に、ハーネスクリップ71を後から装着した例を示したが、この様なハーネスクリップを本発明におけるワイヤハーネス機能部品とし、該ハーネスクリップの前後でコルゲートチューブ45を分割した構成とすることもできる。
【0040】
そして更に、各電線群に装着される前記各コルゲートチューブ45の各長手方向寸法は、それぞれ対応するハーネス要所部分間の規程寸法に合わせて設定されている。
また、上記分岐用ハーネスプロテクタ51,53、屈曲部用ハーネスプロテクタ55、及び各コネクタ35のそれぞれのカバー装着部には、該カバー装着部に対応する前記各コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起52,54,56を備えたチューブ固定手段が設けられており、相対移動が規制されている。
【0041】
そして、前記各コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合突起52,54,56をそれぞれ嵌合する際には、これら嵌合部における突条部46の数と嵌合突起52,54,56の数とを管理することで、ハーネス要所部分間の規程寸法Hを正確に管理することができる。
即ち、図5乃至図7に例示したように、各コルゲートチューブ45の端部に、ワイヤハーネス機能部品である分岐用ハーネスプロテクタ51,53、屈曲部用ハーネスプロテクタ55、防水グロメット40、及び各コネクタ35のカバー60を装着する際には、各コルゲートチューブ45の端部における3列分の突条部46が全て嵌合するように管理すれば、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法Hを各コルゲートチューブ45の長手方向寸法Cにより規程することができる。
【0042】
なお、上記分岐用ハーネスプロテクタ51,53及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55の各カバー装着部は、対応するコルゲートチューブ45の端部外周面に沿って相対回転可能であるので、被取付部にワイヤハーネス30を配索固定する際には、ハーネス分岐部分の捩れを吸収して配索作業性を向上させることもできる。
【0043】
従って、上述した如き本第1実施形態におけるワイヤハーネス30及びその製造方法によれば、ワイヤハーネス30を所定形態に結束する為のハーネス要所部分であるワイヤハーネス30の分岐部分T5,T6や屈曲部T7、各分岐電線30aの末端部、或いは防水グロメット40が装着される部分などに、分岐用ハーネスプロテクタ51,53や屈曲部用ハーネスプロテクタ55、コネクタ35、或いは防水グロメット40を配置すると共に、これら各ワイヤハーネス機能部品間に所定のコルゲートチューブ45を介装することで、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法を各コルゲートチューブ45の長手方向寸法により規程することができる。
【0044】
即ち、本第1実施形態におけるワイヤハーネス30を所定形態に結束する為のハーネス要所部分間の規程寸法は、これら分岐用ハーネスプロテクタ51,53や屈曲部用ハーネスプロテクタ55、コネクタ35、或いは防水グロメット40と、各コルゲートチューブ45とにより規程され、従来のように寸法精度を向上し難い電線群の長さ寸法には影響されないので、ワイヤハーネス30の寸法精度を向上させることができる。尚、各コルゲートチューブ45内に収容された複数の電線10は、弛んだ状態に保持される。
【0045】
尚、本発明のワイヤハーネスの製造方法は、上記実施形態の構成や組立て順序に限定されるものではなく、ワイヤハーネス機能部品、可撓性カバー部材及びチューブ固定手段等の構成や組立て順序は、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、図8に示したワイヤハーネス30の製造方法によれば、ワイヤハーネス30のハーネス要所部分である分岐電線30aの分岐部分T6や各端末部に配置される配索治具23,25には、予め分岐用ハーネスプロテクタ81の半割り部品81aやカバー60の半割り部品60aがセットされる。
【0046】
そして、これら配索治具23,25に複数本の電線10を掛け渡しながらワイヤハーネス30を布線した後、各電線群の直線部分には、各電線群を保護するコルゲートチューブ45が装着される。
次に、残りの各半割り部品81a,60aを組み付けて、それぞれ分岐用ハーネスプロテクタ81及びカバー60が、分岐部分T6や各端末部に露出している電線10を包囲して保護するように組み付けることもできる。
【0047】
又、ワイヤハーネスの配索経路上に配置されるワイヤハーネス機能部品としては、図9に示したような電気接続箱90にも適用可能である。
図9に示したように、ワイヤハーネス30のハーネス要所部分である分岐電線30aの末端部に接続されている電気接続箱90のカバー装着部91には、チューブ固定手段であるカバー100が装着される。
【0048】
前記カバー100は、全体として略円筒状を半割りした形状なす一対の半割り部品100a,100aから成り、一対の半割り部品100a,100aを組付けてロックし、カバー100とした状態で電気接続箱90のカバー装着部91に取付けると、筒状のカバー100が、電線10の電気接続箱90から延出している部分を包囲して保護するようになっている。
【0049】
前記半割り部品100aの前端部内周には、カバー装着部91の取付溝91aと嵌合する取付部101が形成されており、該取付部101が取付溝91aに嵌合されることにより、半割り部品100a即ちカバー100の電気接続箱90に対する前後方向及び上下方向への相対移動が規制される。
前記半割り部品100aの後端部内周には、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合する嵌合突起102が突設されており、該嵌合突起102が突条部46と突条部46の間に嵌合されることにより、半割り部品100a即ちカバー100のコルゲートチューブ45に対する長手方向及び半径方向への相対移動が規制される。
【0050】
更に、本発明のワイヤハーネス30によれば、該ワイヤハーネス30を所定形態に結束する為のハーネス要所部分間の規程寸法は、上述した如き分岐用ハーネスプロテクタ51,53や屈曲部用ハーネスプロテクタ55、コネクタ35、或いは防水グロメット40と、各コルゲートチューブ45とを組み立てることにより規程することができる。
【0051】
そこで、例えば図10に示したように、コネクタ35を基準部品とし、該コネクタ35をワイヤハーネス30の所定位置である各分岐電線30aの端末部に配置した後、コルゲートチューブ45、分岐用ハーネスプロテクタ51,53及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55等を順次組み付けることによって、布線台の配索治具に配索されていない状態のワイヤハーネス30を所定形態に結束することもでき、配索治具23,25の削減や、布線台21自体の省略も可能となり、配索設備の簡略化を図ることもできる。
尚、基準部品としては上記コネクタ35に限らず、分岐用ハーネスプロテクタ51,53及び屈曲部用ハーネスプロテクタ55等の他のワイヤハーネス機能部品を用いることができることは勿論である。
【0052】
図11及び図12は、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネスの可撓性カバー部材を説明する為の要部分解斜視図及び要部縦断面図である。
本第2実施形態に係るワイヤハーネス30の分岐電線30aには、該分岐電線30aを保護する可撓性カバー部材である可撓性チューブ70が装着される。
前記可撓性チューブ70は、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)やエラストマー等から成る円筒状のチューブであり、両端部外周面には短尺のコルゲートチューブ65がそれぞれ粘着テープT等により固定される(図12、参照)。
【0053】
ここで、両端部に固定されたコルゲートチューブ65を含めた前記可撓性チューブ70の長手方向寸法は、対応するハーネス要所部分間の規程寸法に合わせて管理されている。例えば、前記可撓性チューブ70の両端部における外周面に設けた位置決めマーク70aを基準にして、予め長さが一定にされた各コルゲートチューブ65が固定される。又、前記コルゲートチューブ65の外側開口端を前記可撓性チューブ70の開口端に合わせるようにして、位置決めすることもできる。
【0054】
そして、各電線10の端末に端子が固着された分岐電線30aを前記可撓性チューブ70に挿通した後、各電線10の端末に固着された端子をコネクタ35の対応する端子収容室に挿入する。
次に、図12に示したように、前記可撓性チューブ70の両端部に固定された各コルゲートチューブ65に各半割り部品81a,60aを組み付けることで、各分岐用ハーネスプロテクタ81及びカバー60が、露出している電線10を包囲して保護するように組み付けられる。
【0055】
これら分岐用ハーネスプロテクタ81及びカバー60の各カバー装着部には、該カバー装着部に対応する前記各コルゲートチューブ65の端部における突条部66と突条部66の間に嵌合する嵌合突起82,63を備えたチューブ固定手段が設けられており、相対移動が規制されている。
【0056】
そして、前記可撓性チューブ70の両端部における各コルゲートチューブ65の突条部66と突条部66の間に嵌合突起82,63をそれぞれ嵌合する際には、これら嵌合部における突条部66の数と嵌合突起82,63の数とを管理することで、ハーネス要所部分間の規程寸法Hを正確に管理することができる。
【0057】
即ち、図12に例示したように、前記可撓性チューブ70の両端部にワイヤハーネス機能部品である分岐用ハーネスプロテクタ81及びコネクタ35のカバー60を装着する際には、端部に固定した各コルゲートチューブ65の3列分の突条部66が全て嵌合するように管理すれば、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法Hを前記可撓性チューブ70(両端部のコルゲートチューブ65を含む)の長手方向寸法Cにより規程することができる。
【0058】
従って、本第2実施形態に係るワイヤハーネスの可撓性チューブ70によれば、上記第1実施形態におけるコルゲートチューブ45と同様に、各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法を前記可撓性チューブ70の長手方向寸法により規程することができる。その上、前記コルゲートチューブ45よりも撓み易い可撓性チューブ70を用いることで、より屈曲性を求められる箇所への配索が容易となる。尚、上記可撓性チューブ70に限らず、種々のチューブを用いることができることは勿論である。
【0059】
図13乃至図17は、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネスのカバー装着部におけるチューブ固定手段を説明する為の要部分解斜視図及び要部水平断面図である。
本第3実施形態に係るワイヤハーネス30のハーネス要所部分に装着されるハーネスプロテクタ110は、図13に示すように、樋状の収容溝を有するプロテクタ本体120と、上方開口を覆う蓋体130とから成り、プロテクタ本体120内に電線10を収容した状態で蓋体130を閉じてロックすると、該ハーネスプロテクタ110が、電線10を包囲して保護するようになっている。
【0060】
更に、前記プロテクタ本体120のカバー装着部である端部には、図13に示したように、相互にヒンジ145を介して開閉自在に連結されたアダプタ本体141と蓋体142の内面にそれぞれ嵌合突起143を設けたアダプター部材140と、該アダプター部材140を保持すべく前記プロテクタ本体120のカバー装着部に設けられたアダプター保持部121とから成るチューブ固定手段150が設けられている。
【0061】
アダプター部材140の嵌合突起143は、前記コルゲートチューブ45の外周面に連続形成された突条部46と突条部46の間に嵌合するべく、前記アダプタ本体141及び前記蓋体142の内面にそれぞれ突設された円弧状の嵌合リブである。尚、本実施形態においては、アダプタ本体141及び蓋体142の両内面に嵌合突起143を突設したが、該嵌合突起143は少なくとも一方の内面に突設するだけでも十分な機能を果たすことはできる。
更に、前記アダプタ本体141と前記蓋体142の開閉端には、これらアダプタ本体141及び蓋体142相互を閉じたロック状態に係止可能なロック手段である係止突起146とロック片147を有する。
【0062】
前記アダプター保持部121は、前記プロテクタ本体120の両側壁内面にそれぞれ対向して突設された二対の係止用リブ122,123から成り、これら係止用リブ122,123の間に前記アダプター部材140を嵌合保持することで、該アダプター部材140のプロテクタ本体120に対する長手方向への相対移動が規制される。
【0063】
そこで、前記ハーネスプロテクタ110のカバー装着部にコルゲートチューブ45の端部を装着する際には、先ず、蓋体142を開いた状態にして、電線10を挿通したコルゲートチューブ45の端部をアダプタ本体141の嵌合突起143に係合させた後、前記蓋体142を被せる。そして、前記係止突起146に前記ロック片147の係合孔を係合させることで、アダプタ本体141と蓋体142とが閉じたロック状態に係止される。
【0064】
この際、前記アダプタ本体141及び蓋体142に突設された各嵌合突起143が、前記コルゲートチューブ45の外周面に連続形成された突条部46と突条部46の間に嵌合することよって、アダプター部材140は軸線方向に沿って位置ズレを生じることなくコルゲートチューブ45を強固に嵌合挟持できる。
【0065】
そして、図14に示したように、コルゲートチューブ45を嵌合挟持した前記アダプター部材140をプロテクタ本体120のアダプター保持部121に嵌合保持させた後、蓋体130を閉じてロックすると、該アダプター部材140のプロテクタ本体120に対する長手方向への相対移動が規制されるので、前記ハーネスプロテクタ110は、アダプター部材140を介してコルゲートチューブ45に対する長手方向への相対移動が規制される。
【0066】
そして、前記コルゲートチューブ45の端部における突条部46と突条部46の間に嵌合突起143をそれぞれ嵌合する際には、これら嵌合部における突条部46の数と嵌合突起143の数とを管理することで、ハーネス要所部分間の規程寸法Hを正確に管理することができる。
【0067】
即ち、図15に例示したように、コルゲートチューブ45の両端部に、ワイヤハーネス機能部品であるハーネスプロテクタ110及びコネクタ35のカバー60をそれぞれ装着する際には、該コルゲートチューブ45の両端部における突条部46と、ハーネスプロテクタ110及びカバー60における嵌合突起143,63との嵌合状態を管理すれば、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法Hをコルゲートチューブ45の長手方向寸法Cにより規程することができる。
【0068】
又、図16に示すように、図13に示したコルゲートチューブ45よりも外径の小さいコルゲートチューブ45aの端部を前記ハーネスプロテクタ110のカバー装着部に装着する際には、該コルゲートチューブ45aの外径に応じて嵌合突起143aの高さを高くしたアダプター部材140aを用いることで、該ハーネスプロテクタ110は、コルゲートチューブ45aに対する長手方向への相対移動が規制される。
【0069】
即ち、前記アダプター部材140aのアダプタ本体141と蓋体142の内面にそれぞれ設けられた嵌合突起143aは、コルゲートチューブ45aの外径に応じて高くされたことで、突条部46と突条部46の間に嵌合することができる。
また、該アダプター部材140aの外観形状は、前記アダプター部材140と同様であり、ハーネスプロテクタ110のアダプター保持部121に嵌合保持させることができる。
【0070】
そこで、図17に示したように、コルゲートチューブ45に代えて小径のコルゲートチューブ45aを用いたにも関わらず、共通のハーネスプロテクタ110のカバー装着部に確実にコルゲートチューブ45aの端部を保持固定することができる。尚、図17に示したコネクタ35のカバー60も、コルゲートチューブ45aの外径に応じて高くされた嵌合突起63aを備えている。
【0071】
従って、コルゲートチューブ45,45aの外径に応じて前記嵌合突起143,143aの高さが異なる複数種のアダプター部材140,140aを用意することで、外径の異なる複数種のコルゲートチューブ45,45aを共通のハーネスプロテクタ110のカバー装着部に設けられたアダプター保持部121に確実に嵌合保持させることができる。
【0072】
そこで、本第3実施形態に係るチューブ固定手段150を備えたワイヤハーネスによれば、上記第1実施形態に係るワイヤハーネスの作用効果に加えて、外径の異なるコルゲートチューブ毎にハーネスプロテクタ等の各ワイヤハーネス機能部品を専用に用意する必要がなく、複数種のアダプター部材を用意するだけで良いので、異なるサイズのコルゲートチューブに対する各ワイヤハーネス機能部品の互換性が高まり、安価なワイヤハーネスを提供できる。
【0073】
図18は本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネスの全体斜視図である。
本第4実施形態のワイヤハーネス160は、所定の配索形態に配索された状態における幹線部の直線部分に、該幹線部を保護する可撓性カバー部材であるコルゲートチューブ170,170aが装着される。
これらコルゲートチューブ170,170aは、ハーネス径に合わせて外径が適宜選択されると共に、各長手方向寸法がそれぞれ対応するハーネス要所部分間の規程寸法に合わせて管理されている。
【0074】
また、前記ワイヤハーネス160のハーネス要所部分である幹線部の分岐部分T8,T9,T10,T11には、それぞれ分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164が装着されている。
前記各分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164は、それぞれ全体として各分岐部分T8,T9,T10,T11を覆う形状を半割りにした形状をなす一対の半割り部品から成り、一対の半割り部品を組付けてロックし、分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164とした状態で各分岐部分T8,T9,T10,T11に取付けると、これら分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164が、各分岐部分T8,T9,T10,T11に露出している電線10を包囲して保護するようになっている。
【0075】
即ち、上述した各実施形態と同様に、各コルゲートチューブ170,170aの端部に、ワイヤハーネス機能部品である分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164を装着する際には、各コルゲートチューブ170,170aの端部における所定数列分の突条部が全て嵌合するように管理すれば、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法Hを各コルゲートチューブ170,170aの長手方向寸法により規程することができる。
【0076】
従って、上述した如き本第4実施形態におけるワイヤハーネス160によれば、ワイヤハーネス160を所定形態に結束する為のハーネス要所部分であるワイヤハーネス30の幹線部の分岐部分T8,T9,T10,T11に、分岐用ハーネスプロテクタ161,162,163,164を配置すると共に、これら複数のワイヤハーネス機能部品間に所定のコルゲートチューブ170,170aを介装することで、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法を各コルゲートチューブ170,170aの長手方向寸法により規程することができる。
【0077】
ここで、本第4実施形態のワイヤハーネス160においては、ワイヤハーネス160の幹線部の各分岐部分T8,T10,T11から各端末のコネクタ35までの各分岐電線30aには、コルゲートチューブが装着されていない。
即ち、上述のワイヤハーネス160の如く幹線部の寸法が規定されれば、各分岐電線30aの寸法管理は容易であるので、必ずしもワイヤハーネス全体にコルゲートチューブを装着する必要はなく、上記幹線部等のように少なくとも寸法管理を必要とする部分のみを可撓性カバー部材であるコルゲートチューブにより長手方向寸法を規程するだけでも良い。
【0078】
尚、本発明のチューブ固定手段におけるアダプター部材及びアダプター保持部の構成は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
上述した如き本発明のワイヤハーネス製造方法によれば、ワイヤハーネスを所定形態に結束する為のハーネス要所部分であるワイヤハーネスの分岐部分や端末部、或いは被取付部材に対する位置決め部などに、ハーネスプロテクタやコネクタ、或いはハーネスクリップなどのワイヤハーネス機能部品を配置すると共に、各ワイヤハーネス機能部品間に可撓性カバー部材を介装することで、これら各ワイヤハーネス機能部品間の規程寸法を該可撓性カバー部材の長手方向寸法により規程することができる。
【0080】
即ち、ワイヤハーネスを所定形態に結束する為のハーネス要所部分間の規程寸法は、これらワイヤハーネス機能部品及び可撓性カバー部材により規程され、従来のように寸法精度を向上し難い電線群の長さ寸法には影響されないので、ワイヤハーネスの寸法精度を向上させることができる。
【0081】
また、各電線群の長さ寸法は、ハーネス要所部分間の規程寸法に影響を与えることはないので、若干長めに設定することができる。
そこで、ワイヤハーネス配索時の電線取りまわしが容易になり、配索作業性が向上すると共に、電気的接続部に必要以上の引張り力が作用することが防止され、ワイヤハーネスの信頼性も向上する。
【0082】
更に、可撓性カバー部材により保護されるワイヤハーネスの各電線群は、該可撓性カバー部材により結束されるので、作業性の良くない粘着テープによるテープ巻きが不必要となる。
そこで、テープ巻きに比べて作業性が良い可撓性カバー部材の装着によってワイヤハーネスの結束が可能となり、ワイヤハーネスの結束作業性が向上する。
従って、ワイヤハーネスの寸法精度を高めると共に配索作業性の向上を図り、ワイヤハーネスの結束作業が容易になるワイヤハーネス製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るワイヤハーネスの製造方法を説明する為の布線台の全体斜視図であり、複数の電線を配索した状態を示す。
【図2】図1に示した配索状態の電線にコルゲートチューブを装着する状態を示す。
【図3】図2に示した配索状態の電線に分岐用ハーネスプロテクタ及び屈曲部用ハーネスプロテクタ等を装着する状態を示す。
【図4】本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネスの全体斜視図である。
【図5】図4のV-V 断面矢視図である。
【図6】図4のVI-VI 断面矢視図である。
【図7】図4のVII-VII 断面矢視図である。
【図8】組立て順序の異なる他のワイヤハーネスの製造方法を説明する為の要部斜視図である。
【図9】電気接続箱がワイヤハーネスの配索経路上に配置された場合のワイヤハーネスを説明する要部斜視図である。
【図10】本発明の他のワイヤハーネスの製造方法を説明する為のワイヤハーネスの全体斜視図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネスの可撓性カバー部材を説明する為の要部分解斜視図である。
【図12】図11に示したワイヤハーネスの要部縦断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネスのカバー装着部におけるチューブ固定手段を説明する為の要部分解斜視図である。
【図14】図13に示したチューブ固定手段を説明する為の要部分解斜視図である。
【図15】図13に示したワイヤハーネスの要部水平断面図である。
【図16】図13に示したチューブ固定手段に小径のコルゲートチューブを装着する場合の要部分解斜視図である。
【図17】図16に示したワイヤハーネスの要部水平断面図である。
【図18】本発明の第4実施形態に係るワイヤハーネスの全体図である。
【図19】従来のワイヤハーネスの製造方法を説明する為の布線台の全体斜視図である。
【図20】図19に示した布線台を用いてワイヤハーネスを製造する際のコネクタとの接続部を示す斜視図である。
【図21】従来のワイヤハーネスの部分斜視図である。
【図22】従来のワイヤハーネスの問題点を説明する為の部分平面図である。
【符号の説明】
10 電線
21 布線台
23 配索治具
25 配索治具
30 ワイヤハーネス
35 コネクタ(ワイヤハーネス機能部品)
36 カバー装着部
40 防水グロメット(ワイヤハーネス機能部品)
45 コルゲートチューブ(可撓性カバー部材)
46 突条部
51 分岐用ハーネスプロテクタ(ワイヤハーネス機能部品)
52 嵌合突起(チューブ固定手段)
53 分岐用ハーネスプロテクタ(ワイヤハーネス機能部品)
54 嵌合突起(チューブ固定手段)
55 屈曲部用ハーネスプロテクタ(ワイヤハーネス機能部品)
56 嵌合突起(チューブ固定手段)
60 カバー(チューブ固定手段)
63 嵌合突起

Claims (3)

  1. 複数本の電線相互を所定の配索形態に結束する為のワイヤハーネスの製造方法であって、
    所定の配索形態に配索する複数本の電線を、当該配索形態の規定寸法より長めに設定して、前記配索形態に配索する第1のステップと、
    配索形態が直線状を為す箇所の前記電線に、外周面に螺旋状又は環状の突条部が連続形成されたコルゲートチューブを少なくとも両端に有し、長手方向の長さが前記配索形態の規定寸法を実現する長さに設定された可撓性カバー部材を外装する第2のステップと、
    前記電線に外装された一または複数の前記可撓性カバー部材の端部を包囲し、前記コルゲートチューブの規定された数の前記突条部と係合するチューブ固定手段を備えたワイヤハーネス機能部品を前記電線に装着し、前記チューブ固定手段に設けられた嵌合突起を前記コルゲートチューブの突条部と突条部との間に嵌合して、前記可撓性カバー部材と前記ワイヤハーネス機能部品との相対移動を規制する第3のステップと、
    を備えることを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
  2. 前記可撓性カバー部材として、全体がコルゲートチューブから成る部材を用いることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスの製造方法。
  3. 前記可撓性カバー部材として両端にコルゲートチューブ固定された可撓性チューブを用いることを特徴とする請求項に記載のワイヤハーネスの製造方法。
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