JPWO2020071124A1 - 保護ユニット、光ファイバ保護方法、及び、保護ユニット製造方法 - Google Patents

保護ユニット、光ファイバ保護方法、及び、保護ユニット製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバの敷設時に光ファイバを保護する必要がある。保護チューブやスパイラルチューブの場合、光ファイバを挿通させる作業に手間がかかってしまう。また、編組チューブ(線材を編んで構成したチューブ)の場合、長手方向の伸縮量が小さいため、この場合にも光ファイバを挿通させる作業に手間がかかるという問題が生じる。加えて、伸縮時に径が変化する編組チューブに光ファイバを挿通させた場合、編組チューブを長手方向に伸長したときに径が細くなるため、内部に挿通させた光ファイバを圧迫してしまい、光ファイバの伝送損失を増加させるという問題も生じる。【解決手段】本開示の網目状チューブは、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブである。網目状チューブは、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能である。

Description

本発明は、網目状チューブ、光ファイバ保護ユニット、光ファイバ保護方法、及び、網目状チューブの製造方法に関する。
特許文献1〜4には、複数の光ファイバの束にバンドル材を巻き付けた光ファイバユニットが記載されている。なお、特許文献3、4には、複数の光ファイバの束の周囲にバンドル材を巻き付けて光ファイバユニットを製造する方法が記載されている。
また、特許文献5〜7には、各種チューブが記載されている。特許文献5には、光ファイバの外周を覆って保護する保護チューブが記載されている。特許文献6には、プラスチック線又は金属線を編んで伸縮自在の筒状の網に形成し、配線を保護することが記載されている。特許文献7には、縮めると大径化する網チューブで電線を保護することが記載されている。
国際公開WO2015/053146号公報 特開2011−169939号公報 特開2013−97320号公報 特開2018−049081号公報 特開2017−215438号公報 実開昭63−49356号公報 特開2002−10441号公報
特許文献1〜4に記載のバンドル材は、複数の光ファイバを束ねるために製造工場において光ファイバの束の外周に巻き付けたものである。このため、特許文献1〜4に記載のバンドル材は、光ファイバを保護するものではなく、光ファイバを挿通させたものではない。また、光ファイバの敷設時に光ファイバの束の外周に特許文献1〜4記載のバンドル材を敷設現場で取り付けることは想定されていない(なお、光ファイバの敷設時に光ファイバの束の外周に特許文献1〜4記載のバンドル材を敷設現場で取り付けることは困難である)。
また、特許文献5記載の保護チューブや、特許文献6の従来技術に記載のスパイラルチューブの場合、光ファイバを挿通させる作業に手間がかかる。特許文献6や特許文献7に記載の編組チューブ(線材を編んで構成したチューブ)の場合、長手方向の伸縮量が小さいため、この場合にも光ファイバを挿通させる作業に手間がかかるという問題が生じる。加えて、伸縮時に径が変化する編組チューブに光ファイバを挿通させた場合、編組チューブを長手方向に伸長したときに径が細くなるため、内部に挿通させた光ファイバを圧迫してしまい、光ファイバの伝送損失を増加させるという問題も生じる。
本発明は、光ファイバの敷設時に光ファイバを内部に挿通させることができ、長手方向の伸縮量が大きく、伸長時に径が細くなることを抑制した新規な保護チューブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、光ファイバの敷設時に網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させることによって、光ファイバを保護することができる。また、網目状に開口部が形成されているため、長手方向の伸縮量が大きく、伸長時に径が細くなることを抑制できる。
図1Aは、本実施形態の光ファイバユニット3の説明図である。図1Bは、網目状チューブ10を折り畳んだ状態の光ファイバユニット3の説明図である。 図2Aは、網目状チューブ10の形状を説明するための展開図である。図2Bは、図2Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。 図3Aは、本実施形態の第1線材11(又は第2線材12)の断面図である。 図4Aは、網目状チューブ10の別の形状を説明するための展開図である。図4Bは、図4Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。 図5A及び図5Bは、網目状チューブ10の更に別の形状を説明するための展開図である。 図6Aは、比較例となる編組チューブの形状の説明図である。図6Bは、比較例となる編組チューブの網目近傍の拡大説明図である。 図7A及び図7Bは、本実施形態の網目状チューブ10の開口部10A(網目)の近傍の伸縮前後の様子の説明図である。 図8は、保護ユニット20の説明図である。 図9A〜図9Dは、保護ユニット20の製造方法の説明図である。 図10A〜図10Eは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の敷設方法の説明図である。 図11A〜図11Cは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の別の敷設方法の説明図である。 図12は、改良例の保護ユニット20の説明図である。 図13は、ラック40内の様子の説明図である。 図14は、分岐部材50の分解図である。 図15は、網目状チューブ10の製造装置70の説明図である。 図16は、網目比率の説明図である。 図17は、第1実施例の評価を示す表である。 図18は、第2実施例を示す表である。 図19は、ピッチP及び内径Dの説明図である。 図20は、第3実施例を示す表である。 図21は、第4実施例を示す表である。 図22Aは、曲げ剛性の測定方法の説明図である。図22Bは、荷重−たわみ線図の説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブが明らかとなる。このような網目状チューブによれば、光ファイバの敷設時に網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させることによって、光ファイバを保護することができる。また、網目状チューブは、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能である。これにより、長手方向の伸縮量が大きく、伸長時に径が細くなることを抑制できる。
前記周縁部を屈曲させることによって、長手方向に折り畳まれていることが望ましい。これにより、長手方向に大きく収縮させた網目状チューブを提供できる。
前記周縁部の屈曲した部位が塑性変形し、前記周縁部が折れ曲がった形状で保持されることが望ましい。これにより、網目状チューブが屈曲状態での保形性を有することができる。
前記網目状チューブは、所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材とを有し、前記第1線材又は前記第2線材によって前記周縁部が構成されており、前記第1線材と前記第2線材との交点を接合した接合部によって前記分岐部が構成されていることが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブを製造することができる。
前記第1線材と前記第2線材との交点が融着接合されていることが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブを製造することができる。
前記分岐部の存在する断面上において、前記分岐部が2以上存在することが望ましい。これにより、伸長時に径が細くなることを抑制できる。更に、前記分岐部の存在する断面上において、前記分岐部が3以上存在することが望ましい。これにより、当該断面上において複数の分岐部を頂点とする多角形の空間を保持できるため、当該空間に配置させている光ファイバを圧迫することを抑制できる。
前記網目状チューブを展開させた時の前記開口部の占める面積をS1とし、前記周縁部の占める面積をS2としたとき、S1/(S1+S2)の値が0.555以下であることが望ましい。これにより、網目状チューブに挿通させた光ファイバが周辺部材に引っ掛かってしまうことを抑制できる。
長手方向に収縮させる前の網目状チューブの長さをL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブの長さをL1としたとき、L0/L1が0.13以下であることが望ましい。これにより、長手方向に大きく収縮可能な網目状チューブを提供できる。
前記網目状チューブの端部から前記光ファイバを挿入可能であることが望ましい。これにより、光ファイバの敷設時に網目状チューブの挿入口から複数の光ファイバを挿通させることができる。
網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材とを備え、前記網目状チューブは、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを有し、前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能であることを特徴とする光ファイバ保護ユニットが明らかとなる。このような光ファイバ保護ユニットによれば、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
前記網目状チューブは、前記開口部の周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた状態で、前記管状部材の外周に配置されていることが望ましい。これにより、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
前記網目状チューブの端部を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長可能であることが望ましい。これにより、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
前記管状部材の少なくとも一方の端部の開口が広がっていることが望ましい。これにより、管状部材の端部から光ファイバの束を挿入する作業が容易になる。
開口の広がっている前記端部の外径は、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内径よりも大きいことが望ましい。これにより、網目状チューブの一端が管状部材から抜けてしまうことを抑制できる。
網目状に開口部が形成された網目状チューブであって、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部が前記分岐部で拘束されているとともに屈曲可能である網目状チューブを準備すること、及び、前記網目状チューブの端部の端部からから複数の光ファイバを挿入し、前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させることを特徴とする光ファイバ保護方法が明らかとなる。このような光ファイバ保護方法によれば、光ファイバの敷設時に網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させることによって、光ファイバを保護することができる。
前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた前記網目状チューブを準備すること、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの前記端部からから複数の前記光ファイバを挿入し、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させること、及び、前記網目状チューブを伸長させて、伸長させた前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させることが望ましい。これにより、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた前記網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通された管状部材とを備えた光ファイバ保護ユニットを準備すること、前記管状部材に光ファイバを挿入することによって、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの前記端部からから複数の前記光ファイバを挿入し、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させることが望ましい。これにより、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
前記網目状チューブは、所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材とを有し、前記第1線材と前記第2線材との交点が接合されており、前記長手方向における前記交点のピッチをP(mm)とし、前記網目状チューブの内径をD(mm)とし、前記複数の光ファイバで構成されたユニットの直径をY(mm)としたとき、0.6≦D/Y≦1.2 且つ、 6.0(mm)≦P×D/Y≦20.0(mm)であることが望ましい。これにより、網目状チューブの通線作業性等の性能を高めることができる。
網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブあって、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部が前記分岐部で拘束されているとともに屈曲可能である網目状チューブを形成すること、及び、前記網目状チューブの端部に、前記光ファイバを挿入させる挿入口を形成することを特徴とする網目状チューブ製造方法が明らかとなる。このような製造方法によれば、光ファイバの敷設時に複数の光ファイバを挿通させて光ファイバを保護できる網目状チューブを製造できる。また、長手方向の伸縮量が大きく、伸長時に径が細くなることを抑制可能な網目状チューブを製造できる。
前記周縁部を屈曲させて、前記網目状チューブを長手方向に折り畳むことが望ましい。これにより、長手方向に大きく収縮可させた網目状チューブを製造できる。
所定方向に撚りながら複数の第1線材を加熱部に供給すること、前記第1線材とは逆方向に撚りながら複数の第2線材を前記加熱部に供給すること、及び、前記加熱部において前記第1線材と前記第2線材との交点を融着することを行うことによって、前記第1線材又は前記第2線材によって前記周縁部を構成し、前記第1線材と前記第2線材との交点を接合した接合部によって前記分岐部を構成した前記網目状チューブを形成することが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブを製造することができる。
===実施形態===
<基本構成>
図1Aは、本実施形態の光ファイバユニット3の説明図である。図1Aには、A−A断面における拡大断面図も示されている。図1Bは、網目状チューブ10を折り畳んだ状態の光ファイバユニット3の説明図である。
光ファイバユニット3は、複数の光ファイバ5と、網目状チューブ10とを有する。網目状チューブ10には、複数の光ファイバ5が挿通されている。網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させることによって、光ファイバが保護されている。本実施形態の複数の光ファイバ5は、複数枚の間欠連結型の光ファイバテープを束ねて構成されている。但し、複数の光ファイバ5は、1枚の間欠連結型の光ファイバテープから構成されても良いし、複数の単心の光ファイバ5を束ねて構成されても良い。本実施形態では、図1Bに示すように、網目状チューブ10は、開口部10Aの周縁部10Bを屈曲させることによって、長手方向に折り畳むことが可能に構成されている。本実施形態では、後述するように、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さは、収縮前の初期状態(伸長させた状態)の網目状チューブ10の長さの10%以下にすることが可能である。
網目状チューブ10の両側の端部10Xには、複数の光ファイバ5を挿入可能な挿入口が形成されている。後述するように、本実施形態の網目状チューブ10は、複数の光ファイバ5を端部10X(挿入口)から挿入し、内部に光ファイバ5を挿通させることが可能である。以下の説明では、網目状チューブ10の一方の端部10Xを「第1端」と呼び、他方の端部10Xを「第2端」と呼ぶことがある。
図2Aは、網目状チューブ10の形状を説明するための展開図である。図2Aは、屈曲していない網目状チューブ10が仮想的に円筒面上に配置されているものとして、網目状チューブ10を円筒座標系上に示したものである。図中の横軸は、長手方向の位置を示している。また、縦軸は、基準位置(0度)からの角度を示しており、円筒面上の周方向の位置を示している。また、図2Bは、図2Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。
網目状チューブ10は、網目状に多数の開口部10A(網目)が形成された筒状の部材である。多数の開口部10Aが形成されることによって、網目状チューブ10に網目が形成されている。開口部10A(網目)は、少なくとも2つの周縁部10Bによって囲まれており、網目状チューブ10の径方向に貫通した穴を構成している。
周縁部10Bは、開口部10Aを囲む線状(帯状、紐状を含む)の部位である。開口部10Aと開口部10Aとの間には、周縁部10Bが存在することになる。周縁部10Bのことを、「ストランド」と呼ぶこともある。3以上の開口部10Aの境界に分岐部10Cが構成されている。分岐部10Cから3以上の周縁部10Bが延び出ている。図2Aに示す網目状チューブ10の場合、4つの開口部10Aの境界に分岐部10Cが構成されており、分岐部10Cから4つの周縁部10Bが延び出ている。分岐部10Cのことを、「ブリッジ」と呼ぶこともある。
本実施形態では、所定方向(S方向)に螺旋状の形成された複数の第1線材11と、第1線材11とは逆方向(Z方向)に螺旋状に形成された複数の第2線材12とによって、網目状チューブ10が形成されている。なお、本実施形態では4本の第1線材11と4本の第2線材12とによって網目状チューブ10が形成されているが、第1線材11や第2線材12の本数はこれに限られるものではない。本実施形態の周縁部10Bは、第1線材11又は第2線材12によって構成されている。また、第1線材11と第2線材12との交点によって分岐部10Cが構成されている。本実施形態では、第1線材11と第2線材12との交点は接合されている(つまり、本実施形態の分岐部10Cは、第1線材11と第2線材12との接合部となる)。なお、本実施形態では、第1線材11と第2線材12との交点は、融着接合されている。
本実施形態では、図2Bに示すように、分岐部10Cにおいて、第1線材11と第2線材12とが接合された状態で重なっている。つまり、本実施形態では、分岐部10Cは、接合された第1線材11及び第2線材12の2層構造になっており、分岐部10Cを除いた周縁部10Bが第1線材11又は第2線材12の1層構造であるのに比べて、高い強度を有する。このため、本実施形態では、分岐部10Cを除いた周縁部10Bは、分岐部10Cと比べて、折れ曲がり易い。
また、本実施形態では、図2Bに示すように、分岐部10Cにおいて第1線材11が第2線材12の上に配置されるように、第1線材11と第2線材12とが交差している。つまり、本実施形態では、第1線材11及び第2線材12は編み込まれていない。このように、第1線材11及び第2線材12の一方の線材を他方の線材の上に配置させるだけなので、第1線材11及び第2線材12を編み込んだ場合(第1線材11と第2線材12が互い違いに交差する場合)と比べて、簡易に網目状チューブ10を製造することが可能である(後述)。
図3Aは、本実施形態の第1線材11(又は第2線材12)の断面図である。第1線材11(又は第2線材12)は、複数のコア部13と、被覆部14とを有する。コア部13は、長手方向(第1線材11の長手方向)に延びる繊維状部材(芯材)である。被覆部14は、複数のコア部13の外周を被覆する被覆部材である。被覆部14の融点は、コア部13の融点よりも低い。本実施形態の第1線材11(又は第2線材12)の製造時には、芯材(コア部13)を被覆部14で被覆した繊維を多数本集束し、被覆部14の融点以上、且つ、コア部13の融点未満の温度で延伸させつつ多数本の繊維を融合一体化させて、第1線材11(又は第2線材12)が構成される。また、網目状チューブ10を製造時には、被覆部14の融点以上、且つ、コア部13の融点未満の温度で加熱されることによって、第1線材11と第2線材12との交点において両者が熱融着されることになる。コア部13の融点が被覆部14の融点よりも高いため、被覆部14を融点以上に加熱するときもコア部13は融けにくい状態にできるので、融着接続後の第1線材11及び第2線材12の強度を保つことが可能である。
なお、第1線材11及び第2線材12は、図3Aに示すような高融点材料(コア部13)及び低融点材料(被覆部14)の複合材ではなく、単一材料によって構成されても良い。
図3B及び図3Cは、別構造の第1線材11(又は第2線材12)の断面図である。図3Bに示す第1線材11は、被覆の無い芯材からなる繊維を融合一体化させて構成されている。図3Cに示す第1線材11は、繊維状部材を融合するのではなく、フィルム状に構成されている。第1線材11(又は第2線材12)は、これらのように単一材料によって構成されても良い。以下の説明では、図3Aに示す構造を「二層モノフィラメント」と呼び、図3Bに示す構造を「単層モノフィラメント」と呼び、図3Cに示す構造を「フィルム」と呼ぶことがある。
また、後述するように、第1線材11(又は第2線材12)は可塑性を有することが望ましい。これにより、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することができる。なお、例えばコア部13をポリエステルとし、被覆部14をポリプロピレンとする二層モノフィラメントによって第1線材11及び第2線材12を構成すれば、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することが可能である。但し、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することができれば、第1線材11(及び第2線材12)の材質は、これに限られるものではない。例えば、コア部13をポリエステル以外の材料としたり、被覆部14をポリプロピレン以外の材料としたりして、他の有機材料によって第1線材11(及び第2線材12)を構成しても良い。また、第1線材11(及び第2線材12)を二層モノフィラメントで構成しなくても良いし、有機材料以外の材料で構成しても良い。
本実施形態では、周縁部10Bが、図3A〜図3Cに示すように、テープ状(帯状、扁平状)に構成されている。これにより、本実施形態では、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように周縁部10Bが折れ曲がり易くなる。なお、後述するように、周縁部10Bが、図3A及び図3Bに示すように繊維を融合一体化させた部材で構成されていれば、図3Cに示すフィルム状に構成されている場合と比べて、より折れ曲がり易くなり、この結果、網目状チューブ10をより大きく収縮させることができる。
図4Aは、網目状チューブ10の別の形状を説明するための展開図である。図4Bは、図4Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。前述の網目状チューブ10は第1線材11及び第2線材12を接合することによって構成されているのに対し(図2A及び図2B参照)、この網目状チューブ10は、多数の開口部10Aの形成された1つの筒状部材として構成されている。このように、線状の2本の周縁部10Bの交点が接合されていなくても良い(分岐部10Cが接合部でなくても良い)。
図5A及び図5Bは、網目状チューブ10の更に別の形状を説明するための展開図である。前述の網目状チューブ10では、分岐部10Cにおいて線状の2本の周縁部10Bが交差しており(図2B及び図4B参照)、分岐部10Cから4本の周縁部10Bが延び出ているのに対し、図5Aに示す網目状チューブ10では、線状の周縁部10Bは交差しておらず、分岐部10Cから3本の周縁部10BがT字状に延び出ている。このように、線状の2本の周縁部10Bが交差していなくても良い。また、図5Bに示す網目状チューブ10は、所定方向(S方向)に螺旋状の形成された複数の第1線材11と、長手方向に沿って配置(縦添え)された複数の第2線材12とによって、網目状チューブ10が形成されている。このように、2本の線材の交点を接合して網目状チューブ10を構成する場合に、全ての線材を螺旋状に配置させなくても良い。なお、図5Bに示す網目状チューブ10のように、網目状チューブ10が長手方向に平行な線材を有する場合、網目状チューブ10の伸長時に網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制することができる。
なお、開口部10Aの形状は、正方形状や長方形状でなくても良く、菱形状や平行四辺形状でも良い。また、開口部10Aの形状は、四角形状で無くても良く、他の多角形状でも良い。また、開口部10Aの形状は、多角形状に限られるものではなく、円形や楕円形状でも良い。また、開口部10Aが、所定面積を持たないスリット状に形成されても良い。
図6Aは、比較例となる編組チューブの形状の説明図である。図6Bは、比較例となる編組チューブの網目近傍の拡大説明図である。
比較例となる編組チューブは、線材をチューブ状に編み込んで構成されている。線材同士の交点は、接合されていないため、線材同士の交差する角度は可変である。このような編組チューブの場合、線材を屈曲させることなく、線材同士の交差角度を変化させることによって、長手方向に伸縮させることになる。このため、編組チューブの長手方向の伸縮量は比較的小さい。また、編組チューブの場合、伸縮時に線材同士の交差角度を変化させるため、チューブの径が変化する。このため、編組チューブを伸長させたときには、編組チューブの内径が細くなるため、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫してしまい、光ファイバ5の伝送損失を増加させるおそれがある。
図7A及び図7Bは、本実施形態の網目状チューブ10の開口部10A(網目)の近傍の伸縮前後の様子の説明図である。
本実施形態では、網目状チューブ10が長手方向に収縮するとき(図1B参照)、図7Bに示すように、開口部10Aの周縁部10Bが屈曲されて長手方向に折り畳まれる。これは、本実施形態では、周縁部10Bが分岐部10Cで拘束されており、比較例のように線材同士の交差角度が可変ではないためである(本実施形態では、第1線材11及び第2線材12が交点で接合されているためである)。屈曲した周縁部10Bは、変形前の網目状チューブ10の円筒周面内で変位するだけでなく、径方向にも変位する。この結果、本実施形態では、比較例の編組チューブと比べて、長手方向の収縮量が大幅に大きくなる。後述するように、本実施形態では、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さは、収縮前の初期状態(伸長させた状態)の網目状チューブ10の長さの10%以下にすることが可能である(これに対し、図6Bに示す比較例の編組チューブの収縮メカニズムでは、初期状態の1/10の長さに収縮させることは不可能である)。
また、本実施形態では、周縁部10Bが分岐部10Cで拘束されており、比較例のように線材同士の交差角度が可変ではないため、網目状チューブ10を伸長させたときに、網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制できる。このため、折り畳まれた状態の網目状チューブ10を伸長させるときに、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫することを抑制でき、光ファイバ5の伝送損失を抑制できる。
なお、網目状チューブ10の伸長時に網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制するためには、周縁部10Bを拘束する分岐部10Cは、網目状チューブ10の断面上(分岐部10Cの存在する部位での網目状チューブ10の断面上)に2以上存在することが望ましい。また、周縁部10Bを拘束する分岐部10Cが、網目状チューブ10の断面上に3以上存在する場合には、当該断面上において複数の分岐部10Cを頂点とする多角形の空間を保持できるため、当該空間に配置させている光ファイバ5を圧迫することを抑制できるので特に望ましい。なお、本実施形態では、網目状チューブ10の断面上に4つの分岐部10Cが存在するため、網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制できるとともに、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫することを抑制できる。
また、本実施形態では、周縁部10Bがテープ状(帯状、扁平状)に構成されているため(図3A参照)、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように周縁部10Bが折れ曲がり易いので、屈曲した周縁部10Bが径方向に変位し易く、長手方向の収縮量を非常に大きくすることができる。加えて、本実施形態では、分岐部10Cを除いた周縁部10B(1層構造)は分岐部10C(2層構造)と比べて強度が低いため、網目状チューブ10が長手方向に折り畳まれるときに、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように(テープ面が径方向に変位するように)、周縁部10Bが折れ曲がることを誘導できる。
本実施形態では、周縁部10Bが可塑性を有しており、周縁部10Bが屈曲した状態で塑性変形し、周縁部10Bが折れ曲がった形状で保持される。つまり、本実施形態では、周縁部10Bは、屈曲状態での保形性を有する。これにより、本実施形態では、図1Bに示すように網目状チューブ10を長手方向に収縮させた状態で、網目状チューブ10の形状を保持することができる。また、本実施形態では、屈曲した状態の周縁部10Bを元に伸ばすことも可能である。これにより、本実施形態では、網目状チューブ10を長手方向に収縮させた状態(図1B参照)から、図1Aに示すように、網目状チューブ10を長手方向に伸長させることができる。なお、本実施形態では、屈曲した状態の周縁部10Bを元に伸ばせる性質を利用して、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる作業を容易にしている。
<保護ユニット20>
図8は、保護ユニット20の説明図である。
保護ユニット20は、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる部材である。保護ユニット20は、前述の網目状チューブ10と、管状部材22(パイプ)とを有する。管状部材22は、中空円筒状の部材であり、内部に複数の光ファイバ5の束を通すことが可能である。以下の説明では、管状部材22の一方の端部を「第1端22A」と呼び、他方の端部を「第2端22B」と呼ぶことがある。管状部材22の外周には、長手方向に折り畳まれた網目状チューブ10が配置されている。管状部材22は、折り畳まれた網目状チューブ10に挿通されている。つまり、保護ユニット20は、内側に管状部材22を配置させるとともに、外周に折り畳まれた網目状チューブ10を配置させた2重筒構造になっている。網目状チューブ10の内側に管状部材22を配置することによって、光ファイバ5を網目状チューブ10に挿通させるときに、光ファイバ5の端部5Aが網目状チューブ10に引っ掛からずに済む。なお、本実施形態では、折り畳まれた網目状チューブ10に複数の光ファイバ5の束を挿通させるため(後述)、網目状チューブ10の内側に管状部材22を配置することは特に有利になる。
網目状チューブ10は、管状部材22の長手方向の長さよりも短くなるように、長手方向に折り畳まれている。また、折り畳まれた網目状チューブ10の両側の端部10Aから管状部材22の第1端22A及び第2端22Bが延び出ている。管状部材22の第1端22A及び第2端22Bが網目状チューブ10から左右外側に延び出ることによって、管状部材22に光ファイバ5を挿通させる作業が容易になる(後述)。但し、管状部材22の片側の端部(例えば第1端22A)を網目状チューブ10から外側に延び出させて、逆側の端部(例えば第2端22B)を網目状チューブ10の内部に配置させても良い。網目状チューブ10は、伸長させた状態では、管状部材22の数倍の長さになる。なお、後述するように、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さは、収縮前の初期状態(伸長させた状態)の網目状チューブ10の長さの10%以下である。
折り畳まれた網目状チューブ10の端部10Xは、管状部材22に固定されていても良いし、固定されていなくても良い。一方の端部10Xが管状部材22に固定され、他方の端部10Xが管状部材22に固定されていないことも可能である。また、網目状チューブ10の端部10Xが、管状部材22から外れるように、管状部材22に仮固定されていても良い。
図9A〜図9Dは、保護ユニット20の製造方法の説明図である。
まず、図9Aに示すように、網目状チューブ10と、管状部材22とを用意する。次に、図9Bに示すように、網目状チューブ10に管状部材22を挿入し、網目状チューブ10の端部10X(管状部材22を挿入させた側の端部10X)を管状部材22に固定(仮固定含む)する。次に、図9Cに示すように、網目状チューブ10の固定端に向かって網目状チューブ10を引き寄せることによって、網目状チューブ10を長手方向に折り畳む(網目状チューブ10を長手方向に収縮させる)。これにより、管状部材22の外周に、折り畳まれた網目状チューブ10を配置させることができる。そして、図9Dに示すように、網目状チューブ10の逆側の端部10Xが管状部材22の外周に位置するまで、網目状チューブ10を長手方向に折り畳んで収縮させる。これにより、図8に示す保護ユニット20を製造することができる。
図10A〜図10Eは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の敷設方法の説明図である。なお、同図は、網目状チューブ10を用いた光ファイバ5の保護方法の説明図でもある。
まず、作業者は、保護ユニット20と、保護対象となる光ファイバ5とを用意する。ここでは、光ケーブル1から複数の光ファイバ5(光ファイバ5の束)が口出しされている。作業者は、図10Aに示すように、管状部材22の第1端22Aに光ファイバ5の束の端部5Aを挿入する。このとき、網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22に仮止めによって固定されていれば、管状部材22から外れた網目状チューブ10の端部10Xが第1端22Aの開口を塞ぐことが防止されるため、光ファイバ5を管状部材22に挿入させる作業が容易になる。
次に、作業者は、保護ユニット20の管状部材22に光ファイバ5を挿通させながら、保護ユニット20を光ケーブル1の口出し部(剥き際)に向かってスライドさせ、図10Bに示すように、保護ユニット20の管状部材22の第1端22Aを光ケーブル1の口出し部(剥き際)の近傍に到達させる。管状部材22に光ファイバ5を挿通させることによって、折り畳まれた網目状チューブ10の内側に光ファイバ5を挿通させることができるため、光ファイバ5(及び光ファイバ5の端部5A)が網目状チューブ10に引っ掛からずに済む。このため、網目状チューブ10に直接的に光ファイバ5を挿通させる場合と比べて、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる作業が容易である。また、本実施形態では、網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22の外周に位置しているため、管状部材22から外れた網目状チューブ10の端部10Xが第2端22Bの開口を塞ぐことが防止されているため、光ファイバ5を管状部材22の第2端22Bの側から引き出す作業も容易である。
ところで、本実施形態では、網目状チューブ10は、開口部10Aの周縁部10Bを屈曲させて長手方向に折り畳まれているため(図7B参照)、網目状チューブ10の長手方向の収縮量が極めて大きい(図1B、図9D参照)。したがって、本実施形態では、網目状チューブ10の長さや、保護ユニット20の長さは、保護対象となる光ファイバ5の長さよりも十分に短くなる。この結果、図10Aに示すように管状部材22の第1端22Aに光ファイバ5の端部5Aを挿入した後、すぐに、光ファイバ5の端部5Aが管状部材22の第2端22Bから出てくることになる。このため、保護ユニット20を光ケーブル1の口出し部(剥き際)に向かってスライドさせるとき(図10Aの状態から図10Bの状態にさせるとき)、作業者は、管状部材22の第2端22Bから出てきた光ファイバ5(端部5Aの側の光ファイバ5)を手で持ち、光ファイバ5を引っ張りながら網目状チューブ10や管状部材22を移動させることが可能になる。これにより、本実施形態では、網目状チューブ10や管状部材22を光ファイバ5の根元(この場合、光ケーブル1の口出し部(剥き際))まで移動させる作業が容易である。なお、仮に保護対象の光ファイバと同程度の長さの保護チューブ(例えば長尺なシリコンチューブ)に光ファイバを挿通させる場合には、保護チューブの出口から光ファイバがなかなか出てこないため、光ファイバ5の根元まで保護チューブを被せる作業(保護チューブに光ファイバを挿通させる作業)は困難である。これに対し、本実施形態では、長手方向の収縮量が極めて大きい網目状チューブ10を用いることによって、短尺な網目状チューブ10や管状部材22に光ファイバ5を挿通させれば良くなるため、作業性を向上させることができる。
次に、作業者は、仮固定されていた網目状チューブ10の端部10Xを管状部材22から外し、図10Cに示すように、管状部材22の第1端22Aよりも外側に端部10Xを引き出して、端部10Xを光ケーブル1の口出し部(剥き際;外被)に被せて固定する。網目状チューブ10の端部10Xを光ケーブル1に固定する方法は、接着テープによる固定でも良いし、治具を用いた固定でも良い。
網目状チューブ10の端部10Xを光ケーブル1に固定した後、作業者は、図10Dに示すように、管状部材22を光ファイバ5の端部5Aに向かってスライドさせる。このとき、管状部材22の内部を光ファイバ5が通過するとともに、網目状チューブ10の端部10Xが外部(この場合、光ケーブル1の口出し部)に固定されているために、管状部材22の第1端22Aから網目状チューブ10が引き出されることになる。この結果、折り畳まれた状態の網目状チューブ10が伸長し、図1Aに示すように、網目状チューブ10の伸長した部位の内部に光ファイバ5の束が挿通した状態になる。
最後に、作業者は、図10Eに示すように、光ファイバ5の端部5Aよりも外側まで管状部材22をスライドさせて、光ファイバ5の束から管状部材22を外す。ここでは、仮固定されていた網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22から外れて、管状部材22と網目状チューブ10とが分離されている。但し、網目状チューブ10の端部10Xと管状部材22とが固定されたままでも良い。この場合、管状部材22が光ファイバ5から外れずに、管状部材22に光ファイバ5が挿通されたままでも良い。
図11A〜図11Cは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の別の敷設方法の説明図である。なお、同図は、網目状チューブ10を用いた光ファイバ5の保護方法の説明図でもある。
まず、作業者は、保護ユニット20を用意する。ここでは、保護ユニット20の網目状チューブ10の図中左側の端部10X(第1端;固定端)は、管状部材22に固定(例えば接着)されている。一方、折り畳まれた網目状チューブ10の図中右側の端部10X(第2端;自由端)は、管状部材22には固定されていない。このため、網目状チューブ10の図中右側の端部10X(第2端;自由端)は、管状部材22の外側を長手方向にスライド移動可能であるとともに、管状部材22から外すことも可能である。一方、網目状チューブ10の図中左側の端部10Xは、管状部材22に固定されているため、管状部材22から抜けることが防止されている。これにより、網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22の第1端22A(網目状チューブ10の固定端(第1端)がある側の管状部材22の端部)を塞ぐことを防止できる。但し、網目状チューブ10の両側の端部10Xが、管状部材22に固定されずに、自由端になっていても良い。
作業者は、図11Aに示すように、管状部材22の第1端22A(網目状チューブ10の固定端(第1端)がある側の管状部材22の端部)から光ファイバ5の束を挿入する。このとき、網目状チューブ10の端部10Xが固定されているため、端部10Xが管状部材22の第1端22Aの開口(網目状チューブ10の固定端(第1端)がある側の管状部材22の端部)を塞ぐことが防止されているため、光ファイバ5を管状部材22に挿入させる作業が容易である。
次に、作業者は、図11Bに示すように、管状部材22の逆側の第2端22B(網目状チューブ10の自由端(第2端)がある側の管状部材22の端部)から光ファイバ5の端部5Xを引き出す。このとき、管状部材22に光ファイバ5を挿通させることによって、折り畳まれた網目状チューブ10の内側に光ファイバ5を挿通させることができるため、光ファイバ5の端部5Aが網目状チューブ10に引っ掛からずに済む。このため、網目状チューブ10に直接的に光ファイバ5を挿通させる場合と比べて、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる作業が容易である。また、本実施形態では、網目状チューブ10の自由端(第2端)が管状部材22の外周に位置しているため、網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22の第2端22Bの開口を塞いでいないので、光ファイバ5を管状部材22から引き出す作業も容易である。
次に、作業者は、図11Cに示すように、網目状チューブ10の端部10X(第2端;自由端)を管状部材22の外側に外して、網目状チューブ10の端部10Xで光ファイバ5の束を覆う。そして、作業者は、網目状チューブ10の端部10X越しに光ファイバ5を摘まみ、図11Dに示すように、管状部材22の第2端22B(網目状チューブ10の自由端(第2端)がある側の管状部材22の端部)から、光ファイバ5と網目状チューブ10を一緒に引き出す。網目状チューブ10の10X(第2端;自由端)を管状部材22の第2端22Bから引き出すと、折り畳まれた状態の網目状チューブ10が伸長し、図1Aに示すように、網目状チューブ10の伸長した部位の内部に光ファイバ5の束が挿通した状態になる。その後、作業者は、網目状チューブ10越しに光ファイバ5を摘まみ、光ファイバ5と網目状チューブ10を一緒に引き出す作業を繰り返す。これにより、図1Aに示すような、光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10を、管状部材22の第2端22Bから引き出すことができる。なお、網目状チューブ10は柔軟な材料で構成されているため、作業者は、管状部材22の第2端22Bよりも外側で網目状チューブ10を摘まめば、網目状チューブ10とともに光ファイバ5を摘まむことができるため、光ファイバ5と網目状チューブ10とを一緒に引き出す作業は容易である。
図12は、改良例の保護ユニット20の説明図である。改良例の保護ユニット20の管状部材22は、第1端22A(網目状チューブ10の固定端がある側の管状部材22の端部)がラッパ形状である。つまり、改良例の保護ユニット20の管状部材22は、端部ほど広くなる開口を有する。これにより、管状部材22の第1端22Aから光ファイバ5の束を挿入する作業が容易になる。なお、この改良例によれば、光ファイバ5の端部が管状部材22のエッジ(開口の縁)に当たり難くなるため、光ファイバ5の損傷を抑制するという効果も得られる。
改良例の保護ユニット20の場合、開口の広がっている第1端22Aの外径は、折り畳まれた状態の網目状チューブ10の内径よりも大きいことが望ましい。これにより、網目状チューブ10の端部10Xが管状部材22から抜けることを防止できる。このため、改良例の保護ユニット20の場合、網目状チューブ10の端部10Xを管状部材22に固定させずに、網目状チューブ10の両端とも自由端にしても良い。
<分岐ユニット:保護ユニット20の使用例>
図13は、ラック40内の様子の説明図である。ラック40には、端末機器41と、分岐部材50とが配置されている。ラック40は、端末機器41などを載置するための棚であり、フレームや棚板を備えている。端末機器41は、左右に並ぶ複数の光モジュール42を備えており、それぞれの光モジュール42は、上下に並ぶ複数のコネクタ接続口44(光アダプタ)を備えている。
分岐部材50は、光ケーブル1から複数束の光ファイバ5の束を分岐する部材(分岐ユニット)である。光ケーブル1は、多数の光ファイバ5を備えたケーブルであり、複数の光ファイバ5で構成された束を複数有する。
分岐部材50から分岐された光ファイバ5の束は、それぞれ、分岐部材50から端末機器41までの間に配置(配線)される。通常、分岐部材50から端末機器41までの間の配線経路において、長尺な弾性チューブ(シリコンチューブ)である保護チューブに光ファイバ5の束を挿通させて、光ファイバ5を保護することになる(これに対し、本実施形態では、網目状チューブ10が光ファイバ5の束を保護することになる)。なお、光ファイバ5の端部には光コネクタが取り付けられており、それぞれの光コネクタは、端末機器41のコネクタ接続口44に接続される。
図14は、分岐部材50の分解図である。分岐部材50は、本体部51と、蓋部57とを有する。
本体部51は、光ケーブル1や分岐させた光ファイバ5の束を保持する部位である。本体部51は、第1固定部52と、第2固定部53と、収容部54とを有する。
第1固定部52は、光ケーブル1の端部を固定する部位(ケーブル固定部)である。第1固定部52は、支持部521と締結部材522とを有する。支持部521は、光ケーブル1を支持する部材である。ここでは、支持部521は、光ケーブル1の外被に食い込む歯を有する鋸歯プレートで構成されているが、支持部521が歯を有していなくても良い。また、支持部521が本体部51に一体的に形成されていても良い。締結部材522は、支持部521との間で光ケーブル1を固定する部材である。
第2固定部53は、光ファイバ5の束を挿通させた保護チューブを固定する部位である(但し、本実施形態では、第2固定部53は、長尺な保護チューブの代わりに、保護ユニット20の管状部材22を固定する)。第2固定部53は、把持部531を有する。把持部531は、複数(ここでは4つ)の凹部531Aを有する。それぞれの凹部531Aには、3本の保護チューブ(光ファイバ5を挿通させた弾性チューブ(シリコンチューブ);本実施形態では管状部材22)を差し込むことができる。ここでは、把持部531は、保護チューブに食い込む歯を有する把持プレートで構成されているが、把持部531が本体部51に一体的に形成されていても良い。把持部531の凹部531Aに保護チューブを差し込むと、把持部531が保護チューブに食い込んで、保護チューブが把持部531に把持されることになる。
収容部54は、光ケーブル1の分岐部(口出し部)を収容する部位である。収容部54に接着剤を充填することによって、光ケーブル1の口出し部を分岐部材50に接着固定することができる。接着剤は、蓋部57を本体部51に取り付けた後、蓋部57の注入口57Aから収容部54に充填されることになる。接着剤の漏洩を防止するため、収容部54の上流側(光ケーブル1の側)には上流側ストッパ541が設けられており、収容部54の下流側には下流側ストッパ542が設けられている。
本実施形態では、光ケーブル1は、光ファイバ5の束を12束有している。本実施形態では、光ケーブル1の口出し後、図11A〜図11Cに示すように保護ユニット20を用いて、それぞれの光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させることになる。本実施形態では、保護ユニット20を用いて光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させると、管状部材22が上流側に配置され、管状部材22から下流側に光ファイバユニット3(複数の光ファイバ5の束と、光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10)が配置されることになる。図14には、光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させた12個の保護ユニット20が示されている。
本実施形態では、保護チューブ(シリコンチューブ)の代わりに、保護ユニット20の管状部材22を第2固定部53に固定することができる。把持部531のそれぞれの凹部531Aには、光ファイバ5の束を挿通させた3本の管状部材22を差し込むことになる。把持部531の凹部531Aに管状部材22を差し込むと、把持部531が管状部材22に食い込んで、管状部材22が把持部531に把持されることになる。
本実施形態の保護ユニット20を用いた場合、長尺な弾性チューブである保護チューブに光ファイバ5を挿通させる場合と比べて、光ファイバ5を挿通させる作業(光ファイバ5を保護する作業)は容易である。また、本実施形態によれば、保護ユニット20の管状部材22を分岐部材50の第2固定部53にそのまま把持させることができるため、便利である。また、第2固定部53の把持部531が光ファイバユニット3を把持する際に、把持部531と光ファイバ5との間に管状部材22が介在するため、光ファイバ5が把持部531によって損傷することを抑制できる。
<網目状チューブ10の製造方法>
図15は、網目状チューブ10の製造装置70の説明図である。この製造装置70は、第1供給部71と、第2供給部72と、案内部73と、加熱部74とを有する。また、長手方向に折り畳まれた網目状チューブ10を製造する際には、更にチューブ収縮部75を備えることが望ましい。
第1供給部71は、第1線材11を加熱部74に供給する装置である。第1供給部71は、複数の第1供給源71Aと、第1回転部71Bとを有する。第1供給源71Aは、第1線材11を供給する供給源である。第1回転部71Bは、複数の第1供給源71Aを所定方向に回転させる回転部材である。言い換えると、第1回転部71Bは、第1線材11を所定方向に撚る部材である。第1回転部71Bには、複数の第1供給源71Aが回転方向に等間隔(等角度)で配置されている。
第2供給部72は、第2線材12を加熱部74に供給する装置である。第2供給部72は、複数の第2供給源72Aと、第2回転部72Bとを有する。第2供給源72Aは、第2線材12を供給する供給源である。なお、第2供給源72Aは、第1供給源71Aとほぼ同様の構成である。第2回転部72Bは、第1回転部71Bの回転方向とは逆方向に複数の第2供給源72Aを回転させる回転部材である。言い換えると、第2回転部72Bは、第1線材11の撚り方向とは逆方向に第2線材12を撚る部材である。第2回転部72Bには、複数の第2供給源72Aが回転方向に等間隔(等角度)で配置されている。
第2供給部72は第1供給部71の下流側に配置されており、第2供給部72は、第1供給部71から供給される複数の第1線材11の内側に配置されている。これにより、第1線材11が第2線材12の上に配置されるように、第1線材11と第2線材12との交点を形成することができる。本実施形態では、第1線材11及び第2線材12の一方の線材を他方の線材の上に配置させるだけなので、第1線材11及び第2線材12を編み込む場合(第1線材11と第2線材12を互い違いに交差させる場合)と比べて、第1供給部71及び第2供給部72を簡易な構成にできる。
案内部73は、第1線材11及び第2線材12を巻き付けさせつつ、第1線材11及び第2線材12を長手方向に案内する部材である。案内部73は、円柱状の外周面を有する。案内部73は、円柱状(又は棒状)の部材でも良いし、円筒状の部材でも良い。案内部73の外周面には、第1供給部71から供給された第1線材11が所定方向(S方向)に螺旋状に巻き付けられるとともに、第2供給部72から供給された第2線材12が逆方向(Z方向)に螺旋状に巻き付けられることになる。また、案内部73の外周面に巻き付けられた第1線材11及び第2線材12は、円柱状の外周面に沿って、軸方向に移動することになる。
加熱部74は、第1線材11及び第2線材12を加熱する部材である。加熱部74が第1線材11及び第2線材12を加熱することによって、第1線材11と第2線材12との交点が融着接合されることになる。加熱部74は、中空の円筒形状をしており、内面に加熱面が形成されている。中空の加熱部74の内側には、案内部73が挿通されている。加熱部74の内面と案内部73の外周面との間には隙間が形成されており、その隙間を、案内部73の外周面に巻き付けられた第1線材11及び第2線材12が通過することになる。本実施形態では、図3Aに示すように、第1線材11及び第2線材12がコア部13と被覆部14とによって構成されており、コア部13の融点が被覆部14の融点よりも高いため、融着接続後の第1線材11及び第2線材12の強度を保つことが可能である。加熱部74が第1線材11と第2線材12との交点を融着接合することによって、網目状チューブ10が製造されることになる。
本実施形態では、案内部73の外径によって、網目状チューブ10の内径を設定することができる。また、第1線材11や第2線材12の本数(第1供給源71Aや第2供給源72Aの数)と、第1回転部71Bや第2回転部72Bの回転速度と、網目状チューブ10の長手方向の移動速度とによって、分岐部10Cの長手方向のピッチを設定することができる。
本実施形態では、案内部73の外周面に第1線材11及び第2線材12が巻き付けられて、案内部73の外周面に第1線材11と第2線材12との交点が形成され、その交点が、加熱部74によって融着接続されることになる。第1線材11と第2線材12との交点は、2本の線材が重ね合わされているため、交点では無い部位と比べて、加熱部74の内周面(加熱面)に近接し、加熱部74によって加熱され易くなり、融着接続され易くなる。なお、第1線材11と第2線材12との融着接続を促進させるため、第1線材11と第2線材12との交点が加熱部74の内周面(加熱面)に接触しても良い。また、第1線材11と第2線材12とを圧着させるため、案内部73の外周面と加熱部74の内周面との隙間が、第1線材11(又は第2線材12)の厚さよりも広く、第1線材11及び第2線材12とを重ねた厚さよりも狭くなるように設定されていても良い。
また、本実施形態では、第1線材11及び第2線材12は、図3Aに示すように、テープ状(帯状、扁平状)に構成されている。そして、本実施形態では、第1線材11及び第2線材12のテープ面を案内部73の円柱状の外周面に対向させるようにして、第1線材11及び第2線材12が案内部73に巻き付けられることになる。これにより、第1線材11及び第2線材12のテープ面同士が接合されることになるため、第1線材11と第2線材12との交点での接触面積を確保できるので、周縁部10Bを分岐部10Cで十分に拘束することができる(この結果、比較例のように線材同士の交差角度が可変ではなくなるため、網目状チューブ10を伸長させたときに、網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制できる)。また、本実施形態では、網目状チューブ10の周縁部10Bの捻れが無くなるため、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫することを抑制でき、光ファイバ5の伝送損失を抑制できる。
チューブ収縮部75は、網目状チューブ10を長手方向に折り畳み、長手方向に収縮させる部材である。チューブ収縮部75は、網目状チューブ10を挿通させる円柱状(又は棒状)の部材である。チューブ収縮部75は、円柱状の外周面を有する。チューブ収縮部75は、円柱状(又は棒状)の部材でも良いし、円筒状の部材でも良い。網目状チューブ10は、チューブ収縮部75の外周面に沿って、軸方向に移動することになる。チューブ収縮部75への網目状チューブ10の供給速度は、チューブ収縮部75から排出される網目状チューブ10の排出速度よりも速い。このため、チューブ収縮部75に供給された網目状チューブ10は、チューブ収縮部75上で軸方向に収縮し、長手方向に折り畳まれた状態でチューブ収縮部75から排出されることになる。網目状チューブ10がチューブ収縮部75上で軸方向に収縮するとき、網目状チューブ10の周縁部10Bは、図7Aに示す状態から、図7Bに示すように屈曲して、網目状チューブ10が長手方向に折り畳まれることになる。網目状チューブ10の周縁部10Bが図7Bに示すように屈曲しやすいように、チューブ収縮部75の外径は、案内部73の外径よりも若干小さいことが望ましい。
チューブ収縮部75の下流側には、管状部材22が配置されている(不図示)。そして、チューブ収縮部75から排出された網目状チューブ10(長手方向に折り畳まれた網目状チューブ10)が、管状部材22に供給されるとともに、所定長さ(管状部材22よりも短い長さ)で網目状チューブ10がカットされる。なお、カットされた網目状チューブ10の端部10X(切り口)は、複数の光ファイバ5を挿入可能な挿入口となる。カットされた網目状チューブ10の端部10Xは、管状部材22に固定(仮固定を含む)されても良いし、固定されていなくても良い。これにより、前述の保護ユニット20が形成されることになる。
なお、チューブ収縮部75が管状部材22を兼ねていても良い。この場合、網目状チューブ10がチューブ収縮部75上で軸方向に収縮して長手方向に折り畳まれた後、所定長さで網目状チューブ10とともにチューブ収縮部75がカットされ、カットされたチューブ収縮部75が保護ユニット20の管状部材22となる。
<第1実施例>
第1実施例として、網目状チューブ10の第1線材11及び第2線材12の本数と、螺旋ピッチとを変更させて、網目比率の異なる複数種類の網目状チューブ10を作成した。網目状チューブ10の内径(内寸の直径)は約5.3mmmとし、網目状チューブ10に288本の光ファイバ5(24枚の12心の間欠連結型光ファイバテープ)を挿通させて評価を行った。
図16は、網目比率の説明図である。図16は、図2Aと同様の網目状チューブ10の展開図である。図中のハッチングされた部位は、展開面上(網目状チューブ10の仮想的な円筒面上)における周縁部10B(第1線材11又は第2線材12)の占める部位である。図中のハッチングの無い部位は、展開面上(網目状チューブ10の仮想的な円筒面上)における開口部10A(網目)の占める部位である。ここで、網目比率は、展開面上における網目状チューブの総面積(開口部10Aの占める面積と周縁部10Bの占める面積との和)に対する、展開面上における開口部10Aの占める面積の比率を意味する。つまり、展開面上における開口部10Aの占める面積をS1とし、展開面上における周縁部10Bの占める面積をS2としたとき、網目比率R(%)は、次式の通りである。
R(%) = S1/(S1+S2) ×100
なお、面積S1、面積S2の測定方法は、次の通りである。まず、所定長さの網目状チューブ10から等間隔に4つの試験片をサンプリングする。ここでは、3mの網目状チューブ10を用意し、網目状チューブ10の両端を含めて約1m間隔で5cmの試験片を4つサンプリングする。次に、サンプリングした試験片を図16に示すように展開し、展開した試験片を透明なアクリル板に挟む。そして、アクリル板越しに試験片を撮影して画像データを取得し、画像データ上の開口部10Aの領域と、画像データ上の周縁部10Bの領域をそれぞれ特定し、面積S1及び面積S2を測定する。ここでは、試験片の撮影にデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製VHX−6000)を用いて画像データを取得する。なお、ピッチPや内径Dについても、同様に試験片を撮影して取得した画像データに基づいて測定する(後述:図19参照)。
光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10を実際にクロージャへ取り付ける作業を行い、この取り付け作業時に光ファイバ5(網目状チューブ10に挿通された光ファイバテープ)又は網目状チューブ10を構成する周縁部10B(第1線材11や第2線材12)が周辺部材に引っ掛かってしまうかどうかに応じて評価を行った。引っ掛かりの無い場合には「○(良)」と評価し、引っ掛かりのある場合には「×(不良)」と評価した。
図17は、第1実施例の評価を示す表である。図に示すように、網目比率が小さいほど、網目状チューブ10を構成する周縁部10Bが周辺部材に引っ掛かりにくくなる傾向があった。また、網目比率が43.6%以下であれば、引っ掛かりを無くすことができた。このため、網目状チューブ10の網目比率は、43.6%以下であることが望ましい。つまり、展開面上における開口部10Aの占める面積をS1とし、展開面上における周縁部10Bの占める面積をS2としたとき、S1/(S1+S2)の値が0.436以下であることが望ましい。更に、後述する通り、網目比率が55.5%以下であれば、引っ掛かりを無くすことができた。このため、網目状チューブ10の網目比率は、55.5%以下であることが望ましい。つまり、展開面上における開口部10Aの占める面積をS1とし、展開面上における周縁部10Bの占める面積をS2としたとき、S1/(S1+S2)の値が0.555以下であることが望ましい。
<第2実施例>
図18は、第2実施例を示す表である。
第2実施例として、光ファイバ5の本数、第1線材11及び第2線材12の本数、網目状チューブ10の内径D、ピッチP、ユニット径Yなどを異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。第1線材11及び第2線材12の断面形状は、幅2mm、厚さ0.1mmである。複数枚の12心の間欠連結型光ファイバテープを束ねてユニット化した72〜288本の光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させて評価を行った。
図19は、ピッチP及び内径Dの説明図である。
第1線材11(又は第2線材12)の本数をsとし、図に示すように第1線材11の1周分の螺旋ピッチをL(mm)としたとき、ピッチP(mm)は、P=L/sとなる。また、図に示すように、第1線材11及び第2線材12の交点の角度(長手方向に向かって開いた角の大きさ)をθとしたとき、内径D(mm;内寸の直径)は、次式のように算出する。
D = L × tan(θ/2)/π
ユニット径Y(mm)は、網目状チューブ10に挿通させるユニット(光ファイバ5の束)の直径である。網目状チューブ10に挿通させるユニットの構成物(例えば光ファイバ5)の総断面積をS(mm)としたとき、ユニット径Y(mm)は、次式のように算出する。
Y = 1.46 × √S
「通線作業性」の評価では、網目状チューブ10に光ファイバ5を通線させるときの作業性を確認した。そして、容易に光ファイバ5を通線できた場合を「○(良)」と評価し、光ファイバ5が網目状チューブ10に引っ掛かる場合を「△(可)」又は「×(不良)」と評価した。
また、「締め付け又は飛び出し」の評価では、網目状チューブ10を光ファイバ5とともに引き延ばしたときに、網目状チューブ10による光ファイバ5の締め付けの有無や、網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。そして、締め付け及び飛び出しのいずれも発生しない場合には「○(良)」と評価し、締め付け又は飛び出しが発生した場合には「×(不良)」と評価した。
また、「取り回し性」の評価では、光ファイバ5を挿通させた状態での網目状チューブ10の取り回し易さを確認した。そして、光ファイバ5を挿通させた網目状チューブ10を容易に取り回せる場合には「○(良)」と評価し、網目状チューブ10と光ファイバ5との間に隙間があり、網目状チューブ10の内部で光ファイバ5が移動する場合には「△(可)」と評価し、網目状チューブ10の開口部10Aから飛び出した光ファイバ5を障害物に引っ掛ける可能性がある場合には「×(不可)」と評価した。
また、「総合評価」では、「通線作業性」、「締め付け又は飛び出し」及び「取り回し性」の全ての評価結果が「○(良)」である場合には「○(良)」と評価し、いずれかの評価項目で「○(良)」以外のものがある場合には「×(不可)」と評価した。
ところで、網目状チューブ10の内径Dが小さいと、光ファイバ5を締め付けるおそれがある。一方、内径Dが大きいと、網目状チューブ10と光ファイバ5との間に隙間が生じ易くなり、網目状チューブ10の内部で光ファイバ5が移動し易くなる。但し、網目状チューブ10が光ファイバ5を締め付けたり、網目状チューブ10の内部で光ファイバ5が移動したりする現象は、内径Dに依存するだけでなく、網目状チューブ10に挿通させるユニットの径(ユニット径Y)にも依存する。そこで、ここでは、ユニット径Yに対する内径Dの大きさを示す指標として、D/Yの値を算出した。
また、網目状チューブ10のピッチPが長いほど、網目状チューブ10の周縁部10Bを屈曲させたときの変形量が大きくなり、変形後の網目状チューブ10の内径を実質的に増加させることが可能である。そこで、ここでは、ユニット径Yに対する内径Dの大きさを示す指標(D/Y)だけでなく、その指標(D/Y)にピッチPを掛けた値(P×D/Y)も算出した。
評価結果に示される通り、D/Yが1.4の場合(番号9)、総合評価が「×(不可)」になった。この理由は、網目状チューブ10と光ファイバ5との間に隙間があり、網目状チューブ10の内部で光ファイバ5が移動したためである。このため、D/Yは、1.2以下であることが望ましい。また、評価結果に示される通り、D/Yが0.5の場合(番号40)、総合評価が「×(不可)」になった。この理由は、網目状チューブ10に挿通させるユニットの径(ユニット径)が網目状チューブ10の内径Dに対して大きいため、光ファイバ5を締め付けが生じたためである。このため、D/Yは、0.6以上であることが望ましい。つまり、D/Yは、0.6以上、1.2以下であることが望ましい(0.6≦D/Y≦1.2)。
また、評価結果に示される通り、P×D/Yが4.8(mm)の場合(番号14)、総合評価が「×(不可)」になった。この理由は、網目状チューブ10に挿通させるユニットの径(ユニット径)が網目状チューブ10の内径Dに対して大きいため、光ファイバ5を締め付けが生じたためである。このため、P×D/Yは6.0(mm)以上であることが望ましい。なお、番号40(P×D/Yは6.0)において総合評価が「×(不可)」になった理由は、D/Yが小さいためだと考えられる。また、評価結果に示される通り、P×D/Yが21.3(mm)以上の場合(番号1、17〜19、30)、総合評価が「×(不可)」になった。この理由は、光ファイバ5の飛び出しが生じたためである。このため、P×D/Yは20.0以下であることが望ましい。つまり、P×D/Yは、6.0(mm)以上20.0(mm)以下であることが望ましい(6.0(mm)≦P×D/Y≦20.0(mm))。
したがって、0.6≦D/Y≦1.2であり、且つ、6.0(mm)≦P×D/Y≦20.0(mm)でれば、「通線作業性」、「締め付け又は飛び出し」及び「取り回し性」の全ての評価結果が「○(良)」となり、「総合評価」が「○(良)」となった。このため、0.6≦D/Y≦1.2であり、且つ、6.0(mm)≦P×D/Y≦20.0(mm)であることが望ましい。
<第3実施例>
図20は、第3実施例を示す表である。
第3実施例として、第1線材11及び第2線材12はそれぞれ4本(合計8本)とし、第1線材11及び第2線材12の材質を異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。第1線材11及び第2線材12の材料は、「二層モノフィラメント」、「単層モノフィラメント」、「フィルム」の3種類である(図3A〜図3C参照)。また、それぞれの材料(第1線材11及び第2線材12)の断面形状(厚さ)を異ならせている。なお、それぞれの材料の厚さ(図3A〜図3CのTに相当)は、シックネスゲージで測定した(このため、「二層モノフィラメント」や「単層モノフィラメント」に対して「フィルム」の方が小さい値になる傾向がある)。第3実施例では、第1線材11及び第2線材12を接着剤で接着させて、網目状チューブ10を作成した(これに対し、後述の第4実施例では、第1線材11及び第2線材12を融着させている)。
また、それぞれの網目状チューブ10を長手方向に収縮させたときの収縮比率を算出した。ここで、収縮比率は、収縮前の網目状チューブ10の長さに対する、収縮時の網目状チューブの長さの比率を意味する。つまり、長手方向に収縮させる前の網目状チューブ10の長さ(初期長さ)をL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さ(収縮時長さ)をL1としたとき、収縮比率Rl(%)は、次式の通りである。
Rl(%) = L1/L0×100
なお、収縮比率Rl(%)の値が小さいほど、図11Cに示す光ファイバ5の敷設時に光ファイバ5と網目状チューブ10とを長く引き出すことが可能になるため、有利である。
図20に示すように、いずれの材料においても、断面形状が薄くなるほど、収縮比率Rlが高くなっている。これは、第1線材11及び第2線材12の厚さ方向に薄くなるほど、図7Bに示すように、屈曲した周縁部10Bが径方向に変位しやすくなり、この結果、長手方向の収縮量が大きくなるためである。なお、この結果から、図7Bに示すように、屈曲した周縁部10Bが径方向に変位しやすいことが有利であることが確認できる。
図20に示すように、いずれの場合においても、収縮比率Rl(%)を13%以下にすることを実現できた。また、図20に示すように、「二層モノフィラメント」及び「単層モノフィラメント」の場合、「フィルム」と比べて、収縮比率Rlの値が小さかった。具体的には、「フィルム」では、収縮比率Rl(%)が11〜13%であり、網目状チューブ10が初期長さL0から1/10以下までには収縮していない。これに対し、「二層モノフィラメント」及び「単層モノフィラメント」では、収縮比率Rl(%)が4〜8%であり、網目状チューブ10が初期長さL0から1/10以下に収縮させることができた(初期長さL0から1/25〜1/12.5まで収縮させることができた)。このように収縮比率Rlの値に差が生じた理由は、フィルムに比べて、多数本の繊維を融合一体化させた「二層モノフィラメント」及び「単層モノフィラメント」の方が、図7Bに示すように、屈曲した周縁部10Bが径方向に変位しやすいためだと考えられる。このため、網目状チューブ10の材料(第1線材11及び第2線材12)は、フィルム形状よりも、多数本の繊維を融合一体化させたモノフィラメント構造(二層モノフィラメント又は単層モノフィラメント)の方が望ましい。このように、網目状チューブ10の収縮比率Rl(%)は、13%以下であることが望ましい。つまり、長手方向に収縮させる前の網目状チューブ10の長さ(初期長さ)をL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さ(収縮時長さ)をL1としたとき、L1/L0が0.13以下であることが望ましい。また、網目状チューブ10の収縮比率Rl(%)は、8%以下であることが望ましい。つまり、長手方向に収縮させる前の網目状チューブ10の長さ(初期長さ)をL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さ(収縮時長さ)をL1としたとき、L1/L0が0.08以下であることが望ましい。
<第4実施例>
図21は、第4実施例を示す表である。
第4実施例として、第1線材11及び第2線材12はそれぞれ4本(合計8本)とし、第1線材11及び第2線材12の材質を異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。第1線材11及び第2線材12の材料は、「二層モノフィラメント」及び「単層モノフィラメント」の2種類である(図3A及び図3B参照)。また、それぞれの材料(第1線材11及び第2線材12)の断面形状(図3A及び図3Bに示す厚さT)を異ならせている。第4実施例では、第1線材11及び第2線材12を融着させて、網目状チューブ10を作成した。また、光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10を実際にクロージャへ取り付けるとともに、クロージャに対してヒートサイクル試験(温度条件:−40℃〜+70℃、2サイクル)を実施して、そのときの光ファイバ5の損失変動量(dB)を測定した(測定波長1.55μm)。
図21に示すように、「単層モノフィラメント」は、「二層モノフィラメント」と比べて、光ファイバ5の損失変動量が大きかった。この理由は、単層モノフィラメントを用いた網目状チューブ10は、熱負荷による熱収縮が生じ易く、この結果、内部に挿通させた光ファイバ5を締め付けてしまい、光ファイバ5の伝送損失が増加したものと考えられる。これに対し、二層モノフィラメントを用いた網目状チューブ10は、網目状チューブ10の製造時にもコア部13が溶融していないため、熱負荷が加えられても網目状チューブ10が熱収縮しにくいと考えられる。このため、網目状チューブ10の材料(第1線材11及び第2線材12)は、単層モノフィラメントよりも二層モノフィラメントの方が望ましい。
上記の二層モノフィラメントの熱収縮率は、次のように測定することができる。まず、2500mmのサンプル(線材)に所定間隔(ここでは1000mm間隔)で2本の標線をつける。次に、サンプルを80℃の恒温槽に2時間投入する。恒温槽からサンプルを23℃±2℃(21℃〜25℃)の室温環境に30分間放置した後、2本の標線の間隔を測定する。熱処理前の最初の2本の標線の間隔(ここでは1000mm)をLbとし、熱処理後に測定した2本の標線の間隔をLaとしたとき、次式のように熱収縮率Rt(%)を算出することができる。
Rt(%) = {(Lb−La)/Lb}×100
そして、第1線材(及び第2線材)の熱収縮率Rt(%)が1%以下であれば、熱負荷が加えられても網目状チューブ10が熱収縮しにくくなり、光ファイバ5の損失変動量を抑制できる。このため、第1線材(及び第2線材)の熱収縮率Rt(%)は1%以下であることが望ましい。
なお、網目状チューブ10の製造時にコア部13が溶融していないことが望ましいため、網目状チューブ10を構成する第1線材11及び第2線材12のコア部13の融点は、被覆部14の融点よりも20℃以上高いことが望ましい。また、一般的に、クロージャの使用環境の最高温度は80℃程度であるため、被覆部14の融点は100℃以上であることが望ましい。
===参考説明===
<線材のヤング率と曲げ剛性について>
図3Aに示す二層モノフィラメントの線材(第1線材11又は第2線材12)のヤング率と曲げ剛性を測定した。ここでは、コア部13をポリエステルとし、被覆部14をポリプロピレンとして、有機材料で構成した二層モノフィラメントの線材を作成した。また、線材の断面形状は厚さ0.1mm、幅1mmとした。測定の結果、線材のヤング率は約4000N/mmであり、曲げ剛性は約0.5N/mmであった。なお、線材のヤング率及び曲げ剛性は、次のように測定した。
ヤング率は、引張試験機を用いて測定した。ここでは、200mmに設定したチャック間に試験片(線材)をセットし、引張速度を200mm/minとして荷重−伸び曲線を測定した。また、測定された荷重−伸び曲線の初期の直線部の傾きに基づいて、線材のヤング率(単位:N/mm)を測定した。
曲げ剛性は、3点曲げ試験に基づき測定した。図22Aは、曲げ剛性の測定方法の説明図である。図22Bは、荷重−たわみ線図の説明図である。図22Aに示すように、距離Lを30mmに設定した支点間に試験片(線材)をセットし、3点曲げ試験に基づき曲げ弾性率Eを測定した。ここでは、たわみ量が1mmになったときの曲げ荷重F1と、たわみ量が5mmになったときの曲げ荷重F5とを測定し(図22B参照)、測定された曲げ荷重F1及びF5に基づいて曲げ弾性率Eを測定した。なお、曲げ荷重F1は、支点下に配置した電子天秤を用いて測定した。測定された曲げ弾性率E(単位:Pa)と試験片の弾性2次モーメントI(単位:mm)とに基づいて曲げ剛性EI(単位:N・mm)を算出した。
<収縮比率Rlについて>
第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、螺旋ピッチL、管状部材22の外径Sを異ならせた複数種類の保護ユニット20を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm〜8.3mmの範囲とした。また、螺旋ピッチLは、20mm〜100mmとした。また、管状部材22の外径Sは3.5mm〜8mmの範囲とした。
それぞれの網目状チューブ10を長手方向に収縮させたときの収縮比率Rlを測定した。なお、長手方向に収縮させる前の網目状チューブ10の長さ(初期長さ)をL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さ(収縮時長さ)をL1としたとき、収縮比率Rl(%)は、次式の通りである。
Rl(%) = L1/L0×100
それぞれの網目状チューブ10の収縮比率Rlの測定結果は、次表の通りである(3〜12%の収縮比率Rlを実現できることを確認した)。なお、それぞれの網目状チューブ10を長手方向に収縮させたとき、手の力で容易に網目状チューブ10を長手方向に折り畳むことが可能であり、管状部材22が座屈することも無かった。
Figure 2020071124
<網目比率Rについて>
網目状チューブ10の第1線材11及び第2線材12の本数と、螺旋ピッチとを変更させて、網目比率Rの異なる複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、螺旋ピッチは、50mm又は100mmとした。展開面上における網目状チューブの総面積(開口部10Aの占める面積と周縁部10Bの占める面積との和)に対する、展開面上における開口部10Aの占める面積の比率を網目比率R(%)としたとき、それぞれの網目状チューブ10の網目比率Rは、46.2%、55.5%、49.4%であった。
光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10を実際にクロージャへ取り付ける作業を行い、この取り付け作業時に光ファイバ5(網目状チューブ10に挿通された光ファイバテープ)又は網目状チューブ10を構成する周縁部10B(第1線材11や第2線材12)が周辺部材に引っ掛かってしまうかどうかに応じて評価を行った。引っ掛かりの無い場合には「○(良)」と評価し、引っ掛かりのある場合には「×(不良)」と評価した。それぞれの網目状チューブ10における周辺部材の引っ掛かりの評価結果は、次表の通りである。
Figure 2020071124
<光ファイバの飛び出しについて>
光ファイバの本数n、第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、ピッチP、開口部10Aの形状を異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、12心の間欠連結型光ファイバテープの枚数を12枚又は24枚として、光ファイバの本数nを144本又は288本とした。また、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm〜8.3mmの範囲とした。また、ピッチPは、8.3mm〜45mm(螺旋ピッチは50mm〜270mm)とした。また、開口部の形状を菱形とし、菱形の2本の対角線の長さをそれぞれ異ならせた(表中には、長手方向に沿った対角線の長さ(長手方向の開口長さ)と、周方向に沿った対角線の長さ(周方向の開口長さ)が記載されている)。
それぞれの網目状チューブ10を曲げ半径15mmで曲げた際に、網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。更に、曲げた状態の網目状チューブを内側(曲げ中心の側)に引っ張った際に、網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における光ファイバの飛び出しの有無の結果は、次表の通りである。
Figure 2020071124
表3に示すように、長手方向の開口長さが短いほど、網目状チューブ10の開口部10Aから光ファイバ5が飛び出しにくくなる傾向があった。開口部の形状が菱形の場合、長手方向の開口長さが18mm以下であれば、網目状チューブ10を曲げた時の光ファイバ5の飛び出しを抑制できた。また、開口部の形状が菱形の場合、長手方向の開口長さが14mm以下であれば、曲げた状態の網目状チューブ10を引っ張った時の光ファイバ5の飛び出しも抑制できた。
次に、開口部10Aの形状を更に異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、多数の開口部10Aの形成された1つの筒状部材として網目状チューブ10を構成し、開口部10Aをスリット状又は長方形状に形成した。なお、スリット状の開口部10Aの場合、スリットを長手方向に沿って形成するとともに、スリット幅(円周方向の開口部の長さ)を0.5mm未満とした。なお、円周方向に隣接する開口部10Aと開口部10Aの間の周縁部10Bの幅(周縁部10Bの円周方向の寸法)は、開口部10Aがスリット状の場合には4mmとし、開口部10Aが長方形状の場合には2mmとした。前述と同様に、網目状チューブ10を曲げた時、及び、曲げた状態の網目状チューブ10を内側に引っ張った時の網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における光ファイバの飛び出しの有無の結果は、次表の通りである。
Figure 2020071124
表3及び表4に示すように、開口部10Aの形状に関わらず、長手方向の開口長さが短いほど、網目状チューブ10の開口部10Aから光ファイバ5が飛び出しにくくなる傾向があった。開口部10Aの長手方向の開口長さが20mm以下であれば、網目状チューブ10を曲げた時の光ファイバ5の飛び出しを抑制できた。また、開口部10Aの長手方向の開口長さが14mm以下であれば、曲げた状態の網目状チューブ10を引っ張った時の光ファイバ5の飛び出しも抑制できた。
<分岐部の強度について>
第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、ピッチPを異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm又は8.3mmとした。また、螺旋ピッチLは、50mmとした。
それぞれの網目状チューブ10に対して、180Nの引っ張り力を付与し、分岐部10C(第1線材11と第2線材12との交点を融着接合した分岐部10C)の第1線材11と第2線材12との分離の有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における分岐部10Cの分離の有無の結果は、次表の通りである(180Nの引っ張り力では分岐部10Cが破壊されないことが確認された)。
Figure 2020071124
<網目状チューブ10の束について>
外径8.3mmの網目状チューブ10に288本の光ファイバを挿通させた光ファイバユニット3を12本用意し、12本の光ファイバユニット3を束ねて、12本の光ファイバユニットの束の外周長さを測定した。また、比較のため、288本の光ファイバを挿通させたポリエチレン製の保護チューブ(外径9.7mm、肉厚0.7mm)を12本用意し、12本の保護チューブを束ねて、12本の保護チューブの束の外周長さを測定した。なお、束ねられた12本の光ファイバユニットの外周、又は、束ねられた12本の保護チューブの外周に紐を巻き回して、その紐の長さを測定することによって、それぞれの束の外周長さを測定した。網目状チューブ10を用いた光ファイバユニット3はポリエチレン製の保護チューブと比べると断面形状を変形させ易いため、ポリエチレン製の12本の保護チューブの束の外周長さは14mmであるのに対し、網目状チューブ10を用いた12本の光ファイバユニット3の束の外周長さは10mmであった。
===その他===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ケーブル、3 光ファイバユニット、
5 光ファイバ、10 網目状チューブ、
10A 開口部、10B 周縁部、10C 分岐部、
10X 端部(第1端、第2端)、
11 第1線材、12 第2線材、
13 コア部、14 被覆部、
20 保護ユニット、22 管状部材、
22A 第1端、22B 第2端、
40 ラック、41 端末機器、
42 光モジュール、44 コネクタ接続口、
50分岐部材、51 本体部、
52 第1固定部、521 支持部、522 締結部材、
53 第2固定部、531 把持部、531A 凹部、
54 収容部、541 上流側ストッパ、542 下流側ストッパ、
57 蓋部、57A 注入口、
70 製造装置、71 第1供給部、
71A 第1供給源、71B 第1回転部、
72 第2供給部、72A 第2供給源、72B 第2回転部、
73 案内部、74 加熱部、75 チューブ収縮部
本発明は、保護ユニット、光ファイバ保護方法、及び、保護ユニット製造方法に関する。
上記目的を達成するための主たる発明は、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材とを備え、前記網目状チューブは、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを有し、前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能であり、前記網目状チューブは、前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた状態で、前記管状部材の外周に配置されていることを特徴とする保護ユニットである。

Claims (22)

  1. 網目状に複数の開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブであって、
    前記開口部を形成する周縁部と、
    3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部と
    を備え、
    前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能であることを特徴とする網目状チューブ。
  2. 請求項1に記載の網目状チューブであって、
    前記周縁部を屈曲させることによって、長手方向に折り畳まれていることを特徴とする網目状チューブ。
  3. 請求項2に記載の網目状チューブであって、
    前記周縁部の屈曲した部位が塑性変形し、前記周縁部が折れ曲がった形状で保持されることを特徴とする網目状チューブ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の網目状チューブであって、
    前記網目状チューブは、
    所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、
    前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材と
    を有し、
    前記第1線材又は前記第2線材によって前記周縁部が構成されており、
    前記第1線材と前記第2線材との交点を接合した接合部によって前記分岐部が構成されていることを特徴とする網目状チューブ。
  5. 請求項4に記載の網目状チューブであって、
    前記第1線材と前記第2線材との交点が融着接合されていることを特徴とする網目状チューブ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の網目状チューブであって、
    前記分岐部の存在する断面上において、前記分岐部が2以上存在することを特徴とする網目状チューブ。
  7. 請求項6に記載の網目状チューブであって、
    前記分岐部の存在する断面上において、前記分岐部が3以上存在することを特徴とする網目状チューブ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の網目状チューブであって、
    前記網目状チューブを展開させた時の前記開口部の占める面積をS1とし、前記周縁部の占める面積をS2としたとき、S1/(S1+S2)の値が0.555以下であることを特徴とする網目状チューブ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の網目状チューブであって、
    長手方向に収縮させる前の網目状チューブの長さをL0とし、
    長手方向に収縮させた後の網目状チューブの長さをL1としたとき、
    L0/L1が0.13以下であることを特徴とする網目状チューブ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の網目状チューブであって、
    前記網目状チューブの端部から前記光ファイバを挿入可能であることを特徴とする網目状チューブ。
  11. 網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、
    前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と
    を備え、
    前記網目状チューブは、
    前記開口部を形成する周縁部と、
    3以上の前記開口部の境界に形成され、3以上の前記周縁部が延び出た分岐部と
    を有し、
    前記周縁部は、前記分岐部で拘束されているとともに、屈曲可能である
    ことを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  12. 請求項11に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記網目状チューブは、前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた状態で、前記管状部材の外周に配置されていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  13. 請求項12に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記網目状チューブの端部を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長可能であることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  14. 請求項13に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記管状部材の少なくとも一方の端部の開口が広がっていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  15. 請求項14に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    開口の広がっている前記端部の外径は、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内径よりも大きいことを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  16. 網目状に開口部が形成された網目状チューブであって、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部が前記分岐部で拘束されているとともに屈曲可能である網目状チューブを準備すること、及び
    前記網目状チューブの端部から複数の光ファイバを挿入し、前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させること
    を特徴とする光ファイバ保護方法。
  17. 請求項16に記載の光ファイバ保護方法であって、
    前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた前記網目状チューブを準備すること、
    折り畳まれた状態の前記網目状チューブの前記端部から複数の前記光ファイバを挿入し、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させること、及び、
    前記網目状チューブを伸長させて、伸長させた前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させること
    を特徴とする光ファイバ保護方法。
  18. 請求項17に記載の光ファイバ保護方法であって、
    前記周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれた前記網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通された管状部材とを備えた光ファイバ保護ユニットを準備すること、
    前記管状部材に光ファイバを挿入することによって、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの前記端部から複数の前記光ファイバを挿入し、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させること
    を特徴とする光ファイバ保護方法。
  19. 請求項16〜18のいずれかに記載の光ファイバ保護方法であって、
    前記網目状チューブは、所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材とを有し、前記第1線材と前記第2線材との交点が接合されており、
    長手方向における前記交点のピッチをP(mm)とし、前記網目状チューブの内径をD(mm)とし、前記複数の光ファイバで構成されたユニットの直径をY(mm)としたとき、
    0.6≦D/Y≦1.2
    且つ、
    6.0(mm)≦P×D/Y≦20.0(mm)
    であることを特徴とする光ファイバ保護方法。
  20. 網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブであって、前記開口部を形成する周縁部と、3以上の前記開口部の境界に形成され3以上の前記周縁部が延び出た分岐部とを備え、前記周縁部が前記分岐部で拘束されているとともに屈曲可能である網目状チューブを形成すること、及び、
    前記網目状チューブに、前記光ファイバを挿入可能な端部を形成すること
    を特徴とする網目状チューブ製造方法。
  21. 請求項20に記載の網目状チューブ製造方法であって、
    前記周縁部を屈曲させて、前記網目状チューブを長手方向に折り畳むことを特徴とする網目状チューブ製造方法。
  22. 請求項20又は21に記載の網目状チューブ製造方法であって、
    所定方向に撚りながら複数の第1線材を加熱部に供給すること、
    前記第1線材とは逆方向に撚りながら複数の第2線材を前記加熱部に供給すること、及び
    前記加熱部において前記第1線材と前記第2線材との交点を融着すること
    を行うことによって、
    前記第1線材又は前記第2線材によって前記周縁部を構成し、前記第1線材と前記第2線材との交点を接合した接合部によって前記分岐部を構成した前記網目状チューブを形成することを特徴とする網目状チューブ製造方法。
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