JP6921732B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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本発明は、光ファイバケーブルに関する。
従来から、下記特許文献1に示されるような光ファイバケーブルが知られている。この光ファイバケーブルは、光ファイバを有するケーブル本体と、リップコードと、補強シートと、外部シースと、を備えている。補強シートは、ケーブル本体を囲繞しており、ケーブル本体がネズミやリスなどに噛まれて光ファイバが損傷することを防いでいる。リップコードは、ケーブル本体と補強シートとの間の隙間に設けられており、光ファイバケーブルの解体時や中間後分岐作業の際に、補強シートおよび外部シースを引き裂くために用いられている。
特開2017−72801号公報
ところで、上記特許文献1の光ファイバケーブルでは、ケーブル本体と補強シートとの間に隙間が生じている。このため、リップコードを用いて補強シートを引き裂こうとした場合、ケーブル本体と補強シートとの間の隙間内でリップコードが動いてしまい、引き裂き作業がしにくいという課題があった。
特に、補強シートが丸められて重なっている部分がある場合には、リップコードがその重なり部分の内側に位置すると、補強シートを引き裂くために必要な力が極めて大きくなってしまう。また、光ファイバケーブルの製造時に、補強シートの重なり部分の内側ではない位置にリップコードを位置させようとした場合、リップコードの位置が安定せず、製造効率を低下させる要因となっていた。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、リップコードを用いた補強シートの引き裂き作業性を改善した光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る光ファイバケーブルは、光ファイバを有するケーブル本体と、前記ケーブル本体を囲繞する補強ユニットと、前記ケーブル本体および前記補強ユニットを収容する外部シースと、を備え、前記補強ユニットは、補強シートと、前記補強シートにおける前記ケーブル本体を向く面に固定された第1接着フィルムと、前記補強シートおよび前記第1接着フィルムの間に設けられたリップコードと、を有し、前記補強ユニットは、前記補強シートにおける前記ケーブル本体を向く面に接着された第3接着フィルムを有し、前記第1接着フィルムは、前記第3接着フィルムに接着されることで、前記補強シートに固定され、前記リップコードは、前記第1接着フィルムと前記第3接着フィルムとの間に配置されている
上記第1の態様によれば、補強シートと、この補強シートに固定された第1接着フィルムと、の間にリップコードが設けられている。この構成により、リップコードが補強シートに対して固定されることとなり、リップコードが補強シートに対して動いて引き裂き作業がしにくくなることを防止することができる。
また、補強シート、リップコード、および第1接着フィルムを互いに固定してあらかじめシート状の補強ユニットを形成し、このシート状の補強ユニットをケーブル本体に巻き付ける製造方法が可能となり、製造時にリップコードの位置を安定させて製造効率を高めることができる。
本発明の上記態様によれば、リップコードを用いた補強シートの引き裂き作業性を改善した光ファイバケーブルを提供することができる。
第1実施形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 (a)、(b)は第1実施形態の変形例に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 第1実施形態の光ファイバケーブルの製造方法を説明する図である。 第2実施形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 (a)は引き抜き力F1を測定する際の説明図であり、(b)は引き裂き力F2を測定する際の説明図である。 第3実施形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る光ファイバケーブルの構成を、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、光ファイバケーブル1Aは、光ファイバを有するケーブル本体10と、補強ユニット20Aと、外部シース30と、を備えている。
(方向定義)
ここで本実施形態では、ケーブル本体10の長手方向を単に長手方向といい、ケーブル本体10の中心軸線を単に中心軸線Oという。また、中心軸線Oに直交する断面を横断面という。横断面視で、中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
ケーブル本体10は、コア11と、内部シース12と、一対の抗張力体(テンションメンバ)13と、を有している。
コア11は、長手方向に延びている。コア11は、複数本の光ファイバを集合することで構成されている。コア11を構成する光ファイバとしては、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などを用いることができる。コア11を構成する複数の光ファイバは、例えば、束ねられた状態で、結束材によって結束されている。複数の光ファイバは、押さえ巻きや吸水テープ(シート)で覆われていてもよい。コア11の横断面形状は、特に限定されず、円形であってもよく、楕円形であってもよく、矩形であってもよい。
内部シース12は、コア11および一対の抗張力体13を一括して被覆する。内部シース12の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂が使用可能である。
抗張力体13は、長手方向に延びている。抗張力体13は、長手方向でコア11に対して平行に配置されていてもよく、コア11を中心とした螺旋状に配置されていてもよい。抗張力体13は、光ファイバケーブル1Aに作用する張力から、コア11の光ファイバを保護する役割を有している。抗張力体13の材質は、例えば、金属線(鋼線等)、抗張力繊維(アラミド繊維等)、FRPなどである。抗張力体13は単線であってもよく、複数の素線を束ねたり互いに撚り合わせたりしたものであってもよい。
横断面視において、一対の抗張力体13の各中心を結ぶ直線を、中立線Lという。中立線Lに対して垂直な方向(図1における上下方向)に光ファイバケーブル1Aを曲げると、その他の方向に光ファイバケーブル1Aを曲げた場合と比較して、抗張力体13の伸縮が小さくなる。従って、光ファイバケーブル1Aは、中立線Lに対して垂直な方向に曲げることが比較的容易である。
なお、ケーブル本体10には3本以上の抗張力体13が含まれていてもよい。3本以上の抗張力体13を周方向で等間隔に配置した場合、ケーブル本体10の曲げの方向性が小さくなり、光ファイバケーブル1Aをより取扱いやすくすることができる。
外部シース30は、ケーブル本体10および補強ユニット20Aを収容している。外部シース30は、長手方向に延びる筒状に形成されている。外部シース30の材質としては、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂が使用可能である。
補強ユニット20Aは、長手方向に延びており、ケーブル本体10を囲繞する筒状に形成されている。補強ユニット20Aは、第1接着フィルム21と、2本のリップコード22と、補強シート23と、第2接着フィルム24と、を有している。
補強シート23の材質としては、ステンレス鋼、銅、銅合金などの金属を用いることができる。また、ガラス繊維やアラミド繊維などを用いた繊維シートや、FRPなどを補強シート23として用いてもよい。補強シート23は、例えばテープ状とされ、長さ方向をケーブル本体10の長さ方向に合わせて設けられることが望ましい。
補強シート23の厚さは、例えば0.1〜0.3mm程度である。補強シート23の厚さをこの範囲とすることで、動物の食害によりコア11の光ファイバが損傷するのを防ぎ、かつ、リップコード22によって補強シート23を切り裂く操作を容易にすることができる。
補強シート23は、ケーブル本体10を全周にわたって囲繞するとともに、周方向の一部で重ねられている。補強シート23が重ねられた部分を重なり部23aという。
ここで、光ファイバケーブル1Aは、上述の通り、中立線Lに対して垂直な方向に曲がりやすい。このため、例えば重なり部23aが中立線L上に位置していると、光ファイバケーブル1Aの取り扱いの際に、重なり部23aと外部シース30とが相対的に動きやすくなる。重なり部23aと外部シース30とが相対的に動くと、重なり部23aにおける外周側の補強シート23の側縁23bが、外部シース30の内面を傷つけてしまう場合がある。そこで本実施形態では、横断面視において、重なり部23aにおける外周側の補強シート23の側縁23bと、抗張力体13とが、周方向において異なる位置に配置されている。
さらに本実施形態では、横断面視において、重なり部23aの全体と抗張力体13とが周方向において異なる位置に配置されている。これにより、側縁23bと中立線Lとの間の距離が大きくなり、外部シース30の内面が傷つくのをより確実に抑えることができる。
第1接着フィルム21は、補強シート23におけるケーブル本体10を向く面に貼り付けられて固定されている。第2接着フィルム24は、補強シート23における外部シース30を向く面に貼り付けられて固定されている。第1接着フィルム21は、リップコード22を補強シート23に固定する役割を有している。第2接着フィルム24は、外部シース30を補強シート23に固定する役割を有している。また、第1接着フィルム21および第2接着フィルム24のうち、重なり部23aにおいて補強シート23同士の間に位置している部分は、重なり部23aで補強シート23同士を固定する役割を果たしている。
第1接着フィルム21における補強シート23を向く面には、接着剤が塗布されている。第2接着フィルム24の表裏両面には、接着剤が塗布されている。第1接着フィルム21および第2接着フィルム24に用いられる接着剤としては、例えば熱硬化型の接着剤を用いることができる。なお、接着剤の材質は適宜変更してもよい。
なお、第1接着フィルム21には、表裏両面に接着剤が塗布されていてもよい。
一対のリップコード22は、補強ユニット20Aおよび外部シース30を引き裂く作業(以下、単に引き裂き作業という)の際に使用される。リップコード22としては、ポリエステル、アラミド等の合成繊維からなる紐を用いることができる。リップコード22には、補強シート23および外部シース30を切り裂くことができる程度の機械的強度(例えば引張強度)が要求される。リップコード22の外径は、例えば0.2〜0.5mm程度である。なお、図1ではコア11、一対の抗張力体13、および一対のリップコード22が、横断面視で一直線上に配置されているが、これらの部材は一直線上に配置されていなくてもよい。
ここで、一対のリップコード22が配置される位置によっては、引き裂き作業がしにくくなる。例えば、補強ユニット20Aのうち、重なり部23aは強度が大きいため、この重なり部23aの径方向内側にリップコード22が位置すると、引き裂き作業時に必要とされる力が大きくなってしまう。従って、リップコード22は、重なり部23aの径方向内側を除く領域に位置していることが望ましい。
また、一対のリップコード22は、横断面視で一直線上に配置されていない場合、補強ユニット20Aおよび外部シース30を引き裂いた際に、ケーブル本体10が露出される範囲が小さくなる。ケーブル本体10の露出範囲が小さくなると、引き裂き作業を行った後、ケーブル本体10を取り出す作業(以下、取り出し作業という)がしにくくなる。
そこで、図2(a)、(b)に示すように、一対のリップコード22およびコア11が横断面視において一直線上に配置されていない場合に、ケーブル本体10の取り出し作業性を確認した結果を、表1に示す。
Figure 0006921732
表1における「相対角度θ(°)」とは、横断面視において、コア11の中心および一方のリップコード22の中心を通る直線L1と、コア11の中心および他方のリップコード22の中心を通る直線L2と、がなす角度θ(図2(a)、(b)参照)である。
表1における「取り出し作業性」とは、一対のリップコード22を用いて補強ユニット20Aおよび外部シース30を引き裂いた後、ケーブル本体10を取り出す作業のしやすさを示している。具体的には、「○」は取り出し作業性が良好である場合を示しており、「×」は取り出し作業を行うことができなかった場合を示している。
表1に示すように、相対角度θが90°以下の場合には、引き裂き作業を行った後、取り出し作業を行うことができなかった。一方で、相対角度θが120°≦θ≦180°の範囲内である場合には、取り出し作業性が良好であった。
以上の結果から、相対角度θは120°以上180°以下であることが好ましい。
以上説明した本実施形態の光ファイバケーブル1Aによれば、リップコード22が補強シート23と第1接着フィルム21との間で固定されている。これにより、補強シート23に対してリップコード22が移動するのが抑えられ、リップコード22が重なり部23aの径方向内側に位置してしまうことを防ぐことができる。従って、リップコード22を用いた引き裂き作業性を向上することができる。
また、相対角度θを、120°≦θ≦180°の範囲内とすることで、引き裂き作業を行った後、取り出し作業をしやすくすることができる。
(製造方法)
次に、以上のような構成の光ファイバケーブル1Aの製造方法について説明する。
まず、ケーブル本体10を準備する。ケーブル本体10は、例えばコア11および一対の抗張力体13を覆うように内部シース12を押出し成形することで得られる。
次に、平板状の補強シート23に第2接着フィルム24が貼り付けられたものを用意する。なお、第2接着フィルム24を補強シート23に貼り付ける工程の順序はこれに限定されず、適宜変更してもよい。
次に、図3(a)に示すように、補強シート23に2本のリップコード22を縦添えする。このとき、2本のリップコード22は、互いに略平行に配置されるとともに、リップコード22同士の間には所定の間隔が設けられる。
次に、図3(b)に示すように、2本のリップコード22を覆うように第1接着フィルム21を補強シート23に貼り付ける。そして、第1接着フィルム21に用いられている接着剤が熱硬化型である場合には、第1接着フィルム21に熱を加える。これにより、第1接着フィルム21および2本のリップコード22が補強シート23に固定され、シート状の補強ユニット20Aが得られる。
次に、シート状の補強ユニット20Aに対して、必要に応じてコルゲート加工を施す。なお、コルゲート加工を施す順序は適宜変更してもよい。また、補強ユニット20Aにコルゲート加工が施されていなくてもよい。
次に、図3(c)に示すように、ケーブル本体10に対してシート状の補強ユニット20Aを巻き付ける。これにより、補強ユニット20Aはケーブル本体10を囲繞して長手方向に延びる筒状となる。
次に、補強ユニット20Aを覆うように外部シース30を押出し成形することで、ケーブル本体10および補強ユニット20Aを外部シース30内に収容する。このとき、外部シース30は、円筒形状にもコルゲート形状にも任意に成形可能である。
以上の工程により、光ファイバケーブル1Aが製造される。
以上説明した光ファイバケーブル1Aの製造方法では、補強シート23と第1接着フィルム21との間に2本のリップコード22を固定し、シート状の補強ユニット20Aを形成する工程を有している。これにより、ケーブル本体10をシート状の補強ユニット20Aで囲繞する際に、リップコード22が補強シート23に対して移動しなくなる。従って、リップコード22が重なり部23aの径方向内側に位置しないようにすることが容易となり、製造効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
近年では、例えば全長1m程度の短い光ファイバケーブルが用いられる場合がある。このように、光ファイバケーブルが短いと、リップコード22を用いて引き裂き作業を行う際に、光ファイバケーブルからリップコード22が不意に抜けてしまい、引き裂き作業を行うことができない場合がある。そこで本実施形態では、例えば1m程度の短い光ファイバケーブルについての引き裂き作業性を考慮して、リップコード22の引き抜き力を高めている点が第1実施形態と異なる。
図4に示すように、第2実施形態の光ファイバケーブル1Bでは、補強ユニット20Bの構成が第1実施形態と異なっている。より詳しくは、補強ユニット20Bは、第1接着フィルム21、リップコード22、補強シート23、第2接着フィルム24、に加えて、第3接着フィルム25を有している。第3接着フィルム25の表裏両面には、接着剤が塗布されている。第3接着フィルム25は、補強シート23におけるケーブル本体10を向く面に接着されている。第3接着フィルム25は、補強シート23とリップコード22との間に設けられている。リップコード22は、第1接着フィルム21と第3接着フィルム25との間に配置されている。第1接着フィルム21は、第3接着フィルム25に接着されることで、補強シート23に固定されている。
以上の構成により、リップコード22は、第1接着フィルム21および第3接着フィルム25における接着剤が塗布された面同士の間に挟まれている。このため、リップコード22は補強シート23に対して強固に固定されており、リップコード22を光ファイバケーブル1B内から引き抜く場合の引き抜き力が大きくなっている。
従って、例えば全長1m程度の短い光ファイバケーブル1Bであっても、引き裂き作業を行う際に、リップコード22が不意に光ファイバケーブル1Bから抜けてしまうのを防ぐことができる。
本実施形態の光ファイバケーブル1Bの製造方法は、まずケーブル本体10を準備する。次に、平板状の補強シート23の表裏両面にそれぞれ第2接着フィルム24および第3接着フィルム25を貼り付ける。そして、第3接着フィルム25上に、2本のリップコード22を縦添えする。その後、2本のリップコード22を覆うように、第1接着フィルム21を第3接着フィルム25に貼り付ける。これにより、2本のリップコード22が第1接着フィルム21および第3接着フィルム25の接着面同士の間で固定され、シート状の補強ユニット20Bが得られる。
その他の点については、第1実施形態で述べた光ファイバケーブル1Aの製造方法(図3(a)〜(c)参照)と同様であるため説明を省略する。
次に、引き抜き力および引き裂き力の大きさと、引き裂き作業性と、の関係について検証した結果を説明する。
本実施例では、第2実施形態と同様の構成を有する光ファイバケーブル1Bを作成した。ケーブル本体10として、200心のスロットレスケーブルを用いた。補強シート23として、鉄のテープ材を用いた。光ファイバケーブル1Bの長さは1mとした。
この光ファイバケーブル1Bについて、リップコード22の引き抜き力と、補強シート23および外部シース30をリップコード22で引き裂く際の引き裂き力と、を測定した。
図5(a)は、リップコード22の引き抜き力F1を測定する様子を示す概略図である。図5(a)に示すように、光ファイバケーブル1Bの端部から、リップコード22を長手方向に沿って引き抜く際の力を測定し、その最大値を引き抜き力F1とした。
図5(b)は、リップコード22によって補強ユニット20Bおよび外部シース30を引き裂く際の引き裂き力F2を測定する様子を示す概略図である。図5(b)に示すように、光ファイバケーブル1Bの端部でリップコード22を折り返し、長手方向に沿う前記引き抜き力F1の測定方向と逆の方向にリップコード22を引っ張ることで補強シート23および外部シース30を引き裂いた際の最大値を、引き裂き力F2とした。
引き裂き力F2に対する引き抜き力F1の値(F1/F2)と、引き裂き作業性と、の関係を以下の表2に示す。なお、表2の引き裂き作業性の欄において、「×」は引き裂き作業を行おうとするとリップコード22が光ファイバケーブル1B内から抜けてしまい、引き裂き作業を正常に行うことができなかった場合を示す。「○」は正常に引き裂き作業を行うことができた場合を示す。「△」は引き裂き作業を正常に行うことができた場合と、引き裂き作業を正常に行うことが出来なかった場合と、が混在することを示す。
Figure 0006921732
表2に示すように、F1/F2の値が0.5以下の場合には、引き裂き作業性が「×」となっており、引き裂き作業を行なおうとするとリップコード22が光ファイバケーブル1Bから抜けてしまう。
一方、F1/F2の値が1.0以上の場合には、引き裂き作業性が「○」となっており、引き裂き作業を正常に行うことができる。
以上のことから、引き抜き力F1は、引き裂き力F2以上であることが好ましい。これにより、リップコード22を用いて補強シート23および外部シース30を引き裂く際に、リップコード22が光ファイバケーブル1Bから抜けるのを防止し、引き裂き作業性を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態の光ファイバケーブル1Cでは、内部シース12に凹部12aが形成されている。凹部12aは、内部シース12の外周面から径方向内側に向けて窪み、長手方向に延びている。凹部12aは抗張力体13の径方向外側に位置しており、凹部12aと抗張力体13とは周方向において同等の位置に配置されている。すなわち、凹部12aは、横断面視において中立線L上に位置している。凹部12aは、横断面視において、中心軸線Oを挟んで一対形成されている。また、凹部12aおよびリップコード22の周方向における位置は互いに一致しており、リップコード22の少なくとも一部は凹部12a内に位置している。
本実施形態によれば、光ファイバケーブル1Cの製造時において、ケーブル本体10を補強ユニット20Aで囲繞する際に、リップコード22の一部が凹部12a内に位置するように組み立てることができる。これにより、リップコード22を中立線L上に位置させるとともに、補強シート23の重なり部23aを中立線Lから周方向で離れた位置に位置させることが容易となる。従って、補強シート23の側縁23bが外部シース30の内面を傷つけてしまうことを、より確実に抑えることができる。
さらに、光ファイバケーブル1Cの製造後も、リップコード22の一部が凹部12a内に位置しているため、補強ユニット20Aとケーブル本体10とが周方向で相対的に移動しにくくなっている。従って、例えば光ファイバケーブル1Cを取り扱う際に、補強ユニット20Aがケーブル本体10に対して周方向に移動し、重なり部23aが中立線L上に位置してしまうことを、より確実に抑制できる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、光ファイバケーブル1A、1B、1Cは2本のリップコード22を備えていたが、リップコード22の数は1本であってもよく3本以上であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
例えば、2本のリップコード22の相対角度θを120°≦θ≦180°とすることについては、第2、第3実施形態における光ファイバケーブル1B、1Cに適用してもよい。この場合にも、第1実施形態で述べたものと同様の作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、凹部12aが形成された内部シース12と、第3接着フィルム25を有する補強ユニット20Bと、を備えた光ファイバケーブルを採用してもよい。
1A、1B、1C…光ファイバケーブル 10…ケーブル本体 11…コア 12…内部シース 12a…凹部 20A、20B…補強ユニット 21…第1接着フィルム 22…リップコード 23…補強シート 24…第2接着フィルム 25…第3接着フィルム

Claims (5)

  1. 光ファイバを有するケーブル本体と、
    前記ケーブル本体を囲繞する補強ユニットと、
    前記ケーブル本体および前記補強ユニットを収容する外部シースと、を備え、
    前記補強ユニットは、補強シートと、前記補強シートにおける前記ケーブル本体を向く面に固定された第1接着フィルムと、前記補強シートおよび前記第1接着フィルムの間に設けられたリップコードと、を有し、
    前記補強ユニットは、前記補強シートにおける前記ケーブル本体を向く面に接着された第3接着フィルムを有し、
    前記第1接着フィルムは、前記第3接着フィルムに接着されることで、前記補強シートに固定され、
    前記リップコードは、前記第1接着フィルムと前記第3接着フィルムとの間に配置されている、光ファイバケーブル。
  2. 前記補強ユニットは、前記補強シートにおける前記外部シースを向く面に接着された第2接着フィルムを有する、請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 長さが1mの光ファイバケーブルにおいて、
    前記リップコードを前記補強ユニットから引き抜く際の引き抜き力F1が、
    前記リップコードを用いて前記補強シートを引き裂く際の引き裂き力F2以上である、
    請求項1または2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記補強ユニットは、2本の前記リップコードを有し、
    横断面視において、前記ケーブル本体の中心および前記2本のリップコードの中心を通る2つの直線がなす角度θが、120°≦θ≦180°を満足する、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記ケーブル本体は、前記光ファイバを有するコアと、前記コアを被覆する内部シースと、を有し、
    前記内部シースの外周面には、径方向内側に向けて窪む凹部が形成され、
    前記リップコードの少なくとも一部が、前記凹部内に位置している、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
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