JP4018441B2 - 光通信幹線ケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主に下水管内に配置される光通信幹線ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信幹線ケーブルを下水管内に配線する場合、外周部をアルミニウムやステンレス等の金属材で覆うたり、ジエリ樹脂を充填することが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の金属材で覆う方法は、十分な耐水性が得られるが、固く、配線時の曲げ作業が大変であるとともに、コスト高になるという欠点があった。
また、ジエリ樹脂を充填する方法では光ファイバ接続時の後処理が困難であるという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、加工が容易で、配線時の曲げ作業や光ファイバ接続時の後処理も容易で、確実に防水することができる光通信幹線ケーブルを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明かになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は内部シース内に複数本の光ファイバ心線あるいは光テープ心線、これらの両側部に沿うように配置されたテンションメンバーおよびこのテンションメンバーの一方より外方に突出する部位に沿うように配置された吊線とを設けた光通信幹線ケーブル本体と、この光通信幹線ケーブル本体の内部シースの外周部に密着しかつ、両端部が重なり合うように巻き付けて溶着固定される内側面あるいは外側面に合成樹脂材あるいは合成樹脂シートがコーティングされた金属箔シートと、この金属箔シートの外周部を覆う外部シースとで光通信幹線ケーブルを構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1ないし図5に示す本発明者が考えた光通信幹線ケーブルにおいて、1は防水処理が施された断面長方形状の本発明の光通信幹線ケーブルで、この光通信幹線ケーブル1は光通信幹線ケーブル本体2と、この光通信幹線ケーブル本体2の外周部を両端部が重なり合うように覆って溶着固定されるアルミシート、ステンレスシート等の金属シートの内側面あるいは外側面にホットメルト樹脂3がコーティングされた金属箔シート4と、この金属箔シート4の外周部を覆う外部シース5とで構成されている。
【0009】
前記光通信幹線ケーブル本体2は、ほぼ中央部に配置された4心光ファイバ心線6と、この4心光ファイバ心線6の両側部に沿うように配置されたテンションメンバー7、7と、このテンションメンバー7、7および前記4心光ファイバ心線6を覆う内部シース8と、この内部シース8のほぼ中央の上下部の外周部に形成された切り裂き用の切欠部9、9と、この切欠部9、9の一方に収納された、前記金属箔シート4および外部シース5を引き裂く引き裂き紐10とで構成されている。
【0010】
上記構成の光通信幹線ケーブル1は光通信幹線ケーブル本体2の外周部を、両端部が重なり合うように金属箔シート4で覆った後、外周部を外部シース5で覆う。
この時、金属箔シート4の重なり合う部位をアイロンや電気コテ等によって溶着させた後に、外部シース5を形成してもよく、また、金属箔シート4の重なり合う部位を位置決め状態で外部シース5を形成することができる場合には、そのまま外部シース5を形成して、該外部シース5形成時の外部シース5の熱によって金属箔シート4のホットメルト樹脂3を光通信幹線ケーブル本体2の内部シース8に溶着固定して製造する。
なお、金属箔シート4のホットメルト樹脂3が外側面に位置するように内部シース8に取付けることにより、該金属箔シート4のホットメルト樹脂3を外部シース5の内側面に溶着固定することができる。
【0011】
このように製造された光通信幹線ケーブル1は光通信幹線ケーブル本体2を金属箔シート4で覆うとともに、その外周部が外部シース5で覆われているため、下水管内等の水分のある所に配線されても、金属箔シート4によって覆われている光通信幹線ケーブル本体2の4心光ファイバ心線6の耐水性と耐透湿性を図ることができる。
また、金属箔シート4を用いているため、固くならず、配線作業を容易に行なうことができる。
【0012】
次に、図6ないし図16に示す本発明および本発明者が考えた光通信幹線ケーブルにつき説明する。なお、これらの本発明および本発明者が考えた光通信幹線ケーブルの説明に当って、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0013】
図6ないし図8に示す本発明の第1の実施の形態において、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと主に異なる点は、内部シース8Aの一側部より外方に突出する部位に吊線11を配置した光通信幹線ケーブル本体2Aを用いた点で、このように形成した光通信幹線ケーブル本体2Aを用いて構成した光通信幹線ケーブル1Aにしても、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと同様な作用効果が得られる。
【0014】
図9および図10に示す本発明者が考えた光通信幹線ケーブルにおいて、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと主に異なる点は、光テープ心線12を用いた光通信幹線ケーブル本体2Bを用いた点で、このように形成された光通信幹線ケーブル本体2Bを用いて構成した光通信幹線ケーブル1Bにしても、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと同様な作用効果が得られる。
【0015】
図11ないし図13に示す本発明者が考えた光通信幹線ケーブルの形態において、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと主に異なる点は、内側面あるいは外側面に合成樹脂3Aがコーティングされた金属箔シート4Aを用いた点で、このような金属箔シート4Aを用いて構成した光通信幹線ケーブル1Cにしても、前記図1ないし図5に示す光通信幹線ケーブルと同様な作用効果が得られる。
【0016】
図14ないし図16に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、光テープ心線12を用いた光通信幹線ケーブル本体2Cと、内側面あるいは外側面に合成樹脂3Aがコーティングされた金属箔シート4Aを用いた点で、このような光通信幹線ケーブル本体2C、金属箔シート4Aを用いて構成した光通信幹線ケーブル1Dにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0017】
なお、前記各実施の形態では4心光ファイバ心線6や光テープ心線12を光通信幹線ケーブル本体2、2A、2B、2Cに用いたものについて説明したが、本発明はこれに限らず、1心、2心、4心を2個用いたもの、光テープ心線を複数個重ね合わせたもの等を使用した光通信幹線ケーブル本体を用いてもよい。
【0018】
また、前記本発明の各実施の形態では金属シートの内側面あるいは外側面にホットメルト樹脂3がコーティングした金属箔シート4や、金属シートの内側面あるいは外側面に合成樹脂3Aがコーティングされた金属箔シート4Aを用いるものに付いて説明したが、本発明はこれに限らず、金属シートの内側面あるいは外側面にポリエステル樹脂シートを貼り合わせ、該ポリエステル樹脂シートの表面にホットメルト樹脂をスプレー塗布したり、ホットメルト樹脂シートを貼り合わてコーティングした金属箔シートや、ホットメルト樹脂3をスプレー塗布したポリエステル樹脂シートを金属シートの内側面あるいは外側面に張り合わせた金属箔シートを用いても良い。
【0019】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0020】
(1)内部シース内に複数本の光ファイバ心線あるいは光テープ心線、これらの両側部に沿うように配置されたテンションメンバーおよびこのテンションメンバーの一方より外方に突出する部位に沿うように配置された吊線とを設けた光通信幹線ケーブル本体と、この光通信幹線ケーブル本体の内部シースの外周部に密着しかつ、両端部が重なり合うように巻き付けて溶着固定される内側面あるいは外側面に合成樹脂材あるいは合成樹脂シートがコーティングされた金属箔シートと、この金属箔シートの外周部を覆う外部シースとで構成されているので、光通信幹線ケーブル本体の内部シース内の1心〜複数心の光ファイバ心線、あるいは光テープ心線を金属箔シートによって耐水性、耐湿性を図ることができる。
したがって、下水管内等の水分を含む部位に配線して使用することができる。
【0021】
(2)前記(1)によって、金属箔シートを用いているので、固くなることなく、容易に曲げることができる。
したがって、配線作業を容易に行なうことができる。
【0022】
(3)前記(1)によって、内側あるいは外側に合成樹脂材あるいは合成樹脂シートがコーティングされた金属箔シートを用いているので、光通信幹線ケーブル本体の内部シースの外周部を覆う両端部が重なり合う金属箔シートの溶着が、内側あるいは外側の合成樹脂材あるいは合成樹脂シートで容易に確実に行なうことができるとともに、金属箔シートの内側あるいは外側の合成樹脂材あるいは合成樹脂シートが内部シースあるいは外部シースにも溶着して、確実に防水状態に覆うことができる。
【0023】
(4)前記(1)によって、合成樹脂材あるいは合成樹脂シートがコーティングされた金属箔を用いるため、製造が容易で、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の一部破断面図。
【図3】図1の3ー3線に沿う拡大断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の金属箔シートの説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の光通信幹線ケーブル本体の説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の平面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の一部破断面図。
【図8】図6の8ー8線に沿う拡大断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の平面図。
【図10】図9の10ー10線に沿う拡大断面図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の平面図。
【図12】図11の12ー12線に沿う拡大断面図。
【図13】本発明の第4の実施の形態の金属箔シートの説明図。
【図14】本発明の第5の実施の形態の平面図。
【図15】本発明の第5の実施の形態の一部破断面図。
【図16】図14の16ー16線に沿う拡大断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C、1D:光通信幹線ケーブル、
2、2A、2B、2C:光通信幹線ケーブル本体、
3:ホットメルト樹脂、 3A:合成樹脂、
4、4A:金属箔シート、5:外部シース、
6:4心光ファイバ心線、7:テンションメンバー、
8、8A:内部シース、 9:切欠部、
10:引き裂き紐、 11:吊線、
12:光テープ心線。
Claims (1)
- 内部シース内に複数本の光ファイバ心線あるいは光テープ心線、これらの両側部に沿うように配置されたテンションメンバーおよびこのテンションメンバーの一方より外方に突出する部位に沿うように配置された吊線とを設けた光通信幹線ケーブル本体と、この光通信幹線ケーブル本体の内部シースの外周部に密着しかつ、両端部が重なり合うように巻き付けて溶着固定される内側面あるいは外側面に合成樹脂材あるいは合成樹脂シートがコーティングされた金属箔シートと、この金属箔シートの外周部を覆う外部シースとからなることを特徴とする光通信幹線ケーブル。
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