JPWO2020071125A1 - 光ファイバ保護ユニット及び光ファイバユニット製造方法 - Google Patents

光ファイバ保護ユニット及び光ファイバユニット製造方法 Download PDF

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力丸 武田
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Abstract

【課題】光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業を容易にすること。【解決手段】本開示に係る光ファイバ保護ユニットは、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、を備える。網目状チューブは、長手方向の伸縮量が大きいため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。また、網目状チューブの内側に管状部材を配置することによって、光ファイバを網目状チューブに挿通させ易くなる。加えて、網目状チューブの端部に筒状部材が取り付けられことにより、網目状チューブの端部を管状部材の端部から引き出し易くなる。

Description

本発明は、光ファイバ保護ユニット及び光ファイバ保護方法に関する。
特許文献1〜4には、複数の光ファイバの束にバンドル材を巻き付けた光ファイバユニットが記載されている。なお、特許文献3、4には、複数の光ファイバの束の周囲にバンドル材を巻き付けて光ファイバユニットを製造する方法が記載されている。
また、特許文献5〜7には、各種チューブが記載されている。特許文献5には、光ファイバの外周を覆って保護する保護チューブが記載されている。特許文献6には、プラスチック線又は金属線を編んで伸縮自在の筒状の網に形成し、配線を保護することが記載されている。特許文献7には、縮めると大径化する網チューブで電線を保護することが記載されている。
国際公開WO2015/053146号公報 特開2011−169939号公報 特開2013−97320号公報 特開2018−049081号公報 特開2017−215438号公報 実開昭63−49356号公報 特開2002−10441号公報
特許文献1〜4に記載のバンドル材は、複数の光ファイバを束ねるために製造工場において光ファイバの束の外周に巻き付けたものである。このため、特許文献1〜4に記載のバンドル材は、光ファイバを保護するものではなく、光ファイバを挿通させたものではない。また、光ファイバの敷設時に光ファイバの束の外周に特許文献1〜4記載のバンドル材を敷設現場で取り付けることは想定されていない(なお、光ファイバの敷設時に光ファイバの束の外周に特許文献1〜4記載のバンドル材を敷設現場で取り付けることは困難である)。
また、特許文献5記載の保護チューブや、特許文献6の従来技術に記載のスパイラルチューブの場合、光ファイバを挿通させる作業に手間がかかる。特許文献6や特許文献7に記載の編組チューブ(線材を編んで構成したチューブ)の場合、長手方向の伸縮量が小さいため、この場合にも光ファイバを挿通させる作業に手間がかかるという問題が生じる。加えて、伸縮時に径が変化する編組チューブに光ファイバを挿通させた場合、編組チューブを長手方向に伸長したときに径が細くなるため、内部に挿通させた光ファイバを圧迫してしまい、光ファイバの伝送損失を増加させるという問題も生じる。
本発明は、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易な網目状チューブを備えるとともに、その網目状チューブの取り扱いを容易にさせる光ファイバ保護ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、を備えた光ファイバユニットである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、長手方向の伸縮量の大きい網目状チューブによって光ファイバを保護するため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。また、網目状チューブ及び筒状部材に管状部材が挿通されているため、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
図1Aは、本実施形態の保護ユニット20の説明図である。図1Bは、本実施形態の保護ユニット20の分解説明図である。図1Cは、筒状部材24を管状部材22から外して網目状チューブ10を伸長させる様子の説明図である。 図2A及び図2Bは、網目状チューブ10の説明図である。 図3Aは、網目状チューブ10の形状を説明するための展開図である。図3Bは、図3Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。 図4Aは、本実施形態の線材の断面図である。図4B及び図4Cは、別の線材の断面図である。 図5Aは、網目状チューブ10の別の形状を説明するための展開図である。図5Bは、図5Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。 図6A及び図6Bは、網目状チューブ10の更に別の形状を説明するための展開図である。 図7Aは、比較例となる編組チューブの形状の説明図である。図7Bは、比較例となる編組チューブの網目近傍の拡大説明図である。 図8A及び図8Bは、本実施形態の網目状チューブ10の開口部10A(網目)の近傍の伸縮前後の様子の説明図である。 図9は、筒状部材24の斜視図である。 図10A〜図10Dは、保護ユニット20の製造方法の説明図である。 図11A〜図11Eは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の保護方法の説明図である。 図12は、ラック40内の様子の説明図である。 図13は、収容棚41及び分岐ユニット50の斜視図である。 図14は、収容トレイ42の斜視図である。 図15Aは、保持部47の拡大斜視図である。図15Bは、保持部47に筒状部材24を保持させた状態の図である。 図16は、本実施形態の分岐ユニット50の分解図である。 図17は、参考例の分岐ユニット50の分解図である。 図18A〜図18Cは、本実施形態の収容トレイ42を用いた光ファイバ5の敷設方法の説明図である。 図19Aは、曲げ剛性の測定方法の説明図である。図19Bは、荷重−たわみ線図の説明図である。 図20は、ピッチP及び内径Dの説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、を備えた光ファイバユニットが明らかとなる。このような光ファイバ保護ユニットによれば、長手方向の伸縮量の大きい網目状チューブによって光ファイバを保護するため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。また、網目状チューブに管状部材が挿通されているため、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。更に、網目状チューブの端部に筒状部材が取り付けられているため、網目状チューブを管状部材から引き出し易い構造となる。
前記網目状チューブは、前記開口部の周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれていることが望ましい。これにより、網目状チューブの長手方向の伸縮量が大きくなる。
前記筒状部材を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長可能であることが望ましい。これにより、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。
前記網目状チューブは、所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材とを有し、前記第1線材と前記第2線材との交点が接合されていることが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブを製造することができる。
前記第1線材と前記第2線材との交点が融着接合されていることが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブを製造することができる。
前記筒状部材と前記網目状チューブの端部とが融着接合されていることが望ましい。これにより、簡易に網目状チューブの端部を筒状部材に取り付けることができる。
前記筒状部材は、中空の筒部と、前記筒部の外周から外側に突出した突起部とを有することが望ましい。これにより、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。
前記網目状チューブの端部が前記突起部に引っ掛けられていることが望ましい。これにより、網目状チューブの端部を筒状部材に取り付けやすくなる。
前記突起部の縁には凹凸が形成されていることが望ましい。これにより、前記網目状チューブの端部を前記突起部に引っ掛け易くなる。
前記突起部は、他の部材の溝に差し込むことが可能であり、前記突起部を前記溝に差し込むことによって、前記網目状チューブの端部が前記他の部材に固定されることが望ましい。これにより、網目状チューブの端部を他の部材に固定し易くなる。
長手方向に折り畳まれた網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通された管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、を備えた保護ユニットを準備すること、前記管状部材に光ファイバを挿入することによって、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させること、及び、前記筒状部材を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長させ、伸長した前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させることを特徴とする光ファイバ保護方法が明らかとなる。このような光ファイバ保護方法によれば、長手方向の伸縮量の大きい網目状チューブによって光ファイバを保護するため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。また、網目状チューブ及び筒状部材に管状部材が挿通されているため、網目状チューブに光ファイバを挿通させる作業が容易になる。
===保護ユニット20の実施形態===
<保護ユニット20の基本構造>
図1Aは、本実施形態の保護ユニット20の説明図である。図1Bは、本実施形態の保護ユニット20の分解説明図である。図1Cは、筒状部材24(第2筒状部材24B)を管状部材22から外して網目状チューブ10を伸長させる様子の説明図である。
保護ユニット20は、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させて光ファイバ5を保護するための部材である。保護ユニット20は、網目状チューブ10と、管状部材22(パイプ部材)と、筒状部材24(リング部材)とを有する。
・網目状チューブ10
図2A及び図2Bは、網目状チューブ10の説明図である。図2Aには、伸長させた状態の網目状チューブ10が示されている。また、図1Aには、A−A断面における拡大断面図も示されている。図2Bは、折り畳まれた状態の網目状チューブ10が示されている。なお、図2A及び図2Bには、網目状チューブ10の内部に光ファイバ5を挿通させた状態が示されている。
網目状チューブ10は、網目状に多数の開口部10A(網目)が形成された筒状の部材である。多数の開口部10Aが形成されることによって、網目状チューブ10に網目が形成されている。網目状チューブ10は、開口部10Aの周りの周縁部10B(開口部10Aを囲む周縁部10B)を屈曲させることによって、長手方向に折り畳むことが可能に構成されている。本実施形態では、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さは、収縮前の初期状態(伸長させた状態)の網目状チューブ10の長さの10%以下にすることが可能である。
網目状チューブ10の内部に複数の光ファイバ5を挿通させることによって、光ファイバ5が保護されている。このため、網目状チューブ10は、光ファイバ5を保護する保護チューブとなる。以下の説明では、複数の光ファイバ5を挿通させた網目状チューブ10のことを「光ファイバユニット3」と呼ぶことがある。
図3Aは、網目状チューブ10の形状を説明するための展開図である。図3Aは、屈曲していない網目状チューブ10が仮想的に円筒面上に配置されているものとして、網目状チューブ10を円筒座標系上に示したものである。図中の横軸は、長手方向の位置を示している。また、縦軸は、基準位置(0度)からの角度を示しており、円筒面上の周方向の位置を示している。また、図3Bは、図3Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。
開口部10A(網目)は、少なくとも2つの周縁部10Bによって囲まれており、網目状チューブ10の径方向に貫通した穴を構成している。周縁部10Bは、開口部10Aを囲む線状(帯状、紐状を含む)の部位である。開口部10Aと開口部10Aとの間には、周縁部10Bが存在することになる。周縁部10Bのことを、「ストランド」と呼ぶこともある。3以上の開口部10Aの境界に分岐部10Cが構成されている。分岐部10Cから3以上の周縁部10Bが延び出ている。図3Aに示す網目状チューブ10の場合、4つの開口部10Aの境界に分岐部10Cが構成されており、分岐部10Cから4つの周縁部10Bが延び出ている。分岐部10Cのことを、「ブリッジ」と呼ぶこともある。
本実施形態では、所定方向(S方向)に螺旋状の形成された複数の第1線材11と、第1線材11とは逆方向(Z方向)に螺旋状に形成された複数の第2線材12とによって、網目状チューブ10が形成されている。なお、本実施形態では4本の第1線材11と4本の第2線材12とによって網目状チューブ10が形成されているが、線材の本数はこれに限られるものではない。本実施形態の周縁部10Bは、線材によって構成されている。また、2本の線材の交点によって分岐部10Cが構成されている。本実施形態では、2本の線材の交点は接合されている(つまり、本実施形態の分岐部10Cは、2本の線材の接合部となる)。なお、本実施形態では、2本の線材の交点は、融着接合されている。
本実施形態では、図3Bに示すように、分岐部10Cにおいて、2本の線材が接合された状態で重なっている。つまり、本実施形態では、分岐部10Cは、接合された2本の線材の2層構造になっており、分岐部10Cを除いた周縁部10B(線材)が1層構造であるのに比べて、高い強度を有する。このため、本実施形態では、分岐部10Cを除いた周縁部10Bは、分岐部10Cと比べて、折れ曲がり易い。
また、本実施形態では、図3Bに示すように、分岐部10CにおいてS方向の線材(第1線材11)がZ方向の線材(第2線材12)の上に配置されるように、2本の線材が交差している。つまり、本実施形態では、S方向の線材(第1線材11)とZ方向の線材(第2線材12)は編み込まれていない。これにより、2方向の線材を編み込んだ場合(S方向の第1線材11とZ方向の第2の線とが互い違いに交差する場合)と比べて、簡易に網目状チューブ10を製造することが可能である。
図4Aは、本実施形態の線材の断面図である。線材は、複数のコア部13と、被覆部14とを有する。コア部13は、長手方向(線材の長手方向)に延びる繊維状部材(芯材)である。被覆部14は、複数のコア部13の外周を被覆する被覆部材である。被覆部14の融点は、コア部13の融点よりも低い。本実施形態の線材の製造時には、芯材(コア部13)を被覆部14で被覆した繊維を多数本集束し、被覆部14の融点以上、且つ、コア部13の融点未満の温度で延伸させつつ多数本の繊維を融合一体化させて、線材が構成される。また、網目状チューブ10を製造時には、被覆部14の融点以上、且つ、コア部13の融点未満の温度で加熱されることによって、S方向の線材(第1線材11)とZ方向の線材(第2線材12)との交点において両者が熱融着されることになる。コア部13の融点が被覆部14の融点よりも高いため、被覆部14を融点以上に加熱するときもコア部13は融けにくい状態にできるので、融着接続後の線材(周縁部10B)の強度を保つことが可能である。
なお、線材は、図4Aに示すような複合材ではなく、単一材料によって構成されても良い。図4Bに示す線材は、被覆の無い芯材からなる繊維を融合一体化させて構成されている。図4Cに示す線材は、繊維状部材を融合するのではなく、フィルム状に構成されている。線材(周縁部10B)は、図4Bや図4Cに示すように、単一材料によって構成されても良い。以下の説明では、図4Aに示す構造を「二層モノフィラメント」と呼び、図4Bに示す構造を「単層モノフィラメント」と呼び、図4Cに示す構造を「フィルム」と呼ぶことがある。
また、後述するように、線材は可塑性を有することが望ましい。これにより、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することができる。なお、例えばコア部13をポリエステルとし、被覆部14をポリプロピレンとする二層モノフィラメントによって線材を構成すれば、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することが可能である。但し、周縁部10Bが屈曲状態での保形性を有するように、網目状チューブ10を構成することができれば、線材の材質は、これに限られるものではない。例えば、コア部13をポリエステル以外の材料としたり、被覆部14をポリプロピレン以外の材料としたりして、他の有機材料によって線材を構成しても良い。また、線材を二層モノフィラメントで構成しなくても良いし、有機材料以外の材料で構成しても良い。
本実施形態では、周縁部10Bが、図4A〜図4Cに示すように、テープ状(帯状、扁平状)に構成されている。これにより、本実施形態では、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように周縁部10Bが折れ曲がり易くなる。
図5Aは、網目状チューブ10の別の形状を説明するための展開図である。図5Bは、図5Aに示す網目状チューブ10の拡大斜視図である。前述の網目状チューブ10はS方向及びZ方向の線材を接合することによって構成されているのに対し(図3A及び図3B参照)、この網目状チューブ10は、多数の開口部10Aの形成された1つの筒状部材として構成されている。このように、分岐部10Cが接合部でなくても良い。
図6A及び図6Bは、網目状チューブ10の更に別の形状を説明するための展開図である。図6Aに示す網目状チューブ10では、線状の周縁部10Bが交差しておらず、分岐部10Cから3本の周縁部10BがT字状に延び出ている。このように、線状の2本の周縁部10Bが交差していなくても良い。図6Bに示す網目状チューブ10は、所定方向(S方向)に螺旋状の形成された複数の第1線材11と、長手方向に沿って配置(縦添え)された複数の第2線材12とによって、網目状チューブ10が形成されている。このように、2本の線材の交点を接合して網目状チューブ10を構成する場合に、全ての線材を螺旋状に配置させなくても良い。
なお、開口部10Aの形状は、正方形状や長方形状でなくても良く、菱形状や平行四辺形状でも良い。また、開口部10Aの形状は、四角形状で無くても良く、他の多角形状でも良い。また、開口部10Aの形状は、多角形状に限られるものではなく、円形や楕円形状でも良い。また、開口部10Aが、所定面積を持たないスリット状に形成されても良い。
図7Aは、比較例となる編組チューブの形状の説明図である。図7Bは、比較例となる編組チューブの網目近傍の拡大説明図である。比較例となる編組チューブは、線材をチューブ状に編み込んで構成されている。線材同士の交点は、接合されていないため、線材同士の交差する角度は可変である。このような編組チューブの場合、線材を屈曲させることなく、線材同士の交差角度を変化させることによって、長手方向に伸縮させることになる。このため、編組チューブの長手方向の伸縮量は比較的小さい。また、編組チューブの場合、伸縮時に線材同士の交差角度を変化させるため、チューブの径が変化する。このため、編組チューブを伸長させたときには、編組チューブの内径が細くなるため、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫してしまい、光ファイバ5の伝送損失を増加させるおそれがある。
図8A及び図8Bは、本実施形態の網目状チューブ10の開口部10A(網目)の近傍の伸縮前後の様子の説明図である。本実施形態では、網目状チューブ10が長手方向に収縮するとき(図2B参照)、図8Bに示すように、開口部10Aの周縁部10Bが屈曲させて長手方向に折り畳まれる。これは、本実施形態では、周縁部10Bが分岐部10Cで拘束(接合)されており、比較例のように線材同士の交差角度が可変ではないためである。屈曲した周縁部10Bは、変形前の網目状チューブ10の円筒周面内で変位するだけでなく、径方向にも変位する。この結果、本実施形態では、比較例の編組チューブと比べて、長手方向の収縮量が大幅に大きくなる。なお、本実施形態では、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さは、収縮前の初期状態(伸長させた状態)の網目状チューブ10の長さの10%以下にすることが可能である(これに対し、図7Bに示す比較例の編組チューブの収縮メカニズムでは、初期状態の1/10の長さに収縮させることは不可能である)。
また、本実施形態では、周縁部10Bが分岐部10Cで拘束(接合)されており、比較例のように線材同士の交差角度が可変ではないため、網目状チューブ10を伸長させたときに、網目状チューブ10の内径が過度に細くなることを抑制できる。このため、折り畳まれた状態の網目状チューブ10を伸長させるときに、内部に挿通させている光ファイバ5を圧迫することを抑制でき、光ファイバ5の伝送損失を抑制できる。
また、本実施形態では、周縁部10Bがテープ状(帯状、扁平状)に構成されているため(図4A参照)、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように周縁部10Bが折れ曲がり易いので、屈曲した周縁部10Bが径方向に変位し易く、長手方向の収縮量を非常に大きくすることができる。加えて、本実施形態では、分岐部10Cを除いた周縁部10B(1層構造)は分岐部10C(2層構造)と比べて強度が低いため、網目状チューブ10が長手方向に折り畳まれるときに、テープ面に山折り線や谷折り線が形成されるように(テープ面が径方向に変位するように)、周縁部10Bが折れ曲がることを誘導できる。
本実施形態では、周縁部10Bが可塑性を有しており、周縁部10Bが屈曲した状態で塑性変形し、周縁部10Bが折れ曲がった形状で保持される。つまり、本実施形態では、周縁部10Bは、屈曲状態での保形性を有する。これにより、本実施形態では、図1Aに示すように網目状チューブ10を長手方向に収縮させた状態で、網目状チューブ10の形状を保持することができる。また、本実施形態では、屈曲した状態の周縁部10Bを元に伸ばすことも可能である。これにより、本実施形態では、網目状チューブ10を長手方向に収縮させた状態(図1A参照)から、図1Cや図2Aに示すように、網目状チューブ10を長手方向に伸長させることができる。なお、本実施形態では、屈曲した状態の周縁部10Bを元に伸ばせる性質を利用して、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる作業を容易にしている。
・管状部材22
管状部材22(図1A〜図1C参照)は、中空円筒状の部材(パイプ)であり、内部に光ファイバ5の束を通すことが可能である。以下の説明では、管状部材22の一方の端部を「第1端22A」と呼び、他方の端部を「第2端22B」と呼ぶことがある。管状部材22の外周には、長手方向に折り畳まれた網目状チューブ10が配置されている。また、管状部材22の外周には、一対の筒状部材24(リング)が配置されている。
管状部材22は、折り畳まれた網目状チューブ10に挿通されている。つまり、保護ユニット20の網目状チューブ10の部位では、内側に管状部材22が配置され、管状部材22の外周に折り畳まれた網目状チューブ10が配置された2重筒構造になっている。網目状チューブ10の内側に管状部材22を配置することによって、光ファイバ5を網目状チューブ10に挿通させるときに、光ファイバ5の端部5Aが網目状チューブ10に引っ掛からずに済む。このため、管状部材22は、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させるための治具となる。なお、本実施形態では、折り畳まれた網目状チューブ10に複数の光ファイバ5の束を挿通させるため(後述)、網目状チューブ10の内側に管状部材22を配置することは特に有利になる。
管状部材22は、折り畳まれた網目状チューブ10よりも長い。また、折り畳まれた網目状チューブ10の両側の端部10Xから管状部材22の両端が延び出ている。
・筒状部材24
筒状部材24(図1A〜図1C参照)は、管状部材22よりも短い中空円筒状の部材(リング)であり、内部に光ファイバ5の束や管状部材22を通すことが可能である。このため、筒状部材24は、管状部材22とともに、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させるための治具となる。筒状部材24の内径は、管状部材22の外径よりも大きい。このため、筒状部材24の内部に管状部材22を挿通させつつ、管状部材22の長手方向に筒状部材24をスライドさせることが可能である。保護ユニット20の筒状部材24の配置された部位では、内側に管状部材22が配置され、管状部材22の外周に筒状部材24が配置された2重筒構造になっている。保護ユニット20の筒状部材24をスライドさせることによって、管状部材22から筒状部材24を外すことが可能である。
筒状部材24は、網目状チューブ10の両端にそれぞれ取り付けられている。このため、保護ユニット20は、一対の筒状部材24を有している。以下の説明では、一方の筒状部材24を「第1筒状部材24A」と呼び、他方の筒状部材24を「第2筒状部材24B」と呼ぶことがある。管状部材22から筒状部材24を外すことによって、管状部材22の外周で折り畳まれた状態の網目状チューブ10を伸長させることが可能である(図1C参照)。
図1に示す状態では、第1筒状部材24Aと第2筒状部材24Bとの間隔は、管状部材22よりも短い。第1筒状部材24Aの外側の端部から管状部材22の第1端22Aが延び出ており、第2筒状部材24Bの外側の端部から管状部材22の第2端22Bが延び出ている。これにより、管状部材22に光ファイバ5を挿入することによって、筒状部材24(第1筒状部材24A及び第2筒状部材22B)及び網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させることができる。
図9は、筒状部材24の斜視図である。筒状部材24は、筒部241と、突起部242とを有する。図中には、一対の突起部242の突出する方向をX方向とし、円筒形状の筒部241の軸方向をZ方向とし、X方向及びZ方向に垂直な方向をY方向とし、X方向、Y方向及びZ方向が示されている。
筒部241は、筒状部材24の本体部であり、中空円筒状の部位である。筒部241の内部に光ファイバ5の束や管状部材22を通すことが可能である。筒部241の内径は、管状部材22の外径よりも大きい。筒部241の外周には突起部242が形成されている。
突起部242は、筒部241の外周から外側に突出した部位である。本実施形態では、一対の突起部242が筒部241の外周から外側に向かってX方向に突出している。このため、一対の突起部242のX方向の幅W(突起部242の形成された部位における筒状部材24のX方向の寸法)は、筒部241の外径Dよりも大きい。
また、本実施形態では、突起部242のY方向の突出量は、X方向の突出量よりも小さい。なお、本実施形態では、突起部242はY方向にはほとんど突出していないため、突起部242の形成された部位における筒状部材24のY方向の寸法Hは、筒部241の外径Dとほぼ同じである。言い換えると、突起部242のY方向の寸法H(突起部242のY方向の幅)は、筒部241の外径Dとほぼ同じである。これにより、2つの筒状部材24をY方向に重ねたとき(後述)、Y方向に重ねられた2つの筒状部材24の合計の寸法を抑制できる。
突起部242は、薄板状に形成されている。このため、突起部242の厚さT(突起部242のZ方向の寸法)は比較的小さい(薄い)。突起部242の縁には、切欠部が形成されている。切欠部が形成されることによって、突起部242の縁に凹凸が形成されている。突起部242の縁に凹凸が形成されることにより、網目状チューブ10の端部10Xが突起部242に引っ掛かり易くなっており、網目状チューブ10の端部10Xに筒状部材24を取り付け易くなっている。
後述するように、突起部242は、他の部材(後述する収容トレイ42や分岐ユニット50等)に網目状チューブ10の端部10Xを固定するのに用いられる。言い換えると、突起部242は、筒状部材24を他の部材に固定する固定部となる(また、筒状部材24は、光ファイバユニット3の端部(網目状チューブ10の端部10X)を固定するための治具となる)。なお、突起部242が他の部材の溝(後述する溝部471や溝53A)に差し込まれることによって、網目状チューブ10の端部が他の部材に(後述する収容トレイ42や分岐ユニット50等)に固定されることになる。また、突起部242は、網目状チューブ10の端部10Xを筒状部材24に固定する(引っ掛ける)のに用いることもできる。言い換えると、突起部242は、網目状チューブ10の端部10Xを筒状部材24に固定する固定部となる。
本実施形態では、網目状チューブ10の端部10Xを一対の突起部242に被せることによって、網目状チューブ10を突起部242に引っ掛けるとともに、網目状チューブ10の端部10Xを加熱することによって筒状部材24と網目状チューブ10の端部10Xとが融着接合されている。但し、筒状部材24を網目状チューブ10の端部10Xに取り付ける方法は、これに限られるものではない。例えば、接着剤や接着テープを用いて、筒状部材24が網目状チューブ10の端部10Xに取り付けられても良い。また、接着剤や接着テープなどを用いずに、単に網目状チューブ10を突起部242に引っ掛けるだけによって、筒状部材24が網目状チューブ10の端部10Xに取り付けられても良い。
<保護ユニット20の製造方法>
図10A〜図10Dは、保護ユニット20の製造方法の説明図である。
まず、図10Aに示すように、両端に筒状部材24を取り付けた網目状チューブ10と、管状部材22とを用意する。図10Bに示すように、第1筒状部材24A及び網目状チューブ10に管状部材22を挿入し、管状部材22の端部に第1筒状部材24Aを仮固定する。次に、図10Cに示すように、第1筒状部材24Aに向かって網目状チューブ10を引き寄せることによって、網目状チューブ10を長手方向に折り畳む(網目状チューブ10を長手方向に収縮させる)。これにより、管状部材22の外周に、折り畳まれた網目状チューブ10を配置させることができる。そして、図10Dに示すように、第2筒状部材24B(網目状チューブ10の逆側の端部10Xに取り付けられた筒状部材24)が管状部材22の外周に位置するまで、網目状チューブ10を長手方向に折り畳んで収縮させる。これにより、図1Aに示す保護ユニット20を製造することができる。
<保護ユニット20を用いた光ファイバ5の保護方法>
図11A〜図11Eは、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の保護方法の説明図である。なお、同図は、保護ユニット20を用いた光ファイバ5の敷設方法の説明図でもある。
まず、作業者は、保護ユニット20と、保護対象となる光ファイバ5とを用意する。ここでは、光ケーブル1から複数の光ファイバ5が口出しされている。作業者は、図11Aに示すように、管状部材22の第1端22Aに光ファイバ5の束の端部5Aを挿入する。
次に、作業者は、保護ユニット20の管状部材22に光ファイバ5を挿通させながら、保護ユニット20を光ケーブル1の口出し部(剥き際)に向かってスライドさせ、図11Bに示すように、保護ユニット20の管状部材22の第1端22Aを光ケーブル1の剥き際の近傍に到達させる。管状部材22に光ファイバ5を挿通させることによって、折り畳まれた網目状チューブ10(及び筒状部材24)の内側に光ファイバ5を挿通させることができるため、光ファイバ5が網目状チューブ10に引っ掛からずに済む。このため、網目状チューブ10に直接的に光ファイバ5を挿通させる場合と比べて、網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通させる作業が容易である。
ところで、本実施形態では、網目状チューブ10は、開口部10Aの周縁部10Bを屈曲させて長手方向に折り畳まれているため(図8B参照)、網目状チューブ10の長手方向の収縮量が極めて大きい(図2B、図10D参照)。したがって、本実施形態では、網目状チューブ10の長さや、保護ユニット20の長さは、保護対象となる光ファイバ5の長さよりも十分に短くなる。この結果、図11Aに示すように管状部材22の第1端22Aに光ファイバ5の端部5Aを挿入した後、すぐに、光ファイバ5の端部5Aが管状部材22の第2端22Bから出てくることになる。このため、保護ユニット20を光ファイバ5の口出し部(剥き際)に向かってスライドさせるとき(図11Aの状態から図11Bの状態にさせるとき)、作業者は、管状部材22の第2端22Bから出てきた光ファイバ5を手で持ち、光ファイバ5を引っ張りながら網目状チューブ10(及び管状部材22)を移動させることが可能になる。これにより、本実施形態では、保護チューブを光ファイバ5の根元(この場合、光ケーブル1の口出し部(剥き際))まで移動させる作業が容易である。なお、仮に保護対象の光ファイバ5と同程度の長さの保護チューブ(例えば長尺なシリコンチューブ又はポリエチレンチューブ:以下では「シリコンチューブ等」と呼ぶことがある)に光ファイバ5を挿通させる場合には、保護チューブの出口から光ファイバ5がなかなか出てこないため、光ファイバ5の根元まで保護チューブを被せる作業が困難になる。これに対し、本実施形態では、長手方向の収縮量が極めて大きい網目状チューブ10を用いることによって、短尺な網目状チューブ10や管状部材22に光ファイバ5を挿通させれば良くなるため、作業性を向上させることができる。
次に、作業者は、仮固定されていた第1筒状部材24Aを管状部材22から外し、図11Cに示すように、管状部材22の第1端22Aよりも外側に第1筒状部材24Aを引き出す。第1筒状部材24Aには網目状チューブ10の端部10Xが取り付けられているため、第1筒状部材24Aが管状部材22の第1端22Aから引き出されると、網目状チューブ10の端部10Xも管状部材22の第1端22Aから引き出される。本実施形態では、網目状チューブ10の端部10Xに筒状部材24(第1筒状部材24A)が取り付けられているため、筒状部材24が無い場合と比べて、網目状チューブ10の端部10Xを管状部材22の端部(第1端22A)から引き出し易くなる。また、作業者は、管状部材22から引き出した第1筒状部材24Aを光ケーブル1の口出し部の近傍で固定する。例えば、接着テープによって第1筒状部材24Aが光ケーブル1に対して固定される。但し、保護ユニット20を右手に持った作業者が、左手で第1筒状部材24Aと光ケーブル1の口出し部とを掴むことによって、第1筒状部材24Aを光ケーブル1に対して固定(仮固定)しても良い。
次に、作業者は、図11Dに示すように、管状部材22を光ファイバ5の端部5Aに向かってスライドさせる。このとき、管状部材22の内部を光ファイバ5が通過するとともに、第1筒状部材24Aが光ケーブル1の口出し部に固定されているために、管状部材22の第1端22Aから網目状チューブ10が引き出されることになる。この結果、折り畳まれた状態の網目状チューブ10が伸長し、図2Aに示すように、網目状チューブ10の伸長した部位の内部に光ファイバ5の束が挿通した状態になる。
最後に、作業者は、図11Eに示すように、光ファイバ5の端部5Aよりも外側まで管状部材22をスライドさせて、光ファイバ5の束から管状部材22を外す。このとき、管状部材22に仮固定されていた第2筒状部材24Bが管状部材22から外れて、管状部材22と網目状チューブ10とが分離されることになる。図に示すように、網目状チューブ10の端部10Xには、第2筒状部材24Bが取り付けられた状態になっている。
===ラック40、収容トレイ42、分岐ユニット50===
<ラック40>
図12は、ラック40内の様子の説明図である。
ラック40には、第1光ケーブル1Aと、第2光ケーブル1Bとが導入されている。第1光ケーブル1Aの多数の光ファイバ5と、第2光ケーブル1Bの多数の光ファイバ5とがそれぞれ接続されており、多数の光ファイバ5の接続部がラック40(詳しくは収容トレイ42)に収容されている。本実施形態では、第1光ケーブル1Aの光ファイバ5と第2光ケーブル1Bの光ファイバ5とが融着接続されており、ラック40は、多数の融着接続部を収容する融着架として構成されている。但し、ラック40が、光ファイバ5同士をコネクタ接続した成端架であっても良い(この場合、第1光ケーブル1Aの光ファイバ5の端部5Aや、第2光ケーブル1Bの光ファイバ5の端部5Aにそれぞれコネクタが取り付けられ、光ファイバ5同士がコネクタ接続されることになる。
本実施形態では、ラック40内において、第1光ケーブル1Aや第2光ケーブル1Bから口出しされた光ファイバ5は、網目状チューブ10に挿通された状態で、配線されている。ラック40内では、第1光ケーブル1Aや第2光ケーブル1Bから口出しされた光ファイバ5は、網目状チューブ10によって保護されている。以下の説明では、第1光ケーブル1Aの光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させた部材を「第1光ファイバユニット3A」と呼び、第2光ケーブル1Bの光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させた部材を「第2光ファイバユニット3B」と呼ぶことがある。
ラック40は、収容棚41と、分岐ユニット50とを有する。図12に示すように、ラック40には、複数の収容棚41が上下方向に並んで配置されており、それぞれの収容棚41の脇に分岐ユニット50が配置されている。図12には、1つの分岐ユニット50と1つの収容棚41との間の第1光ファイバユニット3Aの配線が1組だけ描かれている(実際には、多数の第1光ファイバユニット3Aがラック40内に配線されることになる)。また、図中には、1つの収容棚41への第2光ファイバユニット3Bの配線が1組だけ描かれている(実際には、多数の第2光ファイバユニット3Bがラック40内に配線されることになる)。
図13は、収容棚41及び分岐ユニット50の斜視図である。
収容棚41は、複数(ここでは6個)の収容トレイ42を備えた棚である。それぞれの収容トレイ42には、第1光ケーブル1Aの光ファイバ5の束(複数の光ファイバ5)と、第2光ケーブル1Bの光ファイバ5の束(複数の光ファイバ5)とが導入されている。本実施形態では、第1光ファイバユニット3Aと第2光ファイバユニット3Bとが、それぞれの収容トレイ42に導入されている。第1光ケーブル1Aの複数の光ファイバ5と、第2光ケーブル1Bの複数の光ファイバ5とは、それぞれ融着接続されており、複数の融着接続部が収容トレイ42に収容されている。
収容棚41には前面パネルが設けられている。前面パネルを開くと、収容棚41から収容トレイ42を引き出すことが可能である。
なお、以下の説明では、図に示すように各方向を定義する。すなわち、鉛直方向を「上下方向」とし、重力の方向に従って「上」及び「下」を定義する。収容棚41から収容トレイ42を出し入れする方向を「前後方向」とし、収容トレイ42を引き出す側を「前」とし、逆側を「後」とする。また、上下方向及び前後方向に垂直な方向を「左右方向」とし、前側から収容トレイ42を見たときの右手側を「右」とし、逆側を「左」とする。なお、収容棚41の複数の収容トレイ42の並ぶ方向は「上下方向」である。また、収容トレイ42のトレイ面は、上下方向に垂直であり、前後方向及び左右方向に平行な面である。
<収容トレイ42>
図14は、収容トレイ42の斜視図である。
収容トレイ42は、光ファイバ5の余長を収容するトレイである。収容トレイ42は、底板部421、側板部422、前板部423及び後板部424によって構成された浅くて底の平たい収容部材である。底板部421は、収容トレイ42のトレイ面(載置面)を構成する部位であり、収容物(光ファイバ5及び光ファイバユニット3)を載置する部位である。底板部421の縁から上側に延び出るように側板部422、前板部423及び後板部424が形成されている。側板部422、前板部423及び後板部424は、収容物(光ファイバ5や光ファイバユニット3)の脱落を防止する板状の部位である。
前板部423及び後板部424の高さは収容トレイ42の高さとほぼ同じである。これに対し、側板部422の高さ(上下方向の寸法)は、収容トレイ42の高さ(前板部423や後板部424の高さ)よりも低くなっている。これにより、複数の収容トレイ42を上下方向に並べて収容棚41に配置したときに、収容トレイ42の側面に隙間が形成される。この隙間は、光ファイバユニット3を収容トレイ42に導入するための通路となる(図13参照)。
後板部424は、折返部424Aを有する。折返部424Aは、後板部424の上縁から前側に向かって延び出た板状の部位である。折返部424Aは、底板部421と対向して配置されており、折返部424Aと底板部421との間に光ファイバユニット3の一部を配置可能である。折返部424Aと底板部421との間に光ファイバユニット3の一部を配置させることによって、収容トレイ42に収容された光ファイバユニット3の姿勢を安定させることができる。光ファイバユニット3をユニット収容部44に例えば8の字状(若しくはUの字状)に湾曲させて収容したときに(後述)、折返部424Aと底板部421との間に光ファイバユニット3の一部が配置されるため、収容された光ファイバユニット3が折返部424Aによって脱落し難くなる。
本実施形態では、収容トレイ42は、収容棚41から取り出すことが可能である。収容棚41から収容トレイ42を着脱可能にすることによって、収容トレイ42に光ファイバ5や光ファイバユニット3を収容する作業が容易になる。
本実施形態の収容トレイ42は、ファイバ収容部43と、ユニット収容部44と、仕切り部45と、連絡部46と、保持部47とを有する。
ファイバ収容部43は、光ファイバ5の余長を収容する収容部である。ファイバ収容部43には、第1光ケーブル1Aの光ファイバ5の束(複数の光ファイバ5)と、第2光ケーブル1Bの光ファイバ5の束(複数の光ファイバ5)と、複数の融着接続部とが収容されることになる。言い換えると、ファイバ収容部43には、複数の融着接続部と、融着接続部によって融着接続された光ファイバ5の余長が収容されることになる。ファイバ収容部43には、融着接続部を保持するホルダ部431や、光ファイバ5をガイドするガイド部432が設けられている。
ユニット収容部44は、光ファイバユニット3の余長を収容する収容部である。ユニット収容部44には、第1光ファイバユニット3Aと第2光ファイバユニット3Bとが、収容されることになる。言い換えると、ファイバ収容部43には、第1光ファイバユニット3Aと第2光ファイバユニット3Bの余長が収容されることになる。
ところで、本実施形態の網目状チューブ10は、周縁部10B(開口部10Aを囲む周縁部10B)を屈曲させて長手方向に折り畳むことが可能な構成であり、光ファイバユニット3は、このような網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通した構成であるため、長尺なシリコンチューブ等に光ファイバ5を挿通させた光ファイバユニット3と比べると、本実施形態の光ファイバユニット3は、比較的曲げ易く柔軟な構成になっている。このため、本実施形態では、収容トレイ42に導入した光ファイバユニット3の余長を例えば8の字状(若しくはUの字状)に湾曲させてユニット収容部44に収容することが可能である。なお、仮に長尺なシリコンチューブ等に光ファイバ5を挿通させて光ファイバユニット3を構成した場合には、網目状チューブ10と比べてシリコンチューブ等の剛性が高く、光ファイバユニット3を湾曲させ難いため、ユニット収容部44に光ファイバユニット3を収容させることは困難である。
仕切り部45は、ファイバ収容部43とユニット収容部44とを仕切る部位である。仕切り部45よりも前側の空間(仕切り部45と前板部423との間の空間)がファイバ収容部43となり、仕切り部45よりも後側の空間(仕切り部45と後板部424との間の空間)がユニット収容部44となる。仕切り部45には、連絡部46が形成されている。
連絡部46は、ファイバ収容部43とユニット収容部44との間を連絡させる部位(連絡路;通路)である。連絡部46は、仕切り部45を前後方向に貫通するように形成された部位である。連絡部46を通じて、ファイバ収容部43とユニット収容部44との間に光ファイバ5を配線することになる。連絡部46は、溝状に形成されており、上側が開放されている。これにより、上側から連絡部46に光ファイバ5を入れて、ファイバ収容部43とユニット収容部44との間に光ファイバ5を配線することになる。本実施形態では、上側から連絡部46に筒状部材24を入れることによって、筒状部材24に挿通させた光ファイバ5をファイバ収容部43とユニット収容部44との間に配線することになる。本実施形態では、連絡部46に2個の筒状部材24を上下に並べた状態で配置できる。
本実施形態では、2つの連絡部46が仕切り部45に形成されている。一方の連絡部46は、第1光ファイバユニット3Aの光ファイバ5の配線に用いられ、他方の連絡部46は、第2光ファイバユニット3Bの光ファイバ5の配線に用いられる。2つの連絡部46は、仕切り部45の左右のそれぞれの端部に形成されている。これにより、ユニット収容部44に収容させた光ファイバユニット3の湾曲を緩やかにさせることができる。仮に仕切り部45の中央部(左右方向の中央部)に連絡部46を形成すると、連絡部46の近傍において光ファイバユニット3を急に湾曲させる必要が生じてしまう。このため、連絡部46は、仕切り部45の左右方向の端部に形成されることが望ましい。
連絡部46には保持部47が形成されている。保持部47は、保護ユニット20の筒状部材24(網目状チューブ10の端部10Xに取り付けられた筒状部材24)を保持する部位である。本実施形態では、保持部47は、2個の筒状部材24を上下に並べた状態で保持できる。但し、保持部47は、1個の筒状部材24を保持しても良いし、2個以上の筒状部材24を保持しても良い。保持部47が設けられることによって、光ファイバユニット3(網目状チューブ10に挿通させた光ファイバ5の束)の端部を収容トレイ42に固定することができ、ファイバ収容部43に収容されている光ファイバ5(光ファイバユニット3から延び出た光ファイバ5)が動くことを抑制できる。
図15Aは、保持部47の拡大斜視図である。図15Bは、保持部47に筒状部材24を保持させた状態の図である。
保持部47は、溝部471を有する。溝部471は、連絡部46の左右の側面に上下方向に沿って形成されている。溝部471には、筒状部材24の突起部242が差し込まれることになる。筒状部材24の突起部242を溝部471に差し込むことによって、筒状部材24が保持部47に固定されることになる。
また、保持部47は、一対の下爪部472と、一対の上爪部473とを有する。
下爪部472は、下側の筒状部材24が保持部47から外れることを抑制する部位(押さえ部)である。一対の下爪部472は、連絡部46に取り付けた筒状部材24の筒部241の上側を押さえるように配置される。一対の下爪部472の左右方向の間隔は、筒状部材24の筒部241の外径よりも狭いことが望ましい。また、一対の下爪部472は、左右方向の間隔が広がるように弾性変形することが望ましい。
上爪部473は、上側の筒状部材24が保持部47から外れることを抑制する部位(押さえ部)である。一対の上爪部473は、上側の筒状部材24の筒部241の上側を押さえるように配置される。一対の上爪部473の左右方向の間隔は、筒状部材24の筒部241の外径よりも狭いことが望ましい。また、一対の上爪部473は、左右方向の間隔が広がるように弾性変形することが望ましい。
なお、本実施形態では、下爪部472及び上爪部473によって、上側(突起部242を溝部471に差し込む方向)から筒状部材24を押さえる押さえ部が構成されている。但し、筒状部材を押さえる押さえ部は、爪状でなくても良い。また、本実施形態では、上下に2つの押さえ部(下爪部472と上爪部473)が形成されているが、保持部47に設けられる押さえ部の数は、2つに限られるものではない。
本実施形態では、収容トレイ42の前側にファイバ収容ユニット48を配置させることによって、ファイバ収容部43とユニット収容部44が形成されている。ファイバ収容ユニット48は、ファイバ収容部43、仕切り部45及び連絡部46を樹脂で一体成型した部材である。但し、収容トレイ42にファイバ収容部43やユニット収容部44を形成する方法は、これに限られるものではない。ユニット収容部44をファイバ収容部43とともに樹脂で一体成型しても良い。収容トレイ42に樹脂製の仕切り部45を載置して、収容トレイ42の収容空間を仕切り部45で2つに仕切ることによって、ファイバ収容部43及びユニット収容部44を形成しても良い。
<分岐ユニット50>
図16は、本実施形態の分岐ユニット50の分解図である。図17は、参考例の分岐ユニット50の分解図である。図16では、分岐させた光ファイバ5の束に網目状チューブ10及び筒状部材24(第1筒状部材24A)が挿通されている。これに対し、図17の参考例では、分岐させた光ファイバ5の束には、保護チューブとして長尺のシリコンチューブ10’が挿通されている。
分岐ユニット50は、光ケーブル1から複数束の光ファイバ5の束を分岐する部材である。分岐ユニット50から分岐された光ファイバ5の束は、網目状チューブ10(及び筒状部材24)に挿通された状態で、収容トレイ42までの間に配線されることになる。通常、図17に示すように、長尺なシリコンチューブ10’に光ファイバ5の束を挿通させて、光ファイバ5を保護することになる。これに対し、本実施形態では、図16に示すように、網目状チューブ10が光ファイバ5の束を保護することになる。
分岐ユニット50は、本体部51と、蓋部57とを有する。
本体部51は、光ケーブル1や分岐させた光ファイバ5の束を保持する部位である。本体部51は、第1固定部52と、第2固定部53と、収容部54とを有する。
第1固定部52は、光ケーブル1(第1光ケーブル1A)の端部を固定する部位(ケーブル固定部)である。第1固定部52は、支持部521と締結部とを有する。支持部521は、光ケーブル1を支持する部材である。ここでは、支持部521は、光ケーブル1の外被に食い込む歯を有する鋸歯プレートで構成されているが、支持部521が歯を有していなくても良い。また、支持部521が本体部51に一体的に形成されていても良い。締結部材522は、支持部521との間で光ケーブル1を固定する部材である。
第2固定部53は、光ファイバ5の束を挿通させた保護チューブ(本実施形態の網目状チューブ10や参考例のシリコンチューブ10’)を固定する部位である。第2固定部53は、把持プレート531(図17参照)を取り付け可能な溝53Aを有する。把持プレート531は、シリコンチューブ10’に食い込む歯を有する金属プレートである。図17に示すように、把持プレート531は、4つの凹部531Aを有し、それぞれの凹部531Aに4本のシリコンチューブ10’を差し込むことが可能である。
本実施形態では、図16に示すように、第2固定部53には把持プレート531は取り付けられず、第2固定部53の溝53Aに筒状部材24の突起部242が差し込まれることになる。筒状部材24の突起部242が第2固定部53の溝53Aに差し込まれることによって、筒状部材24が第2固定部53に固定されることになる。本実施形態では、第2固定部53は、3個の筒状部材24を上下に並べた状態で固定できる。但し、第2固定部53は、1個又は2個の筒状部材24を固定しても良いし、3個以上の筒状部材24を固定しても良い。本実施形態では、第2固定部53に筒状部材24を固定することによって、光ファイバユニット3の端部を分岐ユニット50に固定することができるとともに、光ファイバ5を挿通させた網目状チューブ10が動くこと(外れること)を抑制できる。
収容部54は、光ケーブル1の分岐部(口出し部;剥き際)を収容する部位である。収容部54に接着剤を充填することによって、光ケーブル1の口出し部を分岐ユニット50に接着固定することができる。接着剤は、蓋部57を本体部51に取り付けた後、蓋部57の注入口57Aから収容部54に充填されることになる。接着剤の漏洩を防止するため、収容部54の上流側には上流側ストッパ541が設けられており、収容部54の下流側には下流側ストッパ542が設けられている。
本実施形態では、光ケーブル1は、光ファイバ5の束を12束有している。本実施形態では、光ケーブル1の口出し後、図11A〜図11Eに示すように保護ユニット20を用いて、それぞれの光ファイバ5の束を網目状チューブ10及び筒状部材24に挿通させることになる。本実施形態では、保護ユニット20を用いて光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させると、筒状部材24(第1筒状部材24A)が光ケーブル1の口出し部の近傍に配置されることになる。図16には、光ファイバ5の束を挿通させた12個の第1筒状部材24A(及び網目状チューブ10)が示されている。
本実施形態では、筒状部材24(第1筒状部材24A)を第2固定部53に固定することができる。具体的には、把持プレート531を外した状態の第2固定部53の溝53Aに、筒状部材24の突起部242を上から差し込むことによって、筒状部材24(第1筒状部材24A)を第2固定部53に固定する。それぞれの溝53Aには、上下に並ぶ3個の筒状部材24の突起部242を差し込むことができる。
本実施形態の保護ユニット20を用いた場合、参考例の長尺なシリコンチューブ10’(図17参照)に光ファイバ5を挿通させる場合と比べて、光ファイバ5を挿通させる作業(光ファイバ5を保護する作業)は容易である。また、本実施形態によれば、保護ユニット20の筒状部材24を分岐ユニット50の第2固定部53にそのまま固定することができるため、便利である。
<光ファイバ5の敷設方法>
図18A〜図18Cは、本実施形態の収容トレイ42を用いた光ファイバ5の敷設方法の説明図である。なお、図中には、光ファイバ5を収容トレイ42に収容する収容方法(光ファイバ収容方法)が示されている。
まず、作業者は、図11A〜図11Eに示すように、保護ユニット20を用いて第1光ケーブル1Aの光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させて、第1光ファイバユニット3Aを作成する。また、第1光ファイバユニット3Aを作成した後、作業者は、図16に示すように、網目状チューブ10の第1筒状部材24Aを第2固定部53に差し込んで固定し、蓋部57を本体部51に取り付けて蓋部57の注入口57Aから収容部54に接着剤を充填し、第1光ケーブル1Aと第1光ファイバユニット3Aを分岐ユニット50に固定する。分岐ユニット50から12本の第1光ファイバユニット3Aが延び出ることになるが、図18Aには、そのうちの1本の第1光ファイバユニット3Aが示されている。また、作業者は、図11A〜図11Eに示すように、保護ユニット20を用いて第2光ケーブル1Bの光ファイバ5の束を網目状チューブ10に挿通させて、第2光ファイバユニット3Bを作成する。
次に、作業者は、図18Aに示すように、第2筒状部材24Bから延び出た第1光ケーブル1Aの複数の光ファイバ5と、第2筒状部材24Bから延び出た第2光ケーブル1Bの複数の光ファイバ5とを融着接続装置を用いて融着接続する。例えば、第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bがそれぞれ24枚の12心間欠連結型光ファイバテープを備える場合、作業者は、第1光ファイバユニット3A及び第2光ファイバユニット3Bのそれぞれの光ファイバテープを1枚ずつ取り出して、融着接続装置にセットして、光ファイバ5同士を融着接続していくことになる。
ところで、本実施形態では、収容トレイ42のユニット収容部44に第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bの余長を収容することができるため、第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bを比較的長くすることができる。このため、本実施形態では、融着接続装置の置き場所の制約を軽減させることができ、ラック40から離れた場所で融着作業を行うことができる。なお、仮に長尺なシリコンチューブ10’に光ファイバ5を挿通させて光ファイバユニット3を構成した場合には、光ファイバユニット3を湾曲させ難いため収容トレイ42に光ファイバユニット3を収容できず、光ファイバユニット3の余長を長くできないため、ラック40の近傍で融着作業を行わなければならず、融着作業が不便である。また、本実施形態では、ラック40から離れた場所で融着作業を行うことができるため、複数人の作業者によって並行して融着作業を行うことができる。
加えて、本実施形態の第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bは、柔軟な網目状チューブ10に光ファイバ5を挿通した構成であるため、比較的曲げ易く柔軟な構成になっている。このため、本実施形態では、融着接続装置への光ファイバ5のセット作業が容易である。なお、仮にシリコンチューブ10’に光ファイバ5を挿通させて光ファイバユニット3を構成した場合には、シリコンチューブ10’の剛性が高く、光ファイバユニット3を湾曲させ難いため、融着接続装置への光ファイバ5のセット作業が不便になる。
光ファイバ5の融着接続後、作業者は、図18Bに示すように、第2筒状部材24Bを収容トレイ42の保持部47に取り付けるとともに、収容トレイ42のファイバ収容部43に光ファイバ5の余長を収容する。本実施形態では、収容棚41から収容トレイ42を取り出した状態で、収容トレイ42のファイバ収容部43に光ファイバ5の余長を収容することができるため、光ファイバ5の収容作業が容易になる。第2筒状部材24Bを収容トレイ42の保持部47に取り付けると、第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bの光ファイバ5が収容トレイ42の連絡部46(図14、図15A参照)に配線されることになる。また、第2筒状部材24Bを収容トレイ42の保持部47に取り付けると、第1光ファイバユニット3Aや第2光ファイバユニット3Bの端部が収容トレイ42のユニット収容部44に配置されることになる。
次に、作業者は、図18Cに示すように、収容トレイ42のユニット収容部44に、第1光ファイバユニット3Aの余長を収容するとともに、第2光ファイバユニット3Bの余長を収容する。なお、第2筒状部材24Bを収容トレイ42の保持部47に取り付けたとき(図18B参照)、光ファイバユニット3の端部が収容トレイ42のユニット収容部44に配置された状態になるため、光ファイバユニット3の余長をユニット収容部44に収容させる作業は容易である。また、本実施形態では、第2筒状部材24Bが収容トレイ42の保持部47に固定されることによって、光ファイバユニット3の端部が固定された状態になるため、光ファイバユニット3の余長をユニット収容部44に収容させる作業が容易になる。
===小括===
本実施形態の保護ユニット20は、網目状チューブ10と、管状部材22と、筒状部材24とを備えている(図1A〜図1C参照)。網目状チューブ10は、網目状に多数の開口部10A(網目)が形成され、内部に複数の光ファイバ5を挿通させることが可能である。なお、網目状チューブ10は、長手方向の伸縮量が大きいため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。管状部材22は、網目状チューブ10に挿通され、内部に複数の光ファイバ5を挿通させることが可能である。網目状チューブ10の内側に管状部材22を配置することによって、光ファイバ5を網目状チューブ10に挿通させるときに、光ファイバ5の端部5Aが網目状チューブ10に引っ掛からずに済むため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。更に、本実施形態では、網目状チューブ10の端部10Xに筒状部材24が取り付けられる。これにより、筒状部材24が無い場合と比べて、網目状チューブ10の端部10Xを管状部材22の端部(第1端22A)から引き出し易くなり、光ファイバの保護作業が容易になる。なお、上記の実施形態では、網目状チューブ10の両方の端部10Xに筒状部材24が取り付けられているが、片側の端部10Xだけに筒状部材24が取り付けられていても良い。
また、本実施形態では、図1Aや図8Bに示すように、網目状チューブ10は、開口部10Aの周縁部10Bを屈曲させて長手方向に折り畳まれている。これにより、網目状チューブ10の長手方向の伸縮量が大きくなるため、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。
また、本実施形態では、図1Cに示すように、筒状部材24を管状部材22から引き出して、折り畳まれた状態の網目状チューブ10を長手方向に伸長させることができる。これにより、光ファイバの敷設時に光ファイバの保護作業が容易になる。
また、本実施形態の網目状チューブ10は、図3A又は図6Bに示すように、所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材11と、第1線材11とは異なる方向に配置された複数の第2線材12とを有し、第1線材11と第2線材12との交点が接合された構成である。このような構成によれば、簡易に網目状チューブ10を製造することが可能である。また、このような構成によれば、周縁部10Bを屈曲させ易い構成になる。但し、図5Aに示すように、網目状チューブ10は、2本の線材を接合せずに構成しても良い。
また、本実施形態の網目状チューブ10は、第1線材11と第2線材12との交点が融着接合されている。これにより、簡易に網目状チューブ10を製造することが可能である。また、第1線材11と第2線材12との交点を融着接合して構成する場合、筒状部材24と網目状チューブ10の端部10Xとを融着接合させることが望ましい。これにより、網目状チューブ10の端部10Xを筒状部材に取り付けやすくなる。
また、本実施形態の筒状部材24は、中空の筒部241と、筒部241の外周から外側に突出した突起部242とを有する。これにより、突起部242を用いて網目状チューブ10の端部10Xを固定する作業等が容易になる。例えば、突起部242は、網目状チューブ10の端部10Xを引っ掛けることに用いることができる。また、突起部242は、収容トレイ42や分岐ユニット50に網目状チューブ10の端部10Xを固定することにも用いることができる。
なお、図9に示すように、突起部242の縁に凹凸が形成されていれば、更に突起部242に網目状チューブ10の端部10Xを引っ掛け易くなる。但し、突起部242の縁に凹凸を形成しなくても良い。また、筒状部材24に突起部242を設けなくても良い。仮に筒状部材24に突起部242を設けなくても、網目状チューブ10の端部10Xに筒状部材24が取り付けられていれば、網目状チューブ10の端部10Xを管状部材22の端部から引き出し易くなる。
===参考説明===
<線材のヤング率と曲げ剛性について>
図4Aに示す二層モノフィラメントの線材(第1線材11又は第2線材12)のヤング率と曲げ剛性を測定した。ここでは、コア部13をポリエステルとし、被覆部14をポリプロピレンとして、有機材料で構成した二層モノフィラメントの線材を作成した。また、線材の断面形状は厚さ0.1mm、幅1mmとした。測定の結果、線材のヤング率は約4000N/mmであり、曲げ剛性は約0.5N/mmであった。なお、線材のヤング率及び曲げ剛性は、次のように測定した。
ヤング率は、引張試験機を用いて測定した。ここでは、200mmに設定したチャック間に試験片(線材)をセットし、引張速度を200mm/minとして荷重−伸び曲線を測定した。また、測定された荷重−伸び曲線の初期の直線部の傾きに基づいて、線材のヤング率(単位:N/mm)を測定した。
曲げ剛性は、3点曲げ試験に基づき測定した。図19Aは、曲げ剛性の測定方法の説明図である。図19Bは、荷重−たわみ線図の説明図である。図19Aに示すように、距離Lを30mmに設定した支点間に試験片(線材)をセットし、3点曲げ試験に基づき曲げ弾性率Eを測定した。ここでは、たわみ量が1mmになったときの曲げ荷重F1と、たわみ量が5mmになったときの曲げ荷重F5とを測定し(図19B参照)、測定された曲げ荷重F1及びF5に基づいて曲げ弾性率Eを測定した。なお、曲げ荷重F1は、支点下に配置した電子天秤を用いて測定した。測定された曲げ弾性率E(単位:Pa)と試験片の弾性2次モーメントI(単位:mm)とに基づいて曲げ剛性EI(単位:N・mm)を算出した。
<収縮比率Rlについて>
第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、螺旋ピッチL、管状部材22の外径Sを異ならせた複数種類の保護ユニット20を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm〜8.3mmの範囲とした。また、螺旋ピッチLは、20mm〜100mmとした。また、管状部材22の外径Sは3.5mm〜8mmの範囲とした。
図20は、ピッチP及び内径Dの説明図である。第1線材11(又は第2線材12)の本数をsとし、図に示すように第1線材11の1周分の螺旋ピッチをL(mm)としたとき、ピッチP(mm)は、P=L/sとなる。また、図に示すように、第1線材11及び第2線材12の交点の角度(長手方向に向かって開いた角の大きさ)をθとしたとき、内径D(mm;内寸の直径)は、次式のように算出する。
D = L × tan(θ/2)/π
それぞれの網目状チューブ10を長手方向に収縮させたときの収縮比率Rlを測定した。なお、長手方向に収縮させる前の網目状チューブ10の長さ(初期長さ)をL0とし、長手方向に収縮させた後の網目状チューブ10の長さ(収縮時長さ)をL1としたとき、収縮比率Rl(%)は、次式の通りである。
Rl(%) = L1/L0×100
それぞれの網目状チューブ10の収縮比率Rlの測定結果は、次表の通りである(3〜12%の収縮比率Rlを実現できることを確認した)。なお、それぞれの網目状チューブ10を長手方向に収縮させたとき、手の力で容易に網目状チューブ10を長手方向に折り畳むことが可能であり、管状部材22が座屈することも無かった。
Figure 2020071125
<網目比率Rについて>
網目状チューブ10の第1線材11及び第2線材12の本数と、螺旋ピッチとを変更させて、網目比率Rの異なる複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、螺旋ピッチは、50mm又は100mmとした。展開面上における網目状チューブの総面積(開口部10Aの占める面積と周縁部10Bの占める面積との和)に対する、展開面上における開口部10Aの占める面積の比率を網目比率R(%)としたとき、それぞれの網目状チューブ10の網目比率Rは、46.2%、55.5%、49.4%であった。
光ファイバ5の束を挿通させた網目状チューブ10を実際にクロージャへ取り付ける作業を行い、この取り付け作業時に光ファイバ5(網目状チューブ10に挿通された光ファイバテープ)又は網目状チューブ10を構成する周縁部10B(第1線材11や第2線材12)が周辺部材に引っ掛かってしまうかどうかに応じて評価を行った。引っ掛かりの無い場合には「○(良)」と評価し、引っ掛かりのある場合には「×(不良)」と評価した。それぞれの網目状チューブ10における周辺部材の引っ掛かりの評価結果は、次表の通りである。
Figure 2020071125
<光ファイバの飛び出しについて>
光ファイバの本数n、第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、ピッチP、開口部10Aの形状を異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、12心の間欠連結型光ファイバテープの枚数を12枚又は24枚として、光ファイバの本数nを144本又は288本とした。また、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm〜8.3mmの範囲とした。また、ピッチPは、8.3mm〜45mm(螺旋ピッチは50mm〜270mm)とした。また、開口部の形状を菱形とし、菱形の2本の対角線の長さをそれぞれ異ならせた(表中には、長手方向に沿った対角線の長さ(長手方向の開口長さ)と、周方向に沿った対角線の長さ(周方向の開口長さ)が記載されている)。
それぞれの網目状チューブ10を曲げ半径15mmで曲げた際に、網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。更に、曲げた状態の網目状チューブを内側(曲げ中心の側)に引っ張った際に、網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における光ファイバの飛び出しの有無の結果は、次表の通りである。
Figure 2020071125
表3に示すように、長手方向の開口長さが短いほど、網目状チューブ10の開口部10Aから光ファイバ5が飛び出しにくくなる傾向があった。開口部の形状が菱形の場合、長手方向の開口長さが18mm以下であれば、網目状チューブ10を曲げた時の光ファイバ5の飛び出しを抑制できた。また、開口部の形状が菱形の場合、長手方向の開口長さが14mm以下であれば、曲げた状態の網目状チューブ10を引っ張った時の光ファイバ5の飛び出しも抑制できた。
次に、開口部10Aの形状を更に異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、多数の開口部10Aの形成された1つの筒状部材として網目状チューブ10を構成し、開口部10Aをスリット状又は長方形状に形成した。なお、スリット状の開口部10Aの場合、スリットを長手方向に沿って形成するとともに、スリット幅(円周方向の開口部の長さ)を0.5mm未満とした。なお、円周方向に隣接する開口部10Aと開口部10Aの間の周縁部10Bの幅(周縁部10Bの円周方向の寸法)は、開口部10Aがスリット状の場合には4mmとし、開口部10Aが長方形状の場合には2mmとした。前述と同様に、網目状チューブ10を曲げた時、及び、曲げた状態の網目状チューブ10を内側に引っ張った時の網目状チューブ10の開口部10Aからの光ファイバ5の飛び出しの有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における光ファイバの飛び出しの有無の結果は、次表の通りである。
Figure 2020071125
表3及び表4に示すように、開口部10Aの形状に関わらず、長手方向の開口長さが短いほど、網目状チューブ10の開口部10Aから光ファイバ5が飛び出しにくくなる傾向があった。開口部10Aの長手方向の開口長さが20mm以下であれば、網目状チューブ10を曲げた時の光ファイバ5の飛び出しを抑制できた。また、開口部10Aの長手方向の開口長さが14mm以下であれば、曲げた状態の網目状チューブ10を引っ張った時の光ファイバ5の飛び出しも抑制できた。
<分岐部の強度について>
第1線材11及び第2線材12のそれぞれの本数N(合計本数2N)、網目状チューブ10の内径D、ピッチPを異ならせた複数種類の網目状チューブ10を作成した。ここでは、第1線材11及び第2線材12の本数はそれぞれ4本(合計8本)又は6本(合計12本)とした。また、網目状チューブ10の内径Dは、6.3mm又は8.3mmとした。また、螺旋ピッチLは、50mmとした。
それぞれの網目状チューブ10に対して、180Nの引っ張り力を付与し、分岐部10C(第1線材11と第2線材12との交点を融着接合した分岐部10C)の第1線材11と第2線材12との分離の有無を確認した。それぞれの網目状チューブ10における分岐部10Cの分離の有無の結果は、次表の通りである(180Nの引っ張り力では分岐部10Cが破壊されないことが確認された)。
Figure 2020071125
<網目状チューブ10の束について>
外径8.3mmの網目状チューブ10に288本の光ファイバを挿通させた光ファイバユニット3を12本用意し、12本の光ファイバユニット3を束ねて、12本の光ファイバユニットの束の外周長さを測定した。また、比較のため、288本の光ファイバを挿通させたポリエチレン製の保護チューブ(外径9.7mm、肉厚0.7mm)を12本用意し、12本の保護チューブを束ねて、12本の保護チューブの束の外周長さを測定した。なお、束ねられた12本の光ファイバユニットの外周、又は、束ねられた12本の保護チューブの外周に紐を巻き回して、その紐の長さを測定することによって、それぞれの束の外周長さを測定した。網目状チューブ10を用いた光ファイバユニット3はポリエチレン製の保護チューブと比べると断面形状を変形させ易いため、ポリエチレン製の12本の保護チューブの束の外周長さは14mmであるのに対し、網目状チューブ10を用いた12本の光ファイバユニット3の束の外周長さは10mmであった。
===その他===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ケーブル、1A 第1光ケーブル、1B 第2光ケーブル、
3 光ファイバユニット、
3A 第1光ファイバユニット、3B 第2光ファイバユニット、
5 光ファイバ、10 網目状チューブ、10’シリコンチューブ、
10A 開口部、10B 周縁部、10C 分岐部、10X 端部、
11 第1線材、12 第2線材、13 コア部、14 被覆部、
20 保護ユニット、22 管状部材、
22A 第1端、22B 第2端、
24 筒状部材、24A 第1筒状部材、24B 第2筒状部材、
241 筒部、242 突起部、
40 ラック、41 収容棚、42 収容トレイ、
421 底板部、422 側板部、
423 前板部、424 後板部、424A 折返部、
43 ファイバ収容部、431 ホルダ部、432 ガイド部、
44 ユニット収容部、45 仕切り部、
46 連絡部、47 保持部、
471 溝部、472 下爪部、473 上爪部、
48 ファイバ収容ユニット、
50分岐ユニット、51 本体部、
52 第1固定部、521 支持部、522 締結部材、
53 第2固定部、53A 溝、531 把持プレート、531A 凹部、
54 収容部、541 上流側ストッパ、542 下流側ストッパ、
57 蓋部、57A 注入口
本発明は、光ファイバ保護ユニット及び光ファイバユニット製造方法に関する。
上記目的を達成するための主たる発明は、網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられ、前記管状部材を挿通可能な内径を有する筒状部材と、を備えた光ファイバ保護ユニットである。

Claims (11)

  1. 網目状に開口部が形成され、内部に複数の光ファイバを挿通させる網目状チューブと、
    前記網目状チューブに挿通され、内部に複数の光ファイバを挿通させる管状部材と、
    前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、
    を備えた光ファイバ保護ユニット。
  2. 請求項1に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記網目状チューブは、前記開口部の周縁部を屈曲させて長手方向に折り畳まれていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  3. 請求項2に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記筒状部材を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長可能であることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記網目状チューブは、
    所定方向に螺旋状に配置された複数の第1線材と、
    前記第1線材とは異なる方向に配置された複数の第2線材と
    を有し、
    前記第1線材と前記第2線材との交点が接合されていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  5. 請求項4に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記第1線材と前記第2線材との交点が融着接合されていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  6. 請求項5に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記筒状部材と前記網目状チューブの端部とが融着接合されていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記筒状部材は、中空の筒部と、前記筒部の外周から外側に突出した突起部とを有することを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  8. 請求項7に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記網目状チューブの端部が前記突起部に引っ掛けられていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  9. 請求項8に記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記突起部の縁には凹凸が形成されていることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の光ファイバ保護ユニットであって、
    前記突起部は、他の部材の溝に差し込むことが可能であり、
    前記突起部を前記溝に差し込むことによって、前記網目状チューブの端部が前記他の部材に固定されることを特徴とする光ファイバ保護ユニット。
  11. 長手方向に折り畳まれた網目状チューブと、前記網目状チューブに挿通された管状部材と、前記網目状チューブの端部に取り付けられた筒状部材と、を備えた保護ユニットを準備すること、
    前記管状部材に光ファイバを挿入することによって、折り畳まれた状態の前記網目状チューブの内部に複数の光ファイバを挿通させること、及び、
    前記筒状部材を前記管状部材から引き出して、折り畳まれた状態の前記網目状チューブが長手方向に伸長させ、伸長した前記網目状チューブの内部に前記複数の光ファイバを挿通させることを特徴とする光ファイバ保護方法。
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