JPWO2019131902A1 - 腹圧性尿失禁および便失禁の治療薬 - Google Patents

腹圧性尿失禁および便失禁の治療薬 Download PDF

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Abstract

便失禁の治療薬、および体重低下作用を含む副作用を低減した腹圧性尿失禁の治療薬を提供する。便失禁等の疾患の治療薬および体重低下作用を含む副作用を低減した便失禁等の疾患の治療薬を提供する。5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で投与される、腹圧性尿失禁を治療するための医薬。5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁等を治療または予防するための医薬。5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で投与される、便失禁を治療するための医薬。

Description

本発明は、便失禁の治療薬に関する。本発明はまた、体重低下作用を含む副作用を低減した腹圧性尿失禁の治療薬に関する。本発明はさらに、便失禁等の疾患の治療薬および体重低下作用を含む副作用を低減した便失禁等の疾患の治療薬に関する。
[発明の背景]
セロトニン受容体は、10以上のサブタイプに分類され、中枢神経系に発現する受容体サブタイプが多く、抗うつ薬のターゲットとして知られている。また、サブタイプの1つである5−HT2C受容体(本明細書中、セロトニン5−HT2C受容体ともいう)は、主に中枢神経系に発現し、そのノックアウトマウスが示す表現型の変化から、摂食、性機能および社会性行動などの現象に関与すると考えられている。特に、視床下部におけるセロトニン5−HT2C受容体の活性化は、摂食抑制および体重低下を引き起こすと考えられている(非特許文献1)。
セロトニン5−HT2C受容体の選択的アゴニストとしては、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン(以下、「化合物A」と略記することがある。)、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(以下、「化合物B」と略記することがある。)(特許文献1〜5)および下記技術文献記載の化合物等が知られている。
化合物Bの塩酸塩(以下、化合物Bの塩酸塩を化合物B’ともいう)は抗肥満薬として米国で販売されている。しかしながら、化合物B’は、用量増加に伴い、頭痛や悪心などの重い副作用が発現することが知られており、一方で、副作用の生じない用量で投与した場合は、抗肥満効果が不十分であることがわかっている(非特許文献2〜4)。
更に、5−HT2C受容体アゴニストは、尿道閉鎖反射を増強する結果、尿道抵抗増大作用を発揮することも知られている(特許文献1、2、4および5)。5−HT2C受容体アゴニストが尿道閉鎖反応を増強する際、少なくとも骨盤底筋群の収縮反応を増強することが知られている(特許文献1、4及び6)。
便失禁、各種臓器脱、排尿後尿滴下の疾患においては、骨盤底筋群を強化する骨盤底筋体操が有効であることが知られている(非特許文献5、6及び7)。骨盤底筋群の収縮により、尿道および直腸−肛門が閉鎖することが知られている(非特許文献7)。
WO2010/147226号公報 WO2006/022420号公報 WO2003/086306号公報 WO2007/132841号公報 WO2011/111817号公報 WO2008/108445号公報
Expert Opinion on Investigational Drugs、2006年、第15巻、p.257−266 LORCASERIN HYDROCHLORIDE, Briefing Document for FDA AdvisoryCommittee Meeting, published on April 6, 2012, published by Center for Drug Evaluation and Research, Food and Drug Administration (http://www.fda.gov/downloads/AdvisoryCommittees/CommitteesMeetingMaterials/Drugs/EndocrinologicandMetabolicDrugsAdvisoryCommittee/UCM303200.pdf) Clinical Therapeutics 2016年、第38巻、第10号、p.2227−2238 FDA Briefing Document:NDA 22529 2010年9月16日、FDA発行 World Journal of Urology 2012年、第30巻、p.437−43 British Journal of Urology 1997年、第79巻、p.892−7 Central European Journal of Urology 2011年、第64巻、p.110−9
本発明は、腹圧性尿失禁の治療薬を提供することを課題とする。本発明はまた、肥満のない腹圧性尿失禁患者にも投与可能な腹圧性尿失禁の治療薬を提供することを課題とする。本発明はさらに、頭痛や悪心などの副作用を低減した腹圧性尿失禁の治療薬を提供することを課題とする。
本発明はさらに、便失禁等の疾患の治療薬を提供することを課題とする。本発明はさらにまた、肥満のない便失禁患者にも投与可能な便失禁の治療薬を提供することを課題とする。本発明はさらにまた、頭痛や悪心などの副作用を低減した便失禁の治療薬を提供することを課題とする。
本発明者らは、5−HT2C受容体アゴニストの尿道抵抗増大作用が、抗肥満作用とは異なり、脊髄に本来作用することに基づくことを見出した。発明者らはまた、脊髄における5−HT2C受容体の活性化に基づく尿道抵抗の増大には、5−HT2C受容体アゴニストが、意味のある抗肥満作用(体重低下作用)を奏する血漿中濃度(以下、「血漿濃度」または「血中濃度」ともいう)よりも予想外に低濃度で十分であること、および、それ故、抗肥満薬として設定される用量を下回る予想外に低い用量で、腹圧性尿失禁を治療できることを見出した。本発明者らは、さらに5−HT2C受容体アゴニストを用いて、腹圧性尿失禁のみならず便失禁、各種臓器脱、排尿後尿滴下等の骨盤底筋群の弱体化が原因の一部とされる疾患を治療できる可能性を見出した。更に本発明者らは、便失禁が5−HT2C受容体アゴニストで治療され得ることを見出した。尿道、直腸−肛門、膣等のチューブ状臓器は骨盤底筋群の反射性収縮が関与する同じメカニズムにより閉鎖し、そして5−HT2C受容体アゴニストはその骨盤底筋群の反射性収縮を増強し得る。そのため、化合物A’および化合物B’などの5−HT2C受容体アゴニストは、骨盤底筋群の収縮を介して、尿道、直腸−肛門、膣等のチューブ状臓器の閉鎖を同時に増強し得る。本発明者らは、これら知見に基づいて、便失禁および各種臓器脱は、腹圧性尿失禁に対する有効血漿中濃度と同様の血漿中濃度範囲で、5−HT2C受容体アゴニストにより治療され得ることをさらに見出した。
本発明は、これらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
[1]5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療または予防することに用いるための医薬。
[2]5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、上記[1]に記載の医薬。
[3]5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、上記[1]に記載の医薬。
[4]5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で投与される、医薬。
[5]5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、上記[4]に記載の医薬。
[6]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、203ng/mL未満であるように投与される、上記[5]に記載の医薬。
[7]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、116ng/mL以下であるように投与される、上記[5]に記載の医薬。
[8]5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、上記[4]に記載の医薬。
[9]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、43ng/mL未満であるように投与される、上記[8]に記載の医薬。
[10]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、24ng/mL以下であるように投与される、上記[8]に記載の医薬。
[11]5−HT2C受容体アゴニストの総1日用量が0.1mgから10mgの範囲で投与される、上記[8]に記載の医薬。
[12]腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、腹圧性尿失禁の治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含み、前記治療上有効量が体重低下作用を有しない量であることを特徴とする、医薬。
[13]5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、上記[12]に記載の医薬。
[14]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、203ng/mL未満であるように投与される、上記[13]に記載の医薬。
[15]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、116ng/mL以下であるように投与される、上記[13]に記載の医薬。
[16]5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、上記[12]に記載の医薬。
[17]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、43ng/mL未満であるように投与される、上記[16]に記載の医薬。
[18]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、24ng/mL以下であるように投与される、上記[16]に記載の医薬。
[19]5−HT2C受容体アゴニストの総1日用量が0.1mgから10mgの範囲で投与される、上記[16]に記載の医薬。
[20]5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療するための医薬。
[21]5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療するための医薬であって、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で投与される、医薬。
[22]5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、上記[21]に記載の医薬。
[23]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、203ng/mL未満であるように投与される、上記[22]に記載の医薬。
[24]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、116ng/mL以下であるように投与される、上記[22]に記載の医薬。
[25]5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、上記[21]に記載の医薬。
[26]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、43ng/mL未満であるように投与される、上記[25]に記載の医薬。
[27]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、24ng/mL以下であるように投与される、上記[25]に記載の医薬。
[28]5−HT2C受容体アゴニストの総1日用量が0.1mgから10mgの範囲で投与される、上記[25]に記載の医薬。
[29]便失禁を治療するための医薬であって、便失禁の治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含み、前記治療上有効量が体重低下作用を有しない量であることを特徴とする、医薬。
[30]5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、上記[28]に記載の医薬。
[31]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、203ng/mL未満であるように投与される、上記[30]に記載の医薬。
[32]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、116ng/mL以下であるように投与される、上記[30]に記載の医薬。
[33]5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、上記[29]に記載の医薬。
[34]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、43ng/mL未満であるように投与される、上記[33]に記載の医薬。
[35]5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、24ng/mL以下であるように投与される、上記[33]に記載の医薬。
[36]5−HT2C受容体アゴニストの総1日用量が0.1mgから10mgの範囲で投与される、上記[33]に記載の医薬。
[37]便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
当該対象に5−HT2C受容体アゴニストの有効量を投与することを含む、
方法。
[38]腹圧性尿失禁または便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
当該対象に抗肥満の治療で投与される最低用量よりも低い有効用量で投与することを含む、
方法。
[39]腹圧性尿失禁または便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
当該対象に5−HT2C受容体アゴニストを、体重低下作用を有しない有効用量で投与することを含む、
方法。
[40]便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
[41]抗肥満の治療方法に使用される最低用量よりも低い用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
[42]体重低下作用を有しない用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
[43]便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。
[44]抗肥満の治療方法に使用される最低用量よりも低い用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。
[45]体重低下作用を有しない用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。
本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを体重低下作用を実質的に示さない用量で投与でき、従って、肥満症ではない腹圧性尿失禁の患者に対してであっても投与することができる。本発明によればまた、抗肥満薬としての5−HT2C受容体アゴニストの投薬に比較し、副作用を低減し得ることから、腹圧性尿失禁の治療時の治療患者の生活の質(QOL)の低下を防ぎ得る。また、さらに本発明によれば、便失禁等の疾患を治療し得る。本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを体重低下作用を実質的に示さない用量で投与でき、従って、肥満症ではない便失禁の患者に対してであっても投与することができる。本発明によればまた、抗肥満薬としての5−HT2C受容体アゴニストの投薬に比較し、副作用を低減し得ることから、便失禁の治療時の治療患者の生活の質(QOL)の低下を防ぎ得る。
図1は、膀胱内圧を上昇させた際に生じる反射性尿道閉鎖反応の大きさについて、化合物Aの塩酸塩(以下、化合物Aの塩酸塩を「化合物A’」と略記することがある。)を投与する前(プレ)と後(ポスト)とで比較した実験の結果を示す。 図2は、化合物A’を20mgまたは90mgを単回投与した健常者ボランティア女性における化合物Aの血漿中濃度の経時的変化を示す。 図3は、化合物Aの最終PKモデルの概要図を示す。図3において、用語は以下の通り定義される。Dose:用量コンパートメント(すなわち、実際の遊離塩基用量);V:セントラルコンパートメントの分布容積(すなわち、化合物Aの観察コンパートメント);ka:一次吸収速度定数;kinおよびktr:一次吸収速度定数;CL:クリアランス;Vmax:最大除去速度;Km:Vmaxの半分値における濃度;C:化合物Aの濃度;ALAG1およびALAG2:ラグタイム;F2int:ベースバイオアベイラビリティーフラクション;F2exp:バイオアベイラビリティーフラクションのべき乗。 図4は、日本人集団における20mg単回投与後の化合物Aの血漿濃度−時間プロフィールのvisual predictive check(視覚的事後予測性能評価)を示す。図4において、点は実測値を示す。青い実線は実測値の中央値を示す。赤い点線は5パーセンタイル値および95パーセンタイル値を示す。黒い実線は、予測中央値を示す。灰色領域は、90%予測区間を示す。 図5は、日本人集団における90mg単回投与後の化合物Aの血漿濃度−時間プロフィールのvisual predictive checkを示す。図5において、点は実測値を示す。青い実線は実測値の中央値を示す。赤い点線は5パーセンタイル値および95パーセンタイル値を示す。黒い実線は、予測中央値を示す。灰色領域は、90%予測区間を示す。 図6は、日本人集団における40mg単回投与後のデュロキセチン(フリー体)の血漿濃度−時間プロフィールのvisual predictive checkを示す。図6中のドットは、観測値を示す。青い実線は観察された中央値を示す。赤い点線は、5パーセンタイル値と95パーセンタイル値を示す。黒い実線は、予測中央値を示す。グレーの領域は90%予測区間を示す。 図7は、プラセボ、化合物A’を20mgまたは90mgおよびデュロキセチン塩酸塩(本明細書中、「デュロキセチン」と略記することがある。但し、血中濃度に関する文脈においては、「デュロキセチン」は「デュロキセチンのフリー体」を示す。)を単回投与した際の%MT−時間プロフィールの予測図を示す。図7中のドットは、観測値を示す。青い実線は観察された中央値を示す。赤い点線は、5パーセンタイル値と95パーセンタイル値を示す。黒い実線は、予測中央値を示す。グレーの領域は90%予測区間を示す。 図8は、US集団に対する40mgデュロキセチン投与および示された用量の化合物A’の(QD)投与の後の%MT−時間プロフィールのシミュレーション結果を示す。図中の「Comp. A’」は化合物A’を表す。 図9は、US集団に対する40mgデュロキセチン投与および示された用量の化合物A’の(BID)投与の後の%MT−時間プロフィールのシミュレーション結果を示す。図中の「Comp. A’」は化合物A’を表す。 図10は、示された用量の化合物A’の(QD)投与の後の%MTに対する効果のシミュレーション結果を示す。本図中の%MTに対する効果は、示された化合物A’投与後の%MTから40mgデュロキセチン投与後の%MTを控除して算出されたものである。 図11は、示された用量の化合物A’の(BID)投与の後の%MTに対する効果のシミュレーション結果を示す。本図中の%MTに対する効果は、示された化合物A’投与後の%MTから40mgデュロキセチン投与後の%MTを控除して算出されたものである。 図12は、米国人集団における化合物A’投与に対する効果−時間プロフィールのシミュレーション結果であり、プラセボ効果の追加を伴う結果を示す。灰色領域は、ベースラインからの%MTについての90%予測区間を示す。実線は、投与群あたりの、ベースラインからの%MTの予測中央値を示す。水平の破線は、Cmaxにおけるデュロキセチン効果の50パーセンタイル値を示す。 図13は、US集団における化合物A’投与に対する効果−時間プロフィールのシミュレーション結果であり、プラセボ効果の追加を伴わない結果を示す。実線は、投与群あたりの、ベースラインからの%MTの予測中央値を示す。水平の破線は、Cmaxにおけるデュロキセチン効果の50パーセンタイル値を示す。 図14は、化合物A’の濃度−効果プロフィールを示す。グレーの領域はベースラインからの%MT変化の90%予測区間を示す。実線は各用量群におけるベースラインからの%MT変化の予測中央値を示す。水平の青い点線はプラセボ効果の最大値の中央値を示す。水平のグレーの点線又は黒の実線は、デュロキセチンの最大効果の中央値を示す。点線はその5パーセンタイル値および95パーセンタイル値を示す。
本明細書では、用語「5−HT2C受容体」とは、5−ヒドロキシトリプタミン(または5−HT)の受容体ファミリーのうちの5−HTのサブタイプの1つである5−HT2Cを意味する。
本明細書では、用語「アゴニスト」とは、特に述べない限り、部分アゴニストや選択的アゴニストも含む。
本明細書では、用語「5−HT2C受容体アゴニスト」とは、当業者に知られた一つ以上の細胞内の活動または経路の活性化を引き起こすために、5−HT2C受容体を活性化する物質を意味する。
本明細書では、用語「対象」とは、ヒト対象を意味する。
本明細書では、対象は、特に腹圧性尿失禁に罹患している対象、およびさらには腹圧性尿失禁に罹患している肥満症ではない対象であり得る。
本明細書では、対象はまた、特に便失禁に罹患している対象、およびさらには便失禁に罹患している肥満症ではない対象であり得る。
腹圧性尿失禁に罹患している対象は、女性において多く見出される。従って、腹圧性尿失禁に罹患している対象は、女性であり得る。
本明細書では、用語「腹圧性尿失禁」とは、腹部に力が加わったときに自分の意思とは無関係に尿が漏れてしまうことを意味する。腹圧性尿失禁の対象では、例えば、くしゃみや咳が起こった時、運動時、立ち上がった時、および/または重い荷物を持ち上げた時などに、腹部に力が加わることに起因して尿が漏れる。当業者は腹圧性尿失禁を英名で「stress urinary incontinence」、「stress incontinence」、「urinary stress incontinence」、「incontinence stress」、「urethral sphincter incontinence」または「urethral sphincter incompetence」ともよぶ。本明細書では、用語「腹圧性尿失禁」を「SUI」とよぶことがある。また、当業者は便失禁を英名で「incontinence of feces」または「fecal incontinence」ともよぶ。
本明細書では、用語「体格指数」または用語「BMI」とは、体重(単位kg)/(身長m)により算出される指数であり、肥満の判定に用いられている。日本肥満学会が定める肥満症の診断基準(肥満症診断基準 2011参照)では、肥満は、肥満(1度)〜肥満(4度)に分類され、具体的なBMI値と肥満との関係は以下の表の通りである。
Figure 2019131902
同様に、世界保健機関(WHO)も、BMIを20歳を超える成人の肥満の定義に利用しており、BMIは、男女および全ての年齢の成人に対して同一の、最も有益な過体重と肥満の集団レベルの基準を提供すると述べている。しかしながら、BMIは、異なる個人間において同程度の肥満に対応しないこともあるので、おおよその目安と考えるべきである。過体重と肥満は、健康を損なう恐れがある異常または過剰な脂肪蓄積として定義されている。
WHOの基準は以下:
BMI25以上が、過体重または前肥満段階(Pre−obesity)であり、BMI30以上が肥満である。
WHOが定義するBMI値と肥満の関係は以下の表の通りである。
Figure 2019131902
本明細書では、用語「体重低下作用」とは、処置を受けなかった対象の体重と比較して、処置により治療上有益なレベルにまで体重を実質的に減少させることを意味する。特定の実施形態では、用語「体重低下作用」とは、プラセボ処置と薬物処置において処置による体重低下の割合を個々に算出し、薬物処置による体重低下割合からプラセボ処置による体重低下割合を引いた値が3.8%以上(他の例としては、2.6%超)である体重低下を意味する。本明細書では、用語「抗肥満作用」とは、体重低下作用と同義であり、相互互換的に用いられる。
また、本明細書では、用語「体重低下作用を有しない(奏さない)」は、処置がなされない場合の対象の体重と比較して、処置により対象の体重が実質的に治療上有益なレベルまで低下しないことを含む意図で用いられる。すなわち、プラセボ処置と薬物処置において処置による体重低下の割合をそれぞれ算出し、薬物処置による体重低下割合からプラセボ処置による体重低下割合を引いた値が3.8%に至らない(他の例としては、2.6%までの差である)体重低下を意味する。
本明細書では、用語「治療」(“treatment”)とは、治療(“therapy”)のみならず予防をも含む概念である。
本明細書では、用語「治療上有効量」とは、かかる量を投与されていない対象と比較して、疾患若しくは障害の治療、治癒、防止若しくは、寛解の改善、または、疾患若しくは障害の進行速度の低減をもたらす量を意味する。
本明細書では、用語「抗肥満薬としての最低用量」とは、治療上有効な抗肥満作用(または体重低下作用)を奏することを示す用量範囲の下限値、または薬事当局による薬剤承認のための基準を満たす用量範囲の下限値を意味する。抗肥満薬としての最低用量は、当業者であれば適宜決定することができる。また、「体重低下作用を有しない量」とは、その投与量の投薬によって治療上有効な体重低下作用を奏しない、または薬事当局による薬剤承認のための基準を満たす体重低下作用を奏しない用量(例えば、プラセボの平均体重変化との差が3.8%未満(他の例としては、2.6%以下)の体重低下作用しか奏しない用量)として決定することができる。これらの用量の決定は、5−HT2C受容体アゴニストを投与しない対象において、体重を一定に保つために必要な運動管理下および/または栄養管理下で行ってもよい。
本明細書では、用語「薬学的に許容し得る塩」とは、生体に投与した場合に許容される酸付加塩または塩基付加塩を意味する。
本明細書では、用語「以下」とは、特定された数値と、特定された数値未満である数値範囲と、を含む。従って、本明細書では、用語「以下」は用語「未満」を包含する意味で用いられる。
本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを、体重低下作用を有しない用量で腹圧性尿失禁の対象に投与することにより対象において腹圧性尿失禁を治療することができる。本発明ではまた、5−HT2C受容体アゴニストを、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で腹圧性尿失禁の対象に投与することにより対象において腹圧性尿失禁を治療することができる。
従って、本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、体重低下作用を有しない量で投与される、医薬が提供される。本発明によればまた、5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、抗肥満薬としての5−HT2C受容体アゴニストの最低用量よりも低い用量で投与される、医薬が提供される。
本発明によれば、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、前記治療上有効量のアゴニストが体重低下作用を有しない量である、医薬が提供される。本発明によればまた、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、前記アゴニストの治療上有効量が抗肥満薬としてのアゴニストの治療上有効量より低い、医薬が提供される。本発明によれば、さらに、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、体重低下作用を示さないように対象に投与される、医薬が提供される。従って、肥満症を併発しない腹圧性尿失禁の対象に対してであっても5−HT2C受容体アゴニストを投与することが可能となる。5−HT2C受容体アゴニストの、体重低下作用を示す用量での投与は、悪心および頭痛などの副作用を高頻度で引き起こすが、本発明によれば、より低用量で投与されるので副作用の発現頻度を低減することができ、従って、治療対象の治療時のQOLを改善することが可能となり得る。
本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストにより、便失禁を治療することができる{ここで、5−HT2C受容体アゴニストは、ある態様では、例えば、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩であり得る}。
本発明によれば、便失禁は、悪心および頭痛などの副作用を低減した低用量でも5−HT2C受容体アゴニストにより治療することができる。従って、本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを、体重低下作用を有しない用量で便失禁の対象に投与することにより対象において便失禁を治療することができる。本発明ではまた、5−HT2C受容体アゴニストを、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で便失禁の対象に投与することにより対象において便失禁を治療することができる。
従って、本発明によれば、5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療するための医薬であって、体重低下作用を有しない量で投与される、医薬が提供される。本発明によればまた、5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療するための医薬であって、抗肥満薬としての5−HT2C受容体アゴニストの最低用量よりも低い用量で投与される、医薬が提供される。
本発明によれば、便失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、前記治療上有効量のアゴニストが体重低下作用を有しない量である、医薬が提供される。本発明によればまた、便失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、前記アゴニストの治療上有効量が抗肥満薬としてのアゴニストの治療上有効量より低い、医薬が提供される。本発明によれば、さらに、便失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、体重低下作用を示さないように対象に投与される、医薬が提供される。従って、肥満症を併発しない便失禁の対象に対してであっても5−HT2C受容体アゴニストを投与することが可能となる。5−HT2C受容体アゴニストの、体重低下作用を示す用量での投与は、悪心および頭痛などの副作用を高頻度で引き起こすが、本発明によれば、より低用量で投与されるので副作用の発現頻度を低減することができ、従って、治療対象の治療時のQOLを改善することが可能となり得る。
本発明では、対象は、いずれの体格指数(BMI)を有していてもよいが、<18.5の対象(すなわち、「低体重」の対象)、18.5以上25未満の対象(すなわち、「普通体重」の対象)、または25以上の対象(1度〜4度の「肥満」の対象)とすることができる。
本発明によれば、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、悪心および頭痛から選択される少なくとも1つの副作用の発現が低減された、医薬が提供される。本発明によればまた、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、悪心および頭痛から選択される少なくとも1つの副作用の発現が低減される用量で投与される、医薬が提供される。
本発明によれば、便失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、悪心および頭痛から選択される少なくとも1つの副作用の発現が低減された、医薬が提供される。本発明によればまた、便失禁を治療するための医薬であって、治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含んでなり、悪心および頭痛から選択される少なくとも1つの副作用の発現が低減される用量で投与される、医薬が提供される。
本発明では、5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、in vitroアゴニスト試験による50%の作用を示す濃度(EC50)が約1000nM以下、好ましくは約100nM以下の活性を有するものを用い得る。例えば、5−HT2C受容体アゴニストとしては、EP0572863、EP0863136、EP1213017、USP3253989、USP3676558、USP3652588、USP4082844、USP4971969、USP5494928、USP5646173、USP6310208、WO97/42183、WO98/30546、WO98/30548、WO98/33504、WO99/02159、WO99/43647(USP6281243)、WO00/12475(USP6380238)、WO00/12502(USP6365598)、WO00/12510(USP6433175)、WO00/12475、WO00/12481(USP6552062)、WO00/12482、WO00/12502、WO00/16761、WO00/17170、WO00/28993、WO00/35922(USP6372745)、WO00/44737、WO00/44753、WO00/64899、WO00/77001、WO00/77002、WO00/77010、WO00/76984(USP6465467)、WO01/09111、WO01/09122、WO01/09123(USP6638936)、WO01/09126、WO01/12602、WO01/12603(USP6706750)、WO01/40183、WO01/66548(USP6583134)、WO01/70207、WO01/70223、WO01/72752(USP6734301)、WO01/83487、WO02/04456、WO02/04457、WO02/08178、WO02/10169、WO02/24700、WO02/24701、WO02/36596、WO02/40456、WO02/40457、WO02/42304、WO02/44152(USP6479534)、WO02/48124、WO02/51844(USP6610685)、WO02/59124、WO02/59127、WO02/59129、WO02/72584、WO02/74746、WO02/83863、WO02/98350、WO02/98400、WO02/98860、WO03/00663、WO03/00666、WO03/04501、WO03/06466、WO03/11281、WO03/14118、WO03/14125、WO03/24976、WO03/28733、WO03/33497、WO03/57161、WO03/57213、WO03/57673、WO03/57674、WO03/62205、WO03/64423、WO03/86306、WO03/87086、WO03/89409、WO03/91250、WO03/91251、WO03/91257、WO03/97636、WO04/00829、WO04/00830(USP6667303)、WO04/56324、WO04/78718、WO04/81010、WO04/087156、WO04/87662、WO04/87692、WO04/89897、WO04/096196、WO04/96201、WO04/112769、US2004/192754、WO05/00849、WO05/03096、EP1500391、WO05/16902、WO05/19180、US2005/080074、WO05/40146、WO05/41856、WO05/42490、WO05/42491、WO05/44812、WO05/082859、WO05/000309、WO05/019179、WO05/121113、WO05/049623、WO05/105082、WO05/109987、WO05/121113、WO05/113535、US2006/003990、US2006/014777、US2006/014778、WO06/000902、WO06/028961、WO06/020817、WO06/020049、WO06/019940、WO06/004931、US2006/025601、WO2006/022420、WO06/044762、WO06/047032、WO06/050007、WO06/052887、WO06/077025、WO06/065600、WO06/103511、WO06/116165、WO06/047228、WO06/117304、US2006/241172、US2006/241176、WO06/116136、WO06/116148、WO06/116151、WO06/116171、WO06/116170、WO06/116218、WO06/116169、WO06/077025、US2007/032481、WO07/025144、WO07/028082、WO07/028132、WO07/028131、WO07/028083、WO07/030150、US2007/0049613、WO2007/132841、WO2011/111817などに記載の化合物、ジアステレオマー、またはエナンチオマーが挙げられ、本発明で好適に用いられ得る。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
6,8−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
6−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアセピン;8−クロロ−9−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8,9−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
9−ブロモ−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
からなる群より選択される化合物、ジアステレオマー、またはエナンチオマー、あるいはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8404675において開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
N−メチル−6,8−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−メチル−6−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアセピン;
N−メチル−8−クロロ−9−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−メチル−8,9−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
N−メチル−9−ブロモ−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
からなる群より選択される化合物、ジアステレオマー、またはエナンチオマー、あるいはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8404675において開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−ブロモ−7−ヒドロキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−アリルオキシ−8−ブロモ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−ベンジルオキシ−8−ブロモ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−7−エトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−7−イソプロポキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−プロピル−8−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−ヒドロキシ−8−ヨード−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−アリルオキシ−8−ヨード−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
3,5−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−1−オキサ−7−アザシクロヘプタインデン;
7−アリルオキシ−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−メトキシ−1−メチル−8−(2−チエニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−シアノ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−シクロプロピル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−ヒドロキシメチル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−イソプロピル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−7−ヒドロキシ−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−アリルオキシ−8−ブロモ−1−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−7−メトキシ−1,4−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−アリルオキシ−8−ブロモ−1,4−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(4−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(2−クロロフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−1−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7,8−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−メチル−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
1−メチル−7−トリフロロメトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−1−メチル−7−トリフロロメトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−プロピル−8−ヨード−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
1−エチル−8−ヨード−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(2−フルオロフェニル)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(2−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−(2−クロロフェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
8−ブロモ−1−メトキシメチル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
からなる群から選択された化合物、ジアステレオマー、またはエナンチオマー;または、その薬学的に受容可能な塩、溶媒和化合物もしくは水和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8846906に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
N−メチル−8−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−エチル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−1−エチル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−1−エチル−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7−メトキシ−1−メチル−8−トリフルオロメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
7−メトキシ−1−メチル−8−ペンタフルオロエチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
からなる群から選択された化合物、ジアステレオマー、またはエナンチオマー;または、その薬学的に受容可能な塩、溶媒和化合物もしくは水和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8846906に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和化合物もしくは水和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8846906に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、以下からなる群から選択される化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和化合物もしくは水和物を用い得る:
8−ヨード−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−トリフルオロメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−トリフルオロメチル−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7,8−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7,8−ジクロロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−7−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
8−クロロ−7−フルオロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン。これらの化合物は、例えば、US8846906に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−2 −エチル−ピペラジン;
1−(3−フルオロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
1−(4−フルオロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル− ピペラジン;
(R)−1−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3,4−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−クロロ−4−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−クロロ−4−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−クロロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(5−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(5−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(5−クロロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(5−クロロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
1−(3−クロロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
1−(4−クロロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
1−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;および
(R)−1−(5−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−エチル−ピペラジン;
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2007/0179155に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
(R)−1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(4−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−クロロ−2−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(4−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2,5−ジフルオロ−4−メトキシ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,5−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2,5−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−クロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,3−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,3−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,6−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2,6−ジクロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−2−メチル−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン;
(S)−2−メチル−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン;
(R)−1−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(3−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(R)−1−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
(S)−1−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;および
(R)−2,4−ジメチル−1−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン;
からなる群より選択される、化合物またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2007/0179155に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−(2−ブロモ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(4−クロロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(3−フルオロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(3−クロロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(3−ブロモ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(2−ブロモ−4−イソプロピル−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(2−ブロモ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−(2−ブロモ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
3−(2−ビニル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾニトリル;
1−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;
1−o−トリル−2−ビニル−ピペラジン;
1−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−2−ビニル−ピペラジン;および
(R)−1−(4−クロロ−フェニル)−2−メチル−ピペラジン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2007/0179155に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
7−ベンジルオキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−7−(1−フェニル−エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−7−フェネチルオキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−7−(3−フェニル−プロポキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
ベンジル−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−アミン;
(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−(1’−フェニル−エチル)−アミン;
ベンジル−メチル−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−アミン;
(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−フェネチル−アミン;
(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−(3−フェニル−プロピル)−アミン;
(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−フェニル−アミン;および
1−メチル−8−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、US2007/0275949に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−ベンジルオキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
7−ベンジルオキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−8−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
7−メトキシ−1−メチル−8−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2−フルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(4−フルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−8−ピリジン−3−イル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;および
1−メチル−8−ピリジン−2−イル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、US2007/0275949に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−メチル−8−(2−フェノキシ−テトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
(4−フルオロ−ベンジル)−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−アミン;
ビフェニル−4−イルメチル−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−アミン;
5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−カルボン酸フェニルアミド;
5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−カルボン酸 ベンジルアミド;
5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−カルボン酸 フェネチルアミド;
5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−カルボン酸 フェンプロピルアミド;
5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−カルボン酸 4−フェニルベンジルアミド;
[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]−アゼピン−7−イル)−アミン;
8−ベンジル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
イダン−1’−イル−(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−アミン;
7−ベンジル−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−ベンジル−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;および
6−ベンジル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−オール
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、US2008/0009478に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−(3−メトキシ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−ベンジル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−ベンジル−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−ベンジル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−オール;
1−メチル−8−フェネチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2−フルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(3−フルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(4−フルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−8−(3−トリフルオロメチル−ベンジル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2,5−ジフルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(3,4−ジフルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(2−メトキシ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(4−メトキシ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
1−メチル−8−(1−フェニル−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
(8−メトキシ−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−フェニル−メタノン;
(5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−イル)−フェニル−メタノン;
6−ベンジル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−オール;
8−ベンジル−7−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン;
8−(3−フルオロ−ベンジル)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン−7−オール;および
7−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、US2008/0009478に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−(3−フルオロ−5−チオフェン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(3−フルオロ−5−フラン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(2−フルオロ−5−チオフェン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(2−フルオロ−5−ピリジン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(2−フルオロ−5−フラン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(2−フルオロ−5−チオフェン−2−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(4−フルオロ−3−ピリジン−3−イル−フェニル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5,2’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5,3’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5,4’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(4−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(6−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(2−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(2,2’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(2,3’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(2,4’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(2−クロロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−2’−メチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−4’−メチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−3’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−4’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−2’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−3’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;および
1−(5−フルオロ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2008/0119477に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−(3−フルオロ−5−チオフェン−3−イル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(3−フルオロ−5−ピリジン−3−イル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(3−フルオロ−5−フラン−3−イル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(4−フルオロ−3−ピリジン−3−イル−フェニル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(5−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(5,2’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(6−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
2−メチル−1−(5−フェニル−ピリジン−3−イル)−ピペラジン;
2−メチル−1−(6−フェニル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン;および
1−(2−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2008/0255137に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
1−(5,3’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(5,4’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
2−メチル−1−(5,2’,6’−トリフルオロ−ビフェニル−3−イル)−ピペラジン;
1−(4,3’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;
1−(4,4’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−2−メチル−ピペラジン;および
1−ビフェニル−3−イル−2−メチル−ピペラジン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2008/0255137に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2,2−ジフルオロエチル)−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2,2−ジフルオロエチル)−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン]−8−カルボキサミド;
(S)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;および
(R)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピノ[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2018/0186797に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8’−エチル−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
6’,6’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(S)−6’,6’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(R)−6’,6’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
8’−フルオロ−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
8−ブロモ−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロブタン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
8−ブロモ−7,7−ジメチル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
(S)−7,7−ジメチル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
8−クロロ−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
(R)−7’,7’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,7’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,6’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(R)−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
(S)−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
(S)−7’,7’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,7’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,6’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
8’−メチル−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン;
2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロヘキサン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(7aR)−5,6,7,7a,8,8a,9,10,11,11a−デカヒドロ−4H−シクロペンタ[5,6]ナフト[1,8−cd]アゼピン;
8’−フルオロ−6’,6’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
7−シクロプロピル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
7’,7’−ジメチル−2’,3’,4’,4a’,5’,7’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,6’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(R)−7,7−ジメチル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
(S)−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(S)−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロブタン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(R)−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロブタン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
8−メトキシ−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
8−シクロプロピル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロペンタン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロブタン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
(7aS)−5,6,7,7a,8,8a,9,10,11,11a−デカヒドロ−4H−シクロペンタ[5,6]ナフト[1,8−cd]アゼピン;
(R)−8’−フルオロ−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
(S)−8’−フルオロ−2’,3’,4’,4a’,5’−ペンタヒドロ−1’H−ジスピロ[シクロプロパン−1,6’−シクロプロパン−7’,1’’−ナフト[1,8−cd]−アゼピン];
7,7−ジメチル−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
(R)−2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
2’,3’,4’,4a’,5’,6’−ヘキサヒドロ−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,7’−ナフト[1,8−cd]アゼピン];
8−フルオロ−1,2,3,4,4a,5,6,7−オクタヒドロナフト[1,8−cd]アゼピン;
1,1−ジメチル−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1H−イソクロメノ[5,4−cd]アゼピン;および
5,6,7,7a,8,8a,9,10,11,11a−デカヒドロ−4H−シクロペンタ[5,6]ナフト[1,8−cd]アゼピン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US2018/0214455に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
N−(2−メトキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド ;
N−(ピリジン−3−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(3−メトキシプロピル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8− カルボキサミド;
N−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−isoプロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−シクロプロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−エトキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
メチル 2−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド)アセタート;
N−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[l,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(ピリジン−2−イルメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−(メチルチオ)エチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−(メチルスルホニル)エチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−クロロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(シクロプロピルメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−イソプロポキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−(エチルチオ)エチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(1−エトキシプロパン−2−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−メトキシプロピル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−エトキシプロピル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−プロポキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−フェノキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−メトキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボチオアミド;
N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4 ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボチオアミド ;
N−(2−フルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(3−フルオロプロピル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;および
N−ブチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
N−(2−メトキシエチル)−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1 ,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−エトキシエチル)−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−エトキシエチル)−7−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,7,7−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−メチル−7−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−N−メチル−7−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
7−エチル−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−7−エチル−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−7−エチル−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−N−メチル−7−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド ;
6−エチル−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−N−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−N−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[l,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−メチル−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,6−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,6,6−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
7−(メトキシメチル)−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,4−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,4,4−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,3−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;および
N,1−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
N,4−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−メチル−6−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
4−エチル−N−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−エトキシエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−ブチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−プロピル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8カルボキサミド;
N−(2−メトキシエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−イソプロポキシエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−エチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2−フルオロエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(R)−N−プロピル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
(S)−N−プロピル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N,7−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;
7−エチル−N−(2−フルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド;および
N−(2,2−ジフルオロエチル)−7−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボキサミド
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−メトキシ1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フェニル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−9−オール;
8−ベンジル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フェネチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−イソブチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−イオド−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,8−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(S)−7,8−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(R)−7,8−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7,8−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−ブロモ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−フルオロ−8−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−ブロモ−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−クロロ−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
2,2’,3,3’,4,5’,6,6’−オクタヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,4’−ピラン];
8−ブロモ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メタノール;
(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メタンアミン;
8−(ピペリジン−1−イルメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−シクロプロピル−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−シクロプロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−7−メチル−l,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[l,4]ジアゼピンo[6,7,l−z]インドール;
8−シクロプロピル−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メタノール;
7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−アミン;
エチル(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)カルバマート;
N−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)ブチラミド;
9−ブロモ−8−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8,9−ジクロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−9−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7,9−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−クロロ−7,8−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
7,7−ジエチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
メチル3−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)プロパノアート;
8−(2−エトキシエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7,9−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−シクロプロピル−7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
6−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,9−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(6R,7R)−6,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(6S,7R)−6,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−6−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロプロパン];
6,8−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(R)−3,7,7−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メタノール;
(S)−3,7,7−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7−ジメチル2,4,6,7−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−3,1’−シクロプロパン];
4,7,7−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
4−エチル−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
4−メチル−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
4−シクロプロピル−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−メトキシ7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−4,7,7−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−カルボニトリル;
N−((1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メチル)−2−メトキシエタンアミン;
1−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)−N,N−ジメチルメタンアミン;
8−(ピロリジン−1−イルメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
N−((1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メチル)−3−メトキシプロパン−1−アミン;
1−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)−N−メチルメタンアミン;
8−((4−メトキシピペリジン−1−イル)メチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
N−((1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)メチル)ピリジン−4−アミン;
N−(7,7−ジメチル1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)アセタミド;
N−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)アセタミド;
1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−アミン;
N−(1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)プロピオンアミド;
エチル(7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−8−イル)カルバマート;
9−フルオロ−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7−ジメチル−9−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;および
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロペンタン]
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−ブロモ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−9−オール;
8−プロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−イソブチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−イオド−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,8−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(S)−7,8−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
(R)−7,8−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
7,7,8−トリメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−シクロプロピル−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−シクロプロピル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−フルオロ−7,7−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−エチル−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−シクロプロピル−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−ブロモ−8−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8,9−ジクロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−9−クロロ−7−メチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−7,9−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
9−クロロ−7,8−ジメチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
7,7−ジエチル−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロプロパン];
7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;および
2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロペンタン]
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−ブロモ−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
8−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−クロロ−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
8−メチル−2,3,4,6−テトラヒドロ−1H−スピロ[[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール−7,1’−シクロブタン];
8−(1H−ピラゾール−1−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(1H−イミダゾール−1−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(1H−ピロール−2−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−ブロモ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(チオフェン−3−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(1H−ピラゾール−3−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(メトキシメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(イソプロポキシメチル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;
8−(フラン−2−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール;および
8−(1H−ピラゾール−4−イル)−1,2,3,4,6,7−ヘキサヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[6,7,1−hi]インドール
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2015/066344に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
(R)−4−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−N−メチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−カルボキサミド;
(R)−3−プロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−2−クロロ−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)ベンズアミド;
(R)−4−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−ベンジル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(2−メトキシエチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−ペンチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(6aR)−4−(ペンタン−2−イル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−isoプロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−ブチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−プロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−isoブチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(3−フルオロベンジル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(2−フルオロベンジル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−メチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−イソペンチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(メトキシメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(シクロヘキシルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−ネオペンチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
シクロブチル((R)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)メタノール;
(R)−エチル(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)カルバマート;
(R)−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)−2−フェニルアセタミド;
(R)−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)ブチラミド;
(R)−4−(チオフェン−2−イル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;(R)−4−シクロヘキシル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(4−フルオロベンジル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−エチル−3−プロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−ベンジル−4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)ピロリジン−1−カルボキサミド;
(6aR)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)メチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(4−メトキシフェニル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
4−ブロモ−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
4−(シクロブチルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−2,3−ジフルオロ−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)ベンズアミド;
(R)−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)ベンズアミド;
(R)−N−(2,2−ジフルオロエチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−カルボキサミド;
(R)−N−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド;
(R)−3−(6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−4−イル)プロパンニトリル;
(R)−4−(ピリジン−2−イルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R,E)−4−(ブト−2−エン−1−イル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(イソプロポキシメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(5−クロロピリジン−2−イル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−シクロペンチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−シクロブチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
R)−4−クロロ−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−シクロプロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,7]ナフチリジン;
(R)−7−(シクロブチルメチル)−2,3,4,4a,5,6−ヘキサヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a][1,6]ナフチリジン;
(R)−2,3,4,4a,5,6−ヘキサヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a][1,6]ナフチリジン;
(R)−4−ブロモ−5,6,6a,7,8,9,10,11−オクタヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−5,6,6a,7,8,9,10,11−オクタヒドロ−[1,4]ジアゼピンo[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
5−メチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−クロロ−2−(メチルチオ)−5,6,6a,7,8,9,10,11−オクタヒドロピリミド[5’,4’:5,6]ピリド[1,2−a][1,4]ジアゼピン;
(R)−4−クロロ−5,6,6a,7,8,9,10,11−オクタヒドロピリミド[5’,4’:5,6]ピリド[1,2−a][1,4]ジアゼピン;
(R)−4−フェネチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−(4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン−3−イル)プロパンニトリル;
(R)−4−エチル−3−(イソプロポキシメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−(シクロヘキシルメチル)−4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(6aR)−4−エチル−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−シクロブチル−4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−クロロ−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−8−メチル−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−クロロ−2−(メチルチオ)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3−d]ピリミジン;
(R)−4−(シクロペンチルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−3−(シクロペンチルメチル)−4−エチル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン;
(R)−4−ブロモ−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,7]ナフチリジン;
(R)−4−プロピル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,7]ナフチリジン;
(R)−4−(シクロヘキシルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,7]ナフチリジン;
(R)−4−ベンジル−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,7]ナフチリジン;および
(R)−4−(シクロブチルメチル)−6,6a,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−5H−ピラジノ[1,2−a][1,8]ナフチリジン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、WO2018/035477に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしては、例えば、
8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−トリフルオロメチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−トリフルオロメチル−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ブロモ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−ヨード−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7,8−ジクロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
7,8−ジクロロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−7−フルオロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;
8−クロロ−7−メトキシ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン;および
8−クロロ−7−フルオロ−1−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
からなる群より選択される、化合物、ジアステレオマー、もしくはエナンチオマー、またはその薬学的に受容可能な塩、水和物および溶媒和物を用い得る。これらの化合物は、例えば、US8153621に開示される。
5−HT2C受容体アゴニストとしてはまた、化合物Aまたはその塩(例えば、塩酸塩)、または、化合物Bまたはその塩(例えば、塩酸塩)が挙げられ、本発明で用いられ得る。
5−HT2C受容体アゴニストは、無溶媒和物であっても、溶媒和物であってもよい。溶媒和物は、エタノールや水などの溶媒であり得る。取り込まれる溶媒が水である溶媒和物は、水和物である。水和物には、化学量論的な水和物に加えて、様々な量の水を含むものが包含される。
5−HT2C受容体アゴニスト(化合物A、化合物Bなど)の塩としては、例えば、無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
これらの塩のなかでも、薬学的に許容し得る塩が好ましい。
本発明の特定の態様では、化合物Aの薬学的に許容し得る塩は塩酸塩である。本発明の特定の態様では、化合物Bの薬学的に許容し得る塩は塩酸塩である。
本発明者らは、化合物Aまたはその塩は、ヒト対象において、フリー体として、203 ng/mLおよび116 ng/mLの一日平均血漿濃度においてそれぞれ、3.8%および2.6%の差をもってプラセボより大きな体重低減効果を示し得ることを見出した。加えて、プラセボよりも少なくとも3.8%大きな体重低減効果が、抗肥満薬としての上市に必要であると考えられる(非特許文献2)。
本発明によれば、化合物Aまたはその塩は、ヒト対象において、フリー体として、2 ng/mL超で尿道閉鎖機能増強効果(腹圧性尿失禁の治療効果)を奏する。
従って、本発明において、化合物Aまたはその塩は、その血漿濃度が、フリー体として、2 ng/mLを超え203 ng/mL未満となる血漿濃度領域でその必要があるヒト対象に投与することにより、体重低下作用を奏さず、腹圧性尿失禁の治療に有効である。
本発明の一つの実施形態において、化合物Aまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、約45 ng/mL以上203 ng/mL未満の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用を奏さない。本発明の他の実施形態において、化合物Aまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、約45 ng/mL以上116 ng/mL以下の血漿濃度領域を生じる投与により、体重低下作用を奏さない。
本発明の別の好適な実施形態において、化合物Aまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、2 ng/mLを超え約116 ng/mL以下の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用は奏さない。本発明の他の実施形態において、副作用の発現を低減するために、化合物Aまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、2 ng/mLを超え約45 ng/mL以下の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用を奏さず、また、他の副作用の発現も低減し得る。
化合物Bまたはその塩は、ヒト対象において、フリー体として、43 ng/mLおよび24 ng/mLの一日平均血漿濃度でそれぞれ、3.8%および2.6%の差を持ってプラセボより大きい体重低下作用を奏することが知られている(非特許文献2)。その際の用量は、それぞれ、10mgを1日2回投与および10mgを1日1回投与である(非特許文献2〜4)。
本発明によれば、化合物Bまたはその塩は、ヒト対象において、フリー体として、0.32ng/mL超のときに尿道閉鎖機能増強作用(腹圧性尿失禁の治療効果)を有すると解析される。
従って、本発明では、化合物Bまたはその塩は、ヒト対象に対する投与であって、その血中濃度が、フリー体として、0.32 ng/mLを超え43 ng/mL未満の血漿濃度領域を生じる投与により、体重低下作用を奏さずに腹圧性尿失禁を治療し得る。
本発明の他の実施形態において、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、化合物Bまたはその塩は、その血漿濃度が、フリー体として、約7.1 ng/mL以上43 ng/mL未満の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用は奏さない。本発明の他の実施形態において、好ましくは、化合物Bまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、約7.1 ng/mL以上24 ng/mL以下の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用は奏さない。
本発明の別の実施形態において、化合物Bまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、0.32 ng/mLを超え、約24ng/mL以下の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用を奏さない。本発明の別の実施形態において、化合物Bまたはその塩は、腹圧性尿失禁の患者に投与する場合、その血漿濃度が、フリー体として、0.32ng/mLを超え約7.1 ng/mL以下の血漿濃度領域を生じ、体重低下作用を奏さず、また、他の副作用の発現も低減し得る。
化合物Aまたはその塩の1日用量は、投与経路や剤形により変わり得る。加えて、対象においてSUIを治療するための血漿濃度を維持するための好ましい持続時間(以下、SUIを治療するための血漿濃度を維持する時間を「有効持続時間」ということがある)は、その対象の要求に依存し得る。例えば、3時間の外出の間だけ、SUIを防ぐことを患者が欲する場合には、少なくとも3時間の有効持続時間を有する医薬で足り得る。フルタイムの勤務の場合には、少なくとも8時間から12時間の有効持続時間が好まれ得る。このように、好ましい有効持続時間は、患者の要求により変わり得るし、例えば1時間から24時間の様々な有効持続時間を有する医薬がSUIの治療において有用であり得る。従って、1時間から24時間の持続時間にわたり有効血漿濃度を与える有効量の化合物Aまたはその塩の投与が、SUIの治療に用いられ得る。また、1時間から24時間の持続時間にわたり有効血漿濃度を与える化合物Aまたはその塩を含む医薬がSUIの治療に用いられ得る。そしてこの目的のため、この1日用量は、1日1回、1日2回または1日3回に分けて投与してもよい。化合物Aの血漿濃度は、例えば、フリー体として、2 ng/mLを超え203 ng/mL未満の血漿濃度範囲で変動し得、例えば、患者の要望に依存して、45 ng/mL 以上203 ng/mL 未満、45 ng/mL 以上116 ng/mL 以下、2 ng/mLを超え116 ng/mL以下、2ng/mLを超え45 ng/mL以下の血漿濃度であり得る。幾つかの実施形態において、化合物Aの作用の開始は投与後約1時間であり、投与後24時間まで持続する。また、幾つかの実施形態では、化合物Aの血漿濃度は、有効血漿濃度到達後、3時間、6時間、8時間、16時間、または24時間の間、持続する。
化合物Bまたはその塩の1日用量は、投与経路や剤形により変わり得る。加えて、上述の通り、対象においてSUIを治療するための有効血漿濃度を維持するために必要な持続時間は、その対象の要求に依存し得、例えば、1時間から24時間の有効持続時間を有する医薬が好ましくあり得る。従って、1時間から24時間の持続時間にわたって有効血漿濃度を与える化合物Bの投与がSUIの治療において用いられ得る。従って、1時間から24時間の持続時間にわたり有効血漿濃度を与える化合物Bまたはその塩を含む医薬がSUIの治療に用いられ得る。この目的のため、1日用量は、1日1回、1日2回または1日3回に分けて投与してもよい。化合物Bの血漿濃度は、例えば、フリー体として、0.32ng/mLを超え43 ng/mL未満の血漿濃度範囲で変動し得、例えば、患者の要望に依存して、1時間から24時間の間で、7.1 ng/mL 以上43 ng/mL未満、7.1 ng/mL以上24 ng/mL以下、0.32 ng/mLを超え24 ng/mL以下、0.32 ng/mLを超え7.1 ng/mL以下の血漿濃度であり得る。幾つかの実施形態において、化合物Bの作用の開始は投与後約1時間であり、投与後24時間まで持続する。また、幾つかの実施形態では、化合物Bの血漿濃度は、有効血漿濃度到達後、3時間、6時間、8時間、16時間、または24時間の間、持続する。幾つかの実施形態では、化合物Bまたはその塩は、即放性製剤の形態で対象に投与され得る。幾つかの形態では、化合物Bまたはその塩は、徐放性製剤の形態で対象に投与され得る。
化合物Bまたはその塩の1日用量として、プラセボ群と比較して3.8%大きい体重低下作用を示すためには、10 mgの化合物Bを含む即放性製剤の1日2回投与を継続する必要がある(非特許文献2)。また、20 mgの化合物Bの徐放性製剤の1日1回投与を継続することにより、10 mgの化合物Bを含む即放性製剤を1日2回投与したときと同レベルの平均血中濃度が得られる(非特許文献3)。さらに、10 mgの化合物Bを含む即放性製剤の1日1回投与では、抗肥満薬として承認に至っていない(非特許文献2)。これらの成績から、本発明においては、化合物Bまたはその塩の総1日用量として、10 mg以下であれば体重低下作用を示さないと判断される。
腹圧性尿失禁患者で、尿道閉鎖機能増強作用が必要な時間は患者の要望により異なる。例えば外出時の1時間のみその作用が必要な場合もあり得る。そのため、化合物Bまたはその塩の単回投与で、フリー体として0.32ng/mLを超す血中濃度を必要な時間にわたって示す用量であれば、腹圧性尿失禁患者に使用することができる。化合物Bまたはその塩の投与量と患者において投与後に達成される化合物Bのフリー体の血中濃度との関係は例えば以下の通りである。10 mgの化合物B’の単回投与後の最高血中濃度および血中半減期は、それぞれ、46.0 ng/mLおよび11.1時間である(非特許文献4)。このため、0.1 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の単回投与であれば、フリー体として0.32ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。また、十分な尿道閉鎖増強作用が得られる血中濃度として化合物Bの7.1 ng/mLが算出された(実施例10参照)。このため、1.5 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の単回投与であれば、フリー体として7.1 ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。10 mgの化合物B’を含む即放性製剤を1日一回投与した場合の最高血中濃度は40 ng/mLである(Blossom trial)。このため、0.1 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の1日一回投与であれば、フリー体として0.32ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。また、1.8 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の1日一回投与であれば、フリー体として7.1 ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。10 mgの化合物B’を含む即放性製剤を1日二回投与した場合の最高血中濃度は56 ng/mLである(Blossom trial)。このため、0.1 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の1日二回投与であれば、フリー体として0.32ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。また、1.3 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む即放性製剤の1日二回投与であれば、フリー体として7.1 ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。20 mgの化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の単回投与後の血中濃度は39 ng/mL とし得る。このため、0.2 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の単回投与であれば、フリー体として0.32ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。また、3.6 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の単回投与であれば、フリー体として7.1 ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。20 mgの化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の一日一回投与後の血中濃度は74 ng/mL である。このため、0.1 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の一日一回投与であれば、フリー体として0.32ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。また、1.9 mg以上の化合物Bまたはその塩を含む徐放性製剤の一日一回投与であれば、フリー体として7.1 ng/mLを超える血中濃度を達成し得る。即放性製剤および徐放性製剤の一例は、特に限定されないが後述される通りである。
上記理由により、化合物Bまたはその塩を投与して体重低下作用を示すことなく尿道閉鎖機能増強作用を得るためには、即放性製剤および徐放性製剤のいずれにおいても、総1日用量として、0.1 mg〜10 mgの範囲で投与することが好ましい。例えば、ある態様では、化合物Bまたはその塩を投与して体重低下作用を示すことなく尿道閉鎖機能増強作用を得るためには、総1日用量として、特に限定されないが例えば、0.1 mg〜1 mg、1 mg〜2 mg、2 mg〜3 mg、3 mg〜4 mg、4 mg〜5 mg、5 mg〜6 mg、6 mg〜7 mg、7 mg〜8 mg、8 mg〜9 mg、または9 mg〜10 mgの範囲で投与することができる。さらには、より強い薬効および副作用の軽減を考慮し、総1日用量の下限値を例えば、0.15 mg、0.2 mg、0.25 mg、0.3 mg、0.35 mg、0.4 mg、0.45 mg、0.5 mg、0.55 mg、0.6 mg、0.65 mg、0.7 mg、0.75mg、0.8 mg、0.85 mg、0.9 mg、0.95 mg、1 mg、2 mg、3 mg、4 mg、または5 mgとすることができ、かつ、総1日用量の上限値を例えば、9 mg、8 mg、7 mg、6 mg、5 mg、4 mg、3 mg、2 mg、または1 mgとすることができる。従って、ある1つの好ましい態様では、総1日用量として、0.2 mg〜8 mg、0.3 mg〜7 mg、0.4 mg〜6 mg、または0.5 mg〜5 mgの範囲で投与することができる。また、本発明のある態様では、総1日用量は、1回で投与することができ、または複数回(例えば、2回、3回若しくは4回またはそれ以上)に分けて投与することができる。化合物Bを含む徐放性製剤の1日複数回投与に関しては、当該製剤の徐放特性を考慮して当業者であれば容易に投与回数と投与間隔を決定することができるであろう。例えば、強い薬効を示すが少ない副作用しか示さない用量として、即放性製剤の単回投与の場合には1.5 mg〜10 mg、即放性製剤の一日一回投与の場合には1.8 mg〜10 mg、即放性製剤の一日二回投与の場合には1.3 mg〜10 mg、徐放性製剤の単回投与の場合には3.6 mg〜10 mg、徐放性製剤の一日一回投与の場合には1.9 mg〜10 mgの範囲で投与するのが好ましい。
本発明の別の局面では、化合物Aおよびその塩や化合物Bおよびその塩などの5−HT2C受容体アゴニストは、便失禁、各種臓器脱、または排尿後尿滴下等の疾患の治療に用いられ得る。
幾つかの実施形態においては、化合物A’や化合物B’は、腹圧性尿失禁の治療のために、骨盤底筋群を強化する体操と併用してもよい。
幾つかの実施形態においては、化合物A’や化合物B’は、便失禁、各種臓器脱、または排尿後尿滴下等の疾患の治療のために、骨盤底筋群を強化する体操と併用してもよい。
化合物Aや化合物Bなどの5−HT2C受容体アゴニストの用量は化合物または薬学上許容可能なその塩の種類、投与経路、症状、患者の年令等によっても異なり得るが、例えば、成人対象に経口的に投与する場合、化合物A若しくはその塩または化合物B若しくはその塩は、前述した腹圧性尿失禁の予防または治療と同じ血中濃度および/または用量を用いて、便失禁、各種臓器脱、排尿後尿滴下等の疾患を治療し得る。
本発明の医薬は、5−HT2C受容体アゴニストと薬学的に許容し得る担体を含んでいてもよい。
薬学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ得る。その例としては、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などが挙げられる。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、安定化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用い得る。
本発明の医薬を、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)に投与する場合には、本発明の医薬と他の抗肥満薬とを併用し得る。
すなわち、本発明の医薬を、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)に投与する場合には、本発明の医薬を抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で該対象に投与するか、体重低下作用を有しない用量で該対象に投与して腹圧性尿失禁を治療しながら、他の抗肥満薬を対象に投与して肥満症を治療し得る。このようにすることで、肥満症と腹圧性尿失禁を、それぞれの疾患に対して最適な医薬を適切な用量で用いて治療し得る。併用は、本発明の医薬と他の抗肥満薬との混合物を投与することにより行ってもよいし、または、別々の形態で提供された本発明の医薬と他の抗肥満薬とを同時投与することにより行ってもよいし、若しくは別々に投与することにより行ってもよい。
なお、本明細書では、用語「他の抗肥満薬」とは、5−HT2C受容体の活性化能を有しないか、実質的に有しない抗肥満薬を意味する。
従って、本発明の医薬は、5−HT2C受容体アゴニストに加えて他の抗肥満薬を含んでいてもよい。本発明のある態様では、本発明によれば、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストおよび他の抗肥満薬を含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、医薬が提供される。
また、本発明によれば、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストを含み、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与されるか、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与され、かつ、他の抗肥満薬と併用される、医薬が提供され得る。
さらに、本発明によれば、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、腹圧性尿失禁および肥満を治療するための組合せ医薬であって、組合せ医薬は、5−HT2C受容体アゴニストと他の抗肥満薬との組合せを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、組合せ医薬が提供され得る。
本発明で用いられる他の抗肥満薬としては、特に限定されないが、例えば、中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)が挙げられる。
また、別の態様では、本発明の医薬は、他の腹圧性尿失禁の治療薬と併用するものであってもよい。
本発明によれば、腹圧性尿失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与されるか、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与され、かつ、他の腹圧性尿失禁の治療薬と併用するものである、医薬が提供される。
また、本発明によれば、腹圧性尿失禁を治療するための組合せ医薬であって、組合せ医薬は、5−HT2C受容体アゴニストと他の腹圧性尿失禁の治療薬との組合せを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、組合せ医薬が提供される。
なお、本明細書では、用語「他の腹圧性尿失禁の治療薬」とは、5−HT2C受容体の活性化能を有しないか、実質的に有しない、腹圧性尿失禁の治療薬を意味する。
他の腹圧性尿失禁の治療薬は、例えば、脊髄において5−HT2C受容体を活性化させない治療薬とし得る。他の腹圧性尿失禁の治療薬としては、特に限定されないが例えば、アドレナリンα1受容体アゴニスト(例、塩酸エフェドリン、塩酸ミドドリン)、アドレナリンβ2受容体アゴニスト(例、クレンブテロール(Clenbuterol)塩酸塩)、ノルアドレナリン取り込み阻害物質、3環性抗うつ薬(例、塩酸イミプラミン)、抗コリン薬又は平滑筋弛緩薬(例、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン)、女性ホルモン薬(例、結合型エストロゲン(プレマリン)、エストリオール)等が挙げられ、本発明の医薬において、併用してもよい。
また、別の態様では、本発明の医薬は、便失禁の治療薬と併用しうる。例えば、アドレナリンα1受容体アゴニスト(例、フェニレフリンおよびその塩)、高吸水性ポリマー(例、ポリカルボフィルカルシウム)、オピオイド受容体刺激薬(例、ロペラミド塩酸塩、トリメブチンマレイン酸塩)、5−HT受容体阻害薬(例、ラモセトロン塩酸塩)等と併用し得る。便失禁の治療薬との併用は、例えば、腹圧性尿失禁と便失禁を併発している対象において有用であり得る。
また、別の態様では、本発明の医薬は、過活動膀胱治療薬と併用し得る。例えば、抗コリン薬(例、ソリフェナシン、イミダフェナシン、塩化オキシブチニン、塩酸オキシブチニン、塩酸ダリフェナシン、酒石酸トルテロジン、フマル酸フェソテロジン、塩酸プロピベリン、塩化トロスピウム、フマル酸アファシフェナシン)、β受容体刺激薬(例、ミラベグロン、塩酸ソラベグロン、リトベグロン、ビベグロン、AK134、TAC−301 [TRK−380])、その他(塩酸フラボキセイト、ボツリヌス毒素A、アジュレミン酸、XED−D0501)等と併用し得る。
その他、本発明の医薬において、5−HT2C受容体アゴニストは、例えば、以下のような薬物(1)〜(10)(以下、前述および後述の併用に用い得る薬剤を纏めて「併用薬物」という)と併用し得る。
(1)糖尿病治療剤
インスリン製剤〔例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメント又は誘導体(例、INS−1等)など〕、インスリン感受性増強剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロジグリタゾン又はそのマレイン酸塩、JTT−501、MCC−555、YM−440、GI−262570、KRP−297、FK−614、CS−011等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等)、スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド等)やその他のインスリン分泌促進剤(例、レパグリニド、セナグリニド、ミチグリニド又はそのカルシウム塩水和物、GLP−1、ナテグリニド等)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NVP−DPP−278、PT−100、P32/98等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLT(sodium−glucose cotransporter)阻害剤(例、T−1095等)等。
(2)糖尿病性合併症治療剤
アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット(SNK−860)、ミナルレスタット(ARI−509)、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3等)、AGE阻害剤(例、ALT−945、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウムブロミド(ALT−766)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チオプリド等)等。
(3)抗高脂血剤
コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン又はそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)等。
(4)降圧剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、ロサルタン、カンデサルタン、シレキセチル等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン等)、クロニジン等。
(5)利尿剤
キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等。
(6)化学療法剤
アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド等、なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロン等。
(7)免疫療法剤
微生物又は細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)等、なかでもIL−1、IL−2、IL−12等。
(8)動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤
プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、213〜225頁、1994年〕、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of Cancer)、第68巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体等。
(9)消炎剤
ステロイド剤(例、デキサメサゾン等)、ヒアルロン酸ナトリウム、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、メロキシカム、アムピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ等)等。
(10)便秘治療薬
例えば、便秘治療薬により、便秘の改善が奏功した場合に問題となる便失禁等に対して併用し得る。具体的には例えば以下が挙げられる:消化管運動改善薬(コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン、フィゾスチグミン等)、5−HT作動薬(プルカロプリド、モサプリド、等)、グレリン作動薬(カプロモレリン等)、モチリン受容体作動薬(カミシナル、エリスロマイシン等)、オピオイド拮抗薬(ナルトレキソン、ナロキセゴール等))、消化管水分泌亢進薬(グアニレートサイクラーゼC作動薬(リナクロチド等)、クロライドチャンネル2開口薬(ルビプロストン等)、ナトリウムプロトン交換輸送体3阻害薬(テナパノール等))、抗便秘薬(センノシド、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ビサコジル、ポリカルボフィルカルシウム、糖類下剤(ラクツロース等)、ラキソベロン、抗便秘作用を有する生薬(オオバコ等)等)。
(11)その他
糖化阻害剤(例、ALT−711等)、神経再生促進薬(例、Y−128、VX853、prosaptide等)、中枢神経系作用薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、フロキセチン、パロキセチン、ドキセピンなどの抗うつ薬)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン、カルバマゼピン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT−594)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT−627)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル)、インドールアミン取り込み阻害薬(例、フロキセチン、パロキセチン)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン)、GABA取り込み阻害薬(例、チアガビン)、α受容体作動薬(例、クロニジン)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン)、プロテインキナーゼC阻害剤(例、LY−333531)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピン類)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、シルデナフィル)、ドーパミン受容体作動薬(例、アポモルフィン)、ドーパミン受容体拮抗薬(例、ハロペリドール)、セロトニン受容体作動薬(例、クエン酸タンドスピロン、スマトリプタン)、セロトニン受容体拮抗薬(例、塩酸シプロヘプタジン、オンダンセトロン)、セロトニン取り込み阻害薬(例、マレイン酸フルボキサミン、フロキセチン、パロキセチン)、睡眠導入剤(例、トリアゾラム、ゾルピデム)、抗コリン剤(例、アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、トロピカミド、シクロペントラート、臭化ブチルスコポラミン、臭化プロパンテリン、臭化メチルベナクチジウム、臭化メペンゾラート、フラボキサート、ピレンセビン、臭化イプラトピウム、トリヘキシフェニジル、オキシブチニン、プロピベリン、ダリフェナシン、トルテロジン、テミベリン、塩化トロスピウム又はその塩(例、硫酸アトロピン、臭化水素酸スコポラミン、臭化水素酸ホマトロピン、塩酸シクロペントラート、塩酸フラボキサート、塩酸ピレンセビン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩化オキシブチニン、酒石酸トルテロジン))、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例、ジスチグミン)、α受容体遮断薬(例、タムスロシン)、筋弛緩薬(例、バクロフェンなど)、カリウムチャンネル開口薬(例、ニコランジル)、カルシウムチャンネル遮断薬(例、ニフェジピン)、アルツハイマー病予防・治療薬(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン)、パーキンソン病治療薬(例、L−ドーパ)、多発性硬化症予防・治療薬(例、インターフェロンβ−1a)、ヒスタミンH受容体阻害薬(例、塩酸プロメタジン)、プロトンポンプ阻害薬(例、ランソプラゾール、オメプラゾール)、抗血栓薬(例、アスピリン、シロスタゾール)、NK−2受容体アンタゴニスト、HIV感染症治療薬(サキナビル、ジドブジン、ラミブジン、ネビラビン)、慢性閉塞性肺疾患治療薬(サルメテロール、チオトロピウムブロミド、シロミラスト)等。
本発明の5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とを配合又は併用し得る医薬には、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物を含有する医薬として単一に製剤化されたもの、及び5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とが別個に製剤化されたもののいずれも含まれる。以下、これらを総称して本発明の併用剤と略記する。
本発明の併用剤は、5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物を、別々にあるいは同時に、そのまま若しくは薬学的に許容され得る担体などと混合し、上述した本発明の5−HT2C受容体アゴニストを含む医薬と同様の方法により製剤化し得る。本発明の併用剤の一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない。
本発明の併用剤を投与するに際しては、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、5−HT2C受容体アゴニストを投与してもよいし、5−HT2C受容体アゴニストを先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に5−HT2C受容体アゴニストを投与する方法が挙げられ得る。5−HT2C受容体アゴニストを先に投与する場合、5−HT2C受容体アゴニストを投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられ得る。
5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物とを同時に含む本発明の併用剤において、5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物のそれぞれの含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01〜90重量%、好ましくは約0.1〜50重量%、さらに好ましくは約0.5〜20重量%程度であり得る。
該併用剤における担体の含有量は、通常、製剤全体に対して、約0〜99.8重量%、好ましくは約10〜99.8重量%、さらに好ましくは約10〜90重量%程度であり得る。
また、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物を別々に含む本発明の併用剤において、併用薬物を含む医薬は、本発明の5−HT2C受容体アゴニストを含む医薬と同様にして製造して用い得る。
本発明の医薬は、散剤、顆粒剤、錠剤若しくはカプセル剤などの固形製剤、または、シロップ剤若しくは乳剤などの液剤のいずれであってもよい。
本発明の医薬は、製剤の形態に応じて、例えば、混和、混練、造粒、打錠、コーティング、滅菌処理、乳化などの慣用の方法で製造し得る。なお、製剤の製造に関して、例えば日本薬局方製剤総則の各項などを参照できる。また本発明の医薬は、有効成分と生体内分解性高分子化合物とを含む徐放剤に成形してもよい。該徐放剤の調製は、特開平9−263545号公報に記載の方法に準ずることができる。
本発明の別の側面では、腹圧性尿失禁を対象において治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で該対象に投与することを含む、方法が提供される。本発明ではまた、腹圧性尿失禁を対象において治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを体重低下作用を有しない量で該対象に投与することを含む、方法が提供される。
本発明のある態様では、腹圧性尿失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、腹圧性尿失禁および肥満を治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で、または体重低下作用を有しない量で該対象に投与することと、他の抗肥満薬を該対象に投与することとを含む、方法が提供される。
本発明の医薬を、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)に投与する場合には、本発明の医薬と他の抗肥満薬とを併用し得る。
すなわち、本発明の医薬を、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)に投与する場合には、本発明の医薬を抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で該対象に投与するか、体重低下作用を有しない用量で該対象に投与して便失禁を治療しながら、他の抗肥満薬を対象に投与して肥満症を治療し得る。このようにすることで、肥満症と便失禁を、それぞれの疾患に対して最適な医薬を適切な用量で用いて治療し得る。併用は、本発明の医薬と他の抗肥満薬との混合物を投与することにより行ってもよいし、または、別々の形態で提供された本発明の医薬と他の抗肥満薬とを同時投与することにより行ってもよいし、若しくは別々に投与することにより行ってもよい。
従って、本発明の医薬は、5−HT2C受容体アゴニストに加えて他の抗肥満薬を含んでいてもよい。本発明のある態様では、本発明によれば、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、便失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストおよび他の抗肥満薬を含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、医薬が提供される。
また、本発明によれば、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、便失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストを含み、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与されるか、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与され、かつ、他の抗肥満薬と併用される、医薬が提供され得る。
さらに、本発明によれば、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、便失禁および肥満を治療するための組合せ医薬であって、組合せ医薬は、5−HT2C受容体アゴニストと他の抗肥満薬との組合せを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、組合せ医薬が提供され得る。
本発明で用いられる他の抗肥満薬としては、特に限定されないが、例えば、中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)が挙げられる。
また、別の態様では、本発明の医薬は、他の便失禁の治療薬と併用するものであってもよい。
本発明によれば、便失禁を治療するための医薬であって、5−HT2C受容体アゴニストを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与されるか、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与され、かつ、他の便失禁の治療薬と併用するものである、医薬が提供される。
また、本発明によれば、便失禁を治療するための組合せ医薬であって、組合せ医薬は、5−HT2C受容体アゴニストと他の便失禁の治療薬との組合せを含み、5−HT2C受容体アゴニストは、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で対象に投与される、または、抗肥満作用を有しない用量で対象に投与される、組合せ医薬が提供される。
なお、本明細書では、用語「他の便失禁の治療薬」とは、5−HT2C受容体の活性化能を有しないか、実質的に有しない、便失禁の治療薬を意味する。
他の便失禁の治療薬は、例えば、脊髄において5−HT2C受容体を活性化させない治療薬とし得る。また、他の便失禁の治療薬としては、過敏症腸症候群の下痢症状治療に用いられる薬剤が含まれる。他の便失禁の治療薬としては、特に限定されないが例えば、アドレナリンα1受容体アゴニスト(例、フェニレフリンおよびその塩)、高吸水性ポリマー(例、ポリカルボフィルカルシウム)、オピオイド受容体刺激薬(例、ロペラミド塩酸塩、トリメブチンマレイン酸塩)、5−HT受容体阻害薬(例、ラモセトロン塩酸塩)等が挙げられ、本発明の医薬において、併用してもよい。
また、別の態様では、本発明の医薬は、腹圧性尿失禁の治療薬と併用し得る。例えば、アドレナリンα1受容体アゴニスト(例、塩酸エフェドリン、塩酸ミドドリン)、アドレナリンβ2受容体アゴニスト(例、クレンブテロール(Clenbuterol)塩酸塩)、ノルアドレナリン取り込み阻害物質、3環性抗うつ薬(例、塩酸イミプラミン)、抗コリン薬又は平滑筋弛緩薬(例、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン)、女性ホルモン薬(例、結合型エストロゲン(プレマリン)、エストリオール)等と併用し得る。腹圧性尿失禁の治療薬との併用は、例えば、腹圧性尿失禁と便失禁を併発している対象において有用であり得る。
また、別の態様では、本発明の医薬は、過活動膀胱治療薬と併用し得る。例えば、抗コリン薬(例、ソリフェナシン、イミダフェナシン、塩化オキシブチニン、塩酸オキシブチニン、塩酸ダリフェナシン、酒石酸トルテロジン、フマル酸フェソテロジン、塩酸プロピベリン、塩化トロスピウム、フマル酸アファシフェナシン)、β3受容体刺激薬(例、ミラベグロン、塩酸ソラベグロン、リトベグロン、ビベグロン、AK134、TAC−301[TRK−380])、その他(塩酸フラボキセイト、ボツリヌス毒素A、アジュレミン酸、XED−D0501)等と併用し得る。
その他、本発明の医薬において、5−HT2C受容体アゴニストは、例えば、以下のような薬物(1)〜(10)(以下、前述および後述の併用に用い得る薬剤を纏めて「併用薬物」という)と併用し得る。
(1)糖尿病治療剤
インスリン製剤〔例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメント又は誘導体(例、INS−1等)など〕、インスリン感受性増強剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロジグリタゾン又はそのマレイン酸塩、JTT−501、MCC−555、YM−440、GI−262570、KRP−297、FK−614、CS−011等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等)、スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド等)やその他のインスリン分泌促進剤(例、レパグリニド、セナグリニド、ミチグリニド又はそのカルシウム塩水和物、GLP−1、ナテグリニド等)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NVP−DPP−278、PT−100、P32/98等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLT(sodium−glucose cotransporter)阻害剤(例、T−1095等)等。
(2)糖尿病性合併症治療剤
アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット(SNK−860)、ミナルレスタット(ARI−509)、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3等)、AGE阻害剤(例、ALT−945、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウムブロミド(ALT−766)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チオプリド等)等。
(3)抗高脂血剤
コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン又はそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)等。
(4)降圧剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、ロサルタン、カンデサルタン、シレキセチル等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン等)、クロニジン等。
(5)利尿剤
キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等。
(6)化学療法剤
アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド等、なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロン等。
(7)免疫療法剤
微生物又は細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)等、なかでもIL−1、IL−2、IL−12等。
(8)動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤
プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、213〜225頁、1994年〕、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of Cancer)、第68巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体等。
(9)消炎剤
ステロイド剤(例、デキサメサゾン等)、ヒアルロン酸ナトリウム、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、メロキシカム、アムピロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ等)等。
(10)便秘治療薬
消化管運動改善薬(コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン、フィゾスチグミン等)、5−HT4作動薬(プルカロプリド、モサプリド、等)、グレリン作動薬(カプロモレリン等)、モチリン受容体作動薬(カミシナル、エリスロマイシン等)、オピオイド拮抗薬(ナルトレキソン、ナロキセゴール等))、消化管水分泌亢進薬(グアニレートサイクラーゼC作動薬(リナクロチド等)、クロライドチャンネル2開口薬(ルビプロストン等)、ナトリウムプロトン交換輸送体3阻害薬(テナパノール等))、抗便秘薬(センノシド、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ビサコジル、ポリカルボフィルカルシウム、糖類下剤(ラクツロース等)、ラキソベロン、抗便秘作用を有する生薬(オオバコ等)等)。
便秘治療薬との併用は、例えば、便秘の改善のために便秘治療薬を投与することによって問題となる便失禁等に対して有用であり得る。例えば、本発明の医薬および本発明の医薬と便秘治療薬との組合せ(または併用)は、神経障害性便秘を有する対象において神経性便秘を処置することに用いることができる。
(11)その他
糖化阻害剤(例、ALT−711等)、神経再生促進薬(例、Y−128、VX853、prosaptide等)、中枢神経系作用薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、フロキセチン、パロキセチン、ドキセピンなどの抗うつ薬)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン、カルバマゼピン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT−594)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT−627)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル)、インドールアミン取り込み阻害薬(例、フロキセチン、パロキセチン)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン)、GABA取り込み阻害薬(例、チアガビン)、α2受容体作動薬(例、クロニジン)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン)、プロテインキナーゼC阻害剤(例、LY−333531)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピン類)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、シルデナフィル)、ドーパミン受容体作動薬(例、アポモルフィン)、ドーパミン受容体拮抗薬(例、ハロペリドール)、セロトニン受容体作動薬(例、クエン酸タンドスピロン、スマトリプタン)、セロトニン受容体拮抗薬(例、塩酸シプロヘプタジン、オンダンセトロン)、セロトニン取り込み阻害薬(例、マレイン酸フルボキサミン、フロキセチン、パロキセチン)、睡眠導入剤(例、トリアゾラム、ゾルピデム)、抗コリン剤(例、アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、トロピカミド、シクロペントラート、臭化ブチルスコポラミン、臭化プロパンテリン、臭化メチルベナクチジウム、臭化メペンゾラート、フラボキサート、ピレンセビン、臭化イプラトピウム、トリヘキシフェニジル、オキシブチニン、プロピベリン、ダリフェナシン、トルテロジン、テミベリン、塩化トロスピウム又はその塩(例、硫酸アトロピン、臭化水素酸スコポラミン、臭化水素酸ホマトロピン、塩酸シクロペントラート、塩酸フラボキサート、塩酸ピレンセビン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩化オキシブチニン、酒石酸トルテロジン))、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例、ジスチグミン)、α1受容体遮断薬(例、タムスロシン)、筋弛緩薬(例、バクロフェンなど)、カリウムチャンネル開口薬(例、ニコランジル)、カルシウムチャンネル遮断薬(例、ニフェジピン)、アルツハイマー病予防・治療薬(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン)、パーキンソン病治療薬(例、L−ドーパ)、多発性硬化症予防・治療薬(例、インターフェロンβ−1a)、ヒスタミンH1受容体阻害薬(例、塩酸プロメタジン)、プロトンポンプ阻害薬(例、ランソプラゾール、オメプラゾール)、抗血栓薬(例、アスピリン、シロスタゾール)、NK−2受容体アンタゴニスト、HIV感染症治療薬(サキナビル、ジドブジン、ラミブジン、ネビラビン)、慢性閉塞性肺疾患治療薬(サルメテロール、チオトロピウムブロミド、シロミラスト)等。
本発明の5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とを配合又は併用し得る医薬には、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物を含有する医薬として単一に製剤化されたもの、及び5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とが別個に製剤化されたもののいずれも含まれる。以下、これらを総称して本発明の併用剤と略記する。
本発明の併用剤は、5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物を、別々にあるいは同時に、そのまま若しくは薬学的に許容され得る担体などと混合し、上述した本発明の5−HT2C受容体アゴニストを含む医薬と同様の方法により製剤化し得る。本発明の併用剤の一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない。
本発明の併用剤を投与するに際しては、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、5−HT2C受容体アゴニストを投与してもよいし、5−HT2C受容体アゴニストを先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に5−HT2C受容体アゴニストを投与する方法が挙げられ得る。5−HT2C受容体アゴニストを先に投与する場合、5−HT2C受容体アゴニストを投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられ得る。
5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物とを同時に含む本発明の併用剤において、5−HT2C受容体アゴニスト及び併用薬物のそれぞれの含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01〜90重量%、好ましくは約0.1〜50重量%、さらに好ましくは約0.5〜20重量%程度であり得る。
該併用剤における担体の含有量は、通常、製剤全体に対して、約0〜99.8重量%、好ましくは約10〜99.8重量%、さらに好ましくは約10〜90重量%程度であり得る。
また、5−HT2C受容体アゴニストと併用薬物を別々に含む本発明の併用剤において、併用薬物を含む医薬は、本発明の5−HT2C受容体アゴニストを含む医薬と同様にして製造して用い得る。
本発明の医薬は、散剤、顆粒剤、錠剤若しくはカプセル剤などの固形製剤、または、シロップ剤若しくは乳剤などの液剤のいずれであってもよい。
本発明の医薬は、製剤の形態に応じて、例えば、混和、混練、造粒、打錠、コーティング、滅菌処理、乳化などの慣用の方法で製造し得る。なお、製剤の製造に関して、例えば日本薬局方製剤総則の各項などを参照できる。また本発明の医薬は、有効成分と生体内分解性高分子化合物とを含む徐放剤に成形してもよい。該徐放剤の調製は、特開平9−263545号公報に記載の方法に準ずることができる。
本発明の医薬は、例えば、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分を含んでいてもよい。
本発明の医薬は、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいてもよい。
ある態様では、本発明の医薬は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分を含んでいてもよい。
本発明の医薬は、フィルムコーティングを備えていてもよい。例えば、本発明の医薬は、水溶性フィルムコーティングを備えていてもよい。例えば、本発明の医薬は、エチルセルロースを含むフィルムコーティングを備えていてもよい。例えば、本発明の医薬は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むフィルムコーティングを備えていてもよい。例えば、本発明の医薬は、エチルセルロースとヒドロキシプロピルメチルセルロースとを含むフィルムコーティングを備えていてもよい。この特定の態様では、本発明の医薬は、エチルセルロースとヒドロキシプロピルメチルセルロースの比が50:50から85:15のいずれかの比(例えば、約75:約25、約80:約20または約85:約15)であってもよい。
ある態様では、本発明の医薬は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩と、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分を含んでいてもよい。この特定の態様では、本発明の医薬は、フィルムコーティングを備えていてもよく、水溶性のフィルムコーティングを備えていてもよい。
この特定の態様では、本発明の医薬は、フィルムコーティングを備えていてもよく、水溶性のフィルムコーティングを備えていてもよい。
ある態様では、本発明の医薬は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩と、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいてもよい。この特定の態様では、本発明の医薬は、フィルムコーティングを備えていてもよく、水溶性のフィルムコーティングを備えていてもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩;マンニトール;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;微結晶セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有してもよく、好ましくは、水溶性フィルムコーディングをさらに備えていてもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩;マンニトール;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;微結晶セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有してもよく、好ましくは、フィルムコーディングをさらに備え、好ましくは、フィルムコーティングが、エチルセルロールおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいてもよい。ここで、フィルムに含まれるエチルセルロールおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの比は、上記の通りの比であってもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え;該コア錠剤が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが水溶性フィルムコーティングを含むものであってもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え、該コア錠剤対該コーティングの重量対重量の比が約20:1であり;そして該コア錠剤が、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが水溶性フィルムコーティングを含むものであってもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え;該コア錠剤が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有するものであってもよい。
ある特定の態様では、本発明の医薬は、、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え、該コア錠剤対該コーティングの重量対重量の比が約20:1であり;該コア錠剤が、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが、約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;または 約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有するものであってもよい。
ある態様では、本発明の医薬は、少なくとも3時間;少なくとも6時間;少なくとも9時間;または少なくとも12時間のT80%を有する放出剤形であってもよい。ここで、「T80%」は、医薬活性成分の80%累積放出を達成するために必要とされる時間を意味する。このような放出特性は、当業者であれば適宜調整することができる。
本発明の医薬は、ある態様では、固形剤形(例えば、錠剤)であり得る。本発明の医薬は、有核錠であってもよい。
本発明の有核錠は、核および外殻を有し、核および外殻に親水性ゲル形成ポリマーを含有し、核および/または外殻に活性成分を含有する固形製剤(例えば錠剤)において、核および/または外殻における活性成分の含量を調整することにより、該化合物の放出挙動の調整が可能となりうる結果、該化合物を持続的に放出しうる。
本発明の有核錠においては、日本薬局方第十六改正に記載のパドル法(日本薬局方溶出試験第2液、100rpm、900mL)で測定した場合、活性成分の溶出率が、例えば、2時間後0〜30%;6時間後15〜55%;9時間後35〜80%、好ましくは、2時間後5〜25%;6時間後20〜50%;9時間後40〜75%、より好ましくは、2時間後5〜20%;6時間後25〜45%;9時間後45〜70%である。
また別の態様においては、通常、2時間後10〜45%;6時間後40〜80%;9時間後60〜100%、好ましくは、2時間後15〜40%;6時間後45〜75%;9時間後65〜95%、より好ましくは、2時間後20〜35%;6時間後50〜70%;9時間後70〜95%である。
本発明の固形製剤は、親水性ゲル形成ポリマーを含有していてもよい。
本発明の固形製剤が親水性ゲル形成ポリマーを含有する場合には、親水性ゲル形成ポリマーの粘度(25℃、1%水溶液)は、例えば、100cP以上、好ましくは5500cP以上、より好ましくは7500cP以上である。本発明において、親水性ゲル形成ポリマーの粘度(25℃、1%水溶液)は、通常500000cP以下である。
本発明で用いられ得る親水性ゲル形成ポリマーとしては、上記粘度を有する限り、特に限定はないが、例えば、ポリエチレンオキサイド(例えば、PolyoxTMWSR303(The Dow Chemical Company)、PEO−20NF(住友精化株式会社))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、METOLOSE 90SH−100000SR(信越化学工業株式会社))、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー(例えば、Carbopol971PNF(The Lubrizol Corporation))、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられ、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマーが好ましく、ポリエチレンオキサイドが特に好ましい。
本発明の固形製剤においては、親水性ゲル形成ポリマーとして、高粘度の親水性ゲル形成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキサイド)を使用することが、溶解度が高いN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩の溶出を制御しうる点で好ましい。
本発明の固形製剤において、親水性ゲル形成ポリマーの含量は、素製剤(素錠)重量に対して、通常15〜95重量%、好ましくは25〜85重量%、より好ましくは35〜75重量%である。
本明細書において素製剤(素錠)とは、固形製剤が後述のようなコーティングがされる場合は、コーティング前の製剤(錠剤)を意味し、固形製剤がコーティングされていない場合は、固形製剤(錠剤)そのものを意味する。
固形剤形の形態である本発明の医薬としては、例えば、下記(A)、(B)、(C)の態様が例示される。
(A)N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、および親水性ゲル形成ポリマーを含む、単層の、固形製剤(例えば、錠剤)。(以下、本発明の単層錠ともいう。)
(B)(1)N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、および第一の親水性ゲル形成ポリマーを含む、核;および
(2)N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、および第二の親水性ゲル形成ポリマーを含む、外殻
を含む、固形製剤(例えば、錠剤)。
(C)(1)N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、および第一の親水性ゲル形成ポリマーを含む、核;および
(2)第二の親水性ゲル形成ポリマーを含み、かつN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含まない、外殻
を含む、固形製剤(例えば、錠剤)。
(以下、(B)および(C)を本発明の有核錠ともいう。)
本発明の単層錠において、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、および親水性ゲル形成ポリマーの含量は上記した通りである。
本発明の単層錠は、後述するように、フィルムコーティングがされていてもよい。
上記の親水性ゲル形成ポリマーの含量は、本発明の単層錠がフィルムコーティングされている場合は、フィルムコーティング前の素錠における含量を示す。
本発明において、単層錠の外側にN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含まない親水性ゲル形成ポリマーの殻を形成してもよい。この態様は、外殻にN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含まない有核錠として、後述する。
本発明の有核錠において、核は錠剤であってもよい(本明細書において、錠剤である核を内核錠と記載する。)。
本発明の有核錠において、核におけるN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩の含量は、フリー体として、通常0.5〜1000mg、好ましくは2.5〜800mg、より好ましくは5〜500mgである。
本発明の有核錠において、外殻におけるN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩の含量は、フリー体として、通常0〜500mg、好ましくは0〜400mg、より好ましくは0〜250mgである。
本発明の有核錠は、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を核および外殻の両方に含有していてもよいが、核のみに含有していてもよい。
例えば、核にN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含有し、外殻にN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含有しない有核錠も、本発明の固形製剤に包含される。
本発明の有核錠において、活性成分の放出をより遅延させること、持続させることが期待できる点からは、核におけるN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩の含量(重量)が、外殻におけるN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩の含量(重量)と同じかそれよりも多いことが好ましい。
本発明の有核錠において、第一および第二の親水性ゲル形成ポリマーとしては、本発明の固形製剤における親水性ゲル形成ポリマーとして前記したものが挙げられる。
第一の親水性ゲル形成ポリマーと第二の親水性ゲル形成ポリマーは、同じでも異なっていてもよい。
本発明の有核錠において、第一および第二の親水性ゲル形成ポリマーが、いずれもポリエチレンオキサイドであることが好ましい。
本発明の有核錠において、核における第一の親水性ゲル形成ポリマーの含量は、核の重量に対して、通常0.01〜90重量%、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜50重量%である。
本発明の有核錠において、外殻における第二の親水性ゲル形成ポリマーの含量は、外殻の重量に対して、通常20〜100重量%、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは40〜90重量%である。
本発明の有核錠は、後述するように、フィルムコーティングがされていてもよい。
上記の親水性ゲル形成ポリマーの含量は、本発明の有核錠がフィルムコーティングされている場合は、フィルムコーティング前の製剤(素錠)における含量を示す。
本発明の有核錠において、核と外殻の重量比(核:外殻)は、通常1:1.5〜3.5、好ましくは1:1.5〜3.0、より好ましくは1:2〜2.5、さらに好ましくは、約1:2である。
本発明の固形製剤(単層錠、有核錠)は、さらに製剤分野において慣用の添加剤を含有していてもよい。
該添加剤としては、例えば、賦形剤(例、マンニトール、スプレードライマンニトール、デンプン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、結晶セルロース)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース(但し、親水性ゲル形成ポリマーとして機能しない低粘度のもの、例えば、HPC−SL、HPC−L(日本曹達株式会社)))、滑沢剤(例、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク)、が挙げられる。
本発明においては、親水性ゲル形成ポリマーを用いることにより、親水性ゲル形成ポリマー以外の添加剤を少なくしうる。
本発明の固形製剤において、親水性ゲル形成ポリマー以外の添加剤の含量は、総量として、素錠重量に対して、通常5〜95重量%、好ましくは15〜75重量%、より好ましくは25〜65重量%である。
本発明の固形製剤(単層錠、有核錠)は、上記した各成分を用いて、製剤技術分野において慣用の方法によって製造することができる。
本発明の単層錠は、例えば、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、親水性ゲル形成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー)、任意に添加してもよい添加剤(例えば、賦形剤(例、マンニトール)、滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム)、結合剤)を混合し、圧縮成形(打錠)して、製造することができる。
本発明の有核錠は、例えば、以下のように製造することができる。
N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、親水性ゲル形成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー)、任意に添加してもよい添加剤(例えば、賦形剤(例、マンニトール)、滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム)、結合剤)を混合し、圧縮成形して、核(内核錠)を製造する。
別途、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩、親水性ゲル形成ポリマー(例えば、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー)、任意に添加してもよい添加剤(例えば、賦形剤(例、マンニトール)、滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム)、結合剤)を混合し、外殻混合末(すなわち、外殻を形成する成分の混合末)を得る。
前記内核錠と外殻混合末を圧縮成形して、有核錠を製造することができる。
外殻にN−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を含有しない有核錠は、上記製造方法において、外殻混合末の製造工程において、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミンまたはその塩を添加しないことで製造することができる。
混合は、例えば、V型混合機、タンブラー混合機などの混合機を用いて行うことができる。圧縮成形は、例えば、単発錠剤機、ロータリー打錠機などを用い、打錠することにより行うことができる。
本発明の固形製剤(単層錠、有核錠)は、必要により、製剤技術分野において慣用の方法によって、コーティングを行ってもよい。例えば、下記のフィルムコーティング基剤、コーティング添加剤などを用いることができる。
フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5E、TC−5R(信越化学工業株式会社))、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどが挙げられる。
コーティング添加剤としては、例えば、酸化チタンなどの遮光剤;タルク、滅菌タルクなどの流動化剤;三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄などの着色剤;ポリエチレングリコール(例、マクロゴール6000)、クエン酸トリエチル、ヒマシ油、ポリソルベート類などの可塑剤;クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などの有機酸が挙げられる。
本発明の固形製剤がフィルムコーティングされる場合、フィルムコーティングの量は、素製剤(素錠)重量に対して、通常1%〜8%、好ましくは2%〜6%である。
本発明の固形製剤の重量は、通常100mg〜1500mg、好ましくは200mg〜1000mgである。
本発明の単層錠のサイズは、通常6mm〜20mm、好ましくは8mm〜15mmである。
本発明の有核錠のサイズは、通常4.5mm〜17mm、好ましくは5mm〜12mmであり、有核錠における核(内核錠)のサイズは、通常7.5mm〜20mm、好ましくは8mm〜15mmである。
本発明の固形製剤の形状は特に制限されず、丸形、キャプレット形、ドーナツ形、オブロング形などのいずれであってもよい。
本発明の医薬の有効成分としては、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III(WO2012/030927に記載されるもの)を用いることができる。
本発明の医薬は、例えば、即放性製剤であり、例えば、ケイ化微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースF、クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、タルク、FD&C blue #2/indigo carmine aluminum lake、およびリテアリン酸マグネシウムからなる群から選択される一部またはすべての成分を含んでいてもよい。本発明の医薬は、例えば、徐放性製剤であり、例えば、微結晶セルロース、マンニトール、ハイプロメロース、エチルセルロース分散剤TypeB、二酸化シリコンコロイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、タルク、FD&C yellow #6/sunset yellow FCF aluminum lake、酸化鉄 黄色、酸化鉄 赤色、およびステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される一部またはすべての成分を含んでいてもよい。
本発明の別の側面では、便失禁を対象において治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で該対象に投与することを含む、方法が提供される。本発明ではまた、便失禁を対象において治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを体重低下作用を有しない量で該対象に投与することを含む、方法が提供される。
本発明のある態様では、便失禁を発症した肥満の対象(すなわち、体格指数(BMI)≧25の対象)において、便失禁および肥満を治療する方法であって、5−HT2C受容体アゴニストを抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で、または体重低下作用を有しない量で該対象に投与することと、他の抗肥満薬を該対象に投与することとを含む、方法が提供される。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
化合物A’は、WO2010/147226の実施例8に記載の方法と同様の方法により調製し、化合物B’は、KNC Laboratories Co., Ltd.に依頼し、合成品を得た。また、以下実施例において、化合物の投与量および濃度は、明示されている場合を除き、各化合物のフリー体に基づいて算出した値として記載されている。
実施例1:In Vitro ヒト5−HT 2C 受容体作動活性試験
方法
試験化合物の5−HT2C受容体に対するアゴニスト活性を、細胞内カルシウム濃度変化によって評価した。リコンビナントヒト5−HT2C受容体発現CHO−K1細胞を、1%透析牛血清、400 μg/mLジェネティシン、100 IUペニシリン、100 μg/mLストレプトマイシンを含むUltra CHO培地で培養した。この細胞を384穴黒色透明底プレートに、1穴あたり1×10個の細胞数になるよう播種し、10 mmol/Lの酪酸ナトリウムを加え、37℃ 5% CO条件下で約24時間培養した。細胞内カルシウム指示薬として、Fluo−4 AM(カルシウム指示蛍光色素)を含む液を調製し、Fluo−4ローディング液とした。培養液を取り除いた後、Fluo−4ローディング液を1穴あたり40 μL添加し、室温で約60分間静置し、Fluo−4 AMを細胞内へ取り込ませた。試験化合物をアッセイバッファで希釈した。自動分注装置付蛍光測定画像解析プレートリーダーに、細胞内カルシウム指示薬を取り込ませた細胞を播種したプレ−ト及び希釈試験薬溶液をセットし、細胞内カルシウム濃度変化を測定した。蛍光強度の測定は2秒ごとに行い、10秒間のベースライン値を測定後に試験薬溶液20 μLを添加し、2秒ごとに30秒間の測定を行った。なお、化合物A’、化合物B’及び5−HT(Wako Pure Chemical industries, Ltd)の作用を評価した。
結果
5−HT、化合物B’および化合物A’は、ヒト5−HT2C受容体において作動活性を示した。EC50 値は、それぞれ、0.12 nmol/L、 0.81 nmol/Lおよび2.6 nmol/Lであった。
実施例2:ラット腹筋電気刺激による膀胱内圧上昇時の尿道抵抗に対する化合物A’の作用
本実施例では、デュロキセチン塩酸塩(duloxetine hydrochloride、以下、「デュロキセチン」)をベンチマークとして用いて化合物A’の作用を評価した。デュロキセチンは、セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬として知られ、欧州の3カ国において腹圧性尿失禁の治療薬として市販されている。
方法
雌性Sprague−Dawley系(以下、「SD系」という)ラット56例を使用した。ラットをウレタンで麻酔し、排尿反射を消失させるために脊髄をT8−T9(第8胸髄−第9胸髄)で切断した。なお、手術中は必要に応じてイソフルラン麻酔を追加した。開腹後、カテーテル(PE−100)を膀胱内に留置した。また、尿道抵抗を低下させた状態にするため、腸骨尾骨筋と恥骨尾骨筋に向かう神経を片側切断した。十二指腸内投与を行うために、あらかじめカテーテル(PE−50)を十二指腸内へ留置した。腹筋及び皮膚の切開部をそれぞれ縫合した。横隔膜近傍の腹部皮膚を左右2カ所切開し、新たに腹筋を露出させた。膀胱カテーテルより尿を排泄させた後、0.1% Evans blue溶液0.2−0.3 mLを注入した。膀胱カテーテルを用い、圧トランスデューサー、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介し、膀胱内圧の変化を記録した。膀胱内圧の変化を測定しながら、露出させた腹筋を電気刺激装置及びアイソレーターを用いて電気刺激し、尿道口からの液漏れの有無を観察した。なお、電気刺激を1〜10 V、パルス幅0.5 m秒、50 Hz、1秒間の条件で行い、刺激強度を徐々に強め、段階的に膀胱内圧を上昇させた。腹筋刺激時の最大膀胱内圧を計測し、液漏れが観察された試行の中で最も低い値を腹筋電気刺激法におけるleak point pressure (以下、「LPP」という)と定義し、尿道抵抗の指標とした。薬物投与前後でLPPを比較し、薬物作用を評価した。LPP値が20 cmHOより高く、70 cmHO未満であったラットを選択し、薬物又は溶媒を十二指腸内投与した。なお、薬物は0.5% メチルセルロース溶液(MC)に懸濁し、化合物A’を0.3、1および3 mg/mL/kgの割合で、 デュロキセチンを5、10 および 20 mg/mL/kgの割合で投与した。投与30分後に、再びLPPを測定した。薬物投与前後におけるLPPの変化について、薬物投与群と溶媒群の平均値の差をWilliamsの片側検定を用いて解析した。
結果
化合物A’及びデュロキセチンを十二指腸内投与し、投与前及び投与30分後のLPPを比較したところ、0.5%MCが作用を示さなかったのに対し、いずれの薬物も用量依存的にLPPを高めた(表2)。本成績から、化合物A’は膀胱圧迫時の尿道抵抗を増大させることが示された。
Figure 2019131902
実施例3: 化合物A’のラット尿道抵抗増大作用に対するアンタゴニストの影響
本実施例では、5−HT2C受容体拮抗薬であるSB242084(Tocris Bioscience、Batch No. 3A/101389)および5−HT受容体拮抗薬であるマレイン酸メチオセピン(methiothepin maleate、以下、「メチオセピン」;Tocris Bioscience、Batch No.6*A/103646)を用いて化合物A’による尿道抵抗増大作用の抑制を試みると共に、化合物A’が脊髄に作用して尿道抵抗増大作用を奏することを解明した。
方法
雌性SD系ラット90匹を使用した。ラットをウレタンで麻酔し、排尿反射を消失させるために脊髄をT8−T9(第8胸髄−第9胸髄)で切断した。なお、手術中は必要に応じてイソフルラン麻酔を追加した。脊髄クモ膜下腔内投与の実験の場合には、脊髄椎弓切除術により硬膜を露出させた後、硬膜の一部を切開し、そこから生理食塩水を充満させたカテーテル(PE−10)をL6−S1部位までへ挿入し、切開部分を閉じた。開腹後、カテーテル(PE−90)を膀胱内に留置した。また、尿道抵抗を低下させた状態にするため、腸骨尾骨筋と恥骨尾骨筋に向かう神経を片側切断した。十二指腸内投与を行うために、あらかじめカテーテル(PE−50)を十二指腸内へ留置した。腹筋及び皮膚の切開部をそれぞれ縫合した。横隔膜近傍の腹部皮膚を左右2カ所切開し、新たに腹筋を露出させた。膀胱カテーテルより尿を排泄させた後、Evans blue溶液0.2−0.3 mLを注入した。膀胱カテーテルを用い、圧トランスデューサー、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介し、膀胱内圧の変化を記録した。膀胱内圧の変化を測定しながら、露出させた腹筋を電気刺激装置及びアイソレーターを用いて電気刺激し、尿道口からの液漏れの有無を観察した。なお、電気刺激を1〜10 V、パルス幅0.5 m秒、50 Hz、1秒間の条件で行い、刺激強度を徐々に強め、段階的に膀胱内圧を上昇させた。腹筋刺激時の最大膀胱内圧を計測し、液漏れが観察された試行の中で最も低い値を腹筋電気刺激法におけるLPPと定義した。化合物A’による尿道抵抗増大作用がその5−HT2C受容体作動活性に起因するのかを調べるために、SB242084、メチオセピン又は溶媒を静脈内投与し、5分後に化合物A’又は溶媒を十二指腸内投与した。なお、SB242084については、N,N−ジメチルアセトアミドとポリエチレングリコール400(1:1)の混液に溶解し、0.03、0.1 および0.3 mg/0.5 mL/kgの割合で投与した。メチオセピンについては、生理食塩水に溶解し、0.03、0.1 および 0.3 mg/0.5 mL/kgの割合で投与した。また、化合物A’については、0.5% MCに懸濁し、3 mg/mL/kgの割合で投与した。化合物A’投与30分後に、再びLPPを測定した。また、化合物A’が身体のどこに作用して尿道抵抗を増加させるかを確認するため、メチオセピンを身体の特定部分に投与してその特定部分で化合物A’の働きを遮断することにより化合物A’の作用を遮断できるかを確認した。特に脊髄クモ膜下腔内投与の実験では、メチオセピン又は溶媒を脊髄クモ膜下腔内投与し、5分後に化合物A’又は溶媒を十二指腸内投与した。なお、メチオセピンについては、生理食塩水に溶解し、20 μLを投与した。また、化合物A’については、0.5% MCに懸濁し、3 mg/mL/kgの割合で投与した。化合物A’投与30分後に、再びLPPを測定した。
薬物投与前後におけるLPPの変化について、化合物A’投与群と溶媒投与群の平均値の差をStudentのt検定もしくはWelchの検定を用いて解析した。また、化合物A’の作用に対する拮抗薬の影響を解析するために、SB242084又はメチオセピンと化合物A’とを投与した群と、溶媒と化合物A’を投与した群との平均値の差を、Williamsの片側検定を用い、解析した。
結果
化合物A’のLPP上昇作用は、選択的5−HT2C受容体拮抗薬であるSB242084の静脈内投与により、用量依存的に抑制された(表3)。そして、SB242084の高用量投与により化合物A’の作用がほぼ完全に抑制された。また、5−HT受容体拮抗薬であるメチオセピンを用いて同様の検討をしたところ、化合物A’のLPP上昇作用は、メチオセピンにより用量依存的に抑制され、高用量では化合物A’の作用は消失した(表4)。化合物A’によるLPP上昇作用は、メチオセピンの脊髄クモ膜下腔内投与により用量依存的に抑制された(表5)。
化合物A’の尿道抵抗増大作用が、選択的5−HT2C受容体拮抗薬であるSB242084により有意に拮抗されたことから、5−HT2C受容体刺激を介する作用であることが示された。また、5−HT2C受容体拮抗薬であるメチオセピンの脊髄クモ膜下腔内投与により有意に拮抗されたことから、化合物A’による尿道抵抗増大作用の作用点が脊髄に存在することが示唆された。
Figure 2019131902
Figure 2019131902
Figure 2019131902
実施例4:ラット反射性尿道閉鎖反応に対する化合物A’の作用
方法
雌性SD系ラット32匹を使用した。ラットをウレタンで麻酔した。手術中は、必要に応じてイソフルラン麻酔を追加した。脊髄をT8−T9(第8胸髄−第9胸髄)で切断し、排尿反射を消失させて排尿サイクル上の蓄尿期から排尿期への移行を阻害した。開腹後、膀胱頸部を結紮し、膀胱にカテーテル(PE−100)を留置した。三方活栓を介して圧トランスデューサー及び生理食塩水を貯蔵している容器に接続した。尿道口より膀胱に向かって、マイクロチップトランスデューサーカテーテルを挿入し、トランスデューサー部分を尿道内に留置した。尿道内の局所的圧変化(尿道内圧)を、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介して記録した。生理食塩水が入った容器の位置を50 cm高めることで膀胱内圧を0 cmHOから50 cmHOへ上昇させ、30秒間尿道内圧の変化を観察した。その後、容器の位置を戻し、膀胱内圧をベースライン値に戻した。膀胱内圧上昇に誘発される尿道の圧変化を繰り返し測定し、最後の2回の平均値を薬物投与前値とした。溶媒には0.5%MCを用い、化合物A’を3 mg/mL/kgの割合で、デュロキセチンを20 mg/mL/kgの割合で十二指腸内投与した。投与30分後に、膀胱内圧上昇に誘発される尿道内圧の圧変化を再び測定し、薬物投与後値とした。膀胱内圧上昇時の平均尿道内圧から膀胱内圧を上昇させる前の平均尿道内圧を差し引いた値を反射性尿道閉鎖反応とした。薬物投与後値の投与前値に対する比を算出した。有意差検定は溶媒投与群との比較でWelchの検定を用いた。
結果
脊髄を切断したウレタン麻酔ラットにおいて、膀胱内圧を強制的に高めたところ、尿道反応の増大が観察された。溶媒はこの尿道内圧の変化に対し、明確な作用を示さなかった(表6)。一方、化合物A’を3 mg/kgの用量で十二指腸内投与したところ、反射性尿道閉鎖反応が有意に増強した(図1及び表6)。デュロキセチンを20 mg/kgの用量で十二指腸内投与したところ、反射性尿道閉鎖反応が有意に増強した(表6)。
化合物A’は、ラットにおいて、膀胱内圧上昇により誘発される反射性尿道閉鎖反応を有意に増強した。
Figure 2019131902
実施例5:生理食塩水を膀胱内に高速でインフュージョンすることにより測定されるラット尿道抵抗に対する化合物A’、化合物B’およびデュロキセチンの作用
方法
雌性SD系ラット124匹を使用した。ラットをイソフルランで麻酔した。脊髄をT8−T9(第8胸髄−第9胸髄)で切断し、膀胱頂部を切開後に2本のポリエチレンチューブ(PE−100)を膀胱内に留置した。膀胱切開部を縫合し、その他の切開部を閉じ、ラットをボールマンケージ内に配置した。膀胱内圧測定用カテーテルを圧トランスデューサーに、生理食塩水注入用カテーテルをEvans Blueで着色させた生理食塩水で満たしたシリンジに接続した。圧トランスデューサーを用い、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介し、膀胱内圧の変化を記録した。動物が麻酔から覚醒した後、膀胱内圧の測定を開始し、インフュージョンポンプを用いて生理食塩水を0.1 mL/secの速度で膀胱内へ注入した。尿道口より生理食塩水の漏出が観察されたときに注入を停止し、直ちに圧を開放し、膀胱内液を排出させた。この操作において生理食塩水注入時に測定された最大膀胱内圧を本実施例におけるLPPとした。この測定を繰り返し、最後の3回のLPP 平均値をその試行における値とし、2試行の平均値を投与前値とした。溶媒には0.5%MCを用い、化合物A’を1.25、2.5、5、10および20 mg/2 mL/kgの割合で、化合物B’を1、2.5および5 mg/2 mL/kgの割合で、デュロキセチンを5、10、20および40 mg/2 mL/kgの割合で経口投与し、30分後にLPPを同様に測定した。薬物投与前値との差(LPP増加量)を算出した。薬物投与前後におけるLPPの変化について、薬物投与群と溶媒群の平均値の差をWilliamsの片側検定を用いて解析した。
結果
生理食塩水を膀胱内へ急速に注入して膀胱内圧を高める方法で、化合物A’、化合物B’およびデュロキセチンは、経口投与後、用量依存的にLPP値を増加させた(表7および8)。また、化合物A’および化合物B’がLPPを10 cmHO 上昇させる用量(LPP10)は、それぞれ、1.6 mg/kgおよび1.2 mg/kgであった。
Figure 2019131902
Figure 2019131902
実施例6:化合物A’および化合物B’の有効血漿中濃度算出(生理食塩水を膀胱内に高速でインフュージョンすることにより測定されるラット尿道抵抗測定法)
方法
雌性SD系ラット10例をイソフルランで麻酔した。薬効取得動物と同条件にするために脊髄をT8−T9(第8胸髄−第9胸髄)で切断し、その後、採血用カニューレを大腿動脈へ装着した。動物が麻酔から覚醒した後、化合物A’(2.5 mg/2 mL/kg)または化合物B’(4mg/2 mL/kg)を経口投与した(各群5例)。なお、これらの薬物は0.5%MCに溶解した。経口投与30分後に 250 μLまでの血液を大腿動脈もしくは尾静脈から採取し、ヘパリン処理を行った。採取した血液を直ちに氷冷し、3,000 rpm、4℃の条件で10分間遠心し、血漿を得た。血漿サンプルは、薬物の定量をするまで、−80℃の条件で保存した。
血漿サンプルを解凍した後、内部標準物質を加え、混合した。その後、5,250 rpmの条件で遠心し、上清 60 μLに含まれる薬物をLC−MS/MSにて定量した。
結果
化合物A’および化合物B’を経口投与して30分後の各化合物の血漿中濃度はそれぞれ、94.8 ± 24.1 ng/mLおよび32.9 ± 18.0 ng/mL(平均値±S.D.)であった。本試験で使用した用量とLPP10との比を乗じてLPP10における血漿中濃度を算出したところ、それぞれ61 ng/mLおよび9.9 ng/mL(化合物A’および化合物B’)であった。
実施例7:肥満ラット(DIO−F344ラット)の体重に対する化合物A’および化合物B’の持続的皮下投与の作用およびその有効血漿中濃度
方法
高脂肪食(42 kcal % fat)にて飼育した雄性DIO−F344ラット40匹を用いた。手術前日の体重をもとに群分けを行った。化合物A’および化合物B’を生理食塩水に溶解し、浸透圧ポンプに充填し、イソフルラン麻酔下にて浸透圧ポンプのラット皮下への埋め込みを行った。手術終了時の体重をpre値とし、14日後まで経日的に体重測定を行った。14日目の体重に関し、薬物投与群と溶媒投与群との平均値の差を、Williamsの片側検定を用いて解析した。
また、14日目の午前中及び午後に、イソフルラン麻酔下、尾静脈および大静脈より最大250 μLの血液を採取し、ヘパリン処理をした。採取した血液を直ちに氷冷し、3,000 rpm、4℃の条件で10分間遠心し、血漿を得た。血漿サンプルは、−80℃の条件で保存した。後日、血漿サンプルを解凍した後、内部標準物質を加え、混合した。その後、5,250 rpmの条件で遠心し、上清60 μLに含まれる薬物をLC−MS/MSにて定量した。14日目午前および午後における血漿中濃度を平均し、その動物における血漿中濃度とした。浸透圧ポンプ埋め込み直後と14日後の体重の変化率を計算した。溶媒群の変化率(平均値)を薬剤投与マウスそれぞれの変化率から差引いた値を求め、血漿中濃度と体重変化をプロットした。そして、体重を3.8%の差をもって溶媒群より多く低下させる薬物の血漿中濃度を直線回帰法にて算出した。
結果
浸透圧ポンプにより溶媒を持続投与した群では、体重が3.3%低下した(表9)。ラット1匹あたり一日量として1.35 mg および4.5 mgの化合物A’を2週間投与した群では、溶媒投与群と比較して体重の有意な変化は認められなかった。しかし、ラット1匹あたり一日量として13.5 mgの化合物A’を2週間投与した群では、有意な体重低下が認められた(表9)。ラット1匹あたり一日量として0.45 mgおよび1.35 mgの化合物B’を2週間投与した群では、溶媒投与群と比較して体重の有意な変化は認められなかった。しかし、ラット1匹あたり一日量として4.5 mgの化合物B’を2週間投与した群では、有意な体重低下が認められた(表9)。
Figure 2019131902
薬物毎に各ラットの血漿中濃度と体重変化率をプロットし、体重を3.8%の差をもって溶媒群より多く低下させる血漿中濃度を算出したところ、化合物A’および化合物B’で、それぞれ、670 ng/mLおよび140 ng/mLであった。
実施例8:化合物A’を用いたヒト臨床試験
本実施例は、健常ボランティア日本人女性24人に対して、無作為化二重盲目単回投与4×4クロスオーバー試験にて、MT(尿道閉鎖反応の誘発閾値)を測定して化合物A’の作用を確認した。
被験者は、健常ボランティア女性であり、少なくとも体重が45kg(平均50.91kg, 標準偏差: 3.346)であり、BMI値は、18.5kg/mから25.0kg/m(平均19.57kg/m、標準偏差:0.929)であった。
クロスオーバー試験は、24人を4群(各群6人)に分け、被験者間の相違および/または処置の順番による試験結果への影響を軽減するために、表10に示す順番で処置を行った。各処置間には、最低7日間のウォッシュアウト期間を設けた。
Figure 2019131902
各期間において、被験者は、表10記載の通りに処置A〜Dのいずれかの処置を一回受け、各処置後24時間にわたり血漿中の化合物濃度の推移を測定した。処置A〜Dの具体的内容は、表11に示される通りであった。
Figure 2019131902
具体的には、化合物A’として、フリー体換算で20mgまたは90mgの化合物A’を含む注射水に甘味料を添加した溶液100mLを経口投与した。化合物A’に対するプラセボとして、注射水に甘味料を添加した溶液100mLを経口投与した。デュロキセチンとして、40mgのデュロキセチンを含むカプセルを水と共に経口投与した。デュロキセチンに対するプラセボとして、白糖・デンプン球状顆粒を含むプラセボカプセルを用いて、水と共に経口投与した。
各MT試験は、膀胱内の尿を空にした上で、Boy S. et al, Eur. Urol. 2006, 50(1):119−125およびYono M., LUTS: Lower Urinary Tract Symptoms, John Wiley & Sons Australia, Ltd, Vol. 2, Issue 7, Paper No. 12057, 2014に記載される通りに行った。経頭蓋磁気刺激(TMS)によりMTを測定して、尿道機能における化合物の効果を確認した。
具体的には、TMS中、110mmダブルコーンコイルを用い、磁気刺激装置(マグスティム ラピッドスクエア、Magstim社製)の出力を5%ずつ上昇させて、尿道閉鎖反応が急激に起こる出力の最小値を求め、MT(%)とした。尿道閉鎖反応は尿道内収縮反応の測定により検出した。尿道内収縮反応の測定は、デュエットロジックG2(Mediwatch社製)にユニチップ(Unisensor社製)を用いて測定した。各薬物投与後にMTを再度測定し、ベースラインからの変化率(%)を算出した。変化率は、各投与後のMTを投与前のMTで割って求めた。実験データの解釈として、MT(%)が減少するという結果は、試験化合物が尿道閉鎖を誘発する刺激閾値を下げ、尿道の反応性を高めたことを意味する。すなわち、尿道機能を高めたことを意味する。
血漿サンプルを示された時点で取得し、化合物Aまたはデュロキセチンの血漿濃度を測定した(表12参照)。
Figure 2019131902
一連のMT試験後は、尿道感染症を防ぐ目的で抗生物質(レボフロキサシンン;CRAVIT)を500mg投与した。
MT試験の結果は、下記表13および14に概要を示す。
Figure 2019131902
Figure 2019131902
化合物A’の投与後の化合物Aの血漿中濃度を、下記表15に示す。また、図2には、化合物Aの血漿中濃度の経時変化を示す。
Figure 2019131902
結果
20mgおよび90mgの化合物A’並びにデュロキセチンの単回投与後に、TMS応答における尿道閉鎖反応の反応閾値(MT)の平均値が減少した。TMS応答におけるMTのベースラインからの最大変化は、化合物A’の20mg投与群では投与0.5時間後の−8.1%であり、化合物A’の90mg投与群では投与3時間後の−17.2%であり、デュロキセチンの40mg投与群では投与6時間後の−11.8%であった。化合物A’90mg投与群のMTのベースラインからの最大変化は他の処置群における最大変化よりも大きかった。ANOVA分析の結果、TMS応答におけるMTのベースラインからの変化は、3つの評価時点(投与0.5、3、6時間後)のいずれにおいても、化合物A’20mgおよび90mg投与群の方がプラセボ群よりも有意に低いことが示された。
実施例9:化合物A’のヒト有効血中濃度の決定
本実施例では、ヒト尿道機能に対する作用における化合物A’の有効血漿中濃度を、第一相臨床試験で得られた成績と実施例8で得られた成績も使用し、算出した。
臨床試験データ
具体的には、健常ボランティアの日本人女性54人に対して化合物A’をフリー体換算で3mg、10mg、20mg、30mg、45mg若しくは60mgまたはプラセボを経口投与する試験(以下、「試験1」という)、および、健常ボランティアの米国人女性56人に対して化合物A’を化合物A’として3mg、10mg、30mg、60mg、120mg若しくは180mgまたはプラセボを経口投与する試験(以下、「試験2」という)を実施した。本実施例では、試験1および2の結果に加えて、実施例8の結果、すなわち、健常ボランティアの日本人女性24人に対して化合物A’をフリー体換算で20mg若しくは90mg、プラセボまたはデュロキセチンを経口投与する4×4クロスオーバー試験の結果を用いた(本実施例では「試験3」という)。
解析方法
(表16)
略号とその意味
AIC: 赤池情報量規準
AUC: 血漿中濃度−時間曲線下面積
AUCinf: 時間0から無限時間までのAUC
AUClast: 最終測定ポイントまでのAUC
BID: 1日2回
BSV: 被験者間変動性
C: セントラルコンパートメントにおける化合物A濃度
CL: クリアランス
Cmax: 最高血漿中濃度
CMT: コンパートメント
CSV: コンマ区切りの
CV%: 変化係数 (%)
CWRES: 条件付き重み付き残差
デュロキセチン: 対照化合物
DV: 従属変数
F1: 第1の相対的バイオアベイラビリティ
F2: 第2の相対的バイオアベイラビリティ
FOCE: NONMEMにおける条件付一次近似
FOCEI: FOCE INTERACTION法
GOF: goodness of fit(当てはまりの良さ)
h: 時間
ID: 個別被験者ID
IPRED: 個別予測値
ka: 吸収速度定数
LLCI: 信頼区間の下限値
LLOQ: 定量下限
MT: 尿道閉鎖反応の誘発閾値(motor threshold)
NONMEM: 非線形混合効果モデル
OBJ: 目的関数値
PD: 薬力学
PK: 薬物動態
PRED: 母集団予想値
QA: 品質保証
QC: 品質管理
QD: 1日1回
se: 標準誤差
SUI: 腹圧性尿失禁
ULCI: 信頼区間の上限値
V: セントラルコンパートメントの分布容積
VPC: 視覚的な予想性能検査
WSV: 被験者内変動
ε: 残差変動の確率効果
η: BSVの確率効果
θ: 固定効果パラメータ
σ: εの変動性
χ: カイ二乗分布
ω: ηの変動性
モデリング方法
PK−PD分析は、ステップワイズ母集団モデルを用いて行った。第1の段階では、化合物A’の母集団PKモデルを試験1〜3それぞれのデータを用いて構築した。初期構造としてTakeda Pharmaceuticals International AGにより開発された2つの個別の予備的モデルを検討した。この分析の目的は、試験1〜3の全入手可能なデータに基づく、1つの包括的な母集団PKモデルを得ることである。
デュロキセチンの母集団PKモデルは、試験3のデータを用いて構築した。このPKモデルは、Skinnerらにより開発されたものであり、この分析では初期モデルとして用いた。
第2段階では、この分析で構築された最終的なPKモデルの個々のposthoc評価値を、%尿道閉鎖反応の誘発閾値(%MT)に対するPK−PDモデルの構築に用いた。
PKモデルの構築
化合物A’
化合物A’のPKモデルを構築するために、Takeda Pharmaceuticals International AGにより開発された2つのモデルを試験1〜3の個々のデータおよび合わせたデータで再評価した。簡単には、いずれのモデルも、セントラルコンパートメントからの用量依存的クリアランスを伴う2つのコンパートメントを有していた。さらには、
・第1のモデルは、試験2の単調増加用量(SRD)データを記述するものであり、2つの吸収位置を有していた。
・第2のモデルは、試験1における化合物A’のPKを特徴付ける1つの吸収位置を有する2つのコンパートメントモデルであった。
この構造モデルへの異なる改変(例えば、異なる吸収、クリアランス、およびバイオアベイラビリティーモデルを伴う1つおよび2つのコンパートメント構造)および確率モデル(すなわち、異なる構造パラメータにおける被験者間変動性(BVS))が評価された。共変量研究拠点(すなわち、日本対米国)の影響も分析に含められた。
デュロキセチン
デュロキセチンのPKモデルの構築のため、Skinnerらにより公表されたモデルを試験3のデュロキセチンのデータに最適化した。公表されたモデルは、一次吸収、中心クリアランスおよび分布の容積についてのBSVを伴う1−コンパートメントモデルであった。この公表されたモデルに対する小さな構造的(例えば、時間差の追加)および確率的改変を評価して、試験3におけるデュロキセチンのPKを適切に記述した。
PK−PDモデルの構築
PK−PDモデルの構築のためにステップワイズ法が採用された。第1段階として、%MTに対するプラセボ効果を、プラセボ群のみのデータを用いて調査した。第2段階として、化合物A’とデュロキセチンの投与後の%MTデータを同時に分析して、%MTに対する化合物A’とデュロキセチンの薬効を記述するPK−PDモデルを構築した。同定されたプラセボパラメータはこの段階で固定され、化合物A’とデュロキセチンのPK posthoc評価値は、PK−PDモデルの構築のための入力として用いられた。PK−PDモデルの構築のため、目的関数の10.83の低下(1度の自由度、p<0.001で理論的に生じる)が有意であると考えられた。
シミュレーションを実行し、最終的なPK−PDモデルを用いて化合物A’のPKおよびPD特性を可視化した。シミュレーションは、化合物A’のフリー体を投与したUS集団のパラメータに基づくものとした。以下のシミュレーションが実行された:
・異なる用量および異なる投与計画の閾値を超える時間(time−above−threshold)のシミュレーション(決定論的なシミュレーション)
・化合物A’の効果−時間プロファイルのシミュレーション(確率論的シミュレーション)
・化合物A’の濃度−効果曲線のシミュレーション(確率論的シミュレーション)
システムのクオリフィケーションと評価法
集団モデルは、NONMEMソフトウェアパッケージ(version 7 level 2; Icon Development Solutions, Ellicott City, Maryland, USA)に実装された非線形混合効果の手法によりフィットされた。
NONMEM出力の診断グラフィックス、診査解析、および事後処理は、S−Plus(version 8.2 Professional, Insightful Corp., Seattle, USA)、R−StudioによるR(R version 3.1.2 (2014−10−31))およびBerkeley−Madonna Compaq Visual Fortran (version 6.6, Compaq Computer Corporation, Houston, Texas, USA)をコンパイラとして用いた。
パラメータ評価においては有効数字3桁の収束基準を用いた。得られた目的関数の最小値は、−2対数尤度として定義され、モデル比較に用いられた。条件付一次近似(FOCE)を評価法として用いた。さらに、NONMEMでは、INTERACTIONのオプションも用い、確率効果の2つのレベル間での相互作用の存在が考慮された。
統計学的考慮事項
一般的に、データを適切に記述できる最も単純なモデルがモデル構築の過程で好まれることを意味する節約の原理が適用された。下記統計学的考慮事項に従って、モデルフィットに対する追加モデルパラメータ(構造的または確率的)の追加の影響が分析された。
・2つの入れ子になったモデルを比較するために、尤度比検定が実施された。ここでは、2つの競合モデルの目的関数(OBJ)の最小値の変動がカイ二乗分布すると仮定した。自由度(q)は、より複雑なモデルにおいて追加のパラメータの数により決定された。モデルに1つのパラメータ(自由度1)とp<0.05の有意差を追加する場合、3.84ポイントのOBJの低下が統計学的に有意であると考えられた(他の言及がない限り)。
・構造的に異なる(従って、入れ子でない)モデルの比較の場合、モデルは、式(I)により計算される赤池情報量規準(AIC)を用いて比較された。ΔAIC<0である場合、モデルAはモデルBよりも統計学的に優れていると考えられ、またその逆も同様である。
Figure 2019131902
{式中、pAおよびpBはそれぞれ、モデルAおよびモデルBのモデルパラメータの数である。}
・NONMEMにより報告された構造パラメータの推定値の標準誤差は、好ましくはパラメータ推定値の50%未満である。これは、正規性を推定すると、パラメータ推定値の50%信頼区間から0が除外されることを意味する。
・モデルの出力結果の相関マトリックス中のNONMEMにより報告されるパラメータ(構造的および確率的)推定値間の相互関係は、−0.95と0.95の間になる。
・ηの推定値は、適切に0付近に集中する(出力ファイルにおいて報告されるp値は0.05よりも大きい)。
・確率効果のshrinkage(η−shrinkageとε−shrinkage)は、好ましくは30%未満である。
モデルの評価
標準goodness of fit (GOF)プロットがモデルフィットを評価するために視覚的に検査された。
・観察結果vs個別予測値:データは等価線付近にランダムに分布する。
・観察結果vs母集団予測値:データは等価線付近にランダムに分布する。
・(条件付)重み付け残差vs時間:(条件付)重み付け残差は、完全な時間経過に対して0付近にランダムに分布する。
・(条件付)重み付け残差vs母集団予測値:(条件付)重み付け残差は、全ての母集団予測値に対して0付近にランダムに分布する。
各種の処置群において被験者の数が限定的であることにより、ノンパラメトリックブートストラップ再サンプリング技術により堅牢な分析は行われなかった。構築されたモデルが化合物A’および%MTの観察結果を適切に記述できたかどうかを評価するために、最終的なモデルを用いたシミュレーションが実施され、実際の観察結果を視覚的に比較された。視覚的予測性能検査(VPC)において、観察結果vs時間プロファイルがモンテカルロシミュレーション法により(他の言及が無い限り)500回シミュレートされた。モンテカルロシミュレーション法においては、同定された確率効果の分布からランダム値が引き抜かれた。その後、シミュレートされた独立変数の平均値、5および95パーセンタイル値(他の言及が無い限り)が投与後のそれぞれの時点(TAD)で計算された。
結果
PKモデル
(1)化合物A’
化合物A’のPKは、薬物動態プロファイルにおける2つのピークに最も顕著であるが、調べた用量範囲を超えて非線形であった。日本における試験(試験1および3)は米国における試験(試験2)と比較してより高い暴露を一般的に示した。さらに、生データのグラフィックによる調査では、2つのピークは日本の集団において米国の集団よりも低い用量で生じることが示唆された。
得られたPKモデルは、1−コンパートメントモデルであった。2つのピークを記述するため、用量は、それぞれ個別の時間差を伴う2つの用量コンパートメントに分割した。第2の用量コンパートメントの中心コンパートメントへの吸収は、連続して遅れた0次および1次プロセスにより記述される。加えて、2次吸収経路は、非線形関数を含み、この相対的バイオアベイラビリティーフラクションを記述する(式II)。
Figure 2019131902
第2の相対的バイオアベイラビリティーフラクションを記述するパラメータは日本の試験と米国の試験とで変動した。除去は、一次除去および高い用量での増加した偽半減期の記述を助ける非線形クリアランスを、第2の相対的バイオアベイラビリティーフラクション、2つのピーク現象と組み合わせて記述された(図3参照)。加えて、分布の中心容積(V)、クリアランス(CL)、吸収速度定数(Ka)および2次時間差(ALAG2−時間差2)は、日本と米国の研究拠点間で相違した。
BSVは、分布の中心容積(V)とバイオアベイラビリティーフラクションF1およびF2とで確認された。共変動は、相対的バイオアベイラビリティーフラクションF1およびF2上でのBSV間で最適化された。さらに、比例誤差モデルが試験1〜3の残差誤差をそれぞれ記述するために用いられた。
PKモデルにおいて、η−shrinkageは、9%より低く、ηは0付近に適切に集中した。ε−shrinkageは19%より低かった。パラメータは高い精度で見積もられた。最終的な集団PKモデルは、全ての用量軍および集団のVPCにおいて示されるように、化合物A’
の濃度−時間プロファイルを全体的に良好に記述した(日本人集団における20mg用量は図4、日本人集団における90mg用量は図5、デュロキセチンは図6を参照)。
(2)デュロキセチン
デュロキセチンモデルは、線形1次除去と遅れた1次吸収を伴う1−コンパートメントモデルである。クリアランス(CL)、分布容積(V)、吸収速度定数(ka)のパラメータは試験3のデータを用いて最適化した。
時間差は、遅延した吸収を記述するために用いられた。CL、kaおよびV値の予測パラメータはSkinnerらにより報告された値よりも大きかった。BSVは、SkinnerらのモデルではCLおよびVについてであったが、ここでは相対的バイオアベイラビリティーフラクションF1と時間差の両方について確認された。比例誤差および付加誤差が残差の変動性を記述するために用いたれた。このPKモデルでは、η−shrinkageは14%より低く、ηは0付近に適切に集中した。ε−shrinkageは20%より低かった。これらのパラメータは適切な精度で推定された。最終的な集団PKモデルは視覚的予測能検査(図6)に示されるように、デュロキセチンの濃度−時間プロファイルを適切に記述した。
PK−PD(%MT)モデル
PK−PDモデルがステップワイズ法で構築され、プラセボ、化合物A’およびデュロキセチンの%MTに対する効果を特徴付けた。第1の段階では、記述的モデルが構築され、プラセボ処置だけのデータを用いて%MTを適切に対するプラセボ効果を特徴付けた。%MTに対するプラセボ効果のモデルは、式(III)を用いて記述された。
Figure 2019131902
{式中、KonsetおよびKrecovはそれぞれ、ベースラインからの減少およびベースラインへの復帰を記述する1次速度定数である。}
時間経過に伴うベースラインの上昇は確認されなかった。さらに、信頼区間が広くオーバーラップしたのでこのモデルでは時期効果は探索されたがモデルには含まれていない。従って、ベースラインは時間経過に伴って一定を維持すると考えられた。しかし、被験者毎の観察回数は限られており、投与後6時間までの観察結果のみが入手可能であることは留意すべきである。プラセボ効果は、第2の段階において化合物A’およびデュロキセチンの%MTに対する薬剤効果の分析の間に決定された。最終的なPK−PDモデルは化合物A’およびデュロキセチンの最終的PKモデルのposthoc評価値を用いてそれぞれの薬物動力学プロファイルを記述した。プラセボ効果に比例する薬剤効果(DEFF)を伴う対数線形の濃度−効果関係(式(IV))が、化合物A’およびデュロキセチン投与後の%MT−時間プロファイルを記述するために用いられた。
Figure 2019131902
{式中、SLPは傾きであり、Cは化合物A’およびデュロキセチンの血漿濃度である。}
1つ1つの傾きは濃度−効果関係に対して確認された。得られたモデルは、式(V)を用いて記述される。
Figure 2019131902
BSVは化合物A’に対するベースラインMTおよびSLP上で確認された。加えて、ベースラインMTは機会間変動(IOV)が認められ、更なる誤差モデルが残差誤差を記述するために用いられた。パラメータは適切な精度で推定できた。ηは0付近に集中した。η−shrinkageは、ベースラインMTおよびSLPについてのBSVおよび投与の連続の第1期間および第2期間に対するベースラインのIOVに対して一般的に23%より低かった。一方で、第3期間および第4期間に対するベースラインのIOVに対して57%および36%であった。ε−shrinkageは14%よりも低かった(図7)。VPCは、最終的なPK−PDモデルがプラセボ効果並びに化合物A’およびデュロキセチンのそれぞれの用量群における濃度−時間プロファイルを適切に特徴付けた。
シミュレーション
米国母集団における化合物A’のPKパラメータおよびPK−PDパラメータ並びにデュロキセチンのPKパラメータがシミュレーションで考慮された。化合物A’の遊離塩基がインプットとして用いられた。これらのシミュレーションのために、多くの過程および限定が考慮された。簡単には、
・単回用量(本分析において)および複数回用量に続く化合物A’のPKは同じであると推定される。
・デュロキセチンのPKは米国と日本の被験者において同じであると推定される。
・化合物A’およびデュロキセチンのPKおよびPK−PDは調査された用量および時間範囲を超えて外挿可能である。
・%MTに対するプラセボ、化合物A’およびデュロキセチンの効果は、米国および日本の検査集団において同じである。
用量および用量投与計画シミュレーション
決定論的シミュレーション(典型的被験者−BSV無しのプロファイルのみ)がバークレイマドンナを用いて実施された。これらのシミュレーションにおいて化合物A’の様々な用量および用量投与計画(1回投与(QD)対8時間間隔の2回投与(BID))の24時間の間の効果が、40mgデュロキセチンの1回投与に続く%MTに対する効果比較された。図8および9には、プラセボ、化合物A’およびデュロキセチンに続く%MT−時間プロフィールのシミュレーションが示されている。その結果、化合物A’160mgの1回投与に続いて、デュロキセチン40mgと同じ誘発閾値(MT)が8時間で達成できる。化合物A’のBID投与計画では、120mgと200mgの用量でそれぞれ、40mgデュロキセチンの1回投与の16時間および24時間と同じ誘発閾値(MT)を生じる。
これらのシミュレーションにより、異なる化合物A’の用量強度(20〜200mg)を用いたときに、40mgデュロキセチンの1回投与後における%MTに対する効果よりも、大きな効果がどの程度長く続くかを計算することができた。結果は、図10および11に図示される。閾値を超える時間はQDおよびBID投与計画のどちらに対しても用量依存的に増加した。
効果−時間プロファイル
確率論的シミュレーションが実施され、40mgデュロキセチンとの比較における、化合物A’の「MTベースラインからの割合」vs時間プロファイルを可視化した。9、17、26、52、77、103、155、188、および206mgの化合物A’の用量が含められた(各用量群に対してn=300)。PKおよびPDの変動性が考慮され、シミュレーションはRを用いて実施された。米国研究拠点でのPKパラメータがこれらのシミュレーションのPDパラメータと組み合わされた。0、0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、6、8、10、12、16および24時間でのPDがシミュレートされた。効果の割合は各時点に対して計算された。図12および13は、得られた結果を示す。プラセボ効果の追加を伴う(図12)および伴わない(図13)場合の中央値および90%予測区間がデュロキセチンおよび化合物A’について示されている。
プラセボ効果は、デュロキセチンの最大効果に対して微少な影響しか及ぼさなかった。化合物A’に対しては、個々の最大効果の時間が、特に低用量の時に重なり合ったため、より大きなプラセボの影響が見られた。高い用量ではPKプロファイルの第2のピークはより顕著であり、プラセボ効果の影響は縮小した。
濃度−効果の関係
さらに、効果対時間プロファイルの確率論的シミュレーションから、濃度−効果関係が化合物A’について構築できた。各時点に対する濃度中央値と、それに対応するその特定の時点での効果の低、中央および高パーセンタイル値をプロットした。図14は、これらの線形的な関係を示す。各用量に対して、最高濃度と対応する効果が明らかとなる。水平の点線は最大プラセボ効果の中央値を示す。水平の実線はデュロキセチンの最大効果の中央値を示し、破線は5パーセンタイル値および95パーセンタイル値を示す。水平の線は%MTに対して同様の効果に達するための化合物A’の濃度に対応する。
化合物A’濃度の概算中央値が対応するデュロキセチンの最大効果およびそのパーセンタイル値に達するには、5パーセンタイル値、中央値および95パーセンタイル値に対してそれぞれ15、45および130 ng/mLである。さらに、2 ng/mLの血漿濃度は、プラセボにおいて見られる最大効果と同様の効果を示しうる。
実施例10:化合物A’および化合物B’の尿道閉鎖機能に対する作用と抗肥満作用の血漿中濃度比較
5−HT2C受容体作動薬である化合物A’および化合物B’は、ラットにおいて、ある血漿濃度では尿道抵抗増大作用と体重低下作用を示した。両薬物のそれぞれの作用における有効血漿中濃度については、実施例6および7で明らかにされた。実施例で示された通り、いずれの薬物においても、尿道抵抗増大作用を示す血漿中濃度は、体重低下作用を示す血漿中濃度よりも明らかに低かった。非臨床試験の結果は以下の通り解析された。
SUIの治療のために上市された医薬であるデュロキセチンの尿道抵抗増加作用の最大値は、ラットにおいて約10cmHOの上昇であったので(実施例2および5)、ラットにおいて尿道抵抗を10cmHO上昇させる効果(LPP10)は、治療上十分な作用を反映していると考えられる。加えて、化合物B’の上市されている用量(10mg、一日二回(bid))で処置された肥満症患者はプラセボ群に対して有意に大きな体重低下を示し、その差は3.8%であった(Blossom trial)。従って、ラットのLPP10における化合物Aおよび化合物Bの血漿濃度(それぞれ61 ng/mLおよび9.9 ng/mL;実施例6参照)を、肥満ラットにおいてプラセボ処置と3.8%の差をもってより大きな体重低下を示す血漿濃度(それぞれ670 ng/mLおよび140 ng/mL;実施例7参照)と比較した。化合物A’および化合物B’は、予想外にも、肥満症ラットにおいて3.8%の差をもってより大きな体重低下を示す血漿濃度よりもそれぞれ11倍および14倍低い血漿濃度においてラットで十分な尿道抵抗増大作用を示した。
インビトロにおけるヒト5−HT2C受容体に対するアゴニスト活性、ラットにおける尿道抵抗増大作用および肥満症ラットにおける体重減少作用などの3つの異なる望ましい効果それぞれに関する化合物A’の活性は、フリー体として比較した場合、化合物B’の活性よりも低かった。化合物A’フリー体に対する化合物B’ フリー体のそれぞれの活性の比は、同じ範囲であった(インビトロアゴニスト活性、尿道抵抗増大作用および体重低下作用について、それぞれ、3.3倍、6.2倍および4.8倍)。従って、上記2つの化合物の尿道抵抗増大作用および体重低下作用に対する活性の比は、主に5−HT2C受容体に対するアゴニスト作用の活性比によっていると解釈するのが自然である。
上記2つの化合物はいずれも、ラットにおいて、溶媒処置よりも大きな体重低下作用を示す濃度よりもかなり低い血漿濃度において、尿道抵抗を増加させた。体重低下作用に関して、5−HT2C受容体は視床下部において作用すると報告されているが、これに対して尿道抵抗増大作用に関しては、化合物A’は脊髄において作用することが明らかになった(実施例2〜4参照)。体重低下作用と尿道抵抗増大作用との作用部位の相違は、これらの異なる作用間での有効血漿濃度の相違を少なくとも部分的に説明すると考えられる。
これらの非臨床における知見は、化合物A’および化合物B’の尿道抵抗増大作用が、溶媒処置よりも3.8%の差をもってより大きな体重減少を示す血漿濃度よりも、明確に低い血漿濃度で得られたことを示した。上記SUI処置の血漿濃度では、BMIに基づいてSUI患者を選別する必要は無い。これは、患者が肥満症を有しているか否かに関わらず、SUI患者が体重低下作用を実質的に示さない血漿濃度の5−HT2C受容体アゴニストで処置できるためである。
化合物Bについて、SUIに対する治療効果が得られる血漿濃度を下記の2つの手法により解析した。
尿道閉鎖機能に対する効果を調べた臨床試験(尿道閉鎖反応の誘発閾値;実施例8)についてのPK/PD解析(実施例9)により、45 ng/mLの化合物Aが、Cmaxにおけるデュロキセチンの作用の平均と同様の尿道閉鎖反応誘発閾値低下作用を示すことが明らかとなった。ヒトにおける45 ng/mLの血漿濃度は、ラットにおいて尿道抵抗を10cmHO上昇させる血漿濃度(61 ng/mL)に近かったが、このことは、ラット解析の良好な予測可能性(1.4倍)を示すものである。加えてまた、PK/PD解析により、2 ng/mL超の化合物Aが尿道閉鎖機能に対して効果を示すが、この効果はプラセボ処置では得られないであろうこと、および、2 ng/mLの血漿濃度は、Cmaxにおけるデュロキセチンの作用の平均と同様の尿道閉鎖反応の誘発閾値を示す45 ng/mLの血漿濃度の22.5分の一であることが示された。
これに対して、ラットにおいて尿道抵抗を10cmHO上昇させる化合物Bの血漿濃度は9.9 ng/mLであったが、このことは、化合物Bは7.1 ng/mL(すなわち、9.9 ng/mLの1.4分の一)でヒトにおいて十分な尿道閉鎖作用を示すことを意味する。加えて、0.32ng/mL(すなわち、7.1 ng/mLの22.5分の一)の化合物Bがプラセボで得られる最大効果よりも大きい効果を示すと期待される。
上述のように、ラットにおいて、抗肥満薬としての最小効果を示す濃度よりも14倍低い血漿濃度の化合物Bが尿道抵抗を十分に増加させ得る。一方、上市された用量での定常状態における化合物Bの一日平均血漿濃度は、43 ng/mLであると報告されている(Blossom trial)。従って、43 ng/mLの14分の一である約3 ng/mLの血漿濃度で、ヒトにおいて十分な尿道閉鎖機能に対する効果を示すと見積もられ得る。この2つの解析手法により得られた値、3 ng/mLおよび7.1 ng/mLは概ね同じ範囲であり、ラットとヒトでの尿道機能データに基づく7.1 ng/mLの値の信頼性を増加させる。
実施例9および10における解析により、2 ng/mL超の化合物Aおよび0.32 ng/mL超の化合物Bがヒトにおける尿道閉鎖機能に対して一定の効果を示すこと、並びに、45 ng/mLの化合物Aおよび7.1 ng/mLの化合物Bが、SUI処置に関して上市された用量でのデュロキセチンと同じくらい効果的であり、これらの濃度は十分に効果的であることが示された。例えば、20mgの化合物A’は、投与30分後、3時間後および6時間後に尿道閉鎖機能に対して有意な効果を示したが、これらの時点における化合物Aの血漿濃度はそれぞれ、29 ng/mL、14 ng/mLおよび3.5 ng/mLであった。
肥満症の処置に必要な化合物Aの血漿濃度が解析された。肥満症の処置に関して上市された用量(10mg、bid)における化合物Bの血漿濃度は、一日内で26 ng/mL(Cmin)から56 ng/mL(Cmax)で変動し、定常状態における平均濃度は43 ng/mLである。この43 ng/mLという血漿濃度は、肥満症ラットにおいて溶媒処置よりも3.8%の差をもってより大きな体重低下を示す濃度より3.3倍低い値である。そして、670 ng/mLの化合物Aがプラセボよりも3.8%の差をもってより大きな体重低下を肥満症ラットで示したので、肥満症患者では、定常状態での平均血漿濃度で203 ng/mL(670 ng/mLよりも3.3倍小さい)で体重低下作用を示すと期待される。
更なる解析を行って、肥満症に対して十分な治療効果が期待できない化合物Aの血漿濃度を解明した。10mg、一日一回投与(QD)では化合物B’は、不十分な体重低下作用を示した(プラセボとの体重低下の差は2.6%であった;Blossom trial)が、定常状態における一日の平均血漿濃度は24 ng/mLであった。この血漿濃度24 ng/mLは、溶媒処置よりも3.8%の差をもってより大きな体重低下を肥満症ラットにおいて示す血漿濃度(140 ng/mL)よりも5.8倍低い。従って、定常状態における一日の平均血漿濃度が、670 ng/mLより5.8倍低い116 ng/mL以下である化合物Aは抗肥満療法としての十分な体重低下作用を示さないであろう。
体重低下作用を示さないでSUIの処置のための化合物Aおよび化合物Bの血漿濃度範囲を解析した。上記の解析により、2 ng/mLを超え203 ng/mL未満の化合物Aおよび0.32 ng/mLを超え43 ng/mL未満の化合物Bは、10mgの化合物B’の投与(bid)後に観察される程度の体重低下作用も示すことなく、SUIに対して治療効果を示す。加えて、2 ng/mLを超え116 ng/mL以下の化合物Aおよび0.32 ng/mLを超え24 ng/mL以下の化合物Bは、10mgの化合物B’の投与(qd)後に観察される程度の体重低下作用も示すことなく、SUIに対して治療効果を示す。尿道閉鎖機能を発揮する各薬剤の血漿濃度範囲は、抗肥満治療として十分な体重低下作用を示す血漿濃度範囲よりも、予想外に顕著に低い。加えて、10mgの化合物B’の投与(bid)群では57.9%の患者において副作用(例えば、8.8%に吐き気、32.5%に頭痛)が見られ、尿道閉鎖機能を増大させる(SUIに対する治療効果を示す)この血漿濃度では副作用が顕著に低減することを意味する。従って、本明細書で示される血漿濃度範囲で用いられる5−HT2C受容体アゴニストは、肥満症を有しない腹圧性尿失禁患者に対してであっても有利に投与でき、より少ない副作用しか有しない安全な薬剤として役立ち得る。
患者において有効血漿濃度を維持する好ましい持続時間は、標的疾患によって異なる。肥満症に対しては、患者において24時間にわたり有効血中濃度を超えるように5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度を維持すること、およびそれにより、該患者の食欲を低く維持し、患者の体重を効果的に低減することが必要である。そうでなければ、この患者は一度に食べ過ぎて望ましくない体重を得てしまう結果となる。これに対して、SUIに適した血漿濃度を維持する好ましい持続時間は、患者の要望に依存する。患者が1あるいは3時間の外出中のみSUIを防ぎたいケースでは、少なくとも、1あるいは3時間の有効持続時間を有する医薬がこの要求を満たすのに十分である。フルタイム勤務の場合には、少なくとも8〜12時間の有効性が好ましい。従って、好ましい有効持続時間は患者の要望に依存し、様々な有効持続時間を有する医薬、例えば、1〜24時間の持続時間を有する医薬が、SUIの処置に有用である。従って、1〜24時間の持続時間にわたって患者で有効血漿濃度を与える化合物A、化合物A’などの化合物Aの塩、化合物B、または化合物B’などの化合物Bの塩の患者への投与は、SUIの処置に有用である。また、1〜24時間の持続時間にわたって患者で有効血漿濃度を与える化合物A、化合物A’などの化合物Aの塩、化合物B、または化合物B’などの化合物Bの塩を含む医薬も、SUIの処置に有用である。
まとめると、1〜24時間の持続時間にわたり2 ng/mLを超え203 ng/mL未満の血漿濃度を与える、化合物Aまたは化合物A’などの化合物Aの塩の投与、および化合物A、化合物A’などの化合物Aの塩を含む医薬は、正常BMI、低BMIまたは高BMIのSUI患者においてSUIの処置に有用である。
さらに、1〜24時間の持続時間にわたり2 ng/mLを超え116 ng/mL以下の血漿濃度範囲を与える、化合物Aまたは化合物A’などの化合物Aの塩の投与、および化合物A、化合物A’などの化合物Aの塩を含む医薬は、SUI処置においてより好ましく、より少ない副作用しか引き起こさないであろう。
1〜24時間の持続時間にわたり0.32 ng/mLを超え43 ng/mL未満の血漿濃度を与える、化合物Bまたは化合物B’などの化合物Bの塩の投与、および化合物Bまたは化合物B’などの化合物Bの塩を含む医薬は、正常BMI、低BMIまたは高BMIのSUI患者においてSUIの処置に有用である。
さらに、1〜24時間の持続時間にわたり0.32 ng/mLを超え24 ng/mL以下の血漿濃度を与える、化合物Bまたは化合物B’などの化合物Bの塩の投与、および化合物Bまたは化合物B’などの化合物Bの塩を含む医薬は、SUI処置においてより好ましく、より少ない副作用しか引き起こさないであろう。
実施例11:生理食塩水を直腸内に高速でインフュージョンすることにより測定されるラット肛門閉鎖機能に対する化合物A’および化合物B’の作用
方法
雌性SD系ラット36匹を使用した。一晩ラットを絶食下で飼育した後、ウレタンを腹腔内投与して麻酔した。手術中はイソフルラン麻酔を追加した。開腹して直腸を露出させ、直腸を小さく切開した。ポリエチレンカテーテル(SP61、夏目製作所)を直腸の切開部より挿入し、その先端を肛門外口から5 mm付近に留置させた。カテーテルのもう一方の端を、三方活栓を用いて圧トランスデューサーおよびインフュージョンポンプに接続し、圧トランスデューサー、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介して直腸内の圧変化を記録した。薬物の静脈内投与のために、小切開により大腿静脈を露出させ、ポリエチレンカテーテル(SP45、夏目製作所)を大腿静脈へ留置した。
手術からの回復期間後、インフュージョンポンプを用いて生理食塩水を0.1 mL/secの速度で直腸内へ注入しながら、測定される圧の変化を観察した。肛門外口から生理食塩水の漏出が観察された際、直ちにインフュージョンを停止した。この過程において、測定される圧は、肛門外口からの流出が観察されるタイミングで、急に低下した。この実施例においては、一連の操作で直腸において測定された圧のピーク値を「Anal LPP」と定義した。Anal LPPの基準値を求めるために測定を少なくとも2回実施し、安定した基準値が得られた後に生理食塩水1mL/kg、化合物A’0.3若しくは1mg/mL/kgまたは化合物B’1mg/mL/kgをそれぞれ静脈内投与した。薬物投与5分後に同様の方法でAnal LPPを再び測定した。Anal LPPのプレ値からの差(Anal LPPの増加分)を計算した。薬物投与前後のAnal LPPの変化に関し、薬物投与群と溶媒投与群との平均値の差をWilliamsの片側検定もしくはStudentのt検定を用いて解析した。
結果
生理食塩水を直腸内に高速でインフュージョンすることにより、測定される圧は、肛門外口より生理食塩水の漏出が観察される前まで、増加した。この方法において、化合物A’の静脈内投与は用量依存的にAnal LPPを増加させ(表16)、1mg/kgにおける効果は統計的に有意であった。化合物B’の静脈内投与はAnal LPPを有意に増加させた(表16)。これらの成績は、化合物A’と化合物B’のいずれも、肛門の閉鎖機能を高めることを示唆する。
Figure 2019131902
実施例12:化合物A’によるラット肛門閉鎖機能増強作用に対する拮抗薬の影響
この実施例において、5−HT2C受容体拮抗薬SB242084(Abcam、Lot番号Ab120519)を用い、化合物A’による肛門閉鎖機能増強作用が5−HT2C受容体刺激を介するものかどうかを検討した。
方法
雌性SD系ラット18匹を使用した。一晩ラットを絶食下で飼育した後、ウレタンを腹腔内投与して麻酔した。手術中はイソフルラン麻酔を追加した。開腹して直腸を露出させ、直腸を小さく切開した。ポリエチレンカテーテル(SP61、夏目製作所)を直腸の切開部より挿入し、その先端を肛門外口から5 mm付近に留置させた。カテーテルのもう一方の端を、三方活栓を用いて圧トランスデューサーおよびインフュージョンポンプに接続し、圧トランスデューサー、電気信号増幅装置及びAnalog/Digital変換装置を介して直腸内の圧変化を記録した。薬物の静脈内投与のために、小切開により大腿静脈を露出させ、ポリエチレンカテーテル(SP45、夏目製作所)を大腿静脈へ留置した。
手術からの回復期間後、インフュージョンポンプを用いて生理食塩水を0.1 mL/secの速度で直腸内へ注入しながら、測定される圧の変化を観察した。肛門外口から生理食塩水の漏出が観察された際、直ちにインフュージョンを停止した。この実施例において、一連の操作で直腸において測定された圧のピーク値を「Anal LPP」と定義した。Anal LPPの基準値を求めるため測定を少なくとも2回実施し、安定した基準値が得られた後に溶媒(0.5mL/kg)またはSB242084(0.3mg/0.5mL/kg)を静脈内投与した.SB242084については、ジメチルアセトアミドとポリエチレングリコール400(1:1)の混液に溶解した。5分後、化合物A’1mg/mL/kgを静脈内投与し、さらにその5分後に、同様の方法でAnal LPPを再び測定した。Anal LPP のプレ値からの差(Anal LPP の増加分)を計算した。化合物A’の効果に対する拮抗薬の影響を分析するために、SB242084および化合物A’投与群と、溶媒および化合物A’投与群との間でのAnal LPPの平均値の差異をStudentのt検定を用いて解析した。
結果
化合物A’の静脈内投与は有意にAnal LPPを増加させた(9.2±3.0cmHO増加;9例)。一方、化合物A’投与前にSB242084を処置した群では、化合物A’によるAnal LPP増加作用は認められなかった(−2.6±4.1cmHO増加;9例;p<0.05)。このことから、化合物A’による肛門閉鎖機能増強作用が5−HT2C受容体刺激を介するものであることが示された。
本発明によれば、肥満の有無に関わらず腹圧性尿失禁患者に投与でき、また、副作用が低減され、腹圧性尿失禁の治療期間中の治療患者の生活の質(QOL)の低下を防ぐことができ得る治療薬として有用である。また、本発明によれば、肥満の有無に関わらず便失禁患者に投与でき、また、副作用が低減され、便失禁の治療期間中の治療患者の生活の質(QOL)の低下を防ぐことができ得る治療薬として有用である。


Claims (20)

  1. 5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、便失禁を治療または予防することに用いるための医薬。
  2. 5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、請求項1に記載の医薬。
  3. 5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、請求項1に記載の医薬。
  4. 5−HT2C受容体アゴニストを含んでなる、腹圧性尿失禁または便失禁を治療するための医薬であって、抗肥満薬としての最低用量よりも低い用量で投与される、医薬。
  5. 腹圧性尿失禁または便失禁を治療するための医薬であって、腹圧性尿失禁または便失禁の治療上有効量の5−HT2C受容体アゴニストを含み、前記治療上有効量が体重低下作用を有しない量であることを特徴とする、医薬。
  6. 5−HT2C受容体アゴニストが、N−メチル−N−(1−メチルエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピラジノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−3−アミン、またはその塩である、請求項1または2に記載の医薬。
  7. 5−HT2C受容体アゴニストが、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、またはその塩である、請求項1または2に記載の医薬。
  8. 5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、203ng/mL未満であるように投与される、請求項3に記載の医薬。
  9. 5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり2ng/mLを超え、116ng/mL以下であるように投与される、請求項3に記載の医薬。
  10. 5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、43ng/mL未満であるように投与される、請求項4に記載の医薬。
  11. 5−HT2C受容体アゴニストの血漿濃度が、1時間〜24時間の期間にわたり0.32ng/mLを超え、24ng/mL以下であるように投与される、請求項4に記載の医薬。
  12. 便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
    当該対象に5−HT2C受容体アゴニストの有効量を投与することを含む、
    方法。
  13. 腹圧性尿失禁または便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
    当該対象に抗肥満の治療で投与される最低用量よりも低い有効用量で投与することを含む、
    方法。
  14. 腹圧性尿失禁または便失禁をその必要のある対象において治療または予防する方法であって、
    当該対象に5−HT2C受容体アゴニストを、体重低下作用を有しない有効用量で投与することを含む、
    方法。
  15. 便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
  16. 抗肥満の治療方法に使用される最低用量よりも低い用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
  17. 体重低下作用を有しない用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防する方法に用いるための5−HT2C受容体アゴニスト。
  18. 便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。
  19. 抗肥満の治療方法に使用される最低用量よりも低い用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。
  20. 体重低下作用を有しない用量で投与されることを特徴とする、腹圧性尿失禁または便失禁を治療または予防することに用いるための医薬の製造における5−HT2C受容体アゴニストの使用。

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