JPWO2017122689A1 - ニッケル粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた焼結挙動と分散性を示し、結果としてデラミネーションを防止することができる導電ペースト用に適したニッケル粉末を提供する。【解決手段】酸化ニッケル及び水酸化ニッケルを含む被膜を有し、平均粒径が250nm以下のニッケル粉であって、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が55.0〜80.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜15.0%、ニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜40.0%であって、前記被膜の厚さの平均が3.0〜5.0nmである。

Description

本発明は、導電ペースト用に用いて好適なニッケル粉末に係り、特に、積層セラミックコンデンサの内部電極に用いられる焼結特性及び分散性に優れたニッケル粉末に関する。
従来、銀、パラジウム、白金、金等の貴金属粉末、あるいはニッケル、コバルト、鉄、モリブデン、タングステン等の卑金属粉末は、電子材料用として導電ペースト、特に積層セラミックコンデンサの内部電極用として用いられている。一般に積層セラミックコンデンサは、誘電体セラミック層と、内部電極として使用される金属層とが交互に重ねられ、誘電体セラミック層の両端に、内部電極の金属層に接続される外部電極が接続された構成となっている。ここで、誘電体を構成する材料としては、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム等の誘電率の高い材料を主成分とするものが用いられている。一方、内部電極を構成する金属としては、前述した貴金属粉末あるいは卑金属粉末が用いられるが、最近はより安価な電子材料が要求されているため、後者の卑金属粉末を利用した積層セラミックコンデンサの開発が盛んに行われており、特に金属ニッケル粉末が代表的である。
ところで、金属ニッケル粉末を内部電極として用いた積層セラミックコンデンサは、一般に次のような方法で製造されている。すなわち、チタン酸バリウム等の誘電体粉末を有機バインダーと混合し懸濁させ、これをドクターブレード法によりシート状に成形して誘電体グリーンシートを作成する。一方、内部電極用の金属ニッケル粉末を有機溶剤、可塑剤、有機バインダー等の有機化合物と混合して金属ニッケル粉末ペーストを形成し、これを前記グリーンシート上にスクリーン印刷法で印刷する。次いで、乾燥、積層および圧着し、加熱処理にて有機成分を除去してから、水素ガスの還元性雰囲気においてさらに昇温して1000〜1300℃またはそれ以上の温度で焼成し、この後、誘電体セラミック層の両端に外部電極を焼き付けて積層セラミックコンデンサを得る。
上記のような積層セラミックコンデンサの製造方法において、誘電体グリーンシートに金属ペーストを印刷し、積層及び圧着した後、加熱処理にて有機成分を蒸発除去する加熱処理は、通常大気中で250〜400℃で行われる。このように酸化雰囲気中で加熱処理を行うため、金属ニッケル粉末は酸化され、それにより体積の膨張が起きる。同時に金属ニッケル粉末は焼結を開始し体積の収縮が起り始める。
このように、積層セラミックコンデンサを製造する工程において、300℃付近の低温領域から酸化還元・焼結反応により金属ニッケル粉末に膨張・収縮による体積変化が生じる。このとき低温段階で金属ニッケル粉末の酸化挙動また焼結挙動が不安定であると、誘電体層と電極層に歪が生じやすく、結果としてクラックまたは剥離などのデラミネーションといわれる層状構造の破壊が起きるという問題があった。
上記のようなデラミネーションの問題を解決する手段として種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1では、特定の粒径に対するタップ密度がある限界値以上を有する金属ニッケル粉末を開示し、このような金属ニッケル粉末を用いることによって、ペーストに分散されたニッケル粉末と誘電体を焼成してコンデンサとしたときに、デラミネーションが起りにくいことが記載されている。
しかしながら、特許文献1では焼結挙動を改善する目的としてはそれなりの効果を上げているが、必ずしもデラミネーションを防止する方法としては十分ではなく、さらなる改善が望まれていた。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4では、デラミネーションを防止できるニッケル粉末が開示されている。具体的には、酸化性雰囲気下200〜400℃、加熱処理時間は1分〜10時間で熱処理を行うことによって得られるニッケル粉末である。
しかしながら、この方法では、250nmより細かい粒径においては急激な酸化が発生し、酸素含有量が増大、ニッケル粉末の凝集が増加する。このため、還元雰囲気中で焼成する際、ニッケル粉酸化物の還元によるガス発生と体積変化が大きくなるため、緻密な電極膜が得られなくなるとともに、積層電子部品のクラックやデラミネーションを引き起こす問題や凝集したニッケル粉末により共材との混合が不十分となり、デラミネーションを引き起こす問題が発生する。
特開平8−246001号公報 特開2000−045001号公報 特開2000−045002号公報 国際公開WO2004/020128号公報
従って、本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み、積層セラミックコンデンサの製造工程で用いられる平均粒径250nm以下のニッケル粉末において、優れた焼結挙動と分散性を示し、結果としてデラミネーションを防止することができる導電ペースト用に適したニッケル粉末を提供することを目的としている。より具体的には、加熱処理した際に、酸化還元反応による体積変化あるいは重量変化が少なく、さらに焼結開始温度が従来のニッケル粉末に比べてより高く、積層セラミックコンデンサを製造する際に用いる誘電体の焼結開始温度により近く、その結果、デラミネーションを防止することができる導電ペースト用ニッケル粉末を提供することを目的としている。
前述のとおり、積層セラミックコンデンサを製造する工程において、酸化還元反応によりニッケル粉末に膨張・収縮による体積変化が生じ、これにより、デラミネーションが生じる。したがって、ニッケル粉末の表面に緻密で厚い酸化被膜が形成されていれば、ニッケル粉末表面から内部への酸化の進行が抑制される。
そこで、本発明者等は、金属ニッケル粉末について鋭意研究を重ねた結果、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトルピーク全体に対する面積比により焼結挙動が変わり、特定の方法により製造され、特定の酸化被膜を有する金属ニッケル粉末が焼結特性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のニッケル粉末は、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルを含む被膜を有し、平均粒径が250nm以下、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が55.0〜80.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜15.0%、ニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜40.0%であって、前記被膜の厚さの平均が3.0〜5.0nmであることを特徴とする。
本発明のニッケル粉末によれば、優れた焼結挙動と分散性を示し、結果としてデラミネーションを防止することができる導電ペースト用に適したニッケル粉末を提供することができる。
本発明の実施例1、比較例1、比較例2および比較例3で得られたニッケル粉末の焼結挙動を示すグラフである。
本発明のニッケル粉末の個数平均粒径は、250nm以下である。更に、30〜250nmであることが好ましく、50〜250nmの範囲の微粒子であればさらに好ましく、140〜250nmの範囲の微粒子であれば、より好適である。なお、本発明のニッケル粉末の平均粒径は、走査電子顕微鏡によりニッケル粉末の一次粒子の写真を撮影し、その写真から画像解析ソフトを使用して、粒子500個以上の粒径を測定し、得られたニッケル粉末の粒度分布より、その個数平均粒径を算出したものである。このとき、粒径は粒子を包み込む最小円の直径である。
また、本発明のニッケル粉の個数平均粒子径Dと比表面積径dの比(d/D)は0.7以上が好ましい。本発明の比表面積径とは、粒子を真球と仮定してニッケル微粉の比表面積から計算したものである。d/Dが0,7以上であれば、良好なペーストが得やすく、ペーストを塗布することによって得られる膜の膜密度が良くなり、MLCCの製造工程において、良好な焼結性となる。
また、ニッケル粉末のBETによる比表面積は、2〜30m/gであることが好ましい。
さらに、本発明のニッケル粉末の粒子形状は、球状であることが焼結特性また分散性を向上させるために望ましい。本発明の球状とは、アスペクト比が1.2以下、円形度係数が0.675以上であることをいう。アスペクト比は、粒子を包み込む最小楕円の長径と短径の比である。また、円形度係数とは、粒子を囲む最小楕円の面積をS、周囲長をLとしたとき、4πS/(L×L)で定義される値である。また、ニッケル粉末の形状が球状であることにより、MLCCの内部電極に加工した際に充填率が高くなるとともに平坦性が良好となり、クラックとデラミネーションを抑制できる。
本発明のニッケル粉末は、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が55.0〜80.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜15.0%、ニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜40.0%である。換言すると、本発明のニッケル粉末の表面に形成された酸化ニッケル及び水酸化ニッケルを含む被膜を有する。この被膜の厚さの平均は3.0〜5.0nmである。
さらに、本発明のニッケル粉末は、赤外線吸収スペクトル分析を行うと、金属ニッケルに化学的に結合するOH基に起因する波数が3600〜3700cm−1の吸収ピークを有するものである。
このように特定の厚さの緻密な酸化ニッケル及び水酸化ニッケル被膜を形成していることによって、加熱処理した際に、特に、積層セラミックコンデンサの製造工程で有機成分除去のための300〜400℃の温度域で加熱された際に、ニッケルの酸化還元による体積および重量の変化を少なく抑えることが可能となる。
本発明のニッケル粉末は、表面に強固な酸化ニッケル及び水酸化ニッケル被膜を有しているので、焼結開始温度が従来のニッケル粉末に比べてより高く、積層セラミックコンデンサを製造する際に用いる誘電体の焼結開始温度により近い。したがって、本発明のニッケル粉末では、加熱時の酸化挙動また焼結挙動が従来のニッケル粉末に比べ優れているので、デラミネーションを有効に防止することができる。
また、本発明のニッケル粉末は、純水等の溶媒での分散性が良い。
本発明のNi2p3/2スペクトル全体とは、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、金属ニッケルに帰属されるピーク、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークおよびニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークに起因するスペクトルである。各スペクトルの面積比は、得られたNi2p3/2スペクトルをピーク分離して、各スペクトルの面積を算出し、その総和に対する各スペクトルの面積割合を求める。
本発明の被膜の厚さは、透過型電子顕微鏡にて、ニッケル粉末試料の格子像を観察し、ニッケル粉末表面の被膜厚さを6点測定して、その平均を求めたものである。
より好ましくは、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が60.0〜75.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が7.0〜13.0%、ニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が12.0〜33.0%であって、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さの平均が3.5〜4.5nmである。
[ニッケル粉末の製造方法]
本発明のニッケル粉末は、例えば、気相法や液相法など既知の方法で製造することができる。特に塩化ニッケルガスと還元性ガスとを接触させることによりニッケル粉末を生成する気相還元法、あるいは熱分解性のニッケル化合物を噴霧して熱分解する噴霧熱分解法は、生成する金属微粉末の粒径を容易に制御することができ、さらに球状の粒子を効率よく製造することができるという点において好ましい。特に、塩化ニッケルガスを還元性ガスと接触させることによる気相還元法は、生成するニッケル粉末の粒径を精密に制御でき、さらに粗大粒子の発生を防止できる点から好ましい。
気相還元法においては、気化させた塩化ニッケルのガスと水素等の還元性ガスとを反応させる。この場合に固体の塩化ニッケルを加熱し蒸発させて塩化ニッケルガスを生成してもよい。しかしながら、塩化ニッケルの酸化または吸湿防止、およびエネルギー効率を考慮すると、金属ニッケルに塩素ガスを接触させて塩化ニッケルガスを連続的に発生させ、この塩化ニッケルガスを還元工程に直接供給し、次いで還元性ガスと接触させ塩化ニッケルガスを連続的に還元してニッケル微粉末を製造する方法が有利である。気相還元法は、個数平均粒子径Dと結晶子径dの比(d/D)が0.40以上のニッケル粉末を高い収率で得ることができる。
ニッケルを主成分とする合金粉末の製造方法に使用される場合の塩化ニッケルガス以外の金属塩化物ガスは、三塩化珪素(III)ガス、四塩化珪素(IV)ガス、モノシランガス、塩化銅(I)ガス、塩化銅(II)ガス、塩化銀ガス、塩化モリブデンガス(III)ガス、塩化モリブデン(V)ガス、塩化鉄(II)ガス、塩化鉄(III)ガス、塩化クロム(III)ガス、塩化クロム(VI)ガス、塩化タングステン(II)ガス、塩化タングステン(III)ガス、塩化タングステン(IV)ガス、塩化タングステン(V)ガス、塩化タングステン(VI)ガス、塩化タンタル(III)ガス、塩化タンタル(V)ガス、塩化コバルトガス、塩化レニウム(III)ガス、塩化レニウム(IV)ガス、塩化レニウム(V)ガス、ジボランガス、ホスフィンガス等及びこれらの混合ガスが挙げられる。
また還元性ガスには、水素ガス、硫化水素ガス、アンモニアガス、一酸化炭素ガス、メタンガスおよびこれらの混合ガスが挙げられる。特に好ましくは、水素ガス、硫化水素ガス、アンモニアガス、およびこれらの混合ガスである。
気相還元反応によるニッケル粉末の製造過程では、塩化ニッケルガスと還元性ガスとが接触した瞬間にニッケル原子が生成し、ニッケル原子どうしが衝突・凝集することによってニッケル粒子が生成し、成長する。そして、還元工程での塩化ニッケルガスの分圧や温度等の条件によって、生成するニッケル粉末の粒径が決まる。上記のようなニッケル粉末の製造方法によれば、塩素ガスの供給量に応じた量の塩化ニッケルガスが発生するから、塩素ガスの供給量を制御することで還元工程へ供給する塩化ニッケルガスの量を調整することができ、これによって生成するニッケル粉末の粒径を制御することができる。
さらに、塩化ニッケルガスは、塩素ガスと金属との反応で発生するから、固体塩化ニッケルの加熱蒸発により塩化ニッケルガスを発生させる方法とは異なり、キャリアガスの使用を少なくすることができるばかりでなく、製造条件によっては使用しないことも可能である。したがって、気相還元反応の方が、キャリアガスの使用量低減とそれに伴う加熱エネルギーの低減により、製造コストの削減を図ることができる。
また、塩化工程で発生した塩化ニッケルガスに不活性ガスを混合することにより、還元工程における塩化ニッケルガスの分圧を制御することができる。このように、塩素ガスの供給量もしくは還元工程に供給する塩化ニッケルガスの分圧を制御することにより、ニッケル粉末の粒径を制御することができ、粒径のばらつきを抑えることができるとともに、粒径を任意に設定することができる。
例えば、出発原料である塩化ニッケルは、純度は99.5%以上の粒状、塊状、板状等の金属ニッケルを、まず塩素ガスと反応させて塩化ニッケルガスを生成させる。その際の温度は、反応を十分進めるために800℃以上とし、かつニッケルの融点である1453℃以下とする。反応速度と塩化炉の耐久性を考慮すると、実用的には900℃〜1100℃の範囲が好ましい。
次いで、この塩化ニッケルガスを還元工程に直接供給し、水素ガス等の還元性ガスと接触反応させる。その際に、塩化ニッケルガスを適宜アルゴン、窒素等の不活性ガスで希釈して塩化ニッケルガスの分圧を制御することができる。塩化ニッケルガスの分圧を制御することにより、還元部で生成する金属粉末の粒度分布等の品質を制御することができる。これにより生成する金属粉末の品質を任意に設定できるとともに、品質を安定させることができる。還元反応の温度は反応完結に十分な温度以上であればよく、ニッケルの融点以下が好ましく、経済性を考慮すると900℃〜1100℃が実用的である。
このように還元反応を行なったニッケル粉末を生成したら、生成したニッケル粉末を冷却する。冷却の際、生成したニッケルの一次粒子同士の凝集による二次粒子の生成を防止して所望の粒径のニッケル粉末を得るために、窒素ガス等の不活性ガスを吹き込むことにより、還元反応を終えた1000℃付近のガス流を400〜800℃程度までに急速冷却することが望ましい。その後、生成したニッケル粉末を、例えばバグフィルター等により分離、回収する。
噴霧熱分解法によるニッケル粉末の製造方法では、熱分解性のニッケル化合物を原料とする。具体的には、硝酸塩、硫酸塩、オキシ硝酸塩、オキシ硫酸塩、塩化物、アンモニウム錯体、リン酸塩、カルボン酸塩、アルコキシ化合物などの1種または2種以上が含まれる。このニッケル化合物を含む溶液を噴霧して、微細な液滴を作る。このときの溶媒としては、水、アルコール、アセトン、エーテル等が用いられる。また、噴霧の方法は、超音波または二重ジェットノズル等の噴霧方法により行う。このようにして微細な液滴とし、高温で加熱して金属化合物を熱分解し、ニッケル粉末を生成する。このときの加熱温度は、使用される特定のニッケル化合物が熱分解する温度以上であり、好ましくは金属の融点付近である。
液相法によるニッケル粉末の製造方法では、硫酸ニッケル、塩化ニッケルあるいはニッケル錯体を含むニッケル水溶液を、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物中に添加するなどして接触させてニッケル水酸化物を生成し、次いでヒドラジンなどの還元剤でニッケル水酸化物を還元し金属ニッケル粉末を得る。このようにして生成した金属ニッケル粉末は、均一な粒子を得るために必要に応じて解砕処理を行う。
以上の方法で得られたニッケル粉末は、残留する原料を除去するため、液相中に分散させ、洗浄を行うことが好ましい。例えば、以上の方法で得られたニッケル粉末を、pHや温度を制御した特定の条件で炭酸水溶液中に懸濁させて処理を行う。炭酸水溶液で処理することにより、ニッケル粉末の表面に付着している塩素などの不純物が十分に除去されるとともに、ニッケル粉末の表面に存在する酸化ニッケルなどの酸化物、水酸化ニッケルなどの水酸化物や粒子同士の摩擦などにより表面から離間して形成された微粒子が除去され、水中の溶存酸素により酸化ニッケルと水酸化ニッケルからなる薄く均一な被膜を再形成することができる。炭酸水溶液での処理方法としては、ニッケル粉末と炭酸水溶液を混合する方法、あるいはニッケル粉末を純水で一旦洗浄した後の水スラリー中に炭酸ガスを吹き込むか、あるいはニッケル粉末を純水で一旦洗浄した後の水スラリー中に炭酸水溶液を添加して処理することもできる。
本発明のニッケル粉末に硫黄を含有させる方法は、特に限定されるものではなく、例えば以下の方法を採用することができる。
(1)上記還元反応中に硫黄含有ガスを添加する方法
(2)ニッケル粉末を硫黄含有ガスと接触処理する方法
(3)ニッケル粉末と固体の硫黄含有化合物を乾式で混合する方法
(4)ニッケル粉末を液相中に分散させたスラリー中に硫黄含有化合物溶液を添加する方法
(5)ニッケル粉末を液相中に分散させたスラリー中に硫黄含有ガスをバブリングする方法
特に、硫黄含有量を精密に制御できる点や硫黄を均一に添加できる観点から(1)および(4)の方法が好ましい。(1)、(2)、(5)の方法において使用される硫黄含有ガスは、特に限定されるものではなく、硫黄蒸気、二酸化硫黄ガス、硫化水素ガス等、還元工程の温度下において気体であるガスをそのまま、あるいは希釈して使用することができる。この中でも常温で気体であり流量の制御が容易な点や不純物の混入のおそれの低い点から二酸化硫黄ガス、および硫化水素ガスが有利である。
前述の洗浄工程および硫黄添加工程の後、ニッケル粉末スラリーを乾燥する。乾燥方法は特に限定されるものではなく、既知の方法を使用することができる。具体的には高温のガスと接触させ乾燥する気流乾燥、加熱乾燥、真空乾燥などが挙げられる。このうち、気流乾燥は粒子同士の衝突による硫黄含有層の破壊がないため好ましい。
上記のようにして得られたニッケル粉末に対して、特定の条件にて酸化処理を施す。酸化処理の具体的な方法としては、酸化性ガス(例えば、酸素ガスやオゾンガス)を含む雰囲気下(例えば、空気中、酸素ガスの雰囲気中、酸素ガスを含む不活性ガス(窒素、アルゴンなど)の雰囲気下など)において、加熱処理を行う方法が挙げられる。このときの最適な加熱処理温度は、粒径によって異なるが、積層セラミックコンデンサの製造工程で用いられる平均粒径250nm以下では、140〜180℃が好ましく、特に平均粒径140〜250nmでは、空気中において、160〜180℃で1分〜4時間保持することが好ましい。X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が55.0〜80.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜15.0%となるように、上記熱処理条件(温度、時間)を調整し、適宜行われる。このように、ニッケル粉末を酸化処理することにより、さらに強固な酸化ニッケルの被膜が形成される。
本発明のニッケル粉末は、ペースト原料として用いることができる。より好ましくは、上記ニッケル粉末と、有機溶媒を含むニッケルペーストである。また、必要に応じて、エチルセルロース等の有機バインダー、分散剤、及び塗布しようとするセラミックスの未焼成粉を含んでいても良い。
このニッケルペーストは、上記ニッケル粉末と、例えば、ターピネオール等の有機溶媒、必要に応じて、エチルセルロース等の有機バインダー、分散剤、及び塗布しようとするセラミックスの未焼成粉を加え、3本ロールで混練するといった公知の方法で、容易に、好ましい特性のニッケルペーストを製造することができる。有機溶媒としては、アルコール、アセトン、プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、エーテル、石油エーテル、ミネラルスピリット、その他のパラフィン系炭化水素溶剤、あるいは、ブチルカルビトール、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ジヒドロターピネオールアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、カルビルアセテート、ターピニルアセテート、リナリールアセテート等のアセテート系や、ジヒドロターピニルプロピオネート、ジヒドロカルビルプロピオネート、イソボニルプロピオネートなどのプロピオネート系溶剤、エチルセロソルブやブチルセロソルブなどのセロソルブ類、芳香族類、ジエチルフタレートなどが挙げられる。
また、有機バインダーとしては、樹脂結合剤が好ましく、例えばエチルセルロース、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
分散剤としては、周知の適宜のものを用い得るが、例えば、ビニル系ポリマー、ポリカルボン酸アミン塩、ポリカルボン酸系等を用いることができる。
上記のようにして得られた本発明のニッケル粉末は、その表面に、ある程度の厚みと緻密度をもった酸化ニッケル及び水酸化ニッケルを含む被膜を有しているので、積層セラミックコンデンサの製造工程において優れた焼結挙動を示し、デラミネーションの発生を防止することができる。より具体的には、加熱処理した際、酸化還元反応による体積変化あるいは重量変化が少ないことは勿論のこと、焼結開始温度が従来のニッケル粉末に比べてより高いため、積層セラミックコンデンサを製造する際に用いる誘電体の焼結開始温度により近くなり、その結果、デラミネーションの発生を有効に防止することができる。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
[実施例1]
塩化ニッケルと水素を反応させる気相反応法の後、純水中および炭酸水溶液中で洗浄を行い、ニッケル粉末を液相中に分散させたスラリー中に硫黄含有化合物溶液を添加し、乾燥させて、ニッケル粉末を用意した。得られたニッケル粉末の個数平均粒径は191nm、平均アスペクト比は1.2、平均円形度係数は0.68の球状ニッケル粉であることが確認された。また、比表面積は4.0m/gであり、比表面積径は168nmであった。さらに、個数平均粒径dと比表面積径の比d/Dは0.88であった。
上記ニッケル粉末を酸化性雰囲気下において175℃で4時間の酸化処理を行い、ニッケル粉末を得た。酸素含有率、平均粒径、X線光電子分光分析(XPS)測定、分散性評価、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ、2%熱収縮温度、比表面積径、個数平均粒径と比表面積径の比の測定結果を表1、焼結挙動の結果を図1に示した。
また、実施例1のニッケル粉末は、赤外線吸収スペクトル分析を行うと、金属ニッケルに化学的に結合するOH基に起因する波数が3600〜3700cm−1の吸収ピークが観察された。
[比較例1]
酸化性雰囲気下において155℃で2時間の酸化処理を行った以外は実施例1と同様に試料を作製し、ニッケル粉末を得た。酸素含有率、平均粒径、X線光電子分光分析(XPS)測定、分散性評価、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ、2%熱収縮温度、比表面積径、個数平均粒径と比表面積径の比の測定結果を表1、焼結挙動の結果を図1に示した。
[比較例2]
酸化処理を行わなかった以外は実施例1と同様に試料を作製し、ニッケル粉末を得た。酸素含有率、平均粒径、X線光電子分光分析(XPS)測定、分散性評価、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ、2%熱収縮温度、比表面積径、個数平均粒径と比表面積径の比の測定結果を表1、焼結挙動の結果を図1に示した。
[比較例3]
酸化性雰囲気下において230℃で2時間の酸化処理を行った以外は実施例1と同様に試料を作製し、ニッケル粉末を得た。酸素含有率、平均粒径、X線光電子分光分析(XPS)測定、分散性評価、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ、2%熱収縮温度、比表面積径、個数平均粒径と比表面積径の比の測定結果を表1、焼結挙動の結果を図1に示した。
測定
上記各実施例および比較例のニッケル粉末の酸素含有率、平均粒径、X線光電子分光分析(XPS)による金属ニッケルと表面酸化物、表面水酸化物の面積の割合、分散性評価、酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ、2%熱収縮温度の測定方法を下記に示す。
1)酸素含有率
試料のニッケル粉末をニッケル製のカプセルに充填し、これを黒鉛るつぼに入れ、アルゴン雰囲気中で500℃に加熱し、このとき発生した一酸化炭素をフーリエ変換型赤外分光光度計により定量し、ニッケル粉末中の酸素含有率を求めた。
2)平均粒径
電子顕微鏡により試料の写真を撮影し、その写真から画像解析ソフトを使用して、粉末900個の粒径を測定してその個数平均粒径を算出した。このとき、粒径は粒子を包み込む最小円の直径である。
3)X線光電子分光分析(XPS)測定
X線光電子分光分析装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、K−ALPHA)を用い、粉末表面のNi2p3/2スペクトルを測定し、分析装置に付属する解析ソフト「Avantage Ver.5.951」を用い、そのスペクトルをピーク分離して、Ni2p3/2スペクトル全体に対する金属ニッケルのピーク、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピーク、ニッケルと水酸化物の結合状態に帰属されるピークの面積比を算出した。
4)分散性評価
ニッケル粉末0.05gを純水100gに入れ、超音波分散機(株式会社ソニックテクノロジー、GSD600AT)にて1分間、分散を行った。試料の分散処理後、3μmのメンブレンフィルターを用い、減圧濾過を行い、メンブレンフィルターを全量スラリーが通過するのに擁した時間が30秒以内であれば良(○)、30秒より時間がかかった場合は不良(×)とした。
5)酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜の厚さ
ニッケル粉末を、コロジオン膜を張った銅製シートメッシュ上に直接振りかけ、その後カーボンを蒸着させ測定試料を作成した。次いで、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JEM−2100F)を用い、加速電圧200kVの条件で測定試料の格子像を観察し、ニッケル粉末表面の酸化ニッケル及び水酸化ニッケルの被膜厚さを6点測定し、その平均を算出した。
6)2%熱収縮温度及び焼結挙動
ニッケル粉末1g、しょうのう3重量%およびアセトン3重量%を混合し、内径5mm、長さ10mmの円柱状の金型に充填し、その後面圧1トンの荷重をかけ試験ピースを作成した。この試験ピースを、熱膨張収縮挙動(diratometry)測定装置(TMA、8310、株式会社リガク社製)を用い、窒素ガス(水素ガス2%含有)の雰囲気下で昇温速度10℃/分の条件で測定を行った。また、熱膨張収縮挙動測定装置(TMA)により測定される2%熱収縮の温度を2%熱収縮温度とした。
7)比表面積
BET比表面積測定装置(株式会社マウンテック社製)を用いて、窒素気流下で160℃、1時間の前処理後、比表面積測定を行い、その比表面積Sから、下記式(式1)を用いて比表面積径dを算出した。ここで、ρはニッケルの真密度である。さらに、個数平均粒子径Dと比表面積径dの比を算出した。
Figure 2017122689
Figure 2017122689
表1から明らかなように、比較例1、2のニッケル粉末よりも表面酸化物の割合が高い実施例1のニッケル粉末では、同様に表面酸化物の割合が高い比較例3のニッケル粉末より分散性評価が優れていた。このことから、実施例1のニッケル粉末は分散性が優れているため、積層セラミックコンデンサを製造する際にニッケル粉と共材との混合が十分となり、デラミネーションの防止が図られることが推定される。
また、実施例1のニッケル粉末の被膜の厚さは比較例1、2のニッケル粉末よりも大きいことが分かる。
さらに2%熱収縮温度において、実施例1のニッケル粉末は比較例1、2のニッケル粉末よりも高く、また、図1の焼結挙動において、300〜400℃の低温領域での体積変化が全くなく焼結挙動が安定している。
以上の結果から、本発明のニッケル粉末は、積層セラミックコンデンサの製造工程において優れた焼結挙動を示し、また分散性に優れているため、結果として、デラミネーションの防止が図られることが推定される。
以上説明したように、本発明のニッケル粉末によれば、平均粒径250nm以下において、焼結挙動が従来のニッケル粉末に比べて非常に安定しており、低温領域でのニッケル粉末の収縮および膨張がなく、また分散性に優れており、従って、本発明のニッケル粉末を使用したペーストは、積層セラミックコンデンサの製造過程においてデラミネーションの発生を防止することができるという効果を奏する。
本発明によれば、焼結挙動が従来のニッケル粉末に比べて非常に安定しており、低温領域でのニッケル粉末の収縮および膨張がなく、また、分散性に優れており、MLCCの製造に好適なニッケル粉を提供することができる。

Claims (1)

  1. 酸化ニッケル及び水酸化ニッケルを含む被膜を有し、平均粒径が250nm以下であり、X線光電子分光法(XPS)によるニッケル粉末表面層のニッケルの化学結合状態の解析において、ニッケルと酸素の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が55.0〜80.0%、金属ニッケルのピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜15.0%、ニッケルと水酸基の結合状態に帰属されるピークのNi2p3/2スペクトル全体に対する面積比が5.0〜40.0%であって、前記被膜の厚さの平均が3.0〜5.0nmであることを特徴とするニッケル粉末。
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