JP2014029013A - 複合ニッケル粒子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有し、酸素元素を0.2〜2.5質量%の範囲内で含有する複合ニッケル粒子。水酸化物又は酸化物の被膜は、その平均厚さが1〜6nmの範囲内にあって、X線光電子分光によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されるものであり、かつX線回折により結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルが観測されない。
【選択図】図2
Description
本実施の形態の複合ニッケル粒子は、金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子である。この複合ニッケル粒子は、酸素元素を0.2〜2.5質量%の範囲内で含有するとともに、水酸化物又は酸化物の被膜は、その平均厚さが1〜6nmの範囲内にあって、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されるものであり、かつX線回折により結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルが観測されないという特徴を有している。
次に、本実施の形態の複合ニッケル粒子の製造方法について説明する。
A)金属ニッケルの前駆体であるニッケル塩を有機溶媒に溶解して、ニッケル錯体を生成させた錯化反応液を得る工程、
B)錯化反応液を、マイクロ波照射によって加熱して、複合ニッケル粒子のスラリーを得る工程、
C)複合ニッケル粒子のスラリーから複合ニッケル粒子を単離する工程、
を具える方法が好ましい。
ニッケル前駆体(ニッケル塩)としては、例えば塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、カルボン酸ニッケル、Ni(acac)2(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸ニッケル等を挙げることができる。これらの中でも、塩化ニッケル(II)が最も好ましい。例えば、塩化ニッケル六水和物(NiCl2・6H2O)は、錯体であるtrans―[NiCl2(H2O)4]と、それに弱く結合した2個の水分子からなり、6個の水分子のうち4個のみが直接ニッケルと結合した構造を有している。このような構造のニッケル六水和物の水分子は容易にアミンなどによって置換され得るため、アミンと混合することで容易にアミン錯体を形成することができる。ニッケル前駆体の一部もしくは全部として塩化ニッケル(II)を用いることで、結晶性が高い金属ニッケルを生成することができる。また、塩化ニッケルは、カルボン酸ニッケルなどを用いる場合に比べ、アミド由来の水分の副生成を抑制することができる。
本工程では、ニッケル塩と有機溶媒との錯形成反応によって得られた錯化反応液を、マイクロ波照射によって加熱し、錯化反応液中のニッケルイオンを還元して金属ニッケルを生成させ、複合ニッケル粒子のスラリーを得る。マイクロ波照射によって加熱する温度は、得られる複合ニッケル粒子の形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上とすることがよい。加熱温度の上限は特にないが、処理を効率的に行う観点からは例えば270℃以下とすることが好適である。なお、マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
本工程では、マイクロ波照射によって加熱して得られる複合ニッケル粒子スラリーを、例えば、静置分離し、上澄み液を取り除いた後、適当な溶媒を用いて洗浄し、乾燥することで、複合ニッケル粒子が得られる。
SEM(走査電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子径を求め、平均粒子径を算出した。具体的には、抽出した微粒子のそれぞれについて面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として一次粒子の平均粒子径とした。
また、BET測定による平均粒子径(BET換算径)は、ニッケルナノ粒子の単位重量当たりの表面積(BET値)を実測し、そのBET値から下記式を用いてBET換算径を算出した。
BET換算径(nm)={[6÷BET値(m2/g)]÷真密度(g/cm3)}×1000
また、CV値(変動係数)は、(標準偏差)÷(平均粒子径)によって算出した。なお、CV値が小さいほど、粒子径がより均一であることを示す。
粉末X線回折(XRD)結果からシェラーの式により算出した。
無作為に200個抽出した複合ニッケル粒子の表面を、加速電圧300KVの透過型電子顕微鏡で観察し、コントラストの濃い格子面間隔からも金属Niと判別できる末端から、コントラストの薄い部分の末端までの長さを測定した。10個の複合ニッケル粒子における測定結果の平均を水酸化物又は酸化物の被膜の平均厚みとした。
試料を5Φ×2mmの円柱状成型器に入れ、プレス成型して得られる成型体を作製し、窒素ガス(水素ガス3%含有)の雰囲気下で、熱機械分析(TMA)および熱重量分析(TGA)を行った。また、熱機械分析装置(TMA)により測定される5%熱収縮の温度を5%熱収縮温度とした。
脱バインダー時微分ピーク温度は、窒素下でTGAを測定し、その減少率の微分から燃焼のピーク温度を算出し、そのピーク温度位置を微分ピーク温度とした。
<溶解工程>
酢酸ニッケル四水和物60.0g(241.1mmmol)にオレイルアミン690g(2.58mol)を加え、窒素フロー下で140℃、20分間加熱することによって酢酸ニッケルをオレイルアミンに溶解させた。
<還元工程>
次いで、その溶液にマイクロ波を照射して250℃まで加熱し、その温度を5分保持することによって複合ニッケル粒子スラリーを得た。
<洗浄・乾燥工程>
複合ニッケル粒子スラリーを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いて3回洗浄し、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して複合ニッケル粒子を得た。元素分析の結果、C;0.5、O;1.3(単位は質量%)であった。
<炭酸水調製>
純水にCO2ガスをバブリングさせて、pHが4.5となるように炭酸水を調製した。
<炭酸洗浄>
複合ニッケル粒子10gに炭酸水100gを加えて1回洗浄を行い、メタノールでさらに1回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して複合ニッケル粒子を得た。元素分析の結果、C;0.6、O;1.6(単位は質量%)であった。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは3nmであった。得られた複合ニッケル粒子(BET値;8.4m2/g、真密度;8.6g/cm3)の平均粒子径、CV値を表1に、5%熱収縮温度、及び脱バインダー時の温度変化の微分ピークを表2に示した。また、この複合ニッケル粒子の結晶子径は、22nmであった。
<溶解工程>
ギ酸ニッケル二水和物6.0g(32.6mmmol)と塩化ニッケル六水和物54.0g(227.8mmol)にオレイルアミン690g(2.58mol)を加え、窒素フロー下で140℃、20分間加熱することによって、ギ酸ニッケルと塩化ニッケルをオレイルアミンに溶解させた。
<還元工程>
次いで、その溶液にマイクロ波を照射して250℃まで加熱し、その温度を5分間保持することによって、複合ニッケル粒子スラリーを得た。
<洗浄・乾燥工程>
複合ニッケル粒子スラリーを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いて3回洗浄し、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して複合ニッケル粒子を得た。元素分析の結果、C;0.4、O;1.3、S;<0.01、Cl;0.13(単位は質量%)であった。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは3nmであった。得られた複合ニッケル粒子(BET値;8.5m2/g、真密度;8.7g/cm3)の平均粒子径、CV値を表1に、5%熱収縮温度、及び脱バインダー時微分ピーク温度を表2に示した。また、この複合ニッケル粒子の結晶子径は、30nmであった。
<炭酸水調製>
純水にCO2ガスをバブリングさせて、pHが4.5となるように炭酸水を調製した。
<炭酸洗浄>
実施例1−2で得られた複合ニッケル粒子10gに炭酸水100gを加えて1回洗浄を行い、メタノールでさらに1回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して複合ニッケル粒子を得た。元素分析の結果、C;0.6、O;2.0、S;<0.01、Cl;<0.01(単位は質量%)であった。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。得られた複合ニッケル粒子(BET値;8.5m2/g、真密度;8.7g/cm3)の平均粒子径、CV値を表1に、5%熱収縮温度、及び脱バインダー時微分ピーク温度を表2に示した。
実施例1−2で得られた複合ニッケル粒子10gに水100gを加えて5回洗浄して塩素を除去し、メタノールでさらに1回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して複合ニッケル粒子を得た。元素分析の結果、C;0.5、O;3.5、S;<0.1、Cl;<0.04(単位は質量%)であった。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは8nmであった。得られた複合ニッケル粒子(BET値;8.8m2/g、真密度;7.8g/cm3)の平均粒子径、CV値を表1に、5%熱収縮温度、及び脱バインダー時微分ピーク温度を表2に示した。
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)とギ酸ニッケル二水和物226.4g(1.23mol)にオレイルアミン7087g(26.5mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物166g(0.9mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2(平均粒子径;120nm、CV値;0.16、5%熱収縮温度;390℃、結晶子径;39nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.3、O;0.6、Cl;0.09(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。実施例2−2で得られた複合ニッケル粒子2のSEM写真(×5万倍)を図5に示した。また、複合ニッケル粒子2のTMAのチャートを図6に示した。
塩化ニッケル六水和物581g(2.45mol)、ギ酸ニッケル二水和物193g(1.05mol)、及びドデシルアミン9360g(35mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子3(平均粒子径;80nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;345℃、結晶子径;32nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.6、Cl;0.12(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。実施例2−3で得られた複合ニッケル粒子3のSEM写真を図7に示した。また、複合ニッケル粒子3のTEM写真を図8A示した。また、図8Bは、図8Aに示した複合ニッケル粒子3の結晶格子を模式的に示した説明図であり、一点鎖線の斜線は結晶格子模様を表している。図8Aでは、図8Bに示したように、結晶格子模様がはっきりと観察されており、単結晶に近いことが推測された。
塩化ニッケル六水和物1896g(8mol)とギ酸ニッケル二水和物368g(2mol)にオレイルアミン10700g(40mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
塩化ニッケル六水和物2133g(9mol)、ギ酸ニッケル二水和物184g(1mol)、硝酸銀0.85g(0.005mol)及びドデシルアミン13375g(50mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子5(平均粒子径;130nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;415℃、結晶子径;38nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.3、O;0.7、Cl;0.11(単位は質量%)であった(C/O比=0.43)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。実施例2−5で得られた複合ニッケル粒子5のSEM写真を図9に示した。
塩化ニッケル六水和物1659g(7mol)、ギ酸ニッケル二水和物552g(3mol)、硝酸銀2.55g(0.015mol)及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子6(平均粒子径;70nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;360℃、結晶子径;25nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.6、Cl;0.07(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。実施例2−6で得られた複合ニッケル粒子6のSEM写真を図10に示した。
塩化ニッケル六水和物1896g(8mol)、ギ酸ニッケル二水和物368g(2mol)、及びドデシルアミン16050g(60mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子7(平均粒子径;90nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;430℃、結晶子径;32nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.6、O;1.3、Cl;0.13(単位は質量%)であった(C/O比=0.46)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。
塩化ニッケル六水和物2133g(9mol)、ギ酸ニッケル二水和物184g(1mol)、硝酸銀5.1g(0.03mol)及びドデシルアミン16050g(60mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子8(平均粒子径;60nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;420℃、結晶子径;30nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;1.2、O;1.8、Cl;0.14(単位は質量%)であった(C/O比=0.67)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)とギ酸銅四水和物 189g(1.23mol)にオレイルアミン7087g(26.5mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物74g(0.4mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子10(平均粒子径;180nm、CV値;0.19、5%熱収縮温度;430℃、結晶子径;41nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.4、O;1.1、Cl;0.08(単位は質量%)であった(C/O比=0.36)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物828g(4.5mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子11(平均粒子径;85nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;410℃、結晶子径;27nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.1、Cl;0.11(単位は質量%)であった(C/O比=0.73)。また、複合ニッケル粒子の表面の水酸化物又は酸化物の被膜は、X線光電子分光(XPS)によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されたが、X線回折(XRD)では結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルは観測されなかった。この被膜の平均厚みは2nmであった。
Claims (3)
- 金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子であって、
前記複合ニッケル粒子は、酸素元素を0.2〜2.5質量%の範囲内で含有するものであり、
前記水酸化物又は酸化物の被膜は、その平均厚さが1〜6nmの範囲内にあって、X線光電子分光によって水酸化ニッケル又は酸化ニッケルとして測定されるものであり、かつX線回折により結晶質の水酸化ニッケル及び酸化ニッケルが観測されないことを特徴とする複合ニッケル粒子。 - 前記複合ニッケル粒子が、塩化ニッケルを還元して得られるものである請求項1に記載の複合ニッケル粒子。
- 前記複合ニッケル粒子の走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が20〜250nmの範囲内であり、粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下である請求項1又は2に記載の複合ニッケル粒子。
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