JP2014029014A - 複合ニッケル粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子の凝集や、焼結時の融着、金属表面における炭化物の生成を抑制できるだけでなく、脱バインダー時における金属ニッケル粒子の急激な酸化を抑制しつつ、耐焼結性を向上させた複合ニッケル粒子を提供する。
【解決手段】 金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子。この複合ニッケル粒子は、酸素含有量(Mo)が0.1〜4.0質量%の範囲内、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、結晶子径(L)が10nm以上であって、前記Mo(単位;質量%)、L(単位;nm)及びL(単位;nm)が、Mo×L/L≦9(単位;質量%)の関係を満足する。
【選択図】なし

Description

本発明は、焼結性に優れた複合ニッケル粒子に関し、より詳しくは、例えば積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の内部電極形成用などの導電ペーストに好適に利用できる複合ニッケル粒子に関する。
MLCCは、セラミックス誘電体と内部電極とを交互に層状に重ねて圧着し、焼成して一体化させたものである。このようなMLCCの内部電極を形成する際には、内部電極材料である金属ニッケル粒子をペースト化したのち、これをセラミックス基板上に印刷する。次いで、乾燥、積層及び圧着した後、通常、酸化雰囲気下で約250〜400℃に加熱して有機物を除去するための脱バインダー処理を行なう。このような加熱処理を行なうことによって、金属ニッケル粒子は酸化され、それにより体積膨張が起きる。さらにその後、還元性雰囲気下で高温(例えばチタン酸バリウム系セラミックス誘電体では約1200〜1400℃)で焼結を行なうが、この焼結により、一旦酸化された金属ニッケル粒子が還元されるとともに、体積の収縮が生じる。
このように、MLCCの製造工程では、酸化反応や還元反応によって金属ニッケル粒子が膨張・収縮して体積変化が生じる。また、セラミックス誘電体も焼結により膨張・収縮し、体積変化が生じる。ところが、金属ニッケル粒子とセラミックス誘電体とでは、焼結時における膨張・収縮による体積変化の挙動が異なるため、デラミネーションやクラック等の欠陥を生じるおそれがある。
このような問題を解決する手段として、金属ニッケル粒子の表面に存在する水酸化物を熱処理により酸化物に変化させて酸化被膜を形成した金属ニッケル粒子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような金属ニッケル粒子は、表面に緻密で厚い酸化被膜が形成されているので、金属ニッケル粒子の内部への酸化の進行は抑制されるものの、焼結時においては、拡散係数の大きな酸化物が、セラミックス誘電体中へ拡散する懸念がある。
国際公開WO2004−020128号パンフレット
本発明の目的は、粒子の凝集や融着、脱バインダー時の金属表面における炭化物の生成を抑制できるだけでなく、金属ニッケル粒子の急激な酸化を抑制しつつ、耐焼結性を向上させた複合ニッケル粒子を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、金属ニッケル粒子の表面に水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子は、粒子径の大小によらず、被膜の厚みが変動しにくいという知見を得た。この知見から、複合ニッケル粒子に含有される酸素の割合が、その粒子径が小さくなるにつれて大きくなることに着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の複合ニッケル粒子は、金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子である。この複合ニッケル粒子は、酸素含有量(Mo)が0.1〜4.0質量%の範囲内、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、結晶子径(L)が10nm以上であって、Mo(単位;質量%)、L(単位;nm)及びL(単位;nm)が、Mo×L/L≦9(単位;質量%)の関係を満足する。
本発明の複合ニッケル粒子は、被膜を透過するX線で金属ニッケルを同定するX線光電子分光分析法により測定した金属ニッケルの含有率が25〜75atm%の範囲内であってもよい。
また、本発明の複合ニッケル粒子は、前記平均粒子径が40〜150nmの範囲内であり、粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下であってもよい。
本発明の複合ニッケル粒子によれば、酸素含有量が平均粒子径及び結晶子径のバランスを考慮して制御されているため、脱バインダー時における金属ニッケル粒子の酸化及び炭化物の生成を抑制できるのみならず、低温での熱収縮が抑制されている。このような複合ニッケル粒子は、例えば積層セラミックコンデンサの内部電極の材料として好適に用いることができる。
実施例2−1で得られた複合ニッケル粒子のSEM(走査型電子顕微鏡)写真(×5万倍)である。 実施例2−1で得られた複合ニッケル粒子のTMA(熱機械分析)のチャートである。 実施例2−2で得られた複合ニッケル粒子のSEM写真(×5万倍)である。 実施例2−2で得られた複合ニッケル粒子のTMAのチャートである。 実施例2−3で得られた複合ニッケル粒子のSEM写真(×5万倍)である。 実施例2−3で得られた複合ニッケル粒子のTEM(透過型電子顕微鏡)写真である。 実施例2−3で得られた複合ニッケル粒子の結晶子の模様を模式的に示す説明図である。 実施例2−5で得られた複合ニッケル粒子のSEM写真(×5万倍)である。 実施例2−6で得られた複合ニッケル粒子のSEM写真(×1万倍)である。 実施例2−9で得られた複合ニッケル粒子のSEM写真(×1万倍)である。
[複合ニッケル粒子]
本実施の形態の複合ニッケル粒子は、金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有し、酸素元素の含有量(Mo)が0.1〜4.0質量%の範囲内にあり、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、結晶子径(L)が10nm以上である。また、複合ニッケル粒子におけるMo(単位;質量%)、L(単位;nm)及びL(単位;nm)のそれぞれが、Mo×L/L≦9(単位;質量%)を満足する。
本実施の形態の複合ニッケル粒子において、金属ニッケル粒子は、ニッケル元素を含有する。ニッケル元素の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択すればよいが、ニッケル元素の量を、複合ニッケル粒子100質量部に対し、好ましくは90質量部以上、より好ましくは95質量部以上とすることがよい。ニッケル以外の金属としては、例えば、チタン、コバルト、銅、クロム、マンガン、鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ジルコニウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、シリコン、アルミニウム、リン等の卑金属、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、ネオジウム、ニオブ、ホロニウム、ディスプロヂウム、イットリウム等の貴金属、希土類金属を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上含有していてもよく、また水素、炭素、窒素、硫黄、ボロン等の金属元素以外の元素を含有していてもよいし、これらの合金であってもよい。
本実施の形態の複合ニッケル粒子において、金属ニッケル粒子の表面に存在する水酸化物又は酸化物の被膜(酸素含有被膜)として、例えば水酸化ニッケル(Ni(OH))又は酸化ニッケル(NiO)の被膜が形成されている。このような被膜は、金属ニッケル粒子の表面に部分的に存在していてもよいが、金属ニッケル粒子の全表面に亘る被膜がより好ましい。その被膜の最大厚みは、複合ニッケル粒子の凝集を効果的に抑制する観点から、例えば1〜8nmの範囲内であることが好ましい。このような水酸化物又は酸化物の被膜により、複合ニッケル粒子の表面活性が抑制され、脱バインダー工程におけるバインダーの低温燃焼又は急激な熱分解を抑制することができるが、このとき、酸素含有被膜が水酸化物の被膜である場合、脱水によって酸化物の被膜となり、複合ニッケル粒子の焼結が抑制されると考えられる。また、還元雰囲気下での熱処理により、複合ニッケル粒子における酸化物の被膜が還元されて存在しなくなると、金属ニッケル粒子の焼結が開始される。
本実施の形態の複合ニッケル粒子は、酸素元素を含有している。複合ニッケル粒子における酸素元素の含有量(Mo)は0.1〜4.0質量%の範囲内、好ましくは0.2〜2.0質量%の範囲内がよい。この酸素元素の含有量は、複合ニッケル粒子の元素分析により確認することができる。酸素元素の含有量(Mo)が、0.1質量%未満であると、複合ニッケル粒子の表面活性を抑制する効果が小さくなる傾向があり、4.0質量%を超えると、焼結時に体積変化が生じやすくなるとともに酸化物の拡散が生じる傾向がある。酸素元素は、水酸化物又は酸化物の被膜に含有する酸素量に由来するものと考えられる。このことは、複合ニッケル粒子の水酸化物又は酸化物の被膜の厚みが、平均粒子径(L)の大小によらず殆ど大差がないのに対し、複合ニッケル粒子の平均粒子径(L)が小さくなるにつれ、酸素元素の含有量(Mo)が高くなる傾向があることから推察される。すなわち、複合ニッケル粒子の平均粒子径(L)が小さいほど、その総表面積(全ての複合ニッケル粒子の合計の表面積)が大きいので、複合ニッケル粒子全体に占める酸素元素の含有量(Mo)が相対的に大きくなることによるものと考えられる。
また、本実施の形態の複合ニッケル粒子は、例えば焼結時におけるセラミックス誘電体への酸化物の拡散を抑制するという観点から、水酸化物又は酸化物の被膜の緻密度を中程度に制御することが好ましい。より具体的には、被膜を透過するX線で金属ニッケルを同定するX線光電子分光分析法(以下「XPS」と略することがある。)により測定した金属ニッケルの含有率が、好ましくは25〜75atm%の範囲内、より好ましくは40〜60atm%の範囲内がよい。XPSにより、金属ニッケル、水酸化ニッケル及び酸化ニッケルに起因するニッケル原子を同定及び定量することができるが、水酸化物又は酸化物の被膜の緻密度と金属ニッケルの含有率との関係に相関があり、当該被膜の緻密度が低ければ金属ニッケルの比率は高くなり、緻密度が高ければ金属ニッケルの比率は低くなる。被膜の緻密度が高い場合、複合ニッケル粒子が見掛け上のニッケル酸化物の粒子として、拡散係数が大きな酸化物が、MLCCにおいて相対的に拡散係数が小さいセラミックス誘電体層へ拡散しやすくなる。一方、被膜の緻密度が低い場合、脱バインダー時に酸化されやすくなり、急激な体積膨張を生じやすくなる。
本実施の形態に係る複合ニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、好ましくは40〜150nmの範囲内がよい。別の観点から、BET測定による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、好ましくは40〜150nmの範囲内がよい。複合ニッケル粒子の平均粒子径(L)が上記下限値を下回ると、脱バインダー時の加熱で複合ニッケル粒子同士が凝集又溶融しやすくなり、また酸素を取り込みやすくなるため、複合ニッケル粒子の体積膨張や収縮変化が大きくなる。一方、複合ニッケル粒子の平均粒子径(L)が上記上限値を上回ると、最小径の粒子及び最大径の粒子の分布幅が大きくなり、複合ニッケル粒子をMLCCの電極に利用した場合に、巨大粒子の存在によりショート不良を起こしやすい。
本実施の形態に係る複合ニッケル粒子は、粒子径の変動係数(CV)が0.2以下であることが好ましい。変動係数を0.2以下とすることで、ペースト塗布後の乾燥塗膜の表面平滑性も得られやすい。
本実施の形態に係る複合ニッケル粒子の結晶子径(L)は、10nm以上である。結晶子径(L)は大きいほど好ましいため、上限には制限がなく、例えば粒子径と同じでもよい。複合ニッケル粒子は、平均粒子径(L)が小さくなるほど量子効果による融点降下に起因して、融点の絶対値が大きく減少する。従って、複合ニッケル粒子の焼結温度は、平均粒子径(L)が小さくなるほど低くなるが、平均粒子径(L)に対する結晶子径(L)の割合を大きくすることによって、焼結温度を高くすることができる。また、前述した複合ニッケル粒子の酸素元素の含有量(Mo)と平均粒子径(L)の相対的な関係を考慮して、本実施の形態に係る複合ニッケル粒子は、酸素元素の含有量(Mo)と平均粒子径(L)と結晶子径(L)がMo×L/L≦9の関係を有するものとしており、好ましくは2≦Mo×L/L≦9がよい。このような範囲内にすることで、焼結時に粒子同士の融着が抑制され、低温での収縮を防ぐことができる。Mo×L/Lが9より大きい場合は、焼結温度が低くなり、優れた耐焼結性が得られない。このように、本実施の形態に係る複合ニッケル粒子は、酸素含有量(Mo)を平均粒子径(L)及び結晶子径(L)のバランスを考慮して制御することによって、脱バインダー時における金属ニッケル粒子の酸化及び焼結時の炭化物の生成を抑制するとともに、粒子同士の融着を防止し、低温での収縮を防いでいる。
[複合ニッケル粒子の製造方法]
次に、本実施の形態の複合ニッケル粒子の製造方法について説明する。まず、金属ニッケル粒子の製造方法について説明する。
金属ニッケル粒子は、気相法や液相法などの方法により得られるが、その製造方法については特に限定されない。気相法では、例えば、気化部、反応部、冷却部を有する反応装置を用いるとともに、原料として塩化ニッケルを用い、この塩化ニッケルを気化部で加熱気化した後にキャリアガスで反応部に移送し、ここで水素と接触させることによって粒子状に金属を析出させ、その後、得られた金属ニッケル粒子を冷却部で冷却するようにして得ることができる。反応温度は、例えば950℃〜1100℃程度に制御すればよい。
この方法における粒径制御は、例えばキャリアガスの流速を制御することによって実施できる。一般に、キャリアガスの流速を上昇させれば、得られる金属ニッケル粒子の粒径は小さくなる傾向がある。また、得られた金属ニッケル粒子は、例えば遠心力を用いた分級手段などを用いることによっても変動係数を制御することもできる。
また、気相法は液相法に比べて製造コストが高価になりがちであるので、液相法を適用することは有利である。液相法のなかでも、粒子径分布が狭い金属ニッケル粒子を短時間で容易に製造する方法として、下記の工程A〜C;
A)金属ニッケル粒子の前駆体であるニッケル塩を有機溶媒に溶解して、ニッケル錯体を生成させた錯化反応液を得る工程、
B)前記錯化反応液を、マイクロ波照射によって加熱して、前記金属ニッケル粒子のスラリーを得る工程、
C)前記金属ニッケル粒子のスラリーから前記金属ニッケル粒子を単離する工程、
を具えることが好ましい。
マイクロ波照射による錯化反応液の加熱は、該反応液内の均一加熱を可能とし、かつエネルギーを媒体に直接与えることができるため、急速加熱を行なうことができる。これにより、反応液全体を所望の温度に均一にすることができ、ニッケル錯体(又はニッケルイオン)の還元、核生成、核成長各々の過程を溶液全体において同時に生じさせ、結果として粒子径分布の狭い単分散な粒子を短時間で容易に製造することができる。特に、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜150nmの範囲内にある金属ニッケル粒子を製造するのに好適である。
工程A)錯化反応液生成工程:
ニッケル塩の種類は特に限定されず、例えば水酸化ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、カルボン酸ニッケル、Ni(acac)(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸ニッケル等が挙げられる。この中でも、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いカルボン酸ニッケルを用いることが有利であるが、得られる金属ニッケル粒子における結晶子が小さい傾向となるので、後述する熱処理工程を行なうことが好ましい。
有機溶媒は、ニッケル塩を溶解できるものであれば、特に限定されず、例えばエチレングリコール、アルコール類、有機アミン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられるが、金属塩に対して還元作用があるエチレングリコール、アルコール類、有機アミン類等の有機溶媒が好ましい。このなかでも特に、1級の有機アミン(以下、「1級アミン」と略称する。)は、ニッケル塩との混合物を溶解することにより、ニッケルイオンとの錯体を形成することができ、ニッケル錯体(又はニッケルイオン)に対する還元能を効果的に発揮しやすく、加熱による還元温度が高温のニッケル塩に対して有利に使用できる。1級アミンは、ニッケルイオンとの錯体を形成できるものであれば、特に限定するものではなく、常温で固体又は液体のものが使用できる。ここで、常温とは、20℃±15℃をいう。
常温で液体の1級アミンは、ニッケル錯体を形成する際の有機溶媒としても機能する。なお、常温で固体の1級の有機アミンであっても、加熱によって液体であるか、又は有機溶媒を用いて溶解するものであれば、特に問題はない。
1級アミンは、芳香族1級アミンであってもよいが、反応液におけるニッケル錯体形成の容易性の観点からは脂肪族1級アミンが好適である。脂肪族1級アミンは、例えばその炭素鎖の長さを調整することによって生成する金属ニッケル粒子の粒径を制御することができる。金属ニッケル粒子の粒径を制御する観点から、脂肪族1級アミンは、その炭素数が6〜20程度のものから選択して用いることが好適である。炭素数が多いほど得られる金属ニッケル粒子の粒径が小さくなる。このようなアミンとして、例えばオクチルアミン、トリオクチルアミン、ジオクチルアミン、ヘキサデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ミリスチルアミン、ラウリルアミン等を挙げることができる。
1級アミンは、還元反応後の生成した金属ニッケル粒子の固体成分と溶剤または未反応の1級アミン等を分離する洗浄工程における処理操作の容易性の観点からは室温で液体のものが好ましい。更に、1級アミンは、ニッケル錯体を還元して金属ニッケル粒子を得るときの反応制御の容易性の観点からは還元温度より沸点が高いものが好ましい。1級アミンの量は、ニッケル塩1molに対して2mol以上用いることが好ましく、2.2mol以上用いることがより好ましい。1級アミンの量が2mol未満では、得られる金属ニッケル粒子の粒子径の制御が困難となり、粒子径がばらつきやすくなる。また、1級アミンの量の上限は特にはないが、例えば生産性の観点からは20mol以下とすることが好ましい。
均一溶液での反応をより効率的に進行させるために、1級アミンとは別の有機溶媒を新たに添加してもよい。使用できる有機溶媒としては、1級アミンとニッケルイオンとの錯形成を阻害しないものであれば、特に限定するものではなく、例えば炭素数4〜30のエーテル系有機溶媒、炭素数7〜30の飽和又は不飽和の炭化水素系有機溶媒、炭素数8〜18のアルコール系有機溶媒等を使用することができる。また、マイクロ波照射による加熱条件下でも使用を可能とする観点から、使用する有機溶媒は、沸点が170℃以上のものを選択することが好ましく、より好ましくは200〜300℃の範囲内にあるものを選択することがよい。このような有機溶媒の具体例としては、例えばテトラエチレングリコール、n−オクチルエーテル等が挙げられる。
錯形成反応は室温に於いても進行することができるが、十分且つ、より効率の良い錯形成反応を行うために、例えば100℃〜165℃の範囲内に加熱して反応を行う。この加熱は、後に続くニッケル錯体(又はニッケルイオン)のマイクロ波照射による加熱還元の過程と確実に分離し、前記の錯形成反応を完結させるという観点から、上記上限を適宜設定することができる。なお、この加熱の方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であっても、マイクロ波照射による加熱であってもよい。
工程B)金属ニッケル粒子スラリー生成工程:
本工程では、ニッケル塩と有機溶媒との錯形成反応によって得られた錯化反応液を、マイクロ波照射によって加熱し、錯化反応液中のニッケルイオンを還元して金属ニッケル粒子のスラリーを得る。マイクロ波照射によって加熱する温度は、得られる金属ニッケル粒子の形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは170℃以上、より好ましくは180℃以上とすることがよい。加熱温度の上限は特にないが、処理を効率的に行う観点からは例えば270℃以下とすることが好適である。なお、マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
均一な粒径を有する金属ニッケル粒子を生成させるには、錯化反応液生成工程の加熱温度を特定の範囲内で調整し、金属ニッケル粒子スラリー生成工程におけるマイクロ波による加熱温度よりも確実に低くしておくことで、粒径・形状の整った粒子が生成し易い。例えば、錯化反応液生成工程で加熱温度が高すぎるとニッケル錯体の生成とニッケル(0価)への還元反応が同時に進行し異種の金属種が発生することで、金属ニッケル粒子スラリー生成工程での粒子形状の整った粒子の生成が困難となるおそれがある。また、金属ニッケル粒子スラリー生成工程の加熱温度が低すぎるとニッケル(0価)への還元反応速度が遅くなり核の発生が少なくなるため粒子が大きくなるだけでなく、粒子の大きさが不揃いになり、金属ニッケル粒子の収率の点からも好ましくはない。
金属ニッケル粒子スラリー生成工程においては、必要に応じ、前述した有機溶媒を加えてもよい。なお、前記したように、錯形成反応に使用する1級アミンを有機溶媒としてそのまま用いることは、本発明の好適な実施の形態である。
工程C)金属ニッケル粒子単離工程:
本工程では、マイクロ波照射によって加熱して得られる金属ニッケル粒子スラリーを、例えば、静置分離し、上澄み液を取り除いた後、適当な溶媒を用いて洗浄し、乾燥することで、金属ニッケル粒子が得られる。
上記にようにして金属ニッケル粒子を製造することができるが、例えば金属ニッケル粒子スラリーの状態で有機溶媒中に所定時間保持することや、金属ニッケル粒子スラリーを低酸素状態で乾燥させることなどによって、金属ニッケル粒子の表面に所定の水酸化物又は酸化物の被膜を形成することができる。
金属ニッケル粒子の平均粒子径(L)に対する結晶子径(L)の割合を大きくする方法として、金属ニッケル粒子を芳香族系炭化水素又はその水素化物を主成分とする沸点が200℃以上の非極性有機溶媒中で、200℃〜320℃の範囲内の温度で加熱する熱処理する工程と、を備えることが好ましい。このような熱処理は、例えば液相法、気相法等のニッケル塩を還元することにより調製した金属ニッケル粒子に好適である。
[熱処理工程]
熱処理工程は、金属ニッケル粒子を、芳香族系炭化水素又はその水素化物を主成分とする沸点が200℃以上の非極性有機溶媒(以下、単に「非極性有機溶媒」と記すことがある)中で、200℃〜320℃の範囲内で加熱することにより行われる。ここで、主成分とするとは、全非極性有機溶媒中に芳香族系炭化水素又はその水素化物を合計で50体積%以上含むことを意味する。
本実施の形態の複合ニッケル粒子の製造方法に使用する非極性有機溶媒としては、金属ニッケル粒子と化学反応を起こし難く、またそれ自体の熱分解を生じないという観点から、芳香族系炭化水素又はその水素化物を使用するが、2〜3個の芳香環が縮合若しくは単結合した芳香族系炭化水素、前記芳香族系炭化水素の1個以上の芳香環が水素化された水素化物、2〜3個の芳香環が酸素元素によって連結した芳香族系エーテル化合物、前記芳香族系エーテル化合物の1個以上の芳香環が水素化された水素化物などが好ましく、このような化合物の具体例として、例えばナフタレン、フェナントレン、メチルナフタレン、ビフェニル、ジエチルジフェニル、ジフェニルエーテル、ジベンジルトルエン及びベンジルジフェニルなどの芳香族系炭化水素、例えば水素化トリフェニル、テトラリン、ジシクロヘキシルベンゼン、シクロヘキシルビフェニルなどの前記芳香族系炭化水素の水素化物等を含む溶媒が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用してもよい。また、非極性有機溶媒の沸点を200℃以上とすることによって、金属ニッケル粒子の結晶子の成長を効率的に進行させることができる。
熱処理工程は、複合ニッケル粒子の耐焼結性を十分に高めるために、金属ニッケル粒子を基準にして、熱処理後に得られる複合ニッケル粒子の結晶子径(L)を好ましくは3〜300%、より好ましくは10〜100%の範囲内で増加させる条件で行う。熱処理の温度は、おおむね200℃〜320℃の範囲内が好ましく、250〜300℃の範囲内がより好ましい。熱処理温度が、200℃未満では金属ニッケル粒子の結晶子の成長が進まないため、結晶子を大きくして耐焼結性を向上させる効果が十分に得られず、逆に320℃を超えると、金属が溶融して金属ニッケル粒子どうしの融着が生じ、凝集が発生することがある。さらに、溶媒または粒子表面に付着している有機物が炭化してニッケル内に固溶化して炭化ニッケルに変化する。また、同様の観点から、熱処理の時間は、上記温度範囲において、1〜300分の範囲内とすることが好ましく、5〜60分の範囲内がより好ましい。
熱処理工程では、非極性有機溶媒中で、金属ニッケル粒子を加熱する。熱処理工程は、金属ニッケル粒子を非極性溶媒中に均一に分散させた状態で行うことが好ましい。非極性有機溶媒を加熱する手段は特に限定されるものではなく、例えば、マイクロ波照射、オイルバス、マントルヒーター等の方法で行うことができる。これらの中でも、非極性有機溶媒中に分散した金属ニッケル粒子に対し局所的エネルギーを与え、均一かつ急速な加熱が可能なマイクロ波照射が好ましい。
熱処理工程で使用するマイクロ波の使用波長は、特に限定されるものではなく、例えば2.45GHzを用いることができる。
本実施の形態では、マイクロ波が非極性有機溶媒内に浸透し、非極性有機溶媒中に分散した金属ニッケル粒子に直接エネルギーを与えて加熱するため、均一かつ、急速加熱を行うことができる。すなわち、表面に水酸化物又は酸化物の被膜を有する金属ニッケル粒子を非極性有機溶媒に分散させ、マイクロ波照射することにより、磁性体である金属ニッケル粒子が局部的にマイクロ波を吸収し、加熱される。マイクロ波を照射するメリットとして、金属ニッケル粒子が局部的に加熱されることから結晶子を成長させることが可能となり、結晶子を大きくして焼結温度を高めることができる。
マイクロ波の照射方法としては、連続照射でもよいし、パルス照射でもよい。例えば、予め金属ニッケル粒子が非極性有機溶媒中で高い分散状態を保持できる処理(高分散処理)を施されているものを使用する場合は、金属ニッケル粒子同士の接触が抑制され、金属ニッケル粒子を局部加熱する際の金属ニッケル粒子同士の焼結による凝集が抑制されるので連続照射が好ましい。一方、高分散処理が施されていない金属ニッケル粒子を使用する場合には、連続照射では非極性有機溶媒中で金属ニッケル粒子にエネルギーが集中し、局部加熱による金属ニッケル粒子の焼結や放電が生じやすくなる傾向があるので、パルス照射が好ましい。パルス照射の条件としては、例えば0.5〜2秒間照射と0.5〜5秒間停止を繰り返すことが好ましい。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、本発明の実施例において特にことわりのない限り、各種測定、評価は下記によるものである。
[複合ニッケル粒子の平均粒子径]
金属粒子の平均粒子径は、SEM(走査電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出して、その平均粒径(面積平均径)と標準偏差を求めた。具体的には、抽出した微粒子のそれぞれについて面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として一次粒子の平均粒子径とした。
また、BET測定による平均粒子径(BET換算径)は、ニッケルナノ粒子の単位重量当たりの表面積(BET値)を実測し、そのBET値から下記式を用いてBET換算径を算出した。
BET換算径(nm)={[6÷BET値(m/g)]÷真密度(g/cm)}×1000
また、CV値(変動係数)は、(標準偏差)÷(平均粒子径)によって算出した。なお、CV値が小さいほど、粒子径がより均一であることを示す。
[複合ニッケル粒子の結晶子径]
粉末X線回折(XRD)結果からシェラーの式により算出した。
[熱機械分析(TMA)、熱重量分析(TGA)、5%熱収縮温度]
試料を5Φ×2mmの円柱状成型器に入れ、プレス成型して得られる成型体を作製し、窒素ガス(水素ガス3%含有)の雰囲気下で、熱機械分析(TMA)および熱重量分析(TGA)を行った。また、熱機械分析装置(TMA)により測定される5%熱収縮の温度を5%熱収縮温度とした。
[金属ニッケル粒子のXPSによる金属ニッケル含有率]
X線光電子分光分析法において、Ni(2p3/2)のピークのナロウスキャンにおいて文献値でNi:852.9eV、NiO:853.5eV、Ni(OH):856eVと考えられるピークの波形分離を行い、それぞれの元素比を算出して全体のニッケルに対しての金属ニッケル含有率を測定した。
[比較例1−1]
144.9gのミリスチルアミンに18.5gのギ酸ニッケル二水和物を加え、窒素フロー下、120℃で10分間加熱することによって、ギ酸ニッケルを溶解させて錯化反応液を得た。次いで、その錯化反応液に、さらに96.6gのミリスチルアミンを加え、マイクロ波を用いて180℃で10分間加熱することによって、金属ニッケル粒子スラリー1−1aを得た。
金属ニッケル粒子スラリー1−1aを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、ヘキサンとメタノールを用いて洗浄した後、60℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して金属ニッケル粒子1−1b(ニッケル含有率;96.4wt%、平均粒子径L;80nm、BET値;8.8m/g、真密度;8.7g/cm、結晶子径L;20nm、CV値;0.16、5%熱収縮温度;280℃)を得た。この金属ニッケル粒子1−1bは、元素分析の結果、C;1.1、N;0.1以下、O;2.5(単位は重量%)であった。Mo×L/L=10である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、65atm%であった。
[実施例1−1]
ガラス製の反応容器中で、非極性有機溶媒の水素化トリフェニル(沸点350℃)の200g中に比較例1−1で得られた金属ニッケル粒子1−1bを20g分散させた。この反応容器をマイクロ波照射装置にセットし、2.45GHz、1.0kWのマイクロ波を照射することによって、300℃、30分間加熱処理を行い、複合ニッケル粒子1−1(平均粒子径L;80nm、BET値;8.8m/g、真密度;8.8g/cm、CV値;0.16)を得た。得られた複合ニッケル粒子1−1の5%熱収縮温度は530℃であり、XRD分析による結晶子径(L)は23nmであり、結晶子径(L)の増加率は15%であった。なお、平均粒子径(L)は、熱処理前と変わらなかった。複合ニッケル粒子1−1の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察の結果、水酸化物又は酸化物の被膜(厚み2〜5nm)が確認された。元素分析の結果、C;1.1、N;0.1以下、O;2.0(単位は重量%)であった。Mo×L/L=7.0である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、53atm%であった。
[実施例1−2]
実施例1−1における2.45GHz、1.0kWのマイクロ波照射による300℃、30分間加熱処理の代わりに、2.45GHz、1.0kWでパルス間隔をオン1.5秒、オフ
0.5秒の条件でマイクロ波照射による300℃、30分間加熱処理を行ったこと以外、実施例1−1と同様にして、複合ニッケル粒子1−2(平均粒子径L;80nm、BET値;8.8m/g、真密度;8.8g/cm、CV値;0.16)を得た。得られた複合ニッケル粒子1−2の5%熱収縮温度は660℃であり、XRD分析による結晶子径(L)は25nmであり、結晶子径(L)の増加率は24%であった。なお、平均粒子径(L)は、熱処理前と変わらなかった。複合ニッケル粒子1−2の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察の結果、水酸化物又は酸化物の被膜(厚み2〜5nm)が確認された。元素分析の結果、C;1.0、N;0.1以下、O;1.7(単位は重量%)であった。Mo×L/L=5.4である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、45atm%であった。
[比較例1−2]
比較例1−1における241.5gのミリスチルアミンの代わりに、300.1gのトリオクチルアミンを使用したこと以外、比較例1−1と同様にして、金属ニッケル粒子スラリー1−2a及び金属ニッケル粒子1−2bを(ニッケル含有率;91.7wt%、平均粒子径L;30nm、BET値;18.2m/g、真密度;7.9g/cm、結晶子径L;12nm、CV値;0.18、5%熱収縮温度;250℃)得た。この金属ニッケル粒子1−2bは、元素分析の結果、C;3.1、N;0.1以下、O;4.5(単位は重量%)であった。Mo×L/L=11.3である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、38atm%であった。
[実施例1−3]
実施例1−1における金属ニッケル粒子1−1bの代わりに、比較例1−2で得られた金属ニッケル粒子1−2bを使用したこと以外、実施例1−1と同様にして、複合ニッケル粒子1−3(ニッケル含有率;94wt%、平均粒子径L;30nm、BET値;17.6m/g、真密度;8.1g/cm、結晶子径L;15nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;295℃)を得た。(元の粒子のTMAを250℃としたので結晶子が大きくなってTMAが上昇した。)複合ニッケル粒子1−3の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察の結果、水酸化物又は酸化物の被膜(厚み2〜3nm)が確認された。元素分析の結果、C;2.8、N;0.1以下、O;3.8(単位は質量%)であった。Mo×L/L=7.6である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、31atm%であった。
[比較例1−3]
比較例1−1における241.5gのミリスチルアミンの代わりに、600.4gのトリオクチルアミンを使用したこと以外、比較例1−1と同様にして、金属ニッケル粒子スラリー1−3a及び金属ニッケル粒子1−3bを(ニッケル含有率;90.6wt%、平均粒子径L;18nm、BET値;28.3m/g、真密度;7.2g/cm、結晶子径L;9nm、CV値;0.21、5%熱収縮温度;220℃)得た。この金属ニッケル粒子1−3bは、元素分析の結果、C;4.1、N;0.1以下、O;5.2(単位は重量%)であった。Mo×L/L=10.4である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、17atm%であった。
[実施例1−4]
窒素フロー下で、20.0gの酢酸ニッケル四水和物、及び226.0gのオレイルアミンを混合した後、撹拌しながら、120℃で20分間加熱することによって、青色の反応液1−4を得た。
次いで反応液1−4にマイクロ波を照射して250℃で5分間加熱することによって、金属ニッケル粒子スラリー1−4を得た。
得られた金属ニッケル粒子スラリー1−4を100℃で30分間保持した後、室温まで徐冷却して静置分離し、上澄み液を取り除いた後、メタノールとトルエンの体積比率が1:4の混合溶媒を用いて3回洗浄した後、室温で風乾し、続いて60℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して、平均粒子径L;100nm、BET値;6.8m/g、真密度;8.7g/cm、結晶子径L;22nm、CV値;0.18、5%熱収縮温度;290℃の球状の均一な複合ニッケル粒子1−4を得た。複合ニッケル粒子1−4は、元素分析の結果、C;0.5、N;0.1以下、O;1.6(単位は質量%)であった。Mo×L/L=7.3である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、54atm%であった。
以上の結果をまとめて表1及び表2に示した。
表1及び表2より、Mo×L/L≦9の関係を満たしている実施例1−1〜1−4では、熱収縮温度が高く、融着も生じていなかった。特に実施例1−1、1−2は、マイクロ波処理でニッケル粒子の表面の水酸基が脱水(酸素減少)して、硬い酸化皮膜となると同時に、結晶子径(L)が大きくなることで熱収縮率温度が顕著に高くなったものを考えられた。また、実施例1−1と1−2との比較から、マイクロ波照射は、パルス状の照射が効果的であることが示された。それに対して、Mo×L/L>9である比較例1−1〜1−3では、熱収縮温度が低く、十分な耐焼結性が得られなかった。なお、比較例1−3は、結晶子に対して平均粒子が小さすぎるため、酸素含有量が多く、Mo×L/Lが大きくなり収縮しやすくなったものと考えられる。
[試験例]
実施例1−3及び1−4の複合ニッケル粒子並びに比較例1−2及び1−3の金属ニッケル粒子のそれぞれについて、以下のようなサンプルA〜Dを調製し、各粒子の熱挙動を確認した。
サンプルA
実施例1−3の複合ニッケル粒子1−3の20gに、400gのジヒドロターピニルアセテートを加えた後、分散装置(エム・テクニック社製、商品名;クレアミックス)を用いて、回転数1,500rpmで20分間分散を行った。その後、遠心分離(回転数3,000rpm、10分間)にて濃縮し、複合ニッケル粒子1−3を分散させたサンプルA(固形分濃度80wt%)を調製した。
サンプルB
実施例1−4の複合ニッケル粒子1−4の20gに、400gのジヒドロターピニルアセテートを加えた後、分散装置(エム・テクニック社製、商品名;クレアミックス)を用いて、回転数1,500rpmで20分間分散を行った。その後、遠心分離(回転数3,000rpm、10分間)にて濃縮し、複合ニッケル粒子1−4を分散させたサンプルB(固形分濃度80wt%)を調製した。
サンプルC
比較例1−2の金属ニッケル粒子1−2bの20gに、400gのジヒドロターピニルアセテートを加えた後、分散装置(エム・テクニック社製、商品名;クレアミックス)を用いて、回転数1,500rpmで20分間分散を行った。その後、遠心分離(回転数3,000rpm、10分間)にて濃縮し、金属ニッケル粒子1−2bを分散させたサンプルC(固形分濃度80wt%)を調製した。
サンプルD
比較例1−3の金属ニッケル粒子1−3bの20gに、400gのジヒドロターピニルアセテートを加えた後、分散装置(エム・テクニック社製、商品名;クレアミックス)を用いて、回転数1,500rpmで20分間分散を行った。その後、遠心分離(回転数3,000rpm、10分間)にて濃縮し、金属ニッケル粒子1−3bを分散させたサンプルD(固形分濃度80wt%)を調製した。
サンプルA〜Dの各サンプルをそれぞれ2枚のガラス板で擦り合わせて試験片A〜Dを調製した。試験片A〜Dをそれぞれ窒素ガス(水素ガス3%含有)の雰囲気下、300℃、30分間の焼成を行ない、そのときのそれぞれのSEM写真を観察した。
SEM写真より、試験片Aでは、ほぼ100%近くが元の複合ニッケル粒子の原形を留めており、融着がほぼ完全に抑制されていることが確認された。
SEM写真より、試験片Bでは、全体の90%以上が元の複合ニッケル粒子の原形を留めており、複合ニッケル粒子の融着が抑制されていることが確認された。
SEM写真より、試験片Cでは、全体の50%以上が元の金属ニッケル粒子の原形を留めておらず、金属ニッケル粒子の融着が進行していることが確認された。
SEM写真より、試験片Dでは、殆ど元の金属ニッケル粒子の原形を留めておらず、金属ニッケル粒子の融着が進行していることが確認された。
[実施例2−1]
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)とギ酸ニッケル二水和物226.4g(1.23mol)にオレイルアミン7087g(26.5mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
次いで、上記アミン錯体を含む溶液を、マイクロ波を用いて250℃まで加熱し、その温度を5分間保持することによって、複合ニッケル粒子2−1を含むスラリーを得た。収率は100%であった。
得られたスラリーを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いて3回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して、複合ニッケル粒子2−1(平均粒子径L;150nm、CV値;0.19、5%、熱収縮温度;420℃、結晶子径L;40nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.3、O;1.0、Cl;0.10(単位は質量%)であった(C/O比=0.30)。Mo×L/L=3.8である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、70atm%であった。実施例2−1で得られた複合ニッケル粒子2−1のSEM写真(×5万倍)を図1に示した。また、複合ニッケル粒子2−1のTMAのチャートを図2に示した。
上記の複合ニッケル粒子2−1の10gに、炭酸水(純水にCOガスをバブリングさせて、pHが4.5となるように炭酸水を調製したもの)の100gを加えて1回洗浄を行い、メタノールでさらに1回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して、複合ニッケル粒子2−1’を得た。元素分析の結果、C;0.3、O;1.2、Cl;<0.01(単位は質量%)であった(C/O比=0.25)。
[実施例2−2]
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物166g(0.9mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2−2(平均粒子径L;120nm、CV値;0.16、5%熱収縮温度;390℃、結晶子径L;39nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.3、O;0.6、Cl;0.09(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。Mo×L/L=1.8である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、65atm%であった。実施例2−2で得られた複合ニッケル粒子2−2のSEM写真(×5万倍)を図3に示した。また、複合ニッケル粒子2−2のTMAのチャートを図4に示した。
[実施例2−3]
塩化ニッケル六水和物581g(2.45mol)、ギ酸ニッケル二水和物193g(1.05mol)、及びドデシルアミン9360g(35mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2−3(平均粒子径L;80nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;345℃、結晶子径L;32nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.6、Cl;0.12(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。Mo×L/L=4.0である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、58atm%であった。実施例2−3で得られた複合ニッケル粒子2−3のSEM写真を図5に示した。また、複合ニッケル粒子3のTEM写真を図6A示した。また、図6Bは、図6Aに示した複合ニッケル粒子2−3の結晶格子を模式的に示した説明図であり、一点鎖線の斜線は結晶格子模様を表している。図6Aでは、図6Bに示したように、結晶格子模様がはっきりと観察されており、単結晶に近いことが推測された。
[実施例2−4]
塩化ニッケル六水和物1896g(8mol)とギ酸ニッケル二水和物368g(2mol)にオレイルアミン10700g(40mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
次いで、上記アミン錯体を含む溶液を90℃まで冷却して、硝酸銀8.5g(0.05mol)を添加して、30分間撹拌して硝酸銀を溶解した後、マイクロ波を用いて250℃まで加熱し、その温度を5分間保持することによって、複合ニッケル粒子2−4を含むスラリーを得た。収率は100%であった。
実施例2−1と同様にして、得られたスラリーを乾燥して、複合ニッケル粒子2−4(平均粒子径L;90nm、CV値;0.16、5%熱収縮温度;360℃、結晶子径L;25nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.4、O;1.2、Cl;0.12(単位は質量%)であった(C/O比=0.33)。Mo×L/L=4.3である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、59atm%であった。
[実施例2−5]
塩化ニッケル六水和物2133g(9mol)、ギ酸ニッケル二水和物184g(1mol)、硝酸銀0.85g(0.005mol)及びドデシルアミン13375g(50mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子2−5(平均粒子径L;130nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;415℃、結晶子径L;38nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.3、O;0.7、Cl;0.11(単位は質量%)であった(C/O比=0.43)。Mo×L/L=2.4である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、66atm%であった。実施例2−5で得られた複合ニッケル粒子2−5のSEM写真を図7に示した。
[実施例2−6]
塩化ニッケル六水和物1659g(7mol)、ギ酸ニッケル二水和物552g(3mol)、硝酸銀2.55g(0.015mol)及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子2−6(平均粒子径L;70nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;360℃、結晶子径L;25nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.6、Cl;0.07(単位は質量%)であった(C/O比=0.50)。Mo×L/L=4.5である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、52atm%であった。実施例2−6で得られた複合ニッケル粒子2−6のSEM写真を図8に示した。
[実施例2−7]
塩化ニッケル六水和物1896g(8mol)、ギ酸ニッケル二水和物368g(2mol)、及びドデシルアミン16050g(60mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2−7(平均粒子径L;90nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;430℃、結晶子径L;32nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.6、O;1.3、Cl;0.13(単位は質量%)であった(C/O比=0.46)。Mo×L/L=3.7である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、57atm%であった。
[実施例2−8]
塩化ニッケル六水和物2133g(9mol)、ギ酸ニッケル二水和物184g(1mol)、硝酸銀5.1g(0.03mol)及びドデシルアミン16050g(60mol)を使用したこと以外、実施例2−4と同様にして、複合ニッケル粒子2−8(平均粒子径L;60nm、CV値;0.15、5%熱収縮温度;420℃、結晶子径L;30nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;1.2、O;1.8、Cl;0.14(単位は質量%)であった(C/O比=0.67)。Mo×L/L=3.6である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、51atm%であった。
[実施例2−9]
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)とギ酸銅四水和物 189g(1.23mol)にオレイルアミン7087g(26.5mol)を加え、窒素フロー下で120℃、120分間加熱することによって、塩化ニッケルとギ酸ニッケルのアミン錯体を形成させた。
次いで、上記アミン錯体を含む溶液を、マイクロ波を用いて250℃まで加熱し、その温度を5分間保持することによって、複合ニッケル粒子2−9を含むスラリーを得た。収率は100%であった。
得られたスラリーを静置分離し、上澄み液を取り除いた後、トルエンとメタノールを用いて3回洗浄した後、70℃に維持される真空乾燥機で6時間乾燥して、複合ニッケル粒子2−9(平均粒子径L;170nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;400℃、結晶子径L;38nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.4、O;1.3、Cl;0.08(単位は質量%)であった(C/O比=0.31)。Mo×L/L=5.8である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、71atm%であった。実施例2−9で得られた複合ニッケル粒子2−9のSEM写真を図9に示した。
[実施例2−10]
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物74g(0.4mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2−10(平均粒子径L;180nm、CV値;0.19、5%熱収縮温度;430℃、結晶子径L;41nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.4、O;1.1、Cl;0.08(単位は質量%)であった(C/O比=0.36)。Mo×L/L=4.8である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、72atm%であった。
[実施例2−11]
塩化ニッケル六水和物1297g(5.47mol)、ギ酸ニッケル二水和物828g(4.5mol)、及びオレイルアミン10700g(40mol)を使用したこと以外、実施例2−1と同様にして、複合ニッケル粒子2−11(平均粒子径L;85nm、CV値;0.17、5%熱収縮温度;410℃、結晶子径L;27nm)を得た。収率は100%であった。また、元素分析の結果、C;0.8、O;1.1、Cl;0.11(単位は質量%)であった(C/O比=0.73)。Mo×L/L=3.5である。X線光電子分光分析法により得られた金属ニッケル含有率は、58atm%であった。
表3〜表4から、実施例2−1〜2−11では、粒子径が200nm以下に制御され、結晶性が高く、低温焼結が抑制されていた。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。

Claims (3)

  1. 金属ニッケル粒子の表面に、水酸化物又は酸化物の被膜を有する複合ニッケル粒子であって、前記複合ニッケル粒子は、酸素含有量(Mo)が0.1〜4.0質量%の範囲内、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径(L)が20〜250nmの範囲内、結晶子径(L)が10nm以上であって、前記Mo(単位;質量%)、L(単位;nm)及びL(単位;nm)が、Mo×L/L≦9(単位;質量%)の関係を満足する複合ニッケル粒子。
  2. 前記被膜を透過するX線で金属ニッケルを同定するX線光電子分光分析法により測定した金属ニッケルの含有率が25〜75atm%の範囲内である請求項1に記載の複合ニッケル粒子。
  3. 前記平均粒子径が40〜150nmの範囲内であり、粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下である請求項1又は2に記載の複合ニッケル粒子。
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