JPWO2016021326A1 - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Abstract

車両用ポップアップフード装置(20)は、車体に固定されるヒンジベース(24)と、ヒンジベース(24)に回動可能に連結された第1アーム(26)と、フロントフード(10)の車両後方側の端部に固定されると共に第1アーム(26)に回動可能に連結された第2アーム(28)と、を備えている。また、車両用ポップアップフード装置(20)は、第1アーム(26)と第2アーム(28)との間に設けられ、作動されることによって第2アーム(28)を第1アーム(26)に対して回動させるアクチュエータ(30)と、アクチュエータ(30)の作動完了時にヒンジベース(24)に対する第2アーム(28)の移動を規制する作動状態とされる連結部(50)と、を備えている。

Description

本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1〜特許文献7には、フード(フロントフード)の後端部をポップアップさせる、或いは、フード全体をポップアップさせる車両用ポップアップフード装置が開示されている。これらの文献に記載されたポップアップフード装置では、アクチュエータの作動力がフードヒンジを介してフードに伝達される、或いは、アクチュエータの作動力がフードに直接伝達されることによってフードがポップアップするようになっている。
特開2009−202871号公報 特開2009−67303号公報 特開2006−224890号公報 特開2009−45965号公報 特開2009−96339号公報 特開2002−037016号公報 特開2015−039978号公報
しかしながら、アクチュエータは所定の長さに瞬間的に伸長するように構成されているため、アクチュエータの作動力によってフードが所定の位置までポップアップされると、ポップアップ完了時にフードが振動することが考えられる。
本発明は上記事実を考慮し、ポップアップ完了時におけるフードの振動を抑制することができる車両用ポップアップフード装置を得ることが目的である。
第1の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、車体に固定されたヒンジベースと、前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1アームと、フードの後部における車幅方向外側端部に固定され、前記第1アームに回動可能に連結されると共に、前記第1アームに対して回動されることによって前記フードの後部における車幅方向外側端部を車両上方側へ移動させる第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとの間に設けられ、作動されることによって前記第2アームを前記第1アームに対して回動させて前記フードを閉止位置から持上位置に持上げるアクチュエータと、一端部が前記ヒンジベースに連結されると共に他端部が前記第2アームに連結されており、前記フードの前記閉止位置においては格納状態とされ、かつ、前記アクチュエータの作動完了時においては前記ヒンジベースに対する前記第2アームの車両上方側への移動を規制する作動状態とされる連結部と、を備えている。
上記構成によれば、歩行者等が車両の前部に衝突したことが検出されて、アクチュエータが作動すると、第2アームが第1アームに対して回動されて、フードの後部における車幅方向外側端部が車両上方側へ移動される。すなわち、フードが持上位置にポップアップする。
ここで、格納状態とされた連結部が、アクチュエータの作動完了時に作動状態とされることによって、ヒンジベースに対する第2アームの車両上方側への移動が規制される。すなわち、車体において剛性の高い部位に固定されるヒンジベースに第2アームが連結部によって連結されて、ヒンジベースに対する第2アームの車両上方側への移動が規制される。これにより、フードの車幅方向外側端部における振れを抑制することができる。したがって、ポップアップ完了時におけるフードの振動を抑制することができる。
第2の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第1の態様において、前記アクチュエータの非作動状態において前記第1アームが前記ヒンジベースに対して回動された際に、前記連結部が、前記格納状態から回動規制状態とされて、前記フードの回動範囲を規制する。
上記構成によれば、アクチュエータの非作動状態において第1アームがヒンジベースに対して回動されると、連結部が格納状態から回動規制状態となる。これにより、フードの回動範囲が規制される。すなわち、フードの回動範囲を規制する規制部を別途設ける必要がなくなる。その結果、車両用ポップアップフード装置の構成の単純化を図ることができる。
第3の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第1又は第2の態様において、前記連結部は、前記連結部の一端側を構成すると共に、前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1リンクと、前記連結部の他端側を構成すると共に、前記第2アームに回動可能に連結された第2リンクと、前記第1リンク及び第2リンクの一方に設けられ、前記第1リンク及び第2リンクの他方に形成された連結孔に回動可能に支持された連結軸と、を含んで構成されている。
上記構成によれば、連結部が第1リンクと第2リンクとを含んで構成されており、第1リンク及び第2リンクが連結軸によって連結されている。すなわち、連結部がリンク機構として構成されている。これにより、第1アーム及び第2のアームの回動形態に対応して、連結部を格納状態から作動状態に簡易な構成で切り替えることができる。
第4の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第3の態様において、前記連結部は、前記連結部の他端部における車両上方側への変位を許容する変位機構を有しており、前記持上位置に持上げられた前記フードによって車両上方側への所定荷重が前記連結部の他端部に作用したときに前記変位機構が作動して、前記連結部の他端部における車両上方側へ変位を許容すると共に、前記持上位置よりも車両上方側の上限位置への前記第2アームの移動を許容する。
上記構成によれば、持上げられたフードの後部における車幅方向中央部が持上位置よりもさらに車両上方側へオーバーシュートして、車両上方側への所定荷重がフードによって連結部の他端部に作用すると、変位機構が作動する。これにより、連結部の他端部における車両上方側へ変位が許容されると共に、持上位置よりも車両上方側の上限位置へ第2アームが移動する。このため、フードの後部における車幅方向外側端部が上限位置において開放される。したがって、オーバーシュートすることで生じるフードの振動を早期に減衰させることができる。
第5の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第4の態様において、前記変位機構は、前記連結部の他端部が前記持上位置から前記上限位置へ変位することで、前記フードの振動エネルギーを吸収する機構に構成されている。
上記構成によれば、連結部の他端部が変位機構によって車両上方側へ変位するときに、フードの振動エネルギーが変位機構によって吸収される。このため、変位機構による振動減衰効果を高めることができる。
第6の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第5の態様において、前記変位機構は、前記連結軸と、前記第1リンク及び第2リンクの他方に形成され且つ一端部が前記連結孔に連通された溝部と、を含んで構成され、前記作動状態において前記溝部が車両上下方向に延在するように配置されると共に、前記溝部の幅寸法が前記連結軸の径寸法よりも小さく設定されている。
上記構成によれば、変位機構が、連結孔に連通された溝部を有しており、作動状態において溝部が車両上下方向に延在するように配置される。ここで、溝部の幅寸法が連結軸の径寸法よりも小さく設定されている。このため、変位機構の作動時には、連結軸が溝部の内周面を摺動しながら溝部に沿って車両上方側へ移動して、連結部の他端部が車両上方側へ変位する。これにより、連結軸と溝部との間に生じる摩擦力によってフードの振動エネルギーを吸収することができる。
第7の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第6の態様において、前記変位機構は、前記溝部の他端部に形成された保持孔を有しており、前記上限位置において、前記連結軸が前記保持孔によって保持される。
上記構成によれば、上限位置において連結軸が溝部の保持孔によって保持されるため、フードの振動を抑制した状態で、フードを上限位置に保持することができる。
第8の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第6又は7の態様において、前記変位機構では、前記連結軸が前記溝部の他端から一端へ移動するときの前記溝部に対する前記連結軸の摺動抵抗が、前記連結軸が前記溝部の一端から他端へ移動するときの前記溝部に対する前記連結軸の摺動抵抗よりも低く設定されている。
上記構成によれば、上限位置に配置されたフードを持上位置に容易に戻すことができる。これにより、例えば、フードがポップアップした状態で車両を走行させる場合に、車両前方の視界を確保することができる。
第9の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第4の態様において、前記変位機構は、前記第1リンク及び前記第2リンクの少なくとも一方に形成された余長部とされ、前記変位機構の作動時には、前記余長部が塑性変形することで前記連結部の他端部における車両上方側へ変位を許容する。
上記構成によれば、余長部が塑性変形することで、連結部の他端部が持上位置から上限位置へ変位して、連結部の他端部における車両上方側へ変位が許容される。これにより、簡易な構成によって、連結部の他端部を持上位置から上限位置へ変位させることができると共に、フードの振動エネルギーを吸収することができる。
第10の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第3〜第9の何れか1つの態様において、前記アクチュエータは、前記第1アーム及び前記第2アームに対して車幅方向一方側に配置されており、前記連結部は、前記第1アーム及び前記第2アームに対して車幅方向他方側に配置されている。
上記構成によれば、ポップアップフード装置の車幅方向への小型化を図ることができる。すなわち、仮に、アクチュエータ及び連結部を第1アーム及び第2アームに対して車幅方向一方側に配置した場合には、アクチュエータと連結部とが干渉することを防止する必要がある。このため、第1アーム及び第2アームに対する車幅方向一方側の領域において、アクチュエータと連結部とを車幅方向にオフセットして配置させる必要がある。これにより、アクチュエータ及び連結部を含んで構成された車両用ポップアップフード装置の車幅方向への寸法が増加する。これに対して、第10の態様の構成によれば、アクチュエータ及び連結部を、第1アーム及び第2アームに対して車幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置しているため、アクチュエータ及び連結部を第1アーム及び第2アームに沿って配置することができる。これにより、ポップアップフード装置の車幅方向への小型化を図ることができる。
第11の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第10の態様において、前記ヒンジベースは、前記連結部に対して車幅方向他方側に配置され、前記第2リンクにおける前記第2アームとの連結部位が、前記アクチュエータと前記第2アームとの連結部位に隣接して配置され、前記第1リンクの長手方向中間部には、車幅方向に延在されて前記第1リンクの長手方向両端部を接続する接続部が形成されている。
上記構成によれば、アクチュエータの作動において、第1アーム及び第2アームの撓み変形を連結部によって抑制して、アクチュエータによって第2アームを持上位置に効率よく持上げることができる。
第12の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第3の態様において、前記連結部には、ストッパが設けられており、前記作動状態において、前記第1リンク及び前記第2リンクの前記格納状態とは反対側への回動が前記ストッパによって制限される。
上記構成によれば、第1リンク及び第2リンクが回動されて連結部が格納状態から作動状態になるときに、作動状態に達した第1リンク及び第2リンクのオーバーラン(第1リンク及び第2リンクが作動状態よりもさらに回動すること)を抑制できる。これにより、作動状態において連結部の安定化を図ることができる。
第13の態様に係る車両用ポップアップフード装置は、第12の態様において、前記第2リンクの他端部は連結ピンによって前記第2アームに連結されており、側面視で前記連結ピンの軸心を通過し且つ車両上下方向に沿う線を仮想基準線とし、前記格納状態において、前記連結軸が前記仮想基準線に対して車両前後方向の一方側に配置され、前記作動状態において、前記連結軸が前記仮想基準線に対して車両前後方向の他方側に配置される。
上記構成によれば、格納状態において、連結軸が仮想基準線に対して車両前後方向の一方側に配置され、作動状態において、連結軸が仮想基準線に対して車両前後方向の他方側に配置される。このため、作動状態において車両下方側への荷重が連結部の他端部に作用したときには、第1リンク及び第2リンクが作動状態の位置よりもオーバーランする方向へ回動しようとする。このとき、ストッパによって第1リンク及び第2リンクの回動が制限される。これにより、ストッパを安定して機能させることができる。その結果、フードを持上位置に安定して維持することができる。
以上により、本開示の車両用ポップアップフード装置によれば、ポップアップ完了時にフードが振動することを抑制することができる、という優れた効果を有する。
図1は、第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の作動後の状態を示す車幅方向中央側から見た側面図である。 図2は、図1に示される車両用ポップアップフード装置の作動前の状態を示す車幅方向中央側から見た拡大した側面図である。 図3は、図2に示される車両用ポップアップフード装置の平面図である。 図4は、図2に示される車両用ポップアップフード装置の正面図である。 図5は、図2に示される車両用ポップアップフード装置の斜視図である。 図6は、図1に示される車両用ポップアップフード装置における連結部の変位機構の作動後の状態を示す側面図である。 図7Aは、図1に示される車両用アップフード装置の斜視図である。 図7Bは、図6に示される車両用アップフード装置の斜視図である。 図8は、第1の実施の形態の車両用アップフード装置が適用された車両前部を示す車幅方向中央側から見た概略側面図である。 図9は、図8に示されるフードの通常開閉時における車両用アップフード装置の状態を示す車幅方向中央側から見た側面図である。 図10は、図1に示されるアクチュエータの作動前の状態を拡大して示す断面図である。 図11は、図10に示されるアクチュエータの作動後の状態を示す断面図である。 図12は、第1の実施の形態の車両用アップフード装置が作動したときのフードの挙動を時系列で説明するための説明図である。 図13Aは、図1に示される連結部における変位機構の変形例を示す概略図である。 図13Bは、図1に示される連結部における変位機構の変形例の別例を示す概略図である。 図14Aは、図1に示される連結軸の変形例を連結部の格納状態で示す拡大した側面図である。 図14Bは、図14Aに示される連結軸の変形例を連結部の作動状態で示す側面図である。 図14Cは、図1に示される連結軸の変形例の別例を連結軸が溝部内に配置された状態で示す拡大した側面図である。 図15は、第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置の作動前の状態を示す車両左側から見た側面図である。 図16は、図15に示される車両用ポップアップフード装置の作動後の状態を示す車両左側から見た側面図である。 図17は、フードの開閉時における図15に示される車両用ポップアップフード装置の状態を示す車両左側から見た側面図である。 図18は、図17に示される連結部に車両下方側の荷重が作用したときの連結部の挙動を説明するための説明図である。 図19は、第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置における連結部の作動状態の他の状態を説明するための説明図である。
(第1の実施の形態)
図1〜図12を用いて第1の実施形態に係る車両用ポップアップフード装置20(以下、「PUH装置20」という)について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印LHは、PUH装置20が適用された車両の前方向(進行方向)、上方向、左方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車幅方向)の左右、を示すものとする。
図8に示されるように、本実施形態のPUH装置20は、「フード」としてのフロントフード10の後端部10Rを仮想線で示す閉止位置から実線で示す持上位置にポップアップさせる(持上げる)機能を備えたポップアップ機能付きフードヒンジとされている。以下、先ずフロントフード10の概略の構成について説明し、次いでPUH装置20について説明する。
(フロントフード10の構成)
フロントフード10は、前後方向及び車幅方向(左右方向)に延在すると共に車両平面視で略矩形状に形成されて、図示しないパワーユニットを収容するパワーユニットルームを上方側から覆っている。また、フロントフード10の後端部10Rは、車幅方向に間隔を空けて配置された一対のPUH装置20によって回動可能に支持されている。換言すると、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向両端部が、PUH装置20によって回動可能に支持されている。一方、フロントフード10の前端部10Fの車幅方向中間部には、フードストライカ12が固定されている。そして、車体の前端部の車幅方向中間部に配置された単一のフードロック装置14にフードストライカ12が係止されることによって、フロントフード10が閉止位置に保持される(即ち、フロントフード10の回動が規制される)ようになっている。
(PUH装置20)
PUH装置20は、フロントフード10の後端部10Rの車幅方向両端部にそれぞれ配設されると共に、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では左側に配置されたPUH装置20について説明し、右側に配置されたPUH装置20の説明は省略する。
図2〜図5に示されるように、PUH装置20は、フロントフード10を開閉可能に支持するフードヒンジ22と、車両と歩行者との衝突時に作動するアクチュエータ30と、連結部50と、を含んで構成されている。以下、具体的に説明する。
(フードヒンジ22について)
フードヒンジ22は、車体に固定されるヒンジベース24と、ヒンジベース24に回動可能に連結された第1アーム26と、第1アーム26に回動可能に連結されると共にヒンジボルトB1(図8参照)を介してフロントフード10の後端部10Rに固定された第2アーム28と、を含んで構成されている。
ヒンジベース24は、鋼板材にプレス加工等を施すことによって形成されており、前方側から見た車両正面視で略逆L字形状に屈曲されている。ヒンジベース24の下端部は取付壁部24−1とされており、取付壁部24−1は、略上下方向を板厚方向にして、前後方向に延在されている。また、取付壁部24−1には、一対の取付孔24A(図5参照)が貫通形成されており、取付孔24Aは前後方向に所定の間隔を空けて配置されている。そして、取付孔24A内に取付ボルトB2(図2〜図4参照)が挿入されて、取付壁部24−1が取付ボルトB2よって車体に固定されている。
また、ヒンジベース24は側壁部24−2を有しており、側壁部24−2は取付壁部24−1の車幅方向外側端から上側へ延びている。この側壁部24−2は、車両側面視で上斜め前方へ開放された略V字形状に形成されている。さらに、ヒンジベース24には、ビード部24Bが形成されており、ビード部24Bは、取付壁部24−1の車幅方向内側端から車幅方向外側へ延在されると共に、側壁部24−2の下端から上側へ延在されている。具体的には、ビード部24Bは、取付壁部24−1における一対の取付孔24Aの間に形成されたビード部24B−1と、側壁部24−2に形成されたビード部24B−2と、を含んで構成されている。
第1アーム26は、ヒンジベース24と同様に鋼板材にプレス加工等を施すことによって形成されている。この第1アーム26は、ヒンジベース24に対して車幅方向外側において略車幅方向を板厚方向として配置されており、フロントフード10の閉止位置において、前後方向を長手方向とする略矩形状に形成されている。第1アーム26の後端部26Rは、車幅方向を軸方向とした第1ヒンジピンHP1によってヒンジベース24の側壁部24−2における上端部に回動可能に連結されている。これにより、第1アーム26は、第1ヒンジピンHP1を回動中心としてヒンジベース24に対して上下方向(図2の矢印A方向及び矢印B方向)に相対回動可能に構成されている。
また、第1アーム26における前後方向中間部には、湾曲部26A(図3〜図5参照)が形成されており、湾曲部26Aは、車両平面視で前方側へ向かうに従い車幅方向外側へ傾斜されている。これにより、第1アーム26の前部(湾曲部26Aに対して前方側の部分)が、第1アーム26の後部(湾曲部26Aに対して車両後方側の部分)よりも車幅方向外側に配置されている。そして、第1アーム26の前部とヒンジベース24との間の部分(エリア)が、後述する連結部50を収容する連結部収容エリアCA(図3参照)とされている。
さらに、第1アーム26の前部における下部には、車幅方向外側へ膨出された第1膨出部26B(図5参照)が形成されている。この第1膨出部26Bの前部には、後述するアクチュエータ30を取付けるための第1ウエルドボルトWB1が一体に設けられており、第1ウエルドボルトWB1は第1アーム26から車幅方向外側へ突出されている。
また、第1アーム26の前部には、第1膨出部26Bに対して上方側の位置において、図示しないシェアピンが挿通されるシェアピン挿通孔26Cが貫通形成されている。
第2アーム28は、ヒンジベース24及び第1アーム26と同様に鋼板材にプレス加工等を施すことによって形成されている。第2アーム28は、第1アーム26に対して車幅方向外側に配置されると共に、正面視で略逆L字形状に屈曲されている。具体的には、第2アーム28は、第1アーム26と略平行に配置され且つ前後方向に延在された側壁部28−1を備えている。この側壁部28−1(第2アーム28)の前端部28Fは、車幅方向を軸方向にした第2ヒンジピンHP2によって第1アーム26の前端部26Fに回動可能に連結されている。これにより、第2アーム28は、第2ヒンジピンHP2を回動中心として第1アーム26に対して上下方向(図2の矢印C方向及び矢印D方向)に相対回動可能に構成されている。
第2アーム28の側壁部28−1には、前述した第1アーム26のシェアピン挿通孔26Cに対応する位置において、シェアピン挿通孔28A(図1参照)が貫通形成されている。そして、第1アーム26のシェアピン挿通孔26C及び第2アーム28のシェアピン挿通孔28Aの内部に図示しないシェアピンが嵌入されて、第2アーム28が第1アーム26と結合されている。これにより、後述するアクチュエータ30の非作動状態では、第2アーム28の第1アーム26に対する相対回動が制限されている。
また、第2アーム28は頂壁部28−2を備えている。頂壁部28−2は、側壁部28−1の上端から車幅方向外側へ延出されると共に、フロントフード10に沿って前後方向に延在されている。この頂壁部28−2には、一対の取付孔28B(図5参照)が貫通形成されている。そして、ヒンジボルトB1(図8参照)が下側から当該取付孔28Bに挿入されて、頂壁部28−2がフロントフード10の後端部10Rに締結(固定)されている。これにより、ヒンジベース24とフロントフード10とが、第1アーム26及び第2アーム28によって連結されている。
さらに、第2アーム28における側壁部28−1の後端部28Rには、後述するアクチュエータ30を取付けるための第2ウエルドボルトWB2(広義には、「アクチュエータ用取付部材」として把握される要素である)が一体に設けられている。この第2ウエルドボルトWB2は、頭部を側壁部28−1に対して車幅方向内側に配置して、側壁部28−1から車幅方向外側へ突出されている。
そして、上記のように構成されたフードヒンジ22は、フロントフード10を回動可能に支持するヒンジ部品として機能している。つまり、図9に示されるように、フロントフード10の通常の開閉時には、第1アーム26と第2アーム28との相対回動が制限された状態で、第1アーム26が第1ヒンジピンHP1の軸回りにヒンジベース24に対して回動することで、フロントフード10が開閉されるようになっている。
(アクチュエータ30について)
図2〜図4に示されるように、アクチュエータ30は、第2アーム28の車幅方向外側に配置されて、第1アーム26の第1ウエルドボルトWB1と第2アーム28の第2ウエルドボルトWB2とを架け渡すように延在されている。このアクチュエータ30は、図10及び図11に示されるように、シリンダ32と、ロッド40と、保持機構48と、を含んで構成されている。
シリンダ32は下側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。このシリンダ32の上端部には、上端側取付部34が一体に設けられており、上端側取付部34には、取付孔34Aが車幅方向に貫通形成されている。そして、前述した第2アーム28の第2ウエルドボルトWB2が取付孔34A内に挿入されて、上端側取付部34が回動可能に支持されている。これにより、シリンダ32の上端部が第2アーム28に対して相対回動可能に取付けられている(図2〜図4参照)。
一方、シリンダ32の下端部における内周部には、ヘッド部36が設けられており、ヘッド部36は、略円筒状に形成されて、シリンダ32の内周部に固定されている。ヘッド部36の内周部には、保持機構48を構成する収容溝36Aが形成されており、収容溝36Aは、ヘッド部36の周方向に沿って延びると共に、ヘッド部36の全周に亘って形成されている。また、収容溝36Aは、シリンダ32の径方向内側へ開放された断面略U字形状に形成されている。具体的には、収容溝36Aは、縦断面視でシリンダ32の軸方向(上下方向)に沿って配置された底面36A1と、底面36A1の上端からシリンダ32の径方向内側へ向かうに従いシリンダ32の上端側へ傾斜された上傾斜面36A2と、底面36A1の下端からシリンダ32の径方向内側へ向かうに従いシリンダ32の下端側へ僅かに傾斜された下傾斜面36A3と、を含んで構成されている。そして、下傾斜面36A3と底面36A1との境界部分が円弧状に滑らかに接続されている。
収容溝36Aの内部には、保持機構48を構成するロックリング38(広義には、「保持部材」として把握される要素である)が配置(収容)されている。ロックリング38は、断面円形状の金属製の線材によって構成されると共に、一部開放された円環状(リング状)に形成されている。換言すると、ロックリング38は略C字形状に形成されている。また、ロックリング38は、バネ性を有すると共に、自身の径方向に弾性変形可能に構成されている。そして、ロックリング38は、自然状態(ロックリング38が弾性変形していない状態)から径方向外側へ弾性変形して、後述するロッド40の外周部に当接された状態で収容溝36A内に収容されている。
ロッド40は、略円筒状に形成されて、シリンダ32と同軸上に配置されており、ロッド40の下端部を除く部分がシリンダ32内に相対移動可能に収容されている。具体的には、シリンダ32がロッド40の軸線に沿ってロッド40に対して上下方向に相対移動するときには、シリンダ32と共にロックリング38がロッド40に対して相対移動して、ロックリング38がロッド40の外周面上を摺動するように構成されている。すなわち、ロックリング38は、シリンダ32と共にロッド40に対して相対移動可能に構成されている。
また、ロッド40の下端部には、取付孔40Aが車幅方向に貫通形成されている。そして、取付孔40A内に第1アーム26の第1ウエルドボルトWB1が挿入されて、ロッド40の下端部が回動可能に支持されている。すなわち、ロッド40の下端部が第1アーム26に対して相対回動可能に取付けられている(図2〜図4参照)。
ロッド40の長手方向中間部には、略円柱状のマイクロガスジェネレータ42(以下、「MGG42」という)が嵌入されている。MGG42はスクイブ(点火装置)を備えると共に、MGG42内には、ガス発生剤が充填されている。このMGG42の下端には、ワイヤハーネス44が接続されており、MGG42がワイヤハーネス44を介してECU60(図10参照)と電気的に接続されている。これにより、ECU60の制御によってMGG42が作動するようになっている。そして、MGG42が作動すると、MGG42によって発生したガスがロッド40内に供給されるようになっている。なお、MGG42の下端から延出されたワイヤハーネス44は、ロッド40の内部に配策されると共に、ロッド40の下端部から外側へ導出されている。そして、ロッド40の内部に樹脂材が充填されて、ワイヤハーネス44とロッド40とが一体化されている。
さらに、ロッド40の上端部には、径方向外側へ突出された略円環状の大径部40Bが形成されており、大径部40Bの外径寸法が、シリンダ32の内径寸法に比べて僅かに小さく設定されている。この大径部40Bの外周部には、シール溝40Cが形成されており、シール溝40Cは、ロッド40の径方向外側へ開放されて、大径部40Bの周方向に沿って延びると共に、大径部40Bの全周に亘って形成されている。そして、シール溝40C内には、ゴム材等で構成されたOリング46が配置されており、ロッド40とシリンダ32との間がOリング46によってシールされている。
また、ロッド40の外周部には、大径部40Bに対してロッド40の下端側の位置において、保持機構48を構成する保持溝40Dが形成されている。保持溝40Dは、ロッド40の径方向外側へ開放されて、ロッド40の周方向に沿って延びると共に、ロッド40の全周に亘って形成されている。具体的には、保持溝40Dは、縦断面視でロッド40の軸方向(上下方向)に沿って配置された底面40D1と、底面40D1の上端からロッド40の径方向外側へ延びる上面40D2と、底面40D1の下端からロッド40の径方向外側へ向かうに従いロッド40の下端側へ傾斜された下傾斜面40D3と、を含んで構成されている。
そして、MGG42が作動すると、MGG42によって発生したガスがロッド40内に供給されて、ロッド40内のガス圧によってシリンダ32がアクチュエータ30の軸方向に沿って上昇するようになっている。これにより、第2アーム28が、図2に示される位置から第1アーム26に対して上方側(図2の矢印C方向)へ相対回動して、フロントフード10が持上位置(図8に示される位置)に持上げられるように構成されている。なお、このときには、第1アーム26は、図2に示される位置からヒンジベース24に対して上方側(図2の矢印A方向)へ相対回動されるようになっている(図1参照)。
また、図10及び図11に示されるように、シリンダ32の下端部には、複数(本実施の形態では2箇所)のガス抜き孔32Aが形成されている。このガス抜き孔32Aは、アクチュエータ30の非作動状態(図10に示される状態)では、Oリング46に対してアクチュエータ30の下端側に配置されている。そして、アクチュエータ30が作動して、シリンダ32が持上位置に上昇されたときには(図11に示される状態では)、ガス抜き孔32Aがロッド40(Oリング46)よりもアクチュエータ30の上端側に配置されるように設定されている。これにより、アクチュエータ30の作動後では、シリンダ32の内部と外部とがガス抜き孔32Aによって連通されて、シリンダ32(ロッド40)内に供給されたガスがガス抜き孔32Aから排出される(抜かれる)ように構成されている。その結果、フロントフード10の持上位置において、ガス圧によるアクチュエータ30のフロントフード10に対する持上げが停止するように構成されている。
さらに、図11に示されるように、シリンダ32が持上位置に上昇したときには、シリンダ32の収容溝36Aが、ロッド40の保持溝40Dの下端部に対してアクチュエータ30の径方向外側に配置されるように設定されている。すなわち、アクチュエータ30の径方向において、収容溝36A(ロックリング38)と保持溝40Dの下端部とが対向配置するように設定されている。また、このときには、ロックリング38が径方向内側へ弾性変形(縮径)して保持溝40D内に入り込むことで、ロックリング38と保持溝40Dの下傾斜面40D3とが係合するようになっている。さらに、このときには、ロックリング38の一部がロッド40の外周部よりも径方向外側に突出されるように、保持溝40Dの溝深さとロックリング38の線径とが設定されている。このため、収容溝36Aの上傾斜面36A2及び保持溝40Dの下傾斜面40D3によってロックリング38が上下方向に挟まれて、シリンダ32が収容溝36Aの部位においてロックリング38に係止されるようになっている。これにより、シリンダ32の後退が制限されて、持上位置におけるフロントフード10の下方側への移動が保持機構48によって制限されるようになっている。
また、詳細については後述するが、持上位置に持上げられたフロントフード10の挙動によって、上方側への所定荷重がシリンダ32の上端側取付部34に入力されたときには、ロックリング38が保持溝40Dの底面40D1上を摺動しながらシリンダ32がロッド40に対して上昇するように構成されている。つまり、アクチュエータ30では、図11に示される作動完了位置よりもシリンダ32(ロックリング38)がさらに上昇できるように、保持溝40Dの幅寸法(底面40D1の上下方向寸法)が設定されている。具体的には、保持溝40Dの幅寸法(底面40D1の上下方向寸法)が、持上位置と後述する上限位置とに対応して設定されている。詳しくは、保持溝40Dの幅寸法が、後述する第1リンク52の連結孔52Dと保持孔52Fとの間の距離に対応して設定されている。
(連結部50について)
図2〜図5に示されるように、連結部50は、ヒンジベース24と第1アーム26の前部との間(すなわち、連結部収容エリアCA)に配置されて、ヒンジベース24と第2アーム28との間に架け渡されている。換言すると、連結部50は、第1アーム26の前部及び第2アーム28に対して車幅方向内側に配置されている。また、連結部50は、第1リンク52及び第2リンク54によって構成されたリンク機構を成すと共に、第1リンク52及び第2リンク54の連結部位において変位機構58を有している。そして、フロントフード10の閉止位置では、側面視で連結部50が後方側へ開放された略V字形状に屈曲されている(図2に示される状態であり、以下この状態を「格納状態」という)。
第1リンク52は、鋼板等の金属製の板材によって構成されて、略長尺板状に形成されている。この第1リンク52は、連結部50の一端側の部分(下方側の部分)を構成すると共に、車幅方向を板厚方向としてヒンジベース24の車幅方向外側に配置されている。また、第1リンク52は、格納状態において、側面視で前方側へ向かうに従い上方側へ若干傾斜して配置されている。そして、第1リンク52の一端部52Aが、車幅方向を軸方向とした第1リンクピンLP1によってヒンジベース24の側壁部24−2における下端部に回動可能に連結されている。具体的には、第1リンクピンLP1が側壁部24−2の下端部における前後方向中間部に配置されると共に、ヒンジベース24を車体に取付ける一対の取付ボルトB2の内の後側に配置された取付ボルトB2の一部と第1リンクピンLP1とが車両側面視で上下方向にラップするように設定されている(図2参照)。
図3に示されるように、第1リンク52の長手方向中間部には、「接続部」として第1リンク中間部52Cが形成されており、第1リンク中間部52Cは、第1リンク52の長手方向他方側(第1リンク52の他端部52B側)へ向かうに従い車幅方向外側へ傾斜しつつ車幅方向に延在されている。具体的には、車両平面視で車幅方向に沿った基準線L1と第1リンク中間部52Cとの成す角度θが、45°以下に設定されている。これにより、第1リンク52では、その一端部52Aに対してその他端部52Bが車幅方向外側にオフセットして配置されている。また、第1リンク中間部52Cが基準線L1に対して傾斜しているため、本開示の車両用ポップアップフード装置における「接続部(第1リンク中間部52C)が車幅方向に延在されている」とは、接続部(第1リンク中間部52C)が車幅方向に対して傾斜して延在されている場合も含んでいる。
さらに、第1リンク52の他端部52Bは、連結部収容エリアCAにおける幅方向の中心線CLよりも車幅方向外側に配置されている。すなわち、第1リンク52の他端部52Bが、中心線CLに対して第1アーム26及び第2アーム28側に配置されるように第1リンク中間部52Cの長さが設定されている。
また、図1における部分拡大図に示されるように、第1リンク52の他端部52Bには、後述する第2リンク54を連結するための円形状の連結孔52Dが貫通形成されている。また、第1リンク52の他端部52Bには、連結孔52Dに対して第1リンク52の他端側において、変位機構58を構成する溝部52Eが貫通形成されている。この溝部52Eは、第1リンク52の長手方向に沿って延在されており、溝部52Eの一端が連結孔52Dに連通されている。換言すると、溝部52Eは、連結孔52Dから第1リンク52の他端側へ延出されている。また、溝部52Eの幅寸法は、連結孔52Dの直径寸法よりも小さく設定されると共に、溝部52Eの長手方向に亘って一定に設定されている。一方、溝部52Eの他端部には、変位機構58を構成する円形状の保持孔52Fが貫通形成されており、保持孔52Fの直径寸法が連結孔52Dの直径寸法と同じに設定されている。
図2〜図5に示されるように、第2リンク54は、第1リンク52と同様に、鋼板等の金属製の板材によって構成されて、略長尺板状に形成されている。第2リンク54は、連結部50の他端側の部分(上方側の部分)を構成すると共に、車幅方向を板厚方向として第1リンク52の車幅方向外側に配置されている。そして、連結部50の格納状態では、第2リンク54は、車両側面視で前方側へ向かうに従い下方側へ傾斜して配置されている。
第2リンク54の一端部54Aは、第1リンク52の他端部52Bに対して車幅方向外側に隣接して配置されると共に、変位機構58を構成する車幅方向を軸方向とした連結軸56によって第1リンク52の他端部52Bに回転可能に連結されている。具体的には、第2リンク54の一端部54Aに連結軸56が固定されており、連結軸56の軸部56A(図1の部分拡大図参照)が一端部54Aから車幅方向内側へ突出されて、連結孔52D内に挿通されている。この連結軸56の軸部56Aは、断面略円形状に形成されており、軸部56Aの直径寸法が、連結孔52Dの直径寸法よりも若干小さく設定されると共に、溝部52Eの幅寸法よりも若干大きく設定されている。これにより、連結軸56が連結孔52Dに回動可能に支持されて、第2リンク54の一端部54Aが第1リンク52の他端部52Bに回転可能に連結されている。
また、第2リンク54の長手方向中間部には、第2リンク中間部54C(図3参照)が形成されており、第2リンク中間部54Cは、第2リンク54の長手方向他方側(第2リンク54の他端部54B側)へ向かうに従い車幅方向内側に傾斜されている。これにより、第2リンク54の一端部54Aに対して第2リンク54の他端部54Bが車幅方向外側にオフセットして配置されている。
第2リンク54の他端部54Bは、第2アーム28の側壁部28−1の車幅方向内側に隣接して配置されて、車幅方向を軸方向とした「連結ピン」としての第2リンクピンLP2によって第2アーム28(側壁部28−1)の後端部28Rに回動可能に連結されている。具体的には、連結部50の格納状態において、第2リンク54の他端部54Bが、第2ウエルドボルトWB2に対して前方側に隣接して配置されている。より詳しくは、第2リンクピンLP2が第2ウエルドボルトWB2の径方向外側に隣接して配置されている(図2参照)。
そして、図2に示されるように、連結部50の格納状態では、側面視で第2リンクピンLP2の軸心を通過し且つ上下方向に沿った仮想線を仮想基準線L2とすると、連結軸56が仮想基準線L2に対して前方側に配置されている。一方、アクチュエータ30が作動してフロントフード10が持上位置に持上げられたときには、第1リンク52がヒンジベース24に対して相対回動(図2の矢印Eを参照)すると共に、第2リンク54が第2アーム28に対して相対回動(図2の矢印Fを参照)して、連結部50が略上下方向に沿った直線状に延在するように設定されている(図1及び図7Aに示される状態であり、以下この状態を「作動状態」という)。
さらに、詳細については後述するが、図1に示される連結部50の作動状態において、持上位置に持上げられたフロントフード10に生じる振動によって、上方側への所定荷重が連結部50の他端部(第2リンク54の他端部54B)入力されたときには、連結孔52Dによる連結軸56の回動支持状態が解除されて、変位機構58が作動するようになっている。具体的には、連結部50の連結軸56が、溝部52Eを幅方向外側へ押し広げながら溝部52E内を上方側へ移動するように構成されている。すなわち、変位機構58の作動時には、連結軸56が溝部52Eの内周面上を摺動しながら溝部52Eに沿って上方側へ移動するようになっている(図1の部分拡大図において2点鎖線で示される連結軸56を参照)。また、溝部52Eに沿って上方側へ移動した連結軸56が保持孔52F内に到達すると、変位機構58の作動が完了して、保持孔52Fに連結軸56が保持されるようになっている(図6及び図7B参照)。すなわち、フロントフード10に生じる振動によって、上方側への所定荷重が連結部50の他端部(第2リンク54の他端部54B)入力されたときには、連結部50の他端部がフロントフード10と共に上方側へ変位して、フロントフード10が持上位置よりも上側の位置において保持されるようになっている(図6及び図7Bに示される位置であり、以下この位置を「上限位置」という)。
なお、フロントフード10の持上位置とは、車両と歩行者との衝突時にフロントフード10上に倒れ込む歩行者に対する保護性能を確保するように、所定の高さに設定されている。また、上限位置は、持上位置に持上げられたフロントフード10の振動を抑制するために、以下のように設定されている。すなわち、詳細については後述するが、持上位置に持上げられたフロントフード10は単振動するようになり、フロントフード10の車幅方向中央部が上死点に到達した位置において、フロントフード10が略水平になるように上限位置が設定されている。
また、上述したように、フロントフード10の通常開閉時には、第1アーム26が第1ヒンジピンHP1の軸回りにヒンジベース24に対して回動する。このときには、第1リンク52がヒンジベース24に対して相対回動すると共に、第2リンク54が第2アーム28に対して相対回動して、連結部50が図9に示されるフード開放状態になる。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図2に示される状態がPUH装置20の非作動状態である。この状態では、第1アーム26及び第2アーム28がシェアピンによって結合されており、第1アーム26と第2アーム28との相対回動が制限されている。そして、フロントフード10の開閉時には、第1アーム26が第2アーム28と共に第1ヒンジピンHP1の軸回りにヒンジベース24に対して上方側(図2の矢印A方向)へ回動することで、フロントフード10が開閉される(図9参照)。
一方、フロントフード10の閉止位置において歩行者等の衝突体と車両が前面衝突すると、衝突体と前面衝突したことが衝突検知センサ(図示省略)によって検知され、ECU60に衝突信号が出力される。ECU60では、入力された衝突信号に基づいてPUH装置20を作動させるべきか否かを判断し、PUH装置20を作動させるべきと判断すると、ECU60からアクチュエータ30に作動信号が出力される。これにより、アクチュエータ30のMGG42におけるスクイブが着火して、ロッド40内にガスが供給される。
ロッド40内にガスが供給されると、ロッド40内のガス圧によってシリンダ32が押圧されて、シリンダ32がロッド40の軸方向に上昇する。これにより、シリンダ32が第2アーム28の後端部28Rを持上げて、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向両端部が持上位置に持上げられる(図8の実線で示されるフロントフード10を参照)。なお、このときには、第2アーム28と第1アーム26との間を結合するシェアピンが破断して、第2アーム28が第1アーム26に対して上方側(図2の矢印C方向側)へ相対回動すると共に、第1アーム26が、ヒンジベース24に対して上方側(図2の矢印A方向側)へ相対回動する。これにより、フロントフード10が持上位置に持上げられる。そして、このときには、連結部50が格納状態から作動状態に切り替わり、第2アーム28のヒンジベース24に対する上方側への移動が規制される。
次に、図12を用いて、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向両端部をアクチュエータ30によって持上げたときの、フロントフード10の挙動と、連結部50の状態及びアクチュエータ30の状態と、の関係を説明する。なお、図12では、アクチュエータ30がフロントフード10を持上げたときの後方側から見たフロントフード10の状態を時系列で模式的に示しており、フロントフード10の車幅方向両端部が白抜きの丸印で示されている。
図12の(1)では、アクチュエータ30がフロントフード10を持上げる前の状態を示している。この状態では、アクチュエータ30は、図10に示される非作動状態にあり、連結部50は、図2に示される格納状態になっている。
そして、アクチュエータ30の作動が開始すると、図11に示されるように、シリンダ32がロッド40に対して瞬時に上昇して、フロントフード10が持上位置に持上げられる。このとき、シリンダ32のガス抜き孔32Aがロッド40のOリング46よりもアクチュエータ30の上端側に配置される。このため、ロッド40の内部のガスがガス抜き孔32Aからアクチュエータ30の外部へ放出される。これにより、アクチュエータ30によるフロントフード10に対する持上げが停止される。また、この状態では、シリンダ32と共に上昇するロックリング38が、ロッド40の保持溝40Dの下端部とシリンダ32の収容溝36Aとの間に配置される。
アクチュエータ30が作動してフロントフード10が持上位置に持上げられると、連結部50は格納状態から作動状態に切り替わる(図2及び図5に示される状態から図1及び図7Aに示される状態に切り替わる)。そして、連結部50の作動状態では、変位機構58の溝部52Eが、連結孔52Dから上方側へ延出するように配置される。なお、連結部50では、第1リンク52及び第2リンク54を連結する連結軸56の軸部56Aの直径寸法が、溝部52Eの幅寸法よりも大きく設定されているため、連結部50の作動状態では、連結軸56が連結孔52D内に保持される。すなわち、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上方側への変位が連結部50によって規制されて、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向両端部の上方側への変位が規制される。
一方、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向両端部をアクチュエータ30よって持上げるときには、フロントフード10の車幅方向中央部は慣性力によってその位置に留まろうとする。このため、アクチュエータ30によるフロントフード10の持上初期では、フロントフード10の車幅方向両端部のみが持上げられる(図12の(2)の状態を参照)。そして、フロントフード10の車幅方向中央部がフロントフード10の車幅方向両端部よりも遅れて上方側へ変位する(図12の(3)に示される矢印を参照)。さらに、フロントフード10の車幅方向中央部では、上下方向への変位は制限されていないため、上方側へ変位するフロントフード10の車幅方向中央部は慣性力によって持上位置よりも上方側へ変位する(オーバーシュートする)(図12の(3)の状態を参照)。これにより、フロントフード10の持上げ時では、後方側から見て、フロントフード10の車幅方向中央部が腹となり、フロントフード10の車幅方向両端部が節となるように、フロントフード10が単振動しようとする。
そして、フロントフード10の車幅方向中央部が持上位置よりも上方側へオーバーシュートするときには、フロントフード10から第2アーム28を介して連結部50の他端部(第2リンク54の他端部54B)に上方側への所定荷重が作用する。このため、連結部50の変位機構58が作動する。具体的には、連結孔52Dによる連結軸56の回動支持状態が解除されて、連結軸56が溝部52Eの内周面上を摺動しつつ第1リンク52に対して上方側へ相対移動する(図1及び図7Aに示される状態から図6及び図7Bに示される状態に切り替わる)。これにより、第2アーム28が第1アーム26に対して上方側へ回動してヒンジベース24に対して上方側へ変位すると共に、連結部50の他端部がフロントフード10の車幅方向両端部と共に上限位置に変位する。
図12を用いてより詳しく説明すると、フロントフード10の車幅方向中央部が上死点又は上死点付近に到達すると、フロントフード10の車幅方向両端部が上限位置に変位する(図12の(3)の状態から図12の(4)の状態になる)。その結果、後方側から見てフロントフード10が略水平になるようにフロントフード10の車幅方向両端部が開放される。したがって、オーバーシュートすることによって生じるフロントフード10の振動が早期に減衰される。
そして、フロントフード10の車幅方向両端部が上限位置に変位したときには、連結部50の連結軸56が保持溝40D内に保持される(図6及び図7B参照)。これにより、フロントフード10の振動が抑制された状態で、フロントフード10の車幅方向両端部が上限位置において保持される。なお、連結部50の他端部が持上位置から上限位置に変位するときには、アクチュエータ30のシリンダ32もロッド40に対して持上位置よりさらに上昇する。すなわち、ロックリング38が、保持溝40Dの下端部から上端部へ底面40D1上を摺動しつつ移動する(図11に示す状態からシリンダ32がロッド40に対してさらに上昇する)。
以上説明したように、PUH装置20によれば、フロントフード10に固定された第2アーム28が連結部50によってヒンジベース24に連結されている。そして、アクチュエータ30が作動してフロントフード10が持上位置に持上げられたときには、連結部50は格納状態から作動状態に切り替わり、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上方側への移動(変位)が連結部50によって規制される。すなわち、車体において剛性の高い部位に固定されるヒンジベース24に第2アーム28を連結部50によって連結して、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上方側への移動を規制することができる。これにより、PUH装置20において仮に連結部50を省略した場合と比べて、ポップアップ完了時のフロントフード10の車幅方向両端部における振れを抑制することができる。したがって、ポップアップ完了時におけるフロントフード10の振動を抑制することができる。
また、持上位置では、ヒンジベース24及び第2アーム28が、作動状態に切り替わった連結部50によって連結されている。これにより、ポップアップしたフロントフード10に被衝突物が当接した際に、当該フロントフード10が後方側へ向けて後退することを抑制することができる。
また、連結部50は、第1リンク52及び第2リンク54を有するリンク機構として構成されており、第1リンク52及び第2リンク54が連結軸56によって連結されている。これにより、第1アーム26及び第2アーム28の回動形態に対応して、連結部50を格納状態から作動状態に簡易な構成で切り替えることができる。
また、フロントフード10の後端部10Rにおける車幅方向中央部が持上位置よりもさらに上方側へオーバーシュートして、上方側への所定荷重がフロントフード10から連結部50(第2リンク54)の他端部に作用すると、連結軸56及び溝部52Eによって構成された変位機構58が作動する。これにより、フロントフード10の車幅方向両端部が持上位置よりも上方側の上限位置に移動(変位)することが許容される。したがって、上述したように、車幅方向中央部が上方側へオーバーシュートすることによって生じるフロントフード10の振動を早期に減衰させることができる。
また、連結部50の変位機構58では、連結軸56の軸部56Aの直径寸法が溝部52Eの幅寸法よりも大きく設定されている。このため、変位機構58の作動時では、連結軸56(の軸部56A)が溝部52Eの内周面上を摺動しつつ連結孔52Dから保持孔52Fへと移動する。これにより、変位機構58の作動時には、連結軸56と溝部52Eとの間に生じる摩擦力によってフロントフード10の振動エネルギーを吸収することができる。したがって、変位機構58による振動減衰効果を高めることができる。
また、変位機構58は、溝部52Eの他端部に形成された保持孔52Fを有しており、上限位置において、連結軸56が保持孔52Fによって保持される。このため、フロントフード10の振動を抑制した状態で、フロントフード10を上限位置に保持することができる。
また、PUH装置20では、アクチュエータ30が、第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側(一方側)に配置されており、連結部50が第1アーム26(の前部)及び第2アーム28に対して車幅方向内側(他方側)に配置されている。これにより、車幅方向におけるPUH装置20の小型化を図ることができる。
すなわち、仮に、アクチュエータ30及び連結部50を第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側又は内側に配置した場合には、アクチュエータ30と連結部50との干渉を防止する必要がある。このため、第1アーム26及び第2アーム28に対する車幅方向外側又は内側の領域において、アクチュエータ30と連結部50とを車幅方向にオフセットして配置させる必要がある。これにより、アクチュエータ30及び連結部50を含んで構成されたPUH装置20の車幅方向における寸法が増加する。一方、本開示のPUH装置20では、上述のように、アクチュエータ30が、第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側(一方側)に配置されており、連結部50が第1アーム26(の前部)及び第2アーム28に対して車幅方向内側(他方側)に配置されている。このため、アクチュエータ30及び連結部50を第1アーム26の前部及び第2アーム28に沿って配置することができる。これにより、車幅方向におけるPUH装置20の小型化を図ることができる。
さらに、連結部50では、第2リンク54の他端部54Bが、第2アーム28に連結されると共に、アクチュエータ30を第2アーム28に連結する第2ウエルドボルトWB2に隣接して配置されている。また、第1リンク52の長手方向中間部には、車幅方向に延在された第1リンク中間部52Cが形成されている。このため、アクチュエータ30によってフロントフード10を効率よく持上げることができる。以下、この点について説明する。
すなわち、フロントフード10の持上初期では、アクチュエータ30の上端部から第2アーム28の後端部28Rに上方側への持上力が作用すると共に、持上げることによる下方側への反力がアクチュエータ30の下端部から第1アーム26の下端部(詳しくは、第1ウエルドボルトWB1(第1膨出部26B))に作用する。そして、アクチュエータ30は第2アーム28の車両幅方向外側に配置されており、第1アーム26は第2アーム28に対して車幅方向内側に配置されている。このため、アクチュエータ30の作動初期では、車両正面視でアクチュエータ30が傾く傾向にある。具体的には、第2アーム28の後端部28Rに車幅方向外側への荷重(図4の矢印F1参照)がアクチュエータ30から作用して、第1アーム26の前部における下端部に車幅方向内側への荷重(図4の矢印F2参照)がアクチュエータ30から作用する傾向にある。これにより、第2アーム28の後端部28Rが車幅方向外側へ撓み変形しようとすると共に、第1アーム26の前部が車幅方向内側へ撓み変形しようとする。
ここで、第2リンク54の他端部54Bが、第2アーム28に連結されると共に、アクチュエータ30を第2アーム28に連結する第2ウエルドボルトWB2に隣接して配置されている。このため、第2アーム28の後端部28Rにおける車幅方向外側へ撓み変形が、ヒンジベース24の連結された連結部50によって抑制される。
また、第1リンク52の長手方向中間部には、車幅方向に延在された第1リンク中間部52Cが形成されている。このため、第1アーム26の前部に車幅方向内側への荷重が作用したときには、ヒンジベース24に連結された第1リンク中間部52Cが第1アーム26に対して突っ張るように作用する。これにより、第1アーム26の前部における車幅方向内側への撓み変形が抑制される。以上により、アクチュエータ30の作動時における第1アーム26及び第2アーム28の撓み変形が抑制される。したがって、作動時におけるアクチュエータ30の持上力を第2アーム28(フロントフード10)に効率よく作用させることができる。その結果、アクチュエータ30によってフロントフード10を効率よく持上げることができる。
しかも、第1リンク52の他端部52Bは、連結部収容エリアCAにおける幅方向の中心線CLよりも車幅方向外側(第1アーム26及び第2アーム28側)に配置されている。このため、仮に第1リンク52の他端部52Bを中心線CLの近傍に配置した場合と比べて、車幅方向における第1リンク中間部52Cの延在長さを長く設定することができる。これにより、アクチュエータ30の作動時における第1アーム26の撓み変形を効果的に抑制することができる。すなわち、連結部50の作動時では、第1リンク52及び第2リンク54がそれぞれ回動されるため、第1リンク52及び第2リンク54の回動バランスを考慮すると、第1リンク52の他端部52B及び第2リンク54の一端部54Aを中心線CL近傍に配置することが望ましい。換言すると、車幅方向における第1リンク中間部52Cと第2リンク中間部54Cとの長さを同じに設定することが望ましい。しかしながら、車幅方向における第1リンク中間部52Cと第2リンク中間部54Cとの長さを同じに設定すると、第1アーム26に対して第1リンク中間部52Cが突っ張るように作用する効果が低減される。これに対して、第1リンク52の他端部52Bを、連結部収容エリアCAにおける幅方向の中心線CLよりも車幅方向外側に配置することで、第1リンク中間部52Cの車幅方向の延在長さを比較的長く設定することができる。これにより、アクチュエータ30の作動時における第1アーム26の撓み変形を効果的に抑制することができる。
また、第1リンク52の一端部52Aをヒンジベース24に連結する第1リンクピンLP1が、ヒンジベース24における側壁部24−2の下端部の前後方向中間部に配置されている。さらに、ヒンジベース24を車体に取付ける取付ボルトB2の一部と第1リンクピンLP1とが車両側面視で上下方向にラップするように設定されている。このため、第1リンク52の一端部52Aを取付ボルトB2の近傍に配置することができる。これにより、ヒンジベース24において支持剛性の高い部位に、第1リンク52の一端部52Aを連結することができる。
なお、第1の実施の形態では、溝部52Eの幅寸法が溝部52Eの長手方向に亘って一定に設定されている。換言すると、変位機構58では、連結軸56が溝部52Eの一端から他端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗と、連結軸56が溝部52Eの他端から一端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗と、が略同じに設定されている。これに代えて、連結軸56が溝部52Eの他端から一端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗が、連結軸56が溝部52Eの一端から他端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗よりも低く(小さく)なるように構成してもよい。
例えば、溝部52Eの幅寸法を溝部52Eの一端から他端へ向かうに従い(上方へ向かうに従い)小さくするように設定してもよい。また、例えば、図14Cに示されるように、連結軸56における軸部56Aの外周部に略L字形状に切り欠かれた一対の切欠き部56Bを形成して、連結軸56が溝部52Eの他端から一端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗が小さくなるように構成してもよい。この場合には、連結部50が作動状態に切り替わったときに、切欠き部56Bが連結軸56の軸心に対して溝部52Eの他端側に配置されるように設定する。したがって、これらのように設定することで、上限位置に配置されたフロントフード10を持上位置に容易に戻すことができる。その結果、例えば、フロントフード10をポップアップした状態で車両を走行させる場合に、フロントフード10を上限位置から持上位置に戻すことで、運転者に対する車両前方の視界を確保することができる。
またさらに、連結軸56が溝部52Eの他端から一端へ移動するときの溝部52Eに対する連結軸56の摺動抵抗を小さくする場合には、例えば、フロントフード10の自重によってフロントフード10が上限位置から持上位置に戻るように構成してもよい。この場合には、上限位置において振動が抑制された状態のフロントフード10を、自身の自重によって上限位置から持上位置に変位させることができる。
また、第1の実施の形態では、連結部50の変位機構58によって連結部50の他端部を上方側に変位させると共に、変位機構58の連結軸56が溝部52Eの内周面上を摺動することで、フロントフード10に生じる振動エネルギーを吸収しているが、変位機構58の構成はこれに限らない。例えば、変位機構58における溝部52Eを省略して、図13A及び図13Bに示されるように、第1リンク52及び第2リンク54の少なくとも一方に、余長部70を形成して、余長部70を変位機構58として構成してもよい。例えば、図13Aに示される例では、第1リンク52に余長部70が形成されており、余長部70は、車幅方向に延びる略蛇腹状に形成されている。一方、図13Bに示される例では、第1リンク52及び第2リンク54に余長部70が形成されており、余長部70は、上下方向に延びる略蛇腹状に形成されている。そして、フロントフード10の持上位置において、フロントフード10から連結部50の他端部に上方側への所定荷重が入力されたときには、余長部70が塑性変形することで、連結部50(第2リンク54)の他端部を上方側へ変位させてもよい。すなわち、フロントフード10から連結部50の他端部に上方側への所定荷重が入力されたときには、余長部70に引張荷重が作用して、余長部70が連結部50の長手方向外側に塑性変形するように構成されている。当該構成によれば、摩擦力によってフロントフード10の振動エネルギーを吸収する場合と比べて、簡易な構成によってフロントフード10の振動エネルギーを吸収することができる。また、余長部70を塑性変形させる荷重を容易に設定することができる。
また、例えば、アクチュエータ30のシリンダ32とロッド40との間に生じる摩擦力によって、フロントフード10の振動エネルギーを吸収するように構成してもよい。この場合には、変位機構58における溝部52Eの幅寸法を連結軸56の直径寸法よりも大きく設定する。さらに、アクチュエータ30のロックリング38のバネ定数を適宜調整して、シリンダ32と共に移動するロックリング38がロッド40の保持溝40Dの底面40D1上を摺動するときに生じる摩擦力によってフロントフード10の振動エネルギーを吸収するように構成してもよい。
また、第1の実施の形態では、連結軸56の軸部56Aが断面円形状に形成されているが、軸部56Aの断面形状はこれに限らない。例えば、図14A及び図14Bに示されるように、軸部56Aの断面を、一対の直線部を有する略トラック形状に形成してもよい。この場合には、一対の直線部をストッパ面56Cとして構成することができる。すなわち、図14Bに示されるように、連結部50が作動状態に切り替わるときに、ストッパ面56Cが溝部52Eの内周面と平行に配置されるように連結軸56の向きを設定する。そして、一対のストッパ面56Cの間の距離を溝部52Eの幅寸法よりも大きく設定する。これにより、変位機構58が作動して連結軸56が溝部52E内に挿入されたときには、ストッパ面56Cと溝部52Eの内周面とが係合して、第1リンク52と第2リンク54との相対回動が制限される。すなわち、連結部50が連結軸56の部位において折れ曲がることが制限される。これにより、連結部50の変位機構58によってフロントフード10の振動を抑制するときの連結部50の状態を安定化することができる。なお、この場合には、軸部56Aの断面をD字形状に形成して、ストッパ面56Cを1箇所形成してもよい。
また、第1の実施の形態では、溝部52Eの他端部に保持孔52Fが形成されているが、溝部52Eの他端部において溝部52Eを延ばして保持孔52Fを省略してもよい。
また、第1の実施の形態では、連結孔52D、溝部52E、保持孔52Fが第1リンク52に形成されており、連結軸56が第2リンク54に設けられている。これに代えて、連結孔52D、溝部52E、保持孔52Fを第2リンク54に形成して、連結軸56を第1リンク52に設けてもよい。この場合には、連結部50の作動状態において、溝部52Eが連結孔52Dから下方側へ延出されるようになる。
(第2の実施の形態)
以下、図15〜図17を用いて第2の実施の実施形態に係るPUH装置100について説明する。第2の実施の形態のPUH装置100では、以下に示す点を除いて第1の実施の形態のPUH装置20と同様に構成されている。なお、図15〜図17では、左側に配置されたPUH装置100を車幅方向外側から見た車両側面視で図示している。
図15〜図17に示されるように、ヒンジベース24では、側壁部24−2の上下方向中間部に段差部24Cが形成されており、ヒンジベース24の上端部が、その下端部に対して車幅方向外側へ配置されるようになっている。
また、第1アーム26の前後方向の中間部には、車両側面視で上方側へ開放された凹部26Eが形成されており、凹部26Eに第2リンクピンLP2が配置されるようになっている。また、第1アーム26では、湾曲部26A及び第1膨出部26Bが省略されている。
連結部50では、第1リンク52において第1リンク中間部52Cが省略されており、第2リンク54において第2リンク中間部54Cが省略されている。すなわち、第1リンク52及び第2リンク54が略平板状に形成されている。また、連結部50では、第1の実施の形態における変位機構58が省略されている。すなわち、第1リンク52の他端部52Bには、連結孔52D(図示省略)のみが形成されており、溝部52E及び保持孔52Fが省略されている。これにより、第2の実施の形態では、持上位置において、連結部50の他端部(第2リンク54の他端部54B)が第1リンク52(ヒンジベース24)に対して上方側へ変位不能に構成されている。
また、第1リンク52の一端部52Aは、ヒンジベース24の側壁部24−2の前端部において、第1リンクピンLP1によって回動可能に連結されている。一方、第2リンク54の他端部54Bは、第2アーム28の前後方向中間部において、第2リンクピンLP2によって回動可能に連結されている。
そして、図15に示されるように、連結部50の格納状態では、連結部50が車両側面視で前方側へ開放された略V字形状を成して、ヒンジベース24と第2アーム28との間に格納されている。すなわち、連結軸56が仮想基準線L2に対して後方側に配置されている。一方、図16に示されるように、アクチュエータ30が作動して、第2アーム28が持上位置に持上げられて、連結部50が作動状態に切り替わるときには、第1リンク52と第2リンク54とが同一線上に配列されて、連結部50が直線状になるように設定されている。具体的には、連結部50が、側面視で上方側へ向かうに従い後方側に若干傾いて配置されている。これにより、作動状態では、連結軸56が仮想基準線L2に対して前方側に配置されている。
さらに、図17に示されるように、フロントフード10の通常開閉時には、第1アーム26が第1ヒンジピンHP1の軸回りにヒンジベース24に対して上方側(矢印A方向側)へ回動する。このときには、第1リンク52がヒンジベース24に対して相対回動すると共に、第2リンク54が第2アーム28に対して相対回動して、格納状態とされた連結部50が直線状になり、フロントフード10の開方向の回動範囲が規制されるようになっている(以下この状態を「回動規制状態」という)。また、連結部50の回動規制状態では、連結部50が、側面視で上方側へ向かうに従い後方側に若干傾いて配置されている。
また、図15〜図17に示されるように、第2リンク54の一端部54Aには、第2リンク54の幅方向一方側の側部において、ストッパ54Dが一体に形成されている。このストッパ54Dは、第2リンク54から車幅方向内側へ突出されて、第1リンク52の幅方向一方側の側面に当接可能に構成されている。具体的には、図16に示されるように、連結部50が格納状態から作動状態に切り替わると、ストッパ54Dが、第1リンク52の幅方向一方側の側面に当接されて、第1リンク52及び第2リンク54の格納状態とは反対側(第1アーム26では矢印E方向側、第2リンク54では矢印F方向側)への回動が制限されるようになっている。すなわち、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーラン(作動状態よりも行き過ぎて、第1リンク52が矢印E方向側及び第2リンク54が矢印F方向側へ回動すること)を抑制するようになっている。
さらに、図示は省略するが、アクチュエータ30では、シリンダ32におけるガス抜き孔32Aが省略されている。また、アクチュエータ30の保持溝40Dの幅寸法(底面40D1の上下寸法)は、第1の実施の形態よりも小さく設定されており、持上位置では、ロッド40から上昇されたシリンダ32がロックリング38によって保持されるようになっている。
そして、第2の実施の形態のPUH装置100においても、フロントフード10に固定された第2アーム28がヒンジベース24に連結部50によって連結されている。そして、アクチュエータ30が作動してフロントフード10が持上位置に持上げられるときには、連結部50が格納状態から作動状態に切り替わり、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上方側への移動が連結部50によって規制される。これにより、車体において剛性の高い部位に固定されるヒンジベース24に第2アーム28を連結部50によって連結して、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上方側への移動を規制することができる。したがって、第2の実施の形態においても、ポップアップ完了時におけるフロントフード10の振動を抑制することができる。
なお、持上位置に持上げられたフロントフード10の振動を早期に減衰させるという観点からすると、第1の実施の形態のように、連結部50において変位機構58を設けることが望ましい。しかしながら、例えば、各種車両において、フロントフードの曲げ剛性が比較的高く構成された場合等では、フロントフードの車幅方向両端部をアクチュエータ30によって持上げたときに、フロントフードのオーバーシュートが比較的小さくなる。したがって、このようなフロントフードを有する車両の場合には、第2の実施の形態のように、連結部50において変位機構58を省略しても、ポップアップ完了時におけるフロントフード10の振動を抑制することができる。
また、第2の実施の形態では、アクチュエータ30の非作動状態において、第1アーム26が第2アーム28と共にヒンジベース24に対して回動されると、連結部50が格納状態から回動規制状態に切り替わる。これにより、フロントフード10の回動範囲が規制される。したがって、フロントフード10の回動範囲を規制する規制部を別途設ける必要がなくなる。その結果、フードヒンジ22の構成の単純化を図ることができる。
さらに、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、持上位置では、ヒンジベース24及び第2アーム28が、作動状態に切り替わった連結部50によって連結されている。これにより、ポップアップしたフロントフード10に被衝突物が当接した際に、当該フロントフード10が後方側へ向けて後退することを抑制することができる。
また、第2の実施の形態では、アクチュエータ30が、第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側(一方側)に配置されており、連結部50が第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向内側(他方側)に配置されている。このため、車幅方向においてPUH装置100の小型化を図ることができる。
また、第2の実施の形態では、第2リンク54の一端部54Aに、ストッパ54Dが一体に形成されており、第1リンク52が格納状態から作動状態に切り替わると、ストッパ54Dが、第1リンク52の幅方向一方側の側面に当接されて、第1リンク52及び第2リンク54の格納状態とは反対側への回動が制限される。これにより、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーランを抑制することができる。したがって、作動状態に切り替わる連結部50の安定化を図ることができる。
また、図18に示されるように、第2の実施の形態では、連結部50の格納状態では、連結部50が側面視で前方側へ開放された略V字形状を成して、連結軸56が仮想基準線L2に対して後方側(車両前後方向一方側)に配置されている。一方、連結部50が作動状態に切り替わると、連結部50が直線状になるように配置されて、連結部50が仮想基準線L2に対して前方側(車両前後方向他方側)に配置される。このため、作動状態において車両下側への荷重(図18の矢印F3参照)が連結部50の他端部に作用したときには、第1リンク52及び第2リンク54が作動状態よりもオーバーランする方向へ回動しようとする。すなわち、第1リンク52(第2リンク54)が矢印E方向側(矢印F方向側)へ回動しようとする。このとき、ストッパ54Dが第1リンク52の側面に当接して、第1リンク52及び第2リンク54の回動が制限される。これにより、ストッパ54Dを安定して機能させることができる。その結果、フロントフード10を持上位置に安定して維持することができる。
なお、第2の実施の形態では、ロッド40に対してシリンダ32が伸び出すタイプのアクチュエータ30を用いてPUH装置100を構成した例について説明したが、アクチュエータ30の構成はこれに限定されない。例えば、付勢されたバネが開放されることによって第2アーム28を第1アーム26に対して回動させるタイプのアクチュエータを用いてPUH装置100を構成してもよい。
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、アクチュエータ30及び連結部50を、第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側及び内側にそれぞれ配置した例について説明したが、アクチュエータ30及び連結部50の配置はこれに限定されない。例えば、アクチュエータ30及び連結部50を、第1アーム26及び第2アーム28に対して車幅方向外側に配置してもよいし、車幅方向内側に配置してもよい。このように、アクチュエータ30及び連結部50の配置は、フードヒンジ22の周辺の他の部材とのクリアランス等を考慮して適宜設定すればよい。
また、第2の実施の形態では、アクチュエータ30の非作動状態において、第1アーム26が第2アーム28と共にヒンジベース24に対して回動されると、連結部50が格納状態から回動規制状態に切り替わるようになっているが、第1の実施の形態においても、連結部50が格納状態から回動規制状態に切り替わるように設定してもよい。すなわち、例えば第1リンク52及び第2リンク54の長さ等を適宜調整して、フロントフード10の回動範囲を規制する機能を連結部50に持たせるように構成してもよい。
さらに、第2の実施の形態では、フロントフード10の回動範囲を規制する機能を連結部50に持たせた例について説明したが、フロントフード10の回動範囲を規制する機能を連結部50に持たせない構成とすることもできる。
また、第2の実施の形態では、連結部50にストッパ54Dを設けて、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーランを抑制するように構成されているが、第1の実施の形態においても、連結部50にストッパ54Dを設けてもよい。これにより、第1の実施の形態においても、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーランを抑制することができる。
さらに、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーランを抑制するストッパを連結部50とは異なる他の部材に形成してもよい。以下、この例について、第1の実施の形態を用いて説明すると、例えば、図1の2点鎖線にて示されるように、ヒンジベース24の側壁部24−2にストッパ24Sを形成してもよい。具体的には、ストッパ24Sを、側壁部24−2の前後方向中間部における上縁部から上側へ延出させ且つ車幅方向外側へ屈曲させて、車両正面視で略逆L字形状に形成する。そして、作動状態に切り替わる第1リンク52の幅方向他方側の側面にストッパ24Sが当接されるように設定する。これにより、作動状態に切り替わる第1リンク52及び第2リンク54のオーバーランを抑制することができる。
またさらに、ヒンジベース24にストッパ24Sを形成する場合では、図19に示されるように、作動状態に切り替わる連結部50が前方側へ開放された略V字形状になるように、第1リンク52及び第2リンク54の長さや連結軸56の位置等を適宜設定してもよい。すなわち、作動状態の連結部50の形態が、上下方向に直線状に延在する形態に限られず、図19に示されるような、連結部50の長手方向中間部の部位(連結軸56の部位)で折れ曲がる形態であってもよい。
また、第2の実施の形態では、複数のリンク(第1リンク52及び第2リンク52)を有する連結部50を用いてPUH装置100を構成した例について説明したが、連結部50の構成はこれに限定されない。例えば、湾曲することが可能とされたワイヤ等を連結部として構成してもよい。
以上、第1の実施の形態及び第2の実施の形態においてPUH装置20、100を説明したが、本開示の車両用ポップアップフード装置は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。

Claims (13)

  1. 車体に固定されたヒンジベースと、
    前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1アームと、
    フードの後部における車幅方向外側端部に固定され、前記第1アームに回動可能に連結されると共に、前記第1アームに対して回動されることによって前記フードの後部における車幅方向外側端部を車両上方側へ移動させる第2アームと、
    前記第1アームと前記第2アームとの間に設けられ、作動されることによって前記第2アームを前記第1アームに対して回動させて前記フードを閉止位置から持上位置に持上げるアクチュエータと、
    一端部が前記ヒンジベースに連結されると共に他端部が前記第2アームに連結されており、前記フードの前記閉止位置においては格納状態とされ、かつ、前記アクチュエータの作動完了時においては前記ヒンジベースに対する前記第2アームの車両上方側への移動を規制する作動状態とされる連結部と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記アクチュエータの非作動状態において前記第1アームが前記ヒンジベースに対して回動された際に、前記連結部が、前記格納状態から回動規制状態とされて、前記フードの回動範囲を規制する請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記連結部は、
    前記連結部の一端側を構成すると共に、前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1リンクと、
    前記連結部の他端側を構成すると共に、前記第2アームに回動可能に連結された第2リンクと、
    前記第1リンク及び第2リンクの一方に設けられ、前記第1リンク及び第2リンクの他方に形成された連結孔に回動可能に支持された連結軸と、
    を含んで構成されている請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記連結部は、前記連結部の他端部における車両上方側への変位を許容する変位機構を有しており、
    前記持上位置に持上げられた前記フードによって車両上方側への所定荷重が前記連結部の他端部に作用したときに前記変位機構が作動して、前記連結部の他端部における車両上方側へ変位を許容すると共に、前記持上位置よりも車両上方側の上限位置への前記第2アームの移動を許容する請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記変位機構は、前記連結部の他端部が前記持上位置から前記上限位置へ変位することで、前記フードの振動エネルギーを吸収する機構に構成されている請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置。
  6. 前記変位機構は、前記連結軸と、前記第1リンク及び第2リンクの他方に形成され且つ一端部が前記連結孔に連通された溝部と、を含んで構成され、
    前記作動状態において前記溝部が車両上下方向に延在するように配置されると共に、前記溝部の幅寸法が前記連結軸の径寸法よりも小さく設定されている請求項5に記載の車両用ポップアップフード装置。
  7. 前記変位機構は、前記溝部の他端部に形成された保持孔を有しており、
    前記上限位置において、前記連結軸が前記保持孔によって保持される。
    請求項6に記載の車両用ポップアップフード装置。
  8. 前記変位機構では、前記連結軸が前記溝部の他端から一端へ移動するときの前記溝部に対する前記連結軸の摺動抵抗が、前記連結軸が前記溝部の一端から他端へ移動するときの前記溝部に対する前記連結軸の摺動抵抗よりも低く設定されている請求項6又は請求項7に記載の車両用ポップアップフード装置。
  9. 前記変位機構は、前記第1リンク及び前記第2リンクの少なくとも一方に形成された余長部とされ、
    前記変位機構の作動時には、前記余長部が塑性変形することで前記連結部の他端部における車両上方側へ変位を許容する請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置。
  10. 前記アクチュエータは、前記第1アーム及び前記第2アームに対して車幅方向一方側に配置されており、
    前記連結部は、前記第1アーム及び前記第2アームに対して車幅方向他方側に配置されている請求項3〜請求項9の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  11. 前記ヒンジベースは、前記連結部に対して車幅方向他方側に配置され、
    前記第2リンクにおける前記第2アームとの連結部位が、前記アクチュエータと前記第2アームとの連結部位に隣接して配置され、
    前記第1リンクの長手方向中間部には、車幅方向に延在されて前記第1リンクの長手方向両端部を接続する接続部が形成されている請求項10に記載の車両用ポップアップフード装置。
  12. 前記連結部には、ストッパが設けられており、
    前記作動状態において、前記第1リンク及び前記第2リンクの前記格納状態とは反対側への回動が前記ストッパによって制限される請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置。
  13. 前記第2リンクの他端部は連結ピンによって前記第2アームに連結されており、
    側面視で前記連結ピンの軸心を通過し且つ車両上下方向に沿う線を仮想基準線とし、
    前記格納状態において、前記連結軸が前記仮想基準線に対して車両前後方向の一方側に配置され、前記作動状態において、前記連結軸が前記仮想基準線に対して車両前後方向の他方側に配置される請求項12に記載の車両用ポップアップフード装置。
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