JP2009073273A - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車幅方向中央側でのフードの上昇の遅れを防止又は抑制できる車両用ポップアップフード装置を得る。
【解決手段】サスペンションタワー22の側壁24のうち、最も略車幅方向内方側に位置する部分でアクチュエータ90が固定される。このため、アクチュエータ90のピストンヘッドがフード70を押圧する位置は、フードヒンジ44やフード70の内側に配置された補強部材78よりも車幅方向内方側で、しかも、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側になる。これにより、車幅方向に沿ったフード70の両端部よりも充分に車幅方向内方側がピストンヘッドに押圧されることになり、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍に対する中央側の上昇の遅れが防止又は抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の条件下でエンジンフードを上昇させる車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1に開示された車両用フード装置では、シリンダ部にピストンが挿入されたアクチュエータブロックがエンジンルーム内で車体に取り付けられている。シリンダ部の下端側にはガス発生器が配置されており、ガス発生器が作動すると、ガス発生器からシリンダ部内に供給されたガスの圧力でピストンが上昇する。ピストンの上端部にはパッドが取り付けられており、ピストンが上昇するとフードの後端部近傍がパッドに押圧され、これにより、フードの後端側を上昇させることで上方からフードに衝突体が衝突した際の下方へのフードの移動ストローク(荷重吸収ストローク)を大きくしている。
一方、下記特許文献2に開示された自動車のフード構造では、エアバッグ装置がエンジンルーム内で車体に取り付けられている。エアバッグ装置が作動することによってエンジンルーム内で膨張展開したエアバッグ装置の袋体は、フードの後端部近傍を押し上げる。これにより、フードの後端部と車体との間に隙間が形成されると、この隙間から袋体が車体外側へ向けて膨出する。これにより、フロントピラーの前方側を袋体で覆うと共に、フードの前後方向中間部よりも後方側を上昇させることで上方からフードに衝突体が衝突した際の下方へのフードの移動ストローク(荷重吸収ストローク)を大きくしている。
特許第3795306号の公報 特許第3794325号の公報
上記の各特許文献に開示された構成では、ピストンに設けられたパッドや膨張した袋体は、車幅方向に沿ったフードの両端部近傍でフードを下方から押圧する。ところで、フードを構成するアウタパネルとインナパネルとの間にリインフォースが設けられたり、インナパネルを波板構造にしたりすることで剛性を確保しているものの、理想剛体ではないため、上記のようにフードの幅方向両端側を急激に押し上げた場合、略車両上方側へ開口するようにフードに撓みが生じ、幅方向中央側では両端側に比べて上昇に遅れが生じる。
本発明は、上記事実を考慮して、車幅方向中央側でのフードの上昇の遅れを防止又は抑制できる車両用ポップアップフード装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、エンジンルームの内側で前記エンジンルームを構成する車体及び前記エンジンルームを閉止するフードの何れかの一方を押圧することで前記フードに上昇力を付与し、この上昇力で前記フードを上昇させるアクチュエータと、前記何れかの他方に設けられると共に、車幅方向に沿った前記フードの両端側で前記フードを補強する補強部材の位置又は前記エンジンルームに対して前記フードを開閉可能に支持するフードヒンジの位置を外端位置とし、この外端位置と車幅方向に沿った前記フードの中央との間の更に中央を内端位置として、前記外端位置から前記内端位置までの間の範囲を含む位置に前記上昇力の付与が可能に前記アクチュエータを支持する支持手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置によれば、エンジンルームを構成する車体及びエンジンルームを閉止するフードの何れかの他方に設けられた支持手段によってアクチュエータが支持される。この支持手段に支持されたアクチュエータが作動して、このアクチュエータが前記何れかの一方(すなわち、エンジンルームを構成する車体及びエンジンルームを閉止するフードのうち、アクチュエータが設けられていない方)を押圧すると、フードには上昇力が付与される。この上昇力によりフードが上昇する。
ここで、本発明においては、車幅方向に沿ったフードの両端側でフードを補強する補強部材の位置又はエンジンルームに対してフードを開閉可能に支持するフードヒンジの位置を外端位置と定義される。さらに、この外端位置と車幅方向に沿ったフードの中央との間の更に中央を内端位置と定義される。本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、少なくともこの外端位置から内端位置までの範囲を含むように上昇力の付与が可能な状態でアクチュエータが支持手段に支持される。
このため、車幅方向に沿ったフードの両端部近傍で上昇力を付与する構成とは異なり、フードの車幅方向中央側で上昇力が付与されることになる。これにより、フードに上昇力が付与された際に車幅方向中央側に比べて両端側が車両上方側に位置するようなフードの撓みの発生が防止又は抑制され、車幅方向幅方向中央側でのフードの上昇の遅れを防止又は抑制できる。
なお、本発明に関して補足すると、エンジンルームを構成する車体にアクチュエータを設ける構成では、アクチュエータが直接又は間接的にフードを押圧する構成になる。したがって、このような構成では、押圧力がフードに付与される上昇力になると共に、このフードでの押圧力の作用位置(押圧力が付与される位置)がフードに対する上昇力の付与位置となる。
これに対し、フードにアクチュエータを設ける構成では、アクチュエータが直接又は間接的にエンジンルームを構成する車体を押圧する構成になる。したがって、このような構成では、アクチュエータが車体を押圧した際に直接又は間接的にアクチュエータが車体から受けるこの押圧反力がフードに付与される上昇力になると共に、フードに対する直接又は間接的なアクチュエータの取付位置がフードに対する上昇力の付与位置となる。
さらに、本発明に関して補足すると、アクチュエータがフードに対して上昇力を付与する位置は、上記の外端位置から内端位置までの範囲が含まれていればよい。すなわち、上昇力の付与位置が、上記の外端位置から内端位置までの範囲にのみ上昇力の付与位置が設定される構成であってもよいが、上昇力の付与位置が、車幅方向に一定の長さ(広さ)を有するのであれば、上記の外端位置から内端位置までの範囲が付与位置の一部として含まれていれば、付与位置の他の部分が外端位置から内端位置までの範囲を外れていてもよい。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の本発明において、前記エンジンルームの車幅方向両側の上側で車体の骨格を構成する骨格部材に対して前記アクチュエータが車幅方向内方側に離間した状態で前記支持手段が前記アクチュエータを支持することを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、エンジンルームを構成する車体及びエンジンルームを閉止するフードの何れかの一方に支持手段が設けられる。この支持手段によってアクチュエータは、エンジンルームの車幅方向両側の上側で車体の骨格を構成する骨格部材に対して車幅方向内方側に離間した状態で支持される。このように、骨格部材に対し車両内方側へ離れた状態でアクチュエータが支持されることで、アクチュエータは上記の設定範囲内(特に、この設定範囲内でも車幅方向中央側)でフードに上昇力を付与できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記エンジンルーム内のサスペンションタワーを前記支持手段としたことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、エンジンルーム内に設けられたサスペンションタワーが支持手段とされ、このサスペンションタワーにアクチュエータが支持される。サスペンションタワーは、車両の両前輪に対応してエンジンルーム内の車幅方向両端側に設けられているものの、その構造上、車幅方向内方側に張り出すような形状となっている。
このため、このサスペンションタワーにアクチュエータを取り付けることで、エンジンルーム内の車幅方向中央側でアクチュエータを支持するための支持部材を特別に設けなくても、上記の外端位置から内端位置までの間の範囲を、アクチュエータがフードを上方へ押し上げる際の押圧力(すなわち、上昇力)の付与位置に含めさせることができる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記フードの後端側における前記フードの下方に設けられたカウルを前記支持手段とし、前記カウルの前方側に配置された前記アクチュエータを支持させる、ことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、エンジンルーム内に設けられたカウルが支持手段とされ、このカウルにアクチュエータが支持される。カウルはエンジンルーム内を車幅方向に跨ぐように設けられていることから、カウルにアクチュエータを取り付けることで、エンジンルーム内の車幅方向中央側でアクチュエータを支持するための支持部材を特別に設けなくても、上記の外端位置から内端位置までの間の範囲、特に、この範囲でも比較的車幅方向内方側を、アクチュエータがフードを上方へ押し上げる際の押圧力(すなわち、上昇力)の付与位置に含めさせることができる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の本発明において、前記エンジンルームの内側で前記車体に取り付けられ、前記アクチュエータに連動して作動する装置本体と、前記装置本体に収容され、前記装置本体が作動することで膨張し、前記上昇力により前記フードが上昇することで形成された前記車体と前記フードとの間の間隙から車両外部に展開して車両のフロントピラーの前方側を覆う袋体と、を含めて構成されたエアバッグ装置の前記装置本体よりも車幅方向内方側に前記アクチュエータを設けた、ことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置のアクチュエータが作動すると、これに連動してエアバッグ装置の装置本体が作動する。エアバッグ装置の装置本体が作動することで装置本体内の袋体が膨張する。膨張した袋体はアクチュエータにより上昇させられたフードと車体との間隙からエンジンルームの外側で展開され、車両のフロントピラーを前方側から覆う。
ここで、本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、エアバッグ装置の装置本体よりも車幅方向内方側にアクチュエータが設けられる。このため、車両のフロントピラーを覆うために袋体がフードと車体との間隙からエンジンルームの外側へ展開されるに際してアクチュエータが袋体に干渉することがないか、膨張展開する袋体にアクチュエータが干渉し難い。これにより、袋体の良好な膨張、展開性能を確保できる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記エンジンルームの内側で前記車体に取り付けられ、前記アクチュエータに連動して作動する装置本体と、前記装置本体に収容され、前記装置本体が作動することで膨張し、前記上昇力により前記フードが上昇することで形成された前記車体と前記フードとの間の間隙から車両外部に展開して車両のフロントピラーの前方側を覆う袋体と、を含めて構成されたエアバッグ装置の前記装置本体を前記支持手段とし、前記エアバック装置本体に前記アクチュエータを支持させた、ことを特徴としている。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置のアクチュエータが作動すると、これに連動してエアバッグ装置の装置本体が作動する。エアバッグ装置の装置本体が作動することで装置本体内の袋体が膨張する。膨張した袋体はアクチュエータにより上昇させられたフードと車体との間隙からエンジンルームの外側で展開され、車両のフロントピラーを前方側から覆う。
ここで、本発明に係る車両用ポップアップフード装置では、このエアバッグ装置の装置本体にアクチュエータが固定される。上記のように、装置本体はその内側に袋体を収容する構成であることから、車幅方向に沿った所定の長さを有する。このため、仮に装置本体をエンジンルームの車幅方向両端部近傍に設けたとしても、エンジンルームの車幅方向両端部よりも車幅方向内方側、ひいては、車幅方向に沿ったフードの両端側でフードを補強する補強部材やフードヒンジよりも車幅方向内方側でフードに上昇力を付与できる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、車幅方向幅方向中央側でのフードの上昇の遅れを防止又は抑制できる。
請求項2記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、エンジンルームの車幅方向両側の上側で車体の骨格を構成する骨格部材に対して車幅方向内方側に離れた状態でアクチュエータが支持されるので、アクチュエータが上記の設定範囲内でフードに上昇力を付与できる。
請求項3記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、特別な支持部材を設けなくても、上記の外端位置から内端位置までの間の範囲を、アクチュエータがフードを上方へ押し上げる際の押圧力(すなわち、上昇力)の付与位置に含めさせることができる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、カウルを支持手段として、このカウルにアクチュエータを支持させるため、特別な支持部材を設けなくても、上記の外端位置から内端位置までの間の範囲、特に、この範囲でも比較的車幅方向内方側を、アクチュエータがフードを上方へ押し上げる際の押圧力(すなわち、上昇力)の付与位置に含めさせることができる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、フロントピラーを前方側から覆うためにエアバッグ装置の袋体が膨張、展開するに際して、アクチュエータが袋体に干渉しないか、又は、干渉し難いので、袋体の良好な膨張、展開性能を確保できる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、エンジンルーム内に設けられたエアバッグ装置の装置本体を支持手段とし、この装置本体にアクチュエータを支持させるため、特別な支持部材を設けなくても、上記の外端位置から内端位置までの間の範囲、特に、この範囲でも比較的車幅方向内方側を、アクチュエータがフードを上方へ押し上げる際の押圧力(すなわち、上昇力)の付与位置に含めさせることができる。
<第1の実施の形態の構成>
図4には本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置10を適用した車両12の前端側の構成の概略が斜視図により示されている。また、図1には車両12の前側部分の平面図が示されており、図2には車両12の外観が斜視図により示されている。さらに、図3には本車両用ポップアップフード装置10の作動状態が図2に対応した斜視図により示されている。
図4に示されるように、車両12はボディシェル14を備えている。ボディシェル14は骨格部材としての左右一対のカウルサイドアッパメンバ16を備えている。カウルサイドアッパメンバ16は長手方向が概ね車両12の前後に沿った骨格部材で、これらのカウルサイドアッパメンバ16の間がエンジンルーム18とされている。これらのカウルサイドアッパメンバ16には車両12の前側の意匠面を構成するフェンダーカバー20(図2参照)が車幅方向外方側から取り付けられており、カウルサイドアッパメンバ16の車幅方向両端側と略車両上下方向上方側が覆われている。
図4に示されるように、両カウルサイドアッパメンバ16間のエンジンルーム18には一対のサスペンションタワー22が設けられている。これらのサスペンションタワー22は略車幅方向外側へ開口するように湾曲した(換言すれば、略車幅方向内方側へ向けて張り出すように湾曲した)側壁24と、この側壁24の上端部を閉塞する上壁26とを含めて構成されており、車幅方向外側の側壁24や上壁26の端部が溶接等によりカウルサイドアッパメンバ16に一体的に固定されている。一方のサスペンションタワー22は車両12の左側の前輪に対応して左側のカウルサイドアッパメンバ16に設けられていると共に、他方のサスペンションタワー22は車両12の右側の前輪に対応して右側のカウルサイドアッパメンバ16に設けられ、各々の内側には各前輪に対応したサスペンションが配置される。
一方、サスペンションタワー22よりも後方側にはカウル30が設けられている。カウル30は左側のカウルサイドアッパメンバ16と右側のカウルサイドアッパメンバ16との間に架け渡されるように配置され、車幅方向両端側で各カウルサイドアッパメンバ16に一体的に連結されている。略車両前後方向後方側を向くカウル30の端部には図示しないルーバが形成されており、このルーバがウインドシールドガラス32の下端部を把持している。
また、カウルサイドアッパメンバ16の後端側ではカウルサイドアッパメンバ16の上壁42上にフードヒンジ44が設けられている。図5に示されるように、フードヒンジ44はヒンジベース46を備えている。このヒンジベース46は基部48を備えている。基部48は平板状に形成されており、上記の上壁42へボルト等の締結部材により一体的に固定されている。この基部48からは略車両上方へ向けて支持部50が延出されている。支持部50は厚さ方向が略車両左右方向に沿った平板状とされており、その一方の側にはアーム部材52が配置されている。
アーム部材52は厚さ方向が支持部50の厚さ方向に沿った平板状に形成されている。このアーム部材52の一端(後端)にはシャフト54が設けられている。シャフト54は軸方向が支持部50及びアーム部材52の厚さ方向に沿った軸部材とされており、アーム部材52及び支持部50の双方を貫通した状態でアーム部材52を支持部50に連結していると共に、アーム部材52をシャフト54周りに回動可能に支持している。
支持部50のシャフト54の側にはストッパ56が形成されている。ストッパ56は支持部50の外周一部からアーム部材52の側へ向けて延出されており、その先端側はアーム部材52の外周部の側方に位置している。ストッパ56に対応してアーム部材52の外周一部からは当接片58が突出形成されており、アーム部材52の先端側が上昇するようにアーム部材52がシャフト54周りに回動すると当接片58がストッパ56に接近し、当接片58がストッパ56に当接するとアーム部材52のそれ以上の回動が規制される構成となっている。
また、アーム部材52にはヒンジアッパ60が連結されている。ヒンジアッパ60は厚さ方向が略車両上下方向に沿った基部62を備えている。この基部62の一部からは略車両下方へ向けて連結片64が延出されている。連結片64は厚さ方向が略車幅方向に沿った平板状に形成されており、上記のアーム部材52に隣接している。アーム部材52と連結片64とはボルト66により一体的に連結されている。
上記のヒンジアッパ60にはエンジンルーム18を上方から覆うフード70が取り付けられている。フード70はフードインナパネル72を備えている。フードインナパネル72の上方にはフードアウタパネル74が設けられている。フードアウタパネル74の外周部にはヘム部76が形成されている。ヘム部76はフードアウタパネル74の外周縁部を内方側へ折り返すことで形成されており、このヘム部76とフードアウタパネル74とにフードインナパネル72の外周部が挟み込まれてフードインナパネル72とフードアウタパネル74とが一体的に接合されている。
フード70における車幅方向両端側でのフードインナパネル72とフードアウタパネル74との間には補強部材78が配置されている。補強部材78は長手方向が略車両前後方向に沿った長手とされたロア側固定部80を備えている。車幅方向に沿ったロア側固定部80の一端からは縦壁82が立設されている。この縦壁82の上端部からは車幅方向に平板状の上壁部(図示省略)が延出されている。略車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍では、補強部材78(特に、縦壁82)を設けることで剛性が向上されている。
上記の基部62はフードインナパネル72を介してロア側固定部80の反対側に位置しており、基部62、フードインナパネル72、及びロア側固定部80を貫通するボルト84によりフード70がヒンジアッパ60、ひいてはアーム部材52に一体的に連結され、シャフト54を中心にフード70が回動することで、エンジンルーム18を開閉できるようになっている。
さらに、図4に示されるように、本実施の形態では、エンジンルーム18の内側、すなわち、フード70の裏側には車両用ポップアップフード装置10を構成する左右一対のアクチュエータ90が設けられる。図6に示されるように、アクチュエータ90はアクチュエータ本体としてのシリンダ92を備えている。シリンダ92は軸方向が略車両上下方向に沿った円筒状に形成されている。シリンダ92の下端にはガスジェネレータ94が装着されている。
ガスジェネレータ94の内部には、例えば、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やこのガス発生剤を点火する点火装置等が収容されている。このガスジェネレータ94は図示しない制御手段としてのECUに電気的に接続されており、ECUから出力された点火信号が点火装置に入力されると、点火装置がガス発生剤を点火して燃焼させる。このようにしてガス発生剤が燃焼するとガスジェネレータ94内でガスが発生する。ガスジェネレータ94にて発生したガスは、ガスジェネレータ94の外部で且つシリンダ92の内部に供給され、このガスの圧力によりシリンダ92の内圧が上昇する構成になっている。
また、シリンダ92の内部にはピストン96が配置されている。ピストン96は軸方向がシリンダ92の軸方向に沿った円板状の本体98を備えている。本体98は外径寸法がシリンダ92の内径寸法よりも極僅かに小さく、シリンダ92の軸方向に沿って移動可能とされている。本体98の外周部には環状の溝100が形成されている。この溝100にはOリング102が装着されている。Oリング102は溝100の内壁に圧接していると共にシリンダ92の内周部に圧接しており、ガスジェネレータ94にて発生したガスが本体98よりもシリンダ92の上端側に漏れることを抑制している。
本体98よりもシリンダ92の上端側にはロック部材104が設けられている。ロック部材104はシリンダ92の上端側へ向けて漸次外径寸法が大きくなる円錐台形状に形成されている。シリンダ92の軸方向に沿ったロック部材104の中間部よりも下端側ではロック部材104の周囲に複数の金属球106が配置されている。ピストン96がシリンダ92の上端側へ移動すると、これらの金属球106は本体98に押圧されてシリンダ92の上端側へ本体98と共に移動する。これに対して、ピストン96が急激に下降しようとした場合には、ロック部材104の外周の斜面とシリンダ92の内周部との間に金属球106が挟み込まれる。これにより、ピストン96の下降が規制されるようになっている。
ロック部材104の本体98とは反対側にはロッド108が設けられている。ロッド108は軸方向がシリンダ92の軸方向に沿った棒状部材とされており、その先端(上端)側はシリンダ92の外部に突出している。さらに、ロッド108の先端には円柱形状のピストンヘッド110が設けられており、上記のように、フード70の裏側に配置された車両用ポップアップフード装置10が作動してロッド108が上昇すると、ピストンヘッド110がフード70のフードインナパネル72を押し上げる。これにより、フード70に略車両上方への上昇力が付与される。
本実施に形態において、上記構成のアクチュエータ90は図4に示されるように、シリンダ92がブラケット120によりサスペンションタワー22の側壁24のうち、最も略車幅方向内方側に位置する部分、すなわち、略車幅方向内方側へ張り出すように湾曲した側壁24の頂部)に固定されている(すなわち、本実施の形態では、サスペンションタワー22が請求項1に記載の本発明を構成する「支持手段」と認識される)。
ここで、図1に示されるように、側壁24の最も略車幅方向内方側に位置する部分はカウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側に位置しており、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70に連結されたフードヒンジ44や、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70の内側に配置された補強部材78よりも車幅方向内方側に位置している。
しかも、アクチュエータ90の取付位置は、車幅方向に沿ったフード70の中央(図1における一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置(特許請求の範囲で言うところの「外端位置」に相当する位置)との間の中央(図1における一点鎖線C2の位置で、特許請求の範囲で言うところの「内端位置」に相当する位置)よりも車幅方向外方側に位置している。このため、車両用ポップアップフード装置10が作動してロッド108が上昇した際にピストンヘッド110は、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側で且つフードヒンジ44や補強部材78よりも車幅方向内方側でフード70のフードインナパネル72を上方へ押圧する。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本車両用ポップアップフード装置10を適用した車両12では、図示しない制御手段としてのECUから点火信号が出力され、この点火信号がガスジェネレータ94に入力されると、ガスジェネレータ94がガス発生剤を点火して燃焼させる。ガス発生剤が燃焼するとガスジェネレータ94内でガスが発生し、このガスがシリンダ92内に供給される。シリンダ92内はこのようにガスが供給されることで内圧が上昇する。このようにして上昇したシリンダ92の内圧によりシリンダ92内のピストン96がシリンダ92の軸方向上端側へ向けて摺動する。
ピストン96がシリンダ92の上方へ移動することで、ピストン96に一体的に連結されたロッド108が上昇し、ロッド108に一体的に連結されたピストンヘッド110がフード70のフードインナパネル72を上方へ押圧する。フード70は後端側でフードヒンジ44によりカウルサイドアッパメンバ16に連結されており、シャフト54を軸にフード70はカウルサイドアッパメンバ16、すなわち、車体に対して回動可能であるものの、前端側ではラッチを介して車体に連結されているため、シャフト54を軸とするフード70の回動は規制されている。
このため、ピストンヘッド110からの押圧力(すなわち、上昇力)を受けたフード70は、単純にシャフト54を軸に回動して上昇するのではなく、図3に示されるように、ピストンヘッド110からの押圧力を受けた部位が略車幅方向を軸方向とする軸周りに曲がり、この曲がった部分が頂点となるように上昇する。
ここで、サスペンションタワー22の側壁24のうち、最も略車幅方向内方側に位置する部分、すなわち、サスペンションタワー22におけるアクチュエータ90が固定される部分はカウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側に位置しており、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70に連結されたフードヒンジ44や、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70の内側に配置された補強部材78よりも車幅方向内方側に位置している。しかも、アクチュエータ90の取付位置は、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側に位置している。
この位置に固定されたアクチュエータ90のピストンヘッド110に押圧されたフード70は、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側で且つフードヒンジ44や補強部材78よりも車幅方向内方側で押圧される。このように、車幅方向に沿ったフード70の両端部よりも充分に車幅方向内方側が押圧されることで、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍を押圧する場合に比べ、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍に対する中央側の撓みが防止又は抑制される。
このような撓みが防止又は抑制されることで、フード70が上昇する際に、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍よりも中央側が遅れて上昇する上昇遅れを防止又は効果的に抑制できる。
また、本実施の形態では、サスペンションタワー22を支持手段とすることで、特別な支持部材を設けなくてもフードヒンジ44やフード70の補強部材78よりも車幅方向内方側にアクチュエータ90を設けることができる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図8には、本発明の第2の実施に係る車両用ポップアップフード装置150を適用した車両152の前端側の構成の概略が斜視図により示されている。この図に示されるように、本車両用ポップアップフード装置150を適用した車両152にはフードヒンジ44が設けられておらず、代わりに、フードヒンジ154が設けられている。図9に示されるように、フードヒンジ154はボルト66を備えておらず、代わりに、シャフト156とシェアピン158とを備えている。シャフト156はヒンジアッパ60の連結片64とアーム部材52とを貫通した状態で、車幅方向を軸方向とする軸周りにアーム部材52に対してヒンジアッパ60の連結片64を回動可能に連結している。
一方、シェアピン158は、シャフト156よりもフード70の後方側で連結片64とアーム部材52とを貫通して連結片64とアーム部材52とを連結している。このように、シャフト156と、このシャフト156よりもフード70の後方側に設けられたシェアピン158とが連結片64とアーム部材52とを連結していることで、基本的にはボルト66で連結片64とアーム部材52とを連結した構成と同様に、連結片64とアーム部材52とは一体的に連結されている。しかしながら、シャフト156周りのアーム部材52に対する連結片64の回転力がシェアピン158をせん断する大きさで、これにより、シェアピン158がせん断された場合には、シャフト156周りに連結片64がアーム部材52に対して回動できる。
一方、図8に示されるように、本実施の形態では、アクチュエータ90のシリンダ92がブラケット120よってカウル30の前壁30Aに固定されている(すなわち、本実施の形態では、カウル30が請求項1に記載の本発明を構成する「支持手段」と認識される)。ここで、前記第1の実施の形態でも説明したように、カウル30は左側のカウルサイドアッパメンバ16と右側のカウルサイドアッパメンバ16との間に架け渡されるように配置される。
このため、図7に示されるように、このカウル30の前壁30Aにアクチュエータ90を設ける構成とすることで、カウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側(更に言えば、フードヒンジ154やフード70の補強部材78よりも車幅方向内方側)で、しかも、車幅方向に沿ったフード70の中央(図7における一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置(特許請求の範囲で言うところの「外端位置」に相当する位置)との間の中央(図7における一点鎖線C2の位置で、特許請求の範囲で言うところの「内端位置」に相当する位置)よりも車幅方向外方側にアクチュエータ90を設けることができる。さらに、このカウル30の前壁30Aは、フード70の後端部近傍に位置する。このため、この前壁30Aにアクチュエータ90を設けた構成では、ピストンヘッド110がフード70の後端部近傍を押圧することになる。
<第2の実施の形態の作用、効果>
本車両用ポップアップフード装置150を適用した車両152では、アクチュエータ90が作動するとピストンヘッド110がフード70の後端部近傍を上方へ押圧する。これにより、フード70の後端側は上昇しようとする。このようにして、フード70が上昇しようとすると、ヒンジアッパ60の連結片64がアーム部材52に対してシャフト156を中心に回動しようとし、この回動力によりシェアピン158がせん断される。このようにシェアピン158がせん断されると、フード70はシャフト156周りの回動が可能となり、これによって、フード70はシャフト156周りに回動しつつもシャフト54周りに回動し、これにより、図10に示されるように、フード70の後端側が上昇する。
ここで、上述したように、カウル30は左側のカウルサイドアッパメンバ16と右側のカウルサイドアッパメンバ16との間に架け渡されるように配置される。このため、このカウル30の前壁30Aにアクチュエータ90を設ける本実施の形態では、車幅方向に沿ったアクチュエータ90の取付位置を自由に決めることができる。
これにより、前記第1の実施の形態と同様に、カウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側で、更には、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70に連結されたフードヒンジ44や、車幅方向に沿ったフード70の両端部近傍でフード70の内側に配置された補強部材78よりも車幅方向内方側にアクチュエータ90を設けると共に、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側にアクチュエータ90を設けることができる。このような位置にアクチュエータ90を設けることで、本実施の形態においても前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図12には、本実施に係る車両用ポップアップフード装置200を適用した車両202の前端側の構成の概略が斜視図により示されている。
この図に示されるように、車両用ポップアップフード装置200を適用した車両202は、各々がエアバッグ装置としての左右一対のフードエアバッグ装置204を備えている。これらのフードエアバッグ装置204は、装置本体(エアバッグケース)206を備えている。装置本体206は、図13に示されるように、車両202の外部に膨出した状態でフロントピラー210の前方側に展開される袋体208が折り畳まれた状態で収納されている。また、この装置本体206には図示しないインフレータが設けられている。
このインフレータは、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やこのガス発生剤を点火する点火装置等が収容されている。このインフレータは図示しない制御手段としてのECUに電気的に接続されており、ECUから出力された点火信号が点火装置に入力されると、点火装置がガス発生剤を点火して燃焼させる。このようにしてガス発生剤が燃焼するとインフレータ内でガスが発生する。インフレータにて発生したガスは袋体208の内側に供給され、袋体208は供給されたガスの圧力で膨張、展開する構成になっている。
以上の構成のフードエアバッグ装置204の装置本体206は、図12に示されるように、カウル30の前方側で前壁30Aに固定されている。さらに、本実施の形態では、アクチュエータ90のシリンダ92が装置本体206の外周壁のうち車幅方向内方側を向く部分に固定されている(すなわち、本実施の形態では、装置本体206が請求項1に記載の本発明を構成する「支持手段」と認識される)。
上記のように、装置本体206はカウル30の前壁30Aに固定されるが、装置本体206自体は車幅方向に所定の長さを有しているため、図11に示されるように、装置本体206の外周壁のうち車幅方向内方側を向く部分はカウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側で、更に言えば、フードヒンジ154やフード70の補強部材78よりも車幅方向内方側に位置しており、しかも、車幅方向に沿ったフード70の中央(図11における一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置(特許請求の範囲で言うところの「外端位置」に相当する位置)との間の中央(図11における一点鎖線C2の位置で、特許請求の範囲で言うところの「内端位置」に相当する位置)よりも車幅方向外方側に位置させることも可能である。
<第3の実施の形態の作用、効果>
本車両用ポップアップフード装置200を適用した車両202では、前記第2の実施の形態と同様にアクチュエータ90が作動するとピストンヘッド110がフード70の後端部近傍を上方へ押圧する。これにより、フード70の後端側は上昇しようとする。このようにして、フード70が上昇しようとすると、ヒンジアッパ60の連結片64がアーム部材52に対してシャフト156を中心に回動しようとし、この回動力によりシェアピン158がせん断される。このようにシェアピン158がせん断されると、フード70はシャフト156周りの回動が可能となり、これによって、フード70はシャフト156周りに回動しつつもシャフト54周りに回動し、これにより、フード70の後端側が上昇する。
また、本車両用ポップアップフード装置200を適用した車両202では、アクチュエータ90に連動してフードエアバッグ装置204のECUが点火信号を出力する。ECUから出力された点火信号が装置本体206内のインフレータに設けられた点火装置に入力されると、点火装置がガス発生剤を点火して燃焼させる。このようにしてガス発生剤が燃焼するとインフレータ内でガスが発生する。インフレータにて発生したガスは袋体208の内側に供給される。このように、袋体208の内側にガスが供給されることで袋体208が膨張する。
さらに、このように袋体208が膨張している際には、上記のようにピストンヘッド110がフード70を押圧し、これにより、フード70の後端側が上昇している。したがって、この状態では、車幅方向に沿ったフード70の両端側ではフード70とフェンダーカバー20との間に間隙が形成され、膨張した袋体208はこの間隙から車両202の外側へ膨出する。このようにして車両202の外側で膨張した袋体208はフロントピラー210の前方側に展開され、フロントピラー210の前方側を覆う。
ここで、本実施の形態では、上記のようにアクチュエータ90のピストンヘッド110がフード70を上昇させることで、袋体208が車両202の外部へ出るための間隙が形成される。したがって、本実施の形態では、基本的に袋体208に供給されたガスの圧力がフード70の上昇に寄与せずに、袋体208の膨張に寄与することになる。このため、本実施の形態では、袋体208を素早く膨張させることができ、フロントピラー210の前方側で袋体208を素早く展開させることができる。
ここで、本実施の形態では、カウル30の前壁30Aに取り付けられたフードエアバッグ装置204の装置本体206にアクチュエータ90が取り付けられる。ここで、装置本体206自体は車幅方向に所定の長さを有しているため、装置本体206をカウル30の両端部近傍で前壁30Aに固定したとしても、装置本体206の外周壁のうち車幅方向内方側を向く部分はカウル30の両端部よりも車幅方向内側に位置する。
このため、袋体208が膨張、展開するに際してアクチュエータ90が干渉しない。これにより、袋体208の良好な膨張、展開性能を確保できる。
また、本実施の形態では、カウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側で、更に言えば、フードヒンジ154やフード70の補強部材78よりも車幅方向内方側の位置にアクチュエータ90を固定でき、しかも、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置との間の中央(一点鎖線C2の位置)よりも車幅方向外方側でアクチュエータ90を固定できる。このような位置にアクチュエータ90を固定できることで、本実施の形態でも、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態は、フードエアバッグ装置204の装置本体206の外周壁のうち、車幅方向内方側を向く部分にアクチュエータ90を固定した。しかしながら、例えば、フードエアバッグ装置204の装置本体206よりも車幅方向内方側でアクチュエータ90をカウル30の前壁30Aに固定する構成としてもよい。
このような構成の場合でも、袋体208が膨張、展開するに際してアクチュエータ90が袋体208に干渉せず、袋体208の良好な膨張、展開性能を確保できる。また、アクチュエータ90をカウル30の前壁30Aに固定する構成とすることで、前記第2の実施の形態と同様の効果を得ることもできる。
また、上記の各実施の形態では、サスペンションタワー22やカウル30等のエンジンルーム18の側の構成にアクチュエータ90を設けた構成であった。しかしながら、例えば、フード70にアクチュエータ90を設けて車体を押圧した際の反力を上昇力としてフード70を上昇させる構成であっても、この反力をカウルサイドアッパメンバ16よりも充分に車幅方向内方側で、更に言えば、フードヒンジ154やフード70の補強部材78よりも車幅方向内方側の位置、しかも、車幅方向に沿ったフード70の中央(一点鎖線C1の位置)とフードヒンジ44の取付位置(特許請求の範囲で言うところの「外端位置」に相当する位置)との間の中央(一点鎖線C2の位置で、特許請求の範囲で言うところの「内端位置」に相当する位置)よりも車幅方向外方側でフード70に反力を付与する構成であればよい。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両の前側の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両の前方側からの斜視図である。 車両用ポップアップフード装置が作動した状態を示す図2に対応した斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両のエンジンルーム内の概略を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両のフードヒンジの構成を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置のアクチュエータの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両の前側の平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両のエンジンルーム内の概略を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両のフードヒンジの構成を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置が作動した状態を示す図3に対応した斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両の前側の平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る車両用ポップアップフード装置を適用した車両のエンジンルーム内の概略を示す斜視図である。 エアバッグ装置が作動した状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 車両用ポップアップフード装置
12 車両
16 カウルサイドアッパメンバ(骨格部材)
18 エンジンルーム
22 サスペンションタワー(第1の実施の形態では支持手段)
30 カウル(第2の実施の形態では支持手段)
44 フードヒンジ
70 フード
78 補強部材
90 アクチュエータ
150 車両用ポップアップフード装置
152 車両
154 フードヒンジ
200 車両用ポップアップフード装置
202 車両
204 フードエアバッグ装置(エアバッグ装置)
206 装置本体(第3の実施の形態では支持手段)
208 袋体

Claims (6)

  1. エンジンルームの内側で前記エンジンルームを構成する車体及び前記エンジンルームを閉止するフードの何れかの一方を押圧することで前記フードに上昇力を付与し、この上昇力で前記フードを上昇させるアクチュエータと、
    前記何れかの他方に設けられると共に、車幅方向に沿った前記フードの両端側で前記フードを補強する補強部材の位置又は前記エンジンルームに対して前記フードを開閉可能に支持するフードヒンジの位置を外端位置とし、この外端位置と車幅方向に沿った前記フードの中央との間の更に中央を内端位置として、前記外端位置から前記内端位置までの間の範囲を含む位置に前記上昇力の付与が可能に前記アクチュエータを支持する支持手段と、
    を備える車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記エンジンルームの車幅方向両側の上側で車体の骨格を構成する骨格部材に対して前記アクチュエータが車幅方向内方側に離間した状態で前記支持手段が前記アクチュエータを支持することを特徴とする請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記エンジンルーム内のサスペンションタワーを前記支持手段としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記フードの後端側における前記フードの下方に設けられたカウルを前記支持手段とし、前記カウルの前方側に配置された前記アクチュエータを支持させる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記エンジンルームの内側で前記車体に取り付けられ、前記アクチュエータに連動して作動する装置本体と、
    前記装置本体に収容され、前記装置本体が作動することで膨張し、前記上昇力により前記フードが上昇することで形成された前記車体と前記フードとの間の間隙から車両外部に展開して車両のフロントピラーの前方側を覆う袋体と、
    を含めて構成されたエアバッグ装置の前記装置本体よりも車幅方向内方側に前記アクチュエータを設けた、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  6. 前記エンジンルームの内側で前記車体に取り付けられ、前記アクチュエータに連動して作動する装置本体と、
    前記装置本体に収容され、前記装置本体が作動することで膨張し、前記上昇力により前記フードが上昇することで形成された前記車体と前記フードとの間の間隙から車両外部に展開して車両のフロントピラーの前方側を覆う袋体と、
    を含めて構成されたエアバッグ装置の前記装置本体を前記支持手段とし、前記エアバック装置本体に前記アクチュエータを支持させた、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015136978A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 フード付け車両用歩行者保護エアバッグ装置の搭載構造
JP2015151055A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置

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