JP4760698B2 - コラム付けニーエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コラム付けニーエアバッグ装置に関する。
ステアリングコラムを覆うコラムカバー内に、ニーエアバッグモジュールを配置したコラム付けニーエアバッグ装置が開示されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平9−104317号公報 特開2002−37003号公報
しかしながら、上記先行技術では、そのいずれにおいても、ステアリングコラムの下方側へ突出する干渉物が複数存在する場合に、それらとの関係において、如何にしてエアバッグモジュールをコンパクトに納め、かつ乗員の膝との距離を最短に近付けるか、という観点からのアプローチはなされていない。
殊に、一般に前面衝突時に運転席用のエアバッグを介してステアリングホイールに軸方向前側への荷重が入力された場合に乗員側への反力を抑える目的で、ステアリングコラムを収縮可能な構造にするが、その収縮ストロークも考慮した上でのエアバッグモジュールの搭載構造となると、より一層困難を極める。
なお、エアバッグモジュールのモジュールケースを、布等の可撓性材料製とすることで、ステアリングコラムの収縮時においてステアリングコラムの固定部とエアバッグモジュールとの干渉を抑制することも考えられるが、この場合にはニーエアバッグの展開初期の反力をモジュールケースから効率的に得ることが難しいと考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、前面衝突時におけるステアリングコラムの収縮ストロークを確保しつつ、ニーエアバッグの展開初期の反力を安定的に確保できるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、ステアリングシャフトと該ステアリングシャフトを覆い所定値以上の荷重入力により所定ストロークの範囲内で収縮可能なコラムチューブとを有するステアリングコラムの後端側を覆うコラムカバー内において、前記コラムチューブの下部外周面側に配設され、可撓性を有するモジュールケース内に折畳み状態のニーエアバッグと該ニーエアバッグに対してガスを供給可能なインフレータとを含んで構成され、前記ニーエアバッグが前記ガスの供給を受けて前記コラムカバー内から乗員の膝部側へ膨張展開可能に構成されたニーエアバッグモジュールと、前記コラムチューブの収縮動作を許容するように前記モジュールケースと前記コラムチューブとの間に延び、前記ニーエアバッグの展開初期の反力を生じさせる反力部材と、を有し、該反力部材の基端部は、前記コラムチューブの収縮時における可動側に固定され、前記反力部材の自由端部は、前記コラムチューブの収縮時における固定側に設けられた支持部により支持され、かつ前記支持部に対して前記コラムチューブの収縮方向にスライド可能に構成されている
請求項1に記載のコラム付けニーエアバッグ装置では、前面衝突時にインフレータが作動することで、折畳み状態のニーエアバッグにガスが供給され、該ニーエアバッグが乗員の膝部側に膨張展開し、該膝部を拘束することができる。このとき、ニーエアバッグモジュールに可撓性を有するモジュールケースを用いているので、所定値以上の荷重入力によりコラムチューブが収縮した際に、モジュールケースとコラムカバー内の干渉物とが多少干渉することがあっても、該モジュールケースは容易に変形するので、コラムチューブにおける衝撃吸収のための収縮ストロークを確保することができる。これに加えて、モジュールケースとコラムチューブとの間には反力部材が設けられているので、可撓性を有するモジュールケースを使用していても、ニーエアバッグの展開初期の反力を安定的に確保することが可能である。
また、反力部材の基端部がコラムチューブの収縮時における可動側に固定されており、反力部材の自由端部がコラムチューブの固定側に設けられた支持部により支持される両持ち構造となっているので、ニーエアバッグの展開初期の反力をより安定的に生じさせることができる。これに加えて、反力部材の自由端部は、コラムチューブの固定側の支持部に対して、該コラムチューブの収縮方向にスライド可能に構成されているので、該コラムチューブの収縮時には該コラムチューブの可動側と一体的にストロークすることが可能である。
請求項の発明は、請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置において、前記ニーエアバッグモジュールは、前記コラムチューブの車両後方側の部位において前記反力部材に取り付けられ、かつ該ニーエアバッグモジュール内において前記インフレータが車両後方側に片寄せ配置されていることを特徴としている。
請求項に記載のコラム付けニーエアバッグ装置では、ニーエアバッグモジュールが、コラムチューブの車両後方側の部位において反力部材に取り付けられ、かつ該ニーエアバッグモジュール内においてインフレータが車両後方側に片寄せ配置されているので、コラムチューブの収縮ストロークをより多く確保することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のコラム付けニーエアバッグ装置によれば、前面衝突時におけるステアリングコラムの収縮ストロークを確保しつつ、ニーエアバッグの展開初期の反力を安定的に確保できる、という優れた効果が得られる。
請求項に記載のコラム付けニーエアバッグ装置によれば、コラムチューブの収縮ストロークをより多く確保することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係るコラム付けニーエアバッグ装置10は、例えば手動式のチルト機能及びテレスコピック機能を有するステアリングコラム12に設けられたニーエアバッグ装置であり、ニーエアバッグモジュール14と、反力部材16とを有している。
ステアリングコラム12は、軸芯部に配置されたステアリングシャフト18と、該ステアリングシャフト18を覆うと共に車体に支持され所定値以上の荷重入力により所定ストロークの範囲内で収縮可能なコラムチューブ22とを有して構成されており、インストルメントパネル24に設けられた開口部(図示せず)に挿通され、該インストルメントパネル24よりも車両後方側へ突出している。ステアリングシャフト18の端部には、車両を操舵するためのステアリングホイール26が取り付けられている。コラムチューブ22の後端部付近には、所謂コンビネーションスイッチ28が取り付けられている。このコンビネーションスイッチ28はコラムチューブ22の後端部付近の外周部に配置される環状の本体部30と、該本体部の両側部から突出されてステアリングコラム12を覆うコラムカバー32を貫通した状態で配置される左右一対の操作レバー(図示せず)と、を備えている。
ステアリングシャフト18及びコラムチューブ22は、該ステアリングシャフト18の軸方向に収縮可能に構成されている。具体的には、ステアリングシャフト18は、車両後方側に配置されるステアリングシャフトアッパ34と、車両前方側に配置されるステアリングシャフトロア(図示せず)とに分割されている。ステアリングシャフトアッパ34の前端部とステアリングシャフトロアの後端部とは、所定のラップ代でスプライン嵌合によって連結されている。これにより、ステアリングシャフト18は、テレスコピック操作によってステアリングホイール26の前後位置を調節することが可能となり、又所定値以上の荷重がステアリングホイール26側から軸方向前側に作用すると、所定ストロークの範囲内で収縮可能(軸方向移動可能)とされている。
なお、ステアリングシャフトアッパ34とステアリングシャフトロアとはスプライン嵌合によって連結されているため、一方が他方に対して相対回転することはできない。これにより、ステアリングホイール26に付与された操舵力が、ステアリングシャフト18を介してインターミディエイトシャフト(図示せず)に伝達され、更にはステアリングギヤボックス(図示せず)に伝達されるようになっている。またインターミディエイトシャフトも、ステアリングシャフト18と同様の収縮構造を有しており、所定値以上の荷重(突き上げ荷重)がステアリングギヤボックス(図示せず)から入力されることにより、所定ストロークの範囲内で収縮可能(軸方向移動可能)とされている。
またコラムチューブ22は、車両前方側に配置され該コラムチューブ22の収縮時に固定側となるアウタチューブ36と、車両後方側に配置されコラムチューブ22の収縮時に可動側となるインナチューブ38との二重管構造になっている。図3に示されるように、アウタチューブ36の後端部には、固定ブラケット72が固定されている。この固定ブラケット72は、例えば車体42側(図2)に固定されるコラムブラケット40の左右の側部40Cの間に組み付けられており、コラムチューブ22のチルト操作時に、側部40Cに案内されて、所定範囲内において車両上下方向に移動可能に構成されている。コラムブラケット40は、例えば上面40Bにおいて車体42側に固定されており、該コラムブラケット40の下端は、ステアリングコラム12のチルト角にかかわらず、コラムチューブ22の収縮時に反力部材16と干渉しないように、例えば下端側が開いた門形に構成されている。
コラムブラケット40の左右の側部40Cと、固定ブラケット72におけるアウタチューブ36の下側部位には、ロック軸41が貫通しており、該ロック軸41の例えば左端には、ロックレバー43が取り付けられている。このロックレバー43を操作してロック軸41を回動させることで、コラムブラケット40に対する固定ブラケット72の固定及びアウタチューブ36に対するインナチューブ38の固定、並びにこれらの解除を行うことができるようになっている。即ち、コラムチューブ22のチルト操作及びテレスコピック操作は、ロックレバー43を操作して固定ブラケット72及びインナチューブ38の固定を解除したときに行うことができるようになっている。なお、コラムブラケット40の形状は、門形には限られない。
ステアリングシャフト18は、コラムチューブ22内において、図示しないベアリングを介して相対回転自在に支持されている。本実施形態では、例えばインナチューブ38よりもアウタチューブ36の方が、径が大きく設定されている。径の大小関係をこの実施形態と逆に設定することも可能である。
図2において、ニーエアバッグモジュール14は、ステアリングコラム12の後端側を覆うコラムカバー32内において、コラムチューブ22の下部外周面側に配設され、例えば可撓性を有するモジュールケース44内に折畳み状態のニーエアバッグ46と該ニーエアバッグ46に対してガスを供給可能なインフレータ48とを含んで構成されている。モジュールケース44は、例えば布により構成され、可撓性に加えて柔軟性を有している。またモジュールケース44は、コラムカバー32の内側面(組付状態では上面側であり、インナチューブ38と対向する側の面)から立設された前側リブ52及び後側リブ54に、例えば係止金具56を用いて夫々係止されている(図3も参照)。この前側リブ52及び後側リブ54は、ニーエアバッグ46がコラムカバー32内において車両前後方向に展開することを抑制するための壁部である。これにより、モジュールケース44と前側リブ52及び後側リブ54間に形成されたエアバッグドア58との間に収納空間60が形成され、該収納空間60内にインフレータ48及びニーエアバッグ46が格納されている。
図2に示されるように、ステアリングコラム12の軸方向におけるエアバッグドア58の例えば略中央には、例えば車幅方向に延びるティアライン62が設定されている。このティアライン62は、ニーエアバッグ46の展開圧がエアバッグドア58に作用した際に破断するように、例えば薄肉に形成された脆弱部である。エアバッグドア58は、このティアライン62から破断することで、図1に示されるように、例えば車両前後方向に夫々展開可能に構成されており、ニーエアバッグ46は、エアバッグドア58の展開により構成される開口64を通じて、コラムカバー32内から乗員50の膝部50K側へ膨張展開可能に構成されている。なおエアバッグドア58の展開方向は、車両前後方向には限られず、車幅方向であってもよい。
図2において、ニーエアバッグモジュール14は、コラムチューブ22の車両後方側の部位において反力部材16に取り付けられ、インフレータ48は、該ニーエアバッグモジュール14内において車両後方側に片寄せ配置されている。反力部材16は、コラムチューブ22の収縮動作を許容するようにモジュールケース44とコラムチューブ22との間に延び、ニーエアバッグ46の展開初期の反力を生じさせる部材であって、基端部16Aがコラムチューブ22の収縮時における可動側、即ちインナチューブ38に固定されている。反力部材16の自由端部16Bは、コラムチューブ22の収縮時における固定側、即ちアウタチューブ36に設けられた支持部66により支持されるように構成され、かつ該支持部66に対してコラムチューブ22の収縮方向にスライド可能に構成されている。図3に示されるように、支持部66は、固定ブラケット72の下部において、例えばガイド孔として設けられている。
具体的には、反力部材16は、車両側面視において例えばL字形に形成されており、モジュールケース44とコラムチューブ22との間に、ステアリングコラム12の軸方向と略平行に延びる荷重受け部16Cを有している。反力部材16の基端部16Aは、荷重受け部16Cの後端から車両上方へ向けて、例えばステアリングコラム12の軸方向と直角方向に延びている。なお、反力部材16の自由端部16Bが、支持部66により支持されるとしたが、コラムチューブ22の収縮により自由端部16Bの位置が支持部66からずれることがあり得る。従って、「自由端部16Bが支持部66により支持される」とは、厳密に解釈されるものではなく、反力部材16のうち基端部16Aよりも自由端部16B側にある部位、例えば荷重受け部16Cの一部が支持部66により支持されることを意味する。
インフレータ48は、例えばニーエアバッグモジュール14内に設けられた台座74に固定されており、インフレータ48から立設されたボルト68が該台座74を貫通して突出している。ニーエアバッグモジュール14は、このボルト68を反力部材16の荷重受け部16Cに通し、該ボルト68に対してナット70を該荷重受け部16Cの車両上方側から締結することで、該反力部材16に固定されている(図3も参照)。図示されるように、ニーエアバッグモジュール14の組付け状態において、インフレータ48は、例えば荷重受け部16Cの後端近傍に配置され、図示しないエアバッグECUからの点火電流により作動するように構成されている。図3に示されるように、荷重受け部16Cの車幅方向寸法は、ニーエアバッグモジュール14の車幅方向寸法に対応して設定されている。これは、コラムカバー32内で該ニーエアバッグ46が車両上方に展開することを抑制して、該ニーエアバッグ46の展開初期の反力を効率的に得るためである。
図3に示されるように、反力部材16の自由端部16Bをスライド可能に支持する支持部66は、固定ブラケット72の下部において、反力部材16の荷重受け部16Cの車幅方向寸法及び厚さ寸法に対応して貫通したガイド孔として構成され、反力部材16の自由端部16B(荷重受け部16C)が差し込まれている。即ち、支持部66は両持ち構造とっているので、通常使用時のニーエアバッグモジュール14の重量を安定的に支持でき、またニーエアバッグ46から荷重受け部16Cに対して車両下方から車両上方に展開圧が作用した際にはその反力を生じさせることができ、更にコラムチューブ22の収縮時には、荷重受け部16Cのスライドを案内できるように構成されている。
なお支持部66の構成は、上記した構成及び図示の構成に限られるものではなく、少なくともニーエアバッグ46の展開時に荷重受け部16Cを支持でき、かつコラムチューブ22の収縮時における荷重受け部16Cのスライドを許容する構成になっていればよい。従って、支持部66はガイド孔には限られず、荷重受け部16Cの幅に対応して凹設された凹部であってもよい。またステアリングコラム12にチルト機能及びテレスコピック機能を持たせるための具体的な構成については説明を省略する。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、通常使用時のステアリングコラム12では、ロックレバー43の操作により、コラムブラケット40に対する固定ブラケット72の固定を解除でき、これによって該固定ブラケット72がコラムブラケット40の側部40Cに案内されて所定範囲内において車両上下方向に移動可能となる。またこのとき、アウタチューブ36に対するインナチューブ38の固定も解除されるので、コラムチューブ22のテレスコピック操作も可能となる。図2において、テレスコピック操作によるコラムチューブ22への矢印A方向又は矢印B方向への伸縮時には、可動側であるインナチューブ38が、固定側であるアウタチューブ36に対してストロークする。
反力部材16の自由端部16Bは、コラムチューブ22の固定側の支持部66に差し込まれているので、通常使用時のニーエアバッグモジュール14の重量を支持することが可能である。またこの自由端部16Bは、コラムチューブ22の収縮方向にスライド可能に構成されているので、反力部材16は、該コラムチューブ22の収縮時には該コラムチューブ22の可動側、即ちインナチューブ38と一体的にストロークすることができる。
次に車両の前面衝突時の作用について説明する。図1において、コラム付けニーエアバッグ装置10は、車両が前面衝突し、図示しないエアバッグECUが該衝突を判定すると、該エアバッグECUからインフレータ48へ点火電流が流され、該インフレータ48が作動して、折畳み状態のニーエアバッグ46へ多量のガスが供給されて該ニーエアバッグ46が展開し始める。
このとき、モジュールケース44とコラムチューブ22(アウタチューブ36)との間には、反力部材16の荷重受け部16Cが、ステアリングコラム12の軸方向と略平行に延びており、該反力部材16は、基端部16Aにおいてインナチューブ38に固定され、かつ自由端部16B側(荷重受け部16Cの一部)において支持部66に支持された両持ち構造となっているため、車両上方へ変形し難い。またコラムカバー32内では、モジュールケース44及びニーエアバッグ46が、車両前後方向に膨らむように変形しようとするが、ニーエアバッグモジュール14の前後には前側リブ52及び後側リブ54が存在しているので、そのような変形も抑制される。
このため、ニーエアバッグモジュール14に可撓性及び柔軟性を有するモジュールケース44を使用していても、該モジュールケース44やニーエアバッグ46の車両上方及びし車両前後方向への展開を抑制することができ、ニーエアバッグ46の展開初期の反力を、安定的に確保することが可能である。ここで、「展開初期の反力」とは、コラムカバー32の底部のティアライン62を破断させるために必要な反力を意味している。
このようにして、ニーエアバッグ46の展開圧がコラムカバー32の底部に効率的に作用することで、該底部がティアライン62において破断して、図4に示されるように、エアバッグドア58が例えば車両前後方向に押し開かれ、開口64が形成される。ニーエアバッグ46は、この開口64を通じてコラムカバー32内から乗員50の50K側へ膨張展開する。図1に示されるように、この展開したニーエアバッグ46により、乗員50の膝部50Kを拘束することが可能であり、該拘束時の反力は、ニーエアバッグ46が当接するインストルメントパネル24の後面から得ることができる。
また図5に示されるように、ステアリングコラム12の軸方向前方に所定値以上の荷重が入力された場合には、所定ストロークの範囲内でコラムチューブ22が矢印A方向に収縮することで、エネルギー吸収を行うことが可能である。このとき、コラム付けニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグモジュール14に可撓性及び柔軟性を有するモジュールケース44を用いているので、コラムチューブ22が収縮した際にモジュールケース44とコラムカバー32内の干渉物、例えば固定ブラケット72の下端とが多少干渉することがあっても、該干渉物に対してモジュールケース44が柔軟に変形することで、コラムチューブ22における衝撃吸収のための収縮ストロークを確保することができる。また反力部材16の自由端部16Bは、コラムチューブ22の固定側の支持部66に対して、該コラムチューブ22の収縮方向にスライド可能に構成されているので、該コラムチューブ22の収縮時には該コラムチューブ22の可動側、即ちインナチューブ38と一体的にストロークすることが可能である。
更に、図2において、コラム付けニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグモジュール14が、コラムチューブ22の車両後方側の部位において反力部材16に取り付けられ、かつ該ニーエアバッグモジュール14内においてインフレータ48が車両後方側に片寄せ配置されているので、コラムチューブ22の収縮時にインフレータ48とコラムカバー32内の干渉物、例えば固定ブラケット72の下端とが干渉し難く、コラムチューブ22の収縮ストロークをより多く確保することができる。
参考例
図6において、参考例に係るコラム付けニーエアバッグ装置20は、例えば手動式のチルト機能及びテレスコピック機能を有するステアリングコラム82に設けられたニーエアバッグ装置であり、ニーエアバッグモジュール14と、反力部材86とを有している。
コラムチューブ22は、車両前方側に配置されコラムチューブ22の収縮時に固定側となるインナチューブ38と、車両後方側に配置されコラムチューブ22の収縮時に可動側となるアウタチューブ36との二重管構造になっている。またコラムチューブ22は、車両前方側の支点(図示せず)を中心としてチルト操作可能に構成されている。
反力部材86は、コラムチューブ22の収縮動作を許容するようにモジュールケース44とコラムチューブ22(アウタチューブ36)との間に延び、ニーエアバッグ46の展開初期の反力を生じさせる部材であって、その後端部86Aは、コラムチューブ22の収縮時における可動側、即ちアウタチューブ36に固定されている。この反力部材86は、モジュールケース44とコラムチューブ22(ステアリングコラム82)との間に、ステアリングコラム82の軸方向と平行に延びる荷重受け部86Cを有している。また反力部材86の後端部86Aは、荷重受け部86Cの後端から車両上方へ向けて、例えばステアリングコラム82の軸方向と直角方向に延びている。
反力部材86の前端部86Bは自由端ではなく、アウタチューブ36に固定された固定ブラケット84に、例えばボルト78を用いて固定されている。この固定ブラケット84は、アウタチューブ36において、ニーエアバッグモジュール14の前端付近又は該前端より車両前方側に固定されている。これは、反力部材86の荷重受け部86Cの前後長を、ニーエアバッグモジュール14の前後長に対応させて、ニーエアバッグ46により膝部50Kを拘束する際に、荷重受け部86Cからの反力を効率的に得ることができるようにするためである。また図示は省略するが、ニーエアバッグ46の展開初期の反力を効率的に得るために、荷重受け部86Cの車幅方向寸法は、第1実施形態と同様に、ニーエアバッグモジュール14の車幅方向寸法に対応して設定されている。
なお反力部材86や固定ブラケット84については、上記した構成及び図示の構成に限られるものではない。例えば反力部材86の前端部86Bを、アウタチューブ36に直接固定してもよい。また固定ブラケット84の他にアウタチューブ36に固定される部品がある場合、該部品に対して前端部86Bを固定するようにしてもよい。ステアリングコラム82にチルト機能及びテレスコピック機能を持たせるための具体的な構成については説明を省略する。他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
参考例は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図6において、通常使用時のステアリングコラム82では、手動式のチルト機能及びテレスコピック機能により、所定範囲内でチルト操作及びテレスコピック操作を行うことが可能である。テレスコピック操作によるコラムチューブ22への矢印A方向又は矢印B方向への伸縮時には、可動側であるアウタチューブ36が、固定側であるインナチューブ38に対してストロークする。反力部材86の後端部86A及び前端部86Bは、何れもアウタチューブ36に固定されているので、該反力部材86はアウタチューブ36と一体的にストロークすることができる。またこの反力部材86により、通常使用時のニーエアバッグモジュール14の重量を安定的に支持することができる。
次に車両の前面衝突時の作用について説明する。図6において、コラム付けニーエアバッグ装置20は、車両が前面衝突し、図示しないエアバッグECUが該衝突を判定すると、該エアバッグECUからインフレータ48へ点火電流が流され、該インフレータ48が作動して、折畳み状態のニーエアバッグ46へ多量のガスが供給されて該ニーエアバッグ46が展開し始める。
このとき、モジュールケース44とコラムチューブ22(アウタチューブ36)との間には、荷重受け部86Cがステアリングコラム82の軸方向と略平行に延びており、該反力部材86は後端部86A及び前端部86Bにおいて夫々インナチューブ38に固定されているので、取付け剛性が高い。またコラムカバー32内では、モジュールケース44及びニーエアバッグ46が、車両前後方向に膨らむように変形しようとするが、ニーエアバッグモジュール14の前後には前側リブ52及び後側リブ54が存在しているので、そのような変形も抑制される。
このため、ニーエアバッグモジュール14に可撓性及び柔軟性を有するモジュールケース44を使用していても、該モジュールケース44やニーエアバッグ46の車両上方及び車両前後方向への展開を抑制することができ、コラムカバー32の底部のティアライン62を破断させるために必要なニーエアバッグ46の展開初期の反力を、安定的に確保することが可能である。
このようにして、ニーエアバッグ46の展開圧がコラムカバー32の底部に効率的に作用することで、該底部がティアライン62において破断して、図7に示されるように、エアバッグドア58が例えば車両前後方向に押し開かれ、開口64が形成される。図1に示される第1実施形態と同様に、ニーエアバッグ46は、この開口64を通じてコラムカバー32内から乗員50の50K側へ膨張展開する。この展開したニーエアバッグ46により、乗員50の膝部50Kを拘束することが可能であり、該拘束時の反力は、ニーエアバッグ46が当接するインストルメントパネル24の後面から得ることができる。
また図7に示されるように、ステアリングコラム82の軸方向前方に所定値以上の荷重が入力された場合には、所定ストロークの範囲内でコラムチューブ22が矢印A方向に収縮することで、エネルギー吸収を行うことが可能である。このとき、第1実施形態と同様に、モジュールケース44がコラムカバー32内の干渉物(図示せず)に対して柔軟に変形することで、コラムチューブ22における衝撃吸収のための収縮ストロークを確保することができる。また反力部材86の反力部材86の後端部86A及び前端部86Bが何れもアウタチューブ36に固定されているので、コラムチューブ22の可動側、即ちアウタチューブ36と一体的にストロークすることが可能である。
なお図1,図2,図6では、ニーエアバッグ46の折畳み方が蛇腹折りとなっているが、折畳み方はこれに限られるものではない。また上記実施形態及び参考例において、ニーエアバッグモジュール14を反力部材16,86に固定するものとしたが、これに限られず、ニーエアバッグモジュール14を他の部位に固定するようにしてもよい。またステアリングコラム12,82のチルト機能及びテレスコピック機能を手動式として説明したが、これらの機能は電動式であってもよい。
図1から図5は、第1実施形態に係り、図1はコラム付けニーエアバッグ装置を示す部分断面図である。 コラム付けニーエアバッグ装置を示す拡大部分断面図である。 コラム付けニーエアバッグ装置の拡大斜視図である。 コラム付けニーエアバッグ装置において、ニーエアバッグが膨張展開して行く状態を示す拡大部分断面図である。 図4の状態に続いてニーエアバッグが更に膨張展開すると共に、コラムチューブがエネルギー吸収のために収縮した状態を示す拡大部分断面図である。 図6及び図7は、参考例に係り、図6はコラム付けニーエアバッグ装置を示す部分断面図である。 コラム付けニーエアバッグ装置において、ニーエアバッグが膨張展開すると共に、コラムチューブがエネルギー吸収のために収縮した状態を示す拡大部分断面図である。
符号の説明
10 コラム付けニーエアバッグ装置
12 ステアリングコラム
14 ニーエアバッグモジュール
16 反力部材
16A 基端部
16B 自由端部
18 ステアリングシャフト
20 コラム付けニーエアバッグ装置
22 コラムチューブ
32 コラムカバー
44 モジュールケース
46 ニーエアバッグ
48 インフレータ
50 乗員
50K 膝部
66 支持部
82 ステアリングコラム
86 反力部材

Claims (2)

  1. ステアリングシャフトと該ステアリングシャフトを覆い所定値以上の荷重入力により所定ストロークの範囲内で収縮可能なコラムチューブとを有するステアリングコラムの後端側を覆うコラムカバー内において、前記コラムチューブの下部外周面側に配設され、可撓性を有するモジュールケース内に折畳み状態のニーエアバッグと該ニーエアバッグに対してガスを供給可能なインフレータとを含んで構成され、前記ニーエアバッグが前記ガスの供給を受けて前記コラムカバー内から乗員の膝部側へ膨張展開可能に構成されたニーエアバッグモジュールと、
    前記コラムチューブの収縮動作を許容するように前記モジュールケースと前記コラムチューブとの間に延び、前記ニーエアバッグの展開初期の反力を生じさせる反力部材と、を有し、
    該反力部材の基端部は、前記コラムチューブの収縮時における可動側に固定され、
    前記反力部材の自由端部は、前記コラムチューブの収縮時における固定側に設けられた支持部により支持され、かつ前記支持部に対して前記コラムチューブの収縮方向にスライド可能に構成されているコラム付けニーエアバッグ装置。
  2. 前記ニーエアバッグモジュールは、前記コラムチューブの車両後方側の部位において前記反力部材に取り付けられ、かつ該ニーエアバッグモジュール内において前記インフレータが車両後方側に片寄せ配置されていることを特徴とする請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置。
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