JP4715735B2 - コラム付けニーエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突時にステアリングコラムのコラムカバーからニーエアバッグを膨張展開させて乗員の膝を拘束するコラム付けニーエアバッグ装置に関する。
従来から、乗員の膝部を保護する目的で種々のコラム付けニーエアバッグ装置が提案されている。例えば、下記特許文献1等には、ステアリングコラムのコラムカバー内にエアバッグモジュールが配設された所謂コラム付けニーエアバッグ装置が開示されている。
特開平9−104317号公報 特開2002−37003号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、乗員からステアリングコラムにコラム軸方向前側への二次衝突荷重が入力された際にコラムチューブを収縮させることで乗員の二次衝突時のエネルギーを吸収するステアリングコラム構造が採用されている場合に、コラムチューブの固定側とエアバッグモジュールの固定用ブラケットとが干渉することが考えられる。このような場合を考慮して、エアバッグモジュールの固定用ブラケットをコラムチューブの固定側と干渉しない位置に設定することも考えられるが、車種によっては必ずしもそのような非干渉の位置に固定用ブラケットを設定することが困難な場合もある。従って、この点において、上記先行技術は改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、衝突時にコラムチューブの収縮動作が阻害されるのを極力抑制又は防止することができるコラム付けニーエアバッグ装置を得ることを目的とする。
請求項1の発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置は、ステアリングコラムの後端側を覆うコラムカバー内に折り畳み状態で格納されかつ衝突時に作動するガス発生手段からのガスの供給を受けて乗員の膝側へ膨張展開するニーエアバッグを含んで構成されたエアバッグモジュールと、ステアリングコラムのコラムチューブの収縮側チューブに圧入されると共に当該収縮側チューブとエアバッグモジュールとを連結し、コラムチューブの固定側チューブに対する収縮側チューブの収縮時に自身が又はエアバッグモジュールが固定側チューブ又は当該固定側チューブの車体側への固定部に干渉することにより収縮側チューブ上をスライドするエアバッグモジュール取付手段と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置において、前記エアバッグモジュール取付手段は、前記収縮側チューブにおける固定側チューブ隣接位置又は近接位置に配置されている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置において、前記エアバッグモジュールは、前記ガス発生手段及び折り畳み状態の前記ニーエアバッグを収容すると共に可撓性材料によって構成されたモジュールケースを備えており、前記エアバッグモジュール取付手段は、収縮側チューブの軸方向の複数箇所に設定されている、ことを特徴とする。
請求項1記載の本発明によれば、衝突時になると、ガス発生手段が作動してガスが発生する。このガスはステアリングコラムの後端側を覆うコラムカバー内に折り畳み状態で格納されたニーエアバッグ内に流入され、ニーエアバッグを乗員の膝側へ膨張展開させる。これにより、乗員の膝が保護される。
ところで、乗員の二次衝突荷重がステアリングコラムに入力されると、ステアリングコラムのコラムチューブの収縮側チューブが固定側チューブ内へ収縮して二次衝突時のエネルギーを吸収する。この際、収縮側チューブにエアバッグモジュールを取り付けるために圧入されたエアバッグモジュール取付手段が又はエアバッグモジュールが、固定側チューブ又は固定側チューブの車体側への固定部に干渉することが考えられる。
しかし、本発明では、前記の通り、エアバッグモジュールを収縮側チューブに取り付けるエアバッグモジュール取付手段が収縮側チューブに圧入されており、エアバッグモジュール取付手段又はエアバッグモジュールが固定側チューブ又はその車体側への固定部と干渉した場合には、エアバッグモジュール取付手段が収縮側チューブ上をスライドする。従って、収縮側チューブの収縮ストロークが設定したストロークより短くなるようなことはない。
請求項2記載の本発明によれば、エアバッグモジュール取付手段が収縮側チューブにおける固定側チューブ隣接位置又は近接位置に配置されているので、エアバッグモジュールが固定側チューブの端部付近に配置される。このため、固定側チューブの車体側への固定部とエアバッグモジュールとの距離も近くなり、ある程度の重量があるエアバッグモジュールをコラムチューブに取り付けてもこれに起因したステアリングコラムの振動を抑制することができる。
請求項3記載の本発明によれば、モジュールケースが可撓性材料によって構成されているので、エアバッグモジュール取付手段の設置箇所が一箇所だと不安定な支持状態になる可能性があるが、本発明では収縮側チューブの軸方向の複数箇所にエアバッグモジュール取付手段が設定されているので、安定した状態でエアバッグモジュールを収縮側チューブに取付及び支持させることができる。
また、収縮側チューブの軸方向の複数箇所にエアバッグモジュール取付手段を設定した場合、コラムチューブが収縮した際に固定側チューブに近い方のエアバッグモジュール取付手段が収縮側チューブ上をスライドして残りのエアバッグモジュール取付手段側へ接近し又は当接するが、モジュールケースが可撓性材料によって構成されているので、モジュールケースがコラム軸方向に自在に撓む(縮む)ため、固定側チューブに近い方のエアバッグモジュール取付手段のスライド動作は阻害されない。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置は、衝突時にコラムチューブの収縮動作が阻害されるのを極力抑制又は防止することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置は、車両走行時に、エアバッグモジュールを取り付けたことに起因して発生するステアリングコラムの振動を効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置は、モジュールケースが可撓性材料によって構成されている場合でも、エアバッグモジュールの収縮側チューブへの取付状態及び支持状態の安定性を確保することができ、かつコラムチューブの収縮動作が阻害されるのを極力抑制又は防止することができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置の第1実施形態について説明する。なお、図1の矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示している。
図1には、本実施形態に係るコラム付けニーエアバッグ装置10の全体構成を示す縦断面図が示されている。また、図2には、当該コラム付けニーエアバッグ装置10の要部を拡大した縦断面図が示されている。なお、図2では、ステアリングコラム12の向きを水平にして描いている。
これらの図に示されるように、インストルメントパネル14の運転席側にはステアリングコラム挿通用の開口部16が形成されており、かかる開口部16を通してステアリングコラム12が前傾した状態で配置されている。また、インストルメントパネル14の開口部16に臨む位置には、ステアリングコラム12の後端側を覆うコラムカバー18がキャビン19側に突出した状態で配置されている。なお、コラムカバー18は、上下二分割構造とされており、コラムアッパカバー20とコラムロアカバー22とによって構成されている。
(ステアリングコラム12の全体構造)
本実施形態のステアリングコラム12は電動式のステアリングコラムとされており、前面衝突時にコラム軸方向の二次衝突荷重が入力されることにより収縮してエネルギー吸収するエネルギー吸収機構の他、乗員のスイッチ操作によってステアリングコラムを揺動中心軸回りに上下方向に揺動させる(振る)ことによりステアリングホイールの上下方向の角度を調節するチルト機構及び乗員のスイッチ操作によってステアリングホイールをコラム軸方向へ所定ストロークの範囲内でスライドさせることによりステアリングホイールの前後位置を調節するテレスコピック機構を備えている。
具体的な構造について概説すると、ステアリングコラム12は円筒状のコラムチューブ26を備えており、このコラムチューブ26の軸芯部にステアリングメインシャフト28が回転自在に支持されている。ステアリングメインシャフト28はコラム軸方向に二分割されており、アッパ側のシャフト28Aとロア側のシャフト(図示省略)とはスプライン嵌合によって連結されている。従って、アッパ側のシャフト28Aはロア側のシャフトに対して所定ストロークの範囲内で相対移動可能であるが、アッパ側のシャフト28Aはロア側のシャフトに対して相対回転不能である。アッパ側のシャフト28Aの後端部には、ドライバの操舵力が付与されるステアリングホイール34がロックナットで固定されている。従って、ステアリングホイール34を回転させると、それに伴ってアッパ側のシャフト28A及びロア側のシャフトが軸線回りに一体に回転し、ロア側のシャフトとユニバーサルジョイントで連結された図示しないインターミディエイトシャフトを介してステアリングギヤボックスに操舵力が伝達されるようになっている。
ステアリングメインシャフト28を覆うコラムチューブ26もコラム軸方向に二分割(二重管構造と)されており、乗員側に配置される収縮側チューブとしてのインナチューブ36と反乗員側(ステアリングギヤボックス側)に配置される固定側チューブとしてのアウタチューブ38とはスプライン嵌合によって連結されている。また、アウタチューブ38はインナチューブ36よりも径が大きく設定されており、乗員のステアリングホイール34への二次衝突時にはインナチューブ36がアウタチューブ38内へスライドして収縮するようになっている。さらに、アウタチューブ38は、インストルメントパネル14内に車両幅方向に沿って延在する高強度・高剛性部材である図示しないパイプ状のインパネリインフォースに支持されている。
この点について補足すると、インパネリインフォースの長手方向の所定位置には、平面視でインパネリインフォースを挟んで車両前方側及び車両後方側の双方へ延在する部分を有するステアリングサポートが溶接等によって固定されている。ステアリングサポートの前端側には、アウタチューブ38の前端上部に揺動中心軸回りに揺動可能に取り付けられたロアブラケット(図示省略)が固定されている。また、ステアリングサポートの後端側には、略矩形枠状に形成されて内部をコラムチューブ26が貫通状態で配置されるハウジング40が固定されている。チルト操作時にはこのハウジング40内をコラムチューブ26が上下動するようになっている。つまり、電動式のチルト・テレスコピック駆動機構部が備えるチルト機構の一部及びテレスコピック機構部の一部がアウタチューブ38と一体になっているため、チルト・テレスコピック駆動機構部にアウタチューブ38が支持されることとなり、その結果、略矩形枠状のハウジング40内にコラムチューブ26が中空支持された状態になって、チルト操作によるステアリングコラム12の上下動を許容する構造になっている。
(コラム付けニーエアバッグ装置10の全体構成)
次に、コラム付けニーエアバッグ装置10の全体構成について説明する。
コラム付けニーエアバッグ装置10は、略箱体形状に形成された金属製のモジュールケース48と、略円柱形状に形成されてモジュールケース48の内部前端側に収容されたガス発生手段としてのインフレータ50と、モジュールケース48の内部後端側に折り畳み状態で格納されたニーエアバッグ52と、を含んで構成されたエアバッグモジュール54と、このエアバッグモジュール54の開口側となる下面側を閉止するエアバッグドア60と、によって構成されている。
モジュールケース48の前壁部48A及び後壁部48Bには、折り曲げによるフック部56が所定の間隔で複数個形成されている。これに対応して、コラムロアカバー22の内側面(インナチューブ36と対向する側の面)には、コラム軸方向に所定の間隔をあけて前壁部22A及び後壁部22Bがインナチューブ36側へ立設されている。前壁部22A及び後壁部22Bにはフック部56が係止可能な係止孔58が形成されており、かかる係止孔58へフック部56が係止されることにより、エアバッグモジュール54の開放側が閉止されている。
また、エアバッグドア60はコラムロアカバー22の前壁部22Aと後壁部22Bとの間の部位に形成されており、この実施形態では薄肉部として構成されたティアライン(破断部)62に沿ってコラムロアカバー22が破断されることにより前後左右にエアバッグドア60が展開されるようになっている。
また、図1ではニーエアバッグ52が蛇腹折りによって折り畳まれているが、これに限らず、ロール折りで折り畳んでもよいし、両者を組み合わせて折り畳んでもよい。さらに、ニーエアバッグ52の展開形状について補足すると、ステアリングコラム12の配設位置下方で膨張する中央部52Aはコラムロアカバー22が存在する分、相対的に薄くなっており、ステアリングコラム12の配設位置側方で膨張する両側部52Bはインストルメントパネル14と乗員の両膝との間で膨張する分、相対的に厚くなっている。
上述したエアバッグモジュール54は、ステアリングコラム12のインナチューブ36の後端側の下方でかつ前述したハウジング40の下部40Aとインナチューブ36の後端部付近に固定されたコンビネーションスイッチ68の環状の本体部68Aの下部68A’との間に配置されている。
(コラム付けニーエアバッグ装置10の要部構成)
次に、コラム付けニーエアバッグ装置10の要部構成について説明する。
図2及び図3に示されるように、上述したエアバッグモジュール54のモジュールケース48は、エアバッグモジュール取付手段としての取付ブラケット70を介してインナチューブ36に連結されている。
詳細に説明すると、取付ブラケット70は、インナチューブ36に圧入される環状の固定部72と、この固定部72の下縁側からコラム軸方向と直交する下方側へ延出された側面視でL字状の取付部74と、を含んで構成されている。固定部72の外周部断面形状は略L字状とされており、アウタチューブ38におけるステアリングホイール34側の後端面38Aと対向する鍔部72Aと、この鍔部72Aの内周側からインナチューブ36側へ延出されてインナチューブ36の外周面に密着される環状部72Bと、この環状部72Bのステアリングホイール34側の端部から拡径されてすり鉢状に形成された拡径部72Cと、によって構成されている。取付ブラケット70のインナチューブ36への圧入位置は、アウタチューブ38の後端面38Aから所定距離(テレスコピック操作時に必要なストローク)だけステアリングホイール34側へずれた近接位置に設定されている。
また、取付部74は、固定部72の環状部72Bから同一平面上で延出されたアーム部74Aと、このアーム部74Aの下端部からステアリングホイール34側へ直角に屈曲された取付座74Bと、によって構成されている。この取付座74Bがモジュールケース48の底壁部48Cに当接状態で配置され、インフレータ50から立設されたボルト76が挿入されてナット78が螺合されることにより、エアバッグモジュール54が取付ブラケット70を介してインナチューブ36に固定されている。エアバッグモジュール54が取付ブラケット70を介してインナチューブ36に固定された状態では、エアバッグモジュール54はインナチューブ36に対して片持ち支持されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
前面衝突時(又は前面衝突予測時)になると、図示しない衝突検知手段によってその状態が検知され、エアバッグECUへ出力される。エアバッグECUでエアバッグ作動と判定されると、運転席側のエアバッグ装置が作動してステアリングホイール34上に運転席用のエアバッグが膨張されると共に、コラム付けニーエアバッグ装置10も作動される。すなわち、コラム付けニーエアバッグ装置10のインフレータ50に所定電流が通電されてインフレータ50が作動される。これにより、インフレータ50からガスが発生し、折り畳み状態で格納されたニーエアバッグ52内へ供給され、ニーエアバッグ52を膨張させる。コラムロアカバー22に作用するニーエアバッグ52の膨張圧が所定値に達すると、コラムロアカバー22に設定されたティアライン62に沿ってコラムロアカバー22が破断していき、エアバッグドア60の前側ドア60A及び後側ドア60Bが前後に展開され、又図示しない左側ドア及び右側ドアが左右に展開される。これにより、ニーエアバッグ52がステアリングコラム12の下方及び側方に膨張展開され、インストルメントパネル14と乗員の両膝との間に介在された左右の両側部52Bによって乗員の両膝が受け止められて保護される。
なお、前面衝突時の衝撃はステアリングコラム12のエネルギー吸収機構によっても吸収される。すなわち、前面衝突すると、ステアリングギヤボックスからの突き上げ荷重がインターミディエイトシャフトに入力されるが、インターミディエイトシャフトが収縮することでエネルギー吸収する。また、ステアリングホイール34側からは乗員の上体が運転席用エアバッグに受け止められた際に、ステアリングホイール34を介してステアリングコラム12に軸方向前側への荷重(図1の矢印F)が入力される。この入力荷重が所定値以上であると、ステアリングメインシャフト28及びコラムチューブ26が収縮する(アッパ側のシャフト28Aがロア側のシャフト内へ相対的に軸方向移動すると共に、インナチューブ36がアウタチューブ38側へ相対的に軸方向移動する)。この過程で生じる摩擦抵抗により、ステアリングホイール34側から入力された衝突エネルギーが吸収される。
ところで、乗員の二次衝突荷重(図1の矢印F)がステアリングコラム12に入力されると、ステアリングコラム12のコラムチューブ26のインナチューブ36がアウタチューブ38内へ収縮して二次衝突時のエネルギーを吸収する。この際、インナチューブ36に圧入された取付ブラケット70の固定部72の鍔部72Aがアウタチューブ38の後端面38Aに干渉し、或いは取付ブラケット70によって支持されたエアバッグモジュール54がハウジング40の下部40Aに干渉することが考えられる。
しかし、本実施形態では、図3に示されるように、取付ブラケット70の固定部72はインナチューブ36に圧入固定されているため、鍔部72Aがアウタチューブ38の後端面38Aに干渉し、或いはエアバッグモジュール54がハウジング40の下部40Aに干渉して車両後方側への押圧荷重を受けると、取付ブラケット70の固定部72がインナチューブ36上をステアリングホイール34側へスライドする。従って、インナチューブ36の収縮ストロークが設定したストロークより短くなるようなことはない。その結果、本実施形態によれば、前面衝突時にコラムチューブ26の収縮動作が阻害されるのを極力抑制又は防止することができる。
また、本実施形態では、取付ブラケット70がインナチューブ36におけるアウタチューブ38の近接位置に配置されているので、エアバッグモジュール54がアウタチューブ38の後端面38付近に配置される。このため、アウタチューブ38の車体側(インパネリインフォース)への固定部(ステアリングサポート)とエアバッグモジュール54との距離も近くなり、ある程度の重量があるエアバッグモジュール54をコラムチューブ26に取り付けてもこれに起因したステアリングコラム12の振動を抑制することができる。その結果、本実施形態によれば、車両走行時に、エアバッグモジュール54を取り付けたことに起因して発生するステアリングコラム12の振動を効果的に抑制することができる。
なお、取付ブラケット70の固定部72はインナチューブ36においてアウタチューブ38の後端面38Aから所定距離だけ離間した位置に圧入固定されているため、テレスコピック操作時のコラムストロークは確保される。
〔第2実施形態〕
次に、図4及び図5を用いて、本発明に係るコラム付けニーエアバッグ装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図4及び図5に示されるように、この第2実施形態では、金属製のモジュールケース48に替えて、布製のモジュールケース80を採用した点に一つの特徴がある。これに伴い、エアバッグモジュール取付手段としての取付ブラケット70がコラム軸方向の前後二箇所に設置されている点にもう一つの特徴がある。
前側に配置された取付ブラケット70はアウタチューブ38の後端面38Aから所定距離だけ離間した近接位置に圧入固定されており、又後側に配置された取付ブラケット70はコンビネーションスイッチ68の本体部68Aに近い位置に圧入固定されている。前側に配置された取付ブラケット70の取付部74に帯状の取付プレート82を介してインフレータ50が締結固定されている。また、後側に配置された取付ブラケット70の取付部74に同様構成の帯状の取付プレート82を介してモジュールケース80が固定されている。
なお、この実施形態では、インフレータ50は前側に配置された取付ブラケット70に固定されているが、後側に配置された取付ブラケット70に固定してもよい。前者の場合にはステアリングコラム12の振動を抑制する効果が高くなり、後者の場合には剛体であるインフレータ50をステアリングコラム12の固定側となる固定側チューブ38やハウジング40の下部40Aからできるだけ離すことができるという効果が得られ、いずれを選択するかは要求性能に応じて決められる。
(作用・効果)
上記構成によっても前述した第1実施形態の構成を踏襲しているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。
加えて、本実施形態では、以下の作用・効果が得られる。すなわち、本実施形態の場合、モジュールケース80が布製とされているので、取付ブラケット70の設置箇所が一箇所だと不安定な支持状態になる可能性があるが、インナチューブ36の軸方向の前後二箇所に取付ブラケット70が設定されているので、安定した状態でエアバッグモジュール54をインナチューブ36に取付及び支持させることができる。
また、図5に示されるように、インナチューブ36の軸方向の前後二箇所に取付ブラケット70を設定した場合、インナチューブ36がアウタチューブ38内へ収縮した際に前側に配置された取付部ブラケット70がインナチューブ36上をスライドして後側に配置された取付ブラケット38側へ接近し又は当接するが、モジュールケース80が布製であるので、モジュールケース80がコラム軸方向に自在に縮むため、前側に配置された取付ブラケット70のステアリングホイール34側へのスライド動作は阻害されない。その結果、本実施形態によれば、モジュールケース80が布製の場合でも、エアバッグモジュール54のインナチューブ36への取付状態及び支持状態の安定性を確保することができ、かつコラムチューブ26の収縮動作が阻害されるのを極力抑制又は防止することができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
(1)上述した各実施形態では、前面衝突することによりコラム付けニーエアバッグ装置10が作動する構成となっていたが、これに限らず、フロントバンパの中央部等にプリクラッシュセンサを搭載して、前面衝突予測(予知)時にもコラム付けニーエアバッグ装置10が作動する構成にしてもよい。
(2)上述した各実施形態では、取付ブラケット70(第2実施形態の場合は前側に配置された取付ブラケット70)をアウタチューブ38の後端面38Aからテレスコピック操作時のコラムストローク分だけ離間させて圧入固定したが、テレスコピック機構を備えていないステアリングコラムの場合には、前記取付ブラケット70をアウタチューブ38の後端面38Aに隣接して配置してもよい。
(3)上述した第2実施形態では、取付ブラケット70をコラム軸方向の前後二箇所に設置したが、これに限らず、三箇所以上でもよい。
(4)上述した第2実施形態では、モジュールケース80を布製としたが、これに限らず、可撓性材料によって構成されていればよい。
第1実施形態に係るコラム付けニーエアバッグ装置の全体構成を側面視で示す縦断面図である。 図1に示されるコラム付けニーエアバッグ装置の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図である。 図2に示される状態からコラムチューブが収縮した状態を示す図2に対応する作動説明図である。 第2実施形態に係るコラム付けニーエアバッグ装置の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図である。 図4に示される状態からコラムチューブが収縮した状態を示す図4に対応する作動説明図である。
符号の説明
10 コラム付けニーエアバッグ装置
12 ステアリングコラム
18 コラムカバー
26 コラムチューブ
36 インナチューブ(収縮側チューブ)
38 アウタチューブ(固定側チューブ)
40 ハウジング(車体側への固定部)
50 インフレータ(ガス発生手段)
52 ニーエアバッグ
54 エアバッグモジュール
70 取付ブラケット(エアバッグモジュール取付手段)
80 モジュールケース

Claims (3)

  1. ステアリングコラムの後端側を覆うコラムカバー内に折り畳み状態で格納されかつ衝突時に作動するガス発生手段からのガスの供給を受けて乗員の膝側へ膨張展開するニーエアバッグを含んで構成されたエアバッグモジュールと、
    ステアリングコラムのコラムチューブの収縮側チューブに圧入されると共に当該収縮側チューブとエアバッグモジュールとを連結し、コラムチューブの固定側チューブに対する収縮側チューブの収縮時に自身が又はエアバッグモジュールが固定側チューブ又は当該固定側チューブの車体側への固定部に干渉することにより収縮側チューブ上をスライドするエアバッグモジュール取付手段と、
    を有することを特徴とするコラム付けニーエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグモジュール取付手段は、前記収縮側チューブにおける固定側チューブ隣接位置又は近接位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグモジュールは、前記ガス発生手段及び折り畳み状態の前記ニーエアバッグを収容すると共に可撓性材料によって構成されたモジュールケースを備えており、
    前記エアバッグモジュール取付手段は、収縮側チューブの軸方向の複数箇所に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコラム付けニーエアバッグ装置。
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