JP6265185B2 - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1に記載された車両用ポップアップフード装置は、車体に固定されたヒンジベースと、ヒンジベースに回動可能に連結され且つフードに固定されたヒンジアームと、を含んで構成されている。また、この車両用ポップアップフード装置は、ヒンジベースとヒンジアームとを連結するリンク機構を有しており、車両の前面衝突時にフードが車両後側へ大きくずれることをリンク機構によって抑える構成になっている。なお、車両用ポップアップフード装置として、他に下記特許文献2に記載されたものがある。
特開2014−108651号公報 特許第4887512号公報
ところで、上記車両用ポップアップフード装置では、ヒンジアームの前端側の部分が車幅方向内側にオフセットして配置されており、当該オフセットした部分と、ヒンジベースと、の間にリンク機構が設けられている。そして、車両用ポップアップフード装置において、例えば意匠上の制約等によって当該オフセット量が大きくなると、リンク機構の作動時に、リンク機構の各連結部位において、こじりが発生して、リンク機構の作動ロスが大きくなる可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮し、リンク機構の作動ロスを抑制できる車両用ポップアップフード装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置は、車体に固定されたヒンジベースと、前記ヒンジベースに対して車幅方向内側に配置され、後端部がヒンジベースに回動可能に連結されると共に、前部が当該後端部に対して車幅方向内側へオフセットして配置された第1アームと、前記第1アームに対して車幅方向内側に配置され、フードの後部における車幅方向外側端部に固定されると共に、前記第1アームの前部に回動可能に連結され、前記第1アームに対して回動されることによって前記フードを車両上側へ移動させる第2アームと、前記第1アームと前記第2アームとに架け渡され、作動することによって前記第2アームを前記第1アームに対して回動させて前記フードを閉止位置から持上位置に持上げるアクチュエータと、一端部が前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1リンク及び一端部が前記第1リンクの他端部に回動可能に連結され且つ他端部が前記第2アームに回動可能に連結された第2リンクを含んで構成されており、前記アクチュエータの非作動状態においては格納状態とされ、かつ、前記アクチュエータの作動完了時においては前記ヒンジベースに対する前記第2アームの車両上側への移動を制限する作動状態とされるリンク機構と、を備え、前記ヒンジベースにおける前記第1リンクとの連結部位が、前記ヒンジベースにおける前記第1アームとの連結部位よりも車幅方向内側に配置されている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、車体に固定されたヒンジベースに対して車幅方向内側に第1アームが配置されており、第1アームの後端部が、ヒンジベースに回動可能に連結されている。そして、第1アームの前部は、第1アームの後端部に対して車幅方向内側へオフセットして配置されている。また、第1アームに対して車幅方向内側には、第2アームが配置されており、第2アームが第1アームの前部に回動可能に連結されている。このため、第2アームもヒンジベースに対して車幅方向内側にオフセットして配置されている。
また、第2アームは、フードの後部における車幅方向外側端部に固定されると共に、リンク機構によってヒンジベースに連結されている。さらに、ヒンジベースには、第1リンクの一端部が回動可能に連結され、第1リンクの他端部に第2リンクの一端部が回動可能に連結されている。また、第2リンクの他端部が第2アームに回動可能に連結されている。そして、第1アームと第2アームとに架け渡されたアクチュエータが作動すると、第2アームが第1アームに対して回動されて、フードが閉止位置から持上位置へ持上げられると共に、リンク機構が格納状態から作動状態に作動する。このとき、リンク機構が作動して、持上位置において第2アームの車両上側への変位がリンク機構によって制限される。
ここで、ヒンジベースにおける第1リンクとの連結部位が、ヒンジベースにおける第1アームとの連結部位よりも車幅方向内側に配置されている。このため、第2アームのヒンジベースに対する車幅方向内側へのオフセット量が大きい場合でも、ヒンジベースにおける第1リンクとの連結部位の車幅方向の位置を適宜設定することで、第1リンクの一端部と第2リンクの他端部との車幅方向におけるオフセット量が大きくなることを抑制できる。したがって、リンク機構の作動ロスを抑制できる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の発明において、前記第1リンクは、平面視で車両前後方向に直線状に延在されており、前記第2リンクの長手方向中間部には、前記第2リンクの一端側から他端側へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜された傾斜部が形成されている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、第1リンクが平面視で車両前後方向に直線状に延在されているため、車幅方向における第1リンクの一端部と他端部との位置を一致させることができる。これにより、リンク機構の作動時における第1リンクの回動を良好にすることができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1に記載の発明において、車幅方向において、前記第1リンクの一端部から他端部までの距離が、前記第2リンクの一端部から他端部までの距離と一致している。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、リンク機構において、第1リンクと第2リンクの配置バランスを良好にすることができる。
請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記ヒンジベースは、前記第1アームが連結された第1側壁部と、前記第1側壁部と一体に形成されると共に前記第1側壁部に対して車幅方向内側に配置され且つ前記第1リンクが連結された第2側壁部と、を有する側壁と、前記第1側壁部及び第2側壁部の下端部から車幅方向外側へ延出され、前記車体に固定された固定壁と、を含んで構成されている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、ヒンジベースが、車体に固定された固定壁と、第1アーム及び第1リンクが連結された側壁と、を含んで構成されている。また、側壁は、第1アームが連結された第1側壁部と、第1リンクが連結された第2側壁部と、を有しており、第2側壁部が、第1側壁部と一体に形成されると共に、第1側壁部に対して車幅方向内側に配置されている。そして、第1側壁部及び第2側壁部の下端部から固定壁が車幅方向外側へ延出されている。これにより、側壁(第1側壁部及び第2側壁部)の強度を高く構成しつつ、ヒンジベースにおけるリンク機構との連結部位を、ヒンジベースにおける第1アームとの連結部位よりも車幅方向内側に配置することができる。
請求項5に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項4に記載の発明において、前記固定壁は、固定部材によって前記車体に固定されており、前記固定部材が、平面視で前記ヒンジベースにおける前記第1リンクとの連結部位と車幅方向にラップして配置されている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、ヒンジベースにおける第1リンクとの連結部位に対して車幅方向外側の位置において、固定壁が固定部材によって固定されている。このため、ヒンジベースにおける第1リンクに対する支持性能を向上できる。
請求項6に記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項5に記載の発明において、前記固定壁には、前記固定部材に対して車幅方向内側の位置において、車幅方向に延在されたビードが形成されている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、固定壁において、固定部材と第2側壁部との間にビードが形成されている。このため、ヒンジベースにおける第1リンクに対する支持性能を一層向上できる。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、リンク機構の作動ロスを抑制できる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、リンク機構の作動時における第1リンクの回動を良好にすることができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、リンク機構において、第1リンクと第2リンクの配置バランスを良好にすることができる。
請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、側壁の強度を高く構成できる。
請求項5及び請求項6に記載の車両用ポップアップフード装置によれば、ヒンジベースにおける第1リンクに対する支持性能を向上できる。
図1は、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置を示す平面図である。 図2は、図1に示される車両用ポップアップフード装置を示す側面図である。 図3は、図1に示される車両用ポップアップフード装置を示す正面図である。 図4は、図1に示されるアクチュエータの作動前における車両用ポップアップフード装置の状態を示す車両右斜め前方から見た斜視図である。 図5は、図4に示されるアクチュエータの作動後における車両用ポップアップフード装置の状態を示す車両右斜め前方から見た斜視図である。 図6は、本実施の形態の車両用アップフード装置が作動したときのフードの挙動を時系列で説明するための説明図である。 図7は、図1に示されるリンク機構のバリエーションを示す平面図である。 図8は、図1に示されるリンク機構の他のバリエーションを示す平面図である。
以下、図面を用いて本実施形態に係る車両用ポップアップフード装置20(以下、「PUH装置20」という)について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、PUH装置20が適用された車両の車両前側、車両上側、車両右側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車幅方向)の左右、を示すものとする。
図2に示されるように、PUH装置20は、車両の前部のエンジンルーム(パワーユニット室)ERを開閉するフード10の後端部における車幅方向両端部にそれぞれ配設されている(図2では、右側に配置されたPUH装置20のみを図示している)。そして、車両右側及び車両左側に配置されたPUH装置20は、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では右側に配置されたPUH装置20について説明し、左側に配置されたPUH装置20の説明は省略する。
PUH装置20は、フード10を開閉可能に支持するフードヒンジ22と、車両と歩行者との衝突時に作動するアクチュエータ30(図1及び図3参照)と、を含んで構成されている。また、PUH装置20は、アクチュエータ30の作動後にフード10の上側への移動を抑制するためのリンク機構50と、を含んで構成されている。以下、初めにフード10について説明し、次いで上記各構成について説明する。
(フード10の構成)
フード10は、車両の外側に配置されたフードアウタパネル12と、エンジンルームER側に配置されたフードインナパネル14と、を含んで構成されている。そして、この両者の端末部がヘミング加工によって結合されている。また、フード10がエンジンルームERを閉じた状態(図2において実線で示される位置であり、以下この位置を「閉止位置」という)では、フード10の前端部が、図示しないフードロックによって車体に固定されている。
また、フードインナパネル14の後端部には、膨出部14Aが形成されている。膨出部14Aはフードインナパネル14に対して下側に膨出されると共に、車幅方向に延在されている。そして、膨出部14Aの底壁14Bが、側断面視でフードアウタパネル12と略平行に配置されている。また、フード10の車幅方向両端部には、底壁14Bの上面において、後述するフードヒンジ22を取付けるためのウエルドナットWNが設けられている。
(フードヒンジ22について)
図1〜図5に示されるように、フードヒンジ22は、車体に固定されるヒンジベース24と、ヒンジベース24に回動可能に連結された第1アーム26と、第1アーム26に回動可能に連結されると共にヒンジボルトB1を介してフード10の膨出部14A(図2参照)に固定された第2アーム28と、を含んで構成されている。
ヒンジベース24は、鋼板製とされると共に、正面視で略逆L字形状に屈曲されている。ヒンジベース24の下端部は固定壁24−1とされており、固定壁24−1は、略上下方向を板厚方向にして、前後方向に延在されている。そして、固定壁24−1の前端部及び後端部が、「固定部材」としての固定ボルトB2よって車体に固定されている。
さらに、ヒンジベース24は側壁24−2を有している。この側壁24−2は、車幅方向を板厚方向として固定壁24−1の車幅方向内側端部から上側へ延出されると共に、平面視で前側部分を車幅方向内側へ張出させるように略クランク状に屈曲されている。具体的には、側壁24−2は、側壁24−2の後端側の部分を構成する第1側壁部24Aと、側壁24−2の前端側の部分を構成する第2側壁部24Bと、第1側壁部24A及び第2側壁部24Bを連結する傾斜壁部24C、とを有している。そして、傾斜壁部24Cが、平面視で第1側壁部24Aの前端から前側へ向かうに従い車幅方向内側に傾斜されている。これにより、第2側壁部24Bが、第1側壁部24Aに対して車幅方向内側に配置されている。また、固定壁24−1の前後方向中間部(具体的には、前端部と後端部との間の部分)及び前端部も、車幅方向内側に張出されて、当該張出された固定壁24−1が、平面視で略台形状に形成されている。
また、固定壁24−1の前端部には、固定ボルトB2に対して車幅方向内側の位置において、「ビード」としての第1ビード24Dが形成されている。この第1ビード24Dは、上側へ膨出されると共に、車幅方向に延在されており、第1ビード24Dの車幅方向内側端部が第2側壁部24Bの下端部に近接している。さらに、固定壁24−1の前後方向中間部には、上側へ膨出された第2ビード24Eが形成されており、第2ビード24Eが固定壁24−1の幅方向に亘って延在されている。
第1アーム26は、ヒンジベース24と同様に鋼板製とされると共に、ヒンジベース24に対して車幅方向内側に配置され、平面視で略クランク状に屈曲されている(図1参照)。具体的には、第1アーム26は、車幅方向を板厚方向として配置された後端部26-1と、後端部26-1の前端から前側へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜された中間部26−2と、中間部26−2の前端から前側へ延出された前部26−3と、を含んで構成されている。
そして、第1アーム26の後端部26-1が、車幅方向を軸方向とした第1ヒンジピンHP1(広義には、「第1ピン」として把握される要素である)によってヒンジベース24の第1側壁部24Aの上端部に回動可能に連結されている。これにより、第1アーム26は、第1ヒンジピンHP1を回動中心としてヒンジベース24に対して上下方向(図2の矢印A方向及び矢印B方向)に相対回動可能に構成されている。
また、第1アーム26の中間部26−2は、前述したように、平面視で前側へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜されているため、第1アーム26の前部26−3が、第1アーム26の後端部26-1に対して車幅方向内側にオフセットして配置されている。このオフセット量は、各種車両の意匠等によって設定されている。また、第1アーム26の前部26−3は、ヒンジベース24の第2側壁部24Bに対して車幅方向内側に配置されており、車幅方向における前部26−3と第2側壁部24Bと間の距離は、後述するリンク機構50を配置可能な最小距離に設定されている。
さらに、図5に示されるように、第1アーム26の前部26−3の長手方向中間部における下部には、後述するアクチュエータ30を取付けるための第1連結ボルトB3が固定されており、第1連結ボルトB3は車幅方向を軸方向として車幅方向内側へ突出されている。また、前部26−3の上部には、第1連結ボルトB3よりも後側の位置において、車幅方向内側へ膨出された第1膨出部26Aが形成されている。この第1膨出部26Aの略中央部には、図示しないシェアピンが挿通されるシェアピン挿通孔26Bが貫通形成されている。
また、第1アーム26における前部26−3の上端部には、第1膨出部26Aに対して後側の位置において、後述する第2リンク54の他端部54Bと第1アーム26との干渉を回避するための切欠き部26Cが形成されている。切欠き部26Cは、側面視で前側へ向かうに従い上側へ傾斜されると共に、前斜め下側へ凸となるように滑らかに湾曲されている。
図1〜図5に示されるように、第2アーム28は鋼板製とされている。この第2アーム28は、第1アーム26に対して車幅方向内側に配置され、平面視で前後方向に沿って延在されると共に、正面視で略逆L字形状に屈曲されている。具体的には、第2アーム28は、第1アーム26の前部26−3と平行に配置された側壁28−1を備えている。この側壁28−1(第2アーム28)の前端部28Fは、車幅方向を軸方向とする第2ヒンジピンHP2(広義には、「第2ピン」として把握される要素である)によって第1アーム26(前部26−3)の前端部26Fに回動可能に連結されている。これにより、第2アーム28は、第2ヒンジピンHP2を回動中心として第1アーム26に対して上下方向(図2の矢印C方向及び矢印D方向)に相対回動可能に構成されている。
図5に示されるように、第2アーム28の側壁28−1には、前述した第1アーム26のシェアピン挿通孔26Bに対応する位置において、シェアピン挿通孔28Aが貫通形成されている。そして、第1アーム26のシェアピン挿通孔26B及び第2アーム28のシェアピン挿通孔28Aの内部に図示しないシェアピンが嵌入されて、第2アーム28が第1アーム26と結合されている。これにより、後述するアクチュエータ30の非作動状態では、第2アーム28の第1アーム26に対する相対回動が制限されている。
また、第2アーム28は頂壁28−2を備えている。頂壁28−2は、側壁28−1の上端部から車幅方向内側へ延出されると共に、フード10の膨出部14Aの下面に隣接して配置されている。この頂壁28−2には、前後方向に並ぶ一対の取付孔28Bが貫通形成されている。そして、ヒンジボルトB1が下側から取付孔28B内に挿入されてウエルドナットWN(図2参照)に螺合されることで、頂壁28−2がフード10の膨出部14Aに締結(固定)されている。これにより、フード10とヒンジベース24とが、第1アーム26及び第2アーム28によって連結されている。
さらに、第2アーム28における側壁28−1の後端部28Rには、第1連結ボルトB3に対して後側の位置において、後述するアクチュエータ30を取付けるための第2連結ボルトB4が固定されている。第2連結ボルトB4は、車幅方向を軸方向として配置されると共に、第2アーム28から車幅方向内側へ突出されている。
そして、上記のように構成されたフードヒンジ22は、フード10を回動可能に支持するヒンジ部品として機能している。つまり、フード10の通常開閉時には、第1アーム26及び第2アーム28の相対回動が制限された状態で、第1アーム26が第1ヒンジピンHP1の軸回りにヒンジベース24に対して回動することで、フード10が開閉されるようになっている。
(アクチュエータ30について)
図1及び図3に示されるように、アクチュエータ30は、第2アーム28に対して車幅方向内側に配置されると共に、第1アーム26の第1連結ボルトB3と第2アーム28の第2連結ボルトB4とに架け渡されて、側面視で後側へ向かうに従い上側へ傾斜されている。このアクチュエータ30は、シリンダ32と、ロッド36と、を含んで構成されている。
シリンダ32は下側(アクチュエータ30の下端側)へ開放された略有底円筒形状に形成されている。シリンダ32の上端部には、取付部34が一体に設けられており、取付部34には、図示しない取付孔が貫通形成されている。そして、前述した第2連結ボルトB4が当該取付孔内に挿入されて、取付部34が第2連結ボルトB4に回動可能に支持されている。これにより、シリンダ32の上端部が第2アーム28に対して相対回動可能に取付けられている。
図3に示されるように、ロッド36は、略円筒状に形成されて、シリンダ32と同軸上に配置されており、ロッド36の下端部を除く部分がシリンダ32内に相対移動可能に収容されている。また、ロッド36の下端部には、車幅方向に貫通された取付孔36Aが貫通形成されており、前述した第1連結ボルトB3が取付孔36A内に挿入されて、ロッド36の下端部が第1連結ボルトB3に回動可能に支持されている。すなわち、ロッド36の下端部が第1アーム26に対して相対回動可能に取付けられている。
また、ロッド36の長手方向中間部には、図示しないマイクロガスジェネレータ(以下、「MGG」という)が嵌入されている。このMGGは、車両のECU40(図1参照)に電気的に接続されており、ECU40の制御によってMGGが作動する構成になっている。そして、MGGが作動すると、MGGによって発生したガスがロッド36及びシリンダ32内に供給されて、シリンダ32がアクチュエータ30の軸方向に沿って上昇するようになっている。これにより、第2アーム28が、図2に示される位置から第1アーム26に対して上方側(図2の矢印C方向)へ相対回動して、フード10が持上位置(図2において2点鎖線で示される位置)に持上げられるように構成されている。なお、このときには、第1アーム26は、ヒンジベース24に対して上側(図2の矢印A方向)へ相対回動されるようになっている。
また、シリンダ32の下端部には、図示しない複数のガス抜き孔が形成されている。そして、アクチュエータ30が作動して、シリンダ32が持上位置に上昇されたときには、シリンダ32の内部と外部とがガス抜き孔によって連通されて、シリンダ32(ロッド36)内に供給されたガスがガス抜き孔から排出される(抜かれる)構成になっている。その結果、フード10の持上位置において、アクチュエータ30のフード10に対する持上げが停止するように構成されている。
さらに、アクチュエータ30は、図示しない保持機構を有しており、持上位置に上昇したシリンダ32のロッド36に対する後退を保持機構によって制限するようになっている。また、詳細については後述するが、持上位置に持上げられたフード10の挙動によって、上方側への所定荷重がシリンダ32の取付部34に入力されたときには、アクチュエータ30では、シリンダ32がロッド36に対して所定距離上昇できる構成になっている。
(リンク機構50について)
図1〜図5に示されるように、リンク機構50は、第1リンク52及び第2リンク54を含んで構成されると共に、第1リンク52及び第2リンク54の連結部位において変位機構58を有している。そして、フード10の閉止位置では、側面視でリンク機構50が後側へ開放された略V字形状に屈曲されている(図2に示される状態であり、以下この状態を「格納状態」という)。
第1リンク52は、鋼板製とされると共に、略長尺板状に形成されている。この第1リンク52は、リンク機構50の一端側の部分(下方側の部分)を構成すると共に、車幅方向を板厚方向としてヒンジベース24における第2側壁部24Bの車幅方向内側に隣接して配置されている。また、第1リンク52は、格納状態において、側面視で前側へ向かうに従い上側へ若干傾斜する状態に配置されている。そして、第1リンク52の一端部52Aが、車幅方向を軸方向とした第1リンクピンLP1によって第2側壁部24Bの下端部に回動可能に連結されている。具体的には、第1リンクピンLP1の頭部が、一端部52Aの車幅方向内側に配置されると共に、第1リンクピンLP1が、平面視で、固定壁24−1の前端部を固定する固定ボルトB2及び第1ビード24Dと車幅方向にラップして配置されている。すなわち、平面視で固定ボルトB2、第1ビード24D、及び第1リンクピンLP1が車幅方向に並んで配置されている。
第1リンク52の他端側の部分には、車幅方向内側へ略クランク状に屈曲された第1屈曲部52Cが形成されている。これにより、第1リンク52では、その一端部52Aに対してその他端部52Bが車幅方向内側にオフセットして配置されている。このオフセット量は、第1リンクピンLP1の頭部が他端部52Bの車幅方向内側面よりも車幅方向内側へ突出しないように設定されている。
第2リンク54は、第1リンク52と同様に、鋼板製とされると共に、略長尺板状に形成されている。第2リンク54は、リンク機構50の他端側の部分(上方側の部分)を構成すると共に、車幅方向を板厚方向として第1リンク52の車幅方向内側に配置されている。そして、リンク機構50の格納状態では、第2リンク54が、側面視で前側へ向かうに従い下側へ傾斜する状態に配置されている(図2参照)。
第2リンク54の一端側の部分は、本体部54A(本発明の「第2リンクの一端部」に対応する)とされており、本体部54Aは、第1リンク52の他端部52Bに対して車幅方向内側に隣接して配置されている。そして、図2の部分拡大図に示されるように、本体部54Aには、前述した第1リンク52を連結するための円形状の連結孔54Dが貫通形成されている。また、本体部54Aには、連結孔54Dに対して第2リンク54の一端側において、変位機構58を構成する溝部54Eが貫通形成されている。この溝部54Eは、第2リンク54の長手方向に沿って延在されており、溝部54Eの一端が連結孔54Dに連通されている。換言すると、溝部54Eは、連結孔54Dから第2リンク54の一端側へ延出されている。また、溝部54Eの幅寸法は、連結孔54Dの直径寸法よりも若干小さく設定されると共に、溝部54Eの長手方向に亘って一定に設定されている。
そして、前述した第1リンク52の他端部52Bが、変位機構58を構成する車幅方向を軸方向とした連結ピン56によって第2リンク54の本体部54Aに回転可能に連結されている。具体的には、第1リンク52の他端部52Bに連結ピン56が固定されており、連結ピン56の軸部56Aが他端部52Bから車幅方向内側へ突出されて、連結孔54D内に挿通されている。また、図1に示されるように、連結ピン56の頭部は、本体部54Aの車幅方向内側に隣接して配置されると共に、第1アーム26に対して所定の隙間を空けて車幅方向外側に配置されている。さらに、連結ピン56の軸部56Aは、断面略円形状に形成されており、軸部56Aの直径寸法が、連結孔54Dの直径寸法よりも若干小さく設定されると共に、溝部54Eの幅寸法よりも若干大きく設定されている。これにより、連結ピン56が連結孔54Dに回動可能に支持されて、第2リンク54の本体部54Aが第1リンク52の他端部52Bに回転可能に連結されている。
また、第2リンク54の他端側の部分には、車幅方向内側へ略クランク状に屈曲された第2屈曲部54C(図1参照)が形成されている。これにより、第2リンク54の本体部54Aに対して第2リンク54の他端部54Bが車幅方向内側にオフセットして配置されている。
第2リンク54の他端部54Bは、第2アーム28の第2連結ボルトB4の前側に隣接して配置されると共に、車幅方向を軸方向とした第2リンクピンLP2によって第2アーム28の側壁28−1に回動可能に連結されている。以上により、リンク機構50では、第1リンク52の一端部52Aと第2リンク54の他端部54Bとが車幅方向にオフセットして配置されている。そして、第1リンク52の一端部52Aに対する第2リンク54の他端部54Bの車幅方向におけるオフセット量は、第1リンク52及び第2リンク54の板厚や、第1リンクピンLP1及び連結ピン56の頭部の寸法や、各部材のクリアランス(隙間)等を考慮して、最小となる量に設定されている。すなわち、ヒンジベース24における第2側壁部24Bの第1側壁部24Aに対する車幅方向内側への張出量は、車幅方向におけるリンク機構50の最小寸法に対応して設定されている。
そして、アクチュエータ30が作動してフード10が持上位置に持上げられたときには、第1リンク52がヒンジベース24に対して相対回動(図4の矢印Eを参照)すると共に、第2リンク54が第2アーム28に対して相対回動(図4の矢印Fを参照)して、リンク機構50が略上下方向に沿った直線状に延在するように設定されている(図5に示される状態であり、以下この状態を「作動状態」という)。
さらに、リンク機構50の作動状態において、持上位置に持上げられたフード10に生じる振動によって、上側への所定荷重がリンク機構50の他端部(第2リンク54の他端部54B)入力されたときには、連結孔54Dによる連結ピン56の回動支持状態が解除されて、変位機構58が作動するようになっている。具体的には、溝部54Eが、連結ピン56によって押し広げられて、連結ピン56に対して上側へ相対移動する構成になっている。すなわち、変位機構58の作動時には、溝部54Eの内周面が連結ピン56の外周面上を摺動しながら上側へ変位して、連結ピン56が溝部54Eの他端部に配置されるようになっている。これにより、この場合には、フード10が持上位置よりも上側へ移動可能に構成されている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記のように構成されたPUH装置20では、第1アーム26の後端部26-1がヒンジベース24に回動可能に連結され、第1アーム26の後端部26-1に対して第1アーム26の前部26−3が車幅方向内側にオフセットして配置されている。また、第2アーム28が、第1アーム26の車幅方向内側に配置され、第1アーム26に回動可能に連結されている。さらに、第2アーム28がリンク機構50によってヒンジベース24に連結されており、第1リンク52の一端部52Aに対して第2リンク54の他端部54Bが車幅方向内側にオフセットして配置されている。
そして、歩行者等の衝突体と車両が前面衝突すると、図示しない衝突検知センサからECU40へ出力される衝突信号に基づいて、ECU40がPUH装置20を作動させるべきか否かを判断する。そして、PUH装置20を作動させるべきとECU40が判断すると、ECU40からアクチュエータ30に作動信号が出力されて、アクチュエータ30が作動する。
アクチュエータ30が作動すると、MGGによって発生したガスによってシリンダ32がロッド36に対して上昇する。これにより、シリンダ32が第2アーム28の後端部28Rを持上げて、フード10の後端部が持上位置に持上げられる。なお、このときには、第2アーム28と第1アーム26との間を結合するシェアピンが破断して、第2アーム28が第1アーム26に対して上側へ相対回動すると共に、第1アーム26がヒンジベース24に対して上側へ相対回動する。さらに、このときには、リンク機構50が作動して格納状態から作動状態に切り替わり、第2アーム28のヒンジベース24に対する上側への移動が制限される。
ところで、リンク機構50の作動時には、第2リンク54の他端部54Bが第2アーム28によって上側へ引張られ、第1リンク52の他端部52Bが第2リンク54によって上側へ引張られる。このため、第1リンク52及び第2リンク54には、長手方向に沿って他端側へ向かう荷重がそれぞれ作用するようになる。これにより、車幅方向における第1リンク52の一端部52Aと第2リンク54の他端部54Bとのオフセット量が大きくなると、リンク機構50の作動時に、第1リンク52が第1リンクピンLP1に対してこじりながら回動する可能性がある。また、同様に、第2リンク54が第2リンクピンLP2及び連結ピン56に対してこじりながら回動する可能性がある。この場合には、第1リンク52の第1リンクピンLP1に対する摺動抵抗(回動抵抗)が大きくなり、第2リンク54の第2リンクピンLP2及び連結ピン56に対する摺動抵抗(回動抵抗)が大きくなるため、リンク機構50において作動ロスが発生する虞がある。
ここで、ヒンジベース24におけるリンク機構50との連結部位である第2側壁部24Bが、ヒンジベース24における第1アーム26との連結部位である第1側壁部24Aよりも車幅方向内側に配置されている。そして、ヒンジベース24における第2側壁部24Bの第1側壁部24Aに対する車幅方向内側への張出量は、車幅方向におけるリンク機構50の寸法が最小となるように設定されている。このため、第2アーム28のヒンジベース24に対する車幅方向内側へのオフセット量が大きい場合でも、車幅方向における第1リンク52の一端部52Aと第2リンク54の他端部54Bとのオフセット量が大きくなることを抑制できる。これにより、リンク機構50の作動時における、第1リンク52の第1リンクピンLP1に対する摺動抵抗、及び第2リンク54の第2リンクピンLP2及び連結ピン56に対する摺動抵抗が大きくなることが抑制されるため、リンク機構50の作動ロスを抑制することができる。したがって、リンク機構50の作動効率の低下を抑制できる。
また、ヒンジベース24の側壁24−2は、第1アーム26が連結された第1側壁部24Aと、第1リンク52が連結された第2側壁部24Bと、を有しており、第2側壁部24Bは、第1側壁部24Aと一体に形成されると共に、第1側壁部24Aに対して車幅方向内側へ張出されている。そして、第1側壁部24A及び第2側壁部24Bの下端部からヒンジベース24の固定壁24−1が車幅方向外側へ延出されている。これにより、側壁24−2(第1側壁部24A及び第2側壁部24B)の強度を高く構成しつつ、車幅方向における第1リンク52の一端部52Aと第2リンク54の他端部54Bとのオフセット量が大きくなることを抑制できる。
また、ヒンジベース24の固定壁24−1の前端部を車体に固定する固定ボルトB2が、平面視で第2側壁部24Bに連結された第1リンクピンLP1と車幅方向にラップして配置されている。このため、第2側壁部24Bと固定壁24−1の固定位置とを前後方向において一致させることができる。これにより、ヒンジベース24における第1リンク52に対する支持性能を高くすることができる。
また、ヒンジベース24の固定壁24−1には、第1ビード24Dが形成されており、固定壁24−1が、固定ボルトB2に対して車幅方向内側の位置において、車幅方向に延在されている。このため、第2側壁部24Bを第1側壁部24Aに対して車幅方向内側へ張出させるために、固定壁24−1の前端部を車幅方向内側に延ばしても、固定壁24−1における当該延ばした部分の剛性を高くすることができる。これにより、ヒンジベース24における第1リンク52に対する支持性能を一層高くすることができる。
また、リンク機構50は、変位機構58を有しており、持上位置に持上げられたフード10に生じる振動によって、上側への所定荷重がリンク機構50の他端部(第2リンク54の他端部54B)入力されたときには、変位機構58が作動するようになっている。これにより、フード10に生じる振動を早期に減衰させることができる。以下、この点について図6を用いて説明する。なお、図6では、アクチュエータ30がフード10を持上げたときの後側から見たフード10の状態を時系列で模式的に示しており、フード10の車幅方向両端部が白抜きの丸印で示されている。
図6の(1)では、アクチュエータ30がフード10を持上げる前の状態を示しており、この状態では、リンク機構50が格納状態になっている(図4参照)。そして、アクチュエータ30が作動してフード10が持上位置に持上げられると、リンク機構50は格納状態から作動状態に切り替わる(図5参照)。この作動状態では、変位機構58の溝部54Eが、連結孔54Dから下側へ延出するように配置される。なお、リンク機構50では、第1リンク52及び第2リンク54を連結する連結ピン56の軸部56Aの直径寸法が、溝部54Eの幅寸法よりも大きく設定されているため、当該作動状態では、連結ピン56が連結孔54D内に保持される。すなわち、ヒンジベース24に対する第2アーム28の上側への変位がリンク機構50によって制限されて、フード10の後端部における車幅方向両端部の上側への変位が制限される。
一方、フード10の後端部における車幅方向両端部が持上げられるときには、フード10の車幅方向中央部は慣性力によってその位置に留まろうとする。このため、アクチュエータ30によるフード10の持上初期では、フード10の車幅方向両端部のみが持上げられる(図6の(2)の状態を参照)。そして、フード10の車幅方向中央部がフード10の車幅方向両端部よりも遅れて上方側へ変位する(図6の(3)に示される矢印を参照)。さらに、フード10の車幅方向中央部では、上下方向への変位は制限されていないため、上方側へ変位するフード10の車幅方向中央部は慣性力によって持上位置よりも上方側へ変位する(オーバーシュートする)(図6の(3)の状態を参照)。これにより、フード10の持上げ時では、後側から見て、フード10の車幅方向中央部が腹となり、フード10の車幅方向両端部が節となるように、フード10が単振動しようとする。
そして、フード10の車幅方向中央部が持上位置よりも上方側へオーバーシュートするときには、フード10から第2アーム28を介してリンク機構50の他端部(第2リンク54の他端部54B)に上側への所定荷重が作用する。このため、リンク機構50の変位機構58が作動する。具体的には、連結孔54Dによる連結ピン56の回動支持状態が解除されて、溝部54Eの内周面が連結ピン56の外周面を摺動しながら、第2リンク54が上側(図5に示される矢印G方向側)へ変位する。これにより、第2アーム28が第1アーム26に対して上方側へ回動してヒンジベース24に対して上側へ移動すると共に、リンク機構50の他端部がフード10の車幅方向両端部と共に車両上側に変位する。具体的には、フード10の車幅方向中央部が上死点又は上死点付近に到達すると、フード10の車幅方向両端部が持上位置よりも上側へ変位する(図6の(3)の状態から図6の(4)の状態になる)。その結果、後側から見てフード10が略水平になるようにフード10の車幅方向両端部が開放されるため、オーバーシュートすることによって生じるフード10の振動を早期に減衰させることができる。
次に、リンク機構50の形態のバリエーションについて説明する。
(バリエーション1)
図7に示されるように、リンク機構50のバリエーション1では、第1リンク52において、第1屈曲部52Cが省略されており、第1リンク52が前後方向に略直線状に延在されている。すなわち、第1リンク52の一端部52A及び他端部52Bの車幅方向の位置が一致している。また、第2リンク54では、第2屈曲部54Cが省略されており、第2リンク54の長手方向中間部に傾斜部54Fが形成されている。この傾斜部54Fは、第2リンク54の長手方向一方側から他方側へ向かうに従い車幅方向に傾斜して配置されている。また、図示は省略するが、傾斜部54Fが、側面視で、第1アーム26の切欠き部26Cにラップして配置されている。すなわち、傾斜部54Fが、側面視で第1アーム26の切欠き部26Cを跨ぐように配置されている。
以上により、バリエーション1のリンク機構50では、第1リンク52が前後方向に略直線状に延在されているため、第1リンク52の一端部52A及び他端部52Bの車幅方向の位置を一致させることができる。これにより、リンク機構50の作動時における、第1リンク52の回動を良好にすることができる。
(バリエーション2)
図8に示されるようにリンク機構50のバリエーション2では、車幅方向におけるリンク機構50の寸法が最小寸法とはなっておらず、本実施の形態のリンク機構50に比べて車幅方向におけるリンク機構50の寸法が大きく設定されている。そして、バリエーション2では、車幅方向における、第1リンク52の一端部52Aから他端部52Bまでの距離L1が、第2リンク54の本体部54Aから他端部54Bまでの距離L2と一致するように設定されている。このため、バリエーション2では、リンク機構50の車幅方向中心部分に第1リンク52と第2リンク54との連結部位(連結ピン56)を配置することができる。これにより、第1リンク52及び第2リンク54に対する配置バランスを良好にすることができる。
なお、持上位置に持上げられたフード10の振動を早期に減衰させるという観点からすると、本実施の形態のように、リンク機構50において変位機構58を設けることが望ましい。しかしながら、例えば、各種車両において、フード10の曲げ剛性が比較的高く構成された場合等では、フード10の車幅方向両端部をアクチュエータ30によって持上げたときに、フード10のオーバーシュートが比較的小さくなる。したがって、このようなフード10を有する車両の場合には、リンク機構50において変位機構58を省略してもよい。すなわち、第1リンク52において溝部54Eを省略してもよい。
10 フード
20 車両用ポップアップフード装置
24 ヒンジベース
24−1 固定壁
24−2 側壁
24A 第1側壁部
24B 第2側壁部
26 第1アーム
26F 第1アームの前部
26R 第1アームの後端部
28 第2アーム
30 アクチュエータ
50 リンク機構
52 第1リンク
52A 第1リンクの一端部
52B 第1リンクの他端部
54 第2リンク
54A 本体部(第2リンクの一端部)
54B 第2リンクの他端部

Claims (6)

  1. 車体に固定されたヒンジベースと、
    前記ヒンジベースに対して車幅方向内側に配置され、後端部がヒンジベースに回動可能に連結されると共に、前部が当該後端部に対して車幅方向内側へオフセットして配置された第1アームと、
    前記第1アームに対して車幅方向内側に配置され、フードの後部における車幅方向外側端部に固定されると共に、前記第1アームの前部に回動可能に連結され、前記第1アームに対して回動されることによって前記フードを車両上側へ移動させる第2アームと、
    前記第1アームと前記第2アームとに架け渡され、作動することによって前記第2アームを前記第1アームに対して回動させて前記フードを閉止位置から持上位置に持上げるアクチュエータと、
    一端部が前記ヒンジベースに回動可能に連結された第1リンク及び一端部が前記第1リンクの他端部に回動可能に連結され且つ他端部が前記第2アームに回動可能に連結された第2リンクを含んで構成されており、前記アクチュエータの非作動状態においては格納状態とされ、かつ、前記アクチュエータの作動完了時においては前記ヒンジベースに対する前記第2アームの車両上側への移動を制限する作動状態とされるリンク機構と、
    を備え、
    前記ヒンジベースにおける前記第1リンクとの連結部位が、前記ヒンジベースにおける前記第1アームとの連結部位よりも車幅方向内側に配置されている車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記第1リンクは、平面視で車両前後方向に直線状に延在されており、
    前記第2リンクの長手方向中間部には、前記第2リンクの一端側から他端側へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜された傾斜部が形成されている請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 車幅方向において、前記第1リンクの一端部から他端部までの距離が、前記第2リンクの一端部から他端部までの距離と一致している請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記ヒンジベースは、
    前記第1アームが連結された第1側壁部と、前記第1側壁部と一体に形成されると共に前記第1側壁部に対して車幅方向内側に配置され且つ前記第1リンクが連結された第2側壁部と、を有する側壁と、
    前記第1側壁部及び第2側壁部の下端部から車幅方向外側へ延出され、前記車体に固定された固定壁と、
    を含んで構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記固定壁は、固定部材によって前記車体に固定されており、
    前記固定部材が、平面視で前記ヒンジベースにおける前記第1リンクとの連結部位と車幅方向にラップして配置されている請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置。
  6. 前記固定壁には、前記固定部材に対して車幅方向内側の位置において、車幅方向に延在されたビードが形成されている請求項5に記載の車両用ポップアップフード装置。
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