JP6036637B2 - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1〜特許文献5には、車両の前部に設けられたフロントフードの前端部又はフロントフード全体を車両上方側に向けてポップアップさせる車両用ポップアップフード装置が開示されている。これらの文献に記載された技術について簡単に説明すると、下記特許文献1に記載された車両用ポップアップフード装置は、ラジエータサポートの上部に車幅方向に間隔を空けて配置された一対のロックストライカと、この一対のロックストライカを車両上方側に向けて移動させる一対のアクチュエータと、を備えている。一対のアクチュエータがそれぞれ作動することによってロックストライカと共にフロントフードの前端部を車両上方側にポップアップさせることが可能となっている。また、下記特許文献2〜特許文献4に記載された車両用ポップアップフード装置は、フロントフードの前端部の下方側に車幅方向に間隔を空けて配置された一対のリンク機構、又はフロントフードの前端部及び後端部の下方側に車幅方向に間隔を空けて配置された二対のリンク機構を備えている。リンク機構がアクチュエータによって作動されることによってフロントフードを車両上方側にポップアップさせることが可能となっている。さらに、下記特許文献5に記載された車両用ポップアップフード装置は、ストライカが係止されることによってフロントフードを閉止位置に保持するメインラッチと、メインラッチによるストライカの保持が解除された際にフロントフードが不用意に開放されることを抑制するサブラッチと、を備えている。メインラッチとストライカとの係止が解除されて、スプリング手段によってストライカが車両上方側に押圧されることによって、フロントフードを車両上方側にポップアップさせることが可能となっている。
以上説明したように、下記特許文献1〜特許文献5に記載された車両用ポップアップフード装置は、フロントフードをポップアップさせて、当該フロントフードの変形代を確保することによってフロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することが可能となっている。
特開2004−249872号公報 特開2004−299614号公報 特開2003−81052号公報 特開2010−235039号公報 特開2012−71813号公報
しかしながら、上記特許文献1〜特許文献4に記載された構成では、車両用ポップアップフード装置を構成するロックストライカ、アクチュエータ、及びリンク機構等の部品点数が多いことに加えて構造が複雑である。その結果、車両用ポップアップフード装置のコストが高くなると共に車両への搭載スペースを確保することが難しくなる。また、上記特許文献5に記載された車両用ポップアップフード装置の構造は単純ではあるが、フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を向上させるという観点では改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる車両用ポップアップフード装置を得ることが目的である。
請求項1記載の車両用ポップアップフード装置は、車両前部に設けられたフロントフードの車両下方側に配置され、作動することによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフロントフード持ち上げ装置と、前記フロントフードの車両下方側に設けられていると共に前記フロントフード持ち上げ装置と車幅方向に間隔を空けて配置され、一端部が車体に固定された支持部に回動可能に支持された第1アームと、一端部が前記第1アームの他端部に回動可能に連結された第2アームと、を備え、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に前記第1アームと前記第2アームとの連結部が前記フロントフード側に向けて移動するエネルギー吸収装置と、前記連結部の前記フロントフード側への移動が完了した際に前記第2アームの他端部の車両水平方向への移動を規制する規制部と、を備えている。
請求項1記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フロントフード持ち上げ装置が作動することによってフロントフードが閉止位置から持ち上げ位置に移動する、即ち、フロントフードがポップアップする。このフロントフードのポップアップに連動して、エネルギー吸収装置が作動する、即ち、第1アームが支持部に対して回動すると共に第2アームが第1アームに対して回動することによって第1アームと第2アームとの連結部がフロントフード側に向けて移動して、エネルギー吸収装置が格納状態から起立状態へと遷移する。また、第1アームと第2アームとの連結部がフロントフード側に向けて移動すると、第2アームの他端部の車両水平方向への移動が規制される。これにより、エネルギー吸収装置は格納状態へ戻らない。
ところで、フロントフードがポップアップしている状態で被衝突物がフロントフードに当接し、フロントフードが車両下方側に向けて移動すると(変形すると)、当該フロントフードはエネルギー吸収装置における第1アームと第2アームとの連結部に当接する。すなわち、フロントフードがフロントフード持ち上げ装置及びエネルギー吸収装置によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフードに当接した際に、フロントフードが傾くことが抑制され、これにより安定したエネルギー吸収性能が確保される。これに加えて、本車両用ポップアップフード装置によれば、フロントフードがエネルギー吸収装置における第1アームと第2アームとの連結部に当接して当該エネルギー吸収装置が車両下方側に向けて押圧されると、第1アーム及び第2アームが変形する。これにより、フロントフードに入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフードに当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。
また、本車両用ポップアップフード装置によれば、エネルギー吸収装置が、フロントフードを支持する支持機能を有しているため、フロントフードの傾きを抑制するための、即ち、フロントフードを支持するためのリンク機構等を追加で設けなくてもよい。
請求項2記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1記載の車両用ポップアップフード装置において、前記エネルギー吸収装置は、前記第2アームに設けられた操作力入力点に操作力が入力されることによって前記連結部が前記フロントフード側に向けて移動するように構成されており、前記支持部と前記第1アームとの回動中心と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、の距離が、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、前記操作力入力点と、の距離よりも短く設定されており、前記エネルギー吸収装置の格納状態において、前記支持部と前記第1アームとの回動中心と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、を結ぶ線と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、前記操作力入力点と、を結ぶ線と、が所定の角度を成している。
請求項2記載の車両用ポップアップフード装置によれば、第1アームと第2アームとの関係が上記のように設定されているため、第2アームに入力される操作力を低減する、即ち、エネルギー吸収装置を格納状態から起立状態に遷移させるための操作力を小さくすることができる。
請求項3記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置において、前記エネルギー吸収装置は付勢部材を備えており、前記付勢部材から第1アーム及び第2アームに伝達される操作力によって前記エネルギー吸収装置が格納状態から起立状態側に付勢されている。
請求項3記載の車両用ポップアップフード装置によれば、エネルギー吸収装置が上記付勢部材を含んで構成されているため、当該エネルギー吸収装置を格納位置から起立状態へ遷移させるのに要する時間を短縮することができる。換言すると、フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置まで移動させるのに要する時間とエネルギー吸収装置を格納位置から起立状態へ遷移させるのに要する時間との差異を少なくすることができる。
請求項4記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置において、前記規制部が前記支持部と一体に設けられている。
請求項4記載の車両用ポップアップフード装置によれば、車体側に規制部を設けることなくエネルギー吸収装置の起立状態を保持することができる。
請求項5記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置において、前記フロントフード持ち上げ装置が、車両前部に設けられたフロントフードに取付けられたフードストライカが係止され、前記フードストライカを車両上方側に移動させることによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフードロック装置を含んで構成されている。
請求項5記載の車両用ポップアップフード装置によれば、フードロック装置がフロントフードを持ち上げる機能を有しているため、フロントフードを閉止位置に保持する機能のみを有するフードロック装置を別途設けなくてもよい。これにより、車両用ポップアップフード装置の車両への搭載性を向上させることができる。
請求項6記載の車両用ポップアップフード装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置において、前記第1アーム及び前記第2アームの少なくとも一方には、脆弱部が設けられている。
請求項6記載の車両用ポップアップフード装置によれば、第1アーム及び第2アームの変形特性、即ち、エネルギー吸収装置のエネルギー吸収特性を容易に調整することができる。
請求項1〜請求項6記載の車両用ポップアップフード装置は、フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる、という優れた効果を有する。
車両用ポップアップフード装置を備えた車両の前部を模式的に示した斜視図である。 フードロック装置の主要部を車両後方側から見た背面図である。 フードロック装置を車両斜め前方側から見た斜視図である。 格納状態におけるエネルギー吸収装置を車両斜め前方側から見た拡大斜視図である。 格納状態におけるエネルギー吸収装置を車両正面から見た拡大正面図である。 起立状態におけるエネルギー吸収装置を車両正面から見た拡大正面図である。 フロントフードに被衝突物が衝突した際のエネルギー吸収装置の変形を模式的に示した拡大正面図である。 第1変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図5に対応する拡大正面図である。 第1変形例に係るエネルギー吸収装置が格納状態から起立状態に移行する過程を模式的に示した拡大正面図である。 起立状態における第1変形例に係るエネルギー吸収装置を車両正面から見た図6に対応する拡大正面図である。 第2変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図5に対応する拡大正面図である。 第3変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図4に対応する拡大斜視図である。 第4変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図6に対応する拡大正面図である。 フロントフードに被衝突物が衝突した際のエネルギー吸収装置の変形を模式的に示した図7に対応する拡大正面図である。 第5変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図6に対応する拡大正面図である。 第6変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図6に対応する拡大正面図である。 エネルギー吸収装置及びアッパメンバに接合された規制ブロックを示す拡大正面図である。
図1〜図6を用いて本発明の実施形態に係る車両用ポップアップフード装置について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側方向をそれぞれ示している。また以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態の車両用ポップアップフード装置10は、フロントフード12を閉止位置(符号Aで指示された状態)に保持する保持機能と、作動することによってフロントフード12を閉止位置から持ち上げ位置(符号Bで指示された状態)に持ち上げる(ポップアップさせる)ポップアップ機能と、を有するフロントフード持ち上げ装置11を備えている。フロントフード12がポップアップすることによって該フロントフード12の変形代が確保され、これにより、フロントフード12に当接した歩行者等に入力される衝突エネルギーを吸収することが可能となっている。また、車両用ポップアップフード装置10は、フロントフード12に入力された衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収装置200,201を備えている。以下、先ずフロントフード12の概略の構成について説明し、次いでフロントフード持ち上げ装置11及びエネルギー吸収装置200,201の詳細な構成について説明する。
(フロントフード12の構成)
フロントフード12は、車両前後方向及び車幅方向に延在すると共に車両平面視で略矩形状に形成されており、このフロントフード12は、図示しないパワーユニットが収容されたパワーユニットルームを車両上方側から覆っている。また、フロントフード12の後端部は左右それぞれに配置された一対のフードヒンジ(図示省略)によって回動可能に支持されている。また、フロントフード12の前端部における車幅方向の中間部には、フードストライカ14(図2参照)が設けられている。このフードストライカ14が車体の前端部における車幅方向の中間部に配置された単一のフードロック装置102(図2参照)に係止されることによって、フロントフード12が閉止位置に保持される、即ち、フロントフード12の回動が規制されるようになっている。
フードストライカ14は、車両側面視で車両上方側に向けて開放された略U字状に形成されており、また、図2に示されるように、フードストライカ14の下端部は、フロントフード12が閉止された状態において車両前後方向に延びる係止部14Aとされている。
(フロントフード持ち上げ装置11の構成)
図2及び図3に示されるように、フロントフード持ち上げ装置11は、ラジエータ16を支持するラジエータサポート18(図1参照)に固定されるフードロック装置ベース24と、フードロック装置ベース24に回動可能に支持されたフードロック装置102と、を備えている。また、フロントフード持ち上げ装置11は、作動することによってフードロック装置102を回動させるアクチュエータ34と、アクチュエータ34の一端を支持するアクチュエータベース36と、を備えている。
図2に示されるように、フードロック装置ベース24は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されており、またフードロック装置ベース24は、車両正面視で略逆三角形状に形成されていると共に車両前後方向を板厚方向として車幅方向に延在している。さらに、フードロック装置ベース24の車幅方向右側かつ車両上方側の端部には、円形の支持孔26が形成されている。この支持孔26にフードロック装置102に固定された支持ピン66が挿入されることによって、フードロック装置102が支持孔26を軸支部として回動することが可能となっている。また、本実施形態では、支持孔26に挿入された支持ピン66が、車両背面視でフードストライカ14の係止部14Aの側方側(車両右側)に配置されている。さらに、支持孔26に挿入された支持ピン66の車両上下方向の位置は、フロントフード12の閉止位置における係止部14Aの車両上下方向の位置と持ち上げ位置における係止部14Aの車両上下方向の位置との中間部に設定されている。
また、フードロック装置ベース24の車幅方向左側の端部及び右側の端部には、それぞれ支持孔26の中心を軸中心とする円弧状に形成されたガイド孔28,29が形成されている。フードロック装置102に固定されたガイドピン56,57がガイド孔28,29に挿通されることによって、フードロック装置102のフードロック装置ベース24に対する回動範囲が規制されている。
また、フードロック装置ベース24におけるガイド孔28の左側には、車両正面視で車両上方側に向けて開放された固定凹部32が設けられている。フードロック装置102に固定されたかしめピン58が、上記の固定凹部32に係合することによって、フードロック装置102がフードロック装置ベース24に固定されている。また、フードロック装置102が回動し、かしめピン58が固定凹部32の開放端から抜け出すことによって、フードロック装置102のフードロック装置ベース24への固定が解除されるようになっている。なお、フードロック装置102に固定されたかしめピン58は、該フードロック装置102が回動した際にフードロック装置ベース24における固定凹部32の上方側の部位に当接しないようになっている。詳述すると、フードロック装置ベース24における固定凹部32の上方側の部位が、当該フードロック装置ベース24の板厚方向に逃げている。
また、フードロック装置ベース24の上部には、フロントフード12が閉止位置に位置している状態においてフードストライカ14の係止部14Aが係止される位置決め凹部112が形成されている。この位置決め凹部112は、車両上方側に向けて開放されていると共に車両正面視で縁部が略U字状に形成されている。さらに、位置決め凹部112の幅は、係止部14Aの外径寸法と同程度に設定されており、また位置決め凹部112の深さは、係止部14Aの外径寸法よりも若干深く設定されていると共に、後に詳述する係止凹部48の深さよりも浅く設定されている。
さらに、フードロック装置ベース24には、3個の固定螺子挿通孔42が形成されている。図3に示されるように、固定螺子挿通孔42に挿通された固定螺子43が、ラジエータサポート18のアッパメンバ19(図1参照)に形成された図示しない螺子孔に螺入されることによって、フードロック装置ベース24が車体に固定されている。
図2に示されるように、フードロック装置102は、フロントフード12をポップアップさせる機能を有しないコンベンショナルなタイプのフードロック装置(フードロック装置本体部44)にプレート部材104を取付けることによって構成されている。具体的には、フードロック装置本体部44の上部には、フードストライカ14の係止部14Aが係止される係止凹部48が形成されている。この係止凹部48は、車両上方側に向けて開放されていると共に車両正面視で縁部が略U字状に形成されている。さらに、係止凹部48の深さ方向の端部D(以下「係止凹部48の底D」という)の幅は、前述の位置決め凹部112の幅よりも広い幅とされている。
また、フードロック装置本体部44は、フードストライカ14の係止部14Aを係止凹部48の底Dに保持するラッチ50を備えている。このラッチ50が図示しないケーブルを介して操作されることによって、ラッチ50による係止部14Aの保持を解除することが可能となっている。
また、フードロック装置本体部44における係止凹部48の下方側の端部には、前述のガイドピン56が固定されている。さらに、図3に示されるように、フードロック装置102の前端には、フロントフード12に設けられた図示しないオグジリアリフックに係止されることによってフロントフード12が不用意に開放されることを抑制するオグジリアリレバー98が設けられている。
図2に示されるように、プレート部材104は、フードロック装置本体部44の車幅方向の左側の端部と右側の端部とを車幅方向に繋ぐ架け渡し部106を備えている。この架け渡し部106の車幅方向右側の端部には、前述のガイドピン57が固定されており、さらに架け渡し部106の車幅方向の左側の端部には、前述のかしめピン58が固定されている。
また、プレート部材104は、架け渡し部106の端部からフードロック装置ベース24に沿って延びる延出部108を備えている。この延出部108は、フードロック装置本体部44の車幅方向右側の端部から車両上方側に向けて傾斜して延びる第1延出部60と、第1延出部60の上端から車両下方側に向けて屈曲して延びる第2延出部62と、を有して構成されている。また、第1延出部60と第2延出部62との境界部は軸支部64とされており、この軸支部64には前述の支持ピン66が固定されている。さらに、第2延出部62の下端部は、アクチュエータ34の作動力が入力される入力部68とされており、図3に示されるように、この入力部68には、アクチュエータ34のロッド34Cの先端部がピン70を介して回動可能に固定されている。アクチュエータ34の作動力が入力部68に入力されると、フードストライカ14の係止部14Aが係止凹部48の底Dに係止された状態でフードロック装置本体部44がフードロック装置ベース24に対して支持ピン66回りに回動するようになっている。その結果、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置へ移動する(ポップアップする)。
ここで、アクチュエータ34の構成について説明すると、本実施形態のアクチュエータ34は、筒状に形成されたシリンダ34Aと、シリンダ34Aの一端(車幅方向右側の端部)を閉止するマイクロガスジェネレータ34Bと、シリンダ34Aに挿通された円柱状のロッド34Cと、を有して構成されている。マイクロガスジェネレータ34Bに設けられたガス発生剤が燃焼することによって、シリンダ34A内の圧力が上昇し、ロッド34Cが車幅方向左側に向けて伸び出すようになっている。また、本実施形態では、ロッド34Cがシリンダ34Aに対して伸び出すと、図示しないロック装置が作動して、ロッド34Cがシリンダ34A内に戻らないようになっている。
また、上記のアクチュエータ34の車幅方向右側の端部(マイクロガスジェネレータ34B側の端部)は、アクチュエータベース36に支持されおり、またアクチュエータベース36は、固定螺子43を介してラジエータサポート18のアッパメンバ19に固定されている。すなわち、アクチュエータ34がアクチュエータベース36を介して車体に支持されている。また、アクチュエータ34が車体に支持された状態において、当該アクチュエータ34は、アッパメンバ19と車両正面視で車両前後方向にオーバーラップして配置されていると共にフードロック装置102と車幅方向に隣り合って配置されている。
(エネルギー吸収装置200,201の構成)
図1に示されるように、エネルギー吸収装置200,201は、フロントフード12の車両下方側に設けられており、またエネルギー吸収装置200,201は、フロントフード持ち上げ装置11の車幅方向一方側(右側)及び他方側(左側)に、それぞれ当該フロントフード持ち上げ装置11と車幅方向に間隔を空けて配置されている。
なお、車幅方向左側に設けられたエネルギー吸収装置201は、車幅方向右側に配置されたエネルギー吸収装置200と同一構造であるため、以下、車幅方向右側に配置されたエネルギー吸収装置200について説明する。
図4には、車幅方向右側に設けられていると共に、格納状態、即ち、フロントフード12が閉止位置に位置している状態におけるエネルギー吸収装置200が示されている。この図に示されるように、エネルギー吸収装置200は、一端部204Aが車体に固定された支持部としてのブラケット202に回動可能に支持された第1アーム204と、一端部206Aが第1アーム204の他端部204Cに回動可能に連結された第2アーム206と、を備えている。
図4及び図5に示されるように、ブラケット202は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されており、このブラケット202は、アッパメンバ19の車両上方側の面19Aに沿って延びる矩形状の基壁部202Aと、基壁部202Aの前端から車両上方側に向けて屈曲して延びる前壁部202Bと、基壁部202Aの車幅方向内側の端と前壁部202Bの車幅方向内側の端とを繋ぐリブ部202Cと、を備えている。基壁部202Aには、図示しないボルトが挿通される挿通孔202Dが形成されており、この挿通孔202Dに挿通されたボルトがアッパメンバ19に設けられた図示しない螺子孔に螺入されることによってブラケット202がアッパメンバ19に固定されている。また、前壁部202BにはピンP1(図5参照)が挿通される挿通孔202Eが形成されている。
第1アーム204は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されており、格納状態における第1アーム204の車両側面視での断面は、車両下方側に向けて開放されたU字状断面に形成されている。また、第1アーム204の一端部204A、即ち、格納状態における第1アーム204の車幅方向内側の端部204Aには、車両前後方向を軸方向とする円形の挿通孔204B(図5参照)が形成されている。この挿通孔204B及びブラケット202の前壁部202Bに形成された挿通孔202Eに挿通されたピンP1を介して第1アーム204がブラケット202に回動可能に支持されている。また、第1アーム204の他端部204C、即ち、格納状態における第1アーム204の車幅方向外側の端部204Cには、車両前後方向を軸方向とする円形の挿通孔204Dが形成されている。
第2アーム206は、第1アーム204の車両前方側に配置されており、この第2アーム206は、第1アーム204と同様に、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されており、格納状態における第2アーム206の車両側面視での断面は、車両下方側に向けて開放されたU字状断面に形成されている。また、第2アーム206の一端部206A、即ち、格納状態における第2アーム206の車幅方向外側の端部206Aには、車両前後方向を軸方向とする円形の挿通孔206Bが形成されている。この挿通孔206B及び第1アーム204の他端部204Cに形成された挿通孔204Dに挿通されたピンP2を介して第2アーム206が第1アーム204に回動可能に連結されている。なお、第1アーム204の他端部204C及び第2アーム206の一端部206Aを、第1アーム204と第2アーム206との連結部Sというものとする。また、第2アーム206の他端部206Cには、即ち、格納状態における第2アーム206の車幅方向内側の端部206Cには、車両前後方向を軸方向とする円形の挿通孔206Dが形成されており、この挿通孔206Dには、ピンP3が挿通されている。図1及び図5に示されるように、ピンP3とフロントフード持ち上げ装置11の一部を構成するアクチュエータ34(図3参照)とは、ケーブル208を介して連結されている。これにより、アクチュエータ34が作動することによって、ケーブル208が車幅方向内側に向けて引っ張られ、第2アーム206に操作力F1が入力されるようになっている。なお、第2アーム206の他端部206Cに挿通されたピンP3の軸中心を操作力入力点C3というものとする。
また、本実施形態では、ブラケット202と第1アーム204との回動中心C1と第1アーム204の他端部204Cと第2アーム206の一端部206Aとの回動中心C2との距離D1が、上記回動中心C2と操作力入力点C3との距離D2よりも短くなるように、第1アーム204及び第2アーム206の長さ等が設定されている。さらに、回動中心C1と回動中心C2とを結ぶ線L1と、回動中心C2と操作力入力点C3とを結ぶ線L2とが所定の角度θを成している。なお、エネルギー吸収装置200の格納状態において、上記θは鋭角となっている。
また、アッパメンバ19の車両上方側の面19Aには、規制部としての規制凹部210が形成されており、この規制凹部210は車両上方側に向けて開放された略U字状に形成されている。また、規制凹部210は、ブラケット202に対して車幅方向内側に配置されており、図6に示されるように、エネルギー吸収装置200が起立状態とされた際に、第2アーム206の他端部206Cが規制凹部210に嵌まり込む、即ち、第2アーム206の他端部206Cの車幅方向への移動が規制されるようになっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、図示しない衝突センサによって衝突が検知されることによってアクチュエータ34(図3参照)が作動すると、即ち、アクチュエータ34の一部を構成するマイクロガスジェネレータ34Bに設けられたガス発生剤が燃焼すると、図2に示されるように、フードストライカ14の係止部14Aが係止凹部48の底Dに係止された状態でフードロック装置102が支持ピン66回りに回動する。図2において、想像線(二点鎖線)はフードロック装置102の回動状態を示す。これにより、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置に移動する(ポップアップする)。また、図6に示されるように、フロントフード12のポップアップ時にエネルギー吸収装置200,201が格納状態から起立状態に遷移する。詳述すると、第1アーム204がブラケット202に対して回動すると共に第2アーム206が第1アーム204に対して回動することによって、第1アーム204と第2アーム206との連結部Sがフロントフード12側に向けて移動して、エネルギー吸収装置200,201が格納状態から起立状態へと遷移する。また、第1アーム204と第2アーム206との連結部Sがフロントフード12側に向けて移動すると、第2アーム206の他端部206Cがアッパメンバ19の車両上方側の面19Aに形成された規制凹部210に嵌まり込む。これにより、エネルギー吸収装置200,201は起立状態から格納状態へ戻らない。
ところで、フロントフード12がポップアップしている状態で被衝突物がフロントフード12に当接し、フロントフード12が車両下方側に向けて移動すると(変形すると)、フロントフード12がフロントフード持ち上げ装置11(図1等参照)及びエネルギー吸収装置200,201によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフード12に当接した際に、フロントフード12が傾くことが抑制され、これにより安定したエネルギー吸収性能が確保される。これに加えて、本車両用ポップアップフード装置10によれば、エネルギー吸収装置200,201が車両下方側に向けて押圧されると、図7に示されるように、第1アーム204及び第2アーム206が変形する。これにより、フロントフード12に入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフード12に当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。
また、本車両用ポップアップフード装置10によれば、エネルギー吸収装置200,201が、フロントフードを支持する支持機能を有しているため、フロントフード12の傾きを抑制するための、即ち、フロントフード12を支持するためのリンク機構等を追加で設けなくてもよい。
以上説明したように、本実施形態の車両用ポップアップフード装置10によれば、フロントフード12に当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態の車両用ポップアップフード装置によれば、第1アーム204及び第2アーム206の回動中心間の距離、並びに、第1アーム204と第2アーム206とのなす角度が上記のように設定されているため、第2アーム206に入力される操作力F1を低減する、即ち、エネルギー吸収装置200,201を格納状態から起立状態に遷移させるための操作力F1を小さくすることができる。
さらに、図2に示されるように、本実施形態の車両用ポップアップフード装置10によれば、フードロック装置102がフロントフード12を持ち上げる機能を有しているため、フロントフード12を閉止位置に保持する機能のみを有するフードロック装置を別途設けなくてもよい。これにより、車両用ポップアップフード装置10の車両への搭載性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、フロントフード12を持ち上げる機能を有するフードロック装置102を備えたフロントフード持ち上げ装置11を用いて車両用ポップアップフード装置10を構成した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フロントフード12の閉止位置への保持を解除した後に、他のフロントフード持ち上げ装置によってフロントフード12をポップアップさせるように構成することもできる。
また、本実施形態では、第1アーム204及び第2アーム206の回動中心間の距離、並びに、第1アーム204と第2アーム206とのなす角度を上記のように設定した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1アーム204及び第2アーム206の設定は、フロントフード12とラジエータサポート18のアッパメンバ19とのクリアランスやアクチュエータ34の出力等を考慮して適宜設定すればよい。
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収装置200,201をフロントフード持ち上げ装置11の車幅方向右側及び左側にそれぞれ設けた例について説明してきたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フロントフード持ち上げ装置11を車体中心に対して車幅方向一方側にオフセットして配置すると共に、単一のエネルギー吸収装置200を車体中心に対して車幅方向他方側にオフセットして配置することによって、フロントフード12をフロントフード持ち上げ装置11及びエネルギー吸収装置200の2点で支持する構成とすることもできる。
また、フロントフード持ち上げ装置11とエネルギー吸収装置200,201とを車幅方向にオフセットして配置させると共に、フロントフード持ち上げ装置11とエネルギー吸収装置200,201とを車両前後方向にオフセットして配置することもできる、つまり、フロントフード持ち上げ装置11とエネルギー吸収装置200,201とは車両水平方向にオフセットして配置されていればよい。このように、フロントフード持ち上げ装置11とエネルギー吸収装置200,201との位置関係は、車両前部の形状等を考慮して適宜設定すればよい。
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収装置200,201の格納状態において、第1アーム204及び第2アーム206を車幅方向に沿って配置した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1アーム204及び第2アーム206を車両前後方向に沿って配置することもできる。
(第1変形例及び第2変形例に係るエネルギー吸収装置)
次に、図8〜図11を用いて前述のエネルギー吸収装置200の第1変形例及び第2変形例に係るエネルギー吸収装置212,216について説明する。なお、前述のエネルギー吸収装置200と同一の機能を有する部材及び部分についてはエネルギー吸収装置200に用いた符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、第1変形例に係るエネルギー吸収装置212は、ブラケット202と第1アーム204のとの間に介装された付勢部材としての渦巻スプリング214を備えていることに特徴がある。この渦巻スプリング214の一端はブラケット202に係止されており、また渦巻スプリング214の他端は第1アーム204の一端部204Aに係止されている。そして、渦巻スプリング214が弾性復元しようとする力が第1アーム204及び第2アーム206に伝達されることによってエネルギー吸収装置212が格納状態から起立状態側に付勢されている。
すなわち、第1変形例に係るエネルギー吸収装置212によれば、図8に示されるように、ケーブル208を介して第2アーム206に入力される操作力F1に加えて渦巻スプリング214が弾性復元しようとすることによる操作力F2を得ることができる。そのため、図9及び図10に示されるように、エネルギー吸収装置212を格納位置から起立状態へ遷移させるのに要する時間を短縮することができる。換言すると、フロントフード12を閉止位置から持ち上げ位置まで移動させるのに要する時間とエネルギー吸収装置212を格納位置から起立状態へ遷移させるのに要する時間との差異を少なくすることができる。
図11に示されるように、第2変形例に係るエネルギー吸収装置216は、第2アーム206とアッパメンバ19との間に付勢部材としての引張コイルスプリング218が設けられていることに特徴がある。この引張コイルスプリング218の一端は第2アーム206の他端部206Cに挿通されたピンP3に係止されており、引張コイルスプリング218の他端はアッパメンバ19に係止されている。また、エネルギー吸収装置216の格納状態において、引張コイルスプリング218の長さは当該引張コイルスプリング218の自由長に対して長くなっている、つまり、引張コイルスプリング218が引っ張られた状態となっている。そして、引張コイルスプリング218が弾性復元しようとする力F3が第2アーム206を介して第1アーム204に伝達されることによってエネルギー吸収装置216が格納状態から起立状態側に付勢されている。
また、本変形例では第2アーム206の他端部206Cがブラケット202に固定ピン220を介して固定されている。
以上説明した第2変形例に係るエネルギー吸収装置216によれば、固定ピン220がケーブル208を介して引っ張られることによって、第2アーム206の他端部206Cのブラケット202への固定が解除されると、第2アーム206の他端部206Cが引張コイルスプリング218によって引っ張られる、つまり、引張コイルスプリング218から第2アーム206の他端部206Cに弾性復元力F3が入力される。これにより、エネルギー吸収装置216が格納位置から起立状態へ遷移する。また、本変形例では、引張コイルスプリング218の張力を適宜設定することにより、アクチュエータ34の出力を大きくすることなくエネルギー吸収装置216を格納位置から起立状態へ遷移させることができる。
(第3変形例に係るエネルギー吸収装置)
次に、図12を用いて前述のエネルギー吸収装置200の第3変形例に係るエネルギー吸収装置222について説明する。なお、前述のエネルギー吸収装置200と同一の機能を有する部材及び部分についてはエネルギー吸収装置200に用いた符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
本変形例に係るエネルギー吸収装置222は、アッパメンバ19の車両上方側の面19Aに形成された規制凹部210(図5等参照)と同一の機能を有する規制部としての規制凹部224がブラケット202と一体に設けられていることに特徴がある。具体的には、規制凹部224は、基壁部202Aの車幅方向の内側の端部が延長され折り曲げられることによって形成されており、この規制凹部224の底には、当該規制凹部224に水滴が留まることを抑制するための水抜き孔224Aが形成されている。
以上説明した本変形例に係るエネルギー吸収装置222によれば、車体側に規制凹部210を設けることなくエネルギー吸収装置222の起立状態を保持することができる。
(第4変形例、第5変形例及び第6変形例に係るエネルギー吸収装置)
次に、図13〜図16を用いて前述のエネルギー吸収装置200の第4変形例、第5変形例及び第6変形例に係るエネルギー吸収装置226,230,234について説明する。なお、前述のエネルギー吸収装置200と同一の機能を有する部材及び部分についてはエネルギー吸収装置200に用いた符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
図13に示されるように、第4変形例に係るエネルギー吸収装置226は、当該エネルギー吸収装置226の起立状態において第1アーム204の車幅方向外側の端部及び第2アーム206の車幅方向内側の端部に脆弱部としての複数のビード228が形成されていることに特徴がある。また、複数のビード228は、第1アーム204及び第2アーム206の長手方向に沿って等間隔に配置されている。
以上説明した第4変形例に係るエネルギー吸収装置226によれば、被衝突物がフロントフード12に当接することによってエネルギー吸収装置226が車両下方側(矢印F)に向けて押圧されると、図14に示されるように、第1アーム204及び第2アーム206はビード228を起点として変形する。つまり、第1アーム204及び第2アーム206の変形特性がビード228によって調整されている。すなわち、本変形例によれば、ビード228の形状や数を適宜設定することにより、エネルギー吸収装置226のエネルギー吸収特性を容易に調整することができる。
図15に示されるように、第5変形例に係るエネルギー吸収装置230は、上記第4変形例に係るエネルギー吸収装置226の第1アーム204及び第2アーム206に形成されたビード228に代えて、脆弱部としての複数の肉抜き孔232が設けられていることに特徴がある。第5変形例に係るエネルギー吸収装置230によれば、肉抜き孔232の内径や数を適宜設定することにより、エネルギー吸収装置230のエネルギー吸収特性を容易に調整することができる。
図16に示されるように、第6変形例に係るエネルギー吸収装置234は、前述のビード228に相当する脆弱部としての切欠き236が第1アーム204にのみ設けられていることに特徴がある。第6変形例に係るエネルギー吸収装置234によれば、切欠き236の深さや数を適宜設定することにより、エネルギー吸収装置234のエネルギー吸収特性を容易に調整することができる。
なお、上記実施形態に係るエネルギー吸収装置200、並びに、第1変形例、第2変形例、第4変形例、第5変形例、及び第6変形例に係るエネルギー吸収装置212,216,226,230,234では、第2アーム206の他端部206Cがアッパメンバ19の車両上方側の面19Aに形成された規制凹部210に嵌まり込むことによって、第2アーム206の他端部206Cの車幅方向への移動を規制した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図17に示されるように、規制部としての規制ブロック238をアッパメンバ19の車両上方側の面19Aに接合して、第2アーム206の他端部206Cを規制ブロック238に当接させることによって第2アーム206の他端部206Cの車幅方向への移動を規制することもできる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車両用ポップアップフード装置
11 フロントフード持ち上げ装置
12 フロントフード
14 フードストライカ
102 フードロック装置
200 エネルギー吸収装置
201 エネルギー吸収装置
202 ブラケット(支持部)
204 第1アーム
204A 第1アームの一端部
204C 第1アームの他端部
206 第2アーム
206A 第2アームの一端部
206C 第2アームの他端部
210 規制凹部(規制部)
212 エネルギー吸収装置
214 渦巻スプリング(付勢部材)
216 エネルギー吸収装置
218 引張コイルスプリング(付勢部材)
222 エネルギー吸収装置
224 規制凹部(規制部)
226 エネルギー吸収装置
228 ビード(脆弱部)
230 エネルギー吸収装置
232 肉抜き孔(脆弱部)
234 エネルギー吸収装置
236 切欠き(脆弱部)
238 規制ブロック(規制部)
C1 支持部と第1アームとの回動中心
C2 第1アームの他端部と第2アームの一端部との回動中心
C3 操作力入力点
D1 C1とC2との距離
D2 C2とC3との距離
L1 C1とC2とを結ぶ線
L2 C2とC3とを結ぶ線
θ L1とL2とのなす角度

Claims (6)

  1. 車両前部に設けられたフロントフードの車両下方側に配置され、作動することによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフロントフード持ち上げ装置と、
    前記フロントフードの車両下方側に設けられていると共に前記フロントフード持ち上げ装置と車幅方向に間隔を空けて配置され、一端部が車体に固定された支持部に回動可能に支持された第1アームと、一端部が前記第1アームの他端部に回動可能に連結された第2アームと、を備え、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に前記第1アームと前記第2アームとの連結部が前記フロントフード側に向けて移動するエネルギー吸収装置と、
    前記連結部の前記フロントフード側への移動が完了した際に前記第2アームの他端部の車両水平方向への移動を規制する規制部と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記エネルギー吸収装置は、前記第2アームに設けられた操作力入力点に操作力が入力されることによって前記連結部が前記フロントフード側に向けて移動するように構成されており、
    前記支持部と前記第1アームとの回動中心と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、の距離が、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、前記操作力入力点と、の距離よりも短く設定されており、
    前記エネルギー吸収装置の格納状態において、前記支持部と前記第1アームとの回動中心と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、を結ぶ線と、前記第1アームの他端部と前記第2アームの一端部との回動中心と、前記操作力入力点と、を結ぶ線と、が所定の角度を成している請求項1記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記エネルギー吸収装置は付勢部材を備えており、
    前記付勢部材から第1アーム及び第2アームに伝達される操作力によって前記エネルギー吸収装置が格納状態から起立状態側に付勢されている請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記規制部が前記支持部と一体に設けられている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記フロントフード持ち上げ装置が、車両前部に設けられたフロントフードに取付けられたフードストライカが係止され、前記フードストライカを車両上方側に移動させることによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフードロック装置を含んで構成されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
  6. 前記第1アーム及び前記第2アームの少なくとも一方には、脆弱部が設けられている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用ポップアップフード装置。
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