JP6137204B2 - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1には、車両用ポップアップフード装置が開示されている。この車両用ポップアップフード装置は、フードに回動可能に連結された可動支持体と、ボディに固定された固定支持体と、可動支持体と固定支持体とを連結するフロントリンクアーム、リアリンクアーム及びアクチュエータとによって構成されている。アクチュエータは、前端部が固定支持体に回動可能に取り付けられていると共に、後端部が可動支持体に摺動可能に取り付けられており、作動時には前端部と後端部とが離間する方向へ延伸する。これにより、アクチュエータを作動させると、アクチュエータの後端部が可動支持体を押すことで、可動支持体がフロントリンクアーム及びリアリンクアームと共にフードを持ち上げる。このとき、可動支持体と固定支持体とは、フロントリンクアームとリアリンクアームとによって側面視で略四角形となるリンク機構(いわゆる4リンク機構)とされていることから、可動支持体に取り付けられたフードは略垂直方向に持ち上げられる。
特表2008−542123号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成の場合、車両用ポップアップフード装置がフードの車両幅方向の両側に間隔をあけて左右一対設けられている。つまり、フードの略中央部にはフードを支持する部材がないことから、フードに歩行者が衝突した場合、フードの略中央部が車両下側へ変形しながら衝突エネルギーを吸収する。このとき、車両用ポップアップフード装置には、フードの変形によって車両幅方向内側へ引張力が作用し、これによってリンク機構が変形して車両幅方向内側へ傾く可能性がある。これによって、フードの持ち上げ量が不足する可能性がある。また、リンク機構によっては、変形することでリンク機構を構成する部材同士の隙間が大きくなり、この隙間に一部の構成部材が入り込んで車両下側へすり抜けてさらにストロークする可能性がある。つまり、フードを持ち上げる力がすり抜けた部材を車両下側へストロークさせる方向に作用してからフードを持ち上げる方向に作用するため、フードの持ち上げ時間が遅延する可能性があり、上記先行技術はこの点で改良の余地がある。
本発明は上記問題を考慮し、フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を両立させることができる車両用ポップアップフード装置を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両用ポップアップフード装置は、車両の前部に設けられたフードの車両下側かつ車両幅方向両側に間隔をあけて左右一対設けられると共に車両前後方向に延設されかつ前記フードの後端部を支持している第一ヒンジアームと、前記第一ヒンジアームの車両下側に設けられると共に車体に固定されているブラケットと、前記第一ヒンジアームと前記ブラケットとの間に設けられると共に、車両前後方向に延設されかつ前端側が第一連結部によって前記第一ヒンジアームに回動可能に連結された第二ヒンジアームと、車両前後方向に延設されると共に、前端側が第二連結部によって前記ブラケットに回動可能に連結され、後端側が第三連結部によって前記第二ヒンジアームに回動可能に連結されたフロントリンクアームと、前記フロントリンクアームの車両下側で車両前後方向に延設されると共に、前端側が第四連結部によって前記ブラケットに回動可能に連結され、後端側が第五連結部によって前記第二ヒンジアームに回動可能に連結されたリアリンクアームと、長手方向に伸縮可能とされかつ前記第一連結部に対して車両後側の位置で前記第一ヒンジアームと前記第二ヒンジアームとに架け渡され、作動することで前記フードを車両上側に持ち上げるアクチュエータと、前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記フロントリンクアームに作用する作用力を前記ブラケットへ伝達させる当接部と、を有している。
請求項1記載の発明によれば、車両用ポップアップフード装置の作動時、すなわちアクチュエータが作動すると、第一ヒンジアームと第二ヒンジアームとの間が車両上下方向に開いてフード後端部を車両上側へ持ち上げる。このとき、アクチュエータの作動する力は第一ヒンジアームと第二ヒンジアームとに伝達されるが、第一ヒンジアームはフードを支持していることから慣性質量が大きいため、第一ヒンジアームはすぐに車両上側へと持ち上がらない。このため、第一ヒンジアームと反対側の第二ヒンジアームと、第二ヒンジアームに連結されたフロントリンクアーム及びリアリンクアームと、に車両下側へと押し下げる力が作用する。一方、フードに車両下側へ衝突荷重が入力されることから、フードを支持している第一ヒンジアームには車両幅方向内側へ引張力が作用するため、第一ヒンジアームと連結された第二ヒンジアームと、車体に固定されたブラケットとは車両幅方向に離間する。これによって、第二ヒンジアームとブラケットとの車両幅方向での隙間が大きくなる。
ところで、一般的に第一ヒンジアームに車両幅方向内側へ引張力が作用すると、第一ヒンジアームに連結された第二ヒンジアーム及び第二ヒンジアームに連結されたフロントリンクアームがリアリンクアームの車両上側から車両幅方向内側へと変位して、第二ヒンジアームとブラケットとの間の大きくなった隙間に入り込む可能性が高くなる。フロントリンクアームがリアリンクアームの車両上側に配置された状態では、フロントリンクアームがリアリンクアームと当接することでフロントリンクアームの車両下側への変位が抑制されるが、フロントリンクアームがリアリンクアームの車両上側から車両幅方向内側へ変位するとリアリンクアームと当接しなくなるためフロントリンクアームの車両下側への変位が抑制されなくなる。つまり、フロントリンクアームがリアリンクアームの車両上側から車両幅方向内側へと変位して隙間に入り込むと、さらに車両下側へと変位するため、フロントリンクアームひいては第二ヒンジアームの車両下側へのストローク量が多くなって第一ヒンジアーム側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が減少する。また、第一ヒンジアームに対し慣性質量の小さい第二ヒンジアーム側はストロークし易いため、第二ヒンジアームの車両下側へのストロークが完了してから第一ヒンジアーム側へアクチュエータの力が作用することで、フード持ち上がり時間が遅延する可能性がある。
しかしながら、本発明では、当接部によってフロントリンクアームに作用する車両下側へと押し下げる力が車体に固定されたブラケットへと伝達される。このため、フロントリンクアームの車両下側へのストロークが抑制されるので、アクチュエータが作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム側、すなわちフードを持ち上げる方向へと遅延することなくより作用させることができる。また、フロントリンクアームの車両下側へのストロークが抑制されるので、第一ヒンジアーム側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が確保される。
請求項2記載の発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1記載の発明において、前記当接部は、前記フロントリンクアームに設けられ、前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接するように構成されている。
請求項2記載の発明によれば、当接部がフロントリンクアームに設けられているため、当接部を大きくすることができる。すなわち、車両幅方向内側に変位するフロントリンクアームをブラケット、リアリンクアーム及び第四連結部の少なくともいずれかと当接させるには、当接部を車両幅方向外側に延設させればよい。フロントリンクアームの車両幅方向外側には、一部にブラケットが設けられているが、この部位を除く範囲であれば大きさに制約を受けることなく当接部を設けることができる。当接部を大きくできれば、フードへ大きな衝突荷重が入力されることでフロントリンクアームが車両幅方向内側へ大きく変位する場合でも、ブラケット、リアリンクアーム及び第四連結部の少なくともいずれかと当接することができる。つまり、フロントリンクアームの変位に幅広く対応することが可能となる。
請求項3記載の発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記当接部は、前記フロントリンクアームの下端部が前記ブラケットの車両上側で車両幅方向外側に向かって延設されかつ前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接する構成とされている。
請求項3記載の発明によれば、当接部は、フロントリンクアームの下端部が車両幅方向に沿って延設された構成とされている。つまり、当接部の車両幅方向の寸法は、フロントリンクアームの板厚以上の寸法にできることから、ブラケット、リアリンクアーム及び第四連結部の少なくともいずれかと当接し易くなる。したがって、フロントリンクアームひいては第二ヒンジアームの車両下側へのストロークを抑制してアクチュエータが作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム側へより一層作用させることができる。
請求項4記載の発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記当接部は、前記フロントリンクアームにおける前記ブラケットの車両上側に位置した部位がその他の部位より車両幅方向外側に配置されかつ前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接する構成とされている。
請求項4記載の発明によれば、当接部は、フロントリンクアームにおけるブラケットの車両上側に位置した部位がその他の部位より車両幅方向外側に配置された構成とされている。つまり、フロントリンクアームにおけるブラケットの車両上側に位置した部位を車両幅方向外側へオフセットさせるだけでよいことから、生産時におけるフロントリンクアームを打ち抜く工程で同時に当接部を形成することができる。したがって、容易な製作方法でフロントリンクアームひいては第二ヒンジアームの車両下側へのストロークを抑制してアクチュエータが作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム側へより作用させることができる。
請求項1記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を両立させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、衝突荷重の大小に対応できるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、より一層フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、生産コストを抑制することができるという優れた効果を有する。
第一実施形態に係る車両用ポップアップフード装置を車両幅方向外側かつ車両後側から車両前側へ向かって見た状態を示す斜視図である。 第一実施形態に係る車両用ポップアップフード装置を車両幅方向内側かつ車両後側から車両前側へ向かって見た状態を示す斜視図である。 (A)は図1のA−A線に沿って切断した状態を示す拡大断面図であり、(B)は(A)に対しアクチュエータ作動時の状態を示す拡大断面図である。 第二実施形態に係る車両用ポップアップフード装置を車両幅方向外側かつ車両後側から車両前側へ向かって見た状態を示す斜視図である。 (A)は図4のB−B線に沿って切断した状態を示す拡大断面図であり、(B)は(A)に対しアクチュエータ作動時の状態を示す拡大断面図である。 (A)は対比例に係る車両用ポップアップフード装置の通常状態を示す側面図であり、(B)は(A)に対し作動状態を示す側面図である。
以下、図1〜3を用いて、本発明に係る車両前部構造の第一実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車両幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両の前部に設けられた図示しないフードにおける後端部の車両上下方向下側には、車両用ポップアップフード装置10が設けられている。この車両用ポップアップフード装置10は、フードの車両幅方向で間隔をあけて左右一対に設けられている。なお、左右それぞれに設けられた車両用ポップアップフード装置10は、左右対称構造であるので、以下においては一方の車両用ポップアップフード装置10についてのみ図示及び説明する。
車両用ポップアップフード装置10には、車両上下方向上側に第一ヒンジアーム12が設けられている。この第一ヒンジアーム12は、略車両前後方向に沿って延設されていると共に、平面視で略矩形状に形成されたフード締結壁部14と、このフード締結壁部14の車両幅方向外側の端部から車両上下方向下側へ向かって延設された第一ヒンジアーム側壁部16とで車両前後方向に直交する断面が略L字状に形成されている。フード締結壁部14には、板厚方向に貫通されたフード締結孔18が車両前後方向に離間して2つ形成されている。したがって、フード締結孔18とフードに形成された図示しない締結孔とに締結具を挿通させて締結することで、フードの後端部は第一ヒンジアーム12に締結されている。換言すると、フードの後端部は第一ヒンジアーム12によって支持されている。
車両用ポップアップフード装置10における車両上下方向下側には、ブラケット20が設けられている。ブラケット20は、側面視で略矩形状に形成されたブラケット側壁部22と、ブラケット側壁部22の車両上下方向下側の端部から車両幅方向外側に延設されたブラケット底壁部24とで車両前後方向に直交する断面が略L字状に形成されている。ブラケット底壁部24には、板厚方向に貫通されたブラケット締結孔26が車両前後方向に離間して2つ形成されている。したがって、ブラケット締結孔26に図示しない締結具を挿通させて車体へ締結することでブラケット20は車体へ固定されている。
ブラケット底壁部24の車両前後方向後側には、ストッパー部28が設けられている。このストッパー部28は、車両幅方向内側に設けられており、延設部30とボルト38とで構成されている。延設部30は、ブラケット底壁部24の車両後端かつ車幅方向内側の端部から車幅方向内側へと延設された第一延設部32と、第一延設部32の車幅方向外側の端部から車両上下方向上側へ延設された第二延設部34と、第二延設部34の車両上下方向上側の端部から車両幅方向内側へと延設された第三延設部36と、によって構成されている。第三延設部36には、板厚方向に貫通された図示しない貫通孔が形成されており、この貫通孔にボルト38が挿通されている。そして、このボルト38の車両上側面は、後述する第二ヒンジアーム42のフランジ40と当接するよう設定されている。
第一ヒンジアーム12とブラケット20との間には、第二ヒンジアーム42と、フロントリンクアーム44と、リアリンクアーム46と、アクチュエータ48が設けられている。第二ヒンジアーム42は、略車両前後方向に延設されていると共に、車両側面視で略矩形状に形成されている第二ヒンジアーム側壁部43と、この第二ヒンジアーム側壁部43の第二ヒンジアーム下端部45及び第二ヒンジアーム側壁部43の第二ヒンジアーム後端部52から車両幅方向内側へと延設されたフランジ40とで車両前後方向に直交する断面が略L字状に形成されている。なお、このフランジ40におけるストッパー部28のボルト38と当接する箇所は、ボルト38の車両上側面の全面に当接するように車両幅方向内側へと延設されたフランジ延設部41が形成されている(図2参照)。
第二ヒンジアーム42は、第一ヒンジアーム12と回動可能に連結されている。具体的には、第二ヒンジアーム42の前端としての第二ヒンジアーム前端部60と、第一ヒンジアーム12の第一ヒンジアーム前端部62とが、車両幅方向を軸方向とした第一連結部64によって連結されている。これによって、第一ヒンジアーム12は、第二ヒンジアーム42に対して第一連結部64を中心に車両上下方向に沿って回動可能とされている。
また、図2、3(A)に示されるように、第二ヒンジアーム42の略中央部と第一ヒンジアーム12の第一ヒンジアーム後端部54とは、アクチュエータ48によって連結されている(なお、図3(B)ではアクチュエータ48が省略されている。)。このアクチュエータ48は、有底円筒状に形成されたシリンダ部66と、棒状に形成されていると共にシリンダ部66に挿入されたロッド部68と、を有して構成されている。アクチュエータ48の作動時には、シリンダ部66内に設けられたガス発生剤が燃焼することで、ロッド部68がシリンダ部66に対して軸方向一方側に移動しアクチュエータ48の長手方向の寸法が伸長するようにされている。
アクチュエータ48の車両前側の端部と第二ヒンジアーム42とは、車両幅方向を軸方向とする第六連結部72によって回動可能に連結されている。具体的には、アクチュエータ48の車両前側の端部には、車両幅方向を軸方向とした円筒状に形成されたシリンダ締結部74が設けられている。このシリンダ締結部74と、第二ヒンジアームの略中央部に設けられると共に車両幅方向内側へ突出されたボス76の内部とにボルト78を挿通させて締結させることで、アクチュエータ48と第二ヒンジアーム42とが連結されている。
アクチュエータ48の車両後側の端部と第一ヒンジアーム12とは、車両幅方向を軸方向とする第七連結部79によって回動可能に連結されている。具体的には、アクチュエータ48の車両後側の端部には、車両幅方向を軸方向とした円筒状に形成されたロッド締結部80が設けられている。このロッド締結部80と、第一ヒンジアーム12の第一ヒンジアーム後端部54に設けられると共に車両幅方向内側へ突出されたボス82の内部とにボルト78を挿通させて締結させることで、アクチュエータ48と第一ヒンジアーム12とが連結されている。
フロントリンクアーム44は、図1に示されるように、車両側面視で略L字状に屈曲された板材で構成されている。具体的には、略車両前後方向に延設されたフロントアーム後部84と、フロントアーム後部84の車両前後方向前端から車両前側かつ車両下側へと斜めに延設されたフロントアーム前部86とを有している。フロントリンクアーム44の前端としてのフロントアーム前端部88は、車両幅方向を軸方向とした第二連結部90によってブラケット20のブラケット側壁部22における車両前後方向前側かつ車両幅方向内側に回動可能に取り付けられている。また、フロントリンクアーム44の後端としてのフロントアーム後端部58は、車両幅方向を軸方向とした第三連結部92によって第二ヒンジアーム42の第二ヒンジアーム側壁部43における第二ヒンジアーム後端部52側かつ車両幅方向外側に回動可能に取り付けられている。
フロントリンクアーム44には、下端部50が車両幅方向外側へと屈曲された当接部としてのフランジ部96を有している。なお、このフランジ部96は、一例としてフランジ部96の車両幅方向外側面98がブラケット側壁部22よりも車両幅方向外側に位置するように車両幅方向外側へ延設されている(図3(A)参照)。
リアリンクアーム46は、車両側面視で略L字状に屈曲されかつフロントリンクアーム44より車両前後方向の寸法が短い板材で構成されている。具体的には、略車両前後方向に延設されたリアアーム前部100と、リアアーム前部100の車両前後方向後端から車両後側かつ車両上側へと斜めに延設されたリアアーム後部102とを有している。リアリンクアーム46の前端としてのリアアーム前端部104(図3(A)参照)は、車両幅方向を軸方向とした第四連結部106によってブラケット20のブラケット側壁部22における車両前後方向後側かつ車両幅方向内側に回動可能に取り付けられている。つまり、この第四連結部106は、第二連結部90よりも車両後側に設けられている。また、リアリンクアーム46の後端としてのリアアーム後端部103は、車両幅方向を軸方向とした第五連結部108によって第二ヒンジアーム42の第二ヒンジアーム後端部52かつ車両幅方向外側に回動可能に取り付けられている。この第五連結部108は、第三連結部92よりも車両後側に設けられている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図6に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
図6(A)に示されるように、車両用ポップアップフード装置200は、フード202に回動可能に連結されたメインリンクアーム204と、ボディに固定されたブラケット206と、メインリンクアーム204とブラケット206とを連結するフロントリンクアーム208、リアリンクアーム210及びアクチュエータ212と、によって構成されている。アクチュエータ212は、有底円筒状に形成されたシリンダ部214と、棒状に形成されていると共にシリンダ部214に挿入されたロッド部216と、を有して構成されている。アクチュエータ212の作動時には、ロッド部216がシリンダ部214に対して軸方向一方側に移動することによってアクチュエータ212の長手方向の寸法が伸長するようにされている。
ロッド部216は、メインリンクアーム204の車両前後方向略中央部に設けられた摺動リング218に係合されている。また、シリンダ部214の閉止端側には、シリンダ締結部220が結合されており、このシリンダ締結部220はブラケット206に図示しないボルトによって回動可能に締結されている。これにより、図6(B)に示されるように、アクチュエータ212を作動させると、アクチュエータ212のロッド部216における肩部222が摺動リング218を押すことで、メインリンクアーム204がフロントリンクアーム208及びリアリンクアーム210と共にフード202を持ち上げる。このとき、ブラケット206とメインリンクアーム204とは、フロントリンクアーム208とリアリンクアーム210とによって側面視で略四角形となることができるリンク機構とされていることから、メインリンクアーム204に連結されたフード202は略垂直方向に持ち上げられる。
しかしながら、上記構成によると、歩行者との衝突を検知してアクチュエータ212が作動すると、衝突荷重の入力によりフード202の車両幅方向の端部よりもフード202の略中央部が車両下側へ変形される。つまり、車両用ポップアップフード装置200には、車両幅方向内側へ傾けられる力が作用し、これによってリンク機構が変形する可能性がある。この場合、アクチュエータ212の作動によって発生するフード202を持ち上げる力がリンク機構の変形によってフード202の持ち上げ方向以外の向きに作用することでフード202の持ち上げ量が不足する可能性がある。
これに対し、本実施形態では、図1に示されるように、第一ヒンジアーム12とブラケット20とは、第二ヒンジアーム42、フロントリンクアーム44及びリアリンクアーム46とを介して連結されている。したがって、フードを車両前端から開く場合は、第二ヒンジアーム42とブラケット20との間が開くように作動するが、フロントリンクアーム44とリアリンクアーム46とのリンク動作によって第三連結部92及び第五連結部108が車両上側へ移動する。このとき、リアリンクアーム46は、フロントリンクアーム44より車両前後方向の寸法が短く設定されていることから、第五連結部108は第三連結部92よりも車両下側に位置する。これによって、第二ヒンジアーム42及び第一ヒンジアーム12は車両前側に向かうにつれ車両上側へ傾けられた状態で全体的に車両前側かつ車両上側に移動される。つまり、第一ヒンジアーム12に結合されたフードの後端部が車両前側かつ車両上側へ変位しながらフードが開かれる。これにより、フードにおけるフード開閉軸より車両後側の部位が車体に干渉するのを防ぐことができる。
車両用ポップアップフード装置10の作動時、すなわちアクチュエータ48が作動すると、第一ヒンジアーム12と第二ヒンジアーム42との間が車両上下方向に開いてフード後端部を車両上側へ持ち上げる。このとき、アクチュエータ48の作動する力は第一ヒンジアーム12と第二ヒンジアーム42とに伝達されるが、第一ヒンジアーム12はフードに取り付けられていることから慣性質量が大きいため、第一ヒンジアーム12はすぐに車両上側へと持ち上がらない。このため、第一ヒンジアーム12と反対側の第二ヒンジアーム42と、第二ヒンジアーム42に連結されたフロントリンクアーム44及びリアリンクアーム46と、に車両下側へと押し下げる力が作用する。一方、フードに車両下側へ衝突荷重が入力されることから、フードに取り付られた第一ヒンジアーム12には車両幅方向内側へ引張力が作用するため、第一ヒンジアーム12と連結された第二ヒンジアーム42と、車体に固定されたブラケット20とは車両幅方向に離間する。これによって、第二ヒンジアーム42とブラケット20との車両幅方向での隙間94(図3)が大きくなる。
ところで、一般的に、第一ヒンジアーム12に車両幅方向内側へ引張力が作用すると、第一ヒンジアーム12に連結された第二ヒンジアーム42及び第二ヒンジアーム42に連結されたフロントリンクアーム44がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へと変位する。すると、図3(B)に想像線で示されているように、フロントリンクアーム44が第二ヒンジアーム42とブラケット20との間の大きくなった隙間94に入り込む可能性が高くなる。フロントリンクアーム44がリアリンクアーム46の車両上側に配置された状態では、フロントリンクアーム44がリアリンクアーム46と当接することでフロントリンクアーム44の車両下側への変位が抑制される。しかし、フロントリンクアーム44がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へ変位するとリアリンクアーム46と当接しなくなるためフロントリンクアーム44の車両下側への変位が抑制されなくなる。つまり、フロントリンクアーム44がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へと変位して隙間に入り込むと、さらに車両下側へと変位する。このため、フロントリンクアーム44ひいては第二ヒンジアーム42の車両下側へのストローク量が多くなって第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が減少する。また、第一ヒンジアーム12に対し慣性質量の小さい第二ヒンジアーム42側はストロークし易いため、第二ヒンジアーム42の車両下側へのストロークが完了してから第一ヒンジアーム12側へアクチュエータ48の力が作用することで、フード持ち上がり時間が遅延する可能性がある。
しかしながら、本実施形態では、図2に示されるように、第二ヒンジアーム42のフランジ40とブラケット20に形成されたストッパー部28のボルト38とが当接することで、第二ヒンジアーム42に作用する車両下側へと押し下げる力が車体に固定されたブラケット20へと伝達される。また、図3(B)に示されるように、フランジ部96によってフロントリンクアーム44に作用する車両下側へと押し下げる力Fが車体に固定されたブラケット20へと伝達される。このため、フロントリンクアーム44の車両下側へのストロークが抑制されるので、アクチュエータ48が作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へと遅延することなくより作用させることができる。また、フロントリンクアーム44の車両下側へのストロークが抑制されるので、第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が確保される。これらのことから、フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を両立させることができる。
また、フランジ部96がフロントリンクアーム44に設けられているため、フランジ部96を大きくすることができる。すなわち、車両幅方向内側に変位するフロントリンクアーム44をブラケット20と当接させるには、フランジ部96を車両幅方向外側に延設させればよい。フロントリンクアーム44の車両幅方向外側には、一部にブラケット20が設けられているが、この部位を除く範囲であれば大きさに制約を受けることなくフランジ部96を設けることができる。フランジ部96を大きくできれば、フードへ大きな衝突荷重が入力されることでフロントリンクアーム44が車両幅方向内側へ大きく変位する場合でも、ブラケット20と当接することができる。つまり、フロントリンクアーム44の変位に幅広く対応することが可能となる。これにより、衝突荷重の大小に対応できる。
さらに、フランジ部96は、フロントリンクアーム44の下端部50が車両幅方向に沿って延設された構成とされている。つまり、フランジ部96の車両幅方向の寸法は、フロントリンクアーム44の板厚以上の寸法にできることから、ブラケット20と当接し易くなる。したがって、フロントリンクアーム44ひいては第二ヒンジアーム42の車両下側へのストロークを抑制してアクチュエータ48が作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム12側へより一層作用させることができる。これにより、より一層フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を図ることができる。
なお、本実施形態では、フロントリンクアーム44が車両幅方向内側に変位したときに、フロントリンクアーム44のフランジ部96がブラケット20と当接する構成とされているが、これに限らず、リアリンクアーム46及び第四連結部106を構成するリアリンクアーム46側に突出したリベット等に当接する構成としてもよい。
(第2実施形態)
次に、図4、5を用いて、本発明に係る車両用ポップアップフード装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る車両用ポップアップフード装置は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、フロントリンクアーム112に当接部としてオフセット部114が設けられている点に特徴がある。
すなわち、図4に示されるように、フロントリンクアーム112は、車両側面視で略L字状に屈曲された板材で構成されている。具体的には、略車両前後方向に延設されたフロントアーム後部116と、フロントアーム後部116の車両前後方向前端から車両前側かつ車両下側へと斜めに延設されたフロントアーム前部118とを有している。フロントリンクアーム112のフロントアーム前端部120は、車両幅方向を軸方向とした第二連結部90によってブラケット20のブラケット側壁部22における車両前後方向前側に回動可能に取り付けられている。また、フロントリンクアーム112のフロントアーム後端部122は、車両幅方向を軸方向とした第三連結部92によって第二ヒンジアーム42の第二ヒンジアーム後端部52側に回動可能に取り付けられている。
また、フロントリンクアーム112におけるブラケット20の車両上側に対応した部位、すなわち、車両側面視でフロントアーム後部116におけるブラケット側壁部22の車両上側の部位には、オフセット部114が形成されている。オフセット部114は、フロントアーム後部116の車両幅方向外側面と平行な側面124をフロントアーム前部118の車両幅方向外側面に対して車両幅方向外側に配置(オフセット)させた構成とされている。このオフセット部114は、図5(A)に示されるように、車両幅方向でブラケット側壁部22の車両上側に位置するように車両幅方向外側へ配置されている。なお、図5(B)ではアクチュエータ48が省略されている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、第1実施形態と同様、第一ヒンジアーム12とブラケット20とは、第二ヒンジアーム42、フロントリンクアーム112及びリアリンクアーム46とを介して連結されている。したがって、フードを車両前端から開く場合は、第二ヒンジアーム42とブラケット20との間が開くように作動するが、フロントリンクアーム112とリアリンクアーム46とのリンク動作によって第三連結部92及び第五連結部108が車両上側へ移動する。このとき、リアリンクアーム46は、フロントリンクアーム112より車両前後方向の寸法が短く設定されていることから、第五連結部108は第三連結部92よりも車両下側に位置する。これによって、第二ヒンジアーム42及び第一ヒンジアーム12は車両前側に向かうにつれ車両上側へ傾けられた状態で全体的に車両前側かつ車両上側に移動される。つまり、第一ヒンジアーム12に結合されたフードの後端部が車両前側かつ車両上側へ変位しながらフードが開かれる。これにより、フードにおけるフード開閉軸より車両後側の部位と車体との干渉を防ぐことができる。
車両用ポップアップフード装置10の作動時、すなわちアクチュエータ48が作動すると、第一ヒンジアーム12と第二ヒンジアーム42との間が車両上下方向に開いてフード後端部を車両上側へ持ち上げる。このとき、アクチュエータ48の作動する力は第一ヒンジアーム12と第二ヒンジアーム42とに伝達されるが、第一ヒンジアーム12はフードに取り付けられていることから慣性質量が大きいため、第一ヒンジアーム12はすぐに車両上側へと持ち上がらない。このため、第一ヒンジアーム12と反対側の第二ヒンジアーム42と、第二ヒンジアーム42に連結されたフロントリンクアーム112及びリアリンクアーム46と、に車両下側へと押し下げる力が作用する。一方、フードに車両下側へ衝突荷重が入力されることから、フードに取り付けられた第一ヒンジアーム12には車両幅方向内側へ引張力が作用するため、第一ヒンジアーム12と連結された第二ヒンジアーム42と、車体に固定されたブラケット20とは車両幅方向に離間する。これによって、第二ヒンジアーム42とブラケット20との車両幅方向での隙間94が大きくなる。
ところで、一般的に、第一ヒンジアーム12に車両幅方向内側へ引張力が作用すると、第一ヒンジアーム12に連結された第二ヒンジアーム42及び第二ヒンジアーム42に連結されたフロントリンクアーム112がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へと変位する。すると、図5(B)に想像線で示されるように、フロントリンクアーム112が第二ヒンジアーム42とブラケット20との間の大きくなった隙間94に入り込む可能性が高くなる。フロントリンクアーム112がリアリンクアーム46の車両上側に配置された状態では、フロントリンクアーム112がリアリンクアーム46と当接することでフロントリンクアーム112の車両下側への変位が抑制される。しかし、フロントリンクアーム112がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へ変位すると、リアリンクアーム46と当接しなくなるためフロントリンクアーム112の車両下側への変位が抑制されなくなる。つまり、フロントリンクアーム112がリアリンクアーム46の車両上側から車両幅方向内側へと変位して隙間94に入り込むと、さらに車両下側へと変位するため、フロントリンクアーム112ひいては第二ヒンジアーム42の車両下側へのストローク量が多くなって第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が減少する。また、第一ヒンジアーム12に対し慣性質量の小さい第二ヒンジアーム42側はストロークし易いため、第二ヒンジアーム42の車両下側へのストロークが完了してから第一ヒンジアーム12側へアクチュエータ48の力が作用することで、フード持ち上がり時間が遅延する可能性がある。
しかしながら、本実施形態では、図4に示されるように、第二ヒンジアーム42のフランジ40とブラケット20に形成されたストッパー部28のボルト38とが当接することで、第二ヒンジアーム42に作用する車両下側へと押し下げる力が車体に固定されたブラケット20へと伝達される。また、図5(B)に示されるように、オフセット部114によってフロントリンクアーム112に作用する車両下側へと押し下げる力Fが車体に固定されたブラケット20へと伝達される。このため、フロントリンクアーム112の車両下側へのストロークが抑制されるので、アクチュエータ48が作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へと遅延することなくより作用させることができる。また、フロントリンクアーム112の車両下側へのストロークが抑制されるので、第一ヒンジアーム12側、すなわちフードを持ち上げる方向へのストローク量が確保される。これらのことから、フードの持ち上げ時間の短縮及びフード持ち上げ量の確保を両立させることができる。
また、オフセット部114がフロントリンクアーム112に設けられているため、オフセット部114を大きくすることができる。すなわち、車両幅方向内側に変位するフロントリンクアーム112をリアリンクアーム46と当接させるには、オフセット部114を車両幅方向外側に延設させればよい。フロントリンクアーム112の車両幅方向外側には、一部にブラケット20が設けられているが、この部位を除く範囲であれば大きさに制約を受けることなくオフセット部114を設けることができる。オフセット部114を大きくできれば、フードへ大きな衝突荷重が入力されることでフロントリンクアーム112が車両幅方向内側へ大きく変位する場合でもリアリンクアーム46に当接することができる。つまり、フロントリンクアーム112の変位に幅広く対応することが可能となる。これにより、衝突荷重の大小に対応できる。
さらに、オフセット部114は、フロントリンクアーム112におけるブラケット20の車両上側に位置した部位がその他の部位より車両幅方向外側に配置された構成とされている。つまり、フロントリンクアーム112におけるブラケット20の車両上側に位置した部位を車両幅方向外側へオフセットさせるだけでよいことから、生産時におけるフロントリンクアーム112を打ち抜く工程で同時にオフセット部114を形成することができる。したがって、容易な製作方法でフロントリンクアーム112ひいては第二ヒンジアーム42の車両下側へのストロークを抑制してアクチュエータ48が作動する際に作用する力を第一ヒンジアーム12側へより作用させることができる。これにより、生産コストを抑制することができる。
なお、本実施形態では、フロントリンクアーム112が車両幅方向内側に変位したときに、フロントリンクアーム112のオフセット部114がブラケット20と当接する構成とされているが、これに限らず、リアリンクアーム46及び第四連結部106を構成するリアリンクアーム46側に突出したリベット等に当接する構成としてもよい。
また、本実施形態では、オフセット部114はフロントリンクアーム112におけるブラケット20の車両上側に位置した部位がその他の部位より車両幅方向外側に配置された構成とされているが、これに限らず、フロントリンクアーム112におけるブラケット20の車両上側に対応した部位の板厚を厚くする構成としてもよいし、フロントリンクアーム112全体の板厚を厚くする構成としてもよい。
さらに、第一実施形態及び第二実施形態では、当接部がフロントリンクアーム44、112に設けられた構成とされているが、これに限らず、その他の部位に設けられた構成としてもよい。一例として、第四連結部106を構成するリアリンクアーム46側に突出したリベットを車両上下方向及び車両幅方向内側へ大きくして、この部位を当接部とすることでフロントリンクアーム44、112に作用する作用力Fをブラケット20へ伝達させる構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車両用ポップアップフード装置
12 第一ヒンジアーム
20 ブラケット
42 第二ヒンジアーム
44 フロントリンクアーム
46 リアリンクアーム
48 アクチュエータ
58 フロントアーム後端部(フロントリンクアームの後端)
60 第二ヒンジアーム前端部(第二ヒンジアームの前端)
64 第一連結部
88 フロントアーム前端部(フロントリンクアームの前端)
90 第二連結部
92 第三連結部
96 フランジ部(当接部)
103 リアアーム後端部(リアリンクアームの後端)
104 リアアーム前端部(リアリンクアームの前端)
106 第四連結部
108 第五連結部
112 フロントリンクアーム
114 オフセット部(当接部)
F 作用力

Claims (4)

  1. 車両の前部に設けられたフードの車両下側かつ車両幅方向両側に間隔をあけて左右一対設けられると共に車両前後方向に延設されかつ前記フードの後端部を支持している第一ヒンジアームと、
    前記第一ヒンジアームの車両下側に設けられると共に車体に固定されているブラケットと、
    前記第一ヒンジアームと前記ブラケットとの間に設けられると共に、車両前後方向に延設されかつ前端側が第一連結部によって前記第一ヒンジアームに回動可能に連結された第二ヒンジアームと、
    車両前後方向に延設されると共に、前端側が第二連結部によって前記ブラケットに回動可能に連結され、後端側が第三連結部によって前記第二ヒンジアームに回動可能に連結されたフロントリンクアームと、
    前記フロントリンクアームの車両下側で車両前後方向に延設されると共に、前端側が第四連結部によって前記ブラケットに回動可能に連結され、後端側が第五連結部によって前記第二ヒンジアームに回動可能に連結されたリアリンクアームと、
    長手方向に伸縮可能とされかつ前記第一連結部に対して車両後側の位置で前記第一ヒンジアームと前記第二ヒンジアームとに架け渡され、作動することで前記フードを車両上側に持ち上げるアクチュエータと、
    前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記フロントリンクアームに作用する作用力を前記ブラケットへ伝達させる当接部と、
    を有する車両用ポップアップフード装置。
  2. 前記当接部は、前記フロントリンクアームに設けられ、前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接するように構成されている、
    請求項1記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記当接部は、前記フロントリンクアームの下端部が前記ブラケットの車両上側で車両幅方向外側に向かって延設されかつ前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接する構成とされている、
    請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記当接部は、前記フロントリンクアームにおける前記ブラケットの車両上側に位置した部位がその他の部位より車両幅方向外側に配置されかつ前記フロントリンクアームが前記リアリンクアームに対して車両幅方向内側へ変位したときに前記ブラケット、前記リアリンクアーム及び前記第四連結部の少なくともいずれかと当接する構成とされている、
    請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置。
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